【文献】
Part 11: Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications; Amendment 3: Enhancements forVery High Throughput in the 60 GHz Band,IEEE Std 802.11ad.−2012,2012年12月28日,第439−478ページ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2のヘッダは、束ねられたチャネルの数、MIMOタイプ、MIMO次数又はそれらの組み合わせである少なくとも1つのパラメータを含む、請求項1記載の方法。
前記第2のヘッダは、束ねられたチャネルの数、MIMOタイプ、MIMO次数又はそれらの組み合わせである少なくとも1つのパラメータを含む、請求項5記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の実施形態の作成及び使用が以下で詳細に説明される。しかしながら、ここに開示される概念は、広く多様な特定の状況において具体化することができ、ここで論じられる特定の実施例は単なる例示的なものであり、請求項の範囲を限定することに供するものでないことが理解されるべきである。さらに、添付された請求項によって規定される本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換及び改変がここで行うことができることが理解されるべきである。
【0015】
IEEE802.11ayは、拡張されたスループット及び範囲を実現する目標によって、IEEE802.11adのNG60拡張として現在開発されている。受信した無線物理(PHY)パケットが802.11adパケット又は802.11ayパケットであるか判定するためヘッダフィールドを利用するシステム及び方法がここで開示される。いくつかの実施例では、802.11ayパケットにおけるヘッダフィールドは、802.11adパケットにおけるヘッダフィールドとは異なって変調される。従って、802.11ayヘッダは、受信アクセスポイント(AP)がヘッダの変調方式を決定し、従って受信されたパケットのタイプを決定するように、802.11adヘッダとは異なる特性を有してもよい。いくつかの実施例では、新しいヘッダフィールドが802.11ayパケットのために導入される。この結果、802.11ay受信機は、新しいヘッダフィールドの存在に基づき802.11ayパケットを802.11adパケットから区別可能であってもよく、802.11ad受信機は、それが予想外に新しいヘッダに遭遇すると、802.11ayパケットを破棄可能であってもよい。受信信号が802.11ad信号又は802.11ay信号であるかを自動的に判定することによって、低減された複雑さ及び省電力が受信機において実現されうる。
【0016】
様々な実施例が効果を実現しうる。ヘッダフィールドによる自動検出を実行することによって、受信機は、受信されたパケットが受信の初期段階で所望のフォーマットであるか特定してもよい。特に、実施例のPPDUはパケットのペイロードフィールドの前にプリアンブルフィールドを配置するため、自動検出が受信パイプラインにおいて早期に実行される。さらに、802.11ayパケットのヘッダの適切な選択は、従来の802.11adデバイスが802.11ayパケットの長さ及び変調符号化方式(MCS)を検出することを可能にしうる。従って、受信しているパケットのタイプの早期の決定を可能にすることによって、802.11ad及び802.11ayの双方の受信機の自動検出中の曖昧さが低減されうる。
【0017】
図1は、データを通信するためのネットワーク100の図である。ネットワーク100は、カバレッジエリア101を有するAP110、複数のモバイルデバイス120及びバックホールネットワーク130を有する。図示されるように、AP110は、モバイルデバイス120からAP110に、及びその反対にデータを搬送するのに利用されるモバイルデバイス120とのアップリンク(破線)及び/又はダウンリンク(点線)接続を確立する。アップリンク/ダウンリンク接続を介し搬送されるデータは、バックホールネットワーク130を介しリモートエンド(図示せず)へ/から通信されるデータと共に、モバイルデバイス120の間で通信されるデータを含んでもよい。ここで用いられる“アクセスポイント”という用語は、進化型ノードB(eNB)、マクロセル、フェムトセル、Wi-Fi AP又は他の無線可能なデバイスなど、ネットワークにおける無線アクセスを提供するよう構成される何れかのコンポーネント(又はコンポーネントの集まり)を参照する。基地局は、ロング・ターム・エボリューション(LTE)、LTEアドバンスド(LTE-A)、高速パケットアクセス(HSPA)、Wi-Fi 802.11a/b/g/n/acなどの1つ以上の無線通信プロトコルに従って無線アクセスを提供してもよい。ここで用いられる“モバイルデバイス”という用語は、ユーザ装置(UE)、移動局(STA)及び他の無線対応デバイスなど、APとの無線接続を確立することができる何れかのコンポーネント(又はコンポーネントの集合)を参照する。いくつかの実施例では、ネットワーク100は、リレー、低電力ノードなどの様々な他の無線デバイスを含みうる。実施例の技術は、AP110などのネットワーク100における受信機上で実行されうる。
【0018】
物理レイヤコンバージェンスプロトコル(PLCP)プロトコルデータユニット(PPDU)と呼ばれることもあるパケットは、ネットワークの物理(PHY)レイヤ、例えば、オープンシステムインターコネクション(OSI)モデルのレイヤ1を介し送信されるデータの単位である。PPDUは、アドレス情報、プロトコル制御情報及び/又はユーザデータなどの情報を含む構造化されたデータユニットである。PPDUのパケット構造は、典型的には、ショートトレーニングフィールド(STF)、チャネル推定フィールド(CEF)、ヘッダフィールド及びデータペイロードを含む。いくつかのPPDUでは、ヘッダフィールドはまた、従来のヘッダフィールド(L-Header)及び802.11ayヘッダ(N-Header)フィールドを含んでもよい。自動検出は、802.11ad/802.11ay PPDUにおけるヘッダフィールドを検出することによって実行されてもよい。特に、802.11adにおいて使用されるヘッダフィールドは、受信機が802.11ay又は802.11adパケットの自動検出を実行できるように、異なるパラメータ及び/又は異なる符号化及び/又は変調方式によって802.11ayにおいて用いられてもよい。
