特許 6893685 ロードコーン

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】6893685

(24)【登録日】2021年6月4日

(45)【発行日】2021年6月23日

(54)【発明の名称】ロードコーン

(51)【国際特許分類】

   E01F 13/02 20060101AFI20210614BHJP

   E01F 9/654 20160101ALI20210614BHJP

【ＦＩ】

   E01F13/02 A

   E01F9/654

【請求項の数】9

【全頁数】23

(21)【出願番号】特願2017-89229(P2017-89229)

(22)【出願日】2017年4月28日

(65)【公開番号】特開2018-188796(P2018-188796A)

(43)【公開日】2018年11月29日

【審査請求日】2020年4月22日

(73)【特許権者】

【識別番号】516338464

【氏名又は名称】株式会社Ｋ工房

(74)【代理人】

【識別番号】100108442

【弁理士】

【氏名又は名称】小林 義孝

(72)【発明者】

【氏名】新堀 康浩

【審査官】 荒井 良子

(56)【参考文献】

【文献】 特開２０００−９６５２８（ＪＰ，Ａ）

【文献】 特開２００５−６８６７２（ＪＰ，Ａ）

【文献】 特開２００４−１０７９２４（ＪＰ，Ａ）

【文献】 登録実用新案第３１８４９４６（ＪＰ，Ｕ）

【文献】 特開平１０−２３７８３３（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】（Int.Cl.，ＤＢ名）

Ｅ０１Ｆ１／００

９／００−１５／１４

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

縦方向へ長い円錐形に成形されたロードコーンにおいて、
前記ロードコーンが、透明な合成樹脂から作られてその内部に設置されたＬＥＤディスプレイを有し、前記ＬＥＤディスプレイが、可撓性を有する透明なフレキシブル透明シート基板と、前記フレキシブル透明シート基板の外面に設置され、該フレキシブル透明シート基板の単位面積当たりに所定の数で配置されて所定パターンの画素を構成する複数のＬＥＤ素子とから形成され、
前記ロードコーンでは、前記複数のＬＥＤ素子を利用して前記フレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、前記ロードコーンの外側から前記フレキシブル透明シート基板を透して該ロードコーンの内部の様子を視認可能であることを特徴とするロードコーン。

【請求項2】

前記フレキシブル透明シート基板が、縦方向へ長い円錐形に成形され、前記ＬＥＤディスプレイが、前記円錐形に成形されたロードコーンの内周面にその外面を対向させた状態で該ロードコーンの内周面の略全域に取り付けられている請求項１に記載のロードコーン。

【請求項3】

前記ロードコーンが、可撓性を有して縦方向へ長い円錐形に成形されたコーン本体と、前記コーン本体の底部に位置するベースとを有し、前記コーン本体が、その周り方向へ延びていて縦方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の折曲部を有し、前記縦方向へ長い円錐形に成形されたフレキシブル透明シート基板が、その周り方向へ延びていて縦方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の折曲部を有し、前記ロードコーンでは、前記コーン本体と前記フレキシブル透明シート基板とをそれらの折曲部において折曲することで、前記コーン本体と前記フレキシブル透明シート基板との頂部がそれらの底部に移動して該コーン本体と該フレキシブル透明シート基板とが縦方向下方へ縮まり、該コーン本体と該フレキシブル透明シート基板とが略扁平に折り畳まれる請求項２に記載のロードコーン。

【請求項4】

前記ＬＥＤディスプレイが、前記フレキシブル透明シート基板の内面をその外面に取り付けた透明な支持プレートと、前記フレキシブル透明シート基板の外面をその内面に取り付けた透明な支持プレートとの少なくとも一方を含み、前記ロードコーンでは、前記複数のＬＥＤ素子を利用して前記フレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、前記ロードコーンの外側から前記フレキシブル透明シート基板と前記支持プレートとを透して該ロードコーンの内部の様子を視認可能である請求項１に記載のロードコーン。

【請求項5】

前記フレキシブル透明シート基板と前記支持プレートとが、縦方向へ長い円錐形に成形され、前記ＬＥＤディスプレイが、前記円錐形に成形されたロードコーンの内周面にその外面を対向させた状態で該ロードコーンの内周面の略全域に取り付けられている請求項４に記載のロードコーン。

【請求項6】

前記フレキシブル透明シート基板と前記支持プレートとが、縦方向へ長い円筒状に成形され、前記ＬＥＤディスプレイが、前記円錐形に成形されたロードコーンの内周面にその外面を対向させた状態で該ロードコーンの頂部と底部との間に延びている請求項４に記載のロードコーン。

【請求項7】

縦方向へ長い円錐形に成形されたロードコーンにおいて、
前記ロードコーンが、透明な合成樹脂から作られてその外周面に着脱可能に装着されるＬＥＤディスプレイを有し、前記ＬＥＤディスプレイが、所定面積の可撓性を有する透明なフレキシブル透明シート基板と、前記フレキシブル透明シート基板の外面に設置され、該フレキシブル透明シート基板の単位面積当たりに所定の数で配置されて所定パターンの画素を構成する複数のＬＥＤ素子とから形成され、
前記ロードコーンでは、前記複数のＬＥＤ素子を利用して前記フレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、前記ロードコーンの外側から前記フレキシブル透明シート基板を透して該ロードコーンの内部の様子を視認可能であることを特徴とするロードコーン。

【請求項8】

前記ＬＥＤディスプレイが、前記フレキシブル透明シート基板の内面をその外面に取り付けた透明な第１支持プレートと、前記フレキシブル透明シート基板の外面をその内面に取り付けた透明な第２支持プレートとを含み、前記ロードコーンでは、前記複数のＬＥＤ素子を利用して前記フレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、前記ロードコーンの外側から前記フレキシブル透明シート基板と前記第１および第２支持プレートとを透して該ロードコーンの内部の様子を視認可能である請求項７に記載のロードコーン。

【請求項9】

前記フレキシブル透明シート基板と前記第１および第２支持プレートとが、縦方向へ長い筒状の円錐台形状に成形され、前記ＬＥＤディスプレイが、前記円錐形に成形されたロードコーンの外周面にその内面を対向させた状態で該ロードコーンの外周面に嵌め込まれる請求項８に記載のロードコーン。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、縦方向へ長い円錐形に成形されたロードコーンに関する。

【背景技術】

【0002】

交通規制や工事現場等の区域の区分、混雑時の人の流れの整理、スポーツ競技での目印や選手の誘導、駐車場における整理や車の誘導、場所の確保、自動車やバイクの練習用、迷惑駐車対策等の保安器具としてロードコーンが使用されている。ロードコーンは、ゴムやポリ塩化ビニル、ポリエチレン等の合成樹脂から作られ、縦方向へ長い円錐形に成形されている。ロードコーンは、その縦方向の寸法が４５０ｍｍ〜７００ｍｍであり、人目に付き易いように赤や青、緑等の有彩色（原色）に着色されている。ロードコーンに係る発明が特許文献１や特許文献２に開示されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開２０１４−２０２００６号公報

【特許文献2】特開２０１５−０９８７０１号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

近年、爆発物を使用したテロ事件が頻発しているが、有彩色に着色されたロードコーンではその外側からその内部の様子を視認することができないから、爆発物やその他の危険物がロードコーンの内部に仕掛けられた場合、爆発物や危険物をロードコーンの外側から発見することができず、ロードコーンがテロ事件に利用されてしまう場合がある。ロードコーンが透明な材質で作られていれば、ロードコーンの外側から内部の様子を視認することができ、爆発物や危険物をロードコーンの外側から発見することはできるが、透明な材質で作られたロードコーンは、目立たず人目に付き難いから、保安器具としての機能を発揮することができない。

【0005】

本発明の目的は、その外側から内部の様子を視認することができ、爆発物や危険物が仕掛けられたとしても、爆発物や危険物を容易に発見することができるとともに、人目に付き易いように目立たせることができ、保安器具としての機能を十分に発揮することができるロードコーンを提供することにある。

