(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6893251
(24)【登録日】2021年6月2日
(45)【発行日】2021年6月23日
(54)【発明の名称】ワイパーブレードの位置
(51)【国際特許分類】
B41J 2/165 20060101AFI20210614BHJP
【FI】
B41J2/165 303
B41J2/165 307
【請求項の数】15
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-549001(P2019-549001)
(86)(22)【出願日】2017年6月13日
(65)【公表番号】特表2020-510556(P2020-510556A)
(43)【公表日】2020年4月9日
(86)【国際出願番号】US2017037217
(87)【国際公開番号】WO2018231205
(87)【国際公開日】20181220
【審査請求日】2019年9月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】511076424
【氏名又は名称】ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.
【氏名又は名称原語表記】Hewlett‐Packard Development Company, L.P.
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100082946
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 昭広
(74)【代理人】
【識別番号】100195693
【弁理士】
【氏名又は名称】細井 玲
(72)【発明者】
【氏名】タリダ,ティラド,フランセスク
(72)【発明者】
【氏名】モリンス,カバニ,サラ
(72)【発明者】
【氏名】ガッソ,プチャル,ザビエル
【審査官】
中村 博之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−012739(JP,A)
【文献】
特開2012−051132(JP,A)
【文献】
特開2000−190512(JP,A)
【文献】
特開2005−118672(JP,A)
【文献】
特開2011−067985(JP,A)
【文献】
特開平10−138502(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第01310367(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01−2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイパーシステムであって:
第1のワイパーブレード;
第1のワイパーブレードと平行に配向された第2のワイパーブレード;および
カムが第1のカム位置にある場合に第1のワイパーブレードを第1の拭き取り位置に移動させるよう第1のワイパーブレードに結合され、そしてカムが第2のカム位置にある場合に第2のワイパーブレードを第2の拭き取り位置に移動させるよう第2のワイパーブレードに結合されたカムを含み、
第1の拭き取り位置はプリントヘッドキャリッジに関して第1の干渉高さにあり、第2の拭き取り位置はプリントヘッドキャリッジに関して異なる第2の干渉高さにあり、第1の拭き取り位置にある第1のワイパーブレードは第1の干渉高さに基づく第1の力を加えてプリントヘッドキャリッジのノズルプレートを清掃し、第2の拭き取り位置にある第2のワイパーブレードは第2の干渉高さに基づく異なる第2の力を加えてプリントヘッドキャリッジのノズルプレートを清掃する、ワイパーシステム。
【請求項2】
カムは第1のカム位置および第2のカム位置に対応する角度へと回転可能であり;そして
カムは第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレードの両者が休止位置にある第3のカム位置へと回転可能である、請求項1のシステム。
【請求項3】
第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレードを越えてクロスを移動させるクロス前進機構を含む、請求項1または2のシステム。
【請求項4】
第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレードは異なる圧縮特性を有する異なる材料から作成されている、請求項1から3のいずれかのシステム。
【請求項5】
第1のワイパーブレードはクロスに対して第1の力を加え、第2のワイパーブレードはクロスに対して第2の力を加える、請求項3のシステム。
【請求項6】
第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレードのそれぞれは、圧縮力を受けた際に線形な変形を生じ;そして
カムは、シャフトの末端に対応するカムを有するシャフトに結合されている、請求項1から5のいずれかのシステム。
【請求項7】
カムに結合されたギアシステム;
ギアシステムに結合されたモーターであって、第1のカム位置および第2のカム位置に対応する角度へとカムを回転させるモーター;
