特許第6892868号(P6892868)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6892868回転防止プラグを有するエンジンバルブリフタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6892868
(24)【登録日】2021年6月1日
(45)【発行日】2021年6月23日
(54)【発明の名称】回転防止プラグを有するエンジンバルブリフタ
(51)【国際特許分類】
   F01L 1/245 20060101AFI20210614BHJP
   F01L 1/18 20060101ALI20210614BHJP
【FI】
   F01L1/245 A
   F01L1/18 J
   F01L1/18 N
【請求項の数】13
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-544061(P2018-544061)
(86)(22)【出願日】2017年2月17日
(65)【公表番号】特表2019-509423(P2019-509423A)
(43)【公表日】2019年4月4日
(86)【国際出願番号】US2017018247
(87)【国際公開番号】WO2017143111
(87)【国際公開日】20170824
【審査請求日】2020年1月15日
(31)【優先権主張番号】62/297,545
(32)【優先日】2016年2月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/298,233
(32)【優先日】2016年2月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/304,686
(32)【優先日】2016年3月7日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/306,342
(32)【優先日】2016年3月10日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/336,625
(32)【優先日】2016年5月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/405,020
(32)【優先日】2016年10月6日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/459,787
(32)【優先日】2017年2月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518042280
【氏名又は名称】イートン インテリジェント パワー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Eaton Intelligent Power Limited
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】特許業務法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】レイトン・ロバーツ
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン・マットソン
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス・ライト
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス・イー・マッカーシー・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・ヴァンス
(72)【発明者】
【氏名】オットー・シュルサイス
【審査官】 二之湯 正俊
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2001/0009145(US,A1)
【文献】 特開2011−153564(JP,A)
【文献】 実開昭63−092008(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0016406(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01L 1/00− 1/32
F01L 1/36− 1/46
F02M 39/00−71/04
F16H 19/00−37/16
F16H 49/00
F16H 51/00−55/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃エンジンのバルブトレインにおいて使用するためのエンジンローラリフタであって、