【課題を解決するための手段】

【0006】

前記課題を解決するための本発明の前提は、縦方向へ長い円錐形に成形されたロードコーンである。

【0007】

前記前提における本発明の第１の特徴は、ロードコーンが、透明な合成樹脂から作られ、その内部に設置されて所定の動画または静止画を表示するＬＥＤディスプレイを有し、ＬＥＤディスプレイが、可撓性を有する透明なフレキシブル透明シート基板と、フレキシブル透明シート基板の外面に設置され、フレキシブル透明シート基板の単位面積当たりに所定の数で配置されて所定パターンの画素を構成する複数のＬＥＤ素子とから形成され、ロードコーンでは、複数のＬＥＤ素子を利用してフレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、ロードコーンの外側からフレキシブル透明シート基板を透してロードコーンの内部の様子を視認可能であることにある。

【0008】

前記第１の特徴を有する本発明の一例としては、フレキシブル透明シート基板が、縦方向へ長い円錐形に成形され、ＬＥＤディスプレイが、円錐形に成形されたロードコーンの内周面にその外面を対向させた状態でロードコーンの内周面の略全域に取り付けられている。

【0009】

前記第１の特徴を有する本発明の他の一例としては、ロードコーンが、可撓性を有して縦方向へ長い円錐形に成形されたコーン本体と、コーン本体の底部に位置するベースとを有し、コーン本体が、その周り方向へ延びていて縦方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の折曲部を有し、縦方向へ長い円錐形に成形されたフレキシブル透明シート基板が、その周り方向へ延びていて縦方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の折曲部を有し、ロードコーンでは、コーン本体とフレキシブル透明シート基板とをそれらの折曲部において折曲することで、コーン本体とフレキシブル透明シート基板との頂部がそれらの底部に移動してコーン本体とフレキシブル透明シート基板とが縦方向下方へ縮まり、コーン本体とフレキシブル透明シート基板とが略扁平に折り畳まれる。

【0010】

前記第１の特徴を有する本発明の他の一例としては、ＬＥＤディスプレイが、フレキシブル透明シート基板の内面をその外面に取り付けた透明な支持プレートと、フレキシブル透明シート基板の外面をその内面に取り付けた透明な支持プレートとの少なくとも一方を含み、ロードコーンでは、複数のＬＥＤ素子を利用してフレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、ロードコーンの外側からフレキシブル透明シート基板と支持プレートとを透してロードコーンの内部の様子を視認可能である。

【0011】

前記第１の特徴を有する本発明の他の一例としては、フレキシブル透明シート基板と支持プレートとが、縦方向へ長い円錐形に成形され、ＬＥＤディスプレイが、円錐形に成形されたロードコーンの内周面にその外面を対向させた状態でロードコーンの内周面の略全域に取り付けられている。

【0012】

前記第１の特徴を有する本発明の他の一例としては、フレキシブル透明シート基板と支持プレートとが、縦方向へ長い円筒状に成形され、ＬＥＤディスプレイが、円錐形に成形されたロードコーンの内周面にその外面を対向させた状態でロードコーンの頂部と底部との間に延びている。

【0013】

前記前提における本発明の第２の特徴は、ロードコーンが、透明な合成樹脂から作られ、その外周面に着脱可能に装着されて所定の動画または静止画を表示するＬＥＤディスプレイを有し、ＬＥＤディスプレイが、所定面積の可撓性を有する透明なフレキシブル透明シート基板と、フレキシブル透明シート基板の外面に設置され、フレキシブル透明シート基板の単位面積当たりに所定の数で配置されて所定パターンの画素を構成する複数のＬＥＤ素子とから形成され、ロードコーンでは、複数のＬＥＤ素子を利用してフレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、ロードコーンの外側からフレキシブル透明シート基板を透してロードコーンの内部の様子を視認可能であることにある。

【0014】

前記第２の特徴を有する本発明の一例としては、ＬＥＤディスプレイが、フレキシブル透明シート基板の内面をその外面に取り付けた透明な第１支持プレートと、フレキシブル透明シート基板の外面をその内面に取り付けた透明な第２支持プレートとを含み、ロードコーンでは、複数のＬＥＤ素子を利用してフレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、ロードコーンの外側からフレキシブル透明シート基板と第１および第２支持プレートとを透してロードコーンの内部の様子を視認可能である。

【0015】

前記第２の特徴を有する本発明の他の一例としては、フレキシブル透明シート基板と第１および第２支持プレートとが、縦方向へ長い筒状の円錐台形状に成形され、ＬＥＤディスプレイが、円錐形に成形されたロードコーンの外周面にその内面を対向させた状態でロードコーンの外周面に嵌め込まれる。

【発明の効果】

【0016】

第１の特徴を有するロードコーンによれば、それが透明な合成樹脂から作られているとともに、その内部に設置されたＬＥＤディスプレイを形成するフレキシブル透明シート基板が透明であり、複数のＬＥＤ素子を利用してフレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、ロードコーンの外側からフレキシブル透明シート基板を透してロードコーンの内部の様子を視認可能であるから、その外側から内部の様子を知ることができ、爆発物や危険物が仕掛けられたとしても、爆発物や危険物を容易に発見することができる。ロードコーンは、ロードコーンやフレキシブル透明シート基板が透明であったとしても、複数のＬＥＤ素子を利用してフレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示するから、その動画や静止画によってロードコーンを人目に付き易いように目立たせることができ、交通規制や工事現場等の区域の区分、混雑時の人の流れの整理、スポーツ競技での目印や選手の誘導、駐車場における整理や車の誘導、場所の確保、自動車やバイクの練習用、迷惑駐車対策等の保安器具としての機能を十分に発揮することができる。

【0017】

フレキシブル透明シート基板が縦方向へ長い円錐形に成形され、ＬＥＤディスプレイがその外面を円錐形に成形されたロードコーンの内周面に対向させた状態でロードコーンの内周面の略全域に取り付けられているロードコーンは、動画または静止画を表示中または非表示中であっても、その外側から内部の様子を知ることが可能であり、爆発物や危険物を容易に発見することができることはもちろん、ロードコーンの内周面の略全域に取り付けられたＬＥＤディスプレイにおいて所定の動画または静止画を表示することで、その動画や静止画によってロードコーンを人目に付き易いように確実に目立たせることができ、保安器具としての機能を十分に発揮することができる。

【0018】

ロードコーンが可撓性を有して縦方向へ長い円錐形に成形されたコーン本体とコーン本体の底部に位置するベースとを有し、コーン本体がその周り方向へ延びていて縦方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の折曲部を有し、縦方向へ長い円錐形に成形されたフレキシブル透明シート基板がその周り方向へ延びていて縦方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の折曲部を有し、コーン本体とフレキシブル透明シート基板とをそれらの折曲部において折曲することで、コーン本体とフレキシブル透明シート基板との頂部がそれらの底部に移動してコーン本体とフレキシブル透明シート基板とが縦方向下方へ縮まり、コーン本体とフレキシブル透明シート基板とが略扁平に折り畳まれるロードコーンは、ロードコーンの未使用時にそれをコンパクトに折り畳むことができ、収納に嵩張らず、多数のロードコーンを縦方向や横方向へ重ねた状態で保管することができる。

【0019】

ＬＥＤディスプレイがフレキシブル透明シート基板の内面をその外面に取り付けた透明な支持プレートとフレキシブル透明シート基板の外面をその内面に取り付けた透明な支持プレートとの少なくとも一方を含み、複数のＬＥＤ素子を利用してフレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、ロードコーンの外側からフレキシブル透明シート基板と支持プレートとを透してロードコーンの内部の様子を視認可能であるロードコーンは、支持プレートによってフレキシブル透明シート基板の遊動や折れ曲がり、不用意な折損を防ぐことができ、ロードコーンの内部にＬＥＤディスプレイをしっかりと固定することができる。ロードコーンは、所定の動画または静止画を表示中または非表示中であっても、ロードコーンの外側からフレキシブル透明シート基板や支持プレートを透してロードコーンの内部の様子を見ることができるから、その外側から内部の様子を知ることができ、爆発物や危険物が仕掛けられたとしても、爆発物や危険物を容易に発見することができる。ロードコーンは、ＬＥＤディスプレイにおいて所定の動画または静止画を表示することで、ロードコーンを人目に付き易いように目立たせることができ、保安器具としての機能を十分に発揮することができる。

