(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態は、3次元(3D)空間の中に体積を含む3D表面をマッピングするための方法を提供し、該方法は、
3D表面を表す1組の3D頂点を獲得することと、
前記3D空間の中に、前記体積を切断する第1の平面、及び前記第1の平面に対して平行で、前記体積の外部にある第2の平面を画定し、それによって、前記3D頂点を、前記第1の平面と第2の平面との間にない第1の組の前記頂点、及び前記3D空間の中で前記第1平面と前記第2の平面との間に位置する第2の組の前記頂点に分割することと、
前記第1の平面の中に第1の投影された点を生成するように、前記第1の平面の上へ前記第1の組内の頂点を投影することと、
前記第1の平面からの第2の頂点のそれぞれの距離に対応するそれぞれの平行移動によって、前記第2の平面に対して平行なそれぞれの方向に前記第2の組内の前記頂点を平行移動させながら、前記第1の平面の上へ前記第2の組み内の前記頂点を投影し、それによって、前記第1の平面の中に第2の投影された点を生成することと、
前記3D表面の2次元(2D)表現として、前記第1及び第2の投影された点をともに画面上に投影することと、を含む。
【0009】
典型的に、本方法は、前記第1の組の頂点を、前記第1の平面に対して直角に、前記第1の平面の上へ投影することを含む。代替的に又は追加的に、本方法は、前記第2の組の頂点を、前記第1の平面に対して直角に、前記第1の平面の上へ投影することを含む。
【0010】
開示される実施形態において、前記それぞれの平行移動は、前記それぞれの距離に正比例する。
【0011】
更なる開示される実施形態において、前記それぞれの平行移動は、前記第1の平面に対して平行に測定される、前記第2の平面内の予め規定された点までの距離に対応する。典型的に、所与の頂点のそれぞれの平行移動の各々は、前記所与の頂点から前記予め規定された点までの前記距離に正比例する。
【0012】
代替の実施形態において、前記3D表面は、心腔の表面を含む。
【0013】
更なる代替の実施形態において、前記3D表面は、カテーテルの遠位先端部の3D表面を含む。前記3D表面は、前記遠位先端部の温度分布マップとすることができる。
【0014】
更に他の開示される実施形態において、前記第1及び第2の投影された点を表示することは、前記点を含む2D表面を形成することを含む。
【0015】
典型的に、前記3D表面は対称軸を含み、かつ前記2D表現は、前記対称軸に関して対称性を有する。
【0016】
一実施形態において、前記3D表面は、対称性を有していない。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、3次元(3D)空間の中に体積を含む3D表面をマッピングするための装置が更に提供され、該装置は、
前記3D表面の2次元(2D)表現を表示するように構成された画面と、
プロセッサであって、
前記3D表面を表す1組の3D頂点を獲得し、
前記3D空間の中に、前記体積を切断する第1の平面、及び前記第1の平面に対して平行で、前記体積の外部にある第2の平面を画定し、それによって、前記3D頂点を、前記第1の平面と第2の平面との間にない第1の組の頂点、前記3D空間の中で第1の平面と前記第2の平面との間に位置する第2の組の頂点とに分割し、
前記第1の平面内に第1の投影された点を生成するように、前記第1の平面の上へ前記第1の組の前記頂点を投影し、
前記第1の平面からの前記第2の頂点のそれぞれの距離に対応するそれぞれの平行移動によって、前記第2の平面に対して平行なそれぞれの方向に前記第2の組内の前記頂点を平行移動させながら、前記第1に平面上へ前記第2の組内の前記頂点を投影し、それによって、前記第1の平面内に第2の投影された点を生成し、
前記第1及び第2の投影された点を前記画面に転送するように構成されている、プロセッサと、を備える。
【0018】
本開示は、図面と併せて、以下の本開示の実施形態の詳細説明からより完全に理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0020】
概要
医療処置中には、典型的に、医師が処置を効果的に実行するために、執刀医師に提示することが必要な大量の情報がある。しかしながら、特に、患者の身体器官の3次元(3D)表現、又は温度分布などの実体の3Dマップの事例において、3D画像を2次元(2D)画面上に効果的に提示することは困難である。
【0021】