第1のワイパーブレードに結合された第1の組のプレートであって、カムが第1のカム位置に対応する角度へと回転された場合に第1のワイパーブレードを第1の拭き取り位置へと移動させる第1の組のプレート;および
第2のワイパーブレードに結合された第2の組のプレートであって、カムが第2のカム位置に対応する角度へと回転された場合に第2のワイパーブレードを第2の拭き取り位置へと移動させる第2の組のプレートを含み:
カムはシャフトに固定的に結合されておりシャフトの回転につれて一緒に回転される、請求項1から5のいずれかのシステム。
【請求項8】
モーターに結合されておりプリントヘッドの走査位置に基づいてカムが回転される角度を制御するコントローラを含む、請求項7のシステム。
【請求項9】
カムは、第1のワイパーブレードまたは第2のワイパーブレードを第1の干渉高さまたは第2の干渉高さである選択された高さへと持ち上げる角度に基づいて回転可能である、請求項1から8のいずれかのシステム。
【請求項10】
持ち上げの量はカムの角度に対して線形の関係を有する、請求項9のシステム。
【請求項11】
プロセッサ資源によって実行可能であり:
印刷装置のプリントヘッドキャリッジが印刷装置の印刷領域から離れるよう移動している場合に、サービスステーションの第1のワイパーブレードが拭き取りクロスに力が加えられる第1の整備位置にあるようにし;
プリントヘッドキャリッジが印刷領域に向けて移動している場合に第1のワイパーブレードが休止位置にあるようにし;
プリントヘッドキャリッジが印刷領域に向けて移動している場合に、サービスステーションの第2のワイパーブレードが拭き取りクロスに力が加えられる第2の整備位置にあるようにし、第2の整備位置において第2のワイパーブレードによって拭き取りクロスに加えられる力の量は第1の整備位置において第1のワイパーブレードによって拭き取りクロスに加えられる力の量より大きく;そして
第1のワイパーブレードが第1の整備位置に移動するより前に拭き取りクロスを前進させるよう制御する命令を含む、非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体。
【請求項12】
命令はプロセッサ資源によって実行可能であって:
プリントヘッドキャリッジが印刷領域を出る前に第1のワイパーブレードが第1の整備位置に移動するようにし;そして
プリントヘッドキャリッジが印刷領域に向けて移動し始めるより前に第2のワイパーブレードが第2の整備位置に移動するようにする、請求項11の媒体。
【請求項13】
命令はプロセッサ資源によって実行可能であって:
プリントヘッドキャリッジの各々のパスにおいて異なるブレード圧力を独立して選択する、請求項11の媒体。
【請求項14】
命令はプロセッサ資源によって実行可能であって:
第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレードのワイパーブレードの各々について実際の力をしきい値の力と比較するようプロセッサ資源によって実行される診断動作を介して、第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレードによって加えられる力を較正する、請求項11の媒体。
【請求項15】
拭き取りクロス上へとクリーニング液体を吐出する液体ディスペンサーを含み、
カムが第1のカム位置にある場合に液体ディスペンサーにより噴霧されたクロスの領域をプリントヘッドキャリッジのノズルプレートを拭き取るために使用し、カムが第2のカム位置にある場合に液体ディスペンサーにより噴霧されていないクロスの領域をプリントヘッドキャリッジのノズルプレートを拭き取るために使用する、請求項3のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
イメージ(像)は、印刷装置のようなコンピューティング装置で使用するように処理される。印刷装置は、例えば、処理されたイメージデータに基づいて制御データを使用してよく、制御データにしたがって印刷液体吐出システムを操作することにより、イメージの物理的表示を再生する。流体吐出システムのような印刷装置の部品は、例えば印刷品質および/または部品の寿命を改善するために整備されてよい。幾つかの印刷装置は、種々の定型的整備を行うための、サービスステーションのような機構を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0002】
図1は、例示的なワイパーシステムを示すブロック図である。
【0003】
図2は、例示的な印刷装置のブロック図である。
【0004】
図3は、例示的なサービスステーションを示している。
【0005】
図4から
図7は、例示的なワイパーシステムの例示的な状態を示す等角図である。
【0006】
図8から
図11は、例示的なワイパーシステムの例示的な状態を示す側面図である。
【0007】
図12は、ワイパーシステムのための例示的なコントローラを示すブロック図である。
【0008】
図13および
図14は、ワイパーブレードの例示的な動作方法を示す流れ図である。
【0009】