【0020】

フレキシブル透明シート基板と支持プレートとが縦方向へ長い円錐形に成形され、ＬＥＤディスプレイがその外面を円錐形に成形されたロードコーンの内周面に対向させた状態でロードコーンの内周面の略全域に取り付けられているロードコーンは、動画または静止画を表示中または非表示中であっても、その外側から内部の様子を知ることが可能であり、爆発物や危険物を容易に発見することができることはもちろん、円錐形に成形されたロードコーンの内周面の略全域に取り付けられたＬＥＤディスプレイにおいて所定の動画または静止画を表示することで、その動画や静止画によってロードコーンを人目に付き易いように確実に目立たせることができ、保安器具としての機能を十分に発揮することができる。

【0021】

フレキシブル透明シート基板と支持プレートとが縦方向へ長い円筒状に成形され、ＬＥＤディスプレイがその外面を前記円錐形に成形されたロードコーンの内周面に対向させた状態でロードコーンの頂部と底部との間に延びているロードコーンは、動画または静止画を表示中または非表示中であっても、その外側からその内部の様子を知ることが可能であり、爆発物や危険物を容易に発見することができることはもちろん、円錐形に成形されたロードコーンの頂部と底部との間に延びるＬＥＤディスプレイにおいて所定の動画または静止画を表示することで、その動画や静止画によってロードコーンを人目に付き易いように確実に目立たせることができ、保安器具としての機能を十分に発揮することができる。

【0022】

第２の特徴を有するロードコーンによれば、それが透明な合成樹脂から作られているとともに、その外周面に着脱可能に装着されたＬＥＤディスプレイを形成するフレキシブル透明シート基板が透明であり、複数のＬＥＤ素子を利用してフレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、ロードコーンの外側からフレキシブル透明シート基板を透してロードコーンの内部の様子を視認可能であるから、その外側から内部の様子を知ることができ、爆発物や危険物が仕掛けられたとしても、爆発物や危険物を容易に発見することができる。ロードコーンは、ロードコーンやフレキシブル透明シート基板が透明であったとしても、複数のＬＥＤ素子を利用してフレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示するから、その動画や静止画によってロードコーンを人目に付き易いように目立たせることができ、交通規制や工事現場等の区域の区分、混雑時の人の流れの整理、スポーツ競技での目印や選手の誘導、駐車場における整理や車の誘導、場所の確保、自動車やバイクの練習用、迷惑駐車対策等の保安器具としての機能を十分に発揮することができる。

【0023】

ＬＥＤディスプレイがフレキシブル透明シート基板の内面をその外面に取り付けた透明な第１支持プレートとフレキシブル透明シート基板の外面をその内面に取り付けた透明な第２支持プレートとを含み、複数のＬＥＤ素子を利用してフレキシブル透明シート基板の外面に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、ロードコーンの外側からフレキシブル透明シート基板と第１および第２支持プレートとを透してロードコーンの内部の様子を視認可能であるロードコーンは、第１および第２支持プレートによってフレキシブル透明シート基板の遊動や折れ曲がり、不用意な折損を防ぐことができ、ロードコーンの外周面にＬＥＤディスプレイをしっかりと装着することができる。ロードコーンは、所定の動画または静止画を表示中または非表示中であっても、ロードコーンの外側からフレキシブル透明シート基板や第１および第２支持プレートを透してロードコーンの内部の様子を見ることができるから、その外側から内部の様子を知ることができ、爆発物や危険物が仕掛けられたとしても、爆発物や危険物を容易に発見することができる。ロードコーンは、ＬＥＤディスプレイにおいて所定の動画または静止画を表示することで、ロードコーンを人目に付き易いように目立たせることができ、保安器具としての機能を十分に発揮することができる。

【0024】

フレキシブル透明シート基板と第１および第２支持プレートとが縦方向へ長い筒状の円錐台形状に成形され、ＬＥＤディスプレイが円錐形に成形されたロードコーンの外周面にその内面を対向させた状態でロードコーンの外周面に嵌め込まれるロードコーンは、動画または静止画を表示中または非表示中であっても、その外側から内部の様子を知ることが可能であり、爆発物や危険物を容易に発見することができることはもちろん、円錐形に成形されたロードコーンの外周面に嵌め込まれた円錐台形状のＬＥＤディスプレイにおいて所定の動画または静止画を表示することで、その動画や静止画によってロードコーンを人目に付き易いように確実に目立たせることができ、保安器具としての機能を十分に発揮することができる。

【図面の簡単な説明】

【0025】

【図1】一例として示すロードコーンの斜視図。

【図2】図１のＡ−Ａ線端面図。

【図3】図１のＢ−Ｂ線矢視断面図。

【図4】他の一例として示すロードコーンの斜視図。

【図5】図４のＣ−Ｃ線端面図。

【図6】図４のＤ−Ｄ線矢視断面図。

【図7】他の一例として示すロードコーンの斜視図。

【図8】図７のＥ−Ｅ線端面図。

【図9】畳まれた状態の図７のロードコーンの斜視図。

【図10】他の一例として示すロードコーンの斜視図。

【図11】コーン本体からＬＥＤディスプレイを取り外した状態のロードコーンの斜視図。

【図12】図１０のＦ−Ｆ線端面図。

【発明を実施するための形態】

【0026】

一例として示すロードコーン１０Ａの斜視図である図１等の添付の図面を参照し、本発明に係るロードコーンの詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図２は、図１のＡ−Ａ線端面図であり、図３は、図１のＢ−Ｂ線矢視断面図である。図１では、縦方向を矢印Ｘ、径方向を矢印Ｙで示し、周り方向を矢印Ｚで示す。ロードコーン１０Ａ（ロードコーンを含む１０Ｂ〜１０Ｄ）は、交通規制や工事現場等の区域の区分、混雑時の人の流れの整理、スポーツ競技での目印や選手の誘導、駐車場における整理や車の誘導、場所の確保、自動車やバイクの練習用、迷惑駐車対策等の保安器具として使用される。

【0027】

図１に示すロードコーン１０Ａは、コーン本体１１およびベース１２と、ＬＥＤディスプレイ１３および紫外線遮蔽保護フィルム１４とから形成されている。コーン本体１１は、ゴムやポリ塩化ビニル、ポリエチレン、アクリル等の無色透明または有色透明（好ましくは無色透明）な所定厚みの合成樹脂（熱可塑性合成樹脂）から作られている。コーン本体１１は、頂部１５および底部１７と、頂底部１５，１７の間に延びる中間部１６とを有し、底部１７から頂部１５に向かうにつれて先細りの縦方向へ長い円錐形に成形されている。

【0028】

ベース１２は、コーン本体１１と同一の無色透明または有色透明（好ましくは無色透明）な所定厚みの合成樹脂（熱可塑性合成樹脂）から作られ、その平面形状が略四角形に成形されている。ベース１２は、コーン本体１１の底部１７に位置してコーン本体１１の底部１７から径方向外方へ張り出している。コーン本体１１とベース１２とは、それらが一体に成形されている。ベース１２には、図示はしていないが、ＯＮ／ＯＦＦスイッチやアンテナが設置され、ＬＥＤディスプレイ１３に電力を供給するバッテリー（電池）が交換可能に設置されている。コーン本体１１の頂部１５からベース１２までの縦方向の寸法は、通常、４５０ｍｍ〜７００ｍｍであるが、縦方向の寸法に特に制限はない。なお、ベース１２に電源コードが取り付けられ、その電源コードを所定の電源に接続することで、ＬＥＤディスプレイ１３に電力が供給されてもよい。

【0029】

ＬＥＤディスプレイ１３は、コーン本体１１の内部に設置・固定されている。ＬＥＤディスプレイ１３は、所定面積の無色透明または有色透明（好ましくは無色透明）なフレキシブル透明シート基板１８と、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に設置された複数のＬＥＤ素子２１（ＬＥＤチップ）と、フレキシブル透明シート基板１８の端部２２に設置された電子制御モジュール（図示せず）と、無色透明または有色透明（好ましくは無色透明）な２枚の支持プレート２３ａ，２３ｂとから形成されている。

【0030】

フレキシブル透明シート基板１８は、合成樹脂（熱可塑性合成樹脂）から作られた可撓性を有する所定面積の無色透明または有色透明（好ましくは無色透明）なシート（プラスチックシート）である。フレキシブル透明シート基板１８は、所定の曲率半径で円弧状に湾曲させることができるとともに、所定の角度で曲折する（折り曲げる）ことができる。フレキシブル透明シート基板１８は、その厚み寸法が０．２〜１．５ｍｍの範囲にある。フレキシブル透明シート基板１８は、外面１９および内面２０を有するとともに、頂部２４および底部２６と、頂底部２４，２６の間に延びる中間部２５とを有し、コーン本体１１と同様に、底部２６から頂部２４に向かうにつれて先細りの縦方向へ長い中空の円錐形に成形（変形）されている。

