(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の重量測定装置および重量測定方法の実施形態について説明する。
【0010】
[第1実施形態]
図1は第1実施形態の重量測定装置1の一例を説明するためのブロック構成図である。
図1に示す例では、重量測定装置1が、複数の荷重検出部11AA、11AB、11AC、…、11CCと、制御部12とを備えている。複数の荷重検出部11AA、11AB、11AC、…、11CCのそれぞれは、例えば、複数の物品を陳列する例えばケース、棚、机などのような陳列部に敷設される矩形の感圧センサーである。制御部12は、第1制御部12−1と、第2制御部12−2とを含んでいる。複数の荷重検出部11AA、11AB、11AC、…、11CCのそれぞれは、制御部12の第1制御部12−1に接続されている。
【0011】
図2は
図1に示す制御部12の一例を説明するためのブロック構成図である。
図2に示す例では、第1制御部12−1が、取得部12Aと、合算部12Bと、第1通信部12Cとを備えている。取得部12Aは、複数の荷重検出部11AA、11AB、11AC、…、11CCのそれぞれが検出した荷重を示す信号を取得する。合算部12Bは、複数の荷重検出部11AA、11AB、11AC、…、11CCのそれぞれが検出した荷重を、必要に応じて合算する。第1通信部12Cは、無線または有線による通信を行う。
第2制御部12−2は、設定入力部12Jと、第2通信部12Kと、重量変化検出部12Lと、出力部12Mとを備えている。設定入力部12Jは、例えば重量測定装置1の利用者などによる所定の情報の入力を受け付ける。第2通信部12Kは、第1通信部12Cとの通信を行う。重量変化検出部12Lは、複数の荷重検出部11AA、11AB、11AC、…、11CCが検出する荷重に基づいて、それらの上に載置される物品の重量の変化を検出する。出力部12Mは、複数の荷重検出部11AA、11AB、11AC、…、11CC上に載置される物品の重量の情報を出力する。
図2に示す例では、合算部12Bが、第1制御部12−1に備えられているが、他の例では、合算部12Bが、第2制御部12−2に備えられていてもよい。
【0012】
図3は
図1に示す複数の荷重検出部11AA、11AB、11AC、…、11CCの一例を説明するための斜視図である。
図3に示す例では、複数の荷重検出部11AA、11AB、11AC、…、11CCが例えば3行×3列のグリッド状に配列されている。詳細には、荷重検出部11AA、11AB、11ACが、
図3の上から1番目の行に配列されている。荷重検出部11BA、11BB、11BCは、
図3の上から2番目の行に配列されている。荷重検出部11CA、11CB、11CCは、
図3の上から3番目の行に配列されている。複数の荷重検出部11AA〜11CCのそれぞれは、上述したように矩形の感圧センサーであり、同一構造を有する。1つの感圧センサーの上面の面積は、例えば1mm
2〜10001mm
2である。
感圧センサーは、導電性材料部分と基材部分とを有する。感圧センサーにかかる荷重が変化すると、導電性材料部分の電気抵抗値が変化する。導電性材料部分の電気抵抗値を計測することによって、感圧センサーにかかる荷重を検出することができる。
導電性材料部分は、例えば真空蒸着、スパッタ、イオンプレーティング、気相成長(CVD)などにより導電性材料を基材に対して形成することによって構成される。成膜スピードが速い真空蒸着法がコスト的に好ましい。導電性材料部分として、例えば銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛、金などの各種金属が真空蒸着により成膜可能である。また、導電性材料を印刷することによって、導電性材料部分としての回路パターンを形成してもよい。印刷方法はスクリーン、フレキソ等が挙げられ、限定されない。導電性材料としては、銀、銅、カーボンなどの粒子を利用したインク、ペーストが使用可能であり、限定されない。
【0013】
基材としては、フレキシブル性を持つ樹脂材料が望ましい。シート状にして使うことができるからである。基材の材料としては、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、ポリイミド、TAC(セルローストリアセテート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、アクリル樹脂などを用いることができる。コストや寸法安定性の面からPETが好ましい。
