特許第6893624号(P6893624)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6893624
(24)【登録日】2021年6月4日
(45)【発行日】2021年6月23日
(54)【発明の名称】金属外装パネル取付け金具
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/12 20060101AFI20210614BHJP
【FI】
   E04F13/12 101L
   E04F13/12 E
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-219191(P2019-219191)
(22)【出願日】2019年12月4日
(65)【公開番号】特開2021-88849(P2021-88849A)
(43)【公開日】2021年6月10日
【審査請求日】2020年5月14日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2019年6月19日株式会社セキノワークス見附工場において公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】592251031
【氏名又は名称】東栄ルーフ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100066821
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 建治
(74)【代理人】
【識別番号】100180149
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 修
(72)【発明者】
【氏名】早勢 勝美
(72)【発明者】
【氏名】加藤 始
(72)【発明者】
【氏名】中野 真樹
【審査官】 西村 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−131458(JP,A)
【文献】 特開平04−064655(JP,A)
【文献】 実開昭54−034226(JP,U)
【文献】 特開2007−211512(JP,A)
【文献】 特開2000−179076(JP,A)
【文献】 特開2006−124921(JP,A)
【文献】 実開平06−059520(JP,U)
【文献】 特開昭62−006050(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/12
E04F 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物における隣接する金属外装パネルの係合部に挾み込み支持する外側取付け金具と、前記建築物を構成する横胴縁に嵌着せしめる内側取付け金具と、前記2つの取付け金具を接続せしめる接続金具からなる金属外装パネル取付け金具であって、
前記外側取付け金具が、板状基板部の前方端部を折曲せしめて前記金属外装パネルの中、一方の金属外装パネルのポケット部と他方の金属外装パネルのハゼ部が係合して形成せしめられる係合部内に挾み込み可能な挾み込み部を延設せしめ、前記板状基板部の後方端部を前記挾み込み部と対向状に折曲せしめて前方接続部を形成せしめ、
前記内側取付け金具が、前記建築物を構成する断面四角形の横胴縁の3面と接触せしめ且前記横胴縁の上辺部を支える上辺固定部の前方端部を、上方向に折曲して前記外側取付け金具の前方接続部と対向する後方接続部を形成せしめ、前記後方接続部の左端部を前方向にして且直角状に折曲せしめて左辺補強部を、前記後方接続部の右端部を前方向にして且直角状に折曲せしめて右辺補強部を夫々形成せしめ、前記上辺固定部の前方端部を下方向へ直角状に折曲せしめて前側固定部を、且前記前側固定部の下方端部を内側方に直角状に折曲せしめて下辺固定部を形成せしめ、
前記外側取付け金具と前記内側取付け金具を、接続金具をもって接続せしめ、
前記外側取付け金具の挾み込み部が、前記板状基板部の前方端部を直角状に折曲せしめて第1挾み込み部を形成し、且前記挾み込み部の先端部を下方へ傾斜状に折曲する第2挾み込み部を形成せしめ、
前記外側取付け金具の挾み込み部が、前記前方接続部の先端部と、前記挾み込み部の先端部を、前記金属外装パネルの係合部への挾み込みが容易な間隙部が形成せしめられていることを特徴とする金属外装パネル取付け金具。
