(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記送球アームの前記表面は、前記送球アームの他端側から一端側の方向に直線的に延伸する延伸部、一定の傾斜度で傾斜する傾斜部、又は傾斜度が徐々に変化する湾曲部の少なくとも一つを有し、
前記第1の支持部材に交換可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のトスマシーン。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
出願人は、トス野球(ホームベースから約1.5メートルの内野にトスマシーンを置き、このトスマシーンを投手にみたてて、トスマシーンから打ち出されたボールを打つことで行われる野球)の推進に尽力するものである。また、トス野球は、男女を問わず、誰でも打者として楽しめるゲームであり、このために、トスマシーンからは、誰でも打てるような打ちやすいボールを安定して供給される必要がある。上記トスマシーンでは、アクションアームからボールが下から上方向にすくい上げるように押し出される。この結果、トスマシーンから打ち出されたボールは、弓なりの飛行曲線になるともに、打者側から打ち出されたボールを視認し難く、打者にとって必ずしも打ちやすいボールが供給できないといった課題があった。
【0005】
そこで、本発明に係るトスマシーンは、打ち出されたボールが、打者から視認することが容易で、打ちやすい飛行曲線を有するボールを安定して供給できるトスマシーンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るトスマシーンは、ボールを打ち出すためのトスマシーンであって、主面を有する取付板と、前記取付板の前記主面上に配置された第1の支持部材及び第2の支持部材と、一端側に前記ボールを保持するためのボール受皿を有し、他端側が前記第1の支持部材に回転可能に取り付けられた送球アームと、前記第2の支持部材に回転可能に取り付けられ、前記送球アームを駆動するための駆動アームと、前記駆動アームの一端側に接続された弾性部材とを備える。前記弾性部材は、待機状態において前記駆動アームが第1の方向に回転するように付勢されており、稼働状態において、前記駆動アームが前記第1の方向に回転することにより、前記送球アームが回転し、前記ボールを前記ボール受皿から放出するように構成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るトスマシーンでは、送球アームが駆動アームにより支持されており、駆動アームに取り付けられた弾性部材の弾性力を利用して駆動アームを回転させ、当該駆動アームが回転する方向に、送球アームが回転するように構成されている。送球アームが回転したときに、送球アームの一端側に取り付けられたボール受皿からボールが放出される。このように構成することで、ボールが、人間が投球すると同様の方向から放出される。これにより、打者からボールを容易に視認することができるので、打ちやすい飛行曲線を有するボールを安定して供給することができる。
【0008】
また、本発明に係るトスマシーンでは、前記稼働状態において、前記駆動アームの前記一端側に設けられたスライド部材が、前記送球アームの表面に当接しながら移動して前記送球アームを引っ張ることにより、前記送球アームが前記第1の方向に回転することを特徴としてもよい。
【0009】
本発明に係るトスマシーンでは、スライド部材が下方側から上方側にスライドしながら送球アームを支持し、送球アームを回転させるので、スライド部材の位置により送球アームに加わる回転モーメントを変化させることができる。また、送球アームには、回転中も、弾性部材の弾性力が駆動アームを介して、送球アームに印加される。送球アームの回転速度は、送球アームに加わる回転モーメントの変化に応じて、初期状態からボールが送球されるまであまり低下しないで、一定の速度を保つようにすることができる。この結果、トスマシーンから送球されるボールのトス軌道を好適に制御することができ、またボールの飛距離も大きくすることができる。
【0010】
また、本発明に係るトスマシーンにおいて、前記送球アームの前記表面は、前記送球アームの他端側から一端側の方向に直線的に延伸する延伸部、一定の傾斜度で傾斜する傾斜部、又は傾斜度が徐々に変化する湾曲部の少なくとも一つを有し、前記第1の支持部材に交換可能に取り付けられていることを特徴としてもよい。
【0011】
本発明に係るトスマシーンでは、送球アームの表面が、他端側から一端側の方向に、直線的に延伸する延伸部、一定の傾斜度で傾斜する傾斜部、又は、傾斜度が徐々に変化する湾曲部の少なくとも一つを有しており、また、送球アームが、第1の支持部材に交換可能に取り付けられている。スライド部材が、送球アームの表面に当接しながら移動する際に、送球アームの表面の形状によって、送球アームに加わる回転モーメントが変化する。従い、延伸部、傾斜部、又は湾曲部の異なる表面の形状を有する送球アームの内、一つを選択して第1の支持部材に取り付けることにより、送球アームの表面形状に対応して送球アームの回転速度を変化させることができる。つまり、送球アームの表面形状を変化させることで、トスマシーンから送球されるボールの速度及びトス軌道を調整することができる。さらに、トスマシーンからボールが放出されるときのタイミングも変化させることができるので、ボールの変化に合わせたバッティング練習を行うことができる。
