特許第6893504号(P6893504)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6893504速い解離速度を有する血清アルブミン結合フィブロネクチンタイプIIIドメイン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6893504
(24)【登録日】2021年6月3日
(45)【発行日】2021年6月23日
(54)【発明の名称】速い解離速度を有する血清アルブミン結合フィブロネクチンタイプIIIドメイン
(51)【国際特許分類】
   C07K 14/78 20060101AFI20210614BHJP
   C07K 19/00 20060101ALI20210614BHJP
   C12N 15/12 20060101ALI20210614BHJP
   C12N 15/62 20060101ALI20210614BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20210614BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20210614BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20210614BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20210614BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20210614BHJP
   C12P 21/02 20060101ALI20210614BHJP
【FI】
   C07K14/78ZNA
   C07K19/00
   C12N15/12
   C12N15/62 Z
   C12N15/63 Z
   C12N1/15
   C12N1/19
   C12N5/10
   C12N1/21
   C12P21/02 Z
【請求項の数】16
【全頁数】84
(21)【出願番号】特願2018-515010(P2018-515010)
(86)(22)【出願日】2016年9月22日
(65)【公表番号】特表2018-532725(P2018-532725A)
(43)【公表日】2018年11月8日
(86)【国際出願番号】US2016053183
(87)【国際公開番号】WO2017053617
(87)【国際公開日】20170330
【審査請求日】2019年9月20日
(31)【優先権主張番号】62/222,508
(32)【優先日】2015年9月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL−MYERS SQUIBB COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100157956
【弁理士】
【氏名又は名称】稲井 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100170520
【弁理士】
【氏名又は名称】笹倉 真奈美
(72)【発明者】
【氏名】スタンリー・リチャード・クライステック・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】トレイシー・エス・ミッチェル
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・エル・ゴスリン
(72)【発明者】
【氏名】ダーサ・リポブセク
(72)【発明者】
【氏名】ジュヒ・ジュネージャ
【審査官】 伊達 利奈
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−531613(JP,A)
【文献】 特表2015−504038(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/165093(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0208704(US,A1)
【文献】 特表2013−531477(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 14/00
C07K 19/00
C12N 15/00
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィブロネクチンタイプIIIの10番目の10Fn3)ドメイン含むポリペプチドであって、該10Fn3ドメインが、1μM以下のKでヒト血清アルブミン(HSA)に結合し、かつAB、BC、CD、DE、EFおよびFGループを含み、
該CDループが、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するCDループと比較して、2個のアミノ酸置換を有し、2個のアミノ酸置換が、
(i)CDループの位置2のアルギニン(R)が、D、E、A、QまたはNから選択されるアミノ酸で置換される;
(ii)CDループの位置5のグルタミン(Q)が、Dで置換される;
(iii)CDループの位置7のチロシン(Y)が、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(iv)CDループの位置10のロイシン(L)が、S、TまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(v)CDループの位置13のロイシン(L)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(vi)CDループの位置14のチロシン(Y)が、AまたはTから選択されるアミノ酸で置換される;
(vii)CDループの位置15のイソロイシン(I)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;および
(viii)CDループの位置16のチロシン(Y)が、Q、E、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される
からなる群より選択されることを除いて、該10Fn3ドメインが配列番号23のアミノ酸配列を含む、
ポリペプチド。
【請求項2】
フィブロネクチンタイプIIIの10番目の10Fn3)ドメイン含むポリペプチドであって、該10Fn3ドメインが、1μM以下のKでヒト血清アルブミン(HSA)に結合し、かつAB、BC、CD、DE、EFおよびFGループを含み、
該CDループが、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するCDループと比較して、1個のアミノ酸置換を有し、1個のアミノ酸置換が、
(i)CDループの位置2のアルギニン(R)が、D、E、A、QまたはNから選択されるアミノ酸で置換される;
(ii)CDループの位置5のグルタミン(Q)が、Dで置換される;
(iii)CDループの位置7のチロシン(Y)が、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(iv)CDループの位置10のロイシン(L)が、S、TまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(v)CDループの位置13のロイシン(L)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(vi)CDループの位置14のチロシン(Y)が、AまたはTから選択されるアミノ酸で置換される;
(vii)CDループの位置15のイソロイシン(I)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;および
(viii)CDループの位置16のチロシン(Y)が、Q、E、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される
からなる群より選択されることを除いて、該10Fn3ドメインが配列番号23のアミノ酸配列を含む、
ポリペプチド。
【請求項3】
CDループの位置16のチロシン(Y)が、セリン(S)で置換される、請求項1または2に記載のポリペプチド。
【請求項4】
CDループの位置10のロイシン(L)が、スレオニン(T)で置換される、請求項1または2に記載のポリペプチド。
【請求項5】
CDループの位置16のチロシン(Y)が、グルタミン(Q)で置換される、請求項1または2に記載のポリペプチド。
【請求項6】
10Fn3ドメインがさらに、FGループにおいて1個のアミノ酸置換を有し、FGループの位置12のリシン、A、TまたはSから選択されるアミノ酸で置換される、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項7】
10Fn3ドメインが、HSAのドメインI−IIに結合する、請求項1から6のいずれか一項に記載のポリペプチド。
【請求項8】
配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの解離速度に対する該ポリペプチドの解離速度の比率が、少なくとも約3倍である、請求項1から7のいずれか一項に記載のポリペプチド。
【請求項9】
異種タンパク質を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のポリペプチド。
【請求項10】
異種タンパク質が治療的部分である、請求項9に記載のポリペプチド。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載のポリペプチドまたは融合ポリペプチド、および担体を含む、組成物。
【請求項12】
請求項1から10のいずれか一項に記載のポリペプチドをコードする、単離された核酸分子。
【請求項13】
請求項1から10のいずれか一項に記載のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、発現ベクター。
【請求項14】
請求項12に記載の核酸分子または請求項13に記載の発現ベクターを含む、細胞。
【請求項15】
請求項1から10のいずれか一項に記載のポリペプチドの製造方法であって、請求項14に記載の細胞をポリペプチドの発現に好適な条件下で培養し、該ポリペプチドを精製することを含む、方法。
【請求項16】
ポリペプチドの半減期を延長させる方法であって、該ポリペプチドに請求項1から10のいずれか一項に記載のヒト血清アルブミン結合ポリペプチド連結させることを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2015年9月23日出願の米国仮特許出願第62/222,508号(その内容は、引用により本明細書中に包含させる)に基づく優先権の利益を主張する。本明細書全体を通して引用された特許、特許出願、および引用文献は、それらの内容を引用により本明細書中に包含させる。
【背景技術】
【0002】
背景
治療剤の半減期が不適当であると、治療効果のために必要な血清レベルを維持するために、高頻度および/または高用量での投与、あるいは徐放性製剤の使用が必要となることが多い。しかしながら、このことはしばしば、負の副作用と関連している。不適当な半減期を克服するための1つの戦略は、半減期を延長させるポリペプチドに治療剤を融合させることである。しかし、半減期の延長が有益であり得る一方で、過度に安定化された治療薬はまた、負の副作用をもたらし得る。従って、治療薬の半減期を微調整するための能力は有益となり得る。本出願は、種々の治療剤の血清半減期を微調整する化合物およびその産生方法を提供する。
【発明の概要】
【0003】
概要
本発明は、融合パートナー(例えば、治療用ポリペプチド)の半減期を制御する多用途性を提供する、新規のヒト血清アルブミン(HSA)結合フィブロネクチンタイプIIIの10番目のドメイン(10Fn3)の開発に、少なくとも一部分、基づいている。
【0004】
一側面において、本発明は、10Fn3ドメインを含むポリペプチドであって、該10Fn3ドメインが、1μM以下のKでHSAに結合し、かつAB、BC、CD、DE、EFおよびFGループを含み、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのCDおよびFGループと比較して、そのCDループが1、2または3個のアミノ酸置換を有し、そしてそのFGループが1、2または3個のアミノ酸置換を有していてよく、かつ10Fn3ドメインに連結されている部分(例えば、ポリペプチド)の血清半減期が、10Fn3ドメインに連結されていない部分の血清半減期に比べて延長されている、ポリペプチドを提供する。
【0005】
ある態様において、ポリペプチドは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの解離速度 (off-rate)定数(kd)より速いkdでHSAに結合する。
【0006】
ある態様において、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの解離速度に対する該プリペプチドの解離速度の比率は、少なくとも約3倍である。ある態様において、比率は、少なくとも約25倍である。ある態様において、比率は、少なくとも約50倍である。
【0007】
ある態様において、ポリペプチドは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの結合速度(on-rate)定数(ka)の1桁倍以内(すなわち、10倍以内)のkaでHSAに結合する。
【0008】
ある態様において、CDループは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するCDループと比較して1または2個のアミノ酸置換を有する。ある態様において、FGループは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのFGループと比較して1個のアミノ酸置換を有する。ある態様において、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのCDループおよびFGループと比較して、CDループは1個のアミノ酸置換を有し、FGループは、1個のアミノ酸置換を有する。
【0009】
ある態様において、10Fn3ドメインのCDループは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するCDループと比較して、1または2個のアミノ酸置換を有し、ここで該1または2個の置換は、以下からなる群より選択される:
(i)CDループ(配列番号28)の位置2のアルギニン(R)が、D、E、A、QまたはNから選択されるアミノ酸で置換される;
(ii)CDループ(配列番号28)の位置5のグルタミン(Q)が、Dで置換される;
(iii)CDループ(配列番号28)の位置7のチロシン(Y)が、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(iv)CDループ(配列番号28)の位置10のロイシン(L)が、S、TまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(v)CDループ(配列番号28)の位置13のロイシン(L)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(vi)CDループ(配列番号28)の位置14のチロシン(Y)が、AまたはTから選択されるアミノ酸で置換される;
(vii)CDループ(配列番号28)の位置15のイソロイシン(I)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;および
(viii)CDループ(配列番号28)の位置16のチロシン(Y)が、Q、E、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される。
【0010】
ある態様において、10Fn3ドメインは、上記の通り、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するCDループと比較して1または2個のアミノ酸置換を有し、および/または10Fn3ドメインは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するFGループと比較して1個のアミノ酸置換を有する。ある態様において、FGループ(配列番号29)の位置12のリシン(K)は、A、TまたはSから選択されるアミノ酸で置換される。
【0011】
ある態様において、ポリペプチドは、配列番号23−27、30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つの非CDループ領域と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む(ただし、場合により、該配列はADX_2629_E06の配列ではない)。ある態様において、ポリペプチドは、配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つと少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む(ただし、場合により、該配列は、ADX_2629_E06の配列ではない)。
【0012】
ある態様において、10Fn3ドメインは、HSAのドメインI−IIに結合する。
【0013】
ある態様において、本明細書に記載のポリペプチドは、治療部分(例えば、10Fn3ドメイン)などの異種タンパク質をさらに含む。
【0014】
ある側面において、本発明は、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインのいずれかを含むポリペプチドまたはそれを含む融合ポリペプチド、ならびに担体(例えば、薬学的に許容される担体)を含む、組成物(例えば、医薬組成物)を提供する。
【0015】
ある側面において、本発明は、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインのいずれか1つをコードする単離された核酸(例えば、配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つをコードする単離された核酸)または該HSA結合10Fn3ドメインのいずれかを含む融合ポリペプチドをコードする単離された核酸、それらを含む発現ベクター、ならびに核酸分子を含む細胞を提供する。
【0016】
ある側面において、本発明は、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインまたはそれを含む融合ポリペプチドの産生方法であって、それらをコードする核酸分子を含む細胞を、10Fn3ドメインまたは融合ポリペプチドを発現するのに好適な条件下で培養し、それを精製することを含む方法を提供する。
【0017】
ある側面において、本発明は、ある部分の半減期を延長する方法であって、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインを該部分に連結させることを含む方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、結合の解離速度における差異を示す、解離相(dissociation phase)の開始時に正規化された、HSAに結合するアドネクチンの表面プラズモン共鳴(SPR)センサーグラムである。
図2図2は、結合の解離速度における差異を示す、解離相の開始時に正規化された、HSAに結合するアドネクチンの表面プラズモン共鳴(SPR)センサーグラムである。
図3図3は、結合の解離速度における差異を示す、解離相の開始時に正規化された、HSAおよびマウス血清アルブミン(MSA)に結合するさらなるアドネクチンのSPRセンサーグラムである。
図4図4A−4Dは、HSA、MSA、ラット血清アルブミン(rat SA)、およびカニクイザル血清アルブミン(cyno SA)に対する親和性を決定するための、親アドネクチン(ADX_7016_A01;PKE2)、ならびに7016_C03、7016_E02および7016_G01アドネクチンのSPR速度論的データである。
図5図5は、親アドネクチン(ADX_7016_A01;PKE2)、ならびに7016_C03、7016_E02および7016_G01アドネクチンのラットにおける血漿半減期を示すグラフである。
図6図6は、親アドネクチン(ADX_7016_A01;PKE2)、ならびに7016_C03、7016_E02および7016_G01アドネクチンのマウスにおける血漿半減期を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
詳細な説明
定義
他にこれと異なる記載がない限り、本明細書で用いる全ての技術用語および科学用語は、当業者に一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似または等価な全ての方法および組成物を本発明の実施または試験に用いることができるが、好ましい方法および組成物を本明細書に記載する。
【0020】
本明細書で用いる“ポリペプチド”は、長さ、翻訳後修飾または機能にかかわらず、2以上のアミノ酸の配列を意味する。“ポリペプチド”および“ペプチド”は本明細書中互換的に用いられる。ポリペプチドは、引用により本明細書中に包含させる米国特許第6,559,126号に記載のアミノ酸のような天然アミノ酸および非天然アミノ酸を含み得る。ポリペプチドはまた、種々の標準化学的方法のいずれかで修飾されていてよい(例えば、アミノ酸は保護基で修飾されていてよい;カルボキシ末端アミノ酸を末端アミド基にしてよい;アミノ末端残基は、例えば親油性を増強するために、複数基で修飾されていてよい;または、ポリペプチドは、化学的にグリコシル化されていてよいか、あるいは、安定性またはインビボ半減期を増加させるために修飾されていてよい)。ポリペプチド修飾は、環状化合物または他の分子などの別の構造のポリペプチドへの結合を含んでいてよく、また、立体配置の異なる1以上のアミノ酸(すなわち、RまたはS;または、LまたはD)を含むポリペプチドも含み得る。
【0021】
本明細書で用いる“ポリペプチド鎖”は、非共有相互作用またはジスルフィド結合とは異なって、そのドメインのそれぞれがペプチド結合(複数可)によって他のドメイン(複数可)に結合しているポリペプチドを意味する。
【0022】
“単離された”ポリペプチドは、その天然環境の構成要素から同定され、分離され、および/または取得されたポリペプチドである。その天然環境の汚染要素とは、そのポリペプチドの診断または治療への使用を妨害し得る物質であり、酵素、ホルモンおよび他のタンパク質様もしくは非タンパク質様溶質が含まれ得る。好ましい態様において、ポリペプチドは、(1)ローリー法によって決定されるように、ポリペプチドの95重量%を超えるまで、最も好ましくは99重量%を超えて精製されるか、(2)スピニングカップシークエネーターを使用することにより、少なくとも数残基のN末端または内部アミノ酸配列を得るのに充分なほど精製されるか、あるいは(3)クーマシーブルーまたは好ましくは銀染色を用いた還元または非還元条件下でのSDS−PAGEによる均一性まで精製され得る。単離されたポリペプチドには、ポリペプチドの天然環境の少なくとも1つの構成要素が存在しないため、組換え細胞内のインサイチュウのポリペプチドが含まれる。しかしながら、通常は、単離されたポリペプチドは、少なくとも1つの精製工程により調製され得る。
【0023】
本明細書で用いる“10Fn3ドメイン”または“10Fn3部分”または“10Fn3分子”は、野生型10Fn3およびその生物学的に活性な変異体、例えば、標的タンパク質などの標的に特異的に結合する生物学的に活性な変異体を意味する。野生型ヒト10Fn3ドメインは、配列番号1に記載のアミノ酸配列を含み得る。野生型ヒト10Fn3ドメインの生物学的に活性な変異体は、配列番号1を含む10Fn3ドメインと比べて、少なくとも、多くとも、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40または45個のアミノ酸変化、すなわち、置換、付加または欠失を有する10Fn3ドメインを含む。
【0024】
本明細書で用いる、10Fn3ドメインの“領域”は、ヒト10Fn3ドメインのループ(AB、BC、CD、DE、EFおよびFG)、β鎖(A、B、C、D、E、FおよびG)、N末端(配列番号1のアミノ酸残基1〜8に対応する)、またはC末端(配列番号1のアミノ酸残基93〜94に対応する)の何れかを意味する。
【0025】
“ノースポールループ”は、ヒトフィブロネクチン3型の第10(10Fn3)ドメインのBC、DEおよびFGループのいずれか1つを意味する。
【0026】
“サウスポールループ”は、ヒトフィブロネクチン3型の第10(10Fn3)ドメインのAB、CDおよびEFループのいずれか1つを意味する。
【0027】
本明細書で用いる“アドネクチン”は、目的の標的に特異的に結合するように修飾された10Fn3ドメインを意味する。
【0028】
“足場領域(scaffold region)”は、ヒト10Fn3ドメインの非ループ領域を意味する。足場領域は、A、B、C、D、E、FおよびGのβ鎖ならびにN末端領域(配列番号1のアミノ酸残基1〜8に対応する)およびC末端領域(配列番号1のアミノ酸残基93〜94に対応し、要すれば、ヒトフィブロネクチン中のFn3ドメインの第10リピートと第11リピートの間の天然リンカーを構成する7アミノ酸を含む)。
【0029】
本明細書中、“アミノ酸配列の同一性(%)”は、配列を整列させ、必要であればギャップを導入した後の、配列同一性%が最も高くなるようにしたときの、かついかなる保存的置換も配列同一性の一部分として考慮せずに、選択配列中のアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基の割合(%)として定義される。アミノ酸配列同一性%を決定する目的でのアラインメントは、例えばBLAST、BLAST-2、ALIGN、ALIGN-2またはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公的に入手可能なコンピューターソフトウェアを用いて、当技術の範囲内である種々の方法で行うことができる。当業者は、比較される配列の全長にわたって最大のアラインメントを得るために必要な任意のアルゴリズムを含む、配列を整列させるための好適なパラメーターを決定することができる。しかしまがら、本明細書における目的に関して、アミノ酸配列同一性%の値は、配列比較コンピュータープログラムALIGN-2を用いて以下に記載のように得られる。ALIGN-2配列比較コンピュータープログラムは、Genentech, Inc.によって作成され、U.S. Copyright Office, Washington D.C., 20559においてユーザーの典拠資料と共にファイルされており、それはU.S. Copyright Registration No. TXU510087として登録されており、Genentech, Inc., South San Francisco, Californiaから公的に入手可能である。ALIGN-2プログラムは、UNIXオペレーティングシステム、好ましくはデジタルUNIX V4.0D上で用いられるように編集されるべきである。配列比較パラメーターは全て、ALIGN-2プログラムによって設定され、変更しない。
【0030】
本発明の目的のために、所定のアミノ酸配列Bと比較した、Bとの、またはBに対する所定のアミノ酸配列Aのアミノ酸配列同一性%(あるいは、所定のアミノ酸配列Bと比較した、Bとの、またはBに対する任意のアミノ酸配列同一性%を有するか、または含む所定のアミノ酸配列Aと言うことができる)は、以下のように計算される:100×分数X/Y(式中Xは、AとBのそのプログラムのアラインメントにおいて、配列アラインメントプログラムALIGN-2によって同一のマッチとして採点されたアミノ酸残基の数であり、Yは、Bにおけるアミノ酸残基の総数である)。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくないとき、Bに対するAのアミノ酸配列同一性%は、Aに対するBのアミノ酸配列同一性%と等しくないと認識され得る。
【0031】
本明細書中互換的に用いられる用語“特異的に結合する”、“特異的結合”、“選択的結合”および“選択的に結合する”は、HSAに対して親和性を示し、スキャッチャード分析および/または競合的結合アッセイ(例えば、競合的ELISA、BIACOREアッセイ)などの、これらに限定されない、当技術分野で利用可能な技術によって測定されるように、異なるポリペプチドに有意に結合しない(例えば、約10%未満の結合)、アドネクチンを意味する。該用語はまた、例えば、本発明のアドネクチンの結合ドメインがHSAに特異的であるときにも適用可能である。
【0032】
ポリペプチドの“半減期”は、一般的に、ポリペプチドの血清濃度がインビボで、例えば天然機序によるポリペプチドの分解および/またはポリペプチドのクリアランスもしくは隔離に起因して50%低下するのに要する時間と定義され得る。半減期は、薬物動態解析などのそれ自体よく知られている方法で決定され得る。好適な技術は、当業者には明らかであり、例えば、一般的に、好適な用量のポリペプチドを霊長動物に投与する工程;該霊長動物から定期的な間隔で血液サンプルまたは他のサンプルを採取する工程;該血液サンプル中のポリペプチドのレベルまたは濃度を決定する工程;このようにして得られたデータ(プロット)からポリペプチドのレベルまたは濃度が、投与時の初期レベルと比較して50%減少するまでの時間を計算する工程を含む。半減期を決定するための方法は、例えば、Kenneth et al., Chemical Stability of Pharmaceuticals: A Handbook for Pharmacists(1986);Peters et al、Pharmacokinetic analysis: A Practical Approach(1996);および、“Pharmacokinetics”, M Gibaldi & D Perron, Marcel Dekker出版、第2版(1982)に見いだされ得る。
【0033】
半減期は、t1/2−α、t1/2−βおよび曲線下面積(AUC)などのパラメーターを用いて表すことができる。本明細書中、“半減期の増加”は、これらのパラメーターのいずれか1つ、これらのパラメーターのいずれか2つ、またはこれらの3つのパラメーター全てにおける増加を意味する。ある態様において、半減期の増加は、t1/2−αおよび/またはAUCまたは両方の増加を伴うかまたは伴わない、t1/2−βの増加を意味する。
【0034】
本明細書中、タンパク質へのアドネクチン結合に関して用いる用語“K”は、表面プラズモン共鳴アッセイまたは細胞結合アッセイを用いて測定される、特定のアドネクチン−タンパク質相互作用の解離平衡定数またはタンパク質(例えば、HSA)に対するアドネクチンの親和性を意味する。本明細書で用いる“所望のK”は、意図される目的に十分なアドネクチンのKを意味する。例えば、所望のKは、インビトロアッセイ、例えば細胞ベースのルシフェラーゼアッセイにおいて機能的効果を誘導するために必要とされるアドネクチンのKを意味し得る。
【0035】
用語“kass”、“kon”および“ka”は、本明細書において互換的に用いられ、アドネクチン/タンパク質複合体へのアドネクチンの会合に関する会合速度定数を意味する。
【0036】
用語“kdiss”、“koff”および“kd”は、本明細書において互換的に用いられ、アドネクチン from the アドネクチン/タンパク質複合体からのアドネクチンの解離速度定数を意味する。
【0037】
本明細書で用いる用語“IC50”は、インビトロまたはインビボアッセイのいずれかにおいて、最大阻害応答の50%のレベルまで、すなわち最大阻害応答と未処理応答の中間レベルまで応答を阻害するアドネクチンの濃度を意味する。
【0038】
用語“治療的有効量”とは、哺乳動物において疾患または障害を処置し、および/または該障害に関連する1または複数の症状をある程度緩和するのに有効な薬物の量を意味する。
【0039】
本明細書で用いる、疾患または障害を“予防する”とは、未処置対照サンプルと比較して統計的サンプル中の疾患状態の発生の可能性を低減すること、または該未処理サンプルと比較して疾患または障害の1以上の症状の発症を遅延させるか、もしくはその重篤度を低下させることを意味する。患者は、一般的な集団と比較して臨床的疾患状態に罹患するリスクを増加させることが知られている因子に基づいて、予防的治療のために選択することができる。
【0040】
本明細書で用いる用語“処置する”は、(a)疾患状態を阻害すること、すなわち、その発症を阻止すること;および/または(b)疾患状態を緩和すること、すなわち、一旦確立された疾患状態の緩解をもたらすことを含む。
