特許第6893525号(P6893525)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6893525
(24)【登録日】2021年6月3日
(45)【発行日】2021年6月23日
(54)【発明の名称】セラミック温度補償型共振器
(51)【国際特許分類】
   G04B 17/22 20060101AFI20210614BHJP
   G04B 17/06 20060101ALI20210614BHJP
   H03H 9/21 20060101ALI20210614BHJP
【FI】
   G04B17/22 Z
   G04B17/06 Z
   H03H9/21 B
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-57949(P2019-57949)
(22)【出願日】2019年3月26日
(62)【分割の表示】特願2016-122394(P2016-122394)の分割
【原出願日】2012年10月11日
(65)【公開番号】特開2019-124699(P2019-124699A)
(43)【公開日】2019年7月25日
【審査請求日】2019年3月26日
(31)【優先権主張番号】11187854.2
(32)【優先日】2011年11月4日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】へスラー,ティエリー
(72)【発明者】
【氏名】デュボワ,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】コニュス,ティエリー
【審査官】 吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/072960(WO,A1)
【文献】 特開昭61−195013(JP,A)
【文献】 特開2010−219992(JP,A)
【文献】 特開2008−148338(JP,A)
【文献】 特表2005−536720(JP,A)
【文献】 特開2009−55294(JP,A)
【文献】 特表2011−505003(JP,A)
【文献】 特表2009−506919(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0054089(US,A1)
【文献】 特開2005−318366(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 15/00−18/08
H03H 3/007−3/06、
9/00−9/76
H03B 5/30−5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変形させて使用する本体(5、15)を備える、ゼンマイ−テンプタイプ、音叉タイプ又はMEMSタイプの温度補償型共振器(1、11)であって、
前記本体(5、15)の、セラミックガラスのZerodurで形成されるコア(8、18)と、
金属、金属合金、炭化ケイ素、窒化ケイ素、クロム、チタン、酸化ゲルマニウム(GeO2)、酸化タンタル(Ta25)、酸化ジルコニウム、ハフニウム、二酸化テルル(TeO2)、二酸化ケイ素(SiO2)から選択されたいずれかの要素によって形成される、前記本体(5、15)の少なくとも一部分に設けられるコーティング(2、4、6、12、14、16)とを含み、
前記選択された要素のコーティング(2、4、6、12、14、16)の温度によるヤング率の変動(TEC)は、前記コア(8、18)の温度によるヤング率の変動(TEC)に対して反対符号であり、これによって前記共振器の温度による、少なくとも1次温度係数(α、β)の周波数変動が実質的にゼロとなることを特徴とする、温度補償型共振器(1、11)。
【請求項2】
前記本体(5、15)は、面の対が同一である実質的に四辺形状の断面を含むことを特徴とする、請求項に記載の共振器(1、11)。
【請求項3】
前記本体(5、15)は、面が完全にコーティングされた実質的に四辺形状の断面を含むことを特徴とする、請求項に記載の共振器(1、11)。
【請求項4】
前記本体(5、15)は、前記コア(8、18)と前記コーティング(2、4、6、12、14、16)との間にプライマ層を含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の共振器(1、11)。
【請求項5】
前記本体(5)は、それ自体が螺旋状に巻かれてヒゲゼンマイを形成する棒体であり、慣性はずみ車に連結されることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の共振器(1)。
【請求項6】
前記本体(15)は、音叉を形成する、対称に設置される少なくとも2つの棒体(17、19)を含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の共振器(11)。
【請求項7】