【0012】
また、本発明に係るトスマシーンは、前記駆動アームの他端側に、一端側が前記駆動アームに対して回転可能に接続された動力アームと、前記動力アームに接続された動力アーム駆動部材とを更に備えることができる。前記動力アーム駆動部材により、前記動力アームの他端側が、前記取付板の前記主面に沿って動くように前記動力アームを動かすことにより、前記駆動アームが前記第1の方向と反対の第2の方向に回転し、前記駆動アームの回転に連動して、前記送球アームを回転させ前記待機状態とするように構成されていることを特徴としてもよい。
【0013】
本発明に係るトスマシーンでは、動力アーム駆動部材により、動力アームの他端側が、前記取付板の前記主面に沿って動くように前記動力アームを動かすことにより、動力アームに接続された駆動アームが第1の方向と反対の第2の方向に回転するように構成されている。駆動アームの回転に連動して、送球アームを押して回転させることで、送球アームを待機状態とすることができる。
【0014】
また、本発明に係るトスマシーンにおいて、前記動力アームは、他端側に取り付けられたローラーを有しており、前記駆動アームが、第2の支持部材を支点として回転したときに、前記動力アームの他端側に取り付けられた前記ローラーが、前記取付板の前記主面上を移動するように、前記動力アームの長さが調整されていることを特徴としてもよい。動力アーム駆動部材により、動力アームの他端側を取付板の主面に沿って動かして、送球アームを待機状態にするときに、動力アームの他端側に取り付けられたローラーが取付板の主面上を移動するように、動力アームの長さが調整されているので、スムーズに動力アームを動かすことができる。
【0015】
また、本発明に係るトスマシーンは、周縁部にピンが設けられた回転ギヤを、さらに備えることができる。前記回転ギヤの回転により、前記ピンが前記駆動アームを前記第1の方向と反対の第2の方向に回転させ、前記駆動アームの回転に連動して、前記送球アームを回転させ前記待機状態とするように構成されていることを特徴としてもよい。
【0016】
本発明に係るトスマシーンでは、回転ギヤの回転により、回転ギヤの周縁部に設けられたピンが駆動アームを第1の方向と反対の第2の方向に回転させるように構成されている。駆動アームの回転に連動して、送球アームを押して回転させることで、送球アームを待機状態とすることができる。
【0017】
また、本発明に係るトスマシーンは、前記ボール受皿にボールを供給するための送球装置を有するボールストッカーを備えることができる。前記送球装置は、ボールを供給するためのアームを有しており、送球アームが送球後に待機状態に戻るときに、前記送球アームに取り付けられたアーム押部材が前記アームを押すことで、前記アームに保持されたボールが前記ボール受皿に供給されるように構成されていることを特徴としてもよい。送球装置を有するボールストッカーを備えることにより、送球アームの動きに対応させて、ボール受皿にボールを自動的に供給することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のトスマシーンでは、送球アームが駆動アームにより支持されており、駆動アームに取り付けられた弾性部材の弾性力を利用して駆動アームを回転させ、当該駆動アームが回転する方向に、送球アームが回転するように構成されている。送球アームが回転したときに、送球アームの一端側に取り付けられたボール受皿からボールが放出される。このように構成することで、ボールが、人間が投球すると同様の方向から放出される。これにより、打者からボールを容易に視認することができるので、打ちやすい飛行曲線を有するボールを安定して供給することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
いくつかの実施形態に係るトスマシーンを、以下に図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付する。
【0021】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るトスマシーンを概略的に示す図である。
図1に示すように、本発明に係るトスマシーン1は、取付板2と、取付板2の主面上に配置された送球アーム5と、送球アーム5の一端側に取り付けられたボール受皿9を有する。また、取付板2は、台板3上に取り付けられている。台板3は、例えば鉄製の板材から構成されており、台板3上に取付板2を設置することにより、トスマシーン1を地面上に安定して固定することができる。
【0022】
取付板2の主面上には、第1の支持部材4が設けられており、送球アーム5の他端側は、第1の支持部材4に回転可能に取り付けられている。送球アーム5は、第1の支持部材4の軸受部4aを支点として、回転することができる(