【0041】
本明細書で用いる用語“約”は、記載された値の±10%を意味する。
【0042】
概要
本明細書に記載の新規のフィブロネクチンに基づく足場ポリペプチドは、HSAに結合し、異なる標的に結合する他の10Fn3ドメインなどのさらなる分子(複数可)、または増加した半減期が有益なポリペプチドに連結され得る。
【0043】
A.ヒト血清アルブミン結合10Fn3ドメイン
Fn3は、フィブロネクチン由来のIII型ドメインを意味する。Fn3ドメインは、小さく、単量体で、可溶性、かつ安定である。それはジスルフィド結合を欠くので、還元条件下で安定である。Fn3の全体構造は、免疫グロブリンの折り畳みに似ている。Fn3ドメインは、N末端からC末端の順に、β鎖またはβ様鎖(beta-like strand)であるA;ループAB;β鎖またはβ様鎖であるB;ループBC;β鎖またはβ様鎖であるC;ループCD;β鎖またはβ様鎖であるD;ループDE;β鎖またはβ様鎖であるE;ループEF;β鎖またはβ様鎖であるF;ループFG;および、β鎖またはβ様鎖であるGを含む。7つの逆平行β鎖を安定したコアを形成する2つのβシートとして配置させて、該β鎖またはβ様鎖に結合するループからなる2つの“面”を作成する。ループAB、CDおよびEFは、一方の面に位置し(“サウスポール”)、ループBC、DEおよびFGは、反対の面に位置する(“ノースポール”)。ループAB、BC、CD、DE、EFおよびFGの何れかまたは全てが、リガンド結合に関与し得る。ヒトフィブロネクチンには少なくとも15種の異なるFn3モジュールがあり、モジュール間の配列相同性は低いものの、それらはすべて三次構造において高い類似性を共有する。
【0044】
ある態様において、Fn3ドメインは、ヒトフィブロネクチンIII型ドメインの野生型第10モジュール(10Fn3)に由来するFn3ドメインである:
【化1】
【0045】
ある態様において、10Fn3の非リガンド結合配列は、10Fn3がリガンド結合機能および/または構造的安定性を保持するならば、改変されてよい。種々の変異体10Fn3足場ポリペプチドが報告されている。一側面において、Asp7、Glu9およびAsp23の1つまたは複数が、例えば負に荷電していないアミノ酸残基(例えば、Asn、Lysなど)のような別のアミノ酸で置換される。これらの変異は、野生型と比較して、中性pHで変異体10Fn3のより大きな安定性を促進する効果を有することが報告されている(例えば、PCT公開WO02/04523を参照のこと)。有益なまたは中立的な(neutral)いずれかの10Fn3足場ポリペプチドにおける様々な付加的改変が開示されている。例えば、Batori et al., Protein Eng 2002;15:1015-20;Koide et al., Biochemistry, 2001;40:10326-33を参照のこと。
【0046】
変異型および野生型10Fn3タンパク質は両方とも、同じ構造により特徴付けられ、すなわちA〜Gで示される7つのベータ鎖ドメイン配列および該7つのβ鎖ドメイン配列を連結する6つのループ領域(ABループ、BCループ、CDループ、DEループ、EFループ、およびFGループ)を有する。N末端およびC末端に最も近い位置にあるβ鎖は、溶液中でβ様コンフォメーションをとることができる。配列番号1において、ABループは、残基14〜17に対応し、BCループは残基23〜31に対応し、CDループは残基37〜47に対応し、DEループは残基51〜56に対応し、EFループは残基63〜67に対応し、そしてFGループは残基75〜87に対応する。可変性の多くは、一般的に、ループの1つまたは複数に発生し得る。しかしながら、ループ領域内の全ての残基が、所望の標的に対する強い親和性を有する10Fn3結合ドメインを達成するために改変される必要はないことが理解されるべきである。いくつかの態様において、高親和性標的結合10Fn3ドメインを産生するために、ループ内の残基、例えばCDループの残基のみが修飾される。
【0047】
10Fn3ポリペプチドのβ鎖またはβ様鎖の各々は、配列番号1、30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つの対応するβ鎖またはβ様鎖の配列と少なくとも80%、85%、90%、95%または100%同一であるアミノ酸配列から本質的に構成され得る。ただし、かかる変異は、生理的条件下でポリペプチドの安定性を阻害しない。
【0048】
さらに、ループ領域における挿入および欠失はまた、HSA結合10Fn3結合ドメインを依然として産生しながら実行することもできる。従って、いくつかの態様において、AB、BC、CD、DE、EFおよびFGから選択される1以上のループは、野生型ヒト10Fn3における対応するループと比較して、長さが伸長または短縮され得る。いずれかの所与のポリペプチドにおいて、1以上のループは伸長されてもよいか、1以上のループは短縮されてもよいか、またはその組合せであり得る。ある態様において、所与のループの長さは、2−25、2−20、2−15、2−10、2−5、5−25、5−20、5−15、5−10、10−25、10−20または10−15個のアミノ酸により延長され得る。ある態様において、所与のループの長さは、1−15、1−11、1−10、1−5、1−3、1−2、2−10または2−5個のアミノ酸だけ短縮され得る。
【0049】
ある態様において、本発明は、1μM以下のKでHSAに特異的に結合する10Fn3ドメインを含むポリペプチドであって、ここで、10Fn3ドメインが、AB、BC、CD、DEおよびFGループを含み、配列番号1のヒト10Fn3ドメインまたは配列番号23のHSA結合10Fn3ドメインの対応するループの配列と比較して変更されたアミノ酸配列を有するCDおよびFGループから選択される少なくとも1つのループを有するポリペプチドを提供する。いくつかの態様において、CDおよびFGループは、改変される。ある態様において、CDループのみが改変される。ある態様において、FGループのみが改変される。ある態様において、1つまたは複数の特定の足場の改変が、1つまたは複数のループの改変と組み合わされる。“改変された”とは、テンプレート配列(すなわち、対応する野生型ヒトフィブロネクチンドメインまたは配列番号23に記載の10Fn3ドメイン)と比較した1以上のアミノ酸配列の改変を意味し、アミノ酸付加、欠失および置換が含まれる。
【0050】
ある態様において、10Fn3ドメインは、ノースポールおよびサウスポールループの改変の組み合わせを有する。例えば、ループCDおよびFGの1つ以上を、ループAB、BC、DEおよびEFの1つ以上と組み合わせることにより、配列番号1のヒト10Fn3ドメインまたは配列番号23のHSA結合10Fn3ドメインの対応するループと比較して改変することができる。
【0051】
ある態様において、ポリペプチドは、配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つの非ループ領域および/または非修飾ループ領域に少なくとも80、85、90、95、98、99または100%同一であるアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインを含み、ここで、AB、BC、CD、DE、EFおよびFGから選択される少なくとも1つのループが改変されている、10Fn3ドメインを含む。例えば、ある態様において、配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118の対応するAB、BC、CD、DE、EFおよび/またはFGループと比較して、ABループは、4個までのアミノ酸置換、10個までのアミノ酸挿入、3個までのアミノ酸欠失、またはそれらの組合せを有していてよく、BCループは、9個までのアミノ酸置換、4個までのアミノ酸挿入、3個までのアミノ酸欠失、またはそれらの組合せを有していてよく、CDループは、6個までのアミノ酸置換、10個までのアミノ酸挿入、4個までのアミノ酸欠失、またはそれらの組合せを有していてよく、DEループは、6個までのアミノ酸置換、10個までのアミノ酸挿入、4個までのアミノ酸欠失、またはそれらの組合せを有していてよく、EFループは、5個までのアミノ酸置換、10個までのアミノ酸挿入、3個までのアミノ酸欠失、またはそれらの組合せを有していてよく、および/またはFGループは、12個までのアミノ酸置換、11個までのアミノ酸欠失、25個までのアミノ酸挿入、またはそれらの組合せを有していてよい。
【0052】
いくつかの態様において、インテグリン結合モチーフ“アルギニン−グリシン−アスパラギン酸”(RGD)(配列番号1のアミノ酸78〜80)の1以上の残基を、インテグリン結合を破壊するように置換することができる。いくつかの態様において、本発明のポリペプチドのFGループは、RGDインテグリン結合部位を含まない。ある態様において、RGD配列は、極性アミノ酸−中性アミノ酸−酸性アミノ酸配列で(N末端からC末端方向に)置換される。ある態様において、RGD配列は、SGEで置換される。さらに特定の態様において、RGD配列は、RGEで置換される。
【0053】
ある態様において、フィブロネクチンに基づく足場タンパク質は、以下の配列に従って定義される10Fn3ドメインを含む:
【化2】
【0054】
配列番号2において、ABループは(X)で表され、BCループは(X)で表され、CDループは(X)で表され、DEループは(X)で表され、EFループは(X)で表され、そしてFGループはXzで表される。Xは、任意のアミノ酸を表し、Xに続く添字は、アミノ酸数を整数で表す。特に、u、v、w、x、yおよびzは、それぞれ独立して、何れの位置であっても、2−20、2−15、2−10、2−8、5−20、5−15、5−10、5−8、6−20、6−15、6−10、6−8、2−7、5−7、または6−7個のアミノ酸であり得る。β鎖の配列(下線)は、何れの位置であっても、配列番号2に示す対応するアミノ酸と比較して7つ全ての足場領域に亘って、0から10個、0から8個、0から6個、0から5個、0から4個、0から3個、0から2個、または0から1個の置換、欠失または付加を有し得る。ある態様において、β鎖の配列は、何れの位置であっても、配列番号2に示す対応するアミノ酸と比較して7つ全ての足場領域に亘って、0から10個、0から8個、0から6個、0から5個、0から4個、0から3個、0から2個、または0から1個の保存的置換を有し得る。ある態様において、疎水性コアアミノ酸残基(上記の配列番号2の太字の残基)は固定されており、置換、保存的置換、欠失または付加は、該疎水性コアアミノ酸残基以外の残基で生じる。いくつかの態様において、本発明のポリペプチドの疎水性コア残基は、野生型ヒト10Fn3ドメイン(配列番号1)に対して修飾されていない。
【0055】
ある側面において、本発明は、10Fn3ドメイン連結された部分のt1/2を延長するために、HSAに特異的に結合するサウスポールおよび/またはノースポールの修飾を有する10Fn3ドメインを提供する。
【0056】
HSAは、ヒトでは600μMの血清濃度を有し、t1/2は19日である。HSAの延長されたt1/2は、部分的に、新生児Fc受容体(FcRn)を介するその再循環に帰されている。HSAは、内皮細胞へのエンドソーム取り込み後、pH依存的にFcRnに結合する。この相互作用は、HSAを血流中に再循環させ、それによりHSAをリソソーム分解から遠ざける。FcRnは広範に発現されており、再循環経路は構成的であると考えられている。大部分の細胞型では、ほとんどのFcRnは、細胞内ソーティングエンドソーム内に存在する。HSAは、液相ピノサイトーシス(fluid phase pinocytosis)の非特異的機構によって容易に内在化され、FcRnによるリソソームにおける分解から保護される。エンドソーム中で見いだされる酸性pHでは、FcRnに対するHSAの親和性が増加する(pH6.0にて5μM)。一旦FcRnに結合すると、HSAは、リソソーム分解経路から除かれ、細胞表面にトランスサイトーシスされて、細胞表面で放出される。
【0057】
ノースポールに基づくHSA結合アドネクチンは、“第1世代”の血清アルブミン結合アドネクチンと呼ばれ、例えば、WO2011140086に記載されている。一部のものがマウスまたはラットの血清アルブミンに結合せず、種間の血清アルブミンに対する親和性が高くなく、そして多価10Fn3ベースのプラットフォームでは必ずしも適合性ではなかった、第1世代のノースポールベースの血清アルブミン結合アドネクチン(SABA)を改良するために、改変されたサウスポールループを有する第2世代のサウスポールベースのHSA結合アドネクチン(PKE2アドネクチン)が開発された(PCT/US15/21535を参照のこと、その内容全体は引用により本明細書中に包含させる)。そのようなアドネクチンの1つは、ADX_7016_A01であり(第2世代のPKE2アドネクチン)、それはHSAのドメインI−IIに結合し、以下のコア配列を有する:
【化3】
【0058】
ADX_7016_A01は、低い免疫原性を有し、約3−6nMのKでHSAに結合する。ADX_7016_A01に融合された異種10Fn3ドメインを含む融合ポリペプチドは、マウスにおいて約82時間の半減期を有する。ADX_7016_A01は、融合パートナーの半減期を実質的に延長するが、任意の状況では、融合パートナーの半減期はADX_7016_A01によって付与されるよりも短い半減期を有することが求められ得る。
【0059】
従って、本発明は、HSAに結合する10Fn3ドメインを含むポリペプチドであって、ここで、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのCDおよびFGループと比較して、10Fn3ドメインのCDおよび/またはFGループが、1、2または3個のアミノ酸置換を有し、FGループが要すれば1、2または3個のアミノ酸置換を有し、10Fn3ドメインに連結された部分(例えば、ポリペプチド)の血清半減期が、10Fn3ドメインに連結されていない部分の半減期と比較して延長されている、ポリペプチドを提供する。
【0060】
ある態様において、CDループは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するCDループと比較して、2個のアミノ酸置換を有する。
【0061】
ある態様において、CDループは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのCDループと比較して1個のアミノ酸置換を有する。
【0062】
ある態様において、FGループは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのFGループと比較して1個のアミノ酸置換を有する。
【0063】
ある態様において、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのCDループおよびFGループと比較して、CDループは1個のアミノ酸置換を有し、FGループは1個のアミノ酸置換を有する。
【0064】
ある態様において、ポリペプチドは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの解離速度定数(kd)よりも大きいkdでHSAに結合する。
【0065】
配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの解離速度定数(kd)よりも大きいkdを有する10Fn3ドメインを含むポリペプチドは、本明細書中、“PKE3”アドネクチンと呼ばれる。
【0066】
従って、本発明は、1μM以下のKでHSAに結合する10Fn3ドメインを含むポリペプチドであって、ここで、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのCDおよびFGループと比較して、10Fn3ドメインのCDおよび/またはFGループが、1、2または3個のアミノ酸置換を有し、FGループが要すれば、1、2または3個のアミノ酸置換を有し、ここで、10Fn3ドメインは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの解離速度定数(kd)よりも大きいkdでHSAに結合し、該ポリペプチドの血清半減期は、10Fn3ドメインを欠くポリペプチドと比較して延長されている、ポリペプチドを提供する。
【0067】
ある態様において、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの解離速度に対する10Fn3ドメインの解離速度の比率は、少なくとも約2倍、例えば少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、少なくとも約30倍、少なくとも約35倍、少なくとも約40倍、少なくとも約45倍、少なくとも約50倍、少なくとも約75倍、少なくとも約100倍またはそれ以上である。ある態様において、該比率は、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24、約25、約26、約27、約28、約29、約30、約31、約32、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、約40、約41、約42、約43、約44、約45、約46、約47、約48、約49、約50、約51、約52、約53、約54、約55、約56、約57、約58、約59、または約60倍である。ある態様において、該比率は、1.0、1.1、1.2、3.3、3.9、4.0、4.1、4.8、5.0、5.6、6.5、6.6、8、11、14、17、20、23、28、28.9、30.3、32.0、34.0、34.3、37.3、50.0、52、52.7、53.0、56.0または79.4倍である。ある態様において、該比率は、2−100、2−75、2−50、2−45、2−40、2−35、2−30、2−25、2−20、2−15、2−10、2−5、5−100、5−75、5−50、5−45、5−40、5−35、5−30、5−25、5−20、5−15、5−10、10−100、10−75、10−50、10−45、10−40、10−35、10−30、10−25、10−20、10−15、20−100、20−75、20−50、20−45、20−40、20−35、20−30、20−25、30−100、30−75、30−50、30−45、30−40、30−35、40−100、40−75、40−50、40−45、50−100、50−75、60−100、60−75、70−100、70−75、80−100、80−90、90−100、3−4、3−5、3−6、3−7、25−40、30−40、50−55、75−85、1−80、1−70、1−60、1−50、1−40、1−30、1−20、1−10、または1−5倍の範囲内である。
【0068】
ある態様において、HSAに結合する10Fn3ドメインの解離速度は、少なくとも2.5×10−4−1;2.5×10−4−1;3×10−4−1;5×10−4−1;10−3−1;3×10−3−1;5×10−3−1;7×10−3−1;10−2−1;3×10−2−1;または、5×10−2−1である。ある態様において、HSAに結合する10Fn3ドメインの解離速度は、2.5×10−4−1〜5×10−4−1;3×10−4−1〜10×10−4−1;5×10−4−1〜10×10−4−1;7×10−4−1〜10×10−4−1;3×10−4〜3×10−3−1;10−3−1〜10−2−1;または、3×10−4−1〜10−3−1の範囲である。
【0069】
ある態様において、ポリペプチドは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの結合速度定数(ka)の約1桁倍以内(すなわち、約10倍以内)のkaでHSAに結合する。
【0070】
従って、本発明は、1μM以下のKでHSAに結合する10Fn3ドメインを含むポリペプチドであって、ここで、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのCDおよびFGループと比較して、10Fn3ドメインのCDおよび/またはFGループが、1、2または3個のアミノ酸置換を有し、FGループが要すれば1、2または3個のアミノ酸置換を有し、該ポリペプチドは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの解離速度定数(kd)よりも大きいkdでHSAに結合し、該ポリペプチドは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの結合速度定数(ka)の約1桁倍以内(すなわち、約10倍以内)のkaでHSAに結合するし、そして該部分(例えば、ポリペプチド)の血清半減期は、10Fn3ドメインに結合していない部分の血清半減期と比較して延長されている、ポリペプチドを提供する。
【0071】
ある態様において、10Fn3ドメインのCDループは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するCDループと比較して2個のアミノ酸置換を有する。
【0072】
ある態様において、10Fn3ドメインのCDループは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するCDループと比較して2個のアミノ酸置換を有し、ここで、該2個のアミノ酸置換は、以下からなる群より選択される:
(i)CDループ(配列番号28)の位置2のアルギニン(R)が、D、E、A、QまたはNから選択されるアミノ酸で置換される;
(ii)CDループ(配列番号28)の位置5のグルタミン(Q)が、Dで置換される;
(iii)CDループ(配列番号28)の位置7のチロシン(Y)が、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(iv)CDループ(配列番号28)の位置10のロイシン(L)が、S、TまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(v)CDループ(配列番号28)の位置13のロイシン(L)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(vi)CDループ(配列番号28)の位置14のチロシン(Y)が、AまたはTから選択されるアミノ酸で置換される;
(vii)CDループ(配列番号28)の位置15のイソロイシン(I)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;および
(viii)CDループ(配列番号28)の位置16のチロシン(Y)が、Q、E、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される。
【0073】
ある態様において、10Fn3ドメインのCDループは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するCDループと比較して1個のアミノ酸置換を有する。
【0074】
ある態様において、10Fn3ドメインのCDループは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するCDループと比較して1個のアミノ酸置換を有し、ここで、該1個のアミノ酸置換は、以下からなる群より選択される:
(i)CDループ(配列番号28)の位置2のアルギニン(R)が、D、E、A、QまたはNから選択されるアミノ酸で置換される;
(ii)CDループ(配列番号28)の位置5のグルタミン(Q)が、Dで置換される;
(iii)CDループ(配列番号28)の位置7のチロシン(Y)が、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(iv)CDループ(配列番号28)の位置10のロイシン(L)が、S、TまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(v)CDループ(配列番号28)の位置13のロイシン(L)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(vi)CDループ(配列番号28)の位置14のチロシン(Y)が、AまたはTから選択されるアミノ酸で置換される;
(vii)CDループ(配列番号28)の位置15のイソロイシン(I)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;および
(viii)CDループ(配列番号28)の位置16のチロシン(Y)が、Q、E、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される。
【0075】
ある態様において、10Fn3ドメインのFGループは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのFGループと比較して1個のアミノ酸置換を有する。
【0076】
ある態様において、10Fn3ドメインのFGループは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのFGループと比較して1個のアミノ酸置換を有し、ここで、FGループ(配列番号29)の位置12のリシン(K)は、A、TまたはSから選択されるアミノ酸で置換されている。
【0077】
ある態様において、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのCDループおよびFGループと比較して、10Fn3ドメインのCDループは、1個のアミノ酸置換を有し、FGループは、1個のアミノ酸置換を有する。
【0078】
ある態様において、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのCDループおよびFGループと比較して、10Fn3ドメインのCDループは、1個のアミノ酸置換を有し、FGループは、1個のアミノ酸置換を有し、ここで、
a)CDループにおける1個のアミノ酸置換は、以下からなる群より選択される:
(i)CDループ(配列番号28)の位置2のアルギニン(R)が、D、E、A、QまたはNから選択されるアミノ酸で置換される;
(ii)CDループ(配列番号28)の位置5のグルタミン(Q)が、Dで置換される;
(iii)CDループ(配列番号28)の位置7のチロシン(Y)が、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(iv)CDループ(配列番号28)の位置10のロイシン(L)が、S、TまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(v)CDループ(配列番号28)の位置13のロイシン(L)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(vi)CDループ(配列番号28)の位置14のチロシン(Y)が、AまたはTから選択されるアミノ酸で置換される;
(vii)CDループ(配列番号28)の位置15のイソロイシン(I)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;および
(viii)CDループ(配列番号28)の位置16のチロシン(Y)が、Q、E、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;そして、
b)FGループ(配列番号29)の位置12のリシン(K)が、A、TまたはSから選択されるアミノ酸で置換される。
【0079】
ある態様において、HSA結合10Fn3ドメインは、配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つに記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインに対して少なくとも40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%の同一性を有する配列を含むか、あるいは本明細書に記載のアミノ酸置換の1つまたは複数などの、最大1個、2個、3個、1−2個または1−3個のアミノ酸変化(すなわち、置換、例えば欠失、付加または保存的置換)を含む。ある態様において、HSA結合分子は、配列番号23−27、30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118の非CDループ領域と少なくとも80%、85%、90%、95%、98%、99%または100%同一なアミノ酸配列を含む。
【0080】
特定の態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインのCDループは、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む:
【化4】
【0081】
特定の態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインのFGループは、以下からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む:
【化5】
【0082】
ある態様において、10Fn3ドメイン内のさらなる領域、例えばβ鎖、N末端および/またはC末端領域もまた、配列番号23、30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118と比較して配列の改変がされていてよく、かかるさらなる改変もまた、標的への結合に寄与し得る。
【0083】
本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインの非結合領域は、配列番号1、23、30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118の足場アミノ酸残基と比較して、0から20個、0から15個、0から10個、0から8個、0から6個、0から5個、0から4個、0から3個、0から2個、または0から1個の置換、保存的置換、欠失または付加を何れかの場所に有し得る。かかる足場修飾は、HSA結合10Fn3ドメインが所望のKでHSAに結合することができる限り、行うことができる。
【0084】
ある態様において、本発明のポリペプチドのN末端および/またはC末端領域のアミノ酸配列は、野生型ヒト10Fn3ドメイン(配列番号1)の対応する領域のアミノ酸配列と比較して、欠失、置換または挿入により修飾され得る。10Fn3ドメインは、一般的に、配列番号1のアミノ酸番号1で始まる。しかしながら、アミノ酸欠失を有するドメインも包含される。
【0085】
さらなる配列はまた、配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つのアミノ酸配列を有する10Fn3ドメインのN末端またはC末端に付加されてもよい。例えば、いくつかの態様において、N末端伸長は、例えば、配列番号1において、“VSD”で始まる10Fn3ドメインに付加され得る、M、MGおよびGからなる群より選択されるアミノ酸配列からなる。例示的態様において、1−20、1−15、1−10、1−8、1−5、1−4、1−3、1−2または1個のアミノ酸長を有する別のN末端領域は、配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つのN末端領域に付加され得る。例示的な別のN末端領域には、(一文字アミノ酸コードによって表される)M、MG、G、MGVSDVPRDL(配列番号3)およびGVSDVPRDL(配列番号4)が含まれる。他の好適な別のN末端領域には、例えば、XSDVPRDL(配列番号5)、XDVPRDL(配列番号6)、XVPRDL(配列番号7)、XPRDL(配列番号8)、XRDL(配列番号9)、XDL(配列番号10)、またはXL(式中、n=0、1または2個のアミノ酸であり、ここで、n=1のとき、Xは、MetまたはGlyであり、n=2のとき、XはMet−Glyである)が含まれる。Met−Gly配列が10Fn3ドメインのN末端に付加されるとき、Mは、通常切断され、N末端にGが残る。ある態様において、別のN末端領域は、アミノ酸配列MASTSG(配列番号11)を含む。
【0086】
例示的態様において、1−20、1−15、1−10、1−8、1−5、1−4、1−3、1−2または1個のアミノ酸長を有する別のC末端領域は、配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つのC末端領域に付加され得る。別のC末端配列の特定の例には、例えば、EIEK(配列番号12)、EGSGC(配列番号13)、EIEKPCQ(配列番号14)、EIEKPSQ(配列番号15)、EIEKP(配列番号16)、EIEKPS(配列番号17)、またはEIEKPC(配列番号18)を含む、実質的にそれからなる、またはそれからなるポリペプチドが含まれる。ある態様において、別のC末端領域は、EIDK(配列番号19)を含み、特定の態様では、別のC末端領域は、EIDKPCQ(配列番号20)か、またはEIDKPSQ(配列番号21)のいずれかである。さらなる好適な別のC末端領域には、配列番号148−172に記載のものが含まれる。
