(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係るフィルタについて、好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
【0011】
[第1実施形態]
第1実施形態によるフィルタについて図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態によるフィルタを示す斜視図である。
図2Aは、本実施形態によるフィルタを示す平面図である。
図2Bは、本実施形態によるフィルタを示す断面図である。
図1〜
図2Bには、3つの共振器11A〜11Cが備えられている場合の例が示されている。
【0012】
図1〜
図2Bに示すように、本実施形態によるフィルタ10には、誘電体基板14が備えられている。誘電体基板14は、例えば直方体状に形成されているが、これに限定されるものではない。誘電体基板14は、複数のセラミックスシート(誘電体セラミックスシート)を積層することにより構成されている。
【0013】
誘電体基板14は、2つの主面14a、14bと、4つの側面14c〜14fとを有している。側面14c及び側面14dの法線方向に沿う方向、より具体的には、側面14c、14dの法線方向を、X方向とする。側面14e及び側面14fの法線方向に沿う方向、より具体的には、側面14e、14fの法線方向を、Y方向とする。誘電体基板14の一方の主面(第1主面)14a及び他方の主面(第2主面)14bの法線方向に沿う方向、より具体的には、主面14a、14bの法線方向を、Z方向とする。
【0014】
誘電体基板14のうちの主面14a側、即ち、
図1における誘電体基板14の下側には、第1主面側遮蔽導体(下部遮蔽導体、遮蔽導体)12Aが形成されている。誘電体基板14のうちの主面14b側、即ち、
図1における誘電体基板14の上側には、第2主面側遮蔽導体(上部遮蔽導体、遮蔽導体)12Bが形成されている。
【0015】
誘電体基板14の側面14cには、入出力端子22Aが形成されている。誘電体基板14の側面14dには、入出力端子22Bが形成されている。入出力端子22Aは、接続線路32aを介して第2主面側遮蔽導体12Bに結合されている。また、入出力端子22Bは、接続線路32bを介して第2主面側遮蔽導体12Bに結合されている。
【0016】
誘電体基板14の側面14eには、遮蔽導体12Caが形成されている。誘電体基板14の側面14fには、遮蔽導体12Cbが形成されている。遮蔽導体12Ca、12Cbは、板状に形成されている。
【0017】
誘電体基板14内には、第1主面側遮蔽導体12Aに対向するキャパシタ電極(第1キャパシタ電極、第1ストリップ線路)18A〜18Cが形成されている。
図1においてはキャパシタ電極18A〜18Cが正方形で示されているが、キャパシタ電極18A〜18Cの形状は正方形に限定されるものではない。例えば、キャパシタ電極18A〜18Cの形状は長方形であってもよい。なお、キャパシタ電極一般について説明する際には、符号18を用い、個々のキャパシタ電極について説明する際には、符号18A〜18Cを用いる。
【0018】
誘電体基板14内には、ビア電極部20A、ビア電極部20B、及び、ビア電極部20Cが更に形成されている。なお、ビア電極部一般について説明する際には、符号20を用い、個々のビア電極部について説明する際には符号20A〜20Cを用いる。
【0019】
ビア電極部20は、複数のビア電極24によって構成されている。ビア電極24は、誘電体基板14に形成されたビアホールにそれぞれ埋め込まれている。ビア電極部20を構成する複数のビア電極24は、上面から見たとき、仮想の環26、より具体的には、仮想の円に沿って配列されている。複数のビア電極24を仮想の環26に沿うように配列することによってビア電極部20が構成されているため、当該ビア電極部20は、当該仮想の環26に対応する大径のビア電極のように振る舞い得る。ビア電極部20が比較的径の小さい複数のビア電極24によって構成されているため、製造プロセスの簡略化を図ることができる。また、径が比較的小さい複数のビア電極24によってビア電極部20が構成されているため、ビア電極部20の径のバラツキを小さくすることができる。また、径が比較的小さい複数のビア電極24によってビア電極部20が構成されているため、ビアに埋め込まれる銀等の材料が少なくて済み、コストダウンを実現することができる。
【0020】
ビア電極部20の一端、即ち、下端は、キャパシタ電極18に接続されている。ビア電極部20の他端、即ち、上端は、第2主面側遮蔽導体12Bに接続されている。このように、ビア電極部20は、キャパシタ電極18から第2主面側遮蔽導体12Bにかけて形成されている。
【0021】
キャパシタ電極18Aとビア電極部20Aとにより、構造体16Aが構成されている。キャパシタ電極18Bとビア電極部20Bとにより、構造体16Bが構成されている。キャパシタ電極18Cとビア電極部20Cとにより、構造体16Cが構成されている。なお、構造体一般について説明する際には符号16を用い、個々の構造体について説明する際には符号16A〜16Cを用いる。各々の構造体16間には、不図示のパターンが適宜設けられ得る。
【0022】
フィルタ10には、構造体16A〜16Cをそれぞれ含む複数の共振器、即ち、共振器11A、共振器11B、及び、共振器11Cが備えられている。なお、共振器一般について説明する際には、符号11を用い、個々の共振器について説明する際には、符号11A〜11Cを用いる。
【0023】
共振器11Aと共振器11Cとは互いに隣接するように配列されている。共振器11Cと共振器11Bとは、互いに隣接するように配列されている。複数の共振器11の各々には、ビア電極部20が1つずつ備えられている。
【0024】
図2Aに示すように、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとビア電極部20Cとは、X方向において互いにずらされている。ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置との間である。ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とは同等である。ビア電極部20Cは、ビア電極部20A及びビア電極部20Bに対して、Y方向においてずらされている。ビア電極部20A及びビア電極部20Bは、側面14e側に位置している。ビア電極部20Cは、側面14f側に位置している。
【0025】
このように、本実施形態では、ビア電極部20Aの中心P1の位置とビア電極部20Cの中心P3の位置とが、X方向において互いにずらされているのみならず、Y方向においても互いにずらされている。このため、本実施形態によれば、ビア電極部20A、20C間のX方向における距離を大きくすることなく、ビア電極部20A、20C間の距離を大きくすることができる。また、本実施形態によれば、ビア電極部20Bの中心P2の位置とビア電極部20Cの中心P3の位置とが、X方向において互いにずらされているのみならず、Y方向においても互いにずらされている。このため、本実施形態によれば、ビア電極部20B、20C間のX方向における距離を大きくすることなく、ビア電極部20B、20C間の距離を大きくすることができる。このため、本実施形態によれば、隣接する共振器11A〜11CのX方向における距離を大きくすることなく、隣接する共振器11A〜11C間の結合度を小さくすることができる。従って、本実施形態によれば、フィルタ10のサイズを小さく保ちつつ、特性の良好なフィルタ10を得ることができる。
【0026】
図3は、本実施形態によるフィルタを示す斜視図である。
図4は、本実施形態によるフィルタを示す平面図である。
図3及び
図4には、4つの共振器11A〜11Dが備えられている場合の例が示されている。
【0027】
誘電体基板14内には、第1主面側遮蔽導体12Aに対向するキャパシタ電極18Dが更に形成されている。誘電体基板14内には、ビア電極部20Dが更に形成されている。キャパシタ電極18Dとビア電極部20Dとにより、構造体16Dが構成されている。フィルタ10には、構造体16Dを含む共振器11Dが更に備えられている。
【0028】
共振器11Aと共振器11Cとは互いに隣接するように配列されている。共振器11Cと共振器11Dとは、互いに隣接するように配列されている。共振器11Dと共振器11Bとは、互いに隣接するように配列されている。
【0029】
図4に示すように、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとビア電極部20Cとビア電極部20Dとは、X方向において互いにずらされている。ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置との間である。ビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置は、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置との間である。ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とは同等である。ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置とは同等である。ビア電極部20C及びビア電極部20Dは、ビア電極部20A及びビア電極部20Bに対して、Y方向においてずらされている。ビア電極部20A及びビア電極部20Bは、側面14e側に位置している。ビア電極部20C及びビア電極部20Dは、側面14f側に位置している。
【0030】
このように、本実施形態によれば、ビア電極部20Aの中心P1の位置とビア電極部20Cの中心P3の位置とが、X方向において互いにずらされているのみならず、Y方向においても互いにずらされている。このため、本実施形態によれば、ビア電極部20A、20C間のX方向における距離を大きくすることなく、ビア電極部20A、20C間の距離を大きくすることができる。また、本実施形態によれば、ビア電極部20Bの中心P2の位置とビア電極部20Dの中心P4の位置とが、X方向において互いにずらされているのみならず、Y方向においても互いにずらされている。このため、本実施形態によれば、ビア電極部20B、20D間のX方向における距離を大きくすることなく、ビア電極部20B、20D間の距離を大きくすることができる。このため、本実施形態によれば、互いに隣接する共振器11A〜11DのX方向における距離を大きくすることなく、互いに隣接する共振器11A〜11D間の結合度を小さくすることができる。従って、本実施形態によれば、フィルタ10のサイズを小さく保ちつつ、互いに隣接する共振器11A〜11D間の結合度を小さくすることができ、特性の良好なフィルタ10を得ることができる。
【0031】
フィルタ10に備えられた各々の共振器11は、同軸共振器のような振る舞いをすると考えられる。
図5A及び
図5Bは、同軸共振器のモデルの例を示す図である。
図5Aは、斜視図であり、
図5Bは、平面図である。
図5A及び
図5Bに示すモデルにおいては、円柱状の内部導体28Aと、円筒状の外部導体28Bとによって同軸共振器30Aが構成されている。外部導体28Bは、内部導体28Aの中心軸を中心として当該内部導体28Aの周囲に形成されている。内部導体28Aの径はDAであり、外部導体28Bの径はDBである。
【0032】
一般的な同軸共振器は、
図5A及び
図5Bに示すような円柱状の同軸共振器である。しかし、フィルタ10に備えられる共振器11は、円柱状の同軸共振器をモデルとするよりも、四角柱状の同軸共振器をモデルとした方が考えやすい。
図5C及び
図5Dは、同軸共振器のモデルの他の例を示す図である。
図5C及び
図5Dには、四角柱状の同軸共振器のモデルが示されている。
図5Cは、斜視図であり、
図5Dは、平面図である。
図5C及び
図5Dに示すモデルにおいては、円柱状の内部導体28Aと、四角筒状の外部導体28Cとによって同軸共振器30Bが構成されている。外部導体28Cは、内部導体28Aの中心軸を中心として当該内部導体28Aの周囲に形成されている。内部導体28Aの径はDAであり、外部導体28Cの径はDBである。
【0033】
図6は、同軸共振器のQ値のシミュレーション結果を示すグラフである。
図6には、円柱状の同軸共振器30AのQ値と、四角柱状の同軸共振器30BのQ値とが示されている。横軸は径比(DA/DB)を示しており、縦軸はQ値を示している。シミュレーションを行う際には、外径DBを2mmに設定した。
図6から分かるように、径比が約0.3の際にQ値がピークとなる。四角柱状の同軸共振器30BのQ値が円柱状の同軸共振器30AのQ値より高くなるのは、四角柱状の同軸共振器30Bの外部導体28Cの方が円柱状の同軸共振器30Aの外部導体28Bより断面積が大きいため、損失が小さくなるためと考えられる。
【0034】
上述したように、本実施形態では、環状に配された複数のビア電極24によってビア電極部20が構成されている。ビア電極部20は、同軸共振器の内部導体に対応している。
図7A及び
図7Bは、同軸共振器のモデルの更に他の例を示す図である。
図7A及び
図7Bには、環状に配された複数のビア電極によって内部導体が構成された同軸共振器のモデルが示されている。
図7Aは、斜視図であり、
図7Bは、平面図である。
図7A及び
図7Bに示すモデルにおいては、内部導体28Dと、四角筒状の外部導体28Cとによって同軸共振器30Cが構成されている。内部導体28Dは、仮想の環26に沿うように配列された複数のビア電極24によって構成されている。外部導体28Cは、内部導体28Dの中心軸を中心として当該内部導体28Dの周囲に形成されている。内部導体28Dの径はDAであり、外部導体28Cの径はDBである。仮想の環26の径が、内部導体28Dの径DAに相当している。
【0035】
図8は、同軸共振器のQ値のシミュレーション結果を示すグラフである。
図8には、上述した同軸共振器30BのQ値と、上述した同軸共振器30CのQ値とが示されている。横軸は径比(DA/DB)を示しており、縦軸はQ値を示している。シミュレーションを行う際には、外径DBを2mmに設定し、ビア電極24の径を100μmに設定した。
図8から分かるように、径比が0.2〜0.4の範囲において、Q値が十分に高くなる。
【0036】
図9は、同軸共振器のQ値のシミュレーション結果を示すグラフである。
図9には、外部導体28Cの径とQ値との関係が示されている。
図9から分かるように、内部導体28Dと外部導体28Cとの間の距離が大きくなるに伴ってQ値が大きくなる。
【0037】
図10は、共振器のレイアウトの例を示す平面図である。