前記エンジン内に提供された孔内で摺動運動するように構成された外側周方向表面を有する本体であって、前記孔は、それと連通する油通路によって油を供給され、開口を画定している、本体と、
前記本体に回転可能に装着され、かつエンジンカムシャフトと転がり接触するように構成されたころ軸受と、
前記開口で受容される回転防止プラグであって、前記回転防止プラグは、その表面から延在する回転防止突起を含む円筒状のプラグ本体を有し、前記回転防止プラグは、前記回転防止プラグが前記本体の開口にかしめられる挿入位置にある前記本体の外側周方向表面を越えて径方向へ延在し、前記プラグ本体の外側径方向表面は、前記回転防止プラグのかしめ以降、直径方向に対向した位置で径方向外方へ広がり、その結果、前記プラグ本体は、円筒状の該プラグ本体と前記開口の内径との干渉嵌めが達成される、エンジンローラリフタ。
【請求項2】
前記プラグ本体の前記表面は、前記回転防止突起を挟んで互いに反対側に形成された第1及び第2の対向表面をさらに含み、前記回転防止プラグは、第1及び第2の対向表面の少なくとも一方上でかしめられている、請求項に記載のエンジンローラリフタ。
【請求項3】
前記干渉嵌めは、前記プラグ本体の30度で各々延在している、対向して面する径方向表面で達成されている、請求項1又は2に記載のエンジンローラリフタ。
【請求項4】
前記回転防止プラグは、前記開口内に圧入嵌めされている、請求項1に記載のエンジンローラリフタ。
【請求項5】
前記回転防止プラグは、前記ローラリフタのその軸を中心とした回転を抑制するために、前記内燃エンジンのエンジンブロック内に画定された対応する孔スロット内で、前記本体キーで固定するように構成されている、請求項1に記載のエンジンローラリフタ。
【請求項6】
前記プラグ本体は、前記プラグ本体の外径の周囲に配置された第1、第2、及び第3のローブを有する3ローブ構成を有し、それぞれのローブが、前記本体の前記開口との干渉嵌めを形成している、請求項1に記載のエンジンローラリフタ。
【請求項7】
前記プラグ本体は、その上に配置された平面を有し、前記平面は、前記ローラリフタの前記開口に提供された補完的平面との干渉嵌めを達成している、請求項1に記載のエンジンローラリフタ。
【請求項8】
前記プラグ本体は、その上に対向して配置され、曲げ応力を許容し、かつ前記ローラの前記開口との干渉嵌めを達成する、湾曲平行表面を有する、請求項1に記載のエンジンローラリフタ。
【請求項9】
前記プラグ本体は、楕円形状を有する、請求項1に記載のエンジンローラリフタ。
【請求項10】
内燃エンジンのバルブトレインにおいて使用するためのエンジンローラリフタであって、
前記エンジン内に提供された孔内で摺動運動するように構成された外側周方向表面を有するリフタ本体であって、前記孔は、それと連通する油通路によって油を供給され、前記リフタ本体は、開口を画定している、リフタ本体と、
前記リフタ本体に回転可能に装着され、かつエンジンカムシャフトと転がり接触するように構成されたころ軸受と、
回転防止突起を挟んで互いに反対側に形成された第1及び第2の対向表面を含む円筒状のプラグ本体を有する回転防止プラグであって、前記回転防止プラグは、前記第1及び第2の対向表面でのみかしめツールによって前記開口にかしめられており、それによって、円筒状の前記プラグ本体は、直径方向に対向した位置で径方向外方に広がって、それによって、円筒状の前記プラグ本体の外側円筒面は、前記リフタ本体の前記開口との干渉嵌めを達成している、回転防止プラグと、を備える、エンジンローラリフタ。
【請求項11】
前記干渉嵌めは、前記プラグ本体の30度で各々延在している、対向して面する径方向表面で達成されている、請求項10に記載のエンジンローラリフタ。
【請求項12】
前記回転防止プラグは、前記ローラリフタのその軸を中心とした回転を抑制するために、前記内燃エンジンのエンジンブロック内に画定された対応する孔スロット内で、前記本体キーで固定するように構成されている、請求項11に記載のエンジンローラリフタ。
【請求項13】
内燃エンジンのバルブトレイン内での使用のためのエンジンローラリフタを製造する方法であって、
前記エンジンローラリフタは、前記エンジン内に提供された孔内で摺動運動するように構成された外側周方向表面を有するリフタ本体と、回転防止突起を挟んで互いに反対側に形成された第1及び第2の対向表面を含む円筒状のプラグ本体を有する回転防止プラグと、を有し、前記リフタ本体は、開口を画定し、
前記方法は、
回転防止プラグを前記リフタ本体の前記開口内に摺動可能に前進させることと、