【0019】
図2Aは、パケット200の図である。パケット200は、無線PHYパケットであり、様々な変調符号化方式(MCS)によって変調及び符号化されうる。例えば、パケット200は、制御、シングルキャリア(SC)又は直交周波数分割多重(OFDM)PHYパケットであってもよく、MCSはそれに応じて選択されてもよい。MCSは、信頼性、スループット又は電力消費などの様々な特性を最適化するよう選択されてもよい。例えば、制御チャネルメッセージなど、より高い信頼性を必要とするメッセージは、制御MCSによって送信されてもよい。OFDMなどのより低い電力消費又はより高いスループットが望まれる場合、より低いビット単位のエネルギー特性を有するMCSが利用されてもよい。パケット200は、802.11adのパケットであってもよいし、あるいは、802.11ayなどのNG60ネットワークのパケットでありうる。802.11受信機は、パケット200が802.11ad又は802.11ayパケットであるかを、パケットMCSと共に決定してもよい。
【0020】
パケット200は、STF202、CEF204、ヘッダ206、ペイロード208及びトレーニングフィールド210を含む。パケット200は他のフィールドを含むことができ、フィールドは何れかの順序で配置できることが理解されるべきである。STF202は、パケット開始検出に利用される。また、粗い周波数補正及び自動利得制御(AGC)の設定に利用されてもよい。CEF204は、チャネル推定に利用される。CEF204はまた、受信機がパケット200を通信するため何れの種類のPHYタイプ(SC PHY又はOFDM PHY)が利用されたか決定することを可能にしうる。
【0021】
ヘッダ206は、受信機がペイロード208を復号することを可能にするインジケータ又はパラメータを含みうる。ヘッダ206は、パケット200が802.11ad又は802.11ay PHYパケットであるか決定するのに利用される。いくつかの実施例では、ヘッダ206は、当該決定が行われることを可能にするインジケータ又はパラメータを含む。いくつかの実施例では、パケットタイプは、ヘッダ206がどのように変調及び/又は符号化されるかを決定するなどの他の手段を通じて決定される。ヘッダ206はまた、パケットのペイロードのMCSなどパケット200の他の特性を決定するのに利用されてもよい。ヘッダ206はCRC符号化されてもよく、いくつかの実施例では、ヘッダ206はCRCのためのチェックサム又はヘッダチェックシーケンス(HCS)を含んでもよい。ヘッダ206は、パケットが制御パケットであるときには48ビット長であり、パケットがSC又はOFDMパケットであるときには64ビット長である。
【0022】
ペイロード208は、パケット200のデータペイロードを含む。トレーニングフィールド210は、パケット200に付加されてよい、AGC及びトレーニング(TRN)サブフィールドなどの他のフィールドを含む。
【0023】
図2Bは、ヘッダ206の詳細図である。図示されるように、ヘッダ206は、PPDUパラメータ212及びHCS214を含む。PPDUパラメータ212は、ヘッダ206のためのいくつかのフィールドを含む(後述される)。HCS214は、CRCのパリティビットなどのPPDUパラメータ212のエラーチェックビットを含む。
【0024】
図2C〜
図2Eは、ヘッダ206の詳細ヘッダフォーマット図である。各詳細ヘッダフォーマット図は、フィールド名及び位置と共に、各フィールドの対応するビット長を示す。例えば、PPDUパラメータ212は、パケット長、パケットタイプ、トレーニング長、パリティビットなどのフィールドを含む。
図2Cは、ヘッダ206が制御PHYパケットヘッダである実施例を示す。
図2Dは、ヘッダ206がSC PHYパケットヘッダである実施例を示す。
図2Eは、ヘッダ206がOFDM PHYパケットヘッダである実施例を示す。PPDUパラメータ212は、802.11adによって使用されないいくつかのリザーブドビットを含む。制御パケットでは、PPDUパラメータ212は、ヘッダ206が制御PHYヘッダであるとき、パラメータの先頭における1つのリーディングリザーブドビットを含む。SC及びOFDMパケットでは、PPDUパラメータ212は、HCS214の前に、パラメータの最後に出現する2〜4個のトレイリングリザーブドビットを含む。
【0025】
図3Aは、802.11ad制御パケットのPPDUパラメータを変調、符号化及び送信するための符号化方法300を示す。符号化方法300は、802.11ad制御PHYパケットを送信するとき、802.11ad送信機上で行われる処理を示しうる。
【0026】
符号化方法300は、制御パケットを1組のPPDUパラメータ及びペイロードに分割することによって始まる(ステップ302)。誤り検出符号化が、PHYヘッダを生成するため元のPPDUパラメータと組み合わされるヘッダチェックシーケンス(HCS)を生成するためPPDUパラメータに対して実行される(ステップ304)。PPDUパラメータは、例えば、CRC符号化によって符号化されてもよい。PPDUパラメータは24ビット長であり、PHYヘッダは40ビット長である。
【0027】
それから、誤り制御符号化が、PHYヘッダ及びペイロードに適用される(ステップ306)。誤り制御符号化は、例えば、低密度パリティ検査(LDPC)符号化であってもよい。パケットの符号化ビットは、誤り制御符号化によって生成される。
【0028】