本発明の実施形態は、この問題点を克服するために使用することができる3D表面の提示を提供する。3D空間の中に体積を含む3D表面を表す1組の頂点を獲得する。2つの平行平面、すなわち、体積を切断する第1の平面、及び体積の外部にある第2の平面を画定する。2つの平面は、3D頂点を、2つ平面の間にない第1の組の頂点、及び2つの平面の間にある第2の組の頂点に分割する。
【0022】
第1の組の頂点は、典型的に、直角に第1の平面上へ投影され、よって、第1の組の投影された点を生成する。
【0023】
第2の組の頂点は、2つの変換、すなわち、平行移動及び投影を受ける。その投影は、典型的に、直角に第1の平面の上へなされる。その平行移動は、平面に対して平行であり、所与の頂点について、平行移動の量は、頂点の距離に対応し、また、典型的に、距離に正比例する。
【0024】
第1及び第2の投影された点は、3D表面の2D表現として画面に表示される。
【0025】
システムの説明
ここで、本発明の一実施形態による画像操作システム20の概略的な実例である、
図1を参照する。システム20は、典型的に、被験体30の身体器官に対する医療処置中に使用され、本明細書の説明において、該身体器官は、一例として、心臓22を含むと想定され、該システムは、心臓に対する測定から導出される3次元(3D)画像を視認するために適用される。しかしながら、システム20は、身体器官以外の実体の3D画像を含む、他の3D画像を視認するために適用することができることを理解されるであろう。
【0026】
システム20は、システムプロセッサ40によって制御することができ、該システムプロセッサは、心電図(ECG)モジュール44と通信する処理ユニット42と、プローブ追跡モジュール46と、温度モジュール48とを備える。モジュール44、46、及び48の機能は、下で説明される。プロセッサ40は、コンソール50の中に載置することができ、該コンソールは、典型的に、マウス又はトラックボールなどのポインティングデバイスを含む、動作制御装置52を備える。専門家32は、動作制御装置を使用して、プロセッサと対話し、該プロセッサは、下で説明されるように、システム20によって生成される結果を画面54上で専門家に提示するために使用することができる。
【0027】
プロセッサ40は、プロセッサのメモリ内に記憶されたソフトウェアを用いてシステム20を操作する。ソフトウェアは、例えば、ネットワークを介して、電子的形態でプロセッサ40にダウンロードされてもよいし、又は代替的若しくは追加的に、磁気メモリ、光メモリ、若しくは電子メモリなどの、非一時的な有形媒体上に提供かつ/若しくは記憶されてもよい。
【0028】
心臓22に対して処置を行うために、専門家32は、本明細書ではプローブとも称されるカテーテル24を心臓に挿入する。プローブ24の3D位置を追跡するために、プローブは、プローブの遠位先端部26の中へ設置されるセンサ28を備える。センサ28は、典型的に1つ以上のコイルであり、センサをトラバースした磁場に応じて信号を生成する。信号は、典型的に、プローブ24を介して処理ユニット42へ搬送され、該処理ユニットは、プローブ追跡モジュール46を使用して信号を分析し、よって、プローブの遠位先端部の3D場所及び3D配向を決定する。Diamond Bar,CAのBiosense Websterにより生産されているCarto(登録商標)システムは、本明細書に記載されるものと同様の追跡システムを用いて、被験体内に挿入されたプローブの遠位先端部の位置及び配向を追跡する。
【0029】
遠位先端部26は、典型的に、電極と接触して心臓22のある区画の電極電位を獲得する、電極34を備える。電極電位は、典型的にはプローブ24を介して、処理ユニット42に搬送され、該処理ユニットは、信号を分析するために、ECGモジュール46を使用する。分析は、典型的に、電極電位対時間のグラフを生成すること、並びに、電極が接触する心臓の区画の局所活性化時間(LAT)を決定することを含む。
【0030】
遠位先端部26はまた、典型的に熱電対を備える1つ以上の温度センサ49も有することができる。センサ49は、処理ユニット42へ搬送される信号を生成し、処理ユニットは、センサによって測定される温度を決定するために、温度モジュール48を使用する。
【0031】
プロセッサ40は、典型的に、遠位端部26に対する力を測定する力モジュール、調整された電力を電極28に提供するアブレーションモジュール、又は遠位端の別の電極などの、上で言及したモジュール以外のモジュールを含む。簡単にするために、このようなモジュールは
図1には示していない。Carto(登録商標)システムは、このようなモジュールを使用する。
【0032】
