(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
袋体のうち口部を介して互いに反対側に位置する箇所を保持手段により保持しつつ前記袋体をずらし位置に配置し、前記袋体の前記口部を形成する第1フィルム体及び第2フィルム体のうちの少なくともいずれか一方の表面に対し、ずらし手段によって、前記口部から遠ざかる方向に関して力を作用させる工程を含み、
前記ずらし手段は、第1押し当て部及び第2押し当て部を有し、
前記第1押し当て部が前記第1フィルム体に接触しつつ前記第2押し当て部が前記第2フィルム体に接触している状態で、前記第1押し当て部及び前記第2押し当て部を相対的に移動させることによって、前記第1フィルム体及び前記第2フィルム体のうちの少なくともいずれか一方の表面に対して前記力を作用させ、
前記第1押し当て部は、揺動可能に設けられ、
前記第1押し当て部が前記第1フィルム体の表面から離れる揺動退避位置から、前記第1押し当て部が前記第1フィルム体の表面に接触する揺動接触位置に向かって、前記第1押し当て部を揺動させる間に、前記第1押し当て部は前記第1フィルム体の表面に前記力を作用させる袋体搬送処理方法。
前記第1フィルム体及び前記第2フィルム体のうちの少なくともいずれか一方の表面に対して前記力を作用させる工程の後に、前記保持手段とともに前記袋体を開口位置に移動させる工程と、
前記開口位置において、前記袋体の前記口部を開く工程と、を更に含む請求項1に記載の袋体搬送処理方法。
前記第1押し当て部の一方の端部には第1弾性体が配置され、前記第1押し当て部が前記揺動接触位置に配置されている間は前記第1弾性体が前記第1フィルム体の表面に接触する請求項3又は4に記載の袋体搬送処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び特許文献2の装置及び方法では、上述のように袋体の側壁部を幅方向へずらすことで、側壁部間の密着力が弱められる。しかしながら、袋体の両側部がグリッパーで把持される場合、側壁部を幅方向へずらすための十分な余裕を確保できず、側壁部を幅方向へずらすことができる量が小さくなってしまうことがある。そのため袋体の両側部をグリッパー等によって把持する装置では、特許文献1及び特許文献2のずらし方法を必ずしも好適には採用することができず、側壁部間の密着力を十分に弱めることができない場合がある。その場合、ずらし処理の後に行われる開口処理を適切に行うことができず、袋体の口部を適切に開くことができない。
【0006】
また上述の特許文献1及び特許文献2の装置及び方法では、袋体の側壁部のずらし処理及び開口処理が一箇所で連続的に行われるため、各袋体に対するこれらの一連の処理が完了するまで次の袋体に対する処理を行うことができない。そのため、例えば大量の袋体を処理する場合、各袋体に対する一連のずらし処理及び開口処理に要する時間がボトルネックとなって、全体の処理を高速化できず、装置の処理速度及び処理能力を向上させることができない。
【0007】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、袋体の側部が保持される場合であっても、袋体の側壁部を効果的にずらすことができる袋体搬送処理方法及び袋体搬送処理装置を提供することを目的とする。また本発明は、袋体に対して行われるずらし処理及び開口処理を含む一連の複数の処理を、全体として高速化することができる袋体搬送処理方法及び袋体搬送処理装置を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、袋体のうち口部を介して互いに反対側に位置する箇所を保持手段により保持しつつ袋体をずらし位置に配置し、袋体の口部を形成する第1フィルム体及び第2フィルム体のうちの少なくともいずれか一方の表面に対し、ずらし手段によって、口部から遠ざかる方向に関して力を作用させる工程を含む袋体搬送処理方法に関する。
【0009】
第1フィルム体及び第2フィルム体のうちの少なくともいずれか一方の表面に対して力を作用させる工程の後に、袋体のうち口部を介して互いに反対側に位置する箇所を保持する保持手段とともに、袋体を開口位置に移動させる工程と、開口位置において、袋体の口部を開く工程と、を更に含んでもよい。
【0010】
本発明の他の態様は、袋体のうち口部を介して互いに反対側に位置する箇所を保持する保持手段と、保持手段をずらし位置から開口位置に向けて移動させる搬送部と、ずらし位置に配置された保持手段により保持されている袋体の口部を形成する第1フィルム体及び第2フィルム体のうちの少なくともいずれか一方の表面に対し、口部から遠ざかる方向に関して力を作用させるずらし手段と、を備える袋体搬送処理装置に関する。
【0011】
ずらし手段は、第1押し当て部及び第2押し当て部を有し、第1押し当て部が第1フィルム体に接触しつつ第2押し当て部が第2フィルム体に接触している状態で、第1押し当て部及び第2押し当て部を相対的に移動させることによって、第1フィルム体及び第2フィルム体のうちの少なくともいずれか一方の表面に対して力を作用させてもよい。