以下の説明および図面にあるのは、印刷装置、サービスステーションシステム、および/またはワイパーシステムのブレードの動作方法の、幾つかの例示的な実施形態である。本願に記載の例において、「印刷装置」は、内容を物理的媒体(例えば、紙、繊維製品、粉末ベースの構築材料の層、その他)上へと、印刷材料(例えば、インクまたはトナー)で印刷するデバイスであってよい。例えば、印刷装置は大判の印刷装置であってよく、これはラテックス系の印刷流体を、A2サイズの印刷媒体またはより大きな印刷媒体上へと印刷する。物理的媒体は、シート状または巻紙ロール状で印刷されてよい。粉末ベースの構築材料の層に印刷する場合には、印刷装置は層ごとの付加製造プロセスでもって、印刷材料の付着を行ってよい。印刷装置は、インク、トナー、流体または粉体、または印刷用の他の原料といった、適切な印刷用消耗品を用いてよい。幾つかの例では、印刷装置は3次元(3D)印刷装置であってよい。流体印刷材料の1つの例は、圧電式プリントヘッドまたはサーマルインクジェットプリントヘッドのようなプリントヘッドから吐出可能な、水性ラテックスインクである。印刷流体の他の例には、染料系カラーインク、顔料系インク、溶媒、光沢増強剤、定着剤、およびその他が含まれてよい。
【0010】
印刷装置は、印刷装置の部品に対して定型的整備を行うための、サービスステーションを含んでよい。例えばサービスステーションは、印刷装置の流体吐出デバイスから過剰の印刷流体を除去するための、拭き取り(ワイピング)システムおよび/または掻き取り(スクレイパー)システムを含んでよい。サービスステーションは、流体吐出デバイスを拭き取るために使用される、ウェブ材料を含んでいてよい。ウェブ材料は、使用済みのウェブ材料を移動して片付け、そして未使用のウェブ材料を後続の定型的整備のために移動して使用する、消耗品であってよい。ウェブ材料は、クロスのような繊維製品であってよく、または印刷装置の部品をワイピングするために適切な他の材料から作成されていてよい。サービスステーションの例示的な繊維製品ウェブ材料は、織布、不織布、合成層を有する布、およびその他であってよい。クロスにはクリーニング液体が含浸されていてよく、または実質的に乾燥していてよい(例えば、クロス内に含浸された液体なしに)。
【0011】
プリントヘッドの表面は、異なる種類の整備項目を有していてよい。例えば、過剰の印刷流体はノズルプレートから、固化した印刷物質(例えば、クラスト(外皮)形成)よりも容易に拭き取られてよい。以下に記載する種々の例は、特性が異なる項目を実行することに焦点を当てた、異なる拭き取り動作を提供することに関している。複数のワイパーがサービスステーション上で実施されて、異なる大きさの力、および/または他の拭き取り特性がもたらされる。このようにして、例えばクロス上に加えられる力の大きさは、ワイパーシステムを用いる異なる種類の整備項目に対処するように調節されてよい。
【0012】
用語「含む」、「有する」、およびこれらの変化形は、本願で用いるところでは、用語「包含する」またはその適切な変化形と同じことを意味している。さらにまた、本願で用いるところでは、用語「基づく」は、「少なくとも部分的に基づく」ことを意味している。かくして、何らかの要因に基づくと記載されている特徴は、その要因のみに基づいていてもよく、またはその要因を含む要因の組み合わせに基づいていてもよい。
【0013】
図1は、例示的なワイパーシステム10を示すブロック図である。ワイパーシステム10は一般に、第1のワイパーブレード2、第2のワイパーブレード4、および第1のワイパーブレード2および第2のワイパーブレード4に結合されたカム6を含んでいる。カム6は、カム6が第1のカム位置にある場合に第1のワイパーブレード2を第1の拭き取り位置に移動させ、そしてカム6が第2のカム位置にある場合に第2のワイパーブレード2を第2の拭き取り位置に移動させる。第1のワイパーブレード2および第2のワイパーブレード4は、プリントヘッドに対して整備(サービス)動作を行うために、異なる高さへと持ち上げ可能である。例えば、第1のワイパーブレードの整備位置に対応している第1の拭き取り位置および第2のワイパーブレードの整備位置に対応している第2の拭き取り位置は、異なる干渉高さにあり(拭き取り対象のプリントヘッドを保持しているプリントヘッドキャリッジに関して、および/またはクロスの休止位置に関して)、第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレードを覆っているクロスに対して異なる大きさの力を加える(例えば、媒体の前進方向に関してクロスに垂直な力であり、クロスの進行経路を偏倚させる)。例えば、第2のワイパーブレードは整備動作の間、第1のワイパーブレードよりも高い位置にあってよい。このようにして、各々のワイパーブレードは、プリントヘッドキャリッジの位置に向かって、各々のワイパーブレードの較正された高さに基づき、クロスを異なる量だけ偏倚させてよい。第1および第2のワイパーブレードは、拭き取り領域において相互に平行に配向されていてよい。
【0014】
第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレードは、異なる圧縮特性を有する異なる材料から作成されていてよい。例えば、第1のワイパーブレード2はシリコーンゴム複合材料から作成されていてよく、そして第2のワイパーブレード4はプラスチックから作成されていてよい。第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレードは、形状、厚さ、および材料の、線形な変形を生ずる組み合わせであってよい。例えばブレードは、ダイヤモンド形状を有して、所定の厚さの可撓性材料の壁を備えていてよく、ブレードの長さに沿って分布された圧縮を行えるようになっている。例示的な圧縮量は例えば、12ニュートンを加える場合には2.5mmであってよく、20ニュートンを加える場合には4mmであってよい。ブレードに圧縮力を受けた際に実質的に線形な変形を行うのを支援するために、ブレードはブレードの長さに関して押し出されてよい。ブレードの長さは、実質的にクロスの全幅にわたっていてよく、そしてクロスの全幅と実質的に同じ長さであってよい。