【0087】
ある態様において、C末端伸長配列は、EおよびD残基を含み、8から50、10から30、10から20、5から10、および2から4個のアミノ酸長であり得る。ある態様において、末端配列は、その配列がEDのタンデムリピートを含むEDベースのリンカーを含む。ある態様において、末端配列は、2−10、2−7、2−5、3−10、3−7、3−5、3、4または5個のEDリピートを含む。ある態様において、EDベースの末端配列は、例えば、EI、EID、ES、EC、EGSおよびEGCのような、追加のアミノ酸残基を含んでもよい。そのような配列は、残基DおよびKが除去されたEIDKPSQ(配列番号21)などの既知のアドネクチン末端配列に、部分的に基づく。ある態様において、EDベースの末端は、EDリピートの前にE、IまたはEI残基を含む。
【0088】
ある態様において、本発明の10Fn3ドメインの任意のC末端アミノ酸RT(すなわち、配列番号1のアミノ酸93−94に対応する)に連結され得る別のC末端部分は、アミノ酸P(式中、Pはプロリンであり、Xは任意のアミノ酸であり、mは少なくとも1である整数であり、nは0または少なくとも1である整数である)を含む。ある態様において、別のC末端部分は、アミノ酸PCを含む。ある態様において、別のC末端部分は、アミノ酸PI、PC、PID、PIE、PIDK(配列番号159)、PIEK(配列番号160)、PIDKP(配列番号161)、PIEKP(配列番号162)、PIDKPS(配列番号163)、PIEKPS(配列番号164)、PIDKPC(配列番号165)、PIEKPC(配列番号166)、PIDKPSQ(配列番号167)、PIEKPSQ(配列番号168)、PIDKPCQ(配列番号169)、PIEKPCQ(配列番号170)、PHHHHHH(配列番号171)およびPCHHHHHH(配列番号172)を含む。
【0089】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインは、6×his末端を含むか、あるいはそれを欠く。
【0090】
ある態様において、HSA結合10Fn3ドメインは、配列番号30、36、42、48、51、54、57、60、62、65、67、70、73、75、78、81、83、86、89、91、93、95、97、100、102、104、106、108、111、113、115および117に記載の、N末端リーダーおよびC末端テールを欠くコア10Fn3ドメインに対応する。
【0091】
いくつかの態様において、本発明は、例えば、異種部分(例えば、10Fn3ドメインのような異種ポリペプチド)に化学的に結合可能になるように、特定の位置にシステイン残基が導入された変異HSA結合10Fn3ドメインを提供する。好ましい態様において、システイン突然変異は、HSA結合10Fn3ドメインのHSAへの結合を実質的に変化させない。
【0092】
ある態様において、プロリン残基は、例えば、配列番号33、34、39、40、45および46に示される通り、10Fn3ドメインのC末端に導入される。本明細書に記載の他のHSA結合10Fn3ドメイン、例えば、配列番号48、51、54、57、60、62、65、67、70、73、75、78、81、83、86、89、91、93、95、97、100、102、104、106、108、111、113、115および117のコア配列を有するものは、同様に修飾され得る。ある態様において、プロリン残基が、タンデムHSA結合アドネクチンのC末端に導入される。プロリン残基の付加は、HSA結合10Fn3ドメインまたはタンデムHSA結合アドネクチンのC末端へのさらなるアミノ酸配列の付加を排除するものではない。
【0093】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインは、3μM、2.5μM、2μM、1.5μM、1μM、500nM、100nM、50nM、10nM、1nM、500pM、100pM、50pMまたは10pM未満のKでHSAに結合する。Kは、例えば、0.1nMから50nM、0.1nMから100nM、0.1nMから1μM、0.5nMから50nM、0.5nMから100nM、0.5nMから1μM、1nMから50nM、1nMから100nM、1nMから1μM、50nMから3μM、50nMから2μM、50nMから1μM、50nMから500nM、50nMから100nM、100nMから3μM、100nMから2μM、100nMから1μM、250nMから3μM、250nMから2μM、250nMから1μM、250nMから500nM、500nMから3μM、500nMから2μM、500nMから1μM、1μMから3μM、または1μMから2μMの範囲であり得る。
【0094】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインはまた、カニクイザル、アカゲザル、ラットまたはマウスの1種以上由来の血清アルブミンに結合し得る。
【0095】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインは、アカゲザル血清アルブミン(RhSA)またはカニクイザル血清アルブミン(CySA)に3μM、2.5μM、2μM、1.5μM、1μM、500nM、100nM、50nM、10nM、1nM、500pM、100pM、100pM、50pMまたは10pM未満のKで結合する。Kは、例えば、0.1nMから50nM、0.1nMから100nM、0.1nMから1μM、0.5nMから50nM、0.5nMから100nM、0.5nMから1μM、1nMから50nM、1nMから100nM、1nMから1μM、50nMから3μM、50nMから2μM、50nMから1μM、50nMから500nM、50nMから100nM、100nMから3μM、100nMから2μM、100nMから1μM、250nMから3μM、250nMから2μM、250nMから1μM、250nMから500nM、500nMから3μM、500nMから2μM、500nMから1μM、1μMから3μM、または1μMから2μMの範囲であり得る。
【0096】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3は、アカゲザル血清アルブミン(RhSA)、カニクイザル血清アルブミン(CySA)、およびマウス血清アルブミン(MSA)に、3μM、2.5μM、2μM、1.5μM、1μM、500nM、100nM、50nM、10nM、1nM、500pM、100pM、100pM、50pM、または10pM未満のKで結合する。Kは、例えば、0.1nMから50nM、0.1nMから100nM、0.1nMから1μM、0.5nMから50nM、0.5nMから100nM、0.5nMから1μM、1nMから50nM、1nMから100nM、1nMから1μM、50nMから3μM、50nMから2μM、50nMから1μM、50nMから500nM、50nMから100nM、100nMから3μM、100nMから2μM、100nMから1μM、250nMから3μM、250nMから2μM、250nMから1μM、250nMから500nM、500nMから3μM、500nMから2μM、500nMから1μM、1μMから3μM、または1μMから2μMの範囲であり得る。
【0097】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインは、アカゲザル血清アルブミン(RhSA)、カニクイザル血清アルブミン(CySA)、マウス血清アルブミン(MSA)、およびラット血清アルブミン(RSA)に、3μM、2.5μM、2μM、1.5μM、1μM、500nM、100nM、50nM、10nM、1nM、500pM、100pM、100pM、50pM、または10pM未満のKで結合する。Kは、例えば、0.1nMから50nM、0.1nMから100nM、0.1nMから1μM、0.5nMから50nM、0.5nMから100nM、0.5nMから1μM、1nMから50nM、1nMから100nM、1nMから1μM、50nMから3μM、50nMから2μM、50nMから1μM、50nMから500nM、50nMから100nM、100nMから3μM、100nMから2μM、100nMから1μM、250nMから3μM、250nMから2μM、250nMから1μM、250nMから500nM、500nMから3μM、500nMから2μM、500nMから1μM、1μMから3μM、または1μMから2μMの範囲であり得る。
【0098】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインは、HSAに5.5から7.4のpHの範囲で結合する。
【0099】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインは、HSAのドメインI−IIに結合する。
【0100】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインの血清半減期または異種部分(例えば、第2の10Fn3ドメイン)に結合したHSA結合10Fn3ドメインの血清半減期は、少なくとも2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、15時間、20時間、25時間、30時間、35時間、40時間、50時間、60時間、70時間、80時間、90時間、100時間、110時間、120時間、130時間、135時間、140時間、150時間、160時間、または200時間である。ある態様において、HSA結合10Fn3ドメインの血清半減期または異種部分(例えば、第2の10Fn3ドメイン)に結合したHSA結合10Fn3ドメインの血清半減期は、2〜200時間、5〜200時間、10〜200時間、25〜200時間、50〜200時間、100〜200時間、150〜200時間、2〜150時間、2〜100時間、2〜50時間、2〜25時間、2〜10時間、2〜5時間、5〜150時間、10〜100時間、または25〜50時間である。
【0101】
B.交差競合するアドネクチンおよび/または同じアドネクチン結合部位に結合するアドネクチン
本発明は、本明細書に記載の特定のHSA結合10Fn3ドメイン、例えば、配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109、および111−118のいずれか1つに記載のアミノ酸配列を含むHSA結合10Fn3ドメイン(アドネクチン)とHSAとの結合に対して競合する(例えば、交差競合する)、アドネクチン、抗体またはその抗原結合フラグメント、小分子、ペプチドなどのタンパク質を提供する。そのような競合タンパク質は、標準的血清アルブミン結合アッセイにおいて本明細書に記載の血清アルブミン結合10Fn3ドメインのHSAへの結合を競合的に阻害する能力に基づいて同定され得る。例えば、組換えHSAがプレート上に固定化され、タンパク質の1つが蛍光標識され、標識されたタンパク質の結合と競合する非標識タンパク質の能力が評価される標準的ELISAアッセイを、用いることができる。
【0102】
以下の例示的な競合アッセイは、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインの1つとHSAとの結合に対して競合するHSA結合10Fn3ドメインとの関連で提供される。非アドネクチンタンパク質が競合について試験される場合、同じアッセイを行うことができる。一態様において、競合ELISAフォーマットを行い、2つのHSA結合アドネクチンがHSA上の重複するアドネクチン結合部位(エピトープ)に結合するか否かを決定することができる。1つのフォーマットにおいて、アドネクチン ♯1をプレート上にコーティングし、その後ブロッキングし、洗浄する。このプレートに、HSAのみ、または飽和濃度のアドネクチン ♯2と共に予めインキュベートしたHSAのいずれかを添加する。好適なインキュベート時間後、プレートを洗浄し、ポリクローナル抗HSA抗体でプローブし、次いでストレプトアビジン−HRP結合法および標準的テトラメチルベンジジン発色法で検出する。ODシグナルが、アドネクチン ♯2とのプレインキュベート有無で同じであるとき、2つのアドネクチンは、互いに独立して結合し、そのアドネクチン結合部位は重複しない。しかしながら、血清アルブミン/アドネクチン♯2 混合物を受容した複数ウェルのODシグナルが、HSAのみを受容したものよりも低いとき、アドネクチン ♯2の結合は、アドネクチン ♯1のHSAへの結合を阻止することが確認される。
【0103】
あるいは、表面プラズモン共鳴(SPR、例えばBIAcore)によって同様の実験を行う。アドネクチン ♯1をSPRチップ表面上に固定化し、次いで、HSAのみ、または飽和濃度のアドネクチン ♯2でプレインキュベートしたHSAのいずれかを注入する。HSA/アドネクチン♯2 混合物の結合シグナルが、HSAのみのものと同じかまたはそれより高いとき、2つのアドネクチンは、互いに独立して結合し、それらのアドネクチン結合部位は重複しない。しかしながら、HSA/アドネクチン♯2 混合物の結合シグナルが、HSAのみの結合シグナルよりも低いとき、アドネクチン ♯2の結合は、アドネクチン ♯1のHSAへの結合を阻止することが確認される。これらの実験の特徴は、飽和濃度のアドネクチン ♯2の使用である。HSAがアドネクチン ♯2で飽和していないとき、上記の結論は成り立たない。いずれか2つのHSA結合タンパク質が重複するアドネクチン結合部位に結合するかどうかを決定するために、同様の実験を用いることができる。
【0104】
例示した上記の両方のアッセイは、アドネクチン♯2を固定化し、HSA−アドネクチン♯1をプレートに添加する、逆の順序でも行うことができる。あるいは、アドネクチン ♯1および/または♯2は、モノクローナル抗体および/または可溶性受容体−Fc融合タンパク質で置き換えることができる。
【0105】
ある態様において、競合は、HTRFサンドイッチアッセイを用いて決定することができる。
【0106】
候補競合HSA結合タンパク質、例えばアドネクチンは、本明細書に記載のアドネクチンのHSAへの結合を、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%阻害し得る。競合%は、上記の方法を用いて決定することができる。
【0107】
ある態様において、本発明は、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインと同じアドネクチン結合部位に結合するアドネクチンを提供する。特定のアドネクチンによって結合されたエピトープは、抗原:アドネクチン複合体の結晶のX線分析(エピトープの原子分解能を提供する)、プロテアーゼマッピング、水素/重水素交換質量分析法(HDX−MS)、二次元核磁気共鳴、アラニンスキャニング、および次世代タンパク質変異導入スキャニング(deep mutational scanning)などの当該分野で認識されるエピトープマッピング法を用いて決定され得る(例えば、Epitope Mapping Protocols in Methods in Molecular Biology, Vol. 66, G. E. Morris, Ed.(1996)を参照のこと)。
【0108】
C.多価/タンデムアドネクチン
本発明は、2以上の10Fn3ドメインを含み、そのうちの少なくとも1つがHSAに特異的に結合する多価タンパク質を提供する。例えば、多価タンパク質は、共有結合的に会合された2、3またはそれ以上の10Fn3ドメインを含み得る。ある態様において、多価タンパク質は、2つの10Fn3ドメインを含む二重特異的または二量体タンパク質である。ある態様において、多価タンパク質は、HSAに結合する第1の10Fn3ドメイン(例えば、セクションAにおいて上記の10Fn3ドメイン)および第2の標的分子に結合する第2の10Fn3ドメインを含む。第1および第2の標的分子が両方ともHSAであるとき、第1および第2の10Fn3ドメインは、同一または異なるエピトープに結合し得る。さらに、第1および第2標的分子が同じであるとき、標的結合に関連する10Fn3ドメインの修飾領域は、同じであっても異なっていてもよい。
【0109】
ある態様において、多価フィブロネクチンに基づくタンパク質足場の各10Fn3ドメインは、3μM、2.5μM、2μM、1.5μM、1μM、500nM、100nM、50nM、10nM、1nM、500pM、100pM、100pM、50pM、または10pM未満のKでHSAに結合する。Kは、例えば、0.1nMから50nM、0.1nMから100nM、0.1nMから1μM、0.5nMから50nM、0.5nMから100nM、0.5nMから1μM、1nMから50nM、1nMから100nM、1nMから1μM、50nMから3μM、50nMから2μM、50nMから1μM、50nMから500nM、50nMから100nM、100nMから3μM、100nMから2μM、100nMから1μM、250nMから3μM、250nMから2μM、250nMから1μM、250nMから500nM、500nMから3μM、500nMから2μM、500nMから1μM、1μMから3μM、または1μMから2μMの範囲であり得る。例示的態様において、多価フィブロネクチンに基づくタンパク質足場の各10Fn3ドメインは、HSAに、すなわち、野生型10Fn3ドメイン、特に野生型ヒト10Fn3ドメインに結合しない標的に特異的に結合する。
【0110】
多価フィブロネクチンに基づく足場タンパク質における10Fn3ドメインは、ポリペプチドリンカーによって連結されていてよい。ポリペプチドリンカーの例には、1−20、1−15、1−10、1−8、1−5、1−4、1−3または1−2個のアミノ酸を有するポリペプチドが含まれる。10Fn3ドメインを連結するのに好適なリンカーは、別個のドメインが互いに独立して折り畳まれて標的分子との高親和性結合を可能にする三次元構造を形成するのを可能にするリンカーである。好適なリンカーの具体的な例には、グリシン−セリンベースのリンカー、グリシン−プロリンベースのリンカー、プロリン−アラニンベースのリンカー、ならびにアミノ酸配列PSTPPTPSPSTPPTPSPS(配列番号120)を有するリンカーが含まれる。ある態様において、リンカーは、グリシン−セリンベースのリンカーである。これらのリンカーは、グリシンおよびセリン残基を含み、8から50、10から30、および10から20アミノ酸長であり得る。例としては、アミノ酸配列(GS)(配列番号121)、G(GS)(配列番号122)、およびG(GS)G(配列番号123)を有するリンカーが挙げられる。他のリンカーは、グルタミン酸を含み、例えば、(GSE)(配列番号124)およびGGSEGGSE(配列番号125)を含む。他のグリシン−セリンリンカーの例には、(GS)(配列番号126)、(GGGGS)(配列番号127)、(GGGGS)(配列番号128)、および(GGGGS)G(配列番号129)が含まれる。いくつかの態様において、リンカーは、グリシン−プロリンベースのリンカーである。これらのリンカーは、グリシンおよびプロリン残基を含み、3から30、10から30、および3から20アミノ酸長であり得る。例としては、アミノ酸配列(GP)G(配列番号130)、(GP)G(配列番号131)、およびGPGを有するリンカーが挙げられる。ある態様において、リンカーは、3から30、10から30、および3から20アミノ酸長を有するプロリン−アラニンベースのリンカーであり得る。プロリン−アラニンベースのリンカーの例としては、例えば、(PA)(配列番号132)、(PA)(配列番号133)および(PA)(配列番号134)が挙げられる。最適なリンカーの長さおよびアミノ酸組成は、当技術分野で周知の方法によって常套的に行われる実験によって決定され得ることが企図される。例示的態様において、リンカーは、Asp−Lys(DK)対を含まない。
【0111】
ある態様において、リンカーは、アミノ酸配列PSPEPPTPEP(配列番号135)、PSPEPPTPEPPSPEPPTPEP(配列番号136)、PSPEPPTPEPPSPEPPTPEPPSPEPPTPEP(配列番号137)、またはPSPEPPTPEPPSPEPPTPEPPSPEPPTPEPPSPEPPTPEP(配列番号138)を有する。一般的に、リンカーは、アミノ酸配列(PSPEPPTPEP)(配列番号144)を含んでいてよく、ここで、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、1−5または1−10である。ある態様において、リンカーは、アミノ酸配列EEEEDE(配列番号139)、EEEEDEEEEDE(配列番号140)、EEEEDEEEEDEEEEDEEEEDE(配列番号141)、EEEEDEEEEDEEEEDEEEEDEEEEDEEEEDE(配列番号142)を有する。一般的に、リンカーは、配列(EEEEDE)E(配列番号145)を含んでいてよく、ここで、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、1−5または1−10である。ある態様において、リンカーは、アミノ酸配列RGGEEKKKEKEKEEQEERETKTP(配列番号143)を有する。そのようなリンカーを用いて、HSA結合アドネクチンを別のポリペプチド(例えば、別のアドネクチン)に連結することができる。PSPEPPTPEP(配列番号135)のリンカーの例示的な使用を、以下に示す(配列番号74のYRTPの後の“G”および配列番号75のTPEPは任意である)。
C末端ポリペプチドに連結されたN末端アドネクチン:
【化6】
C末端アドネクチンに連結されたN末端ポリペプチド:
【化7】
【0112】
ある態様において、多価アドネクチンは、HSAに結合する第1の10Fn3ドメイン(例えば、PKE3アドネクチン)、および特定の標的に結合する第2の10Fn3ドメインを含むタンデムアドネクチンである。タンデムアドネクチンは、HSA結合アドネクチン−XおよびX−HSA結合アドネクチン(ここで、Xは標的特異的10Fn3ドメインである)の形状を有していてよい。当業者は、機能的活性を試験する方法およびかかるタンデムアドネクチン分子の生物物理学的特性を評価するための方法に精通しているであろう。
【0113】
一側面において、本発明は、第1のフィブロネクチンタイプIIIの10番目のドメイン(10Fn3)および第2の10Fn3ドメインを含む融合ポリペプチドであって、ここで、該第1の10Fn3ドメインがHSAに結合し、AB、BC、CD、DE、EFおよびFGループを含み、ここで、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのCDおよびFGループと比較して、該CDループが、1、2または3個のアミノ酸置換を有し、そしてFGループが要すれば1、2または3個のアミノ酸置換(例えば、セクションAにおいて、上記のCDおよび/またはFGループに対するアミノ酸置換)を有し、ここで、10Fn3ドメインに連結された部分(例えば、ポリペプチド)の血清半減期が、10Fn3ドメインに連結されていない部分のそれと比較して延長されている、融合ポリペプチドを提供する。“第1の”ドメインおよび第2の“ドメイン”は、N末端からC末端またはC末端からN末端の方向であってよい。
【0114】
ある態様において、第1の10Fn3ドメインの解離速度の配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの解離速度に対する比率は、少なくとも約2倍、例えば少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、少なくとも約7倍、少なくとも約8倍、少なくとも約9倍、少なくとも約10倍、少なくとも約15倍、少なくとも約20倍、少なくとも約25倍、少なくとも約30倍、少なくとも約35倍、少なくとも約40倍、少なくとも約45倍、少なくとも約50倍、少なくとも約75倍、少なくとも約100倍またはそれ以上である。ある態様において、該比率は、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24、約25、約26、約27、約28、約29、約30、約31、約32、約33、約34、約35、約36、約37、約38、約39、約40、約41、約42、約43、約44、約45、約46、約47、約48、約49、約50、約51、約52、約53、約54、約55、約56、約57、約58、約59または約60倍である。ある態様において、該比率は、1.0、1.1、1.2、3.3、3.9、4.0、4.1、4.8、5.0、5.6、6.5、6.6、8、11、14、17、20、23、28、28.9、30.3、32.0、34.0、34.3、37.3、50.0、52、52.7、53.0、56.0または79.4倍である。ある態様において、該比率は、2−100、2−75、2−50、2−45、2−40、2−35、2−30、2−25、2−20、2−15、2−10、2−5、5−100、5−75、5−50、5−45、5−40、5−35、5−30、5−25、5−20、5−15、5−10、10−100、10−75、10−50、10−45、10−40、10−35、10−30、10−25、10−20、10−15、20−100、20−75、20−50、20−45、20−40、20−35、20−30、20−25、30−100、30−75、30−50、30−45、30−40、30−35、40−100、40−75、40−50、40−45、50−100、50−75、60−100、60−75、70−100、70−75、80−100、80−90、90−100、3−4、3−5、3−6、3−7、25−40、30−40、50−55、75−85、1−80、1−70、1−60、1−50、1−40、1−30、1−20、1−10、または1−5倍の範囲である。
【0115】
ある態様において、第1の10Fn3ドメインは、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの結合速度定数(ka)の1桁倍以内(すなわち、10倍以内)であるkaでHSAに結合する。
【0116】
例えば多価アドネクチンの、特定の態様において、第1の10Fn3ドメインは、配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つと少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%同一のアミノ酸配列を含むか、またはそれと最大で1個、1−2個、1−5個、1−10個または1−20個のアミノ酸が異なる(例えば、アミノ酸の欠失、付加または置換(例えば、保存的アミノ酸置換)、例えば、本明細書中に記載される1以上のアミノ酸置換を有する)。
【0117】
ある態様において、第1の10Fn3ドメインは、配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。
【0118】
いくつかの態様において、多価アドネクチンは、HSA以外の標的タンパク質、例えば、セクションDで上記の標的タンパク質(例えば、治療部分)に特異的に結合する10Fn3ドメインである第2の10Fn3ドメインを含む。
【0119】
一側面において、本明細書に記載のHSA結合タンデムアドネクチンは、3μM、2.5μM、2μM、1.5μM、1μM、500nM、100nM、50nM、10nM、1nM、500pM、100pM、100pM、50pMまたは10pM未満のKでHSAに結合する。Kは、例えば、0.1nMから50nM、0.1nMから100nM、0.1nMから1μM、0.5nMから50nM、0.5nMから100nM、0.5nMから1μM、1nMから50nM、1nMから100nM、1nMから1μM、50nMから3μM、50nMから2μM、50nMから1μM、50nMから500nM、50nMから100nM、100nMから3μM、100nMから2μM、100nMから1μM、250nMから3μM、250nMから2μM、250nMから1μM、250nMから500nM、500nMから3μM、500nMから2μM、500nMから1μM、1μMから3μM、または1μMから2μMの範囲であり得る。
【0120】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合タンデムアドネクチンはまた、カニクイザル、アカゲザル、ラットまたはマウスの1以上に由来する血清アルブミンにも結合し得る。
【0121】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合タンデムアドネクチンは、アカゲザル血清アルブミン(RhSA)またはカニクイザル血清アルブミン(CySA)に、3μM、2.5μM、2μM、1.5μM、1μM、500nM、100nM、50nM、10nM、1nM、500pM、100pM、100pM、50pMまたは10pM未満のKで結合する。Kは、例えば、0.1nMから50nM、0.1nMから100nM、0.1nMから1μM、0.5nMから50nM、0.5nMから100nM、0.5nMから1μM、1nMから50nM、1nMから100nM、1nMから1μM、50nMから3μM、50nMから2μM、50nMから1μM、50nMから500nM、50nMから100nM、100nMから3μM、100nMから2μM、100nMから1μM、250nMから3μM、250nMから2μM、250nMから1μM、250nMから500nM、500nMから3μM、500nMから2μM、500nMから1μM、1μMから3μM、または1μMから2μMの範囲であり得る。
【0122】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合タンデムアドネクチンは、アカゲザル血清アルブミン(RhSA)、カニクイザル血清アルブミン(CySA)およびマウス血清アルブミン(MSA)に、3μM、2.5μM、2μM、1.5μM、1μM、500nM、100nM、50nM、10nM、1nM、500pM、100pM、100pM、50pMまたは10pM未満のKで結合する。Kは、例えば、0.1nMから50nM、0.1nMから100nM、0.1nMから1μM、0.5nMから50nM、0.5nMから100nM、0.5nMから1μM、1nMから50nM、1nMから100nM、1nMから1μM、50nMから3μM、50nMから2μM、50nMから1μM、50nMから500nM、50nMから100nM、100nMから3μM、100nMから2μM、100nMから1μM、250nMから3μM、250nMから2μM、250nMから1μM、250nMから500nM、500nMから3μM、500nMから2μM、500nMから1μM、1μMから3μM、または1μMから2μMの範囲であり得る。
【0123】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合タンデムアドネクチンは、アカゲザル血清アルブミン(RhSA)、カニクイザル血清アルブミン(CySA)、マウス血清アルブミン(MSA)、およびラット血清アルブミン(RSA)に、3μM、2.5μM、2μM、1.5μM、1μM、500nM、100nM、50nM、10nM、1nM、500pM、100pM、100pM、50pMまたは10pM未満のKで結合する。Kは、例えば、0.1nMから50nM、0.1nMから100nM、0.1nMから1μM、0.5nMから50nM、0.5nMから100nM、0.5nMから1μM、1nMから50nM、1nMから100nM、1nMから1μM、50nMから3μM、50nMから2μM、50nMから1μM、50nMから500nM、50nMから100nM、100nMから3μM、100nMから2μM、100nMから1μM、250nMから3μM、250nMから2μM、250nMから1μM、250nMから500nM、500nMから3μM、500nMから2μM、500nMから1μM、1μMから3μM、または1μMから2μMの範囲であり得る。
【0124】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合タンデムアドネクチンは、5.5から7.4の範囲のpHで血清アルブミンに結合する。
【0125】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合タンデムアドネクチンは、HSAのドメインI−IIに結合する。
【0126】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合タンデムアドネクチンは、HSA、カニクイザル血清アルブミン、アカゲザル血清アルブミン、マウス血清アルブミン、および/またはラット血清アルブミンの存在下で、少なくとも1時間、2時間、5時間、10時間、20時間、30時間、40時間、50時間、60時間、70時間、80時間、90時間、100時間、150時間、200時間、または少なくとも約300時間の血清半減期を有する。
