(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1密封フラップ(30)における前記第1連結タブ(31)の外面(32)が、前記蓋(3)の内面に対して、恒久的な接着剤のスポットによって接着されているか、或いは、前記第1密封フラップ(30)の前記第1連結タブ(31)が、前記第1密封フラップ(30)のうちの前記第1連結タブ(31)以外の部分上へと180°折り曲げられ、前記第1密封フラップ(30)における前記第1連結タブ(31)の内面が、前記蓋(3)の内面に対して、恒久的な接着剤のスポットによって接着されている、請求項2記載の喫煙物品の包装体(1)。
前記第1密封フラップ(30)の材料を切るか、或いは取り除くことにより形成される弱め線(34)によって、前記第1連結タブ(31)が前記第1密封フラップ(30)のうちの前記第1連結タブ(31)以外の部分から区分されている、請求項2または3記載の喫煙物品の包装体(1)。
前記弱め線(34)が、連続的であり、前記第1密封フラップ(30)の材料に刻み目を付けることによって形成されているか、前記弱め線(34)が、不連続的であり、前記第1密封フラップ(30)の材料を貫通して切ることによって形成されているか、或いは、前記弱め線(34)が、不連続的であり、前記第1密封フラップ(30)の材料に刻み目を付けることによって形成されている、請求項4記載の喫煙物品の包装体(1)。
前記取外し可能タブ(44)は、前記蓋(3)が前記閉鎖位置にあるとき、少なくとも部分的に前記蓋(3)の前壁(16)より下に配置される、請求項1から5のいずれか一項に記載の喫煙物品の包装体(1)。
前記第2密封フラップ(43)に第2連結タブ(46)が設けられ、その第2連結タブ(46)の上に前記接着性材料の層が配置されており、前記第2連結タブ(46)は、前記取外し可能タブ(44)が前記接着性材料の層から取り外されてしまったならば、前記蓋(3)の前壁(16)の内面に対して恒久的に接着可能となっている、請求項1から6のいずれか一項に記載の喫煙物品の包装体(1)。
前記第2密封フラップ(43)は、少なくとも包装用材料の2つの層である外側の第1層と内側の第2層とを備え、前記第1層と前記第2層との間に前記接着性材料の層が差し挟まれており、
前記取外し可能タブ(44)は、前記第2密封フラップ(43)における前記第1層の一部分であり、
前記第2連結タブ(46)は、前記第2密封フラップ(43)の前記第2層における、前記取外し可能タブ(44)に面した部分であり、
前記第2密封フラップ(43)は、少なくとも前記第1層についての切込み線を備え、その切込み線が前記取外し可能タブ(44)の縁部のうち少なくとも1つを画成している、請求項7または8記載の喫煙物品の包装体(1)。
前記第1密封フラップ(30)を前記第1内側パッケージ(5)から繰り返し部分的に引離し可能かつ再固定可能とし、前記第2密封フラップ(43)を前記第2内側パッケージ(7)から繰り返し部分的に引離し可能かつ再固定可能とするように、前記第1密封フラップ(30)および前記第2密封フラップ(43)が、前記第1喫煙物品抜取り開口(28)および前記第2喫煙物品抜取り開口(41)の周囲に配置された不乾性で再付着性の接着剤によって、前記第1内側パッケージ(5)および前記第2内側パッケージ(7)にそれぞれ固定されており、前記第1連結タブ(31)および前記第2連結タブ(46)には再付着性の接着剤がない、請求項2から5のいずれか一項に従属する請求項7から9のいずれか一項に記載の喫煙物品の包装体(1)。
【背景技術】
【0003】
伝統的な型式の堅くてヒンジ連結蓋付きの紙巻タバコの包装体は、目下のところ、市場で最も普及した紙巻タバコの包装体である。それらの包装体は、作るのが容易で、使用するのが簡単かつ実用的であり、中に入っている紙巻タバコへの良好な機械的保護をもたらすからである。
【0004】
堅くてヒンジ連結蓋付きの紙巻タバコの包装体は、紙巻タバコの群を完全にくるむ金属箔の内側パッケージと、内部に内側パッケージを収容する、ヒンジ連結蓋の設けられた外側容器とを備えている。外側容器は、カップ形状で、紙巻タバコの群を収容すると共に、開いた上端部を有している。一方、これもまたカップ形状である蓋は、開いた端部の開放位置と閉鎖位置との間で外側容器に対して回動するよう、外側容器にヒンジ連結されている。「U」のように折り曲げられた内枠が更に設けられている。その内枠は、開いた端部の外側へ部分的に突き出ており、蓋が閉鎖位置に置かれたときに蓋の対応する内面と係合するよう、外側容器の内側に連結されている。
【0005】
それでも、伝統的な型式の包装体は、縮小された縦方向寸法の紙巻タバコの群を収容するのには不適切である。数本の紙巻タバコしかないときには、それらの紙巻タバコが、抜き取るには難しい位置へと陥ってしまうかもしれないからである。
【0006】
この欠点を克服するために、「双型(twin)包装体」や「対(double)ポケット型包装体」として知られる紙巻タバコの包装体が開発されてきた。双型包装体は、2つの内側半包装体から成っている。それらの半包装体は、それぞれの金属箔内側パッケージが設けられると共に、単一の内枠と結合させられて、ヒンジ連結蓋の設けられた同じ外側容器内に並んで配置されている。その内枠の中央部分は、本のように折り曲げられて、半包装体同士の間に差し挟まれている。
【0007】
刻みタバコは、外部環境の影響に対して非常に敏感であると知られている。大気に触れると、湿度の変化の影響(刻みタバコは、極めて乾燥しており、即ち余りにも水分を吸収しすぎるのであろう)と、刻みタバコに染み込まされている揮発性物質の気化(特に、メントールなどの特定の香気を伴った紙巻タバコの場合)との両方によって、その感覚刺激特性が変化してしまうからである。