図3に示す例では、感圧センサーにかかる荷重を検出するために、電気抵抗値の変化が利用されるが、他の例では、静電容量値などのような電気抵抗値以外の値の変化を利用してもよい。
【0014】
また、
図3に示す例では、上述したように、3行×3列の複数の荷重検出部11AA〜11CCがグリッド状に配列されているが、他の例では、2行以上×2列以上の任意の数の荷重検出部をグリッド状に配列してもよい。また、感圧センサーの上面に加飾をしてもよい。また、感圧センサーの上面と、物品との間に容器を介在させてもよい。
【0015】
図4は複数の荷重検出部11AA〜11CC上に5個の物品OB1〜OB5が載置された状態を説明するための図である。
図5は
図4に示す複数の荷重検出部11AA〜11CCおよび5個の物品OB1〜OB5の上面図である。
図4および
図5に示す例では、物品OB1が、荷重検出部11AA上に載置されている。物品OB2は、荷重検出部11BA上に載置されている。物品OB3は、荷重検出部11CA上に載置されている。物品OB4は、荷重検出部11AB、11AC、11BB、11BC上に載置されている。物品OB5は、荷重検出部11CB、11CC上に載置されている。
第1制御部12−1は、回路基板12−1Aと、回路基板12−1A上に実装された電子部品12−1Bとによって構成されている。上述した取得部12A、合算部12Bおよび第1通信部12Cは、電子部品12−1Bに組み込まれている。第2制御部12−2は、例えばタブレットPC(personal computer)などのような外部PCである。つまり、第2制御部12−2は、複数の荷重検出部11AA〜11CCから離間して配置されている。第1制御部12−1の第1通信部12Cと、第2制御部12−2の第2通信部12Kとは、無線通信回線を介した通信を行う。
【0016】
図4および
図5に示す例では、例えば重量測定装置1の利用者によって、物品OB1が荷重検出部11AA上に載置される旨の情報(物品OB1の位置情報)と、物品OB2が荷重検出部11BA上に載置される旨の情報(物品OB2の位置情報)と、物品OB3が荷重検出部11CA上に載置される旨の情報(物品OB3の位置情報)と、物品OB4が荷重検出部11AB、AC、BB、BC上に載置される旨の情報(物品OB4の位置情報)と、物品OB5が荷重検出部11CB、CC上に載置される旨の情報(物品OB5の位置情報)とが、第2制御部12−2の設定入力部12Jに入力される。つまり、物品OB1〜OB5の配置位置が予め設定される。
第1制御部12−1は、物品OB1の位置情報と、荷重検出部11AAによって検出された荷重とに基づいて、物品OB1の重量を算出する。また、第1制御部12−1は、物品OB2の位置情報と荷重検出部11BAによって検出された荷重とに基づいて、物品OB2の重量を算出し、物品OB3の位置情報と荷重検出部11CAによって検出された荷重とに基づいて、物品OB3の重量を算出する。
合算部12Bは、物品OB4の位置情報に基づき、荷重検出部11ABによって検出された荷重と、荷重検出部11ACによって検出された荷重と、荷重検出部11BBによって検出された荷重と、荷重検出部11BCによって検出された荷重とを合算し、合算値を物品OB4の重量として算出する。
また、合算部12Bは、物品OB5の位置情報に基づき、荷重検出部11CBによって検出された荷重と、荷重検出部11CCによって検出された荷重とを合算し、合算値を物品OB5の重量として算出する。
このようにして、重量測定装置1は、物品OB1〜OB5の重量を測定する。
【0017】
図6は第1実施形態の重量測定装置1の荷重検出部11AA〜11CC、第1制御部12−1および第2制御部12−2における処理の一例を説明するためのシーケンス図である。
図6に示す例では、ステップS10において、荷重検出部11AA〜11CC上における物品OB1〜OB5のそれぞれの位置情報(第1情報)と、物品OB1〜OB5の重量下限値の情報(第2情報)とが、例えば重量測定装置1の利用者によって、第2制御部12−2の設定入力部12Jに入力される。
次いで、ステップS11では、第2制御部12−2の第2通信部12Kが、第1情報を第1制御部12−1の第1通信部12Cに送信する。
次いで、ステップS12では、荷重検出部11AA〜11CCが、検出した荷重を示す信号を第1制御部12−1に送信し、第1制御部12−1の取得部12Aは、その信号を取得する。
