(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の前記求職者の評価を確認した前記雇用者が、雇用を希望する前記求職者を指名した場合、当該指名された前記求職者に対して指名された旨を伝える指名伝達部を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の勤務支援システム。
前記マッチング部は、前記求職者の勤怠情報を累積して勤怠情報記憶部に記憶させ、前記求職者の給与明細を累積して給与明細記憶部に記憶させ、前記求職者の個人情報を個人情報記憶部に記憶させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の勤務支援システム。
前記マッチングが成立した前記雇用者と前記求職者との間で安否確認に関する情報の送受信を行うことができる安否情報送受信部を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の勤務支援システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1の技術では次のような問題が生じる。
雇用者の業務内容は様々であり、また、同一業界(例えば保育業界)であっても施設ごとに細かなルールが決められているため、求職者が短時間で雇用先の施設のルールを把握してそれを正確に実行するのが難しいという問題や、雇用者が求職者に都度ルールを教える場合には時間がかかり煩雑になるという問題がある。
また、求職者の状況によっては、勤務評価に応じた給与の前払いだけでなく、例えば不時の出費にも柔軟に対応できる仕組みが求められる。
更に、求職者に対する勤務評価のみでは雇用者が行うべき求職者の待遇改善・労働環境改善が進まないという問題もある。
【0006】
本発明はこのような問題に鑑み、雇用者と求職者をマッチングさせるだけでなく、求職者が雇用先の施設で円滑に勤務でき、任意のタイミングで給与の支払いを受けることができ、且つ雇用者による求職者の待遇改善・労働環境改善を進めることができる勤務支援システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の勤務支援システムは、
保育施設における雇用者と
保育士である求職者をマッチングさせると共に
前記保育施設における前記求職者の勤務を支援する勤務支援システムにおいて、一又は複数の前記雇用者が提示する雇用情報の中から前記求職者が所望の前記雇用情報を選択することでマッチングを成立させるマッチング部
と、前記保育施設における業務マニュアルを記憶する業務マニュアル記憶部を備えており、前記マッチング部は、前記マッチングが成立した後、前記求職者が選択した前記雇用者の前記業務マニュアルを前記求職者に送信することを特徴とする。
また、前記マッチング部は、前記雇用者に関して前記マッチングが成立した回数を累積して雇用者マッチング回数として雇用者マッチング回数記憶部に記憶させ
、前記求職者端末に前記雇用者マッチング回数を表示させることを特徴とする。
また、前記マッチング部は、前記求職者に関して前記マッチングが成立した回数を累積して求職者マッチング回数として求職者マッチング回数記憶部に記憶させ
、前記雇用者端末に前記求職者マッチング回数を表示させることを特徴とする。
また、前記マッチング部は、前記雇用者に関して前記マッチングが成立して前記求職者が前記
保育施設で勤務した時間を累積して雇用者マッチング時間として前記雇用者マッチング回数記憶部に記憶させ
、前記求職者端末に前記雇用者マッチング時間を表示させることを特徴とする。
また、前記マッチング部は、前記求職者に関して前記マッチングが成立して前記
保育施設で勤務した時間を累積して求職者マッチング時間として前記求職者マッチング回数記憶部に記憶させ
、前記雇用者端末に前記求職者マッチング時間を表示させることを特徴とする。
また、前記マッチング部は、前記求職者が前記
保育施設で勤務を終了した後に、前記雇用者による前記求職者に対する評価と、前記求職者による前記雇用者に対する評価の両方を相互評価記憶部に記憶させ
、前記求職者に対する評価を前記雇用者端末に表示させ、前記雇用者に対する評価を前記求職者端末に表示させることを特徴とする。
