(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、加工食品を製造する際、食品の保存性を向上させるために様々な静菌剤が用いられており、例えば、有機酸、有機酸塩、無機酸、無機酸塩等の酸類を配合した食品用静菌剤が一般的に用いられている。しかし、これらの酸類を配合した食品用静菌剤を添加した食品は、その添加量や添加される食品の種類によっては酸味が感じられ、食品の本来の風味が損なわれることがあった。そこで、酸類を含有しながらも、それが添加される食品に与える酸味を抑制し得る食品用静菌剤が求められている。
【0003】
食品用静菌剤に関し、食品に与える酸味を抑制する方法としては、有機酸を主剤とする食品保存料及びクルクリンからなることを特徴とする調理加工食品用日持ち向上剤(特許文献1)、乳酸、クエン酸およびリンゴ酸ならびにこれらの塩から選ばれる一種以上の有機酸類と糖アルコール類とを有効成分として含有することを特徴とする日持向上剤(特許文献2)、酵母エキスを乳酸菌で発酵させて得られる、酵母エキス固形分あたり7.5(w/w)%以上の乳酸を含む乳酸発酵酵母エキスと、酸類を含有することを特徴とする食品用静菌剤(特許文献3)等が開示されている。
【0004】
しかし、これらの方法には一長一短があるため、これらに替わりうる新規な食品用静菌剤が求められていた。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明で用いられる油脂加工澱粉は、加工澱粉の一種であり、食用油脂及び/又は乳化剤を含有するものである。該油脂加工澱粉は、澱粉に食用油脂及び/又は乳化剤を添加して混合し、必要に応じて乾燥した後、加熱することにより製造される。
【0011】
油脂加工澱粉の製造に使用される原料澱粉としては、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、米澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、緑豆澱粉、サゴ澱粉、エンドウ豆澱粉又はこれらの澱粉にエステル化処理した加工澱粉(例えば、酢酸澱粉等)、エーテル化処理した加工澱粉(例えば、ヒドロキシプロピル澱粉等)、架橋処理した加工澱粉(例えば、リン酸架橋澱粉等)、酸化処理した加工澱粉(例えば、ジアルデヒド澱粉等)、酸処理した加工澱粉、湿熱処理した加工澱粉、更にエステル化、エーテル化、架橋等の処理を2以上組み合わせて施した加工澱粉等が挙げられる。これら澱粉は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができ、好ましくはリン酸架橋タピオカ澱粉である。
【0012】
油脂加工澱粉の製造に使用される食用油脂に特に制限はないが、例えば、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ヒマワリ油、米糠油、コーン油、椰子油、パーム油、パーム核油、カポック油、落花生油、オリーブ油、ハイオレイック菜種油、ハイオレイックサフラワー油、ハイオレイックコーン油若しくはハイオレイックヒマワリ油等の植物油脂、牛脂、ラード、魚油若しくは乳脂等の動物油脂、これら動植物油脂を分別、水素添加若しくはエステル交換したもの又は中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)等が挙げられる。これら食用油脂は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができ、好ましくはサフラワー油、大豆油又はヒマワリ油等である。また、上記食用油脂の一部又は全部の代替品として油分を多く含む穀粉、例えば生大豆粉等を用いてもよい。
【0013】
油脂加工澱粉の製造に使用される乳化剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル又はレシチン等である。ここで、グリセリン脂肪酸エステルには、グリセリンと脂肪酸のエステル(モノグリセリン脂肪酸エステル)の他、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル等が含まれる。また、グリセリン有機酸脂肪酸エステルには、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル及びグリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル等が含まれる。また、レシチンには、分別レシチン、酵素分解レシチン及び酵素処理レシチン等が含まれる。これら乳化剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができ、好ましくはグリセリンと脂肪酸のエステル(モノグリセリン脂肪酸エステル)又はグリセリン有機酸脂肪酸エステル(好ましくはグリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル)である。