次いで、ステップS13では、第1制御部12−1が、
図4および
図5を参照して説明したように、物品OB1〜OB5の重量を測定する。つまり、第1制御部12−1の合算部12Bが、必要に応じて荷重の合算を行う。
次いで、ステップS14では、第1制御部12−1の第1通信部12Cが、物品OB1〜OB5の重量情報(第3情報)を第2制御部12−2の第2通信部12Kに送信する。
【0018】
次いで、ステップS15では、第2制御部12−2の重量変化検出部12Lが、物品OB1の重量下限値の情報(第3情報)に基づいて、物品OB1の重量と物品OB1の重量下限値とを比較する。また、重量変化検出部12Lは、物品OB2〜OB5の重量下限値の情報(第3情報)に基づいて、物品OB2の重量と物品OB2の重量下限値とを比較し、物品OB3の重量と物品OB3の重量下限値とを比較し、物品OB4の重量と物品OB4の重量下限値とを比較し、物品OB5の重量と物品OB5の重量下限値とを比較する。
次いで、ステップS16では、第2制御部12−2の出力部12Mが、物品OB1〜OB5の重量情報を例えば重量測定装置1の利用者に出力する。例えば、出力部12Mは、物品OB1〜OB5のそれぞれの重量を、第2制御部12−2としての外部PCのディスプレイに表示する。物品OB1〜OB5のいずれかの重量が、それらの重量下限値を下回った場合には、出力部12Mは、その旨を示す警告を例えば重量測定装置1の利用者に出力する。
重量測定装置1は、所定時間が経過する毎に、上述したステップS12〜S16の処理を繰り返し実行する。
このような処理を行うことによって、重量測定装置1の利用者は、物品OB1〜OB5から離れた位置において、物品OB1〜OB5を補充しなければならないタイミングを把握することができる。
【0019】
上述したように、
図6に示す例では、ステップS10において、物品OB1〜OB5の重量下限値の情報(第2情報)が第2制御部12−2の設定入力部12Jに入力される。
一方、例えば第三者によって物品OB1〜OB5が追加される可能性がある場合などのような他の例では、物品OB1〜OB5の重量上限値の情報を第2制御部12−2の設定入力部12Jに入力してもよい。
この例では、ステップS15において、第2制御部12−2の重量変化検出部12Lが、物品OB1〜OB5の重量上限値の情報に基づいて、物品OB1〜OB5の重量と物品OB1〜OB5の重量上限値とを比較する。ステップS16では、物品OB1〜OB5のいずれかの重量が、それらの重量上限値を上回った場合に、出力部12Mが、その旨を示す警告を例えば重量測定装置1の利用者に出力する。
【0020】
第1実施形態の重量測定装置1は、複数の荷重検出部11AA〜11CC上に載置される複数の物品のレイアウトが変更される場合にも、対応することができる。
図7は
図4および
図5に示す状態からレイアウトが変更され、6個の物品OB6〜OB11が複数の荷重検出部11AA〜11CC上に載置された状態を説明するための図である。詳細には、
図7(A)は変更後のレイアウトを示す斜視図、
図7(B)は変更後のレイアウトを示す上面図である。
図7に示す例では、物品OB6が、荷重検出部11AA上に載置されている。物品OB7は、荷重検出部11AB上に載置されている。物品OB8は、荷重検出部11AC上に載置されている。物品OB9は、荷重検出部11BA、11BB上に載置されている。物品OB10は、荷重検出部11CA、11CB上に載置されている。物品OB11は、荷重検出部11BC、11CC上に載置されている。
【0021】
図7に示すようなレイアウトの変更が行われる場合には、
図6のステップS10の処理が再び実行される。
詳細には、ステップS10において、荷重検出部11AA〜11CC上における物品OB6〜OB11のそれぞれの位置情報(レイアウト変更後の第1情報)と、物品OB6〜OB11の重量下限値の情報(レイアウト変更後の第2情報)とが、例えば重量測定装置1の利用者によって、第2制御部12−2の設定入力部12Jに入力される。
次いで、上述したステップS11〜S16の処理が、レイアウト変更後の第1情報および第2情報に基づいて実行される。
【0022】
図8は複数の荷重検出部AA〜BBおよび制御部12の第1制御部12−1の他の例を説明するための図である。
上述したように、
図3、
図4などに示す例では、複数の荷重検出部11AA〜11CCが3行×3列のグリッド状に配列されている。一方、
図8に示す例では、複数の荷重検出部11AA〜11BBが2行×2列のグリッド状に配列されている。
