【実施例】
【0114】
実施例1
((7S,10S)−10−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−7−
イソプロピル−4,4−ジメチル−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テト
ラアザビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−2,
5,8,12−テトラオン)(化合物XX)からのS−((E)−4−((7S,10S
)−7−イソプロピル−4,4−ジメチル−2,5,8,12−テトラオキソ−9−オキ
サ−16−チア−3,6,13,18−テトラアザビシクロ[13.2.1]オクタデカ
−1(17),15(18)−ジエン−10−イル)ブタ−3−エン−1−イル)オクタ
ンチオエート(thioate)(化合物XXII)の調製
【0115】
【化36】
((7S,10S)−10−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−7−
イソプロピル−4,4−ジメチル−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テト
ラアザビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−2,
5,8,12−テトラオン)(1.0g、2.07mmol)、オクタンチオS−酸(0
.66g、4.13mmol)、炭酸カリウム(0.57g、4.13mmol)および
ヨウ化カリウム(0.067g、0.41mmol)を、アセトニトリル(20mL)に
室温で溶かした。混合物を、窒素下に、室温で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮
し、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル/メタノ
ール 20/20/1)によって精製して、黄褐色の固体として、1.13g(90%)
のS−((E)−4−((7S,10S)−7−イソプロピル−4,4−ジメチル−2,
5,8,12−テトラオキソ−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テトラア
ザビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−10−イ
ル)ブタ−3−エン−1−イル)オクタンチオエート(thioate)を得た。
1H NMR: (CDCl
3, 400 MHz): δ 8.02 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 6.63 (d, J =9.6 Hz, 1H), 6.46 (m, 1
H ), 5.79-5.73 (m, 2H), 5.60 (m, 1H), 5.15 (dd, J =17.6, 8.2 Hz, 1H), 4.63 (m,
1H), 4.36 (dd, J =17.2, 4.0 Hz, 1H), 2.86 (t, J =7.2 Hz, 2H), 2.71 (m, 2H), 2.51
(t, J =7.6 Hz, 2H), 2.30 (m, 3H), 1.89 (s, 3H), 1.61 (s, 3H), 1.28 (bs, 10H), 0
.88 (m, 6H), 0.69 (d, J =6.8 Hz, 3H).
【0116】
実施例2
(7S,10S)−10−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−7−イ
ソプロピル−4,4−ジメチル−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テトラ
アザビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−2,5
,8,12−テトラオン)(化合物XX)および(S)−2−((tert−ブトキシカ
ルボニル)アミノ)−3−メチルブタンチオS−酸(化合物XXIII)からの(S)−
S−((E)−4−((7S,10S)−7−イソプロピル−4,4−ジメチル−2,5
,8,12−テトラオキソ−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テトラアザ
ビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−10−イル
)ブタ−3−エン−1−イル)2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−
メチルブタンチオエート(thioate)(化合物XXIV)の調製
【0117】
【化37】
(7S,10S)−10−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−7−イ
ソプロピル−4,4−ジメチル−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テトラ
アザビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−2,5
,8,12−テトラオン)(15g、0.031mmol)、(S)−2−((tert
−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−メチルブタンチオS−酸(Boc−(D)Val
−SH)(12.5g、0.054mmol)、炭酸カリウム(11.2g、0.081
)、およびヨウ化カリウム(0.50g、0.003mmol)を、10mLのアセトニ
トリルに溶かし、得られた混合物を、60〜65℃に温め、窒素下に18時間、撹拌した
。反応混合物を室温に冷却し、水(50mL)を加え、得られた混合物を酢酸エチル(5
0mL)で2回抽出した。合わせた有機層を、40mLの水で洗い、無水硫酸ナトリウム
で脱水し、濃縮し、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸
エチル 80/20)によって精製して、泡状の固体として、16.90g(80%)の
(S)−S−((E)−4−((7S,10S)−7−イソプロピル−4,4−ジメチル
−2,5,8,12−テトラオキソ−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テ
トラアザビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−1
0−イル)ブタ−3−エン−1−イル)2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ
)−3−メチルブタンチオエート(thioate)を得た。
1H NMR: (CDCl
3, 400 MHz): δ 8.
02 (s, 1H), 7.64 (s, 1H), 6.62 (bs, 1H), 6.50 (d, J =9.6 Hz, 1H), 5.70-5.69 (m,
3H), 5.18 (dd, J =17.6, 8.0 Hz, 1H), 5.06 (d, J =9.6 Hz, 1H), 4.63 (m, 1H), 4
.38 (dd, J =9.6 Hz, 6Hz, 1H), 4.24 (dd, J =9.2, 4.8 Hz, 1H), 2.92 (t, J =7.0 Hz,
2H), 2.70-2.65 (m, 2H), 2.31 (m, 4H), 2.30 (m, 3H), 1.90 (s, 3H), 1.61 (s, 3H),
1.45 (s, 9H), 0.99 (d, J =6.4 Hz, 3H), 0.89 (d, J =7.2 Hz, 3H), 0.86 (d, J =6.8
Hz, 3H), 0.69 (d, J =7.2 Hz, 3H).
【0118】
実施例3a
((S)−S−((E)−4−((7S,10S)−7−イソプロピル−4,4−ジメ
チル−2,5,8,12−テトラオキソ−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18
−テトラアザビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン
−10−イル)ブタ−3−エン−1−イル)2−((tert−ブトキシカルボニル)ア
ミノ)−3−メチルブタンチオエート(thioate))(化合物XXIV)からの(S)−
S−((E)−4−((7S,10S)−7−イソプロピル−4,4−ジメチル−2,5
,8,12−テトラオキソ−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テトラアザ
ビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−10−イル
)ブタ−3−エン−1−イル)2−アミノ−3−メチルブタンチオエート(thioate)塩
酸塩(化合物XXV−A)の調製
【0119】
【化38】
((S)−S−((E)−4−((7S,10S)−7−イソプロピル−4,4−ジメ
チル−2,5,8,12−テトラオキソ−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18
−テトラアザビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン
−10−イル)ブタ−3−エン−1−イル)2−((tert−ブトキシカルボニル)ア
ミノ)−3−メチルブタンチオエート(thioate))(8g、11.7mmol)を、1
60mLのジクロロメタンに溶かし、トリフルオロ酢酸(24ml)を、窒素下に10℃
で加えた。添加後、混合物を室温で5時間撹拌し、この時点で、それを濃縮乾固した。残
留物を、酢酸エチル(50ml)に溶かし、HClの酢酸エチル溶液(10.0ml、4
.0M)をゆっくりと滴下添加し、添加が完了した後、得られた混合物を10分間撹拌し
た。次いで、石油エーテル(50ml)を加え、沈殿した固体を、濾過によって回収し、
真空下に乾燥して、白色固体として、6.88g(95%)の(S)−S−((E)−4
−((7S,10S)−7−イソプロピル−4,4−ジメチル−2,5,8,12−テト
ラオキソ−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テトラアザビシクロ[13.
2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−10−イル)ブタ−3−エン
−1−イル)2−アミノ−3−メチルブタンチオエート(thioate)塩酸塩を得た。
1H NM
R: (DMSO-d
6, 400 MHz): δ 8.55 (bs, 4H), 8.16 (s, 1H), 7.90 (m, 2H), 5.63 (m, 3H
), 4.97 (dd, J =17.6, 8.2 Hz, 1H), 4.34-4.30 (m, 2H), 4.08 (m, 1H), 3.04 (m, 1
H), 2.96 (m, 1H), 2.76 (m, 1H), 2.20-2.08 (m, 4H), 1.71 (s, 3H), 1.46 (s, 3H), 0
.99 (d, J =6.4 Hz, 3H), 0.96 (d, J =6.4 Hz, 3H), 0.78 (d, J =6.8 Hz, 3H), 0.57 (
d, J =6.8 Hz, 3H).