図2(a)参照)。本実施形態では、第1の支持部材4の軸受穴と、送球アーム5の他端側に設けられた貫通孔とを位置合わせして、例えば固定ピンを挿通することで、送球アーム5を第1の支持部材4に固定している。第1の支持部材4の軸受穴には、例えばベアリング等の軸受を設けることができる。このとき、固定ピンは、送球アーム5の他端側に設けられた貫通孔に挿通された後、送球アーム5に固定され、支持部材4の軸受に支持されている。また、ベアリング等の軸受を送球アーム5の他端側に設けられた貫通孔に設けることもできる。
【0023】
また、送球アーム5の中間部分には、スライド部材10を用いて、駆動アーム20の一端側が取り付けられている。駆動アーム20は、くの字状に屈曲した形状を有しており、駆動アーム20の屈曲部分が、接続部材21を介して、取付板2の主面上に設けられた第2の支持部材12に回転可能に取り付けられている。
【0024】
また、駆動アーム20の一端側には、弾性部材35が接続されている。弾性部材35の弾性力を用いて、駆動アーム20を引き、第2の支持部材12の軸受を支点として回転させ、この回転力を送球アーム5に伝達することで、送球アーム5を第1の支持部材4の軸受を支点にして回転するように構成することができる。このように、弾性部材35の弾性力を利用して、駆動アーム20により、第1の支持部材4に取り付けられた送球アーム5を稼働することができる。
【0025】
図2に、本実施形態に係るトスマシーンの送球アームを概略的に示す。
図2に示すように、送球アーム5は、上部アーム6と、下部アーム7とから構成されることができる。上部アーム6、及び下部アーム7は、例えばコの字形状を有するスチール材又はアルミ材から成ることができる。上部アーム6と下部アーム7とは、移動可能に固定部材により固定されている。例えば、下部アーム7に上部アーム6を互いに対向させて嵌め込み、スライドさせ、送球アームの長さを所定の長さとなるように調整した後、上部アーム6と下部アーム7とを固定部材を用いて固定する。個体部材としては、例えばキャップボルトなどのネジを用いることができる。上記で説明したように、上部アーム6と下部アーム7の嵌め込み長を調整することで、送球アーム5全体の長さが調整可能に構成されている。本実施形態において、上部アーム6の長さは、例えば約100mm程度であり、下部アームの長さは、約250mm程度である。送球アーム5は、250〜300mmの範囲で調整することができる。
【0026】
また、上部アーム6、及び下部アーム7は、簡単に取り外すことができるので、トスマシーンの保管時には、送球アーム5を上部アーム6、及び下部アーム7に分解して、簡単に収納することができる。
【0027】
送球アーム5の一端側には、取付部材8を用いて、ボール受皿9が取り付けられている。取付部材8は、送球アーム5の先端部に回転可能に取り付けられており、ボール受皿9の取り付け角度を調整できるようになっている。また、取付部材8には、ボール受皿9を取り付けるための貫通孔が設けられており、固定部材を用いて、ボール受皿9が、、取付部材8に固定されている。個体部材として、例えばキャップボルトとネジを用いて、ボール受皿9を、、取付部材8に固定することができる。
【0028】
図3に、第1の実施形態に係るトスマシーンの駆動アーム20と送球アーム5との接続状態を示す。
図3(a)は、駆動アームと送球アームとの接続状態を示す側面図であり、
図3(b)は、駆動アームと送球アームとの接続状態を示す上面図である。
図3に示すように、送球アーム5の中間部分には、駆動アーム20の一端側に取り付けられたスライド部材10が接続されている。スライド部材10は、例えばコの字形状を有するスライド部材本体13、及びロール部材16を備えることができる。ロール部材16は、スライド部材本体13に支持部材14を用いて取り付けられる。スライド部材本体13は、例えば、スチール材又はアルミ材から成ることができる。また、ロール部材16は、支持部材14によりスライド部材本体13の対向する両側壁に支持されている。
【0029】
支持部材14は、スライド部材本体13の側壁の延伸方向と交差する方向に延伸して、このスライド部材本体13の側壁に間に取り付けられている。支持部材14は、例えば、棒状の軸心と機能し、キャップボルトなどのボルトを用いることができ、ナットを用いて、スライド部材本体13に固定される。
【0030】
ロール部材16は、ロールベアリングを有しており、棒状の軸心(支持部材14)に、ロールベアリングの孔部を挿通して、支持部材14に支持されている。また、ロールベアリングの位置を固定するために、ロールベアリングの両側には、固定パイプが支持部材14に挿通されて設けられている。
【0031】
また、