【0012】
第1押し当て部は、揺動可能に設けられ、第1押し当て部が第1フィルム体の表面から離れる揺動退避位置から、第1押し当て部が第1フィルム体の表面に接触する揺動接触位置に向かって、第1押し当て部を揺動させる間に、第1押し当て部は第1フィルム体の表面に力を作用させてもよい。
【0013】
第1押し当て部は、回転軸を中心に揺動し、回転軸から第1押し当て部の先端までの距離は、回転軸から、ずらし位置に配置された保持手段により保持されている袋体までの距離よりも大きくてもよい。
【0014】
第1押し当て部の一方の端部には第1弾性体が配置され、第1押し当て部が揺動接触位置に配置されている間は第1弾性体が第1フィルム体の表面に接触してもよい。
【0015】
第2押し当て部は、第2フィルム体の表面から離れている支持離間位置と、第2フィルム体の表面に接触する支持接触位置との間で移動可能であり、第1押し当て部は、揺動退避位置から揺動接触位置に向かって揺動する際に第1フィルム体の表面に接触している間の少なくとも一部において、第2フィルム体の表面に接触する位置に配置された第2押し当て部と袋体を介して対向してもよい。
【0016】
第1押し当て部が揺動接触位置に配置される前に、第2押し当て部は支持接触位置に配置されてもよい。
【0017】
袋体搬送処理装置は、第1押し当て部に連結される第1ロッドと、第2押し当て部に連結される第2ロッドと、第1移動体及び第2移動体を移動させる駆動源と、を更に備え、第1押し当て部の配置は、第1ロッドの位置に応じて定まり、第2押し当て部の配置は、第2ロッドの位置に応じて定まり、第1ロッドは、第1移動体に連結され、第1移動体の位置に応じて配置が定まり、第2移動体は、第2ロッドに沿って移動可能に設けられ、第2ロッドは止め部を有し、第2移動体と止め部との間には圧縮可能な第2弾性体が配置され、駆動源が第1移動体及び第2移動体を所定の駆動位置に配置した場合、第1押し当て部は袋体を介して第2押し当て部を押圧して第2押し当て部を移動させて、第2ロッドの位置を変化させて第2弾性体が圧縮されてもよい。
【0018】
袋体搬送処理装置は、開口位置に配置された袋体の口部を開く開口手段を更に備えてもよい。
【0019】
開口手段は、第1フィルム体の表面に吸着する第1吸着部と、第2フィルム体の表面に吸着する第2吸着部と、を有し、第1吸着部及び第2吸着部は、互いに近づく方向及び互いに離れる方向へ、相対的に移動可能に設けられ、ずらし手段は、第1フィルム体及び第2フィルム体のうちの少なくともいずれか一方の表面のうち、第1吸着部によって吸着される第1フィルム体の位置及び第2吸着部によって吸着される第2フィルム体の位置のうちの少なくともいずれか一方に対応する位置に力を作用させてもよい。
【0020】
開口手段は、開口位置に配置された袋体の口部に向けて気体を吹き付けるガス噴出部を有し、ずらし手段は、第1フィルム体及び第2フィルム体のうちの少なくともいずれか一方の表面のうち、ガス噴出部によって気体が吹き付けられる箇所に対応する位置に力を作用させてもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、袋体の側部が保持される場合であっても、袋体の口部から遠ざかる方向に関して力を作用させることで、袋体の側壁部を効果的にずらすことができる。また、袋体の第1フィルム体及び第2フィルム体のうちの少なくともいずれか一方の表面に対して力を作用させる工程をずらし位置において行い、ずらし位置から開口位置に袋体を移動させて、袋体の口部を開く工程を開口位置において行うことにより、袋体に対して行われるずらし処理及び開口処理を含む一連の複数の処理を、全体として高速化することができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
【0024】
図1は、包装機10の一例を示す外観図である。
【0025】
包装機10は、袋処理装置11及びコンベアマガジン12を備える。コンベアマガジン12には、多数の袋体100が整然と積層された状態で貯留されている。コンベアマガジン12に貯留されている各袋体100は、空袋であり、口部110が閉じた状態で、当該口部110を形成する側壁部(すなわち第1フィルム体111及び第2フィルム体112)同士が対向して密着している。コンベアマガジン12に貯留される袋体100は、吸盤等によって構成される袋取出部21により一枚ずつ保持され、当該袋取出部21から袋処理装置11の各グリッパー22に渡される。
【0026】
袋処理装置11は、間欠的に軸回転する搬送テーブル24と、当該搬送テーブル24の外周部に等間隔に取り付けられた複数のグリッパー22(すなわち保持手段)と、を備える。なお