かしめツールによって前記第1及び第2の対向表面で前記回転防止プラグをかしめて、それによって、円筒状の前記プラグ本体が、直径方向に対向した位置で径方向外方に広がって、前記プラグ本体は、円筒状の該プラグ本体と前記リフタ本体の前記開口との干渉嵌めの達成がなされること、とを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2016年2月19日に出願された米国仮出願第62/297,545号、2016年2月22日に出願された米国仮出願第62/298,233号、2016年3月7日に出願された米国仮出願第62/304,686号、2016年3月10日に出願された米国仮出願第62/306,342号、2016年5月14日に出願された米国仮出願第62/336,625号、2016年10月6日に出願された米国仮出願第62/405,020号、2017年2月16日に出願された米国特許出願第62/459,787号の優先権を主張する。上記出願の開示全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、内燃エンジンバルブトレイン内のカムシャフトと接触するためのローラフォロアを有するタイプの油圧ラッシュ調整タペットに関する。
【背景技術】
【0003】
ローラリフタは、エンジンのバルブトレイン内で摩擦を低減するために使用することができ、結果として向上した燃費を提供する。他の利点において、ローラリフタは、フラットタペットリフタよりも早く、かつより長い時間、バルブを開くことができる。この点で、空気流は、動力を生成するために、より早く、かつより長く能力を向上することを達成することができる。いくつかの用途において、動作中に、ローラリフタをその長手方向軸を中心として回転させないようにすることが望ましい。
【0004】
本明細書で提供される背景技術の説明は、本開示の前後関係を一般的に提示するためのものである。本発明者の研究は、この背景技術の節に説明される限りにおいて、他の点で出願時に先行技術とみなされない場合がある説明の態様と同様に、明示的にも暗示的にも、本開示に対する先行技術として認められない。
【発明の概要】
【0005】
内燃エンジンのバルブトレインにおける使用のためのエンジンローラリフタは、本体と、ローラと、回転防止プラグと、を含む。本体は、エンジン内に提供された孔内を摺動運動するように構成された外側周方向表面を含む。孔は、それと連通する油通路によって油を供給される。本体は、開口を画定する。この軸受が、本体に回転可能に装着され、かつエンジンカムシャフトと転がり接触するように構成される。回転防止プラグは、開口に受容され、回転防止突起を含むプラグ本体を有し、回転防止突起は、プラグ本体の外側周方向表面を越えて径方向に延在する。
【0006】
追加の特徴によると、回転防止プラグは、本体の開口にかしめられている。プラグ本体は、かしめに続いて、開口の内径との干渉嵌めを達成する。プラグ本体は、回転防止突起の反対側に形成された第1及び第2の対向表面をさらに含む。回転防止プラグは、第1及び第2の対向表面でかしめられている。プラグ本体の外側径方向表面は、かしめに続いて、直径方向に対向した位置で径方向外方に広がっている。干渉嵌めは、プラグ本体の約30度で各々延在している、対向して面する径方向表面で取り付けられている。他の例において、回転防止プラグは、開口内に圧入嵌めされる。
【0007】
他の特徴において、回転防止プラグは、ローラリフタのその軸を中心とした回転を抑制するために、内燃エンジンのエンジンブロックまたはシリンダヘッド内に画定された対応する孔スロット内にキーで固定するように構成されている。プラグ本体は、プラグ本体は、プラグ本体の外径の周囲に配置された第1、第2、及び第3のローブを有する3ローブ構成を有し得る。それぞれのローブは、本体の開口との干渉嵌めを形成する。別の構成において、プラグ本体は、その上に配置された平面を有する。平面は、ローラリフタの開口に提供された補完的平面との干渉嵌めを達成する。さらに別の構成において、プラグ本体は、その上に対向して配置され、曲げ応力を許容し、かつローラの開口との干渉嵌めを達成する湾曲平行表面を有する。
【0008】
内燃エンジンのバルブトレインにおける使用のための、かつ本開示の別の例によって構築されたエンジンローラリフタは、リフタ本体と、ころ軸受と、回転防止プラグと、を含む。リフタ本体は、エンジン内に提供された孔内を摺動運動するように構成された外側周方向表面を有する。孔は、それと連通する油通路によって油を供給される。リフタ本体は、開口を画定する。ころ軸受は、リフタ本体に回転可能に装着され、かつエンジンカムシャフトと転がり接触するように構成される。回転防止プラグは、回転防止突起の反対側に形成された第1及び第2の対向表面を含む円筒プラグ本体を有する。回転防止プラグは、開口内にかしめられて、それによって、円筒プラグ本体が、直径方向に対向した位置で径方向外方に広がって、リフタ本体の開口との干渉嵌めを達成する。
【0009】
