特許第6893173号(P6893173)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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6893173CNS障害を処置するための組成物および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6893173
(24)【登録日】2021年6月2日
(45)【発行日】2021年6月23日
(54)【発明の名称】CNS障害を処置するための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
   C07J 17/00 20060101AFI20210614BHJP
   C07J 31/00 20060101ALI20210614BHJP
   C07J 33/00 20060101ALI20210614BHJP
   C07J 41/00 20060101ALI20210614BHJP
   C07J 43/00 20060101ALI20210614BHJP
   C07J 51/00 20060101ALI20210614BHJP
   A61K 31/56 20060101ALI20210614BHJP
   A61K 31/58 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 23/00 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 25/02 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 25/14 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 25/18 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 25/20 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 25/30 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 27/16 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 39/02 20060101ALI20210614BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210614BHJP
【FI】
   C07J17/00CSP
   C07J31/00
   C07J33/00
   C07J41/00
   C07J43/00
   C07J51/00
   A61K31/56
   A61K31/58
   A61P23/00
   A61P25/00
   A61P25/02
   A61P25/04
   A61P25/08
   A61P25/14
   A61P25/18
   A61P25/20
   A61P25/24
   A61P25/28
   A61P25/30
   A61P27/16
   A61P39/02
   A61P43/00 121
【請求項の数】18
【全頁数】208
(21)【出願番号】特願2017-528154(P2017-528154)
(86)(22)【出願日】2015年11月27日
(65)【公表番号】特表2017-535586(P2017-535586A)
(43)【公表日】2017年11月30日
(86)【国際出願番号】CN2015095765
(87)【国際公開番号】WO2016082789
(87)【国際公開日】20160602
【審査請求日】2018年11月26日
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2014/092369
(32)【優先日】2014年11月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514058913
【氏名又は名称】セージ セラピューティクス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ボテージャ, ガブリエル マルティネス
(72)【発明者】
【氏名】ハリソン, ボイド エル.
(72)【発明者】
【氏名】ロビショー, アルバート ジーン
(72)【発明者】
【氏名】サリトゥロ, フランセスコ ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ベレシス, リチャード トーマス
【審査官】 山本 昌広
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/169831(WO,A1)
【文献】 特表平9−510701(JP,A)
【文献】 特表2016−516786(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/071449(WO,A1)
【文献】 国際公開第98/05337(WO,A1)
【文献】 特開昭49−48652(JP,A)
【文献】 特開昭52−142056(JP,A)
【文献】 米国特許第3953429(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07J 1/00−75/00
A61K 31/00−31/80
A61P 1/00−43/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化208】
[この文献は図面を表示できません]

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって;式(I)において:
環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールは、フェニル、ナフチル、または5〜6員ヘテロシクリルと縮合したフェニルであり、前記ヘテロアリールは、5〜6員ヘテロアリール基または1つの環がヘテロ原子を含まない二環式ヘテロアリール基であり;
は、非置換のC1〜6アルキルであり;
は、水素であり;
3aは、水素であり、そしてR3bは、水素であり;
は、水素であり;
は、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、非置換のC1〜6アルキルであり;
は、水素であり;そして
【化209】
[この文献は図面を表示できません]

は、単結合を表す、
化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
【請求項2】
前記式(I)の化合物は、式(I−a):
【化213】
[この文献は図面を表示できません]

の化合物である請求項に記載の化合物であって、式(I−a)において:
nは、0、1、2、3、4、5、または6であり;そして
の各々は独立して、ハロゲン、シアノ、C1〜6アルキル、−N(R)(R)、−N(R)C(O)RAA、−N(R)C(O)ORAA、−SRAAまたは−ORAAであり、ここでRAAは、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか;あるいは
2個のR基はそれらが結合している原子と一緒になって、環を形成する、化合物。
【請求項3】
前記式(I)の化合物は、式(I−b):
【化214】
[この文献は図面を表示できません]

の化合物である、請求項に記載の化合物。
【請求項4】
前記式(I)の化合物は、式(I−b−i)または(I−b−ii):
【化215】
[この文献は図面を表示できません]

の化合物である、請求項に記載の化合物。
【請求項5】
前記式(I)の化合物は、式(I−c):
【化216】
[この文献は図面を表示できません]

の化合物である、請求項に記載の化合物。
【請求項6】
前記式(I)の化合物は、式(I−c−i)または(I−c−ii):
【化217】
[この文献は図面を表示できません]

の化合物である、請求項に記載の化合物。
【請求項7】
前記式(I)の化合物は、式(I−f):
【化218】
[この文献は図面を表示できません]

の化合物である、請求項に記載の化合物。
【請求項8】
前記式(I)の化合物は、式(I−d−i)または(I−d−ii):
【化219】
[この文献は図面を表示できません]

の化合物である、請求項に記載の化合物。
【請求項9】
Aは、5〜10員環である、請求項に記載の化合物。
【請求項10】
Aは、フェニル、ナフチル、フラニル、チオフェニル、チアゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、またはトリアゾリルである、請求項に記載の化合物。
【請求項11】
は、−CHである、請求項に記載の化合物。
【請求項12】
前記化合物は、
【化220】
[この文献は図面を表示できません]

【化221】
[この文献は図面を表示できません]

【化222】
[この文献は図面を表示できません]

【化223】
[この文献は図面を表示できません]

【化224】
[この文献は図面を表示できません]

【化225】
[この文献は図面を表示できません]

【化226】
[この文献は図面を表示できません]

【化227】
[この文献は図面を表示できません]

【化228】
[この文献は図面を表示できません]

【化229】
[この文献は図面を表示できません]

【化230】
[この文献は図面を表示できません]

【化231】
[この文献は図面を表示できません]

【化232】
[この文献は図面を表示できません]

【化233】
[この文献は図面を表示できません]

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩および薬学的に受容可能な賦形剤を含む、薬学的組成物。
【請求項14】
兵器剤(例えば、化学兵器剤)への曝露に起因する損傷を有する被験体を処置するための組成物であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含む、組成物。
【請求項15】
GABA機能に関連する障害の処置を必要とする被験体においてGABA機能に関連する障害を処置するための薬学的組成物であって、式(II):
【化249】
[この文献は図面を表示できません]

の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩を含み、式(II)において:
環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、前記アリールは、フェニル、ナフチル、または5〜6員ヘテロシクリルと縮合したフェニルであり、前記ヘテロアリールは、5〜6員ヘテロアリール基または1つの環がヘテロ原子を含まない二環式ヘテロアリール基であり;
は、非置換のC1〜6アルキルであり;
2aおよびR2bの各々は、水素であり;
3aは、水素であり、そして
3bは、水素であり;
4aおよびR4bの各々は、水素であり;
は、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、非置換のC1〜6アルキルであり;
は、水素であり;そして
【化250】
[この文献は図面を表示できません]

は、単結合を表す、
薬学的組成物。
【請求項16】
CNS関連障害の処置を必要とする被験体においてCNS関連障害を処置するための組成物であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含む、組成物。
【請求項17】
前記CNS関連障害は、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/または認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/または離脱症候群、あるいは耳鳴である、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記CNS関連障害は、うつ病(例えば、産後うつ)である、請求項16に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願
本願は、国際出願第PCT/CN2014/092369号(2014年11月27日出願)に対する優先権を主張する。この米国仮出願の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
発明の背景
脳の興奮性は、昏睡状態から痙攣に及ぶ連続である動物の覚醒レベルと定義され、様々な神経伝達物質によって制御されている。一般に、神経伝達物質は、ニューロン膜を横断するイオンのコンダクタンスの制御に関与する。安静時、ニューロン膜は、およそ−70mVという電位(または膜電圧)を有し、細胞内部は、細胞外部に対して負である。電位(電圧)は、ニューロン半透膜を横断するイオン(K、Na、Cl、有機アニオン)バランスの結果である。神経伝達物質は、前シナプス小胞に貯蔵され、ニューロン性活動電位の影響下において放出される。シナプス間隙へ放出されると、アセチルコリンなどの興奮性の化学伝達物質は、膜の脱分極(−70mVから−50mVへの電位の変化)を引き起こす。この作用は、Naイオンに対する膜透過性を高めるアセチルコリンによって刺激されるシナプス後ニコチン性レセプターにより媒介される。低下した膜電位は、シナプス後活動電位の形でニューロンの興奮性を刺激する。
【0003】
GABAレセプター複合体(GRC)の場合、脳の興奮性に対する作用は、神経伝達物質であるGABAによって媒介される。脳内の最大40%のニューロンが、GABAを神経伝達物質として利用するので、GABAは、脳全体の興奮性に対して著しい影響を及ぼす。GABAは、ニューロン膜を横断する塩素イオンのコンダクタンスを制御することによって個々のニューロンの興奮性を制御する。GABAは、GRC上の認識部位と相互作用することにより、塩素イオンがGRCの電気化学勾配の下方に向かって細胞内に流れるのを促進する。このアニオンのレベルの細胞内上昇は、膜内外電位の過分極を引き起こし、興奮性入力に対するニューロンの感受性を低下させる(すなわち、ニューロンの興奮性が低下する)。換言すれば、ニューロン内の塩素イオン濃度が高いほど、脳の興奮性および覚醒レベルは低下する。
【0004】
GRCは、不安、発作活動および鎮静の媒介に関与することが充分証明されている。従って、GABA、およびGABAのように作用するかまたはGABAの作用を増強する薬物(例えば、治療的に有用なバルビツレートおよびベンゾジアゼピン(BZ)、例えば、Valium(登録商標))は、GRC上の特異的な制御部位と相互作用することによってその治療的に有用な効果をもたらす。蓄積された証拠から、現在、GRCは、ベンゾジアゼピンおよびバルビツレート結合部位に加えて、神経刺激性ステロイドに対する別個の部位を含むと示唆されている。例えば、Lan,N.C.ら,Neurochem.Res.(1991)16:347−356を参照のこと。
【0005】
神経刺激性ステロイドは、内因的に生じ得る。最も強力な内因性神経刺激性ステロイドは、3α−ヒドロキシ−5−還元型プレグナン−20−オンおよび3α−21−ジヒドロキシ−5−還元型プレグナン−20−オン(それぞれ、ホルモン性ステロイドであるプロゲステロンおよびデオキシコルチコステロンの代謝産物)である。これらのステロイド代謝産物が脳の興奮性を変化させる能力は、1986年に認識された(Majewska,M.D.ら,Science 232:1004−1007(1986);Harrison,N.L.ら,J Pharmacol.Exp.Ther.241:346−353(1987))。
【0006】
卵巣ホルモンであるプロゲステロンおよびその代謝産物は、脳の興奮性に対して著しい影響を及ぼすと証明されている(Backstrom,T.ら,Acta Obstet.Gynecol.Scand.補遺130:19−24(1985);Pfaff,D.WおよびMcEwen,B.S.,Science 219:808−814(1983);Gyermekら,J Med Chem.11:117(1968);Lambert,J.ら,Trends Pharmacol.Sci.8:224−227(1987))。プロゲステロンおよびその代謝産物のレベルは、月経周期の時期に応じて変動する。プロゲステロンおよびその代謝産物のレベルが、月経開始前に低下することは充分に証明されている。月経開始前にある特定の身体的症候が毎月繰り返されることも充分に証明されている。月経前症候群(PMS)に伴って生じるこれらの症候としては、ストレス、不安および偏頭痛が挙げられる(Dalton,K.,Premenstrual Syndrome and Progesterone Therapy,第2版,Chicago Yearbook,Chicago(1984))。PMSを有する被験体は、月経前に現れて月経後になくなる症候を毎月繰り返す。
【0007】
類似の様式で、プロゲステロンの減少は、女性のてんかん患者における発作頻度の上昇とも時間的に相関する(すなわち、月経てんかん)(Laidlaw,J.,Lancet,1235−1237(1956))。より直接的な相関が、プロゲステロン代謝産物の減少とともに観察された(Rosciszewskaら,J.Neurol.Neurosurg.Psych.49:47−51(1986))。さらに、原発性全身小発作てんかんを有する被験体の場合、発作の時間的発生頻度は、月経前症候群の症候の発生頻度と相関した(Backstrom,T.ら,J.Psychosom.Obstet.Gynaecol.2:8−20(1983))。ステロイドであるデオキシコルチコステロンは、月経周期と相関したてんかん発作を有する被験体を処置する際に有効であると見出された(Aird,R.B.およびGordan,G.,J.Amer.Med.Soc.145:715−719(1951))。
【0008】
また、低プロゲステロンレベルに関連する症候群は、産後うつ(PND)である。出産直後に、プロゲステロンレベルは劇的に低下し、PNDの発症をもたらす。PNDの症候は、軽度のうつから、入院を必要とする精神病に及ぶ。PNDは、重度の不安および神経過敏(irritability)も伴う。PNDに関連するうつは、従来の抗うつ剤による処置に適しておらず、PNDを経験している女性は、PMSの高い発生頻度を示す(Dalton,K.,Premenstrual Syndrome and Progesterone Therapy,第2版,Chicago Yearbook,Chicago(1984))。
【0009】
まとめると、これらの知見は、月経てんかん、PMSおよびPNDに関連する発作活動または症候の増大として現れる脳の興奮性の恒常性制御におけるプロゲステロンおよびデオキシコルチコステロンならびにより詳細にはそれらの代謝産物の重大な役割を暗示している。低レベルのプロゲステロンとPMS、PNDおよび月経てんかんに関連する症候との相関(Backstrom,T.ら,J Psychosom.Obstet.Gynaecol.2:8−20(1983));Dalton,K.,Premenstrual Syndrome and Progesterone Therapy,第2版,Chicago Yearbook,Chicago(1984))は、それらの処置におけるプロゲステロンの使用を促した(Mattsonら,「Medroxyprogesterone therapy of catamenial epilepsy」,Advances in Epileptology:XVth Epilepsy International Symposium,Raven Press,New York(1984),pp.279−282およびDalton,K.,Premenstrual Syndrome and Progesterone Therapy,第2版,Chicago Yearbook,Chicago(1984))。しかしながら、プロゲステロンは、上述の症候群の処置に常に有効であるとは限らない。例えば、PMSの処置では、プロゲステロンに対する用量反応関係は、存在しない(Maddocksら,Obstet.Gynecol.154:573−581(1986);Dennersteinら,Brit.Med J 290:16−17(1986))。
脳の興奮性に対する調節物質、ならびにCNS関連疾患の予防および処置のための薬剤として作用する新規および改善された神経刺激性ステロイドが必要とされている。本明細書中に記載される化合物、組成物および方法は、この目的に対するものである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Lan,N.C.ら,Neurochem.Res.16:347−356(1991)
【非特許文献2】Majewska,M.D.ら,Science 232:1004−1007(1986)
【非特許文献3】Harrison,N.L.ら,J Pharmacol.Exp.Ther.241:346−353(1987)
【非特許文献4】Backstrom,T.ら,Acta Obstet.Gynecol.Scand.補遺130:19−24(1985)
【非特許文献5】Pfaff,D.WおよびMcEwen,B.S.,Science 219:808−814(1983)
【非特許文献6】Gyermekら,J Med Chem.11:117(1968)
【非特許文献7】Lambert,J.ら,Trends Pharmacol.Sci.8:224−227(1987)
【非特許文献8】Dalton,K.,Premenstrual Syndrome and Progesterone Therapy,第2版,Chicago Yearbook,Chicago(1984)
【非特許文献9】Laidlaw,J.,Lancet,1235−1237(1956)
【非特許文献10】Rosciszewskaら,J.Neurol.Neurosurg.Psych.49:47−51(1986)
【非特許文献11】Backstrom,T.ら,J.Psychosom.Obstet.Gynaecol.2:8−20(1983)
【非特許文献12】Aird,R.B.およびGordan,G.,J.Amer.Med.Soc.145:715−719(1951)
【非特許文献13】Mattsonら,「Medroxyprogesterone therapy of catamenial epilepsy」,Advances in Epileptology:XVth Epilepsy International Symposium,Raven Press,New York(1984),pp.279−282
【非特許文献14】Maddocksら,Obstet.Gynecol.154:573−581(1986)
【非特許文献15】Dennersteinら,Brit.Med J 290:16−17(1986)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
式(II):
【化203】
[この文献は図面を表示できません]

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって;式(II)において:
環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;
は、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;
2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;
3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そして
3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいは
3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;
4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;
は、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;
は存在しないか、または水素であり;そして
【化204】
[この文献は図面を表示できません]

は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化205】
[この文献は図面を表示できません]

の一方が二重結合である場合、他方の
【化206】
[この文献は図面を表示できません]

は単結合であり;そして
【化207】
[この文献は図面を表示できません]

の一方が二重結合である場合、Rは存在しない、化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目2)
式(I):
【化208】
[この文献は図面を表示できません]

の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって;式(I)において:
環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;
は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;
は、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、−N(R)(R)、または−ORA2であり、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、または置換もしくは非置換のヘテロシクリルであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;
3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり、そしてR3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいは
3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;
は、水素またはハロゲンであり;
は、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;
は存在しないか、または水素であり;そして
【化209】
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は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化210】
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の一方が二重結合である場合、他方の
【化211】
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は単結合であり;そして
【化212】
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の一方が二重結合である場合、Rは存在しない、化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
(項目3)
前記式(I)の化合物は、式(I−a):
【化213】
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の化合物である項目2に記載の化合物であって、式(I−a)において:
nは、0、1、2、3、4、5、または6であり;そして
の各々は独立して、ハロゲン、シアノ、C1〜6アルキル、−N(R)(R)、−N(R)C(O)RAA、−N(R)C(O)ORAA、−SRAAまたは−ORAAであり、ここでRAAは、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか;あるいは
2個のR基はそれらが結合している原子と一緒になって、環を形成する、化合物。
(項目4)
前記式(I)の化合物は、式(I−b):
【化214】
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の化合物である、項目2に記載の化合物。
(項目5)
前記式(I)の化合物は、式(I−b−i)または(I−b−ii):
【化215】
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の化合物である、項目2に記載の化合物。
(項目6)
前記式(I)の化合物は、式(I−c):
【化216】
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の化合物である、項目2に記載の化合物。
(項目7)
前記式(I)の化合物は、式(I−c−i)または(I−c−ii):
【化217】
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の化合物である、項目2に記載の化合物。
(項目8)
前記式(I)の化合物は、式(I−f):
【化218】
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の化合物である、項目2に記載の化合物。
(項目9)
前記式(I)の化合物は、式(I−d−i)または(I−d−ii):
【化219】
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の化合物である、項目2に記載の化合物。
(項目10)
Aは、5〜10員環である、項目2に記載の化合物。
(項目11)
Aは、フェニル、ナフチル、フラン、チオフェン、チアゾール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、またはトリアゾールである、項目10に記載の化合物。
(項目12)
Aは、縮合二環式環である、項目10に記載の化合物。
(項目13)
Aは、ベンゾフラン、ベンゾイミダゾール、インドール、ベンゾチアゾール、またはベンゾチオフェンである、項目12に記載の化合物。
(項目14)
Aは、炭素原子を介して連結されている、項目10に記載の化合物。
(項目15)
は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである、項目2に記載の化合物。
(項目16)
は、非置換のC1〜6アルキルである、項目15に記載の化合物。
(項目17)
は、−CHである、項目16に記載の化合物。
(項目18)
は、水素である、項目15に記載の化合物。
(項目19)
nは、0、1、または2である、項目2に記載の化合物。
(項目20)
nは、0または1である、項目19に記載の化合物。
(項目21)
nは、0、1、または2であり、そしてRの各々は独立して、ハロゲン、C1〜6アルキル、または−ORAAであり、ここでRAAは、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである、項目2に記載の化合物。
(項目22)
は、−CHである、項目19に記載の化合物。
(項目23)
は、C1〜6アルキルである、項目2に記載の化合物。
(項目24)
前記化合物は、
【化220】
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【化221】
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【化222】
[この文献は図面を表示できません]

【化223】
[この文献は図面を表示できません]

【化224】
[この文献は図面を表示できません]

【化225】
[この文献は図面を表示できません]

【化226】
[この文献は図面を表示できません]

【化227】
[この文献は図面を表示できません]

【化228】
[この文献は図面を表示できません]

【化229】
[この文献は図面を表示できません]

【化230】
[この文献は図面を表示できません]

【化231】
[この文献は図面を表示できません]

【化232】
[この文献は図面を表示できません]

【化233】
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である、項目1に記載の化合物。
(項目25)
前出の項目のいずれか1項に記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含む、薬学的組成物。
(項目26)
被験体において鎮静および/または麻酔を誘導する方法であって、前記被験体に有効量の式(II):
【化234】
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の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を含み、式(II)において:
環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;
は、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;
2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;
3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そして
3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいは
3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;
4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;
は、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;
は存在しないか、または水素であり;そして
【化235】
[この文献は図面を表示できません]

は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化236】
[この文献は図面を表示できません]

の一方が二重結合である場合、他方の
【化237】
[この文献は図面を表示できません]

は単結合であり;そして
【化238】
[この文献は図面を表示できません]

の一方が二重結合である場合、Rは存在しない、方法。
(項目27)
有効量の項目1に記載の化合物、その薬学的に受容可能な塩または前記化合物の薬学的組成物を、それを必要とする被験体に投与する方法であって、前記被験体は、投与2時間以内に鎮静および/または麻酔を経験する、方法。
(項目28)
前記被験体は、投与1時間以内に鎮静および/または麻酔を経験する、項目27に記載の方法。
(項目29)
前記被験体は、即時に鎮静および/または麻酔を経験する、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記化合物は、静脈内投与によって投与される、項目28に記載の方法。
(項目31)
前記化合物は、慢性的に投与される、項目28に記載の方法。
(項目32)
前記被験体は、哺乳動物である、項目28に記載の方法。
(項目33)
前記被験体は、ヒトである、項目32に記載の方法。
(項目34)
前記化合物は、別の治療剤と組み合わせて投与される、項目27に記載の方法。
(項目35)
被験体において発作を処置するための方法であって、前記被験体に有効量の式(II):
【化239】
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の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を含み、式(II)において:
環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;
は、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;
2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;
3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そして
3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいは
3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;
4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;
は、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;
は存在しないか、または水素であり;そして
【化240】
[この文献は図面を表示できません]

は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化241】
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の一方が二重結合である場合、他方の
【化242】
[この文献は図面を表示できません]

は単結合であり;そして
【化243】
[この文献は図面を表示できません]

の一方が二重結合である場合、Rは存在しない、方法。
(項目36)
被験体においててんかんまたは状態またはてんかん発作重積状態を処置するための方法であって、前記被験体に有効量の式(II):
【化244】
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の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を含み、式(II)において:
環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;
は、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;
2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;
3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そして
3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいは
3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;
4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;
は、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;
は存在しないか、または水素であり;そして
【化245】
[この文献は図面を表示できません]

は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化246】
[この文献は図面を表示できません]

の一方が二重結合である場合、他方の
【化247】
[この文献は図面を表示できません]

は単結合であり;そして
【化248】
[この文献は図面を表示できません]

の一方が二重結合である場合、Rは存在しない、方法。
(項目37)
兵器剤(例えば、化学兵器剤)への曝露に起因する損傷を有する被験体を処置するための方法であって、前記被験体に、本明細書中に記載される化合物(例えば、GABA調節因子、例えば本明細書中に記載される化合物(例えば、神経刺激性ステロイド))を投与する工程を含む、方法。
(項目38)
化学兵器剤に曝露された被験体において損傷を処置する方法であって、前記被験体に、本明細書中に記載される化合物(例えば、GABA調節因子、例えば本明細書中に記載される化合物(例えば、神経刺激性ステロイド))を投与する工程を含む、方法。
(項目39)
被験体を処置する方法であって、
化学兵器剤、例えば神経剤または毒素に曝露された被験体を特定する工程;および
前記被験体に、本明細書中に記載される化合物(例えば、GABA調節因子、例えば本明細書中に記載される神経刺激性ステロイド)を投与する工程
を含む、方法。
(項目40)
前記損傷は、発作である、項目39に記載の方法。
(項目41)
前記損傷は、ミオクローヌス発作(例えば、散発性攣縮)である、項目40に記載の方法。
(項目42)
前記損傷は、てんかん発作重積状態である、項目39に記載の方法。
(項目43)
前記投与は、前記化学兵器剤への曝露の1週間;6日、5日、4日、3日、2日、1日;24時間、22時間、20時間、18時間、16時間、14時間、12時間、10時間、8時間、7時間、6時間、5時間、4時間、3時間、2時間、1時間、45分、30分、20分、10分、または5分以内である、項目39に記載の方法。
(項目44)
前記化合物は、非経口投与される、項目37〜39の1項に記載の方法。
(項目45)
前記化合物は、静脈内投与によって投与される、項目37に記載の方法。
(項目46)
前記被験体は、ヒトである、項目37に記載の方法。
(項目47)
前記化学兵器剤は、神経剤または毒素である、項目37に記載の方法。
(項目48)
前記化学兵器剤は、神経剤である、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記神経剤は、リン含有有機化学物質である、項目48に記載の方法。
(項目50)
前記神経剤は、G剤(例えば、タブン(GA)、サリン(GB)、ソマン(GD)、シクロサリン(GF)、およびGV)である、項目48に記載の方法。
(項目51)
前記神経剤は、V剤(例えば、VE、VG、VM、VX、およびNovichok剤)である、項目48に記載の方法。
(項目52)
前記毒素は、アブリン、リシン、またはサキシトキシンである、項目47に記載の方法。
(項目53)
GABA機能に関連する障害の処置を必要とする被験体においてGABA機能に関連する障害を処置するための方法であって、前記被験体に治療有効量の式(II):
【化249】
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の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩または前記化合物のうちの1つもしくはその薬学的に受容可能な塩を含む薬学的組成物を投与する工程を含み、式(II)において:
環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;
は、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;
2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;
3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そして
3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいは
3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;
4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;
は、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;
は存在しないか、または水素であり;そして
【化250】
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は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化251】
[この文献は図面を表示できません]

の一方が二重結合である場合、他方の
【化252】
[この文献は図面を表示できません]

は単結合であり;そして
【化253】
[この文献は図面を表示できません]

の一方が二重結合である場合、Rは存在しない、方法。
(項目54)
CNS関連障害の処置を必要とする被験体においてCNS関連障害を処置するための方法であって、前記被験体に、有効量の項目1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を含む、方法。
(項目55)
前記CNS関連障害は、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/または認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/または離脱症候群、あるいは耳鳴である、項目37に記載の方法。
(項目56)
前記CNS関連障害は、振顫(例えば、本態性振顫)である、項目37に記載の方法。
(項目57)
前記CNS関連障害は、うつ病(例えば、産後うつ)である、項目37に記載の方法。
(項目58)
前記化合物は、経口投与される、項目37に記載の方法。
(項目59)
前記化合物は、非経口投与される、項目37に記載の方法。
(項目60)
前記化合物は、静脈内投与される、項目37に記載の方法。
(項目61)
前記化合物は、筋肉内投与される、項目37に記載の方法。
(項目62)
前記被験体は、レット症候群、脆弱X症候群、またはアンジェルマン症候群を有する被験体である、項目37に記載の方法。
(項目63)
式(II):
【化254】
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の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含む固体組成物を含むキットであって、式(II)において:
環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;
は、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;
2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;
3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そして
3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいは
3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;
4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;
は、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;
は存在しないか、または水素であり;そして
【化255】
[この文献は図面を表示できません]

は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化256】
[この文献は図面を表示できません]

の一方が二重結合である場合、他方の
【化257】
[この文献は図面を表示できません]

は単結合であり;そして
【化258】
[この文献は図面を表示できません]