画面54は、プロセッサ40によって生成される結果を表示する。典型的に、ECGモジュール44からの結果として生じる信号は、1つ以上の電位対時間のグラフの形態で画面54上に提示され、このようなグラフの概略的な実施例60が
図1に例示される。しかしながら、結果として生じるECG信号はまた、上で言及されるLATなどの、ECG信号と関連付けられる他の結果を導出するために、プロセッサ40によって使用することもできる。プローブ追跡モジュール46からの結果は、心臓22の内面の3次元マップ64の形態で、並びに遠位先端部を心臓の中で移動させたときの遠位先端部26の位置を組み込んで、画面54上に提示することができ、このようなマップはまた、遠位先端部の場所でのLAT値などの他の値も組み込むことができる。
【0033】
温度モジュール48からの結果も、遠位先端部26の周りで測定される内面の温度分布の3次元マップ66の形態で、画面54上に提示される。
【0034】
マップ64及びマップ66などのマップは、画面54の2次元(2D)表面に提示される3次元表面のマップである。典型的に、双方のマップに組み込まれる大量の情報があり、このような情報は、とりわけ、マップの真の3次元表現から2次元表面への低減のため、理解することがますます困難になる。本発明の実施形態は、マップの選択された特徴の理解を高めるために、マップ64又はマップ66などのマップの画面54上への提示を操作するための方法を専門家32に提供する。
【0035】
図2は、本発明の一実施形態による、3次元(3D)表面の提示を操作する際にプロセッサ40によって行われる工程のフローチャートである。以下の説明では、一例として、マップ66が導出される3Dメッシュに対してプロセッサ40が動作すると想定して、フローチャートの工程が説明される。
【0036】
図3は、本発明の一実施形態による、マップ66が導出される3Dメッシュ100の概略図である。メッシュ100は、対称軸101を有するドーム形状であり、また、複数の頂点102を備える。頂点及びメッシュは、3D空間の中に体積を含む表面の一部である。
【0037】
フローチャートの最初の工程150において、プロセッサ40は、任意の好都合な手段によって、xyz基準系108上に形成される頂点の3次元値を獲得する。例えば、メッシュ100は、遠位先端部26に対応するので、プロセッサは、遠位先端部のジオメトリーから頂点の3D値を生成することができる。メッシュを生成するために、プロセッサ40は、当技術分野で知られている接続のための方法を使用して、ラインセグメントによって頂点102を接続する。プロセッサ40は、典型的に、ラインセグメントを滑らかに接続する3D表面でメッシュを覆うことによって、3Dメッシュ100から3次元マップを生成し、その後に、異なる色の形態で温度を3D表面に組み込んでマップ66を生成する。しかしながら、簡単にするために、フローチャートの以下の説明は、プロセッサがメッシュ100に対して動作すると想定する。
【0038】
平面を画定する工程152において、専門家32は、制御装置52を使用してメッシュ100を分割するための2つの平行平面104、106を画定する。
図4は、本発明の一実施形態による、基準系108上に描画されるメッシュ100の平面及び102C、102D、102P、及び102Lと称される4つの頂点102を例示する図である。簡単にするために、本明細書の説明では、頂点102C、102D、102P、及び102Lがそれぞれの座標(x
C,y
C,z
C)、(x
D,y
D,z
D)、(x
P,y
P,z
P)、及び(x
L,y
L,z
L)を有すると想定され、2つの平面がy軸に対して直角な水平xz平面と想定され、y軸が垂直であると想定される。しかしながら、当業者は、この説明を、y軸が垂直ではなく、よって、2つのxz平面が水平ではないが、y軸に対して垂直である場合についても適応させることができるであろう。
【0039】
加えて、以下の想定も行われる。
基準系108の起点は、メッシュ100の全ての頂点が0以上のx、zを有するように選択され、yが0を超える少なくとも1つの頂点、及びyが0未満の少なくとも1つの頂点がある。
【0040】
平面104は、起点を通過する。この事例において、平面104は、式(1)によって与えられる式を有する。
y=0 (1)
【0041】
平面106は、式(2)によって伝えられる式を有する。
y=y
B (2)
式中、y
Bは、頂点102の最大の負のy値よりも小さい負の値である。頂点102Lは、最大の負の値を有するメッシュ100の頂点であると想定される。
【0042】
平面106は、座標(x