【請求項2】
前記外側取付け金具の前方接続部と、前記内側取付け金具の後方接続部に、夫々貫通孔が形成せしめられていることを特徴とする、請求項1に記載の金属外装パネル取付け金具。
【請求項3】
前記内側取付け金具が、左辺補強部の長さが前記外側取付け金具の板状基板部の長さより短く、且右辺補強部の長さが、前記左辺補強部の長さより短く形成せしめられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の金属外装パネル取付け金具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中層建築物の高さ方向に係合して伸長する多数枚の金属外装パネルと、該金属外装パネルの内側部位に取着せしめる横胴縁とを連接固定する金属外装パネル取付け金具の技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、中層建築物の金属外装パネルを取付け金具を使用して該建築物の胴縁へ取付け固定する中層建築物の金属外装パネルの取付け構造として、特許文献1(実開平6−59520号公報)が開示されている。
【0003】
前記特許文献1に係る中層建築物の金属外装パネルの取付け構造は、構成部材として2つの内側取付け金具42と外側取付け金具40によって構成されており、その中、図3に図示されているように、ポケット部12のくぼみ部30に受け入れられる外端部44と、ポケット空間21を外側から抱き込むポケット空間抱き込み部46を有する外側取付け金具40と、別設する内側取付け金具42と、これら2つの金具40、42を連結固定するボルト54とからなる構造である。
【0004】
また、特許文献1に記載の金属外装パネル取付け金具を構成する前記内側取付け金具42は、第1に建築物の断面四角形の胴ぶちと少なくとも3面の外側辺に接触する胴ぶち固定部52を有し、第2に金属外装パネル10の基部22に平行して延びている本体部50からなっている構成である。
【0005】
そして、前記開示の中層建築物の金属外装パネル取付け構造は、前記外側取付け金具40と前記内側取付け金具42がボルト54で締められている構造である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平6−59520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は以下のとおりである。
【0008】
本発明は、中層建築物の金属外装パネルの取付け金具の構成を外側取付け金具と内側取付け金具とし、前記外側取付け金具が中層建築物の高さ方向に係合して伸長する多数枚の金属外装パネルの係合部分を、挾み込み支持せしめる作業工程が極めて簡単且挾み込みやすい構造に形成せしめられていると共に、各辺を内側方に四辺形状に折曲せしめ、そのため前記隣接する2枚の金属外装パネルの係合部と、前記隣接係合せしめる多数枚の金属外装パネルの内側に配設の横胴縁との連接固定を、長期間にわたり強固に確保せしめると云う課題を解決した。
【0009】
さらに、本発明は、前記外側取付け金具と接続する内側取付け金具の構造を、前記横胴縁の上辺部を支える上辺固定部の前方端部を上方に折曲せしめ形成した後方接続部の左右両側端部に、夫々前方向に且直角状に折曲せしめて左辺補強部と右辺補強部を夫々形成せしめ、前記外側取付け金具が、前記隣接する2枚の金属外装パネルの係合部に挾み込み支持した際に、該外側取付け金具の挾み込み状態を強固に保持し、さらに左右への揺動を確実に防止し、前記金属外装パネルと横胴縁を、強固な固定を長期間確保せしめるとして課題を解決した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、建築物Kにおける隣接する金属外装パネルP、Pの係合部22に挾み込み支持する外側取付け金具aと、前記建築物Kを構成する横胴縁dに嵌着せしめる内側取付け金具bと、前記2つの取付け金具a、bを接続せしめる接続金具cからなる金属外装パネル取付け金具Aであって、
前記外側取付け金具aが、板状基板部1の前方端部2を折曲せしめて前記金属外装パネルP、Pの中、一方の金属外装パネルPのポケット部21と他方の金属外装パネルPのハゼ部23が係合して形成せしめられる係合部22内に挾み込み可能な挾み込み部3を延設せしめ、前記板状基板部1の後方端部4を前記挾み込み部3と対向状に折曲せしめて前方接続部5を形成せしめ、