【0008】
紙巻タバコにおける刻みタバコの完全性を保つために、上述した双型包装体は、セロファン包装される(即ち、それらが気密性プラスチック材料の熱融着性の上包みで包装される)。それでも、熱融着性の上包みは、特に紙巻タバコの包装体が製造後に多少時間が経たってから消費されるときには、紙巻タバコの包装体の中に含まれる刻みタバコの感覚刺激特性を完全に保つには十分なものではないかもしれない。さらに、包装体が最初に開けられるときには、上包みが取り外され、かくして包装体の中に含まれる紙巻タバコの刻みタバコを外部の環境に曝してしまう。包装体の中に含まれる紙巻タバコが、包装体を最初に開けてから直ぐには消費されない場合には、残りの紙巻タバコの中に含まれる刻みタバコの感覚刺激特性が著しく劣化してしまう可能性がある。
【0009】
上述した欠点を軽減するために、特許文献1(WO2010/026020A1)および特許文献2(WO02/30790A2)の各国際特許出願で開示された型式の「密封式双型包装体」として知られる包装体が開発されてきた。
【0010】
特許文献1および特許文献2は、ヒンジ連結蓋の設けられた外側容器を備える堅い紙巻タバコの包装体を開示しているが、その外側容器は2つの個別の紙巻タバコの群を収容している。それらのような包装体には、熱融着される気密性の内側パッケージが設けられるが、その内側パッケージは、気密性遮断体を形成する熱融着性材料のシートを備えている。特許文献1および特許文献2の国際特許出願に開示された包装体においては、個別の紙巻タバコの群それぞれについて1つずつの、2つの紙巻タバコ抜取り開口を内側パッケージが有している。それらの抜取り開口は、それぞれの再閉鎖可能な接着性パネルによって閉鎖されている。再閉鎖可能な接着性パネルには、それぞれ再使用可能な接着性ストリップが設けられている。その接着性ストリップは不乾性であり、それぞれのパネルが、対応する紙巻タバコ抜取り開口の閉鎖位置に幾度も固定されることを可能とする。さらに、それらのような包装体においては、内側パッケージの内部に、堅い内枠が配置されている。堅い内枠は、紙巻タバコの群を取り囲み、前壁と、一対の側壁と、本のように折り曲げられた中央部分とを有している。堅い内枠はまた、熱融着性材料の内側パッケージシートの折曲げおよび熱融着中に紙巻タバコを保護すると共に、折り曲げられた中央部分によって、紙巻タバコの2つの群同士を隔てる機能を有している。
【0011】
特許文献1および特許文献2に開示された包装体は、紙巻タバコの1つの群が最初に消費され、その次に紙巻タバコの残りの群が消費されることを可能とし、かくして次に消費される紙巻タバコの群に含まれる刻みタバコの感覚刺激特性を、時が経っても、より良好に保つのである。
【0012】
特許文献1および特許文献2に開示された包装体の欠点は、紙巻タバコを包装体から抜き取るために使用者は、最初に蓋を開け、次に2つの再閉鎖可能な接着性パネルの一方を(当該パネルに設けられた掴めるタブを掴んで)開かねばならない、ということである。再閉鎖可能な接着性パネルを開く作業は、特に手先の器用さに劣る使用者の場合には、非常に面倒なものとなり得る。各パネルの掴めるタブが、縮小された、即ち数ミリメートルの寸法を有しているからである。
【0013】
かくして、掴めるタブの寸法を増大させることが提案されてきた。
【0014】
それでも、そのような増大された寸法の掴めるタブは、必然的に蓋の下縁部から出てしまって、蓋を閉鎖位置に維持するのをより困難なものとし、他の諸物体に引っ掛かりがちとなって、蓋を偶然に開かせてしまい、また蓋が閉じた状態での紙巻タバコの包装体の美的価値を損なってしまうのである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1から
図4において、符号1は、紙巻タバコの一般的に認められた延長の縦軸線に平行な縦軸線Aに沿って伸びる、堅い紙巻タバコの包装体を全体として示している。紙巻タバコの包装体1は、外側容器2と、蓋3と、第1内側パッケージ5と、第2内側パッケージ7とを備えている。その蓋3は、閉鎖位置(
図1および
図2に示す)と開放位置(
図3および
図4に示す)との間で回動するよう、ヒンジ4に沿って外側容器2の背後にヒンジ連結されている。第1内側パッケージ5は、紙巻タバコの第1群6を取り囲み、外側容器2の内部に収容されている。第2内側パッケージ7は、紙巻タバコの第2群8を取り囲み、第1内側パッケージ5と並んで外側容器2の内部に収容されている。
【0021】
容器2は、堅い(剛性のある)型式のものであり、即ち堅い包装用材料によって形成され、カップ形状になっていて、平行六面体形状を有している。容器2はまた、開いた上端部9と、この開いた上端部9とは反対側の底壁10と、互いに平行で向かい合った前壁11および後壁12と、互いに平行で壁11,12同士の間に置かれた第1側壁13および第2側壁14とを有している。
【0022】
容器2において、前後それぞれの壁11および12と、両側壁13,14との間で、紙巻タバコの第1群6および第2群8における各紙巻タバコと平行に配置される4つの縦方向稜が画成されている。容器2において、壁11,12,13,および14と、底壁10との間で、紙巻タバコの第1群6および第2群8における各紙巻タバコに対して垂直に配置される4つの横方向稜が画成されている。
【0023】