【0014】
澱粉に対する食用油脂及び乳化剤の合計添加量は、澱粉100質量部に対して0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜5.0質量部、より好ましくは0.1〜1.0質量部である。また、食用油脂と乳化剤を併用する場合の添加割合(食用油脂/乳化剤)は、1/99〜99/1(W/W)であり、好ましくは20/80〜60/40(W/W)である。
【0015】
澱粉に食用油脂及び乳化剤を添加する方法としては、例えば食用油脂及び乳化剤をそれぞれ別々に澱粉に添加する方法や乳化剤と食用油脂とを含有する油脂組成物(以下、単に「油脂組成物」ともいう)を澱粉に添加する方法等が挙げられ、好ましくは後者の方法である。該油脂組成物は、例えば、食用油脂及び乳化剤を50〜90℃に加熱し、混合及び溶解することにより調製できる。
【0016】
澱粉に対する油脂組成物の添加量は、澱粉100質量部に対して0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜5.0質量部、より好ましくは0.1〜1.0質量部である。また、油脂組成物中の食用油脂と乳化剤との割合(食用油脂/乳化剤)は、1/99〜99/1(W/W)であり、好ましくは20/80〜60/40(W/W)である。
【0017】
澱粉と油脂組成物とを混合し、乾燥する方法は特に限定されないが、例えば(1)平衡水分を保った澱粉又は水分含有率を20〜40質量%に調整した澱粉を流動層乾燥機中で流動状態とし、そこに油脂組成物を噴霧し乾燥する方法、(2)平衡水分を保った澱粉又は水分含有率を10〜20質量%に調整した澱粉に油脂組成物を添加して混合した後、例えば棚式通風乾燥機等を用いて乾燥する方法、(3)水分含有率を50質量%程度に調整した澱粉のケーキに油脂組成物を添加し、混合して分散させた後、例えば棚式通風乾燥機等を用いて乾燥し粉末を得る方法又は(4)水分含有率を60〜70質量%に調整したスラリー状の澱粉に油脂組成物を添加して混合し、その後噴霧乾燥機若しくはドラムドライヤー等を用いて乾燥し粉末を得る方法等が挙げられる。いずれにせよ、澱粉粒が破壊されない状態で澱粉の表面に油脂組成物が吸着される方法であれば、どのような方法であっても良い。乾燥は、水分含有率が8〜18質量%、好ましくは10〜14質量%になるまで行われる。
【0018】
油脂組成物が吸着された澱粉は、次に加熱される。加熱温度は、例えば30〜180℃、好ましくは30〜140℃で行われる。加熱時間は、澱粉に対する油脂組成物の吸着量、加熱温度、加熱装置の熱効率等により異なるが、例えばリン酸架橋タピオカ澱粉100質量部に油脂組成物を0.5質量部添加して混合し、水分含有率12.0質量%まで乾燥した澱粉では、60℃で10〜30日間程度である。
【0019】
本発明の食品用静菌剤は、食品に添加した際の静菌効果を得るために酸類を含有する。本発明で用いられる酸類としては、食品に使用可能なものであり菌増殖抑制効果があれば良く、例えば有機酸及び/又はその塩類、無機酸及び/又はその塩類等が挙げられる。
【0020】
上記有機酸としては、例えば、アジピン酸、クエン酸、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、酒石酸、乳酸、酢酸、フマル酸、蓚酸、リンゴ酸、コハク酸、ソルビン酸又はプロピオン酸等が挙げられる。また、有機酸の塩類としては、食品添加物として認可されている上記有機酸のナトリウム塩又はカリウム塩等が挙げられる。その中でも酢酸、フマル酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸及びその塩類が菌増殖抑制効果の点で好ましい。これら有機酸及び/又はその塩類は、1種又は2種以上を併用してもよい。
【0021】
上記無機酸としては、例えば、ピロリン酸、ポリリン酸、メタリン酸又はリン酸等が挙げられる。また、無機酸の塩類としては、例えば、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム又はリン酸二水素ナトリウム等が挙げられる。その中でもポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウムが菌増殖抑制効果の点で好ましい。これら無機酸及び/又はその塩類は、1種又は2種以上を併用してもよい。
【0022】
本発明の食品用静菌剤の100質量%中の油脂加工澱粉と酸類の含有量に特に制限はないが、油脂加工澱粉の含有量が通常1〜10質量%、好ましくは2〜6質量%、酸類の含有量が通常30〜95質量%、好ましくは50〜90質量%である。
【0023】
本発明の食品用静菌剤の形状に特に制限はなく、固体、液体等いずれの形態でもよいが、ハンドリング性、保存性を考慮すると固体、特に粉末状のものが好ましい。
