(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記操作画面変更手段は、前記処理装置に一つの処理を実行させるために指示する一連の操作の履歴において、操作ステップ 数が閾値以上の多さの場合、操作画面内のアイコンの大きさ又は位置を変更する請求項1に記載の情報処理装置。
前記操作画面変更手段は、前記処理装置に一つの処理を実行させるために指示する一連の操作の履歴において、ユーザが特定の位置を繰り返し操作する履歴が含まれる場合、操作内容に関する情報を含む操作画面を変更する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
前記操作画面変更手段は、前記処理装置に一つの処理を実行させるために指示する一連の操作の履歴において、スクロールの数が閾値以上の多さの場合、操作画面内の情報を減らすように操作画面を変更する請求項1乃至3いずれかに記載の情報処理装置。
前記操作画面変更手段は、前記処理装置に一つの処理を実行させるために指示する一連の操作の履歴において、同一の処理を指示する操作の履歴が複数含まれる場合、処理の設定に関する情報を含む操作画面を変更する請求項1乃至4いずれかに記載の情報処理装置。
前記表示装置は、前記管理装置が有する操作履歴記憶手段に記憶された当該指示装置の操作履歴に基づいて、指示装置用操作画面を表示する請求項7又は8記載の指示装置。
前記表示装置は、前記処理装置が有する表示装置に表示される処理装置用操作画面とは異なる画面である指示装置用操作画面を表示する請求項7乃至11いずれか記載の指示装置。
【発明を実施するための形態】
【0035】
次に、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
図1には、本発明の実施形態に係る処理システム10が示されている。処理システム10は、指示装置100と、無線通信装置300と、例えば3台の処理装置400A、400B、400Cと、管理装置500と、データ保存装置600とを有し、これらがネットワーク700に接続されている。以下の説明において、処理装置400A、400B、400Cを区別することを要しない場合には、処理装置400A、400B、400Cを処理装置400と総称して説明する。
【0036】
処理装置400は、データを処理する装置である。この実施形態では、処理装置400として、コピー、プリント、ファックス、スキャン、データの保存等のデータの処理を行うことができる複合機が用いられている。処理装置400は、処理装置400の操作に用いられる処理装置用操作画面490を表示する表示装置480を有する。表示装置480としては、表示とともに操作のための入力をすることができるタッチパネルを用いることができる。この実施形態においては、ネットワーク700に3台の処理装置400が接続されているものの、ネットワーク700に接続される処理装置400の数は1台以上であればよい。
【0037】
以下においては、3台の処理装置400A、400B、400Cのうちの
図1において最も右側に示されている処理装置400Cが指示装置100と無線通信ができる状態となっていて、処理装置400Cでデータの処理がなされる場合を例として説明をする。
【0038】
指示装置100は、処理装置400にデータの処理を指示する装置である。指示装置100は、携帯可能な端末であって、例えば、スマートフォンやタブレット装置、ウェアラブルコンピュータ等を用いることができる。以下、指示装置100として、携帯可能であり、無線通信装置300を介してネットワーク700と接続可能な装置であるスマートフォンを用いる場合を例として説明をする。
【0039】
また、指示装置100は処理装置400と通信することができる。指示装置100と処理装置400との通信には、例えば、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信を用いることができる。このように、指示装置100と処理装置400と通信することができるため、指示装置100は処理装置400の装置情報を取得することができ、指示装置100を操作することにより処理装置400にデータの処理を指示することができる。
【0040】
また、指示装置100は、処理装置400へのデータ処理の指示に用いられる指示装置用操作画面190を表示する表示装置110を有する。表示装置110としては、表示とともに操作のための入力が可能なタッチパネルを用いることができる。
【0041】
操作者が処理装置400を操作するには、表示装置110を操作するか、処理装置400が有する表示装置480を操作する。この際、特定の操作をするために、必ずしも操作者が表示装置110と表示装置480との双方を操作することを要するものではなく、表示装置110及び表示装置480のいずれか一方を操作することにより、処理装置400を操作することができる場合もある。
【0042】
また、表示装置110に表示される指示装置用操作画面190と表示装置480に表示される処理装置用操作画面490とは、互いに異なる画面である。また、表示装置110に表示される指示装置用操作画面190と表示装置480に表示される処理装置用操作画面490とは、操作性を向上させるために、例えば操作者の操作履歴等に基づいて表示項目等が最適化されている。指示装置用操作画面190と処理装置用操作画面490とにおける表示項目等の最適の詳細は後述する。
【0043】
データ保存装置600は、所謂プリントサーバであり、例えば操作者毎に処理装置400に処理を依頼するデータを保存している。
【0044】
図2は、指示装置100の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、指示装置100は、先述の表示装置110を有する。
【0045】
指示装置100は、無線通信部130をさらに有する。無線通信部130は、無線通信装置300無線による通信を行うことにより指示装置100をネットワーク700に接続するとともに、指示装置100を処理装置400と通信可能とする。また、無線通信部130は、処理装置400と通信して処理装置400の情報を取得し、取得した処理装置400の情報と指示装置100自身の情報とを管理装置500に送信する。この際、無線通信部130は、処理装置400の情報と指示装置100そのものの情報とを、管理装置500に同時に送信する。
【0046】
このように、無線通信部130は処理装置400に情報を取得する情報取得手段として用いられているともに、情報取得手段が取得した処理装置400の情報と指示装置100自身の情報とを管理装置500に同時に送信する装置情報送信手段として用いられている。
【0047】
無線通信部130が処理装置400から取得し、管理装置500に送信する情報(データ)としては、例えば、搭載機能情報、ステータス情報、装置一般情報、装置設定情報等を挙げることができる。ここで、搭載機能情報とは、処理装置400に搭載されている機能に関する情報であり、例えば、コピー機能、ファックス機能、スキャン機能、プリンタ機能、メール機能、データ保存機能等を処理装置400が搭載しているか否かの情報である。
【0048】
また、ステータス情報とは、例えば、待機中、節電中、処理の実行中、操作者による操作中、用紙切れ中、外部装置に接続しているか否か等の処理装置400のステータス(状態)を示す情報である。また、装置一般情報とは、例えば、処理装置400のプロダクト名(商品名)、バージョン、シリアル番号、表示装置480に表示可能な処理装置用操作画面490の大きさ等の処理装置400に関する一般的な情報である。また、装置設定情報とは、例えば、ネットワーク700への接続の設定であるネットワーク設定、プリンタ機能の設定であるプリンタ設定、各種パラメータの設定であるパラメータ設定、セキュリティの設定等の処理装置400がどのように設定されているかの情報である。
【0049】