の一方が二重結合である場合、Rは存在しない、キット。
発明の要旨
例えば、GABA調節因子として作用するように設計されたC21置換神経刺激性ステロイドが本明細書中で提供される。特定の実施形態において、このような化合物は、被験体において麻酔および/または鎮静を誘導するための治療剤として有用であると想定される。いくつかの実施形態において、このような化合物は、必要とする被験体(例えば、レット症候群、脆弱X症候群、またはアンジェルマン症候群を有する被験体)においてCNS関連障害(例えば、睡眠障害、気分障害、例えばうつ病、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/または認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/または離脱症候群、あるいは耳鳴)を処置するための治療剤として有用であることが想定される。
【0012】
1つの局面において、式(II):
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が提供され、式(II)において:環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;Rは、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;R2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;R3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そしてR3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいはR3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;R4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;Rは、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;Rは存在しないか、または水素であり;そして
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、他方の
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
は単結合であり;そして
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、Rは存在しない。
【0013】
本発明はまた、本発明の化合物を含む薬学的組成物、ならびに使用および処置の(例えば、鎮静および/または麻酔を誘導するための、CNS関連障害を処置するための)方法を提供する。
【0014】
式(I)のステロイド、その下位の属、およびその薬学的に受容可能な塩は、本明細書中でまとめて、「本発明の化合物」と称される。
【0015】
別の局面において、本発明の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含む薬学的組成物が提供される。ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、薬学的組成物中に有効量で提供される。ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、治療有効量で提供される。ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、予防有効量で提供される。
【0016】
本明細書中に記載されるような本発明の化合物は、ある特定の実施形態において、例えば、GABAレセプターに正または負の様式で作用する(effect)GABA調節因子として作用する。そのような化合物は、GABAレセプターを調節する能力によって媒介されるような中枢神経系(CNS)の興奮性の調節因子として、CNS活性を有すると予想される。
【0017】
従って、別の局面において、CNS関連障害の処置を必要とする被験体において、CNS関連障害を処置する方法が提供され、この方法は、この被験体に、有効量の本発明の化合物を投与する工程を包含する。特定の実施形態において、このCNS関連障害は、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/または認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/または離脱症候群、ならびに耳鳴からなる群より選択される。特定の実施形態において、この化合物は、経口投与、皮下投与、静脈内投与、または筋肉内投与される。特定の実施形態において、この化合物は、慢性的に投与される。特定の実施形態において、この化合物は、例えば、連続的な静脈内注入によって連続投与される。
【0018】
他の目的および利点は、次の詳細な説明、実施例および特許請求の範囲を考慮することによって、当業者に明らかになるだろう。
定義
化学的定義
【0019】
特定の官能基および化学的用語の定義を下記で詳細に説明する。化学元素は、元素周期表(CASバージョン,Handbook of Chemistry and Physics,第75版,内表紙)に従って特定され、特定の官能基は、一般に、その中に記載されているとおりに定義される。さらに、有機化学の通則、ならびに特定の官能性部分および反応性は、Thomas Sorrell,Organic Chemistry,University Science Books,Sausalito,1999;SmithおよびMarch,March’s Advanced Organic Chemistry,第5版,John Wiley & Sons,Inc.,New York,2001;Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers,Inc.,New York,1989;およびCarruthers,Some Modern Methods of Organic Synthesis,第3版,Cambridge University Press,Cambridge,1987に記載されている。
【0020】
本明細書中に記載される化合物は、1つまたはそれより多くの不斉中心を含み得るので、様々な異性体、例えば、エナンチオマーおよび/またはジアステレオマーとして存在し得る。例えば、本明細書中に記載される化合物は、個々のエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは幾何異性体の形態であり得るか、または立体異性体の混合物(ラセミ混合物、および1つまたはそれより多くの立体異性体に濃縮された混合物を含む)の形態であり得る。異性体は、当業者に公知の方法(キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)ならびにキラル塩の形成および結晶化を含む)によって混合物から単離され得るか;または好ましい異性体が、不斉合成によって調製され得る。例えば、Jacquesら、Enantiomers,Racemates and Resolutions(Wiley Interscience,New York,1981);Wilenら、Tetrahedron 33:2725(1977);Eliel,Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw−Hill,NY,1962);およびWilen,Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p.268(E.L.Eliel編者,Univ.of Notre Dame Press,Notre Dame,IN 1972)を参照のこと。本発明はさらに、本明細書中に記載される化合物を、他の異性体を実質的に含まない個々の異性体として、およびあるいは様々な異性体の混合物として、含む。
【0021】
本明細書中で使用される場合、純粋なエナンチオマー化合物は、化合物の他のエナンチオマーまたは立体異性体を実質的に含まない(すなわち、エナンチオマー過剰)。換言すれば、「S」型の化合物は、「R」型の化合物を実質的に含まず、従って「R」型のエナンチオマー過剰である。用語「エナンチオマー的に純粋な」または「純粋なエナンチオマー」とは、化合物が、75重量%超、80重量%超、85重量%超、90重量%超、91重量%超、92重量%超、93重量%超、94重量%超、95重量%超、96重量%超、97重量%超、98重量%超、98.5重量%超、99重量%超、99.2重量%超、99.5重量%超、99.6重量%超、99.7重量%超、99.8重量%超または99.9重量%超のエナンチオマーを含むことを意味する。特定の実施形態において、重量は、化合物の全てのエナンチオマーまたは立体異性体の総重量に基づく。
【0022】
本明細書中で提供される組成物では、エナンチオマー的に純粋な化合物は、他の活性成分または不活性成分と共に存在し得る。例えば、エナンチオマー的に純粋なR−化合物を含む薬学的組成物は、例えば、約90%の賦形剤および約10%のエナンチオマー的に純粋なR−化合物を含み得る。特定の実施形態において、このような組成物中のエナンチオマー的に純粋なR−化合物は、例えば、化合物の総重量に対して少なくとも約95重量%のR−化合物および多くとも約5重量%のS−化合物を含み得る。例えば、エナンチオマー的に純粋なS−化合物を含む薬学的組成物は、例えば、約90%の賦形剤および約10%のエナンチオマー的に純粋なS−化合物を含み得る。特定の実施形態において、このような組成物中のエナンチオマー的に純粋なS−化合物は、例えば、化合物の総重量に対して少なくとも約95重量%のS−化合物および多くとも約5重量%のR−化合物を含み得る。特定の実施形態において、活性成分は、少量の賦形剤もしくはキャリアと共に製剤化され得るか、または賦形剤もしくはキャリアなしで製剤化され得る。
【0023】
本明細書中に記載される化合物はまた、1つまたはそれより多くの同位体置換を含み得る。例えば、Hは、H、H(Dまたは重水素)、およびH(Tまたは三重水素)を含む任意の同位体形態であり得る;Cは、12C、13C、および14Cを含む任意の同位体形態であり得る;Oは、16Oおよび18Oを含む任意の同位体形態であり得る;などである。
【0024】
冠詞「a」および「an」は、その冠詞の文法上の目的語が1つまたはそれより多い(すなわち、少なくとも1つである)ことを指すために本明細書中で使用され得る。例として、「アナログ(an analogue)」は、1つのアナログまたは1つより多いアナログを意味する。
【0025】
ある範囲の値が列挙される場合、その範囲内の各値および部分範囲を包含することが意図される。例えば、「C1〜6アルキル」は、C、C、C、C、C、C、C1〜6、C1〜5、C1〜4、C1〜3、C1〜2、C2〜6、C2〜5、C2〜4、C2〜3、C3〜6、C3〜5、C3〜4、C4〜6、C4〜5、およびC5〜6のアルキルを包含すると意図される。
【0026】
以下の用語は、それに関して以下に提示される意味を有することを意図され、そして本明細書および本発明の意図される範囲を理解する際に有用である。
【0027】
「アルキル」とは、1〜20個の炭素原子を有する直鎖または分枝の飽和炭化水素基のラジカル(「C1〜20アルキル」)のことを指す。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個〜12個の炭素原子を有する(「C1〜12アルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個〜8個の炭素原子を有する(「C1〜8アルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個〜6個の炭素原子を有する(本明細書中で「低級アルキル」とも称される「C1〜6アルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個〜5個の炭素原子を有する(「C1〜5アルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個〜4個の炭素原子を有する(「C1〜4アルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個〜3個の炭素原子を有する(「C1〜3アルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個〜2個の炭素原子を有する(「C1〜2アルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、1個の炭素原子を有する(「Cアルキル」)。いくつかの実施形態において、アルキル基は、2個〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルキル」)。C1〜6アルキル基の例としては、メチル(C)、エチル(C)、n−プロピル(C)、イソプロピル(C)、n−ブチル(C)、tert−ブチル(C)、sec−ブチル(C)、iso−ブチル(C)、n−ペンチル(C)、3−ペンタニル(C)、アミル(C)、ネオペンチル(C)、3−メチル−2−ブタニル(C)、第3級アミル(C)およびn−ヘキシル(C)が挙げられる。アルキル基のさらなる例としては、n−ヘプチル(C)、n−オクチル(C)などが挙げられる。別段特定されない限り、アルキル基の各存在は、独立して、必要に応じて置換され、すなわち、置換されない(「非置換アルキル」)か、または1つもしくはそれより多くの置換基;例えば、1〜5個の置換基、1〜3個の置換基もしくは1個の置換基で置換される(「置換アルキル」)。ある特定の実施形態において、アルキル基は、非置換C1〜10アルキル(例えば、−CH)である。ある特定の実施形態において、アルキル基は、置換C1〜10アルキルである。一般的なアルキルの略号としては、Me(−CH)、Et(−CHCH)、iPr(−CH(CH)、nPr(−CHCHCH)、n−Bu(−CHCHCHCH)、またはi−Bu(−CHCH(CH)が挙げられる。
【0028】
「アルケニル」とは、2個〜20個の炭素原子、および1個またはそれより多くの炭素−炭素二重結合を有し、炭素−炭素三重結合を有さない、直鎖または分枝鎖の炭化水素基のラジカル(「C2〜20アルケニル」)のことを指す。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、2個〜10個の炭素原子を有する(「C2〜10アルケニル」)。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、2個〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルケニル」)。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、2個〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルケニル」)。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、2個〜5個の炭素原子を有する(「C2〜5アルケニル」)。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、2個〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルケニル」)。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、2個〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルケニル」)。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、2個の炭素原子を有する(「Cアルケニル」)。1つもしくはそれより多くの炭素−炭素二重結合は、内部に存在し得る(例えば、2−ブテニル)かまたは末端に存在し得る(例えば、1−ブテニル)。C2〜4アルケニル基の例としては、エテニル(C)、1−プロペニル(C)、2−プロペニル(C)、1−ブテニル(C)、2−ブテニル(C)、ブタジエニル(C)などが挙げられる。C2〜6アルケニル基の例としては、上述のC2〜4アルケニル基、ならびにペンテニル(C)、ペンタジエニル(C)、ヘキセニル(C)などが挙げられる。アルケニルのさらなる例としては、ヘプテニル(C)、オクテニル(C)、オクタトリエニル(C)などが挙げられる。別段特定されない限り、アルケニル基の各存在は、独立して、必要に応じて置換され、すなわち、置換されない(「非置換アルケニル」)か、または1つもしくはそれより多くの置換基、例えば、1〜5個の置換基、1〜3個の置換基もしくは1個の置換基で置換される(「置換アルケニル」)。ある特定の実施形態において、アルケニル基は、非置換C2〜10アルケニルである。ある特定の実施形態において、アルケニル基は、置換C2〜10アルケニルである。
【0029】
「アルキニル」とは、2個〜20個の炭素原子、1個またはそれより多くの炭素−炭素三重結合、および必要に応じて、1個またはそれより多くの二重結合を有する、直鎖または分枝鎖の炭化水素基のラジカル(「C2〜20アルキニル」)のことを指す。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2個〜10個の炭素原子を有する(「C2〜10アルキニル」)。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2個〜8個の炭素原子を有する(「C2〜8アルキニル」)。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2個〜6個の炭素原子を有する(「C2〜6アルキニル」)。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2個〜5個の炭素原子を有する(「C2〜5アルキニル」)。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2個〜4個の炭素原子を有する(「C2〜4アルキニル」)。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2個〜3個の炭素原子を有する(「C2〜3アルキニル」)。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、2個の炭素原子を有する(「Cアルキニル」)。1つもしくはそれより多くの炭素−炭素三重結合は、内部に存在し得る(例えば、2−ブチニル)かまたは末端に存在し得る(例えば、1−ブチニル)。C2〜4アルキニル基の例としては、エチニル(C)、1−プロピニル(C)、2−プロピニル(C)、1−ブチニル(C)、2−ブチニル(C)などが挙げられるがこれらに限定されない。C2〜6アルケニル基の例としては、上述のC2〜4アルキニル基、ならびにペンチニル(C)、ヘキシニル(C)などが挙げられる。アルキニルのさらなる例としては、ヘプチニル(C)、オクチニル(C)などが挙げられる。別段特定されない限り、アルキニル基の各存在は、独立して、必要に応じて置換され、すなわち、置換されない(「非置換アルキニル」)か、または1つもしくはそれより多くの置換基;例えば、1〜5個の置換基、1〜3個の置換基もしくは1個の置換基で置換される(「置換アルキニル」)。ある特定の実施形態において、アルキニル基は、非置換C2〜10アルキニルである。ある特定の実施形態において、アルキニル基は、置換C2〜10アルキニルである。
【0030】
「アリール」とは、6〜14個の環炭素原子および0個のヘテロ原子が芳香環系に提供されている単環式または多環式(例えば、二環式もしくは三環式)の4n+2芳香環系(例えば、環状の配列において共有される6、10または14個のπ電子を有する)のラジカル(「C6〜14アリール」)のことを指す。いくつかの実施形態において、アリール基は、6個の環炭素原子を有する(「Cアリール」;例えば、フェニル)。いくつかの実施形態において、アリール基は、10個の環炭素原子を有する(「C10アリール」;例えば、1−ナフチルおよび2−ナフチルなどのナフチル)。いくつかの実施形態において、アリール基は、14個の環炭素原子を有する(「C14アリール」;例えば、アントラシル)。「アリール」は、上で定義されたようなアリール環が1つまたはそれより多くのカルボシクリル基またはヘテロシクリル基と縮合した環系も含み、ここで、その結合ラジカルまたは結合点は、アリール環上に存在し、そのような場合、炭素原子の数は、引き続きアリール環系内の炭素原子の数を指摘する。アリール基としては、フェニル、ナフチル、インデニルおよびテトラヒドロナフチルが挙げられるが、これらに限定されない。別段特定されない限り、アリール基の各存在は、独立して、必要に応じて置換され、すなわち、置換されない(「非置換アリール」)か、または1つもしくはそれより多くの置換基で置換される(「置換アリール」)。ある特定の実施形態において、アリール基は、非置換C6〜14アリールである。ある特定の実施形態において、アリール基は、置換C6〜14アリールである。
【0031】
ある特定の実施形態において、アリール基は、ハロ、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシおよびアミノから選択される、1つまたはそれより多くの基で置換される。
【0032】
代表的な置換アリールの例としては、以下が挙げられる:
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
ここで、R56およびR57の一方は、水素であり得、R56およびR57の少なくとも1つは、各々独立して、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル、アルカノイル、C〜Cアルコキシ、ヘテロアリールオキシ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、NR58COR59、NR58SOR59、NR58SO59、COOアルキル、COOアリール、CONR5859、CONR58OR59、NR5859、SONR5859、S−アルキル、SOアルキル、SOアルキル、Sアリール、SOアリール、SOアリールから選択されるか;またはR56およびR57は、連結されて、5〜8個の原子(必要に応じて、N、OまたはSの群から選択される1つまたはそれより多くのヘテロ原子を含む)の環式環(飽和または不飽和)を形成し得る。R60およびR61は、独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜C10シクロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル、C〜C10アリール、置換C〜C10アリール、5〜10員ヘテロアリールまたは置換5〜10員ヘテロアリールである。
【0033】
縮合したヘテロシクリル基を有する他の代表的なアリール基としては、以下のもの:
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
が挙げられ、ここで各Wは、C(R66、NR66、O、およびSから選択され;そして各Yは、カルボニル、NR66、OおよびSから選択され;そしてR66は独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、4員〜10員のヘテロシクリル、C〜C10アリール、および5員〜10員のヘテロアリールである。
【0034】
別段述べられない限り、「ハロ」または「ハロゲン」とは独立して、または別の置換基の一部として、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、またはヨウ素(I)原子を意味する。用語「ハロゲン化物」はそれ自体で、または別の置換基の一部として、フッ化物、塩化物、臭化物またはヨウ化物原子を意味する。特定の実施形態において、ハロ基は、フッ素または塩素のいずれかである。
【0035】
「ハロアルキル」および「ハロアルコキシ」とは、1個もしくはそれより多くのハロ基またはその組み合わせで置換されているアルキルおよびアルコキシ構造を含み得る。例えば、用語「フルオロアルキル」および「フルオロアルコキシ」は、ハロがフッ素であるハロアルキルおよびハロアルコキシ基をそれぞれ含む。
【0036】
「ヘテロアリール」とは、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子が芳香環系に提供されている5〜10員の単環式または二環式の4n+2芳香環系(例えば、環状の配列において共有される6または10個のπ電子を有する)のラジカルのことを指し、ここで、各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜10員ヘテロアリール」)。1つまたはそれより多くの窒素原子を含むヘテロアリール基では、結合点は、結合価が許容するとき、炭素または窒素原子であり得る。ヘテロアリール二環式環系は、一方または両方の環に1つまたはそれより多くのヘテロ原子を含み得る。「ヘテロアリール」は、上で定義されたようなヘテロアリール環が1つまたはそれより多くのカルボシクリル基またはヘテロシクリル基と縮合している環系を含み、ここで、結合点は、ヘテロアリール環上に存在し、そのような場合、環メンバーの数は、引き続きヘテロアリール環系内の環メンバーの数を指摘する。「ヘテロアリール」は、上で定義されたようなヘテロアリール環が1つまたはそれより多くのアリール基と縮合した環系も含み、ここで、結合点は、アリール環上またはヘテロアリール環上に存在し、そのような場合、環メンバーの数は、縮合(アリール/ヘテロアリール)環系内の環メンバーの数を指摘する。1つの環がヘテロ原子を含まない二環式ヘテロアリール基(例えば、インドリル、キノリニル、カルバゾリルなど)、結合点は、いずれかの環上、すなわち、ヘテロ原子を有する環(例えば、2−インドリル)またはヘテロ原子を含まない環(例えば、5−インドリル)上に存在し得る。
【0037】
いくつかの実施形態において、ヘテロアリール基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子が芳香環系に提供されている5〜10員芳香環系であり、ここで、各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜10員ヘテロアリール」)。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子が芳香環系に提供されている5〜8員芳香環系であり、ここで、各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜8員ヘテロアリール」)。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子が芳香環系に提供されている5〜6員芳香環系であり、ここで、各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜6員ヘテロアリール」)。いくつかの実施形態において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態において、5〜6員ヘテロアリールは、窒素、酸素および硫黄から選択される1つの環ヘテロ原子を有する。別段特定されない限り、ヘテロアリール基の各存在は、独立して、必要に応じて置換され、すなわち、置換されない(「非置換ヘテロアリール」)か、または1つもしくはそれより多くの置換基で置換される(「置換ヘテロアリール」)。ある特定の実施形態において、ヘテロアリール基は、非置換5〜14員ヘテロアリールである。ある特定の実施形態において、ヘテロアリール基は、置換5〜14員ヘテロアリールである。
【0038】
1個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基としては、ピロリル、フラニルおよびチオフェニルが挙げられるがこれらに限定されない。2個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基としては、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリルおよびイソチアゾリルが挙げられるがこれらに限定されない。3個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基としては、トリアゾリル、オキサジアゾリルおよびチアジアゾリルが挙げられるがこれらに限定されない。4個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロアリール基としては、テトラゾリルが挙げられるがこれに限定されない。1個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロアリール基としては、ピリジニルが挙げられるがこれに限定されない。2個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロアリール基としては、ピリダジニル、ピリミジニルおよびピラジニルが挙げられるがこれらに限定されない。3または4個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロアリール基としては、それぞれトリアジニルおよびテトラジニルが挙げられるがこれらに限定されない。1個のヘテロ原子を含む例示的な7員ヘテロアリール基としては、アゼピニル、オキセピニルおよびチエピニルが挙げられるがこれらに限定されない。例示的な5,6−二環式ヘテロアリール基としては、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイソフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、インドリジニルおよびプリニルが挙げられるがこれらに限定されない。例示的な6,6−二環式ヘテロアリール基としては、ナフチリジニル、プテリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キノキサリニル、フタラジニルおよびキナゾリニルが挙げられるがこれらに限定されない。
【0039】
代表的なヘテロアリールの例としては、以下の式:
【化8】
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が挙げられ、ここで、各Yは、カルボニル、N、NR65、OおよびSから選択され;R65は、独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル、C〜C10アリールおよび5〜10員ヘテロアリールである。
【0040】
「カルボシクリル」または「炭素環式」とは、非芳香環系に3〜10個の環炭素原子(「C3〜10カルボシクリル」)および0個のヘテロ原子を有する非芳香族環式炭化水素基のラジカルのことを指す。いくつかの実施形態において、カルボシクリル基は、3個〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8カルボシクリル」)。いくつかの実施形態において、カルボシクリル基は、3個〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6カルボシクリル」)。いくつかの実施形態において、カルボシクリル基は、3個〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6カルボシクリル」)。いくつかの実施形態において、カルボシクリル基は、5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10カルボシクリル」)。例示的なC3〜6カルボシクリル基としては、シクロプロピル(C)、シクロプロペニル(C)、シクロブチル(C)、シクロブテニル(C)、シクロペンチル(C)、シクロペンテニル(C)、シクロヘキシル(C)、シクロヘキセニル(C)、シクロヘキサジエニル(C)などが挙げられるがこれらに限定されない。例示的なC3〜8カルボシクリル基としては、上述のC3〜6カルボシクリル基、ならびにシクロヘプチル(C)、シクロヘプテニル(C)、シクロヘプタジエニル(C)、シクロヘプタトリエニル(C)、シクロオクチル(C)、シクロオクテニル(C)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(C)、ビシクロ[2.2.2]オクタニル(C)などが挙げられるがこれらに限定されない。例示的なC3〜10カルボシクリル基としては、上述のC3〜8カルボシクリル基、ならびにシクロノニル(C)、シクロノネニル(C)、シクロデシル(C10)、シクロデセニル(C10)、オクタヒドロ−1H−インデニル(C)、デカヒドロナフタレニル(C10)、スピロ[4.5]デカニル(C10)などが挙げられるがこれらに限定されない。前述の例が例証されるとき、ある特定の実施形態において、カルボシクリル基は、単環式(「単環式カルボシクリル」)であるか、または縮合環系、架橋環系もしくはスピロ環系(例えば、二環式系(「二環式カルボシクリル」))を含み、飽和であり得るか、または部分不飽和であり得る。「カルボシクリル」は、上で定義されたようなカルボシクリル環が1つまたはそれより多くのアリール基またはヘテロアリール基と縮合した環系も含み、ここで、結合点は、カルボシクリル環上に存在し、そのような場合、炭素の数は、引き続き炭素環系内の炭素の数を指摘する。別段特定されない限り、カルボシクリル基の各存在は、独立して、必要に応じて置換され、すなわち、置換されない(「非置換カルボシクリル」)か、または1つもしくはそれより多くの置換基で置換される(「置換カルボシクリル」)。ある特定の実施形態において、カルボシクリル基は、非置換C3〜10カルボシクリルである。ある特定の実施形態において、カルボシクリル基は、置換C3〜10カルボシクリルである。
【0041】
いくつかの実施形態において、「カルボシクリル」は、3〜10個の環炭素原子を有する単環式の飽和カルボシクリル基(「C3〜10シクロアルキル」)である。いくつかの実施形態において、シクロアルキル基は、3個〜8個の環炭素原子を有する(「C3〜8シクロアルキル」)。いくつかの実施形態において、シクロアルキル基は、3個〜6個の環炭素原子を有する(「C3〜6シクロアルキル」)。いくつかの実施形態において、シクロアルキル基は、5〜6個の環炭素原子を有する(「C5〜6シクロアルキル」)。いくつかの実施形態において、シクロアルキル基は、5〜10個の環炭素原子を有する(「C5〜10シクロアルキル」)。C5〜6シクロアルキル基の例としては、シクロペンチル(C)およびシクロヘキシル(C)が挙げられる。C3〜6シクロアルキル基の例としては、上述のC5〜6シクロアルキル基、ならびにシクロプロピル(C)およびシクロブチル(C)が挙げられる。C3〜8シクロアルキル基の例としては、上述のC3〜6シクロアルキル基、ならびにシクロヘプチル(C)およびシクロオクチル(C)が挙げられる。別段特定されない限り、シクロアルキル基の各存在は、独立して、置換されない(「非置換シクロアルキル」)か、または1つもしくはそれより多くの置換基で置換される(「置換シクロアルキル」)。ある特定の実施形態において、シクロアルキル基は、非置換C3〜10シクロアルキルである。ある特定の実施形態において、シクロアルキル基は、置換C3〜10シクロアルキルである。
【0042】
「ヘテロシクリル」または「複素環式」とは、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する3〜10員の非芳香環系のラジカルのことを指し、ここで、各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、硫黄、ホウ素、リンおよびケイ素から選択される(「3〜10員ヘテロシクリル」)。1つまたはそれより多くの窒素原子を含むヘテロシクリル基において、結合点は、結合価が許容するとき、炭素または窒素原子であり得る。ヘテロシクリル基は、単環式環系(「単環式ヘテロシクリル」)または縮合環系、架橋環系もしくはスピロ環系(例えば、二環式系(「二環式ヘテロシクリル」))であり得、飽和であり得るか、あるいは部分不飽和であり得る。ヘテロシクリル二環式環系は、一方または両方の環に1つまたはそれより多くのヘテロ原子を含み得る。「ヘテロシクリル」は、上で定義されたようなヘテロシクリル環が1つまたはそれより多くのカルボシクリル基と縮合した環系も含み、ここで、結合点は、カルボシクリルもしくはヘテロシクリル環上、または上で定義されたようなヘテロシクリル環が1つまたはそれより多くのアリール基またはヘテロアリール基と縮合した環系上に存在し、ここで、結合点は、ヘテロシクリル環上に存在し、そのような場合、環メンバーの数は、引き続きヘテロシクリル環系内の環メンバーの数を指摘する。別段特定されない限り、ヘテロシクリルの各存在は、独立して、必要に応じて置換され、すなわち、置換されない(「非置換ヘテロシクリル」)か、または1つもしくはそれより多くの置換基で置換される(「置換ヘテロシクリル」)。ある特定の実施形態において、ヘテロシクリル基は、非置換3〜10員ヘテロシクリルである。ある特定の実施形態において、ヘテロシクリル基は、置換3〜10員ヘテロシクリルである。
【0043】
いくつかの実施形態において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する5〜10員の非芳香環系であり、ここで、各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素、硫黄、ホウ素、リンおよびケイ素から選択される(「5〜10員ヘテロシクリル」)。いくつかの実施形態において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する5〜8員の非芳香環系であり、ここで、各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜8員ヘテロシクリル」)。いくつかの実施形態において、ヘテロシクリル基は、環炭素原子および1〜4個の環ヘテロ原子を有する5〜6員の非芳香環系であり、ここで、各ヘテロ原子は、独立して、窒素、酸素および硫黄から選択される(「5〜6員ヘテロシクリル」)。いくつかの実施形態において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜3個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜2個の環ヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態において、5〜6員ヘテロシクリルは、窒素、酸素および硫黄から選択される1個の環ヘテロ原子を有する。
【0044】
1個のヘテロ原子を含む例示的な3員ヘテロシクリル基としては、アジルジニル(azirdinyl)、オキシラニル、チオレニルが挙げられるがこれらに限定されない。1個のヘテロ原子を含む例示的な4員ヘテロシクリル基としては、アゼチジニル、オキセタニルおよびチエタニルが挙げられるがこれらに限定されない。1個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロシクリル基としては、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ジヒドロピロリルおよびピロリル−2,5−ジオンが挙げられるがこれらに限定されない。2個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロシクリル基としては、ジオキソラニル、オキサスルフラニル、ジスルフラニルおよびオキサゾリジン−2−オンが挙げられるがこれらに限定されない。3個のヘテロ原子を含む例示的な5員ヘテロシクリル基としては、トリアゾリニル、オキサジアゾリニルおよびチアジアゾリニルが挙げられるがこれらに限定されない。1個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロシクリル基としては、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピリジニルおよびチアニルが挙げられるがこれらに限定されない。2個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロシクリル基としては、ピペラジニル、モルホリニル、ジチアニル、ジオキサニルが挙げられるがこれらに限定されない。2個のヘテロ原子を含む例示的な6員ヘテロシクリル基としては、トリアジナニルが挙げられるがこれに限定されない。1個のヘテロ原子を含む例示的な7員ヘテロシクリル基としては、アゼパニル、オキセパニルおよびチエパニルが挙げられるがこれらに限定されない。1個のヘテロ原子を含む例示的な8員ヘテロシクリル基としては、アゾカニル、オキセカニルおよびチオカニルが挙げられるがこれらに限定されない。Cアリール環に縮合された例示的な5員ヘテロシクリル基(本明細書中で5,6−二環式複素環式環とも称される)としては、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリノニルなどが挙げられるがこれらに限定されない。アリール環に縮合された例示的な6員ヘテロシクリル基(本明細書中で6,6−二環式複素環式環とも称される)としては、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニルなどが挙げられるがこれらに限定されない。
【0045】
ヘテロシクリル基の特定の例は、以下の例証的な例に示される:
【化9】
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ここで、各Wは、CR67、C(R67、NR67、OおよびSから選択され;各Yは、NR67、OおよびSから選択され;R67は、独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル、C〜C10アリール、および5〜10員ヘテロアリールである。これらのヘテロシクリル環は、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル(例えば、アミド)、アミノカルボニルアミノ、アミノスルホニル、スルホニルアミノ、アリール、アリールオキシ、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、ニトロ、チオール、−S−アルキル、−S−アリール、−S(O)−アルキル、−S(O)−アリール、−S(O)−アルキルおよび−S(O)−アリールから選択される1つまたはそれより多くの基で必要に応じて置換され得る。置換基には、カルボニルまたはチオカルボニルが含まれ、それらは、例えば、ラクタム誘導体および尿素誘導体を提供する。
【0046】
「アシル」とは、−C(O)R20ラジカルのことを指し、ここで、R20は、水素、本明細書中で定義されるような、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールである。「アルカノイル」は、R20が水素以外の基であるアシル基である。代表的なアシル基としては、ホルミル(−CHO)、アセチル(−C(=O)CH)、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチルカルボニル、ベンゾイル(−C(=O)Ph)、ベンジルカルボニル(−C(=O)CHPh)、−−C(O)−C−Cアルキル、−C(O)−(CH(C−C10アリール)、−C(O)−(CH(5〜10員ヘテロアリール)、−C(O)−(CH(C−C10シクロアルキル)および−C(O)−(CH(4〜10員ヘテロシクリル)(tは、0〜4の整数である)が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、R21は、ハロもしくはヒドロキシで置換されたC〜Cアルキル;またはC〜C10シクロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル、C〜C10アリール、アリールアルキル、5〜10員ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキル(それらの各々は、非置換C〜Cアルキル、ハロ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cハロアルキル、非置換C〜Cヒドロキシアルキルもしくは非置換C〜Cハロアルコキシまたはヒドロキシで置換されている)である。
【0047】
「アシルアミノ」とは、−NR22C(O)R23ラジカルのことを指し、ここで、R22およびR23の各存在は、独立して、水素、本明細書中で定義されるような、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールであるか、またはR22は、アミノ保護基である。例示的な「アシルアミノ」基としては、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ、シクロヘキシルメチル−カルボニルアミノ、ベンゾイルアミノおよびベンジルカルボニルアミノが挙げられるが、これらに限定されない。特定の例示的な「アシルアミノ」基は、−NR24C(O)−C〜Cアルキル、−NR24C(O)−(CH(C〜C10アリール)、−NR24C(O)−(CH(5〜10員ヘテロアリール)、−NR24C(O)−(CH(C〜C10シクロアルキル)および−NR24C(O)−(CH(4〜10員ヘテロシクリル)であり、ここで、tは、0〜4の整数であり、各R24は、独立して、水素またはC〜Cアルキルを表す。ある特定の実施形態において、R25は、H、ハロもしくはヒドロキシで置換されたC〜Cアルキル;C〜C10シクロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル、C〜C10アリール、アリールアルキル、5〜10員ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、それらの各々は、非置換C〜Cアルキル、ハロ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cハロアルキル、非置換C〜Cヒドロキシアルキルもしくは非置換C〜Cハロアルコキシまたはヒドロキシで置換されており;R26は、H、ハロもしくはヒドロキシで置換されたC〜Cアルキル;C〜C10シクロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル、C〜C10アリール、アリールアルキル、5〜10員ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、それらの各々は、非置換C〜Cアルキル、ハロ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cハロアルキル、非置換C〜Cヒドロキシアルキルもしくは非置換C〜Cハロアルコキシまたはヒドロキシで置換されているが;ただし、R25およびR26の少なくとも1つは、H以外である。
【0048】
「アシルオキシ」とは、−OC(O)R27ラジカルのことを指し、ここで、R27は、水素、本明細書中で定義されるような、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールである。代表的な例としては、ホルミル、アセチル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチルカルボニル、ベンゾイルおよびベンジルカルボニルが挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、R28は、ハロもしくはヒドロキシで置換されたC〜Cアルキル;C〜C10シクロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル、C〜C10アリール、アリールアルキル、5〜10員ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、それらの各々は、非置換C〜Cアルキル、ハロ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cハロアルキル、非置換C〜Cヒドロキシアルキルまたは非置換C〜Cハロアルコキシまたはヒドロキシで置換されている。
【0049】
「アルコキシ」とは、−OR29基のことを指し、ここで、R29は、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリールまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールである。特定のアルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシおよび1,2−ジメチルブトキシである。特定のアルコキシ基は、低級アルコキシであり、すなわち、1〜6個の炭素原子を有する。さらなる特定のアルコキシ基は、1個〜4個の炭素原子を有する。
【0050】
ある特定の実施形態において、R29は、アミノ、置換アミノ、C〜C10アリール、アリールオキシ、カルボキシル、シアノ、C〜C10シクロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル、ハロゲン、5〜10員ヘテロアリール、ヒドロキシ、ニトロ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、アルキル−S(O)−およびアリール−S(O)−からなる群より選択される1個またはそれより多くの置換基、例えば、1〜5個の置換基、特に、1〜3個の置換基、特に、1個の置換基を有する基である。例示的な「置換アルコキシ」基としては、−O−(CH(C〜C10アリール)、−O−(CH(5〜10員ヘテロアリール)、−O−(CH(C〜C10シクロアルキル)および−O−(CH(4〜10員ヘテロシクリル)が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、tは、0〜4の整数であり、存在する任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、それ自体が、非置換C〜Cアルキル、ハロ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cハロアルキル、非置換C〜Cヒドロキシアルキルまたは非置換C〜Cハロアルコキシもしくはヒドロキシによって置換され得る。特に例示的な「置換アルコキシ」基は、−OCF、−OCHCF、−OCHPh、−OCH−シクロプロピル、−OCHCHOHおよび−OCHCHNMeである。
【0051】
「アミノ」とは、−NHラジカルのことを指す。
【0052】
「置換アミノ」とは、式−N(R38のアミノ基のことを指し、ここで、R38は、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールまたはアミノ保護基であり、ここで、R38の少なくとも1つは、水素ではない。ある特定の実施形態において、各R38は、独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10アリール、5〜10員ヘテロアリール、4〜10員ヘテロシクリルもしくはC〜C10シクロアルキル;またはハロもしくはヒドロキシで置換されたC〜Cアルキル;ハロもしくはヒドロキシで置換されたC〜Cアルケニル;ハロもしくはヒドロキシで置換されたC〜Cアルキニル、あるいは−(CH(C〜C10アリール)、−(CH(5〜10員ヘテロアリール)、−(CH(C〜C10シクロアルキル)または−(CH(4〜10員ヘテロシクリル)から選択され、ここで、tは、0〜8の整数であり、それらの各々は、非置換C〜Cアルキル、ハロ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cハロアルキル、非置換C〜Cヒドロキシアルキルまたは非置換C〜Cハロアルコキシもしくはヒドロキシによって置換されているか;あるいは両方のR38基が連結して、アルキレン基を形成する。
【0053】
例示的な「置換アミノ」基としては、−NR39−C〜Cアルキル、−NR39−(CH(C〜C10アリール)、−NR39−(CH(5〜10員ヘテロアリール)、−NR39−(CH(C〜C10シクロアルキル)および−NR39−(CH(4〜10員ヘテロシクリル)が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、tは、0〜4、例えば、1または2の整数であり、各R39は、独立して、水素またはC〜Cアルキルを表し;存在する任意のアルキル基は、それ自体が、ハロ、置換もしくは非置換アミノまたはヒドロキシによって置換され得;存在する任意のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクリル基は、それ自体が、非置換C〜Cアルキル、ハロ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cハロアルキル、非置換C〜Cヒドロキシアルキルまたは非置換C〜Cハロアルコキシもしくはヒドロキシによって置換され得る。誤解を避けるために、用語「置換アミノ」は、下記で定義されるような、アルキルアミノ、置換アルキルアミノ、アルキルアリールアミノ、置換アルキルアリールアミノ、アリールアミノ、置換アリールアミノ、ジアルキルアミノおよび置換ジアルキルアミノ基を含む。置換アミノは、一置換アミノ基と二置換アミノ基の両方を包含する。
【0054】
「アジド」とは、−Nラジカルのことを指す。
【0055】
「カルバモイル」または「アミド」とは、−C(O)NHラジカルのことを指す。
【0056】
「置換カルバモイル」または「置換アミド」とは、−C(O)N(R62ラジカルのことを指し、ここで、各R62は、独立して、水素、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニル、置換もしくは非置換カルボシクリル、置換もしくは非置換ヘテロシクリル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールまたはアミノ保護基であり、ここで、R62の少なくとも1つは、水素ではない。ある特定の実施形態において、R62は、H、C〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル、C〜C10アリール、および5〜10員ヘテロアリール;またはハロもしくはヒドロキシで置換されたC〜Cアルキル;またはC〜C10シクロアルキル、4〜10員ヘテロシクリル、C〜C10アリール、もしくは5〜10員ヘテロアリールから選択され、それらの各々は、非置換C〜Cアルキル、ハロ、非置換C〜Cアルコキシ、非置換C〜Cハロアルキル、非置換C〜Cヒドロキシアルキルまたは非置換C〜Cハロアルコキシもしくはヒドロキシによって置換されるが;ただし、少なくとも1つのR62は、H以外である。
【0057】
「カルボキシ」とは、−C(O)OHラジカルのことを指す。
【0058】
「シアノ」とは、−CNラジカルのことを指す。
【0059】
「ヒドロキシ」とは、−OHラジカルのことを指す。
【0060】
「ニトロ」とは、−NOラジカルのことを指す。
【0061】
「エテニル」とは、置換もしくは非置換の−(C=C)−のことを指す。「エチレン」とは、置換または非置換の−(C−C)−を指す。「エチニル」とは、−(C≡C)−を指す。
【0062】
「窒素含有ヘテロシクリル」基は、少なくとも1つの窒素原子、例えば、限定ではないが、モルホリン、ピペリジン(例えば、2−ピペリジニル、3−ピペリジニルおよび4−ピペリジニル)、ピロリジン(例えば、2−ピロリジニルおよび3−ピロリジニル)、アゼチジン、ピロリドン、イミダゾリン、イミダゾリジノン、2−ピラゾリン、ピラゾリジン、ピペラジンおよびN−アルキルピペラジン(例えば、N−メチルピペラジン)を含む4〜7員の非芳香族環式基のことを意味する。特定の例としては、アゼチジン、ピペリドンおよびピペラゾンが挙げられる。
【0063】
本明細書中で定義されるような、アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリール基は、必要に応じて置換される(例えば、「置換」もしくは「非置換」アルキル、「置換」もしくは「非置換」アルケニル、「置換」もしくは「非置換」アルキニル、「置換」もしくは「非置換」カルボシクリル、「置換」もしくは「非置換」ヘテロシクリル、「置換」もしくは「非置換」アリールまたは「置換」もしくは「非置換」ヘテロアリール基)。一般に、用語「置換される」は、その前に用語「必要に応じて」があるかまたはないかに関係なく、ある基(例えば、炭素または窒素原子)に存在する少なくとも1つの水素が、許容され得る置換基、例えば、置換されたときに、安定した化合物、例えば、自発的に変換(例えば、転位、環化、脱離または他の反応によるもの)を起こさない化合物を生じる置換基で置き換えられることを意味する。別段示されない限り、「置換された」基は、その基の1つまたはそれより多くの置換可能な位置に置換基を有し、任意の所与の構造内の2つまたはそれより多くの位置が置換されるとき、それらの置換基は、各位置において同じであるかまたは異なる。用語「置換される」は、有機化合物の許容され得るすべての置換基、安定した化合物を形成する本明細書中に記載される任意の置換基による置換を含むと企図される。本発明は、安定な化合物に到達するために、任意のおよび全てのこのような組み合わせを企図する。本発明の目的のために、窒素などのヘテロ原子は、そのヘテロ原子の結合価を満たし、その結果、安定した部分を形成する、本明細書中に記載されるような水素置換基および/または任意の好適な置換基を有し得る。
【0064】
例示的な炭素原子置換基としては、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−ORaa、−ON(Rbb、−N(Rbb、−N(Rbb、−N(ORcc)Rbb、−SH、−SRaa、−SSRcc、−C(=O)Raa、−COH、−CHO、−C(ORcc、−COaa、−OC(=O)Raa、−OCOaa、−C(=O)N(Rbb、−OC(=O)N(Rbb、−NRbbC(=O)Raa、−NRbbCOaa、−NRbbC(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−OC(=NRbb)Raa、−OC(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−OC(=NRbb)N(Rbb、−NRbbC(=NRbb)N(Rbb、−C(=O)NRbbSOaa、−NRbbSOaa、−SON(Rbb、−SOaa、−SOORaa、−OSOaa、−S(=O)Raa、−OS(=O)Raa、−Si(Raa、−OSi(Raa −C(=S)N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=S)SRaa、−SC(=S)SRaa、−SC(=O)SRaa、−OC(=O)SRaa、−SC(=O)ORaa、−SC(=O)Raa、−P(=O)aa、−OP(=O)aa、−P(=O)(Raa、−OP(=O)(Raa、−OP(=O)(ORcc、−P(=O)N(Rbb、−OP(=O)N(Rbb、−P(=O)(NRbb、−OP(=O)(NRbb、−NRbbP(=O)(ORcc、−NRbbP(=O)(NRbb、−P(Rcc、−P(Rcc、−OP(Rcc、−OP(Rcc、−B(Raa、−B(ORcc、−BRaa(ORcc)、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリールおよび5〜14員ヘテロアリールが挙げられるが、これらに限定されず、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4もしくは5個のRdd基で置換され;
aaの各存在は、独立して、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリールおよび5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRaa基が連結して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換され;
bbの各存在は、独立して、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)aa、−P(=O)(Raa、−P(=O)N(Rcc、−P(=O)(NRcc、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリールおよび5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRbb基が連結して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換され;
ccの各存在は、独立して、水素、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリールおよび5〜14員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRcc基が連結して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換され;
ddの各存在は、独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−ORee、−ON(Rff、−N(Rff、−N(Rff、−N(ORee)Rff、−SH、−SRee、−SSRee、−C(=O)Ree、−COH、−COee、−OC(=O)Ree、−OCOee、−C(=O)N(Rff、−OC(=O)N(Rff、−NRffC(=O)Ree、−NRffCOee、−NRffC(=O)N(Rff、−C(=NRff)ORee、−OC(=NRff)Ree、−OC(=NRff)ORee、−C(=NRff)N(Rff、−OC(=NRff)N(Rff、−NRffC(=NRff)N(Rff、−NRffSOee、−SON(Rff、−SOee、−SOORee、−OSOee、−S(=O)Ree、−Si(Ree、−OSi(Ree、−C(=S)N(Rff、−C(=O)SRee、−C(=S)SRee、−SC(=S)SRee、−P(=O)ee、−P(=O)(Ree、−OP(=O)(Ree、−OP(=O)(ORee、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリール、5〜10員ヘテロアリールから選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4もしくは5個のRgg基で置換され;
eeの各存在は、独立して、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員ヘテロシクリルおよび3〜10員ヘテロアリールから選択され、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換され;
ffの各存在は、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜10員ヘテロシクリル、C6〜10アリールおよび5〜10員ヘテロアリールから選択されるか、または2つのRff基が連結して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRgg基で置換され;
ggの各存在は、独立して、ハロゲン、−CN、−NO、−N、−SOH、−SOH、−OH、−OC1〜6アルキル、−ON(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)、−NH(C1〜6アルキル)、−NH(C1〜6アルキル)、−NH、−N(OC1〜6アルキル)(C1〜6アルキル)、−N(OH)(C1〜6アルキル)、−NH(OH)、−SH、−SC1〜6アルキル、−SS(C1〜6アルキル)、−C(=O)(C1〜6アルキル)、−COH、−CO(C1〜6アルキル)、−OC(=O)(C1〜6アルキル)、−OCO(C1〜6アルキル)、−C(=O)NH、−C(=O)N(C1〜6アルキル)、−OC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)(C1〜6アルキル)、−N(C1〜6アルキル)C(=O)(C1〜6アルキル)、−NHCO(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)N(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH(C1〜6アルキル)、−NHC(=O)NH、−C(=NH)O(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)(C1〜6アルキル)、−OC(=NH)OC1〜6アルキル、−C(=NH)N(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH(C1〜6アルキル)、−C(=NH)NH、−OC(=NH)N(C1〜6アルキル)、−OC(NH)NH(C1〜6アルキル)、−OC(NH)NH、−NHC(NH)N(C1〜6アルキル)、−NHC(=NH)NH、−NHSO(C1〜6アルキル)、−SON(C1〜6アルキル)、−SONH(C1〜6アルキル)、−SONH、−SO1〜6アルキル、−SOOC1〜6アルキル、−OSO1〜6アルキル、−SOC1〜6アルキル、−Si(C1〜6アルキル)、−OSi(C1〜6アルキル) −C(=S)N(C1〜6アルキル)、C(=S)NH(C1〜6アルキル)、C(=S)NH、−C(=O)S(C1〜6アルキル)、−C(=S)SC1〜6アルキル、−SC(=S)SC1〜6アルキル、−P(=O)(C1〜6アルキル)、−P(=O)(C1〜6アルキル)、−OP(=O)(C1〜6アルキル)、−OP(=O)(OC1〜6アルキル)、C1〜6アルキル、C1〜6ペルハロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜10カルボシクリル、C6〜10アリール、3〜10員ヘテロシクリル、5〜10員ヘテロアリールであり;ここで、Xは、対イオンである。
【0065】