【0024】
本発明の食品用静菌剤は、本発明の効果を阻害しない範囲でその他の物質、例えば、賦形剤(ブドウ糖、果糖等の単糖類、ショ糖、乳糖、麦芽糖等のオリゴ糖類、デキストリン、粉末水飴等のでん粉分解物、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース等のマルトオリゴ糖類、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、粉末還元水飴等の糖アルコール類又は乳清蛋白質等)、粉質改良剤(第三リン酸カルシウム、二酸化珪素等)、上記酸類以外の静菌作用を有する物質(グリシン、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、エタノール、ナイシン等)を配合しても良い。
【0025】
本発明の食品用静菌剤は、保存性向上の対象となる食品に配合して用いられる。食品用静菌剤の食品への添加量としては、食品の種類、食品の初菌数、目的とする保存期間等によっても異なるが、食品100質量部に対して、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部である。
【0026】
本発明の食品用静菌剤の使用方法に特に限定はなく、公知の食品用静菌剤と同様に用いることができる。例えば、食品用静菌剤を食品に均一に混合する方法、食品用静菌剤を水や調味液に溶解し食品を浸漬し所望によりさらにボイルする方法、食品用静菌剤を水に溶解し食品に噴霧する方法等いずれの方法であっても良い。
【0027】
本発明の食品用静菌剤を添加する食品に特に制限はなく、例えば、餃子、水餃子、ワンタン、焼売、春巻き、中華まん(中華まんの具材を含む)、おやき、コーンスープ、ホワイトソース、クラムチャウダー、カレー、ミートソース、ハンバーグ、ミートボール、ミートローフ、煮物、マッシュポテト、コロッケ、メンチカツ、から揚げ、チキンナゲット、白身魚フライ、ピロシキ、カレーパン、ミートパイ等、保存性の向上が求められるあらゆる加工食品が挙げられる。
【0028】
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例】
【0029】
[油脂加工澱粉の製造]
(1)油脂加工澱粉1の製造
モノグリセリン脂肪酸エステル(商品名:ポエムOL−200V;理研ビタミン社製)及びサフラワー油を60℃に加熱し、混合及び溶解することにより油脂組成物を得た。該油脂組成物中の食用油脂と乳化剤との割合は50/50(W/W)とした。次に、水分12.5%に調湿したリン酸架橋タピオカ澱粉(商品名:ネオビスT−100;日本食品化工社製)100質量部に対して前記油脂組成物を0.5質量部添加し、高速攪拌混合機(型式:レーディゲミキサーFM130D;松坂技研社製)で10分間混合した。得られた混合物をトレーに広げて機内温度60℃の棚段式通風乾燥機で水分含有率12.0質量%まで乾燥し、乾燥物を粉砕し、得られた粉末をポリエチレン製の袋に詰めて60℃で14日間加熱し、油脂加工澱粉1を得た。
【0030】
(2)油脂加工澱粉2の製造
モノグリセリン脂肪酸エステルをグリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル(商品名:ポエムW−10;理研ビタミン社製)に替えたこと以外は、油脂加工澱粉1の製造と同様に操作し、油脂加工澱粉2を得た。
【0031】
[中華まんの具材による食品用静菌剤の評価]
(1)食品用静菌剤の原材料
1)酢酸ナトリウム(大東化学社製)
2)粉末酢酸(商品名:サンミエース42;酢酸含有量42質量%;酢酸ナトリウム含有量58質量%;大東化学社製)
3)グリシン(有機合成薬品工業社製)
4)油脂加工澱粉1及び2
5)アセチル化タピオカ油脂加工澱粉(商品名:日食ねりこみ澱粉K−1;日本食品化工社製)
6)コーンスターチ油脂加工澱粉(商品名:日食ねりこみ澱粉YF;日本食品化工社製)
7)タピオカ澱粉(昭和産業社製)
8)リン酸架橋タピオカ澱粉(商品名:ネオビスT−100;日本食品化工社製)
9)デキストリン(商品名:パインデックス#2;松谷化学工業社製)
【0032】
(2)食品用静菌剤の配合
上記原材料を用いて作製した食品用静菌剤1〜7の配合組成を表1に示した。この内、食品用静菌剤1〜4は本発明に係る実施例であり、食品用静菌剤5〜7はそれらに対する比較例である。
【0033】
【表1】
【0034】
(3)食品用静菌剤の製造方法
表1に示した原材料(全て粉末状)の配合量に基づいて、所定の原材料を均一に混合し、粉末状の食品用静菌剤1〜7を各100g得た。
【0035】
(4)中華まんの具材の作成
醤油9g、グラニュー糖9g、水15gを混合し、混合水33gを得た。また、食塩1.2g、グルタミン酸ナトリウム0.9g、粉末こんぶだし(商品名:こんぶだしMS;理研ビタミン社製)0.9g、食品用静菌剤1〜7のうちいずれか2.1gを混合し、混合粉末5.1gを得た。また、豚ウデ肉(脂肪含有量20質量%)を挽き目6mmでチョッピングし、豚挽き肉75gを得た。