【0031】

それらＬＥＤ素子２１は、円錐形に成形されたフレキシブル透明シート基板１８の外面１９において縦方向へ等間隔離間して整然と並んでいるとともに、周り方向へ等間隔離間して整然と並んでいる。それらＬＥＤ素子２１は、縦方向と周り方向とへ並んだ状態でフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に設置・固定（マウント）されている。それらＬＥＤ素子２１は、それらが電気的に接続されているとともに、電子制御モジュールに電気的に接続されている。それらＬＥＤ素子２１は、光の３原色（Ｒ・Ｇ・Ｂ）に発光する。

【0032】

それらＬＥＤ素子２１は、６０００〜１００００ｍｃｄの超高輝度であり、広指向角を有する。フレキシブル透明シート基板１８の単位面積（１０ｍｍ×１０ｍｍ）当たりに配置されるＬＥＤ素子２１の数は、１〜１０個、好ましくは、２〜８個である。それらＬＥＤ素子２１は、所定の数毎（フレキシブル透明シート基板１８の所定の面積毎）にブロック化され、第１〜第ｎブロックを形成している。それらＬＥＤ素子２１は、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に配置されて所定パターンの画素を構成している。

【0033】

紫外線遮蔽保護フィルム１４は、合成樹脂（熱可塑性合成樹脂）から作られた可撓性を有する無色透明または有色透明（好ましくは無色透明）なフィルム（プラスチックフィルム）であり、フレキシブル透明シート基板１８と略同形同大（縦方向へ長い中空の円錐形）に成形されている。紫外線遮蔽保護フィルム１４は、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に配置され、所定の接合手段（接着剤や粘着テープ、縫製等）（図示せず）によってフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に貼着されている。紫外線遮蔽保護フィルム１４は、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に設置されたそれらＬＥＤ素子２１を包被（被覆）している。紫外線遮蔽保護フィルム１４は、紫外線を遮蔽し、紫外線のそれらＬＥＤ素子２１への到達を阻止するとともに、それらＬＥＤ素子２１と外物との接触を防ぎ、それらＬＥＤ素子２１を損傷から保護する。

【0034】

電子制御モジュールは、それらＬＥＤ素子２１を第１〜第ｎブロック毎に一纏めに制御する。電子制御モジュールは、それらＬＥＤ素子２１の発光色を第１〜第ｎブロック毎に調整しつつ発光色を第１〜第ｎブロック毎に時系列に変化させ、それらＬＥＤ素子２１の輝度を第１〜第ｎブロック毎に調整しつつ輝度を第１〜第ｎブロック毎に時系列に変化させる。電子制御モジュールには、ベース１２に設置されたＯＮ／ＯＦＦスイッチやアンテナ、バッテリーが接続されている。電子制御モジュールは、光の３原色（Ｒ・Ｇ・Ｂ）に発光するそれらＬＥＤ素子２１を各種複数の色彩（可視光）に発光させることで、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に各種複数のフルカラーの動画（白黒を含む）（画像）または各種複数のフルカラーの静止画（白黒を含む）（画像）を連続的または間欠的に表示する。

【0035】

電子制御モジュールのメモリには、所定の動画または所定の静止画が格納（記憶）されている。電子制御モジュールは、そのインターフェイスにコンピュータ端末を接続し、コンピュータ端末から各種複数の動画または各種複数の静止画を転送し、それら動画またはそれら静止画をメモリに格納することができ、すでに格納した動画や静止画をあらたな動画や静止画に更新することができる。また、アンテナによって各種複数の動画または各種複数の静止画を受信し、受信した各種複数の動画または各種複数の静止画をメモリに格納することができ、すでに格納した動画や静止画をあらたな動画や静止画に更新することができる。

【0036】

電子制御モジュールは、メモリに格納された各種複数の動画または各種複数の静止画のうちの所定の動画または所定の静止画をメモリから抽出し、抽出した所定の動画または所定の静止画をフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に連続的または間欠的に表示することができる。なお、メモリに格納された各種複数の動画または各種複数の静止画をフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に順番に表示することができ、または、メモリに格納された１種類の動画または１種類の静止画をフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に順番に表示することができる。

【0037】

電子制御モジュールは、アンテナによって各種複数の動画または各種複数の静止画を受信し、それら動画や静止画をメモリに格納することなく、受信した各種複数の動画または各種複数の静止画のうちの所定の動画または所定の静止画をフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１２の外面）に連続的または間欠的に表示することもできる。なお、アンテナが受信した各種複数の動画または各種複数の静止画をフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に順番に表示することもでき、または、アンテナが受信した１種類の動画または１種類の静止画をフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に順番に表示することもできる。

【0038】

それら支持プレート２３ａ，２３ｂは、外面２７および内面２８を有するとともに、頂部２９および底部３１と、頂底部２９，３１の間に延びる中間部３０とを有し、コーン本体１１やフレキシブル透明シート基板１８と同様に、底部３１から頂部２９に向かうにつれて先細りの縦方向へ長い中空の円錐形に成形されている。支持プレート２３ａ，２３ｂは、無色透明または有色透明（好ましくは無色透明）な合成樹脂（熱可塑性合成樹脂）から作られている。支持プレート２３ａ，２３ｂには、透明なアクリル板を使用することが好ましいが、アクリル板の他に、透明な塩化ビニルや透明なポリカーボネート、透明なＰＥＴを使用することもできる。支持プレート２３ａ，２３ｂは、その厚み寸法が５〜１０ｍｍの範囲にある。

【0039】

それら支持プレート２３ａ，２３ｂは、所定の固定手段によってベース１２に固定されている。中空の円錐形に成形されたフレキシブル透明シート基板１８が支持プレート２３ａの外面２７に配置され、フレキシブル透明シート基板１８の内面２０が支持プレート２３ａの外面２７に所定の接合手段（接着剤や粘着テープ）（図示せず）によって取り付けられている。フレキシブル透明シート基板１８が支持プレート２３ｂの内面２８に配置され、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９が支持プレート２３ｂの内面２８に所定の接合手段（接着剤や粘着テープ）（図示せず）によって取り付けられている。

【0040】

フレキシブル透明シート基板１８の頂部２４が支持プレート２３ａ，２３ｂの頂部２９に位置し、フレキシブル透明シート基板１８の中間部２５が支持プレート２３ａ，２３ｂの中間部３０に位置するとともに、フレキシブル透明シート基板１８の底部２６が支持プレート２３ａ，２３ｂの底部３１に位置している。フレキシブル透明シート基板１８の内面２０が支持プレート２３ａの外面２７に取り付けられ、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９が支持プレート２３ｂの内面２８に取り付けられることで、フレキシブル透明シート基板１８が支持レート２３ａ，２３ｂに支持されている。フレキシブル透明シート基板１８の電子制御モジュールを取り付けた端部２２は、支持プレート２３ａ，２３ｂの底部３１に位置している。

【0041】

ロードコーン１０Ａでは、ＬＥＤディスプレイ１３（フレキシブル透明シート基板１８および支持プレート２３ａ，２３ｂ）が円錐形に成形され、ＬＥＤディスプレイ１３がコーン本体１１の頂部１５から底部１７に向かって延びており、ＬＥＤディスプレイ１３の外面（フレキシブル透明シート基板１８の外面１９）をロードコーン１０Ａ（コーン本体１１）の内周面３２に対向させた状態でＬＥＤディスプレイ１３がロードコーン１０Ａの内周面３２の縦方向と周り方向との略全域に取り付けられている。フレキシブル透明シート基板１８と支持プレート２３ａ，２３ｂとの頂部２４，２９がコーン本体１１の頂部１５に位置し、フレキシブル透明シート基板１８と支持プレート２３ａ，２３ｂとの中間部２５，３０がコーン本体１１の中間部１６に位置するとともに、フレキシブル透明シート基板１８と支持プレート２３ａ，２３ｂとの底部２６，３１がコーン本体１１の底部１７に位置している。