容器2における底壁10の対角線の長さは、紙巻タバコの第1群6および第2群8を構成する各紙巻タバコの縦方向の(即ち縦軸線Aと平行に測った)寸法以上となっている。
【0024】
蓋3は、カップ形状になっていて、平行六面体形状を有している。蓋3はまた、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに容器2の底壁10に対して平行で向かい合う上壁12と、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに容器2の前壁11と同一平面上にある前壁16と、ヒンジ4によって容器2の後壁12にヒンジ連結されて、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに容器2の後壁12と同一平面上にある後壁17と、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに容器2の第1側壁13と同一平面上にある第1側壁18と、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに容器2の第2側壁14と同一平面上にある第2側壁19とを有している。
【0025】
蓋3において、前後それぞれの壁16および17と、両側壁18,19との間で、紙巻タバコの第1群6および第2群8における各紙巻タバコと平行に配置される4つの縦方向稜が画成されている。蓋3において、壁16,17,18,および19と、上壁15との間で、紙巻タバコの第1群6および第2群8における各紙巻タバコに対して垂直に配置される4つの横方向稜が画成されている。
【0026】
添付図面に示された実施形態においては全ての稜が鋭くなっているが、図示しない完全に等価な別の実施形態においては、縦方向および/または横方向の各稜の一部を面取りしたり丸めたりすることができる。
【0027】
図3から
図7に示すことによれば、第1内側パッケージ5(特に密封式のもの)は、平行六面体形状を有し、互いに平行で向かい合った上壁20および底壁21と、互いに平行で向かい合った前壁22および後壁23と、互いに平行で、壁22と壁23との間に置かれた第1側壁24および第2側壁25とを有している。その上壁20および底壁21は、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに、蓋3の上壁15の内面および容器2の底壁10の内面にそれぞれ面する。また前壁22並びに後壁23は、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに、容器2および蓋3それぞれの前壁11,16の内面、並びに容器2の後壁12の内面にそれぞれ面する。また第1側壁24並びに第2側壁25は、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに、容器2の第1側壁13の内面および蓋3の第1側壁18の内面、並びに第2内側パッケージ7の第1側壁26の外面にそれぞれ面する。
【0028】
第1内側パッケージ5は、金属箔ないし透明箔(即ち、剛性のない熱融着性の柔軟な内側パッケージ材料)で作られた
図15に示す包装用シート27を折り曲げて、紙巻タバコの第1群6の周囲を(紙巻タバコの第1群6の各紙巻タバコと直接的に接触するように)包み、これを熱融着により固定することによって製作される。
【0029】
第1内側パッケージ5は更に、第1紙巻タバコ抜取り開口28を備えている。その抜取り開口28は、第1内側パッケージ5の上壁20および前壁22の所に配置され、
図6および
図7に破線で示す切離し線29によって境界付けられている。切離し線29は、開始部分より第1内側パッケージ5の残部から切り離すことができ、即ち千切り取り可能とすることができて、典型的には紙巻タバコの包装体1の最初の開放で完全に千切り取られるべきミシン目とすることができる。一般的には、切離し線29は、第1内側パッケージ5を形成するのに用いられる包装用シート27の取り扱いを簡素化するように千切り取り可能となっているのが好ましい。
【0030】
図3、
図4、
図6、および
図7に示すことによれば、第1内側パッケージ5における底壁21の対角線の長さは、紙巻タバコの第1群6を構成する各紙巻タバコの縦方向の寸法よりも小さくなっている。これにより、紙巻タバコの第1群6の各紙巻タバコが第1内側パッケージ5の底部に落ちて嵌まりこんで動かなくなることが防止され、最後の紙巻タバコであっても抜取りが容易となる。
【0031】
図3から
図7、および
図12に示すことによれば、紙巻タバコの包装体1は、第1内側パッケージ5の第1紙巻タバコ抜取り開口28を閉鎖するために再使用可能な第1密封フラップ30を備えている。
【0032】
第1密封フラップ30は、「開閉」式のものであり、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに、第1内側パッケージ5の第1抜取り開口28を覆って、第1内側パッケージ5の後壁23上、上壁20上、および前壁22上に重ね合わされる。第1密封フラップ30は、再付着性接着剤によって第1内側パッケージ5に固定されている。その再付着性接着剤は、不乾性であり(即ち、常に粘着性を保っており)、即ち、各部を引き離すことを可能とし、それから長時間の経過後であっても再度結合させることを可能とする接着性物質のものである。このようにして、第1密封フラップ30は、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに第1内側パッケージ5に対して接着して第1抜取り開口28を閉鎖(密封)すると共に、一時的に第1内側パッケージ5から引き上げられて第1抜取り開口28を開けることができ、かくして第1抜取り開口28を通じて紙巻タバコが抜き取れられるのを可能とすることができる。