図10には、4つの共振器11A〜11Dを配する場合のレイアウトの例が示されている。なお、ここでは、4つの共振器11A〜11Dを配する場合を例に説明するが、共振器11の数は4つに限定されるものではない。共振器11の数は3つであってもよいし、5つ以上であってもよい。
【0038】
図10に示すレイアウトにおいては、1つのマス目の寸法を640μmとしているが、これに限定されるものではない。
図10に示すレイアウトにおいては、X方向におけるフィルタ10の寸法を4.48mmとし、Y方向におけるフィルタ10の寸法を3.2mmとしているが、これに限定されるものではない。このようなレイアウトにおいては、径比(DA/DB)が0.33となる。
図8を用いて上述したように、径比が0.2〜0.4の範囲においてQ値が十分に高くなる。従って、
図10に示すようなレイアウトにすれば、Q値の良好なフィルタ10を得ることが可能である。
【0039】
図11は、本実施形態によるフィルタの特性を示すグラフである。横軸は周波数を示しており、左側の縦軸は減衰損失又は反射損失を示しており、右側の縦軸は挿入損失を示している。実線は、実施例、即ち、本実施形態の場合を示しており、破線は、比較例の場合を示している。比較例においては、4つの共振器をフィルタの長手方向に沿って配列し、各々の共振器に対してビア電極部を2つずつ設けた。
【0040】
図11から分かるように、実施例によるフィルタの減衰帯域における減衰量と、比較例によるフィルタの減衰帯域における減衰量とは、同等である。また、実施例によるフィルタの通過帯域における反射損失と、比較例によるフィルタの通過帯域における反射損失とは、同等である。また、実施例によるフィルタの通過帯域における挿入損失は、1.5dBであり、比較例によるフィルタの通過帯域における挿入損失は、1.9dBである。即ち、実施例によるフィルタの通過帯域における挿入損失は、比較例によるフィルタの通過帯域における挿入損失より小さい。また、挿入損失が3dBとなる周波数の通過帯域端からのマージンは、比較例では52MHzであったが、実施例では68MHzであった。これらのことから、本実施形態では、比較例と比較して、挿入損失を大きく改善し得ることが分かる。このように、本実施形態によれば、良好な特性のフィルタ10を得ることができる。
【0041】
図12は、寸法の設定の例を示す図である。上述したように、径比(DA/DB)が0.2〜0.4の範囲においてQ値が十分に高くなる。遮蔽導体12Ca、12Cbとビア電極部20との間の距離DC1が0.75DA〜2DAである場合に、径比(DA/DB)が0.2〜0.4となる。互いに隣接するビア電極部20間の距離DC2が0.75DA〜2DAである場合に、径比(DA/DB)が0.2〜0.4となる。なお、距離DC1は、遮蔽導体12Ca、12Cbとビア電極部20の中心との間の距離ではなく、遮蔽導体12Ca、12Cbとビア電極部20の外縁、即ち、仮想の環26との間の距離である。また、距離DC2は、互いに隣接するビア電極部20の中心間の距離ではなく、互いに隣接するビア電極部20の外縁間の距離、即ち、仮想の環26間の距離である。このように、本実施形態では、例えば、遮蔽導体12Caとビア電極部20との間の距離DC1の仮想の環26の径DAに対する比は、0.75〜2に設定される。また、本実施形態では、例えば、互いに隣接するビア電極部20間の距離DC2の仮想の環26の径DAに対する比は、0.75〜2に設定される。
【0042】
このように、本実施形態では、共振器11Aに備えられたビア電極部20Aと、共振器11Bに備えられたビア電極部20Bとが、X方向において互いにずらされている。また、本実施形態では、共振器11Cに備えられたビア電極部20Cが、ビア電極部20A及びビア電極部20Bに対して、Y方向においてずらされている。このため、本実施形態によれば、ビア電極部20A、20C間のX方向における距離を大きくすることなく、ビア電極部20A、20C間の距離を大きくすることができる。また、本実施形態によれば、ビア電極部20B、20C間のX方向における距離を大きくすることなく、ビア電極部20B、20C間の距離を大きくすることができる。このため、本実施形態によれば、互いに隣接する共振器11A〜11CのX方向における距離を大きくすることなく、互いに隣接する共振器11A〜11C間の結合度を小さくすることができる。従って、本実施形態によれば、フィルタ10のサイズを小さく保ちつつ、特性の良好なフィルタ10を得ることができる。
【0043】
(変形例1)
本実施形態によるフィルタの変形例1について
図13を用いて説明する。
図13は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0044】
図13に示すように、本変形例では、ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置と、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置とは、同等である。また、ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置とは、同等である。また、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とは、同等である。また、ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置とは、同等である。
【0045】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0046】
(変形例2)
本実施形態によるフィルタの変形例2について
図14を用いて説明する。
図14は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0047】
図14に示すように、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置とは、同等である。また、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置は、ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置とビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置との間である。また、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置は、ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置とビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置との間である。
【0048】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0049】
(変形例3)
本実施形態によるフィルタの変形例3について
図15を用いて説明する。
図15は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0050】
本変形例では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとが、Y方向において互いにずらされている。本変形例では、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と、ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置とは、同等である。本変形例では、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置とは、同等である。入出力端子22Aの中心のY方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と同等である。入出力端子22Bの中心のY方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置と同等である。
【0051】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0052】
(変形例4)
本実施形態によるフィルタの変形例4について
図16を用いて説明する。
図16は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0053】
本変形例では、誘電体基板14内に、第1主面側遮蔽導体12Aに対向するキャパシタ電極18Eが更に形成されている。また、本変形例では、誘電体基板14内に、ビア電極部20Eが更に形成されている。また、本変形例では、キャパシタ電極18Eとビア電極部20Eとにより、構造体16Eが構成されている。本変形例によるフィルタ10には、構造体16Eを含む共振器11Eが更に備えられている。
【0054】
ビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置は、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置とビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置との間である。ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置と、ビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置とは、同等である。
【0055】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0056】
(変形例5)
本実施形態によるフィルタの変形例5について
図17を用いて説明する。
図17は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0057】
ビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置は、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置とビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置との間である。ビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置とビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置との間である。ビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置との間である。
【0058】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0059】
(変形例6)
本実施形態によるフィルタの変形例6について
図18を用いて説明する。
図18は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0060】
本変形例では、ビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置は、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置とビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置との間である。ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置との間である。ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置との間である。
【0061】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0062】
(変形例7)
本実施形態によるフィルタの変形例7について
図19を用いて説明する。
図19は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0063】
ビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置は、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置とビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置との間である。ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置と、ビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置との間である。ビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置との間である。
【0064】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0065】
(変形例8)
本実施形態によるフィルタの変形例8について
図20を用いて説明する。
図20は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0066】
ビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置は、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置とビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置との間である。また、ビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置とビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置との間である。ビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置との間である。
【0067】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0068】
(変形例9)
本実施形態によるフィルタの変形例9について
図21を用いて説明する。
図21は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0069】