図3に示したように、送球アーム5を挟むようにロール部材16に対向して、固定パイプ19が配置されている。固定パイプ19は、スライド部材本体13の側壁の延伸方向と交差する方向に延伸して、このスライド部材本体13の側壁に間に取り付けられている。固定パイプ19は、キャップボルトなどのボルトを軸心として、当該軸心に回転可能に挿通されたパイプから構成される。固定パイプ19は、ボルトとナットを用いて、スライド部材本体13に固定される。送球アーム5(下部アーム7)は、固定パイプ19とロール部材16との間に挟まれて配置されている。ロール部材16は、送球アーム5の表面に当接可能にスライド部材本体13に取り付けられている。本実施形態では、ロールベアリングが送球アームに当接して送球アームを支持している。スライド部材10は、送球アームに当接するロールベアリングが回転することで、送球アーム5に沿ってスライド可能に駆動アーム20に取り付けられている。一方、固定パイプ19は、送球アーム5を補助的に支持するためのものであり、スライド部材10がスライドする際に、送球アーム5からスライド部材10が脱離することを防止するために設けられている。固定パイプ19は、常に送球アーム5と当接して送球アーム5を支持する必要はなく、スライド部材10がスライドする際に固定パイプ19と送球アーム5との間に空隙が設けられるように、スライド部材10に取り付けることができる。固定パイプ19は、必ずしも回転可能に設ける必要はない。また、固定パイプ19はパイプ形状を有することができるが、これに限らず、棒状の形状を有することができる。また、固定パイプ19は、後述するように、送球アーム5を待機状態から、ボールを送球する前の初期状態にするときに、送球アームを押すためにも用いられる。
【0032】
次に、本実施形態に係るトスマシーン1の駆動アーム20について説明する。
図4に、駆動アーム部分を拡大した図を示す。
図4(a)に示すように、駆動アーム20は、くの字状に屈曲した形状を有している。送球アーム5の中間部分には、駆動アーム20の一端側に取り付けられたスライド部材10を用いて、駆動アーム20が接続されている。また、駆動アーム20の屈曲部分には、接続部材21(図示せず)が接続固定されており、駆動アーム20は、接続部材21を介して、取付板2の主面上に設けられた第2の支持部材12に回転可能に取り付けられている。
【0033】
駆動アーム20は、第2の支持部材12の軸受部12aを支点として、回転することができる(
図4参照)。
【0034】
本実施形態では、第2の支持部材12の軸受穴と、駆動アーム20に取り付けられた接続部材21に設けられた貫通孔とを位置合わせして、例えば固定ピンを挿通することで、駆動アーム20を第2の支持部材12に固定している。
【0035】
駆動アーム20により、第1の支持部材4に取り付けられた送球アーム5を稼働することができる。
【0036】
図4(a)に示すように、第2の支持部材12の軸受部(支点)12aの取付板2の主面からの高さが、第1の支持部材4の軸受部(支点)4aの取付板2の主面からの高さより大きくなるように設定されている。これにより、駆動アーム20により送球アーム5を稼働する際に、送球アーム5ほぼ水平の位置まで押すことができるので、送球アームの可動範囲を大きくすることができる。この結果、送球アームの回転速度を大きくすることができるので、トスマシーン1から送球されるボールの速さも大きくすることができる。本実施形態では、第2の支持部材12の軸受部(支点)12aの高さは、取付板2の主面から、約45mm程度であり、第1の支持部材4の軸受部(支点)4aの高さは、取付板2の主面から、約20mm程度とすることができる。
【0037】
駆動アーム20の一端側には、送球アーム5の中間部分に接続するためのスライド部材10が固定部材を用いて取り付けられている。固定部材は、例えばキャップボルトを用いることができる。
【0038】
また、駆動アーム20の一端側には、弾性部材35が接続されている。弾性部材35の弾性力を用いて、駆動アーム20を引き、第2の支持部材12の軸受を支点として回転させ、この回転力を送球アーム5に伝達することで、送球アーム5を第1の支持部材4の軸受部4aを支点にして回転するように構成することができる。
【0039】
本実施形態では、弾性部材35により直接送球アーム5を駆動せずに、駆動アーム20を弾性部材35により駆動し、駆動アーム20を介して、送球アーム5を駆動するように構成している。さらに、駆動アーム20の先端側には、スライド部材10が取り付けられており、このスライド部材10により、送球アーム5が支持されている。駆動アーム20を弾性部材35の弾性力を利用して引っ張った際に、スライド部材10が送球アームの表面に当接しながら移動して送球アーム5を引っ張る。このとき、送球アーム5は、第1の支持部材4の軸受部4aを支点として回転し、ボールがトスマシーン1から送球される。スライド部材10が送球アーム5を支持しながらスライドし、送球アーム5が回転するので、送球アーム5が回転中も、弾性部材35の弾性力が駆動アーム20を介して、送球アーム5に印加される。送球アームの回転速度は、回転の初期状態からボールが送球されるまで低下せずに、一定の速度を保つことができる。この結果、トスマシーン1から送球されるボールのトス軌道を好適に制御することができ、またボールの飛距離も大きくすることができる。
【0040】
図1に示すように、弾性部材35の他端は、ばね係止部材41に係止されている。また、ばね係止部材41は、取付板2の主面上に設置された取付部材40に取り付けられている。本実施形態において、ばね係止部材41には、ネジ山が設けられており、一方、取り付け部材40には、ばね係止部材41が勘合するナットが設けられている。例えば、ばね係止部材41を回転することで、係止した弾性部材35の長さを変え、弾性部材35のばね力を調整することができる。