【0015】
図2は、高さ調節可能な複数のワイパーブレード2および4を有するワイパーシステム10を備えた例示的なサービスステーション20を有する、例示的な印刷装置90のブロック図である。ブレード2および4は、コントローラ70によって作動されるところにより、異なる高さへと移動されてよい。例えば、サービスステーション20に結合されたコントローラ70は、モーターおよびギアシステムを使用して、プリントヘッドの走査動作位置に基づいた角度へとカムの回転を制御してよい(例えば、プリントヘッドキャリッジが印刷領域50の内側にあるか、または外側にあるか、プリントヘッドキャリッジの移動方向、その他)。
【0016】
別のコントローラ80が、プラテン40に沿って通過される媒体上へと印刷流体を吐出するために使用される、プリントヘッド30の動きを操作してよい。プリントヘッドは印刷装置の印刷領域50と整備領域60の間を走査し、または他の仕方で移動可能である。印刷領域50は、プラテンと、プラテン40上のプリントヘッド30の横方向走査位置との間で媒体が印刷される領域を含んでいる。整備領域60は、サービスステーション20と、サービスステーション20上のプリントヘッド30の横方向走査位置との間の領域を含んでいる。特に
図13および
図14を参照して本願でさらに説明するように、ワイパーブレードの高さは、プリントヘッド30を保持しているキャリッジの動きと同期していてよい。
【0017】
図3は、例示的なサービスステーション101を示している。この例示的なサービスステーション101は一般に、ワイパーシステム100およびクロス前進機構114を含んでいる。ワイパーシステム100は、第1のワイパーブレード102、第2のワイパーブレード104、およびカム106を含んでいる。クロス前進機構114は、従動ホイール、ギア、ピンチホイール、その他といった媒体取り扱い部品を使用して、バー112によって規定された経路に沿って、クリーニングクロスを前進させる。クロス前進機構114は、第1のワイパーブレード102および第2のワイパーブレード104(例えば、クロス拭き取り領域)を越えてクロスを前進させることができ、そこにおいてブレードはクロスに対して押し付けられて、特定の大きさの力でプリントヘッドを清掃するようにクロスを位置決めする。
【0018】
図4から
図7は、例示的なワイパーシステム100の例示的な状態を示している等角図である。ワイパーシステム100は一般に、第1のワイパーブレード102および第2のワイパーブレード104を含んでおり、これらはカム106の向きに基づいて位置を調節可能である。カム106は、対応するカム116をシャフト118の末端に有しているシャフト118に対して堅く結合されていてよい(そこでは対応するカム116は、シャフト118に関するカム106の位置に対して末端にある)。カム106および116は、整備位置(例えば、持ち上げられた位置)にある第1のワイパーブレードの配置に対応する第1のカム位置、整備位置(例えば、持ち上げられた位置)にある第2のワイパーブレードの配置に対応する第2のカム位置、および第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレード104が両方とも休止位置(例えば、下方の位置)にある第3のカム位置といった、異なるカム位置に対応する角度へと回転可能である。
【0019】
図4から
図7の例においては、カム106および116はシャフト118によって結合されており、かくしてカム106および116は同時に回転するようになっている。シャフト118はコネクタ末端144を介して回転可能であってよく、コネクタ末端144はモーターのような調節可能な伝達力に接続可能であってよい。例えば、
図5はギアシステム148を介してモーター146に結合されたシャフト118を示しており、かくしてシャフト118に堅く結合されたカム106および116は、シャフト118の回転につれて一緒に回転するようになっている。この例においてモーター146は、カム106および116を、第1のワイパーブレードを持ち上げる第1のカム位置および第2のワイパーブレードを持ち上げる第2のカム位置に対応する角度へと回転させるようにエンコードされていてよい。また
図5を参照すると、モーター146はコントローラ200によって実行される命令に基づいて作動されてよい。例えば、モーターに結合されたコントローラは、モーターの出力に基づいて、カムのある角度への回転を制御してよい。コントローラ200については、
図12を参照してさらに説明する。
【0020】
カム106および116は、プレート122、124、126、および128を介してブレード102および104の動きを生じさせる形状となっている。
図5の例においては、カム106の形状は、
図6のペグ130および
図7のペグ132といったペグを捕捉するための凹所を含んでいる。他の例では、ワイパーブレードの位置決めを生じさせる他のカム形状が含まれていてよく、例えばカムはカムの回転中心から異なる距離にあるような形状の縁部を有していてよく、カムが回転するにつれて、それらの距離に対応した動きを生じさせる。