他の特徴によると、干渉嵌めは、プラグ本体の約30度で各々延在している、対向して面する径方向表面で達成される。回転防止プラグは、ローラリフタのその軸を中心とした回転を抑制するために、内燃エンジンのエンジンブロックまたはシリンダヘッド内に画定された対応する孔スロット内にキーで固定するように構成されている。
【0010】
内燃エンジンのバルブトレイン内での使用のためのエンジンローラリフタを製造する方法が提供される。エンジンローラリフタは、エンジン内に提供された孔内を摺動運動するように構成された外側周方向表面を有するリフタ本体を有する。リフタ本体は、開口を画定する。回転防止プラグは、リフタ本体の開口内に摺動可能に前進される。回転防止プラグは、回転防止突起の反対側に形成された第1及び第2の対向表面を含む円筒プラグ本体を有する。回転防止プラグがかしめられて、それによって、円筒プラグ本体が、直径方向に対向した位置で径方向外方に広がって、リフタ本体の開口との干渉嵌めを達成する。
【0011】
他の特徴において、かしめは、回転防止プラグの第1及び第2の対向表面に衝撃を与えることを含む。円筒プラグ本体は、対向して面する径方向表面で径方向外方に広がっている。径方向表面は、プラグ本体の約30度で各々延在している。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示は、詳細な説明及び添付図面からより完全に理解されるであろう。
【0013】
図1】本開示の一実施例によって構築され、例示的なタイプVのバルブトレイン配置で示され、かつ本開示の一実施例による回転防止プラグを有して示されるローラリフタである。
図2図1のローラリフタ及び回転防止プラグの斜視図である。
図3図2の線3−3に沿って切り取られたローラリフタの断面図である。
図4図2の線4−4に沿って切り取られたローラリフタの断面図である。
図5A図1の、かつ本開示の一実施例によって構築された回転防止プラグの斜視図である。
図5B図5Aの回転防止プラグの上面図であり、回転防止プラグは、ローラリフタ内への回転防止プラグの設置中に、かしめ事象に続いてローラ内に画定された開口の内径との干渉嵌めを形成する、直径方向に対向した干渉表面を有する。
図6】本開示の別の実施例によって構築された回転防止プラグの上面図であり、回転防止プラグは、ローラリフタ内への回転防止プラグの設置中に、かしめ事象に続いてローラ内に画定された開口の内径との干渉嵌めを形成する、第1の配向に配置された3つのローブ付き干渉表面を有する。
図7】本開示の別の実施例によって構築された回転防止プラグの上面図であり、回転防止プラグは、ローラリフタ内への回転防止プラグの設置中に、かしめ事象に続いてローラ内に画定された開口の内径との干渉嵌めを形成する、第2の配向に配置された3つのローブ付き干渉表面を有する。
図8】本開示の別の実施例によって構築された回転防止プラグの上面図であり、回転防止プラグは、ローラリフタ内への回転防止プラグの設置中に、かしめ事象に続いてローラ内に画定された開口の内径上に配置された対応する平面との干渉嵌めを形成する、その上に配置された平行表面を有する。
図9】本開示の別の実施例によって構築された回転防止プラグの上面図であり、回転防止プラグは、ローラリフタ内への回転防止プラグの設置中に、かしめ事象に続いてローラ内に画定された開口の内径上に配置された対応する平面との干渉嵌めを形成する、その上に配置された平行湾曲表面を有する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
まず図1及び2を参照すると、本開示の一実施例によって構築されたローラリフタが示され、概して、参照番号10で識別される。ローラリフタ10は、タイプV配置の一部として示される。ローラリフタ10がタイプV配置で示されるが、ローラリフタ10は、本開示の範囲内の他の配置で使用されてもよいことが理解されよう。これに関して、ローラリフタ10と関連する本明細書に説明された特徴は、幅広い種類の用途に好適であり得る。カムローブ12は、プッシュロッド16を有するロッカアーム14の第1の端を間接的に駆動する。オーバーヘッドカムなどのいくつかの構成において、ローラリフタ10は、カムローブ12とロッカアーム14との間の直接リンクであってもよいことが理解されよう。ロッカアーム14の第2の端は、バルブ20を作動させる。カムローブ12が回転すると、ロッカアーム14は、固定シャフト22を中心として回動する。ローラリフタ10は、概して、本体30と、本体30内に受容されたリークダウンアセンブリ32と、軸体36によって本体30に回転可能に装着されたころ軸受34と、回転防止プラグ40とを含む。本体30は、内燃エンジン52のエンジンブロックまたはシリンダヘッド50内に提供された孔48内を摺動運動するように構成された外側周方向表面42を含む。
【0015】