前記本体(5、15)は、MEMS共振器であることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の共振器(1、11)。
【請求項8】
請求項1〜のいずれか1項に記載の少なくとも1つの共振器(1、11)を含むことを特徴とする、時計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1次温度係数及び最終的に2次温度係数が実質的にゼロであるタイムベース
又は周波数ベースを製造するための、ゼンマイ−テンプタイプ、音叉タイプ又はより一般
にはMEMSタイプの温度補償型共振器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、COSC(スイス公式クロノメーター検定協会)の認証プロセスの温度
、即ち+8〜+38℃付近において温度係数を実質的にゼロにするために二酸化ケイ素で
コーティングされたシリコン製のヒゲゼンマイを開示している。同様に、特許文献2は、
同様の温度範囲内において、ヤング率の変動が小さいという同様の特性を有するMEMS
共振器を開示している。
【0003】
しかしながら、上述の開示における周波数変動は、その応用例によっては複雑な補正を
必要とする。例えばCOSCの認証を受けることができる電子クオーツ式腕時計の場合、
温度測定に基づく電子式の補正を実行しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許第1422436号
【特許文献2】国際公開特許第2008/043727号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、少なくとも1次温度係数が温度補償されるセラミック共振器を提供す
ることによって、上述の欠点の全て又は一部を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従って本発明は、変形させて使用する本体を含み、この本体のコアがセラミックで形成
された温度補償型共振器であって、本体の少なくとも一部分は少なくとも1つのコーティ
ングを含み、そのコーティングの温度によるヤング率の変動は、コアに使用するセラミッ
クの温度によるヤング率の変動に対して反対符号であり、これによって上記共振器の温度
による、少なくとも1次温度係数の周波数変動が実質的にゼロとなることを特徴とする、
温度補償型共振器に関する。
【0007】
本発明によると有利には、変形させて使用する共振器の本体は、1つ又は2つの次数を
補償するための単一のコーティングを含んでいてもよい。よって、コーティング材料の各
次数の大きさ及び符号に応じて、少なくとも1次係数を補償するようにコーティングの厚
さを計算する。
【0008】
本発明の他の有利な特徴によると、
−本体のコアはガラス、金属ガラス、工業用セラミック又はセラミックガラスを含み;
−本体は、面の対が同一である実質的に四辺形状の断面を含み;
−本体は、面が完全にコーティングされた実質的に四辺形状の断面を含み;
−上記少なくとも1つのコーティングは、湿気に対するバリアを形成し;
−上記少なくとも1つのコーティングは導電性であり;
−本体は、コアと上記少なくとも1つのコーティングとの間にプライマ層を含み;
−本体は、それ自体が螺旋状に巻かれてヒゲゼンマイを形成する棒体であり、慣性はず
み車に連結され;
−本体は、音叉を形成する、対称に設置される少なくとも2つの棒体を備え;
−本体はMEMS共振器である。
【0009】
最後に、本発明はまた、例えば時計等のタイムベース又は周波数ベースであって、上述
の変形例のいずれかによる少なくとも1つの共振器を含むことを特徴とする、タイムベー
ス又は周波数ベースにも関する。
【0010】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して非限定的な例として挙げる以下の
詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、ゼンマイ−テンプ共振器の一部分の斜視図である。
図2図2は、図1のヒゲゼンマイの代表的な断面図である。
図3図3は、本発明による共振器の他の断面図である。
図4図4は、本発明による共振器の他の断面図である。
図5図5は、音叉タイプの共振器の概略斜視図である。
図6図6は、本発明による共振器の他の断面図である。
図7図7は、本発明による共振器の他の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
先に説明したように、本発明は、ゼンマイ−テンプタイプ若しくは音叉タイプ、又はよ
り一般にはMEMS(微小電気機械システム)タイプのものであってもよい共振器を含む
時計に関する。本発明の説明を簡略化するために、以下にはゼンマイ−テンプタイプ及び
音叉タイプに関する応用例のみを示す。しかしながら当業者は、共振器の他の応用例を、
以下の教示から何ら困難を伴うことなく達成できる。
【0013】
定義として、共振器の周波数の相対的変動は、以下の関係式:
【0014】
【数1】
【0015】
に従い、式中、
は、周波数の相対的変動(ppm又は10-6)であり;