【0041】
また、
図1に示すように、駆動アーム20の他端側には、動力アーム30の一端が回転可能に取り付けられている。本実施形態では、駆動アーム20の他端側に設けられた孔部(貫通孔)と、動力アーム30の一端側に設けられた孔部(貫通孔)とを、固定ピンで固定することにより、駆動アーム20と動力アーム30とを、この固定ピンで固定した箇所を支点として回転可能に固定することができる。
【0042】
動力アーム30の他端側には、例えば、ローラーベアリングなどのローラーが取り付けられている。また、動力アーム30の他端側には、ワイヤー50が固定されている。例えば、ワイヤー50を引くことで、動力アーム30が、駆動アーム20を押すことにより、
図1において、時計方向に駆動アーム20が回転する。このとき、駆動アーム20は、駆動アーム20の一端側に取り付けられたスライド部材10を介して、送球アーム5を水平方向(第1の方向)に押す。これにより、送球アーム5を初期状態の位置に配置することができる。後述するように、
図6(a)には、トスマシーン1の初期状態を示している。駆動アーム20の一端側には、弾性部材35が取り付けられており、初期状態では、送球アームは、弾性部材35のばね力により、第1の方向と逆方向に付勢されている。
【0043】
次に、ワイヤー駆動部60について説明する。
図5に、ワイヤー駆動部60を拡大した図を示す。
図5に示すように、ワイヤー50の他端側は、ペダル61に接続固定されており、ペダルを足で踏むことで、ワイヤー50を左方向(第1の方向と逆方向)に引くことができるように構成されている。ペダル61には、ばねが取り付けられており、ペダルから足を離すと、ばね力により、ペダル61を元の状態に戻すことができる。
【0044】
上述したように、駆動アーム20の他端側には、動力アーム30の一端が回転可能に取り付けられている。動力アーム30は、動力アーム30の延伸方向と駆動アーム20の延伸方向との成す角が90度以下となるように、駆動アーム20に取り付けられている。一方、
図4(b)及び(c)に示すように、動力アーム30の他端側には、ローラーが取り付けられており、動力アーム30に取り付けられたワイヤー50を引くことにより、動力アーム30の他端側に取り付けられたローラーが取付板2の表面に沿って転がると同時に、動力アーム30の一端側に取り付けられた駆動アーム20を押す。このとき第2の支持部材12に取り付けられた駆動アーム20は、第2の支持部材12の軸受を支点として、時計方向に回転することができる。
【0045】
本実施形態では、動力アーム30で駆動アーム20を押したときに、動力アームの他端側に取り付けられたローラーが、取付板2の表面に沿って転がるようにするために、動力アーム30の長さが調整されている。また、動力アーム30の他端側に取り付けられたローラーが取付板2の表面から離れて浮くことを防止するために、ローラーをガイドするためのローラーカバー31を設けることができる(
図4(b)参照)。
【0046】
また、
図6に示したように、初期状態において、送球アーム5を支持するための送球アーム支持台80を設けることができる。送球アーム支持台80は、取付板2上に設置されており、送球アーム支持台80一端側には、例えば板バネ等の弾性部材が取り付けられている。送球アーム支持台80は、初期状態において、送球アーム5を支持することができる。また、送球アーム5は、送球アーム支持台80に取り付けられた弾性部材のばね力により、反時計方向に付勢されている。
【0047】
次に、トスマシーン1の動作について説明する。トスマシーン1の動作は、待機状態、初期状態、及び稼働状態の3つの動作で説明することができる。以下に、これらの3状態について詳細に説明する。
(1)待機状態
図1に示したトスマシーン1は、待機状態のトスマシーンを示している。
図1に示すように、待機状態では、動力アーム30の他端側に取り付けられたローラーが、取付板2の右側に位置している。また、ワイヤー50の他端側が接続固定されたペダル61は、上に浮いた状態になっている。また、送球アーム5は、取付板2の表面に対してほぼ垂直の位置に配置されている。このとき、スライド部材10は、送球アーム5の上方に位置に配置されている。
【0048】
(2)初期状態
図1に示した待機状態から、ワイヤー駆動部60のペダル61を踏むことで、ペダル61に接続されたワイヤー50が引かれ、動力アーム30の他端側に取り付けられたローラーが取付板2の表面に沿って左側に移動すると同時に、動力アーム30の一端側に取り付けられた駆動アーム20が動力アーム30により押される。このとき駆動アーム20は、第2の支持部材12の軸受を支点として、時計方向に回転することができる。駆動アーム20は、駆動アーム20の一端側に取り付けられたスライド部材10を介して、送球アーム5を水平方向(第1の方向)に押す。このとき送球アーム5は第1の支持部材4の軸受を支点として時計方向に回転する。この送球アーム5の回転と同時に、スライド部材10が送球アーム5に沿って上方側から下方側に移動する。ペダル61を踏み込んで、動力アーム30に取り付けられたローラーがストッパーに達したときに、トスマシーン1を初期状態とすることができる(