引き続き図1を参照し、加えて図2及び3を参照すると、本体30は、リークダウンアセンブリ32を受容する軸方向ポケット49を画定し得、これは、プランジャ50、チェックボール52、第1の付勢部材54、ケージ56、及び第2の付勢部材58を含み得る。切り込み60が、本体30内の外側周方向表面42に提供され得る。油入口経路64が、本体30内に画定されて、切り込み60を軸方向ポケット49と流体接続し得る。油入口経路64は、外側周方向表面42とリークダウンアセンブリ32のプランジャ50との間で油を連通させるように構成され得る。
【0016】
次に図4を参照すると、本体30は、長手方向軸66に沿って延在する。スナップリングまたはクリップ70が、軸受34及び軸体36をローラリフタ10内に捕捉するために、ころ軸受34の軸体36上に形成された対応する溝72内に入れ子状に受容される。上述のように、ころ軸受34は、エンジンカムシャフト12と転がり接触するように構成され得る。他の構成が考えられる。
【0017】
溝80は、ローラリフタ10の本体30の周囲に画定される。接続経路82(図4)が、外側周方向表面42から切り込まれている。接続経路82は、溝80を横断通路84と流体接続する。動作中、シリンダヘッド50の孔48と連通する油孔から溝80で受容された油は、接続経路82に沿って(下方に)、横断通路84内かつころ軸受34上に溝80の周囲を流れる。
【0018】
特に図5Aを参照すると、回転防止プラグ40がさらに説明される。回転防止プラグ40は、概して、第1及び第2の対向表面114a、114bの間に延在する回転防止突起112を有するプラグ本体110を含む。プラグ本体は、略円筒形状であり得る。回転防止突起112は、設置位置で本体30の外側周方向表面42を越えて径方向に延在する。一度、ローラリフタ10の本体30内に設置されると、回転防止プラグ40は、シリンダヘッド50内の対応する孔スロット116(図1)内に位置するように構成される。回転防止プラグ40は、動作中にローラリフタ10のその長手方向軸66を中心とした回転を抑制するために、スロット内でローラリフタ10の本体30にキーで固定する。
【0019】
回転防止プラグ40は、ローラリフタ10の本体30内に提供された対応するスロットまたは開口130内に挿入されるように構成される。開口130は、内径132を画定し得る。図6に示される実施例において、回転防止プラグ40の外径及び内径132は、回転プラグ40が、ローラリフタ10の開口130内に摺動可能に受容され得るように類似する。一度、回転防止プラグ40が開口130内に挿入されると、回転防止プラグ40がかしめられる。かしめによって、衝撃が、かしめツールによって対向表面114a及び114b上に導かれる。かしめは、外側径方向表面140a、140bを径方向に広げて、2つの直径方向に対向した区画で本体30の内径132との干渉嵌めを形成する。干渉嵌めは、内径132の全直径の各々で、約30度で2回形成され得る。別の実施例において、プラグ本体の外径は、本体の内径132よりもわずかに大きく、それにより、制限された干渉圧入嵌めが、ローラリフタ10の開口130内に回転防止プラグを挿入することによって達成される。
【0020】
次に図6を参照すると、別の実施例によって構築された回転防止プラグ240が示される。回転防止プラグ240は、概して、第1及び第2の対向表面254a、254bの間に延在する回転防止突起252を有するプラグ本体250を含む。回転防止突起252は、設置位置で本体30の外側周方向表面42を越えて径方向に延在する。一度、ローラリフタ10の本体30内に設置されると、回転防止プラグ240は、シリンダヘッド50内の対応する孔スロット116(図1)内に位置するように構成される。回転防止プラグ240は、動作中にローラリフタ10のその長手方向軸66を中心とした回転を抑制するために、スロット内でローラリフタ10の本体30にキーで固定する。
【0021】
回転防止プラグ240は、ローラリフタ10の本体30内の開口130内に挿入されるように構成される。図6に示される実施例において、プラグ本体250は、その外径262上に形成された3つのローブ付き表面260a、260b及び260cを有する。3つのローブ付き表面260a、260b及び260cは、径方向外方に集合的に延在して、ローラリフタ10の開口130の内径132よりもわずかに大きい外径を画定する。
【0022】
3つのローブ付き表面260a、260b及び260cは、一度設置されると、ローラリフタ10に対して略直立「Y字形状」構成を形成する。ローラリフタの開口130内への回転防止プラグ240の挿入中、3つのローブ付き表面260a、260b、260cは、内径132との干渉嵌め270a、270b及び270cを形成して開口130内に回転防止プラグ240を固設する。干渉嵌めは、内径132の全直径の各々で、約30度で3回形成され得る。外径262上の3ローブ設計は、ローラリフタ10の本体30内の開口130との十分な干渉を提供する。