「対イオン」または「アニオン性対イオン」は、電気的中性を維持するためにカチオン性の第4級アミノ基と会合する負に帯電した基である。例示的な対イオンとしては、ハロゲン化物イオン(例えば、F、Cl、Br、I)、NO、ClO、OH、HPO、HSO、スルホネートイオン(例えば、メタンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、10−カンファースルホネート、ナフタレン−2−スルホネート、ナフタレン−1−スルホン酸−5−スルホネート、エタン−1−スルホン酸−2−スルホネートなど)およびカルボキシレートイオン(例えば、アセテート、エタノエート、プロパノエート、ベンゾエート、グリセレート、ラクテート、タルトレート、グリコレートなど)が挙げられる。
【0066】
窒素原子は、結合価が許容するとき、置換または非置換であり得、第1級、第2級、第3級および第4級窒素原子を含み得る。例示的な窒素原子置換基としては、水素、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−CN、−C(=O)Raa、−C(=O)N(Rcc、−COaa、−SOaa、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、−P(=O)aa、−P(=O)(Raa、−P(=O)N(Rcc、−P(=O)(NRcc、C1〜10アルキル、C1〜10ペルハロアルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリールおよび5〜14員ヘテロアリールが挙げられるが、これらに限定されないか、または窒素原子に結合した2つのRcc基は、連結して、3〜14員ヘテロシクリルもしくは5〜14員ヘテロアリール環を形成し、ここで、各アルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールは、独立して、0、1、2、3、4または5個のRdd基で置換され、Raa、Rbb、RccおよびRddは、上で定義されたとおりである。
【0067】
特定の実施形態において、窒素原子上に存在する置換基は、アミノ保護基(本明細書中において窒素保護基とも称される)である。アミノ保護基としては、−OH、−ORaa、−N(Rcc、−C(=O)Raa、−C(=O)ORaa、−C(=O)N(Rcc、−S(=O)aa、−C(=NRcc)Raa、−C(=NRcc)ORaa、−C(=NRcc)N(Rcc、−SON(Rcc、−SOcc、−SOORcc、−SORaa、−C(=S)N(Rcc、−C(=O)SRcc、−C(=S)SRcc、C1〜10アルキル、C2〜10アルケニル、C2〜10アルキニル、C3〜10カルボシクリル、3〜14員ヘテロシクリル、C6〜14アリール、および5〜14員ヘテロアリール基が挙げられるが、これらに限定されず、ここでアルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールの各々は独立して、0個、1個、2個、3個、4個または5個のRdd基で置換されており、そしてここでRaa、Rbb、RccおよびRddは、本明細書中で定義されるとおりである。アミノ保護基は当該分野で周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,第3版,John Wiley&Sons,1999(参照により本明細書中に援用される)に詳細に記載されているものが挙げられる。
【0068】
例示的なアミノ保護基としては、アミド基(例えば、−C(=O)Raa)(ホルムアミドおよびアセトアミドが挙げられるが、これらに限定されない);カルバメート基(例えば、−C(=O)ORaa)(9−フルオレニルメチルカルバメート(Fmoc)、t−ブチルカルバメート(BOC)、およびベンジルカルバメート(Cbz)が挙げられるが、これらに限定されない);スルホンアミド基(例えば、−S(=O)aa)(p−トルエンスルホンアミド(Ts)、メタンスルホンアミド(Ms)、およびN−[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチルアミン(SEM)が挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0069】
特定の実施形態において、酸素原子上に存在する置換基は、酸素保護基(ヒドロキシル保護基とも称される)である。酸素保護基としては、−Raa、−N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−COaa、−C(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−S(=O)Raa、−SOaa、−Si(Raa、−P(Rcc、−P(Rcc、−P(=O)aa、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、−P(=O)N(Rbb、および−P(=O)(NRbbが挙げられるが、これらに限定されず、Raa、Rbb、およびRccは、本明細書中で定義されるとおりである。酸素保護基は当該分野で周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,第3版,John Wiley&Sons,1999(参照により本明細書中に援用される)に詳細に記載されているものが挙げられる。
【0070】
例示的な酸素保護基としては、メチル、メトキシルメチル(MOM)、2−メトキシエトキシメチル(MEM)、ベンジル(Bn)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t−ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)、メタンスルホネート(メシレート)、およびトシレート(Ts)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
特定の実施形態において、硫黄原子上に存在する置換基は、硫黄保護基(チオール保護基とも称される)である。硫黄保護基としては、−Raa、−N(Rbb、−C(=O)SRaa、−C(=O)Raa、−COaa、−C(=O)N(Rbb、−C(=NRbb)Raa、−C(=NRbb)ORaa、−C(=NRbb)N(Rbb、−S(=O)Raa、−SOaa、−Si(Raa、−P(Rcc、−P(Rcc、−P(=O)aa、−P(=O)(Raa、−P(=O)(ORcc、−P(=O)N(Rbb、および−P(=O)(NRbbが挙げられるが、これらに限定されず、ここでRaa、Rbb、およびRccは、本明細書中で定義されるとおりである。硫黄保護基は当該分野で周知であり、Protecting Groups in Organic Synthesis,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,第3版,John Wiley&Sons,1999(参照により本明細書中に援用される)に詳細に記載されているものが挙げられる。
【0072】
これらおよび他の例示的な置換基は、詳細な説明、実施例および特許請求の範囲において詳細に記載されている。本発明は、いかなる方法によっても上記の置換基の例示的な列挙によって限定されないと意図されている。
他の定義
【0073】
本明細書中で使用される場合、用語「調節」とは、GABAレセプター機能の阻害または相乗作用のことを指す。「調節因子」(例えば、調節因子化合物)は、例えば、GABAレセプターのアゴニスト、部分アゴニスト、アンタゴニスト、または部分アンタゴニストであり得る。
【0074】
「薬学的に受容可能な」とは、連邦もしくは州政府の規制当局、または米国以外の国の対応する当局によって承認されているかまたは承認可能であること、あるいは米国薬局方または動物(より具体的には、ヒト)で使用するための他の一般に認められている薬局方に記載されていることを意味する。
【0075】
「薬学的に受容可能な塩」とは、薬学的に受容可能であり、そして親化合物の所望の薬理活性を有する、本発明の化合物の塩を指す。特に、このような塩は非毒性であり、無機酸付加塩または有機酸付加塩および無機塩基付加塩または有機塩基付加塩であり得る。具体的には、このような塩としては、(1)無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などと形成される;もしくは有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタン−ジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]−オクタ−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などと形成される酸付加塩;あるいは(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが金属イオン、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、もしくはアルミニウムイオンで置き換えられるか;または有機塩基、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルグルカミンなどと配位する場合に形成される塩が挙げられる。塩としてはさらに、ほんの一例として、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなど;および化合物が塩基性官能基を含む場合には、非毒性有機酸または無機酸の塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩などが挙げられる。用語「薬学的に受容可能なカチオン」とは、酸性官能基の受容可能なカチオン性対イオンを指す。このようなカチオンは、ナトリウムカチオン、カリウムカチオン、カルシウムカチオン、マグネシウムカチオン、アンモニウムカチオン、テトラアルキルアンモニウムカチオンなどによって例示される。例えば、Bergeら、J.Pharm.Sci.(1977)66(1):1−79を参照のこと。
【0076】
「溶媒和物」とは、通常は加溶媒分解反応によって、溶媒または水(「水和物」とも称される)と会合している化合物の形態を指す。この物理的会合は、水素結合を含む。従来の溶媒としては、水、エタノール、酢酸などが挙げられる。本発明の化合物は、例えば結晶形で調製され得、そして溶媒和または水和され得る。適切な溶媒和物としては、薬学的に受容可能な溶媒和物、例えば水和物が挙げられ、化学量論的溶媒和物および非化学量論的溶媒和物の両方がさらに挙げられる。特定の例では、溶媒和物は、例えば、1個またはそれより多くの溶媒分子が結晶固体の結晶格子に組み込まれる場合に単離することができるであろう。「溶媒和物」とは、溶液相および単離可能な溶媒和物の両方を包含する。代表的な溶媒和物としては、水和物、エタノラートおよびメタノラートが挙げられる。
【0077】
本明細書中で使用される場合、用語「同位体バリアント」とは、このような化合物を構成する原子の1個またはそれより多くにおいて、不自然な割合の同位体を含む化合物を指す。例えば、化合物の「同位体バリアント」とは、1個またはそれより多くの非放射性同位体、例えば重水素(HまたはD)、炭素−13(13C)、窒素−15(15N)などを含み得る。このような同位体置換がなされた化合物では、存在する場合には以下の原子が変わり得、その結果、例えば、任意の水素はH/Dであり得、任意の炭素は13Cであり得、または任意の窒素は15Nであり得ること、ならびにこのような原子の存在および配置は当該分野の技術の範囲内で決定され得ることが理解されよう。同様に、本発明は、例えば、得られる化合物が薬物および/または基質組織分布研究のために使用され得る例において、放射性同位体を有する同位体バリアントの調製を含み得る。放射性同位体三重水素(すなわち、H)および炭素−14(すなわち、14C)は、取り込み容易性および便利な検出手段の観点から、この目的のために特に有用である。さらに、11C、18F、15O、および13Nなどの陽電子放出同位体で置換されている化合物が調製され得、そして基質レセプター占有率を調査するための陽電子放出断層撮影(PET)研究において有用であろう。本明細書中で提供される化合物の全ての同位体バリアントは、放射性か否かにかかわらず、本発明の範囲内に包含されることが意図される。
【0078】
「立体異性体」:同じ分子式を有するが、原子の性質もしくは結合順序または空間における原子配置の点で異なる化合物は、「異性体」と称されることも理解されるべきである。空間における原子配置の点で異なる異性体は、「立体異性体」と称される。互いの鏡像ではない立体異性体は、「ジアステレオマー」と称され、そして互いに重ね合わせることができない鏡像であるものは、「エナンチオマー」と称される。例えば、化合物が不斉中心を有する場合、それは、4個の異なる基に結合しており、一組のエナンチオマーが可能である。エナンチオマーは、その非対称中心の絶対配置により特徴付けられ得、そしてカーンおよびプレローグのRおよびS順序付けルールによって表されるか、あるいは分子が偏光面を回転させる方法によって表され、そして右旋性または左旋性(すなわち、それぞれ(+)または(−)−異性体)と表記される。キラル化合物は、個々のエナンチオマーとして、またはそれらの混合物としてのいずれかで存在し得る。等しい割合のエナンチオマーを含む混合物は、「ラセミ混合物」と称される。
【0079】
「互変異性体」とは、交換可能な形態の特定の化合物構造の化合物であって、そして水素原子および電子の変位が変動する化合物を指す。従って、2つの構造は、π電子および原子(通常はH)の移動によって平衡状態にあり得る。例えば、エノールおよびケトンは、酸または塩基のいずれかによる処理によって迅速に相互変換されるので互変異性体である。互変異性の別の例は、酸または塩基による処理によって同様に形成されるフェニルニトロメタンの酸形態およびニトロ形態である。互変異性体は、目的の化合物の最適な化学的反応性および生物学的活性の獲得に関連し得る。
【0080】
投与が企図された「被験体」としては、ヒト(すなわち、任意の年齢群、例えば、小児被験体(例えば、乳児、小児、青年)または成人被験体(例えば、若年成人、中年成人または高齢成人)の男性または女性)および/または非ヒト動物、例えば、哺乳動物(例えば、霊長類(例えば、カニクイザル、アカゲザル)、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、げっ歯類、ネコおよび/またはイヌ)が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、被験体は、ヒトである。ある特定の実施形態において、被験体は、非ヒト動物である。用語「ヒト」、「患者」および「被験体」は、本明細書中で交換可能に使用される。
【0081】
疾患、障害、および状態は、本明細書中で交換可能に使用される。
【0082】
本明細書中で使用される場合、他に特定されない限り、用語「処置する(treat)」、「処置する(treating)」および「処置(treatment)」は、被験体が特定の疾患、障害または状態を罹患している間に行われ、その疾患、障害または状態の重篤度を低下させるか、あるいは疾患、障害または状態の進行を遅延させるかまたは遅くする行為(「治療処置」)を想定し、そしてまた、被験体が特定の疾患、障害または状態を罹患し始める前に行われる行為(「予防処置」)を想定する。
【0083】
一般に、化合物の「有効量」とは、所望の生物学的応答を惹起するため、例えば、CNS関連障害を処置するために充分な量のことを指し、麻酔または鎮静を誘導するために充分である。当業者によって理解されるように、本発明の化合物の有効量は、所望の生物学的目標、化合物の薬物動態学、処置される疾患、投与様式、ならびに被験体の年齢、体重、健康状態、および状態などの要因に依存して、変わり得る。有効量とは、治療処置および予防処置を包含する。
【0084】
本明細書中で使用される場合、他に特定されない限り、化合物の「治療有効量」とは、疾患、障害または状態の処置において治療上の利点を提供するか、あるいはその疾患、障害または状態に関連する1つまたはそれより多くの症状を遅延させるかまたは最小にするために充分な量である。化合物の治療有効量とは、その疾患、障害または状態の処置において治療上の利点を提供する、単独でかまたは他の治療と組み合わせての、治療剤の量を意味する。用語「治療有効量」は、治療全体を改善させる量、疾患または状態の症状または原因を減少させるかまたは回避する量、あるいは別の治療剤の治療効力を増強する量を包含し得る。
【0085】
本明細書中で使用される場合、他に特定されない限り、化合物の「予防有効量」とは、疾患、障害もしくは状態、またはその疾患、障害もしくは状態に関連する1つもしくはそれより多くの症状を予防するため、あるいはその再発を予防するために充分な量である。化合物の予防有効量とは、その疾患、障害または状態の予防において予防上の利点を提供する、単独でかまたは他の剤と組み合わせての、治療剤の量を意味する。用語「予防有効量」は、予防全体を改善させる量、または別の予防剤の予防効力を増強する量を包含し得る。
本発明の特定の実施形態の詳細な説明
【0086】
本明細書中に一般に記載されるように、本発明は、例えば、GABA調節因子として作用するように設計されたC21置換神経刺激性ステロイドを提供する。特定の実施形態において、このような化合物は、被験体において麻酔および/または鎮静を誘導するための治療剤として有用であると想定される。特定の実施形態において、このような化合物は、CNS関連障害を処置するための治療剤として有用であると想定される。
【0087】
化合物
1つの局面において、式(II):
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が提供され、式(II)において:環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;Rは、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;R2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;R3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そしてR3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいはR3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;R4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;Rは、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;Rは存在しないか、または水素であり;そして
【化11】
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は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、他方の
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
は単結合であり;そして
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、Rは存在しない。
【0088】
1つの局面において、式(I):
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩が提供され、式(I)において:環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;Rは、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;Rは、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、−N(R)(R)、または−ORA2であり、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、または置換もしくは非置換のヘテロシクリルであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;R3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり、そしてR3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいはR3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;Rは、水素またはハロゲンであり;Rは、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;Rは存在しないか、または水素であり;そして
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化17】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、他方の
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
は単結合であり;そして
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、Rは存在しない。
【0089】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(I−a):
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物であり、式(I−a)において:nは、0、1、2、3、4、5、または6であり;そしてRの各々は独立して、ハロゲン、シアノ、C1〜6アルキル、−N(R)(R)、−N(R)C(O)RAA、−N(R)C(O)ORAA、−SRAAまたは−ORAAであり、ここでRAAは、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか;あるいは2個のR基はそれらが結合している原子と一緒になって、環を形成する。
【0090】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(I−b):
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。
【0091】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(I−b−i)または(I−b−ii):
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。
【0092】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(I−c):
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。
【0093】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(I−c−i)または(I−c−ii):
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。
【0094】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(I−f):
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。
【0095】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、式(I−d−i)または(I−d−ii):
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物である。
【0096】
いくつかの実施形態において、Aは、5〜10員環である。いくつかの実施形態において、Aは、フェニル、ナフチル、フラン、チオフェン、チアゾール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、またはトリアゾールである。
【0097】
いくつかの実施形態において、Aは、縮合二環式環である。いくつかの実施形態において、Aは、ベンゾフラン、ベンゾイミダゾール、インドール、ベンゾチアゾール、またはベンゾチオフェンである。
【0098】
いくつかの実施形態において、Aは、炭素原子を介して連結されている。
【0099】
いくつかの実施形態において、Rは、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである。
【0100】
いくつかの実施形態において、Rは、非置換のC1〜6アルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、−CHである。
【0101】
いくつかの実施形態において、Rは、水素である。
【0102】
いくつかの実施形態において、Rは、水素またはハロゲンである。いくつかの実施形態において、Rは、水素である。
【0103】
いくつかの実施形態において、R3aは、−N(R)(R)である。これらの実施形態のいくつかの局面において、RおよびRの各々は独立して、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである。いくつかの実施形態において、R3aは、−NHである。いくつかの実施形態において、R3aは、−NHCHまたは−NHCHCHである。いくつかの実施形態において、R3aは、−N(CH)(CHCH)、−N(CHCHまたは−N(CHである。これらの実施形態のいくつかの局面において、RとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成する。いくつかの実施形態において、RとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜7員環(例えば、ピロリジン、イミダゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール)を形成する。
【0104】
いくつかの実施形態において、R3bは、水素である。
【0105】
いくつかの実施形態において、R3bは、−N(R)C(O)RA3である。これらの実施形態のいくつかの局面において、Rは、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである。これらの実施形態のいくつかの局面において、RA3は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである。
【0106】
いくつかの実施形態において、Rは、水素である。
【0107】
いくつかの実施形態において、Rは、水素または非置換のC1〜6アルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、−CHORA5である。これらの実施形態のいくつかの局面において、RA5は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである。
【0108】
いくつかの実施形態において、nは、0、1、または2である。いくつかの実施形態において、nは、0または1である。
【0109】
いくつかの実施形態において、nは、0、1、または2であり、そしてRの各々は独立して、ハロゲン、C1〜6アルキル、または−ORAAである。これらの実施形態のいくつかの局面において、RAAは、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、−CHである。
【0110】
いくつかの実施形態において、Rは、C1〜6アルキルである。
【0111】
いくつかの実施形態において、Rは、−N(R)(R)である。これらの実施形態のいくつかの局面において、RおよびRの各々は独立して、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである。いくつかの実施形態において、Rは、−NHである。いくつかの実施形態において、Rは、−NHCHまたは−NHCHCHである。いくつかの実施形態において、Rは、−N(CH)(CHCH)、−N(CHCHまたは−N(CHである。これらの実施形態のいくつかの局面において、RとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成する。いくつかの実施形態において、RとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、3〜7員環(例えば、ピロリジン、イミダゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール)を形成する。
【0112】
いくつかの実施形態において、Rは、−N(R)C(O)RAAである。これらの実施形態のいくつかの局面において、Rは、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである。これらの実施形態のいくつかの局面において、RAAは、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである。
【0113】
いくつかの実施形態において、Rは、−N(R)C(O)ORAAである。これらの実施形態のいくつかの局面において、Rは、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである。これらの実施形態のいくつかの局面において、RAAは、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキルである。
【0114】
いくつかの実施形態において、Rは、−ORAAである。いくつかの実施形態において、Rは、−OCH、−OCHCHである。
【0115】
いくつかの実施形態において、化合物は、
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
である。
【0116】
1つの局面において、式(I)の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含む、薬学的組成物が提供される。
【0117】
1つの局面において、被験体において鎮静および/または麻酔を誘導する方法が提供され、この方法は、この被験体に有効量の式(II):
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を含み、式(II)において:環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;Rは、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;R2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;R3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そしてR3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいはR3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;R4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;Rは、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;Rは存在しないか、または水素であり;そして
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、他方の
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
は単結合であり;そして
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、Rは存在しない。
【0118】
1つの局面において、有効量の式(I)の化合物、その薬学的に受容可能な塩または式(I)の化合物の薬学的組成物を、それを必要とする被験体に投与する方法であって、前記被験体は、投与2時間以内に鎮静および/または麻酔を経験する方法が提供される。
【0119】
いくつかの実施形態において、被験体は、投与1時間以内に鎮静および/または麻酔を経験する。いくつかの実施形態において、被験体は、即時に鎮静および/または麻酔を経験する。
【0120】
いくつかの実施形態において、化合物は、静脈内投与によって投与される。
【0121】
いくつかの実施形態において、化合物は、慢性的に投与される。
【0122】
いくつかの実施形態において、被験体は、哺乳動物である。いくつかの実施形態において、被験体は、ヒトである。
【0123】
いくつかの実施形態において、化合物は、別の治療剤と組み合わせて投与される。
【0124】
1つの局面において、被験体において発作を処置するための方法が提供され、前記被験体に、有効量の式(II):
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を含み;式(II)において:環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;Rは、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;R2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;R3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そしてR3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;またはR3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;R4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;Rは、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;Rは存在しないか、または水素であり;そして
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、他方の
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
は単結合であり;そして
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、Rは存在しない。
【0125】
1つの局面において、被験体においててんかんまたは状態またはてんかん発作重積状態を処置する方法が提供され、この方法は、この被験体に有効量の式(II):
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を含み、式(II)において:環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;Rは、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;R2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;R3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そしてR3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいはR3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;R4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;Rは、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;Rは存在しないか、または水素であり;そして
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、他方の
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
は単結合であり;そして
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、Rは存在しない。
【0126】
1つの局面において、GABA機能に関連する障害の処置を必要とする被験体においてGABA機能に関連する障害を処置するための方法が提供され、この方法は、この被験体に有効量の式(II):
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物もしくはその薬学的に受容可能な塩または前記化合物のうちの1つもしくはその薬学的に受容可能な塩を含む薬学的組成物を投与する工程を含み、式(II)において:環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;Rは、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;R2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;R3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そしてR3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいはR3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;R4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;Rは、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;Rは存在しないか、または水素であり;そして
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、他方の
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
は単結合であり;そして
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、Rは存在しない。
【0127】
1つの局面において、CNS関連障害の処置を必要とする被験体においてCNS関連障害を処置するための方法であって、前記被験体に、有効量の式(I)に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を含む方法が提供される。
【0128】
いくつかの実施形態において、CNS関連障害は、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/または認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/または離脱症候群、あるいは耳鳴である。
【0129】
いくつかの実施形態において、障害は、振顫(例えば、本態性振顫)である。
【0130】
いくつかの実施形態において、障害は、うつ病(例えば、産後うつ)である。
【0131】
いくつかの実施形態において、化合物は、経口投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、非経口投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、静脈内(intravaneously)投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、筋肉内投与される。
【0132】
いくつかの実施形態において、被験体は、レット症候群、脆弱X症候群、またはアンジェルマン症候群を有する被験体である。
【0133】
1つの局面において、兵器剤(例えば、化学兵器剤)への曝露に起因する損傷を有する被験体を処置するための方法であって、前記被験体に、本明細書中に記載される化合物(例えば、GABA調節因子、例えば本明細書中に記載される化合物(例えば、神経刺激性ステロイド))を投与する工程を含む方法が提供される。
【0134】
1つの局面において、化学兵器剤に曝露された被験体において損傷を処置する方法であって、前記被験体に、本明細書中に記載される化合物(例えば、GABA調節因子、例えば本明細書中に記載される化合物(例えば、神経刺激性ステロイド))を投与する工程を含む方法が提供される。
【0135】
1つの局面において、被験体を処置する方法であって、化学兵器剤、例えば神経剤または毒素に曝露された被験体を特定する工程;および前記被験体に、本明細書中に記載される化合物(例えば、GABA調節因子、例えば本明細書中に記載される神経刺激性ステロイド)を投与する工程を含む方法が提供される。
【0136】
いくつかの実施形態において、損傷は、発作である。いくつかの実施形態において、損傷は、ミオクローヌス発作(例えば、散発性攣縮)である。
【0137】
いくつかの実施形態において、損傷は、てんかん発作重積状態である。
【0138】
いくつかの実施形態において、投与は、化学兵器剤への曝露の1週間;6日、5日、4日、3日、2日、1日;24時間、22時間、20時間、18時間、16時間、14時間、12時間、10時間、8時間、7時間、6時間、5時間、4時間、3時間、2時間、1時間、45分、30分、20分、10分、または5分以内である。
【0139】
いくつかの実施形態において、化合物は、非経口投与される。いくつかの実施形態において、化合物は、静脈内投与によって投与される。
【0140】
いくつかの実施形態において、被験体は、ヒトである。
【0141】
いくつかの実施形態において、化学兵器剤は、神経剤または毒素である。いくつかの実施形態において、化学兵器剤は、神経剤である。いくつかの実施形態において、神経剤は、リン含有有機化学物質である。いくつかの実施形態において、神経剤は、G剤(例えば、タブン(GA)、サリン(GB)、ソマン(GD)、シクロサリン(GF)、およびGV)である。いくつかの実施形態において、神経剤は、V剤(例えば、VE、VG、VM、VX、およびNovichok剤)である。いくつかの実施形態において、毒素は、アブリン、リシン、またはサキシトキシンである。
【0142】
別の局面において、式(II):
【化61】
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の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含む固体組成物を含むキットが提供され、式(II)において:環Aは、置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり;Rは、水素、または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリルであり;R2aおよびR2bの各々は独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−N(R)(R)、または−ORA2から選択され、ここでRおよびRの各々は独立して、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであるか、あるいはRとRとはそれらが結合している窒素原子と一緒になって、環(例えば、ヘテロアリール、ヘテロシクリル)を形成するか、あるいはR2aとR2bとはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環を形成し;RA2は、水素または置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;R3aは、水素、−N(R)(R)、または−ORA3であり、ここでRA3は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり、そしてR3bは、水素または−N(R)C(O)RA3であるか;あるいはR3aとR3bとは一緒になって、オキソ(=O)基を形成し;R4aおよびR4bの各々は独立して、水素またはハロゲンから選択され;Rは、水素、非置換のC1〜6アルキル、または−CHORA5であり、ここでRA5は、水素、置換もしくは非置換のC1〜6アルキル、置換もしくは非置換のC2〜6アルケニル、置換もしくは非置換のC2〜6アルキニル、または置換もしくは非置換のC3〜6カルボシクリル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロアリールであり;Rは存在しないか、または水素であり;そして
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
は、単結合または二重結合を表し、ここで
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、他方の
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
は単結合であり;そして
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
の一方が二重結合である場合、Rは存在しない。
薬学的組成物
【0143】
1つの局面において、本発明は、本発明の化合物(「活性成分」とも称される)および薬学的に受容可能な賦形剤を含む薬学的組成物を提供する。ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、有効量の活性成分を含む。ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、治療有効量の活性成分を含む。ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、予防有効量の活性成分を含む。
【0144】
本明細書中に提供される薬学的組成物は、種々の経路(経口(経腸)投与、非経口(注射による)投与、直腸投与、経皮投与、皮内投与、鞘内投与、皮下(SC)投与、静脈内(IV)投与、筋肉内(IM)投与、および鼻内投与が挙げられるが、これらに限定されない)によって投与され得る。
【0145】
一般的に、本明細書中に提供される化合物は、有効量で投与される。実際に投与される化合物の量は、典型的には、関連する状況(処置される症状、選択される投与経路、投与される実際の化合物、個々の患者の年齢、体重および応答、患者の症候の重症度などを含む)に照らして、医師によって決定される。
【0146】
CNS障害の発生を予防するために使用されるとき、本明細書中に提供される化合物は、典型的には、医師の助言によりおよび医師の監視下において、上に記載された投与量レベルで、その症状を発症する危険がある被験体に投与され得る。特定の症状を発症する危険がある被験体としては、一般に、その症状の家族歴を有する被験体、またはその症状の発症の影響を特に受けやすいと遺伝子検査もしくはスクリーニングによって特定された被験体が挙げられる。
【0147】
本明細書中に提供される薬学的組成物は、慢性的にも投与される(「慢性投与」)。慢性投与とは、長期間、例えば、3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年、5年などにわたるか、または例えば、被験体の寿命の残りの期間にわたって無期限に継続され得る、化合物またはその薬学的組成物の投与のことを指す。ある特定の実施形態において、慢性投与は、長期間にわたって血中に一定レベルの、例えば、治療濃度域(therapeutic window)内の化合物を提供するように意図されている。
【0148】
本発明の薬学的組成物はさらに、種々の投薬方法を使用して送達され得る。例えば、特定の実施形態において、この薬学的組成物は、ボーラスとして、例えば、血液中でその化合物の濃度を有効レベルまで上昇させる目的で、与えられ得る。ボーラス用量の配置は、身体全体で望まれる活性成分の全身レベルに依存し、例えば、筋肉内または皮下のボーラス用量は、活性成分のゆっくりとした放出を可能にし、一方で、静脈に直接送達されるボーラス(例えば、IV滴注による)は、より速い送達を可能にし、これは、血液中の活性成分の濃度を有効レベルまで迅速に上昇させる。他の実施形態において、この薬学的組成物は、連続注入として、例えば、IV滴注によって投与されて、被験体の身体内での、活性成分の定常状態濃度の維持を提供し得る。さらに、なおさらに他の実施形態において、この薬学的組成物は、最初にボーラス用量として投与され得、その後、連続注入が行われ得る。
【0149】
経口投与用の組成物は、バルクの液体の溶液もしくは懸濁液またはバルクの粉末の形態をとり得る。しかしながら、より一般的には、組成物は、正確な投薬を促進する単位剤形で提供される。用語「単位剤形」とは、ヒト被験体および他の哺乳動物に対する単位投与量として好適な物理的に不連続の単位のことを指し、各単位は、好適な薬学的賦形剤とともに所望の治療効果をもたらすと計算される所定量の活性な材料を含む。典型的な単位剤形としては、液体組成物の予め測定され予め充填されたアンプルもしくは注射器、または固体組成物の場合は丸剤、錠剤、カプセルなどが挙げられる。そのような組成物では、化合物は、通常、少量の成分(約0.1〜約50重量%または好ましくは約1〜約40重量%)であり、残りは、様々なビヒクルまたは賦形剤および所望の投薬形態を形成するのに役立つ加工助剤である。
【0150】
経口投与の場合、1日あたり1〜5回、特に2〜4回、典型的には3回の経口投与が、代表的なレジメンである。これらの投薬パターンを使用するとき、各用量は、約0.01〜約20mg/kgの本明細書中に提供される化合物をもたらし、好ましい用量は、各々、約0.1〜約10mg/kg、特に、約1〜約5mg/kgをもたらす。
【0151】
経皮用量は一般に、注射用量を使用して達成されるレベルと類似であるかまたはより低い血液中レベルを提供するように選択され、一般に、約0.01重量%〜約20重量%、好ましくは、約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは、約0.1重量%〜約10重量%、そしてより好ましくは、約0.5重量%〜約15重量%の範囲の量である。
【0152】
注射剤の用量レベルは、約0.1mg/kg/時〜少なくとも20mg/kg/時の範囲であり、すべて約1〜約120時間、特に、24〜96時間にわたる。約0.1mg/kg〜約10mg/kgまたはそれより多くの前負荷ボーラス(preloading bolus)も、適切な定常状態レベルを達成するために投与されてもよい。最大総用量は、40〜80kgのヒト患者にとって約5g/日を越えると予想されない。
【0153】
経口投与に適した液体の形態は、緩衝剤、懸濁化剤および予製剤(dispensing agents)、着色剤、香料などを含む好適な水性または非水性のビヒクルを含み得る。固体の形態は、例えば、以下の成分または同様の性質の化合物のいずれかを含み得る:結合剤(例えば、微結晶性セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチン);賦形剤(例えば、デンプンまたはラクトース)、崩壊剤(例えば、アルギン酸、Primogelまたはトウモロコシデンプン);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム);滑剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素);甘味剤(例えば、スクロースまたはサッカリン);または香味料(例えば、ペパーミント、サリチル酸メチルまたはオレンジフレーバー)。
【0154】
注射可能組成物は、典型的には、注射可能な滅菌された生理食塩水もしくはリン酸緩衝生理食塩水または当該分野で公知の他の注射可能な賦形剤に基づくものである。従来どおり、そのような組成物における活性な化合物は、典型的には、しばしば約0.05〜10重量%である微量の成分であり、残りは、注射可能な賦形剤などである。
【0155】
経皮的組成物は、典型的には、活性成分(単数または複数)を含む局所的軟膏またはクリームとして製剤化される。軟膏として製剤化されるとき、活性成分は、典型的には、パラフィン軟膏基剤または水混和性軟膏基剤と混和される。あるいは、活性成分は、例えば、水中油型クリーム基剤を含む、クリームとして製剤化され得る。そのような経皮的製剤は、当該分野で周知であり、一般に、活性成分または製剤の皮膚浸透力または安定性を高めるさらなる成分を含む。そのような公知の経皮的製剤および成分のすべてが、本明細書中に提供される範囲内に含まれる。
【0156】
本明細書中に提供される化合物は、経皮的デバイスによっても投与され得る。従って、経皮的投与は、レザバータイプもしくは多孔質膜タイプまたは固体マトリックス種類のパッチを用いて達成され得る。
【0157】
経口的に投与可能な、注射可能な、または局所的に投与可能な組成物について上に記載された構成要素は、単に代表的なものである。他の材料ならびに加工手法などは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,第17版,1985,Mack Publishing Company,Easton,PennsylvaniaのPart8(参照により本明細書中に援用される)に示されている。
【0158】
本発明の化合物はまた、徐放形態でまたは徐放薬物送達系から投与され得る。代表的な徐放材料の説明は、Remington’s Pharmaceutical Sciencesに見出すことができる。
【0159】
本発明は、本発明の化合物の薬学的に受容可能な酸付加塩にも関する。薬学的に受容可能な塩を調製するために使用され得る酸は、無毒性の酸付加塩、すなわち、薬理学的に許容され得るアニオンを含む塩(例えば、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、安息香酸塩、パラ−トルエンスルホン酸塩など)を形成する酸である。
【0160】
別の局面において、本発明は、本発明の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含む薬学的組成物(例えば、静脈内(IV)投与などの注射に適切な組成物)を提供する。
【0161】
薬学的に受容可能な賦形剤としては、所望の特定の剤形、例えば注射に適切な任意の全ての希釈剤または他の液体ビヒクル、分散助剤または懸濁助剤、表面活性剤、等張剤、防腐剤、滑沢剤などが挙げられる。薬学的組成物の製剤化および/または製造における一般的な考察は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,第16版,E.W.Martin(Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,1980),and Remington:The Science and Practice of Pharmacy,第21版(Lippincott Williams&Wilkins,2005)に見出すことができる。
【0162】
例えば、注射用調製物、例えば滅菌注射用水性懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、公知の技術によって製剤化され得る。用いられ得る例示的な賦形剤としては、水、滅菌生理食塩水またはリン酸緩衝生理食塩水、またはリンゲル液が挙げられるが、これらに限定されない。
【0163】
特定の実施形態において、薬学的組成物は、シクロデキストリン誘導体をさらに含む。最も一般的なシクロデキストリンは、結合される糖部分上に必要に応じて1個またはそれより多くの置換基(それらとしては、置換または非置換のメチル化、ヒドロキシアルキル化、アシル化およびスルホアルキルエーテル置換が挙げられるが、これらに限定されない)を含む、それぞれ6個、7個および8個のα−1,4−結合グルコース単位からなるα−、β−およびγ−シクロデキストリンである。特定の実施形態において、シクロデキストリンは、スルホアルキルエーテルβ−シクロデキストリン、例えば、Captisol(登録商標)としても公知のスルホブチルエーテルβ−シクロデキストリンである。例えば、米国特許第5,376,645号を参照のこと。特定の実施形態において、組成物は、ヘキサプロピル−β−シクロデキストリンを含む。より具体的な実施形態において、組成物は、ヘキサプロピル−β−シクロデキストリン(水中10〜50%)を含む。
【0164】
注射用組成物は、例えば、細菌保持フィルターによる濾過によって、または使用前に滅菌水もしくは他の滅菌注射用媒体に溶解もしくは分散され得る滅菌固体組成物の形態の滅菌剤を組み込むことによって滅菌され得る。
【0165】
一般に、本明細書中で提供される化合物は、有効量で投与される。実際に投与される化合物の量は、典型的には、関連する状況(処置される症状、選択される投与経路、投与される実際の化合物、個々の患者の年齢、体重、応答、患者の症候の重症度などを含む)に照らして、医師によって決定される。
【0166】
組成物は、正確な投薬を容易にする単位剤形で提供される。用語「単位剤形」とは、ヒト被験体および他の哺乳動物に対する単位投与量として適切な物理的に不連続な単位のことを指し、各単位は、適切な薬学的賦形剤とともに、所望の治療効果をもたらすと計算される所定量の活性な材料を含む。典型的な単位剤形としては、液体組成物の予め測定され予め充填されたアンプルもしくは注射器が挙げられる。このような組成物では、化合物は、通常、少量の成分(約0.1〜約50重量%または好ましくは約1〜約40重量%)であり、残りは、様々なビヒクルまたはキャリアおよび所望の投薬形態を形成するのに役立つ加工助剤である。
【0167】
本明細書中で提供される化合物は、単一の活性剤として投与され得るか、または他の活性剤と組み合わせて投与され得る。1つの局面において、本発明は、本発明の化合物と、別の薬理学的に活性な薬剤との組み合わせ物を提供する。組み合わせでの投与は、当業者に明らかである任意の技術(例えば、別々の投与、逐次投与、同時投与、および交互投与が挙げられる)によって進行し得る。
【0168】
本明細書中で提供される薬学的組成物の説明は、ヒトへの投与に適切な薬学的組成物を主に対象とするが、このような組成物は、一般に、全ての種類の動物への投与に適切であることを当業者は理解するであろう。ヒトへの投与に適切な薬学的組成物を様々な動物への投与に適切な組成物とするための改変は充分に理解されており、そして通常の知識を有する獣医薬理学者は、通常の実験でこのような改変を設計および/または実施し得る。薬学的組成物の製剤化および/または製造における一般的な考察は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy 第21版,Lippincott Williams&Wilkins,2005に見出すことができる。
使用および処置の方法
【0169】
本明細書中に一般的に記載されるように、本発明は、例えばGABA調節因子として働くように設計された、C21置換神経刺激性ステロイドに関する。特定の実施形態において、このような化合物は、被験体において麻酔および/または鎮静を誘導するための治療剤として有用であると予測される。いくつかの実施形態において、このような化合物は、必要とする被験体(例えば、レット症候群、脆弱X症候群、またはアンジェルマン症候群を有する被験体)においてCNS関連障害(例えば、睡眠障害、気分障害、統合失調症スペクトラム障害、痙攣障害、記憶および/または認知の障害、運動障害、人格障害、自閉症スペクトラム障害、疼痛、外傷性脳損傷、脈管疾患、物質乱用障害および/または離脱症候群、あるいは耳鳴)を処置するための治療剤として有用であることが想定される。
【0170】
従って、1つの局面において、本発明は、被験体において麻酔および/または鎮静を誘導する方法を提供し、この方法は、この被験体に、有効量の本発明の化合物またはその組成物を投与する工程を包含する。特定の実施形態において、この化合物は、静脈内投与によって投与される。
【0171】
以前の研究(例えば、Geeら、European Journal of Pharmacology,136:419−423(1987)を参照のこと)は、ある特定の3α−ヒドロキシル化ステロイドが、GABAレセプター複合体(GRC)の調節因子として、他者が報告していたもの(例えば、Majewskaら、Science 232:1004−1007(1986);Harrisonら、J Pharmacol.Exp.Ther.241:346−353(1987)を参照のこと)よりも高い桁で強力であることを証明した。MajewskaらおよびHarrisonらは、3α−ヒドロキシル化−5−還元型ステロイドが、かなり低いレベルの有効性の能力しかないことを教示した。インビトロおよびインビボでの実験データから、高力価のこれらのステロイドが、GRCを介した脳の興奮性の調節においてそれらを治療的に有用にさせると証明された(例えば、Geeら、European Journal of Pharmacology,136:419−423(1987);Wielandら、Psychopharmacology 118(l):65−71(1995)を参照のこと)。
【0172】
様々な合成ステロイドが、神経刺激性ステロイドとしても調製されている。例えば、米国特許第5,232,917号(GRCに対して有効な薬剤に影響されやすいストレス、不安、不眠、発作性障害および気分障害(例えばうつ病)を治療的に有益な様式で処置する際に有用な神経刺激性ステロイド化合物を開示している)を参照のこと。さらに、これらのステロイドは、他の公知の相互作用部位とは異なるGRC上の独自の部位において相互作用することが以前に証明されていたが(例えば、バルビツレート、ベンゾジアゼピンおよびGABA)、ストレス、不安、睡眠、気分障害および発作性障害に対する治療的に有益な効果は、以前にも誘発されていた(例えば、Gee,K.W.およびYamamura,H.I.,「Benzodiazepines and Barbiturates:Drugs for the Treatment of Anxiety,Insomnia and Seizure Disorders」,Central Nervous System Disorders,Horvell編者,Marcel−Dekker,New York(1985),pp.123−147;Lloyd,K.G.and Morselli,P.L.,「Psychopharmacology of GABAergic Drugs」,Psychopharmacology:The Third Generation of Progress,H.Y.Meltzer編者,Raven Press,N.Y.(1987),pp.183−195;およびGeeら、European Journal of Pharmacology,136:419−423(1987)を参照のこと。これらの化合物は、それらの持続時間、効力および経口活性(他の投与形態に加えて)にとって望ましい。
【0173】
本明細書中に記載されるような本発明の化合物は一般に、GABA機能を調節するように、従って、被験体におけるCNS関連状態の処置および予防のための神経刺激性ステロイドとして働くように、設計される。調節とは、本明細書中で使用される場合、GABAレセプター機能の阻害または相乗作用のことを指す。従って、本明細書中に提供される化合物および薬学的組成物では、ヒトおよび非ヒト哺乳動物を含む哺乳動物におけるCNS症状の予防および/または処置のための治療としての用途が見出される。従って、前に述べたように、本発明は、列挙された処置方法、ならびにそのような方法のための化合物、およびそのような方法にとって有用な医薬を調製するためのそのような化合物の使用をその範囲内に含み、それらにまで及ぶ。
【0174】
GABA調節に関連する例示的なCNS状態としては、睡眠障害[例えば、不眠症]、気分障害[例えば、うつ病、気分変調性障害(例えば、軽症うつ病)、双極性障害(例えば、I型および/またはII型)、不安障害(例えば、全般性不安障害(GAD)、社会的不安障害)、ストレス、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、強迫障害(例えば、強迫性障害(OCD))]、統合失調症スペクトラム障害[例えば、統合失調症、統合失調感情障害]、痙攣障害[例えば、てんかん(例えば、てんかん発作重積状態(SE))、発作]、記憶および/または認知の障害[例えば、注意障害(例えば、注意欠陥過活動性障害(ADHD))、痴呆(例えば、アルツハイマー型痴呆、ルイス体型痴呆(Lewis body type dementia)、脳血管型痴呆]、運動障害[例えば、ハンティングトン病、パーキンソン病]、人格障害[例えば、反社会性人格障害、強迫性人格障害]、自閉症スペクトラム障害(ASD)[例えば、自閉症、シナプス変性症(synaptophathy)などの自閉症の一宿主性原因(例えば、レット症候群、脆弱X症候群、アンジェルマン症候群]、疼痛[例えば、ニューロパシー性疼痛、損傷関連疼痛症候群、急性疼痛、慢性疼痛]、外傷性脳損傷(TBI)、脈管疾患[例えば、脳卒中、虚血、血管奇形]、物質乱用障害および/または離脱症候群[例えば、アヘン製剤、コカイン、および/またはアルコールの嗜癖(addition)]、ならびに耳鳴が挙げられるが、これらに限定されない。
【0175】
なお別の局面において、本発明の化合物と別の薬理学的に活性な剤との組み合わせ物が提供される。本明細書中に提供される化合物は、単一の活性剤として投与され得るか、または他の剤と組み合わせて投与され得る。組み合わせでの投与は、当業者に明らかである任意の技術(例えば、別々の投与、逐次投与、同時投与、および交互投与が挙げられる)によって進行し得る。
【0176】
別の局面において、脳の興奮に関連する状態に罹りやすいかまたは苦しんでいる被験体において、脳の興奮を処置または予防する方法が提供され、この方法は、この被験体に、有効量の本発明の化合物をこの被験体に投与する工程を包含する。
【0177】
なお別の局面において、被験体においてストレスまたは不安を処置または予防する方法が提供され、この方法は、このような処置を必要とする被験体に、有効量の本発明の化合物またはその組成物を投与する工程を包含する。
【0178】
なお別の局面において、被験体において発作活動を軽減または予防する方法が提供され、この方法は、このような処置を必要とする被験体に、有効量の本発明の化合物を投与する工程を包含する。
【0179】
なお別の局面において、被験体において不眠症を軽減または予防する方法が提供され、この方法は、このような処置を必要とする被験体に、有効量の本発明の化合物またはその組成物を投与する工程を包含する。