【0021】
カム106および116が回転するにつれて(方向を示す矢印107によって示されているように)、プレート122、124、126、および128は、ワイパーブレード102および104の位置を移動させてよい。例えば、第1のワイパーブレードに結合された第1の組のプレートは、カムが第1のカム位置に対応する角度へと回転された場合に、第1のワイパーブレードを第1の拭き取り位置へと移動させ、そして第2の組のプレートは、カムが第2のカム位置に対応する角度へと回転された場合に、第2のワイパーブレードを第2の拭き取り位置へと移動させる。ブレードの持ち上げ量は、カム106の角度に対して線形な関係を有してよい。カムの位置の例は、
図4、
図6、および
図7に示されている。
図4を参照すると、第1のワイパーブレード102および第2のワイパーブレード104は休止位置にあり、そこではブレード102および104は両方とも突出されていない(例えば、サービスステーションのクロスに対して力を加えない)。
図6および
図7を参照すると、カム106および116は、ブレード102または他方のブレード104を選択された高さへと持ち上げる位置(例えば、角度)へと回転可能とされている。
【0022】
図6を参照すると、カム106は、プレート124に結合されたペグ130を移動させるカム位置へと回転されている。プレート124は、回転の間のカム106並びにガイド134および136との接触に基づいてペグ130が移動されるにつれて移動される。ワイパーブレード104はコネクタ140によってプレート124と結合されており、プレート124がカム106から離れるように移動されるにつれて、ワイパーブレード104が同じ方向に移動するようになっている。
図6の例においては、ブレード104は整備位置(例えば、突出されてサービスステーションのクロスに偏倚力を与える)にあるが、一方でブレード102は休止位置にある(例えば、突出されていない)。
【0023】
図7を参照すると、カム106は、プレート122に結合されたペグ132を移動させるカム位置へと回転されている。プレート122は、回転の間のカム106並びにガイド136および138との接触に基づいてペグ132が移動されるにつれて移動される。ワイパーブレード102はコネクタ142によってプレート122と結合されており、プレート122がカム106から離れるように移動されるにつれて、ワイパーブレード102が同じ方向に移動するようになっている。
図7の例においては、ブレード102は整備位置(例えば、突出されてサービスステーションのクロスに偏倚力を与える)にあるが、一方でブレード104は休止位置にある(例えば、突出されていない)。
【0024】
図8から
図11は、例示的なサービスステーション101の例示的な状態を示す側面図である。
図8を参照すると、ワイパーブレード102および104は休止位置にあって、そこではクロス110に対して、ワイパーブレード102および104による付加的な力は加えられない。
図9を参照すると、ワイパーブレード102は突出された整備位置にあり、クロス110に対して力を加えて(例えば、ワイパーブレードが
図8の休止位置にある場合にクロスが前進する方向に対して垂直な力)、クロス110をワイパーブレード104から離すように移動させる。このことは、クリーニング液体を液体ディスペンサー108からクロス上へと吐出するといった、第1の種類の整備動作を行うことを可能にする。
【0025】
図10を参照すると、ワイパーブレード102は休止位置に戻るよう移動されており、そしてワイパーブレード104が突出された整備位置に移動されていて、クロス110に対して力を加え(例えば、ワイパーブレードが
図8の休止位置にある場合にクロスが前進する方向に対して垂直な力)、クロス110をワイパーブレード102から離すように移動させている。このことは第2の種類の整備動作を行うことを可能にし、そこではプリントヘッドキャリッジ150が第1の方向に移動される(矢印151によって表される)。例えばプリントヘッドキャリッジ150は、プリントヘッド152が印刷領域から出て整備領域内へと移動するよう制御され、プリントヘッドキャリッジ150に対するワイパー104の高さに基づく第1の力によって、ノズルプレート154がクロス110によって清掃されるようにする。この例においては、
図9に示すようにして液体ディスペンサー108により噴霧されたクロスの領域を、ノズルプレート154に対して接触を行うために使用してよいことに留意されたい(例えば、プリントヘッドの表面を湿式拭き取り整備動作でもって拭き取る)。
【0026】
図11を参照すると、ワイパーブレード104は休止位置に戻るよう移動されており、そしてワイパーブレード102が突出された整備位置に移動されていて、クロス110に対して力を加え、クロス110をワイパーブレード104から離すように移動させている。このことは、第3の種類の整備動作を行うことを可能にし、そこではプリントヘッドキャリッジ150が第2の方向に移動される(矢印153によって表される)。例えばプリントヘッドキャリッジ150は、プリントヘッド152が整備領域から出て印刷領域内へと移動するよう制御され、プリントヘッドキャリッジ150に対するワイパー102の高さに基づく第2の力によって、ノズルプレート154がクロス110によって清掃されるようにする。この例においては、液体ディスペンサー108により噴霧されていないクロスの領域を、ノズルプレート154に対して接触を行うために使用してよいことに留意されたい(例えば、プリントヘッドの表面を乾式拭き取り整備動作でもって拭き取る)。このようにして、サービスステーションの部品の特性の異なる組み合わせを使用して、サービスステーション上での異なる拭き取り動作が提供され、これによって異なる種類の印刷流体の除去が可能になってよく、例えば単一のサービスステーションを使用して、プリントヘッド表面に種々の度合いで詰まっている印刷流体が除去される。