また、複数の前記求職者の評価を確認した前記雇用者が、雇用を希望する前記求職者を指名した場合、当該指名された前記求職者に対して指名された旨を伝える指名伝達部を備えることを特徴とする。
【0008】
また、前記求職者が前記
保育施設で業務を行う毎に、当該求職者に支払われる給与を算出する給与算出部と、前記給与算出部が算出した前記求職者の前記給与を累積して記憶する給与累積記憶部と、前記求職者が累積された前記給与のうちの一部の支払いをリクエストした際に、当該リクエストを受け付けて前記求職者に当該一部の給与を支払う給与支払部とを少なくとも備えることを特徴とする。
また、前記マッチング部は、前記求職者の勤怠情報を累積して勤怠情報記憶部に記憶させ、前記求職者の給与明細を累積して給与明細記憶部に記憶させ、前記求職者の個人情報を個人情報記憶部に記憶させることを特徴とする。
また、前記マッチングが成立した前記雇用者と前記求職者との間で安否確認に関する情報の送受信を行うことができる安否情報送受信部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明ではマッチングが成立して求職者が雇用者の施設で勤務を終了した後に、雇用者に関してマッチングが成立した回数を累積して雇用者マッチング回数として雇用者マッチング回数記憶部に記憶させる。雇用者マッチング回数は求職者にとっては当該雇用者がこれまでどの程度勤務支援システムを利用して求職者を雇用してきたかの目安を知ることができる。雇用者にとっては勤務支援システムを利用することで自身の施設で勤務している他のスタッフが自由に休める機会・仕組みを提供し、スタッフの待遇改善・労働環境改善を進めていることを対外的にアピールすることができる。
更に、求職者に関してマッチングが成立した回数を累積して求職者マッチング回数として求職者マッチング回数記憶部に記憶させる。求職者マッチング回数は雇用者にとっては当該求職者の勤務実績を把握し、回数が多いほど当該求職者が真面目に勤務する信頼できる人物であると判断することができる。
雇用者マッチング回数記憶部に雇用者マッチング時間も記憶させることにすれば求職者にとって雇用者の本システム利用実績をより正確に把握できる。
求職者マッチング回数記憶部に求職者マッチング時間も記憶させることにすれば雇用者にとって求職者の勤務実績をより正確に把握できる。
【0010】
求職者に対する評価と雇用者に対する評価の両方を相互評価記憶部に記憶させることにしてもよい。求職者は複数の雇用情報の中から勤務を希望する施設を選択する際に雇用者に対する評価の良し悪しを判断材料にすることができる。雇用者は待遇改善・労働環境改善を進めるための動機付けとして雇用者に対する評価を利用できる。また、雇用者は雇用を希望する複数の求職者の中から所望の求職者を選択する際に求職者に対する評価の良し悪しを判断材料にすることができる。求職者は自己の評価を高めて採用確率を高めるための動機付けとして求職者に対する評価を利用できる。
指名伝達部を備えることにすれば、求職者が雇用者の施設での勤務を希望していない場合であっても、複数の求職者に対する評価を確認した雇用者が、特定の求職者に対して自身の施設で勤務して貰えるように指名することができる。
求職者が累積給与のうちの一部の支払いを求めた場合に給与支払部が支払うことにすれば求職者は任意のタイミングで給与の支払いを受けることができる。
【0011】
求職者の勤怠情報、給与明細、個人情報を記憶しておき、雇用者端末からのリクエストに応じてこれら情報を雇用者に送信することにすれば確定申告や行政監査等の際の利便性を高めることができる。
マッチングが成立した後、求職者の勤務先となる雇用者の業務マニュアルを求職者端末に送信することにすれば、求職者が雇用者の施設で勤務を開始する前に業務マニュアルを読んでおくことで施設毎に異なる細かなルールを把握して正確に実行することが可能になり、また、雇用者は求職者にルールを教える必要がなくなるので求職者が雇用先の施設で円滑に勤務できる。
安否情報送受信部を備えることにすれば、自然災害等により雇用者の施設が使用不能になったり、求職者が怪我で勤務できなくなったりした場合の安全確認をスムーズに行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1の実施の形態]
本発明の勤務支援システムの第1の実施の形態について説明する。