また、指示装置100から管理装置500に送信される指示装置100そのものの情報(データ)としては、例えば、装置一般情報、装置設定情報、アクセシビリティ設定情報、アプリケーション設定情報等を挙げることができる。ここで、装置一般情報とは、例えは、指示装置100のプロダクト名(商品名)、バージョン、シリアル番号、表示装置110に表示可能な指示装置用操作画面190の大きさ等の指示装置100に関する一般的な情報である。また、装置設定情報とは、例えば、指示装置100で用いる言語の設定、指示装置100を用いる地域の設定、日時の設定、時刻の設定等の指示装置100の設定に関する情報である。
【0050】
また、アクセシビリティ設定情報とは、例えば、操作者が高齢者や障害者等である場合等に、操作性を向上させるように、自らの身体の機能に応じてなされる装置の設定である。より具体的には、表示装置110に表示させる文字を読みやすくするように、視力が弱い操作者が表示装置110に文字が大きく表示されるようになす設定を一例として挙げることができる。また、アプリケーション設定とは、指示装置100にインストールされている各種アプリケーションの設定の情報である。
【0051】
無線通信部130は、処理装置400の情報と指示装置100自身の情報とを管理装置500に同時に送信することに加えて、指示装置100の操作履歴を管理装置500に送信する。ここで、処理装置400の情報と指示装置100の情報とが無線通信部130から管理装置500と送信されるタイミングは処理装置400による処理の前であるのに対して、指示装置100の操作履歴が管理装置500に送信されるタイミングは、操作者による操作の終了後であって、処理装置400による処理の終了後である。
【0052】
上述の管理装置500へと送信される各種情報は、管理装置500が有する記憶部530にデータベースとして記憶される(
図10を参照)。
【0053】
このように、無線通信部130は、操作者による操作終了後に、操作履歴を管理装置500に送信する操作履歴送信手段として用いられている。
【0054】
指示装置100は、メモリ180と制御部102とをさらに有する。制御部102は、表示装置110と無線通信部130とをプログラムに応じて制御する。
【0055】
図3は、無線通信装置300の構成を示すブロック図である。無線通信装置300は、無線通信アクセスポインとして機能し、
図3に示すように、無線通信部310と、通信インターフェイス部320と、制御部302とを有する。無線通信部310は、例えば指示装置100と無線通信を行う。通信インターフェイス部320は、無線通信装置300をネットワーク700に通信可能に接続する。制御部302は、無線通信部310と通信インターフェイス部320とを制御する。
【0056】
図4は、処理装置400の構成を示すブロック図である。
図4示すように、処理装置400は先述の表示装置480を有し、通信インターフェイス部410をさらに有する、通信インターフェイス部410は、ネットワーク700に対して処理装置400を通信可能に接続する。
【0057】
処理装置400は、無線通信部420をさらに有する。無線通信部420は、無線ネットワークの通信により処理装置400を指示装置100と通信することができるようにする。無線通信部420は、処理装置400の操作履歴を管理装置500に送信する。ここで、処理装置400の操作履歴が管理装置500に送信されるタイミングは、操作者による操作の終了後であって、処理装置400による処理の終了後である。このように、無線通信部420は、操作者による操作終了後に、操作履歴を管理装置500に送信する操作履歴送信手段として用いられている。
【0058】
処理装置400は、原稿読取部430をさらに有する。原稿読取部430は所謂スキャナであって、原稿載置台(不図示)に載置された原稿を読み取る。
【0059】
処理装置400は、記憶部440をさらに有する。記憶部440としては、例えばハードディスドライブを用いることができ、記憶部440には、例えば原稿読取部430で読み取られた画像データ等のデータを保存する。
【0060】
処理装置400は、画像形成部450をさらに有する。画像形成部450は、例えば電子写真方式を採用していて、例えば、外部から入力された画像データや、原稿読取部430で読み取った画像データに基づいて記録媒体として用いられている用紙に画像を形成する。
【0061】
処理装置400は、ファクシミリ部460をさらに有する。ファクシミリ部460は、例えば電話回線に接続されていて、例えば電話回線を介して画像データを送信し、例えば電話回線を介して画像データを受信する。
【0062】
処理装置400は、制御部402をさらに有する。制御部402は、通信インターフェイス部410と、無線通信部420と、原稿読取部430と、記憶部440と、画像形成部450と、ファクシミリ部460と、表示装置480とを制御する。
【0063】
図5は、管理装置500の構成を示すブロック図である。管理装置500は、ネットワーク700に接続されている処理装置400を一元的に管理するための装置であり、処理装置400や指示装置100を管理する。また、管理装置500は、無線通信部130から送信された一連の操作履歴の一切に基づいて、指示装置用操作画面190の表示に操作者の意図を反映させる機能を発揮するものである。また、管理装置500は、
図5に示すように操作部510を有する。操作部510は管理装置500を操作するために用いられ、操作部510としては例えばキーボート等を用いることができる。
【0064】
管理装置500は、通信インターフェイス部520をさらに有する。通信インターフェイス部520は、管理装置500をネットワーク700に通信可能に接続する。通信インターフェイス部520は、後述する制御部502が生成した指示装置用操作画面190(
図1を参照)を指示装置100に送信する。また、通信インターフェイス部520は、制御部502が生成した処理装置用操作画面490(
図1を参照)を処理装置400に送信する。このように、通信インターフェイス部520は、指示装置用操作画面190を指示装置100に送信し、処理装置用操作画面490を処理装置400に送信する操作画面送信手段として用いられている。
【0065】
管理装置500は、メモリ550と、例えば液晶表示装置等を用いることができる表示部540とをさらに有する。
【0066】
管理装置500は、記憶部530をさらに有する。記憶部530としては、例えばハードディスクドライブを用いることができる。記憶部530は、そのデータベース内に指示装置100から送信された指示装置100の情報と処理装置400の情報とを記憶している。このように、記憶部530は、処理装置400の情報と指示装置100の情報とを記憶する装置情報記憶手段として用いられている。また、記憶部530は、そのデータベース内に、指示装置100から送信された指示装置100の操作履歴を記憶し、処理装置400から送信された処理装置400の操作履歴を記憶する。このように、記憶部530は、指示装置100の操作履歴と処理装置400の操作履歴とを記憶する操作履歴記憶手段として用いられている。尚、記憶部530に記憶されるデータの詳細は後述する。
【0067】
管理装置500は制御部502をさらに有する。制御部502は、例えば操作部510の操作に基づいて、通信インターフェイス部520と、記憶部530と、表示部540と、メモリ550とを制御する。
【0068】