B,y
B,z
B)を有する点Bを備える。一例として、
図4において、平面106は、その中心として点Bを有する有界平面として描画されるが、全般に、点Bは、平面106上の任意の点とすることができる。いくつかの実施形態において、正のy方向における有界平面の垂直投影は、メッシュ100の全てを包含する有界ボックスとして作用する、矩形の平行六面体を画定する。
【0043】
上記の想定を使用することが、生成された結果の一般性に影響を及ぼさないこと、及び当業者が、本明細書の説明を、必要な変更を加えて、任意の基準系に対して描画される複数組の頂点に適応させることができることが理解されるであろう。
【0044】
図4に例示されるように、平面104及び106は、頂点102を2つの領域、すなわち、2つの平面の間にない第1の1組の頂点102を備える上部領域、及び2つの平面の間にある第2の1組の頂点102を備える下部領域に分割する。
【0045】
式(1)及び(2)から、2つの平面の間の距離は、y
Bである。以下の説明において、平面104は、上部平面とも称され、平面106は、下部平面とも称される。上部平面が、メッシュ100を2つの領域、すなわち、平面の上側の上部領域(y>0)、及び平面の下側の下部領域(y<0)に分割することが理解されるであろう。頂点102B及び102Cは、上部領域の中の一般頂点であり、頂点102Pは、下部領域の中の一般頂点であり、頂点102Lは、下部領域の中の最も低い頂点である。
【0046】
第1の投影工程154において、プロセッサ40は、上部領域の各頂点102を垂直に、すなわち、平面に対して直角に、かつy軸に対して平行に投影し、よって、投影された点は、上部平面上にある。したがって、頂点102C(x
C,y
C,z
C)及び102D(x
D,y
D,z
D)は、破線の矢印110及び112によってそれぞれ示されるように、点(x
C,0,z
C)及び(x
D,0,z
D)に投影する。
【0047】
単一の変換を受ける上部領域の頂点とは対照的に、下部領域の頂点は、2つの変換、すなわち、水平の平行移動及び垂直の投影を受ける。各変換の詳細は、工程154及び156を参照して、下で説明される。
【0048】
平行移動工程156において、プロセッサ40は、下部領域の中の頂点の各々を水平に、すなわち、平面に対して平行に平行移動させる。所与の頂点について、平行移動は、上部平面からの頂点の距離、及び頂点の点Bからの水平の距離に正比例する。平行移動の方向は、点Bを通る垂直線からの元々の頂点の方向に対応する。
【0049】
下部平面からの座標(x
P,y
P,z
P)を有する一般頂点102Pの距離は、式(3)に従って正規化することができる。
【0050】
【数1】
式中、Fは、一般頂点から下部平面までの正規化された距離であり、0≦F≦1である。
【0051】
したがって、一般頂点が下部平面上にある場合は、F=0であり、頂点が上部平面上にある場合(一般頂点が下部平面の中にある場合の、最も可能性の高い場所)は、y
P=0及びF=1である。
【0052】
表現(1−F)は、上部平面に対する下部領域における一般頂点に関する正規化された距離を与える。
【0053】
一般頂点(x
P,y
P,z
P)の水平の平行移動に関する一般式は、式(4)によって与えられる。
【0054】
【数2】
式中、(x
G,y
G,z
G)は、頂点(x
P,y
P,z
P)が平行移動され場所に対する座標であり、
Fは、式(3)によって与えられる正規化された距離であり、
Sは、スケーリングの比例定数に対応するスケーリング係数である。
【0055】
Sは、1よりも大きい任意の数とすることができる。Sの値の典型的な範囲は、2〜100であり、一実施形態では、S=10である。式(4)を精査すると、任意の所与の頂点のxz平面における平行移動が、S及びFの関数であることが理解されるであろう。
【0056】
工程156において、Sは、典型的に、制御装置52を使用して専門家32によって選択することができる。
【0057】
破線の矢印116は、一般頂点(x
P,y
P,z
P)から(x
G,y
G,z
G)への水平の平行移動を例示する。
【0058】
第2の投影工程158において、プロセッサ40は、工程156において生成された平行移動された頂点の各々を、垂直方向上方へ、すなわち、y軸に対して平行に投影し、よって、投影された点は、上部平面上にある。破線の矢印118は、垂直の投影を例示する。したがって、式(4)から、平行移動させ、投影した一般頂点(x
P,y
P,z
P)の最終座標(x
F,y
F,z
F)は、式(5)によって与えられる。