【0027】
図8から
図11の例示的な状態におけるブレードの位置および本願で説明した例示的な整備動作は、コントローラによって操作されてよい。
図12を参照すると、サービスステーションを作動させるためのコントローラ200は、プロセッサ資源222およびメモリ資源220を含んでいてよい。メモリ資源220は、プロセッサ資源222によって実行可能な命令の組を含んでいてよい。例示的な命令の組は、ブレードモジュール202を含んでいる。命令の組202は、命令の組がプロセッサ資源222によって実行された場合に、プロセッサ資源222にシステム100の動作を行わせるよう、動作可能である。プロセッサ資源222は命令の組202を実行して、例えば第1の整備動作の間に第1のワイパーブレードを整備位置へと移動させるようカムの回転を生じさせ、そして第2の整備動作の間に第2のワイパーブレードを整備位置へと移動させるようカムの回転を生じさせてよい。別の例については、プロセッサ資源222は命令の組を実行して、印刷装置のプリントヘッドキャリッジが印刷装置の印刷領域から離れるよう移動している場合に、サービスステーションの第1のワイパーブレードが拭き取りクロスに力を加える整備位置にあるようにさせ、プリントヘッドキャリッジが印刷領域に向けて移動している場合に第1のワイパーブレードが休止位置にあるようにさせ、そしてプリントヘッドキャリッジが印刷領域に向けて移動している場合にサービスステーションの第2のワイパーブレードが整備位置にあるようにさせてよい。さらに別の例については、プロセッサ資源222は命令の組を実行して、プリントヘッドキャリッジの各々のパス(通過)に際して異なるブレード圧力を独立して選択し、第1のワイパーブレードが整備位置へと移動する前に拭き取りクロスを前進させ、選択された力を用いる第2のワイパーブレードを使用して、拭き取りクロスに対してある大きさの力を加えてよい。さらに別の例については、プロセッサ資源222は命令の組を実行して、各々のワイパーブレードについて実際の力をしきい値の力と比較するようプロセッサ資源222によって実行される診断動作を介して、第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレードによって加えられる力を較正することにより、ブレード圧力を選択してよい。この例においては、コントローラ200は、ワイパーブレードによって加えられる圧力のしきい値高さまたはしきい値量を有していてよく、ワイパーブレードの圧力の実際の高さおよび/またはしきい値量を比較して、圧力のしきい値高さまたはしきい値量と、圧力の実際の高さおよび/またはしきい値量の差分を減少させるように高さ調節を行ってよい。
【0028】
プロセッサ資源は、メモリ資源から命令を取り出してそれらの命令を実行することができる1つまたは複数の処理要素といった、命令を処理(例えばコンピューティング)することが可能な、任意の適切な回路である。例えばプロセッサ資源222は、ブレードモジュール202をフェッチし、デコードし、実行することによってワイパーシステムのブレードの位置決めを可能にする、中央処理装置(CPU)であってよい。例示的なプロセッサ資源には、少なくとも1つのCPU、半導体ベースのマイクロプロセッサ、プログラム可能論理回路(PLD)、およびその他が含まれる。例示的なPLDには、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラム可能アレイロジック(PAL)、結合プログラム可能論理回路(CPLD)、および消去可能なプログラム可能論理回路(EPLD)が含まれる。プロセッサ資源には、単一のデバイスに集積された複数の処理要素、または複数のデバイスにわたって分散された複数の処理要素が含まれてよい。プロセッサ資源は命令をシリアルに、同時的に、または部分的に同時に処理してよい。
【0029】
メモリ資源は、システム200によって利用され、および/または生成されるデータを記憶する媒体を表している。この媒体は、システムのモジュールおよび/またはシステムによって使用されるデータのような、電子的にデータを記憶することのできる任意の非一時的な媒体または非一時的な媒体の組み合わせである。例えば媒体は、信号のような一時的な伝達媒体から区別される、記憶媒体であってよい。媒体は、コンピュータ読み取りのような、機械読み取り可能なものであってよい。媒体は、実行可能な命令を含有する(すなわち記憶する)ことのできる、電子的、磁気的、光学的、または他の物理的な記憶デバイスであってよい。メモリ資源は、プロセッサ資源によって実行された場合に、本願に記載されたワイパーシステムの機能をプロセッサ資源に実施させるプログラム命令を記憶するものと言ってよい。メモリ資源は、プロセッサ資源と同じデバイスに集積されていてよく、または別個であるがそのデバイスおよびプロセッサ資源にアクセス可能なものであってよい。メモリ資源は、複数のデバイスにわたって分散されていてよい。