【0042】

ロードコーン１０Ａは、１つまたは複数のそれを道路や敷地、駐車場等に設置した後、ベース１２に設置されたＯＮ／ＯＦＦスイッチをＯＮにする。ＯＮ／ＯＦＦスイッチをＯＮにすると、電子制御モジュールのメモリに格納された所定の動画または所定の静止画が縦方向へ長い円錐形のＬＥＤディスプレイ１３の外面に表示される。また、アンテナによって受信された所定の動画または所定の静止画が縦方向へ長い円錐形のＬＥＤディスプレイ１３の外面に表示される。ＯＮ／ＯＦＦスイッチをＯＦＦにすると、ＬＥＤディスプレイ１３に対する動画や静止画の表示が停止する。ロードコーン１０Ａは、所定の動画または所定の静止画がＬＥＤディスプレイ１３の外面に表示され、その動画や静止画を透明なコーン本体１１を透して見ることができるから、ロードコーン１０Ａが目立ち、その存在を直ちに感知することができる。

【0043】

ロードコーン１０Ａは、コーン本体１１やベース１２、フレキシブル透明シート基板１８、支持プレート２３ａ，２３ｂが透明であるから、縦方向へ長い円錐形のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に所定の動画または静止画を非表示中に、ロードコーン１０Ａの外側（外面の側）からフレキシブル透明シート基板１８と支持プレート２３ａ，２３ｂとを透してロードコーン１０Ａの内部（内面の側）の様子を視認可能であることはもちろん、複数のＬＥＤ素子１３を利用して縦方向へ長い円錐形のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に所定の動画または静止画を表示中に、ロードコーン１０Ａの外側（外面の側）からフレキシブル透明シート基板１８と支持プレート２３ａ，２３ｂとを透してロードコーン１０Ａの内部（内面の側）の様子を視認可能である。

【0044】

ロードコーン１０Ａは、コーン本体１１やベース１２が透明な合成樹脂（熱可塑性合成樹脂）から作られているとともに、その内部に設置されたＬＥＤディスプレイ１３を形成するフレキシブル透明シート基板１８や支持歩レート２３ａ，２３ｂが透明であり、複数のＬＥＤ素子１３を利用して縦方向へ長い円錐形のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、円錐形に成形されたロードコーン１０Ａの外側（外面の側）からフレキシブル透明シート基板１８および支持プレート２３ａ，２３ｂを透してロードコーン１０Ａの内部（内面の側）の様子を視認可能であるから、その外側から内部の様子を知ることができ、爆発物や危険物が仕掛けられたとしても、爆発物や危険物を容易に発見することができる。

【0045】

ロードコーン１０Ａは、コーン本体１１やベース１２、フレキシブル透明シート基板１８、支持プレート２３ａ，２３ｂが透明であったとしても、複数のＬＥＤ素子２１を利用して縦方向へ長い円錐形のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に所定の動画（画像）または所定の静止画（画像）を表示するから、その動画や静止画によってロードコーン１０Ａを人目に付き易いように目立たせることができ、動画や静止画を表示したロードコーン１０Ａの存在を直ちに感知させることができるとともに、交通規制や工事現場等の区域の区分、混雑時の人の流れの整理、スポーツ競技での目印や選手の誘導、駐車場における整理や車の誘導、場所の確保、自動車やバイクの練習用、迷惑駐車対策等の保安器具としての機能を十分に発揮することができる。

【0046】

ロードコーン１０Ａは、縦方向へ長い円錐形に成形された支持プレート２３ａ，２３ｂにフレキシブル透明シート基板１８が支持されるから、支持プレート２３ａ，２３ｂによってフレキシブル透明シート基板１８の遊動や折れ曲がり、不用意な折損を防ぐことができ、フレキシブル透明シート基板１８の円錐形状を保持することができるとともに円錐形に成形されたロードコーン１０Ａの内部（内周面）にＬＥＤディスプレイ１３をしっかりと固定することができる。

【0047】

図４は、他の一例として示すロードコーン１０Ｂの斜視図であり、図５は、図４のＣ−Ｃ線端面図である。図６は、図４のＤ−Ｄ線矢視断面図である。図４では、縦方向を矢印Ｘ、径方向を矢印Ｙで示し、周り方向を矢印Ｚで示す。図４に示すロードコーン１０Ｂは、縦方向へ長い円錐形に成形されたコーン本体１１と、ＯＮ／ＯＦＦスイッチやアンテナ、バッテリー（電池）が設置された平面形状略四角形のベース１２と、ＬＥＤディスプレイ１３および紫外線遮蔽保護フィルム１４とから形成されている。コーン本体１１やベース１２は図１のロードコーン１０Ａのそれらと同一であるから、図１の説明を援用するとともに、図１と同様の符号を付すことで、コーン本体１１やベース１２の説明は省略する。

【0048】

ＬＥＤディスプレイ１３は、コーン本体１１の内部に設置・固定されている。ＬＥＤディスプレイ１３は、図１のロードコーン１０Ａのそれと同様の透明なフレキシブル透明シート基板１８と、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に設置された複数のＬＥＤ素子１３（ＬＥＤチップ）と、フレキシブル透明シート基板１８の端部２２に設置された電子制御モジュール（図示せず）と、透明な支持プレート２３とから形成されている。

【0049】

フレキシブル透明シート基板１８は、図１のロードコーン１０Ａのそれと同一であるが、その形状が図１のそれとは異なり縦方向へ長い円筒状に成形されている。フレキシブル透明シート基板１８は、その厚み寸法が０．２〜１．５ｍｍの範囲にある。それらＬＥＤ素子２１は、図１のロードコーン１０Ａのそれと同一であり、円筒状に成形されたフレキシブル透明シート基板１８の外面１９において縦方向へ等間隔離間して整然と並んでいるとともに、周り方向へ等間隔離間して整然と並んでいる。それらＬＥＤ素子２１は、縦方向と周り方向とへ並んだ状態でフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に設置・固定（マウント）されている。それらＬＥＤ素子２１は、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に配置されて所定パターンの画素を構成している。フレキシブル透明シート基板１８の単位面積（１０ｍｍ×１０ｍｍ）当たりに配置されるＬＥＤ素子２１の数は、１〜１０個、好ましくは、２〜８個である。

【0050】

紫外線遮蔽保護フィルム１４は、図１のロードコーン１０Ａのそれと同一であるが、フレキシブル透明シート基板１８と略同形同大（縦方向へ長い円筒状）に成形されている。紫外線遮蔽保護フィルム１４は、所定の接合手段（接着剤や粘着テープ、縫製等）（図示せず）によってフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に貼着されている。紫外線遮蔽保護フィルム１４は、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に設置されたそれらＬＥＤ素子２１を包被（被覆）している。電子制御モジュールは、図１のロードコーン１０Ａのそれと同一であるから、その説明は省略する。

【0051】

支持プレート２３は、図１のそれと同一であるが、その形状が図１のそれとは異なり縦方向へ長い円筒状に成形されている。支持プレート２３は、その厚み寸法が５〜１０ｍｍの範囲にある。支持プレート２３は、所定の固定手段によってベース１２に固定されている。支持プレート２３の外面２７には円筒状に成形されたフレキシブル透明シート基板１８が配置され、フレキシブル透明シート基板１８の内面２０が支持プレート２３の外面２７に所定の接合手段（接着剤や粘着テープ）（図示せず）によって取り付けられている。フレキシブル透明シート基板１８の内面２０が支持プレート２３の外面２７に取り付けられることで、フレキシブル透明シート基板１８が支持レート２３に支持されている。フレキシブル透明シート基板１８の電子制御モジュールを取り付けた端部２２は、支持プレート２３の底部３１に位置している。

【0052】

ロードコーン１０Ｂでは、ＬＥＤディスプレイ１４（フレキシブル透明シート基板１８および支持プレート２３）が円筒状に成形され、ＬＥＤディスプレイ１４がコーン本体１１の頂部１５から底部１７に向かって延びており、ＬＥＤディスプレイ１３の外面をロードコーン１０Ｂの内周面３２に対向させた状態でＬＥＤディスプレイ１３がロードコーン１０Ｂのコーン本体１１の縦方向と周り方向との略全域に取り付けられている。フレキシブル透明シート基板１８と支持プレート２３との頂部２４，２９がコーン本体１１の頂部１５に位置し、フレキシブル透明シート基板１８と支持プレート２３との中間部２５，３０がコーン本体１１の中間部１６に位置するとともに、フレキシブル透明シート基板１８と支持プレート２３との底部２６，３１がコーン本体１１の底部１７に位置している。