勤務支援システムは雇用者と求職者をマッチングさせると共に雇用者の施設における求職者の勤務を支援するシステムである。
図1に示すように勤務支援システム1は雇用者端末10、求職者端末20及びサーバ100で概略構成される。
勤務支援システム1を導入する施設としては保育施設が好ましいが、これに限らず日時を限定した雇用を希望する施設であれば本システムを導入可能である。本実施の形態では保育施設に本システムを導入した場合を想定して説明する。
【0014】
雇用者端末10は保育施設側が所有する端末である。雇用者端末10としてはスマートフォンやタブレット等の情報携帯端末、パーソナルコンピューター等が挙げられる。雇用者端末10はインターネットやイントラネット等のネットワーク200を介してサーバ100にアクセス可能である。
求職者端末20は求職中の保育士等、勤務先を探している側が所有する端末である。求職者端末20としてはスマートフォンやタブレット等の情報携帯端末、パーソナルコンピューター等が挙げられる。求職者端末20はネットワーク200を介してサーバ100にアクセス可能である。
サーバ100はネットワーク200を介して雇用者端末10及び求職者端末20と有線又は無線で繋がっており各種情報の送受信を可能にする。サーバ100の設置場所としてはインターネット上が挙げられるが特に限定されない。
サーバ100は、雇用者端末10及び求職者端末20と各種情報の送受信を行う通信部110、各種情報を記憶する記憶部120、雇用者端末10及び求職者端末20からの指示に応じて種々の処理を行う制御部130から概略構成されている。
【0015】
制御部130は図示は省略するがCPU、RAM及びROMを備えており、CPUがROMに格納されている各種プログラム及び記憶部120に格納されている各種情報を読み出して適宜実行することによりサーバ100を統括制御する。
制御部130はまたマッチング部131と指名伝達部132を備える。
マッチング部131は一又は複数の雇用者が提示する雇用情報の中から求職者が所望の雇用情報を選択することでマッチングを成立させる。
記憶部120は雇用者マッチング回数記憶部121及び求職者マッチング回数記憶部122を備える。
【0016】
図2に求職者端末20の表示画面の一例を示す。なお、雇用者及び求職者は事前に勤務支援システム1の利用に関する認証登録を完了させているものとする。
求人を希望する雇用者が雇用者端末10を介して自身の雇用情報をサーバ100に送信すると、マッチング部131は受信した雇用情報を記憶部120に記憶させる。勤務を希望する求職者が求職者端末20を介してサーバ100にアクセスすると、マッチング部131はその時点で記憶部120に記憶されている一又は複数の雇用者の雇用情報を読み出し、求職者端末20に送信する。雇用情報としてはタイトル、日時、時給、支払い条件、施設の名称及び住所等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0017】
図2に示すように求職者端末20の表示画面には一又は複数の雇用情報300(
図2では4つの雇用情報)が表示され、求職者が表示画面をタップする等の操作により任意の雇用情報を選択すると、その情報がサーバ100に送信され、マッチング部131は
図3(a)に示すように当該雇用情報の詳細情報301を表示する。詳細情報としては当該施設の詳細な業務内容、時給、給与の締め日及び振り込み日、残業の有無、休憩時間、施設の住所及び地図情報、備考欄等が挙げられるがこれらに限定されない。なお、表示画面に多くの雇用情報を表示する必要がある場合には雇用情報を複数のページに分けて表示することにしてもよい。また、詳細情報中の特定箇所を求職者が選択することで
図3(b)に示すように雇用者の代表者名、服装規定等の追加の情報が表示されるようにしてもよい。
【0018】
求職者は各雇用者の雇用情報を比較検討し、勤務を希望する施設を決めた場合にはその雇用者の雇用情報を選択し、
図3(a)に示す「申し込み手順に進む」と書かれたボタン302を選択する。マッチング部131は
図4の募集申し込み画面を求職者端末20に表示させ、求職者は必要に応じて要望や相談事項等があれば記入欄303に記入し、「申し込み確認」と書かれたボタン304を選択する。マッチング部131は
図5に示す募集申し込み確認画面を表示させ、求職者は当該画面を確認して問題がなければ「申し込み送信」と書かれたボタン305を選択する。マッチング部131は