また、制御部502は、プログラムを実行することによって、指示装置用操作画面190と処理装置用操作画面490とを生成する。このように、制御部502は指示装置用操作画面190を生成し、処理装置用操作画面490を生成する操作画面生成手段として用いられている。より具体的には、制御部502は、指示装置100の無線通信部130から送信された処理装置400の情報と指示装置100の情報とに基づいて処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190とを生成する。この際、制御部502は、指示装置100の設定に基づいて処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190とを生成することがあり、処理装置400の設定に基づいて処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190とを生成することがある。
【0069】
また、制御部502は、操作者による指示装置100の操作履歴に基づいて処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190とを生成することがある。また、制御部502は、操作者による処理装置400の操作履歴に基づいて処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190と生成することがある。より具体的には、制御部502は、記憶部530に記憶された指示装置100の操作履歴及び記憶部530に記憶された処理装置400の操作履歴との少なくともいずれか一方に基づいて処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190とを生成する。
【0070】
ここで、操作履歴について説明を加えると、操作者による操作履歴は、現時点において処理装置400の操作をしている特定の操作者のみならず、過去において処理装置400を操作して他の操作者の操作履歴も含むものである。また、処理装置400の操作履歴は、現時点において操作されている処理装置400の操作履歴のみならず、ネットワーク700に接続されている他の処理装置400の操作履歴も含むものである。
【0071】
また、制御部502は、データ保存装置600にデータが保存されているか否かに応じて指示装置用操作画面190を生成し、処理装置用操作画面490を生成する。例えば、現時点で処理装置400を操作している操作者がデータ保存装置600に保存したデータであって、処理装置400で処理をすることができるデータがある場合には、制御部502は、処理装置400で処理が可能なデータがデータ保存装置600に保存されていることを示すように、処理装置用操作画面490及び指示装置用操作画面190の少なくとも一方を生成する。
【0072】
図6には、制御部502によって生成された処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190との例が示されている。
図6(A)に示す第1の例においては、指示装置100の言語の設定が英語であることに応じて、制御部502は、処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190とを英語としている。また、操作履歴において、黒単色、片面、縮小・拡大なしのコピーをするとの処理の頻度が最も高く、A社(A Company)へファックスを送信するとの処理の頻度が次に高いことから、制御部502は、黒単色、片面、縮小・拡大なしのコピー処理を指示する「Simple Copy」とのアイコンと、A社へのファックスの送信を指示する「Send FAX → A Company」とのアイコンとを表示するように、処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190とを生成している。
【0073】
また、
図6(B)に示す第2の例においては、指示装置100のアクセシビリティ設定において、視力が弱い操作者に適した設定であって、文字を通常の設定よりも大きく表示する設定がなされていることに応じて、制御部502は、文字の大きさが通常の設定よりも大きくなるように処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190とを生成している。また、操作履歴において、ファックスを送信する頻度が最も高く、次に原稿をスキャンする頻度が高いことから、制御部502は、ファックスの送信を指示する「ファックス」とのアイコンと、原稿のスキャンを指示する「スキャン」とのアイコンとを表示するように指示装置用操作画面190とを生成し、他の操作を指示する「コピー」、「ボックス」、「プリント」、「メニュー」とのアイコンを表示するように指示装置用操作画面190を生成している。
【0074】
図6(C)に示す第3の例では、データ保存装置600にプリントを予約した処理(ジョブ)が保存されていることに基づいて、制御部502は、「予約ジョブがあります」と表示するように指示装置用操作画面190を生成している。また、制御部502は、データ保存装置600に保存されたジョブをプリントすることを指示する「する」とのアイコンと、データ保存装置600に保存されたジョブをプリントしないことを指示する「しない」とのボタンを表示するように処理装置用操作画面490を生成している。
【0075】
図6(D)に示す第4の例では、操作履歴において、A4の用紙に対して、白黒(黒単色)の片面のコピーをする頻度が最も高いことに応じて、制御部502は、用紙としてA4を選択する「用紙サイズ A4」とのアイコンと、黒単色でのコピーを選択する「カラーモード 白黒」とのアイコンと、設定を変えずにすぐにコピーを開始させるための「スタート」とのアイコンを表示するように指示装置用操作画面190を生成している。また、制御部502は、指示装置用操作画面190に表示されるアイコンに加えて、用紙の片面へのコピーを選択する「片面/両面 片面」とのアイコンを表示させるように処理装置用操作画面490を生成している。
【0076】
図6(E)に示す第5の例では、指示装置100のアクセシビリティ設定において、音声による操作の案内をするように設定されていて、さらには、操作履歴でコピーが指示される頻度が最も高いことから、制御部502は、コピーをすることを確認する表示である「コピーをご利用ですか」との表示をするように指示装置用操作画面190を生成するとともに、スピーカー等を備えた発音装置(不図示)を制御して、発音装置に「コピーをご利用ですか」との音声による操作案内をさせている。また、制御部502は、コピーを指示する「コピー」とのアイコンと、スキャンを指示する「スキャン」とのアイコンと、メニュー選択画面に遷移するための「メニュー」とのアイコンを表示するように処理装置用操作画面490を生成している。
【0077】
図7には、処理装置400の表示装置480の表示と、制御部502によって生成された指示装置用操作画面190との例が示されている。
図7に示す例においては、指示装置100による処理の指示は受け付けるものの、表示装置480の表示を変更する機能を有しない処理装置400が用いられている。以下に示す各例においては、制御部502は、処理装置用操作画面490は生成せず、処理装置400の表示装置480には予め定められた画面が表示され、指示装置100の表示装置110には、制御部502が生成した指示装置用操作画面190が表示される。
【0078】
図7(F)に示す第6の例では、表示装置480には、予め定められた画面として、原稿のスキャンを指示するための「Scan」とのアイコンと、メール送信を指示するための「mail」とのアイコンと、ファックスの送信を指示するための「Fax」とのアイコンと、記憶部440の予め定められた領域にデータを記録することを指示するための「Box」とのアイコンを含む画面が表示されている。また、制御部502は、指示装置100の設定と操作履歴と応じて、先述の第1の例(
図7(A)を参照)と同様の指示装置用操作画面190を生成し、この指示装置用操作画面190が表示装置110に表示されている。
【0079】
図7(G)に示す第7の例では、表示装置480には、予め定められた画面として、第6の例(
図7(F)を参照)と同じ画面が表示装置480に表示されている。また、制御部502は、指示装置100の設定と操作履歴とに応じて、先述の第2の例(