【0180】
なお別の局面において、睡眠を誘導し、正常な睡眠において見られるREM睡眠のレベルを実質的に維持する方法であって、実質的な反跳不眠症が誘導されない方法が提供され、この方法は、有効量の本発明の化合物を投与する工程を包含する。
【0181】
なお別の局面において、被験体においてPMSまたはPNDを軽減または予防する方法が提供され、この方法は、このような処置を必要とする被験体に、有効量の本発明の化合物を投与する工程を包含する。
【0182】
なお別の局面において、被験体において気分障害を処置または予防する方法が提供され、この方法は、このような処置を必要とする被験体に、有効量の本発明の化合物を投与する工程を包含する。特定の実施形態において、この気分障害はうつ病である。
【0183】
なお別の局面において、被験体において麻酔を誘導する方法が提供され、この方法は、この被験体に、有効量の本発明の化合物を投与する工程を包含する。
【0184】
なお別の局面において、被験体に治療有効量の本発明の化合物を投与することによる、認知増強または記憶障害の処置の方法が提供される。特定の実施形態において、この障害はアルツハイマー病である。特定の実施形態において、この障害はレット症候群である。
【0185】
なお別の局面において、被験体に治療有効量の本発明の化合物を投与することによって、注意障害を処置する方法が提供される。特定の実施形態において、この注意障害はADHDである。
【0186】
特定の実施形態において、この化合物は、被験体に慢性的に投与される。特定の実施形態において、この化合物は、被験体に経口投与、皮下投与、筋肉内投与、または静脈内投与される。
麻酔/鎮静
【0187】
麻酔とは、健忘症、痛覚脱失、反応性の喪失、骨格筋反射の喪失、低下したストレス応答、またはこれらすべての同時の、薬理学的に誘導される可逆的状態である。これらの影響は、影響の正しい組み合わせを単独で提供する1個の薬物から得られ得るか、または時々、結果の非常に特殊な組み合わせを達成するために、薬物(例えば、催眠薬、鎮静薬、麻痺薬、鎮痛薬)の組み合わせを用いて得られ得る。麻酔は、患者が外科手術および他の手順を、麻酔を受けなければ経験するであろう困難および疼痛を経験せずに、行うことを可能にする。
【0188】
鎮静とは、一般的には医学手順または診断手順を容易にするための、薬理学的剤の投与による、神経過敏または動揺の減少である。
【0189】
鎮静および痛覚脱失は、最小の鎮静(不安緩解)から全身麻酔までに及ぶ、連続した意識の状態を包含する。
【0190】
最小の鎮静は、不安緩解としても公知である。最小の鎮静とは、患者が言語命令に正常に応答する、薬物により誘導される状態である。認知機能および協調が損なわれ得る。換気および心臓血管機能は代表的に、影響を受けない。
【0191】
中程度の鎮静/痛覚脱失(意識のある鎮静)とは、患者が単独でかまたは軽い触覚刺激を伴ってかのいずれかで、言語命令に意図的に応答する、薬物により誘導される意識の低下である。通常、患者の気道を維持するための介入は、必要とされない。自発的換気は代表的に、充分である。心臓血管機能は通常、維持される。
【0192】
深い鎮静/痛覚脱失とは、患者が容易には目覚めることができないが、繰り返しの刺激または有痛刺激の後に意図的に(有痛刺激からの反射的な撤退ではなく)応答する、薬物により誘導される意識の低下である。独立した換気機能が損なわれ得るので、この患者は、患者の気道を維持するための補助を必要とし得る。自発的換気が不充分であり得る。心臓血管機能は通常、維持される。
【0193】
全身麻酔とは、患者が有痛刺激に対してさえ覚醒不可能である、薬物により誘導される意識消失である。独立した換気機能を維持する能力がしばしば損なわれるので、患者の気道を維持するための補助がしばしば必要とされる。低下した自発的換気または薬物により誘導される神経筋機能の低下に起因して、正圧換気が、必要とされ得る。心臓血管機能が損なわれ得る。
【0194】
集中治療室(ICU)における鎮静は、患者の環境に対する意識の低下、および外部刺激に対する応答の減少を可能にする。これは、危篤状態の疾病である患者の治療において役割を果たし得、そして患者の疾病の経過全体にわたって患者ごとに、そして個体ごとに変わる、広い範囲の症状制御を包含する。集中治療における重い鎮静は、気管内チューブの許容性および人工呼吸器の同期化(しばしば、神経筋遮断薬を伴う)を容易にするために、使用されている。
【0195】
いくつかの実施形態において、鎮静(例えば、長期鎮静、持続的鎮静)は、ICUにおいて誘導され、そして延長された期間(例えば、1日、2日、3日、5日、1週間、2週間、3週間、1か月、2か月)にわたって維持される。長期鎮静剤は、長い作用持続時間を有し得る。ICUにおける鎮静剤は、短い排泄半減期を有し得る。
【0196】
処置時の鎮静および痛覚脱失(意識のある鎮静ともまた称される)とは、被験体が心肺機能を維持しながら、快適でない処置に耐えることを可能にするために、鎮痛薬を伴ってかまたは伴わずに、鎮静薬または解離剤を投与する技術である。
不安障害
【0197】
不安障害とは、数種の異なる形態の、異常なおよび病理学的な恐怖および不安を網羅する、総括的な用語である。現在の精神医学的診断基準は、広範な種々の不安障害を認識している。
【0198】
全般性不安障害とは、いずれの1つの対象にも状況にも焦点を合わせられない、長期にわたる不安によって特徴付けられる、一般的な慢性障害である。全般性不安に苦しむ人々は、非特異的な持続性の恐怖および心配を経験し、そして平凡な事態を過剰に心配するようになる。全般性不安障害は、高齢の成人に影響を与える最も一般的な不安障害である。
【0199】
パニック障害において、ヒトは、強い恐怖および気がかりの短時間の発作に苦しみ、しばしば、振顫、震え、錯乱、眩暈感、悪心、呼吸困難により特徴付けられる。これらのパニック発作(APAにより、不意に起こり、10分未満でピークに達する恐怖または不快と定義される)は、数時間持続し得、そしてストレス、恐怖、または運動によってさえも誘発され得るが、特定の原因が常に明らかであるわけではない。再発性の予測できないパニック発作に加えて、恐怖性障害の診断はまた、その発作が慢性的な結果(その発作の潜在的な意味に対する心配、将来の発作に対する持続的な恐怖、またはその発作に関する行動の有意な変化のいずれか)を有することを必要とする。従って、恐怖性障害の患者は、特定のパニックエピソードの範囲外でさえも、症状を経験する。しばしば、心拍動の通常の変化が、パニックに苦しむ人により気付かれ、心臓がどこか具合が悪い、または別のパニック発作に罹っているところであると考えさせる。いくつかの症例において、身体機能の高まった知覚(過剰覚醒(hypervigilance))が、パニック発作中に起こり、この場合、何らかの知覚される生理学的変化が、生命を脅かす可能な疾病と解釈される(すなわち、過度の心気症)。
【0200】
強迫性障害とは、不安障害の1つの型であり、反復的な強迫観念(窮迫した、持続性の、侵害的な思考または心像)および脅迫行為(特定の動作または儀式を行う衝動)により主として特徴付けられる。OCDの思考パターンは、そのヒトが現実には存在していない原因的関係を信じることを包含する限り、迷信に結び付けられ得る。しばしば、そのプロセスは完全に非論理的である。例えば、特定のパターンでの歩行という強迫行為は、切迫した危険の強迫観念を軽減するために使用され得る。そして多くの症例において、この強迫行為は完全に説明不可能ではなく、単に、神経質により誘発される儀式を完遂することの衝動である。症例のうちの少数において、OCDの患者は、明白な強迫行為なしに強迫観念を経験するのみであり得、より少数の患者は、強迫行為のみを経験する。
【0201】
不安障害の1つの最も大きいカテゴリーは、恐怖症のものであり、これは、恐怖および不安が特定の刺激または状況によって誘発される、全ての症例を包含する。患者は代表的に、自分の恐怖の対象(これは、動物、場所、体液に及ぶ何かであり得る)に遭遇することからの恐ろしい結果を予期する。
【0202】
心的外傷後ストレス障害またはPTSDとは、外傷性の経験から生じる不安障害である。外傷後ストレスは、極端な状況(例えば、戦争、強姦、人質の状況、または重大な災難でさえも)から生じ得る。これはまた、重篤なストレッサーへの長期間の(慢性的な)曝露から生じ得る(例えば、個々の戦闘には耐えるが連続的な戦争にはうまく対処できない兵士)。一般的な症状としては、フラッシュバック、回避行動、およびうつ病が挙げられる。
神経変性疾患および障害
【0203】
用語「神経変性疾患」は、ニューロンの構造もしくは機能の進行性の喪失、またはニューロンの死に関連する、疾患および障害を包含する。神経変性疾患および障害としては、アルツハイマー病(軽症、中等度、または重篤な認知機能障害の関連する症状を包含する);筋萎縮性側索硬化症(ALS);無酸素性および虚血性の損傷;運動失調および痙攣(処置および予防のため、ならびに統合失調感情障害によって、または統合失調症を処置するために使用される薬物によって引き起こされる発作の予防のためを包含する);良性健忘;脳水腫;小脳性運動失調(マクラウド神経有棘赤血球症症候群(MLS)が挙げられる);閉鎖性頭部外傷;昏睡;挫傷による損傷(例えば、脊椎損傷および頭部損傷);痴呆(多発脳梗塞性痴呆および老年痴呆が挙げられる);意識の障害;ダウン症候群;薬物により誘導されるかまたは薬剤により誘導される振顫麻痺(例えば、精神遮断薬により誘導される急性静座不能、急性失調症、振顫麻痺、もしくは遅発性ジスキネジー、神経弛緩薬性悪性症候群、または薬剤により誘導される姿勢振顫);てんかん;脆弱X症候群;ジル・ド・ラ・ツレット症候群;頭部外傷);聴覚障害および聴覚損失;ハンティングトン病;レノックス症候群;レボドパにより誘導されるジスキネジー;精神遅滞;運動不能症および無動(硬直)症候群を含めた運動障害(脳幹神経石灰化、大脳皮質基底核変性症、多系統萎縮症、パーキンソニズム−ALS痴呆コンプレクス、パーキンソン病、脳炎後振顫麻痺、および進行性核上性麻痺が挙げられる);筋肉の痙縮および筋肉の痙性または虚弱に関連する障害(舞踏病(例えば、良性遺伝性舞踏病、薬物により誘導される舞踏病、片側バリスム、ハンティングトン病、神経有棘赤血球症、シドナム舞踏病、および症候性舞踏病)、ジスキネジー(単純チック、複合チック、および症候性チックなどのチックが挙げられる)、ミオクローヌス(全身性ミオクローヌスおよび限局性シロクローヌス(cyloclonus)が挙げられる)、振顫(例えば、安静時振顫、姿勢振顫、および企図振顫)ならびに失調症(軸性失調症、ジストニー性書痙、片麻痺性失調症、発作性失調症、および限局性失調症(例えば、眼瞼痙攣、口顎ジストニア(oromandibular dystonia)、ならびに痙攣性発声障害および斜頚)が挙げられる)が挙げられる);ニューロン損傷(眼の損傷、眼の網膜症または黄斑変性が挙げられる);脳卒中、血栓塞栓性脳卒中、出血性卒中、脳虚血、脳血管痙攣、低血糖症、健忘症、低酸素症、無酸素症、周産期仮死および心拍停止の後の神経毒性障害;パーキンソン病;発作;てんかん発作重積状態;脳卒中;耳鳴;尿細管硬化症、ならびにウイルス感染により誘導される神経変性(例えば、後天性免疫不全症候群(AIDS)および脳障害により引き起こされるもの)が挙げられるが、これらに限定されない。神経変性疾患としてはまた、脳卒中、血栓塞栓性脳卒中、出血性卒中、脳虚血、脳血管痙攣、低血糖症、健忘症、低酸素症、無酸素症、周産期仮死および心拍停止の後の神経毒性障害が挙げられるが、これらに限定されない。神経変性疾患を処置または予防する方法はまた、神経変性障害に特徴的であるニューロン機能の損失を処置または予防することを包含する。
てんかん
【0204】
てんかんは、長期に亘って繰り返される発作によって特徴付けられる脳障害である。てんかんのタイプには、これらに限定されないが、全般性てんかん、例えば、小児欠神てんかん、若年性のミオクローヌス(nyoclonic)てんかん、覚醒時大発作の発作を伴うてんかん、ウエスト症候群、レノックス−ガストー症候群、部分てんかん、例えば、側頭葉てんかん、前頭葉てんかん、小児期の良性の焦点性てんかんが含まれることができる。
てんかん発作重積状態(SE)
【0205】
てんかん発作重積状態(SE)は、例えば、痙攣性てんかん発作重積状態、例えば、早期てんかん発作重積状態、確立したてんかん発作重積状態、難治性てんかん発作重積状態、超難治性てんかん発作重積状態;非痙攣性てんかん発作重積状態、例えば、全般性てんかん発作重積状態、複雑性部分てんかん発作重積状態;全般性周期性てんかん型放電;および周期性一側性てんかん型放電を含むことができる。痙攣性てんかん発作重積状態は、痙攣性てんかん重積発作の存在によって特徴付けられ、早期てんかん発作重積状態、確立したてんかん発作重積状態、難治性てんかん発作重積状態、超難治性てんかん発作重積状態を含むことができる。早期てんかん発作重積状態は、第一選択治療で処置される。確立したてんかん発作重積状態は、第一選択治療による処置にも関わらず持続するてんかん重積発作によって特徴付けられ、第二選択治療が行われる。難治性てんかん発作重積状態は、第一選択治療および第二選択治療による処置にも関わらず持続するてんかん重積発作によって特徴付けられ、全身麻酔剤が一般に投与される。超難治性てんかん発作重積状態は、第一選択治療、第二選択治療、および24時間以上の全身麻酔剤による処置にも関わらず持続するてんかん重積発作によって特徴付けられる。
【0206】
非痙攣性てんかん発作重積状態は、例えば、焦点性非痙攣性てんかん発作重積状態、例えば、複雑性部分非痙攣性てんかん発作重積状態、単純部分非痙攣性てんかん発作重積状態、微細非痙攣性てんかん発作重積状態;全般性非痙攣性てんかん発作重積状態、例えば、晩期発症型欠神非痙攣性てんかん発作重積状態、非定型欠神非痙攣性てんかん発作重積状態、または定型欠神非痙攣性てんかん発作重積状態を含むことができる。
【0207】
本明細書に記載されている組成物はまた、発作の発症の前に、CNS障害、例えば、外傷性脳傷害、てんかん発作重積状態、例えば、痙攣性てんかん発作重積状態、例えば、早期てんかん発作重積状態、確立したてんかん発作重積状態、難治性てんかん発作重積状態、超難治性てんかん発作重積状態;非痙攣性てんかん発作重積状態、例えば、全般性てんかん発作重積状態、複雑性部分てんかん発作重積状態;全般性周期性てんかん型放電;および周期性一側性てんかん型放電を有する被験体への予防として投与することができる。
てんかん発生
【0208】
本明細書中に記載される化合物および方法は、てんかん発生を処置または予防するために使用され得る。てんかん発生は、正常な脳がてんかんを発症する段階的プロセス(発作が起こる慢性症状)である。てんかん発生は、初期の傷害(例えば、てんかん発作重積状態)によって沈殿したニューロン損傷に起因する。
発作
【0209】
発作とは、脳内の異常な電気活性のエピソードの後に起こる、行動の身体的知見または変化である。用語「発作」はしばしば、「痙攣」と交換可能に使用される。痙攣は、ヒトの身体が急速に制御不可能に震える場合である。痙攣中に、そのヒトの筋肉は、収縮と弛緩とを繰り返す。
【0210】
行動および脳の活性の型に基づいて、発作は、2つの広いカテゴリー、すなわち、全身および部分(局所または限局性とも呼ばれる)に分けられる。発作の型を分類することは、患者がてんかんを有するか否かを医師が診断することを補助する。
【0211】
全身発作は、脳全体からの電気インパルスにより発生し、一方で、部分発作は、脳の比較的小さい部分の電気インパルスによって(少なくとも最初は)発生する。発作を発生させる脳の部分は時々、病巣と呼ばれる。
【0212】
全身発作の6つの型が存在する。最も一般的かつ劇的であり、従って最も周知であるものは、全身痙攣(大発作とも呼ばれる)である。この型の発作において、患者は意識を失い、そして通常、虚脱する。この意識消失の後に、全身の身体硬直(発作の「緊張」段階と呼ばれる)が30〜60秒間起こり、次いで激しい攣縮(「間代」段階)が30〜60秒間起こり、その後、この患者は深い睡眠に落ちる(「発作後(postictal)」または発作後(after−seizure)段階)。大発作中に、障害および事故(例えば、舌を噛むことおよび尿失禁)が起こり得る。
【0213】
アブサンス発作は、症状がほとんどまたは全くない、短時間の意識消失(ほんの数秒間)を引き起こす。その患者(最も頻繁には小児である)は代表的に、活動を中断し、そしてぼんやりと見つめる。これらの発作は、不意に開始して終了し、そして1日に数回起こり得る。患者は通常、「時間を失うこと」に気付き得る場合を除いて、自分が発作を有するとは気付かない。
【0214】
ミオクローヌス発作は、通常は身体の両側での、散発性攣縮からなる。患者は時々、これらの攣縮を、短い電気ショックと説明する。激しい場合、これらの発作は、物体を落とすこと、または不随意に投げることをもたらし得る。
【0215】
間代発作は、同時に身体の両側が関与する、反復性の律動性攣縮である。
【0216】
強直発作は、筋肉の硬直により特徴付けられる。
【0217】
無緊張発作は、突然の全身の筋緊張の低下(特に、腕および脚において)からなり、しばしば、転倒をもたらす。
【0218】
本明細書に記載されている発作は、てんかん発作;急性反復性発作;群発性発作;連続発作;間断のない発作;持続性発作;再発性発作;てんかん重積発作、例えば、難治性痙攣性てんかん発作重積状態、非痙攣性てんかん重積発作;難治性発作;ミオクローヌス発作;強直発作;強直間代発作;単純性部分発作;複雑性部分発作;二次性全般性発作;非定型欠神発作;欠神発作;無緊張発作;良性のローランド発作;熱性発作;情動発作;焦点性発作;笑い発作;全般性発症発作;点頭痙攣;ジャックソン発作;汎発性両側性ミオクローヌス発作;多焦点性発作;新生児期発症発作;夜間発作;後頭葉発作;外傷後発作;微細発作;シルヴァン発作(Sylvan seizures);視覚性反射発作;または離脱発作を含むことができる。
化学兵器剤
【0219】
被験体は、化学兵器剤に曝露され得る。本明細書中に記載される化合物が投与される場合、化学兵器剤への曝露に起因する症候または損傷は、軽減され得、予防され得、またはその両方であり得る。本明細書中に記載される化合物は、このような曝露の前、このような曝露の間、またはこのような曝露の後に被験体に投与され得るので、このような曝露の前後1週間;6日、5日、4日、3日、2日、1日;24時間、22時間、20時間、18時間、16時間、14時間、12時間、10時間、8時間、7時間、6時間、5時間、4時間、3時間、2時間、1時間、45分、30分、20分、10分、または5分以内に投与される。薬剤への曝露が予測される場合、本明細書中に記載される化合物は、予防的に投与され得る。それはまた、化学兵器剤への曝露の後(例えば、被験体に存在する損傷の症候の前後)に投与され得る。
【0220】
化学兵器剤への曝露に起因する損傷は、当該分野で公知であり、任意の身体的損傷、例えば中枢神経系および末梢神経系への損傷が挙げられる。化学兵器剤への曝露に起因する例示的な症候または損傷としては、炎症、火傷、痒み、疼痛、発疹、水疱、発汗、筋攣縮、悪心、嘔吐、下痢、衰弱、意識消失、痙攣、筋攣縮、麻痺、(例えば、口、鼻、または肺からの)分泌物、呼吸困難(difficulty breating)、視力障害、眼の痛み、流涙、赤目、息切れ、咳、痰の産生および気道狭窄、頭痛、振顫、眩暈、痺れまたは刺痛、不安、不眠、うつ病、情緒不安定、およびさらには死が挙げられる。用語「化学兵器剤」は、1993年の化学兵器禁止条約の下でスケジュール1、2および3の薬剤として分類されている薬剤の全てを含み、液体形態、気体形態、固体形態、またはそれらの組み合わせであり得る。例示的な薬剤は、以下にさらに詳細に記載されており、例えば、神経剤および毒素が挙げられる。
【0221】
神経剤。神経剤中毒は、典型的には、瞳孔の収縮、多量の唾液分泌、痙攣、不随意排尿および排便、ならびに呼吸筋の制御不能による最終的な窒息死につながる。例えば、神経剤は、神経がメッセージを器官に伝達する機構を破壊するリン含有有機化学物質(有機ホスフェート)であり得る。例示的な薬剤としては、G剤、例えばタブン(GA)、サリン(GB)、ソマン(GD)、シクロサリン(GF)、およびGV;V剤、例えばVE、VG、VM、VX、およびNovichok剤が挙げられる。
【0222】
毒素。例示的な毒素は、アブリン、リシン、およびサキシトキシンである。
等価物および範囲
【0223】
請求項において、冠詞(例えば、「a」、「an」および「the」)は、反対のことが示されていないかまたは別段文脈から明らかでない限り、1つまたはそれより多いことを意味し得る。反対のことが示されていないかまたは別段文脈から明らかでない限り、ある群の1つ以上のメンバー間に「または」を含む請求項または説明は、1つの、1つより多いまたはすべての群メンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、使用されているか、または別途関連していることを満たすと考えられる。本発明は、その群の厳密に1つのメンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、使用されているか、または別途関連している実施形態を含む。本発明は、1つより多いまたはすべての群メンバーが、所与の生成物またはプロセスに存在するか、使用されているか、または別途関連している実施形態を含む。
【0224】
さらに、本発明は、列挙される請求項の1つ以上からの1つ以上の制限、エレメント、節および記述用語が別の請求項に導入されているすべてのバリエーション、組み合わせおよび順列を包含する。例えば、別の請求項に従属している任意の請求項は、同じ基本請求項に従属している他の任意の請求項に見られる1つ以上の制限を含むように改変され得る。エレメントが、例えば、マーカッシュ群の形式でリストとして提示される場合、そのエレメントの各部分群もまた開示され、任意のエレメントが、その群から除去され得る。一般に、本発明または本発明の局面が、特定のエレメントおよび/または特徴を含むと言及される場合、本発明または本発明の局面のある特定の実施形態は、そのようなエレメントおよび/もしくは特徴からなるかまたはそれらから本質的になると理解されるべきである。単純にする目的で、それらの実施形態は、この通りの言葉で本明細書中に明確に示されていない。用語「含む(comprising)」および「含む(containing)」は、オープンであるように意図されており、さらなるエレメントまたは工程を含むことを許容することも注意されたい。範囲が与えられている場合、終点は含まれる。さらに、別段示されないかまたは別段文脈および当業者の理解から明らかでない限り、範囲として表現された値は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、本発明の種々の実施形態において述べられた範囲内の任意の特定の値または部分範囲をその範囲の下限の単位の10分の1まで想定し得る。
【0225】
本願は、様々な発行済特許、公開特許出願、学術論文、および他の刊行物(これらのすべてが、参照により本明細書中に援用される)について言及する。援用される任意の参考文献と本明細書との間に矛盾が存在する場合、本明細書が支配するものとする。さらに、従来技術の範囲内に含まれる本発明の任意の特定の実施形態は、請求項の任意の1つ以上から明白に除外され得る。そのような実施形態は、当業者に公知であると見なされるので、それらは、その除外が本明細書中に明示的に示されなかったとしても、除外され得る。本発明の任意の特定の実施形態は、従来技術の存在に関係しているか否かを問わず、任意の請求項から、任意の理由で除外され得る。
【0226】
当業者は、単なる慣用的な実験法を使用して、本明細書中に記載される特定の実施形態に対する多くの等価物を認識し得るかまたは確かめることができるだろう。本明細書中に記載される本実施形態の範囲は、上記の説明に限定されると意図されておらず、それは、添付の特許請求の範囲に示されるとおりである。当業者は、以下の特許請求の範囲に定義されるような本発明の精神または範囲から逸脱することなく、この説明に対する様々な変更および改変が行われ得ることを認識するだろう。
【実施例】
【0227】
本明細書中に記載される本発明がより充分に理解され得る目的で、以下の実施例を示す。本願に記載される合成のおよび生物学的な実施例は、本明細書中に提供される化合物、薬学的組成物および方法を例証するために提供されるものであって、決してその範囲を限定すると解釈されるべきでない。
材料および方法
【0228】
本明細書中に提供される化合物は、以下の一般的な方法および手順を使用して、容易に入手可能な出発物質から調製され得る。典型的なまたは好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応体のモル比、溶媒、圧力など)が与えられるが、別段述べられない限り、他のプロセス条件も使用することができることが理解される。最適反応条件は、使用される特定の反応体または溶媒によって変動し得るが、そのような条件は、慣用的な最適化によって当業者によって決定され得る。
【0229】
さらに、当業者には明らかであり得るように、従来の保護基は、ある特定の官能基が望まれない反応を起こすことを防ぐために必要であり得る。特定の官能基に対する好適な保護基の選択ならびに保護および脱保護に適した条件は、当該分野で周知である。例えば、数多くの保護基ならびにそれらの導入および除去は、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,第2版,Wiley,New York,1991およびその中で引用されている参考文献に記載されている。
【0230】
本明細書中に提供される化合物は、公知の標準的な手順によって単離され得、精製され得る。そのような手順としては、再結晶、カラムクロマトグラフィー、HPLC、または超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)が挙げられる(がこれらに限定されない)。以下のスキームは、本明細書中に列挙される代表的な置換ビアリールアミドの調製に関して詳細に提示される。本明細書中に提供される化合物は、有機合成分野の当業者によって、公知のまたは商業的に入手可能な出発物質および試薬から調製され得る。本明細書中に提供されるエナンチオマー/ジアステレオマーの分離/精製において使用するために利用可能な例示的なキラルカラムとしては、CHIRALPAK(登録商標)AD−10、CHIRALCEL(登録商標)OB、CHIRALCEL(登録商標)OB−H、CHIRALCEL(登録商標)OD、CHIRALCEL(登録商標)OD−H、CHIRALCEL(登録商標)OF、CHIRALCEL(登録商標)OG、CHIRALCEL(登録商標)OJおよびCHIRALCEL(登録商標)OKが挙げられるが、これらに限定されない。
【0231】
本明細書中で割り当てられる立体化学(例えば、ステロイドのC21位に対する「R」または「S」の割り当て)は、暫定的に(例えば、無作為に)割り当てられ得る。例えば、C21位が「S」配置にある場合でも、このC21位が「R」配置で描かれる場合もある。
【0232】
本明細書中に報告される(例えば、中間体の)H−NMRは、化合物(例えば、本明細書中に記載される化合物)の全NMRスペクトルの部分的な表現であり得る。例えば、報告されるH NMRは、約1〜約2.5ppmの間のδ(ppm)の領域を排除し得る。
【0233】
分取HPLCのための例示的な一般方法:カラム:Waters RBridge prep 10μm C18、19×250mm。移動相:アセトニトリル、水(NHHCO)(30Lの水、24gのNHHCO、30mLのNH.HO)。流量:25mL/分
【0234】
分析HPLCのための例示的な一般方法:移動相:A:水(10mMのNHHCO)、B:アセトニトリル 勾配:5%〜95%のBを1.6分間または2分間 流量:1.8または2mL/分;カラム:XBridge C18、4.6×50mm、3.5μm、45℃
合成方法
【0235】
実施例1.中間体A10の合成。
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
工程1.化合物A2の合成。テトラヒドロフラン(5mL)および濃臭化水素酸(0.02mL)中の化合物A1(500mg、1.84mmol)および10%Pd/黒(20mg)を、1気圧の水素バルーンで水素化した。室温で24時間撹拌した後、この混合物をセライトのパッドで濾過し、そして濾液を減圧中で濃縮した。アセトンから再結晶して、化合物A2(367mg、1.34mmol、73%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3), δ (ppm), 2.61-2.54 ( m, 1H ), 2.58 ( t, 1H, J=14 Hz), 2.45 ( dd, 1H, J=19 Hz, 9 Hz ),0.98 ( s,3H).
【0237】
工程2.化合物A3の合成。化合物A2(274mg、1mmol)のメタノール(4mL)中の溶液に、ヨウ素(0.1mmol)を添加した。60℃で12時間撹拌した後、TLCはSMを示さなかったので、溶媒を減圧中で除去した。この粗生成物をジクロロメタン(20mL)に溶解し、そして飽和NaHCO(15mL)、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣を、塩基性アルミナでのクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=9:1)により精製して、化合物A3(280mg、0.88mmol、88%)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3), δ (ppm), 3.19 ( s,3H),3.13 (s,3H), 2.43 (dd,1H, J=19.2 Hz, 8.8 Hz) ,0.83 ( s,3H ).
【0238】
工程3.化合物A4の合成。メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(10.26g、28.84mmol)の30mLのTHF中の溶液に、KOt−Bu(3.23g、28.80mmol)を添加した。この反応物を1時間かけて60℃に加熱した。A3(3.23g、9.6mmol)をこの混合物に添加し、60℃で15時間撹拌した。この反応混合物を500mlのEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、そして減圧中でエバポレートし、次いで、クロマトグラフィー(PE:EA=3:1)により精製して、A4を固体(2.1g)として得た。
【0239】
工程4.化合物A5の合成。A4(1g、3.1mmol)の20mlのTHF中の溶液に、2mLの2M HClを添加し、そしてこの反応物を室温で1時間撹拌した。この反応混合物を5mLのHOでクエンチし、そして100mLのEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、そして減圧中でエバポレートし、次いで、クロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)により精製して、A5を固体(710mg)として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3), δ (ppm), 4.65 (s, 1H), 4.63 (s, 1H), 0.82 (s, 3H).
【0240】
工程5.化合物A6の合成。トリメチルスルホニウムヨージド(6.4g、31.5mmol)の10mLのDMSO中の撹拌溶液に、NaH(60%;800mg、31.5mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、A5(870mg、3.2mmol)の5mLのDMSO中の懸濁物を滴下により添加した。15時間後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そして300mLのEtOAcで抽出し、100mLのブライン溶液で洗浄し、乾燥させ、そして減圧中でエバポレートし、次いで、クロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1)により精製して、A6およびその異性体を固体(695mg)として得た。
【0241】
工程6.化合物A7の合成。A6およびその異性体(129mg、0.45mmol)の10mLのTHF中の溶液に、LiAlH(50mg、1.35mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した。この反応混合物を5mLのHOでクエンチし、そして100mlのEtOAcで抽出し、ブライン溶液で洗浄し、そして減圧中でエバポレートし、次いで、クロマトグラフィー(PE:EtOAc=3:1)により精製して、A7を固体(62mg)として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3), δ (ppm), 4.63 (s, 1H), 4.61 (s, 1H), 0.82 (s, 3H), 1.25 (s, 3H).
【0242】
工程7.化合物A8の合成。A7(86mg、0.3mmol)の乾燥THF(5mL)中の溶液に、ボラン−テトラヒドロフラン錯体(1mL;THF中1.0M溶液)を添加した。室温で1時間撹拌した後、この反応混合物を氷浴中で冷却し、次いで、10%NaOH水溶液(1mL)、その後、30%H水溶液(1mL)でゆっくりとクエンチした。室温で1時間撹拌した後、この混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を10%Na水溶液(100mL)、ブライン(水溶液、100mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して、A8を固体(83mg、91%)として得た。この粗生成物をさらに精製せずに次の工程で使用した。
【0243】
工程8.化合物A9の合成。A8(300mg、0.80mmol)の15mLのDMF中の溶液に、PDC(2.7g、7.2mmol)および1mLのHOを添加し、室温で15時間撹拌した。この反応混合物を100mLのEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、そして減圧中でエバポレートし、次いで、クロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1)により精製して、A9を固体128mgとして得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6), δ (ppm), 11.90 (s, 1H), 4.22 (s, 1H), 2.28 (1H,t, J=7 Hz), 1.28 (s, 3H), 0.68 (s, 3H).
【0244】
工程9.化合物A10の合成。A9(200mg、0.61mmol)の5mLのDMF中の溶液に、N,O−ジメチルヒドロキシルアミンHCl塩(60mg、0.62mmol)、HATU(236mg、0.62mmol)およびDIPEA 1mLを添加し、室温で3時間撹拌した。この反応混合物を100mLのEtOAcで抽出し、ブライン溶液で洗浄し、そして減圧中でエバポレートし、次いで、クロマトグラフィー(PE:EtOAc=1:1)により精製して、A10を固体110mgとして得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6), δ (ppm), 3.64 (s, 3H), 3.19 (s, 3H), 2.70 (bs, 1H), 2.17 (t, J=7 Hz, 1H), 1.32 (s, 3H), 0.73 (s, 3H).
【0245】
実施例2.化合物1の合成。
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
A10(0.1g、0.275mmol)の5mLのTHF中の撹拌溶液に、フェニルマグネシウムブロミド(1M;1.375mL、1.375mmol)を室温で滴下により添加した。室温で3時間撹拌した後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートし、次いで、prep−HPLCにより精製して、1を固体24mgとして得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3), δ (ppm), 7.86 (d, 2H, J=6.8 Hz), 7.52 (t, 1H, J=7.2 Hz), 7.43 (t, 2H, J=7.2 Hz), 3.49 (t,1H, J=7.8 Hz), 2.43 (q, 1H, J=8.6 Hz), 1.25 (s, 3H), 0.60 (s, 3H).LCMS:Rt=2.618min,MS(ESI)m/z:381[M+H]
【0246】
実施例3.化合物2の合成。
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
チアゾール(117mg、1.375mmol)の10mLのTHF中の撹拌溶液に、nBuLi(2.5M;0.55ml、1.375mmol)を−78℃で添加した。−78℃で30分間撹拌した後、A10(0.1g、0.275mmol)の5mLのTHF中の溶液を−78℃で滴下により添加した。−78℃で1時間撹拌した後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートし、prep−HPLCにより精製して、2を固体44mgとして得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3), δ (ppm), 7.97 (d, 1H, J=3.0 Hz), 7.63 (d, 1H, J=3.0 Hz), 3.87 (t, 1H, J=9.0 Hz), 1.26 (s, 3H), 0.69 (s, 3H).LCMS:Rt=2.564min,MS(ESI)m/z:388[M+H]
【0247】
実施例4.化合物3の合成。
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
1−メチル−1H−イミダゾール(113mg、1.375mmol)の10mLのTHF中の撹拌溶液に、nBuLi(2.5M;0.55ml、1.375mmol)を−78℃で添加した。−78℃で30分間撹拌した後、A10(0.1g、0.275mmol)の5mLのTHF中の溶液を−78℃で滴下により添加した。−78℃で1時間撹拌した後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートし、次いでprep−HPLCにより精製して、3を固体20mgとして得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3), δH (ppm), 7.09 (d, 1H, J=0.5 Hz), 6.98 (d, 1H, J=0.5 Hz), 3.97 (s, 3H), 3.96 (t, 1H, J=8.6 Hz), 1.25 (s, 3H), 0.67 (s, 3H).LCMS:Rt=2.393min,MS(ESI)m/z:385[M+H]
【0248】
実施例5.化合物4の合成。
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
チオフェン(115mg、1.375mmol)の10mLのTHF中の撹拌溶液に、nBuLi(2.5M;0.55mL、1.375mmol)を0℃で添加した。0℃で40分間撹拌した後、A10(0.1g、0.275mmol)の5mLのTHF中の溶液を0℃で滴下により添加した。0℃で2時間撹拌した後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートし、次いでprep−HPLCにより精製して、4を固体31mgとして得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3), δ (ppm), 7.66 (d, 1H), 7.61 (d, 1H), 7.11 (t, 1H), 3.27 (t, 1H), 1.26 (s, 3H), 0.67 (s, 3H).LCMS:Rt=2.541min,MS(ESI)m/z:387[M+H]
【0249】
実施例6.化合物5の合成。
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
ベンゾフラン(162mg、1.375mmol)の10mLのTHF中の撹拌溶液に、nBuLi(2.5M;0.55mL、1.375mmol)を0℃で添加した。0℃で40分間撹拌した後、A10(0.1g、0.275mmol)の5mLのTHF中の溶液を0℃で滴下により添加した。0℃で2時間撹拌した後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートし、次いでprep−HPLCにより精製して、5を固体47mgとして得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3), δ (ppm), 7.71 (d, 1H, J=7.8 Hz), 7.58 (d, 1H, J=7.8 Hz), 7.46 (t, 1H, J=7.8 Hz), 7.45 (s, 1H), 7.30 (t, 1H, J=7.8 Hz), 3.40 (t, 1H, J=8.2 Hz), 1.27 (s, 3H), 0.69 (s, 3H).LCMS:Rt=2.621min,MS(ESI)m/z:421[M+H]
【0250】
実施例7.化合物6の合成。
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
1−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(181mg、1.375mmol)の10mLのTHF中の撹拌溶液に、nBuLi(2.5M;0.55mL、1.375mmol)を−78℃で添加した。−78℃で30分間撹拌した後、A10(0.1g、0.275mmol)の5mLのTHF中の溶液を−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートし、次いでprep−HPLCにより精製して、6を固体65mgとして得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3), δ (ppm), 7.89 (d, 1H, J=7.8 Hz), 7.44-7.40 (m, 2H), 7.36-7.33 (m, 1H), 4.19 (t, 1H, J=8.6 Hz), 4.10 (s, 3H), 1.25 (s, 3H), 0.69 (s, 3H).LCMS:Rt=2.607min,MS(ESI)m/z:435[M+H]
【0251】
実施例8.化合物7の合成。
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
1−メチル−1H−インドール(180mg、1.375mmol)の10mLのTHF中の撹拌溶液に、nBuLi(2.5M;0.55mL、1.375mmol)を0℃で添加した。0℃で40分間撹拌した後、A10(0.1g、0.275mmol)の5mLのTHF中の溶液を0℃で滴下により添加した。0℃で2時間撹拌した後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートし、次いでprep−HPLCにより精製して、7を固体36mgとして得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3), δ (ppm), 7.70 (d, 1H, J=7.8 Hz), 7.38-7.34 (m, 2H), 7.23 (s, 1H), 7.15-7.13 (m, 1H), 4.06 (s, 3H), 3.40 (t, 1H, J=8.2 Hz), 1.26 (s, 3H), 0.68 (s, 3H).LCMS:Rt=2.742min,MS(ESI)m/z:434[M+H]
【0252】
実施例9.化合物8の合成。
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
ベンゾ[d]チアゾール(185mg、1.375mmol)の10mLのTHF中の撹拌溶液に、nBuLi(2.5M;0.55mL、1.375mmol)を−78℃で添加した。−78℃で30分間撹拌した後、A10(0.2g、0.55mmol)の5mLのTHF中の溶液を−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートし、prep−HPLCにより精製して、8を固体100mgとして得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3), δ (ppm), 8.09 (d, 1H, J=7.8 Hz), 7.87 (d, 1H, J=7.8 Hz), 7.45 (t, 1H, J=7.8 Hz), 7.40 (t, 1H, J=7.8 Hz), 3.94 (t, 1H, J=8.6 Hz), 1.17 (s, 3H), 0.61 (s, 3H). LCMS:Rt=2.829min,MS(ESI)m/z:438[M+H]
【0253】
実施例10.化合物9の合成。
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
1−メチル−1H−ピラゾール(60mg、0.7mmol)の10mLのTHF中の撹拌溶液に、BuLi(2.5M;0.3ml、0.7mmol)を0℃で添加した。0℃で30分間撹拌した後、A10(50mg、0.14mmol)の3mLのTHF中の溶液を−78℃で滴下により添加した。0℃で2時間撹拌した後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧中でエバポレートし、そしてprep−HPLCにより精製して、9を固体(23mg、0.06mmol)として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3),δ(ppm), 7.44(1H, d, J=2Hz), 6.77 (1H, d, J=2Hz), 4.15 (3H,s), 3.17 (1H,t, J=9Hz), 2.35(1H,dd,J=9Hz,8Hz)1.27 (s, 3H), 0.64 (s, 3H).LCMS::Rt=2.45min,m/z=385.2[M+H]
【0254】
実施例11.化合物10の合成。
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
3−ブロモチオフェン(110mg、0.7mmol)の10mLのTHF中の撹拌溶液に、BuLi(2.5M;0.3ml、0.7mmol)を−78℃で添加した。−78℃で30分間撹拌した後、A10(50mg、0.14mmol)の3mLのTHF中の溶液を−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出し、ブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧中でエバポレートし、そしてprep−HPLCにより精製して、10を固体(15mg、0.039mmol)として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3),δ(ppm), 7.66(1H,d,J=4Hz), 7.61 (1H, dd, J=1Hz), 7.11 (1H, t, J=4Hz), 3.28 (1H, t, J=9 Hz), 2.42-2.36(1H, m)1.27 (s, 3H), 0.68 (s, 3H).LCMS:Rt=2.54min,m/z=387.1[M+H]
【0255】
実施例12.化合物11の合成。
【化77】
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3−ブロモベンゾ[b]チオフェン(230mg、1.1mmol)の10mLのTHF中の撹拌溶液に、BuLi(2.5M;0.45ml、1.1mmol)を−78℃で添加した。−78℃で30分間撹拌した後、A10(80mg、0.22mmol)の3mLのTHF中の溶液を−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出し、合わせた抽出物をブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、減圧中でエバポレートし、そしてprep−HPLCにより精製して、11を固体(52mg、0.12mmol)として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3),δ(ppm), 7.90-7.89 (2H, s), 7.85(1H, d, J=9Hz), 7.44 (1H,t,J=7Hz), 7.39 (1H,t,J=7Hz), 3.40 (1H,t, J=9Hz), 2.43-2.39(1H,m)1.27 (s, 3H), 0.69 (s, 3H).LCMS::rt=2.73min,m/z=437.2[M+H]
【0256】
実施例13.化合物12の合成。
【化78】
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3−ブロモベンゾフラン(140mg、0.7mmol)の10mLのTHF中の撹拌溶液に、BuLi(2.5M;0.3ml、0.7mmol)を−78℃で添加した。−78℃で30分間撹拌した後、A10(50mg、0.14mmol)の3mLのTHF中の溶液を−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(100mL×3)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧中でエバポレートし、そしてprep−HPLCにより精製して、12を固体(25mg、0.06mmol)として得た。1H NMR (500 MHz, CDL3),δ(ppm),7.71(1H,d,J=8Hz), 7.58(1H,d,J=9Hz), 7.46 (1H,s) , 7.46 (1H,t,J=5Hz),7.30 (1H,t,J=7Hz), 3.41 (1H,t, J=9Hz), 2.45-2.37(1H,m)1.27 (s, 3H), 0.69 (s, 3H).LCMS::rt=2.53min,m/z=421.3[M+H].
【0257】
実施例14.化合物13の合成。
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0258】
工程1.B23(55g、198mmol)のDCM(2000mL)中の溶液に、Dess−Martin(167g、396mmol)を15℃で少しずつ添加した。添加が完了した後、この混合物を15℃で2時間撹拌した。TLC(PE:EA=3:1、PMA)は、反応が終了したことを示し、そして1つの主要スポットが見られた。反応溶液が透明になり、そしてデンプンヨウ化カリウム紙が青色にならなくなるまで、この混合物に、NHClおよびNaHCOの飽和混合溶液(v:v=1:1)(1.5L)を添加した。この混合物をDCM(1L×2)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、そして濃縮して、粗製物B24(60g、粗製)を固体として得た。
【0259】
工程2.B24(60g、208mmol)のTHF(1000mL)中の溶液に、メチルマグネシウムブロミド(624mmol、208mL、エーテル中3M)を−70℃で添加した。この混合物を−70℃で3時間撹拌した。TLC(PE:EA=3:1、PMA)は、反応が終了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl溶液(1500mL)でクエンチし、次いで、濃縮して残渣を得、これをDCM(1000mL×3)で抽出した。その有機相を乾燥させ、濃縮して、粗製物B25(50g)を固体として得た。
【0260】
工程3.PhPMeBr(280g、785mmol)のTHF(500mL)中の溶液に、t−BuOK(87.9g、785mmol)のTHF(200mL)中のスラリーをN下で添加した。この混合物が赤色になり、そしてこの混合物を60℃で1時間撹拌した。B25(48g、157mmol)の溶液を一度に添加した。最終反応混合物をこの温度(60℃)で2時間撹拌した。TLC(PE:EA=3:1、PMA)は、反応が終了したことを示した。この反応物を後処理した。合わせた反応混合物に、飽和NHCl溶液(1000mL)を添加し、次いで、EtOAc(1000mL×2)で抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、濃縮し、そしてシリコンゲルカラム(PE:EA=50/1〜20/1)で精製して、B26(15g、31.6%)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ = 4.65 - 4.57 (m, 2H), 2.53 - 2.42 (m, 1H), 2.27 - 2.16 (m, 1H), 1.85 - 1.10 (m, 21H), 1.05 - 0.78 (m, 2H), 0.77 (s, 7H)
【0261】
工程4.B26(15g、49.5mmol)のTHF(500mL)中の溶液に、BH3−Me2S(49.5mL、495mmol)の溶液を0℃で滴下により添加した。この溶液を15℃で3時間撹拌した。TLC(PE/EtOAc=3/1)は、反応が完了したことを示した。0℃に冷却した後、NaOHの溶液(250mL、3M)を非常にゆっくりと添加した。添加後、H(67g、594mmol、水中30%)をゆっくりと添加し、そして内部温度を10℃未満に維持した。得られた溶液を15℃で2時間撹拌した。次いで、反応溶液が透明になるまで、飽和Na水溶液(500mL)を添加した。この混合物をEtOAc(200×3)で抽出した。合わせた有機溶液を飽和Na水溶液(100mL×3)、ブライン(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、そして減圧中で濃縮して、粗生成物B27(20g)を固体として得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
【0262】
工程5.B27(20g、62.4mmol)のDCM(400mL)中の溶液に、PCC(26.7g、123mmol)およびSiO(26.7g)を添加した。最終反応混合物を15℃で3時間撹拌した。TLC(PE:EA=3:1)が、反応が終了したことを示し、そして1つの主要スポットが見られた後、この混合物を濃縮し、そしてcombi−flash(PE:EA=100%〜70%)により精製して、B28(10g、51.2%)を固体として得た。
【0263】
工程6.B28(10g、31.3mmol)のアセトン(150mL)および2−メチル−2−ブテン(35mL)中の溶液に、水(100mL)中の水性NaHPO(18.7g、156mmol)およびNaClO(14.1g、156mmol)を0℃でゆっくりと滴下により添加した。この混合物を15℃で2時間撹拌した。TLC(PE/EA=1/1)は、反応が完了したことを示し、そして2つの主要スポットが見られた。次いで、この反応物を水(400mL)に注ぎ、そして濾過した。フィルターケーキを水(100mL)で洗浄し、そして濃縮して、混合物(8g)を固体として得た。
【0264】
工程7.B29(8g、23.9mmol)のDMF(200mL)中の溶液に、HATU(18.1g、47.8mmol)、TEA(5.25g、47.8mmol)およびN,O−ジメチルヒドロキシルアミン(2.18g、35.8mmol)を15℃で添加した。この混合物を15℃で16時間撹拌した。TLC(PE/EA=1/1)は、反応が完了したことを示した。この反応物を水(500mL)に注ぎ、そしてEtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(200mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(100〜200メッシュシリカゲル、石油エーテル/酢酸エチル=4/1)により精製して、B30(3g)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ = 3.64 (s, 3H), 3.20 (s, 3H), 2.85 - 2.71 (m, 1H), 2.28 - 2.08 (m, 1H), 1.80-0.70 (m, 31H)
【0265】
工程8.B30(0.1g、0.264mmol)のTHF(2mL)中の溶液に、(3,5−ジメトキシフェニル)マグネシウムクロリド(2.63mL、2.63mmol、THF中1.0M)をN下で添加した。この反応混合物を15℃で1.5時間撹拌した。LCMSは、反応が終了したことを示し、そして所望のMSピークが見られた。この反応混合物に、飽和NHCl溶液(5mL)を添加し、次いで、EtOAc(2mL×3)で抽出した。合わせた有機相を濃縮し、そしてprep−HPLCにより精製して、13(47.8mg)を固体として得た。
【0266】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.01 (d, J=2.3 Hz, 2H), 6.65 - 6.59 (m, 1H), 3.83 (s, 6H), 3.46 - 3.36 (m, 1H), 2.49 - 2.34 (m, 1H), 1.84 - 1.66 (m, 3H), 1.19 (s, 20H), 1.04 - 0.89 (m, 1H), 0.71 (s, 4H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.489min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2943[M+H]のMS ESI計算値455、実測値455.
【0267】
実施例15.化合物14の合成。
【化80】
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B30(0.1g、0.264mmol)のTHF(2mL)中の溶液に、ナフタレン−2−イルマグネシウムブロミド(5.26mL、2.63mmol、THF中0.5M)をN下で添加した。この反応混合物を15℃で4時間撹拌した。LCMSは、反応が終了したことを示し、そして所望のMSピークが見られた。この反応混合物に、飽和NHCl溶液(5mL)を添加し、次いで、EtOAc(2mL×3)で抽出した。合わせた有機相を濃縮し、そしてprep−HPLCにより精製して、14(36.1mg)を固体として得た。
【0268】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ8.42 - 8.37 (m, 1H), 8.00 - 7.94 (m, 2H), 7.91 - 7.84 (m, 2H), 7.62 - 7.51 (m, 2H), 3.70 - 3.62 (m, 1H), 2.56 - 2.42 (m, 1H), 1.87 - 1.69 (m, 3H), 1.19 (s, 21H), 0.84 - 0.75 (m, 1H), 0.70 (s, 3H), 0.63 (s, 3H).LCMS Rt=1.553min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C3141[M+H]のMS ESI計算値445、実測値445.
【0269】
実施例16.化合物15の合成。
【化81】
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B30(0.1g、0.264mmol)のTHF(2mL)中の溶液に、[1,1’−ビフェニル]−4−イルマグネシウムブロミド(5.26mL、2.63mmol、THF中0.5M)をN下で添加した。この反応混合物を15℃で4時間撹拌した。LCMSは、反応が終了したことを示し、そして所望のMSピークが見られた。この反応混合物に、飽和NHCl溶液(5mL)を添加し、次いで、EtOAc(2mL×3)で抽出した。合わせた有機相を濃縮し、そして分取HPLCにより精製して、15(41.4mg)を固体として得た。
【0270】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.96 (d, J=8.3 Hz, 2H), 7.65 (dd, J=7.9, 11.9 Hz, 4H), 7.50 - 7.33 (m, 3H), 3.59 - 3.47 (m, 1H), 2.51 - 2.38 (m, 1H), 1.86 - 1.68 (m, 3H), 1.19 (s, 20H), 1.05 - 0.91 (m, 1H), 0.84 - 0.75 (m, 1H), 0.72 (s, 3H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=1.645min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C3343[M+H]のMS ESI計算値471、実測値471.
【0271】
実施例17.化合物16の合成。
【化82】
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A10(100mg、0.275mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、(3,5−ジメチルフェニル)マグネシウムブロミド(5.5mL、95%)を添加した。この混合物を20℃で3.5時間撹拌した。TLCが、出発物質が消費されたことを示し、そして新たなスポットが生成されたら、この混合物に、飽和NHCl水溶液(5mL)を添加した。その有機相をDCM(5mL×2)で抽出し、飽和NaCl水溶液(8mL×2)で洗浄し、減圧中で濃縮した。その残渣を、prep.HPLCにより精製して、16(48.3mg)を固体として得た。
【0272】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.47 (s, 2H), 7.16 (s, 1H), 3.47 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.36 (s, 7H), 1.84-1.70 (m, 5H), 1.66-1.58 (m, 2H), 1.49-1.24 (m, 16H), 1.17-1.04 (m, 2H), 0.98-0.85 (m, 1H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.500min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値409、実測値391[M−HO].
【0273】
実施例18.化合物17の合成。
【化83】
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A30の合成は、以下の実施例37に見ることができる。
A30(100mg、264μmol)の無水THF(2mL)中の溶液に、(3,4−ジメチルフェニル)マグネシウムクロリド(5.26mL、0.5M、2.63mmol)を25℃で添加した。この反応混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応を飽和NHCl水溶液(1mL)でクエンチし、減圧中で濃縮して残渣を得、これをPrep−HPLC(0.05%HCl−ACN)により精製して、17(61.8mg)を固体として得た。
【0274】
1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ = 7.67 (s, 1H), 7.61 (d, J=7.5 Hz, 1H), 7.18 (d, J=8.0 Hz, 1H), 3.47 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.48 - 2.36 (m, 1H), 2.31 (s, 6H), 2.04 - 1.92 (m, 1H), 1.90 - 1.80 (m, 1H), 1.79 - 1.63 (m, 3H), 1.54 - 0.97 (m, 21H), 0.91 (s, 3H), 0.58 (s, 3H)
LCMS R=1.475min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C3342[M+H]のMS ESI計算値423、実測値423.3.
【0275】
実施例19.化合物18の合成。
【化84】
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A30(100mg、264μmol)の無水THF(2mL)中の溶液に、ナフタレン−2−イルマグネシウムブロミド(5.26mL、0.5M、2.63mmol)を25℃で添加した。この反応混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応を飽和NHCl水溶液(1mL)でクエンチし、減圧中で濃縮して残渣を得、これをPrep−HPLC(0.05%HCl−ACN)により精製して、18(8.4mg)を固体として得た。
【0276】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ = 8.39 (s, 1H), 8.02 - 7.92 (m, 2H), 7.88 (d, J=8.5 Hz, 2H), 7.65 - 7.51 (m, 2H), 3.67 (t, J=8.5 Hz, 1H), 2.55 - 2.43 (m, 1H), 2.07 - 1.75 (m, 5H), 1.66 (d, J=14.6 Hz, 2H), 1.58 - 1.23 (m, 19H), 1.21 - 0.97 (m, 3H), 0.90 (s, 3H), 0.63 (s, 3H)
LCMS R=1.496min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C3141[M+H]のMS ESI計算値445、実測値445.3.
【0277】
実施例20.化合物19の合成。
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0278】