図6に示す募集申し込み完了画面を表示させて求職者による雇用者側への申し込み手続が完了する。
【0019】
求職者による申し込み手続きが完了すると、マッチング部131は申し込まれた側の雇用者端末10に求職者に関する各種情報、例えば求職者の性別、年齢、職歴及び所有資格等の個人情報、求職者からの要望や相談事項等を送信する。
図7は雇用者端末10の表示画面の一例であり、
図7(a)に示すように申し込みされた各求職者の情報が顔写真付きで並べて表示される。また、雇用者が特定の求職者を選択すると
図7(b)に示すように当該求職者の詳細な情報が表示される。雇用者は雇用者端末10を利用して送信された内容を確認し、求職者を採用するか否かの採用結果や、求職者の要望や相談事項等に対する回答をマッチング部131に送信する。
【0020】
図8は申し込み手続き完了後の求職者端末20の表示画面の一例である。4つの雇用情報300が表示されており、一番上は現時点で求職者が申し込み中の雇用情報300、その下は申し込み期限が迫っている雇用情報300、その下は求職者が他に申し込み中の雇用情報300、一番下は求職者が申し込みをキャンセルした雇用情報300である。各雇用情報300の右上に最新情報300aが表示されるようになっている。
【0021】
求職者が一番上の雇用情報300を選択すると、マッチング部131は
図9に示す確認画面を表示させる。確認画面には求職者の要望や相談事項等に対する雇用者側の回答、就業条件明示書と契約書の内容に求職者が承諾する場合のチェックマーク入力欄306a等が表示される。就業条件明示書及び契約書は求職者端末20の別画面で確認するか、或いはマッチング部131から求職者に対して別途送信されるようにしておけばよい。求職者がチェックマーク入力欄306aにチェックマークを入れて、「確定手続に進む」と書かれたボタン306bを選択すると、マッチング部131は
図10に示す確定画面を求職者端末20に表示させ、更にマッチングが成立した旨を雇用者端末10にも送信する。以上で雇用者−求職者間のマッチングが成立する。
【0022】
図11は雇用者が求職者を採用しないと判断した場合にマッチング部131が求職者端末20に表示させる画面の一例である。通知欄307に「選考の結果、今回はご期待に沿えない結果となりました」と表示されている。
図12はマッチングが成立した後に求職者の都合によりマッチングをキャンセルする際の表示画面である。画面の下方にある「このお仕事をキャンセルする」と書かれたボタン308を求職者が選択すると、マッチング部131は
図13(a)のキャンセル確認画面を表示させる。この確認画面には雇用者に電話をかけるための電話ボタン309が表示されており、求職者は電話ボタン309を押して雇用者に電話を掛けて仕事をキャンセルする旨を口頭で伝える必要がある。電話を切ったあとマッチング部131は
図13(b)のキャンセル報告画面を表示させ、求職者に「キャンセルできた」、「キャンセルできなかった」又は「連絡がとれなかった」のいずれかのボタン310〜312を選択させる。キャンセルできた場合にはマッチング部131は雇用者端末10及び求職者端末20にマッチングがキャンセルされた旨を表示させる。キャンセルできなかった場合にはそのままマッチング成立状態が維持され、連絡がとれなかった場合には連絡がとれるまで雇用者に電話するように促す画面を適当な時間を空けて求職者端末20に表示させる。
【0023】
マッチング部131は、雇用者に関してマッチングが成立した回数を累積して雇用者マッチング回数として雇用者マッチング回数記憶部121に記憶させる。また、マッチング部131は、求職者に関してマッチングが成立した回数を累積して求職者マッチング回数として求職者マッチング回数記憶部122に記憶させる。
図14に示すようにマッチング部131は求職者端末20に雇用者に関する雇用者マッチング回数313を表示させる。また、
図15(a)及び(b)に示すように雇用者端末10に求職者に関する求職者マッチング回数314を表示させる。この際に他の施設でのマッチング回数を含めた求職者マッチング回数314aと、当該施設のみの求職者マッチング回数314bの両方を表示させている。
【0024】