【0120】
実施例3b
((S)−S−((E)−4−((7S,10S)−7−イソプロピル−4,4−ジメ
チル−2,5,8,12−テトラオキソ−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18
−テトラアザビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン
−10−イル)ブタ−3−エン−1−イル)2−((tert−ブトキシカルボニル)ア
ミノ)−3−メチルブタンチオエート(thioate))(化合物XXIV)からの(S)−
S−((E)−4−((7S,10S)−7−イソプロピル−4,4−ジメチル−2,5
,8,12−テトラオキソ−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テトラアザ
ビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−10−イル
)ブタ−3−エン−1−イル)2−アミノ−3−メチルブタンチオエート(thioate)ベ
ンゼンスルホン酸塩(化合物XXV−B)の調製
【0121】
【化39】
【0122】
((S)−S−((E)−4−((7S,10S)−7−イソプロピル−4,4−ジメ
チル−2,5,8,12−テトラオキソ−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18
−テトラアザビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン
−10−イル)ブタ−3−エン−1−イル)2−((tert−ブトキシカルボニル)ア
ミノ)−3−メチルブタンチオエート(thioate))(3.0g、4.41mmol)の
アセトニトリル(50mL)溶液に、室温でベンゼンスルホン酸(2.70g、17.1
0mmol)を加え、得られた混合物を5時間撹拌し、その時点で、それを濃縮乾固した
。残留物を、ヘプタン(100ml)に懸濁させ、30分間撹拌し、その時点で、ヘプタ
ンをデカンテーションによって除去した。次いで、油状の残留物を、THF(5ml)で
処理し、室温で16時間撹拌して、白色固体として、1.6g(50%)の(S)−S−
((E)−4−((7S,10S)−7−イソプロピル−4,4−ジメチル−2,5,8
,12−テトラオキソ−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テトラアザビシ
クロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−10−イル)ブ
タ−3−エン−1−イル)2−アミノ−3−メチルブタンチオエート(thioate)ベンゼ
ンスルホン酸塩を得た。
【0123】
実施例4
(7S,10S)−10−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−7−イ
ソプロピル−4,4−ジメチル−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テトラ
アザビシクロ[13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−2,5
,8,12−テトラオン)(化合物XIX)からの(7S,10S)−10−((E)−
4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−7−イソプロピル−4,4−ジメチル−9−オ
キサ−16−チア−3,6,13,18−テトラアザビシクロ[13.2.1]オクタデ
カ−1(17),15(18)−ジエン−2,5,8,12−テトラオン)(化合物XX
)の調製
【0124】
【化40】
HATU(26g、0.067mol)を、アセトニトリル(300mL)に溶かし、
0〜5℃に冷却した。2−(((S,E)−3−(((S)−2−(2−アミノ−2−メ
チルプロパンアミド)−3−メチルブタノイル)オキシ)−7−クロロヘプタ−4−エン
アミド)メチル)チアゾール−4−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩(実施例5による28
gの粗生成物)およびジイシプロピルエチルアミン(40ml、0.225mol)のジ
クロロメタン(600mL)溶液を、HATU溶液に、0〜5℃で、5〜6時間かけて、
ゆっくりと滴下添加した。添加後、混合物を、0〜5℃でさらに2時間撹拌し、この時点
で、水(600ml)を加えた。層分離の後、水性層を、2回、酢酸エチル(200mL
)で抽出し、合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮
した。シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 5
0/50)により、白色固体として、14.5g(tert−ブチル 2−((5S,8
S)−5−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−8−イソプロピル−11
,11,15,15−テトラメチル−3,7,10,13−テトラオキソ−6,14−ジ
オキサ−2,9,12−トリアザヘキサデシル)チアゾール−4−カルボキシレート(ca
rboxylate))(実施例5による)から全体として75%)の(7S,10S)−10−
((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−7−イソプロピル−4,4−ジメチ
ル−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テトラアザビシクロ[13.2.1
]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−2,5,8,12−テトラオン)を
得た。
1H NMR: (CDCl
3, 400 MHz): δ 8.05 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 6.61 (d, J =9.6
Hz, 1H), 6.41 (m, 1H), 5.83-5.73 (m, 3H), 5.19 (dd, J =17.2, 8.0 Hz, 1H), 4.67
(dd, J =9.6, 4.2 Hz, 1H), 4.36 (dd, J =17.6, 4.0 Hz, 1H), 3.56 (m, 2H), 2.75 (m
, 2H), 2.52 (m, 2H), 2.34 (m, 1H), 1.91 (s, 3H), 1.64 (s, 3H), 0.93 (d, J =6.8 H
z, 3H), 0.75 (d, J =6.8 Hz, 3H).
【0125】
実施例5
2−(((S,E)−3−(((S)−2−(2−アミノ−2−メチルプロパンアミド
)−3−メチルブタノイル)オキシ)−7−クロロヘプタ−4−エンアミド)メチル)チ
アゾール−4−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩(化合物XVIII)からの(7S,10
S)−10−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−7−イソプロピル−4
,4−ジメチル−9−オキサ−16−チア−3,6,13,18−テトラアザビシクロ[
13.2.1]オクタデカ−1(17),15(18)−ジエン−2,5,8,12−テ
トラオン)(化合物XIX)の調製
【0126】
【化41】
tert−ブチル 2−((5S,8S)−5−((E)−4−クロロブタ−1−エン
−1−イル)−8−イソプロピル−11,11,15,15−テトラメチル−3,7,1
0,13−テトラオキソ−6,14−ジオキサ−2,9,12−トリアザヘキサデシル)
チアゾール−4−カルボキシレート(carboxylate)(28g、0.04mol)を、ジ
クロロメタン(300ml)に溶かし、トリフルオロ酢酸(150mL)を加えた。混合
物を室温で20時間撹拌し、次いで、濃縮乾固した。こうして得た粗製の2−(((S,
E)−3−(((S)−2−(2−アミノ−2−メチルプロパンアミド)−3−メチルブ
タノイル)オキシ)−7−クロロヘプタ−4−エンアミド)メチル)チアゾール−4−カ
ルボン酸トリフルオロ酢酸塩を、精製なしに、直接、次のステップ(実施例4)で使用し
た。
【0127】
実施例6
tert−ブチル 2−(((S,E)−3−(((S)−2−アミノ−3−メチルブ
タノイル)オキシ)−7−クロロヘプタ−4−エンアミド)メチル)チアゾール−4−カ
ルボキシレート(carboxylate)(化合物XVII)および2−((tert−ブトキシ
カルボニル)アミノ)−2−メチルプロピオン酸(化合物VII)からのtert−ブチ
ル 2−((5S,8S)−5−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−8
−イソプロピル−11,11,15,15−テトラメチル−3,7,10,13−テトラ
オキソ−6,14−ジオキサ−2,9,12−トリアザヘキサデシル)チアゾール−4−
カルボキシレート(carboxylate)酸トリフルオロアセテート(化合物XVIII)の合
成
【0128】
【化42】
tert−ブチル 2−(((S,E)−3−(((S)−2−アミノ−3−メチルブ
タノイル)オキシ)−7−クロロヘプタ−4−エンアミド)メチル)チアゾール−4−カ
ルボキシレート(carboxylate)(20.0g、0.045mol)、および、2−((
tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルプロピオン酸(8.4g、0.0
10mol)を、ジクロロメタン(200mL)に溶かした。溶液に、10〜15℃で、
HATU(17.6g、0.048mol)およびジイソプロピルエチルアミン(12g
、0.096mol)を、順次、加え、撹拌を1時間続けた。次いで、反応混合物に、1
00mLの水を加えた。相分離させ、水性相を、100mLのジクロロメタンで抽出した
。合わせた有機相を、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮して、26.7g(9
0%)のtert−ブチル 2−((5S,8S)−5−((E)−4−クロロブタ−1
−エン−1−イル)−8−イソプロピル−11,11,15,15−テトラメチル−3,
7,10,13−テトラオキソ−6,14−ジオキサ−2,9,12−トリアザヘキサデ
シル)チアゾール−4−カルボキシレート(carboxylate)酸トリフルオロアセテートを
得て、これを、さらなる精製なしに使用した。
1H NMR: (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.99 (s,
1H), 7.34 (bs, 1H), 7.15 (bs, 1H), 6.00 (bs, 1H ), 5.80 (m, 1H), 5.65 (m, 1H),
この領域にプロントが1つ余分、1つのプロントを除外した、4.94 (s, 1H), 4.75 (d, J =
6.0 Hz, 2H), 4.23 (t, J =6.7 Hz, 1H), 3.50 (t, J =6.7 Hz, 2H), 2.65 (bs, 2H), 2
.48 (q, J =6.7 Hz, 2H), 2.11 (m, 1H), 1.58 (s, 9H), 1.48-1.39 (m, 15H), 0.94 (d,
J =6.8 Hz, 3H), 0.89 (d, J =6.8 Hz, 3H).