本変形例では、ビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置は、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置とビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置との間である。ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置との間である。ビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置との間である。ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置との間である。ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置との間である。
【0070】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0071】
(変形例10)
本実施形態によるフィルタの変形例10について
図22及び
図23を用いて説明する。
図22は、本変形例によるフィルタを示す斜視図である。
図23は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
図22〜
図27においては、側面14c及び側面14dの法線方向に沿う方向、より具体的には、側面14c、14dの法線方向を、Y方向とする。また、
図22〜
図27においては、側面14e及び側面14fの法線方向に沿う方向、より具体的には、側面14e、14fの法線方向を、X方向とする。
【0072】
本変形例では、誘電体基板14の側面14eに、遮蔽導体12Caと、入出力端子22Aとが形成されている。本変形例では、誘電体基板14の側面14fに、遮蔽導体12Cbと、入出力端子22Bとが形成されている。本変形例では、誘電体基板14の側面14cに、遮蔽導体12Ccが形成されている。また、本変形例では、誘電体基板14の側面14dに、遮蔽導体12Cdが形成されている。
【0073】
本変形例では、ビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置は、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置とビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置との間である。ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置との間である。ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とビア電極部20EのY方向における位置との間である。
【0074】
ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置と、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置とは同等である。ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置とは同等である。ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とは同等である。ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置とは同等である。
【0075】
入出力端子22Aの中心のY方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と同等である。入出力端子22Bの中心のY方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置と同等である。入出力端子22Aは、接続線路32aを介して第2主面側遮蔽導体12Bに結合されている。また、入出力端子22Bは、接続線路32bを介して第2主面側遮蔽導体12Bに結合されている。
【0076】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0077】
(変形例11)
本実施形態によるフィルタの変形例11について
図24を用いて説明する。
図24は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0078】
ビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置は、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置とビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置との間である。ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置は、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置との間である。ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置は、ビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置との間である。ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置との間である。ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置との間である。
【0079】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0080】
(変形例12)
本実施形態によるフィルタの変形例12について
図25を用いて説明する。
図25は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0081】
本変形例では、誘電体基板14内に、第1主面側遮蔽導体12Aに対向するキャパシタ電極18Fが更に形成されている。また、本変形例では、誘電体基板14内に、ビア電極部20Fが更に形成されている。また、本変形例では、キャパシタ電極18Fとビア電極部20Fとにより、構造体16Fが構成されている。本変形例によるフィルタ10には、構造体16Fを含む共振器11Fが更に備えられている。
【0082】
ビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置と、ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置と、ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Fの中心P6のX方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置と、ビア電極部20Fの中心P6のY方向における位置とは、同等である。
【0083】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0084】
(変形例13)
本実施形態によるフィルタの変形例13について
図26を用いて説明する。
図26は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0085】
本変形例では、ビア電極部20Eが、ビア電極部20A及びビア電極部20Cに対して、誘電体基板14のX方向における中心に向かってずらされている。即ち、本変形例では、ビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置と、ビア電極部20Fの中心P6のX方向における位置との間である。
【0086】
また、本変形例では、ビア電極部20Fが、ビア電極部20B及びビア電極部20Dに対して、誘電体基板14のX方向における中心に向かってずらされている。即ち、本変形例では、ビア電極部20Fの中心P6のX方向における位置は、ビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置との間である。
【0087】
ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置と、ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置と、ビア電極部20Fの中心P6のY方向における位置とは、同等である。
【0088】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0089】
(変形例14)
本実施形態によるフィルタの変形例14について
図27を用いて説明する。
図27は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0090】
本変形例では、ビア電極部20Eが、ビア電極部20A及びビア電極部20Cに対して、誘電体基板14のX方向における中心から遠ざかる方向に向かってずらされている。即ち、本変形例では、ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置は、ビア電極部20Eの中心P5のX方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置との間である。
【0091】
また、本変形例では、ビア電極部20Fが、ビア電極部20B及びビア電極部20Dに対して、誘電体基板14のX方向における中心から遠ざかる方向に向かってずらされている。即ち、本変形例では、ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置は、ビア電極部20Fの中心P6のX方向における位置と、ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置との間である。
【0092】
ビア電極部20Cの中心P3のX方向における位置と、ビア電極部20Aの中心P1のX方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Dの中心P4のX方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のX方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置とは、同等である。ビア電極部20Eの中心P5のY方向における位置と、ビア電極部20Fの中心P6のY方向における位置とは、同等である。
【0093】
このようなレイアウトでフィルタ10を構成するようにしてもよい。
【0094】
[第2実施形態]
第2実施形態によるフィルタについて図面を用いて説明する。
図28は、本実施形態によるフィルタを示す斜視図である。
図29Aは、本実施形態によるフィルタを示す平面図である。
図29Bは、本実施形態によるフィルタを示す断面図である。
図1〜
図27に示す第1実施形態によるフィルタと同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略又は簡潔にする。
【0095】
本実施形態によるフィルタ10には、ビア電極部20A〜20Dの他端にそれぞれ接続されたキャパシタ電極(第2キャパシタ電極、第2ストリップ線路)19A〜19Dが備えられている。キャパシタ電極19A〜19Dは、第2主面側遮蔽導体12Bに対向している。キャパシタ電極一般について説明する際には、符号19を用い、個々のキャパシタ電極について説明する際には、符号19A〜19Dを用いる。
【0096】
本実施形態では、ビア電極部20が第1主面側遮蔽導体12Aにも第2主面側遮蔽導体12Bにも導通していない。ビア電極部20に接続されたキャパシタ電極18と第1主面側遮蔽導体12Aとの間には、静電容量(開放端容量)が存在する。また、ビア電極部20に接続されたキャパシタ電極19と第2主面側遮蔽導体12Bとの間にも、静電容量が存在する。ビア電極部20は、キャパシタ電極18及びキャパシタ電極19とともに、λ/2共振器を構成する。共振器11は、両端開放型のλ/2共振器として動作し得る。
【0097】
このように、ビア電極部20A〜20Dの他端にそれぞれ接続されたキャパシタ電極19A〜19Dが更に備えられていてもよい。本実施形態によれば、共振器11が両端開放型のλ/2共振器として動作し得るフィルタ10を得ることができる。
【0098】
[第3実施形態]
第3実施形態によるフィルタについて図面を用いて説明する。
図30は、本実施形態によるフィルタを示す断面図である。
図1〜
図29に示す第1又は第2実施形態によるフィルタと同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略又は簡潔にする。
【0099】
本実施形態では、誘電体層(第1誘電体層)15Aと、誘電体層15Aより比誘電率が高い誘電体層(第2誘電体層)15Bとが、誘電体基板14に備えられている。第1主面側遮蔽導体12Aとキャパシタ電極18Aとの間に誘電体層15Aの一部が挟まれている。ビア電極部20は、少なくとも誘電体層15B内に形成されている。
【0100】
本実施形態によれば、比誘電率が比較的低い誘電体層15Aの一部が第1主面側遮蔽導体12Aとキャパシタ電極18との間に挟まれているため、以下のようになる。即ち、本実施形態によれば、キャパシタ電極18と第1主面側遮蔽導体12Aとの間の距離がある程度ばらついたとしても、キャパシタ電極18と第1主面側遮蔽導体12Aとの間の静電容量の変化は小さくて済む。
【0101】
また、本実施形態によれば、比誘電率が比較的低い誘電体層15Aの一部が第1主面側遮蔽導体12Aとキャパシタ電極18との間に挟まれているため、以下のようになる。即ち、本実施形態によれば、キャパシタ電極18の寸法がある程度ばらついたとしても、キャパシタ電極18と第1主面側遮蔽導体12Aとの間の静電容量の変化は小さくて済む。このため、本実施形態によれば、電気的特性のばらつきを低減することができる。
【0102】
また、本実施形態によれば、キャパシタ電極18と第1主面側遮蔽導体12Aとの間に比誘電率が比較的低い誘電体層15Aが存在しているため、キャパシタ電極18の面積を大きく確保することができる。このため、本実施形態によれば、レイアウトの自由度を高くすることができる。
【0103】