【0033】
換言すれば、第1密封フラップ30の下面に塗布された、不乾性の再付着性接着剤の存在によって、第1内側パッケージ5の切離し線29を取り囲む(即ち、第1抜取り開口28を取り囲む)部分と、第1密封フラップ30との間での、一時的な(即ち、使用時に引き離される)接着が生じ、第1密封フラップ30が、第1内側パッケージ5から幾度も(即ち、紙巻タバコの包装体1を開く度に)部分的に引き離され、そして再び第1内側パッケージ5に固定されることが可能となる。
【0034】
第1密封フラップ30は更に、第1内側パッケージ5の切離し線29の内側に囲い込まれた(即ち、第1抜取り開口28の所の)部分の第1密封フラップ30に対する恒久的な(即ち、使用時であっても決して引き離されない)接着を生じさせる恒久的接着剤を備えている。かくして、第1密封フラップ30が第1内側パッケージ5から引き上げられたときには、第1内側パッケージ5の切離し線29の内側に囲い込まれた(即ち、第1抜取り開口28の所の)部分が、第1密封フラップ30と一緒に持ち上がって、第1抜取り開口28を開けるのである。
【0035】
図3から
図6、および
図12に示すことによれば、第1密封フラップ30には第1連結タブ31(これには再付着性接着剤がない)が設けられている。
【0036】
第1密封フラップ30の第1連結タブ31は、蓋3の開閉が同時に第1密封フラップ30をも開閉させるよう、蓋3の内面に対して(好ましくは接着によって)恒久的に、引離し可能でなく連結されている。特に、第1密封フラップ30の第1連結タブ31の外面32(
図6に示す)が、蓋2の前壁16の内面に対して、恒久的な(即ち、乾性であって再付着性ではない)接着剤のスポットによって接着されている。具体的には、第1密封フラップ30の第1連結タブ31の外面32は、蓋2の補強フラップ33に対して恒久的な接着剤のスポットによって接着されている。
【0037】
このようにして、第1密封フラップ30の第1連結タブ31は、第1密封フラップ30の残部から広がると共に、そことは区分されたままであり、蓋3の開放中には第1密封フラップ30が「S」形状をなしている(
図5に概略的に示す)。
【0038】
図示しない別の実施形態によれば、第1連結タブ31とは別の第1密封フラップ30の一部分が、第1連結タブ31に加えて、或いは第1連結タブ31に代えて、蓋3の内面に対して恒久的で分離可能でないやり方で接着され得るであろう。後者の場合、第1密封フラップ30には第1連結タブ31がないことがあり得る。
【0039】
図示しないもう一つの実施形態によれば、第1密封フラップ30の第1連結タブ31の内面が、蓋3の前壁16の内面に、特に蓋2の補強フラップ33に対して、恒久的な接着剤のスポットによって接着されている。この場合、第1密封フラップ30の第1連結タブ31は、第1密封フラップ30の残部上へと180°折り曲げられ、蓋3の開放中には第1密封フラップ30が「U」形状をなしている
【0040】
第1密封フラップ30の第1連結タブ31を恒久的に蓋3と一体化させているという事実によって、第1密封フラップ30を蓋3と一緒に同時に引き上げるようにすることが可能となる。蓋3の開放中における第1内側パッケージ5からの第1密封フラップ30の引き上げは、第1内側パッケージ5内に含まれる紙巻タバコへの圧迫を伴うことなく、穏やかに、かつ徐々に生じる。さらに、蓋3の閉鎖中における第1内側パッケージ5上への第1密封フラップ30の降下は、穏やかに、かつ徐々に生じて、第1密封フラップ30が第1内側パッケージ5の輪郭を順次、精確に覆うことを可能とする。
【0041】
本発明によれば、第1連結タブ31は、弱め線34(
図6および
図12に示す)によって第1密封フラップ30の残部から区分されている。弱め線34の機能は、第1連結タブ31の所での第1密封フラップ30の折曲げを容易にして、より小さな強度の折曲げ力を加えることによって、第1連結タブ31の所で第1密封フラップ30が折り曲げられることを可能とする(かくしてまた、第1密封フラップ30が第1連結タブ31の所で折り曲げられた後で元の折り曲げられていない位置へ戻ろうとする弾性復元力を低下させる)ことである。
【0042】
弱め線34の存在によって、蓋3の、そして蓋3と一体的となった第1密封フラップ30の移動中に、第1密封フラップ30が第1連結タブ31の所で、より容易に(即ち、より小さな「力」で)折り曲げられる。かくして、第1密封フラップ30は、第1連結タブ31と蓋3の内面との間に、より小さな牽引力を加えることによって(即ち、接着剤の各スポットに、より小さな牽引力を掛けることによって)第1連結タブ31の所で折り曲げられるのである。従って、弱め線34の存在によって、第1密封フラップ30の第1連結タブ31を蓋3の内面に連結する接着剤の各スポットへの応力を減少させることが可能となる。かくして、使用時に接着剤のスポットが破損して第1密封フラップ30の蓋3からの望ましからぬ剥がれを引き起こす危険性を、著しく低減させることが(さもなければ完全に取り除くことも)可能となる。
【0043】
弱め線34は、第1密封フラップ30を構成する材料を切るか、或いは取り除くことによって、即ち第1密封フラップ30を構成する材料に影響する「溝」を作り出すことによって造られる。
図3から