図7(B)を参照)と同様の指示装置用操作画面190を生成し、この指示装置用操作画面190が表示装置110に表示されている。
【0080】
図7(H)に示す第8の例では、表示装置480には、予め定められた画面として、第6の例(
図7(F)を参照)と同じ画面が表示装置480の表示されている。また、制御部502は、指示装置100の設定と操作履歴とに応じて、先述の第3の例(
図7(C)を参照)と同様の指示装置用操作画面190を生成し、この指示装置用操作画面190が表示装置110に表示されている。
【0081】
図8には、制御部502によって生成された処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190との例がさらに示されている。
図8に示す例においては、第1の例から第5の例(
図6(A)から
図6(E)を参照)に示す処理装置用操作画面490の大きさよりも、表示装置480の表示領域が小さい処理装置400が用いられている。このため、以下に示す各例においては、第1の例から第5の例で示した処理装置用操作画面490を表示装置480に表示することができない。
【0082】
図8(I)に示す第9の例においては、制御部502は、指示装置100の設定と操作履歴と応じて、先述の第1の例(
図7(A)を参照)と同様の指示装置用操作画面190を生成し、この指示装置用操作画面190が表示装置110に表示されている。一方、表示装置480の表示領域が狭く、先述の第1の例と同様の処理装置用操作画面490を生成しても表示装置480に表示することはできないため、制御部502は、表示装置480に表示することができるように処理装置用操作画面490を生成する。具体的には、制御部502は、
図8(I)に示すように、スキャンを指示するための「scan」とのアイコンと、画面をスクロールさせるための矢印のアイコンとを表示する処理装置用操作画面490を生成する。
【0083】
図8(J)に示す第10の例においては、制御部502は、指示装置100の設定と操作履歴と応じて、先述の第2の例(
図7(B)を参照)と同様の指示装置用操作画面190を生成し、この指示装置用操作画面190が表示装置110に表示されている。一方、表示装置480の表示領域が狭く、先述の第2の例と同様の処理装置用操作画面490を生成しても表示装置480に表示することはできないため、制御部502は、表示装置480に表示することができるように処理装置用操作画面490を生成する。具体的には、制御部502は、
図8(J)に示すように、ファックスを指示するための「ファックス」とのアイコンと、画面をスクロールさせるための矢印のアイコンとを表示する処理装置用操作画面490を生成する。
【0084】
図8(K)に示す第11の例においては、制御部502は、指示装置100の設定と操作履歴と応じて、先述の第3の例(
図7(C)を参照)と同様の指示装置用操作画面190を生成し、この指示装置用操作画面190が表示装置110に表示されている。一方、表示装置480の表示領域が狭く、先述の第3の例と同様の処理装置用操作画面490を生成しても表示装置480に表示することはできないため、制御部502は、表示装置480に表示することができるように処理装置用操作画面490を生成する。具体的には、制御部502は、
図8(K)に示すように、A4サイズの用紙を選択する指示するための「用紙サイズ A4」とのアイコンと、画面をスクロールさせるための矢印のアイコンとを表示する処理装置用操作画面490を生成する。
【0085】
図9には、管理装置500の記憶部530に記憶されているデータが説明さていている。
図9に示すように、記憶部530には、処理装置400の情報であるデータD1と、指示装置100の情報であるデータD2と、処理装置400に対する操作履歴であるデータD3と、指示装置100に対する操作履歴であるデータD4と、処理の履歴(ジョブの履歴)のデータであるデータD5とが記憶されている。
【0086】
これらのデータのうち、処理装置400の情報であるデータD1と指示装置100の情報であるデータD2とは、先述のように、操作者による操作開始時に指示装置100から管理装置500へと同時に送信される。
【0087】
また、処理装置400に対する操作履歴であるデータD3と、指示装置100に対する操作履歴であるデータD4とは、先述のように、処理装置400による処理の終了時に管理装置500へと送信される。さらには、処理の履歴のデータであるデータD5も処理装置400による処理の終了時に管理装置500へと送信される。
【0088】
また、処理装置400に対する操作履歴であるデータD3は、処理装置400から処理装置へと送信され、指示装置100に対する操作履歴であるデータD4は指示装置100から管理装置500に送信され、処理の履歴のデータであるデータD5は処理装置400から管理装置500に送信される。
【0089】
図10には、処理装置400の情報であるデータD1と指示装置100の情報であるデータD2の詳細が示されている。これらのデータは処理装置400の記憶部440にデータベースとして記憶される。このため、
図10は、記憶部440のデータベースの構造を説明するものでもある。
【0090】
図10に示すように、処理装置400の情報は、処理装置400A、400B、400Cというように、それぞれの処理装置400毎に記憶されている。処理装置400が3台以上である場合においても、データベースにはそれぞれの処理装置400毎に情報が記憶される。
【0091】
また、指示装置100の情報であるデータD2は、指示装置100A、100B、100Cというように、それぞれの指示装置100毎に記憶されている。ここまでの説明においては、1台の指示装置100が用いられる場合を例として説明をしてきたものの、この実施形態に係る処理システム10は複数の指示装置100を用いることができ、例えば、処理システム10を利用する複数の操作者(ユーザ)がそれぞれに携帯しているスマートフォンを指示装置100として用いることができる。指示装置100が3台以上である場合も、データベースに、それぞれの指示装置100毎に情報が記憶される。
【0092】
処理装置400の情報であるデータD1としては、先述のように搭載機能情報、装置のステータス情報、装置一般情報、装置設定情報等を挙げることができる。また、処理装置400の情報であるデータD1として、管理装置500による管理IDが記憶されている。ここで、管理装置500による管理IDは、UUID(Universally Unique Identifier)に相当するものであり、管理装置500が情報を取得した後に、管理装置500側で生成し、それぞれの処理装置400に割り当てられる。
【0093】
処理装置の情報であるデータD2としては、先述のように、装置一般情報、装置設定情報、アクセシビリティ設定情報、アプリケーション設定情報を挙げることができる。また、指示装置100の情報であるデータD2として、管理装置500による管理IDが記憶されている。管理装置500により管理IDは、処理装置400の場合と同様にUUIDに相当するものである。
【0094】
図11には、処理装置400に対する操作者による操作履歴であるデータD3の詳細に示されている。このデータは、処理装置400の記憶部440にデータベースとして記憶される。このため、
図11は、記憶部440のデータベースの構造を説明するものである。
【0095】
図11に示すように、データD3は処理装置400A、400B、400Cというように、それぞれの処理装置400毎に記憶されている。また、データD4は指示装置100A、100B、100Cというように、それぞれの指示装置100毎に記憶されている。
【0096】