しかも、本実施形態によれば、ビア電極部20が比誘電率の比較的高い誘電体層15Bに少なくとも埋め込まれているため、当該部分において波長短縮効果が得られる。このため、本実施形態によれば、伝送線路を短縮することができ、共振器11の小型化に寄与することができる。また、波長短縮効果によってビア電極部20の長さを短くすることが可能となるため、共振器11のサイズを変更しない場合には、キャパシタ電極18と第1主面側遮蔽導体12Aとの間隔を大きくすることができる。キャパシタ電極18と第1主面側遮蔽導体12Aとの間隔を大きくすると、キャパシタ電極18と第1主面側遮蔽導体12Aとの間における静電容量を小さくすることができるため、Q値の向上に寄与することができる。
【0104】
[第4実施形態]
第4実施形態によるフィルタについて図面を用いて説明する。
図31は、本実施形態によるフィルタを示す斜視図である。
図32は、本実施形態によるフィルタを示す平面図である。
図1〜
図30に示す第1〜第3実施形態によるフィルタと同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略又は簡潔にする。
【0105】
本実施形態では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に、複数の結合調整ビア電極42が備えられている。複数の結合調整ビア電極42は、Y方向に沿うように配列されている。結合調整ビア電極42の一端は、第1主面側遮蔽導体12Aに接続されている。結合調整ビア電極42の他端は、第2主面側遮蔽導体12Bに接続されている。
【0106】
本実施形態によれば、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に、複数の結合調整ビア電極42が備えられているため、共振器11Aと共振器11Bとの間の結合を調整することができる。このため、本実施形態によれば、より特性の良好なフィルタ10を得ることができる。
【0107】
(変形例1)
本実施形態によるフィルタの変形例1について
図33を用いて説明する。
図33は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
図33には、5つの共振器11A〜11Eが備えられている場合の例が示されている。
図33〜
図38においては、側面14c及び側面14dの法線方向に沿う方向、より具体的には、側面14c、14dの法線方向を、Y方向とする。また、
図33〜
図38においては、側面14e及び側面14fの法線方向に沿う方向、より具体的には、側面14e、14fの法線方向を、X方向とする。
【0108】
本変形例では、誘電体基板14の側面14eに、遮蔽導体12Caと、入出力端子22Aとが形成されている。本変形例では、誘電体基板14の側面14fに、遮蔽導体12Cbと、入出力端子22Bとが形成されている。本変形例では、誘電体基板14の側面14cに、遮蔽導体12Ccが形成されている。また、本変形例では、誘電体基板14の側面14dに、遮蔽導体12Cdが形成されている。
【0109】
本変形例では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所、及び、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に複数の結合調整ビア電極42が備えられている。複数の結合調整ビア電極42は、Y方向に沿うように配列されている。
【0110】
このように、本変形例では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所、及び、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に、複数の結合調整ビア電極42が備えられている。本変形例では、このように構成されているため、共振器11Aと共振器11Bとの間の結合を調整することができるとともに、共振器11Cと共振器11Dとの間の結合を調整することができる。このため、本変形例によれば、特性の良好なフィルタ10を得ることができる。
【0111】
(変形例2)
本実施形態によるフィルタの変形例2について
図34を用いて説明する。
図34は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
図34には、6つの共振器11A〜11Fが備えられている場合の例が示されている。
【0112】
本変形例では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所、及び、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に複数の結合調整ビア電極42が備えられている。ビア電極部20Eとビア電極部20Fとの間の箇所には、結合調整ビア電極42は備えられていない。
【0113】
このように、本変形例においても、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所、及び、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に、複数の結合調整ビア電極42が備えられている。このように構成されているため、本変形例においても、共振器11Aと共振器11Bとの間の結合を調整することができるとともに、共振器11Cと共振器11Dとの間の結合を調整することができる。このため、本変形例においても、特性の良好なフィルタ10を得ることができる。
【0114】
(変形例3)
本実施形態によるフィルタの変形例3について
図35を用いて説明する。
図35は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
図35には、5つの共振器11A〜11Eが備えられている場合の例が示されている。
【0115】
本変形例では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所、及び、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に複数の結合調整ビア電極42が備えられている。ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数と、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数とは、互いに異なっている。より具体的には、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数は、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数より少なく設定されている。
【0116】
このように、本変形例では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数と、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数とが、互いに異なっている。このため、本変形例によれば、共振器11Aと共振器11Bとの間の結合をより良好に調整することができるとともに、共振器11Cと共振器11Dとの間の結合をより良好に調整することができる。このため、本変形例によれば、より特性の良好なフィルタ10を得ることができる。
【0117】
(変形例4)
本実施形態によるフィルタの変形例4について
図36を用いて説明する。
図36は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
図36には、6つの共振器11A〜11Fが備えられている場合の例が示されている。
【0118】
本変形例では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所、及び、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に複数の結合調整ビア電極42が備えられている。ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数と、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数とは、互いに異なっている。より具体的には、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数は、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数より少なく設定されている。なお、ビア電極部20Eとビア電極部20Fとの間の箇所には、結合調整ビア電極42は備えられていない。
【0119】
このように、本変形例においても、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数と、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数とが、互いに異なっている。このため、本変形例においても、共振器11Aと共振器11Bとの間の結合をより良好に調整することができるとともに、共振器11Cと共振器11Dとの間の結合をより良好に調整することができる。このため、本変形例においても、より特性の良好なフィルタ10を得ることができる。
【0120】
(変形例5)
本実施形態によるフィルタの変形例5について
図37を用いて説明する。
図37は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
図37には、5つの共振器11A〜11Eが備えられている場合の例が示されている。
【0121】
本変形例では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所、及び、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に複数の結合調整ビア電極42が備えられている。ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数は、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数より少なく設定されている。
【0122】
このように、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数を、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数より少なく設定するようにしてもよい。
【0123】
(変形例6)
本実施形態によるフィルタの変形例6について
図38を用いて説明する。
図38は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
図38には、6つの共振器11A〜11Fが備えられている場合の例が示されている。
【0124】
本変形例では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所、及び、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に複数の結合調整ビア電極42が備えられている。ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数は、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数より少なく設定されている。なお、ビア電極部20Eとビア電極部20Fとの間の箇所には、結合調整ビア電極42は備えられていない。
【0125】
このように、ビア電極部20Cとビア電極部20Dとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数を、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に位置する結合調整ビア電極42の数より少なく設定するようにしてもよい。
【0126】
[第5実施形態]
第5実施形態によるフィルタについて図面を用いて説明する。
図39は、本実施形態によるフィルタを示す平面図である。
図1〜
図38に示す第1〜第4実施形態によるフィルタと同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略又は簡潔にする。
【0127】
本実施形態では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所において、第2主面側遮蔽導体12Bにスリット44が形成されている。スリット44は、Y方向に沿うように形成されている。
【0128】
本実施形態では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所において、第2主面側遮蔽導体12Bにスリット44が形成されているため、共振器11Aと共振器11Bとの結合をスリット44によって調整することができる。
【0129】
[第6実施形態]
第6実施形態によるフィルタについて
図40を用いて説明する。
図40は、本実施形態によるフィルタを示す斜視図である。
図40には、4つの共振器11A〜11Dが備えられている場合の例が示されている。
図1〜
図39に示す第1〜第5実施形態によるフィルタと同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略又は簡潔にする。
【0130】
ビア電極部20Aの中心P1及びビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置は、誘電体基板14のY方向における中心に対して、側面14e側に位置している。ビア電極部20Cの中心P3及びビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置は、誘電体基板14のY方向における中心に対して、側面14f側に位置している。入出力端子22Aの中心及び入出力端子22Bの中心のY方向における位置は、誘電体基板14のY方向における中心に対して、側面14e側に位置している。より具体的には、入出力端子22Aの中心及び入出力端子22Bの中心のY方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1及びビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置と同等に設定されている。
【0131】