また、
図4に示す例では、回路基板12−1Aと電子部品12−1Bとを備える第1制御部12−1と、複数の荷重検出部11AA〜11CCとがケーブルを介して接続されている。一方、
図8に示す例では、回路基板12−1Aと電子部品12−1Bとを備える第1制御部12−1と、複数の荷重検出部11AA〜11BBとが一体的に形成されている。
【0023】
上述したように、第1実施形態の重量測定装置1では、複数の荷重検出部11AA〜11CCのそれぞれが検出した荷重が、合算部12Bによって、必要に応じて合算される。また、複数の物品OB1〜OB5のそれぞれの重量の変化が、重量変化検出部12Lによって検出される。そのため、複数の物品OB1〜OB5のそれぞれの重量の増減を簡易に管理することができる。
また、複数の荷重検出部11AA〜11CCとして、複数の物品OB1〜OB6を陳列する陳列部に敷設される矩形の感圧センサーが用いられる。そのため、高さ方向寸法が大きい荷重検出部が用いられる場合よりも、複数の荷重検出部11AA〜11CCの設置場所の自由度を向上させることができる。
また、複数の荷重検出部11AA〜11CCに接続された第1制御部12−1が、第1通信部12Cとを備え、複数の荷重検出部11AA〜11CCから離間して配置された第2制御部12−2が、第1通信部12Cとの通信を行う第2通信部12Kを備えている。そのため、複数の物品OB1〜OB5のそれぞれの重量の情報を、複数の物品OB1〜OB5から離れた位置においても収集することができる。
【0024】
[第2実施形態]
以下、第2実施形態の重量測定装置1について説明する。第2実施形態の重量測定装置1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の重量測定装置1と同様に構成されている。従って、第2実施形態の重量測定装置1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の重量測定装置1と同様の効果を奏することができる。
【0025】
図9は第2実施形態の重量測定装置1の構成の一例を説明するための図である。詳細には、
図9(A)は第2実施形態の重量測定装置1の複数の荷重検出部11AA〜11CCなどの斜視図、
図9(B)は第2実施形態の重量測定装置1の複数の荷重検出部11AA〜11CCなどの上面図である。
図4などに示すように、第1実施形態の重量測定装置1は仕切り部材を備えていないが、
図9に示すように、第2実施形態の重量測定装置1は、複数の荷重検出部11AA〜11CCを複数の領域AR1〜AR3に区分けする仕切り部材13A、13Bを更に備えている。
図9に示す例では、領域AR1に、荷重検出部11AA、11AB、11ACが含まれる。領域AR2には、荷重検出部11BA、11BB、11BCが含まれ、領域AR3には、荷重検出部11CA、11CB、11CCが含まれる。物品OB1A、OB1B、OB1Cは同一種類の物品である。物品OB2A、OB2B、OB2Cは、同一種類の物品であり、物品OB1A、OB1B、OB1Cとは異なる種類の物品である。物品OB3A、OB3B、OB3Cは、同一種類の物品であり、物品OB1A、OB1B、OB1Cとは異なる種類の物品であって、物品OB2A、OB2B、OB2Cとも異なる種類の物品である。
このように、仕切り部材13A、13Bを用いることによって、重量測定される複数の物品OB1A〜OB3Cの扱いやすさを向上させることができる。
図9に示す例では、
図4および
図5に示す例と同様に所定の物品OB1A〜OB3Cの配置位置が予め設定され、さらに、各物品OB1A〜OB3Cの形状に沿った仕切り部材13A、13Bが設置される。そのため、物品OB1A〜OB3Cの誤配置を防止することができる。
図9に示す例では、各物品OB1A〜OB3Cの容器形状が同一形状であるが、他の例では、種類が互いに異なる物品OB1A〜OB1Cの容器形状と、物品OB2A〜OB2Cの容器形状と、物品OB3A〜OB3Cの容器形状とを多少異ならせてもよい。この場合、仕切り部材13Aの形状を物品OB1A〜OB1Cの容器形状および物品OB2A〜OB2Cの容器形状と相補形状にすると共に、仕切り部材13Bの形状を物品OB2A〜OB2Cの容器形状および物品OB3A〜OB3Cの容器形状と相補形状にする方が好ましい。
【0026】
[第3実施形態]