【0053】

ロードコーン１０Ｂは、１つまたは複数のそれを道路や敷地、駐車場等に設置した後、ベース１２に設置されたＯＮ／ＯＦＦスイッチをＯＮにする。ＯＮ／ＯＦＦスイッチをＯＮにすると、電子制御モジュールのメモリに格納された所定の動画または所定の静止画が縦方向へ長い円筒状のＬＥＤディスプレイ１３の外面に表示される。また、アンテナによって受信された所定の動画または所定の静止画が縦方向へ長い円筒状のＬＥＤディスプレイ１３の外面に表示される。ＯＮ／ＯＦＦスイッチをＯＦＦにすると、ＬＥＤディスプレイ１３に対する動画や静止画の表示が停止する。ロードコーン１０Ｂは、所定の動画または所定の静止画がＬＥＤディスプレイ１３の外面に表示され、その動画や静止画を透明なコーン本体１１を透して見ることができるから、ロードコーン１０Ｂが目立ち、その存在を直ちに感知することができる。

【0054】

ロードコーン１０Ｂは、コーン本体１１やベース１２、フレキシブル透明シート基板１８、支持プレート２３が透明であるから、縦方向へ長い円筒状のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に所定の動画または静止画を非表示中に、ロードコーン１０Ｂの外側（外面の側）からフレキシブル透明シート基板１８と支持プレート２３とを透してロードコーン１０Ｂの内部（内面の側）の様子を視認可能であることはもちろん、複数のＬＥＤ素子２１を利用して縦方向へ長い円筒状のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に所定の動画または静止画を表示中に、ロードコーン１０Ｂの外側（外面の側）からフレキシブル透明シート基板１８と支持プレート２３とを透してロードコーン１０Ｂの内部（内面の側）の様子を視認可能である。

【0055】

ロードコーン１０Ｂは、コーン本体１１やベース１２が透明な合成樹脂（熱可塑性合成樹脂）から作られているとともに、その内部に設置されたＬＥＤディスプレイ１３を形成するフレキシブル透明シート基板１８や支持歩レート２３が透明であり、複数のＬＥＤ素子２１を利用して縦方向へ長い円筒状のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、円錐形に成形されたロードコーン１０Ｂの外側（外面の側）からフレキシブル透明シート基板１８および支持プレート２３を透してロードコーン１０Ｂの内部（内面の側）の様子を視認可能であるから、その外側から内部の様子を知ることができ、爆発物や危険物が仕掛けられたとしても、爆発物や危険物を容易に発見することができる。

【0056】

ロードコーン１０Ｂは、コーン本体１１やベース１２、フレキシブル透明シート基板１８、支持プレート２３が透明であったとしても、複数のＬＥＤ素子２１を利用して縦方向へ長い円筒状のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に所定の動画（画像）または所定の静止画（画像）を表示するから、その動画や静止画によってロードコーン１０Ｂを人目に付き易いように目立たせることができ、動画や静止画を表示したロードコーン１０Ｂの存在を直ちに感知させることができるとともに、交通規制や工事現場等の区域の区分、混雑時の人の流れの整理、スポーツ競技での目印や選手の誘導、駐車場における整理や車の誘導、場所の確保、自動車やバイクの練習用、迷惑駐車対策等の保安器具としての機能を十分に発揮することができる。

【0057】

ロードコーン１０Ｂは、縦方向へ長い円筒状に成形された支持プレート２３にフレキシブル透明シート基板１８が支持されるから、支持プレート２３によってフレキシブル透明シート基板１８の遊動や折れ曲がり、不用意な折損を防ぐことができ、フレキシブル透明シート基板１８の円筒形状を保持することができるとともに円錐形に成形されたロードコーン１０Ｂの内部（内周面）にＬＥＤディスプレイ１３をしっかりと固定することができる。

【0058】

図７は、他の一例として示すロードコーン１０Ｃの斜視図であり、図８は、図７のＥ−Ｅ線端面図である。図９は、畳まれた状態の図７のロードコーン１０Ｃの斜視図である。図７では、縦方向を矢印Ｘ、径方向を矢印Ｙで示し、周り方向を矢印Ｚで示す。図７に示すロードコーン１０Ｃは、使用時に縦方向へ長い円錐形に成形されるコーン本体１１と、ＯＮ／ＯＦＦスイッチやアンテナ、バッテリー（電池）が設置された平面形状略四角形のベース１２と、ＬＥＤディスプレイ１３および紫外線遮蔽保護フィルム１４とから形成されている。

【0059】

コーン本体１１は、ゴムやポリ塩化ビニル、ポリエチレン、アクリル等の無色透明または有色透明（好ましくは無色透明）な合成樹脂シート（熱可塑性合成樹脂シート）から作られ、可撓性を有する。コーン本体１１は、頂部１５および底部１７と、頂底部１５，１７の間に延びる中間部１６とを有する。ロードコーン１０Ｃの使用時では、コーン本体１１が底部１７から頂部１５に向かうにつれて先細りの縦方向へ長い円錐形に成形される（変形する）。コーン本体１１の頂部１５および中間部１６並びに底部１７には、複数の折曲部３４が形成されている。折曲部３４は、コーン本体１１の周り方向へ延びていてコーン本体１１の頂部１５から底部１７に向かって縦方向へ所定寸法離間（等間隔離間）して並んでいる。コーン本体１１は、それら折曲部３４において縦方向へ折り畳むことができる。ベース１２は、図１のロードコーン１０Ａのそれと同一であるから、その説明は省略する。

【0060】

ＬＥＤディスプレイ１３は、コーン本体１１の内部に設置・固定されている。ＬＥＤディスプレイ１３は、所定面積の無色透明または有色透明（好ましくは無色透明）なフレキシブル透明シート基板１８と、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に設置された複数のＬＥＤ素子２１（ＬＥＤチップ）と、フレキシブル透明シート基板１８の端部２２に設置された電子制御モジュール（図示せず）とから形成されている。

【0061】

フレキシブル透明シート基板１８は、合成樹脂（熱可塑性合成樹脂）から作られた可撓性を有する所定面積の無色透明または有色透明（好ましくは無色透明）なシート（プラスチックシート）である。フレキシブル透明シート基板１８は、所定の曲率半径で円弧状に湾曲させることができるとともに、所定の角度で曲折する（折り曲げる）ことができる。したがって、ＬＥＤディスプレイ１３が可撓性を有し、ＬＥＤディスプレイ１３を所定の曲率半径で円弧状に湾曲させることができるとともに、所定の角度で曲折する（折り曲げる）ことができる。

【0062】

フレキシブル透明シート基板１８は、その厚み寸法が０．２〜１．５ｍｍの範囲にある。フレキシブル透明シート基板１８は、外面１９および内面２０を有するとともに、頂部２４および底部２６と、頂底部２４，２６の間に延びる中間部２５とを有する。ロードコーン１０Ｃの使用時では、コーン本体１１と同様に、フレキシブル透明シート基板１８が底部２６から頂部２４に向かうにつれて先細りの縦方向へ長い円錐形に成形される（変形する）。

【0063】

フレキシブル透明シート基板１８の頂部２４および中間部２５並びに底部２６には、複数の折曲部３５が形成されている。折曲部３５は、フレキシブル透明シート基板１８の周り方向へ延びていてフレキシブル透明シート基板１８の頂部２４から底部２６に向かって縦方向へ所定寸法離間（等間隔離間）して並んでいる。フレキシブル透明シート基板１８のそれら折曲部３５は、コーン本体１１に形成された折曲部３４と同一の位置に形成されている。フレキシブル透明シート基板１８は、それら折曲部３５において縦方向へ折り畳むことができる。

【0064】

それらＬＥＤ素子２１は、図１のロードコーン１０Ａのそれと同一であり、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９において縦方向へ等間隔離間して整然と並んでいるとともに、周り方向へ等間隔離間して整然と並んでいる。それらＬＥＤ素子２１は、縦方向と周り方向とへ並んだ状態でフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に設置・固定（マウント）されている。それらＬＥＤ素子２１は、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に配置されて所定パターンの画素を構成している。なお、それらＬＥＤ素子２１は、フレキシブル透明シート基板１８に形成された折曲部３５には存在しない。