それから、パケットは、符号化ビットのための変調されたシンボルを生成するため変調される(ステップ308)。パケットに適用される変調は、π/2シフトされた差動バイナリ位相シフトキーイング(π/2-DBPSK)変調である。変調されたシンボルは、周波数スペクトルにわたって拡散される(ステップ310)。シンボルは、所与のスペクトルにわたって異なる周波数で複製されてもよい。最後に、拡散されたシンボルはその後にアンテナによって送信される(ステップ312)。
【0029】
図3Bは、802.11ad SC又はOFDMパケットのPPDUパラメータを変調、符号化及び送信するための符号化方法350を示す。符号化方法350は、802.11ad SC又はOFDM PHYパケットを送信するとき、802.11ad送信機上で行われる処理を示してもよい。
【0030】
符号化方法350は、HCSを含むPHYヘッダを生成するためパケットのPPDUパラメータに対して誤り検出符号化を実行することによって始まる(ステップ352)。PPDUパラメータは、例えば、CRC符号化により符号化されてもよい。PPDUパラメータは48ビット長であり、PHYヘッダは64ビット長である。
【0031】
そして、誤り制御符号化がPHYヘッダに適用される(ステップ354)。誤り制御符号化は、例えば、低密度パリティ検査(LDPC)符号化であってもよい。パケットの符号化ビットは、誤り制御符号化によって生成される。
【0032】
そして、パケットは、符号化ビットのため変調されたシンボルを生成するよう変調される(ステップ356)。パケットがSCパケットである実施例では、パケットに適用される変調は、π/2シフトバイナリ位相シフトキーイング(π/2-BPSK)変調である。パケットがOFDMパケットである実施例では、パケットに適用される変調は、直交位相シフトキーイング(QPSK)変調である。パケットがOFDMパケットである場合、変調されたシンボルは、逆離散フーリエ変換(IDFT)によって時間領域シンボルに変換される(ステップ358)。最後に、拡散されたシンボルはその後にアンテナによって送信される(ステップ360)。
【0033】
図4〜
図6は、802.11ayパケットのPPDUパラメータを変調、符号化及び送信する技術を示す。
図4はヘッダ400の図である。ヘッダ400は無線PHYパケットヘッダであり、様々なMCSによって変調及び符号化されてもよい。ヘッダ400は、制御、SC又はOFDM 802.11ay PHYパケットのヘッダであってもよい。ヘッダ400は、ヘッダ206の修正された変形である。
【0034】
ヘッダ400は、修正されたPPDUパラメータ402及びヘッダチェックシーケンス(HCS)404を含む。修正されたPPDUパラメータ402は、いくつかの点で、ヘッダ206のPPDUパラメータ212と類似しているが、802.11ay受信機が受信したPHYパケットにおけるヘッダ206(例えば、802.11adヘッダ)からヘッダ400(例えば、802.11ayヘッダ)を区別することを可能にするのに十分異なっている。
【0035】
修正されたPPDUパラメータ402は、いくつかの方法においてPPDUパラメータ212と異なってもよい。いくつかの実施例では、修正されたPPDUパラメータ402は、パケットが802.11ayパケットであることを示すPPDUパラメータ212におけるリザーブドビット位置において表示ビットを含む。例えば、PPDUパラメータ212におけるいくつかのリーディング又はトレイリングビットは、802.11adパケットにおいてリザーブされている。そのようなフィールドは、802.11ayパケットの存在を示すためヘッダ400において利用されてもよい。
【0036】
ヘッダ400が802.11ay制御パケットにある実施例では、修正されたPPDUパラメータ402は、802.11ad制御パケットのPPDUパラメータに類似し、例えば、PPDUパラメータは24ビットを含む。そのような実施例では、リザーブドビット22及び23は1に設定される。ビット22及び23におけるこれらの値の存在は、パケットにおける802.11ayヘッダフィールドの存在を示し、パケットが802.11ay制御パケットであることを意味する。
【0037】
ヘッダ400が802.11ay SC又はOFDMパケットにある実施例では、修正されたPPDUパラメータ402は、802.11ad SC又はOFDMパケットのPPDUパラメータに類似し、例えば、PPDUパラメータは48ビットを含む。そのような実施例では、リザーブドビット46は1に設定される。ビット46における当該値の存在は、パケットにおける802.11ayヘッダフィールドの存在を示し、パケットが802.11ay SC又はOFDMパケットであることを意味する。
【0038】
いくつかの実施例では、修正されたPPDUパラメータ402は、PPDUパラメータ212の全て又は一部をスクランブル化することによって生成されてもよい。いくつかの実施例では、修正されたPPDUパラメータ402は、PPDUパラメータ212の全て又は一部をインタリーブすることによって生成されてもよい。そのような実施例の双方では、PHYヘッダのために生成されるバイナリシーケンスは、同じ長さの別のバイナリシーケンスに変換される。バイナリシーケンスがインタリーブされる場合、シーケンスにおけるビットの順序又は位置は、送信機及び受信機の双方に知られるインタリーブパターンに従って変更される。バイナリシーケンスがスクランブル化される場合、シーケンスにおけるビットのシーケンスパターンは、送信機と受信機の双方に知られるビットシーケンスパターンに従って変更される。
【0039】
図5は自動検出方法500の図である。自動検出方法500は、802.11ay又は802.11ad PHYパケットを自動検出するとき、802.11ay受信機上で実行される処理を示しうる。
【0040】
自動検出方法500は、パケットを受信し、送信機と同期し、チャネル推定を実行することによって始まる(ステップ502)。受信したパケットのPHYヘッダは復調及び復号化される(ステップ504)。受信したパケットのヘッダは、パケットヘッダが修正を含んでいるか判定するため解析される(ステップ506)。表示ビットがPPDUパラメータにおけるリザーブドビット位置に配置される実施例では、受信機は、検出された表示ビットの存在に基づきパケットタイプを決定する。