図1では、他の構成の理解を容易にするため、搬送テーブル24は二点鎖線にて表されている。各グリッパー22は左右一対の把持部によって構成され、各袋体100のうち口部110を介して互いに反対側に位置する側部箇所が一対の把持部によって保持され、各袋体100はグリッパー22によって吊り下げ状態で保持及び搬送される。各グリッパー22は、搬送テーブル24とともに回転方向D1へ間欠的に移動し、第1ステーションS1〜第8ステーションS8において間欠的に停止する。グリッパー22の数はステーションS1〜S8の数に対応し、
図1の包装機10には8つのグリッパー22が設けられている。
【0027】
第1ステーションS1では、袋取出部21によってコンベアマガジン12からグリッパー22に袋体100が渡される(空袋供給工程)。第2ステーションS2では、印字器23によって袋体100の表面に印字が行われ(印字工程)、またずらし手段50によって袋体100の側壁部(第1フィルム体111及び第2フィルム体112)同士の密着を少なくとも部分的に解消するずらし処理が行われる(ずらし工程)。第3ステーションS3では、開口手段51によって袋体100の口部110が開かれる(開口工程)。このように搬送テーブル24は、袋体100を保持する各グリッパー22を、ずらし位置(すなわち第2ステーションS2)から開口位置(すなわち第3ステーションS3)に向けて移動させる搬送部として機能する。
【0028】
第4ステーションS4では、ホッパー25の吐出口が口部110を介して袋体100の内側に配置され、ホッパー25から袋体100内に内容物が投入される(充填工程)。第5ステーションS5は、グリッパー22の把持部間の距離が広げられて、袋体100の口部110が閉じられる(閉口工程)。なおこの閉口工程は、第4ステーションS4において袋体100内への内容物の投入が終わった後に行われてもよいし、第4ステーションS4から第5ステーションS5に移動する過程で行われてもよいし、第5ステーションS5から第6ステーションS6に移動する過程で行われてもよい。第6ステーションS6では、第1シール器26によって袋体100の口部110が熱シールされ(第1袋口シール工程)、第7ステーションS7では、第2シール器27によって袋体100の口部110が熱シールされる(第2袋口シール工程)。第8ステーションS8では、冷却器28によって袋体100の口部110(特に熱シールされた箇所)が冷却され(シール部冷却工程)、袋体100がグリッパー22の把持から解放されて放出シュート29に落下される。放出シュート29に落下された袋体100は、放出シュート29により導かれて後段に送られる。
【0029】
次に、ずらし手段50及び開口手段51を具備する袋体搬送処理装置15について説明する。
【0030】
[ずらし手段]
図2は、ずらし手段50の側面図である。
図3は、ずらし手段50の上面図である。
図4は、ずらし手段50の正面図である。なお
図2には、エアシリンダ54(すなわち駆動源)のシリンダ軸54aが縮んだ状態(特にシリンダ軸54aの突出量が最小の状態)が示されており、
図3には、エアシリンダ54のシリンダ軸54aが伸びた状態(特にシリンダ軸54aの突出量が最大の状態)が示されている。
【0031】
ずらし手段50は、第2ステーションS2に配置されたグリッパー22により保持されている袋体100のうち口部110を形成する側壁部(すなわち第1フィルム体111及び第2フィルム体112)のうちの少なくともいずれか一方の表面(図示の例では主として第1フィルム体111の表面)に対し、口部110から遠ざかる方向(すなわち袋体100の底部に向かう長さ方向D2)に関して力(以下「ずらし力」とも呼ぶ)を作用させる。
【0032】
図示のずらし手段50は、スタンド48に固定されたフレーム53と、フレーム53に固定されたエアシリンダ54とを備える。スタンド48は、地面や他の固定部にフレーム53を固定する役割を果たし、
図2にはスタンド48の一部のみが示されている。エアシリンダ54のシリンダ軸54aには進退プレート55を介して移動プレート74が固定され、移動プレート74には第1移動体56及び第2移動体57が固定されている。そのため進退プレート55、移動プレート74、第1移動体56及び第2移動体57は、シリンダ軸54aの伸縮に応じて一体的に移動する。進退プレート55及び移動プレート74は、別体の部材によって構成されてもよいし、一体的な部材によって構成されてもよい。
【0033】