【0060】
最終表示工程160では、上で説明される平行移動及び投影が実施されると、上部平面の上へ投影された頂点の2Dの結果が画面54に表示され、結果として生じるメッシュのy軸は、画面54に対して直角である。
【0061】
図3のフローチャートの投影及び平行移動の順序が一例であることが理解されるであろうし、他の順序が当業者に明らかになるであろう。必要に応じて工程の説明に対する変更を含む、全てのこのような命令は、本発明の範囲内にあるものと見なされる。例えば、平行移動工程156は、第1の投影工程154及び第2の投影工程158のいずれかを実施する前に、実施することができる。
【0062】
図5は、本発明の一実施形態による、平行移動工程156がメッシュに対して行われた後の、かつ、投影工程154及び158が行われる前のメッシュ100を例示する。
図5において、点Bは、メッシュ100の対称軸101が平面106と交わる場所であると想定され、スケーリング係数Sの値は、2である。式(4)を精査すると、Sの値が小さくなるほど、下部領域の中に生成される円錐部分の基部が「狭くなる」ことが分かるであろう。
【0063】
図6は、本発明の一実施形態による、表示工程160に関する、すなわち、
図2のフローチャートの全ての平行移動及び投影工程が行われた後の、結果として生じる画面54の表示を例示する。この事例において、Sは、4である。明確にするために、
図6には平面104及び106が表示されるが、典型的に、画面54の表示において、それらは示されない。
【0064】
図6に例示される結果として生じる表示は、対称的な2D表示であり、この対称性は、3Dメッシュ(
図5)の対称軸上にあるものとしての点Bの選択とともに、3Dメッシュ100(
図3)の初期の対称性の結果であることが認識されるであろう。しかしながら、メッシュが心腔の表面である事例などのように、元々のメッシュがいかなる対称性も有しない場合、表示される最終的な2Dの結果も、いかなる対称性も有しないことが理解されるであろう。元々のメッシュが対称性を有する場合であっても、最終的な2Dの結果は、対称性を有しない場合がある。例えば、
図5において、点Bが、対称軸上にないように選択された場合、最終的な結果は、非対称的な2D表示である。
【0065】
簡単にするために、上の説明は、典型的には体積を取り囲む表面から導出される複数の頂点に対して変換が行われるものと想定した。頂点は、3Dメッシュの形態に構成され、該形態は、フローチャートの工程によって2Dメッシュに変換される。変換された頂点によって生成される2Dメッシュは、典型的に、足場として使用され、この足場から、プロセッサ40が、2D表面を構築し、該表面が、変換された頂点を備えることが理解されるであろう。
【0066】
生成される2D表面は、心臓22の内面を例示するマップ64、及び遠位先端部26の周囲の温度分布を例示するマップ66などの、3Dマップを表すために使用することができることが認識されるであろう。本明細書の説明に従って2D表面に変換することができる他の3Dマップが、当業者に明らかになるであろうし、全てのこのようなマップは、本発明の範囲内に含まれると想定される。
【0067】
したがって、上記に述べた実施形態は、例として引用したものであり、また本発明は、上記に詳細に示し説明したものに限定されないことが認識されよう。むしろ、本発明の範囲は、上文に記載された様々な特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせ、並びに、先行技術において開示されていないが前述の記載を読めば当業者が発想するであろうそれらの変更例及び改良例の両方を含む。
【0068】
〔実施の態様〕
(1) 3次元(3D)空間の中に体積を含む3D表面をマッピングするための方法であって、
前記3D表面を表す1組の3D頂点を獲得することと、
前記3D空間の中に、前記体積を切断する第1の平面、及び前記第1の平面に対して平行で、前記体積の外部にある第2の平面を画定し、それによって、前記3D頂点を、前記第1の平面と第2の平面との間にない第1の組の前記頂点、及び前記3D空間の中で前記第1の平面と前記第2の平面との間に位置する第2の組の前記頂点に分割することと、
前記第1の平面の中に第1の投影された点を生成するように、前記第1の平面の上へ前記第1の組内の前記頂点を投影することと、
前記第1の平面からの前記第2の頂点のそれぞれの距離に対応するそれぞれの平行移動によって、前記第2の平面に対して平行なそれぞれの方向に前記第2の組内の前記頂点を平行移動させながら、前記第1の平面の上へ前記第2の組内の前記頂点を投影し、それによって、前記第1の平面の中に第2の投影された点を生成することと、