【0129】
実施例7
tert−ブチル 2−((5S,8S)−5−((E)−4−クロロブタ−1−エン
−1−イル)−8−イソプロピル−12,12−ジメチル−3,7,10−トリオキソ−
6,11−ジオキサ−2,9−ジアザトリデシル)チアゾール−4−カルボキシレート(
carboxylate)(化合物XVI)からのtert−ブチル 2−(((S,E)−3−(
((S)−2−アミノ−3−メチルブタノイル)オキシ)−7−クロロヘプタ−4−エン
アミド)メチル)チアゾール−4−カルボキシレート(carboxylate)(化合物XVII
)の調製
【0130】
【化43】
tert−ブチル 2−((5S,8S)−5−((E)−4−クロロブタ−1−エン
−1−イル)−8−イソプロピル−12,12−ジメチル−3,7,10−トリオキソ−
6,11−ジオキサ−2,9−ジアザトリデシル)チアゾール−4−カルボキシレート(
carboxylate)(27.0g、8mmol)の5〜10℃のジオキサン(20mL)溶液
に、ジオキサン(20mL)中4MのHClを加えた。混合物を、5〜10℃で3時間撹
拌し、冷却した飽和炭酸ナトリウム溶液に、ゆっくりと注ぎ入れた。得られた混合物を、
100mLの酢酸エチルにより2回抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで脱水し、濃縮して、淡黄色のオイルとして、22.3g(100%)のt
ert−ブチル 2−(((S,E)−3−(((S)−2−アミノ−3−メチルブタノ
イル)オキシ)−7−クロロヘプタ−4−エンアミド)メチル)チアゾール−4−カルボ
キシレート(carboxylate)を得て、これを、さらなる精製なしに、直接、次のステップ
(実施例6)に用いた。
【0131】
実施例8
(S,E)−tert−ブチル 2−((7−クロロ−3−ヒドロキシヘプタ−4−エ
ンアミド)メチル)チアゾール−4−カルボキシレート(carboxylate)(化合物VI−
B)および2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルプロピオン酸
(化合物VII)からのtert−ブチル 2−((5S,8S)−5−((E)−4−
クロロブタ−1−エン−1−イル)−8−イソプロピル−12,12−ジメチル−3,7
,10−トリオキソ−6,11−ジオキサ−2,9−ジアザトリデシル)チアゾール−4
−カルボキシレート(carboxylate)(化合物VIII)の調製
【0132】
【化44】
(S,E)−1−((R)−4−ベンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)−
7−クロロ−3−ヒドロキシヘプタ−4−エン−1−オン(2.0g、5.4mmol)
のジクロロメタン(20mL)溶液に、(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル
)アミノ)−3−メチルブタン酸(1.41g、6.5mmol)、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド(1.34g、6.5mmol)およびジメチルアミノピリジン(66mg
、0.54mmol)を、10〜15℃で、3時間で加えた。次いで、反応物を濾過して
、固体を除去し、濾液を水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し
た。粗生成物を、シリカゲルを使用するカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸
エチル 25/1)によって精製して、黄色の泡状の固体として、1.8g(59%)の
(S)−(S,E)−1−((R)−4−ベンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−イ
ル)−7−クロロ−1−オキソヘプタ−4−エン−3−イル 2−((tert−ブトキ
シカルボニル)アミノ)−3−メチルブタノエート(butanoate)を得た。
1H NMR: (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.37-7.27 (m, 5H), 5.93-5.83 (m, 2H), 5.62 (dd, J =
15.8, 8.6 Hz, 1H), 5.37 (m, 1H), 5.04 (d, J =9.1 Hz , 1H), 4.19 (dd, J =9.0, 4.5
Hz, 1H), 3.68 (dd, J =17.4, 8.6 Hz, 1H), 3.57 (dd, J =18.8, 4.7 Hz, 1H), 3.54 (
t, J =6.8 Hz, 2H), 3.45 (dd, J =11.5, 7.2 Hz, 1H), 3.21 (dd, J =13.1, 3.5 Hz, 1
H), 3.02 (dd, J =13.0, 10.7 Hz, 1H), 2.89 (d, J =11.6 Hz, 1H), 2.51 (q, J =6.8 H
z, 2H), 2.12 (m, 1H), 1.42 (s, 9H), 0.95 (d, J =6.8 Hz, 3H), 0.85 (d, J =6.9 Hz
, 3H).
【0133】
実施例9
tert−ブチル 2−((5S,8S)−5−((E)−4−クロロブタ−1−エン
−1−イル)−8−イソプロピル−12,12−ジメチル−3,7,10−トリオキソ−
6,11−ジオキサ−2,9−ジアザトリデシル)チアゾール−4−カルボキシレート(
carboxylate)(化合物VIII)およびtert−ブチル 2−(アミノメチル)チア
ゾール−4−カルボキシレート(carboxylate)(化合物XV)からの(S)−(S,E
)−1−((R)−4−ベンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)−7−クロロ
−1−オキソヘプタ−4−エン−3−イル 2−((tert−ブトキシカルボニル)ア
ミノ)−3−メチルブタノエート(butanoate)(化合物XVI)の調製
【0134】
【化45】
(S)−(S,E)−1−((R)−4−ベンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−
イル)−7−クロロ−1−オキソヘプタ−4−エン−3−イル 2−((tert−ブト
キシカルボニル)アミノ)−3−メチルブタノエート(butanoate)(0.5g、0.8
8mmol)のDMF(5mL)溶液に、tert−ブチル 2−(アミノメチル)チア
ゾール−4−カルボキシレート(carboxylate)塩酸塩(0.19g、0.88mmol
)およびジイシプロピルエチルアミン(340mg、2.64mmol)を加え、得られ
た混合物を、10〜15℃で3時間撹拌した。次いで、H
2O(20mL)を加え、得ら
れた混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機相を分離し、無水硫酸ナトリウム
で脱水し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルを使用するカラムクロマトグラフィー(石
油エーテル/酢酸エチル 2/1)によって精製して、泡状の白色固体として、0.40
g(80%)のtert−ブチル 2−((5S,8S)−5−((E)−4−クロロブ
タ−1−エン−1−イル)−8−イソプロピル−12,12−ジメチル−3,7,10−
トリオキソ−6,11−ジオキサ−2,9−ジアザトリデシル)チアゾール−4−カルボ
キシレート(carboxylate)を得た。
1H NMR: (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.98 (s, 1H), 7.48
(bs, 1H), 7.13 (bs, 1H), 5.80 (m, 1H), 5.62 (m, 2H), 4.97 (s, 1H), 4.75 (d, J =
5.9 Hz, 2H), 4.24 (t, J =6.7 Hz, 1H), 3.49 (t, J =6.7 Hz, 2H), 2.65 (d, J =4.9 H
z, 2H), 2.47 (q, J =6.7 Hz, 2H), 2.08 (m, 1H) 1.57 (s, 9H), 1.41(s, 9H), 0.92 (
d, J =6.8 Hz, 3H), 0.87 (d, J =6.8 Hz, 3H).