【0127】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合タンデムアドネクチンは、HSA、カニクイザル血清アルブミン、アカゲザル血清アルブミン、マウス血清アルブミン、および/またラット血清アルブミンの存在下で、1−300時間、例えば1−250時間、1−200時間、1−150時間、1−100時間、1−90時間、1−80時間、1−70時間、1−60時間、1−50時間、1−40時間、1−30時間、1−20時間、1−10時間、1−5時間、5−300時間、10−300時間、20−300時間、30−300時間、40−300時間、50−300時間、60−300時間、70−300時間、80−300時間、90−300時間、100−300時間、150−300時間、200−300時間、250−300時間、5−250時間、10−200時間、50−150時間または80−120時間の血清半減期を有する。
【0128】
ある態様において、HSA結合タンデムアドネクチン中のパートナーアドネクチンの血清半減期は、HSA結合アドネクチンに連結されていないときの該パートナーアドネクチンの血清半減期に比べて長い。
【0129】
ある態様において、HSA結合タンデムアドネクチンの血清半減期は、HSA結合アドネクチンに融合されていないときの該パートナーアドネクチンの血清半減期と比べて、少なくとも20、40、60、80、100、120、150、180、200、400、600、800、1000、1200、1500、1800、1900、2000、2500または3000% 長い。
【0130】
ある態様において、HSA結合タンデムアドネクチンの血清半減期は、HSA結合アドネクチンに融合されていないときの該パートナーアドネクチンの血清半減期と比べて、20−3000%、例えば40−3000%、60−3000%、80−3000%、100−3000%、120−3000%、150−3000%、180−3000%、200−3000%、400−3000%、600−3000%、800−3000%、1000−3000%、1200−3000%、1500−3000%、1800−3000%、1900−3000%、2000−3000%、2500−3000%、20−2500%、20−2000%、20−1900%、20−1800%、20−1500%、20−1200%、20−1000%、20−800%、20−600%、20−400%、20−200%、20−180%、20−150%、20−120%、20−100%、20−80%、20−60%、20−40%、50−2500%、100−2000%、150−1500%、200−1000%、400−800%、または500−700%長い。
【0131】
ある態様において、HSA結合タンデムアドネクチンの血清半減期は、HSA結合アドネクチンに融合されていないときのパートナーアドネクチンの血清半減期よりも、少なくとも1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、10倍、12倍、13倍、15倍、17倍、20倍、22倍、25倍、27倍、30倍、35倍、40倍または50倍大きい。
【0132】
ある態様において、HSA結合タンデムアドネクチンの血清半減期は、HSA結合アドネクチンに融合されていないときのパートナーアドネクチンの血清半減期よりも、1.5−50倍、例えば1.5−40倍、1.5−35倍、1.5−30倍、1.5−27倍、1.5−25倍、1.5−22倍、1.5−20倍、1.5−17倍、1.5−15倍、1.5−13倍、1.5−12倍、1.5−10倍、1.5−9倍、1.5−8倍、1.5−7倍、1.5−6倍、1.5−5倍、1.5−4.5倍、1.5−4倍、1.5−3.5倍、1.5−3倍、1.5−2.5倍、1.5−2倍、2−50倍、2.5−50倍、3−50倍、3.5−50倍、4−50倍、4.5−50倍、5−50倍、6−50倍、7−50倍、8−50倍、10−50倍、12−50倍、13−50倍、15−50倍、17−50倍、20−50倍、22−50倍、25−50倍、27−50倍、30−50倍、40−50倍、2−40倍、5−35倍、10−20倍、または10−15倍大きい。
【0133】
ある態様において、HSA結合タンデムアドネクチンの血清半減期は、少なくとも2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、15時間、20時間、25時間、30時間、35時間、40時間、50時間、60時間、70時間、80時間、90時間、100時間、110時間、120時間、130時間、135時間、140時間、150時間、160時間または200時間である。
【0134】
ある態様において、HSA結合タンデムアドネクチンの血清半減期は、2−200時間、2.5−200時間、3−200時間、4−200時間、5−200時間、6−200時間、7−200時間、8−200時間、9−200時間、10−200時間、15−200時間、20−200時間、25−200時間、30−200時間、35−200時間、40−200時間、50−200時間、60−200時間、70−200時間、80−200時間、90−200時間、100−200時間、125−200時間、150−200時間、175−200時間、190−200時間、2−190時間、2−175時間、2−150時間、2−125時間、2−100時間、2−90時間、2−80時間、2−70時間、2−60時間、2−50時間、2−40時間、2−35時間、2−30時間、2−25時間、2−20時間、2−15時間、2−10時間、2−9時間、2−8時間、2−7時間、2−6時間、2−5時間、2−4時間、2−3時間、5−175時間、10−150時間、15−125時間、20−100時間、25−75時間または30−60時間である。
【0135】
D.HSA結合アドネクチンのコンジュゲート
本発明の特定の側面は、HSA結合10Fn3ドメイン(例えば、セクションAおよびBに記載されている)および少なくとも1つのさらなる部分(例えば、治療部分)を含む複合体(コンジュゲート)を提供する。該さらなる部分は、診断、画像化または治療目的に有用であり得る。
【0136】
いくつかの態様において、HSA結合10Fn3ドメインは、小さな有機分子、核酸、ペプチドまたはタンパク質である第2の部分に融合される。
【0137】
ある態様において、HSA結合10Fn3ドメインは、受容体、受容体リガンド、ウイルスコートタンパク質、免疫系タンパク質、ホルモン、酵素、抗原または細胞シグナル伝達タンパク質を標的とする治療部分に融合される。融合は、第2の部分をHSA結合10Fn3ドメインのいずれかの末端に結合させることによって形成され、すなわちHSA結合ドメイン、すなわち、HSA結合10Fn3ドメイン−治療分子または治療分子−HSA結合10Fn3ドメインの配列である。
【0138】
ある態様において、10Fn3ドメインに連結された部分(例えば、ポリペプチド)の血清半減期は、10Fn3ドメインに連結されていない部分の血清半減期に対して延長されている。ある態様において、HSA結合10Fn3ドメイン融合体の血清半減期は、10Fn3ドメインに融合されていないとき、該部分の血清半減期に比べて、少なくとも5、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、150、180、200、400、600、800、1000、1200、1500、1800、1900、2000、2500または3000%長い。ある態様において、HSA結合10Fn3ドメイン融合体の血清半減期は、10Fn3ドメインに融合されていないときの該部分の血清半減期に比べて、5−3000%、例えば10−3000%、15−3000%、20−3000%、30−3000%、40−3000%、50−3000%、60−3000%、70−3000%、80−3000%、90−3000%、100−3000%、120−3000%、150−3000%、180−3000%、200−3000%、400−3000%、600−3000%、800−3000%、1000−3000%、1200−3000%、1500−3000%、1800−3000%、1900−3000%、2000−3000%、2500−3000%、20−2500%、20−2000%、20−1900%、20−1800%、20−1500%、20−1200%、20−1000%、20−800%、20−600%、20−400%、20−200%、20−180%、20−150%、20−120%、20−100%、20−80%、20−60%、20−40%、10−2000%、10−1900%、10−1800%、10−1500%、10−1200%、10−1000%、10−800%、10−600%、10−400%、10−200%、10−180%、10−150%、10−120%、10−100%、10−80%、10−60%、10−40%、10−20%、5−2000%、5−1900%、5−1800%、5−1500%、5−1200%、5−1000%、5−800%、5−600%、5−400%、5−200%、5−180%、5−150%、5−120%、5−100%、5−80%、5−60%、5−40%、5−20%、5−15%、5−10%、50−2500%、100−2000%、150−1500%、200−1000%、400−800%または500−700%長い。
【0139】
ある態様において、HSA結合10Fn3ドメイン融合体の血清半減期は、10Fn3ドメインに融合されていないときの該部分の血清半減期に比べて、少なくとも1.1倍、1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、4.5倍、5倍、6倍、7倍、8倍、10倍、12倍、13倍、15倍、17倍、20倍、22倍、25倍、27倍、30倍、35倍、40倍または50倍大きい。
【0140】
ある態様において、HSA結合10Fn3ドメイン融合物の血清半減期は、10Fn3ドメインに融合されていないときの該部分の血清半減期に比べて、1.5−50倍、例えば1.5−40倍、1.5−35倍、1.5−30倍、1.5−27倍、1.5−25倍、1.5−22倍、1.5−20倍、1.5−17倍、1.5−15倍、1.5−13倍、1.5−12倍、1.5−10倍、1.5−9倍、1.5−8倍、1.5−7倍、1.5−6倍、1.5−5倍、1.5−4.5倍、1.5−4倍、1.5−3.5倍、1.5−3倍、1.5−2.5倍、1.5−2倍、2−50倍、2.5−50倍、3−50倍、3.5−50倍、4−50倍、4.5−50倍、5−50倍、6−50倍、7−50倍、8−50倍、10−50倍、12−50倍、13−50倍、15−50倍、17−50倍、20−50倍、22−50倍、25−50倍、27−50倍、30−50倍、40−50倍、2−40倍、5−35倍、10−20倍または10−15倍大きい。
【0141】
ある態様において、HSA結合10Fn3ドメイン融合体の血清半減期は、少なくとも2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、15時間、20時間、25時間、30時間、35時間、40時間、50時間、60時間、70時間、80時間、90時間、100時間、110時間、120時間、130時間、135時間、140時間、150時間、160時間または200時間である。ある態様において、HSA結合アドネクチン融合体の血清半減期は、2−200時間、2.5−200時間、3−200時間、4−200時間、5−200時間、6−200時間、7−200時間、8−200時間、9−200時間、10−200時間、15−200時間、20−200時間、25−200時間、30−200時間、35−200時間、40−200時間、50−200時間、60−200時間、70−200時間、80−200時間、90−200時間、100−200時間、125−200時間、150−200時間、175−200時間、190−200時間、2−190時間、2−175時間、2−150時間、2−125時間、2−100時間、2−90時間、2−80時間、2−70時間、2−60時間、2−50時間、2−40時間、2−35時間、2−30時間、2−25時間、2−20時間、2−15時間、2−10時間、2−9時間、2−8時間、2−7時間、2−6時間、2−5時間、2−4時間、2−3時間、5−175時間、10−150時間、15−125時間、20−100時間、25−75時間または30−60時間である。
【0142】
ある態様において、HSA結合10Fn3ドメイン融合タンパク質は、3μM、2.5μM、2μM、1.5μM、1μM、500nM、100nM、50nM、10nM、1nM、500pM、100pM、100pM、50pMまたは10pM未満のKでHSAに結合する。Kは、例えば、0.1nMから50nM、0.1nMから100nM、0.1nMから1μM、0.5nMから50nM、0.5nMから100nM、0.5nMから1μM、1nMから50nM、1nMから100nMまたは1nMから1μMの範囲であり得る。
【0143】
ある態様において、治療部分は、例えば、本明細書に記載のポリマーリンカー(例えば、セクションCに記載のリンカーなど)を介して、HSA結合10Fn3ドメインに直接的または間接的に連結され得る。ポリマーリンカーを用いて、融合体の各成分間の距離を最適に変化させて、以下の特徴の1以上を有するタンパク質融合体を作製することができる:1)目的のタンパク質に結合するときの1以上のタンパク質ドメインの結合の立体障害の減少または増加、2)タンパク質の安定性または溶解性の増加、3)タンパク質凝集の減少、および4)タンパク質の全体的なアビディティー(Avidity)または親和性の増加。
【0144】
例えば、本明細書のセクションCに記載の、2つのアドネクチンを連結するためのリンカーは、アドネクチンを異種部分、例えばポリペプチドに連結するために用いることができる。
【0145】
ある態様において、部分、例えばポリペプチドは、血液または標的組織中のプロテアーゼによって切断可能なプロテアーゼ部位を有するポリペプチドリンカーを介してHSA結合アドネクチンに連結される。そのような態様は、より良好な送達または治療特性またはより効率的な産生のために治療用タンパク質を放出するために用いられ得る。
【0146】
さらなるリンカーまたはスペーサーは、10Fn3ドメインとポリペプチドリンカーとの間の10Fn3ドメインのC末端に導入され得る。
【0147】
ある態様において、治療部分は、ポリマー糖などの生体適合性ポリマーを介してHSA結合10Fn3ドメインに連結される。ポリマー糖は、血液または標的組織中の酵素によって切断可能な酵素的切断部位を含み得る。かかる態様は、より良好な送達または治療特性またはより効率的な産生のために治療用タンパク質を放出するために用いられ得る。
【0148】
本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメイン融合分子は、治療部分とHSA結合10Fn3ドメインとの融合体を産生することにより、治療部分の半減期を延長させるために有用である。かかる融合分子は、融合物に含まれる治療部分の生物学的活性に応答する病状を処置するために用いられ得る。従って、本発明は、以下のタンパク質または分子のいずれかの調節不全によって引き起こされる疾患における、HSA結合10Fn3ドメイン融合分子の使用を提供する。
【0149】
ある態様において、HSA結合10Fn3ドメイン(C末端またはN末端のいずれか)に連結された治療部分は、VEGF、VEGF−R1、VEGF−R2、VEGF−R3、Her−1、Her−2、Her−3、EGF−I、EGF−2、EGF−3、Alpha3、cMet、ICOS、CD40L、LFA−I、c−Met、ICOS、LFA−I、IL−6、B7.1、W1.2、OX40、IL−1b、TACI、IgE、BAFFまたはBLys、TPO−R、CD19、CD20、CD22、CD33、CD28、IL−I−R1、TNFα、TRAIL−R1、補体受容体1、FGFa、オステオポンチン、ビトロネクチン、エフリンA1−A5、エフリンB1−B3、アルファ−2−マクログロブリン、CCL1、CCL2、CCL3、CCL4、CCL5、CCL6、CCL7、CXCL8、CXCL9、CXCL10、CXCL11、CXCL12、CCL13、CCL14、CCL15、CXCL16、CCL16、CCL17、CCL18、CCL19、CCL20、CCL21、CCL22、PDGF、TGFb、GMCSF、SCF、p40(IL12/IL23)、IL1b、IL1a、IL1ra、IL2、IL3、IL4、IL5、IL6、IL8、IL1O、IL12、IL15、IL23、Fas、FasL、Flt3リガンド、41BB、ACE、ACE−2、KGF、FGF−7、SCF、ネトリン1,2、IFNa,b,g、カスパーゼ−2,3,7,8,10、ADAM S1,S5,8,9,15,TS1,TS5;アディポネクチン、ALCAM、ALK−I、APRIL、アネキシンV、アンジオジェニン、アンフィレグリン、アンジオポエチン−1,2,4、B7−1/CD80、B7−2/CD86、B7−H1、B7−H2、B7−H3、Bcl−2、BACE−I、BAK、BCAM、BDNF、bNGF、bECGF、BMP2,3,4,5,6,7,8;CRP、カドヘリン6、8、11;カテプシンA,B,C,D,E,L,S,V,X;CD1 1a/LFA−1、LFA−3、GP2b3a、GH受容体、RSV F タンパク質、IL−23(p40、p19)、IL−12、CD80、CD86、CD28、CTLA−4、α4−β1、α4−β7、TNF/リンフォトキシン、IgE、CD3、CD20、IL−6、IL−6R、BLYS/BAFF、IL−2R、HER2、EGFR、CD33、CD52、ジゴキシン、Rho(D)、水痘、肝炎、CMV、破傷風、ワクシニア、抗毒素、ボツリヌス、Trail−R1、Trail−R2、cMet、TNF−Rファミリー、例えばLA NGF−R、CD27、CD30、CD40、CD95、リンフォトキシンa/b受容体、WsI−I、TL1A/TNFSF15、BAFF、BAFF−R/TNFRSF13C、TRAIL R2/TNFRSF10B、TRAIL R2/TNFRSF10B、Fas/TNFRSF6 CD27/TNFRSF7、DR3/TNFRSF25、HVEM/TNFRSF14、TROY/TNFRSF19、CD40リガンド/TNFSF5、BCMA/TNFRSF17、CD30/TNFRSF8、LIGHT/TNFSF14、4−1BB/TNFRSF9、CD40/TNFRSF5、GITR/[γ]NFRSF 18、オステオプロテゲリン/TNFRSF1 IB、RANK/TNFRSF1 IA、TRAIL R3/TNFRSF10C、TRAIL/TNFSFIO、TRANCE/RANK L/TNFSF11、4−1BBリガンド/TNFSF9、TWEAK/TNFSF12、CD40リガンド/TNFSFS、Fasリガンド/TNFSF6、RELT/TNFRSF19L、APRIL/TNFSF13、DcR3/TNFRSF6B、TNF RI/TNFRSFIA、TRAIL R1/TNFRSFIOA、TRAIL R4/TNFRSF10D、CD30リガンド/TNFSF8、GITRリガンド/TNFSF18、TNFSF18、TACI/TNFRSF13B、NGF R/TNFRSF16、OX40リガンド/TNFSF4、TRAIL R2/TNFRSF10B、TRAIL R3/TNFRSF10C、TWEAK R/TNFRSF12、BAFF/BLyS/TNFSF13、DR6/TNFRSF21、TNF−alpha/TNFSF1 A、Pro−TNF−α/TNFSF1A、リンフォトキシンβR/TNFRSF3、リンフォトキシンβR(LTbR)/Fc キメラ、TNF RI/TNFRSFIA、TNF−β/TNFSF1B、PGRP−S、TNF RI/TNFRSFIA、TNF RII/TNFRSFIB、EDA−A2、TNF−α/TNFSFIA、EDAR、XEDAR、TNF RI/TNFRSFIAである。
【0150】
ある態様において、HSA結合10Fn3ドメイン(C末端またはN末端のいずれか)に連結された治療部分は、以下のタンパク質またはそれに結合するタンパク質のいずれかである:4EBP1、14−3−3ζ、53BP1、2B4/SLAMF4、CCL21/6Ckine、4−1BB/TNFRSF9、8D6A、4−1BB リガンド/TNFSF9、8−オキソ−dG、4−アミノ−1,8−ナフタルイミド、A2B5、アミノペプチダーゼLRAP/ERAP2、A33、アミノペプチダーゼN/ANPEP、Aag、アミノペプチダーゼP2/XPNPEP2、ABCG2、アミノペプチダーゼP1/XPNPEP1、ACE、アミノペプチダーゼPILS/ARTS1、ACE−2、無羊膜タンパク質(Amnionless)、アクチン、アンフィレグリン(Amphiregulin)、β−アクチン、AMPKα1/2、アクチビンA、AMPKα1、アクチビンAB、AMPKα2、アクチビンB、AMPKβ1、アクチビンC、AMPKβ2、アクチビンRIA/ALK−2、アンドロゲンR/NR3C4、アクチビンRIB/ALK−4、アンジオジェニン、アクチビンRIIA、アンジオポエチン−1、アクチビンRIIB、アンジオポエチン−2、ADAMS、アンジオポエチン−3、ADAM9、アンジオポエチン−4、ADAM1O、アンジオポエチン様1、ADAM12、アンジオポエチン様2、ADAM15、アンジオポエチン様3、TACE/ADAM17、アンジオポエチン様4、ADAM19、アンジオポエチン様7/CDT6、ADAM33、アンジオスタチン、ADAMTS4、アネキシンA1/アネキシンI、ADAMTS5、アネキシンA7、ADAMTS1、アネキシンA10、ADAMTSL−1/プンクチン(Punctin)、アネキシンV、アディポネクチン/Acrp30、ANP、AEBSF、APサイト、アグリカン、APAF−I、Agrin、APC、AgRP、APE、AGTR−2、APJ、AIF、APLP−I、Akt、APLP−2、Akt1、アポリポタンパク質AI、Akt2、アポリポタンパク質B、Akt3、APP、血清アルブミン、APRIL/TNFSF13、ALCAM、ARC、ALK−I、アルテミン、ALK−7、アリールスルファターゼAJARSA、アルカリホスファターゼ、ASAH2/N−アシルスフィンゴシンアミド加水分解酵素−2、α2u−グロブリン、ASC、アルファ−1−酸糖タンパク質、ASGR1、アルファ−フェトプロテイン、ASK1、ALS、ATM、エナメル上皮細胞ATRIP、AMICA/JAML、オーロラ(Aurora)A、AMIGO、オーロラ(Aurora)B、AMIG02、Axin−1、AMIG03、AxI、アミノアシラーゼ/ACY1、アズロシジン/CAP37/HBP、アミノペプチダーゼA/ENPEP、B4GALT1、BIM、B7−1/CD80、6−Biotin−17−NAD、B7−2/CD86、BLAME/SLAMF8、B7−H1/PD−L1、CXCL13/BLC/BCA−1、B7−H2、BLIMP1、B7−H3、BIk、B7−H4、BMI−I、BACE−I、BMP−1/PCP、BACE−2、BMP−2、Bad、BMP−3、BAFF/TNFSF13B、BMP−3b/GDF−10、BAFF R/TNFRSF 13C、BMP−4、Bag−1、BMP−5、BAK、BMP−6、BAMBI/NMA、BMP−7、BARD 1、BMP−8、Bax、BMP−9、BCAM、BMP−10、Bcl−10、BMP−15/GDF−9B、Bcl−2、BMPR−IA/ALK−3、Bcl−2関連タンパク質A1、BMPR−IB/ALK−6、Bcl−w、BMPR−II、Bcl−x、BNIP3L、Bcl−xL、BOC、BCMA/TNFRSF17、BOK、BDNF、BPDE、ベンズアミド、ブラキウリ、共通β鎖、B−Raf、βIG−H3、CXCL14/BRAK、ベータセルリン、BRCA1、β−ディフェンシン2、BRCA2、BID、BTLA、ビグリカン、Bub−1、Bik様キラータンパク質、c−jun、CD90/Thyl、c−Rel、CD94、CCL6/C10、CD97、CIq R1/CD93、CD151、CIqTNF1、CD160、ClqTNF4、CD163、ClqTNF5、CD164、補体成分CIr、CD200、補体成分CIs、CD200 R1、補体成分C2、CD229/SLAMF3、補体成分C3a、CD23/FcεR11、補体成分C3d、CD2F−10/SLAMF9、補体成分C5a、CD5L、カドへリン−4/R−カドへリン、CD69、カドへリン−6、CDC2、カドへリン−8、CDC25A、カドへリン−11、CDC25B、カドへリン−12、CDCP1、カドへリン−13、CDO、カドへリン−17、CDX4、E−カドへリン、CEACAM−1/CD66a、N−カドへリン、CEACAM−6、P−カドへリン、ケルベロス(Cerberus)1、VE−カドへリン、CFTR、カルビンジンD、cGMP、カルシニューリンA、Chem R23、カルシニューリンB、ケマリン(Chemerin)、カルレティキュリン−2、ケモカインサンプラーパック、CaMキナーゼII、キチナーゼ3様1、cAMP、キトトリオシダーゼ/CHIT1、カンナビノイドR1、Chk1、カンナビノイドR2/CB2/CNR2、Chk2、CAR/NR1I3、CHL−1/L1CAM−2、炭酸脱水酵素I、コリンアセチルトランスフェラーゼ/CbAT、炭酸脱水酵素II、コンドロレクチン、炭酸脱水酵素III、コーディン、炭酸脱水酵素IV、コーディン−様1、炭酸脱水酵素VA、コーディン−様2、炭酸脱水酵素VB、CINC−I、炭酸脱水酵素VI、CINC−2、炭酸脱水酵素VII、CINC−3、炭酸脱水酵素VIII、クラスピン、炭酸脱水酵素IX、クローディン−6、炭酸脱水酵素X、CLC、炭酸脱水酵素XII、CLEC−I、炭酸脱水酵素XIII、CLEC−2、炭酸脱水酵素XIV、CLECSF 13/CLEC4F、カルボキシメチルリシン、CLECSF8、カルボキシペプチダーゼA1/CPA1、CLF−I、カルボキシペプチダーゼA2、CL−P1/COLEC12、カルボキシペプチダーゼA4、クラステリン、カルボキシペプチダーゼB1、クラステリン−様1、カルボキシペプチダーゼE/CPE、CMG−2、カルボキシペプチダーゼX1、CMV UL146、カルジオトロフィン−1、CMV UL147、カルノシンジペプチダーゼ1、CNP、カロン(Caronte)、CNTF、CART、CNTF Rα、カスパーゼ、血液凝固因子II/トロンビン、カスパーゼ−1、血液凝固因子I11/組織因子、カスパーゼ−2、血液凝固因子VII、カスパーゼ−3、血液凝固因子X、カスパーゼ−4、血液凝固因子XI、カスパーゼ−6、血液凝固因子XIV/プロテインC、カスパーゼ−7、COCO、カスパーゼ−8、コヒーシン、カスパーゼ−9、コラーゲンI、カスパーゼ−10、コラーゲンII、カスパーゼ−12、コラーゲンIV、カスパーゼ−13、共通γ鎖/IL−2 Rγ、カスパーゼペプチド阻害剤、COMP/トロンボスポンジン−5、カタラーゼ、補体成分CIrLP、βカテニン、補体成分CIqA、カテプシン1、補体成分CIqC、カテプシン3、補体因子D、カテプシン6、補体因子I、カテプシンA、補体MASP3、カテプシンB、コネクシン43、カテプシンC/DPPI、コンタクチン−1、カテプシンD、コンタクチン−2/TAG1、カテプシンE、コンタクチン−4、カテプシンF、コンタクチン−5、カテプシンH、コリン(Corin)、カテプシンL、コルヌリン(Cornulin)、カテプシンO、CORS26/ClqTNF,3、カテプシンS、ラット初代皮質幹細胞、カテプシンV、コルチゾール、カテプシンXITJ−、COUP−TF I/NR2F1、CBP、COUP−TF II/NR2F2、CCI、COX−I、CCK−A R、COX−2、CCL28、CRACC/SLAMF7、CCR1、C−反応性タンパク質、CCR2、クレアチンキナーゼ、筋肉/CKMM、CCR3、クレアチニン、CCR4、CREB、CCR5、CREG、CCR6、CRELD1、CCR7、CRELD2、CCR8、CRHBP、CCR9、CRHR−I、CCR1O、CRIM1、CD155/PVR、Cripto、CD2、CRISP−2、CD3、CRISP−3、CD4、クロスベインレス(Crossveinless)−2、CD4+/45RA−、CRTAM、CD4+/45RO、CRTH−2、CD4+/CD62L−/CD44、CRY1、CD4+/CD62L+/CD44、Cryptic、CD5、CSB/ERCC6、CD6、CCL27/CTACK、CD8、CTGF/CCN2、CD8+/45RA−、CTLA−4、CD8+/45RO−、キュビリン、CD9、CX3CR1、CD14、CXADR、CD27/TNFRSF7、CXCL16、CD27リガンド/TNFSF7、CXCR3、CD28、CXCR4、CD30/TNFRSF8、CXCR5、CD30リガンド/TNFSF8、CXCR6、CD31/PECAM−1、シクロフィリンA、CD34、Cyr61/CCN1、CD36/SR−B3、シスタチンA、CD38、シスタチンB、CD40/TNFRSF5、シスタチンC、CD40リガンド/TNFSF5、シスタチンD、CD43、シスタチンE/M、CD44、シスタチンF、CD45、シスタチンH、CD46、シスタチンH2、CD47、シスタチンS、CD48/SLAMF2、シスタチンSA、CD55/DAF、シスタチンSN、CD58/LFA−3、シトクロムc、CD59、アポチトクロームc、CD68、ホロチトクロームc、CD72、サイトケラチン8、CD74、サイトケラチン14、CD83、サイトケラチン19、CD84/SLAMF5、サイトニン、D6、DISP1、DAN、Dkk−1、DANCE、Dkk−2、DARPP−32、Dkk−3、DAX1/NR0B1、Dkk−4、DCC、DLEC、DCIR/CLEC4A、DLL1、DCAR、DLL4、DcR3/TNFRSF6B、d−ルシフェリン、DC−SIGN、DNAリガーゼIV、DC−SIGNR/CD299、DNAポリメラーゼβ、DcTRAIL R1/TNFRSF23、DNAM−I、DcTRAIL R2/TNFRSF22、DNA−PKcs、DDR1、DNER、DDR2、Dopa 脱カルボキシラーゼ/DDC、DEC−205、DPCR−I、デカペンタプレジック、DPP6、デコリン、DPP A4、デクチン−1/CLEC7A、DPPA5/ESG1、デクチン−2/CLEC6A、DPPII/QPP/DPP7、DEP−1/CD148、DPPIV/CD26、デザートヘッジホッグ、DR3/TNFRSF25、デスミン、DR6/TNFRSF21、デスモグレイン−1、DSCAM、デスモグレイン−2、DSCAM−L1、デスモグレイン−3、DSPG3、ディシブルド(Dishevelled)−1、Dtk、ディシブルド−3、ダイナミン、EAR2/NR2F6、EphA5、ECE−I、EphA6、ECE−2、EphA7、ECF−L/CHI3L3、EphA8、ECM−I、EphB1、エコチン、EphB2、EDA、EphB3、EDA−A2、EphB4、EDAR、EphB6、EDG−I、エフリン、EDG−5、エフリン−A1、EDG−8、エフリン−A2、eEF−2、エフリン−A3、EGF、エフリン−A4、EGFR、エフリン−A5、EGR1、エフリン−B、EG−VEGF/PK1、エフリン−B1、eIF2α、エフリン−B2、eIF4E、エフリン−B3、EIk−I、エピジェン、EMAP−II、エピモルフィン/シンタキシン2、EMMPRIN/CD147、エピレグリン、CXCL5/ENA、EPR−1/Xa受容体、エンドカン、ErbB2、エンドグリン/CD105、ErbB3、エンドグリカン、ErbB4、エンドヌクレアーゼIII、ERCC1、エンドヌクレアーゼIV、ERCC3、エンドヌクレアーゼV、ER