以下、第3実施形態の重量測定装置1について説明する。第3実施形態の重量測定装置1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の重量測定装置1と同様に構成されている。従って、第3実施形態の重量測定装置1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の重量測定装置1と同様の効果を奏することができる。
【0027】
図10は第3実施形態の重量測定装置1の制御部12の一例を説明するためのブロック構成図である。
第1実施形態の重量測定装置1では、
図4などに示すように、複数の荷重検出部11AA、11AB、11AC、…、11CCが例えば3行×3列のグリッド状に配列されている。一方、第3実施形態の重量測定装置1では、
図4などに示す例よりも小型で多数の荷重検出部が、高密度にグリッド状に配列されている。
また、第1実施形態の重量測定装置1では、
図2に示すように、制御部12の第1制御部12−1が物品位置推定部を備えていない。一方、第3実施形態の重量測定装置1では、
図10に示すように、制御部12の第1制御部12−1が物品位置推定部12Dを備えている。物品位置推定部12Dは、高密度に配列された多数の荷重検出部のそれぞれが検出した荷重と、設定入力部12Jに入力された複数の物品OB1〜OB5のそれぞれの接地面形状の情報とに基づいて、複数の物品OB1〜OB5のそれぞれの位置を推定する。
また、第1実施形態の重量測定装置1では、例えば
図5に示す例のように、測定対象の物品OB1、OB2、OB3の接地面形状が同一であってもよいが、第3実施形態の重量測定装置1では、測定対象の複数の物品の接地面形状が、互いに異ならされている。つまり、第3実施形態の重量測定装置1では、複数の物品の接地面形状を識別することによって、測定対象の物品が、複数の物品のうちのどの物品であるかを識別することができる。
【0028】
図11は第3実施形態の重量測定装置1の荷重検出部、第1制御部12−1および第2制御部12−2における処理の一例を説明するためのシーケンス図である。
図11に示す例では、ステップS30において、複数の物品OB1〜OB5のそれぞれの接地面形状の情報(第4情報)と、物品OB1〜OB5の重量下限値の情報(第2情報)とが、例えば重量測定装置1の利用者によって、第2制御部12−2の設定入力部12Jに入力される。
次いで、ステップS31では、第2制御部12−2の第2通信部12Kが、第4情報を第1制御部12−1の第1通信部12Cに送信する。
次いで、ステップS32では、多数の荷重検出部のそれぞれが、検出した荷重を示す信号を第1制御部12−1に送信し、第1制御部12−1の取得部12Aは、その信号を取得する。
次いで、ステップS33では、第1制御部12−1が、第4情報と、多数の荷重検出部のそれぞれが検出した荷重とに基づいて、物品OB1〜OB5のそれぞれの位置を推定する。
次いで、ステップS13では、
図6のステップS13と同様に、第1制御部12−1が、物品OB1〜OB5の重量を測定する。つまり、第1制御部12−1の合算部12Bが、必要に応じて荷重の合算を行う。
次いで、ステップS14では、第1制御部12−1の第1通信部12Cが、物品OB1〜OB5の重量情報(第3情報)を第2制御部12−2の第2通信部12Kに送信する。
【0029】
次いで、ステップS15では、
図6のステップS15と同様に、第2制御部12−2の重量変化検出部12Lが、物品OB1〜OB5の重量下限値の情報(第3情報)に基づいて、物品OB1〜OB5の重量と物品OB1〜OB5の重量下限値とを比較する。
次いで、ステップS16では、
図6のステップS16と同様に、第2制御部12−2の出力部12Mが、物品OB1〜OB5の重量情報を例えば重量測定装置1の利用者に出力する。物品OB1〜OB5のいずれかの重量が、それらの重量下限値を下回った場合には、出力部12Mは、その旨を示す警告を例えば重量測定装置1の利用者に出力する。
重量測定装置1は、所定時間が経過する毎に、上述したステップS32、S33、S13〜S16の処理を繰り返し実行する。
このような処理を行うことによって、重量測定装置1の利用者は、物品OB1〜OB5から離れた位置において、物品OB1〜OB5を補充しなければならないタイミングを把握することができる。
図11に示す例では、荷重検出部上における物品OB1〜OB5の位置が変更されても、荷重検出部上に載置される物品OB1〜OB5の接地面形状が変更されない限り、上述したステップS30、S31の処理を繰り返し実行しなくて済む。