【0041】
修正されたPPDUパラメータを生成するためPPDUパラメータの全て又は一部がスクランブル化される実施例では、受信機は、受信されたヘッダがデスクランブル化なしに正しく復号化できるかに基づきパケットタイプを決定する。PPDUパラメータの全て又は一部が修正されたPPDUパラメータを生成するためインタリーブされる実施例では、受信機は、受信されたヘッダがデインタリーブなしに正しく復号化できるかに基づきパケットタイプを決定する。そのような実施例の双方において、受信機は、PHYヘッダを復号化した後にPPDUパラメータに対してCRCチェックを実行し(ステップ506において)、PHYヘッダにおけるHCSに対して当該チェックを一致させる。パラメータがスクランブル化又はインタリーブされていない場合、CRCチェックは成功し、パケットヘッダが修正を含んでいないことを示す。パラメータがスクランブル化又はインタリーブされている場合、CRCチェックは失敗する。パラメータは、その後、デスクランブル化又はデインタリーブされ、CRCチェックが再び実行される。デスクランブル化又はデインタリーブ後のCRCチェックの成功は、パケットヘッダが修正を含むことを示す。
【0042】
修正されていないヘッダが検出された場合、受信したパケットは802.11adパケットとして特定される(ステップ508)。受信機がヘッダの修正を検出した場合、パケットは802.11ayパケットとして特定される(ステップ510)。最後に、パケット復調及び復号化は、パケットの終わりまで継続する(ステップ512)。
【0043】
図6は検出方法600の図である。検出方法600は、802.11ay PHYパケットを検出するとき、802.11ad受信機上で実行される処理を示しうる。
【0044】
検出方法600は、パケットを受信し、送信機と同期し、チャネル推定を実行することによって始まる(ステップ602)。そして、受信されたパケットのヘッダが復調及び復号化される(ステップ604)。パケットが制御パケットである実施例では、受信されたシンボルは逆拡散される。パケットがSCパケットである実施例では、受信されたシンボルは逆回転される。パケットがOFDMパケットである実施例では、離散フーリエ変換(DFT)が、時間領域シンボルを周波数領域シンボルに変換するため実行される。
【0045】
リザーブドPPDUパラメータビット位置に表示ビットを追加することによって、802.11ay PHYパケットが生成された場合、受信されたパケットに対するCRCチェックは成功する(ステップ606)。結果としての802.11ay PPDUパラメータは802.11ad PPDUパラメータ(リザーブドビットを除く)と同じビットレイアウトを維持するため、受信されたパケットに対するCRCチェックは成功する。802.11ay PHYパケットの長さ及びMCSなどのPPDUパラメータは、その後に802.11ad受信機によって決定されてもよく、パケットの持続時間は、パケットの検出された長さ及びMCSに基づき決定可能である。
【0046】
ヘッダにおける802.11ay PPDUパラメータの検出後に802.11ad受信機において障害が発生すると(ステップ608)、802.11ad受信機は、パケットの持続時間に基づきパケットの終わりまでスリープモードに入ってもよい。このような実施例では、第2のヘッダ(後述される)又はパケットペイロードを復号化することを試みるとき、障害が発生する。
【0047】
802.11ay PHYパケットがヘッダにおけるPPDUパラメータをスクランブル化又はインタリーブすることによって生成された実施例では、802.11ayヘッダにおけるPPDUパラメータのビットレイアウトが修正されたため、CRCチェックが失敗する。
【0048】
図7〜10は、802.11ayパケットのPPDUパラメータを変調、符号化及び送信する技術を示す。いくつかの実施例では、自動検出は、修正された信号コンステレーションを介し実行される。このような実施例では、802.11ayパケットは、802.11adパケットと異なって変調されてもよい。従って、802.11ayパケットは、コンステレーションダイアグラムに受信したシンボルをマッピングし、マッピングされた値の位置に従って受信したPHYパケットタイプを決定することによって、802.11adパケットと区別されてもよい。修正されたコンステレーションダイアグラムにより802.11ayパケットを検出することは、802.11ay PHYヘッダがパラメータ、レイアウト、符号化などのいくつかの点で802.11adヘッダと異なることを可能にする。
【0049】
図7Aは符号化方法700の図である。符号化方法700は、802.11ay制御PHYパケットを送信するとき、802.11ay送信機上で実行される処理を示してもよい。
【0050】
符号化方法700は、制御PHYパケットをPPDUパラメータ及びペイロードに分割することによって始まる(ステップ702)。誤り検出符号化が、PHYヘッダを生成するため、PPDUパラメータに対して実行される(ステップ704)。PPDUパラメータは、例えば、CRC符号化によって符号化されてもよい。PHYヘッダは、元のPPDUパラメータのビット及び誤り符号化ビットを含んでもよい。
【0051】
誤り制御符号化が、PHYヘッダ及びパケットデータに適用される(ステップ706)。誤り制御符号化は、例えば、低密度パリティ検査(LDPC)符号化であってもよい。パケットの符号化されたビットは、誤り制御符号化によって生成される。
【0052】
そして、パケットヘッダは、符号化されたビットの変調されたシンボルを生成するよう変調される(ステップ708)。パケットヘッダに適用される変調は、差動直交バイナリ位相シフトキーイング(DQBPSK)変調である。変調されたヘッダシンボルは、位相シフトを適用することによって回転される(ステップ710)。制御パケットのDBPSK変調された各シンボルは、差動直交バイナリ位相シフトキーイング(DQBPSK)変調されたシンボルを生成するため、π/2だけ回転される。従って、802.11ay制御パケットヘッダのために生成されたシンボルは、802.11ad制御パケットヘッダのために生成されたパケット又はシンボルにおける他のシンボルと異なるコンステレーションダイアグラムの部分にマッピングしうる。