K1/ERK2、エンドヌクレアーゼVIII、ERK1、エンドレペリン(Endorepellin)/ペルレカン、ERK2、エンドスタチン、ERK3、エンドセリン−1、ERK5/BMK1、Engrailed−2、ERRα/NR3B1、EN−RAGE、ERRβ/NR3B2、エンテロペプチダーゼ/エンテロキナーゼ、ERRγ/NR3B3、CCL1 1/エオタキシン、エリスロポエチン、CCL24/エオタキシン−2、エリスロポエチンR、CCL26/エオタキシン−3、ESAM、EpCAM/TROP−1、ERα/NR3A1、EPCR、ERβ/NR3A2、Eph、エクソヌクレアーゼIII、EphA1、エキソストシン(Exostosin)−様2/EXTL2、EphA2、エキソストシン(Exostosin)−様3/EXTL3、EphA3、FABP1、FGF−BP、FABP2、FGF R1−4、FABP3、FGF R1、FABP4、FGF R2、FABP5、FGF R3、FABP7、FGF R4、FABP9、FGF R5、補体因子B、Fgr、FADD、FHR5、FAM3A、フィブロネクチン、FAM3B、フィコリン−2、FAM3C、フィコリン−3、FAM3D、FITC、線維芽細胞活性化タンパク質α/FAP、FKBP38、Fas/TNFRSF6、Flap、Fasリガンド/TNFSF6、FLIP、FATP1、FLRG、FATP4、FLRT1、FATP5、FLRT2、FcγR1/CD64、FLRT3、FcγRIIB/CD32b、Flt−3、FcγRIIC/CD32c、Flt−3リガンド、FcγRIIA/CD32a、ホリスタチン、FcγRIII/CD16、ホリスタチン−様1、FcRH1/IRTA5、FosB/G0S3、FcRH2/IRTA4、FoxD3、FcRH4/IRTA1、FoxJ1、FcRH5/IRTA2、FoxP3、Fc受容体−様3/CD16−2、Fpg、FEN−I、FPR1、フェチュインA、FPRL1、フェチュインB、FPRL2、FGF 酸性、CX3CL1/フラクタルカイン、FGF 塩基性、Frizzled−1、FGF−3、Frizzled−2、FGF−4、Frizzled−3、FGF−5、Frizzled−4、FGF−6、Frizzled−5、FGF−8、Frizzled−6、FGF−9、Frizzled−7、FGF−IO、Frizzled−8、FGF−11、Frizzled−9、FGF−12、Frk、FGF−13、sFRP−1、FGF−16、sFRP−2、FGF−17、sFRP−3、FGF−19、sFRP−4、FGF−20、フリン、FGF−21、FXR/NR1H4、FGF−22、Fyn、FGF−23、G9a/EHMT2、GFRα−3/GDNF Rα−3、GABA−A−Rα1、GFRα−4/GDNF Rα−4、GABA−A−Rα2、GITR/TNFRSF18、GABA−A−Rα4、GITRリガンド/TNFSF18、GABA−A−Rα5、GLI−I、GABA−A−Rα6、GLI−2、GABA−A−Rβ1、GLP/EHMT1、GABA−A−Rβ2、GLP−I R、GABA−A−Rβ3、グルカゴン、GABA−A−Rγ2、グルコサミン(N−アセチル)−6−スルファターゼ/GNS、GABA−B−R2、GIuR1、GAD1/GAD67、GluR2/3、GAD2/GAD65、GluR2、GADD45α、GluR3、GADD45β、Glut1、GADD45γ、Glut2、ガレクチン−1、Glut3、ガレクチン−2、Glut4、ガレクチン−3、Glut5、ガレクチン−3 BP、グルタレドキシン1、ガレクチン−4、グリシンR、ガレクチン−7、グリコホリンA、ガレクチン−8、グリピカン2、ガレクチン−9、グリピカン3、GalNAc4S−6ST、グリピカン5、GAP−43、グリピカン6、GAPDH、GM−CSF、Gas1、GM−CSF Rα、Gas6、GMF−β、GASP−1/WFIKKNRP、gpl30、GASP−2/WFIKKN、グリコーゲンホスホリラーゼBB/GPBB、GATA−I、GPR15、GATA−2、GPR39、GATA−3、GPVI、GATA−4、GR/NR3C1、GATA−5、Gr−1/Ly−6G、GATA−6、グラニュリシン、GBL、グランザイムA、GCNF/NR6A1、グランザイムB、CXCL6/GCP−2、グランザイムD、G−CSF、グランザイムG、G−CSFR、グランザイムH、GDF−I、GRASP、GDF−3 GRB2、GDF−5、グレムリン、GDF−6、GRO、GDF−7、CXCL1/GROα、GDF−8、CXCL2/GROβ、GDF−9、CXCL3/GROγ、GDF−11、成長ホルモン、GDF−15、成長ホルモンR、GDNF、GRP75/HSPA9B、GFAP、GSK−3α/β、GFI−I、GSK−3α、GFRアルファ−1/GDNF Rアルファ−1、GSK−3β、GFRアルファ−2/GDNF Rアルファ−2、EZFIT、H2AX、ヒスチジン、H60、HM74A、HAI−I、HMGA2、HAI−2、HMGB1、HAI−2A、TCF−2/HNF−1β、HAI−2B、HNF−3β/FoxA2、HAND1、HNF−4α/NR2A1、HAPLN1、HNF−4γ/NR2A2、気道特異的トリプシン様プロテアーゼ/HAT、HO−1/HMOX1/HSP32、HB−EGF、HO−2/HMOX2、CCL 14a/HCC−1、HPRG、CCL14b/HCC−3、Hrk、CCL16/HCC−4、HRP−I、αHCG、HS6ST2、Hck、HSD−I、HCR/CRAM−A/B、HSD−2、HDGF、HSP10/EPF、ヘモグロビン、HSP27、ヘパソシン(Hepassocin)、HSP60、HES−1、HSP70、HES−4、HSP90、HGF、HTRA/プロテアーゼDo、HGFアクティベーター、HTRA1/PRSS11、HGF R、HTRA2/0 ml、HIF−Iα、HVEM/TNFRSF14、HIF−2α、ヒアルロナン、HIN−1/セクレトグロビン3A1、4−ヒドロキシノネナール、Hip、CCL1/I−309/TCA−3、IL−IO、cIAP(pan)、IL−IO Rα、cIAP−1/HIAP−2、IL−10 Rβ、cIAP−2/HIAP−1、IL−11、IBSP/シアロタンパク質II、EL−11 Rα、ICAM−1/CD54、IL−12、ICAM−2/CD102、IL−12/IL−23 p40、ICAM−3/CD50、IL−12 Rβ1、ICAM−5、IL−12 Rβ2、ICAT、IL−13、ICOS、IL−13 Rα1、イズロン酸−2−スルファターゼ/EOS、IL−13 Rα2、EFN、IL−15、IFN−α、IL−15 Rα、IFN−α1、IL−16、IFN−α2、IL−17、IFN−α4b、IL−17 R、IFN−αA、IL−17 RC、IFN−αB2、IL−17 RD、IFN−αC、IL−17B、IFN−αD、IL−17B R、IFN−αF、IL−17C、IFN−αG、IL−17D、IFN−αH2、IL−17E、IFN−αI、IL−17F、IFN−αJ1、IL−18/IL−1F4、IFN−αK、IL−18 BPa、IFN−αWA、IL−18 BPc、IFN−α/βR1、IL−18 BPd、IFN−α/βR2、IL−18 Rα/IL−1 R5、IFN−β、IL−18 R β/IL−1 R7、IFN−γ、IL−19、IFN−γR1、IL−20、IFN−γ R2、IL−20 Rα、IFN−ω、IL−20 Rβ、IgE、IL−21、IGFBP−I、IL−21 R、IGFBP−2、IL−22、IGFBP−3、IL−22 R、IGFBP−4、IL−22BP、IGFBP−5、IL−23、IGFBP−6、IL−23 R、IGFBP−L1、IL−24、IGFBP−rp1/IGFBP−7、IL−26/AK155、IGFBP−rPIO、IL−27、IGF−I、EL−28A、IGF−I R、IL−28B、IGF−II、IL−29/EFN−λ1、IGF−II R、IL−31、IgG、EL−31 RA、IgM、IL−32α、IGSF2、IL−33、IGSF4A/SynCAM、ILT2/CD85J、IGSF4B、ILT3/CD85k、IGSF8、ILT4/CD85d、IgY、ILT5/CD85a、IkB−β、ILT6/CD85e、IKKα、インディアン・ヘッジホッグ、IKKε、INSRR、EKKγ、インスリン、IL−1α/IL−IF1、インスリンR/CD220、IL−1β/IL−1F2、プロインスリン、IL−1ra/IL−1F3、インスリシン/EDE、IL−1F5/FIL1 δ、インテグリンα2/CD49b、IL−1F6/FIL1ε、インテグリンα3/CD49c、IL−1F7/FIL1 ζ、インテグリンα3β1/VLA−3、IL−1F8/FIL1η、インテグリンα4/CD49d、IL−1F9/IL−1 H1、インテグリンα5/CD49e、IL−1F10/IL−1HY2、インテグリンα5β1、IL−I RI、インテグリンα6/CD49f、IL−I RII、インテグリンα7、IL−I R3/IL−1 R AcP、インテグリンα9、IL−I R4/ST2、インテグリンαE/CD103、IL−I R6/IL−1 R rp2、インテグリンαL/CD1 Ia、IL−I R8、インテグリンαLβ2、IL−I R9、インテグリンαM/CD1 Ib、IL−2、インテグリンαMβ2、IL−2 Rα、インテグリンαV/CD51、IL−2 Rβ、インテグリンαVβ5、IL−3、インテグリンαVβ3、IL−3 Rα、インテグリンαVβ6、IL−3 Rβ、インテグリンαXJCD1 Ic、IL−4、インテグリンβ1/CD29、IL−4 R、インテグリンβ2/CD18、IL−5、インテグリンβ3/CD61、IL−5 Rα、インテグリンβ5、IL−6、インテグリンβ6、IL−6 R、インテグリンβ7、IL−7、CXCL10/EP−10/CRG−2、IL−7 Rα/CD127、IRAKI、CXCR1/IL−8 RA、IRAK4、CXCR2/IL−8 RB、ERS−I、CXCL8/IL−8、Islet−1、IL−9、CXCL1 1/I−TAC、IL−9 R、ジャグ配列(Jagged)1、JAM−4/IGSF5、ジャグ配列2、JNK、JAM−A、JNK1/JNK2、JAM−B/VE−JAM、JNK1、JAM−C、JNK2、キニノゲン、カリクレイン3/PSA、キニノスタチン(kininostatin)、カリクレイン4、KER/CD158、カリクレイン5、KER2D1、カリクレイン6/ニューロシン、KIR2DL3、カリクレイン7、KIR2DL4/CD158d、カリクレイン8/ニューロプシン、KIR2DS4、カリクレイン9、KIR3DL1、血漿カリクレイン/KLKB1、KER3DL2、カリクレイン10、Kirrel2、カリクレイン11、KLF4、カリクレイン12、KLF5、カリクレイン13、KLF6、カリクレイン14、クロソ(Klotho)、カリクレイン15、クロソβ、KC、KOR、Keap1、クレメン(Kremen)−1、KeI1、クレメン−2、KGF/FGF−7、LAG−3、LINGO−2、LAIR1、リピン2、LAIR2、リポカリン−1、ラミニンα4、リポカリン−2/NGAL、ラミニンγ1,5−リポキシゲナーゼ、ラミニンI、LXRα/NR1H3、ラミニンS、LXRβ/NR1H2、ラミニン−1、リビン(Livin)、ラミニン−5、LEX、LAMP、LMIR1/CD300A、ランゲリン、LMIR2/CD300c、LAR、LMIR3/CD300LF、Latexin、LMIR5/CD300LB、ライリン(Layilin)、LMIR6/CD300LE、LBP、LMO2、LDL R、LOX−1/SR−E1、LECT2、LRH−1/NR5A2、LEDGF、LRIG1、Lefty、LRIG3、Lefty−1、LRP−I、Lefty−A、LRP−6、レグマイン、LSECtin/CLEC4G、レプチン、ルミカン、レプチンR、CXCL15/ラングカイン(Lungkine)、ロイコトリエンB4、XCL1/リンホタクチ
ン、ロイコトリエンB4 R1、リンフォトキシン、LEF、リンフォトキシンβ/TNFSF3、LIF Rα、リンフォトキシンβR/TNFRSF3、LIGHT/TNFSF14、Lyn、リミチン、Lyp、LIMPII/SR−B2、リジルオキシダーゼホモログ2、LIN−28、LYVE−I、LINGO−I、α2−マクログロブリン、CXCL9/MIG、MAD2L1、ミメカン(Mimecan)、MAdCAM−1、ミンディン、MafB、ミネラルコルチコイドR/NR3C2、MafF、CCL3L1/MIP−1αイソ型LD78β、MafG、CCL3/MIP−1α、MafK、CCL4L1/LAG−1、MAG/Siglec−4−a、CCL4/MIP−1β、MANF、CCL15/MEP−1δ、MAP2、CCL9/10/MIP−1γ、MAPK、MIP−2、マラプシン/パンクレアシン(Marapsin/Pancreasin)、CCL19/MIP−3β、MARCKS、CCL20/MIP−3α、MARCO、MIP−I、Mash1、MIP−II、マトリリン−2、MIP−III、マトリリン−3、MIS/AMH、マトリリン−4、MIS RII、マトリプターゼ/ST14、MIXL1、MBL、MKK3/MKK6、MBL−2、MKK3、メラノコルチン3R/MC3R、MKK4、MCAM/CD146、MKK6、MCK−2、MKK7、McI−I、MKP−3、MCP−6、MLH−I、CCL2/MCP−1、MLK4α、MCP−11、MMP、CCL8/MCP−2、MMP−1、CCL7/MCP−3/MARC、MMP−2、CCL13/MCP−4、MMP−3、CCL12/MCP−5、MMP−7、M−CSF、MMP−8、M−CSF R、MMP−9、MCV−II型、MMP−IO、MD−I、MMP−I 1、MD−2、MMP−12、CCL22/MDC、MMP−13、MDL−1/CLEC5A、MMP−14、MDM2、MMP−15、MEA−I、MMP−16/MT3−MMP、MEK1/MEK2、MMP−24/MT5−MMP、MEK1、MMP−25/MT6−MMP、MEK2、MMP−26、メルシン(Melusin)、MMR、MEPE、MOG、メプリンα、CCL23/MPIF−1、メプリンβ、M−Ras/R−Ras3、Mer、Mrel 1、メソテリン、MRP1メテオリン、MSK1/MSK2、メチオニンアミノペプチダーゼ1、MSK1、メチオニンアミノペプチダーゼ、MSK2、メチオニンアミノペプチダーゼ2、MSP、MFG−E8、MSP R/Ron、MFRP、Mug、MgcRacGAP、MULT−I、MGL2、ムサシ−1、MGMT、ムサシ−2、MIA、MuSK、MICA、MutY DNAグリコシラーゼ、MICB、MyD88、MICL/CLEC12A、ミエロペルオキシダーゼ、β2ミクログロブリン、ミオカルディン、ミッドカイン、ミオシリン(myocilin)、MIF、ミオグロビン、NAIP NGFI−Bγ/NR4A3、Nanog、NgR2/NgRH1、CXCL7/NAP−2、NgR3/NgRH2、Nbsl、ニドゲン−1/エンタクチン、NCAM−1/CD56、ニドゲン−2、NCAM−L1、一酸化窒素、ネクチン−1、ニトロチロシン、ネクチン−2/CD1 12、NKG2A、ネクチン−3、NKG2C、ネクチン−4、NKG2D、ネオゲニン、NKp30、ネプリライシン/CDIO、NKp44、ネプリライシン−2/MMEL1/MMEL2、NKp46/NCR1、ネスチン、NKp80/KLRF1、NETO2、NKX2.5、ネトリン−1、NMDA R、NR1サブユニット、ネトリン−2、NMDA R、NR2Aサブユニット、ネトリン−4、NMDA R、NR2Bサブユニット、ネトリン−Gla、NMDA R、NR2Cサブユニット、ネトリン−G2a、N−Me−6,7−diOH−TIQ、ニューレグリン−1/NRG1、Nodal、ニューレグリン−3/NRG3、ノギン、ニューリティン(Neuritin)、Nogo受容体、NeuroD1、Nogo−A、ニューロファスチン、NOMO、ニューロゲニン−1、Nope、ニューロゲニン−2、Norrin、ニューロゲニン−3、eNOS、ノイロリシン(Neurolysin)、iNOS、ニューロフィジン(Neurophysin)II、nNOS、ニューロピリン−1、Notch−1、ニューロピリン−2、Notch−2、ニューロポイエチン、Notch−3、ニューロトリミン、Notch−4、ニュールツリン、NOV/CCN3、NFAM1、NRAGE、NF−H、NrCAM、NFkB1、NRL、NFkB2、NT−3、NF−L、NT−4、NF−M、NTB−A/SLAMF6、NG2/MCSP、NTH1、NGF R/TNFRSF16、ヌクレオステミン、β−NGF、Nurr−1/NR4A2、NGFI−Bα/NR4A1、OAS2、オレキシンB、OBCAM、OSCAR、OCAM、OSF−2/ペリオスチン、OCIL/CLEC2d、オンコスタンチンM/OSM、OCILRP2/CLEC21、OSM Rβ、Oct−3/4、オステオアクチビン/GPNMB、OGG1、オステオアドヘリン、Olig 1、2、3、オステオカルシン、Olig 1、オステオクリン、Olig 2、オステオポンチン、Olig 3、オステオプロテゲリン/TNFRSF1 IB、オリゴデンドロサイトマーカー01、Otx2、オリゴデンドロサイトマーカーO4、OV−6、OMgp、OX40/TNFRSF4、Opticin、OX40リガンド/TNFSF4、オレキシンA、OAS2、オレキシンB、OBCAM、OSCAR、OCAM、OSF−2/ペリオスチン、0CIL/CLEC2d、オンコスタチンM/OSM、OCILRP2/CLEC2i、OSM Rβ、Oct−3/4、オステオアクチビン/GPNMB、OGG1、オステオアドへリン(osteoadherin)、Olig 1、2、3、オステオカルシン、Olig 1、オステオクリン(osteocrin)、Oli g2、オステオポンチン、Olig 3、オステオプロテゲリン/TNFRSF1 IB、オリゴデンドロサイトマーカー01、Otx2、オリゴデンドロサイトマーカー04、OV−6、OMgp、OX40/TNFRSF4、オプチシン、OX40リガンド/TNFSF4、オレキシンA、RACK1、Ret、Rad1、REV−ERBα/NR1D1、Rad17、REV−ERBβ/NR1D2、Rad51、Rex−1、Rae−1、RGM−A、Rae−1α、RGM−B、Rae−1β、RGM−C、Rae−1δ、Rheb、Rae−1ε、リボソームタンパク質S6、Rae−1γ、RIP1、Raf−1、ROBO1、RAGE、ROBO2、Ra1A/Ra1B、R0B03、RaIA、ROBO4、RaIB、R0R/NR1F1−3(pan)、RANK/TNFRSF1 1A、RORα/NR1F1、CCL5/RANTES、RORγ/NR1F3、Rap1A/B、RTK−様オーファン受容体1/ROR1、RARα/NR1B1、RTK−様オーファン受容体2/ROR2、RARβ/NR1B2、RP105、RARγ/NR1B3、RP A2、Ras、RSK(pan)、RBP4、RSK1/RSK2、RECK、RSK1、Reg2/PAP、RSK2、RegI、RSK3、RegII、RSK4、RegIII、R−スポンジン1、Reg I1ia、R−スポンジン2、Reg IV、R−スポンジン3、レラキシン−1、RUNX1/CBFA2、レラキシン−2、RUNX2/CBFA1、レラキシン−3、RUNX3/CBFA3、RELMα、RXRα/NR2B1、RELMβ、RXRβ/NR2B2、RELT/TNFRSF19L、RXRγ/NR2B3、レジスチン、S1OOAlO、SLITRK5、S100A8、SLPI、S100A9、SMAC/ディアブロ、S1OOB、Smad1、S1OOP、Smad2、SALL1、Smad3、δ−サルコグリカン、Smad4、Sca−1/Ly6、Smad5、SCD−I、Smad7、SCF、Smad8、SCF R/c−kit、SMC1、SCGF、アルファ−平滑筋アクチン、SCL/Tall、SMUG1、SCP3/SYCP3、Snail、CXCL12/SDF−1、ナトリウムカルシウム交換輸送体1、SDNSF/MCFD2、Soggy−1、アルファ−セクレターゼ、ソニック・ヘッジホッグ、ガンマ−セクレターゼ、SまたはCS1、β−セクレターゼ、SまたはCS3、E−セレクチン、ソーティリン、L−セレクチン、SOST、P−セレクチン、SOX1、セマフォリン3A、SOX2、セマフォリン3C、SOX3、セマフォリン3E、SOX7、セマフォリン3F、SOX9、セマフォリン6A、SOX1O、セマフォリン6B、SOX17、セマフォリン6C、SOX21セマフォリン6D、SPARC、セマフォリン7A、SPARC−様1、セパラーゼ、SP−D、セリン/スレオニンホスファターゼ基質I、スピネシン、セルピンA1、F−スポンジン、セルピンA3、SR−AI/MSR、セルピンA4/カリスタチン、Src、セルピンA5/プロテインC阻害剤、SREC−I/SR−F1、セルピンA8/アンギオテンシノーゲン、SREC−II、セルピンB5、SSEA−I、セルピンC1/抗トロンビン−III、SSEA−3、セルピンD1/ヘパリン補因子II、SSEA−4、セルピンE1/PAI−1、ST7/LRP12、セルピンE2、スタビリン−1、セルピンF1、スタビリン−2、セルピンF2、スタニオカルシン(stanniocalcin)1、セルピンG1/C1阻害剤、スタニオカルシン2、セルピン12、STAT1、血清アミロイドA1、STAT2、SF−1/NR5A1、STAT3、SGK、STAT4、SHBG、STAT5a/b、SHIP、STAT5a、SHP/NR0B2、STAT5b、SHP−I、STATE、SHP−2、VE−スタチン、SIGIRR、Stella/Dppa3、Siglec−2/CD22、STRO−I、Siglec−3/CD33、サブスタンスP、Siglec−5、スルファミダーゼ/SGSH、Siglec−6、スルファターゼ修飾因子1/SUMF1、Siglec−7、スルファターゼ修飾因子2/SUMF2、Siglec−9、SUMO1、Siglec−10、SUMO2/3/4、Siglec−11、SUMO3、Siglec−F、スーパーオキシドジスムターゼ、SIGNR1/CD209、スーパーオキシドジスムターゼ−1/Cu[0099]−−Zn SOD、SIGNR4、スーパーオキシドジスムターゼ−2/Mn−SOD、SIRPβ1、スーパーオキシドジスムターゼ−3/EC−SOD、SKI、サバイビン、SLAM/CD150、シナプシンI、スリーピング・ビューティー(Sleeping Beauty)トランスポゼース、シンデカン−I/CD 138、Slit3、シンデカン−2、SLITRK1、シンデカン−3、SLITRK2、シンデカン−4、SLITRK4、TACI/TNFRSF13B、TMEFF 1/トモレギュリン(Tomoregulin)−1、TAO2、TMEFF2、TAPP1、TNF−α/TNFSF IA、CCL17/TARC、TNF−β/TNFSF1B、Tau、TNF R1/TNFRSFIA、TC21/R−Ras2、TNF RII/TNFRSF1B、TCAM−I、TOR、TCCR/WSX−1、TP−I、TC−PTP、TP63/TP73L、TDG、TR、CCL25/TECK、TRα/NR1A1、テナシンC、TRβ1/NR1A2、テナシンR、TR2/NR2C1、TER−119、TR4/NR2C2、TERT、TRA−1−85、テスチカン(Testican)1/SPOCK1、TRADD、テスチカン2/SPOCK2,TRAF−1、テスチカン3/SPOCK3、TRAF−2、TFPI、TRAF−3、TFPI−2、TRAF−4、TGF−α、TRAF−6、TGF−β、TRAIL/TNFSF10、TGF−β1、TRAIL R1/TNFRSFIOA、LAP(TGF−β1)、TRAIL R2/TNFRSF10B、潜在型TGF−β1、TRAIL R3/T
NFRSF10C、TGF−β1.2、TRAIL R4/TNFRSF10D、TGF−β2、TRANCE/TNFSF1 1、TGF−β3、TfR(トランスフェリンR)、TGF−β5、Apo−トランスフェリン、潜在型TGF−β by 1、Holo−トランスフェリン、潜在型TGF−βbp2、トラッピン(Trappin)−2/エラフィン(Elafin)、潜在型TGF−βbp4、TREM−1、TGF−βR1/ALK−5、TREM−2、TGF−βR11、TREM−3、TGF−β RIIb、TREML1/TLT−1、TGF−β RIII、TRF−I、サーモリシン、TRF−2、チオレドキシン−1、TRH−分解エクト酵素/TRHDE、チオレドキシン−2、TRIMS、チオレドキシン−80、トリペプチジル−ペプチダーゼI、チオレドキシン−様5/TRP14、TrkA、THOP1、TrkB、トロンボモデュリン/CD141、TrkC、トロンボポエチン、TROP−2、トロンボポエチンR、トロポニンIペプチド3、トロンボスポンジン−1、トロポニンT、トロンボスポンジン−2、TROY/TNFRSF19、トロンボスポンジン−4、トリプシン1、チモポイエチン(thymopoietin)、トリプシン2/PRSS2、胸腺ケモカイン−1、トリプシン3/PRSS3、Tie−1、トリプターゼ−5/Prss32、Tie−2、トリプターゼα/TPS1、TIM−I/KIM−I/HAVCR、トリプターゼβ−1/MCPT−7、TIM−2、トリプターゼβ−2/TPSB2、TIM−3、トリプターゼε/BSSP−4、TIM−4、トリプターゼγ−1/TPSG1、TIM−5、トリプトファンヒドロキシラーゼ、TIM−6、TSC22、TIMP−I、TSG、TIMP−2、TSG−6、TIMP−3、TSK、TIMP−4、TSLP、TL1A/TNFSF15、TSLP R、TLR1、TSP50、TLR2、β−IIIチューブリン、TLR3、TWEAK/TNFSF12、TLR4、TWEAK R/TNFRSF 12、TLR5、Tyk2、TLR6、ホスホ−チロシン、TLR9、チロシンヒドロキシラーゼ、TLX/NR2E1、チロシンホスファターゼ基質I、ユビキチン、UNC5H3、Ugi、UNC5H4、UGRP1、UNG、ULBP−I、uPA、ULBP−2、uPAR、ULBP−3、URB、UNC5H1、UVDE、UNC5H2、バニロイドR1、VEGFR、VASA、VEGFR1/Flt−1、バゾヒビン、VEGFR2/KDR/Flk−1、バソリン(Vasorin)、VEGFR3/FU−4、バソスタチン、バーシカン、Vav−1、VG5Q、VCAM−1、VHR、VDR/NR1I1、ビメンチン、VEGF、ビトロネクチン、VEGF−B、VLDLR、VEGF−C、vWF−A2、VEGF−D、シヌクレイン−α、Ku70、WASP、Wnt−7b、WIF−I、Wnt−8a WISP−1/CCN4、Wnt−8b、WNK1、Wnt−9a、Wnt−1、Wnt−9b、Wnt−3a、Wnt−10a、Wnt−4、Wnt−10b、Wnt−5a、Wnt−11、Wnt−5b、wnvNS3、Wnt7a、XCR1、XPE/DDB1、XEDAR、XPE/DDB2、Xg、XPF、XIAP、XPG、XPA、XPV、XPD、XRCC1、Yes、YY1、EphA4。
【0151】
多数のヒトイオンチャネルが特に興味深い標的である。限定されない例としては、5−ヒドロキシトリプタミン3受容体Bサブユニット、5−ヒドロキシトリプタミン3受容体前駆体、5−ヒドロキシトリプタミン受容体3サブユニットC、AAD14タンパク質、アセチルコリン受容体タンパク質、αサブユニット前駆体、アセチルコリン受容体タンパク質、βサブユニット前駆体、アセチルコリン受容体タンパク質、δサブユニット前駆体、アセチルコリン受容体タンパク質、εサブユニット前駆体、アセチルコリン受容体タンパク質、γサブユニット前駆体、酸感知イオンチャネル3スプライス変異体b、酸感知イオンチャネル3スプライス変異体c、酸感知イオンチャネル4、ADP−リボースピロホスファターゼ、ミトコンドリア前駆体、α1 A−電位依存性カルシウムチャネル、アミロライド感受性カチオンチャネル1、神経性アミロライド感受性カチオンチャネル2、神経性アミロライド感受性カチオンチャネル4、イソ型2、アミロライド感受性ナトリウムチャネル、アミロライド感受性ナトリウムチャネル α−サブユニット、アミロライド感受性ナトリウムチャネル β−サブユニット、アミロライド感受性ナトリウムチャネル δ-サブユニット、アミロライド感受性ナトリウムチャネル γ−サブユニット、アネキシン A7、アピカル様タンパク質、ATP感受性内向き整流カリウムチャネル1、ATP感受性内向き整流カリウムチャネル 10、ATP感受性内向き整流カリウムチャネル 11、ATP感受性内向き整流カリウムチャネル 14、ATP感受性内向き整流カリウムチャネル 15、ATP感受性内向き整流カリウムチャネル 8、カルシウムチャネルα12.2 サブユニット、カルシウムチャネルα12.2 サブユニット、カルシウムチャネルα1E サブユニット、δ19 δ40 δ46 スプライス変異体、カルシウム活性化カリウムチャネルαサブユニット 1、カルシウム活性化カリウムチャネルβサブユニット 1、カルシウム活性化カリウムチャネルβサブユニット 2、カルシウム活性化カリウムチャネルβサブユニット 3、カルシウム依存性クロライドチャネル−1、カチオンチャネル TRPM4B、cDNA FLJ90453 fis、クローンNT2RP3001542、カリウムチャネル 四量体化ドメイン含有6に高度に類似、CDNA FLJ90663 fis、クローンPLACE 1005031、クロライド細胞内チャネル タンパク質 5に高度に類似、CGMP−開口型カチオンチャネルβサブユニット、クロライドチャネル タンパク質、クロライドチャネル タンパク質 2、クロライドチャネル タンパク質 3、クロライドチャネル タンパク質 4、クロライドチャネル タンパク質 5、クロライドチャネル タンパク質 6、クロライドチャネル タンパク質 C1C−Ka、クロライドチャネル タンパク質 C1C−Kb、クロライドチャネル タンパク質、足場筋、クロライド細胞内チャネル 6、クロライド 細胞内チャネル タンパク質 3、クロライド 細胞内チャネル タンパク質 4、クロライド 細胞内チャネル タンパク質 5、CHRNA3 タンパク質、Clcn3e タンパク質、CLCNKB タンパク質、CNGA4 タンパク質、Cullin−5、環状GMP開口型カリウムチャネル、環状ヌクレオチド開口型カチオンチャネル 4、環状ヌクレオチド開口型カチオンチャネルα3、環状ヌクレオチド開口型カチオンチャネルβ3、環状ヌクレオチド開口型嗅覚(olfactory)チャネル、嚢胞性線維症膜通過伝導制御、チトクロム B−245 重鎖、ジヒドロピリジン感受性L型、カルシウムチャネル アルファ−2/δサブユニット前駆体、FXYDドメイン含有イオン輸送制御3前駆体、FXYDドメイン含有イオン輸送制御5前駆体、FXYDドメイン含有イオン輸送制御6前駆体、FXYDドメイン含有イオン輸送制御7、FXYDドメイン含有イオン輸送制御8前駆体、Gタンパク質活性化内向き整流カリウムチャネル1、Gタンパク質活性化内向き整流カリウムチャネル2、Gタンパク質活性化内向き整流カリウムチャネル3、Gタンパク質活性化内向き整流カリウムチャネル4、ガンマ−アミノ酪酸受容体α−1 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体α−2 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 α−3 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 α−4 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 α−5 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 α−6 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 β−1 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 β−2 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 β−3 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体δサブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体εサブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 γ−1 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 γ−3 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 pi サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 rho−1 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 rho−2 サブユニット前駆体、γ−アミノ酪酸受容体 θサブユニット前駆体、GluR6カイニン酸受容体、グルタミン酸受容体 1前駆体、グルタミン酸受容体 2前駆体、グルタミン酸受容体 3前駆体、グルタミン酸受容体 4前駆体、グルタミン酸受容体 7、グルタミン酸受容体 B、グルタミン酸受容体δ−1 サブユニット前駆体、グルタミン酸受容体、イオンチャネル型カイニン酸1前駆体、グルタミン酸受容体、イオンチャネル型カイニン酸2前駆体、グルタミン酸受容体、イオンチャネル型カイニン酸3前駆体、グルタミン酸受容体、イオンチャネル型カイニン酸4前駆体、グルタミン酸受容体、イオンチャネル型カイニン酸5前駆体、グルタミン酸[NMDA]受容体サブユニット3A前駆体、グルタミン酸[NMDA]受容体サブユニット3B前駆体、グルタミン酸[NMDA]受容体サブユニットε1前駆体、グルタミン酸[NMDA]受容体サブユニットε2前駆体、グルタミン酸[NMDA]受容体サブユニットε4前駆体、グルタミン酸[NMDA]受容体サブユニット ζ 1前駆体、グリシン受容体α−1鎖前駆体、グリシン受容体α−2鎖前駆体、グリシン受容体α−3鎖前駆体、グリシン受容体β鎖前駆体、H/ACAリボヌクレオタンパク質複合体サブユニット1、高親和性免疫グロブリンε受容体 β−サブユニット、仮想タンパク質 DKFZp31310334、仮想タンパク質 DKFZp761M1724、仮想タンパク質 FLJ12242、仮想タンパク質 FLJ14389、仮想タンパク質 FLJ14798、仮想タンパク質 FLJ14995、仮想タンパク質 FLJ16180、仮想タンパク質 FLJ16802、仮想タンパク質 FLJ32069、仮想タンパク質 FLJ37401、仮想タンパク質 FLJ38750、仮想タンパク質 FLJ40162、仮想タンパク質 FLJ41415、仮想タンパク質 FLJ90576、仮想タンパク質 FLJ90590、仮想タンパク質 