図6に示す実施形態によれば、弱め線34は、連続的なものであって(即ち、第1連結タブ34の全長に沿って伸びていて)、第1密封フラップ30を構成する材料の部分的な(即ち、貫通していない)切込みから成っている。図示しない別の実施形態によれば、弱め線34は、断続的なものであって(即ち、個別の部分で伸びていて)、第1密封フラップ30を構成する材料の完全な(即ち、貫通した)切込みから成っている。図示しない更なる実施形態によれば、弱め線34は、断続的なものであって(即ち、個別の部分で伸びていて)、第1密封フラップ30を構成する材料の部分的な(即ち、貫通していない)切込みから成っている。第1密封フラップ30を構成する材料が重層的なものである(即ち、互いに重ね合わされて結合された少なくとも2つの層から成る)ときには、弱め線34は部分的な切込みから成る。この部分的な切込みは、材料の1つの層に(或いは、幾つかの層にも)影響し、材料の残りの各層(或いは、残りの一層)はそのまま残されることができるであろう。
【0044】
例えば、弱め線34は、第1密封フラップ30を構成する材料を機械的に切断する刃によって造ることができ、或いは第1密封フラップ30を構成する材料の一部を取り除くレーザービームによって造ることができる。
【0045】
図3、
図4、
図8、および
図9に示すことによれば、第2内側パッケージ7(特に密封式のもの)は、平行六面体形状を有し、互いに平行で向かい合った上壁35および底壁36と、互いに平行で向かい合った前壁37および後壁38と、互いに平行で、壁37と壁38との間に置かれた第1側壁26および第2側壁39とを有している。その上壁35および底壁36は、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに、蓋3の上壁15の内面および容器2の底壁10の内面にそれぞれ面する。また前壁37並びに後壁38は、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに、容器2および蓋3それぞれの前壁11,16の内面、並びに容器2の後壁12の内面にそれぞれ面する。また第1側壁26並びに第2側壁39は、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに、第1内側パッケージ5の第2側壁25の外面、並びに容器2の第2側壁14の内面および蓋3の第2側壁19の内面を向く。
【0046】
第2内側パッケージ7は、金属箔ないし透明箔(即ち、剛性のない熱融着性の柔軟な内側パッケージ材料)で作られた
図16に示す包装用シートを折り曲げて、紙巻タバコの第2群8の周囲を(紙巻タバコの第2群8の各紙巻タバコと直接的に接触するように)包み、これを熱融着により固定することによって製作される。
【0047】
第2内側パッケージ7は更に、第2紙巻タバコ抜取り開口41を備えている。その抜取り開口41は、第2内側パッケージ7の上壁35および前壁37の所に配置され、
図8および
図9に破線で示す切離し線42によって境界付けられている。切離し線42は、開始部分より第2内側パッケージ7の残部から切り離すことができ、即ち千切り取り可能とすることができて、典型的には第2内側パッケージ7の最初の開放で完全に千切り取られるべきミシン目とすることができる。一般的には、切離し線29は、第2内側パッケージ7を形成するのに用いられる包装用シートの取り扱いを簡素化するように千切り取り可能となっているのが好ましい。
【0048】
図3、
図4、
図8、および
図9に示すことによれば、第2内側パッケージ7における底壁36の対角線の長さは、紙巻タバコの第2群8を構成する各紙巻タバコの縦方向の寸法よりも小さくなっている。これにより、紙巻タバコの第2群8の各紙巻タバコが第2内側パッケージ7の底部に落ちて嵌まりこんで動かなくなることが防止され、最後の紙巻タバコであっても抜取りが容易となる。
【0049】
図3、
図4、
図8、
図9、
図13、
図13Aから
図13Cに示すことによれば、紙巻タバコの包装体1は、第2内側パッケージ7の第2紙巻タバコ抜取り開口41を閉鎖するために再使用可能な第2密封フラップ43を備えている。
【0050】
第2密封フラップ43は、「開閉」式のものであり、即ち、第2内側パッケージ7の第2抜取り開口41が開閉されるのを可能とし、第2内側パッケージ7の後壁38上、上壁35上、および前壁37上に重ね合わされる。第2密封フラップ43は、再付着性接着剤によって第2内側パッケージ7に固定されている。その再付着性接着剤は、不乾性であり(即ち、常に粘着性を保っており)、即ち、各部を引き離すことを可能とし、それから長時間の経過後であっても再度結合させることを可能とする接着性物質のものである。このようにして、第2密封フラップ43は、第2内側パッケージ7に対して接着して第2抜取り開口41を閉鎖(密封)すると共に、一時的に第2内側パッケージ7から引き上げられて第2抜取り開口41を開けることができ、かくして第2抜取り開口41を通じて紙巻タバコが抜き取れられるのを可能とすることができる。
【0051】
換言すれば、第2密封フラップ43の下面に塗布された、不乾性の再付着性接着剤の存在によって、第2内側パッケージ7の切離し線42を取り囲む(即ち、第2抜取り開口41を取り囲む)部分と、第2密封フラップ43との間での、一時的な(即ち、使用時に引き離される)接着が生じ、第2密封フラップ43が、第2内側パッケージ7から幾度も(即ち、第2内側パッケージ7を開く度に)部分的に引き離され、そして再び第2内側パッケージ7に固定されることが可能となる。
【0052】