−Aは、基準点に応じた定数(ppm)であり;
−T0は、基準温度(℃)であり;
−αは、1次温度係数(ppm・℃-1)であり;
−βは、2次温度係数(ppm・℃-2)であり;
−γは、3次温度係数(ppm・℃-3)である。
【0016】
更に、熱弾性係数(TEC)は、温度によるヤング率の相対的変動を表す。従って、以
下で使用する用語「α」及び「β」は、それぞれ1次及び2次温度係数、即ち温度による
共振器の相対的な周波数変動を表す。用語「α」及び「β」は、共振子本体の熱弾性係数
及び本体の熱膨張係数によって決まる。更に、用語「α」及び「β」はまた、例えばゼン
マイ−テンプ共振器用の(慣性はずみ車を形成する)テンプ等、いずれの別個の慣性ブロ
ックに固有の係数を考慮に入れている。
【0017】
タイムベース又は周波数ベースのための共振器全体の振動を維持する必要が有るため、
その温度依存性は、同様に保守システムに対しても可能な限り貢献する。
【0018】
従って、最も重要なパラメータは熱弾性係数(TEC)であり、これを「CTE」、即
ち膨張係数に関わる「熱膨張定数(Constant of Thermal Expa
nsion)」と混同してはならない。
【0019】
大抵の金属の熱弾性係数(TEC)は大きく負の値を取り、−1000ppm・℃-1
度である。よって、これらを使用してヒゲゼンマイを製造することは想定できない。この
問題に対処するためにNivarox CT等の複合合金が開発されている。しかしなが
ら、これら複合合金は、特にその製造に関して対処しがたい難点を残している。
【0020】
本発明は有利には、上記共振器を形成するための代替セラミック材料に関する。セラミ
ックはガラス化した本体若しくはガラス化していない本体を有する物品、結晶構造若しく
は部分結晶構造を有する物品、又はガラス製の物品として考えることができ、その本体は
、本質的に無機質の金属又は非金属物質で形成され、冷却すると凝固する溶融物によって
形成されるか、又は熱の作用によって同時に若しくは順に形成及び仕上げられる。
【0021】
よって、本発明によるセラミックは、単純ガラス、金属ガラス、炭化ケイ素等の工業用
セラミック又はセラミックガラスを包含する。よって、本発明によると有利には、セラミ
ック共振器は少なくとも1つのコーティングを含み、その温度によるヤング率の変動は、
コアに使用されるセラミックの温度によるヤング率の変動に対して反対符号であり、これ
によって、上記共振器の温度による1次温度係数の周波数変動が実質的にゼロとなる。
【0022】
また、本体の移動によって、本体の軌道に影響を及ぼすことができる静電気力が生成さ
れるのを防止するために、コーティングが導電性であると有利である。最後に、コーティ
ングが例えば窒化ケイ素等、湿気に対するバリアを形成できるような透過性を有するもの
であることが好ましい。
【0023】
図1、2に示す例にはヒゲゼンマイ1が示されており、その本体5はヒゲ玉3と一体で
あり、またその1次温度係数α又は2次温度係数βは、コア8及びコーティング6それぞ
れに対して2つの材料を使用することによって補償される。図2はヒゲゼンマイ1の本体
5の断面を示し、これはその四辺形状の断面をよりはっきりと示すものである。よって本
体5を、その長さl、高さh及び厚さeによって画定できる。
【0024】
図2は、コア8が完全にコーティングされている例を示す。当然、図2は1つの非限定
的な例を示しているにすぎない。よってヒゲゼンマイ1は、図3、4に示す例におけるよ
うに、本体5の1つ若しくは複数の面又は外側表面全体等、本体5の少なくとも一部分上
にコーティング2、4、6を含んでいてもよい。情報として、コーティング2、4、6は
コア8の寸法に対して正確な縮尺ではなく、これは各部分の位置をよりわかりやすく示す
ためである。
【0025】
従って、本発明による本体は、非限定的に、実質的に四辺形状である断面を含んでおり
、その単一の面はコーティングされているか、又はその複数の面の対が同一であるか、又
はその面全体が一様にコーティングされているか若しくは一様でない様式でコーティング
されていることが明らかである。
【0026】
同様に、本発明によると有利には、図5に音叉タイプの共振器11を示す。共振器の本
体15は、振動するよう構成された2つのアーム17、19に接続される基部13によっ
て形成される。例として、使用する音叉11は:リバースタイプ、即ち基部13が2つの
フリッパアーム17、19(即ち2つのアーム17、19がその端部にフリッパ20、2
2を有する)の間に延在するタイプ;及び溝付きタイプ、即ち2つのアーム17、19が
溝24、26を備えるタイプのものである。しかしながら、網羅的なものではないがリバ
ースタイプ及び/又は溝付きタイプ及び/又は円錐形タイプ及び/又はフリッパタイプで
あってもよい、音叉の可能な多数の変形例があることは明らかである。
【0027】
本発明によると有利には、音叉11は、本体15のコア18上への層12、14、16
の蒸着によって補償される1次及び係数α及び2次温度係数βを有する。図6、7は、音