【0065】

紫外線遮蔽保護フィルム１４は、図１のロードコーン１０Ａのそれと同一であり、フレキシブル透明シート基板１８と略同形同大（縦方向へ長い中空の円錐形）に成形されている。紫外線遮蔽保護フィルム１４は、所定の接合手段（接着剤や粘着テープ、縫製等）（図示せず）によってフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に貼着されている。紫外線遮蔽保護フィルム１４は、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に設置されたそれらＬＥＤ素子２１を包被（被覆）している。紫外線遮蔽保護フィルム１４は、フレキシブル透明シート基板１４のそれら折曲部３５において縦方向へ折り畳むことができる。電子制御モジュールは、図１のロードコーン１０Ａのそれと同一であるから、その説明は省略する。

【0066】

ロードコーン１０Ｃでは、コーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８（紫外線遮蔽保護フィルム１４を含む）とをそれらの折曲部３４，３５において折曲すると、図９に示すように、コーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８との頂部１５，２４がそれらの底部１７，２６に向かって縦方向下方へ移動し、コーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８とが縦方向下方へ縮まり、頂部１５，２４および中間部１６，２５が底部１７，２６に位置してコーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８とが略扁平に折り畳まれる。

【0067】

畳まれたロードコーン１０Ｃを使用可能状態にするには、図９の畳まれた状態からコーン本体１１の頂部１５を縦方向上方へ引き上げると、コーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８との折曲部３４，３５が展開し、コーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８との頂部１５，２４が縦方向上方へ移動し、コーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８とが縦方向上方へ伸長し、コーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８とが円錐形に変形する。

【0068】

使用可能状態のロードコーン１０Ｃでは、ＬＥＤディスプレイ１３（フレキシブル透明シート基板１８）が円錐形に成形され、ＬＥＤディスプレイ１３がコーン本体１１の頂部１５から底部１７に向かって延びている。ＬＥＤディスプレイ１３は、その外面をロードコーン１０Ｃの内周面３２に対向させた状態でロードコーン１０Ｃの内周面３２の縦方向と周り方向との略全域に取り付けられている。フレキシブル透明シート基板１８の頂部２４がコーン本体１１の頂部１５に位置し、フレキシブル透明シート基板１８の中間部２５がコーン本体１１の中間部１６に位置するとともに、フレキシブル透明シート基板１８の底部２６がコーン本体１１の底部１７に位置している。

【0069】

ロードコーン１０Ｃは、１つまたは複数のそれを道路や敷地、駐車場等に設置した後、ベース１２に設置されたＯＮ／ＯＦＦスイッチをＯＮにする。ＯＮ／ＯＦＦスイッチをＯＮにすると、電子制御モジュールのメモリに格納された所定の動画または所定の静止画が縦方向へ長い円錐形のＬＥＤディスプレイ３の外面に表示される。また、アンテナによって受信された所定の動画または所定の静止画が縦方向へ長い円錐形のＬＥＤディスプレイ１３の外面に表示される。ＯＮ／ＯＦＦスイッチをＯＦＦにすると、ＬＥＤディスプレイ１３に対する動画や静止画の表示が停止する。

【0070】

ロードコーン１０Ｃは、所定の動画または所定の静止画がＬＥＤディスプレイ１３の外面に表示され、その動画や静止画を透明なコーン本体１１を透して見ることができるから、ロードコーン１０Ｃが目立ち、その存在を直ちに感知することができる。使用後のロードコーン１０Ｃは、既述のように、コーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８（紫外線遮蔽保護フィルム１４を含む）とをそれらの折曲部３４，３５において折曲し、コーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８とを略扁平に折り畳む。

【0071】

ロードコーン１０Ｃは、コーン本体１１やベース１２、フレキシブル透明シート基板１８が透明であるから、円錐形に変形させた使用可能状態のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に所定の動画または静止画を非表示中に、ロードコーン１０Ｃの外側（外面の側）からフレキシブル透明シート基板１８を透してロードコーン１０Ｃの内部（内面の側）の様子を視認可能であることはもちろん、円錐形に変形させた使用可能状態のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に複数のＬＥＤ素子２１を利用して所定の動画または静止画を表示中に、ロードコーン１０Ｃの外側（外面の側）からフレキシブル透明シート基板１８を透してロードコーン１０Ｃの内部（内面の側）の様子を視認可能である。

【0072】

ロードコーン１０Ｃは、コーン本体１１やベース１２が透明な合成樹脂（熱可塑性合成樹脂）から作られているとともに、その内部に設置されたＬＥＤディスプレイ１３を形成するフレキシブル透明シート基板１８が透明であり、円錐形に変形させた使用可能状態のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に複数のＬＥＤ素子２１を利用して所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、円錐形に成形されたロードコーン１０Ｃの外側（外面の側）からフレキシブル透明シート基板１８を透してロードコーン１０Ｃの内部（内面の側）の様子を視認可能であるから、その外側から内部の様子を知ることができ、爆発物や危険物が仕掛けられたとしても、爆発物や危険物を容易に発見することができる。

【0073】

ロードコーン１０Ｃは、コーン本体１１やベース１２、フレキシブル透明シート基板１８が透明であったとしても、円錐形に変形させた使用可能状態のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に複数のＬＥＤ素子２１を利用して所定の動画（画像）または所定の静止画（画像）を表示するから、その動画や静止画によってロードコーン１０Ｃを人目に付き易いように目立たせることができ、動画や静止画を表示したロードコーン１０Ｃの存在を直ちに感知させることができるとともに、交通規制や工事現場等の区域の区分、混雑時の人の流れの整理、スポーツ競技での目印や選手の誘導、駐車場における整理や車の誘導、場所の確保、自動車やバイクの練習用、迷惑駐車対策等の保安器具としての機能を十分に発揮することができる。

【0074】

ロードコーン１０Ｃは、コーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８とをそれらの折曲部３４，３５において折曲することで、コーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８との頂部１５，２４がそれらの底部１７，２６に移動してコーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８とが縦方向下方へ縮まり、コーン本体１１とフレキシブル透明シート基板１８とが略扁平に折り畳まれるから、ロードコーン１０Ｃの未使用時にそれをコンパクトに折り畳むことができ、収納に嵩張らず、多数のロードコーン１０Ｃを縦方向や横方向へ重ねた状態で保管することができる。

【0075】

図１０は、他の一例として示すロードコーン１０Ｄの斜視図であり、図１１は、コーン本体１１からＬＥＤディスプレイ１３を取り外した状態のロードコーン１０Ｄの斜視図である。図１２は、図１０のＦ−Ｆ線端面図である。図１０では、縦方向を矢印Ｘ、径方向を矢印Ｙで示し、周り方向を矢印Ｚで示す。図１０に示すロードコーン１０Ｄは、縦方向へ長い円錐形に成形されたコーン本体１１と、平面形状略四角形のベース１２と、ＬＥＤディスプレイ１３および紫外線遮蔽保護フィルム１４とから形成されている。コーン本体１１やベース１２は図１のロードコーン１０Ａのそれらと同一であるから、図１の説明を援用するとともに、図１と同様の符号を付すことで、コーン本体１１やベース１２の説明は省略する。

【0076】

ＬＥＤディスプレイ１３は、コーン本体１１の外周面３３（外側）に着脱可能に装着される。ＬＥＤディスプレイ１３は、所定面積の無色透明または有色透明（好ましくは無色透明）なフレキシブル透明シート基板１８と、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に設置された複数のＬＥＤ素子２１（ＬＥＤチップ）と、フレキシブル透明シート基板１８の端部２２に設置された電子制御モジュール（図示せず）と、無色透明または有色透明（好ましくは無色透明）な第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂとから形成されている。

【0077】

フレキシブル透明シート基板１８は、図１のロードコーン１０Ａのそれと同一であるが、その形状が図１のそれとは異なり縦方向へ長い筒状の円錐台形状に成形されている。フレキシブル透明シート基板１８は、その厚み寸法が０．２〜１．５ｍｍの範囲にある。それらＬＥＤ素子２１は、図１のロードコーン１０Ａのそれと同一であり、筒状の円錐台形状に成形されたフレキシブル透明シート基板１８の外面１９において縦方向へ等間隔離間して整然と並んでいるとともに、周り方向へ等間隔離間して整然と並んでいる。それらＬＥＤ素子２１は、縦方向と周り方向とへ並んだ状態でフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に設置・固定（マウント）されている。それらＬＥＤ素子２１は、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に配置されて所定パターンの画素を構成している。フレキシブル透明シート基板１８の単位面積（１０ｍｍ×１０ｍｍ）当たりに配置されるＬＥＤ素子２１の数は、１〜１０個、好ましくは、２〜８個である。