第1移動体56には、第1ロッド58の一方の端部が支軸91を介して回転自在に連結されている。第1ロッド58の他方の端部は、支軸92を介して第1レバー64の一方の端部に回転自在に連結され、第1レバー64の他方の端部は回転軸94に固定され、この回転軸94には棒状の揺動レバー71の一方の端部も固定されている。回転軸94は、フレーム53に固定的に取り付けられ、フレーム53に対して回転自在に設けられている。第1レバー64及び揺動レバー71は、第1ロッド58の位置に応じて回転軸94を中心に揺動し、シリンダ軸54aの突出量に応じた位置及び姿勢をとる。揺動レバー71の他方の端部(特に先端部)を含む外周面の一部にはゴム等の弾性体によって構成される第1クッション体75(すなわち第1弾性体)が配置されている。第1クッション体75は、後述のように袋体100の表面に接触してずらし処理を行うため、クッション性に優れるだけではなく、袋体100の表面(特に第1フィルム体111)との間で相応の摩擦力を生み出すことができる摩擦係数を有する。回転軸94を中心に揺動するこれらの揺動レバー71及び第1クッション体75の組み合わせは、以下の説明において揺動部67(第1押し当て部)とも呼ばれる。
【0034】
「回転軸94の中心(すなわち回転軸線)から、第1クッション体75の先端(すなわち揺動レバー71の延在方向に関する第1クッション体75の外表面)までの距離」は、「回転軸94の中心から、第2ステーションS2に配置されているグリッパー22によって保持されている袋体100であって、他の外力が加えられていない袋体100(特に第1フィルム体111)までの距離」よりも大きい。すなわち揺動部67は、回転軸94を中心に揺動し、回転軸94から揺動部67の先端までの距離は、回転軸94から、第2ステーションS2に配置されたグリッパー22により保持されている袋体100までの距離よりも大きい。これにより、揺動部67が回転軸94を中心に揺動した際に、第1クッション体75は、袋体100(特に第1フィルム体111)に対して確実に接触して力を加えることができる。特に、揺動部67を長さ方向D2へ直線的に移動させるのではなく回転軸94を中心とした円軌道を描くように揺動させることにより、袋体100に対して長さ方向D2及び押し込み方向D3(すなわち第2クッション体76に向かう方向;
図6参照)の双方へ力を加えることができる。これにより、効果的に第1フィルム体111を第2フィルム体112からずらすことができ、第1フィルム体111と第2フィルム体112との間の密着力を弱めることができる。
【0035】
第2移動体57は、第2ロッド59にスライド自在に取り付けられている。第2ロッド59は、第2ロッド59の一方側(
図2の右側)に設けられる第1止め部60と、第2ロッド59の他方側(
図2の左側)に設けられる第2止め部61と、を有する。第2移動体57は、第2ロッド59のうち第1止め部60と第2止め部61との間の部分においてスライド可能に設けられており、第2移動体57と第2止め部61との間には圧縮ばね(すなわち第2弾性体)62が設けられている。圧縮ばね62は、圧縮可能に構成され、第2移動体57及び第2止め部61が互いに離れるように、圧縮によって生み出される弾性力(以下、「圧縮弾性力」とも呼ぶ)を、第2ロッド59の軸方向(すなわち第2ロッド59の長手方向:
図2の左右方向)へ第2移動体57及び第2止め部61の双方に対して加える。
【0036】
第2ロッド59の軸方向に関して第2ロッド59(特に第2ロッド59の一方の端部(
図2の左側端部)を含むロッドエンド59a)と向かい合う位置には、ストッパー63が設けられている。ストッパー63は、フレーム53に固定されており、後述のようにロッドエンド59aと接触して第2ロッド59の移動(特に
図2の左側への移動)を制限する役割を果たす。
【0037】
第2ロッド59のロッドエンド59aには、第2レバー65の一方の端部が支軸93を介して回転自在に連結されている。第2レバー65の他方の端部は回転軸95に固定されており、この回転軸95には第3レバー66も固定されている。回転軸95は、フレーム53に固定的に取り付けられ、フレーム53に対して回転自在に設けられている。第2レバー65及び第3レバー66は、第2ロッド59の位置に応じて回転軸95を中心に揺動し、シリンダ軸54aの突出量に応じた位置及び姿勢をとる。
【0038】
第3レバー66には、L字状の支持プレート69の一方の端部が固定されており、支持プレート69の他方の端部には、ゴム等によって構成される第2クッション体76が固定的に取り付けられている。したがって支持プレート69及び第2クッション体76は、第3レバー66とともに回転軸95を中心に揺動する。プレート形状の第2クッション体76は、平面によって構成される接触面を有する。後述のずらし処理では、第2クッション体76の平面状の接触面が袋体100の表面に対して面接触することで、袋体100は第2クッション体76によって支持される。そのため第2クッション体76は、クッション性に優れるだけではなく、袋体100の表面(特に第2フィルム体112)との間で相応の摩擦力を生み出すことができる摩擦係数を有する。回転軸95を中心に揺動するこれらの第3レバー66、支持プレート69及び第2クッション体76の組み合わせは、以下の説明において受け部68(第2押し当て部)とも呼ばれる。
【0039】