このように、本実施形態では、入出力端子22Aの中心のY方向における位置が、誘電体基板14のY方向における中心に対して、側面14e側に位置している。このように、入出力端子22Aの中心のY方向における位置を適宜設定することにより、入出力端子22Aと共振器11Aとの結合を適宜調整することができ、ひいては外部Qを調整することができる。また、本実施形態では、入出力端子22Bの中心のY方向における位置が、誘電体基板14のY方向における中心に対して、側面14e側に位置している。このように、入出力端子22Bの中心のY方向における位置を適宜設定することにより、入出力端子22Bと共振器11Bとの結合を適宜調整することができ、ひいては外部Qを調整することができる。従って、本実施形態によれば、特性の良好なフィルタ10を提供することができる。
【0132】
(変形例1)
本実施形態の変形例1によるフィルタについて
図41を用いて説明する。
図41は、本変形例によるフィルタを示す斜視図である。
図41には、3つの共振器11A〜11Cが備えられている場合の例が示されている。
【0133】
本変形例においても、入出力端子22Aの中心及び入出力端子22Bの中心のY方向における位置が、誘電体基板14のY方向における中心に対して、側面14e側に位置している。より具体的には、入出力端子22Aの中心及び入出力端子22Bの中心のY方向における位置が、ビア電極部20Aの中心P1及びビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置と同等に設定されている。
【0134】
本変形例においても、入出力端子22Aの中心のY方向における位置が、誘電体基板14のY方向における中心に対して、側面14e側に位置している。このように、入出力端子22Aの中心のY方向における位置を適宜設定することにより、入出力端子22Aと共振器11Aとの結合を適宜調整することができ、ひいては外部Qを調整することができる。また、本変形例においても、入出力端子22Bの中心のY方向における位置が、誘電体基板14のY方向における中心に対して、側面14e側に位置している。このように、入出力端子22Bの中心のY方向における位置を適宜設定することにより、入出力端子22Bと共振器11Bとの結合を適宜調整することができ、ひいては外部Qを調整することができる。従って、本変形例においても、特性の良好なフィルタ10を提供することができる。
【0135】
(変形例2)
本実施形態の変形例2によるフィルタについて
図42及び
図43を用いて説明する。
図42は、本変形例によるフィルタを示す斜視図である。
図43は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0136】
本変形例では、第2主面側遮蔽導体12Bのうちの入出力端子22A側の部分に、スリット46Aが形成されている。スリット46Aは、X方向に沿うように形成されている。また、本変形例では、第2主面側遮蔽導体12Bのうちの入出力端子22B側の部分に、スリット46Bが形成されている。スリット46Bは、X方向に沿うように形成されている。
【0137】
入出力端子22Aの中心のY方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と、スリット46Aの中心のY方向における位置との間である。入出力端子22Bの中心のY方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置と、スリット46Bの中心のY方向における位置との間である。
【0138】
スリット46Aの中心のY方向における位置は、入出力端子22Aの中心のY方向における位置と、ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置との間である。スリット46Bの中心のY方向における位置は、入出力端子22Bの中心のY方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置との間である。
【0139】
このように、本変形例では、スリット46Aとビア電極部20Aとの間の箇所に入出力端子22Aが接続されている。このように、スリット46Aを適宜形成することにより、入出力端子22Aと共振器11Aとの結合を適宜調整することができ、ひいては外部Qを調整することができる。また、本変形例では、スリット46Bとビア電極部20Bとの間の箇所に入出力端子22Bが接続されている。このように、スリット46Bを適宜形成することにより、入出力端子22Bと共振器11Bとの結合を適宜調整することができ、ひいては外部Qを調整することができる。従って、本変形例においても、特性の良好なフィルタ10を提供することができる。
【0140】
(変形例3)
本実施形態の変形例3によるフィルタについて
図44〜
図45Bを用いて説明する。
図44は、本変形例によるフィルタを示す斜視図である。
図45Aは、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
図45Bは、本変形例によるフィルタを示す断面図である。
【0141】
本変形例では、入出力端子22Aに接続されたキャパシタ電極パターン48Aが、第2主面側遮蔽導体12Bのうちの入出力端子22A側の部分に対向している。換言すれば、本変形例では、入出力端子22Aがキャパシタ電極パターン48Aを介して第2主面側遮蔽導体12Bに容量結合している。また、本変形例では、入出力端子22Bに接続されたキャパシタ電極パターン48Bが、第2主面側遮蔽導体12Bのうちの入出力端子22B側の部分に対向している。換言すれば、本変形例では、入出力端子22Bがキャパシタ電極パターン48Bを介して第2主面側遮蔽導体12Bに容量結合している。
【0142】
キャパシタ電極パターン48Aの中心のY方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と、ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置との間である。キャパシタ電極パターン48Bの中心のY方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置との間である。
【0143】
このように、本変形例では、入出力端子22Aがキャパシタ電極パターン48Aを介して第2主面側遮蔽導体12Bに容量結合しており、入出力端子22Bがキャパシタ電極パターン48Bを介して第2主面側遮蔽導体12Bに容量結合している。本変形例によれば、これらの結合容量を適宜設定することにより外部Qを調整することができるため、特性の良好なフィルタ10を提供することができる。
【0144】
(変形例4)
本実施形態の変形例4によるフィルタについて
図46及び
図47を用いて説明する。
図46は、本変形例によるフィルタを示す斜視図である。
図47は、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
【0145】
本変形例では、入出力端子22Aに接続されたキャパシタ電極パターン48Aの一部と、ビア電極部20Aに接続されたキャパシタ電極パターン50Aの一部とが対向している。換言すれば、本変形例では、入出力端子22Aとビア電極部20Aとが、キャパシタ電極パターン48A、50Aを介して容量結合している。また、本変形例では、入出力端子22Bに接続されたキャパシタ電極パターン48Bの一部と、ビア電極部20Bに接続されたキャパシタ電極パターン50Bの一部とが対向している。換言すれば、本変形例では、入出力端子22Bとビア電極部20Bとが、キャパシタ電極パターン48B、50Bを介して容量結合している。
【0146】
キャパシタ電極パターン48Aの中心のY方向における位置は、ビア電極部20Aの中心P1のY方向における位置と、ビア電極部20Cの中心P3のY方向における位置との間である。キャパシタ電極パターン48Bの中心のY方向における位置は、ビア電極部20Bの中心P2のY方向における位置と、ビア電極部20Dの中心P4のY方向における位置との間である。
【0147】
このように、本変形例では、入出力端子22Aとビア電極部20Aとが、キャパシタ電極パターン48A、50Aを介して容量結合している。また、本変形例では、入出力端子22Bとビア電極部20Bとが、キャパシタ電極パターン48B、50Bを介して容量結合している。本変形例によれば、これらの結合容量を適宜設定することにより外部Qを調整することができるため、特性の良好なフィルタ10を提供することができる。
【0148】
(変形例5)
本実施形態の変形例5によるフィルタについて
図48〜
図49Bを用いて説明する。
図48は、本変形例によるフィルタを示す斜視図である。
図49Aは、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
図49Bは、本変形例によるフィルタを示す断面図である。
【0149】
本変形例では、入出力端子22Aが入出力パターン52Aを介してビア電極部20Aに導通している。より具体的には、ビア電極部20Aに接続された電極54Aに、入出力端子22Aが接続線路32aを介して接続されている。また、本変形例では、入出力端子22Bが入出力パターン52Bを介してビア電極部20Bに導通している。より具体的には、ビア電極部20Bに接続された電極54Bに、入出力端子22Bが接続線路32bを介して接続されている。
【0150】
このように、本変形例では、入出力端子22Aが入出力パターン52Aを介してビア電極部20Aに導通しており、入出力端子22Bが入出力パターン52Bを介してビア電極部20Bに導通している。本変形例によれば、Z方向、即ち、ビア電極部20A、20Bの長手方向における入出力パターン52A、52Bの位置を適宜設定することにより、外部Qを適宜調整することができる。
【0151】
(変形例6)
本実施形態の変形例6によるフィルタについて
図50〜
図51Bを用いて説明する。
図50は、本変形例によるフィルタを示す斜視図である。
図51Aは、本変形例によるフィルタを示す平面図である。
図51Bは、本変形例によるフィルタを示す断面図である。
【0152】
本変形例では、入出力端子22Aが接続線路32aを介してキャパシタ電極18Aに接続されている。また、本変形例では、入出力端子22Bが接続線路32bを介してキャパシタ電極18Bに接続されている。
【0153】
このように、入出力端子22Aを接続線路32aを介してキャパシタ電極18Aに接続し、入出力端子22Bを接続線路32bを介してキャパシタ電極18Bに接続するようにしてもよい。本変形例においても、良好な外部Qを有するフィルタ10を得ることができる。
【0154】
[第7実施形態]
第7実施形態によるフィルタについて
図52及び
図53を用いて説明する。
図52は、本実施形態によるフィルタを示す斜視図である。
図53は、本実施形態によるフィルタを示す平面図である。
図1〜
図51に示す第1〜第6実施形態によるフィルタと同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略又は簡潔にする。
【0155】
誘電体基板14内には、結合容量電極56Aと、結合容量電極56Bと、結合容量電極56Cと、結合容量電極56Dとが更に形成されている。結合容量電極56Aは、共振器11Aに備えられている。結合容量電極56Bは、共振器11Bに備えられている。結合容量電極56Cは、共振器11Cに備えられている。結合容量電極56Dは、共振器11Dに備えられている。結合容量電極56Aと結合容量電極56Bと結合容量電極56Cと結合容量電極56Dとは、同じ層に形成されている。換言すれば、結合容量電極56Aと結合容量電極56Bと結合容量電極56Cと結合容量電極56Dとは、同一のセラミックスシート(図示せず)上に形成されている。
【0156】
結合容量電極56Aは、ビア電極部20Aに接続されている。結合容量電極56Aの上面は、ビア電極部20Aのうちの上側の部分によって、第2主面側遮蔽導体12Bに接続されている。結合容量電極56Aの下面は、ビア電極部20Aのうちの下側の部分によって、キャパシタ電極18Aに接続されている。
【0157】
結合容量電極56Bは、ビア電極部20Bに接続されている。結合容量電極56Bの上面は、ビア電極部20Bのうちの上側の部分によって、第2主面側遮蔽導体12Bに接続されている。結合容量電極56Bの下面は、ビア電極部20Bのうちの下側の部分によって、キャパシタ電極18Bに接続されている。
【0158】
結合容量電極56Cは、ビア電極部20Cに接続されている。結合容量電極56Cの上面は、ビア電極部20Cのうちの上側の部分によって、第2主面側遮蔽導体12Bに接続されている。結合容量電極56Cの下面は、ビア電極部20Cのうちの下側の部分によって、キャパシタ電極18Cに接続されている。
【0159】
結合容量電極56Dは、ビア電極部20Dに接続されている。結合容量電極56Dの上面は、ビア電極部20Dのうちの上側の部分によって、第2主面側遮蔽導体12Bに接続されている。結合容量電極56Dの下面は、ビア電極部20Dのうちの下側の部分によって、キャパシタ電極18Dに接続されている。
【0160】
結合容量電極56Aは、複数の電極58aを含む櫛形電極60Aを有している。電極58aの長手方向は、Y方向である。櫛形電極60Aは、結合容量電極56Aのうちの結合容量電極56C側に位置している。
【0161】
結合容量電極56Bは、複数の電極58bを含む櫛形電極60Bを有している。電極58bの長手方向は、Y方向である。櫛形電極60Bは、結合容量電極56Bのうちの結合容量電極56D側に位置している。
【0162】
結合容量電極56Cは、複数の電極58cを含む櫛形電極60Cを有している。電極58cの長手方向は、Y方向である。櫛形電極60Cは、結合容量電極56Cのうちの結合容量電極56A側に位置している。
【0163】
結合容量電極56Dは、複数の電極58dを含む櫛形電極60Dを有している。電極58dの長手方向は、Y方向である。櫛形電極60Dは、結合容量電極56Dのうちの結合容量電極56B側に位置している。
【0164】
結合容量電極56Cは、複数の電極58eを含む櫛形電極60Eを有している。電極58eの長手方向は、X方向である。櫛形電極60Eは、結合容量電極56Cのうちの結合容量電極56D側に位置している。
【0165】
結合容量電極56Dは、複数の電極58fを含む櫛形電極60Fを有している。電極58fの長手方向は、X方向である。櫛形電極60Fは、結合容量電極56Dのうちの結合容量電極56C側に位置している。
【0166】
櫛形電極60Aを構成する複数の電極58aと、櫛形電極60Cを構成する複数の電極58cとは、交互に隣り合うように配置されている。電極58aと電極58cとが交互に隣り合うように配置されているため、櫛形電極60Aと櫛形電極60Cとが互いに対向している部分の長さが十分に大きく確保される。このため、結合容量電極56Aと結合容量電極56Cとの間で十分な静電容量が確保される。