第2密封フラップ43は更に、第2内側パッケージ7の切離し線42の内側に囲い込まれた(即ち、第2抜取り開口41の所の)部分の第2密封フラップ43に対する恒久的な(即ち、使用時であっても決して引き離されない)接着を生じさせる恒久的接着剤を備えている。かくして、第2密封フラップ43が第2内側パッケージ7から引き上げられたときには、第2内側パッケージ7の切離し線42の内側に囲い込まれた(即ち、第2抜取り開口41の所の)部分が、第2密封フラップ43と一緒に持ち上がって、第2抜取り開口41を開けるのである。
【0053】
第2密封フラップ43は更に、取外し可能タブ44を備えている。
【0054】
取外し可能タブ44は、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに、少なくとも部分的に蓋3の前壁16より下に配置される。
【0055】
タブ44は、自らの第2密封フラップ43からの取外しを容易とする、掴めるフラップ45を有していることが好ましい。
【0056】
図8、
図13、および
図13Bに示すことによれば、第2密封フラップ43には第2連結タブ46(これには再付着性接着剤がない)が設けられている。
【0057】
特に、第2連結タブ46は、第2内側パッケージ7の前壁37に面した、再付着性接着剤のない内面47(
図4に示す)と、内面47とは反対側の、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに蓋3の前壁16の内面に面する外面48とを備えている。具体的には、第2密封フラップ43の第2連結タブ46の外面48は、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに蓋3の補強フラップ33に面する。
【0058】
第2連結タブ46の外面48は、第2密封フラップ43の対応する末端部分50に対して(好ましくは、接着によって)恒久的かつ分離不能な方式でくっつけられる末端部分49を備えている。
【0059】
第2連結タブ46の外面48の残部上には、接着性材料の層が設けられている。そして、その接着性材料の層は、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに第2密封フラップ43と蓋3との間に配置される。
【0060】
接着性材料の層の上に、上記で開示した取外し可能タブ44が定置される。そして接着性材料の層は、第2連結タブ46の外面48の残部と、取外し可能タブ44の内面との間に置かれる。そのタブ44は、接着性材料の層から引離し可能となる程度に取外し可能であると規定される。
【0061】
本発明によれば、第2連結タブ46の外面48の末端部分49は、弱め線64(
図13および
図13Bに示す)によって、外面48の残部(その上には接着性材料の層が設けられている)から区分されている。弱め線64の機能は、第2密封フラップ43の末端部分50の所での第2連結タブ46の折曲げを容易にして、より小さな強度の折曲げ力を加えることによって、第2密封フラップ43の末端部分50の所で第2連結タブ46が折り曲げられることを可能とする(かくしてまた、第2連結タブ46が第2密封フラップ43の末端部分50の所で折り曲げられた後で元の折り曲げられていない位置へ戻ろうとする弾性復元力を低下させる)ことである。
【0062】
弱め線64の存在によって、蓋3の、そして(後述するように第2密封フラップ43が蓋3に接着されたときには)第2密封フラップ43の移動中に、第2連結タブ46が第2密封フラップ43の末端部分50の所で、より容易に(即ち、より小さな「力」で)折り曲げられる。かくして、第2連結タブ46は、第2連結タブ46と蓋3の内面との間に、より小さな牽引力を加えることによって(即ち、接着剤の各スポットに、より小さな牽引力を掛けることによって)第2密封フラップ43の末端部分50の所で折り曲げられるのである。従って、弱め線64の存在によって、(後述するように)第2密封フラップ43の第2連結タブ46を蓋3の内面に連結する接着性材料の層への応力を減少させることが可能となる。かくして、使用時に第2密封フラップ43の蓋3からの望ましからぬ剥がれが生じる危険性を、著しく低減させることが(さもなければ完全に取り除くことも)可能となる。
【0063】
弱め線64は、第2連結タブ46を構成する材料を切るか、或いは取り除くことによって、即ち第2連結タブ46を構成する材料に影響する「溝」を作り出すことによって造られる。弱め線64は、連続的なものであって(即ち、第2連結タブ46の全長に沿って伸びていて)、第2連結タブ46を構成する材料の部分的な(即ち、貫通していない)切込みから成っている。図示しない別の実施形態によれば、弱め線64は、断続的なものであって(即ち、個別の部分で伸びていて)、第2連結タブ46を構成する材料の完全な(即ち、貫通した)切込みから成っている。図示しない更なる実施形態によれば、弱め線64は、断続的なものであって(即ち、個別の部分で伸びていて)、第2連結タブ46を構成する材料の部分的な(即ち、貫通していない)切込みから成っている。
【0064】
例えば、弱め線64は、第2連結タブ46を構成する材料を機械的に切断する刃によって造ることができ、或いは第2連結タブ46を構成する材料の一部を取り除くレーザービームによって造ることができる。
【0065】
使用時には、取外し可能タブ44が取り外されてしまえば、下にある接着性材料の層が剥き出しとなる。
【0066】
紙巻タバコの包装体1の閉鎖状態においては、タブ44と、その掴めるフラップ45とが、蓋3によって、そして特にその前壁16によって覆い隠されている、ということを認められたい。