【0078】

紫外線遮蔽保護フィルム１４は、図１のロードコーン１０Ａのそれと同一であるが、フレキシブル透明シート基板１８と略同形同大（縦方向へ長い筒状の円錐台形状）に成形されている。紫外線遮蔽保護フィルム１４は、所定の接合手段（接着剤や粘着テープ、縫製等）（図示せず）によってフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に貼着されている。紫外線遮蔽保護フィルム１４は、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９に設置されたそれらＬＥＤ素子２１を包被（被覆）している。電子制御モジュールは、図１のロードコーン１０Ａのそれと同一であるから、その説明は省略する。

【0079】

第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂは、図１のそれと同一であるが、その形状が図１のそれとは異なり縦方向へ長い筒状の円錐台形状に成形されている。第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂは、その厚み寸法が５〜１０ｍｍの範囲にある。第１支持プレート２３ａの外面２７には筒状の円錐台形状に成形されたフレキシブル透明シート基板１８が配置され、フレキシブル透明シート基板１８の内面２０が第１支持プレート２３ａの外面２７に所定の接合手段（接着剤や粘着テープ）（図示せず）によって取り付けられている。

【0080】

第２支持プレート２３ｂの内面２８には筒状の円錐台形状に成形されたフレキシブル透明シート基板１８が配置され、フレキシブル透明シート基板１８の外面１９が第２支持プレート２３ｂの内面２８に所定の接合手段（接着剤や粘着テープ）（図示せず）によって取り付けられている。第２支持プレート２３ｂには、図示はしていないが、ＯＮ／ＯＦＦスイッチやアンテナ、バッテリー（電池）が設置されている。フレキシブル透明シート基板１８の電子制御モジュールを取り付けた端部２２は、第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂの底部３１に位置している。フレキシブル透明シート基板１８は、第１支持プレート２３ａと第２支持プレート２３ｂとの間に配置され、第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂに挟まれた状態で、それら支持プレート２３ａ，２３ｂに支持されている。

【0081】

ロードコーン１０Ｄでは、ＬＥＤディスプレイ１３（フレキシブル透明シート基板１８、第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂ）が縦方向へ長い筒状の円錐台形状に成形され、ＬＥＤディスプレイ１３をコーン本体１１の頂部１５からコーン本体１１に嵌め込み、ＬＥＤディスプレイ１３をコーン本体１１の外周面３２に着脱可能に装着する。ＬＥＤディスプレイ１３をコーン本体１１の外周面３２に装着すると、ＬＥＤディスプレイ１３がコーン本体１１の中間部１５と頂部１５とに位置する。

【0082】

ロードコーン１０Ｄは、ＬＥＤディスプレイ１３をその外周面３３に装着した状態で、１つまたは複数のそれを道路や敷地、駐車場等に設置した後、第２支持プレート２３ｂに設置されたＯＮ／ＯＦＦスイッチをＯＮにする。ＯＮ／ＯＦＦスイッチをＯＮにすると、電子制御モジュールのメモリに格納された所定の動画または所定の静止画が縦方向へ長い円錐台形状のＬＥＤディスプレイ１３の外面に表示される。また、アンテナによって受信された所定の動画または所定の静止画が縦方向へ長い円錐台形状のＬＥＤディスプレイ１３の外面に表示される。ＯＮ／ＯＦＦスイッチをＯＦＦにすると、ＬＥＤディスプレイ１３に対する動画や静止画の表示が停止する。ロードコーン１０Ｄは、所定の動画または所定の静止画がＬＥＤディスプレイ１３の外面に表示され、その動画や静止画を見ることができるから、ロードコーン１０Ｄが目立ち、その存在を直ちに感知することができる。

【0083】

ロードコーン１０Ｄは、コーン本体１１やベース１２、フレキシブル透明シート基板１８、第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂが透明であるから、コーン本体１１の外周面３３に装着された縦方向へ長い円錐台形状のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に所定の動画または静止画を非表示中に、ロードコーン１０Ｄの外側からフレキシブル透明シート基板１８と第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂとを透してロードコーン１０Ｄの内部（内面の側）の様子を視認可能であることはもちろん、コーン本体１１の外周面３３に装着された縦方向へ長い円錐台形状のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９に複数のＬＥＤ素子２１を利用して所定の動画または静止画を表示中に、ロードコーン１０Ｄの外側（外面の側）からフレキシブル透明シート基板１８と第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂとを透してロードコーン１０Ｄの内部（内面の側）の様子を視認可能である。

【0084】

ロードコーン１０Ｄは、コーン本体１１やベース１２が透明な合成樹脂（熱可塑性合成樹脂）から作られているとともに、その外周面３３に着脱可能に装着されたＬＥＤディスプレイ１３を形成するフレキシブル透明シート基板１８や第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂが透明であり、複数のＬＥＤ素子２１を利用して縦方向へ長い円錐台形状のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に所定の動画または静止画を表示中または非表示中に、円錐形に成形されたロードコーン１０Ｄの外側からフレキシブル透明シート基板１８と第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂとを透してロードコーン１０Ｄの内部（内面の側）の様子を視認可能であるから、その外側から内部の様子を知ることができ、爆発物や危険物が仕掛けられたとしても、爆発物や危険物を容易に発見することができる。

【0085】

ロードコーン１０Ｄは、コーン本体１１やベース１２、フレキシブル透明シート基板１８、第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂが透明であったとしても、複数のＬＥＤ素子２１を利用して縦方向へ長い円錐台形状のフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に所定の動画（画像）または所定の静止画（画像）を表示するから、その動画や静止画によってロードコーン１０Ｄを人目に付き易いように目立たせることができ、動画や静止画を表示したロードコーン１０Ｄの存在を直ちに感知させることができるとともに、交通規制や工事現場等の区域の区分、混雑時の人の流れの整理、スポーツ競技での目印や選手の誘導、駐車場における整理や車の誘導、場所の確保、自動車やバイクの練習用、迷惑駐車対策等の保安器具としての機能を十分に発揮することができる。

【0086】

ロードコーン１０Ｄは、フレキシブル透明シート基板１８が第１支持プレート２３ａと第２支持プレート２３ｂとの間に配置され、第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂにフレキシブル透明シート基板１８が支持されるから、第１および第２支持プレート２３ａ，２３ｂによってフレキシブル透明シート基板１８の遊動や折れ曲がり、不用意な折損を防ぐことができ、ロードコーン１０Ｄの外周面３３にＬＥＤディスプレイ１３をしっかりと装着することができる。

【0087】

図１や図４、図７に示すロードコーン１０Ａ〜１０Ｃでは、電子制御モジュールに接続された光センサをベース１２に設置し、図１０に示すロードコーン１０Ｄでは、電子制御モジュールに接続された光センサを第２支持プレート２３ｂに設置し、ロードコーン１０Ａ〜１０Ｄの周囲の明るさを光センサによって検出することで、周囲が暗くなった日没後にフレキシブル透明シート基板１８の外面１９（ＬＥＤディスプレイ１３の外面）に所定の動画（画像）または所定の静止画（画像）を表示し、周囲が明るい日中に動画や静止画の表示を停止することもできる。

【符号の説明】

【0088】

１０Ａ ロードコーン
１０Ｂ ロードコーン
１０Ｃ ロードコーン
１０Ｄ ロードコーン
１１ コーン本体
１２ ベース
１３ ＬＥＤディスプレイ
１４ 紫外線遮蔽保護フィルム
１５ 頂部
１６ 中間部
１７ 底部
１８ フレキシブル透明シート基板
１９ 外面
２０ 内面
２１ ＬＥＤ素子
２２ 端部
２３ 支持プレート
２３ａ 第１支持プレート
２３ｂ 第２支持プレート
２４ 頂部
２５ 中間部
２６ 底部
２７ 外面
２８ 内面
２９ 頂部
３０ 中間部
３１ 底部
３２ 内周面
３３ 外周面
３４ 折曲部
３５ 折曲部

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】