【0135】
実施例10
tert−ブチル 2−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)チア
ゾール−4−カルボキシレート(carboxylate)(化合物XIV)からのtert−ブチ
ル 2−((アミノ)メチル)チアゾール−4−カルボキシレート(carboxylate)(化
合物XV)の調製
【0136】
【化46】
tert−ブチル 2−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)チア
ゾール−4−カルボキシレート(carboxylate)(20.0g、0.064mol)の室
温のジオキサン(160ml)溶液に、120mlのジオキサン中4MのHClを加えた
。室温で終夜撹拌した後、160mlの石油エーテルを加え、得られた析出物を濾過し、
ヘプタンで洗浄し、真空下に乾燥して、15.9g(100%)のtert−ブチル 2
−((アミノ)メチル)チアゾール−4−カルボキシレート(carboxylate)塩酸塩を得
て、これを、さらなる精製なしに使用した。
1H NMR: (CD
3OD, 400 MHz): δ 8.20 (s, 9H
), 4.84 (bs, 1H), 4.13 (s, 2H), 1.61 (s, 9H).
【0137】
実施例11
tert−ブチル ブロモピルベート(bromopyruvate)(化合物XII)、および、
tert−ブチル (2−アミノ−2−チオキソエチル)カルバメート(化合物XIII
)からのtert−ブチル 2−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル
)チアゾール−4−カルボキシレート(carboxylate)(化合物XIV)の調製
【0138】
【化47】
28.0g(0.126mol)のエチルブロモピルベート(bromopyruvate)および
25.0g(0.131mol)のtert−ブチル(2−アミノ−2−チオキソエチル
)カルバメートを、イソプロパノール(250ml)中で一緒にした。混合物を16時間
撹拌し、この時点で、28.6gの20%水酸化ナトリウム水溶液を、その後、500m
lのH2Oを加えた。生成物をEA(500ml、250ml)で抽出した。有機層を飽
和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、乾燥した。シリ
カゲルを使用するフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 85/1
5)により、白色固体として、32g(72%)のtert−ブチル 2−(((ter
t−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)チアゾール−4−カルボキシレート(carbox
ylate)を得た。
1H NMR: (CD
2Cl
2, 400 MHz): δ 7.92 (s, 1H), 5.23 (bs, 1H), 1.37 (
s, 9H), 1.53 (s, 9H)
【0139】
実施例12
(S,E)−1−((R)−4−ベンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)−
7−クロロ−3−ヒドロキシヘプタ−4−エン−1−オン(化合物VI−B)、および、
tert−ブチル 2−(アミノメチル)チアゾール−4−カルボキシレート(carboxyl
ate)(化合物XV)からの(S,E)−1−((R)−4−ベンジル−2−チオキソチ
アゾリジン−3−イル)−7−クロロ−3−ヒドロキシヘプタ−4−エン−1−オン(化
合物XI)の調製
【0140】
【化48】
(S,E)−1−((R)−4−ベンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)−
7−クロロ−3−ヒドロキシヘプタ−4−エン−1−オン(10.0g、0.027mo
l)のジクロロメタン(80mL)溶液に、tert−ブチル 2−(アミノメチル)チ
アゾール−4−カルボキシレート(carboxylate)(8.0g、0.032mol)を加
えた。次いで、ジイソプロピルエチルアミン(9.0g、0.07mol)を、20〜3
0℃の間の温度を保ちながら、滴下添加した。添加後、得られた溶液を、室温で8時間撹
拌し、この時点で、水(80mL)を加えた。層を分離し、水性層を、ジクロロメタン(
40mL)で1回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
脱水し、濃縮した。残留物を、酢酸エチル(20mL)に溶かし、沈殿した固体を濾過し
た。母液を濃縮し、残留物を、酢酸エチル(20mL)に溶かし、沈殿した固体を濾過し
た。合わせた固体を、真空下に乾燥して、7.8g(77%)の(S,E)−tert−
ブチル 2−((7−クロロ−3−ヒドロキシヘプタ−4−エンアミド)メチル)チアゾ
ール−4−カルボキシレート(carboxylate)を得た。さらなる1.3gの生成物を、最
終の母液を濃縮し、残留物を、シリカゲルを用いるフラッシュクロマトグラフィー(石油
エーテル/ジクロロメタン 80/20〜50/50)によって精製することによって得
た。
1H NMR: (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.98 (s, 1H), 7.38 (bt, J =5.7 Hz, 1H), 5.72 (
dt, J =15.6, 5.6 Hz, 1H), 5.61 (dd, J =15,6, 5.8 Hz, 1H), 4.75 (dq, J =15.6, 6.0
Hz, 2H), 4.54 (bs, 1H), 3.93 (s, 1H), 3.50 (t, J =6.8 Hz, 2H), 2.57-2.43 (m, 4H
), 1.57 (s, 9H).
【0141】
実施例13
(S,E)−1−((R)−4−ベンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)−
7−クロロ−3−ヒドロキシヘプタ−4−エン−1−オン(化合物XI)および2−((
tert−ブトキシカルボニル)アミノ)酢酸(化合物VII)からの(S)−(S,E
)−1−((R)−4−ベンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)−7−クロロ
−1−オキソヘプタ−4−エン−3−イル 2−((tert−ブトキシカルボニル)ア
ミノ)−3−メチルブタノエート(butanoate)(化合物XVI)の調製
【0142】
【化49】
(S,E)−1−((R)−4−ベンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)−
7−クロロ−3−ヒドロキシヘプタ−4−エン−1−オン(17.0g、0.045mo
l)、および、(S)−2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−メチル
ブタン酸(11.8、0.045mol)をジクロロメタン(250mL)に溶かし、混
合物を、0〜5℃に冷却し、ジメチルアミノピリジン(0.55g、4.5mmol)、
および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(17.3g、
0.054mol)を加えた。反応物を、0〜5℃で20時間撹拌し、その時点で、ジク
ロロメタン(100mL)、水(200mL)を加えた。有機層を分離し、水(150m
L)で洗浄した。有機層を、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮して、泡状の固体として
、25.8g(100%)の(S)−(S,E)−1−((R)−4−ベンジル−2−チ
オキソチアゾリジン−3−イル)−7−クロロ−1−オキソヘプタ−4−エン−3−イル
2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−メチルブタノエート(butano
ate)を得、さらなる精製なしに使用した。
1H NMR: (CD
2Cl
2, 400 MHz): δ 7.98 (s, 1H
), 7.49 (bs, 1H), 7.13 (bs, 1H), 5.78 (m, 1H), 5.65 (m, 1H), 4.98 (s, 1H), 4.75
(d, J=2.8 Hz, 2H), 4.25 (t. J= 6.4Hz, 1H), 3.49 (t, J=6.8 Hz, 2H), 2.65 (d, J=6.
8 Hz, 2H), 2.47 (q, J= 6.4Hz, 4H), 1.57 (s, 9H), 1.41 (s, 9H), 0.92 (d, J= 6.8 H
z, 3H) 0.88 (d, J= 6.8 Hz, 3H).