前記内側取付け金具bが、前記建築物Kを構成する断面四角形の横胴縁dの3面と接触せしめ且前記横胴縁dの上辺部26を支える上辺固定部6の前方端部7を、上方向に折曲して前記外側取付け金具aの前方接続部5と対向する後方接続部8を形成せしめ、前記後方接続部8の左端部9を前方向にして且直角状に折曲せしめて左辺補強部10を、前記後方接続部8の右端部11を前方向にして且直角状に折曲せしめて右辺補強部12を夫々形成せしめ、前記上辺固定部6の前方端部13を下方向へ直角状に折曲せしめて前側固定部14を、且前記前側固定部14の下方端部15を内側方に直角状に折曲せしめて下辺固定部16を形成せしめ、
前記外側取付け金具aと前記内側取付け金具bを、接続金具cをもって接続せしめ、
前記外側取付け金具aの挾み込み部3が、前記板状基板部1の前方端部2を直角状に折曲せしめて第1挾み込み部3aを形成し、且前記挾み込み部3の先端部を下方へ傾斜状に折曲する第2挾み込み部3bを形成せしめ、
前記外側取付け金具aの挾み込み部3が、前記前方接続部5の先端部5aと、前記挾み込み部3の先端部3cを、前記金属外装パネルP、Pの係合部22への挾み込みが容易な間隙部3dが形成せしめられていることを特徴とする金属外装パネル取付け金具である。
【0011】
請求項2に記載の発明は、前記外側取付け金具aの前方接続部5と、前記内側取付け金具bの後方接続部8に、夫々貫通孔5b、8aが形成せしめられていることを特徴とする、請求項1に記載の金属外装パネル取付け金具である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、前記内側取付け金具bが、左辺補強部10の長さが前記外側取付け金具aの板状基板部1の長さより短く、且右辺補強部12の長さが、前記左辺補強部10の長さより短く形成せしめられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の金属外装パネル取付け金具である。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、上述のとおりであって、殊に本発明を構成する外側取付け金具によって建築物における隣接する金属外装パネルの係合部に、板状基板部の前方端部に折曲して形成の挾み込み部が、確実に挿し込まれ、前記外側取付け金具と接続金具によって強固に接続されている内側取付け金具の後方接続金具の左右両側溝部より折曲延設する左辺補強部と右辺補強部が、前記外側取付け金具の板状基板部の外側面と前方接続部の端部を外側方より抱え込んで、前記外側取付け金具の揺動を確実に阻止することができる利点がある。
【0014】
さらに、本発明の金属外装パネル取付け金具は、前記金属外装パネルと、前記金属外装パネルの内側方に位置する四角形状の横胴縁との連接固定を強固にし、中層建築物の寿命を延命できる優れた利点を有している。
【0015】
本発明は、また前記外側取付け金具の構造において、挾み込み部の先端部と前方接続部の先端部との間に間隙部を形成せしめることによって、内側取付け部と接続状態にある前記外側取付け部が、前記のように隣接し合う両金属外装パネルの係合部内への挾み込み作業を極めて簡単にして、且確実に取付け施工ができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の金属外装パネル取付け金具が金属外装パネルと横胴縁を接続固定して使用されている状態を示す一部切欠斜視図である。
【0017】
図2図1の金属外装パネル取付け金具の使用様態を平面視した状態の一部切欠平面図である。
【0018】
図3】同金属外装パネル取付け金具の使用状態を側面よりみた状態の左側面図である。
【0019】
図4】同金属外装パネル取付け金具が金属外装パネルと横胴縁に接続固定されている状態の一部切欠平面図である。
【0020】
図5】同金属外装パネルの係合状態を示す一部切欠拡大平面図である。
【0021】
図6】同外側取付け金具の平面図である。
【0022】
図7】同外側取付け金具の正面図である。
【0023】
図8】同内側取付け金具の左側面図である。
【0024】
図9】同図8の内側取付け金具の平面図である。
【0025】