【0167】
櫛形電極60Bを構成する複数の電極58bと、櫛形電極60Dを構成する複数の電極58dとは、交互に隣り合うように配置されている。電極58bと電極58dとが交互に隣り合うように配置されているため、櫛形電極60Bと櫛形電極60Dとが互いに対向している部分の長さが十分に大きく確保される。このため、結合容量電極56Bと結合容量電極56Dとの間で十分な静電容量が確保される。
【0168】
櫛形電極60Eを構成する複数の電極58eと、櫛形電極60Fを構成する複数の電極58fとは、交互に隣り合うように配置されている。電極58eと電極58fとが交互に隣り合うように配置されているため、櫛形電極60Eと櫛形電極60Fとが互いに対向している部分の長さが十分に大きく確保される。このため、結合容量電極56Cと結合容量電極56Dとの間で十分な静電容量が確保される。
【0169】
本実施形態では、結合容量電極56Aと結合容量電極56Cとが同じ層に形成されているため、セラミックスシートの厚さがばらついたとしても、結合容量電極56Aと結合容量電極56Cとの位置関係がばらつくことはない。また、本実施形態では、結合容量電極56Cと結合容量電極56Dとが同じ層に形成されているため、セラミックスシートの厚さがばらついたとしても、結合容量電極56Cと結合容量電極56Dとの位置関係がばらつくことはない。また、本実施形態では、結合容量電極56Dと結合容量電極56Bとが同じ層に形成されているため、セラミックスシートの厚さがばらついたとしても、結合容量電極56Dと結合容量電極56Bとの位置関係がばらつくことはない。また、本実施形態では、結合容量電極56A〜56Dが互いに同じ層に形成されているため、結合容量電極56Aと結合容量電極56Bと結合容量電極56Cと結合容量電極56Dとの間に位置ずれが生ずることがない。このため、本実施形態では、結合容量電極56Aと結合容量電極56Cとの間の静電容量、結合容量電極56Cと結合容量電極56Dとの間の静電容量、及び、結合容量電極56Dと結合容量電極56Bとの間の静電容量が、大きくばらつくことはない。このため、本実施形態によれば、フィルタ10の特性のばらつきを抑制することができる。
【0170】
[第8実施形態]
第8実施形態によるフィルタについて
図54〜
図56を用いて説明する。
図54は、本実施形態によるフィルタを示す斜視図である。
図55A及び
図55Bは、本実施形態によるフィルタを示す平面図である。
図56は、本実施形態によるフィルタを示す断面図である。
図1〜
図53に示す第1〜第7実施形態によるフィルタと同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略又は簡潔にする。
【0171】
本実施形態では、誘電体基板14の主面14aに入出力端子22Aが形成されている。また、本実施形態では、誘電体基板14の主面14aに入出力端子22Bが形成されている。入出力端子22Aは、誘電体基板14のX方向における中心に対して側面14c側に位置している。入出力端子22Bは、誘電体基板14のX方向における中心に対して側面14d側に位置している。
【0172】
誘電体基板14内には、入出力ビア電極部62Aが形成されている。入出力ビア電極部62Aは、複数の入出力ビア電極24Bによって構成されている。入出力ビア電極部62Aの一端、即ち、下端は、入出力端子22Aに接続されている。誘電体基板14内には、入出力ビア電極部62Bが形成されている。入出力ビア電極部62Bは、複数の入出力ビア電極24Bによって構成されている。入出力ビア電極部62Bの一端、即ち、下端は、入出力端子22Bに接続されている。
【0173】
誘電体基板14内には、中継パターン64Aが形成されている。入出力ビア電極部62Aの他端、即ち、上端は、中継パターン64Aの一端に接続されている。また、誘電体基板14内には、中継パターン64Bが形成されている。入出力ビア電極部62Bの他端、即ち、上端は、中継パターン64Bの一端に接続されている。
【0174】
中継パターン64Aの他端は、ビア電極部20Aに接続されている。中継パターン64Bの他端は、ビア電極部20Bに接続されている。
【0175】
本実施形態では、遮蔽導体12Ca、12Cbが、複数の遮蔽ビア電極24Aによって構成されている。遮蔽ビア電極24Aの一端は第1主面側遮蔽導体12Aに接続されている。遮蔽ビア電極24Aの他端は、第2主面側遮蔽導体12Bに接続されている。複数の遮蔽ビア電極24Aは、接続パターン66によって適宜接続されている。遮蔽導体12Caは、側面14eに沿うように配列されている。遮蔽導体12Caの一端側は、側面14cに沿うように配列されており、遮蔽導体12Caの他端側は、側面14dに沿うように配列されている。遮蔽導体12Cbは、側面14fに沿うように配列されている。遮蔽導体12Cbの一端側は、側面14cに沿うように配列されており、遮蔽導体12Cbの他端側は、側面14dに沿うように配列されている。
【0176】
誘電体基板14内には、複数の結合調整ビア電極42が形成されている。結合調整ビア電極42は、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所に備えられている。複数の結合調整ビア電極42は、Y方向に沿うように配列されている。結合調整ビア電極42の一端は、第1主面側遮蔽導体12Aに接続されている。結合調整ビア電極42の他端は、第2主面側遮蔽導体12Bに接続されている。
【0177】
誘電体基板14内には、結合容量電極68が形成されている。結合容量電極68は、キャパシタ電極18A〜18Dと同じ層に形成されている。結合容量電極68の一端は、キャパシタ電極18A側に位置しており、結合容量電極68の他端は、キャパシタ電極18B側に位置している。
【0178】
誘電体基板14内には、結合容量電極66A〜66Eが形成されている。結合容量電極66A〜66EのZ方向における位置は、キャパシタ電極18A〜18DのZ方向における位置と、第1主面側遮蔽導体12AのZ方向における位置との間である。結合容量電極66Aの一端は、キャパシタ電極18Aに対向しており、結合容量電極66Aの他端は、キャパシタ電極18Cに対向している。結合容量電極66Bの一端は、キャパシタ電極18Bに対向しており、結合容量電極66Bの他端は、キャパシタ電極18Dに対向している。結合容量電極66Cの一端は、キャパシタ電極18Cに対向しており、結合容量電極66Cの他端は、キャパシタ電極18Dに対向している。結合容量電極66Dの一端は、キャパシタ電極18Aに対向しており、結合容量電極66Dの他端は、結合容量電極68の一端に対向している。結合容量電極66Eの一端は、キャパシタ電極18Bに対向しており、結合容量電極66Eの他端は、結合容量電極68の他端に対向している。
【0179】
このように、誘電体基板14の主面14aに入出力端子22A、22Bを形成するようにしてもよい。本実施形態によっても、良好な特性を有するフィルタ10を提供することができる。
【0180】
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
【0181】
例えば、上記実施形態では、仮想の環26の形状が円形である場合を例に説明したが、仮想の環26の形状は円形に限定されるものではない。例えば、仮想の環26の形状を、楕円形としてもよいし、矩形としてもよい。
【0182】
また、第5実施形態では、ビア電極部20Aとビア電極部20Bとの間の箇所において第2主面側遮蔽導体12Bにスリット44を形成する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。
図57は、変形実施形態によるフィルタを示す平面図である。
図57に示す例においては、ビア電極部20Aとビア電極部20Cとの間の箇所において第2主面側遮蔽導体12Bにスリット44が形成されている。また、
図57に示す例においては、ビア電極部20Bとビア電極部20Dとの間の箇所において第2主面側遮蔽導体12Bにスリット44が更に形成されている。このような箇所にスリット44を形成するようにしてもよい。
図57に示す例によれば、ビア電極部20Aとビア電極部20Cとの間の箇所において第2主面側遮蔽導体12Bにスリット44が形成されているため、共振器11Aと共振器11Cとの結合をスリット44によって調整することができる。また、
図57に示す例によれば、ビア電極部20Bとビア電極部20Dとの間の箇所において第2主面側遮蔽導体12Bにスリット44が形成されているため、共振器11Bと共振器11Dとの結合をスリット44によって調整することができる。
【0183】
また、上記実施形態において、複数のビア電極24の各々の中心が仮想の環26上に位置していてもよい。
図58は、寸法の設定の他の例を示す図である。
図58に示す例においては、複数のビア電極24の各々の中心が仮想の環26上に位置している。
【0184】
また、上記実施形態において、2つのビア電極24によってビア電極部20が構成されるようにしてもよい。
図59は、2つのビア電極によってビア電極部が構成されている場合の例を示す図である。
図59に示す例においては、2つのビア電極24の各々の中心が仮想の環26上に位置している。
図59に示す例においては、ビア電極部20を構成する2つのビア電極24間の距離(第1の距離)DAが、上記実施形態における仮想の環26の径DAに対応する。この場合、例えば、遮蔽導体12Caとビア電極部20との間の距離DC1の第1の距離DAに対する比は、0.75〜2に設定される。また、例えば、互いに隣接するビア電極部20間の距離DC2の第1の距離DAに対する比は、0.75〜2に設定される。
【0185】
上記実施形態をまとめると以下のようになる。
【0186】
フィルタ(10)は、第1主面(14a)と、前記第1主面に対向する第2主面(14b)と、複数の側面(14c〜14f)とを有する誘電体基板(14)と、前記誘電体基板の前記第1主面側に形成された第1主面側遮蔽導体(12A)と、前記誘電体基板の前記第2主面側に形成された第2主面側遮蔽導体(12B)と、前記誘電体基板内に形成されているとともに複数のビア電極(24)から構成されたビア電極部(20A〜20C)と、前記第1主面側遮蔽導体に対向するとともに前記ビア電極部の一端に接続された第1キャパシタ電極(18A〜18D)とをそれぞれ備える複数の共振器(11A〜11C)とを備え、前記複数の共振器の各々には、前記ビア電極部が1つずつ備えられており、前記複数の共振器のうちの第1共振器(11A)に備えられた前記ビア電極部である第1ビア電極部(20A)と、前記複数の共振器のうちの第2共振器(11B)に備えられた前記ビア電極部である第2ビア電極部(20B)とが、第1方向(X)において互いにずらされており、前記複数の共振器のうちの第3共振器(11C)に備えられた前記ビア電極部である第3ビア電極部(20C)が、前記第1ビア電極部又は前記第2ビア電極部に対して、前記第1方向に交差する第2方向(Y)においてずらされている。このような構成によれば、互いに隣接する共振器の第1方向における距離を大きくすることなく、互いに隣接する共振器間の結合度を小さくすることができる。このため、フィルタのサイズを小さく保ちつつ、特性の良好なフィルタを得ることができる。
【0187】
前記ビア電極部の長手方向に沿うように形成された遮蔽導体(12Ca、12Cb)を更に備え、前記ビア電極部を構成する前記複数のビア電極は、上面から見たとき、仮想の環(26)に沿って配列されており、前記遮蔽導体と前記ビア電極部との間の距離(DC1)の前記仮想の環の径(DA)に対する比は、0.75〜2であるようにしてもよい。このような構成によれば、Q値の良好なフィルタを得ることができる。
【0188】
前記ビア電極部の長手方向に沿うように形成された遮蔽導体を更に備え、前記ビア電極部は、2つの前記ビア電極によって構成されており、前記2つのビア電極間の距離は、第1の距離であり、前記遮蔽導体と前記ビア電極部との間の距離の前記第1の距離に対する比は、0.75〜2であるようにしてもよい。
【0189】
前記遮蔽導体は、板状に形成されているようにしてもよい。
【0190】
前記遮蔽導体は、一端が前記第1主面側遮蔽導体に接続され、他端が前記第2主面側遮蔽導体に接続された複数の遮蔽ビア電極(24A)によって構成されているようにしてもよい。
【0191】
前記ビア電極部を構成する前記複数のビア電極は、上面から見たとき、仮想の環に沿って配列されており、互いに隣接する前記ビア電極部間の距離(DC2)の前記仮想の環の径に対する比は、0.75〜2であるようにしてもよい。このような構成によれば、Q値の良好なフィルタを得ることができる。
【0192】
前記ビア電極部は、2つの前記ビア電極によって構成されており、前記2つのビア電極間の距離は、第1の距離であり、互いに隣接する前記ビア電極部間の距離の前記第1の距離に対する比は、0.75〜2であるようにしてもよい。
【0193】
前記第3ビア電極部が、前記第1ビア電極部と前記第2ビア電極部のいずれに対しても、前記第2方向においてずらされているようにしてもよい。
【0194】
前記複数の共振器のうちの第4共振器(11D)に備えられた前記ビア電極部である第4ビア電極部(20D)が、前記第1ビア電極部又は前記第2ビア電極部に対して、前記第2方向においてずらされているようにしてもよい。
【0195】
前記第1ビア電極部の中心(P1)の前記第1方向における位置と、前記第3ビア電極部の中心(P3)の前記第1方向における位置とは、同等であり、前記第2ビア電極部の中心(P2)の前記第1方向における位置と、前記第4ビア電極部の中心(P4)の前記第1方向における位置とは、同等であり、前記第1ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第2ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であり、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であるようにしてもよい。
【0196】
前記第3ビア電極部の中心の前記第1方向における位置は、前記第1ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と前記第4ビア電極部の中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置は、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置と前記第2ビア電極部の中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第1ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第2ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であり、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であるようにしてもよい。