【0143】
実施例14a
(E)−5−クロロペンタ−2−エナール(化合物IV)および(R)−1−(4−イ
ソプロピル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)エタノン(化合物V−A;表2)か
らの(S,E)−7−クロロ−3−ヒドロキシ−1−((R)−4−イソプロピル−2−
チオキソチアゾリジン−3−イル)ヘプタ−4−エン−1−オン(化合物VI−A−1、
表2)の調製(スキーム3による)
【0144】
【化50】
(R)−1−(4−イソプロピル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)エタノン(
4.0g、19.6mmol)を、ジクロロメタン(150ml)に溶かし、−40℃に
冷却した。TiCl
4(6.0g、31.62mmol)を、反応温度を−40℃未満に
保ちながら、加えた。1時間撹拌した後、ジイソプロピルエチルアミン(4.1g、31
.62mmol)を、反応温度を−40から−50℃の間に保ちながら、滴下添加した。
添加後、混合物を、−40℃で2時間撹拌し、この時点で、反応物を、−78℃に冷却し
、ジクロロメタン(10ml)中の(E)−5−クロロペンタ−2−エナール(2.21
g、18.6mmol)を、反応温度を−65℃未満に保ちながら、ゆっくりと滴下添加
した。添加後、得られた混合物を、−70から−65℃で1時間撹拌し、次いで、飽和塩
化アンモニウム水溶液(100ml)と飽和塩化ナトリウム水溶液(100ml)の混合
物に注ぎ入れた。得られた混合物を、ジクロロメタン(400ml)で2回抽出し、合わ
せた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、濃縮乾固した。カラ
ムクロマトグラフィーによる精製により、4.8g(80%)の(S,E)−7−クロロ
−3−ヒドロキシ−1−((R)−4−イソプロピル−2−チオキソチアゾリジン−3−
イル)ヘプタ−4−エン−1−オン(化合物VI−A、表2)を得た。
1H NMR: (CDCl
3,
400 MHz): δ 5.76(dt, J =15.6, 6.5 Hz, 1H), 5.66 (dd, J =15.6, 5.6 Hz, 1H), 5.15
(t, J =7.0 Hz, 1H), 4.65 (m, 1H), 3.64 (dd, J =17.6, 3.0 Hz, 1H), 3.56-3.50 (m,
3H), 3.29 (dd, J =17.7, 8.8 Hz, 1H) 3.03 (d, J =11.5 Hz, 1H), 2.90 (bs, 1H), 2
.51 (q, J =6.8 Hz, 2H), 2.36 (m, 1H), 1.06 (d, J =6.8 Hz, 3H), 0.98 (d, J =6.9 H
z, 3H).
【0145】
実施例14b
(E)−5−クロロペンタ−2−エナール(化合物IV)および(R)−1−(4−ベ
ンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)エタノン(化合物V−B)からの(S,
E)−1−((R)−4−ベンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)−7−クロ
ロ−3−ヒドロキシヘプタ−4−エン−1−オン(化合物VI−B−1;表2)の調製(
スキーム3による)
【0146】
【化51】
(R)−1−(4−ベンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)エタノン(36
g、0.143mol)を、ジクロロメタン(1L)に溶かし、−40℃に冷却した。T
iCl
4(29g、0.153mol)を、反応温度を−40℃未満に保ちながら、加え
た。1時間撹拌後、ジイソプロピルエチルアミン(20g、0.153mol)を、反応
温度を−40から−50℃の間に保ちながら、滴下添加した。添加後、混合物を、−40
℃で2時間撹拌し、この時点で、反応物を、−78℃に冷却し、ジクロロメタン(40m
l)中の(E)−5−クロロペンタ−2−エナール(10.0g、0.084mol)を
、反応温度を−65℃未満に保ちながら、ゆっくりと滴下添加した。添加後、得られた混
合物を、−70から−65℃で1時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(5
00ml)と飽和塩化ナトリウム水溶液(500ml)の混合物に注ぎ入れた。得られた
混合物を、ジクロロメタン(400ml)で2回抽出し、合わせた有機層を、飽和塩化ナ
トリウム水溶液(500mL)で洗浄し、濃縮乾固した。残留物に、酢酸エチル(50m
L)を加え、その後、石油エーテル(150mL)をゆっくりと加えた。沈殿した固体を
、濾過により回収し、母液を濃縮した。残留物に、酢酸エチル(50mL)を加え、その
後、石油エーテル(150mL)をゆっくりと加えた。沈殿した固体を、濾過により回収
し、最初のロットの回収固体と一緒にし、真空下に乾燥して、22g(71%)の(S,
E)−1−((R)−4−ベンジル−2−チオキソチアゾリジン−3−イル)−7−クロ
ロ−3−ヒドロキシヘプタ−4−エン−1−オン(化合物VI−B−1、表2)を得たが
、これは、2%のわずかなジアステレオマー(R,E)−1−((R)−4−ベンジル−
2−チオキソチアゾリジン−3−イル)−7−クロロ−3−ヒドロキシヘプタ−4−エン
−1−オン(化合物VI−B、表2)を含んでいた。
1H NMR: (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.3
8-7.27 (m, 5H), 5.78 (dt, 1H, J =16.1,6.3 Hz, 1H), 5.69 (dd, J =15.5, 5.6 Hz, 1H
), 5.39 (ddd, J = 10.4, 6.9, 3.8Hz, 1H), 4.68 (m, 1H), 3.65 (dd, J =17.7, 2.9 Hz
, 1H), 3.57 (t, J =6.8 Hz, 2H), 3.41(dd, J = 11.5, 7.2Hz, 1H), 3.31 (dd, J =17.
7, 8.9Hz, 1H), 3.23 (dd, J =13.2, 3.9 Hz, 1H), 3.05 (dd, J =13.2, 10.5Hz,1H), 2.
91 (d, J =11.6 Hz, 1H), 2.81 (d, J =4.4 Hz, 1H), 2.54 (q, J =6.7 Hz, 2H).
【0147】
実施例15
4−クロロ−ブタ−1−エン(化合物I)、および、クロトンアルデヒド(化合物II
)からの(E)−5−クロロペンタ−2−エナール(化合物IV)の調製
【0148】
【化52】
4−クロロ−ブタ−1−エン(20.0g、0.22mol)、クロトンアルデヒド(
23g、1.5当量)およびCuI(2.5g、0.06当量)を、ジクロロメタン(4
00mL)中で一緒にし、(1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イ
ミダゾリジニリデン)ジクロロ(フェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)
ルテニウム)(グラブス第2世代オレフィンメタセシス触媒)(0.011mol、0.
93g、0.5mol%)を、窒素でパージしながら、一度に加えた。混合物を、撹拌し
ながら、40℃で16時間加熱還流し、この時点で、1HNMRによる反応物の分析は、
65〜70%の変換を示した。次いで、反応混合物を冷却し、濾過し、濃縮した。残留物
を、ジクロロメタン(150ml)に溶かし、ジクロロメタンを、真空下に蒸発させて、
未反応出発物質を除去した。これを4回繰り返した。こうして生成された生成物を、いか
なるさらなる精製もなしに、次のアルドール縮合反応に使用した。分析的に純粋な試料は
、シリカゲルを使用するフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/ジクロロメタン
50/50)により得た。
1H NMR: (CD
2Cl
2, 400 MHz): δ 9.51 (d, J =8.0 Hz, 1H),
6.82 (dt, J =15.6, 6.8 Hz, 1H), 6.16 (ddt, J =15.6, 6.8, 1.6 Hz, 1H), 3.68 (t,
J = 6.4 Hz, 2H), 2.78 (qd, J = 5.2, 1.2 Hz, 2H)
【0149】
実施例16
4−クロロ−ブタ−1−エン(化合物I)および(E)−ブタ−2−エン−1,4−ジ
オール(スキーム1による化合物II)からの(E)−5−クロロペンタ−2−エン−1
−オール(化合物III)の調製
【0150】
【化53】
4−クロロ−ブタ−1−エン(3.4g、0.037mol)、(E)−ブタ−2−エ
ン−1,4−ジオール(5.0g、0.055mol)およびCuI(0.42g、2.