A10(100mg、0.275mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、ナフタレン−2−イルマグネシウムブロミド(5.5mL、THF中0.5M)を添加した。この混合物を20℃で3.5時間撹拌した。TLCが、出発物質が消費されたことを示し、そして新たなスポットが生成されたら、この混合物に、飽和NHCl水溶液(5mL)を添加した。その有機相をDCM(5mL×2)で抽出し、飽和NaCl水溶液(8mL×2)で洗浄し、減圧中で濃縮した。その残渣を、分取HPLCにより精製して、19(37mg)を固体として得た。
【0279】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.39 (s, 1H), 8.01-7.93 (m, 2H), 7.88 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.62-7.52 (m, 2H), 3.67 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 2.57-2.43 (m, 1H), 1.91-1.71 (m, 5H), 1.68-1.56 (m, 2H), 1.50-1.23 (m, 16H), 1.19-1.04 (m, 2H), 0.95-0.83 (m, 1H), 0.64 (s, 3H).LCMS Rt=1.495min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C3039[M+H]のMS ESI計算値430、実測値413[M−HO].
【0280】
実施例21.化合物20の合成。
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
A10(100mg、0.275mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、(3,4−ジメチルフェニル)マグネシウムクロリド(5.5mL、THF中0.5M)を添加した。この混合物を20℃で3.5時間撹拌した。TLCが、出発物質が消費されたことを示し、そして新たなスポットが生成された。この混合物に、飽和NHCl(5mL)を添加した。その水層をDCM(5mL×2)で抽出し、飽和NaCl(8mL×2)で洗浄し、濾過し、そして減圧中で濃縮した。その残渣を、prep−HPLCにより精製して、20(45mg)を固体として得た。
【0281】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.66 (s, 1H), 7.61 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 3.47 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 2.48-2.36 (m, 1H), 2.31 (s, 6H), 1.82-1.60 (m, 6H), 1.51-1.23 (m, 17H), 1.19-1.02 (m, 2H), 0.98-0.85 (m, 1H), 0.60 (s, 3H).LCMS t=1.491min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値409、実測値391[M−HO]
【0282】
実施例22.化合物21の合成。
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
A30(100mg、264μmol)の無水THF(2mL)中の溶液に、(3,5−ジメトキシフェニル)マグネシウムクロリド(2.63mL、1.0M、2.63mmol)を25℃で添加した。この反応混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応を飽和NHCl水溶液(1mL)でクエンチし、減圧中で濃縮して残渣を得、これをPrep−HPLC(0.05%HCl−ACN)により精製して、21(68.8mg)を固体として得た。
【0283】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ = 7.02 (d, J=2.0 Hz, 2H), 6.63 (s, 1H), 3.84 (s, 6H), 3.41 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.46 - 2.35 (m, 1H), 2.03 - 1.93 (m, 1H), 1.90 - 1.64 (m, 4H), 1.53 - 1.28 (m, 12H), 1.28 - 1.20 (m, 5H), 1.18 - 0.97 (m, 3H), 0.91 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).LCMS R=1.474min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C3343[M+H]のMS ESI計算値455、実測値437([M−HO]).
【0284】
実施例23.化合物22の合成。
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
A30(100mg、264μmol)の無水THF(2mL)中の溶液に、[1,1’−ビフェニル]−4−イルマグネシウムブロミド(5.26mL、0.5M、2.63mmol)を25℃で添加した。この反応混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応を飽和NHCl水溶液(1mL)でクエンチし、減圧中で濃縮して残渣を得、これをPrep−HPLC(0.05%HCl−ACN)により精製して、22(76mg)を固体として得た。
【0285】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ = 7.96 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.72 - 7.60 (m, 4H), 7.51 - 7.43 (m, 2H), 7.43 - 7.36 (m, 1H), 3.53 (t, J=8.5 Hz, 1H), 2.52 - 2.40 (m, 1H), 1.98 (t, J=13.3 Hz, 1H), 1.91 - 1.63 (m, 4H), 1.55 - 1.29 (m, 12H), 1.28 - 0.96 (m, 9H), 0.92 (s, 3H), 0.62 (s, 3H).LCMS R=1.556min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C3343[M+H]のMS ESI計算値471、実測値471.3.
【0286】
実施例24.化合物23の合成。
【化89】
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A30(110mg、291umol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、(3,5−ジフルオロフェニル)マグネシウムブロミド(0.5M;5.8mL、2.9mmol)を25℃で滴下により添加した。25℃で12時間撹拌した後、LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×2)で抽出し、ブライン(30mL×2)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この反応混合物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10um、勾配:80〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、23(28.4mg)を固体として得た。
【0287】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.38 (d, J=6.0 Hz, 2H), 6.99 (t, J=8.4 Hz, 1H), 3.35 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.35-2.45 (m, 1H), 1.96 (t, J=13.2 Hz, 1H), 1.73-1.90 (m, 3H), 1.69 (d, J=14.6 Hz, 1H), 1.33-1.54 (m, 12H), 1.21-1.28 (m, 5H), 1.10-1.19 (m, 2H), 1.01-1.08 (m, 1H), 0.92 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).LCMS Rt=3.417min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2736[M−+H]+のMS ESI計算値430.3、実測値413.0[M−HO]
【0288】
実施例25.化合物24の合成。
【化90】
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A30(110mg、291umol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イルマグネシウムブロミド(0.5M;5.8mL、2.9mmol)を25℃で滴下により添加した。25℃で12時間撹拌した後、LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×2)で抽出し、ブライン(30mL×2)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この反応混合物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10um、勾配:80〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、24(21.1mg)を固体として得た。
【0289】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ= 7.50 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.41 (s, 1H), 6.84 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.04 (s, 2H), 3.40 (t, J=8.6 Hz, 1H), 2.37-2.45 (m, 1H), 1.97 (t, J=13.6 Hz, 1H), 1.81-1.90 (m, 1H), 1.64-1.79 (m, 3H), 1.29-1.55 (m, 12H), 1.27 (s, 3H), 1.23 (br. s, 2H), 1.10-1.19 (m, 2H), 1.00-1.08 (m, 1H), 0.92 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).LCMS Rt=3.309min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2839[M+H]+のMS ESI計算値439.3、実測値439.1.
【0290】
実施例26.化合物25の合成。
【化91】
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A10(100mg、0.275mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、(4−(メチルチオ)フェニル)マグネシウムブロミド(5.5mL、THF中0.5M)を添加した。この混合物を20℃で3.5時間撹拌した。この混合物に、飽和NHCl(5mL)を添加した。その有機相をDCM(5mL×2)で抽出し、飽和NaCl(8mL×2)で洗浄し、減圧中で濃縮した。その残渣を、prep.HPLCにより精製して、25(32mg)を固体として得た。
【0291】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.81 (d, J=8.5 Hz, 2H), 7.25-7.22 (m, 2H), 3.45 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.56 - 2.35 (m, 4H), 1.84 - 1.72 (m, 5H), 1.53 - 1.25 (m, 18H), 1.20 - 0.84 (m, 3H), 0.59 (s, 3H).
LCMS Rt=1.476min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2739S[M+H]のMS ESI計算値427.3、実測値409[M−HO]
【0292】
実施例27.化合物26の合成。
【化92】
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A10(100mg、0.275mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、(4−フルオロ−3−メチルフェニル)マグネシウムブロミド(2.75mL)を2時間かけて25℃で添加し、この時点で、LC−MSは、反応が完了したことを示した。NHClの水溶液(5mL)をこの反応混合物に25℃で滴下により添加し、そしてEtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機溶液をブライン(5mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。その有機層を濾過し、そして減圧下で濃縮して粗混合物を得、これをHPLCにより精製して、26(47.5mg)を固体として得た。
【0293】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ = 7.83 - 7.70 (m, 2H), 7.06 (t, J=8.9 Hz, 1H), 3.46 (t, J=8.7 Hz, 1H), 2.48 - 2.31 (m, 4H), 1.89 - 1.73 (m, 5H), 1.71 - 1.60 (m, 2H), 1.61 - 1.60 (m, 1H), 1.54 - 1.45 (m, 3H), 1.43 - 1.33 (m, 7H), 1.33 - 1.24 (m, 6H), 1.22 - 1.05 (m, 2H), 1.03 - 0.88 (m, 1H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=1.285min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2738FO[M+H]のMS ESI計算値413、実測値413.
【0294】
実施例28.化合物27の合成。
【化93】
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A30(110mg、291umol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、(3−フルオロ−4−メチルフェニル)マグネシウムブロミド(0.5M、5.8mL、2.9mmol)を25℃で滴下により添加した。25℃で12時間撹拌した後、LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×2)で抽出し、ブライン(30mL×2)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この反応混合物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10um、勾配:88〜88%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、27(42.4mg)を固体として得た。
【0295】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.48-7.61 (m, 2H), 7.20-7.26 (m, 1H), 3.41 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.37-2.44 (m, 1H), 2.33 (d, J=1.4 Hz, 3H), 1.97 (t, J=13.2 Hz, 1H), 1.87 (ddd, J=13.8, 9.3, 4.5 Hz, 1H), 1.65-1.80 (m, 3H), 1.33-1.56 (m, 12H), 1.22-1.29 (m, 5H), 0.99-1.18 (m, 3H), 0.92 (s, 3H), 0.58 (s, 3H).LCMS Rt=3.322min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2840FO[M+H]+のMS ESI計算値427.3、実測値409.1([M−HO]
【0296】
実施例29.化合物28の合成。
【化94】
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A30(110mg、291umol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、フェニルマグネシウムクロリド(0.5M;5.8mL、2.9mmol)を25℃で滴下により添加した。25℃で12時間撹拌した後、LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×2)で抽出し、ブライン(30mL×2)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Gemini 150×25 5u、勾配:69〜94%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、28(48.4mg、291μmol)を固体として得た。
【0297】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.88 (d, J=7.4 Hz, 1H), 7.50-7.58 (m, 1H), 7.39-7.48 (m, 2H), 3.50 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.36-2.52 (m, 1H), 1.98 (t, J=13.2 Hz, 1H), 1.85 (d, J=13.8 Hz, 1H), 1.74-1.81 (m, 2H), 1.68 (d, J=14.4 Hz, 1H), 1.32-1.55 (m, 13H), 1.21-1.29 (m, 5H), 0.99-1.17 (m, 3H), 0.91 (s, 3H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=3.253min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2739[M+H]のMS ESI計算値395.3、実測値377.0[M−HO]
【0298】
実施例30.化合物29の合成。
【化95】
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【0299】
工程1.無水THF(400mL)を窒素雰囲気下10℃に冷却し、そして無水LiCl(12.8g、304mmol)を一度に添加した。この混合物を30分間撹拌し、その後、透明な溶液が得られた。この混合物に、無水FeCl(25.7g、159mmol)を一度に添加した。得られた混合物をさらに30分間撹拌した。この反応混合物を−35℃に冷却し、そして内部温度を−35℃〜−30℃に維持しながら、メチルマグネシウムブロミド(ジエチルエーテル中3M、193mL、580mmol)を滴下により添加した。上記混合物を−30℃で30分間撹拌した。B4(40g、145mmol)を一度に添加した。内部温度を−20℃にし、−15℃〜−20℃で2時間維持した。TLCは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をHCl水溶液(2M、200mL)でクエンチし、CHCl(500mL×2)で抽出した。合わせた有機層をNaOH水溶液(10%、300mL×2)およびブライン(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をEtOAcから磨砕して、B5(25.0g、59.3%)を固体として得た。
【0300】
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 2.44-2.40 (m, 1H), 2.09-2.00 (m, 1H), 1.89-1.57 (m, 7H), 1.54-1.03 (m, 16H), 0.87 (s, 3H), 0.73-0.70 (m, 2H).
【0301】
工程2.エチルトリフェニルホスホニウムブロミド(152g、412mmol)のTHF(600mL)中の溶液に、t−BuOK(46.1g、412mmol)の溶液を25℃で添加した。この混合物を60℃に加熱し、そして1時間撹拌した。B5(30.0g、103mmol)を添加した。この混合物を60℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この混合物を飽和NHCl水溶液(500mL)に注ぎ、EtOAc(300mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(300mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。その残渣を、シリカゲルカラム(PE/EtOAc=100/1)により精製して、B6(30g、96.4%)を固体として得た。
【0302】
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 5.12-5.09 (m, 1H), 2.34-2.21 (m, 3H), 1.86-1.58 (m, 8H), 1.56-0.99 (m, 17H), 0.87 (s, 3H), 0.75-0.68 (m, 2H).
【0303】
工程3.B6(40g、132mmol)のTHF(300mL)中の溶液に、ジメチルスルフィドボラン(132mL、1.32mol)を0℃で滴下により添加した。この混合物を25℃で12時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃に冷却した後、NaOHの溶液(220mL、3M)を非常にゆっくりと添加した。添加が完了した後、H(150mL、33%)をゆっくりと添加し、そして内部温度を10℃未満に維持した。得られた溶液を25℃で2時間撹拌した。得られた溶液を濾過し、そして濾液をEtOAc(500mL×3)で抽出した。合わせた有機溶液を飽和Na水溶液(500mL×2)、ブライン(500mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、そして減圧中で濃縮して、B7(40g、粗製)を固体として得た。この粗生成物をさらに精製せずに次の工程で使用した。
【0304】
工程4.B7(40g、124mmol)およびシリカゲル(44g)のCHCl(400mL)中の溶液に、ピリジニウムクロロクロメート(53.4g、248mmol)を25℃で添加した。この混合物を25℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この混合物を濾過し、そしてフィルターケーキをCHCl(200mL×2)で洗浄した。合わせた濾液を減圧中で濃縮した。その残渣を、シリカゲルカラム(PE/EtOAc=10/1〜1/1で溶出)により精製して、B8(34g、86.2%)を固体として得た。
【0305】
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 2.55-2.51 (m, 1H), 2.20-2.10 (m, 4H), 2.00-1.64 (m, 4H), 1.60-0.99 (m, 20H), 0.75-0.69 (m, 3H), 0.60 (s, 3H).
【0306】
工程5.B8(10.0g、31.3mmol)のジオキサン/HO(400mL/120mL)中の溶液に、次亜臭素酸ナトリウム(1500mL)[NaOH(163g)、二臭素(54.1mL)、ジオキサン(600mL)およびHO(800mL)から調製]を0℃で添加した。得られた混合物を25℃で24時間撹拌した。TLCが、反応が完了した(compeleted)ことを示した後、飽和Na水溶液(400mL)を添加し、その後、HCl水溶液(450mL、1M)をこの混合物に添加した。この混合物をpH=6に調整すると、白色固体が沈殿した。この固体を濾過し、そしてフィルターケーキを水(300mL×2)で洗浄し、減圧中で乾燥させて、B9(9.5、95.0%)を固体として得た。
【0307】
1H NMR (400MHz, DMSO-d6) δ 11.89 (br, 1H), 3.87 (s, 1H), 2.29-2.26 (m, 1H), 2.00-1.93 (m, 2H), 1.65-1.15 (m, 9H), 1.13-0.91 (m, 13H), 0.85-0.75 (m, 5H).
【0308】
工程6.B9(12.2g、38.0mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(7.41g、76.0mmol)、HATU(17.3g、45.5mmol)およびEtN(21.0mL、152mmol)の300mLの無水CHCl中の混合物を25℃で18時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この混合物を水(200mL)で処理し、CHCl(300mL×2)で抽出した。合わせた有機相をHCl水溶液(200mL、1M)、飽和NaHCO水溶液(200mL)、およびブライン(300mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮した。その残渣を、シリカゲルカラム(PE/EtOAc=5/1)により精製して、B10(13.0g、94.2%)を固体として得た。
【0309】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 3.64 (s, 3H), 3.20 (s, 3H), 2.80 (br, 1H), 2.25-2.15 (m, 1H), 1.81-1.57 (m, 8H), 1.33-1.00 (m, 16H), 0.74 (s, 3H), 0.69-0.60 (m, 2H).
【0310】
工程7.B10(100mg、275umol)のTHF(3mL)中の溶液に、(4−フルオロ−3−メチルフェニル)マグネシウムブロミド(2.74mL、1.37mmol)を25℃で滴下により添加した。この混合物を25℃で3時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。次いで、この反応物を減圧中で濃縮した。その残渣を、さらなる精製のためにprep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:80〜95%B(A=0.05%HCl−アセトニトリル、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、29(46.9mg)を固体として得た。
【0311】
1HNMR (CDCl3, CDCl3 400MHz): δ=7.69-7.80 (m, 2H), 7.04 (t, J=8.8 Hz, 1H), 3.45 (t, J=8.6 Hz, 2H), 2.37-2.43 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), 1.56-1.79 (m, 8H), 1.26-1.42 (m, 6H), 1.20 (s, 3H), 0.97-1.16 (m, 6H), 0.65-0.79 (m, 2H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=3.457min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2738FO[M+H]+のMS ESI計算値413.28、実測値413.2[M+H]
【0312】
実施例31.化合物30の合成。
【化96】
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B10(100mg、275umol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、(3,4−ジメチルフェニル)マグネシウムクロリド(0.5M;2.74mL、1.37mmol)を25℃で滴下により添加した。25℃で12時間撹拌した後、LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×2)で抽出し、ブライン(30mL×2)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:80〜93%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、30(28mg)を固体として得た。
【0313】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.68 (s, 1H), 7.62 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.18 (d, J=7.6 Hz, 1H), 3.48 (t, J=8.6 Hz, 1H), 2.28-2.46 (m, 7H), 1.63-1.78 (m, 6H), 1.25-1.55 (m, 8H), 1.20 (s, 3H), 0.86-1.18 (m, 7H), 0.65-0.77 (m, 2H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=3.488min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2841[M+H]+のMS ESI計算値409.3、実測値409.1.
【0314】
実施例32.化合物31の合成。
【化97】
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A30(100mg、264umol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、(3,5−ジメチルフェニル)マグネシウムブロミド(0.5M;2.62mL、1.31mmol)を25℃で滴下により添加した。25℃で12時間撹拌した後、LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×2)で抽出し、ブライン(30mL×2)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:80〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、31(15.3mg)を固体として得た。
【0315】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.46 (s, 2H), 7.16 (s, 1H), 3.46 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.36 (s, 7H), 1.97 (t, J=13.2 Hz, 1H), 1.82-1.89 (m, 1H), 1.74 (br. s., 4H), 1.31-1.51 (m, 9H), 1.20-1.31 (m, 6H), 0.97-1.20 (m, 4H), 0.91 (s, 3H), 0.58 (s, 3H).LCMS Rt=3.478min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2943[M+H]のMS ESI計算値423.3、実測値405.1[M−HO]
【0316】
実施例33.化合物32の合成。
【化98】
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【0317】
4−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン(1.3M、1.92mL、2.50mmol)の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウムを−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A10(100mg、0.264mmolを添加した。この混合物を−78℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:85〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、32(11.9mg)を固体として得た。
【0318】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.87 (d, J=9.0 Hz, 2H), 6.65 (d, J=9.0 Hz, 2H), 3.46 (t, J=8.6 Hz, 1H), 3.06 (s, 6H), 2.38-2.51 (m, 1H), 1.78-1.90 (m, 3H), 1.69-1.77 (m, 2H), 1.58-1.67 (m, 2H), 1.29-1.57 (m, 12H), 1.27 (s, 4H), 1.05-1.18 (m, 2H), 0.89-1.01 (m, 1H), 0.62 (s, 3H).
LCMS Rt=2.443min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2842NO[M+H]+のMS ESI計算値424.31、実測値424.1.
【0319】
実施例34.化合物33の合成。
【化99】
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1−ブロモ−4−メトキシ−2−メチルベンゼン(2.5M;0.524mL、1.31mmol)の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウムを−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A30(100mg、0.264mmolを添加した。この混合物を−78℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧下でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um 5u、勾配:75〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、33(13.5mg)を固体として得た。
【0320】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.53 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.69-6.75 (m, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.49 (d, J=5.6 Hz, 1H), 3.33 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.34-2.40 (m, 1H), 1.93-1.98 (m, 1H), 1.63-1.76 (m, 4H), 1.32-1.50 (m, 8H), 1.22-1.30 (m, 7H), 0.96-1.17 (m, 5H), 0.87-0.92 (m, 3H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=3.478min(3.0分間のクロマトグラフィー)、30−90CD、C2943[M+H]のMS ESI計算値439.31、実測値439.3.
【0321】
実施例35.化合物34の合成。
【化100】
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1−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(330mg、1.37mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;2.0mL、2.61mmol)を−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A10(100mg、0.275mmol)を添加した。この混合物を−78℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:80〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、34(57mg)を固体として得た。
【0322】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.93 (d, J=8.6 Hz, 2H), 7.26-7.29 (m, 2H), 3.45 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.37-2.46 (m, 1H), 1.73-1.86 (m, 5H), 1.58-1.65 (m, 2H), 1.41-1.50 (m, 3H), 1.37 (d, J=12.6 Hz, 6H), 1.24-1.33 (m, 7H), 1.06-1.17 (m, 2H), 0.87-0.97 (m, 1H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=3.467min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2736[M+H]のMS ESI計算値465.26、実測値447.2[M−HO]
【0323】
実施例36.化合物35の合成。
【化101】
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A10(100mg、0.275mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、ベンゾ[d][1,3]ジオキソル−5−イルマグネシウムブロミド(5.5mL、95%)を添加した。この混合物を20℃で3.5時間撹拌した。TLCが、出発物質が消費されたことを示し、そして新たなスポットが生成されたら、この混合物に、飽和NHCl水溶液(5mL)を添加した。その有機相をDCM(5mL×2)で抽出し、飽和NaCl水溶液(8mL×2)で洗浄し、減圧中で濃縮した。その残渣を、分取HPLCにより精製して、35(30mg)を固体として得た。
【0324】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.49 (dd, J=1.6, 8.2 Hz, 1H), 7.40 (d, J=1.5 Hz, 1H), 6.83 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.03 (s, 2H), 3.40 (t, J=8.5 Hz, 1H), 2.47 - 2.35 (m, 1H), 1.82 - 1.73 (m, 4H), 1.66 - 1.58 (m, 2H), 1.50 - 1.25 (m, 17H), 1.19 - 0.87 (m, 3H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.391min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2737[M+H]のMS ESI計算値425.26、実測値407[M−HO]
【0325】
実施例37.化合物36の合成。
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0326】
工程1.A26(40g、127mmol)およびPd/C(4g)の酢酸エチル(200mL)およびTHF(200mL)中の混合物をH(15psi)下25℃で4時間撹拌した。TLC(PE:EA=5:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。この反応混合物を濾過し、そしてフィルターケーキを酢酸エチル(40mL×5)で洗浄した。合わせた有機相を減圧中で濃縮して、A27(41g、粗製)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ = 2.69 (t, J=14.1 Hz, 1H), 2.61 - 2.48 (m, 1H), 2.43 - 2.25 (m, 1H), 2.24 - 1.96 (m, 8H), 1.95 - 1.78 (m, 2H), 1.75 - 1.07 (m, 15H), 1.03 (s, 3H), 0.64 (s, 3H)
【0327】
工程2.2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(170g、774mmol)のトルエン(150mL)中の溶液に、トリメチルアルミニウム(193mL、387mmol、トルエン中2.0M)をN雰囲気下25℃未満で滴下により添加した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌した。トルエン(50mL)中のA27(41g、129mmol)を−78℃で添加した。この混合物を−78℃で1時間撹拌した。メチルマグネシウムブロミド(129mL、387mmol、ジエチルエーテル中3.0M)を−78℃で添加した。この反応混合物を−78℃で4時間撹拌した。TLC(PE:EA=2:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。この混合物を飽和NHCl水溶液(20mL)によってクエンチし、酢酸エチル(150mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(150mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。酢酸エチル溶媒をエバポレートして粗固体を得、これをシリカゲルでのクロマトグラフィー(PE/EtOAc=7/1)により精製して、所望の生成物A28(36g)を淡色固体として得た。
【0328】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ = 2.58 - 2.46 (m, 1H), 2.22 - 2.09 (m, 4H), 2.06 - 1.79 (m, 3H), 1.78 - 0.99 (m, 25H), 0.94 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).
【0329】
工程3.液体臭素(5.76g、36.0mmol)を、激しく撹拌した水酸化ナトリウム水溶液(48.0mL、3M、144mmol)に0℃でゆっくりと添加した。全ての臭素が溶解したら、この混合物を冷ジオキサン(10mL)で希釈し、そして1 A28(4g、12.0mmol)のジオキサン(15mL)および水(10mL)中の撹拌溶液にゆっくりと添加した。均一な黄色溶液がゆっくりと無色になり、そして白色沈殿物が形成された。この反応混合物を25℃で16時間撹拌した。残りの酸化試薬をNa水溶液(30mL)によりクエンチし、次いで固体物質が溶解するまで、この混合物を80℃で加熱した。この溶液を塩酸(3N)で酸性化すると、白色沈殿物が生じた。この固体を濾過し、そして水(100mL×3)で洗浄して白色固体を得、これを減圧中で乾燥させて、A29(4.01g、100%)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ = 11.90 (br. s., 1H), 4.24 (s, 1H), 2.28 (t, J=9.0 Hz, 1H), 2.01 - 1.54 (m, 8H), 1.50 - 1.28 (m, 6H), 1.26 - 0.92 (m, 13H), 0.91 (s, 3H), 0.61 (s, 3H)
【0330】
工程4.A29(4.01g、11.9mmol)およびN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(4.64g、47.6mmol)のDMF(40mL)中の懸濁物に、HATU(9.04g、23.8mmol)を25℃で添加した。DIPEA(15.3g、119mmol)を得られた混合物に添加した。この反応混合物を25℃で2時間撹拌した。TLC(PE:EA=2:1)は、出発物質が完全に消費されたことを示した。HO(500mL)をこの反応混合物に25℃で添加した。この混合物中の沈殿物を濾過して淡色固体を得、これを水(40mL×3)で洗浄し、減圧中で乾燥させて、A30(4.31g、95.9%)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ = 11.90 (br. s., 1H), 4.24 (s, 1H), 2.28 (t, J=9.0 Hz, 1H), 2.01 - 1.54 (m, 8H), 1.50 - 1.28 (m, 6H), 1.26 - 0.92 (m, 13H), 0.91 (s, 3H), 0.61 (s, 3H)
【0331】
工程5.B30(0.1g、0.264mmol)のTHF(2mL)中の溶液に、フェニルマグネシウムクロリド(5.26mL、2.63mmol、THF中0.5M)をN下で添加した。この反応混合物を15℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が終了したことを示し、そして所望のMSピークが見られた。この反応混合物に、飽和NHCl溶液(5mL)を添加し、次いで、EtOAc(2mL×3)で抽出した。合わせた有機相を濃縮し、そしてprep−HPLCにより精製して、36(20.6mg)を固体として得た。
【0332】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.88-7.86 (m, 2H), 7.54-7.51 (m, 1H), 7.45-7.41 (m, 2H), 3.50-3.46 (m, 1H), 2.45-2.38 (m, 1H), 1.80-0.72 (m, 25H), 0.70 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).LCMS Rt=1.466min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2739[M+H]のMS ESI計算値395.29、実測値377[M−HO]
【0333】
実施例38.化合物37の合成。
【化103】
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B30(0.1g、0.264mmol)のTHF(2mL)中の溶液に、(3,5−ジフルオロフェニル)マグネシウムブロミド(5.26mL、2.63mmol、THF中0.5M)をN下で添加した。この反応混合物を15℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が終了したことを示し、そして所望のMSピークが見られた。この反応混合物に、飽和NHCl溶液(5mL)を添加し、次いで、EtOAc(2mL×3)で抽出した。合わせた有機相を濃縮し、そしてprep−HPLCにより精製して、37(14.2mg)を固体として得た。
【0334】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.37 (d, J=6.0 Hz, 2H), 7.04 - 6.89 (m, 1H), 3.40 - 3.28 (m, 1H), 2.47 - 2.30 (m, 1H), 1.87 - 1.65 (m, 3H), 1.19 (s, 19H), 0.72 (s, 4H), 0.59 (s, 3H).LCMS Rt=1.540min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2737[M+H]のMS ESI計算値431.27、実測値413[M−HO]
【0335】
実施例39.化合物38の合成。
【化104】
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B30(0.1g、0.264mmol)のTHF(2mL)中の溶液に、(4−フルオロ−3−メチルフェニル)マグネシウムブロミド(5.26mL、2.63mmol、THF中0.5M)をN下で添加した。この反応混合物を15℃で1.5時間撹拌した。LCMSは、反応が終了したことを示し、そして所望のMSピークが見られた。この反応混合物に、飽和NHCl溶液(5mL)を添加し、次いで、EtOAc(2mL×3)で抽出した。合わせた有機相を濃縮し、そしてprep−HPLCにより精製して、38(38.6mg)を固体として得た。
【0336】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.76-7.68 (m, 2H), 7.05-7.00 (m, 2H), 3.44-3.40 (m, 1H), 2.40 -2.31 (m, 4H), 1.80-1.65 (m, 3H), 1.60-0.72 (m, 22H), 0.72 (s, 3H), 0.58 (s, 3H).LCMS Rt=1.534min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2840FO[M+H]のMS ESI計算値427、実測値427.
【0337】
実施例40.化合物39の合成。
【化105】
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B30(0.1g、0.264mmol)のTHF(2mL)中の溶液に、(3,4−ジメチルフェニル)マグネシウムクロリド(5.26mL、2.63mmol、THF中0.5M)をN下で添加した。この反応混合物を15℃で4時間撹拌した。LCMSは、反応が終了したことを示し、そして所望のMSピークが見られた。この反応混合物に、飽和NHCl溶液(5mL)を添加し、次いで、EtOAc(2mL×3)で抽出した。合わせた有機相を濃縮し、そしてprep−HPLCにより精製して、39(27.8mg)を固体として得た。
【0338】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.69 - 7.65 (m, 1H), 7.64 - 7.58 (m, 1H), 7.22 - 7.15 (m, 1H), 3.50 - 3.41 (m, 1H), 2.46 - 2.35 (m, 1H), 2.31 (s, 6H), 1.81 - 1.66 (m, 3H), 1.61 - 1.05 (m, 20H), 1.04 - 0.89 (m, 1H), 0.82 - 0.73 (m, 1H), 0.71 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).LCMS Rt=1.536min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2943[M+H]のMS ESI計算値423、実測値423.
【0339】
実施例41.化合物40の合成。
【化106】
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4−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン(262mg、1.31mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;1.92mL、2.50mmol)を−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A30(100mg、0.264mmolを添加した。この混合物を−78℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:75〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、40(11.2mg)を固体として得た。
【0340】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.86 (d, J=9.0 Hz, 2H), 6.64 (d, J=9.0 Hz, 2H), 3.44 (t, J=8.6 Hz, 1H), 3.05 (s, 6H), 2.39-2.45 (m, 1H), 1.99 (d, J=12.0 Hz, 1H), 1.84 (d, J=13.6 Hz, 2H), 1.63-1.77 (m, 4H), 1.35-1.51 (m, 9H), 1.20-1.29 (m, 6H), 1.10-1.18 (m, 2H), 1.04 (dd, J=14.6 Hz, 1H), 0.91 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).LCMS Rt=2.511min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−30AB、C2944NO[M+H]+のMS ESI計算値438.33、実測値438.1.
【0341】
実施例42.化合物41の合成。
【化107】
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A10(100mg、0.275mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、(3−フルオロ−4−メチルフェニル)マグネシウムブロミド(5.5mL、95%)を添加した。この混合物を20℃で3.5時間撹拌した。TLCが、出発物質が消費されたことを示し、そして新たなスポットが生成されたら、この混合物に、飽和NHCl水溶液(5mL)を添加した。その有機相をDCM(5mL×2)で抽出し、飽和NaCl水溶液(8mL×2)で洗浄し、減圧中で濃縮した。その残渣を、分取HPLCにより2回精製して、41(58mg)を固体として得た。
【0342】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.59-7.49 (m, 2H), 7.25-7.20 (m, 1H), 3.41 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.47-2.36 (m, 1H), 2.32 (d, J = 1.5 Hz, 3H), 1.82-1.75 (m, 4H), 1.69-1.57 (m, 2H), 1.50-1.25 (m, 17H), 1.18-1.04 (m, 2H), 1.00-0.84 (m, 1H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.476min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2737O[M+H]のMS ESI計算値413.28、実測値395[M−HO]
【0343】
実施例43.化合物42の合成。
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−4−エチルベンゼン(305mg、1.65mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、ブチルリチウム(0.66mL、0.825mmol)を−68℃で滴下により添加した。この混合物を−68℃で2時間撹拌した。1mLのTHF中のA10(120mg、0.33mmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応物を−68℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応をNHCl(20mL)でクエンチし、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物をprep−HPLCにより精製して、42(46.4mg、0.113mmol)を固体として得た。
【0344】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ=7.82 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.25 (s, 1H), 3.49 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.70 (q, J=7.7 Hz, 2H), 2.48 - 2.38 (m, 1H), 1.87 - 1.69 (m, 5H), 1.69 - 1.55 (m, 2H), 1.54 - 1.41 (m, 4H), 1.41 - 1.34 (m, 5H), 1.34 - 1.21 (m, 11H), 1.20 - 1.01 (m, 2H), 1.00 - 0.84 (m, 1H), 0.61 (s, 3H).LCMS t=1.299min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2840[M]のMS ESI計算値408、実測値408.
【0345】
実施例44.化合物43の合成。
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
【0346】
1−ブロモ−4−メトキシ−2−メチルベンゼン(275mg、1.37mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、2.00mL、2.61mmol)を−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A10(100mg、0.275mmolを添加した。この混合物を−78℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:70〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、42(20mg)を固体として得た。
【0347】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.54 (d, J=8.6 Hz, 1H), 6.68-6.77 (m, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.34 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.34-2.42 (m, 1H), 1.69-1.85 (m, 5H), 1.57-1.68 (m, 2H), 1.22-1.50 (m, 14H), 0.97-1.22 (m, 4H), 0.86-0.93 (m, 1H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=2.600min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2841[M+H]+のMS ESI計算値425.3、実測値425.2.
【0348】
実施例45.化合物44の合成。
【化110】
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A10(150mg、0.412mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、[1,1’−ビフェニル]−4−イルマグネシウムブロミド(8.22mL、THF中0.5M)を添加した。この混合物を20℃で3.5時間撹拌した(stired)。TLCが、出発物質が消費されたことを示し、そして新たなスポットが生成されたら、この混合物に、飽和NHCl水溶液(5mL)を添加した。その有機相をDCM(5mL×2)で抽出し、飽和NaCl水溶液(8mL×2)で洗浄し、減圧中で濃縮した。その残渣を、prep.HPLCにより精製して、44(113mg)を固体として得た。
【0349】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.96 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.69-7.61 (m, 4H), 7.50-7.44 (m, 2H), 7.42-7.36 (m, 1H), 3.53 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 2.52-2.37 (m, 1H), 1.79 (d, J = 10.3 Hz, 5H), 1.68-1.61 (m, 1H), 1.51-0.88 (m, 20H), 0.63 (s, 3H).LCMS Rt=1.081min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C3241[M+H]のMS ESI計算値457.3、実測値439[M−HO]..
【0350】
実施例46.化合物45の合成。
【化111】
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B30(0.1g、0.264mmol)のTHF(2mL)中の溶液に、(3−フルオロ−4−メチルフェニル)マグネシウムブロミド(5.26mL、2.63mmol、THF中0.5M)をN下で添加した。この反応混合物を15℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が終了したことを示し、そして所望のMSピークが見られた。この反応混合物に、飽和NHCl溶液(5mL)を添加し、次いで、EtOAc(2mL×3)で抽出した。合わせた有機相を濃縮し、そしてprep−HPLCにより精製して、45(22.7mg)を固体として得た。
【0351】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.64 - 7.47 (m, 2H), 7.25 - 7.17 (m, 1H), 3.47 - 3.36 (m, 1H), 3.10 - 2.91 (m, 2H), 2.32 (s, 4H), 1.87 - 1.06 (m, 21H), 1.04 - 0.90 (m, 1H), 0.71 (s, 4H), 0.58 (s, 3H).LCMS Rt=1.541min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2840FO[M+H]のMS ESI計算値427、実測値409[M−HO]
【0352】
実施例47.化合物46の合成。
【化112】
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2−ブロモ−3−メチルチオフェン(242mg、1.37mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;2.00mL、2.61mmol)を−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A10(100mg、0.275mmolを添加した。この混合物を−78℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:80〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、46(10mg)を固体として得た。
【0353】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.37 (d, J=5.0 Hz, 1H), 6.97 (d, J=5.0 Hz, 1H), 3.16 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.57 (s, 3H), 2.31-2.42 (m, 1H), 1.72-1.87 (m, 5H), 1.65 (d, J=13.6 Hz, 2H), 1.32-1.56 (m, 12H), 1.28 (s, 4H), 1.08-1.21 (m, 2H), 0.93-1.06 (m, 1H), 0.71 (s, 3H).LCMS Rt=2.591min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2537S[M+H]+のMS ESI計算値401.24、実測値401.1.
【0354】
実施例48.化合物47の合成。
【化113】
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1−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(315mg、1.31mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、1.92mL、2.5mmol)を−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A30(100mg、0.264mmolを添加した。この混合物を−78℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNH4Cl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:80〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、47(19.3mg)を固体として得た。