図10】同接続金具を構成するボルトである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明の請求項1〜までの発明に関する発明の実施の形態は共通しているので、以下のとおり一括して説明する。
【0027】
図において、Kは立体駐車場、資材置場、スーパーマーケットその他の中層建築物である。
【0028】
Pは前記中層建築物を構成する金属外装パネルであって、該金属外装パネルPは、本体部の一端部にポケット部21が形成され、他端部にハゼ部23が形成されている。
【0029】
さらに前記金属外装パネルPの構成について説明すると、前記金属外装パネルPの本体部の一端部に形成せしめられたポケット部21は、先端部を傾斜状に折り込んで第1傾斜状部21aを、さらに前記第1傾斜状部21aの先端部を若干折曲せしめ第2傾斜状部21bを、さらに前記第2傾斜状部21bの先端部を上方に折曲せしめて第3傾斜状部21cを形成せしめる。
【0030】
つぎに前記金属外装パネルPの本体部の他端部に形成せしめられたハゼ部23について説明する。
【0031】
該ハゼ部23は、前記金属外装パネルPの本体部の他端部を下方に折曲せしめて第1傾斜状部23aを、さらに前記第1傾斜状部23aの先端部を内側方にして且上方へ折曲して上方折曲部23bを、前記上方折曲部23bの先端部を下方へ折曲せしめ第2傾斜状部23cを、前記第2傾斜状部23cの先端部を折曲せしめて差込み部24を夫々形成せしめる。
【0032】
以上が本発明において施工される金属外装パネルPであり、前記金属外装パネルPを嵌合せしめるときは、図1、2、4、5に図示するように、前記中層建築物Kとして、例えば立体駐車場として施工するとき、該駐車場の高さ方向に隣接せしめながら伸長する前記金属外装パネルP、Pの両側部に形成せしめられたポケット部21とハゼ部23を相互に嵌合させる(図2、4、5)。
【0033】
前記のようにして金属外装パネルP、Pの両側部のポケット部21とハゼ部23が嵌合せしめ形成された部位を本発明においては係合部22とする。
【0034】
図において、Aは本発明の金属外装パネル取付け金具であって、外側取付け金具aと内側取付け金具bと接続金具cから構成されている。以下各構成部材に関する実施例について夫々説明する。
【0035】
<外側取付け金具aに関する実施例>
本発明の外側取付け金具aは、図2、3、4、6、7等に図示されているように、板状基板部1の前方端部2を直角状に折曲せしめて所定の長さの第1挾み込み部3aを形成し、前記第1挾み込み部3aの先端部を下方へ傾斜状に折曲せしめて第2挾み込み部3bを形成せしめる。3cは前記第2挾み込み部3bの先端部である。
【0036】
つぎに前記板状基板部1の後方端部4を直角状に折曲せしめて前記第1挾み込み部3aと対向状にして且平行状に折曲せしめて前方接続部5を形成せしめる。5aは前記前方接続部5の先端部である。5bは前記前方接続部5に形成の貫通孔である。
【0037】
さらに前記外側取付け金具aは、前記第2挾み込み部3bの先端部3cと、前記前方接続部5の先端部5aとの間には、両パネルP、Pの係合部22に挾み込みが容易な間隙部3dが形成されている。
【0038】
以上が外側取付け金具aの構成である。
【0039】
<内側取付け金具bに関する実施例>
内側取付け金具bに関する実施例を説明する。
【0040】
前記内側取付け金具bは、前記外側取付け金具aと横胴縁dを強固に連接固定せしめる機能を有している。
【0041】
前記内側取付け金具bは、前記建築物Kを構成する断面四角形の横胴縁dの3面と接触せしめ且前記横胴縁dの上辺部26を支える上辺固定部6の前方端部7を、上方向にして且直角状に折曲して前記外側取付け金具aの前方接続部5と対向する後方接続部8を形成する。
【0042】
さらに、前記後方接続部8の左端部9を前方向にして且直角状に折曲せしめて左辺補強部10を、前記後方接続部8の右端部11を前方向にして且直角状に折曲せしめて右辺補強部12を形成する。その結果前記左右両辺補強部10、12が平行状に形成される(図8、9)。
【0043】
つぎに、前記上辺固定部6の前方端部13を下方向へ直角状に折曲せしめて前側固定部14を、且前記前側固定部14の下方端部15を内側方に直角状に折曲せしめて下辺固定部16を形成する。
【0044】