【0053】
制御パケットにおける変調されたシンボルは、周波数スペクトルにわたって拡散される(ステップ712)。シンボルは、所与のスペクトルにわたって異なる周波数で複製されてもよい。最後に、シンボルはその後にアンテナによって送信される(ステップ716)。
【0054】
図7Bは符号化方法750の図である。符号化方法750は、802.11ay SC又はOFDM PHYパケットを送信するとき、802.11ay送信機上で行われる処理を示してもよい。
【0055】
符号化方法750は、HCSを含むPHYヘッダを生成するためパケットのPPDUパラメータに対して誤り検出符号化を実行することによって始まる(ステップ752)。PPDUパラメータは、例えば、CRC符号化によって符号化されてもよい。PHYヘッダは、元のPPDUパラメータのビット及び誤り符号化ビットを含んでもよい。
【0056】
誤り制御符号化が、PHYヘッダ及びパケットデータに適用される(ステップ754)。誤り制御符号化は、例えば、低密度パリティ検査(LDPC)符号化であってもよい。パケットの符号化されたビットは、誤り制御符号化によって生成される。
【0057】
そして、パケットヘッダは、符号化されたビットの変調されたシンボルを生成するよう変調される(ステップ756)。パケットヘッダは、パケットの残りの部分とは異なる方式によって変調される。従って、ヘッダは802.11ayの方式によって変調され、パケットの残りの部分は802.11adの方式によって変調される。パケットがSCパケットである実施例では、パケットヘッダに適用される変調は、π/2シフト直交バイナリ位相シフトキーイング(π/2-QBPSK)変調である。パケットがOFDMパケットである実施例では、パケットヘッダに適用される変調は線形位相回転QPSK(φ-QPSKとして参照される)である。適用される線形位相回転φは、φ=π/8,3π/8などのπ/2以外の値であってもよい。802.11ayのPHYヘッダの変調方式は802.11ad PHYヘッダの変調方式とは異なるため、802.11ay SC又はOFDMパケットヘッダは、802.11ad SC又はOFDMパケットヘッダのために生成されたシンボルと異なるコンステレーションダイアグラムの部分にマッピングしうる。
【0058】
パケットがOFDMパケットである場合、変調されたシンボルは逆離散フーリエ変換(IDFT)によって時間領域信号に変換される(ステップ758)。最後に、シンボルはその後にアンテナによって送信される(ステップ760)。
【0059】
図8は自動検出方法800の図である。自動検出方法800は、802.11ay又は802.11ad制御又はSC PHYパケットを自動検出するとき、802.11ay受信機上で行われる処理を示してもよい。
【0060】
自動検出方法800は、パケットを受信し、送信機と同期し、チャネル推定を実行することによって始まる(ステップ802)。パケットが制御パケットである場合、受信されたパケットにおけるシンボルは、周波数スペクトルにわたって逆拡散される(ステップ804)。パケットがSCパケットである場合、受信されたパケットにおけるシンボルは、シンボルにπ/2の線形位相シフトを適用することによって逆回転される(ステップ806)。
【0061】
そして、受信されたシンボルの変調タイプが決定される(ステップ808)。変調タイプは、シンボルをコンステレーションダイアグラム上にマッピングし、複素平面において値がどこにあるかを決定することによって決定されてもよい。[j,-j](ここで、j=√-1)の間の値しか有さない一連のシンボルは、差動QPSK変調されていると判断され、[1,-1]の間の値を有する一連のシンボルは、差動BPSK変調されていると判断される。受信されたシンボルの他の変調方式は、同様に、シンボルをコンステレーションダイアグラム上にマッピングし、ダイアグラム上のそれらの位置を決定することによって決定できる。
【0062】
シンボルが差動BPSK変調されている場合、受信されたパケットは802.11adパケットとして特定される(ステップ810)。しかしながら、シンボルが差動QPSK変調されている場合、受信されたパケットは802.11ayパケットとして特定される(ステップ812)。パケットタイプが特定されると、復調及び復号化はパケットの終わりまで継続する(ステップ814)。
【0063】
図9は自動検出方法900の図である。自動検出方法900は、802.11ay又は802.11ad OFDM PHYパケットを自動検出するとき、802.11ay受信機上で行われる処理を示してもよい。
【0064】
自動検出方法900は、パケットを受信し、送信機と同期し、チャネル推定を実行することによって始まる(ステップ902)。そして、パケットにおける時間領域信号を周波数領域信号に変換するため、受信されたパケットに対して離散フーリエ変換(DFT)が実行される(ステップ904)。自動検出方法900は、変換されたシンボルがQPSK変調されているか判定する(ステップ906)。変調タイプは、シンボルをコンステレーションダイアグラム上にマッピングし、複素平面において値がどこにあるか決定することによって決定されてもよい。シンボルがQPSK変調されている場合、受信されたパケットは802.11adパケットとして特定される(ステップ908)。しかしながら、シンボルがQPSK変調されていない場合、シンボルは、φの線形位相シフトをシンボルに適用することによって逆回転される(ステップ910)。自動検出方法1100は、逆回転されたシンボルがQPSK変調されているか判定する(ステップ912)。逆回転されたシンボルがQPSK変調されている場合、受信されたパケットは、802.11ayパケットとして特定される(ステップ914)。しかしながら、逆回転されたシンボルがQPSK変調されていない場合、パケットタイプは特定できない。パケットタイプが特定されると(例えば、CRCチェックによって)、復調及び復号化がパケットの終わりまで継続する(ステップ916)。