処理装置400に対する操作履歴であるデータD3は、処理装置用操作画面490の操作に関する情報である画面操作情報と、管理装置500による管理IDとを含むものである。画面操作情報は、操作者による処理装置用操作画面490の操作履歴であり、より詳細には、処理装置用操作画面490で選択された機能と、処理実行時のパラメータ設定と、処理実行の日時とを含むものである。管理装置500による管理IDは、先述のように管理装置500側で生成し、それぞれの処理装置400に割り当てられる。
【0097】
図12には、指示装置100に対する操作者による操作履歴であるデータD4が示されている。このデータは、処理装置400の記憶部440にデータベースとして記憶される。このため、
図12は、記憶部440のデータベースの構造を説明するものである。
【0098】
図12に示すように、データD4は指示装置100A、100B、100Cというように、それぞれの指示装置100毎に記憶されている。また、それぞれの指示装置100について、操作履歴(履歴データ)が時系列で記憶されている。
【0099】
それぞれの指示装置100毎に、時系列で記憶されている操作履歴は、
図12に指示装置100Aの最初の操作履歴(履歴データ(1))が一例として示されているように、対象画面と、対象UI(ユーザインターフェイス)と、操作者による操作と、設定変更値と、経過時間とを含むものである。ここで、対象画面とは、奏者者により操作された画面である。また、対象UIとは、操作者により操作された例えばアイコン等のユーザインターフェイスである。また、設定変更値とは、操作者による操作によって変更されたパラメータであり、パラメータが変更された場合にのみ記憶されるものである。また、経過時間とは、操作者が操作を開始した時点を始点として計測された、それぞれの操作が介された時間(分、秒)である。
【0100】
図12に示す例においては、指示装置100Aの最初の操作履歴の詳細が、操作の開始を記録する行L100から操作の終了を記録する行L118まで時系列に記録されている。例えば、行L102は、対象画面が機能を選択する「メニュー」画面であって、対象UIが機能としてコピー機能を選択する「コピーアイコン」であって、操作者による操作が「タップ」であり、操作による設定値の変更はされず、経過時間が「0:01」すなわち1秒である操作を記録している。
【0101】
また、例えば、行L112は、操作画面がコピーをする用紙の大きさを選択する「用紙パラメータ」であって、対象UIが用紙の大きさとしてA3を選択する「A3」ボタンであって、操作者による操作が「タップ」であって、操作者による操作で用紙の大きさがB4からA3に変更され、経過時間が「0:16」すなわち16秒である操作を記録している。
【0102】
上述のように、処理システム10においては、例えば、行L116における「スタートボタン」の「タップ」等の直接にジョブの実行を処理する操作のみならず、例えば、行L110における「A4→B4」、行L112における「B4→A3」というような設定を変更する操作履歴として記録している。さらには、この処理システム10においては、直接のジョブの実行を操作する操作でもなく、設定を変更するための操作でもない操作者による全ての操作履歴を記録している。
【0103】
このため、処理システム10では、例えば、操作者がパラメータを変更するための画面へと画面を遷移させる操作をしたものの、その画面でパラメータの変更をせずに、前の画面に戻るように画面を遷移させるとの一連の操作等も操作履歴として記録される。また、処理システム1では、短時間の間に、連続して、同じジョブを実行させる操作であって、連続する各操作において、それぞれにパラメータが変更されているというような一連の操作等も操作履歴として記録される。
【0104】
また、処理システム1では、例えば、各種パラメータをそれぞれに変更するための複数の画面に一の画面からそれぞれ遷移しているものの、遷移先のそれぞれの画面ではいずれもパラメータの変更をせずに、上述の一の画面に戻るように遷移したとの一連の操作等も操作記録として記録される。また、処理システム10では、例えば、ジョブの実行中に操作者がそのジョブを取り消す操作をし、ジョブの操作を取り消した後に取り消した操作におけるパラメータを変更する操作をし、パラメータを変更してジョブを再び実行させる操作をしたとの一連の操作等も操作履歴として記録される。
【0105】
また、
図12に示すデータに加えて、処理装置400Aの管理装置500による管理IDが記録されている。管理装置500による管理IDは、先述のように管理装置500側で生成し、それぞれの指示装置100に割り当てられる。
【0106】
図13には、処理装置400の処理の履歴(ジョブの履歴)のデータであるデータD5の詳細が示されている。このデータは、処理装置400の記憶部440にデータベースとして記憶されている。このため、
図13は、記憶部440のデータベースの構造を説明するものでもある。
図12に示すように、データD5は処理装置400A、400B、400Cというように、それぞれの処理装置400毎に記憶されている。
【0107】
処理の履歴のデータであるデータD5は、先述の管理装置による管理IDと、処理(ジョブ)のIDと、処理タイプ(ジョブタイプ)と、処理の実行日時と、処理のステータスと、その他の情報とを含むものである。処理IDとは、処理装置400内における処理のIDである。また、処理タイプとは、例えば、コピー、スキャン、ファックスの送受信等の処理のタイプである。
【0108】
また、処理日時とは、処理の実行を開始した日時と処理の実行が終了した日時である。また、ステータスとは、処理の状態であり、処理が成功したのか、処理が失敗したのか、処理がキャンセルされたのかを示す情報である。また、処理の種類によって、その処理の種類に応じて、例えば実行パラメータの設定等の処理の詳細な履歴情報が記憶される。
【0109】
図14には、管理装置500の記憶部530に記憶されるデータの構成が説明されている。
図14に示すように、処理装置400の情報であるデータD1と、指示装置100の情報であるデータD2と、処理装置400に対する操作履歴であるデータD3と、指示装置100に対する操作履歴であるデータD4と、処理の履歴のデータであるデータD5とは、実行された処理単位(ジョブ単位)で、それぞれに関連付けて記憶されている。
【0110】
例えば、
図14に示す例においては、行L1に処理装置400Aに対して指示装置100Aから操作された処理におけるデータD1、データD2、データD3、データD4及びデータD5が関連付けて記憶されている。また、行L2に、処理装置400Aに対して指示装置100Bから操作された処理におけるデータD1、データD2、データD3、データD4及びデータD5が関連付けて記憶されている。また、行L3に、処理装置400Bに対して指示装置100Aから操作された処理におけるデータD1、データD2、データD3、データD4及びデータD5が関連付けて記憶されている。
【0111】
また、記憶部530には、処理装置400における処理の終了時に、終了した処理におけるデータD1と、データD2と、データD3と、データD4と、データD5とが関連付けて追加される。例えば、
図13に示すように、処理装置400Cに対して指示装置100Aから指示された処理の終了時にデータD1と、データD2と、データD3と、データD4と、データD5とが関連付けて行L4に追加される。以下の説明において、一つの処理(ジョブ)に対して関連付けられたデータD1と、データD2と、データD3と、データD4と、データD5をデータ群と呼ぶ。
【0112】
以上で説明をしたデータ群を用いて、制御部502は、処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190とを生成している。この際、制御部502は、上述のデータ群の全てを用いるとは限らず、上述のデータ群のなから処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190との生成に適したデータ群を選択して用いることがある。また、制御部502は、上述のデータ群を用いて、操作者が所望する処理を予想し、予想に基づいて処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190とを生成している。