上述の構成を有するずらし手段50において、エアシリンダ54のシリンダ軸54aの伸縮方向、及び第1移動体56及び第2移動体57の移動方向は、第2ステーションS2に配置されたグリッパー22によって保持される袋体100(特に第1フィルム体111)の表面の法線方向と一致している。また第1ロッド58の揺動、第1レバー64の揺動、揺動部67の揺動、第2ロッド59の揺動、第2レバー65の揺動及び受け部68の揺動は、第2ステーションS2に配置されたグリッパー22によって保持される袋体100(特に第1フィルム体111)の表面に対して垂直な方向に延びる面内で行われる。
【0040】
次に、ずらし手段50の作動について
図2、
図5及び
図6を参照して説明する。なお、上述のようにずらし手段50の駆動源はエアシリンダ54により構成されており、エアシリンダ54の駆動(特にシリンダ軸54aの伸縮)は、図示しないずらし駆動制御装置によって調整されている。
【0041】
第1ステーションS1(
図1参照)からの新たな袋体100がグリッパー22とともに第2ステーションS2に配置される場合、
図2に示すように、エアシリンダ54のシリンダ軸54aの突出量は最小に調整され、第1移動体56及び第2移動体57は初期駆動位置Q0(
図2の右方位置)に配置される。この場合、揺動可能に設けられた揺動部67は揺動退避位置P1に配置され、第1クッション体75は袋体100(特に第1フィルム体111)の表面から離れている。一方、受け部68は支持離間位置P3に配置され、第2クッション体76は袋体100(特に第2フィルム体112)の表面から離れている。
【0042】
そして
図5に示すように、エアシリンダ54のシリンダ軸54aの突出量が増大され、第1移動体56及び第2移動体57は第1駆動位置Q1に配置され、第2ロッド59はロッドエンド59aがストッパー63に接触する位置に配置される。この場合、受け部68は支持接触位置P4に配置され、第2クッション体76は、グリッパー22に保持されている袋体100の第2フィルム体112(特に口部110を形成する上端部を含む範囲)の表面に接触する。一方、揺動部67は、
図4に示す状態よりも袋体100に近づくが、第1クッション体75は依然として袋体100(特に第1フィルム体111)から離れている。なお第1移動体56及び第2移動体57を初期駆動位置Q0(
図2参照)から第1駆動位置Q1(
図5参照)に移動させる際に、圧縮ばね62は第2移動体57と第2止め部61との間で圧縮され、この圧縮ばね62の圧縮弾性力によって第2ロッド59はストッパー63に向かって移動させられる。
【0043】
そして
図6に示すように、エアシリンダ54のシリンダ軸54aの突出量が更に増大され、第1移動体56及び第2移動体57は第2駆動位置Q2(
図2の左方位置)に配置される。この場合、揺動部67は揺動接触位置P2に配置され、第1クッション体75は袋体100の第1フィルム体111の表面に接触する。一方、受け部68は、揺動部67によって押されない限りは、
図5に示す支持接触位置P4に配置され続ける。すなわち
図5に示す状態から
図6に示す状態に移行する際、第2ロッド59の移動はストッパー63により制限されており、第2ロッド59は、シリンダ軸54aが伸長しても基本的に動かない。一方、第2移動体57は、シリンダ軸54aの伸長に応じて第1移動体56とともに移動し、圧縮ばね62を圧縮しながら、第1止め部60から離れて第2止め部61に近づくように第2ロッド59に沿ってスライド移動する。このように、シリンダ軸54aを伸長して
図5に示す状態から
図6に示す状態に移行する場合、第2ロッド59の位置は基本的に維持される一方で、第1移動体56及び第2移動体57は第1駆動位置Q1から第2駆動位置Q2に移行する。そのため、受け部68を基本的に移動させることなく、揺動部67を揺動接触位置P2に向けて揺動させることができる。
【0044】
ただし、揺動接触位置P2に配置される第1クッション体75は、第2クッション体76に対向する位置に配置されるとともに、袋体100を介して第2クッション体76を押すことで第2クッション体76を支持接触位置P4から僅かに移動させる。したがって、揺動部67が揺動接触位置P2に向かって揺動する際に、袋体100を第1クッション体75及び第2クッション体76により挟んで、第1クッション体75から第1フィルム体111に対し、口部110から遠ざかる袋体100の長さ方向D2(
図6の下向き方向)に関して確実に力を加えることができる。これにより、口部110から遠ざかる方向に関して第1フィルム体111を第2フィルム体112からずらすことができ、第1フィルム体111と第2フィルム体112との間の密着力を弱めることができる。
【0045】
なお、揺動部67により押された受け部68(すなわち第2クッション体76、支持プレート69及び第3レバー66)は、回転軸95を中心に揺動し、第2レバー65も回転軸95を中心に揺動する。これにより、第2ロッド59は移動し、第2ロッド59のロッドエンド59aはストッパー63から離れる。この場合、第2止め部61は第2移動体57に近づき、第2移動体57は第2ロッド59上をスライドし、圧縮ばね62は第2止め部61と第2移動体57との間で更に圧縮されるが、第1移動体56及び第2移動体57の絶対的な位置は変わらない。このようにずらし手段50が、第1移動体56を移動させることなく第2ロッド59の移動を許容する構造を採用することによって、揺動部67の位置を揺動接触位置P2に維持しつつ、受け部68を支持接触位置P4から移動させることが可能である。