【0065】
図10は自動検出方法1000の図である。自動検出方法1000は、802.11ay PHYパケットを自動検出するとき、802.11ad受信機上で行われる処理を示してもよい。
【0066】
自動検出方法1000は、パケットを受信し、送信機と同期し、チャネル推定を実行することによって始まる(ステップ1002)。そして、受信されたパケットのPHYヘッダが復調及び復号化される(ステップ1004)。パケットが制御パケットである実施例では、受信されたシンボルは逆拡散されてもよい。パケットがSCパケットである実施例では、受信されたシンボルは逆回転されてもよい。パケットがOFDMパケットである実施例では、離散フーリエ変換(DFT)が、時間領域シンボルを周波数領域シンボルに変換するため実行されてもよい。
【0067】
その後、障害が802.11ad受信機において発生する(ステップ1006)。パケットが制御パケットである実施例では、受信機は差動BPSK復調を実行しようと試みるが、受信された802.11ay制御PHYヘッダが差動QBPSKによって変調されるために失敗するため、障害が発生する。パケットがSCパケットである実施例では、受信機がBPSK復調を実行しようと試みるが、受信された802.11ay SC PHYヘッダがπ/2-QBPSKによって変調されるために失敗するため、障害が発生する。パケットがOFDMパケットである実施例では、受信機がQPSK復調を実行しようと試みるが、受信された802.11ay OFDM PHYヘッダがφ-QPSKによって変調されるために失敗するため、障害が発生する。
【0068】
図11〜
図14は、802.11ayパケットのPPDUパラメータを変調、符号化及び送信する技術を示す。いくつかの実施例では、自動検出は、802.11ayパケットの新たなヘッダ(N-Header)を導入することによって実行される。N-Headerは、“レガシーヘッダ”と呼ばれることもある802.11adヘッダの近くのヘッダのPPDUパラメータに配置される。いくつかの実施例では、新たなチャネル推定フィールド(N-CEF)がまた802.11ayパケットのために導入され、“レガシーCEF”(L-CEF)と呼ばれることもある802.11adにおいて使用されるCEFに加えてPPDUパラメータに配置される。N-Headerは、全ての802.11ad PPDUパラメータ及び束ねられたチャネルの数、MIMOタイプ及び次数などの802.11ayにおける新たな特徴のサポートを示す追加のフィールドを含んでもよい。例えば、ヘッダ206などの802.11ad PHYヘッダにおけるPPDUパラメータは、802.11ay処理には十分でないかもしれず、802.11adヘッダにおけるリザーブドビットの数は限定される。従って、新たな802.11ayヘッダがここでは導入される。N-Headerはまた、802.11ad/802.11ayパケットの自動検出に利用される。N-Headerを有する802.11ayパケットは、符号化方法700(
図7に示される)と同様の技術を用いて送信されてもよい。
【0069】
図11は、パケット1100のPPUフォーマットの図である。パケット1100は、STF1102、L-CEF1104、L-Header1106、N-Header1108、N-CEF1110、ペイロード1112及びトレーニングフィールド1114を含む。パケット1100は、802.11ay制御、SC又はOFDM PHYパケットである。
【0070】
パケット1100は、NG60無線ネットワークにおいて使用するための新しいフィールドの追加によって、パケット200とレイアウトが類似している。STF1102、L-CEF1104、L-Header1106、ペイロード1112及びトレーニングフィールド1114は、パケット200におけるフィールドに対応し、“レガシー”フィールドとして記述されるフィールドは、パケット200における各フィールドに対応する。すなわち、L-CEF1104及びL-Header1106はそれぞれ、802.11adにおけるCEF204及びヘッダ206を表す。従って、これらのフィールドの説明はここでは繰り返さない。同様に、N-Header1108及びN-CEF1110は、新しい802.11ayヘッダ及びCEFを表す。
【0071】
上述されたように、N-Header1108は、802.11ayにおける新しい特徴のサポートを示すビットを含み、802.11ay PHYパケットの自動検出を実行するため利用される。同様に、N-CEF1110はまた、802.11ay PHYパケットのチャネル推定を実行するため利用されてもよい。
【0072】
図12は自動検出方法1200の図である。自動検出方法1200は、802.11ay又は802.11ad制御又はSC PHYパケットを自動検出するとき、802.11ay受信機上で行われる処理を示すものであってもよい。
【0073】
自動検出方法1200は、パケットを受信し、送信機と同期し、チャネル推定を実行することによって始まる(ステップ1202)。L-Headerは、受信したパケット内において検出される(ステップ1204)。802.11ayパケットにおけるL-Headerは、802.11adパケットにおけるヘッダ206に対応するため、受信したパケットが802.11ad又は802.11ayパケットであるかにかかわらず、受信したパケットのL-Headerが検出されてもよい。
【0074】
パケットが制御パケットである場合、N-Headerシンボルは、N-Headerを検出する試みが行いうるように、逆拡散される(1206)。受信したパケットが802.11ad制御パケットである場合、L-Headerの後に配置されるシンボルは、差動BPSK変調されたペイロードシンボルとなるであろう。しかしながら、受信されたパケットが802.11ay制御パケットである場合、L-Headerの後に配置されるシンボルは、
図7に関して上述したように、差動QBPSK変調されるよう回転されたN-Headerシンボルとなるであろう。