【0113】
さらには、制御部502は、例えば指示装置100に対する操作履歴から、指示装置100の表示装置110に表示される指示装置用操作画面190の表示を最適化している。以下の説明では、指示装置100に対する操作履歴に基づいて指示装置100の表示装置110に表示される指示装置用操作画面190の表示を最適化する場合を例として示すものの、これに替えて又はこれに併せて、処理装置400の操作履歴に基づいて、処理装置400の表示装置480に表示される処理装置用操作画面490の表示が最適化されるようにしてもよい。
【0114】
以下、制御部502によるデータ群の選択と、操作者が所望する処理の予想と、処理装置用操作画面490及び指示装置用操作画面190の生成と、指示装置用操作画面190の表示を最適化とについて具体的に説明する。
【0115】
図15は、制御部502によるデータ群の選択を説明するフローチャートである。以下の説明においては、指示装置100Aを用いて処理装置400Aに処理を指示する場合であって、処理装置400B及び処理装置400Cが処理装置400Aと設定や機能において類似したものである場合を例とする。
【0116】
図15に示すように、管理装置500が指示装置100Aから情報を受信すると、制御部502はデータ群の選択を開始する。すなわち、ステップS10において、制御部502は、記憶部530に記憶されているデータ群(
図14を参照)の中に、指示装置100Aから指示がなされたデータ群があるか否かを判別する。つまりは、制御部502は、今回の指示において指示に用いられた指示装置100と同じ指示装置100から指示されたデータ群があるか否かを判別する。
【0117】
ステップS10において、該当するデータ群がないと判別した場合はステップS20に進む。一方、該当するデータ群があると判別した場合はステップS50に進む。
【0118】
ステップS20では、制御部502は、指示を発した指示装置100が指示装置100Aではないものの(例えば、指示装置100B、指示装置100Cが指示を発したものの)、処理装置400Aでデータが処理されたデータ群があるか否かを判別する。すなわち、制御部502は、任意の指示装置100から指示が発せられ、今回の処理に用いられる処理装置400と同じ処理装置400で処理されたデータ群があるか否かを判別する。
【0119】
ステップS20で、該当するデータ群がないとの判別した場合は、ステップS30に進む。一方、該当する指示があると判別した場合は、ステップS90に進む。
【0120】
ステップS30では、制御部502は、任意の指示装置100から指示が発せられ、処理装置400Aと設定や機能において似た処理装置である処理装置400B、400Cで処理がされたデータ群がデータベース中にあるか否かを判別する。すなわち、制御部502は、任意の指示装置100から指示が発せされ、今回の処理をする処理装置400と設定や機能において似た処理装置400で処理がされたデータ群がデータベース中にあるか否かを判別する。
【0121】
ステップS30において該当するデータがないと判別した場合は、ステップS40に進み、該当するデータがあるとの判別がなされた場合はステップS100に進む。
【0122】
ステップS40に進んだ場合、制御部502は、データベースに記憶されたデータに基づいて処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190とを最適化することはせず、予め定められた処理装置用操作画面490と指示装置用操作画面190とを生成する。
【0123】
ステップS50においては、制御部502は、指示装置100Aから指示が発せされたとの前提のもとで。処理装置400Aで処理がなされたデータ群の有無を判別する。すなわち、制御部502は、今回の処理で指示を発した指示装置100と同じ指示装置100から指示が発せられ、今回の処理に用いられる処理装置400と同じ処理装置400で処理がなされたデータの有無を判別する。
【0124】
ステップS50で該当するデータ群があるとの判別をした場合はステップS60に進む。一方、ステップS50で該当するデータがないとの判別がなされた場合はステップS70に進む。
【0125】
ステップS60では、制御部502は、データベースに記憶されている指示装置100Aで指示がなされ、処理装置400Aで処理がなされたデータ群であって、データベースに記憶されているデータ群だけで指示装置用操作画面190及び処理装置用操作画面490の最適化が可能であるか否かの判別をする。すなわち、ステップS80では、今回の指示に用いられた指示装置100と同じ指示装置100から指示が発せられ、今回の処理をする処理装置400と同じ処理装置400で処理がなされたデータ群だけで指示装置用操作画面190の最適化が可能であるか否かの判別をする。
【0126】
ここで、今回の指示に用いられた指示装置100と同じ指示装置100から指示が発せられ、今回の処理をする処理装置400と同じ処理装置400で処理がなされたデータ群だけで指示装置用操作画面190の最適化が可能であるか否かの判別は、抽出されたデータ群の数が十分であるかどうかや、抽出されたデータ群における処理日時が、最近のものであるのか、古いものであるのか等に基づいてなされる。
【0127】
ステップS60で、該当するデータだけで指示装置用操作画面190等の最適化が可能であると判別がなされた場合はステップS80に進み、該当するデータだけは指示装置用操作画面190等の最適化が不可能であると判別がなされた場合はステップS70に進む。
【0128】
ステップS70では、制御部502は、指示装置100Aから指示が発せられ、任意の処理装置400で処理がなされたデータ群を指示装置用操作画面190の最適化に用いる。すなわち、制御部502は、今回の処理で指示を発した指示装置100と同じ指示装置100から指示が発せられ、任意の処理装置400で処理がなされたデータ群を指示装置用操作画面190と処理装置用操作画面490との最適化に用いる。
【0129】
ステップS80では、制御部502は、指示装置100Aから指示が発せられ、処理装置400Aで処理がなされたデータ群を指示装置用操作画面190の最適化に用いる。すなわち、制御部502は、今回の処理で指示を発した指示装置100と同じ指示装置100から指示が発せられ、今夏の処理で処理をする処理装置400と同じ処理装置400で処理がなされたデータ群を指示装置用操作画面190の最適化に用いる。
【0130】
ステップS90では、制御部502は、任意の指示装置から指示が発せられ、処理装置400Aで処理がなされたデータ群を指示装置用操作画面190の最適化に用いる。すなわち、制御部502は、任意の指示装置100から指示が発せられ、今回の処理で処理をする処理装置400と同じ処理装置400で処理がなされたデータ群を指示装置用操作画面190の最適化に用いる。
【0131】
ステップS100では、制御部502は、任意の指示装置100から指示が発せられ、今回の処理をする処理装置400Aと設定及び機能において類似している処理装置である処理装置400B又は処理装置400Cで処理がなされたデータ群を指示装置用操作画面190の最適化に用いる。すなわち、制御部502は、データベースの中の任意の指示装置100から指示がなされ、今回の処理で処理をする処理装置400と設定及び機能において類似している処理装置400で処理がなされたデータ群を指示装置用操作画面190の最適化に用いる。
【0132】
図16は、最適化に用いるデータ群を選択した後の、制御部502による操作者が所望する処理の予想を示すフローチャートである。以下の説明では、指示装置100Aを用いて処理装置400Aに処理を指示する場合を例とする。