叉11の本体15の、図5に示す平面A−Aに沿った2つの網羅的な断面の例を示す。こ
の溝付きの四辺形状の断面は、本体15のコア18が、本体15の1つ若しくは複数の面
、又は外側表面全体等、本体15の少なくとも一部分上において、少なくとも1つのコー
ティング12、14、16で覆われていることを示す。前記第1の例と同様、コーティン
グ12、14、16はコア18の寸法に対して正確な縮尺ではなく、これは各部分の位置
をよりわかりやすく示すためのものである。
【0028】
共振器1、11のコア8、18はセラミックで形成される。しかしながら、多様な種類
のセラミックが存在する。低い熱弾性係数(TEC)及び膨張係数(αspi)を有するセ
ラミックが好ましいのはこのためである。
【0029】
従って、溶融石英とも呼ばれる石英ガラスを使用できる。「石英(quartz)」と
いう単語の使用が示唆するのとは反対に、これは結晶性材料ではなく、非晶質シリカであ
る。
【0030】
溶融石英の製造方法に応じて、得られる熱弾性係数(TEC)は一般に小さい正の値、
即ち50〜250ppm・℃-1である。更に、溶融石英の膨張係数αspiは約0.5pp
m・℃-1であり、これは極めて低い値である。溶融石英を使用する例に関して、これは、
コーティング2、4、6、12、14、16は好ましくは負の値の熱弾性係数(TEC)
を有することを意味する。よって上述のように、このコーティングは金属若しくは金属合
金又は炭化ケイ素等の別のセラミックを含んでいてもよい。
【0031】
当然、アルカリケイ酸塩類、ホウケイ酸塩類又はアルミノケイ酸塩類からの他のガラス
を想定することも全く問題なく可能である。
【0032】
【表1】
【0033】
例として、Pyrex(登録商標)又はSchott(登録商標)BF33、AF45
ガラスを使用してもよい。
【0034】
【表2】
【0035】
ここで:
−αspiは材料の膨張係数(ppm・℃-1)であり;
−TECは熱弾性係数(ppm・℃-1)である。
【0036】
国際公開特許第2007/059876号(参照により本特許出願に援用される)にお
いて開示されたもののような光構造化性ガラスを想定することもできる。実際、フォトリ
ソグラフィによる製造方法は、熱弾性係数(TEC)の調整に関して極めて精度が高い。
最後に、例えばZerodur等のセラミックガラスを想定することもできる。
【0037】
上述のように、セラミックは正又は負の値の1次熱弾性係数(TEC)及び2次熱弾性
係数(TEC)を有してよいことは明らかである。コア8、18に対して使用される(1
つ又は複数の)コーティング2、4、6、12、14、16が正又は負の値の1次熱弾性
係数(TEC)及び2次熱弾性係数(TEC)を同様に含んでよいのはこのためである。
よって、共振器1、11を例えば、これもまたセラミック製であるコーティングによって
完全に又は部分的に覆われたセラミックコアで形成できることは明らかである。
【0038】
よって、コーティングは2、4、6、12、14、16の蒸着方法に応じて、クロム又
はチタン等のセラミックに対する良好な接着性を有する材料を選択することが好ましい場
合がある。しかしながら代替として、主コーティング2、4、6、12、14、16の前
にクロム又はチタン等のプライマ層を蒸着することによって、上記コーティングの接着性
及び/又は透過性を改善してもよい。
【0039】
最後に、コア8、18が負の値の1次熱弾性係数(TEC)又は2次熱弾性係数(TE
C)を有する場合、好ましくはコーティングとして酸化ゲルマニウム(GeO2)、酸化
タンタル(Ta25)及び/又は酸化ジルコニウム若しくはハフニウムを使用してよい。
【0040】
16mg・cm2の慣性を有する天輪を有する4Hz共振器について例を求めた。テン
プの膨張係数αbalは、共振器の周波数の温度依存に影響を及ぼす。
【0041】
ヒゲゼンマイに関して、コイルの高さh及び長さlは固定されており、厚さeだけを調
整して正しいトルクを得る。コイルの全表面を覆っていると考えられるコーティングの厚
さdを調整することにより、共振器の周波数の少なくとも1次温度係数αを補償する。
【0042】
ヒゲゼンマイのコア又はコーティングに使用する材料の特性を以下の表にまとめる。
【0043】
【表3】
【0044】
第1の例は、Schott(登録商標)が市販している、膨張係数が実質的にゼロであ
るZerodur製ヒゲゼンマイを、金属(ここではAlの層)でコーティングすること
からなる。
【0045】
化学蒸着(CVD)によって蒸着されるSiCの層でこのガラスをコーティングするこ
ともできる。CVD−SiCは、機械的及び化学的な耐性を有すると考えられる多結晶性
材料である。SiCはまた結晶形態、例えば6H−SiCの名称では六方晶の形態でも存
在する。後者の特性は多結晶形状のものとは異なる。以下の例では、これをSiO2で補
償する。
【0046】
最後に、TeO2の層で補償される金属ガラスから最後の例を取る。
【0047】
異なる複数の例を以下の表にまとめる。
【0048】
【表4】
図1-2】
図3
図4
図5
図6
図7