22mol)を、ジクロロメタン(70mL)中で一緒にし、(1,3−ビス(2,4,
6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン)ジクロロ(フェニルメチレン)
(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム)(グラブス第2世代オレフィンメタセシ
ス触媒)(0.185mol、0.157g)を、窒素でパージしながら、一度に加えた
。混合物を、撹拌しながら、40℃で16時間加熱還流し、この時点で、1HNMRによ
る反応物の分析は、82%の変換を示した。次いで、反応混合物を冷却し、濾過し、濃縮
して、粗製の(E)−5−クロロペンタ−2−エン−1−オールを得て、これを、直接、
次の反応に使用した。
1H NMR: (DMSO-d
6, 400 MHz): δ 5.69-5.52 (m, 2H), 4.70 (t, J
=5.4Hz, 1H), 3.91 (m, 2H), 3.64 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.54 (m, 2H).
【0151】
実施例17
(E)−5−クロロペンタ−2−エン−1−オール(化合物III)からの(E)−5
−クロロペンタ−2−エン−1−アール(化合物IV)の調製
【0152】
【化54】
(E)−5−クロロペンタ−2−エン−1−オール(0.40g、3.33mmol)
のジクロロメタン(5mL)の溶液に、二酸化マンガン(0.87g、10.0mmol
)を加え、得られた混合物を、室温で20時間撹拌した。次いで、混合物を濾過し、濃縮
して、(E)−5−クロロペンタ−2−エン−1−アールを得た(
1HNMRに基づいて
、90%の変換率)。
1H NMR: (CD
2Cl
2, 400 MHz): δ 9.51 (d, J =8.0 Hz, 1H), 6.82
(dt, J =15.6, 6.8 Hz, 1H), 6.16 (ddt, J =15.6, 6.8, 1.6 Hz, 1H), 3.68 (t, J = 6.
4 Hz, 2H), 2.78 (qd, J = 5.2, 1.2 Hz, 2H)
【0153】
実施例18
(5R,8S,11S)−11−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−
8−イソプロピル−5−メチル−10−オキサ−3,17−ジチア−7,14,19,2
0−テトラアザトリシクロ[14.2.1.12,5]イコサ−1(18),2(20)
,16(19)−トリエン−6,9,13−トリオン(化合物XXIX)からのS−((
E)−4−((5R,8S,11S)−8−イソプロピル−5−メチル−6,9,13−
トリオキソ−10−オキサ−3,17−ジチア−7,14,19,20−テトラアザトリ
シクロ[14.2.1.12,5]イコサ−1(18),2(20),16(19)−ト
リエン−11−イル)ブタ−3−エン−1−イル) オクタンチオエート(thioate)(
ラルガゾール、式(2)の化合物)の調製
【0154】
【化55】
(5R,8S,11S)−11−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−
8−イソプロピル−5−メチル−10−オキサ−3,17−ジチア−7,14,19,2
0−テトラアザトリシクロ[14.2.1.12,5]イコサ−1(18),2(20)
,16(19)−トリエン−6,9,13−トリオン(化合物XXIX)(0.23g、
0.46mmol)、オクタンチオS−酸(0.44g、2.75mmol)、炭酸カリ
ウム(0.40g、2.90mmol)およびヨウ化カリウム(0.067g、0.41
mmol)を、室温でアセトニトリル(20mL)に溶かした。混合物を、窒素下に、室
温で16時間撹拌した。混合物を濾過し、濃縮し、分取シリカゲルクロマトグラフィー(
ジクロロメタン/メタノール 50/1)によって精製して、白色固体として、0.12
g(42%)のS−((E)−4−((5R,8S,11S)−8−イソプロピル−5−
メチル−6,9,13−トリオキソ−10−オキサ−3,17−ジチア−7,14,19
,20−テトラアザトリシクロ[14.2.1.12,5]イコサ−1(18),2(2
0),16(19)−トリエン−11−イル)ブタ−3−エン−1−イル) オクタンチ
オエート(thioate)を得た。
1H NMR: (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.76 (s, 1H), 7.16 (d, J
=9.4 Hz, 1H), 6.43 (d, J =10.4 Hz, 1H), 5.83 (dt, J =15.8, 7.3 Hz, 1H), 5.66 (m
, 1H), 5.51 (dd, J =15.5, 6.9 Hz, 1H), 5.29 (dd, J =17.7, 9.3 Hz, 1H), 4.60 (dd,
J =9.4, 3.3 Hz, 1H), 4.27 (dd, J =17.6, 3.0 Hz, 1H), 4.04 (d, J =11.4 Hz, 1H),
3.28 (d, J =11.4 Hz, 1H), 2.90 (t, J =7.2 Hz, 2H), 2.87 (dd, J =16.4, 10.4 Hz
, 1H), 2.68 (dd, J =16.3, 2.7 Hz, 1H), 2.53 (t, J =7.5 Hz, 1H), 2.31 (q, J =7.0
Hz, 2H), 2.11 (m, 1H), 1.87 (s, 3H), 1.62 (m, 2H), 1.27 (m, 8H), 0.87 (m, 3H), 0
.69 (d, J =6.7 Hz, 3H), 0.51 (d, J =6.8 Hz, 3H).
【0155】
実施例19
(R)−2’−((5S,8S)−5−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イ
ル)−8−イソプロピル−12,12−ジメチル−3,7,10−トリオキソ−6,11
−ジオキサ−2,9−ジアザトリデシル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−[2,4’
−ビチアゾール]−4−カルボン酸(化合物XXVII)からの(5R,8S,11S)
−11−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−8−イソプロピル−5−メ
チル−10−オキサ−3,17−ジチア−7,14,19,20−テトラアザトリシクロ
[14.2.1.12,5]イコサ−1(18),2(20),16(19)−トリエン
−6,9,13−トリオン(化合物XXIX)の調製
【0156】
【化56】
(R)−2’−((5S,8S)−5−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イ
ル)−8−イソプロピル−12,12−ジメチル−3,7,10−トリオキソ−6,11
−ジオキサ−2,9−ジアザトリデシル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−[2,4’
−ビチアゾール]−4−カルボン酸(化合物XXVII)(1.5g、2.4mmol)
を、ジクロロメタン(20ml)に溶かし、トリフルオロ酢酸(2.9g、25.4mm
ol)を、20〜25℃で攪拌しながら加えた。得られた混合物を、20〜25℃で3時
間撹拌後、トリフルオロ酢酸の追加のアリコート(0.80g、7.0mmol)を加え
、得られた混合物を、さらに3.5時間撹拌し、その時点で、HPLCによって反応が完
了していることを確認した。(R)−2’−(((S,E)−3−(((S)−2−アミ
ノ−3−メチルブタノイル)オキシ)−7−クロロヘプタ−4−エンアミド)メチル)−
4−メチル−4,5−ジヒドロ−[2,4’−ビチアゾール]−4−カルボン酸トリフル
オロ酢酸塩(化合物XXVIII)を含む粗反応混合物に、ジイソプロピルエチルアミン
((4.7g、41.2mmol)を加えた。次いで、得られた混合物を、0〜5℃で、
アセトニトリル(50mL)に溶かしたHATU(2.9g、7.63mmol)の予め
作った溶液に、5〜6時間かけて、ゆっくりと滴下添加した。添加後、混合物を、0〜5
℃で、さらに2時間撹拌し、その時点で、水(100mL)を加えた。層分離後、水性層
を酢酸エチル(50mL)で2回抽出し、合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー(ジ
クロロメタン/メタノール 40/1)により、(5R,8S,11S)−11−((E
)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−8−イソプロピル−5−メチル−10−オ
キサ−3,17−ジチア−7,14,19,20−テトラアザトリシクロ[14.2.1
.12,5]イコサ−1(18),2(20),16(19)−トリエン−6,9,13
−トリオン(0.26g)を、白色固体として得た(化合物XXVIIから全体として2
3%)。
1H NMR: (CDCl
3, 400 MHz): δ 7.76 (s, 1H), 7.19 (d, J =7.4 Hz, 1H), 6.49
(d, J =8.6 Hz, 1H), 5.89 (dt, J =15.7, 7.3 Hz, 1H), 5.70 (m, 1H), 5.60 (dd, J =
15.6, 6.5 Hz, 1H), 5.28 (dd, J =17.0, 9.1 Hz, 1H), 4.61 (dd, J =9.0, 3.5 Hz, 1H)
, 4.27 (dd, J =17.5, 2.9 Hz, 1H), 4.04 (d, J =11.2 Hz, 1H), 3.54 (t, J =6.6 Hz
, 2H), 3.28 (d, J =11.3 Hz, 1H), 2.85 (m, 1H), 2.72(dd, J =16.3, 2.7 Hz, 1H), 2
.51 (q, J =6.7 Hz, 2H), 2.10 (m, 1H), 1.86 (s, 3H), 0.70 (d, J =6.9 Hz, 3H), 0.5
3 (d, J =6.8 Hz, 3H).