【0133】
指示装置用操作画面190の最適化に用いるデータ群を選択(
図15を参照)した後に、ステップS200において、制御部502は、処理装置400Aで実行が可能な機能の判別をする。すなわち、制御部502は、今回の処理で用いられる処理装置400で実行可能な処理の機能を判別する。この判別は処理装置400の情報であるデータD1(
図9を参照)に基づいてなされる。
【0134】
次のステップであるステップS210では、制御部502は、履歴データを参照して、指示装置用操作画面190を最適化するにあたり、無効とするべきデータ群があるか否かを判別し、無効とすべきデータ群があれば無効とする。例えば、記憶部530のデータベースに記憶された処理の履歴のデータであるデータD5を参照し、処理(ジョブ)の終了ステータスが正常終了ではないデータ群を無効とする。
【0135】
次のステップであるステップS220では、制御部502は、ステップS210で無効とされたデータ群以外のデータ群の数を、ステップS200で実行が可能であると判別された機能毎にカウントする。
【0136】
次のステップであるステップS230では、制御部502は、ステップS220でカウントされた数が多い機能と、ステップS220でカウントされた数が少ない機能とのカウントされた数の差が予め定められた一定数以上であるか否かを判別し、上述のカウントの差が一定数以上である場合はステップS250に進み、上述のカウント数の差が一定数以上でない場合は(上述のカウント数が一定数未満である場合は)ステップS240に進む。
【0137】
ステップS240では、制御部502は、ステップS210で無効とされたデータ群以外のデータ群から処理の日時が特定の日時よりも古いものをカウントの対象外として、ステップS230において機能毎にカウントされるデータ群を予め定められた特定の日時よりも新しいものとする。
【0138】
ステップS250では、制御部502は、ステップS230で数が少ない機能のカウントされた数とのカウント数の差が予め定めされた一定数以上であると判別された機能を、操作者が所望する機能であると予測する。ここで、操作者が所望する制御部502が予測する機能は一つであるとは限らず、複数の機能を予測することがある。すなわち、「コピー」とのように機能の一つは操作者が所望する機能であると予測することもあれば、「スキャンとファックス」、「プリン、ボックス保存、メール」とのように複数の機能を操作者が所望する機能として予想することもある。
【0139】
以上で説明をした操作者が所望する機能の予測と同様にして、制御部502は、操作者が所望する各種パラメータを予測する。
【0140】
図17は、操作者が所望する機能及びパラメータを予測した後の制御部502よる指示装置用操作画面190と処理装置用操作画面490との生成を説明するフローチャートである。
【0141】
操作者が所望する機能とパラメータとの予測が完了(
図16を参照)した後に、ステップS310において、制御部502は、操作者がデータ保存装置600に保存し、処理を予約したジョブ(予約ジョブ)があるか否かを判別し、予約ジョブがあるとの判別をした場合はステップS312に進み、予約ジョブがないとの判別をした場合はステップS320に進む。
【0142】
ステップS312では、制御部502は、今回の処理で処理を指示された処理装置400でデータ保存装置600に保存されている予約ジョブがプリント可能であるか否かを判別し、出力が可能であればステップS314に進み、出力が可能でなければステップS320に進む。
【0143】
ステップS314では、制御部502は、予約ジョブの出力を指示する画面を生成する(
図6(C)を参照)。
【0144】
ステップS320では、制御部502は、指示装置100の表示装置110からの操作と、処理装置400の指示装置100からの操作とに偏りがあるか否かを判別する。ここで、指示装置100の表示装置110からの操作と、処理装置400の操作装置410からの操作とに偏りがあるか否かは、データベースに記憶された処理装置400に対する操作履歴であるデータD3と、指示装置100に対する操作履歴であるデータD4を用いて判別され、例えば、操作装置410と表示装置110との一方を用いての操作の回数と他方を用いての操作の回数との比率が一定数以上である場合に、操作に偏りがあると判別する。
【0145】
ステップS320で偏りあると判別した場合はステップS330に進み、ステップS320で偏りがないとの判別がなされた場合は、ステップS340に進む。
【0146】
ステップS330では、制御部502は、指示装置100の表示装置110と、処理装置400の表示装置480とどちらが主として操作に用いられているのかを判別し、処理装置400の表示装置480が主として操作に用いられているとの判別した場合はステップS342に進み、指示装置100の表示装置110が主として操作に用いられていると判別した場合は、ステップS344に進む。
【0147】
ステップS340においては、制御部502は、指示装置用操作画面190と処理装置用操作画面490との双方を最適化するものとする。
【0148】
ステップS342においては、制御部502は、処理装置用操作画面490を最適化し、指示装置用操作画面190を、処理装置用操作画面490を補助する補助メニュー画面として生成する。
【0149】
ステップS344においては、制御部502は、指示装置用操作画面190を最適化し、処理装置用操作画面490を、指示装置用操作画面190を補助する補助メニュー画面として生成する。
【0150】
図18は、指示装置用操作画面190を最適化する処理を示すフローチャートである。指示装置用操作画面190を最適化する(
図17におけるステップS340、ステップS344を参照)場合、制御部502は、ステップS402で、指示装置100の情報であるデータD2から表示装置110の画面の大きさを確認し、指示装置用操作画面190の大きさを決定する。
【0151】
次のステップであるステップS404では、制御部502は、指示装置100の情報であるデータD2からアクセシビリティの設定を確認し、アクセシビリティの設定に基づいて指示装置用操作画面190の背景色と、指示装置用操作画面190に表示する文字の大きさと、指示装置用操作画面190に表示するアイコンの大きさとを決定する。
【0152】
次のステップであるステップS406では、制御部502は、指示装置100の情報であるデータD2から指示装置用操作画面190の表示に用いる言語と、その言語を指示装置用操作画面190に表示するフォントとを決定する。
【0153】
次のステップであるステップS500では、制御部502は、指示装置100に対する操作者の操作履歴であるデータD4に基づいて、指示装置用操作画面190の最適化をする。ステップS500における指示装置用操作画面190の最適化の詳細は後述する。
【0154】
次のステップであるステップS602では、制御部502は、ステップS402、ステップS404、ステップS406での決定と、ステップS500による最適化とに基づいて、最適化された指示装置用操作画面190を生成する。
【0155】
図19は、指示装置用操作画面190を、指示装置100に対しする操作者の操作履歴であるデータD4に基づいて最適する処理(
図18におけるステップS500を参照)を示すフローチャートである。
【0156】
図19に示すように、ステップS502において、制御部502は、操作の開始から操作の終了までの時間(
図12における経過時間)と、操作ステップ(
図12における操作開始を示す行L100から操作の終了を示す行までの行数)とが長いか否かを判別し、長いとの判別をした場合には、ステップS504に進み、長くない(「通常」である)と判別をした場合はステップS506に進む。
【0157】