【0075】
パケットがSCパケットである場合、N-Headerシンボルを検出する試みが行いうるように、位相逆回転がN-Headerシンボルに適用される(ステップ1208)。受信されたパケットが802.11ad SCパケットである場合、L-Headerの後に配置されるシンボルは、π/2-BPSK、π/2-QPSK又はπ/2-16QAM変調によって変調可能なペイロードシンボルとなるであろう。しかしながら、受信されたパケットが802.11ay SCパケットである場合、上述されたように、L-Headerの後に配置されるシンボルは、
図7に関して上述されたように、π/2-QBPSKによって変調されるN-Headerシンボルとなるであろう。従って、802.11ad及び802.11ay SCパケットの双方がπ/2シフト変調の形態を利用するとき、シンボルはπ/2だけ逆回転される。
【0076】
逆拡散されたシンボルの変調タイプが決定される(ステップ1210)。シンボルがBPSK、QPSK又は16QAM変調される場合、受信されたパケットは802.11adパケットとして特定される(ステップ1212)。シンボルがQBPSK変調されている場合、受信されたパケットは802.11ayパケットとして特定される(ステップ1214)。パケットが802.11ad又は802.11ayパケットとして特定されると、復調及び復号化は、受信されたパケットの終わりまで継続される(ステップ1216)。
【0077】
図13は自動検出方法1300の図である。自動検出方法1300は、802.11ay又は802.11ad OFDM PHYパケットを自動検出するとき、802.11ay受信機上で行われる処理を示すものであってもよい。
【0078】
自動検出方法1300は、パケットを受信し、送信機と同期し、チャネル推定を実行することによって始まる(ステップ1302)。L-Headerは、受信したパケット内において検出される(ステップ1304)。802.11ayパケットにおけるL-Headerは、802.11adパケットにおけるヘッダ206に対応するため、受信したパケットが802.11ad又は802.11ayパケットであるかにかかわらず、受信したパケットのL-Headerが検出されうる。離散フーリエ変換が、OFDMパケットの時間領域シンボルを周波数領域シンボルに変換するため、受信されたパケットに対して実行される(ステップ1306)。
【0079】
変換されたシンボルの変調タイプが決定される(ステップ1308)。受信したパケットは802.11ad OFDMパケットであるため、L-Headerの後に配置されるシンボルは、QPSK、16QAM又は64QAM変調によって変調可能なペイロードシンボルとなるであろう。従って、シンボルがQPSK、16QAM又は64QAM変調される場合、受信したOFDMパケットは802.11adパケットとして特定される(ステップ1310)。
【0080】
しかしながら、受信したパケットが802.11ay OFDMパケットである場合、L-Headerの後に配置されるシンボルは、
図7に関して上述されたように、φ-QPSKによって変調されるN-Headerシンボルとなるであろう。従って、φの位相逆回転がN-Headerシンボルに適用される(ステップ1312)。逆回転されたシンボルの変調タイプが決定される(ステップ1314)。シンボルがQPSK変調される場合、受信したOFDMパケットは802.11ayパケットとして特定される(ステップ1316)。パケットが802.11ad又は802.11ayパケットとして特定されると、復調及び復号化は、受信したOFDMパケットの終わりまで継続される(ステップ1318)。
【0081】
図14は自動検出方法1400の図である。自動検出方法1400は、802.11ay PHYパケットを自動検出するとき、802.11ad受信機上で行われる処理を示すものであってもよい。
【0082】
自動検出方法1400は、パケットを受信し、送信機と同期し、チャネル推定を実行することによって始まる(ステップ1402)。L-Headerは、受信したパケット内において検出される(ステップ1404)。802.11ayパケットにおけるL-Headerは802.11adパケットにおけるヘッダ206に対応するため、受信したパケットのL-Headerは、受信機が802.11ad受信機又は802.11ay受信機であるかにかかわらず検出されうる。
【0083】
そして、受信したパケットのPHYヘッダが復調及び復号化される(ステップ1406)。パケットが制御パケットである実施例では、受信したシンボルは逆拡散される。パケットがSCパケットである実施例では、受信したシンボルは逆回転される。パケットがOFDMパケットである実施例では、離散フーリエ変換(DFT)が、時間領域シンボルを周波数領域シンボルに変換するため実行される。
【0084】
そして、802.11ad受信機において障害が発生する(ステップ1408)。この故障は、
図10のステップ1006に関して上述されたのと同じ理由により生じる。
【0085】
図15は、ホストデバイスにインストールされうる、ここに説明される方法を実行するための実施例の処理システム1500のブロック図を示す。図示されるように、処理システム1500は、
図15に示されるように配置されてもよい(又は配置されなくてもよい)プロセッサ1502、メモリ1504及びインタフェース1506〜1510を含む。プロセッサ1502は、計算及び/又は他の処理関連タスクを実行するよう構成される何れかのコンポーネント又はコンポーネントの集まりであってもよく、メモリ1504は、プロセッサ1502による実行のためのプログラミング及び/又は命令を記憶するよう構成された何れかのコンポーネント又はコンポーネントの集まりであってもよい。実施例では、メモリ1504は、非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。インタフェース1506,1508,1510は、処理システム1500が他のデバイス/コンポーネント及び/又はユーザと通信することを可能にする何れかのコンポーネント又はコンポーネントの集まりであってもよい。例えば、インタフェース1506,1508,1510の1つ以上は、プロセッサ1502からホストデバイス及び/又はリモートデバイスにインストールされたアプリケーションにデータ、制御又は管理メッセージを通信するよう構成されてもよい。別の例として、インタフェース1506,1508,1510の1つ以上は、ユーザ又はユーザデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ(PC)など)が処理システム1500とやりとり/通信することを可能にするよう構成されてもよい。処理システム1500は、長期ストレージ(例えば、不揮発性メモリなど)など、