雇用者マッチング回数313が表示されることで求職者にとっては当該雇用者がこれまでどの程度勤務支援システム1を利用して求職者を雇用してきたかの目安を知ることができる。雇用者にとっては勤務支援システム1を利用することで施設で勤務している職員が自由に休むことができる機会・仕組みを提供し、職員の待遇改善・労働環境改善を進めていることをアピールすることができる。一方、求職者マッチング回数314が表示されることで雇用者にとっては当該求職者の勤務実績を把握し、回数が多いほど当該求職者が真面目に勤務する信頼できる人物であると判断することができる。なお、記憶部120が雇用者マッチング回数記憶部121と求職者マッチング回数記憶部122のいずれか一方のみを備えていることにしてもよい。また、マッチング部131が、雇用者に関してマッチングが成立して当該雇用者の施設で求職者が勤務した時間を累積して雇用者マッチング時間として雇用者マッチング回数記憶部121に記憶させたり、マッチング部131が、求職者に関してマッチングが成立して雇用者の施設で勤務した時間を累積して求職者マッチング時間として求職者マッチング回数記憶部122に記憶させることにしてもよい。
【0025】
更に、雇用者側から特定の求職者に対して雇用を希望する旨を伝えられるようにしてもよい。つまり、求職者が雇用者の施設での勤務を希望していない場合であっても、求職者に対する評価を確認した雇用者が、特定の求職者に対して自身の施設で勤務して貰えるように指名(依頼)することができるようにしてもよい。この場合、
図16に示すように指名伝達部132は当該指名された求職者に対して指名された旨をその求職者端末20の通知欄315に表示させる。
【0026】
次に、勤務支援システム1の記憶部120に予め記憶されているプログラムに基づいて、制御部130がサーバ100に格納された各要素と協働して実行するシーケンスの一例について
図17を用いて説明する。
雇用者は雇用者端末10を介して自身の雇用情報をサーバ100に送信する(ステップS101)。マッチング部131は受信した当該雇用情報を記憶部120に記憶させる(ステップS102)。求職者が求職者端末20を介してサーバ100へアクセスすると(ステップS103)。マッチング部131はその時点で記憶部120に記憶されている一又は複数の雇用者の雇用情報300を読み出し、求職者端末20に送信する(ステップS104)。
【0027】
求職者が求職者端末20を介して任意の雇用情報300を選択すると(ステップS105)、マッチング部131は当該雇用情報300の詳細情報301を求職者端末20に送信する(ステップS106)。なお、ステップS104で求職者端末20に送信する雇用情報300の中に予め詳細情報301が含まれているものとしてもよい。
求職者が
図3(a)に示す「申し込み手順に進む」と書かれたボタン302を選択すると(ステップS107)、マッチング部131は
図4の募集申し込み画面のデータを求職者端末20に送信する(ステップS108)。求職者が
図4の「申し込み確認」と書かれたボタン304を選択すると(ステップS109)、マッチング部131は
図5に示す募集申し込み確認画面のデータを求職者端末20に送信する(ステップS110)。求職者が
図5に示す「申し込み送信」と書かれたボタン305を選択すると(ステップS111)、マッチング部131は
図6に示す募集申し込み完了画面のデータを求職者端末20に送信する(ステップS112)。以上で求職者による雇用者側への申し込み手続が完了する。
【0028】
次に、マッチング部131は申し込まれた側の雇用者端末10に求職者に関する各種情報を送信する(ステップS113)。雇用者端末10には
図7(a)に示すように各求職者の情報が顔写真付きで並べて表示される。雇用者が特定の求職者を選択すると(ステップS114)、マッチング部131は
図7(b)に示す当該求職者の詳細な情報を雇用者端末10に送信する(ステップS115。雇用者は雇用者端末10を利用して送信された内容を確認し、求職者を採用するか否かの採用結果や、求職者の要望や相談事項等に対する回答をマッチング部131に送信する(ステップS116)。
マッチング部131は雇用者の採用結果等を求職者に送信する(ステップS117)。求職者が求職者端末20に
図9に示す確認画面を表示させ、チェックマーク入力欄306aにチェックマークを入れて、「確定手続に進む」と書かれたボタン306bを選択すると(ステップS118)、マッチング部131は