図6参照)。初期状態では、送球アーム5の先端に取り付けられたボール受皿9にボールがセットされている。
【0049】
初期状態において、駆動アーム20の一端側に取り付けられた弾性部材35のばね力により、送球アームは、第1の方向と逆方向に付勢されている。また、送球アーム5は、ペダル61を踏み込むことで駆動アーム20に押され、初期状態になる。この初期状態になる途中で、送球アーム支持台80の弾性部材に当接し、さらにペダル61を踏み込むことで、送球アーム支持台80の弾性部材が弾性的に変形することができる。初期状態では、送球アームは、弾性部材35と合わせて、送球アーム支持台80の弾性部材の弾性力によっても、第1の方向と逆方向に付勢されることができる。
【0050】
(3)稼働状態
次に、稼働状態について説明する。ペダル61から足を外すと、駆動アーム20に取り付けられた弾性部材35の弾性力により、弾性部材35が第2の支持部材12の軸受を支点として反時計方向に回転する。このとき、弾性部材35に取り付けられたスライド部材10が、送球アーム5の表面に当接しながら下方側から上方側にスライドすると同時に、送球アームを引っ張る。この結果、送球アーム5は、第1の支持部材4の軸受を支点として反時計方向に回転し、ボールがトスマシーン1から送球される。その後待機状態に戻り、トスマシーン1 の動作の一サイクルが終了する。
【0051】
スライド部材10が下方側から上方側にスライドしながら送球アーム5を支持し、送球アーム5を回転させるので、スライド部材10の位置により送球アーム5に加わる回転モーメントを変化させることができる。本実施形態では、初期状態では、スライド部材10が、送球アーム5の下方側に位置しており、第1の支持部材4の軸受(支点)に近い側に位置させておき、稼働状態では、スライド部材10が下方側から上方側にスライドすることで、第1の支持部材4の軸受(支点)から遠方側に位置させるので、スライド部材10の下方側から上方側へのスライドに応じて、送球アーム5に加わる回転モーメントを大きくする(又は調整する)ことができる。
【0052】
また、送球アーム5には、回転中も、弾性部材35の弾性力が駆動アーム20を介して、送球アーム5に印加される。合わせて、送球アームを支持するスライド部材10が下方側から上方側にスライドすることにより、送球アーム5に加わる回転モーメントが変化する(大きくなる)ことができる。この結果、送球アームの回転速度は、送球アーム5に加わる回転モーメントの変化に応じて、初期状態からボールが送球されるまであまり低下しないで、一定の速度を保つことができる。この結果、トスマシーン1から送球されるボールのトス軌道を好適に制御することができ、またボールの飛距離も大きくすることができる。
【0053】
次に、トスマシーン1に装着可能なボールストッカーについて説明する。
図6に、トスマシーン1に装着するボールストッカー70を概略的に示した。また、
図7に、ボールストッカーに取り付けられる球送装置の拡大図を示した。
図6に示したように、ボールストッカー70は、2本のガイド部材72と、ガイド部材の中間に設けられたロッド状のボール支持部材73とを有する。ガイド部材72、及びボール支持部材73は、略U字状の支持線部材により、所定間隔で固定されている。このボールストッカー70では、
図6(a)、及び
図6(b)に示すようにボールBがボール支持部材73に支持されると共に、ガイド部材72に挟まれるように接触するため、ボールBとの接触面積を少なくできる。さらに、ボールの硬軟やサイズに影響され難いようになっている。
【0054】
ボールストッカー70の先端部には、球送装置71が取り付けられている。球送装置71は、自動的にボールをトスマシーンのボール受皿9に供給するためのものである。
図7に示すように、球送装置71は、ボールを供給するためのアーム74と、アーム74をガイド部材72に取り付けるための支持棒75と、ストッパー78を備えることができる。支持棒75及びストッパー78は、例えばガイド部材72に溶接されて固定することができる。アーム取付台は、支持棒に回転可能に固定されており、アーム74は、例えばネジ等を用いて、支持受台に固定される。また、支持受台の位置決めのために、支持棒の支持受台が取り付けられた部分の両側に、固定ブロックが着脱可能に固定されている。また、コイルスプリングの一端が、ストッパー78に、ストリッパーボルトを用いて固定されている。一方、コイルスプリングの他端は、アーム74の後端部に接続固定されている。
【0055】
次に、球送装置71の動作について説明する。
図6(b)に示すように、送球アーム5の先端であって、ボール受皿9の下部には、アーム押部材77が設けられている。送球アーム5が、図において時計方向に回転して、初期状態まで戻る際に、送球アーム5に取り付けられたアーム押部材77がアーム74の先端部を押す。このとき、アーム74が図において時計方向に回転し、アーム74の先端部が下方に動く。これによりアーム74に保持されたボールは、ボール受皿9に供給される。このとき、アーム74の後端部は上方に持ち上げるので、次打球のボールがアームに供給されるのを停止することができる。また、アーム74は、アームの後端部が上方に動いたときに、コイルスプリングの弾性力により、アームの後端を下方に付勢するように構成されている。送球アーム5が、さらに回転して、アーム押部材77がアーム74の先端部から外れると、コイルスプリングの弾性力により、アーム74が反時計方向に回転し、アームの後端部で規制されていた次打球のボールがアーム74保持される。送球アームの動き(回転)に合わせて、球送装置71が上記のように稼働することで、ボールがボール受皿9に自動的に供給される。