【0355】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.92 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.25 (d, J=7.0 Hz, 2H), 3.43 (br s, 1H), 2.31-2.47 (m, 1H), 1.62-2.01 (m, 6H), 1.32-1.53 (m, 11H), 1.19-1.30 (m, 6H), 0.97-1.17 (m, 3H), 0.90 (br. s., 3H), 0.57 (br. s., 3H).LCMS Rt=2.907min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2838[M+H]のMS ESI計算値479.3、実測値461.2[M−HO]..
【0356】
実施例49.化合物48の合成。
【化114】
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A30(100mg、264μmol)の無水THF(2mL)中の溶液に、(4−(メチルチオ)フェニル)マグネシウムブロミド(5.26mL、0.5M、2.63mmol)を25℃で添加した。この反応混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費されたことを示した。反応を飽和NHCl水溶液(1mL)でクエンチし、減圧中で濃縮して残渣を得、これをPrep−HPLC(0.05%HCl−ACN)により精製して、48(65.4mg)を固体として得た。
【0357】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ = 7.81 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.24 (s, 1H), 3.44 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.52 (s, 3H), 2.48 - 2.37 (m, 1H), 2.04 - 1.92 (m, 1H), 1.91 - 1.81 (m, 1H), 1.79 - 1.64 (m, 3H), 1.54 - 1.19 (m, 17H), 1.18 - 0.97 (m, 3H), 0.91 (s, 3H), 0.58 (s, 3H).LCMS R=1.441min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2841S[M+H]のMS ESI計算値441.3、実測値441.3[M+H]
【0358】
実施例50.化合物49の合成。
【化115】
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1−ブロモ−4−エチルベンゼン(366mg、1.98mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、ブチルリチウム(0.792mL、1.98mmol)を−78℃で滴下により添加した。この混合物を−78℃で2時間撹拌した。1mLのTHF中のA30を−78℃で滴下により添加した。この反応物を−78℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。次いで、この反応をNHCl(20mL)でクエンチした。EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにprep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:85〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、49(69.9mg)を固体として得た。
【0359】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.82 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.25 (br s, 1H), 3.48 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.70 (q, J=7.6 Hz, 2H), 2.37-2.48 (m, 1H), 1.93-2.03 (m, 1H), 1.81-1.91 (m, 1H), 1.64-1.79 (m, 3H), 1.31-1.55 (m, 11H), 1.18-1.30 (m, 8H), 0.92-1.18 (m, 4H), 0.91 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).
LCMS Rt=3.492min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2943[M+H]のMS ESI計算値423.32、実測値405.1[M−HO]
【0360】
実施例51.化合物50の合成。
【化116】
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1−ブロモ−2−メトキシベンゼン(514mg、2.75mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、t−ブチルリチウム(3.80mL、4.94mmol)を−78℃で滴下により添加した。この混合物を−78℃で2時間撹拌した。THF(1mL)中のA10(100mg、2.75mmol)を−78℃で滴下により添加した。この反応物を15℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この反応を飽和NHCl(20mL)でクエンチし、そしてEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして粗生成物を得、これをprep−HPLCにより精製して、50(68mg)を固体として得た。
【0361】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.30 - 7.44 (m, 2 H) 6.88 - 7.00 (m, 2 H) 3.85 (s, 3 H) 3.54 (t, J=8.91 Hz, 1 H) 2.27 - 2.42 (m, 1 H) 1.53 - 1.89 (m, 8 H) 0.96 - 1.52 (m, 20 H) 0.79 - 0.92 (m, 1 H) 0.61 (s, 3 H).LCMS Rt=1.593min(2.0分間のクロマトグラフィー)、50−100AB、C2739[M+H]のMS ESI計算値411、実測値411
【0362】
実施例52.化合物51の合成。
【化117】
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1−ブロモ−4−クロロベンゼン(503mg、2.63mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、t−ブチルリチウム(3.65mL、4.75mmol)を−78℃で滴下により添加した。この混合物を−78℃で2時間撹拌した。THF(1mL)中のA30(100mg、2.75mmol)を15℃で滴下により添加した。この反応物を15℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この反応を飽和NHCl(20mL)でクエンチし、そしてEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして粗生成物を得、これをprep−HPLCにより精製して、51(38mg)を固体として得た。
【0363】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J=8.53 Hz, 2 H) 7.41 (d, J=8.53 Hz, 2 H) 3.43 (t, J=8.78 Hz, 1 H) 2.33 - 2.49 (m, 1 H) 1.91 - 2.05 (m, 1 H) 1.63 - 1.91 (m, 4 H) 1.28 - 1.60 (m, 15 H) 0.98 - 1.28 (m, 10 H) 0.91 (s, 3 H) 0.58 (s, 3 H).LCMS Rt=0.976min(2.0分間のクロマトグラフィー)、50−100AB、C2738ClO[M]のMS ESI計算値430、実測値429[M]
【0364】
実施例53.化合物52の合成。
【化118】
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1−ブロモ−4−クロロベンゼン(526mg、2.75mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、t−ブチルリチウム(3.80mL、4.94mmol)を−78℃で滴下により添加した。この混合物を−78℃で2時間撹拌した。THF(1mL)中のA10(100mg、2.75mmol)を15℃で滴下により添加した。この反応物を15℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この反応を飽和NHCl(20mL)でクエンチし、そしてEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして粗生成物を得、これをprep−HPLC分離により精製して、52(60mg)を固体として得た。
【0365】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 8.53 Hz, 2 H) 7.41 (d, J = 8.53 Hz, 2 H) 3.44 (t, J = 8.66 Hz, 1 H) 2.35-2.48 (m, 1 H) 1.71-1.87 (m, 5 H) 1.22-1.70 (m, 21 H) 1.02-1.21 (m, 2 H) 0.85-0.99 (m, 1 H) 0.60 (s, 3 H).LCMS Rt=0.994min(2.0分間のクロマトグラフィー)、50−100AB、C2635ClO[M+H]のMS ESI計算値416.3、実測値415[M]
【0366】
実施例54.化合物53の合成。
【化119】
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1−ブロモ−2−メトキシベンゼン(491mg、2.63mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、t−ブチルリチウム(3.65mL、4.75mmol)を−78℃で滴下により添加した。この混合物を−78℃で2時間撹拌した。THF(1mL)中のA30(100mg、2.64mmol)を−78℃で滴下により添加した。この反応物を15℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この反応を飽和NHCl(20mL)でクエンチし、そしてEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして粗生成物を得、これをさらなる精製のためにprep−HPLC分離により精製して、53(38mg)を固体として得た。
【0367】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.30 - 7.41 (m, 2 H) 6.89 - 6.99 (m, 2 H) 3.86 (s, 3 H) 3.54 (t, J=9.03 Hz, 1 H) 2.27 - 2.44 (m, 1 H) 1.60 - 2.01 (m, 6 H) 0.93 - 1.57 (m, 22 H) 0.89 (s, 3 H) 0.59 (s, 3 H).LCMS Rt=1.688min(3.0分間のクロマトグラフィー)、50−100AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値425、実測値425.
【0368】
実施例55.化合物54の合成。
【化120】
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1−ブロモ−4−フルオロベンゼン(460mg、2.63mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、t−ブチルリチウム(3.65mL、4.75mmol)を−78℃で滴下により添加した。この混合物を−78℃で2時間撹拌した。THF(1mL)中のA30(100mg、2.64mmol)を−78℃で滴下により添加した。この反応物を15℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この反応を飽和NHCl(20mL)でクエンチし、そしてEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして粗生成物を得、これをprep−HPLCにより精製して、54(33mg)を固体として得た。
【0369】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.91 (dd, J = 8.78, 5.52 Hz, 2 H), 7.11 (t, J = 8.53 Hz, 2 H), 3.44 (t, J = 8.78 Hz, 1 H), 2.33-2.48 (m, 1 H), 1.62 - 2.05 (m, 5 H), 1.56 (s, 4 H), 0.98-1.53 (m, 20 H), 0.86-0.95 (m, 3 H), 0.58 (s, 3 H).LCMS Rt=0.885min(2.0分間のクロマトグラフィー)、50−100AB、C2738FO[M+H]のMS ESI計算値413.3、実測値395[M−HO]
【0370】
実施例56.化合物55の合成。
【化121】
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1−ブロモ−4−フルオロベンゼン(359mg、2.75mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、t−ブチルリチウム(3.8mL、4.94mmol)を−78℃で滴下により添加した。この混合物を−78℃で2時間撹拌した。THF(1mL)中のA10(100mg、2.75mmol)を−78℃で滴下により添加した。この反応物を−78℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この反応を飽和NHCl(20mL)でクエンチし、そしてEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして粗生成物を得、これをprep−HPLC分離により精製して、55(101mg)を固体として得た。
【0371】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.91 (dd, J = 8.78, 5.52 Hz, 2 H), 7.11-7.11 (m, 1 H), 7.11-7.11 (m, 1 H), 7.10-7.11 (m, 1 H), 7.11 (t, J = 8.66 Hz, 2 H), 3.45 (t, J = 8.66 Hz, 1 H), 2.36-2.49 (m, 1 H), 1.70-1.89 (m, 5 H), 1.53-1.69 (m, 8 H), 1.03-1.52 (m, 19 H), 0.84-1.00 (m, 1 H), 0.60 (s, 3 H).LCMS Rt=0.857min(2.0分間のクロマトグラフィー)、50−100AB、C2636FO[M+H]のMS ESI計算値399.3、実測値381[M−HO]
【0372】
実施例57.化合物56の合成。
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−3−フルオロベンゼン(239mg、1.37mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、n−ブチルリチウム(1.90mL、2.47mmol)を−68℃で滴下により添加した。この混合物を−68℃で2時間撹拌した。THF(3mL)中のA10(100mg、275μmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応をNHCl(20mL)でクエンチし、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして粗生成物を得、これをprep−HPLCにより精製して、56(28.2mg)を固体として得た。
【0373】
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.78 - 7.42 (m, 4H), 4.25 (s, 1H), 3.67 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 2.28-2.15 (m, 1H), 1.79-1.63 (m, 5H), 1.62-1.48 (m, 2H), 1.47-1.34 (m, 4H), 1.32-1.17 (m, 7H), 1.16-0.96 (m, 8H), 0.84 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 0.50 (s, 3H).LCMS Rt=1.223min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2636FO[M+H]のMS ESI計算値381、実測値381[M−HO]
【0374】
実施例58.化合物57の合成。
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−4−メトキシベンゼン(256mg、1.37mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;2mL、2.61mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A10(100mg、0.275mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNHCl(30mL)でクエンチし、EtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートした。この粗生成物を、分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:90〜98%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、57(41.0mg)を固体として得た。
【0375】
1H NMR (CDCl3, 400MHz):δ 7.90 (d, J=8.6 Hz, 2H), 6.92 (d, J=9.0 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.46 (t, J=8.6 Hz, 1H), 2.36-2.49 (m, 1H), 1.70-1.85 (m, 5H), 1.53-1.69 (m, 3H), 1.25-1.50 (m, 15H), 1.03-1.19 (m, 2H), 0.86-1.00 (m, 1H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=2.415min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90CD、C2739[M+H]のMS ESI計算値411、実測値411.
【0376】
実施例59.化合物58の合成。
【化124】
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B10(100mg、0.275mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、ナフタレン−2−イルマグネシウムブロミド(2.74mL)を2時間かけて25℃で添加した。TLCは、反応が完了したことを示した。NHClの水溶液(5mL)を25℃で滴下により添加し、そしてEtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機溶液をブライン(5mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。その有機層を濾過し、そして減圧下で濃縮して混合物を得、これをHPLCにより精製して、58(18.5mg、40.5μmol)を固体として得た。
【0377】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.03 - 7.93 (m, 2H), 7.72 - 7.61 (m, 4H), 7.53 - 7.45 (m, 2H), 7.44 - 7.37 (m, 1H), 3.60 - 3.51 (m, 1H), 2.54 - 2.42 (m, 1H), 1.85 - 1.62 (m, 7H), 1.37 (br.s.,7H),1.24-0.93(m,10H),0.66(s,5H).LCMS Rt=1.392min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C3241[M+H]のMS ESI計算値457、実測値457.
【0378】
実施例60.化合物59の合成。
【化125】
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【0379】
B10(100mg、0.275mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、ナフタレン−2−イルマグネシウムブロミド(550μL)を2時間かけて25℃で添加した。TLCは、反応が完了したことを示した。NHClの水溶液(5mL)をこの反応混合物に25℃で滴下により添加し、そしてEtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機溶液をブライン(5mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。その有機層を濾過し、そして減圧下で濃縮して混合物を得、これをHPLCにより精製して、59(7.8mg)を固体として得た。
【0380】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.41(s, 1H), 8.03 - 7.97 (m, 2H), 7.93 - 7.87 (m, 2H), 7.64 - 7.54 (m, 2H), 3.74 - 3.66 (m, 1H), 2.59 - 2.46 (m, 1H), 1.88 - 1.76 (m, 2H), 1.76 - 1.60 (m, 5H), 1.56 - 1.53 (m, 1H), 1.40 (br.s.,6H),1.21(s,10H),0.81-0.70(m,1H),0.67(s,4H).LCMS Rt=1.346min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C3039[M+H]のMS ESI計算値431、実測値431.
【0381】
実施例61.化合物60の合成。
【化126】
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2−ブロモピリジン(216mg、1.37mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;2mL、2.61mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A10(100mg、0.275mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、(NaSO)で乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、per−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:70〜80%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、60(49.9mg)を固体として得た。
【0382】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 8.66 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.78-7.85 (m, 1H), 7.40-7.46 (m, 1H), 4.22 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.24-2.41 (m, 1H), 1.74-1.87 (m, 5H), 1.23-1.56 (m, 17H), 1.04-1.20 (m, 3H), 0.83-0.95 (m, 1H), 0.63 (s, 3H).LCMS Rt=2.154min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2536NO[M+H]のMS ESI計算値382、実測値382.
【0383】
実施例62.化合物61の合成。
【化127】
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1−ブロモ−4−メトキシベンゼン(245mg、1.31mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;1.92mL、2.50mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A30(100mg、0.264mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:75〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、61(13.3mg)を固体として得た。
【0384】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 7.89 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.91 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.45 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.37-2.47 (m, 1H), 1.97 (t, J = 13.2 Hz, 1H), 1.63-1.91 (m, 5H), 1.31-1.54 (m, 11H), 1.19-1.27 (m, 5H), 1.09-1.18 (m, 2H), 1.03 (td, J = 14.4, 3.3 Hz, 1H), 0.91 (s, 3H), 0.58 (s, 3H).LCMS Rt=1.230min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値425.3、実測値407[M−HO]
【0385】
実施例63.化合物62の合成。
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
2−ブロモピリジン(206mg、1.31mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;1.92mL、2.50mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A30(100mg、0.264mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、(NaSO)で乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、per−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×60、勾配:84〜84%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、62(20.3mg)を固体として得た。
【0386】
1H NMR (MeOD, 400MHz): δ 8.81 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 8.33-8.39 (m, 1H), 8.26-8.32 (m, 1H), 7.87-7.94 (m, 1H), 4.03 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.30-2.46 (m, 1H), 1.79-2.09 (m, 5H), 1.71 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 1.34-1.60 (m, 10H), 1.21-1.31 (m, 7H), 1.03-1.20 (m, 2H), 0.96 (s, 3H), 0.65 (s, 3H).LCMS Rt=2.257min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2638NO[M+H]のMS ESI計算値396、実測値396.
【0387】
実施例64.化合物63の合成。
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−3−メトキシベンゼン(245mg、1.31mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、1.92mL、2.50mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A30(100mg、0.264mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得、これをさらなる精製のためにprep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:75〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、63(19.4mg)を固体として得た。
【0388】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz): δ 7.45 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.34 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 8.0, 2.3 Hz, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.45 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.37-2.47 (m, 1H), 1.65-2.00 (m, 6H), 1.33-1.53 (m, 10H), 1.22-1.28 (m, 5H), 1.08-1.18 (m, 2H), 0.98-1.05 (m, 1H), 0.89-0.89 (m, 1H), 0.91 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).LCMS Rt=3.246min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90CD、C2841[M+H]のMS ESI計算値425.3、実測値407.3[M−HO]
【0389】
実施例65.化合物64の合成。
【化130】
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1−ブロモ−2−メチルベンゼン(234mg、1.37mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;2mL、2.61mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A10(100mg、0.275mmolを添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、(NaSO)で乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得、これをさらなる精製のためにprep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:70〜95%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、64(23.4mg)を固体として得た。
【0390】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ7.47 (d, J =7.4 Hz, 1H), 7.30-7.34 (m, 1H), 7.22 (d, J =7.4 Hz, 2H), 3.31 (t, J =8.8 Hz, 1H), 2.31-2.46 (m, 4H), 1.69-1.83 (m, 5H), 1.19-1.51 (m, 16H), 0.97-1.19 (m, 4H), 0.82-0.90 (m, 1H), 0.66 (s, 3H).LCMS Rt=2.592min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90CD、C2739[M+H]のMS ESI計算値395.3、実測値377.29[M−HO]
【0391】
実施例66.化合物65の合成。
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−3−メトキシベンゼン(256mg、1.37mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;2mL、2.61mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で1時間撹拌した後、A10(100mg、0.275mmol)を添加した。この混合物を25℃で20分間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNHCl(30mL)でクエンチし、EtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートした。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:75〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、65(63.3mg)を固体として得た。
【0392】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): 7.45 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.34 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.08 (dd, J = 8.2, 2.1 Hz, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.46 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.38-2.46 (m, 1H), 1.70-1.87 (m, 5H), 1.58-1.68 (m, 2H), 1.11-1.52 (m, 17H), 1.03-1.10 (m, 1H), 0.84-0.99 (m, 1H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=3.153min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80CD、C2738[M−HO+H]のMS ESI計算値393、実測値393.
【0393】
実施例67.化合物66の合成。
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−3−クロロベンゼン(262mg、1.37mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;2mL、2.61mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A10(100mg、0.275mmolを添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNHCl(30mL)でクエンチし、EtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートした。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:75〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、66(67.6mg)を固体として得た。
【0394】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 7.84 (s, 1H), 7.73 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.50 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.34-7.43 (m, 1H), 3.43 (t, J=8.6 Hz, 1H), 2.36-2.45 (m, 1H), 1.70-1.86 (m, 5H), 1.57-1.67 (m, 2H), 1.41-1.54 (m, 3H), 1.21-1.41 (m, 13H), 1.04-1.17 (m, 2H), 0.88-0.99 (m, 1H), 0.60 (s, 3H).
LCMS Rt=2.722min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90CD、C2636ClO[M+H]のMS ESI計算値415.3、実測値397.0[M−HO]
【0395】
実施例68.化合物67の合成。
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−3−クロロベンゼン(250mg、1.31mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;1.92mL、2.50mmol)を−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A30(100mg、0.264mmol)を添加した。この混合物を−78℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNHCl(30mL)でクエンチし、EtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートした。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:80〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、67(22.3mg)を固体として得た。
【0396】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 7.84 (s, 1H), 7.73 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.50 (d, J=8.0 Hz, 1H), 7.33-7.43 (m, 1H), 3.41 (t, J=8.6 Hz, 1H), 2.34-2.45 (m, 1H), 1.96 (t, J=13.2 Hz, 1H), 1.59-1.87 (m, 5H), 1.20-1.53 (m, 17H), 1.09-1.16 (m, 1H), 0.98-1.07 (m, 1H), 0.90 (s, 3H), 0.58 (s, 3H).
LCMS Rt=2.800min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90CD、C2738ClO[M+H]のMS ESI計算値429.3、実測値411.0[M−HO]
【0397】
実施例69.化合物68の合成。
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−2−メチルベンゼン(224mg、1.31mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;1.92mL、2.50mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A30(100mg、0.264mmolを添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得、これをさらなる精製のためにprep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:70〜95%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、68(15.6mg)を固体として得た。
【0398】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 7.47 (d, J =7.4 Hz, 1H), 7.30-7.34 (m, 1H), 7.18-7.25 (m, 2H), 3.30 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.31-2.46 (m, 4H), 1.93 (t, J=13.4 Hz, 1H), 1.83 (dt, J =9.2, 4.5 Hz, 1H), 1.74 (d, J =3.4 Hz, 1H), 1.61-1.67 (m, 2H), 1.20-1.47 (m, 16H), 0.95-1.16 (m, 4H), 0.89 (s, 3H), 0.64 (s, 3H).LCMS Rt=2.672min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90CD、C2840[M−HO+H]のMS ESI計算値391.1、実測値391.3.
【0399】
実施例70.化合物69の合成。
【化135】
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1−ブロモ−2−フルオロベンゼン(239mg、1.37mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、n−ブチルリチウム(1.90mL、2.47mmol)を−68℃で滴下により添加した。この混合物を−68℃で2時間撹拌した。THF(3mL)中のA10(100mg、275μmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応を飽和NHCl(20mL)でクエンチし、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして粗生成物を得、これをprep−HPLCにより精製して、69(21.6mg)を固体として得た。
【0400】
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 7.68 - 7.54 (m, 2H), 7.34 - 7.28 (m, 2H), 4.21 (s, 1H), 3.40 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 2.30-2.17 (m, 1H), 1.77-1.51 (m, 6H), 1.49-1.12 (m, 12H), 1.12-0.90 (m, 7H), 0.89-0.74 (m, 1H), 0.58-0.50 (m, 3H).LCMS Rt=1.187min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2636FO[M+H]のMS ESI計算値399.3、実測値381[M−HO]
【0401】
実施例71.化合物70の合成。
【化136】
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【0402】
工程1.3−ブロモピリジン(51.8mg、328umol)の3mLのTHF中の溶液に、イソプロピルマグネシウムクロリド(2M、164uL、328umol)をN下15℃で滴下により添加した。15℃で1時間撹拌した後、A31(50mg、0.164mmol)を添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、60mgの粗生成物を得た。
【0403】
工程2.A32(60mg、156umol)のDCM(3mL)中の溶液に、PCC(50.3mg、234umol)を15℃で添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この溶液を濾過し、そしてフィルターケーキをDCM(50mL×2)で洗浄した。合わせた濾液を減圧中で濃縮した。その残渣を、シリカゲルカラムによりPE/EtOAc(10/1)で溶出して精製して粗生成物を得、次いで、これをperp−HPLC(カラム:Phenomenex Gemini 150×25mm×10um、勾配:45〜70%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、70(1.6mg)を固体として得た。
【0404】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ = 9.15-9.05 (m, 1H), 8.80-8.70 (m, 1H), 8.20-8.10 (m, 1H), 7.47-7.35 (m, 1H), 3.46 (t, J=8.6 Hz, 1H), 3.08 (br. s., 1H), 2.52-2.34 (m, 1H), 1.90-1.72 (m, 5H), 1.68-1.61 (m, 2H), 1.52-1.44 (m, 3H), 1.43-1.33 (m, 7H), 1.31-1.24 (m, 5H), 1.20-1.04 (m, 2H), 1.00-0.85 (m, 1H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=1.206min(2.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2536NO[M+H]のMS ESI計算値382、実測値382.
【0405】
実施例72.化合物71の合成。
【化137】
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1−ブロモ−4−メチルベンゼン(203mg、1.09mmol)のTHF(0.3mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.68mL、1.3M)を−60℃で添加した。この混合物を−60℃で1時間撹拌した。B10(40mg、110μmol)のTHF(0.1mL)中の溶液をこの混合物に−60℃で添加した。この反応混合物を25℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。飽和NHCl(1mL)を添加した。この混合物をEtOAc(1.5mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させた。この混合物を濾過した。濾液を減圧中で濃縮した。その残渣を、prep−HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:80〜95%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、71(6.5mg)を固体として得た。
【0406】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.56-7.43 (m, 2H), 7.41-7.29 (m, 1H), 7.11-7.06 (m, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.48-3.39 (m, 1H), 2.47-2.36 (m, 1H), 1.81-1.46 (m, 10H), 1.53-0.91 (m, 20H), 0.72-0.58 (m, 5H).LCMS t=1.039min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2739[M+H]のMS ESI計算値411、実測値411.
【0407】
実施例73.化合物72の合成。
【化138】
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2−ブロモ−6−メトキシナフタレン(258mg、1.09mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、1.6mL、2.09mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で1時間撹拌した後、A10(80mg、0.220mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして粗生成物を得、これをprep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:80〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、72(58.3mg)を固体として得た。
【0408】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 8.33 (s, 1H), 7.93-7.99 (m, 1H), 7.85 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 9.0, 2.5 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.64 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 2.55-2.42 (m, 1H), 1.88-1.73 (m, 5H), 1.69-1.59 (m, 1H), 1.55-1.20 (m, 17H), 1.19-1.04 (m, 2H), 0.97-0.83 (m, 1H), 0.64 (s, 3H).LCMS Rt=1.242min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C3141[M+H]のMS ESI計算値461、実測値461.
【0409】
実施例74.化合物73の合成。
【化139】
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1−ブロモ−3−メチルベンゼン(224mg、1.31mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;1.6mL、2.5mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A30(100mg、0.264mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして粗生成物を得た。この粗生成物をprep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:80〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、73(12.2mg)を固体として得た。
【0410】
1H NMR (CDCl3, 400MHz):δ 7.62-7.70 (m, 2H), 7.28-7.36 (m, 2H), 3.47 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.34-2.47 (m, 4H), 1.97 (t, J = 13.2 Hz, 1H), 1.59-1.92 (m, 5H), 1.28-1.51 (m, 10H), 1.20-1.27 (m, 5H), 0.96-1.18 (m, 4H), 0.90 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).LCMS Rt=1.261min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値409、実測値409.
【0411】
実施例75.化合物74の合成。
【化140】
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1−ブロモ−3−メトキシベンゼン(186mg、1.09mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;1.6mL、2.09mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A10(80mg、0.22mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして粗生成物を得た。この粗生成物をperp−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:85〜85%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、74(18.8mg)を固体として得た。
【0412】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ7.60-7.74 (m, 2H), 7.29-7.39 (m, 2H), 3.48 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 2.33-2.48 (m, 4H), 1.69-1.85 (m, 5H), 1.55-1.69 (m, 3H), 1.41-1.51 (m, 3H), 1.20-1.41 (m, 12H), 1.02-1.16 (m, 2H), 0.82-0.97 (m, 1H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.232min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2739[M+H]のMS ESI計算値395.3、実測値377[M−HO]
【0413】
実施例76.化合物75の合成。
【化141】
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1−ブロモ−4−メチルベンゼン(51.5mg、0.264mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(ヘキサン中1.3M、0.4mL、0.52mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B30(50mg、0.132mmol)を添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10um、勾配:69〜74%B(A=0.1%TFA−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、75(21.9mg)を固体として得た。
【0414】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.79 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.23 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.47 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 2.47 - 2.36 (m, 4H), 1.78 - 1.69 (m, 3H), 1.50 - 1.17 (m, 19H), 1.17 - 1.08 (m, 1H), 1.03 - 0.92 (m, 1H), 0.83 - 0.74 (m, 1H), 0.72 (s, 3H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.277min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2841NO[M+H]のMS ESI計算値409、実測値409.
【0415】
実施例77.化合物76の合成。
【化142】
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1−ブロモ−4−メトキシベンゼン(49.3mg、0.264mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、406μL、0.528mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B30(50mg、0.132mmol)を添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:90〜95%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、76(26.1mg)を固体として得た。
【0416】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.89 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.91 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.45 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 2.45 - 2.36 (m, 1H), 1.78 - 1.68 (m, 3H), 1.53 - 1.12 (m, 20H), 1.03 - 0.92 (m, 1H), 0.82 - 0.75 (m, 1H), 0.71 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).LCMS Rt=1.302min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値425、実測値425.
【0417】
実施例78.化合物77の合成。
【化143】
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1−ブロモ−3−メトキシベンゼン(49.3mg、0.264mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、406uL、0.528mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B30(50mg、0.132mmol)を添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:90〜95%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、77(19.9mg)を固体として得た。
【0418】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.50 - 7.30 (m, 3H), 7.07 (dd, J = 2.0, 8.0 Hz, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.45 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.46 - 2.34 (m, 1H), 1.81 - 1.67 (m, 3H), 1.53 - 1.26 (m, 12H), 1.25 - 1.09 (m, 8H), 1.03 - 0.92 (m, 1H), 0.81 - 0.74 (m, 1H), 0.71 (s, 3H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.315min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値425、実測値425.
【0419】
実施例79.化合物78の合成。
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−2−メトキシベンゼン(49.3mg、0.264mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、406uL、0.528mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B30(50mg、0.132mmol)を添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:95〜95%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、78(19.6mg)を固体として得た。
【0420】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.43 - 7.28 (m, 2H), 7.02 - 6.82 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.55 - 3.45 (m, 1H), 2.43 - 2.25 (m, 1H), 1.79 - 1.63 (m, 5H), 1.48 - 1.33 (m, 6H), 1.25 - 1.16 (m, 10H), 1.12 - 1.04 (m, 2H), 1.00 - 0.85 (m, 1H), 0.77 - 0.70 (m, 1H), 0.69 (s, 3H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.277min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値425、実測値425.
【0421】
実施例80.化合物79の合成。
【化145】
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1−ブロモ−4−フルオロベンゼン(46.1mg、0.264mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、406uL、0.528mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B30(50mg、0.132mmolを添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:85〜95%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、79(22.1mg)を固体として得た。
【0422】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ7.91 (dd, J = 5.6, 8.5 Hz, 2H), 7.10 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 3.44 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 2.45 - 2.35 (m, 1H), 1.83 - 1.64 (m, 4H), 1.54 - 1.42 (m, 6H), 1.38 (d, J = 13.4 Hz, 2H), 1.32 - 1.14 (m, 11H), 1.02 - 0.92 (m, 1H), 0.83 - 0.74 (m, 1H), 0.71 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).
LCMS Rt=1.240min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2738FO[M+H]のMS ESI計算値413、実測値413.
【0423】
実施例81.化合物80の合成。
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−2−フルオロベンゼン(46.1mg、0.264mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(ヘキサン中1.3M、406uL、0.528mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B30(50mg、0.132mmol)を添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:84〜84%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、80(19.9mg)を固体として得た。