【0023】
次に図7を参照すると、別の実施例によって構築された回転防止プラグ340が示される。回転防止プラグ340は、概して、第1及び第2の対向表面354a、354bの間に延在する回転防止突起352を有するプラグ本体350を含む。回転防止突起352は、設置位置で本体30の外側周方向表面42を越えて径方向に延在する。一度、ローラリフタ10の本体30内に設置されると、回転防止プラグ340は、シリンダヘッド50内の対応する孔スロット116(図1)内に位置するように構成される。回転防止プラグ340は、動作中にローラリフタ10のその長手方向軸66を中心とした回転を抑制するために、スロット内でローラリフタ10の本体30にキーで固定する。
【0024】
回転防止プラグ340は、ローラリフタ10の本体30内の開口130内に挿入されるように構成される。図3に示される実施例において、プラグ本体350は、その外径362上に形成された3つのローブ付き表面360a、360b、及び360cを有する。3つのローブ付き表面360a、360b、及び360cは、径方向外方に集合的に延在して、ローラリフタ10の開口130の内径132よりもわずかに大きい外径を画定する。
【0025】
3つのローブ付き表面360a、360b、及び360cは、一度設置されると、ローラリフタ10に対して略倒立「Y字形状」構成を形成する。回転防止プラグ340は、上記の回転防止プラグ240と同様に形成され得るが、回転防止プラグ340は、設置前の回転防止プラグ240と比較して180度回転されることが理解されよう。ローラリフタの開口130内への回転防止プラグ340の挿入中、3つのローブ付き表面360a、360b、360cは、内径132との干渉嵌め370a、370b、及び370cを形成して開口130内に回転防止プラグ340を固設する。干渉嵌めは、内径132の全直径の各々で、約30度で3回形成され得る。外径362上の3ローブ設計は、ローラリフタ10の本体30内の開口130との十分な干渉を提供する。いくつかの実施例において、回転防止プラグ340は、回転防止プラグ240と比較して、ローラリフタ10におけるより低い応力及びより高い変形を提供する。
【0026】
図8を参照すると、別の実施例によって構築された回転防止プラグ440が示される。回転防止プラグ440は、その上に対向して配置された平面452及び454を有するプラグ本体450を含む。本体30’の開口130’は、回転防止プラグ440の受容のために同様に形状決めされる。開口130’は、補完的平面462、464を含む。プラグ440は、開口130’内に圧入される。プラグ440は、プラグ440の係合平面452、454、及び開口130’の462、464で干渉嵌めを達成する。プラグ440は、平面を有して例示されるが、プラグ440は、楕円形状または卵形状の形状であってもよい。かかる楕円形状プラグは、本体の丸い開口内に挿入されて、干渉嵌めを達成し得る。本体内の開口は、卵形状などの他の形状を有し得る。本構成も同様にかしめられ得る。かしめは、プラグ440を開口内に保持するために使用され得るが、回転防止の目的に対して必須ではない。さらに別の実施例において、本体内の開口は、平面を有し得るが、一方でプラグは、略円筒形状である。平面は、本体内へのプラグの挿入に際して、干渉嵌めを促進し得る。本明細書に開示された実施例のいずれにおいても、流動性接着剤が、プラグと開口との間で追加的または代替的に使用され得る。1つの非限定的な例としては、Loctite(登録商標)接着剤が挙げられる。
【0027】
図9は、他の実施例によって構築された回転防止プラグ510を例示する。回転防止プラグ510は、その上に対向して配置された湾曲平行表面520及び522を有する非円形挿入具である。本体30’の開口部130’は、補完的平面462、464を含む。プラグ510は、開口130’内に圧入される。プラグ510は、プラグ510の係合湾曲平行表面520、522、及び開口130’の462、464で干渉嵌めを達成する。湾曲平行表面520、522は、表面550、552、及び554で増強された干渉接触を促進することになる。表面平行表面520及び522の半径は、図9で誇張して示されていることが理解される。
【0028】
上記の実施例の説明は、例示及び説明の目的のために提供されている。網羅的であること、または開示を限定することを意図するものではない。特定の実施例の個々の要素または特徴は、概して、その特定の実施例に限定されず、適用可能であれば、置き換え可能であり、特に示されていないかまたは記載されていない場合でも、選択された実施例で使用され得る。それはまた、多くの方式で変形され得る。かかる変形は、開示からの逸脱とみなされるべきではなく、全てのかかる変更は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9