FLJ90622、仮想タンパク質 KCTD15、仮想タンパク質 MGC15619、イノシトール 1,4,5−三リン酸受容体タイプ1、イノシトール 1,4,5−三リン酸 受容体タイプ2、イノシトール 1,4,5−三リン酸受容体タイプ3、中間コンダクタンスカルシウム活性化カリウムチャネルタンパク質4、内向き整流カリウムチャネル13、内向き整流カリウムチャネル16、内向き整流カリウムチャネル4、内向き整流性K(+)チャネルネガティブレギュレーターKir2.2v、カイニン酸受容体サブユニット KA2a、KCNH5 タンパク質、KCTD 17 タンパク質、KCTD2 タンパク質、ケラチン生成細胞関連膜貫通タンパク質1、Kvチャネル内在化タンパク質 4、メラスタチン1、膜タンパク質 MLC1、MGC 15619 タンパク質、ムコリピン−1、ムコリピン−2、ムコリピン−3、多剤耐性関連タンパク質 4、N−メチル−D−アスパラギン酸受容体 2C サブユニット前駆体、NADPH オキシダーゼ ホモログ1、Nav1.5、神経性アセチルコリン受容体タンパク質、α−サブユニット前駆体、神経性アセチルコリン受容体タンパク質、α−2サブユニット前駆体、神経性アセチルコリン受容体タンパク質、α−3サブユニット前駆体、神経性アセチルコリン受容体タンパク質、α−4サブユニット前駆体、神経性アセチルコリン受容体タンパク質、α−5サブユニット前駆体、神経性アセチルコリン受容体タンパク質、α−6サブユニット前駆体、神経性アセチルコリン受容体タンパク質、α−7サブユニット前駆体、神経性アセチルコリン受容体タンパク質、α−9サブユニット前駆体、神経性アセチルコリン受容体タンパク質、β−2サブユニット前駆体、神経性アセチルコリン受容体タンパク質、β−3サブユニット前駆体、神経性アセチルコリン受容体タンパク質、β−4サブユニット前駆体、神経性電位依存性カルシウムチャネルα2Dサブユニット、P2X プリン受容体1、P2X プリン受容体2、P2X プリン受容体3、P2X プリン受容体4、P2X プリン受容体5、P2X プリン受容体6、P2X プリン受容体7、膵臓カリウムチャネル TALK-Ib、膵臓カリウムチャネル TALK-Ic、膵臓カリウムチャネル TALK-Id、ホスホレマン前駆体、プラスモリピン(plasmolipin)、多嚢胞性腎疾患2関連タンパク質、多嚢胞性腎疾患2−様1タンパク質、多嚢胞性腎疾患 2−様2タンパク質、多嚢胞性腎疾患およびエッグジェリー関連(egg jelly related)タンパク質前駆体の受容体、ポリシスチン(Polycystin)-2、カリウムチャネル制御因子、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー1、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー10、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー12、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー13、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー15、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー16、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー17、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー2、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー3、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー4、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー5、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー6、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー7、カリウムチャネルサブファミリーKメンバー9、カリウムチャネル四量体化ドメイン含有3、カリウムチャネル四量体化ドメイン含有タンパク質12、カリウムチャネル四量体化ドメイン含有タンパク質14、カリウムチャネル四量体化ドメイン含有タンパク質2、カリウムチャネル四量体化ドメイン含有タンパク質4、カリウムチャネル四量体化ドメイン含有タンパク質5、カリウムチャネル四量体化ドメイン含有10、カリウムチャネル四量体化ドメイン含有タンパク質13、カリウムチャネル四量体化ドメイン含有1、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーAメンバー1、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーAメンバー2、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーAメンバー4、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーAメンバー5、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーAメンバー6、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーBメンバー1、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーBメンバー2、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーCメンバー1、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーCメンバー3、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーCメンバー4、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーDメンバー1、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーDメンバー2、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーDメンバー3、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーEメンバー1、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーEメンバー2、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーEメンバー3、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーEメンバー4、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーFメンバー1、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーGメンバー1、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーGメンバー2、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーGメンバー3、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーGメンバー4、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーHメンバー1、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーHメンバー2、カリウム電位開口型チャネルサ
ブファミリーHメンバー3、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーHメンバー4、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーHメンバー5、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーHメンバー6、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーHメンバー7、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーHメンバー8、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーKQTメンバー1、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーKQTメンバー2、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーKQTメンバー3、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーKQTメンバー4、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーKQTメンバー5、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーSメンバー1、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーSメンバー2、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーSメンバー3、カリウム電位開口型チャネルサブファミリーVメンバー2、カリウム電位開口型チャネルチャネルサブファミリーHメンバー7、イソ型2、カリウム/ナトリウム過分極活性化環状ヌクレオチド開口型チャネル 1、カリウム/ナトリウム過分極活性化環状ヌクレオチド開口型チャネル 2、カリウム/ナトリウム過分極活性化環状ヌクレオチド開口型チャネル 3、カリウム/ナトリウム過分極活性化環状ヌクレオチド開口型チャネル4、推定ミトコンドリア移入 受容体サブユニット TOM40 ホモログ、プリン受容体 P2X5、イソ型A、推定 4リピート電位開口型イオンチャネル、推定 クロライドチャネル タンパク質7、推定 GluR6カイニン酸受容体、推定イオンチャネルタンパク質 CATSPER2 変異体1、推定イオンチャネルタンパク質 CATSPER2 変異体2、推定イオンチャネルタンパク質 CATSPER2 変異体3、カリウムチャネルタンパク質変異体1の推定の制御因子、推定チロシン-タンパク質ホスファターゼ TPTE、リアノジン受容体1、リアノジン受容体2、リアノジン受容体3、SH3 KBP1結合タンパク質1、ショートトランジェント受容体電位チャネル1、ショートトランジェント受容体電位チャネル4、ショートトランジェント受容体電位チャネル5、ショートトランジェント受容体電位チャネル6、ショートトランジェント受容体電位チャネル7、小コンダクタンスカルシウム活性化カリウムチャネル タンパク質1、小コンダクタンスカルシウム活性化カリウムチャネル タンパク質2、イソ型b、小コンダクタンスカルシウム活性化カリウムチャネルタンパク質3、イソ型b、小コンダクタンスカルシウム活性化カリウムチャネルSK2、小コンダクタンスカルシウム活性化カリウムチャネル SK3、ナトリウムチャネル、ナトリウムチャネル β−1 サブユニット前駆体、ナトリウムチャネル タンパク質タイプIIαサブユニット、ナトリウムチャネル タンパク質タイプIIIαサブユニット、ナトリウムチャネル タンパク質タイプIVαサブユニット、ナトリウムチャネル タンパク質タイプIXαサブユニット、ナトリウムチャネル タンパク質タイプVαサブユニット、ナトリウムチャネル タンパク質タイプVIIαサブユニット、ナトリウムチャネル タンパク質タイプVIIIαサブユニット、ナトリウムチャネルタンパクタイプ×αサブユニット、ナトリウムチャネルタンパク質タイプXIαサブユニット、ナトリウムおよびクロライド活性化ATP感受性カリウムチャネル、ナトリウム/カリウム輸送ATPaseγ鎖、精子特異的なカチオンチャネル1、精子特異的なカチオンチャネル2、イソ型4、シンタキシン−1B1、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーAメンバー1、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーMメンバー2、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーMメンバー3、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーMメンバー6、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーMメンバー7、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーVメンバー1、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーVメンバー2、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーVメンバー3、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーVメンバー4、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーVメンバー5、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーVメンバー6、一過性受容体電位チャネル4εスプライス変異体、一過性受容体電位チャネル4 ζ スプライス変異体、一過性受容体電位チャネル 7γスプライス変異体、腫瘍壊死因子、α−誘導タンパク質1、内皮、二孔カルシウムチャネルタンパク質2、VDAC4 タンパク質、電位開口型カリウムチャネル Kv3.2b、電位開口型ナトリウムチャネルβ1B サブユニット、電位依存性陰イオンチャネル、電位依存性陰イオンチャネル2、電位依存性陰イオン選択的チャネル タンパク質1、電位依存性陰イオン選択的チャネルタンパク質2、電位依存性陰イオン選択的チャネルタンパク質3、電位依存性カルシウムチャネル γ−1 サブユニット、電位依存性カルシウムチャネル γ−2 サブユニット、電位依存性カルシウムチャネル γ−3 サブユニット、電位依存性カルシウムチャネル γ−4 サブユニット、電位依存性カルシウムチャネル γ−5 サブユニット、電位依存性カルシウムチャネル γ−6 サブユニット、電位依存性カルシウムチャネル γ−7 サブユニット、電位依存性カルシウムチャネル γ−8 サブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネル α−1C サブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネル α−1D サブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネル α−ISサブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネル β−1 サブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネル β−2サブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネル β−3 サブユニット、電位依存性L型カルシウムチャネル β−4 サブユニット、電位依存性N型カルシウムチャネル α−1B サブユニット、電位依存性P/Q型 カルシウムチャネル α−1A サブユニット、電位依存性R型カルシウムチャネル α−1E サブユニット、電位依存性T型カルシウムチャネル α−1G サブユニット、電位依存性T型カルシウムチャネル α−1H サブユニット、電位依存性T型カルシウムチャネル α−1I サブユニット、電位開口型L型カルシウムチャネル α−1 サブユニット、電位開口型 カリウムチャネル β−1 サブユニット、電位開口型 カリウムチャネル β−2 サブユニット、電位開口型 カリウムチャネル β−3 サブユニット、電位開口型 カリウムチャネル KCNA7が挙げられる。ヒト電位開口型ナトリウムチャネルのNav1.xファミリーもまた、特に見込みがある標的である。このファミリーには、例えば、チャネルNav1.6およびNav1.8が含まれる。
【0152】
ある態様において、治療用タンパク質は、Gタンパク質共役受容体(GPCR)であり得る。例示的GPCRには、以下のようなクラスAロドプシン様受容体が含まれるが、これらに限定されない:ムスカリン(Muse)アセチルコリン脊椎動物1型、Muse、アセチルコリン脊椎動物タイプ2、Muse、アセチルコリン脊椎動物タイプ3、Muse、アセチルコリン脊椎動物タイプ4;アドレナリン受容体(αアドレナリン受容体タイプ1、αアドレナリン受容体タイプ2、βアドレナリン受容体タイプ1、βアドレナリン受容体タイプ2、βアドレナリン受容体タイプ3、ドーパミン脊椎動物タイプ1、ドーパミン脊椎動物タイプ2、ドーパミン脊椎動物タイプ3、ドーパミン脊椎動物タイプ4、ヒスタミンタイプ1、ヒスタミンタイプ2、ヒスタミンタイプ3、ヒスタミンタイプ4、セロトニンタイプ1、セロトニンタイプ2、セロトニンタイプ3、セロトニンタイプ4、セロトニンタイプ5、セロトニンタイプ6、セロトニンタイプ7、セロトニンタイプ8、他のセロトニンタイプ、トレースアミン、アンギオテンシンタイプ1、アンギオテンシンタイプ2、ボンベシン、ブラジキニン、C5aアナフィラトキシン、Fmet-leu-phe、APJ様、インターロイキン−8タイプA、インターロイキン−8タイプB、インターロイキン−8他のタイプ、C--C ケモカインタイプ1からタイプ11および他のタイプ、C--X--C ケモカイン(タイプ2から6および他のタイプ)、C--X3-C ケモカイン、コレシストキニンCCK、CCKタイプA、CCKタイプB、CCK 他のタイプ、エンドセリン、メラノコルチン(メラニン細胞刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、メラノコルチンホルモン)、ダフィー(Duffy)抗原、プロラクチン分泌促進ペプチド(GPR10)、ニューロペプチド Y(タイプ1から7)、ニューロペプチド Y、ニューロペプチド Y 他のタイプ、ニューロテンシン、オピオイド(タイプD、K、M、X)、ソマトスタチン(タイプ1から5)、タキキニン(サブスタンスP(NK1)、サブスタンスK(NK2)、ニューロメジンK(NK3)、タキキニン様1、タキキニン様2、バソプレッシン/バソトシン(タイプ1から2)、バソトシン、オキシトシン/メソトシン、コノプレッシン、ガラニン様、プロテイナーゼ活性化様、オレキシン& ニューロペプチド FF.QRFP、ケモカイン受容体様、ニューロメジンU 様(Neuromedin U、PRXアミド)、ホルモンタンパク質(卵胞刺激ホルモン、ルトロピン/胎盤性性腺刺激ホルモン、チロトロピン、ゴナドトロピンタイプI、ゴナドトロピンタイプII)、(ロド)プシン、ロドプシン脊椎動物(タイプ1−5)、ロドプシン脊椎動物タイプ5、ロドプシン節足動物、ロドプシン節足動物タイプ1、ロドプシン節足動物タイプ2、ロドプシン節足動物タイプ3、ロドプシン軟体動物、ロドプシン、オルファクトリー(Olfactory)(Olfactory II fam 1から13)、プロスタグランジン(プロスタグランジン E2 サブタイプ EP1、プロスタグランジン E2/D2 サブタイプ EP2、プロスタグランジン E2 サブタイプ EP3、プロスタグランジン E2 サブタイプ EP4、プロスタグランジン F2-α、プロスタサイクリン、トロンボキサン、アデノシンタイプ1から3、プリン受容体、プリン受容体P2RY1-4,6,1 1 GPR91、プリン受容体P2RY5,8,9,10 GPR35,92,174、プリン受容体P2RY12-14 GPR87(UDP-グルコース)、カンナビノイド、血小板活性化因子、ゴナドトロピン放出ホルモン、ゴナドトロピン様放出ホルモンタイプI、ゴナドトロピン放出ホルモンタイプII、脂質動員ホルモン様、コラゾニン、サイロトロピン放出ホルモン & 分泌促進物質、サイロトロピン放出ホルモン、成長ホルモン分泌促進物質、成長ホルモン分泌促進物質様、脱皮行動誘導ホルモン(ETHR)、メラトニン、リゾスフィンゴ脂質& LPA(EDG)、スフィンゴシン1−ホスフェート Edg-1、リゾホスファチジン酸Edg−2、スフィンゴシン1−ホスフェート Edg-3、リゾホスファチジン酸Edg-4、スフィンゴシン 1−ホスフェート Edg-5、スフィンゴシン 1−ホスフェート Edg-6、リゾホスファチジン酸Edg-7、スフィンゴシン 1−ホスフェート Edg-8、Edg以外のロイコトリエンB4受容体、ロイコトリエンB4受容体 BLT1、ロイコトリエンB4受容体 BLT2、クラスA オーファン/他、推定神経伝達物質、SREB、Masプロトオンコジーン& Mas関連(MRG)、GPR45様、システイニルロイコトリエン、Gタンパク質共役胆汁酸受容体、遊離脂肪酸受容体(GP40、GP41、GP43)、クラスBセクレチン様、カルシトニン、副腎皮質刺激ホルモン放出因子、胃抑制ペプチド、グルカゴン、成長ホルモン放出ホルモン、副甲状腺ホルモン、PACAP、セクレチン、血管作動性腸管ポリペプチド、ラトロフィリン、ラトロフィリンタイプ1、ラトロフィリンタイプ2、ラトロフィリンタイプ3、ETL 受容体、脳特異的血管形成阻害剤(BAI)、メトシェラ様タンパク質(MTH)、カドへリン EGF LAG(CELSR)、超大型G−タンパク質共役受容体、クラスC 代謝型グルタミン酸/フェロモン、代謝型グルタミン酸グループIからIII、カルシウムセンシング様、細胞外カルシウム-センシング、フェロモン、カルシウム-センシング様他、推定上 フェロモン受容体、GABA-B、GABA-B サブタイプ 1、GABA-B サブタイプ 2、GABA-B 様、オーファンGPRC5、オーファンGPCR6、ブライド・オブ・セブンレスタンパク質(BOSS)、味覚受容体(T1R)、クラスD真菌フェロモン、真菌フェロモンA-因子様(STE2.STE3)、真菌フェロモンB様(BAR,BBR,RCB,PRA)、クラスE cAMP 受容体、眼球白子症タンパク質、Frizzled/スムーズンドファミリー、frizzled グループA(Fz 1&2&4&5&7−9)、frizzledグループB(Fz 3 & 6)、frizzled グループC(他のタイプ)、フェロモン(Vomeronasal)受容体、線形動物化学受容器、昆虫嗅覚受容体、およびクラスZ古細菌/細菌/真菌オプシン。
【0153】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメイン融合物は、以下の活性ポリペプチドのいずれかを含み得る:BOTOX、Myobloc、Neurobloc、Dysport(または、他の血清型のボツリヌス神経毒)、アルグルコシダーゼα、ダプトマイシン、YH-16、絨毛ゴナドトロピンα、フィルグラスチム、セトロレリクス、インターロイキン−2、アルデスロイキン、テセロイキン、デニロイキンジフチトクス、インターフェロンα−n3(注射)、インターフェロンα-n1、DL-8234、インターフェロン、サントリー(γ−Ia)、インターフェロンγ、チモシンα1、タソミン、DigiFab、ViperaTAb、EchiTAb、クロファブ、ネシリチド、アバターセプト、アレフェット、レビフ、エクトターミナルファー、テリパラチド(骨粗鬆症)、注射可能なカルシトニン(骨疾患)、カルシトニン(鼻、骨粗鬆症)、エタネルセプト、ヘモグロビングルタマー250(ウシ)、ドロトレコギンアルファ、コラゲナーゼ、カルペリチド、組換えヒト上皮細胞増殖因子(局所ゲル、創傷治癒)、DWP-401、ダルベポエチンアルファ、エポエチンオメガ、エポエチンベータ、エポエチンアルファ、デスルジン、レピルジン、ビバリルジン、ノナコグα、モノニン、エタコグアファ(活性化)、組換え因子VIII+VWF、リコネイト(Recombinate)、組換え因子VIII、因子VIII(組換え)、アルファネート、オクトコグ アルファ、因子VIII、パリフェルミン、インディキナーゼ(Indikinase)、テネクテプラーゼ、アルテプラーゼ、パミテプラーゼ、レテプラーゼ、ナテプラーゼ、モンテプラーゼ、フォリトロピンアルファ、rFSH、hpFSH、ミカファンギン、ペグフィルグラスチム、レノグラスチム、ナルトグラスチム、サルモレリン、グルカゴン、エクセナチド、プラムリンチド、イミグルセラーゼ、ガルスルパース、ロイコトロピン、モルグラモスチム、酢酸トリプトレリン、ヒストレリン(皮下インプラント、ヒドロン)、デスロレリン、ヒストレリン、ナファレリン、リュープロリド徐放性デポ製剤(ATRIGEL)、リュープロリドインプラント(DUROS)、ゴセレリン、ソマトロピン、ユートロピン(Eutropin)、KP-102プログラム、ソマトロピン、ソマトロピン、メカサミン(成長不全)、エンフュービルタイド、Org-33408、インスリングラルギン、インスリングルリジン、インスリン(吸入)、インスリンリスプロ、インスリンデテミール、インスリン(頬粘膜、RapidMist)、メカゼルミンリファバート、アナキンラ、セルモロイキン、99 mTc-アプシチド(apcitide)インジェクション、ミエロピッド、Betaseron、酢酸グラチラマー、Gepon、サルグラモスチム、オレレベキン、ヒト白血球由来αインターフェロン、Bilive、インスリン(組換え)、組換えヒトインスリン、インスリンアスパルト(insulin aspart)、メカセルミン、ロフェロン−A、インターフェロン−α2、アルファフェロン、インターフェロンアルファコン−1、インターフェロンα、アボネックス組換えヒト黄体化ホルモン、ドルナーゼアルファ、トラフェルミン、ジコノチド、タルチレリン、ジボテルミンアルファ、アトシバン、ベアプルミン、エプチフィバチド、ゼマイラ、CTC-111、Shanvac-B、HPV ワクチン(四価)、NOV-002、オクトレオチド、ランレオチド、アンセスチム、アガルシダーゼβ、アガルシダーゼα、ラロニダーゼ、酢酸プレザチド銅(局所ゲル)、ラスブリカーゼ、ラニビズマブ、アクティミューン、PEG-イントロン、トリコミン(Tricomin)、組換えハウスダストダニアレルギー脱感作注射、組換えヒト副甲状腺ホルモン(PTH) 1-84(sc、骨粗鬆症)、エポエチンδ、トランスジェニックアンチトロンビンIII、グランディトロピン、ビトラゼ、組換えインスリン、インターフェロン−α(経口ロゼンジ)、GEM-2 IS、バプレオチド、イドルスルファゼ、オマパトリラート、組換え血清アルブミン、セソリズマブペゴール、グルカピダーゼ、ヒト組換えC1エステラーゼ阻害剤(血管浮腫)、ラノテプラーゼ、組換えヒト成長ホルモン、エンフュービルタイド(無針注射、Biojector 2000)、VGV-I、インターフェロン(α)、ルシナクタント(Lucinactant)、アビプタディール(Aviptadil)(吸入、肺疾患)、イカチバント、エカランチド、オミガナン、アウログラブ(Aurograb)、酢酸ペキシガナン、ADI-PEG-20、LDI-200、デガレリクス、シントレデキン・ベスドトクス、FavId、MDX-1379、ISAtx-247、リラグルチド、テリパラチド(骨粗鬆症)、チファコジン、AA-4500、T4N5リポソームローション、カニューレキシマブ、DWP-413、ART-123、クリサリン(Chrysalin)、デスモテプラーゼ、アメディプラーゼ(amediplase)、コリフォリトロピンα、TH-9507、テデュグルチド、Diamyd、DWP-412、成長ホルモン(徐放性注射)、組換え G-CSF、インスリン(吸入、AIR)、インスリン(吸入、テクノスフィア)、インスリン(吸入、AERx)、RGN-303、DiaPep277、インターフェロンβ(C型肝炎ウイルス感染(HCV))、インターフェロンα−n3(経口)、ベラタセプト、経皮インスリンパッチ、AMG-531、MBP-8298、キセレセプト(Xerecept)、オペバカン、AIDSVAX、GV-1001、リンホスキャン、ランピルナーゼ、リポキシサン、ルスプルチド、MP52(β−リン酸三カルシウム担体、骨再生)、黒色腫ワクチン、シプリューセル−T、CTP-37、Insegia、ビテスペン、ヒトトロンビン(凍結、外科的出血)、トロンビン、TransMID、アルフィメプラーゼ、プリケアーゼ、テルリプレシン(静脈内、肝腎症候群)、EUR-1008M、組換え FGF-I(注射可能、血管疾患)、BDM-E、ロティガプチド、ETC-216、P-113、MBI-594AN、デュラマイシン(吸入、嚢胞性線維症)、SCV-07、OPI-45、エンドスタチン、アンジオスタチン、ABT-510、ボーマンバーク阻害剤濃縮物、XMP-629、99 mTc-Hynic−アネキシンV、カハラリドF、CTCE-9908、テベレリクス(延長された放出)、オザレリクス、ロミデプシン、BAY-50-4798、インターロイキン−4、PRX-321、ペプスキャン(Pepscan)、イボクタデキン(iboctadekin)、rhラクトフェリン、TRU-015、IL-21、ATN-161、シレンジチド、アルブフェロン、バイファシック(Biphasix)、IRX-2、ωインターフェロン、PCK-3145、CAP-232、パシレオチド、huN901-DM1、卵巣癌免疫療法ワクチン、SB-249553、Oncovax-CL、OncoVax-P、BLP-25、CerVax-16、マルチエピトープペプチド黒色腫ワクチン(MART-I、gp100、チロシナーゼ)、ネミフィチド(nemifitide)、rAAT(吸入)、rAAT(皮膚の)、CGRP(吸入、喘息)、ペグスネルセプト、チモシン β−4、プリチデプシン(plitidepsin)、GTP-200、ラモプラニン、GRASPA、OBI-I、AC-100、サケカルシトニン(経口、eligen)、カルシトニン(経口、骨粗鬆症)、エキソレリン、カンプロモレリン、カルデバ、ベラフェルミン、131I-TM-601、KK-220、TP-10、ウラリチド(ularitide)、デペレスタット(Depelestat)、ヘマタイド(hematide)、クリサリン(Chrysalin)(局所)、rNAPc2、組換え因子 VIII(PEG化リポソーム)、bFGF、PEG化組換えスタフィロキナーゼ変異体、V-10153、ソノリシスプロリーゼ(SonoLysis Prolyse)、ニューロバクス、CZEN-002、島細胞ネオゲネシス療法、rGLP-1、BIM-51077、LY-548806、エクセナチド(制御放出、Medisorb)、AVE-0010、GA-GCB、アボレリン、AOD-9604、リナクロチドアセテート、CETi-I、ヘモパン、VAL(注射可能)、速効型インスリン(注射可能、ビアデル)、鼻腔内インスリン、インスリン(吸入)、インスリン(経口、エリジェン)、組換えメチオニルヒトレプチン、ピトラキンラ皮下注射、湿疹)、ピトラキンラ(吸入乾燥粉末、喘息)、マルチキン、RG-1068、MM-093、NBI-6024、AT-001、PI-0824、Org-39141、Cpn1O(自己免疫性疾患/炎症)、タラクトフェリン(局所)、rEV-131(眼科)、rEV-131(呼吸器疾患)、経口組換えヒトインスリン(糖尿病)、RPI-78M、オレレベキン(経口)、CYT-99007 CTLA4-Ig、DTY-001、バラテグラスト、インターフェロン α−n3(局所)、IRX-3、RDP-58、タウフェロン、胆汁酸塩刺激リパーゼ、メリスパーゼ、アルカリホスファターゼ、EP-2104R、メラノタン-II、ブレメラノチド、ATL-104、組換えヒトマイクロプラスミン、AX-200、SEMAX、ACV-I、Xen-2174、CJC-1008、ダイノルフィンA、SI-6603、LAB GHRH、AER-002、BGC-728、マラリアワクチン(ヴィロソーム、PeviPRO)、ALTU-135、パルボウイルスB 19 ワクチン、インフルエンザワクチン(組換えノイラミニダーゼ)、マラリア/HBVワクチン、炭疽ワクチン、Vacc-5q、Vacc-4x、HIV ワクチン(経口)、HPV ワクチン、Tatトキソイド、YSPSL、CHS-13340、PTH(1-34) リポソームクリーム(Novasome)、オスタボリン−C、PTH類縁体(局所、乾癬)、MBRI-93.02、MTB72F ワクチン(結核)、MVA-Ag85 A ワクチン(結核)、FAR-404、BA-210、組換えペストF1V ワクチン、AG-702、OxSODro1、rBetV1、Der-p1/Der-p2/Der-p7アレルゲン標的ワクチン(イエダニアレルギー)、PR1 ペプチド抗原(白血病)、突然変異体ras ワクチン、HPV-16 E7 リポペプチド ワクチン、ラビリンティンワクチン(腺癌腫)、CML ワクチン、WT1-ペプチド ワクチン(癌)、IDD-5、CDX-110、Pentrys、ノレリン(norelin)、CytoFab、P-9808、VT-111、イクロカプチド(icrocaptide)、テルベルミン(皮膚科学、糖尿病性足潰瘍)、ルピントリビル、レチクロース(reticulose)、rGRF、P1A、α−ガラクトシダーゼA、ACE-011、ALTU-140、CGX-1160、アンギオテンシン療法ワクチン、D-4F、ETC-642、APP-018、rhMBL、SCV-07(経口、結核)、DRF-7295、ABT-828、ErbB2-特異的免疫毒素(抗腫瘍)、DT388IL-3、TST-10088、PRO-1762、Combotox、コレシストキニン−B/ガストリン−受容体結合ペプチド、1 1 1ln-hEGF、AE-37、トラスツマブ-DM1、アンタゴニストG、IL-12(組み換え)、PM-02734、IMP-321、rhIGF-BP3、BLX-883、CUV-1647(topical)、L-19ベースの放射免疫療法(癌)、Re-188-P-2045、AMG-386、DC/I540/KLH ワクチン(癌)、VX-001、AVE-9633、AC-9301、NY-ESO-I ワクチン(ペプチド)、NA17.A2 ペプチド、黒色腫ワクチン(パルス抗原療法)、前立腺癌ワクチン、CBP-501、組換えヒトラクトフェリン(ドライアイ)、FX-06、AP-214、WAP-8294A2(注射可能)、ACP-HIP、SUN-11031、ペプチド YY [3-36](肥満、鼻腔内)、FGLL、アタシセプト(atacicept)、BR3-Fc、BN-003、BA-058、ヒト副甲状腺ホルモン1−34(経鼻、骨粗鬆症)、F-18-CCR1、AT-1001(シリアック病/糖尿病)、JPD-003、PTH(7-34) リポソームクリーム(Novasome)、ズラマイシン(眼科、ドライアイ)、CAB-2、CTCE-0214、GlycoPEGylated エリスロポエチン、EPO-Fc、CNTO-528、AMG-114、JR-013、因子XIII、アミノカンジン、PN-951、716155、SUN-E7001、TH-0318、BAY-73-7977、テベレリックス(teverelix)(即時放出)、EP-51216、hGH(制御放出、Biosphere)、OGP-I、シフビルタイド、TV-4710、ALG-889、Org-41259、rhCCIO、F-991、チモペンチン(肺疾患)、r(m)CRP、肝選択的インスリン、スバリン、L 19-IL-2 融合タンパク質、エラフィン、NMK-150、ALTU-139、EN-122004、rhTPO、トロンボポエチン受容体アゴニスト(血小板減少症)、AL-108、AL-208、神経増殖因子アンタゴニスト(疼痛)、SLV-317、CGX-1007、INNO-105、経口テリパラチド(eligen)、GEM-OS1、AC-162352、PRX-302、LFn-p24融合ワクチン(Therapore)、EP-1043、肺炎連鎖球菌小児ワクチン、マラリアワクチン、髄膜炎菌グループBワクチン、新生児グループB連鎖球菌ワクチン、炭疽ワクチン、HCVワクチン(gpE1+gpE2+MF-59)、中耳炎療法、HCV ワクチン(コア抗原+ISCOMATRIX)、hPTH(1-34)(経皮、ViaDerm)、768974、SYN-101、PGN-0052、アビスクミン、BIM-23190、結核ワクチン、マルチエピトープチロシナーゼペプチド、癌ワクチン、エンカスチム(enkastim)、APC-8024、G1-5005、ACC-OO1、TTS-CD3、血管標的TNF(固形腫瘍)、デスモプレシン(頬側制御放出)、オネルセプト、TP-9201。