【0030】
コントローラ200は回路、または回路および実行可能な命令の組み合わせであってよい。こうした部品は数多くの仕方で実施されてよい。
図12を見ると、実行可能な命令は、有形の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であるメモリ資源220に記憶されたプログラム命令のようなプロセッサにより実行可能な命令であってよく、そして回路は、それらの命令を実行するための、プロセッサ資源222のような電子回路であってよい。メモリ資源上に存在する命令は、プロセッサ資源によって直接的に実行される(機械コードのような)または間接的に実行される(スクリプトのような)、任意の命令の組を含んでいてよい。
【0031】
幾つかの例では、コントローラ200はインストールパッケージの一部であってよい実行可能な命令を含んでいてよく、そのパッケージはインストールされた場合にプロセッサ資源によって実行されてよく、
図13および
図14に関して説明される方法のような、コントローラ200の動作を行う。その例においては、メモリ資源はコンパクトディスク、デジタルビデオディスク、フラッシュドライブのような可搬性媒体であってよく、またはプリントサーバーのようなコンピュータデバイスによって保持されたメモリであってよく、そこからインストールパッケージがダウンロードされインストールされてよい。別の例では、実行可能な命令は既にインストールされたアプリケーションまたは複数のアプリケーションの一部であってよい。メモリ資源は、リードオンリーメモリ(ROM)のような不揮発性メモリ資源、ランダムアクセスメモリ(RAM)のような揮発性メモリ資源、記憶デバイス、またはこれらの組み合わせであってよい。メモリ資源の例示的な形態には、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、電気的に消去可能なプログラム可能ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、またはその他が含まれる。メモリ資源は、ハードドライブ(HD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、または光学ドライブのような集積型メモリを含んでいてよい。
【0032】
図13および
図14は、ワイパーシステムのブレードを動作させる例示的な方法を示す流れ図である。
図13を参照すると、ブレードを動作させる例示的な方法は、一般に、
印刷装置のプリントヘッドキャリッジが印刷装置の印刷領域から離れるよう移動している場合に、サービスステーションの第1のワイパーブレードが拭き取りクロスに力を加える整備位置にあるようにさせ、プリントヘッドキャリッジが印刷領域に向けて移動している場合に第1のワイパーブレードが休止位置にあるようにさせ、そしてプリントヘッドキャリッジが印刷領域に向けて移動している場合にサービスステーションの第2のワイパーブレードが整備位置にあるようにさせることを含んでよい。コントローラ200のようなサービスステーションのコントローラは、印刷装置に
図13および
図14の方法を行わせる命令を実行してよい。
【0033】
図13のブロック1302において、第1のワイパーブレードは、プリントヘッドキャリッジが印刷装置の印刷領域から離れるよう移動している場合に、整備位置へと動かされる。第1のワイパーブレードは、プリントヘッドが印刷領域を出る前に、整備位置へと移動するようにされてよい。例えば、第1のワイパーブレードは、プリントヘッドキャリッジが印刷領域にある間、整備位置にあってよい。
【0034】
ブロック1304において、第1のワイパーブレードは、プリントヘッドキャリッジが印刷領域に向けて移動している場合に、休止位置へと移動される。例えば、プリントヘッドキャリッジが第1のワイパーブレードを通過した後に(例えば、第1のワイパーブレードはプリントヘッドに対して整備動作を行う)、プリントヘッドキャリッジは一時停止し、次いでブロック1306において整備領域を越えて戻るように往復動してよく、そして第1のワイパーブレードは、第1のワイパーブレードによって整備が行われた後であってプリントヘッドキャリッジが整備位置において第2のワイパーブレードにより拭き取られる(例えば、ブロック1306)より前に、休止位置へと降下されてよい。
【0035】
ブロック1306において、第2のワイパーブレードは、プリントヘッドキャリッジが印刷領域に向けて移動している場合に、整備位置へと移動される。第2のワイパーブレードは、プリントヘッドキャリッジが印刷領域に向けて移動を開始する前に、整備位置へと移動するようにされてよい。
【0036】
図14は
図13のブロックに類似したブロックを含んでおり、また付加的なブロックおよび詳細事項を提供している。特に
図14は、付加的なブロックおよび詳細事項を示しており、それらは一般的に、ブレードの圧力を選択し、拭き取りクロスを前進させ、そしてブレードの圧力に基づいて拭き取りクロスに力を加えることに関している。ブロック1406、1410、および1412は、
図13のブロック1302、1304、および1306と同じであり、そして簡潔にするために、それらの個々の説明は繰り返さない。
【0037】