【0157】
実施例20
tert−ブチル 2−((5S,8S)−5−((E)−4−クロロブタ−1−エン
−1−イル)−8−イソプロピル−12,12−ジメチル−3,7,10−トリオキソ−
6,11−ジオキサ−2,9−ジアザトリデシル)チアゾール−4−カルボキシレート(
carboxylate)(化合物VIII)および(R)−2’−(アミノメチル)−4−メチル
−4,5−ジヒドロ−[2,4’−ビチアゾール]−4−カルボン酸(化合物XXVI)
からの(R)−2’−((5S,8S)−5−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1
−イル)−8−イソプロピル−12,12−ジメチル−3,7,10−トリオキソ−6,
11−ジオキサ−2,9−ジアザトリデシル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−[2,
4’−ビチアゾール]−4−カルボン酸(化合物XXVII)の調製
【0158】
【化57】
tert−ブチル 2−((5S,8S)−5−((E)−4−クロロブタ−1−エン
−1−イル)−8−イソプロピル−12,12−ジメチル−3,7,10−トリオキソ−
6,11−ジオキサ−2,9−ジアザトリデシル)チアゾール−4−カルボキシレート(
carboxylate)(化合物VIII)(1.0g、1.8mmol)を、(R)−2’−(
アミノメチル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−[2,4’−ビチアゾール]−4−カ
ルボン酸トリフルオロ酢酸塩(化合物XXVI)(0.51g、2.0mmol)(Xiao
, Q. et al., Journal of Asian Natural Products Research, (2010), 12:11, 940に記
載された方法の改変により調製)およびジイソプロピルエチルアミン(2.5g、0.0
25mmol)の予め作ったジクロロメタン(10mL)溶液に加えた。25℃で16時
間撹拌後、H
2O(20mL)を加え、層を分離した。水性相を、ジクロロメタン(20
mL)で1回抽出し、合わせた有機相を、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、濃縮し
た。フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/MeOH=40:1→10:1)
によって精製して、発泡体として、1.6g(88%)の(R)−2’−((5S,8S
)−5−((E)−4−クロロブタ−1−エン−1−イル)−8−イソプロピル−12,
12−ジメチル−3,7,10−トリオキソ−6,11−ジオキサ−2,9−ジアザトリ
デシル)−4−メチル−4,5−ジヒドロ−[2,4’−ビチアゾール]−4−カルボン
酸を得た。質量分析(m/z):617.9
【0159】
本明細書に引用された、全ての公開された文書(例えば、特許、雑誌論文、書籍)は、それらの全体が参照によって組み込まれる。
なお、本発明には以下に示す実施形態が包含されるものとする。
[1]式(1)の化合物
【化1】
[式中、
X、YおよびZは、独立に、炭素もしくは窒素であるか、またはそれに代えて、Yは直接結合であり、XおよびZは、独立に、炭素、窒素、酸素または硫黄であり;
R1およびR2は、独立に、H、C1〜C10アルキルおよびC3〜C7シクロアルキルからなる群から選択されるか、または、R1およびR2は一緒になって、C3〜C7シクロアルキルもしくはC3〜C7ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、前記C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルは、任意選択で、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−COOH、−CF3、−OCH2F、−OCHF2、−OC1〜C10アルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−NR8R9、−NR8C(O)R9、NR8C(O)OR9、−NR8CO2R9、および−C(O)NR8R9からなる群から選択される1つまたは複数の置換基により置換されており;
R3およびR4は、独立に、H、C1〜C10アルキルおよびC3〜C7シクロアルキルからなる群から選択されるか、または、R3およびR4は一緒になって、C3〜C7シクロアルキルもしくはC3〜C7ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、前記C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルは、任意選択で、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−COOH、−CF3、−OCH2F、−OCHF2、−OC1〜C10アルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−NR8R9、−NR8C(O)R9、NR8C(O)OR9、−NR8CO2R9、および−C(O)NR8R9からなる群から選択される1つまたは複数の置換基により置換されており;
R5およびR6は、独立に、H、C1〜C10アルキルおよびC3〜C7シクロアルキルからなる群から選択されるか、または、R5およびR6は一緒になって、C3〜C7シクロアルキルもしくはC3〜C7ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、前記C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルは、任意選択で、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−COOH、−CF3、−OCH2F、−OCHF2、−OC1〜C10アルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−NR8R9、−NR8C(O)R9、NR8C(O)OR9、−NR8CO2R9、および−C(O)NR8R9からなる群から選択される1つまたは複数の置換基により置換されており;
R7は、H、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルからなる群から独立に選択され、ここで、前記C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルは、任意選択で、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−COOH、−CF3、−OCH2F、−OCHF2、−OC1〜C10アルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−NR8R9、−NR8C(O)R9、NR8C(O)OR9、−NR8CO2R9、および−C(O)NR8R9からなる群から選択される1つまたは複数の置換基により置換されており;
R8およびR9は、独立に、H、C1〜C10アルキルおよびC3〜C7シクロアルキルからなる群から選択されるか、または、R8およびR9は一緒になって、C3〜C7シクロアルキルもしくはC3〜C7ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、前記C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルは、任意選択で、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−COOH、−CF3、−OCH2F、−OCHF2、−OC1〜C10アルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−NR10R11、−NR10C(O)R11、−NR10C(O)OR11、および−C(O)NR10R11からなる群から選択される1つまたは複数の置換基により置換されており;
R10およびR11は、独立に、H、C1〜C10アルキルおよびC3〜C7シクロアルキルからなる群から選択されるか、または、R10およびR11は一緒になって、C3〜C7シクロアルキルもしくはC3〜C7ヘテロシクロアルキルを形成し;
Lは、SR12であり;
R12は、H、トリフェニルメチル、C(O)R13、CO2R13、C(O)NR13R14、C(O)CR13R14NR13R14、アミノ酸、P(O)(OR15)2、およびSR16からなる群から独立に選択され;
R13およびR14は、独立に、H、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択されるか、または、R13およびR14は一緒になって、C3〜C7シクロアルキルもしくはC3〜C7ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、前記C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルは、任意選択で、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−COOH、−CF3、−OCH2F、−OCHF2、−OC1〜C10アルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−NR10R11、および−NR10C(O)R11からなる群から選択される1つまたは複数の置換基により置換されており、R10およびR11は、上で定義された通りであり;
R15は、tert−ブチル、または−(CH2)2Si(CH3)3であり;
R16は、C1〜C10アルキル、またはC3〜C7シクロアルキルであり;
nは、2または3である]
または、薬学的に許容されるその塩を調製する方法であって、
アルコール(VI−A)
【化2】
[式中、TDxは、キラル補助基である]
を、カルバメート(VIII−A)
【化3】