【0154】
さらなる修飾
ある態様において、HSA結合10Fn3ドメインおよびそれらの融合物は、翻訳後修飾をさらに含み得る。翻訳後タンパク質修飾の例には、リン酸化、アセチル化、メチル化、ADPリボシル化、ユビキチン化、グリコシル化、カルボニル化、SUMO化、ビオチン化あるいはポリペプチド側鎖の付加または疎水性基の付加が含まれる。その結果、HSA結合10Fn3ドメインおよびそれらの融合物は、脂質、多糖もしくは単糖およびリン酸などの非アミノ酸要素を含み得る。グリコシル化の好ましい形態は、1以上のシアル酸部分をポリペプチドに結合させるシアリル化である。シアル酸部分は、可溶性および血清半減期を改善すると同時に、タンパク質の可能な免疫原性も低下させる。例えば、Raju et al. Biochemistry 2001;40:8868-76。そのような非アミノ酸要素がHSA結合10Fn3ドメインおよびそれらの融合物の機能性に及ぼす影響を、特定のHSA結合10Fn3ドメインに結合する能力および/または特定の非10Fn3部分によって付与される機能的役割について試験することができる。
【0155】
E.ベクターおよびポリヌクレオチド態様
本発明はまた、本明細書に記載のポリペプチド(例えば、HSA結合10Fn3ドメインを含むポリペプチドおよびその融合物)のいずれかをコードする核酸も提供する。従って、ある態様において、本発明は、配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つにコードされる核酸を提供し、その核酸配列は、親7016_A01核酸配列(配列番号173)から当業者により容易に決定され得る。
【0156】
当業者に認識されるように、第3塩基の縮重のために、ほとんど全てのアミノ酸は、コードヌクレオチド配列において2以上のトリプレットコドンによって表され得る。さらに、マイナーな塩基対変化は、コードされるアミノ酸配列における保存的置換をもたらし得るが、遺伝子産物の生物学的活性を実質的に変化させるとは予期されない。従って、本明細書に記載のポリペプチドをコードする核酸配列は、わずかに配列が改変されていてもよく、依然としてそれぞれの遺伝子産物をコードしている。いくつかの態様において、ヌクレオチド置換は、得られた翻訳されたアミノ酸配列を変更しないように導入される。ある態様において、HSA結合10Fn3ドメインおよびその融合物をコードする核酸は、本明細書に記載のアミノ酸置換(配列番号23と比較して)をコードする核酸配列を有する。
【0157】
本明細書に記載の種々のタンパク質またはポリペプチドのいずれかをコードする核酸は、化学的に合成され得る。コドンの使用は、細胞における発現を改善するように選択され得る。そのようなコドンの使用は、選択された細胞タイプに依存し得る。大腸菌および他の細菌、ならびに哺乳動物細胞、植物細胞、酵母細胞および昆虫細胞のために、特殊なコドンの使用パターンが開発されている。例えば、Mayfield et al., PNAS 2003;100:438-42;Sinclair et al. Protein Expr Purif 2002;26::96-105;Connell., Curr Opin Biotechnol 2001;12:446-9;Makrides et al. Microbiol Rev 1996;60:512-38;および、Sharp et al. Yeast 1991;7:657-78を参照のこと。
【0158】
核酸操作の一般的技術は、当業者の認識の範囲内であり、また例えば、参照により本明細書中に包含させる、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Vols. 1-3, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 2 ed., 1989, またはF. Ausubel et al., Current Protocols in Molecular Biology(Green Publishing and Wiley-Interscience: New York, 1987)および定期改訂版に記載されている。タンパク質をコードするDNAは、哺乳動物、ウイルスまたは昆虫の遺伝子に由来する好適な転写または翻訳調節エレメントに作動可能に連結されている。そのような調節エレメントには、転写プロモーター、転写を制御するための任意のオペレーター配列、適切なmRNAリボソーム結合部位をコードする配列、ならびに転写および翻訳の終結を制御する配列が含まれる。通常、複製起点によって与えられる宿主中で複製する能力、および形質転換体の認識を容易にする選択遺伝子がさらに組み込まれる。好適な調節エレメントは、当技術分野においてよく知られている。
【0159】
本明細書に記載のポリペプチドおよびその融合物は、好ましくはシグナル配列あるいは成熟タンパク質またはポリペプチドのN末端に特異的切断部位を有する他のポリペプチドである、異種ポリペプチドとの融合タンパク質として産生され得る。選択された異種シグナル配列は、好ましくは、宿主細胞によって認識され処理される(すなわち、シグナルペプチダーゼによって切断される)ものである。天然シグナル配列を認識せず処理しない原核生物宿主細胞については、シグナル配列は、例えば、アルカリホスファターゼ、ペニシリナーゼ、1 pp、または熱安定性エンテロトキシンIIリーダーの群から選択される、原核生物シグナル配列によって置換される。酵母分泌については、天然シグナル配列は、例えば、酵母インベルターゼリーダー、因子リーダー(サッカロマイセスおよびクルイベロミセスα因子リーダーを含む)、または酸性ホスファターゼリーダー、C.アルビカンスグルコアミラーゼリーダー、またはPCT公開公報WO 90/13646に記載のシグナルにより置換され得る。哺乳動物細胞発現において、哺乳動物シグナル配列ならびにウイルス分泌リーダー、例えば単純ヘルペスgDシグナルが利用可能である。このような前駆体領域のDNAは、該タンパク質をコードするDNAにリーディングフレームで連結されていてもよい。
【0160】
真核生物宿主細胞(例えば、酵母、真菌、昆虫、植物、動物、ヒトまたは他の多細胞生物由来の有核細胞)で使用される発現ベクターはまた、転写の終結およびmRNAの安定化に必要な配列を含む。そのような配列は、真核生物またはウイルスDNAもしくはcDNAの、通常5’のおよび時には3’の非翻訳領域から利用可能である。これらの領域は、多価抗体をコードするmRNAの非翻訳部分にポリアデニル化断片として転写されたヌクレオチドセグメントを含む。1つの有用な転写終結成分は、ウシ成長ホルモンポリアデニル化領域である。PCT公開公報WO94/11026およびそこに記載の発現ベクターを参照のこと。
【0161】
組換えDNAはまた、タンパク質を精製するために有用であり得るタンパク質タグ配列の全てのタイプを含み得る。タンパク質タグの例としては、ヒスチジンタグ、FLAGタグ、mycタグ、HAタグ、またはGSTタグが挙げられるが、これらに限定されない。 細菌、真菌、酵母、および哺乳動物細胞宿主との使用に適当なクローニングおよび発現ベクターは、Cloning Vectors: A Laboratory Manual(Elsevier, New York, 1985)に見いだされ得て、その関連する開示は参照により本明細書中に包含される。
【0162】
発現構築物は、当業者には明らかであるように、宿主細胞に適切な方法を用いて該宿主細胞に導入される。宿主細胞に核酸を導入するための種々の方法が当技術分野において知られており、それらには、エレクトロポレーション;塩化カルシウム、塩化ルビジウム、リン酸カルシウム、DEAE−デキストランまたは他の物質を用いるトランスフェクション;マイクロプロジェクタイルボンバードメント;リポフェクション;および、感染(ベクターが感染性因子であるとき)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0163】
好適な宿主細胞には、原核生物、酵母、哺乳動物細胞または細菌細胞が含まれる。好適な細菌には、グラム陰性菌またはグラム陽性菌、例えば、大腸菌またはバチルス属菌が含まれる。好ましくはサッカロマイセス種の酵母、例えば出芽酵母も、ポリペプチドの産生に用いられ得る。種々の哺乳動物細胞または昆虫細胞培養系を用いて、組換えタンパク質を発現させることができる。昆虫細胞における異種タンパク質の産生のためのバキュロウイルス系は、Luckow and Summers(Bio/Technology, 6:47, 1988)によって概説されている。いくつかの例において、グリコシル化のためなど、脊椎動物細胞においてタンパク質を産生することが望ましく、培養(組織培養)における脊椎動物細胞の増殖は、常套法になっている。好適な哺乳動物宿主細胞株の例としては、内皮細胞、COS−7サル腎細胞、CV−1、L細胞、C127、3T3、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)、ヒト胎児腎細胞、HeLa、293、293TおよびBHK細胞株が挙げられる。多くの用途のために、本明細書に記載された小サイズのタンパク質多量体が、大腸菌を好ましい発現方法とする。
【0164】
F.タンパク質産生
宿主細胞は、タンパク質産生のために本明細書に記載の発現またはクローニングベクターで形質転換され、プロモーターの誘導、形質転換体の選択、または所望の配列をコードする遺伝子の増幅のために適宜改変された常套栄養培地中で培養される。
【0165】
本明細書に記載のような、HSA結合10Fn3ドメインおよびそれらを含む融合分子を産生するために用いられる宿主細胞は、種々の培地中で培養され得る。Ham's F10(Sigma)、最小必須培地((MEM)、(Sigma))、RPMI-1640(Sigma)、およびダルベッコ改変イーグル培地((DMEM)、(Sigma))のような市販の培地は、宿主細胞の培養に好適である。さらに、Ham et al., Meth Enz 58:44(1979), Barnes et al., Anal Biochem 102:255(1980), 米国特許第4,767,704号;同第4,657,866号;同第4,927,762号;同第4,560,655号;または同第5,122,469号;WO90/03430;WO87/00195;または、米国特許第Re. 30,985 に記載の培地を宿主細胞の培養培地として使用することができる。これらの培地には、必要に応じて、ホルモンおよび/または他の増殖因子(インスリン、トランスフェリンまたは上皮成長因子など)、塩(塩化ナトリウム、カルシウム、マグネシウムおよびリン酸など)、緩衝液(HEPESなど)、ヌクレオチド(アデノシンおよびチミジンなど)、抗生物質(GENTAMYCIN(商標)薬物など)、微量元素(通常、マイクロモル範囲の最終濃度で存在する無機化合物として定義される)、およびグルコースまたは同等のエネルギー源が添加されてよい。他の必要なサプリメントもまた、当業者に知られている適当な濃度で含まれていてもよい。温度、pHなどの培養条件は、発現のために選択された宿主細胞で以前に使用されたものであり、当業者には明らかである。
【0166】
HSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合分子は、本明細書に記載の通り、無細胞翻訳系を用いて産生することもできる。このような目的のために、フィブロネクチンに基づく足場タンパク質をコードする核酸は、インビトロ転写がmRNAを生成し、利用されている特定の無細胞(哺乳動物または酵母のような真核生物の無細胞翻訳系または細菌などの原核生物の無細胞翻訳系)におけるmRNAの無細胞翻訳を可能にするように修飾されなければならない。
【0167】
HSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合分子は、本明細書に記載の通り、化学合成により(例えば、Solid Phase Peptide Synthesis, 2nd ed., 1984, The Pierce Chemical Co., Rockford, ILに記載の方法により)産生され得る。フィブロネクチンに基づく足場タンパク質への改変はまた、化学合成によっても産生され得る。
【0168】
HSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合分子は、本明細書に記載の通り、タンパク質化学の分野で一般的に知られているタンパク質の単離/精製方法によって精製することができる。限定を意図しない例としては、抽出、再結晶、塩析(例えば、硫酸アンモニウムまたは硫酸ナトリウムによる)、遠心分離、透析、限外ろ過、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、ゲルろ過、ゲルろ過クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、電気泳動、向流分配、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられる。 精製後、本明細書に記載の血清アルブミン結合剤および融合分子は、異なる緩衝液に交換されてもよく、および/または濾過および透析を含むが、これらに限定されない当技術分野で公知の種々の方法により濃縮されてもよい。
【0169】
本明細書に記載のように精製HSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合分子は、好ましくは少なくとも85%純粋、より好ましくは少なくとも95%純粋、そして最も好ましくは少なくとも98%純粋である。純度の正確な数値を問わず、本明細書に記載されたHSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合分子は、医薬品として使用するのに十分に純粋である。
【0170】
本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合分子はまた、以下のプロトコールを用いて作製され得る。
【0171】
アドネクチンをPET9dベクター中のHISタグの上流にクローニングし、大腸菌BL21 DE3 plysS細胞を形質転換し、該細胞を24ウェルフォーマットの50μg/mLカナマイシン含有LB培地5mL中に接種して、37℃で一晩増殖させる。誘導発現のために、一晩培養した培養液から200μl吸引して、新鮮な5ml LB培地(50μg/mLカナマイシン)培養物を調製し、適当なウェルに分注する。培養物をA600 0.6−0.9まで37℃で培養する。1mM イソプロピル−β−チオガラクトシド(IPTG)で誘導した後、培養物を30℃で6時間発現させて、4℃にて、2750gで10分間遠心して回収する。
【0172】
細胞ペレット(24ウェルフォーマット)を、450μlの溶解緩衝液(50mM NaHPO、0.5M NaCl、1x 完全(商標)プロテアーゼ阻害剤カクテル−EDTA不含有(Roche)、1mM PMSF、10mM CHAPS、40mM イミダゾール、1mg/ml リゾチーム、30μg/ml DNAse、2μg/mlアプロトニン、pH8.0)中に再懸濁して溶解し、室温で1−3時間振とうする。溶解物を清澄化し、96ウェル、1.2mlのキャッチプレート(catch plate)を備え、陽圧でろ過した、96ウェルのWhatman GF/D Unifilterに移して、再度96ウェルフォーマットにした。清澄化した溶解物を、平衡緩衝液(50mM NaHPO、0.5M NaCl、40mM イミダゾール、pH8.0)で平衡化した96ウェルのニッケルまたはコバルトキレートプレートに移し、5分間インキュベートする。結合していない物質は陽圧によって除去される。樹脂を、洗浄緩衝液♯1(50mM NaHPO、0.5M NaCl、5mM CHAPS、40mM イミダゾール、pH8.0)を1ウェルあたり0.3ml用いて2回洗浄する。各洗浄液を陽圧で除去する。溶出の前に、各ウェルを50μlの溶出バッファー(PBS+20mM EDTA)で洗浄し、5分間インキュベートし、この洗浄液を陽圧で廃棄する。各ウェルに100μlの溶出バッファーを添加してタンパク質を溶出させる。室温で30分間インキュベートした後、プレートを5分間200gで遠心して、溶出されたタンパク質を、溶出前に溶出キャッチプレートの底に添加した5μlの0.5M MgClを含む96ウェルキャッチプレートに集めた。溶出されたタンパク質を、タンパク質標準として野生型10Fn3ドメインを用いた全タンパク質アッセイを用いて定量する。
【0173】
不溶性アドネクチンの発現のために、アドネクチン、続いてHISタグをコードする核酸を、pET9d(EMD Bioscience、San Diego、CA)ベクター中にクローニングし、大腸菌HMS174細胞で発現させる。20mlの接種培養物(単一播種コロニーから産生)を用いて、50μg/mlのカルベニシリンおよび34μg/mlのクロラムフェニコールを含むLB培地1リットルに接種する。培養物を、37℃にて、A600 0.6−1.0になるまで増殖させる。1mM イソプロピル−β−チオガラクトシド(IPTG)で誘導後、培養物を30℃にて4時間増殖させて、4℃にて、10,000g以上で30分間遠心して回収する。細胞ペレットを−80℃で凍結させる。細胞ペレットを、ULTRA-TURRAX(登録商標)ホモジナイザー(IKA社製)を用いて氷上で、25mlの溶解緩衝液(20mM aH2P04、0.5M NaCl、lx 完全プロテアーゼ阻害剤カクテル−EDTA不含有(Roche)、1mM PMSF、pH7.4)中に再懸濁させる。細胞溶解物を、Model M-l 10S MICROFLUIDIZER(登録商標)(Microfluidics)を用いて高圧ホモジナイゼーション(>18,000psi)により得る。不溶性画分を、4℃にて、23,300gで30分間遠心して分離する。溶解物の遠心から回収された不溶性ペレットを、20mMのリン酸ナトリウム/500mM NaCl、pH7.4で洗浄する。ペレットを、20mM リン酸ナトリウム/500 M NaCl pH 7.4中、6.0Mの塩化グアニジニウムに、超音波処理しながら再溶解させ、次いで37℃で1−2時間インキュベートする。再溶解したペレットを0.45μmフィルターで濾過し、20mM リン酸ナトリウム/500M NaCl/6.0M グアニジン pH7.4緩衝液で平衡化したHistrap カラム上に添加する。添加後、カラムを同じ緩衝液を用いてさらに25CVで洗浄する。結合したタンパク質を、20mM リン酸ナトリウム/500mM NaCl/6.0M guan−HCl pH7.4中、50mM イミダゾールを用いて溶出する。精製したタンパク質を、50mM 酢酸ナトリウム/150mM NaCl pH4.5に対して透析して再折りたたみ(refolding)させる。
【0174】
可溶性アドネクチンの発現のために、アドネクチン、続いてHISタグをコードする核酸を、pET9d(EMD Bioscience、San Diego、CA)ベクター中にクローニングし、大腸菌HMS174細胞で発現させる。20mlの接種培養物(単一播種コロニーから産生)を用いて、50μg/mlのカルベニシリンおよび34μg/mlのクロラムフェニコールを含むLB培地1リットルに接種する。培養物を、37℃にて、A600 0.6−1.0になるまで増殖させる。1mM イソプロピル−β−チオガラクトシド(IPTG)で誘導後、培養物を30℃にて4時間増殖させて、4℃にて、10,000g以上で30分間遠心して回収する。細胞ペレットを−80℃で凍結させる。細胞ペレットを、ULTRA-TURRAX(登録商標)ホモジナイザー(IKA社製)を用いて氷上で、25mlの溶解緩衝液(20mM aH2P04、0.5M NaCl、lx 完全プロテアーゼ阻害剤カクテル−EDTA不含有(Roche)、1mM PMSF、pH7.4)中に再懸濁させる。細胞溶解物を、Model M-l 10S MICROFLUIDIZER(登録商標)(Microfluidics)を用いて高圧ホモジナイゼーション(>18,000psi)により得る。可溶性画分を、4℃にて、23,300gで30分間遠心して分離する。上清を、0.45μmフィルターにより清澄化する。清澄化された溶解物を、20mMのリン酸ナトリウム/500mM NaCl、pH7.4で予め平衡化したHistrap カラム(GE)上に添加する。その後、カラムを25カラム容量の同じ緩衝液を用いて洗浄し、次いで20カラム容量の20mM リン酸ナトリウム/500M NaCl/25mM イミダゾール、pH7.4で洗浄し、次いで、35カラム容量の20mM リン酸ナトリウム/500M NaCl/40mM イミダゾール、pH7.4で洗浄する。タンパク質を、15カラム容量の20mM リン酸ナトリウム/500mM NaCl/500mM イミダゾール、pH7.4を用いて溶出し、画分をAsoの吸光度に基づいて集め、lxPBS、50mM Tris、150mM NaCl;pH8.5または50mM NaOAc;150mM NaCl;pH4.5に対して透析する。沈殿物を0.22μmフィルターで濾過することにより除去する。
【0175】
G.イメージング、診断および他の適用
本発明のHSA結合10Fn3融合物は、HSA結合10Fn3ドメインに融合された異種分子の同一性に基づいて、種々の疾患および障害を処置するために用いられ得る。HSA結合10Fn3融合物の適用は、当該分野における知識および本明細書の記載の情報に基づいて当業者によって決定され得る。種々のHSA結合10Fn3融合タンパク質の使用が、本明細書に詳細に記載されている。HSA結合10Fn3融合物は、ヒトおよび非ヒト動物の両方を含む、哺乳動物対象または患者に投与され得る。
【0176】
本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインおよび融合分子は、検出可能に標識されていてよく、例えば、イメージングまたは診断用途のために融合分子によって結合されたタンパク質を発現する細胞と接触するのに使用され得る。Hunter et al., Nature 1962;144:945;David et al., Biochemistry 1974;13:1014;Pain et al., J Immunol Meth 1981;40:219;および、Nygren、Histochem and Cytochem 1982;30:407に記載されている方法を含む、タンパク質を検出可能な部分に結合させるための当技術分野で公知の方法を用いることができる。
【0177】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合分子は、検出を可能にする標識にさらに結合される(例えば、標識は、放射性同位元素、蛍光化合物、酵素または酵素補因子であり得る)。標識は、放射性重金属、例えば鉄キレート、ガドリニウムまたはマンガンの放射性キレート、酸素、窒素、鉄、炭素またはガリウムの陽電子放射体、43K、52Fe、57Co、67Cu、67Ga、68Ga、123I、125I、131I、132Iまたは99Tcなどの放射性物質であり得る。ある態様において、標識は、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、またはルシフェリンなどの蛍光または化学発光化合物;あるいは、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼまたは西洋ワサビペルオキシダーゼなどの酵素であり得る。HSA結合10Fn3ドメインまたはかかる部分に結合した融合分子は、造影剤として使用され、ヒトなどの哺乳動物において診断用途に有効な量で投与され、造影剤の局在および蓄積が検出される。造影剤の局在および蓄積は、放射性シンチグラフィー、核磁気共鳴画像法、コンピュータ断層撮影法または陽電子放出断層撮影法によって検出することができる。当業者に明らかであるように、投与される放射性同位元素の量は、放射性同位元素によって変わる。当業者は、活性部分として使用される所定の放射性核種の比活性およびエネルギーに基づいて、投与される造影剤の量を容易に決定することができる。
【0178】
本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合分子はまた、親和性精製剤として有用である。このプロセスでは、当技術分野で周知の方法を用いて、タンパク質を適切な支持体、例えばSephadex樹脂または濾紙上に固定する。タンパク質は、競合的結合アッセイ、直接および間接的サンドイッチアッセイ、ならびに免疫沈降アッセイなどの既知のアッセイ法で用いられ得る(Zola, Monoclonal Antibodies: A Manual of Techniques, pp. 147-158(CRC Press、Inc., 1987))。
【0179】
H.生物物理学的および生化学的特徴付け
結合親和性のためのインビトロアッセイ
HSAに結合するアドネクチンは、種々のインビトロアッセイを用いて同定され得る。ある態様において、該アッセイは、複数の候補アドネクチンを同時にスクリーニングすることを可能にするハイスループットアッセイである。
【0180】
その標的に対するアドネクチンの結合親和性を決定するための例示的アッセイには、溶液 phase methods such as the結合平衡除外(kinetic exclusion)アッセイ(KinExA)(Blake et al., JBC 1996;271:27677-85;Drake et al., Anal Biochem 2004;328:35-43)、Biacore(登録商標)システムを用いた表面プラズモン共鳴(SPR)(Uppsala, Sweden)(Welford et al., Opt. Quant. Elect 1991;23:1;Morton and Myszka, Methods in Enzymology 1998;295:268)および均一時間分解蛍光(HTRF)アッセイ(Newton et al., J Biomol Screen 2008;13:674-82;Patel et al., Assay Drug Dev Technol 2008;6:55-68)などの液相法が含まれるが、これらに限定されない。
【0181】
ある態様において、生体分子相互作用は、Biacore(登録商標)システムを用いてリアルタイムでモニタリングされ、それは、SPRを用いて、300nmまで離れた表面の屈折率における変化の結果としてのガラス支持体上の薄い金膜の表面での光の共鳴角度の変化を検出する。Biacore分析は、会合速度定数、解離速度定数、平衡解離定数および親和定数を生じる。結合親和性は、Biacore表面プラズモン共鳴システム(Biacore、Inc.)を用いて、会合および解離速度定数を評価することにより得られる。バイオセンサーチップは、標的の共有結合のために活性化される。次いで、標的を希釈し、チップ上に注入して、固定された材料の応答単位でシグナルを得る。共鳴単位(RU)のシグナルは、固定された材料の質量に比例するため、これは、マトリックス上の固定された標的密度の範囲を表す。会合データおよび解離データは、kon、koff、およびRmax(飽和時の最大応答)に最適な値をもたらす、1:1の2分子相互作用の正味速度式を解くためのグローバル解析に同時に適合する。結合の平衡解離定数、Kは、koff/konとしてSPR測定値から計算される。
【0182】
ヒト、カニクイザル、ラット、マウスからの血清アルブミンへの結合についての本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインの解離速度定数(kd)、結合速度定数(ka)および解離平衡定数(K)は、SPR Biacore分析を用いて決定され得る。ある態様において、それぞれの血清アルブミンは、標準的なNHS/EDCカップリングを用いて、Biacore CM5チップ上に、約1200RUの表面密度で固定化される。試験すべきHSA結合10Fn3ドメインの濃度範囲(0.25nM−5uM)を、固定されたアルブミンに対して、HBS−P+(0.01M HEPES pH7.4、0.15M NaCl、0.05% v/v 界面活性剤 P−20)または酢酸(0.02mM 酢酸ナトリウム pH5.5、0.15M NaCl、0.05% v/v 界面活性剤 P−20)泳動バッファー中に添加する。反応速度測定を、3分間の会合相および6〜10分間の解離相を用いて行う。対照を差し引いたセンサーグラム(reference-subtracted sensogram)の反応速度曲線を、Biaevaluationソフトウェアを用いて1:1結合モデルに適合させる。
【0183】
上記のアッセイは例示のものであり、タンパク質環の結合親和性を決定するための当技術分野で公知の方法(例えば、蛍光ベースのエネルギー転移(FRET)法、酵素結合免疫吸着アッセイ、および競合結合アッセイ(例えば、ラジオイムノアッセイ))を用いて、本明細書に記載の血清(rum)アルブミン結合10Fn3ドメインの結合親和性を評価することができることが理解されるべきである。