【0056】
上述したように、本実施形態におけるトスマシーン1では、弾性部材35により直接送球アーム5を駆動せずに、駆動アーム20を弾性部材35により駆動し、駆動アーム20を介して、送球アーム5を駆動するように構成している。さらに、駆動アーム20の先端側に取り付けられたスライド部材10により、送球アーム5が支持されており、駆動アーム20を弾性部材35の弾性力を利用して引っ張った際に、スライド部材10が送球アームの表面に当接しながら移動して送球アーム5を引っ張ることができる。このとき、送球アーム5は、第1の支持部材4の軸受部4aを支点として回転し、ボールがトスマシーン1から送球される。トスマシーン1から送球されるボールのスピードや飛距離は、弾性部材35のばね力を調整することにより調整可能である。一方、スライド部材10が当接しながらスライドする送球アームの表面の形状を変化させることで、ボールがトスマシーン1から放出されるときのタイミングや速度(初速度)を調整することができる。
図8(a)〜(d)に、スライド部材10が当接しながらスライドする送球アーム5の表面形状の具体的例を示した。
【0057】
図8(a)は、送球アーム5の表面形状が、略直線的に延伸している場合、
図8(b)は、送球アーム5の表面形状が屈曲しており、屈曲部の上方側において、表面形状がほぼ一定の傾きで傾斜している場合、
図8(c)は、送球アーム5の表面形状が屈曲しており、屈曲部の上方側において、表面形状の傾きが上方に行くにしたがって徐々に小さくなるような形状を有する場合、及び、
図8(d)は、送球アーム5の表面形状が屈曲しており、屈曲部の上方側に凸形状の湾曲部を有している場合をそれぞれ示している。送球アーム5の表面形状に対応して、当接しながらスライドするスライド部材10が送球アーム5を引っ張るときの送球アーム5に加わる回転モーメントの大きさや、回転モーメントの変化率を制御することができる。本実施形態では、
図8に示したような種々の表面形状を有する送球アーム5を準備し、この中から適宜1個を選択して第1の支持部材4に取り付けたり、また交換したりすることが可能である。このように表面形状の異なる送球アーム5を選択することで、トスマシーン1から放出されるボールのタイミングや速度(初速度)を調整することができる。また、放出されるボールのタイミングや速度等の球種の変化を楽しみながら、打撃練習を行うこともできる。
【0058】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るトスマシーン101について説明する。
図9に、第2の実施形態に係るトスマシーン101を概略的に示す。
図9(a)は、待機状態を示し、
図9(b)は、稼働前の初期状態を示している。
【0059】
図9に示すように、トスマシーン101では、駆動アーム20をモーターにより稼働するように構成されている。トスマシーン101は、駆動ギヤ110と、駆動ギヤに歯合するモーターギヤ112と、モーターギヤ112の軸部に接続固定されたモーター(図示せず)とを備えることができる。駆動ギヤ110の周縁部には、駆動アーム20の他端を押して、駆動アーム20を第2の支持部材12の軸受を支点と回転させるためのピン111が取付られている。駆動ギヤ110の回転軸を、例えば、ベアリングを用いて、取付板2に設置されたギヤ取付板113に、回転可能に取り付けることができる。
図9(b)には、ピン111の部品図も併せて示されている。
【0060】
モーターは、例えば12ボルトの直流モーターが用いられている。モーターの駆動電源としては、例えばバッテリー114を用いることができる。また、バッテリーの他に、電池でもよく、また商用の電源を用いることもできる。
【0061】
また、駆動ギヤの周縁部に取り付けられたピン111は、例えばカムフロアーなどのシャフト付きベアリングを用いることができる。
【0062】
第2の実施形態に係るトスマシーン101において、駆動アーム20をモーターにより稼働するように構成したこと以外は、トスマシーン1と同様の構成を有することができる。
【0063】
次に、トスマシーン101の動作について説明する。トスマシーン101の動作は、待機状態、初期状態、及び稼働状態の3つの動作で説明することができる。以下に、これらの3状態について詳細に説明する。トスマシーン101の動作例について
図9に基き説明する。なお、トスマシーン101の動作は、トスマシーン1の動作と待機状態、初期状態が異なるが、稼働状態については、同様の動作をするので、稼働状態の説明については省略する。
【0064】
(1)待機状態
図9(a)に示したトスマシーン101は、待機状態のトスマシーンを示している。