【0197】
前記第3ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と、前記第4ビア電極部の中心の前記第1方向における位置とは、同等であり、前記第1ビア電極部の中心の前記第2方向における位置は、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置との間であり、前記第2ビア電極部の中心の前記第2方向における位置は、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置との間であるようにしてもよい。
【0198】
前記第1ビア電極部と前記第2ビア電極部とが、前記第2方向において互いにずらされており、前記第1ビア電極部の中心の前記第2方向における位置と、前記第3ビア電極部の中心の前記第2方向における位置とは、同等であり、前記第2ビア電極部の中心の前記第2方向における位置と、前記第4ビア電極部の中心の前記第2方向における位置とは、同等であるようにしてもよい。
【0199】
前記複数の共振器のうちの第5共振器(11E)に備えられた前記ビア電極部である第5ビア電極部(20E)の中心(P5)の前記第1方向における位置は、前記第3ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と前記第4ビア電極部の中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であるようにしてもよい。
【0200】
前記複数の共振器のうちの第5共振器に備えられた前記ビア電極部である第5ビア電極部の中心の前記第1方向における位置は、前記第3ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と前記第4ビア電極部の中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置は、前記第1ビア電極部の中心の前記第2方向における位置と前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置との間であり、前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置は、前記第2ビア電極部の中心の前記第2方向における位置と前記第4ビア電極部の前記第2方向における位置との間である。
【0201】
前記複数の共振器のうちの第5共振器に備えられた前記ビア電極部である第5ビア電極部の中心の前記第1方向における位置は、前記第3ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と前記第4ビア電極部の中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置は、前記第1ビア電極部の中心の前記第2方向における位置と前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置との間であり、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置は、前記第2ビア電極部の中心の前記第2方向における位置と前記第5ビア電極部の前記第2方向における位置との間であるようにしてもよい。
【0202】
前記複数の共振器のうちの第5共振器に備えられた前記ビア電極部である第5ビア電極部の中心の前記第1方向における位置は、前記第3ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と前記第4ビア電極部の中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であり、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置は、前記第1ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と前記第5ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置は、前記第2ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と前記第5ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置との間であるようにしてもよい。
【0203】
前記複数の共振器のうちの第5共振器に備えられた前記ビア電極部である第5ビア電極部の中心の前記第1方向における位置は、前記第3ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と前記第4ビア電極部の中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置は、前記第1ビア電極部の中心の前記第2方向における位置と前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置との間であり、前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置は、前記第2ビア電極部の中心の前記第2方向における位置と前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置との間であるようにしてもよい。
【0204】
前記複数の共振器のうちの第5共振器に備えられた前記ビア電極部である第5ビア電極部の中心の前記第1方向における位置は、前記第3ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と前記第4ビア電極部の中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置は、前記第1ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と前記第5ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置は、前記第2ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と前記第5ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置は、前記第1ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置との間であり、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置は、前記第2ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置との間であるようにしてもよい。
【0205】
前記複数の共振器のうちの第5共振器に備えられた前記ビア電極部である第5ビア電極部の中心の前記第1方向における位置は、前記第3ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と前記第4ビア電極部の中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第1ビア電極部の中心の前記第1方向における位置は、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置と前記第5ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第2ビア電極部の中心の前記第1方向における位置は、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置と前記第5ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置は、前記第1ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置との間であり、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置は、前記第2ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置との間であるようにしてもよい。
【0206】
前記複数の共振器のうちの第5共振器に備えられた前記ビア電極部である第5ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と、前記第3ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と、前記第1ビア電極部の中心の前記第1方向における位置とは、同等であり、前記複数の共振器のうちの第6共振器(11F)に備えられた前記ビア電極部である第6ビア電極部(20F)の中心(P6)の前記第1方向における位置と、前記第4ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と、前記第2ビア電極部の中心の前記第1方向における位置とは、同等であり、前記第1ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第2ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であり、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であり、前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第6ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であるようにしてもよい。
【0207】
前記複数の共振器のうちの第5共振器に備えられた前記ビア電極部である第5ビア電極部の中心の前記第1方向における位置は、前記第1ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と、前記第2ビア電極部の中心の前記第1方向における位置との間であり、前記複数の共振器のうちの第6共振器に備えられた前記ビア電極部である第6ビア電極部の中心の前記第1方向における位置は、前記第5ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置と、前記第2ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第3ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と、前記第1ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置とは、同等であり、前記第4ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と、前記第2ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置とは、同等であり、前記第1ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第2ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であり、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であり、前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第6ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であるようにしてもよい。
【0208】
前記第1ビア電極部の中心の前記第1方向における位置は、前記複数の共振器のうちの第5共振器に備えられた前記ビア電極部である第5ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と、前記第2ビア電極部の中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第2ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置は、前記複数の共振器のうちの第6共振器に備えられた前記ビア電極部である第6ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と、前記第1ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置との間であり、前記第3ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と、前記第1ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置とは、同等であり、前記第4ビア電極部の中心の前記第1方向における位置と、前記第2ビア電極部の前記中心の前記第1方向における位置とは、同等であり、前記第1ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第2ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であり、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第4ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であり、前記第5ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第6ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置とは、同等であるようにしてもよい。
【0209】
前記ビア電極部の他端は、前記第2主面側遮蔽導体に接続されているようにしてもよい。
【0210】
前記複数の共振器は、前記第2主面側遮蔽導体に対向するとともに前記ビア電極部の他端に接続された第2キャパシタ電極(19A〜19D)をそれぞれ備えるようにしてもよい。このような構成によれば、共振器が両端開放型のλ/2共振器として動作し得るフィルタを得ることができる。