【0424】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.57 - 7.48 (m, 1H), 7.47 - 7.39 (m, 1H), 7.19 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.12 - 7.05 (m, 1H), 3.39 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 2.43 - 2.32 (m, 1H), 1.79 - 1.66 (m, 3H), 1.49 - 1.31 (m, 7H), 1.28 - 1.13 (m, 12H), 1.13 - 1.04 (m, 1H), 0.96 (dq, J = 5.4, 12.1 Hz, 1H), 0.79 - 0.73 (m, 1H), 0.70 (s, 3H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.217min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2739FO[M+H]のMS ESI計算値413、実測値395[M−HO]
【0425】
実施例82.化合物81の合成。
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−4−クロロベンゼン(50.5mg、0.264mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、406uL、0.528mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B30(50mg、0.132mmol)を添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:88〜88%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、81(11.8mg)を固体として得た。
【0426】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.43 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 3.45 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 2.48 - 2.38 (m, 1H), 1.87 - 1.66 (m, 4H), 1.56 - 1.46 (m, 5H), 1.42 - 1.25 (m, 9H), 1.24 - 1.16 (m, 5H), 1.05 - 0.95 (m, 1H), 0.84 - 0.76 (m, 1H), 0.74 (s, 3H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.318min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2737ClO[M+H]のMS ESI計算値429.3、実測値411[M−HO]
【0427】
実施例83.化合物82の合成。
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−3−メチルベンゼン(45.1mg、0.264mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、406uL、0.528mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B30(50mg、0.132mmol)を添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10um、勾配:69〜94%B(A=0.1%TFA−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、82(24.6mg)を固体として得た。
【0428】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.70-7.60 (m, 2H), 7.36 - 7.29 (m, 2H), 3.47 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 2.48 - 2.33 (m, 4H), 1.80 - 1.67 (m, 3H), 1.52 - 1.41 (m, 6H), 1.41 - 1.22 (m, 9H), 1.19 (s, 4H), 1.16 - 1.07 (m, 1H), 1.03 - 0.92 (m, 1H), 0.82 - 0.74 (m, 1H), 0.71 (s, 3H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.273min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値409、実測値409
【0429】
実施例84.化合物83の合成。
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−3−フルオロベンゼン(460mg、2.63mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、t−ブチルリチウム(4.75mL、4.75mmol)を−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、THF(1mL)中のA30(100mg、0.264mmol)の溶液を15℃で滴下により添加した。この反応物を15℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この反応を飽和NHCl(20mL)でクエンチし、そしてEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートした。この粗残渣を、prep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:85〜90%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、83(16.0mg)を固体として得た。
【0430】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.65 (d, 1 H) 7.56 (dt, 1 H) 7.42 (td, 1 H) 7.19 - 7.25 (m, 1 H) 3.42 (t, 1 H) 2.36 - 2.47 (m, 1 H) 1.92 - 2.04 (m, 1 H) 1.62 - 1.91 (m, 4 H) 0.97 - 1.58 (m, 23 H) 0.86 - 0.93 (m, 3 H) 0.54 - 0.61 (m, 3 H).LCMS Rt=0.893min(2.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2738FOのMS ESI計算値413[M+H]、実測値395.2[M−HO]
【0431】
実施例85.化合物84の合成。
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−2−フルオロベンゼン(229mg、1.31mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、1.92mL、2.50mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で1時間撹拌した後、A30(100mg、0.264mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして粗生成物を得、これをprep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:81〜81%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、84(18.7mg)を固体として得た。
【0432】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 7.53 (t, J = 6.8 Hz, 1H), 7.40-7.48 (m, 1H), 7.19 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 7.12-7.05 (m, 1H), 3.40 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.32-2.44 (m, 1H), 1.94 (t, J = 13.4 Hz, 1H), 1.88-1.61 (m, 5H), 1.52-1..27 (m, 10H), 1.26-1.18 (m, 6H), 1.16-0.96 (m, 3H), 0.89 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).LCMS Rt=1.205min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2738FOのMS ESI計算値413[M+H]、実測値395.2[M−HO]
【0433】
実施例86.化合物85の合成。
【化151】
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2−ブロモ−6−メトキシナフタレン(310mg、1.31mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、1.92mL、2.50mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で1時間撹拌した後、A30(100mg、0.264mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして粗生成物を得、これをprep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:85〜90%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、85(29.3mg)を固体として得た。
【0434】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ8.33 (s, 1H), 7.96 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 8.8, 2.4 Hz, 1H), 7.15 (s, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.64 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.44-2.52 (m, 1H), 1.94-2.02 (m, 1H), 1.76-1.91 (m, 3H), 1.66 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 1.29-1.54 (m, 12H), 1.21-1.28 (m, 5H), 0.97-1.19 (m, 3H), 0.90 (s, 3H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=1.267min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C3243[M+H]のMS ESI計算値475.3、実測値457[M−HO]
【0435】
実施例87.化合物86の合成。
【化152】
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1−ブロモ−4−メチルベンゼン(186mg、1.09mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;1.6mL、2.09mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で2時間撹拌した後、A10(80mg、0.22mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、prep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:80〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、86(23.7mg)を固体として得た。
【0436】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 7.79 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.24 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.48 (t, J = 8.6 Hz, 1H), 2.37-2.48 (m, 4H), 1.72-1.84 (m, 5H), 1.59-1.67 (m, 2H), 1.25-1.49 (m, 15H), 1.06-1.17 (m, 2H), 0.82-0.99 (m, 2H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.233min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2739[M+H]のMS ESI計算値395.3、実測値377[M−HO]
【0437】
実施例88.化合物87の合成。
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−4−メチルベンゼン(203mg、1.09mmol)のTHF(0.3mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.68mL、1.3M)を−60℃で添加した。この混合物を−60℃で1時間撹拌した。B10(40mg、110μmol)のTHF(0.1mL)中の溶液をこの混合物に−60℃で添加した。この反応混合物を25℃で2時間撹拌した(sterred)。TLCは、反応が完了したことを示した。飽和NHCl(1mL)を添加した。この混合物をEtOAc(1.5mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させた。この混合物を濾過した。濾液を減圧中で濃縮した。その残渣を、prep−HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:95〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、87(5mg)を固体として得た。
【0438】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.90 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.92 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.50-3.43 (m, 1H), 2.46-2.39 (m, 1H), 1.79-1.44 (m, 9H), 1.53-0.93 (m, 17H), 0.71-0.57 (m, 5H).
LCMS t=0.991min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2739[M+H]のMS ESI計算値411、実測値411.
【0439】
実施例89.化合物88の合成。
【化154】
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【0440】
工程1.A35(1g、3.26mmol)のDCM(5mL)中の溶液に、PCC(1.05g、4.89mmol)を15℃で添加した。TLCは、反応が完了したことを示した。この溶液を濾過し、そしてフィルターケーキをDCM(50mL×2)で洗浄した。合わせた濾液を減圧中で濃縮した。その残渣を、シリカゲルカラムにより(PE/EtOAc=10/1)で溶出して精製して、A31(300mg)を固体として得た。
【0441】
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ 9.85-9.70 (m, 1H), 2.34-2.26 (m, 1H), 2.16-2.06 (m, 1H), 2.01-1.95 (m, 1H), 1.89-1.60 (m, 8H), 1.49-1.18 (m, 16H), 1.13-1.00 (m, 3H), 0.69 (s, 3H).
【0442】
工程2.2−(tert−ブチルジメチルシリル)−N,N−ジメチル−1H−イミダゾール−1−スルホンアミド(189mg、656umol)の2mLのTHF中の撹拌溶液に、n−BuLi(2.5M;196uL、492umol)を−65℃で滴下により添加した。−65℃で40分間撹拌した後、A31(100mg、328umol)の2mLのTHF中の溶液を−65℃で滴下により添加した。15℃で2時間撹拌した後、TLCは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、A33(140mg、粗製)を固体として得た。
【0443】
工程3.A33(140mg、235umol)の5mLのDCM中の撹拌溶液に、Dess−Martin(199mg、470umol)を15℃で添加した。この混合物を15℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和Na(20mL)に注ぎ、そしてEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートした。その残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE/EA=10/1〜3/1)により精製して、A34(70mg)を固体として得た。
【0444】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 8.17 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 3.13-3.02 (m, 7H), 2.86 (s, 1H), 2.40-2.30 (m, 1H), 1.85-1.78 (m, 3H), 1.77-1.70 (m, 2H), 1.68-1.57 (m, 4H), 1.52-1.22 (m, 17H), 1.17-1.07 (m, 2H), 1.04-0.93 (m, 1H), 0.67 (s, 3H).
【0445】
工程4.A34(30mg、62.8umol)のTHF(3mL)中の溶液に、塩化水素(1M、125uL、125umol)を15℃で添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌し、次いで、この反応混合物を飽和NaHCO(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして粗生成物を得、これをprep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10um、勾配:29〜54%B(A=0.225%FA−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製し、次いで、n−ヘキサン(5mL)で磨砕して、88(8.8mg)を固体として得た。
【0446】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ7.77 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 3.25-3.05 (m, 1H), 2.39-2.31 (m, 1H), 1.87-1.80 (m, 3H), 1.78-1.60 (m, 8H), 1.51-1.30 (m, 10H), 1.27 (s, 3H), 1.17-1.06 (m, 2H), 1.04-0.96 (m, 1H), 0.65 (s, 3H).LCMS Rt=1.000min(2.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2335[M+H]のMS ESI計算値371、実測値371.
【0447】
実施例90.化合物89の合成。
【化155】
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1−ブロモ−4−メチルベンゼン(224mg、1.31mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、1.92mL、2.5mmol)をN下−78℃で滴下により添加した。−78℃で1時間撹拌した後、A30(100mg、0.264mmol)を添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして粗生成物を得、これをprep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:85〜85%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、89(18.1mg)を固体として得た。
【0448】
1H NMR (CDCl3, 400MHz): δ 7.79 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.23 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.47 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.38-2.48 (m, 4H), 1.97 (t, J = 13.2 Hz, 1H), 1.62-1.90 (m, 5H), 1.32-1.51 (m, 10H), 1.20-1.30 (m, 6H), 1.08-1.18 (m, 2H), 1.04 (dd, J = 14.1, 3.6 Hz, 1H), 0.91 (s, 3H), 0.58 (s, 3H).
LCMS Rt=1.267min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値409、実測値409.
【0449】
実施例91.化合物90の合成。
【化156】
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【0450】
工程1.B38(10g、27.5mmol)のジオキサン/HO(374mL/110mL)中の溶液に、次亜臭素酸ナトリウム[NaOH(145g)、臭素(47.7mL)、ジオキサン(798mL)およびHO(1230mL)から調製]を0℃で添加した。得られた混合物を25℃で24時間撹拌し、そして0℃に冷却した。飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(1000mL)およびHCl水溶液(1M、500mL)を順次添加した。この混合物を酢酸エチル(1000mL×2)で抽出した。その有機相を水(1000mL×3)、ブライン(1000mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして、B39(8g)を固体として得た。
【0451】
1H NMR (DMSO-d6, 400MHz) δ = 11.90 (br. s., 1H), 3.89 (s, 1H), 3.67 - 3.61 (m, 1H), 3.43 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.31 (br. s., 1H), 3.20 (s, 3H), 2.25 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 2.00 - 1.77 (m, 3H), 1.72 - 1.28 (m, 11H), 1.22 - 0.99 (m, 11H), 0.95 - 0.81 (m, 1H), 0.76 - 0.67 (m, 1H), 0.63 (s, 3H).
【0452】
工程2.B39(7.8g、21.3mmol)のDMF(100mL)中の溶液に、HATU(9.69g、25.5mmol)、TEA(14.6mL、106mmol)およびN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(7.26g,74.5mmol)を15℃で添加した。この混合物を15℃で2時間撹拌した。TLC(PE/EA=1/1)は、反応が完了したことを示した。この混合物を水(200mL)に注ぎ、そしてEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣を、シリカでのカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10:1)により精製して、B40(8g)を固体として得た。
【0453】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ = 3.64 (s, 3H), 3.49 - 3.44 (m, 1H), 3.39 - 3.35 (m, 1H), 3.28 (s, 3H), 3.19 (s, 3H), 2.78 (br. s., 1H), 2.25 - 2.11 (m, 1H), 2.02 (td, J = 3.4, 13.2 Hz, 1H), 1.84 - 1.62 (m, 5H), 1.59 - 1.41 (m, 6H), 1.34 - 1.04 (m, 11H), 0.96 (dd, J = 4.8, 12.0 Hz, 1H), 0.85 - 0.72 (m, 4H).LCMS Rt=3.497min(7.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2442NO[M+H]のMS ESI計算値408、実測値408
【0454】
工程3.1−ブロモ−4−クロロベンゼン(75mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587uL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、THF(1mL)中のB40(80mg、0.196mmol)を滴下により添加した。この反応物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP 250×50mm×10um、勾配:88〜93%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、90(19.7mg)を固体として得た。
【0455】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.82 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.41 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 3.47 - 3.39 (m, 2H), 3.37 - 3.30 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.48 - 2.35 (m, 1H), 2.00 - 1.93 (m, 1H), 1.81 - 1.69 (m, 3H), 1.65 - 1.59 (m, 2H), 1.56 - 1.44 (m, 5H), 1.39 - 1.28 (m, 5H), 1.27 - 1.14 (m, 7H), 1.13 - 0.97 (m, 2H), 0.86 - 0.77 (m, 1H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=3.085min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2840ClO[M+H]のMS ESI計算値460.3、実測値441[M−HO]
【0456】
実施例92.化合物91の合成。
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
2−ブロモ−1,1’−ビフェニル(91.3mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587μL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、THF(1mL)中のB40(80mg、0.196mmol)の溶液を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:92〜98%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、91(17.8mg)を固体として得た。
【0457】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.51 - 7.30 (m, 9H), 3.38 - 3.34 (m, 1H), 3.30 - 3.25 (m, 1H), 3.22 (s, 3H), 2.31 - 2.25 (m, 1H), 2.23 - 2.14 (m, 1H), 1.93 - 1.86 (m, 1H), 1.51 - 1.32 (m, 8H), 1.31 - 1.16 (m, 6H), 1.15 - 0.69 (m, 8H), 0.64 - 0.54 (m, 5H).LCMS Rt=3.112min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C3445[M+H]のMS ESI計算値501、実測値501.
【0458】
実施例93.化合物92の合成。
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−4−メチルベンゼン(67mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587μL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、THF(1mL)中のB40(80mg、0.196mmol)の溶液を滴下により添加した。この反応物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:82〜98%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、92(24.9mg)を固体として得た。
【0459】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.78 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.22 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.50 - 3.39 (m, 2H), 3.37 - 3.31 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.48 - 2.37 (m, 4H), 2.00 - 1.93 (m, 1H), 1.79 - 1.69 (m, 3H), 1.62 - 1.54 (m, 3H), 1.50 - 1.44 (m, 3H), 1.42 - 1.25 (m, 6H), 1.25 - 1.15 (m, 5H), 1.15 - 0.92 (m, 3H), 0.86 - 0.76 (m, 1H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=2.954min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2943[M+H]のMS ESI計算値439、実測値421[M−HO]
【0460】
実施例94.化合物93の合成。
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
1−ブロモ−3,5−ジメチルベンゼン(72.5mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587uL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、THF(1mL)中のB40(80mg、0.196mmol)の溶液を滴下により添加した。この反応物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP 250×50mm×10um、勾配:88〜93%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、93(47.4mg)を固体として得た。
【0461】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.45 (s, 2H), 7.16 (s, 1H), 3.49 - 3.40 (m, 2H), 3.37 - 3.32 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.45 - 2.33 (m, 7H), 2.00-1.95 (m, 1H), 1.80 - 1.70 (m, 3H), 1.56 - 1.44 (m, 6H), 1.43 - 1.25 (m, 6H), 1.24 - 1.17 (m, 5H), 1.16 - 0.95 (m, 3H), 0.87 - 0.75 (m, 1H), 0.62 (s, 3H).
LCMS Rt=3.124min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C3045[M+H]のMS ESI計算値453、実測値453.
【0462】
実施例95.化合物94の合成。
【化160】
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5−ブロモベンゾ[d][1,3]ジオキソール(78.7mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587uL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、THF(1mL)中のB40(80mg、0.196mmol)の溶液を滴下により添加した。この反応物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP 250×50mm×10um、勾配:88〜93%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、94(28.2mg)を固体として得た。
【0463】
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ 7.49 (dd, 1H), 7.39 (d, 1H), 6.83 (d, 1H), 6.03 (s, 2H), 3.45 - 3.33 (m, 3H), 3.24 (s, 3H), 2.45 - 2.36 (m, 1H), 2.01 - 1.95 (m, 1H), 1.77 - 1.68 (m, 3H), 1.60 - 1.50 (m, 2H), 1.53 - 1.42 (m, 5H), 1.42 - 1.18 (m, 10H), 1.15 - 0.96 (m, 3H), 0.86 - 0.77 (m, 1H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=3.401min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−10AB、C2941[M+H]のMS ESI計算値469.3、実測値451[M−HO]
【0464】
実施例96.化合物95の合成。
【化161】
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4−ブロモ−1,2−ジメチルベンゼン(72.5mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587uL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、THF(1mL)中のB40(80mg、0.196mmol)の溶液を滴下により添加した。この反応物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP 250×50mm×10um、勾配:88〜93%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、95(12mg)を固体として得た。
【0465】
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ 7.65 (s, 1H), 7.60 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 3.49 - 3.39 (m, 2H), 3.37 - 3.31 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.47 - 2.36 (m, 1H), 2.30 (s, 6H), 2.00 - 1.95 (m, 1H), 1.78 - 1.68 (m, 3H), 1.54 - 1.44 (m, 6H), 1.42 - 1.17 (m, 11H), 1.16 - 0.92 (m, 3H), 0.86 - 0.75 (m, 1H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=3.079min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C3045[M+H]のMS ESI計算値453、実測値453
【0466】
実施例97.化合物96の合成。
【化162】
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1−ブロモ−4−メトキシ−2−メチルベンゼン(78.8mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587uL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、THF(1mL)中のB40(80mg、0.196mmol)の溶液を滴下により添加した。この反応物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:92〜98%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、96(14.3mg)を固体として得た。
【0467】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.53 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.76 - 6.68 (m, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.44 - 3.40 (m, 1H), 3.36 - 3.29 (m, 2H), 3.23 (s, 3H), 2.47 (s, 3H), 2.44 - 2.34 (m, 1H), 1.99 - 1.90 (m, 1H), 1.77 - 1.67 (m, 3H), 1.51 - 1.41 (m, 6H), 1.39 - 1.12 (m, 11H), 1.11 - 0.94 (m, 3H), 0.81 - 0.72 (m, 1H), 0.64 (s, 3H).LCMS Rt=2.925min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C3045[M+H]のMS ESI計算値469、実測値469.
【0468】
実施例98.化合物97の合成。
【化163】
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2−ブロモ−6−メトキシナフタレン(92.9mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587uL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、THF(1mL)中のB40(80mg、0.196mmol)の溶液を滴下により添加した。この反応物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP 250×50mm×10um、勾配:84〜84%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、97(36.5mg)を固体として得た。
【0469】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 8.33 (s, 1H), 7.96 (dd, J = 1.4, 8.7 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.20 (dd, J = 2.4, 8.9 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.63 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 3.46 - 3.40 (m, 1H), 3.36 - 3.30 (m, 1H), 3.22 (s, 3H), 2.55 - 2.42 (m, 1H), 2.00-1.90 (m, 1H), 1.82 - 1.71 (m, 3H), 1.53 - 1.44 (m, 6H), 1.43 - 1.31 (m, 6H), 1.25 - 1.20 (m, 5H), 1.17 - 0.99 (m, 3H), 0.87 - 0.80 (m, 1H), 0.66 (s, 3H).LCMS Rt=1.278min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C3345[M+H]のMS ESI計算値505.3、実測値487[M−HO]
【0470】
実施例99.化合物98の合成。
【化164】
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【0471】
工程1.A11(1.0g、3.13mmol)の1,1−ジ−tert−ブトキシ−N,N−ジメチルメタンアミン(10mL)中の溶液を130℃で18時間還流した。この混合物を濃縮して8.4gの粗生成物A12を得、これを次の工程で直接使用した。
【0472】
LCMS Rt=1.754min(3.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2440NO[M+H]のMS ESI計算値374、実測値374.
【0473】
工程2.粗製物A12(1.16g、3.10mmol、8.4g 粗製)のCHCN(20mL)中の溶液に、4−メチルベンゼンスルホニルアジド(3.05g、15.5mmol)を添加した。この混合物を15℃で25時間撹拌した。LCMSは、出発物質が消費されたことを示し、そしてLCMSによって所望の化合物を決定した。この溶液を飽和Na(50mL)でクエンチした。この混合物をEA(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中で濃縮して、粗生成物(3.6g)を得た。この粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により精製して生成物を固体(450mg、粗製)として得、これをprep−HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10um、勾配:38〜63%B(A=水(0.1%TFA)、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、110mgの98を得た。
【0474】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.17 (s, 1H), 3.63 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 2.43-2.29 (m, 1H), 1.95-0.90 (m, 29H), 0.66 (s, 3H).LCMS Rt=1.860min(3.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2234[M+H]のMS ESI計算値372、実測値372.
【0475】
実施例100.化合物99および100の合成。
【化165】
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98(88mg、236μmol)のCHCN(1mL)中の溶液に、KCO(97.7mg、708μmol)およびMeI(0.650、4.58mmol)を添加した。この反応混合物を15℃でさらに15時間撹拌した。LCMSは、出発物質が完全に消費されたことを決定した。反応を次亜塩素酸ナトリウム水溶液(5%、20mL)でクエンチした。この混合物をEA(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中で濃縮して、粗生成物を得た。この粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により精製して、粗製物99(25mg)および100(13mg)を得た。99を、prep−HPLC(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:68〜98%B(A=水(0.05%HCl)、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、精製99(5mg)を得、99の構造を無作為に割り当てた。100を、prep−HPLC(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:65〜95%B(A=水(0.05%HCl)、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、100(4.2mg)を得た。
【0476】
99:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.99 (s, 1H), 4.24 (s, 3H), 3.53 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 2.42 - 2.25 (m, 1H), 2.09 - 0.84 (m, 32H), 0.65 (s, 3H).LCMS Rt=1.228min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2336[M+H]のMS ESI計算値386、実測値368[M−HO]
【0477】
100:1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.01 (s, 1H), 4.14 (s, 3H), 3.83 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 2.38 - 2.25 (m, 1H), 1.88 - 0.81 (m, 35H), 0.65 (s, 3H).LCMS Rt=1.085min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2336[M+H]のMS ESI計算値386、実測値386.
【0478】
実施例101.化合物101の合成。
【化166】
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1−ブロモ−3−クロロベンゼン(50.5mg、0.264mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M、406uL、0.528mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B30(50mg、0.132mmol)を添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10um、勾配:72〜97%B(A=0.225%FA−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、30mgの不純物質を得た。さらなるHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 250×21.2mm×4um、勾配:95〜95%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により、101(8.2mg)を白色固体として得た。
【0479】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.84 (s, 1H), 7.74 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.41 - 7.35 (m, 1H), 3.41 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.43 - 2.35 (m, 1H), 1.84 - 1.65 (m, 4H), 1.53 - 1.44 (m, 5H), 1.38 - 1.22 (m, 9H), 1.21 - 1.11 (m, 5H), 1.03 - 0.92 (m, 1H), 0.82 - 0.75 (m, 1H), 0.71 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).LCMS Rt=1.326min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2738ClO[M+H]のMS ESI計算値429.2、実測値411[M−HO]
【0480】
実施例102.化合物102の合成。
【化167】
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1−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(94.4mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587uL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B40(80mg、0.196mmol)のTHF(1mL)中の溶液を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:90〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、102(45.8mg)を固体として得た。
【0481】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ7.92 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 3.47 - 3.40 (m, 2H), 3.36 - 3.32 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.47 - 2.35 (m, 1H), 2.00 - 1.94 (m, 1H), 1.79 - 1.70 (m, 3H), 1.53 - 1.43 (m, 6H), 1.41 - 1.27 (m, 6H), 1.26 - 1.18 (m, 5H), 1.16 - 0.96 (m, 3H), 0.86 - 0.78 (m, 1H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=3.164min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2940[M+H]のMS ESI計算値509.3、実測値491[M−HO]
【0482】
実施例103.化合物103の合成。
【化168】
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1−ブロモ−3−メチルベンゼン(67mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587μL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B40(80mg、0.196mmol)のTHF(1mL)中の溶液を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:82〜98%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、103(40.3mg)を固体として得た。
【0483】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.69 - 7.62 (m, 2H), 7.36 - 7.28 (m, 2H), 3.50 - 3.40 (m, 2H), 3.37 - 3.31 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.48 - 2.37 (m, 4H), 2.00 - 1.93 (m, 1H), 1.80 - 1.70 (m, 3H), 1.65 - 1.50 (m, 4H), 1.48 - 1.44 (m, 2H), 1.38 - 1.25 (m, 6H), 1.25-1.18 (m, 5H), 1.16 - 0.93 (m, 3H), 0.86 - 0.78 (m, 1H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=2.960min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2943[M+H]のMS ESI計算値439.3、実測値421[M−HO]
【0484】
実施例104.化合物104の合成。
【化169】
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1−ブロモ−4−エチルベンゼン(72.5mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587uL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B40(80mg、0.196mmol)のTHF(1mL)中の溶液を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP 250×50mm×10um、勾配:88〜93%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、104(22.6mg)を固体として得た。
【0485】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.80 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.24 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.49 - 3.40 (m, 2H), 3.36 - 3.31 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.69 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 2.49 - 2.36 (m, 1H), 2.01 - 1.93 (m, 1H), 1.77 - 1.68 (m, 3H), 1.54 - 1.44 (m, 6H), 1.41 - 1.34 (m, 2H), 1.33 - 1.16 (m, 12H), 1.16 - 0.95 (m, 3H), 0.86 - 0.77 (m, 1H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=3.113min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C3045[M+H]のMS ESI計算値453、実測値453
【0486】
実施例105.化合物105の合成。
【化170】
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1−ブロモ−2−メトキシベンゼン(228mg、1.22mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;1.69mL、2.2mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B40(100mg、0.245mmol)のTHF(1mL)中の溶液を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP 250×50mm×10um、勾配:83〜88%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、105(11.4mg)を固体として得た。
【0487】
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ 7.40 - 7.34 (m, 1H), 7.31 (dd, J = 1.6, 7.7 Hz, 1H), 6.96 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 6.90 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.84 (s, 3H), 3.51 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 3.44 - 3.38 (m, 1H), 3.35 - 3.29 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.41 - 2.30 (m, 1H), 2.00 - 1.90 (m, 1H), 1.78 - 1.67 (m, 4H), 1.53 - 1.40 (m, 7H), 1.33 - 1.26 (m, 2H), 1.25 - 1.20 (m, 5H), 1.18 - 0.87 (m, 5H), 0.80 - 0.70 (m, 1H), 0.63 (s, 3H).LCMS Rt=2.730min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2943[M+H]のMS ESI計算値455、実測値455.
【0488】
実施例106.化合物106の合成。
【化171】
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1−ブロモ−3−メトキシベンゼン(183mg、0.980mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;1.35mL、1.76mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B40(80mg、0.196mmol)のTHF(1mL)中の溶液を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP 250×50mm×10um、勾配:85〜95%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、106(15.4mg)を固体として得た。
【0489】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.45 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.33 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 2.0, 8.3 Hz, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.48 - 3.39 (m, 2H), 3.36 - 3.31 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.47 - 2.35 (m, 1H), 1.97 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 1.81 - 1.69 (m, 3H), 1.52 - 1.17 (m, 17H), 1.16 - 0.92 (m, 3H), 0.85 - 0.75 (m, 1H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=2.821min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2943[M+H]のMS ESI計算値455、実測値455.
【0490】
実施例107.化合物107の合成。
【化172】
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1−ブロモ−4−メトキシベンゼン(91.6mg、0.490mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;753uL、0.98mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、THF(1mL)中のB40(100mg、0.245mmol)を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 250×21.2mm×4um、勾配:75〜95%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、107(25.6mg)を固体として得た。
【0491】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.89 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.91 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.49 - 3.39 (m, 2H), 3.37 - 3.30 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.49 - 2.35 (m, 1H), 2.01 - 1.93 (m, 1H), 1.78 - 1.68 (m, 3H), 1.54 - 1.39 (m, 7H), 1.38 - 1.17 (m, 10H), 1.16 - 0.92 (m, 3H), 0.85 - 0.75 (m, 1H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=2.790min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2943[M+H]のMS ESI計算値455、実測値455
【0492】
実施例108.化合物108の合成。
【化173】
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1−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(127mg、0.528mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;807uL、1.05mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B30(50mg、0.132mmol)のTHF(1mL)中の溶液を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートし、これを、さらなる精製のためにprep−HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:90〜95%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、108(49.1mg)を固体として得た。
【0493】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ7.93 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.26 - 7.23 (m, 2H), 3.44 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 2.47 - 2.34 (m, 1H), 1.80 - 1.67 (m, 3H), 1.55 - 1.41 (m, 6H), 1.40 - 1.22 (m, 9H), 1.20 - 1.13 (m, 5H), 1.04 - 0.91 (m, 1H), 0.83 - 0.74 (m, 1H), 0.71 (s, 3H), 0.59 (s, 3H).LCMS Rt=1.342min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2838[M+H]のMS ESI計算値479.3、実測値461[M−HO]
【0494】
実施例109.化合物109の合成。
【化174】
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4−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン(78.4mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587uL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B40(80mg、0.196mmol)のTHF(1mL)中の溶液を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP 250×50mm×10um、勾配:83〜88%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、109(26.3mg)を固体として得た。