【0046】
このように揺動部67及び受け部68を有する本実施形態のずらし手段50によれば、揺動部67が第1フィルム体111に接触しつつ受け部68が第2フィルム体112に接触している状態で、揺動部67及び受け部68は袋体100の長さ方向D2へ相対的に移動する。これによりずらし手段50は、第1フィルム体111及び第2フィルム体112のうちの少なくともいずれか一方(本実施形態では主として第1フィルム体111)の表面に対し、ずらし力を作用させることができる。このように、揺動退避位置P1(
図2参照)から揺動接触位置P2(
図6参照)に向かって揺動部67が揺動する間に、揺動部67は第1フィルム体111の表面にずらし力を作用させる。
【0047】
また
図6に示すように、揺動部67が揺動接触位置P2に配置されている間は、揺動レバー71の一方の端部に配置された第1クッション体75が第1フィルム体111の表面に接触する。一方、支持離間位置P3(
図2参照)と支持接触位置P4(
図5参照)との間で移動可能な受け部68は、揺動部67が揺動退避位置P1から揺動接触位置P2に向かって揺動する際に、揺動部67が第1フィルム体111の表面に接触する前(すなわち揺動接触位置P2に配置される前)に、支持接触位置P4に配置される(
図5参照)。したがって、揺動退避位置P1から揺動接触位置P2に向かって揺動部67を揺動させる間に、揺動部67は第1フィルム体111の表面にずらし力を作用させることができる。特に、揺動部67は、揺動退避位置P1から揺動接触位置P2に向かって揺動する際に、受け部68の第2クッション体76が袋体100の第2フィルム体112に接触した後に、第1フィルム体111に接触する。また揺動部67は、揺動退避位置P1から揺動接触位置P2に向かって揺動する際に第1フィルム体111の表面に接触している間の少なくとも一部(本実施形態では全部)において、第2フィルム体112の表面に接触する位置に配置された受け部68と袋体100を介して対向する。したがって、揺動部67及び受け部68によって袋体100を両側(すなわち第1フィルム体111及び第2フィルム体112)から挟み込んだ状態で、第1フィルム体111を第2フィルム体112からずらすことができる。
【0048】
また揺動部67を構成する揺動レバー71には第1レバー64を介して第1ロッド58が連結され、受け部68を構成する支持プレート69には第3レバー66及び第2レバー65を介して第2ロッド59が連結される。そして、揺動部67の配置は第1ロッド58の位置に応じて定まり、受け部68の配置は第2ロッド59の位置に応じて定まる。一方、エアシリンダ54(特にシリンダ軸54a)によって移動される進退プレート55には、移動プレート74を介して第1移動体56及び第2移動体57が固定されている。そして第1ロッド58は、第1移動体56に連結され、第1移動体56の位置に応じて配置が定まる。一方、第2移動体57は第2ロッド59に沿って移動可能に設けられ、第2ロッド59の第2止め部61と第2移動体57との間には圧縮可能な圧縮ばね62が配置される。そして、エアシリンダ54が進退プレート55とともに第1移動体56及び第2移動体57を第2駆動位置Q2(すなわち所定の駆動位置)に配置した場合(
図6参照)、揺動部67は袋体100を介して受け部68を押圧して受け部68の第2クッション体76及び支持プレート69を移動させて、第2ロッド59の位置を変化させて圧縮ばね62が圧縮される。
【0049】
[開口手段]
次に、袋処理装置11の第3ステーションS3(
図1参照)に設けられる開口手段51について説明する。開口手段51は、第3ステーションS3(すなわち開口位置)に配置された袋体100の口部110を開く。開口手段51の具体的構成は特に限定されず、物理的に口部110を開くことができる器具、気圧差を利用して口部110を開くことができる器具、或いはその他の手段によって口部110を開くことができる器具を、開口手段51は具備可能である。なお開口手段51は、袋体100の外側(特に外表面部)に力を作用させることによって口部110を開いてもよいし、袋体100の内側(特に内表面部)に力を作用させることによって口部110を開いてもよい。
【0050】
図7は、開口手段51の一例の概略構造を示す側方図である。
図8は、
図7に示す開口手段51の概略構造を示す正面図である。
【0051】
図7及び