図9(a)に示すように、待機状態では、駆動ギヤの周縁部に取り付けられたピン111が、駆動アーム20を押す前の状態となっている。送球アーム5は、取付板2の表面に対してほぼ垂直の位置に配置されている。このとき、スライド部材10は、送球アーム5の上方に位置に配置されている。なお、
図9(a)には、駆動ギヤの周縁部に取り付けられたピン111が、駆動アーム20に当接する直前の状態を示している。
【0065】
(2)初期状態
図9(a)に示した待機状態から、駆動ギヤがモーターにより駆動されて回転し、駆動アーム20が駆動ギヤの周縁部に取り付けられたピン111により押される。このとき駆動アーム20は、第2の支持部材12の軸受を支点として、時計方向に回転することができる。駆動アーム20は、駆動アーム20の一端側に取り付けられたスライド部材10を介して、送球アーム5を水平方向(第1の方向)に押す。このとき送球アーム5は第1の支持部材4の軸受を支点として時計方向に回転する。この送球アーム5の回転と同時に、スライド部材10が送球アーム5に沿って上方側から下方側に移動する。
図9(b)に示したように、駆動ギヤが回転し、ピン111が、駆動アーム20の他端側に達した状態で保持され、トスマシーン101を初期状態とすることができる。初期状態では、送球アーム5の先端に取り付けられたボール受皿9にボールがセットされている。
【0066】
初期状態において、駆動アーム20の一端側に取り付けられた弾性部材35により、送球アームは、弾性部材35のばね力により、第1の方向と逆方向に付勢されている。
【0067】
また、第2の実施形態に係るトスマシーン101においても、
図5に示したような送球アーム5を支持するための送球アーム支持台80を取付板2上に設置することができる。このとき、送球アーム支持台80は、初期状態において、送球アーム5を支持することができる。また、送球アーム5は、送球アーム支持台80に取り付けられた弾性部材のばね力により、反時計方向に付勢されることができる。
【0068】
次に、本実施形態に係るトスマシーン1(又はトスマシーン101)のトス軌道について説明する。
図10は、本実施形態に係るトスマシーンから送球されるボールのトス起動を示している。トスマシーン1(又はトスマシーン101)は、例えば、地面に設置して使用することができる。また、
図11には、比較のために、従来のトスマシーンから送球されるボールのトス起動を示している。
図10に示したように、本実施形態に係るトスマシーンでは、ボールのトス軌道として、地面からの高さが約0.8m〜1.0m程度、飛距離が約4.8m〜5.0m程度とすることができる。また、ボール受皿9の送球アーム5への取り付け角度を調整することで、ボールのトス軌道を変更することができる。
図10には、ボール受皿9の送球アーム5への取り付け角度を調整することで、ボールのトス軌道として、地面からの高さが約1.3m〜1.5m程度、飛距離が約3.0m〜3.5m程度とすることができることも示した。
【0069】
一方、従来のトスマシーンでは、
図11に示したように、送球されるボールの地面からの高さは約0.9m〜1.5m程度であり、飛距離は約2m〜3m程度である。このように、本実施形態に係るトスマシーンでは、地面からの高さが約1m程度のボールを送球することができ、さらに、比較的大きい飛距離を有するボールを送球することができる。
【0070】
さらに、
図11に示した従来のトスマシーンでは、ボールは、地面に近い位置から上方に向かって送球されるため、ボールの軌道は山なりとなり、打者からは視認し難く、また、バットを水平に振ってボールを打つことも困難である。また、バットで打った場合にフライになり易く、打者の前方に打ち返すことも困難である。本実施形態に係るトスマシーンでは、ボールが比較的高い位置から、人間が送球すると同様の形態でボールが送球される。このため、ボールが視認し易く、且つバットを水平に振って簡単にボールを打つことができる。
【0071】
また、表面形状の異なる送球アームを選択して、好適な表面形状を有する送球アーム5をトスマシーンに装着することができる。送球アーム5の表面形状に応じて、トスマシーンから送球されるボールの速度(初速度)や送球のタイミングを変更することができるので、打者にとって打ちやすいボールを送球できる送球アームを適宜選択してトスマシーンに交換可能に取り付けることができる。さらに、送球アームを変更することで送球されるボールの球種を変更させて、球種に応じた打撃の練習を行うことも可能である。
【0072】
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
【解決手段】トスマシーンは、主面を有する取付板と、取付板の主面上に配置された第1の支持部材及び第2の支持部材と、一端側にボールを保持するためのボール受皿を有し、他端側が第1の支持部材に回転可能に取り付けられた送球アームと、第2の支持部材に回転可能に取り付けられ、送球アームを駆動するための駆動アームと、駆動アームの一端側に接続された弾性部材とを備える。弾性部材は、待機状態において駆動アームが第1の方向に回転するように付勢されており、稼働状態において、駆動アームが第1の方向に回転することにより、送球アームが回転し、ボールをボール受皿から放出するように構成されている。