図15に示されていない追加のコンポーネントを含んでもよい。
【0086】
いくつかの実施例では、処理システム1500は、電気通信ネットワークにアクセスしているか、そうでなければその一部であるネットワークデバイスに含まれる。一例では、処理システム1500は、基地局、中継局、スケジューラ、コントローラ、ゲートウェイ、ルータ、アプリケーションサーバ又は電気通信ネットワークにおける他の何れかのデバイスなど、無線又は有線電気通信ネットワークにおけるネットワーク側デバイスにある。他の実施例では、処理システム1500は、移動局、ユーザ装置(UE)、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット、ウェアラブル通信デバイス(例えば、スマートウォッチなど)又は電気通信ネットワークにアクセスするよう構成される他の何れかのデバイスなどの無線又は有線電気通信ネットワークにアクセスするユーザ側デバイスにある。
【0087】
いくつかの実施例では、インタフェース1506,1508,1510の1つ以上は、処理システム1500を電気通信ネットワークを介しシグナリングを送受信するよう構成される送受信機に接続する。
図16は、電気通信ネットワークを介しシグナリングを送受信するよう構成される送受信機1600のブロック図を示す。送受信機1600は、ホストデバイスにインストールされてもよい。図示されるように、送受信機1600は、ネットワーク側インタフェース1602、カプラ1604、送信機1606、受信機1608、信号プロセッサ1610及びデバイス側インタフェース1612を有する。ネットワーク側インタフェース1602は、無線又は有線電気通信ネットワークを介しシグナリングを送信又は受信するよう構成される何れかのコンポーネント又はコンポーネントの集まりを含んでもよい。カプラ1604は、ネットワーク側インタフェース1602を介した双方向通信を実現するよう構成された何れかのコンポーネント又はコンポーネントの集まりを含んでもよい。送信機1606は、ベースバンド信号をネットワーク側インタフェース1602を介した送信に適した変調されたキャリア信号に変換するよう構成される何れかのコンポーネント又はコンポーネントの集まり(例えば、アップコンバータ、パワーアンプなど)を含んでもよい。受信機1608は、ネットワーク側インタフェース1602を介し受信されたキャリア信号をベースバンド信号に変換するよう構成される何れかのコンポーネント又はコンポーネントの集まり(例えば、ダウンコンバータ、低ノイズアンプなど)を含んでもよい。信号プロセッサ1610は、ベースバンド信号をデバイス側インタフェース1612を介した通信に適したデータ信号に変換するか、あるいはその反対n変換するよう構成される何れかのコンポーネント又はコンポーネントの集まりを含んでもよい。デバイス側インタフェース1612は、信号プロセッサ1610とホストデバイス内のコンポーネント(例えば、処理システム1500、ローカルエリアネットワーク(LAN)ポートなど)との間でデータ信号を通信するよう構成される何れかのコンポーネント又はコンポーネントの集まりを含んでもよい。
【0088】
送受信機1600は、何れかのタイプの通信媒体を介しシグナリングを送受信してもよい。いくつかの実施例では、送受信機1600は、無線媒体を介しシグナリングを送受信する。例えば、送受信機1600は、セルラプロトコル(例えば、ロングタームエボリューション(LTE)など)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)プロトコル(例えば、Wi-Fiなど)又は他の何れかのタイプの無線プロトコル(例えば、ブルートゥース、近距離通信(NFC)など)などの無線通信プロトコルに従って通信するよう構成される無線送受信機であってもよい。そのような実施例では、ネットワーク側インタフェース1602は、1つ以上のアンテナ/放射素子を有する。例えば、ネットワーク側インタフェース1602は、単一のアンテナ、複数の別個のアンテナ又は、例えば、単一入力複数出力(SIMO)、複数入力単一出力(MISO)、複数入力複数出力(MIMO)などのマルチレイヤ通信のために構成されたマルチアンテナアレイを含みうる。他の実施例では、送受信機1600は、例えば、ツイストペアケーブル、同軸ケーブル、光ファイバなどの無線媒体を介しシグナリングを送受信する。特定の処理システム及び/又は送受信機は、図示されるコンポーネントの全て又はコンポーネントのサブセットのみを利用してもよく、また、統合レベルはデバイス毎に変わりうる。
【0089】
説明が詳細に説明されたが、添付した請求項によって規定される本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な修正、置換及び変更がなされうることが理解されるべきである。さらに、現在存在する又は以降に開発されるプロセス、マシーン、製品、物質の複合物、手段、方法又はステップが、ここに説明される対応する実施例を実質的に同じ機能を実行するか、あるいは実質的に同じ結果を実現しうることを当業者が本開示から容易に理解するため、本開示の範囲は、ここに説明された特定の実施例に限定されることを意図しない。従って、添付した請求項は、そのようなプロセス、マシーン、製品、物質の複合物、手段、方法又はステップをそれらの範囲内に含むことが意図される。