前記3D表面の2次元(2D)表現として、前記第1及び第2の投影された点をともに画面上に表示することと、を含む、方法。
(2) 前記第1の組の前記頂点を、前記第1の平面に対して直角に、前記第1の平面の上へ投影することを含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記第2の組の前記頂点を、前記第1の平面に対して直角に、前記第1の平面の上へ投影することを含む、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記それぞれの平行移動が、前記それぞれの距離に正比例する、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記それぞれの平行移動が、前記第1の平面に対して平行に測定される、前記第2の平面内の予め規定された点までの距離に対応する、実施態様1に記載の方法。
【0069】
(6) 所与の頂点の前記それぞれの平行移動の各々が、前記所与の頂点から前記予め規定された点までの前記距離に正比例する、実施態様5に記載の方法。
(7) 前記3D表面が、心腔の表面を含む、実施態様1に記載の方法。
(8) 前記3D表面が、カテーテルの遠位先端部の3D表面を含む、実施態様1に記載の方法。
(9) 前記3D表面が、前記遠位先端部の温度分布マップを含む、実施態様8に記載の方法。
(10) 前記第1及び第2の投影された点を表示することが、前記点を含む2D表面を形成することを含む、実施態様1に記載の方法。
【0070】
(11) 前記3D表面が対称軸を含み、かつ前記2D表現が、前記対称軸に関して対称性を有する、実施態様1に記載の方法。
(12) 前記3D表面が、対称性を有していない、実施態様1に記載の方法。
(13) 3次元(3D)空間の中に体積を含む3D表面をマッピングするための装置であって、
前記3D表面の2次元(2D)表現を表示するように構成された画面と、
プロセッサであって、
前記3D表面を表す1組の3D頂点を獲得し、
前記3D空間の中に、前記体積を切断する第1の平面、及び前記第1の平面に対して平行で、前記体積の外部にある第2の平面を画定し、それによって、前記3D頂点を、前記第1の平面と第2の平面との間にない第1の組の前記頂点と、前記3D空間の中で前記第1の平面と前記第2の平面との間に位置する第2の組の前記頂点とに分割し、
前記第1の平面内に第1の投影された点を生成するように、前記第1の平面の上へ前記第1の組の前記頂点を投影し、
前記第1の平面からの前記第2の頂点のそれぞれの距離に対応するそれぞれの平行移動によって、前記第2の平面に対して平行なそれぞれの方向に前記第2の組内の前記頂点を平行移動させながら、前記第1の平面の上へ前記第2の組内の前記頂点を投影し、それによって、前記第1の平面内に第2の投影された点を生成し、
前記第1及び第2の投影された点を前記画面に転送するように構成されている、プロセッサと、を備える、装置。
(14) 前記プロセッサが、前記第1の組内の前記頂点を、前記第1の平面に対して直角に、前記第1の平面の上へ投影するように構成されている、実施態様13に記載の装置。
(15) 前記プロセッサが、前記第2の組内の前記頂点を、前記第1の平面に対して直角に、前記第1の平面の上へ投影するように構成されている、実施態様13に記載の装置。
【0071】
(16) 前記それぞれの平行移動が、前記それぞれの距離に正比例する、実施態様13に記載の装置。
(17) 前記それぞれの平行移動が、前記第1の平面に対して平行に測定される、前記第2の平面内の予め規定された点までの距離に対応する、実施態様13に記載の装置。
(18) 所与の頂点の前記それぞれの平行移動の各々が、前記所与の頂点から前記予め規定された点までの前記距離に正比例する、実施態様17に記載の装置。
(19) 前記3D表面が、心腔の表面を含む、実施態様13に記載の装置。
(20) 前記3D表面が、カテーテルの遠位先端部の3D表面を含む、実施態様13に記載の装置。
【0072】
(21) 前記3D表面が、前記遠位先端部の温度分布マップを含む、実施態様20に記載の装置。
(22) 前記第1及び第2の投影された点を表示することが、前記点を含む2D表面を形成することを含む、実施態様13に記載の装置。
(23) 前記3D表面が対称軸を含み、前記2D表現が前記対称軸に関して対称性を有する、実施態様13に記載の装置。
(24) 前記3D表面が、対称性を有していない、実施態様13に記載の装置。