ブロック1402において、第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレードについて、ブレードの圧力が選択される。例えば、コントローラは、その特定のワイパーブレードによって行われる整備動作の種類に基づいて、ブレードが拭き取りクロスの領域上に与えるべき圧力の大きさを決定してよい。ブレードの圧力は、清掃されるプリントヘッド表面に対するブレードの高さによって表されてよい。ブレードの圧力は複数のブレードの間で異なっていてよく、また相互に独立していてよく、および/またはプリントヘッドキャリッジのパスと無関係であってよい。例えば、プリントヘッドキャリッジが右へと移動する場合にクロスに与えられるブレードの圧力は、プリントヘッドキャリッジが左へと移動する場合にクロスに与えられるブレードの圧力と異なっていてよい。別の例として、コントローラは、パターンに基づいて(またはランダムに)、クロスに対するブレードの平均的な力よりも強い追加的な力または弱い力でもって、ブレードが整備を行うようにしてよい。その例では、平均的なワイパー高さである2mmで行き詰まってしまった可能性のあるクラスト形成したノズルを整備するために、5回目ごとのパスで追加の高さ0.5mmを付加するといったように、力の変化はプリントヘッドに対して行われる整備を強化しうる。
【0038】
別の例では、ブレードの圧力は、診断動作に基づいて特定し、選択してよい。例えばコントローラは、第1のワイパーブレードおよび第2のワイパーブレードによって加えられる力を、各々のワイパーブレードについて実現された力をしきい値の力と比較する、コントローラによって実行される診断動作を介して較正してよい。このようにして、ワイパーブレードの摩耗または部品交換の際のプリントヘッドとプレートの間隔の変化といったことにより整備環境が変化した場合であっても、整備を維持するようにブレードの圧力を調節してよい。
【0039】
ブロック1404において、拭き取りクロスは前進される。拭き取りクロスは、使用済みのクロス領域が整備領域から出て行くように移動させ、そして清潔な未使用のクロス領域が整備領域に入ってくるように前進されてよい。拭き取りクロスは、第1のワイパーブレードが整備位置へと移動する(例えば、一組の整備動作の開始時に)のに先立って前進されてよい。
【0040】
第1のワイパーブレードはブロック1406において整備位置へと移動するようにされ、そして第1のワイパーブレードのために選択されたブレード圧力を使用して、ブロック1408において、ある大きさの力が拭き取りクロスに加えられる。第1の力がクロスに対し、プリントヘッドの走査方向と垂直に加えられた場合に、プリントヘッドはクロスと接触して第1の整備動作を行ってよい。第1のワイパーブレードを使用する整備動作が行われたならば、第1のワイパーブレードはブロック1410において休止位置へと移動される。
【0041】
第2のワイパーブレードはブロック1412において整備位置へと移動するようにされ、そして第2のワイパーブレードのために選択されたブレード圧力を使用して、ある大きさの力が拭き取りクロスに加えられる。第2の力がクロスに対し、プリントヘッドの走査方向と垂直に加えられた場合に、プリントヘッドはクロスと接触して第2の整備動作を行ってよい。第2のワイパーブレードを使用する整備動作が行われたならば、第2のワイパーブレードは休止位置へと移動されてよく、そして両方のブレードは別の組の整備動作が行われるまで、休止位置にとどまってよい。
【0042】
ブロック1402に関して記載したように、選択されるブレード圧力は異なるものであってよい。例えば、第2のワイパーブレードを使用して拭き取りクロスに加えられる力の量は、第1のワイパーブレードを使用して拭き取りクロスに加えられる力の量よりも大きくてよい。こうした圧力の大きさは、各々のワイパーブレードについて指定される整備動作に基づくものであってよい。このようにしてプリントヘッドは、例えばプリントヘッドのノズルプレートから種々の異なる印刷流体を除去することに着目したものであってよい、クロスに対する種々の力、および/またはクロスの位置でもって、サービスステーションの拭き取りシステムによって整備されてよい。
【0043】
図13から
図14の流れ図は、特定の順序での実行について説明しているが、実行順序は例示されたものから異なっていてもよい。例えば、ブロックの実行順序は、図示された順序に対して混合された順序であってよい。また、連続して示されたブロックは同時に、または部分的に同時に実行されてよい。そうしたすべての変形は、本願の記載の範囲内にある。
【0044】
本明細書(添付の請求項、要約書および図面の任意のものを含む)に開示されたすべての特徴、および/またはそのように開示された方法またはプロセスの任意のすべての要素は、そうした特徴および/または要素の少なくとも幾つかが相互に排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせでもって連結させてよい。
【0045】
本願の説明は、上記した例を参照して示され、記載されてきた。しかしながら、他の形態、詳細、および例を、以下の請求項の思想および範囲から逸脱することなしに作成しうることが理解される。請求項における用語「第1の」、「第2の」、またはこれらに関連する用語の使用は、請求項の要素を順序または位置について限定するために使用されているものではなく、単に請求項の別個の要素を識別するために使用されているだけである。