【0184】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合タンパク質の融解温度(T)は、示差走査熱量測定(DSC)または熱走査蛍光(TSF)を用いて測定したとき、少なくとも50℃、例えば少なくとも51℃、少なくとも52℃、少なくとも53℃、少なくとも54℃、少なくとも55℃、少なくとも56℃、少なくとも57℃、少なくとも58℃、少なくとも59℃、少なくとも60℃、少なくとも61℃、少なくとも62℃、少なくとも63℃、少なくとも64℃、少なくとも65℃、少なくとも66℃、少なくとも67℃、少なくとも68℃、少なくとも69℃、少なくとも70℃、少なくとも71℃、少なくとも72℃、少なくとも73℃、少なくとも74℃、または少なくとも75℃である。
【0185】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合タンパク質の融解温度(T)は、示差走査熱量測定(DSC)または熱走査蛍光(TSF)を用いて測定したとき、50−75℃、例えば51−75℃、52−75℃、53−75℃、54−75℃、55−75℃、56−75℃、57−75℃、58−75℃、59−75℃、60−75℃、61−75℃、62−75℃、63−75℃、64−75℃、65−75℃、66−75℃、67−75℃、68−75℃、69−75℃、70−75℃、50−74℃、50−73℃、50−72℃、50−71℃、50−70℃、50−69℃、50−68℃、50−67℃、50−66℃、50−65℃、50−64℃、50−63℃、50−62℃、50−61℃、50−60℃、50−59℃、50−58℃、50−57℃、50−56℃、50−55℃、51−74℃、52−73℃、53−71℃、54−70℃、または55−65℃である。
【0186】
I.インビボでの治療使用
本発明は、障害の処置に有用であるHSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合分子を提供する。HSA結合10Fn3ドメインを含む融合タンパク質の場合、処置され得る疾患または障害は、その部分、例えばアドネクチンに結合された第2の10Fn3ドメインの結合特異性によって決まる。本明細書に記載の通り、フィブロネクチンベースの足場タンパク質は、目的の標的に結合するように設計され得る。一態様において、標的はPCSK9である。PSCK9に結合するフィブロネクチンベースの足場タンパク質およびそれを含む融合タンパク質は、アテローム性動脈硬化症、高コレステロール血症および他のコレステロール関連疾患を処置するために用いられ得る。
【0187】
本発明はまた、フィブロネクチンベースの足場タンパク質を対象に投与するための方法を提供する。ある態様において、対象はヒトである。ある態様において、フィブロネクチンベースの足場タンパク質は、哺乳動物、特にヒトに薬学的に許容される。“薬学的に許容される”組成物とは、重大な有害な医学的影響なしに動物に投与される組成物を意味する。薬学的に許容される組成物の例には、インテグリン結合ドメイン(RGD)を欠いている10Fn3ドメインを含むポリペプチドを含む組成物および本質的にエンドトキシンもしくは発熱物質を含まないか、またはエンドトキシンもしくは発熱物質レベルが非常に低い組成物が含まれる。
【0188】
J.製剤および投与
本発明は、HSA結合10Fn3ドメインに融合された部分(例えば、治療的部分)を投与するための方法であって、ここで、該部分の半減期はHSA結合10Fn3ドメインに融合されたとき延長される方法を提供する。融合構築物の投与のための技術および投与量は、HSA結合10Fn3ドメインに融合された治療部分のタイプおよび処置される特定の病状によって変わるが、当業者によって容易に決定され得る。一般的に、規制当局は、治療剤として使用されるタンパク質試薬が、発熱物質を許容可能な低レベルで含むように製剤されることを要求する。従って、治療用製剤は、一般に、適当な規制当局(例えば、FDA)によって決定されるように、実質的に発熱物質を含まないか、または少なくとも許容レベルを超えないレベルで発熱物質を含む点で、他の製剤とは区別される。
【0189】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合部分の医薬製剤は、例えば、1−20mM コハク酸、2−10% ソルビトールおよび1−10% グリシン(pH4.0−7.0)を含む。一態様例において、HSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合分子の医薬製剤は、例えば、10mM コハク酸、8%ソルビトールおよび5% グリシン(pH6.0)を含む。
【0190】
ある態様において、本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合物は、哺乳動物、特にヒトに薬学的に許容される。“薬学的に許容される”ポリペプチドとは、重大な有害な医学的影響なしに動物に投与されるポリペプチドを意味する。本明細書に記載のHSA結合10Fn3ドメインおよびそれを含む融合物の例には、インテグリン結合ドメイン(RGD)を欠いている10Fn3ドメインを含むポリペプチドを含む組成物および本質的にエンドトキシンを含まないか、またはエンドトキシンレベルが非常に低いHSA結合10Fn3ドメインまたはHSA結合10Fn3ドメイン融合物の組成物が含まれる。
【0191】
組成物(例えば、治療用組成物)は、単一投与量形態で、担体(例えば、薬学的に許容される希釈剤、担体または賦形剤)と共に投与され得る。投与は、限定しない例として、非経腸(例えば、静脈内、皮下)、経口または局所であってよい。組成物は、経口投与のための丸薬、錠剤、カプセル剤、液剤、または徐放性錠剤の形態;静脈内、皮下または非経腸投与のための液剤;あるいは、局所投与のためのゲル剤、ローション、軟膏、クリームまたはポリマーまたは他の徐放性ビヒクルであり得る。
【0192】
製剤を製造するための当技術分野で周知の方法は、例えば、“Remington: The Science and Practice of Pharmacy”(20th ed., ed. A. R. Gennaro A R., 2000, Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, Pa.)に見出される。非経腸投与用製剤は、例えば、賦形剤、滅菌水、生理食塩水、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール、植物起源の油、または水素化ナフタレンを含み得る。生体適合性、生分解性ラクチドポリマー、ラクチド/グリコリドコポリマー、またはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーを用いて、化合物の放出を制御することができる、ナノ粒子製剤(例えば、生分解性ナノ粒子、固体脂質ナノ粒子、リポソーム)を用いて、化合物の生体内分布を制御することができる。他の可能性のある有用な非経腸送達システムには、include エチレン−酢酸ビニルコポリマー粒子、浸透圧ポンプ、移植可能な注入システム、およびリポソームが含まれる。製剤中の化合物の濃度は、投与される薬物の投与量および投与経路を含む多くの要因によって変わる。
【0193】
ポリペプチドは、要すれば、薬学的に許容される塩、例えば製薬業界で一般的に使用される非毒性の酸付加塩または金属錯体として投与され得る。酸付加塩の例としては、酢酸、乳酸、パモ酸、マレイン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、コハク酸、安息香酸、パルミチン酸、スベリン酸、サリチル酸、酒石酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸などの有機酸;タンニン酸、カルボキシメチルセルロースなどの高分子酸;および、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸などの無機酸が挙げられる。金属錯体としては、亜鉛、鉄などが挙げられる。一例において、ポリペプチドは、ポリペプチドは、熱安定性を高めるために酢酸ナトリウムの存在下で製剤される。
【0194】
経口使用のための製剤には、非毒性の薬学的に許容される賦形剤と混合して有効成分(複数可)を含む錠剤が含まれる。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤または充填剤(例えば、スクロースおよびソルビトール)、潤滑剤、流動促進剤、および付着防止剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、シリカ、硬化植物油またはタルク)であり得る。
【0195】
経口使用のための製剤はまた、咀嚼錠剤として、または有効成分が不活性固体希釈剤と混合されている硬ゼラチンカプセルとして、または有効成分が水もしくは油媒体と混合されている軟ゼラチンカプセルとして、提供され得る。
【0196】
治療的有効用量とは、それが投与されて治療的効果を生じる用量を意味する。正確な用量は、処置される障害によって変わり、既知の技術を用いて当業者によって確認され得る。一般に、HSA結合10Fn3ドメインまたはHSA結合10Fn3ドメイン融合物は、1日当たり約0.01μg/kgから約50mg/kg、好ましくは1日当たり0.01mg/kgから約30mg/kg、最も好ましくは1日当たり0.1mg/kgから約20mg/kg投与される。ポリペプチドは、毎日(例えば、1日1回、2回、3回、または4回)またはそれ以下の頻度で(例えば、2日に1回、週に1または2回、2週間に1回、または毎月)提供されてよい。さらに、当技術分野で知られているように、年齢ならびに体重、全身の健康状態、性別、食事、投与時間、薬物相互作用、および疾患の重症度に対する調整が必要とされ、当業者による常套的な実験で確かめることができる。
【0197】
K.例示的態様
態様1.
フィブロネクチンタイプIIIの10番目のドメイン(10Fn3)を含むポリペプチドであって、該10Fn3ドメインが、1μM以下のKでヒト血清アルブミン(HSA)に結合し、かつAB、BC、CD、DE、EFおよびFGループを含み、ここで、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのCDおよびFGループと比較して、該CDループが1、2または3個のアミノ酸置換を有し、FGループが1、2または3個のアミノ酸置換を有していてよく、そして10Fn3ドメインに連結されている部分(例えば、ポリペプチド)の血清半減期が、10Fn3ドメインに連結されていない部分の血清半減期に比べて延長されている、ポリペプチド。
【0198】
態様2.
配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの解離速度定数(kd)より大きいkdでHSAに結合する、態様1に記載のポリペプチド。
【0199】
態様3.
配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの結合速度定数(ka)の1桁倍(すなわち、10倍以内)のkaでHSAに結合する、態様1または2に記載のポリペプチド。
【0200】
態様4.
CDループが、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するCDループに対して2個のアミノ酸置換を有する、態様1から3のいずれかに記載のポリペプチド。
【0201】
態様5.
CDループが、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの対応するCDループに対して1個のアミノ酸置換を有する、態様1から3のいずれかに記載のポリペプチド。
【0202】
態様6.
FGループが、配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのFGループに対して1個のアミノ酸置換を有する、態様1から3のいずれかに記載のポリペプチド。
【0203】
態様7.
配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインのCDループおよびFGループに対して、CDループが、1個のアミノ酸置換を有し、FGループが1個のアミノ酸置換を有する、態様1から3のいずれかに記載のポリペプチド。
【0204】
態様8.
2個のアミノ酸置換が、以下からなる群より選択される、態様4に記載のポリペプチド:
(i)CDループ(配列番号28)の位置2のアルギニン(R)が、D、E、A、QまたはNから選択されるアミノ酸で置換される;
(ii)CDループ(配列番号28)の位置5のグルタミン(Q)が、Dで置換される;
(iii)CDループ(配列番号28)の位置7のチロシン(Y)が、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(iv)CDループ(配列番号28)の位置10のロイシン(L)が、S、TまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(v)CDループ(配列番号28)の位置13のロイシン(L)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(vi)CDループ(配列番号28)の位置14のチロシン(Y)が、AまたはTから選択されるアミノ酸で置換される;
(vii)CDループ(配列番号28)の位置15のイソロイシン(I)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;および
(viii)CDループ(配列番号28)の位置16のチロシン(Y)が、Q、E、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される。
【0205】
態様9.
1個のアミノ酸置換が、以下からなる群より選択される、態様5に記載のポリペプチド:
(i)CDループ(配列番号28)の位置2のアルギニン(R)が、D、E、A、QまたはNから選択されるアミノ酸で置換される;
(ii)CDループ(配列番号28)の位置5のグルタミン(Q)が、Dで置換される;
(iii)CDループ(配列番号28)の位置7のチロシン(Y)が、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(iv)CDループ(配列番号28)の位置10のロイシン(L)が、S、TまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(v)CDループ(配列番号28)の位置13のロイシン(L)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(vi)CDループ(配列番号28)の位置14のチロシン(Y)が、AまたはTから選択されるアミノ酸で置換される;
(vii)CDループ(配列番号28)の位置15のイソロイシン(I)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;および
(viii)CDループ(配列番号28)の位置16のチロシン(Y)が、Q、E、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される。
【0206】
態様10.
CDループ(配列番号28)の位置16のチロシン(Y)が、セリン(S)で置換される、態様9に記載のポリペプチド。
【0207】
態様11.
CDループ(配列番号28)の位置10のロイシン(L)が、スレオニン(T)で置換される、態様9に記載のポリペプチド。
【0208】
態様12.
CDループ(配列番号28)の位置16のチロシン(Y)が、グルタミン(Q)で置換される、態様9に記載のポチペプチド。
【0209】
態様13.
FGループ(配列番号29)の位置12のリシン(K)が、A、TまたはSから選択されるアミノ酸で置換される、態様6に記載のポリペプチド。
【0210】
態様14.
a)CDループにおける1個のアミノ酸置換が、以下からなる群より選択される:
(i)CDループ(配列番号28)の位置2のアルギニン(R)が、D、E、A、QまたはNから選択されるアミノ酸で置換される;
(ii)CDループ(配列番号28)の位置5のグルタミン(Q)が、Dで置換される;
(iii)CDループ(配列番号28)の位置7のチロシン(Y)が、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(iv)CDループ(配列番号28)の位置10のロイシン(L)が、S、TまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(v)CDループ(配列番号28)の位置13のロイシン(L)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;
(vi)CDループ(配列番号28)の位置14のチロシン(Y)が、AまたはTから選択されるアミノ酸で置換される;
(vii)CDループ(配列番号28)の位置15のイソロイシン(I)が、D、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;および
(viii)CDループ(配列番号28)の位置16のチロシン(Y)が、Q、E、SまたはAから選択されるアミノ酸で置換される;ならびに、
b)FGループ(配列番号29)の位置12のリシン(K)が、A、TまたはSから選択されるアミノ酸で置換される、態様7に記載のポリペプチド。
【0211】
態様15.
配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれか1つの非CDループ領域と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、態様1から14のいずれかに記載のポリペプチド。
【0212】
態様16.
配列番号30−34、36−40、42−46、48、49、51、52、54、55、57、58、60、61、62、63、65−68、70、71、73−76、78、79、81−84、86、87、89−98、100−109および111−118のいずれかと少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、態様1から15のいずれかに記載のポリペプチド。
【0213】
態様17.
10Fn3ドメインが、HSAのドメインI−IIに結合する、態様1から16のいずれかに記載のポリペプチド。
【0214】
態様18.
配列番号23に記載のアミノ酸配列を含む10Fn3ドメインの解離速度に対する該ポリペプチドの解離速度の比率が、少なくとも約3倍である、態様1から17のいずれかに記載のポリペプチド。
【0215】
態様19.
比率が、少なくとも約25倍である、態様17に記載のポリペプチド。
【0216】
態様20.
比率が、少なくとも約50倍である、態様17に記載のポリペプチド。
【0217】
態様21.
異種タンパク質を含む、態様1から20のいずれかに記載のポリペプチド。
【0218】
態様22.
異種タンパク質が治療的部分である、態様20に記載のポリペプチド。
【0219】
態様23.
異種タンパク質が、10Fn3ドメインを含むポリペプチドである、態様21または22に記載のポリペプチド。
【0220】
態様24.
態様1から23のいずれかに記載のポリペプチドまたは融合ポリペプチド、および担体を含む、組成物。
【0221】
態様25.
態様1から23のいずれかに記載のポリペプチドをコードする、単離された核酸分子。
【0222】
態様26.
態様1から23のいずれかに記載のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、発現ベクター。
【0223】
態様27.
態様25に記載の核酸分子または態様26に記載の発現ベクターを含む、細胞。
【0224】
態様28.
態様1から23のいずれかに記載のポリペプチドの製造方法であって、態様27に記載の細胞をポリペプチドの発現に好適な条件下で培養し、該ポリペプチドを精製することを含む、方法。
【0225】
態様29.
ある部分の半減期を延長させる方法であって、態様1から23のいずれかに記載のヒト血清アルブミン結合ポリペプチドに該部分を連結させることを含む、方法。
【0226】
本出願を通じて引用される全ての図および全ての文献、Genbank配列、特許および公開特許出願の内容は、参照により本明細書中に明示的に包含させる。特に、PCT出願第PCT/US2015/021535号およびWO2011/140086号の開示内容は、参照により本明細書中に明示的に包含させる。
【0227】
上記の開示は、以下の実施例によりさらに例示される本願の開示を一般的に記載するものである。これらの具体的な例は、説明のためのみに記載されており、本開示の範囲を限定することを意図しない。特定のターゲット、用語および値が本明細書で使用されているが、このようなターゲット、用語および値は、同様に、例示として、そして本開示の範囲を限定するものではないと理解される。
【実施例】
【0228】
実施例
実施例1:ヒト血清アルブミン結合ADX_2629_E06ベースの変異体10Fn3ドメインの産生
アドネクチン ADX_7016_A01(本明細書中、PKE2アドネクチンとも言う)を、以下のコア配列を有するHSAのドメインI−IIに結合するポリペプチドとして単離した:
【化8】
【0229】
ADX_7016_A01は、免疫原性が低く、約3−6nMのKでHSDに結合する。ADX_7016_A01に融合されたPCSK9結合アドネクチンを含むポリペプチドは、マウスにおいて約82時間の半減期を有する。融合パートナーの半減期範囲の汎用性を増加させるために(例えば、特定の状況では、ADX_7016_A01によって与えられる半減期よりも短い半減期が好ましいこともある)、ADX_7016_A01のCDおよび/またはFGループは、突然変異を誘発され(一置換または二重置換)、そしてADX_7016_A01よりも低い解離速度定数(kd)を示すアドネクチンが同定された。これらのアドネクチンは、本明細書中、“PKE3”アドネクチンと称される。
【0230】
ポリペプチドの低い免疫原性を保持する、CDまたはFGループにおける単一のアミノ酸置換(ADX_7016_A01のCDまたはFGループと比較して)を、HSAに対する種々の異なる範囲の親和性(低いnMからμMの範囲で予想されるK)を有する一連の分子を同定するために産生した。
【0231】
相同性モデルを、Molecular Operating Environment(MOE)(Chemical Computing Group Inc., Montreal, QC, Canada)内の標準的な相同性モデリングツールを用いてADX_7016_A01(その親アドネクチンに基づく)について作製した。HSAと複合体化したADX_7016_A01のモデル化された結合部位は、結合に関与するアドネクチンの2つの領域があることを示した。FGループからの選択残基は、HSAとの弱い相互作用を形成するが、主な結合残基は、CDループ(“サウスポール”に位置する)中に見出される。DISCOVERY STUDIOのCalculateInteractionEnergyプロトコール(Dassault Systemes BIOVIA、Discovery Studio Modeling Environment、San Diego)を用いて、HSAに結合したアドネクチンについて相互作用エネルギーを計算した。結合HSAに最も寄与すると予測される残基の全ては、CDループ内に位置する。明示的な残基相互作用を示す表を、BIOLUMINATEのProtein Interaction Analysisプロトコールを用いて作成した。相互作用エネルギーを相互作用のタイプおよび量と組み合わせることにより、アドネクチンのCDおよびFGループ内の残基を、突然変異解析のためにランク付けした。
【0232】
結合部位分析の結果に基づいて、突然変異誘発のために位置を選択した。これらのアミノ酸は、小さくかつ極性であり、そして突然変異解析で使用されたとき、HSA中のアミノ酸との表面接触を減少させると予測されるものが選択された。該位置のそれぞれが置換され、HSAに結合したアドネクチンについて相互作用エネルギーが計算される、計算化学的ミューテーション研究(Computational mutation study)を行った。計算された相互作用がアドネクチン−HSA親和性の減少を予測する特定の位置を同定した。変異体はまた、T細胞エピトープの予測されるリスクを増加させないように設計された。変異体は、T細胞エピトープの予測されたリスクを増加させず、可能な限り低い免疫原性スコア(iDABスコア)を有することに基づいて選択された。
【0233】
iDAB免疫原性スコアは、IEDB(Vita et al., Nucleic Acids Res 2015;43(Database issue):D405-12に記載されている)に基づき、そして世界の総人口において一般に見いだされる8つのアレルのうちの少なくとも4つに対して高い結合親和性を示すと予測されるタンパク質配列中の15マー(mer)の割合に比例する。スコアは、強力に結合する15マーの割合を実験的結合親和性に対して線形回帰フィットすることにより得られる。結合部位分析において同定された位置について、低い免疫原性スコアを有すると予測された単一変異体を同定し、二重変異体に組み合わせた。
【0234】
得られた単一および二重変異体を表1から3にまとめる(列挙した置換は、配列番号23に記載のコア7016_A01配列中の位置に関連する)。
【0235】
【表1】
【0236】
表2に示すように、ADX_7016_A01のCDループに対して、CDループにおける二重アミノ酸置換(すなわち、CD/CD変異)を作製した。
【0237】
【表2】
【0238】
表3に示すように、ADX_7016_A01のCDおよびFGループに対して、CDおよびFGループにおける二重アミノ酸置換(すなわち、CD/FG変異)を作製した。
【0239】
【表3】
【0240】
変異体は、好ましい生物物理学的特性を示し、2つの変異体のみがSEC2であった。残りの変異体はSEC1であった。また、すべての変異体が1mg/mL以上で高度に発現した。
【0241】
実施例2:速い解離速度のヒト血清アルブミン結合アドネクチンのスクリーニング
野生型親アドネクチン(すなわち、ADX_7016_A01)よりも早い解離速度を有するアドネクチンを同定するために、変異体HSA結合アドネクチンを、HSAに対する結合親和性についてスクリーニングした。
【0242】
実施例1で作製した変異体アドネクチンのスクリーニングにより、4クラスのアドネクチンを同定した:親アドネクチンと同様の親和性で結合するもの、高い結合親和性を有するもの(100%結合に達するもの)、中程度の結合親和性を有するもの(親アドネクチンと比較して<100%の結合のもの)、および低い結合親和性を有するもの(親アドネクチンと比較して<50%の結合のもの)。
【0243】
測定はSPRおよびELISAによって行った。SPRは、以下のように行った。完全長のHSAまたはマウスアルブミンを、標準NHS/EDCカップリングを用いて、10mM 酢酸緩衝液(pH5.0)中15μg/mLで、Biacore T シリーズ CM5 チップ上に、約1000−1100 RUの表面密度で固定化した。25℃での解離速度測定のために、PKEアドネクチンを、HBS−P+(0.01M HEPES pH7.4、0.15M NaCl、0.005% v/v 界面活性剤P20)泳動バッファー中500nM濃度で、固定化されたアルブミンに対して20μl/分の流速で120秒間適用し、次いで解離のために800秒間適用した。37℃で実施された速度論的親和性測定のために、PKEアドネクチンの濃度シリーズ(0.05−333nM)を、HBS−P+泳動バッファー中、40ul/分の流速で180秒間適用し、次いで240秒または600秒で解離させた。サイクル間のチップ表面の再生は、10mM グリシン、pH2.0の30秒間の2回のパルス刺激で達成した。対照を差し引いたセンサーグラム(reference-subtracted sensogram)の反応速度曲線を、Biaevaluationソフトウェアを用いて親和性についての1:1結合モデルに適合させた。解離相のみが解離速度の決定に適合した。
【0244】
直接結合ELISAアッセイを以下のように行った。完全長ヒトおよびマウス血清アルブミン(PBS中10ug/ml)を、Nunc Maxisorpプレート上に一晩、4℃にてコーティングした。プレートをカゼイン/PBS緩衝液でブロッキングした。PKEアドネクチンは、HSAについては0.032−4uM、MSAについては0.008−1uMの4点濃度範囲に亘って結合した。結合したアドネクチンを、カゼイン/PBS中1:1500希釈したHRP(西洋ワサビペルオキシダーゼ)と複合体化した抗His抗体によって検出した。プレートをTMB基質で処理して、吸光度を450nmで読み取った。アドネクチンは、濃度応答曲線の観察されたYmaxに基づき、high(高)、medium(中)およびlow(低)親和性結合体として分類された(binned)。
【0245】
HSAおよびマウス血清アルブミン(MSA)への結合の両方についてのSPR分析およびELISAデータを含む、変異体アドネクチンのサブセットの結果を、表4に提供する。
【0246】
【表4】
【表5】
【0247】
図1および2に示す通り、HSAの解離速度センサーグラム(SPR分析により得られた)は、DB ELISAの分類(binning)と相関していた。
【0248】
さらなる解析のために、さらに15個の変異体HSA結合アドネクチンを選択した。HSAおよびMSA結合データを含む、これらの変異体のSPRおよびELISAデータのまとめを、表5に提供し、これらの変異体の解離速度センサーグラムを図3に示す。
【0249】
【表6】
【0250】
まとめると、データは、4pt DB HSA/MSA ELISAデータが解離速度スクリーニングと良好に相関すること、すなわち、より遅い解離速度を有するHSA結合アドネクチンが、ELISAにおいてより良好な結合剤であることを示している(例外あり)。
【0251】
実施例3:速い解離速度のPKE3変異体の血清アルブミンに対する結合親和性
SPR解析を用いて、HSA、MSA、ラット血清アルブミン(rat SA)およびカニクイザル血清アルブミン(cynoSA)に対する結合親和性について、3つの変異体HSA結合アドネクチンを試験した。
【0252】
SPRを以下のように行った。完全長ヒト、マウス、ラットおよびカニクイザル血清アルブミンを、標準的なNHS/EDCカップリングを用いて、10mM 酢酸緩衝液(pH5.0)中15μg/mLで、Biacore T シリーズ CM5 チップ上に、約1000−1100 RUの表面密度で固定化した。25℃での解離速度測定のために、PKEアドネクチンを、HBS−P+(0.01M HEPES pH7.4、0.15M NaCl、0.005% v/v 界面活性剤P20)泳動バッファー中500nM濃度で、固定化されたアルブミンに対して20μl/分の流速で120秒間適用し、次いで解離のために800秒間適用した。37℃で実施された速度論的親和性測定のために、PKEアドネクチンの濃度シリーズ(0.05−333nM)を、HBS−P+泳動バッファー中、40ul/分の流速で180秒間適用し、次いで240秒または600秒で解離させた。サイクル間のチップ表面の再生は、10mM グリシン、pH2.0の30秒間の2回のパルス刺激で達成した。対照を差し引いたセンサーグラム(reference-subtracted sensogram)の反応速度曲線を、Biaevaluationソフトウェアを用いて親和性についての1:1結合モデルに適合させた。解離相のみが解離速度の決定に適合した。
【0253】
結果を表6にまとめ、センサーグラムを図4A−4Dに示す。
【0254】
【表7】
【0255】
実施例4:速い解離速度のPKE3アドネクチンは、野生型親PKE2アドネクチンよりも迅速な排出を示す
実施例3からの3つのPKE3アドネクチンの排出速度を、Sprague Dawleyラット(n=2/群)においてインビボで試験した。ラットに、各PKE3アドネクチン(2mg/kg)の単回IV用量を投与し、そして5分、1時間、2時間、4時間、8時間、1日、2日、3日、5日および7日の時点で血漿を採取した。
【0256】
図5に示す通り、親PKE2アドネクチン(ADX_7016_A01)は、最も遅い半減期を示したが、一方で、3つのPKE3アドネクチンは、より短い半減期を示した。同様の結果がマウスで観察された(図6)。
【0257】
【表8】

【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【表15】
【表16】
【0258】
均等物
当業者は、本明細書に記載の本発明の特定の態様の多くの均等物を認識するか、または常套の実験を用いて確認することができる。そのような均等物は、特許請求の範囲に包含されることが意図される。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]