ここで、操作時間と操作ステップとの双方が通常よりも長い場合にステップS504に進むようにしてもよいし、操作時間と操作ステップとの少なくともいずれか一方が通常よりも長い場合にステップS504に進むようにしてもよい。また、作業時間と操作ステップとが長いか否かの判別は、予め定められた時間やステップの数を基準としてよいし、これまでの平均値等を基準としてもよい。
【0158】
ステップS504では、第1の原因分析と対策とがなされる。具体的には、制御部502は、操作時間と操作ステップとが長い原因の分析をし、対策(指示装置用操作画面190の最適化)の決定をする。例えば、操作ステップが多く、対象UI(ユーザインターフェイス)の誤選択が多い場合は、制御部502は、アイコン等のUIが小さく誤操作が発生していると原因を分析し、アイコン等のUIのサイズ大きくしたり、誤選択が生じにくくなるようにしたりするように指示装置用操作画面190におけるアイコン等の配置を最適化することを決定する。
【0159】
また、例えば、前の画面から遷移した直後から次の操作までに時間を要している場合は、画面の構成が複雑であり、操作者が操作のためのボタン等のUIを発見するまでに時間を要していると原因を分析し、ボンタン等のUIが見つけやすくなるように、指示装置用操作画面190の構成を単純にするとの指示装置用操作画面190の最適化を決定する。また、例えば、指示装置用操作画面190の特定の位置を繰り返してタップしたり、ドラッグをしたりしている場合は、操作者に操作方法の誤解があるためであると原因を分析し、単にボタン等のUIを表示するのではなく、操作ガイドを表示するとの指示装置用操作画面190の最適化を決定する。
【0160】
ステップS506においては、制御部502は、同一の操作の有無、すなわち同一の操作とその操作の取り消しとが繰り返されているか否かを判別し、同一の操作の繰り返しが有るとの判別がなされた場合にはステップS508に進み、同一の操作がないとの判別がなされた場合にはステップS510に進む。
【0161】
ステップS508では、第2の原因分析と対策とがなされる。具体的には、制御部502は、同一操作が繰り返される原因を分析し、対策(指示装置用操作画面190の最適化)の決定をする。例えば、同一の操作の繰り返しは、指示装置用操作画面190における文字、アイコン、ボンタ等のUIが誤解を与えているためであると原因を分析し、文字、アイコン、ボタン等のUIの表示を誤解が生じにくくなるように指示装置用操作画面190を最適化することを決定する。
【0162】
また、例えば、同一の操作の切り返しは、操作後に、操作者が意図した操作による設定の変更がなされたか否かを確認するために生じていると原因を分析し、操作による設定の変更を操作者が確認できるように指示装置用操作画面190を最適化することを決定する。
【0163】
ステップS510においては、制御部502は、指示装置用操作画面190における画面スクロールの頻度が多いか否かを判別し、画面スクロールが多いとの判別がなされた場合はステップS512に進み、画面スクロールが多くはない(少ない)との判別がなされた場合はステップS514に進む。
【0164】
ステップS512では、第3の原因分析と対策とがなされる。例えば、スクロールは、画面上における例えば文字、アイコン等の表示データが過多でることにより多くなっていると原因を分析し、画面上におけるデータ表示の過多を解消するように、一時的にカテゴリ分け表示(フィルター表示)となるように指示装置用操作画面190を修正する。
【0165】
また、ステップS510におけるスクロールが多いか否かの判別とは別に、操作者による画面のスクロールの速度を判別し、スクロールの速度が速すぎたり、遅すぎたりする場合に、スクロールの速度が適当な範囲内の値となるように、指示装置用操作画面190を修正することを制御部502が決定するようにしてもよい。
【0166】
ステップS514においては、制御部502は、操作により設定の変更が有ったか否かを判別し、設定の変更があった場合はステップS514に進み、設定の変更がなかった場合は、ステップS516に進む。
【0167】
ステップS516では、第4の原因分析と対策とがなされる。例えば、制御部502は、設定の変更がなされた原因は、設定が変更されたパラメータの初期設定(初期表示)が適切でないためであると分析し、初期表示を変更するように指示装置用操作画面190を変更する決定をしたり、初期表示において特定の値を表示するのではなく、初期表示において所望の値を選択することができるように指示装置用操作画面190を変更することを決定したりする。
【0168】
ステップS518においては、制御部502は、同一のジョブの連続実行の有無を判別し、同一ジョブの連続実行があると判別した場合はステップS520に進み、同一ジョブの連続実行がないと判別した場合はステップS530に進む。
【0169】
ステップS520では、第5の原因分析と対策とがなされる。例えば、制御部502は、同一ジョブの連続実行における各ジョブがそれぞれにパラメータを変更しての実行である場合は、同一ジョブの連続実行は、操作者がパラメータの確認をせずにジョブ実行していることに原因があると原因の分析をし、操作者にパラメータの確認を促すように指示装置用操作画面190を修正することを決定する。また、例えば、同一ジョブの連続実施に規則性がある場合、制御部520は、操作者の画面を遷移させる操作の負担を低減させるように、上述の操作性に基づいて画面を遷移させるように指示装置用操作画面190の修正を決定する。
【0170】
ステップS530では、ステップS504、ステップS508、ステップS512、ステップS516及びステップS520での決定に基づいて、制御部520は指示装置用操作画面190を再構成する。
【0171】
図20は、処理装置用操作画面490を最適化する処理を示すフローチャートである。
処理装置用操作画面490を最適化する(
図17におけるステップS342、ステップS344を参照)場合、制御部502は、ステップS702で、処理装置400の情報であるデータD1から表示装置480の画面の大きさを確認し、処理装置用操作画面490の大きさを決定する。
【0172】
次のステップであるステップS704では、制御部502は、指示装置100の情報であるデータD2からアクセシビリティの設定を確認し、アクセシビリティの設定に基づいて処理装置用操作画面490の背景色と、処理装置用操作画面490に表示する文字の大きさと、処理装置用操作画面490に表示するアイコンの大きさとを決定する。
【0173】
次のステップであるステップS706では、制御部502は、指示装置100の情報であるデータD2から、処理装置用操作画面490の表示に用いる言語と、その言語を処理装置用操作画面490に表示するフォントとを決定する。
【0174】
次のステップであるステップS708では、制御部502は、処理装置400に対する操作者の操作履歴であるデータD3に基づいて、処理装置用操作画面490の最適化をする。ステップS708における指示装置用操作画面190の最適化は、先述の指示装置用操作画面190の最適化(ステップS500、
図19を参照)と同様である。
【0175】
次のステップであるステップS710では、制御部502は、ステップS702、ステップS704、ステップS706での決定と、ステップS708での決定とに基づいて処理装置用操作画面490を生成する。
【0176】
以上の説明においては、指示装置100の操作履歴に基づいて指示装置用操作画面190の最適化がなされる例を説明したものの、指示装置100の操作履歴及び処理装置400の操作履歴に基づいて指示装置用操作画面190を最適化するようにしてもよい。また、以上の説明においては、処理装置400の操作履歴に基づいて処理装置用操作画面490の最適化がなされる例を説明したものの、指示装置100の操作履歴及び処理装置400の操作履歴に基づいて処理装置用操作画面490を最適化するようにしてもよい。