【0495】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.87 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.71 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.46 - 3.40 (m, 2H), 3.38 - 3.32 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 3.06 (s, 6H), 2.49 - 2.37 (m, 1H), 2.00 - 1.95 (m, 1H), 1.77 - 1.68 (m, 3H), 1.54 - 1.44 (m, 7H), 1.42 - 1.27 (m, 5H), 1.27 - 1.16 (m, 5H), 1.15 - 0.93 (m, 3H), 0.86 - 0.78 (m, 1H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=2.113min(3.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C3046NO[M+H]のMS ESI計算値468、実測値468
【0496】
実施例110.化合物110の合成。
【化175】
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1−ブロモ−3−クロロベンゼン(75mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587uL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、THF(1mL)中のB40(80mg、0.196mmol)を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP 250×50mm×10um、勾配:88〜93%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、110(10.3mg)を固体として得た。
【0497】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.83 (t, J = 1.8 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.52 - 7.47 (m, 1H), 7.41 - 7.34 (m, 1H), 3.45 - 3.39 (m, 2H), 3.36 - 3.31 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.46 - 2.35 (m, 1H), 2.00 - 1.92 (m, 1H), 1.80 - 1.68 (m, 4H), 1.52 - 1.42 (m, 5H), 1.38 - 1.25 (m, 6H), 1.25 - 1.21 (m, 5H), 1.15 - 0.98 (m, 3H), 0.85 - 0.75 (m, 1H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=3.113min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2840ClO[M+H]のMS ESI計算値459.3、実測値441[M−HO]
【0498】
実施例111.化合物111の合成。
【化176】
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4−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン(110mg、0.550mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;838uL、1.09mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B10(100mg、0.275mmol)のTHF(1mL)中の溶液を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得、これを、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10um、勾配:59〜84%B(A=0.1%TFA−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、111(20mg)を固体として得た。
【0499】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ7.87 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 6.66 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 3.45 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 3.05 (s, 6H), 2.45 - 2.38 (m, 1H), 1.71 - 1.48 (m, 9H), 1.45 - 1.24 (m, 6H), 1.20 (s, 3H), 1.15 - 0.93 (m, 6H), 0.78 - 0.64 (m, 2H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=1.189min(2.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2842NO[M+H]のMS ESI計算値424、実測値424.
【0500】
実施例112.化合物112の合成。
【化177】
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2−ブロモ−6−メトキシナフタレン(488mg、2.06mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(2.85mL、中1.3M)を−70℃で添加した。この混合物を−70℃で1時間撹拌した。B10(150mg、0.4126mmol)のTHF(1mL)中の溶液を−70℃で添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。この混合物を飽和NHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×3)で抽出し、ブライン(30mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して粗生成物を得、これをprep.HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um;条件:水(0.05%HCl)−ACN;勾配90%〜95%B;勾配時間(分):10;流量(ml/分):25)で精製して、112(64.2mg)を固体として得た。
【0501】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.35-8.31 (m, 1H), 7.98-7.94 (m, 1H), 7.85 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.22-7.17 (m, 1H), 7.16-7.14 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.64 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 2.57-2.39 (m, 1H), 1.84-1.59 (m, 7H), 1.45-1.24 (m, 7H), 1.20-0.93 (m, 10H), 0.82-0.57 (m, 5H).LCMS t=1.096min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C3141[M+H]のMS ESI計算値461、実測値461.
【0502】
実施例113.化合物113の合成。
【化178】
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2−ブロモピリジン(165mg、1.05mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.45mL)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。THF(5mL)中のB30(80mg、211μmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:91〜100%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、113(15mg)を固体として得た。
【0503】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.67-8.66 (m, 1H), 7.95-7.93 (m, 1H), 7.82-7.81 (m, 1H), 7.44-7.41 (m, 1H), 4.21-4.17 (m, 1H), 2.36-2.31 (m, 1H), 1.78-1.69 (m, 3H), 1.47-1.18 (m, 22H), 1.12-0.92 (m, 1H), 0.78-0.75 (m, 1H), 0.71 (s, 3H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=1.299min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2638NO[M+H]のMS ESI計算値396、実測値396.
【0504】
実施例114.化合物114の合成。
【化179】
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4−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン(210mg、1.05mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.45mL)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。B30(80mg、211μmol)のTHF(5mL)中の溶液を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:92〜98%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、114(57.2mg)を固体として得た。
【0505】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.87 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 6.65 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 3.44 (t, J = 8.8 Hz, 1H), 3.05 (s, 6H), 2.48 - 2.36 (m, 1H), 1.79 - 1.66 (m, 4H), 1.51 - 1.09 (m, 19H), 1.07 - 0.69 (m, 5H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=1.032min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2944NO[M+H]のMS ESI計算値438、実測値438.
【0506】
実施例115.化合物115の合成。
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
2−ブロモピリジン(61.9mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587uL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、B40(80mg、0.196mmol)のTHF(1mL)中の溶液を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌し、次いで、この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、さらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP 250×50mm×10um、勾配:83〜88%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、115(36.3mg)を固体として得た。
【0507】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 8.67 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.82 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.47 - 7.41 (m, 1H), 4.19 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 3.46 - 3.41 (m, 1H), 3.36 - 3.31 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.40 - 2.27 (m, 1H), 2.00 - 1.92 (m, 1H), 1.85 - 1.68 (m, 4H), 1.54 - 1.44 (m, 5H), 1.44 - 1.26 (m, 6H), 1.25 - 1.13 (m, 5H), 1.12 - 0.96 (m, 3H), 0.85 - 0.75 (m, 1H), 0.64 (s, 3H).
LCMS Rt=3.208min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2740NO[M+H]のMS ESI計算値426、実測値426
【0508】
実施例116.化合物116の合成。
【化181】
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1−ブロモ−4−エチルベンゼン(381mg、2.06mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(2.85mL、THF中1.3M)を−70℃で添加した。この混合物を−70℃で1時間撹拌した。B10(150mg、0.4126mmol)のTHF(1mL)中の溶液を−70℃で添加し、そしてこの混合物を25℃で1時間撹拌した。この混合物を飽和NHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×3)で抽出し、ブライン(30mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して粗生成物を得、これをprep.HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um;条件:水(0.05%HCl)−ACN;勾配90%〜95%B;勾配時間(分):10;流量(ml/分):25)で精製して、116(84.4mg)を固体として得た。
【0509】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.25 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 3.48 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 2.70 (q, J = 7.7 Hz, 2H), 2.50-2.26 (m, 1H), 1.77-1.59 (m, 6H), 1.55-1.50 (m, 1H), 1.45-0.85 (m, 20H), 0.77-0.57 (m, 5H).LCMS t=1.090min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値409、実測値409.
【0510】
実施例117.化合物117の合成。
【化182】
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1−ブロモ−2−メトキシベンゼン(256mg、1.37mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.90mL、2.47mmol)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。THF(5mL)中のB10(100mg、275μmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で2時間撹拌した。この反応をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:90〜98%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、117(27.7mg)を固体として得た。
【0511】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.42 - 7.36 (m, 1H), 7.32 (dd, J = 1.8, 7.5 Hz, 1H), 7.01 - 6.89 (m, 2H), 3.85 (s, 3H), 3.56 - 3.49 (m, 1H), 2.40 - 2.29 (m, 1H), 1.83 - 1.74 (m, 1H), 1.69 - 1.49 (m, 7H), 1.36 - 1.21 (m, 5H), 1.19 (s, 3H), 1.16 - 0.83 (m, 7H), 0.70 - 0.56 (m, 5H).LCMS Rt=1.283min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2739[M+H]のMS ESI計算値411、実測値411.
【0512】
実施例118.化合物118の合成。
【化183】
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1−ブロモ−4−クロロベンゼン(275mg、1.37mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.90mL、2.47mmol)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。THF(5mL)中のB10(100mg、275μmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で2時間撹拌した。この反応をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:90〜98%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、118(27.4mg)を固体として得た。
【0513】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.82 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.41 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.44 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 2.47 - 2.36 (m, 1H), 1.82 - 1.65 (m, 5H), 1.64 - 1.61 (m, 1H), 1.55 - 1.56 (m, 1H), 1.55 - 1.50 (m, 1H), 1.35 - 1.32 (m, 6H), 1.22 - 0.85 (m, 10H), 0.78 - 0.57 (m, 5H).LCMS Rt=1.411min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2636ClO[M+H]のMS ESI計算値415、実測値415.
【0514】
実施例119.化合物119の合成。
【化184】
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6−ブロモベンゾ[d][1,3]ジオキソール(275mg、1.37mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.90mL、2.47mmol)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。THF(5mL)中のB10(100mg、275μmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で2時間撹拌した。この反応をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:90〜98%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、119(41.2mg)を固体として得た。
【0515】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.50 (dd, J = 1.6, 8.2 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.04 (s, 2H), 3.40 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 2.46 - 2.35 (m, 1H), 1.79 - 1.61 (m, 6H), 1.52-1.54 (m, 1H), 1.44-1.48 (m, 1H), 1.40 - 1.24 (m, 5H), 1.22 - 1.16 (m, 4H), 1.16 - 0.92 (m, 6H), 0.60 (m, 5H).LCMS Rt=1.293min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2737[M+H]のMS ESI計算値425、実測値425.
【0516】
実施例120.化合物120の合成。
【化185】
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2−ブロモ−1,1’−ビフェニル(319mg、1.37mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.90mL、2.47mmol)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。THF(5mL)中のB10(100mg、275μmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で2時間撹拌した。この反応をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:90〜98%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、120(30.7mg)を固体として得た。
【0517】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.53 - 7.30 (m, 9H), 2.36 - 2.27 (m, 1H), 2.23 - 2.10 (m, 1H), 1.54 - 1.39 (m, 6H), 1.34 - 1.19 (m, 3H), 1.17 (s, 3H), 1.15 - 0.63 (m, 13H), 0.62 - 0.44 (m, 5H).
LCMS Rt=1.099min(2分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C3241[M+H]のMS ESI計算値457、実測値457.
【0518】
実施例121.化合物121の合成。
【化186】
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3−ブロモピリジン(325mg、2.06mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(2.85mL、THF中1.3M)を−70℃で添加した。この混合物を−70℃で1時間撹拌した。B10(150mg、0.4126mmol)のTHF(1mL)中の溶液を−70℃で添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。この混合物を飽和NHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×3)で抽出し、ブライン(30mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して粗生成物を得、これをprep.HPLC(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u;条件:水(0.05%HCl)−CAN;勾配:60%〜90%B;勾配時間(分):10;100%B 保持時間(分):4;流量(ml/分):25)で精製して、121(68mg)を固体として得た。
【0519】
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.08 (s, 1H), 8.78 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 8.44 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.68 (dd, J = 5.0, 8.0 Hz, 1H), 3.66 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 2.48-2.36 (m, 1H), 1.87-1.61 (m, 7H), 1.55-1.44 (m, 3H), 1.37-0.98 (m, 13H), 0.83-0.59 (m, 5H). LCMS tR=0.881min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2536NO[M+H]のMS ESI計算値382、実測値382.
【0520】
実施例122.化合物122の合成。
【化187】
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2−ブロモピリジン(325mg、2.06mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(2.85mL、THF中1.3M)を−70℃で添加した。この混合物を−70℃で1時間撹拌した。B10(150mg、0.4126mmol)のTHF(1mL)中の溶液を−70℃で添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。この混合物を飽和NHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×3)で抽出し、ブライン(30mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して粗生成物を得、これをprep.HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um;条件:水(0.05%HCl)−ACN;勾配90%〜95%B;勾配時間(分):10;流量(ml/分):25)で精製して、122(17.7mg,)を固体として得た。
【0521】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.68-8.64 (m, 1H), 7.96-7.92 (m, 1H), 7.84-7.77 (m, 1H), 7.45-7.40 (m, 1H), 4.20 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 2.39-2.24 (m, 1H), 1.85-1.60 (m, 7H), 1.52-1.25 (m, 6H), 1.21-0.85 (m, 11H), 0.78-0.56 (m, 5H).LCMS t=0.998min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2535NO[M+H]のMS ESI計算値382、実測値382.
【0522】
実施例123.化合物123の合成。
【化188】
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3−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール(169mg、1.05mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.45mL)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。THF(5mL)中のB30(80mg、211μmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:92〜98%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、123(6.4mg)を固体として得た。
【0523】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.35 - 7.34 (m, 1H), 6.75 - 6.74 (m, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.62 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 2.38 - 2.26 (m, 1H), 1.83 - 1.67 (m, 3H), 1.56 - 1.09 (m, 19H), 1.07 - 0.91 (m, 1H), 0.89 - 0.69 (m, 4H), 0.65 (s, 3H).LCMS Rt=0.956min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2539[M+H]のMS ESI計算値399、実測値399.
【0524】
実施例124.化合物124の合成。
【化189】
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4−ブロモ−1−メチル−1H−ピラゾール(169mg、1.05mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.45mL)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。THF(5mL)中のB30(80mg、211μmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:92〜98%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、124(23mg)を固体として得た。
【0525】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.87 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.04 - 2.97 (m, 1H), 2.42 - 2.29 (m, 1H), 1.78 - 1.62 (m, 5H), 1.55 - 1.11 (m, 21H), 1.06 - 0.91 (m, 1H), 0.85 - 0.69 (m, 4H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=1.124min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2539[M+H]のMS ESI計算値399、実測値399.
【0526】
実施例125.化合物125の合成。
【化190】
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3−ブロモピリジン(206mg、1.31mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.82mL)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。THF(5mL)中のB30(100mg、264μmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:92〜98%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、125(7.4mg)を固体として得た。
【0527】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.25-9.15 (m, 1H), 8.85-8.70 (m, 1H), 8.25-2.15 (m, 1H), 7.55-7.40 (m, 1H), 3.50 - 3.40 (m, 1H), 2.51 - 2.36 (m, 1H), 1.93 - 1.62 (m, 11H), 1.56 - 1.08 (m, 26H), 1.07 - 0.65 (m, 7H), 0.60 (s, 3H).LCMS Rt=0.903min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2638NO[M+H]のMS ESI計算値396、実測値396.
【0528】
実施例126.化合物126の合成。
【化191】
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1−ブロモ−2−フルオロベンゼン(68.5mg、0.392mmol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、tert−ブチルリチウム(1.3M;587uL、0.764mmol)をN下−65℃で滴下により添加した。−65℃で2時間撹拌した後、THF(1mL)中のB40(80mg、0.196mmol)を滴下により添加した。この混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を飽和NHCl(30mL)でクエンチした。この混合物をEtOAc(20mL×2)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧中でエバポレートして、粗生成物を得た。この粗生成物を、HPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi Max−RP 250×50mm×10um、勾配:85〜90%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:30mL/分)により精製して、126(19.4mg)を固体として得た。
【0529】
1H NMR (CDCl3, 400MHz) δ 7.51 (dt, J = 1.8, 7.6 Hz, 1H), 7.48 - 7.39 (m, 1H), 7.22 - 7.14 (m, 1H), 7.08 (dd, J = 8.3, 10.8 Hz, 1H), 3.43 - 3.36 (m, 2H), 3.34 - 3.29 (m, 1H), 3.23 (s, 3H), 2.45 - 2.32 (m, 1H), 1.94 (td, J = 3.5, 13.1 Hz, 1H), 1.83 - 1.66 (m, 4H), 1.51 - 1.41 (m, 6H), 1.34 - 1.16 (m, 10H), 1.15 - 0.90 (m, 3H), 0.82 - 0.71 (m, 1H), 0.62 (s, 3H).LCMS Rt=2.809min(4.0分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2840FO[M+H]のMS ESI計算値443.3、実測値425[M−HO]
【0530】
実施例127.化合物127の合成。
【化192】
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2−ブロモ−1,1’−ビフェニル(244mg、1.05mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.45mL)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。B30(80mg、211μmol)のTHF(5mL)中の溶液を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:91〜100%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、127(27.3mg)を固体として得た。
【0531】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.53 - 7.30 (m, 9H), 2.33 - 2.26 (m, 1H), 2.22 - 2.09 (m, 1H), 1.50 - 0.62 (m, 27H), 0.56 (m, 4H).LCMS Rt=1.473min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C3343[M+H]のMS ESI計算値471、実測値471.
【0532】
実施例128.化合物128の合成。
【化193】
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2−ブロモ−6−メトキシナフタレン(248mg、1.05mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.45mL)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。B30(80mg、211μmol)のTHF(5mL)中の溶液を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:92〜98%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、128(42.9mg)を固体として得た。
【0533】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.34 (s, 1H), 7.97 (dd, J = 1.5, 8.5 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.23 - 7.14 (m, 2H), 3.95 (s, 3H), 3.64 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 2.53 - 2.43 (m, 1H), 1.85 - 1.69 (m, 3H), 1.50 - 1.17 (m, 19H), 1.16 - 0.93 (m, 2H), 0.85 - 0.76 (m, 1H), 0.71 (s, 3H), 0.63 (s, 3H).LCMS Rt=1.100min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C3243[M+H]のMS ESI計算値475、実測値475.
【0534】
実施例129.化合物129の合成。
【化194】
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(220mg、1.37mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.90mL、2.47mmol)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。THF(5mL)中のB10(100mg、275μmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で2時間撹拌した。この反応をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um、勾配:90〜98%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、129(25.9mg)を固体として得た。
【0535】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.87 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 3.93 (s, 3H), 3.02 (t, J=8.9 Hz, 1H), 2.42 - 2.32 (m, 1H), 1.81 - 1.62 (m, 8H), 1.61 - 1.55 (m, 2H), 1.43 - 1.24 (m, 5H), 1.20 (s, 3H), 1.18 - 0.95 (m, 6H), 0.80 - 0.60 (m, 5H).LCMS Rt=1.058min(2分間のクロマトグラフィー)、30−90AB、C2437[M+H]のMS ESI計算値385、実測値385.
【0536】
実施例130.化合物130の合成。
【化195】
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A10(100mg、0.275mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、(3,5−ジメトキシフェニル)マグネシウムクロリド(2.75mL、THF中1M)を添加した。この混合物を20℃で3.5時間撹拌し(stired)、次いで、この混合物に、飽和NHCl(5mL)を添加した。その有機相をDCM(5mL×2)で抽出し、飽和NaCl水溶液(8mL×2)で洗浄し、減圧中で濃縮した。その残渣を、prep.HPLCにより精製して、130(19mg)を固体として得た。
【0537】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.01 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 6.62 (t, J = 2.3 Hz, 1H), 3.83 (s, 6H), 3.42 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 2.49-2.33 (m, 1H), 1.86-1.58 (m, 7H), 1.52-1.27 (m, 13H), 1.26 (s, 3H), 1.20-0.85 (m, 3H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=1.427min(2分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値441.3、実測値423[M−HO]
【0538】
実施例131.化合物131の合成。
【化196】
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1−ブロモ−4−メトキシ−2−メチルベンゼン(414mg、2.06mmol)のTHF(3mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(2.85mL、THF中1.3M)を−70℃で添加した。この混合物を−70℃で1時間撹拌した。B10(150mg、0.4126mmol)のTHF(1mL)中の溶液を−70℃で添加した。この混合物を25℃で1時間撹拌した。TLCは、出発物質が消費されたことを示し、そして新たなスポットが生成された。この混合物を飽和NHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×3)で抽出し、ブライン(30mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧中で濃縮して粗生成物を得、これをprep.HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×30mm×4um;条件:水(0.05%HCl)−ACN;勾配90%〜95%B;勾配時間(分):10;流量(ml/分):25)で精製して、131(26mg)を固体として得た。
【0539】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.54 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.75-6.68 (m, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.34 (t, J = 8.7 Hz, 1H), 2.50-2.33 (m, 4H), 1.80-1.45 (m, 8H), 1.36-1.22 (m, 5H), 1.20-0.89 (m, 11H), 0.72-0.54 (m, 5H).LCMS t=1.058min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2841[M+H]のMS ESI計算値425、実測値425.
【0540】
実施例132.化合物132の合成。
【化197】
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1−ブロモ−4−メトキシ−2−メチルベンゼン(211mg、1.05mmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.45mL)を−68℃で添加した。この混合物を−68℃で1時間撹拌した。B30(80mg、211μmol)のTHF(5mL)中の溶液を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応をNHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:91〜100%条件:(水(0.05%HCl)−ACN)、流量:25mL/分)により精製して、132(29.3mg)を固体として得た。
【0541】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.55 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.77 - 6.68 (m, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.33 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 2.47 (s, 3H), 2.43 - 2.32 (m, 1H), 1.78 - 1.65 (m, 4H), 1.52 - 1.31 (m, 9H), 1.30 - 1.06 (m, 14H), 1.04 - 0.87 (m, 1H), 0.79 - 0.67 (m, 4H), 0.61 (s, 3H).LCMS Rt=1.066min(2分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2943[M+H]のMS ESI計算値439、実測値439.
【0542】
実施例133.化合物133の合成。
【化198】
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6−ブロモベンゾ[d][1,3]ジオキソール(158mg、789μmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.09mL)を−68℃で添加した。−68℃で1時間撹拌した後、B30(60mg、158μmol)のTHF(5mL)中の溶液を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この反応を飽和NHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:80〜95%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製し、そして凍結乾燥して、133(14.9mg)を固体として得た。
【0543】
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.55 (dd, J = 8.2, 1.4 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.01 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.13 (d, J = 1.0 Hz, 2H), 3.87 (s, 1H), 3.58 (t, J = 8.3 Hz, 1H), 2.29 - 2.17 (m, 1H), 1.74 - 1.58 (m, 3H), 1.55 - 1.39 (m, 3H), 1.36 - 1.00 (m, 17H), 0.98 - 0.84 (m, 1H), 0.78 - 0.61 (m, 4H), 0.47 (s, 3H).LCMS Rt=1.033min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2840[M+H]のMS ESI計算値439、実測値439.
【0544】
実施例134.化合物134の合成。
【化199】
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1−ブロモ−4−エチルベンゼン(146mg、789μmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.09mL)を−68℃で添加した。−68℃で1時間撹拌した後、B30(60mg、158μmol)のTHF(5mL)中の溶液を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。この反応を飽和NHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して粗生成物にし、これをHPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:95〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製し、そして凍結乾燥して、134(23.3mg)を固体として得た。
【0545】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.83 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.33 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.86 (s, 1H), 3.63 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 2.67 (q, J =7.5 Hz, 2H), 2.32 - 2.20 (m, 1H), 1.76 - 1.60 (m, 3H), 1.52 - 1.31 (m, 7H), 1.27 - 1.10 (m, 11H), 1.08 - 0.88 (m, 5H), 0.76 - 0.60 (m, 4H), 0.48 (s, 3H).
LCMS Rt=1.115min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2944[M+H]のMS ESI計算値423、実測値423.
【0546】
実施例135.化合物135の合成。
【化200】
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1−ブロモ−3,5−ジメチルベンゼン(146mg、789μmol)のTHF(5mL)中の溶液に、tert−ブチルリチウム(1.09mL)を−68℃で添加した。−68℃で1時間撹拌した後、THF(5mL)中のB30(60mg、158μmol)を−68℃で滴下により添加した。この反応物を25℃で2時間撹拌した。この反応を飽和NHCl(10mL)でクエンチし、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して生成物を得、これをprep−HPLC(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:95〜100%条件:(0.05%HCl−ACN)、流量:25mL/分)により精製し、そして凍結乾燥して、135(27.6mg)を固体として得た。
【0547】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.48 (s, 2H), 7.23 (s, 1H), 3.86 (s, 1H), 3.61 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 2.33 (s, 6H), 2.30 - 2.18 (m, 1H), 1.75 - 1.60 (m, 3H), 1.55 - 0.80 (m, 21H), 0.77 - 0.61 (m, 4H), 0.48 (s, 3H).LCMS Rt=1.113min(1.5分間のクロマトグラフィー)、5−95AB、C2943[M+H]のESI計算値423、実測値423.
【0548】
実施例136.化合物136の合成。
【化201】
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A10(110mg、302umol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、(4−(トリフルオロメトキシ)フェニル)マグネシウムブロミド(0.5M、6.02mL、3.01mmol)を25℃で滴下により添加した。25℃で12時間撹拌した後、LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×2)で抽出し、ブライン(30mL×2)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして粗生成物を得、これをさらなる精製のためにprep−HPLC分離(カラム:Boston Green ODS 150×30 5u、勾配:90〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、(3,5−ジフルオロフェニル)((3R,5R,8R,9R,10S,13S,14S,17S)−3−ヒドロキシ−3,13−ジメチルヘキサデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−17−イル)メタノン(67mg、53%)を固体として得た。
【0549】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ 7.38 (d, J=6.0 Hz, 2H), 6.99 (t, J=8.6 Hz, 1H), 3.36 (t, J=8.6 Hz, 1H), 2.36-2.42 (m, 1H), 1.73-1.85 (m, 5H), 1.63 (d, J=13.6 Hz, 2H), 1.26-1.50 (m, 15H), 1.04-1.15 (m, 2H), 0.85-1.02 (m, 2H), 0.61 (s, 3H)
LCMS Rt=3.219min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、純度100%、C2635[M+H]+のMS ESI計算値417.3、実測値399.0[M−HO]
【0550】
実施例137.化合物137の合成。
【化202】
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A30(110mg、291umol)の3mLのTHF中の撹拌溶液に、(4−フルオロ−3−メチルフェニル)マグネシウムブロミド(0.5M、5.8mL、2.9mmol)を25℃で滴下により添加した。25℃で12時間撹拌した後、LCMSは、反応が完了したことを示した。この反応混合物を氷冷水に注ぎ、そしてEtOAc(50mL×2)で抽出し、ブライン(30mL×2)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、そして減圧中でエバポレートして粗生成物を得た。この反応混合物をさらなる精製のためにHPLC分離(カラム:Phenomenex Synergi C18 150×25×10um、勾配:80〜100%B(A=0.05%HCl−ACN、B=アセトニトリル)、流量:25mL/分)により精製して、(4−フルオロ−3−メチルフェニル)((3R,5R,8R,9S,10S,13S,14S,17S)−3−ヒドロキシ−3,10,13−トリメチルヘキサデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−17−イル)メタノン(52.1mg、40.2%)を固体として得た。
【0551】
1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ = 7.76 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.71 (br. s., 1H), 7.04 (t, J=9.0 Hz, 1H), 3.44 (t, J=8.8 Hz, 1H), 2.36-2.43 (m, 1H), 2.33 (s, 3H), 1.92-2.05 (m, 2H), 1.81-1.88 (m, 1H), 1.67-1.78 (m, 3H), 1.32-1.51 (m, 10H), 1.26 (s, 3H), 1.23 (br. s., 2H), 1.09-1.18 (m, 2H), 0.98-1.08 (m, 2H), 0.91 (s, 3H), 0.58 (s, 3H)
LCMS Rt=3.430min(4.0分間のクロマトグラフィー)、10−80AB、純度95.9%、C2840FO[M+H]のMS ESI計算値426.6、実測値409.0[M−H2O]
アッセイ方法
【0552】
本明細書中に提供される化合物は、様々なアッセイを用いて評価され得る;それらのアッセイの例を下記に記載する。
TBPS結合のステロイド阻害
【0553】
5μM GABAの存在下においてラット脳皮質膜を使用するTBPS結合アッセイが報告されている(Geeら、J.Pharmacol.Exp.Ther.1987,241,346−353;Hawkinsonら、Mol.Pharmacol.1994,46,977−985;Lewin, A.Hら, Mol.Pharmacol.1989, 35, 189−194)。
【0554】
簡潔には、二酸化炭素で麻酔されたSprague−Dawleyラット(200〜250g)の断頭術後、速やかに皮質を取り出す。その皮質を、ガラス/テフロン(登録商標)ホモジナイザーを使用して10体積の氷冷0.32Mスクロース中でホモジナイズし、4℃、1500×gにおいて10分間遠心分離する。得られた上清を4℃、10,000×gにおいて20分間遠心分離して、P2ペレットを得る。そのP2ペレットを、200mM NaCl/50mMリン酸Na−K pH7.4緩衝液に再懸濁し、4℃、10,000×gにおいて10分間遠心分離する。この洗浄手順を2回繰り返し、ペレットを10体積の緩衝液に再懸濁する。膜懸濁液のアリコート(100μL)を、3nM[35S]−TBPS、および5μM GABAの存在下のジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解された試験薬物(最終0.5%)の5μLのアリコートとともにインキュベートする。このインキュベーションによって、緩衝液を含む1.0mLという最終体積が生じる。非特異的結合が、2μM非標識TBPSの存在下において測定され、それは、15〜25%の範囲である。室温での90分間のインキュベーションの後、細胞回収器(Brandel)を使用するガラスファイバーフィルター(Schleicher and Schuell No.32)での濾過によってアッセイを終了させ、氷冷緩衝液で3回すすぐ。フィルターに結合した放射能を液体シンチレーションスペクトロメトリーによって測定する。各濃度について平均された各薬物に対するデータ全体の非線形カーブフィッティングを、Prism(GraphPad)を使用して行う。F検定によって平方和が有意に低い場合、完全阻害モデルの代わりに部分阻害モデルにデータを当てはめる。同様に、F検定によって平方和が有意に低い場合、1成分阻害モデルの代わりに2成分阻害モデルにデータを当てはめる。特異的結合の50%阻害をもたらす試験化合物の濃度(IC50)および阻害の最大程度(Imax)を、データ全体に対して使用された同じモデルを用いて個々の実験について測定し、次いで、その個々の実験の平均値±SEMを計算する。ピクロトキシンは、これらの研究のためのポジティブコントロールとして働く。なぜなら、TBPS結合を強く阻害することが実証されているからである。
【0555】
様々な化合物を、インビトロにおける[35S]−TBPS結合の調節因子としての潜在能力を測定するためにスクリーニングするまたはスクリーニングし得る。これらのアッセイは、上で論じられた手順に従って行われるまたは行われ得る。
【0556】
表1では、「A」は、<20nMのIC50を示し、「B」は、20nM〜50nMのIC50を示し、「C」は、>50nM〜100nMのIC50を示し、「D」は、>100nMのIC50を示す。
【0557】
【表1-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-3】
[この文献は図面を表示できません]
【表1-4】
[この文献は図面を表示できません]
組換えαβγおよびαβ3δ GABAレセプターのパッチクランプ電気生理学
【0558】
細胞電気生理学を使用して、異質細胞系において、本発明者らのGABAレセプター調節因子の薬理学的特性を測定する。各化合物を、最大下アゴニスト用量(GABA EC20=2μM)でGABAによって媒介される電流に影響する能力について試験する。LTK細胞を、GABAレセプターのαβγサブユニットで安定にトランスフェクトし、そしてCHO細胞を、リポフェクタミン法によって、αβ3δサブユニットで一過性トランスフェクションする。細胞を約50%〜80%のコンフルエンスで継代し、次いで、抗生物質も抗真菌物質も含まない2mlの培養完全培地を含む35mmの滅菌培養皿に播種した。細胞のコンフルエントなクラスターを電気的に交接させる(Pritchettら、Science,1988,242,1306−1308.)。遠くの細胞の応答は充分に電圧クランプされないこと、および交接の程度に関する不確実性(Verdoornら、Neuron 1990,4,919−928)に起因して、細胞を、1個の細胞の記録を可能にする密度で(他の細胞との目に見える連結がないように)培養した。
【0559】
ホールセル電流を、HEKA EPC−10増幅器で、PatchMasterソフトウェアを使用して、またはハイスループットQPatchプラットフォーム(Sophion)を使用することによって、測定した。全ての実験のための浴液は、以下のものを(mM単位で)含有した:NaCl 137mM、KCl 4mM、CaCl 1.8mM、MgCl 1mM、HEPES 10mM、D−グルコース 10mM、pH(NaOH)7.4。いくつかの場合において、0.005%のクレモフォールもまた添加した。細胞内(ピペット)溶液は、以下のものを含有した:KCl 130mM、MgCl 1mM、Mg−ATP 5mM、HEPES 10mM、EGTA 5mM、pH7.2。実験中に、細胞および溶液を室温(19℃〜30℃)で維持した。マニュアルパッチクランプ記録のために、細胞培養皿を顕微鏡のディッシュホルダーに置き、浴液で継続的に灌流した(1ml/分)。パッチ電極と細胞との間でのギガオームシールの形成後に(ピペットの抵抗範囲:2.5MΩ〜6.0MΩ;シールの抵抗範囲:>1GΩ)、ピペット先端に張られた細胞膜を破って、細胞内部への電気的アクセスを確実にした(ホールセルパッチコンフィギュレーション)。QPatchシステムを使用する実験については、細胞を懸濁物としてQPatchシステムに浴液中で移し、そして自動ホールセル記録を行った。
【0560】
細胞を、−80mVの保持電位で電圧クランプした。試験物品の分析のために、次第に増大する濃度のこの試験物品の連続的な予備インキュベーション後に、GABAレセプターを2μMのGABAにより刺激した。予備インキュベーションの持続時間は、30秒間であり、そしてGABA刺激の持続時間は、2秒間であった。試験物品をDMSOに溶解させてストック溶液(10mM)を形成した。試験物品を浴溶液で0.01μM、0.1μM、1μM、および10μMに希釈した。全ての濃度の試験物品を、各細胞に対して試験した。相対百分率相乗作用を、試験物品の存在下でのGABA EC20に対する応答のピーク振幅を、GABA EC20単独に対する応答のピーク振幅で割り、100を掛けたものとして定義した。
【0561】
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
表2では、GABAA受容体α1β2γ2およびα4β3δの%効力:「A」10〜100、「B」>100〜500、「C」>500;Dは、データが利用不可能または未決定であることを示す。