[式中、R18は、−CH2CH2Si(CH3)3、(9H−フルオレン−9−イル)メチルおよびtert−ブチルからなる群から選択され;n、R5、R6、およびTDxは、上で定義された通りである]
に、アルコール(VI−A)と、保護されたアミノ酸(VII)
【化4】
[式中、R5、R6およびR18は上で定義された通りである]
との反応によって、変換すること、次いで、
カルバメート(VIII−A)と、ヘテロサイクリック化合物(IX)
【化5】
[式中、R19は、−CH2CH2Si(CH3)3、(9H−フルオレン−9−イル)メチルおよびtert−ブチルからなる群から選択され;n、X、YおよびZは、上で定義された通りである]
とを反応させて、化合物(X−A)
【化6】
[式中、n、R1、R2、R5、R6、R7、R18、R19、X、YおよびZは、上で定義された通りである]
を得ること、次いで、
化合物(X−A)からカルバメート保護基を選択的に除去して、アミン(XVII−A)
【化7】
[式中、n、R1、R2、R5、R6、R7、R19、X、YおよびZは、上で定義された通りである]
を得ること、次いで、
化合物(XVII−A)と、保護されたアミノ酸(VII−A)
【化8】
[式中、R3、R4およびR18は、上で定義された通りである]
とを反応させて、アミド(XVIII−A)
【化9】
[式中、n、R1からR7、R18、R19、X、YおよびZは、上で定義された通りである]
を得ること、次いで、
アミド(XVIII−A)を、化合物(XIX−A)
【化10】
[式中、n、R1からR7、X、YおよびZは、上で定義された通りである]
へと脱保護すること、次いで、
化合物(XX−A)
【化11】
[式中、n、R1からR7、X、YおよびZは、上で定義された通りである]
へと閉環すること、次いで、
(XX−A)とR12−SHとを反応させて、式(I)の化合物を得ること、
を含む方法。
[2]
【化12】
が、チアゾールまたはオキサゾールである、[1]に記載の方法。
[3]
【化13】
が、チアゾールである、[1]に記載の方法。
[4]R5がHであり、R6が、H、イソプロピルおよびメチルからなる群から選択される、[1]に記載の方法。
[5]R5がHであり、R6がイソプロピルである、[1]に記載の方法。
[6]R12が、C(O)C7アルキルである、[1]に記載の方法。
[7]R12が、C(O)(CH2)6CH3である、[1]に記載の方法。
[8]R3およびR4がメチルである、[1]に記載の方法。
[9]式(1)の化合物が、
【化14】
である、[1]に記載の方法。
[10]式(1)の化合物が、
【化15】
である、[1]に記載の方法。
[11]R12が、C(O)CR13R14NR13R14である、[1]に記載の方法。
[12]式(2)の化合物
【化16】
[式中、
X、YおよびZは、独立に、炭素もしくは窒素であるか、またはそれに代えて、Yは直接結合であり、XおよびZは、独立に、炭素、窒素、酸素または硫黄であり;
R1およびR2は、独立に、H、C1〜C10アルキルおよびC3〜C7シクロアルキルからなる群から選択されるか、または、R1およびR2は一緒になって、C3〜C7シクロアルキルもしくはC3〜C7ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、前記C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルは、任意選択で、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−COOH、−CF3、−OCH2F、−OCHF2、−OC1〜C10アルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−NR8R9、−NR8C(O)R9、NR8C(O)OR9、−NR8CO2R9、および−C(O)NR8R9からなる群から選択される1つまたは複数の置換基により置換されており;
R3は、H、C1〜C10アルキルおよびC3〜C7シクロアルキルからなる群から選択され、ここで、前記C1〜C10アルキルおよびC3〜C7シクロアルキルは、任意選択で、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−COOH、−CF3、−OCH2F、−OCHF2、−OC1〜C10アルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−NR8R9、−NR8C(O)R9、−NR8C(O)OR9、−NR8CO2R9、および−C(O)NR8R9からなる群から選択される1つまたは複数の置換基により置換されており;
R5およびR6は、独立に、H、C1〜C10アルキルおよびC3〜C7シクロアルキルからなる群から選択されるか、または、R5およびR6は一緒になって、C3〜C7シクロアルキルもしくはC3〜C7ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、前記C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルは、任意選択で、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−COOH、−CF3、−OCH2F、−OCHF2、−OC1〜C10アルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−NR8R9、−NR8C(O)R9、−NR8C(O)OR9、−NR8CO2R9、および−C(O)NR8R9からなる群から選択される1つまたは複数の置換基により置換されており;
R7は、H、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルからなる群から独立に選択され、ここで、前記C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルは、任意選択で、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−COOH、−CF3、−OCH2F、−OCHF2、−OC1〜C10アルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−NR8R9、−NR8C(O)R9、NR8C(O)OR9、−NR8CO2R9、および−C(O)NR8R9からなる群から選択される1つまたは複数の置換基により置換されており;
R8およびR9は、独立に、H、C1〜C10アルキルおよびC3〜C7シクロアルキルからなる群から選択されるか、または、R8およびR9は一緒になって、C3〜C7シクロアルキルもしくはC3〜C7ヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、前記C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルは、任意選択で、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−COOH、−CF3、−OCH2F、−OCHF2、−OC1〜C10アルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−NR10R11、−NR10C(O)R11、−NR10C(O)OR11、および−C(O)NR10R11からなる群から選択される1つまたは複数の置換基により置換されており;
R10およびR11は、独立に、H、C1〜C10アルキルおよびC3〜C7シクロアルキルからなる群から選択されるか、または、R10およびR11は一緒になって、C3〜C7シクロアルキルもしくはC3〜C7ヘテロシクロアルキルを形成し;
R13は、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキルおよびC3〜C7ヘテロシクロアルキルは、任意選択で、C1〜C10アルキル、C3〜C7シクロアルキル、C3〜C7ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシル、−CN、−COOH、−CF3、−OCH2F、−OCHF2、−OC1〜C10アルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−NR10R11、および−NR10C(O)R11からなる群から選択される1つまたは複数の置換基により置換されており、R10およびR11は、上で定義された通りである]
または、薬学的に許容されるその塩を調製する方法であって、
カルバメート(VIII)
【化17】
[式中、R18は、−CH2CH2Si(CH3)3、(9H−フルオレン−9−イル)メチルおよびtert−ブチルからなる群から選択され;TDxは、キラル補助基であり;R5およびR6は、上で定義された通りである]
と、ヘテロサイクリック化合物(XXVI)
【化18】
[式中、R1、R2、R3、R7、X、YおよびZは、上で定義された通りである]
とを反応させて、化合物(XXVII)
【化19】
[式中、R1、R2、R3、R5、R6、R7、R18、X、YおよびZは、上で定義された通りである]
を得ること、次いで、
化合物(XXVII)からカルバメート保護基を除去して、アミン(XXVIII)
【化20】
[式中、R1、R2、R3、R5、R6、R7、X、YおよびZは、上で定義された通りである]
を得ること、次いで、
閉環して、アミド(XXIX)
【化21】
[式中、R1、R2、R3、R5、R6、R7、X、YおよびZは、上で定義された通りである]
を得ること、次いで、
(XXIX)と、R13−SH(XXI)
【化22】
[式中、R13は、上で定義された通りである]
とを反応させて、式(2)の化合物を得ること、
を含む方法。
[13]
【化23】
が、チアゾールである、[12]に記載の方法。
[14]R5がHであり、R6がイソプロピルである、[12]に記載の方法。
[15]R13が、−(CH2)6CH3である、[12]に記載の方法。
[16]R1およびR2がHである、[12]に記載の方法。
[17]式(2)の化合物が、
【化24】
である、[12]に記載の方法。