【0067】
従って、取外し可能タブ44を第2連結タブ46から、かくして第2密封フラップ43から取り外すためには、消費者は蓋3を持ち上げることを強いられる。
【0068】
取外し可能タブ44は、紙巻タバコの一般的に認められた縦方向の延長の軸線Aに対して横切る方向に沿って取り外されるのが好ましい。
【0069】
使用時において、掴めるフラップ45によって取外し可能タブ44を第2連結タブ46から取り外すことは、消費者の自由に委ねられる。
【0070】
取外し可能タブ44が取り外されて下にある接着性材料の層が剥き出しのままとなった場合には、第2密封フラップ43が、第2連結タブ46によって自動的に蓋3と繋がるという有利さがある。それは、第2内側パッケージ7が蓋3の同時な開閉によって開閉されるようにである。
【0071】
接着性材料の層による第2密封フラップ43への、即ち第2連結タブ46への蓋3の恒久的な接着は、消費者による蓋3の前壁16の押さえ付けによって容易にすることができる。
【0072】
このようにして、蓋3の前壁16の、即ち補強フラップ33の内面が、接着性材料の層に対して固定される。
【0073】
かくして第2密封フラップ43への、即ち第2連結タブ46への蓋3の連結作用は、第2密封フラップ43が第2内側パッケージ7の閉鎖位置に置かれた状態で生じる。
【0074】
蓋3が第2密封フラップ43に、即ち第2連結タブ46に連結されてしまえば、消費者は、単に蓋3に作用を及ぼすことによって第2内側パッケージ7を開閉させるのである、ということを認められたい。
【0075】
蓋3と、第2密封フラップ43との、即ち第2連結タブ46との間の良好な固定を保証するためには、接着性材料の層と、蓋3の前壁16の、即ち補強フラップ33の内面との間でのグリップを可能とする規定の幅を、接着性材料の層が(包装体1の一般的に認められた縦方向の延長を考慮して)有していねばならない、ということに留意されたい。
【0076】
消費者が、取外し可能タブ44を第2密封フラップ43から、即ち第2連結タブ46から取り外さないと決めた場合には、第2内側パッケージ7は(第2連結タブ46を掴むことで)第2密封フラップ43を引き離したり付け直したりすることによって、手動で開閉されるであろう。
【0077】
上記で開示した紙巻タバコの包装体1は、第2内側パッケージ7の開閉の仕方を好みに応じて決めるのが消費者であるという点において、カスタマイズ可能となっている有利さがある。
【0078】
さらに、掴めるフラップ45によって取外し可能タブ44を取り外し、接着性材料の層を用いて第2密封フラップ43を蓋3へ固定することによって、第2内側パッケージ7を単一の動作で開閉させることが可能となる。
【0079】
図示しない別の実施形態によれば、第2密封フラップ43は内側パッケージ材料の少なくとも2つの層を備え、その第1層が外側であり(即ち、蓋3が閉鎖位置に配置されたときに、蓋3の前壁16の内面に面し)、第2層が内側である(即ち、第2内側パッケージ7に面している)。
【0080】
このようにして、第1層が第2密封フラップ43の外面を画成し、2番目の層が第2密封フラップ43の内面を画成する。この実施形態において、接着性材料の層は、第1層と第2層との間に差し挟まれる。また、この実施形態において、取外し可能タブ44は、第2密封フラップ43の縁部のうちの1つを画成する少なくとも一度の切込み線に沿って、そのフラップ43から引き離される。具体的には、切込み線は、第2密封フラップ43の第1層に影響するものである。従って、この実施形態においては、取外し可能タブ44が、接着性材料の層の上に少なくとも部分的に配置される第1層の部分によって画成されている。事実上、取外し可能タブ44が取り外されてしまえば、下にある接着性材料の層が剥き出しとなる。つまり、取外し可能タブ44は、切込み線によって第2密封フラップ43により得られるのである。さらに、この実施形態において、第2連結タブ46は、取外し可能タブ44の下側にある第2密封フラップ43の第2層の部分である。この実施形態において、弱め線64は切込み線から成っている。
【0081】
図示しない他の実施形態によれば、取外し可能タブ44が少なくとも部分的に外側容器2の外側へ伸びており、特に取外し可能タブ44が蓋3の外側へ伸びている。そのような実施形態においては、蓋3が開くのを防ぎつつ取外し可能タブ44が取り外されるのを可能とするように、少なくとも取外し可能タブ44の掴めるフラップ45が蓋3の外側へ伸びているのが有利である。
【0082】
図示しない別の実施形態によれば、蓋3に賦形された切れ目が設けられ、その切れ目を通じて取外し可能タブ44の掴めるフラップ45が突き出るようになっている。具体的には、その賦形された切れ目は、蓋3の前壁16上で消費者に見えるようできている。
【0083】
図示しない更なる実施形態によれば、取外し可能タブ44がその上に重ね合わされる接着性材料の層は、蓋3の前壁16の内面上に配置される。
【0084】
図10に示すものによれば、紙巻タバコの包装体1は、一般的に「内部補剛体」として知られる2つの補剛体51を更に備えている。それらの補剛体51は、堅い(剛性のある)型式のものであり、板紙や堅い厚紙から成り、「U」形状で、紙巻タバコの第1群6と直接的に接触して第1内側パッケージ5内と、紙巻タバコの第2群8と直接的に接触して第2内側パッケージ7内部とにそれぞれ配置される。
【0085】
各補剛体51は、
第1内側パッケージ5の前壁22および第2内側パッケージ7の前壁37にそれぞれ面する前壁52と、
第1内側パッケージ5の第1側壁24および第2内側パッケージ7の第1側壁26にそれぞれ面する第1側壁53と、