IH調理器対応の鍋にラード6g、ポークオイル(商品名:ポークオイルGL;理研ビタミン社)6g、おろし生姜6gを添加し、これをIH調理器(型式:KIH−1400/R;小泉成器社製)で30秒間加熱しながら攪拌した後、これにみじん切りした筍90g、みじん切りした玉ねぎ45g、みじん切りした長ネギ30gを添加し、該IH調理器で1分30秒間加熱しながら攪拌した。次に、該鍋に混合水33gを添加し、該IH調理器で1分間加間熱しながら攪拌し、さらに豚挽き肉75g、混合粉末5.1gを添加し、該IH調理器で2分間加熱しながら攪拌した。最後に、該鍋に、30gの水で6gの馬鈴薯でん粉(商品名:かめ;松谷化学工業社製)を溶いた液を添加し、歩留り96.0%になるまで該IH調理器で加熱しながら攪拌し、各319gの中華まんの具材1〜7を得た。
【0036】
(5)酸味抑制効果についての官能評価試験
得られた中華まんの具材1〜7について、酸味の抑制効果を評価するため官能試験を行った。試験では、下記表2に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い。評点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表3に示す。
◎:極めて良好 平均点3.5以上
○:良好 平均点2.5以上、3.5未満
△:やや悪い 平均点1.5以上、2.5未満
×:悪い 平均点1.5未満
【0037】
【表2】
【0038】
(6)静菌効果の確認試験
得られた中華まんの具材1〜7にクロストリジウム・スポロゲネス(Clostridium sporogenes)を植菌し、真空包装したものを30℃で7日間保管した後の嫌気性菌数を測定した。嫌気性菌数の測定方法は、公定法(食品衛生検査指針)に準じて行った。また、中華まんの具材1〜7に植菌した直後についても同様に嫌気性菌数を測定し、初発数とした。尚、30℃で7日間保管した後の嫌気性菌数が初発数と同程度であった場合に静菌効果があると判断した。結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
表3の結果から、実施例の食品用静菌剤1〜4を添加した中華まんの具材1〜4は、静菌効果を備えるとともに、酸味が抑制されていた。これに対し、比較例の食品用静菌剤5〜7を添加した中華まんの具材5〜7では、静菌効果は備えていたが、酸味が抑制されておらず、実施例のものに比べて劣っていた。
【0041】
[マッシュポテトによる食品用静菌剤の評価]
(1)食品用静菌剤の原材料
1)酢酸ナトリウム(大東化学社製)
2)クエン酸(磐田化学工業社製)
3)リンゴ酸(扶桑化学工業社製)
4)フマル酸(理研化学社製)
5)乳酸(武蔵野化学研究所社製)
6)グリシン(有機合成薬品工業社製)
7)油脂加工澱粉1
8)デキストリン(商品名:パインデックス#2;松谷化学工業社製)
【0042】
(2)食品用静菌剤の配合
上記原材料を用いて作製した食品用静菌剤8〜15の配合組成を表4に示した。この内、食品用静菌剤8〜11は本発明に係る実施例であり、食品用静菌剤12〜15はそれらに対する比較例である。
【0043】
【表4】
【0044】
(3)食品用静菌剤の製造方法
表4に示した原材料(全て粉末状)の配合量に基づいて、所定の原材料を均一に混合し、粉末状の食品用静菌剤8〜15を各100g得た。
【0045】
(4)マッシュポテトの作成
食塩0.6g、こしょう0.2g、片栗粉15g、食品用静菌剤8〜15のうちいずれか1gを混合し、混合粉末16.8gを得た。
男爵芋をスチーマーボックス(型式:K−1DX;荒畑製作所社製)で20分間蒸した後、皮を剥いて潰したもの200gをミキサー(型式:キッチンエイドKSM150WH;エフ・エム・アイ社製)に入れ、これに混合粉末16.8gを添加して該ミキサーにて1分間攪拌し、各216.8gのマッシュポテト1〜8を得た。
【0046】
(5)酸味抑制効果についての官能評価試験
得られたマッシュポテト1〜8について、酸味の抑制効果を評価するため官能試験を行った。試験では、下記表5に示す評価基準に従い10名のパネラーで評価を行い。評点の平均値を求め、下記基準に従って記号化した。結果を表6に示す。
◎:極めて良好 平均点3.5以上
○:良好 平均点2.5以上、3.5未満
△:やや悪い 平均点1.5以上、2.5未満
×:悪い 平均点1.5未満
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】
表6の結果から、実施例の食品用静菌剤8〜11を添加したマッシュポテト1〜4は、酸味が抑制されていた。これに対し、比較例の食品用静菌剤12〜15を添加したマッシュポテト5〜8では、酸味が抑制されておらず、実施例のものに比べて劣っていた。