図8に示す開口手段51は、第1フィルム体111の表面に吸着する第1吸着部51aと、第2フィルム体112の表面に吸着する第2吸着部51bとを有し、第1吸着部51a及び第2吸着部51bは袋体100を介して互いに対向する。第1吸着部51a及び第2吸着部51bは、気圧差に基づいて吸着力を発揮する吸盤等によって構成され、図示しない開口駆動制御装置によって駆動制御される。開口駆動制御装置は、第1吸着部51a及び第2吸着部51bの吸着面の空気圧(すなわち吸着圧)を調整し、袋体100に対する第1吸着部51a及び第2吸着部51bの吸着の有無をコントロールできる。また第1吸着部51a及び第2吸着部51bは、互いに近づく方向及び互いに離れる方向へ相対的に移動可能に設けられており、開口駆動制御装置は、第1吸着部51a及び第2吸着部51bのうちの少なくともいずれか一方の位置を調整して、第1吸着部51a及び第2吸着部51bの相対位置をコントロールできる。
【0052】
袋体100(すなわち第1フィルム体111及び第2フィルム体112)に対する開口手段51(すなわち第1吸着部51a及び第2吸着部51b)の吸着位置(すなわち保持位置)は特に限定されないが、上述のずらし手段50によって力が加えられる位置に当該保持位置を対応させることが好ましい。すなわち、ずらし手段50は、第1フィルム体111及び第2フィルム体112のうちの少なくともいずれか一方の表面のうち、第1吸着部51aによって吸着される第1フィルム体111の位置及び第2吸着部51bによって吸着される第2フィルム体112の位置のうちの少なくともいずれか一方に対応する位置に、上述のずらし力を作用させることが好ましい。
【0053】
ここで、第1吸着部51aによって吸着される第1フィルム体111の位置及び第2吸着部51bによって吸着される第2フィルム体112の位置のうちの少なくともいずれか一方に対応する位置(以下「吸着対応位置」とも呼ぶ)とは、典型的には、第1吸着部51aの吸着位置及び/又は第2吸着部51bの吸着位置と全部又は一部が重なる位置であるが、これには限定されない。例えば、袋体100のうち、第1吸着部51aの吸着位置及び/又は第2吸着部51bの吸着位置のずらし手段50の力の作用方向(
図8の符合「D2」参照)に関する延長上の位置(
図8の符合「R」参照)も、上述の吸着対応位置に該当しうる。したがってずらし手段50は、袋体100のうち
図8の符合「R」で示される領域の一部を含む範囲に、ずらし力を作用させてもよい。
【0054】
図9は、開口手段51の他の例の概略構造を示す側方図である。
図10は、
図9に示す開口手段51の概略構造を示す正面図である。
【0055】
図9及び
図10に示す開口手段51は、第3ステーションS3に配置された袋体100の口部110に向けて気体(例えば窒素等の不活性ガス(とりわけフィルターを通過させて異物が除去されたクリーンな気体))を吹き付けるガス噴出部81を有する。ガス噴出部81は、図示しない開口駆動制御装置によって駆動制御される。開口駆動制御装置は、口部110を開くのに適した圧力の気体をガス噴出部81から噴出させる。またガス噴出部81は、移動可能に設けられており、開口駆動制御装置は、ガス噴出部81の位置を調整して、袋体100の所望位置にガス噴出部81から噴出される気体を吹き付けることができる。
【0056】
袋体100(特に口部110)のうちガス噴出部81から噴出される気体が吹き付けられる位置(以下「ガス吹付位置」とも呼ぶ;
図8の符合「G」参照)は、特に限定されないが、上述のずらし手段50によって力が加えられる位置に当該ガス吹付位置Gを対応させることが好ましい。すなわち、ずらし手段50は、第1フィルム体111及び第2フィルム体112のうちの少なくともいずれか一方の表面のうち、ガス噴出部81によって気体が吹き付けられる箇所(すなわちガス吹付位置G)に対応する位置にずらし力を作用させることが好ましい。
【0057】
ここで、ガス吹付位置Gに対応する位置(以下「吹付対応位置」とも呼ぶ)とは、典型的には、ガス吹付位置Gと全部又は一部が重なる位置であるが、これには限定されない。例えば、袋体100のうち、ガス吹付位置Gのずらし手段50の力の作用方向(
図10の符合「D2」参照)に関する延長上の位置(
図10の符合「R」参照)も、上述の吹付対応位置に該当しうる。したがってずらし手段50は、袋体100のうち
図10の符合「R」で示される領域の一部を含む範囲に、上述のずらし力を作用させてもよい。
【0058】
上述のずらし手段50及び開口手段51によって行われる袋体搬送処理方法では、ずらし手段50を使ったずらし工程が行われた後に、開口手段51を使った開口工程が行われる。すなわち、袋体100のうち口部110を介して互いに反対側に位置する側部箇所をグリッパー22により保持しつつ、袋体100が第2ステーションS2に配置される。そして、第2ステーションS2に配置された袋体100の第1フィルム体111及び第2フィルム体112のうちの少なくともいずれか一方の表面に対し、ずらし手段50によって、口部110から遠ざかる方向に関して力を作用させることでずらし工程が行われる。このずらし工程の後に、グリッパー22とともに袋体100が第3ステーションS3に移動させられ、この第3ステーションS3において袋体100の口部110が開かれる開口工程が行われる。