図10に示す確定画面を求職者端末20に送信すると共にマッチングが成立した旨を雇用者端末10にも送信する(ステップS119)。以上で雇用者−求職者間のマッチングが成立する。
【0029】
なお、雇用者が求職者を採用しないと判断した場合にはステップS112において当該雇用者はその旨をサーバ100に送信することでマッチング不成立が確定する。また、マッチング成立後に求職者がマッチングをキャンセルする場合には上述したとおり求職者が雇用者に電話を掛けて、雇用者が承諾した場合にはマッチング不成立が確定する。
マッチングが成立し、求職者が雇用者の施設での勤務を完了したことが確認できた場合、マッチング部131は雇用者マッチング回数記憶部121からその時点での雇用者マッチング回数を読み出し、回数をプラス1して雇用者マッチング回数記憶部121に記憶させる。また、マッチング部131は求職者マッチング回数記憶部122からその時点での求職者マッチング回数を読み出し、回数をプラス1して求職者マッチング回数記憶部122に記憶させる。
【0030】
[第2の実施の形態]
本発明の勤務支援システムの第2の実施の形態について説明するが、上記第1の実施の形態と同一の構成となる箇所については同一の符号を付した上でその説明を省略する。
図18に示すように本実施の形態では勤務支援システム2が相互評価記憶部123を備える点に特徴を有する。
求職者が雇用者の施設での勤務を終了した後、マッチング部131は雇用者端末10に
図19に示す画面を表示させる。雇用者は例えば求職者が挨拶が出来ていたか、気軽にコミュニケーションがとれたか、子供へのかかわりが丁寧だったか等をチェックマーク入力欄316を利用して評価し、評価結果をサーバ100に送信する。一方、マッチング部131は求職者端末20に
図20に示す画面を表示させる。求職者は例えば職員同士のあいさつがあったか、気軽に相談できる環境だったか等をチェックマーク入力欄317を利用して評価し、評価結果をサーバ100に送信する。求職者に対する評価及び雇用者に対する評価(相互評価)を受信したマッチング部131は相互評価を相互評価記憶部123に記憶させる。評価の方法は他にも例えば1〜5ポイントの点数を付与したり、「優」「良」「可」「不可」の4段階評価にしたりしてもよい。相互評価記憶部123は勤務支援システム2に登録されている全雇用者及び全求職者の評価を記憶する。
【0031】
マッチング部131は相互評価記憶部123に記憶された雇用者に対する評価を外部に表示する。具体的には
図21に示すように雇用者に対する評価を、求職者端末20の雇用者の情報が掲載されている画面の評価提示欄318に表示させる。マッチングが成立する毎に雇用者に対する評価が相互評価記憶部123に累積記憶されていくので、求職者は複数の雇用情報の中から勤務を希望する施設を選択する際に雇用者に対する評価の良し悪しを判断材料にすることができる。また、雇用者は待遇改善・労働環境改善を進めるための動機付けとして雇用者に対する評価を利用できる。
【0032】
マッチング部131はまた相互評価記憶部123に記憶された求職者に対する評価を
図22に示すように雇用者端末10の求職者の個人情報が掲載されている画面の評価提示欄319に表示させる。マッチングが成立する毎に求職者に対する評価が相互評価記憶部123に累積記憶されていくので、雇用者は雇用を希望する複数の求職者の中から所望の求職者を選択する際に求職者に対する評価の良し悪しを判断材料にすることができる。また、求職者は自己の評価を高めて採用確率を高めるための動機付けとして求職者に対する評価を利用できる。
【0033】
次に、制御部130で実行される処理の一例について
図23のフローチャートを用いて説明する。
マッチング部131は求職者が雇用者の施設での勤務を終えたタイミングで雇用者端末10に
図19に示す画面のデータを送信し、求職者端末20に
図20に示す画面のデータを送信する(ステップS201)。マッチング部131は雇用者から求職者に対する評価が届き、求職者から雇用者に対する評価が届くまで待機し(ステップS202)、両評価(相互評価)が届いたら(ステップS202でYes)、相互評価記憶部123に記憶させる(ステップS203)。なお、マッチング部131は求職者に対する評価と雇用者に対する評価のいずれか一方が届いたタイミングですぐに相互評価記憶部123に記憶させることにしてもよい。また、求職者に対する評価又は雇用者に対する評価が届かない場合、マッチング部131は雇用者又は求職者に対してリマインダーを送信することにしてもよい。