【0211】
前記誘電体基板は、第1誘電体層(15A)と、前記第1誘電体層より比誘電率が高い第2誘電体層(15B)とを備え、前記第1主面側遮蔽導体と前記第1キャパシタ電極との間に前記第1誘電体層の一部が挟まれており、前記ビア電極部は、少なくとも前記第2誘電体層内に形成されているようにしてもよい。
【0212】
前記第1ビア電極部と前記第2ビア電極部との間の箇所に前記第2方向に沿うように配列されているとともに、一端が前記第1主面側遮蔽導体に接続され、他端が前記第2主面側遮蔽導体に接続された複数の結合調整ビア電極(42)を更に備えるようにしてもよい。このような構成によれば、第1共振器と第2共振器との間の結合を結合調整ビア電極によって調整し得るため、より特性の良好なフィルタを得ることができる。
【0213】
前記第1ビア電極部と前記第2ビア電極部との間の箇所、及び、前記第3ビア電極部と前記第4ビア電極部との間の箇所に前記第2方向に沿うように配列されているとともに、一端が前記第1主面側遮蔽導体に接続され、他端が前記第2主面側遮蔽導体に接続された複数の結合調整ビア電極を更に備えるようにしてもよい。このような構成によれば、第1共振器と第2共振器との間の結合と、第3共振器と第4共振器との結合とを、結合調整ビア電極によって調整し得るため、より特性の良好なフィルタを得ることができる。
【0214】
前記第1ビア電極部と前記第2ビア電極部との間の前記箇所に位置する前記結合調整ビア電極の数と、前記第3ビア電極部と前記第4ビア電極部との間の前記箇所に位置する前記結合調整ビア電極の数とが、互いに異なるようにしてもよい。このような構成によれば、第1共振器と第2共振器との間の結合をより良好に調整し得るとともに、第3共振器と第4共振器との間の結合をより良好に調整し得るため、より特性の良好なフィルタを得ることができる。
【0215】
前記第2主面側遮蔽導体には、前記第1ビア電極部と前記第2ビア電極部との間の箇所にスリット(44)が形成されているようにしてもよい。このような構成によれば、第1共振器と第2共振器との結合をスリットによって調整することができるため、より特性の良好なフィルタを得ることができる。
【0216】
前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第1側面(14c)の法線方向と、前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第2側面(14d)の法線方向とは、前記第1方向に沿っており、前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第3側面(14e)の法線方向と、前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第4側面(14f)の法線方向とは、前記第2方向に沿っており、前記第1ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第1方向における中心に対して前記第1側面側に位置しており、前記第2ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第1方向における前記中心に対して前記第2側面側に位置しており、前記第1ビア電極部及び前記第2ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第2方向における中心に対して前記第3側面側に位置しており、前記第1側面に形成され、前記第2主面側遮蔽導体に結合された第1入出力端子と、前記第2側面に形成され、前記第2主面側遮蔽導体に結合された第2入出力端子とを更に備え、前記第1入出力端子及び前記第2入出力端子は、前記誘電体基板の前記第2方向における前記中心に対して前記第3側面側に位置しているようにしてもよい。このような構成によれば、第1入出力端子の中心の第2方向における位置を適宜設定することにより、第1入出力端子と第1共振器との結合、及び、第2入出力端子と第2共振器との結合を適宜調整することができ、ひいては外部Qを調整することができる。従って、このような構成によれば、特性の良好なフィルタを提供することができる。
【0217】
前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第1側面の法線方向と、前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第2側面の法線方向とは、前記第1方向に沿っており、前記第1ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第1方向における中心に対して前記第1側面側に位置しており、前記第2ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第1方向における前記中心に対して前記第2側面側に位置しており、前記第1側面に形成され、前記第2主面側遮蔽導体に接続された第1入出力端子と、前記第2側面に形成され、前記第2主面側遮蔽導体に接続された第2入出力端子とを更に備え、前記第2主面側遮蔽導体のうちの前記第1入出力端子側の部分には、前記第1方向に沿うように第1スリット(46A)が形成されており、前記第2主面側遮蔽導体のうちの前記第2入出力端子側の部分には、前記第1方向に沿うように第2スリット(46B)が形成されており、前記第1入出力端子の中心の前記第2方向における位置は、前記第1ビア電極部の中心の前記第2方向における位置と、前記第1スリットの中心の前記第2方向における位置との間であり、前記第2入出力端子の中心の前記第2方向における位置は、前記第2ビア電極部の中心の前記第2方向における位置と、前記第2スリットの中心の前記第2方向における位置との間であり、前記第1スリットの前記中心の前記第2方向における位置は、前記第1入出力端子の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第3ビア電極部の中心の前記第2方向における位置との間であり、前記第2スリットの前記中心の前記第2方向における位置は、前記第2入出力端子の前記中心の前記第2方向における位置と、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置との間であるようにしてもよい。このような構成によれば、第1スリット及び第2スリットを適宜形成することにより、第1入出力端子と第1共振器との結合、及び、第2入出力端子と第2共振器との結合を適宜調整することができ、ひいては外部Qを調整することができる。従って、このような構成によれば、特性の良好なフィルタを提供することができる。
【0218】
前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第1側面の法線方向と、前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第2側面の法線方向とは、前記第1方向に沿っており、前記第1ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第1方向における中心に対して前記第1側面側に位置しており、前記第2ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第1方向における前記中心に対して前記第2側面側に位置しており、前記第1側面に形成された第1入出力端子と、前記第2側面に形成された第2入出力端子と、前記第1入出力端子に接続され、前記第2主面側遮蔽導体のうちの前記第1入出力端子側の部分に対向する第1キャパシタ電極パターン(48A)と、前記第2入出力端子に接続され、前記第2主面側遮蔽導体のうちの前記第2入出力端子側の部分に対向する第2キャパシタ電極パターン(48B)とを更に備えるようにしてもよい。このような構成によれば、第1入出力端子が第1キャパシタ電極パターンを介して第2主面側遮蔽導体に容量結合しており、第2入出力端子が第2キャパシタ電極パターンを介して第2主面側遮蔽導体に容量結合している。このような構成によれば、これらの結合容量を適宜設定することにより外部Qを調整することができるため、特性の良好なフィルタを提供することができる。
【0219】
前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第1側面の法線方向と、前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第2側面の法線方向とは、前記第1方向に沿っており、前記第1ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第1方向における中心に対して前記第1側面側に位置しており、前記第2ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第1方向における前記中心に対して前記第2側面側に位置しており、前記第1側面に形成された第1入出力端子と、前記第2側面に形成された第2入出力端子と、前記第1入出力端子に接続された第1キャパシタ電極パターンと、前記第2入出力端子に接続された第2キャパシタ電極パターンと、前記第1ビア電極部に接続され、前記第1キャパシタ電極パターンに容量結合する第3キャパシタ電極パターン(50A)と、前記第2ビア電極部に接続され、前記第2キャパシタ電極パターンに容量結合する第4キャパシタ電極パターン(50B)とを更に備えるようにしてもよい。このような構成によれば、第1入出力端子と第1ビア電極部とが第1キャパシタ電極パターン及び第3キャパシタ電極を介して容量結合している。また、このような構成によれば、第2入出力端子と第2ビア電極部とが第2キャパシタ電極パターン及び第4キャパシタ電極パターンを介して容量結合している。このような構成によれば、これらの結合容量を適宜設定することにより外部Qを調整することができるため、特性の良好なフィルタを提供することができる。
【0220】
前記第1キャパシタ電極パターンの中心の前記第2方向における位置は、前記第1ビア電極部の中心の前記第2方向における位置と、前記第3ビア電極部の中心の前記第2方向における位置との間であり、前記第2キャパシタ電極パターンの中心の前記第2方向における位置は、前記第2ビア電極部の中心の前記第2方向における位置と、前記第3ビア電極部の前記中心の前記第2方向における位置との間であるようにしてもよい。
【0221】
前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第1側面の法線方向と、前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第2側面の法線方向とは、前記第1方向に沿っており、前記第1ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第1方向における中心に対して前記第1側面側に位置しており、前記第2ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第1方向における前記中心に対して前記第2側面側に位置しており、前記第1側面に形成された第1入出力端子と、前記第2側面に形成された第2入出力端子と、前記第1入出力端子と前記第1ビア電極部とを接続する第1入出力パターン(52A)と、前記第2入出力端子と前記第2ビア電極部とを接続する第2入出力パターン(52B)とを更に備えるようにしてもよい。このような構成によれば、第1入出力端子が第1入出力パターンを介して第1ビア電極部に導通しており、第2入出力端子が第2入出力パターンを介して第2ビア電極部に導通している。このような構成によれば、Z方向、即ち、ビア電極部の長手方向における第1入出力パターン及び第2入出力パターンの位置を適宜設定することにより、外部Qを適宜調整することができる。
【0222】
前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第1側面の法線方向と、前記誘電体基板の前記複数の側面のうちの第2側面の法線方向とは、前記第1方向に沿っており、前記第1ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第1方向における中心に対して前記第1側面側に位置しており、前記第2ビア電極部は、前記誘電体基板の前記第1方向における前記中心に対して前記第2側面側に位置しており、前記第1側面に形成された第1入出力端子と、前記第2側面に形成された第2入出力端子と、前記第1共振器に備えられた前記第1キャパシタ電極と前記第1入出力端子とを接続する第1接続線路(32a)と、前記第2共振器に備えられた前記第1キャパシタ電極と前記第2入出力端子とを接続する第2接続線路(32b)とを更に備えるようにしてもよい。このような構成によれば、良好な外部Qを有するフィルタを得ることができる。
【0223】
互いに隣接する前記複数の共振器のうちの一方(11A)に備えられ、複数の第1電極(58a)を含む第1櫛形電極(60A)を有する第1結合容量電極(56A)と、互いに隣接する前記複数の共振器のうちの他方(11C)に備えられ、複数の第2電極(58c)を含む第2櫛形電極(60C)を有し、前記第1結合容量電極と同一の層に形成された第2結合容量電極(56C)とを更に備え、前記第1電極と前記第2電極とは、交互に隣接するように配置されているようにしてもよい。このような構成によれば、第1結合容量電極と第2結合容量電極とが同じ層に形成されているため、誘電体基板を構成するセラミックスシートの厚さがばらついたとしても、第1結合容量電極と第2結合容量電極との位置関係がばらつくことはない。また、このような構成によれば、第1結合容量電極と第2結合容量電極とが互いに同じ層に形成されているため、第1結合容量電極と第2結合容量電極との間に位置ずれが生ずることがない。このため、このような構成によれば、第1結合容量電極と第2結合容量電極との間の静電容量が大きくばらつくことを防止することができ、ひいては、フィルタの特性のばらつきを抑制することができる。
【0224】
前記誘電体基板の前記第1主面に形成された第1入出力端子と、前記誘電体基板の前記第1主面に形成された第2入出力端子と、前記誘電体基板内に形成され、前記第1入出力端子に接続された第1入出力ビア電極部(62A)と、前記誘電体基板内に形成され、前記第2入出力端子に接続された第2入出力ビア電極部(62B)と、前記第1入出力ビア電極部と前記第1ビア電極部とを接続する第1中継パターン(64A)と、前記第2入出力ビア電極部と前記第2ビア電極部とを接続する第2中継パターン(64B)とを更に備えるようにしてもよい。