第1内側パッケージ5の第2側壁25および第2内側パッケージ7の第2側壁54にそれぞれ面する第2側壁54と、
第1側壁53に連結されて前壁52と向かい合う第1後壁55と、
第2側壁54に連結されて前壁52と向かい合い、第1後55壁と同一平面上にある第2後壁56と、
紙巻タバコの抜取りを容易にするように前壁52にできた「U」形状凹部63と、
を有している。
【0086】
使用時における補剛体51の機能は、熱融着性のパッケージ材料のシート27,40を折り曲げて熱融着する間に紙巻タバコを保護すること、および閉鎖用フラップ30,43に対する当たり受けの役目をすることである。
【0087】
容器2と蓋3とは、第1内側パッケージ5および第2内側パッケージ7(それらの内部で、それぞれの補剛体51が紙巻タバコの群6,8に予め巻き付けられているもの)を、
図14に示す打抜き材57で包むことによって得られる。その打抜き材57は、容器2および蓋3の対応した各部を表す参照符号と同じダッシュ付き参照符号で表されることとなる複数のパネルを備えている。
【0088】
図14に示すことによれば、打抜き材57は、2つの縦方向折曲げ線58(これらが容器2および蓋3の縦方向稜を画成する)と、複数の横方向折曲げ線59とを有している。各横方向折曲げ線59は、2つの縦方向折曲げ線58同士の間に、容器2の前壁11を構成するパネル11’と、容器2の底壁10を構成する、横方向折曲げ線59に沿ってパネル11’に直接的に連結されたパネル10’と、容器2の後壁12を構成する、横方向折曲げ線59に沿ってパネル10’に直接的に連結されたパネル12’と、蓋3の後壁17を構成する、横方向折曲げ線59に沿ってパネル12’に直接的に連結されたパネル17’と、蓋3の上壁15を構成する、横方向折曲げ線59に沿ってパネル17’に直接的に連結されたパネル15’と、蓋3の前壁16を構成する、横方向折曲げ線59に沿ってパネル15’に直接的に連結されたパネル16’とを画成している。
【0089】
打抜き材57は、補強フラップ33を構成するパネル33’を更に備えている。そのパネル33’は、横方向折曲げ線59に沿ってパネル16’に連結されており、パネル16’上へと180°折り曲げられて、パネル16’の内側に接着される。
【0090】
打抜き材57は、パネル11’の両側に配置された一対のフラップ13’,14’を更に備えている。それらのフラップ13’,14’は、2つの縦方向折曲げ線58に沿ってパネル11’に連結されており、容器2の側壁13,14の一部を構成する。
【0091】
また、打抜き材56は、パネル12’の両側に配置された一対のフラップ13”,14”を備えている。それらのフラップ13”,14”は、2つの縦方向折曲げ線58に沿ってパネル12’に連結されており、容器2の側壁13,14の一部を構成すると共に、対応するフラップ13’,14’に接着されて、それらの上に重ね合わされる。各フラップ13”,14”はタブ60を備えている。それらのタブ60は、それぞれのフラップ13”,14”に対して90°折り曲げられ、パネル10’の上に重ね合わされて、そこに接着される。
【0092】
打抜き材57は、パネル16’の両側に配置された一対のフラップ18’,19’を更に備えている。それらのフラップ18’,19’は、2つの縦方向折曲げ線58に沿ってパネル16’に連結されており、蓋3の側壁18,19の一部を構成する。
【0093】
打抜き材57は、パネル17’の両側に配置された一対のフラップ18”,19”を更に備えている。それらのフラップ18”,19”は、2つの縦方向折曲げ線58に沿ってパネル17’に連結されており、蓋3の側壁18,19の一部を構成すると共に、対応するフラップ18’,19’に接着されて、それらの上に重ね合わされる。各フラップ18”,19”はタブ61を備えている。それらのタブ61は、それぞれのフラップ18”,19”に対して90°折り曲げられ、パネル15’の上に重ね合わされて、そこに接着される。
【0094】
補剛体51の各々は、それぞれの紙巻タバコの群6,8を、
図11に示す打抜き材62でくるむことによって得られる。その打抜き材62は、補剛体51の対応した各壁を表す参照符号と同じダッシュ付き参照符号で表されることとなる複数のパネルを備えている。
【0095】
図11に示すことによれば、打抜き材62は、補剛体51の前壁52を構成するパネル52’と、補剛体51の側壁53,54を構成する、それぞれの縦方向折曲げ線によってパネル52’の両側に連結された一対のパネル53’,54’と、補剛体51の側壁55,56を構成する、それぞれの縦方向折曲げ線によってパネル53’および54’にそれぞれ連結された一対のフラップ55’,56’とを備えている。
【0096】
図示しない実施形態によれば、紙巻タバコの包装体1は、任意の寸法の紙巻タバコを収容するように改変される。
【0097】
上記で開示した紙巻タバコの包装体1は、数多くの利点を有している。その包装体1は、製造するのが簡単かつ廉価であり、また手先の器用さに劣る使用者にとってさえも迅速かつ容易な単一の動作で、蓋5と各フラップ30,43とを開閉することを可能とするからである。
【0098】
さらに上記で開示した紙巻タバコの包装体1は、第2内側パッケージ7の開閉の仕方を好みに応じて決めるのが消費者であるという点において、カスタマイズ可能となっている。
【0099】
最後に、上記で開示した紙巻タバコの包装体1は、弱め線34,64の存在によって、閉鎖用フラップ30,43の蓋3からの望ましからぬ剥がれの危険性が実質的に取り除かれるのである。