【0034】
[第3の実施の形態]
本発明の勤務支援システムの第3の実施の形態について説明するが、上記各実施の形態と同一の構成となる箇所については同一の符号を付した上でその説明を省略する。
図24に示すように本実施の形態では勤務支援システム3が給与算出部133、給与累積記憶部124及び給与支払部134を備える点に特徴を有する。
【0035】
給与算出部133は求職者が雇用者の施設で勤務する毎に時給や勤務時間等に基づいて当該求職者に支払われる給与を算出する。
給与累積記憶部124は給与算出部133が算出した求職者の給与を累積して記憶する。
給与支払部134は求職者が給与の一部の支払いをリクエストした際に、当該リクエストを受け付けて求職者に当該一部の給与を支払う。
【0036】
例えば一人の求職者Aが三人の雇用者イ、ロ、ハの施設で勤務した場合、給与算出部133は雇用者イが求職者Aに支払うべき給与を算出し、給与累積記憶部124に記憶させる。同様に給与算出部133は雇用者ロが求職者Aに支払うべき給与をと雇用者ハが求職者Aに支払うべき給与をそれぞれ算出し給与累積記憶部124に記憶させる。他の求職者の給与に関しても同様に給与算出部133は雇用者毎に給与を算出して給与累積記憶部124に累積記憶させる。
【0037】
予め設定してある給与支払い日(例えば毎月27日)が到来すると給与支払部134は各求職者の累積給与を給与累積記憶部124から読み出し、予め設定してある各求職者の銀行口座等に振り込む。
図25は求職者端末20に表示される累積給与の明細画面であり、一か月間に3つの施設で勤務した場合の日毎の給与、支給額、控除額、差引支給額等が表示されている。求職者Aが給与支払い日の前に給与の一部(例えば3万円)の支払いを求めるリクエストを求職者端末20からサーバ100に送信すると、リクエストを受信した給与算出部133は求職者Aの累積給与を給与累積記憶部124から読み出し、当該累積給与から3万円と前払い手数料を合算した額を引いてこれを新たな給与として給与累積記憶部124に記憶させる。次に給与支払部134は求職者Aの銀行口座等に3万円を振り込む。振り込む際の原資となる現金は予め所定の銀行口座等にプールしておき、給与支払部134の指示により当該銀行口座から求職者Aの銀行口座に現金が振り込まれる仕組みにしてもよい。勤務支援システム3の運営者は給与累積記憶部124に記憶されている各求職者の給与に基づいて当該求職者が勤務した施設に対して相当額の金銭を運営者側に支払うように求めることにすればよい。
【0038】
また、給与算出部133が求職者Aに対する評価を相互評価記憶部123から読み出し、当該評価が一定の値以上(例えば評価ポイント3.5以上)の場合は特典として前払い手数料を減額したり無料にしたりしてもよい。評価が一定の値以上の場合に求職者に特典を与えることにすれば求職者が自己の評価を高めるための動機付けになる。
なお、本実施の形態では一つのサーバ100内にマッチング部131、給与算出部133、給与支払部134及び給与累積記憶部124が格納されるものとしたが、これらの一部を他のサーバ内に格納し、両サーバ間で情報のやり取りをしながら求職者に給与を支払う仕組みにしてもよい。
【0039】
次に、制御部130で実行される処理の一例について
図26のフローチャートを用いて説明する。
給与算出部133は求職者に支払われる給与を算出し(ステップS301)、給与累積記憶部124は給与算出部133が算出した求職者の給与を累積して記憶する(ステップS302)。
給与支払部134は給与支払いの締め日が到来したかどうかを判定しており(ステップS303)、締め日が到来していない場合には(ステップS303でNo)、求職者が給与の一部の支払いをリクエストするか否かを判定する(ステップS304)。リクエストがあった場合には(ステップS304においてYes)、給与算出部133は求職者の累積給与を給与累積記憶部124から読み出し(ステップS305)、当該累積給与から一部支払額と前払い手数料を合算した額を引いてこれを新たな給与として給与累積記憶部124に記憶させる(ステップS306)。そして給与支払部134は求職者の銀行口座等に一部支払額を振り込む(ステップS307)。