【0059】
以上説明したように本実施形態の袋体搬送処理装置15及び袋体搬送処理方法によれば、ずらし手段50は、口部110から遠ざかる方向に関して袋体100に対して力を作用させる。そのため、袋体100の両側部がグリッパー22によって保持されていても、袋体100の幅方向に力を加える場合に比べて抵抗が小さく、第1フィルム体111と第2フィルム体112との間の密着力を効果的に弱めることができる。そのため、袋体100の開口処理の確実性を向上させることができる。
【0060】
また、上述のずらし工程と開口工程とが別のステーションで実施されることで、各ステーションで行われる処理の開始から完了までに要する時間を短くすることができる。これにより、袋体100の開口処理の確実性を向上させつつ、各ステーションにおける処理時間を短くして、全体の処理に必要な時間を短縮化することができ、生産性を向上させることができる。
【0061】
また、袋体100の一方側の側壁部(図示の例では第2フィルム体112)を受け部68によって支持した状態で、袋体100の他方の側壁部(図示の例では第1フィルム体111)に対して揺動部67により力が加えられる。そのため、受け部68と揺動部67との間で袋体100を挟んで袋体100が逃げるのを防いだ状態で、揺動部67から袋体100に対して適切にずらし力を加えることができる。
【0062】
また、第2ロッド59の第2止め部61と第2移動体57との間の圧縮ばね62の圧縮弾性力を利用して受け部68を揺動させることで、単一の駆動源(すなわちエアシリンダ54)によって、受け部68及び揺動部67の双方に、それぞれに適した動作を実行させることができる。また、揺動部67を揺動接触位置P2(
図6参照)に配置する際に受け部68が揺動部67によって押されて揺動しても、圧縮性を持つ圧縮ばね62の作用によって、第1移動体56の位置を維持しつつ第2ロッド59の位置を変動させることができる。そのため、揺動部67の揺動接触位置P2への揺動をスムーズに行うことができ、また揺動部67から袋体100に対してずらし力を適切且つ確実に加えることができる。
【0063】
本発明は、上述の実施形態及び変形例には限定されない。
【0064】
例えば、袋体100に対して加えられるずらし力の方向は袋体100の長さ方向D2には限定されない。ずらし力の作用方向は口部110から遠ざかる方向であればよく、例えば袋体100の幅方向と垂直な長さ方向D2の成分を含む斜め方向へのずらし力が、揺動部67及び受け部68から袋体100に対して加えられてもよい。また上述の実施形態では、袋体100のうち主として第1フィルム体111に対してずらし力が加えられているが、第2フィルム体112に対してずらし力が加えられてもよい。この場合、第1フィルム体111を受け部によって支持しつつ、第2フィルム体112に対し、口部110から遠ざかる方向へずらし力が加えられることが好ましい。また第1フィルム体111及び第2フィルム体112の双方に対して積極的にずらし力が加えられてもよい。この場合、第1フィルム体111に加えられるずらし力の方向と第2フィルム体112に加えられるずらし力の方向とは、互いに対向する方向成分を含んでいることが好ましい。典型的には、第1フィルム体111及び第2フィルム体112の一方に対して長さ方向D2(すなわち鉛直方向下向き)へのずらし力を加え、他方に対して当該長さ方向D2とは逆向きの方向(ずなわち鉛直方向上向き)へのずらし力を加えることができる。これらの場合にも、第1フィルム体111及び/又は第2フィルム体112を口部110から遠ざかる方向へずらして、第1フィルム体111と第2フィルム体112との間の密着力を効果的に弱めることができる。
【0065】
上述の実施形態及び変形例の各要素に各種の変形が加えられてもよい。また、上述の構成要素及び/又は方法以外の構成要素及び/又は方法を含む形態も、本発明の実施形態に含まれうる。また、上述の構成要素及び/又は方法のうちの一部の要素が含まれない形態も、本発明の実施形態に含まれうる。また、本発明のある実施形態に含まれる一部の構成要素及び/又は方法と、本発明の他の実施形態に含まれる一部の構成要素及び/又は方法とを含む形態も、本発明の実施形態に含まれうる。したがって、上述の実施形態及び変形例、及び上述以外の本発明の実施形態の各々に含まれる構成要素及び/又は方法同士が組み合わされてもよく、そのような組み合わせに係る形態も本発明の実施形態に含まれうる。また、本発明によって奏される効果も上述の効果に限定されず、各実施形態の具体的な構成に応じた特有の効果も発揮されうる。このように、本発明の技術的思想及び趣旨を逸脱しない範囲で、特許請求の範囲、明細書、要約書及び図面に記載される各要素に対して種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。