前記内側取付け金具bは、左辺補強部10の長さが前記外側取付け金具aの板状基板部1の長さよりも短く、且右辺補強部12の長さは、前記左辺補強部10の長さよりも短く形成せしめられている。
【0045】
そして前記内側取付け金具bの後方接続部8には、貫通孔8aが形成されている。
【0046】
<接続金具cに関する実施例>
接続金具cに関する実施例は以下のとおりである。
【0047】
図において、cは前記外側取付け金具aと前記内側取付け金具bを接続せしめる接続金具であって、以下の構成部材からなっている。
【0048】
図において、17は前記外側取付け金具aの接続部5に形成の貫通孔5bと前記内側取付け金具bの後方接続部8に形成の貫通孔8aに貫通せしめるボルトである。前記ボルト17にはナット18、ワッシャー19が嵌挿し締め付ける。
【0049】
図において、dは前記建築物Kを構成する横胴縁であって、前記建築物Kを構築せしめるときに使用される金属外装パネルP、Pの内側方に配設使用される。
【0050】
<本発明の金属外装パネル取付け金具Aの施工に関する実施例>
本発明の金属外装パネル取付け金具Aの施工に関する実施例を説明すると以下のとおりである。
【0051】
すなわち、本発明の金属外装パネル取付け金具Aは、図1、2、3、4に図示するように、垂直状に並列し隣接する金属外装パネルP、Pの左右両端部に形成のポケット部21とハゼ部23を嵌合せしめて形成された係合部22内に、前記接続金具cによって接続し、且緩められている一方の外側取付け金具aを構成している挾み込み部3と前方接続部5との間に形成されている間隙部3dを、嵌合せしめられている金属外装パネルP、Pのポケット部21とハゼ部23の嵌合部位に挿入せしめながら、第2挾み込み部3bを係合部22内に挿入する(図2、4)。
【0052】
つぎに、他方の緩められている内側取付け金具bを、上辺固定部6を前記横胴縁dの上辺部26に当接せしめ、前側固定部14が前記横胴縁dの前辺部27に、下辺固定部16が前記横胴縁dの下辺部28に当接し、前記内側取付け金具bが前記横胴縁dの3面を確実に抱き抱える。
【0053】
前記作業が終了したら前記接続金具cであるナット18を別設する締め付け工具(図面なし)によって締め付ければ、図2の図示状態から図1の図示状態に、前方接続部5と後方接続部8が対向して当該部位の金属外装パネル取付け金具Aの取り付け作業は終了となる。
【0054】
本発明の金属外装パネル取付け金具Aは、前記金属外装パネルP、Pと横胴縁dに接続されると、前記内側取付け金具bに折曲形成されている左辺補強部10と右辺補強部12が、前記外側取付け金具aの板状基板部1と前方接続部5の先端部5aを外側方より抱き抱え状態になって組立てられている。
【0055】
そのため、前記外側取付け金具aの挾み込み部3が前記金属外装パネルP、Pの左右両端部に形成されている係合部22とハゼ部23が嵌合しあって形成せしめられている係合部22内に確実に挿入し、前記建築物Kを構成する金属外装パネルP、Pと横胴縁dとの接続固定時において、前記外側取付け金具aが揺動することなく、建築物Kを構築せしめている金属外装パネルP、Pを長期間にわたり正常な状態を確保することができる。このような構造は、従来公開された公開実用新案公報には全く存しない。
【0056】
以上、実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
【符号の説明】
【0057】
A 金属外装パネル取付け金具
K 建築物
P 金属外装パネル
a 外側取付け金具
b 内側取付け金具
c 接続金具
d 横胴縁
1 板状基板部
2 前方端部
3 挾み込み部
3a 第1挾み込み部
3b 第2挾み込み部
3c 先端部
3d 間隙部
4 後方端部
5 前方接続
5a 先端部
5b 貫通孔
6 上辺固定部
7 前方端部
8 後方接続部
8a 貫通孔
9 左端部
10 左辺補強部
11 右端部
12 右辺補強部
13 前方端部
14 前側固定部
15 下方端部
16 下辺固定部
17 ボルト
18 ナット
21 ポケット部
21a 第1傾斜状部
21b 第2傾斜状部
21c 第3傾斜状部
22 係合部
23 ハゼ部
23a 第1傾斜状部
23b 上方折曲部
23c 第2傾斜状部
24 差込み部
26 上辺部
27 前辺部
28 下辺部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10