締め日が到来した場合(ステップS303でYes)、給与支払部134は給与支払い日に求職者に対して給与の全額又は給与の一部を支払い済の場合はその残額を振り込む(ステップS308)。
【0040】
[第4の実施の形態]
本発明の勤務支援システムの第4の実施の形態について説明するが、上記各実施の形態と同一の構成となる箇所については同一の符号を付した上でその説明を省略する。
図27に示すように本実施の形態では勤務支援システム4が勤怠情報記憶部125、給与明細記憶部126、個人情報記憶部127を備える点に特徴を有する。
【0041】
マッチング部131は、求職者の勤怠情報を累積して勤怠情報記憶部125に記憶させ、求職者の給与明細を累積して給与明細記憶部126に記憶させる。求職者の勤怠情報及び給与明細は求職者に給与を支払う際や確定申告時の資料として活用できる。
マッチング部131はまた求職者の個人情報を個人情報記憶部127に記憶させる。個人情報としては求職者の履歴書、健康診断書、資格証、検便結果等が挙げられ、このような個人情報は雇用者が行政監査を受ける際に必要な資料となる。
マッチング部131は、雇用者端末10からのリクエストを受信すると、勤怠情報記憶部125、給与明細記憶部126、個人情報記憶部127から求職者の勤怠情報、給与明細、個人情報を読み出して雇用者端末10に送信する。
【0042】
[第5の実施の形態]
本発明の勤務支援システムの第5の実施の形態について説明するが、上記各実施の形態と同一の構成となる箇所については同一の符号を付した上でその説明を省略する。
【0043】
図28に示すように本実施の形態では勤務支援システム5が業務マニュアル記憶部128を備える点に特徴を有する。業務マニュアル記憶部128には各雇用者の施設における業務マニュアルが予め記憶されている。マッチング部131はマッチングが成立した後、求職者の勤務先の施設の業務マニュアルを求職者端末20に送信する。業務マニュアルの内容としては例えば身だしなみに関する規定、駐車場の場所、施設への出入りの仕方、各部屋の場所などいわゆるオリエンテーションに当たる内容や、或いは給食の準備の仕方、調乳の仕方、掃除の仕方、子供の出迎え方、見送り方などいわゆる業務手順に当たる内容が挙げられるがこれらに限定されない。
求職者が雇用者の施設で勤務を開始する前に業務マニュアルを読んでおくことで施設毎に異なる細かなルールを求職者が把握して正確に実行することが可能になり、また、雇用者は求職者に施設のルールを教える必要がなくなるので業務の円滑化を図ることができる。
【0044】
[第6の実施の形態]
本発明の勤務支援システムの第6の実施の形態について説明するが、上記各実施の形態と同一の構成となる箇所については同一の符号を付した上でその説明を省略する。
図29に示すように本実施の形態では勤務支援システム6が安否情報送受信部135を備える点に特徴を有する。自然災害等により雇用者の施設が使用不能になったり、求職者が怪我で勤務できなくなったりするおそれがある。このような場合に雇用者が雇用者端末10を介して安否情報を送信すると、安否情報送受信部135はマッチングが成立している求職者の求職者端末20に当該安否情報を送信する。また、求職者が求職者端末20を介して安否情報を送信すると、安否情報送受信部135はマッチングが成立している雇用者の雇用者端末10に当該安否情報を送信する仕組みになっている。
【課題】 雇用者と求職者をマッチングさせるだけでなく、求職者が雇用先の施設で円滑に勤務でき、任意のタイミングで給与の支払いを受けることができ、且つ雇用者による求職者の待遇改善・労働環境改善を進めることができる勤務支援システム及び勤務支援方法を提供する。
【解決手段】本発明の勤務支援システム1は、一又は複数の雇用者が提示する雇用情報300の中から求職者が所望の雇用情報を選択することでマッチングを成立させるマッチング部131を備えており、マッチング部は、雇用者に関してマッチングが成立した回数を累積して雇用者マッチング回数313として雇用者マッチング回数記憶部121に記憶させる。雇用者マッチング回数が表示されることで雇用者にとっては勤務支援システムを利用して施設で勤務している他のスタッフが自由に休める機会・仕組みを提供し、スタッフの待遇改善・労働環境改善を進めていることを対外的にアピールできる。