特許第6894039号(P6894039)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6894039ダウンホール高出力レーザスキャナツールおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6894039
(24)【登録日】2021年6月4日
(45)【発行日】2021年6月23日
(54)【発明の名称】ダウンホール高出力レーザスキャナツールおよび方法
(51)【国際特許分類】
   E21B 29/02 20060101AFI20210614BHJP
   E21B 7/15 20060101ALI20210614BHJP
【FI】
   E21B29/02
   E21B7/15
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2020-503880(P2020-503880)
(86)(22)【出願日】2018年7月27日
(65)【公表番号】特表2020-528976(P2020-528976A)
(43)【公表日】2020年10月1日
(86)【国際出願番号】US2018044025
(87)【国際公開番号】WO2019023537
(87)【国際公開日】20190131
【審査請求日】2020年3月17日
(31)【優先権主張番号】15/661,104
(32)【優先日】2017年7月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506018363
【氏名又は名称】サウジ アラビアン オイル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平
(74)【代理人】
【識別番号】100154829
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 成
(74)【代理人】
【識別番号】100132403
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 儀雄
(72)【発明者】
【氏名】バターセ,サミーハ,イサ
【審査官】 石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】 特表2016−524061(JP,A)
【文献】 特開2015−017498(JP,A)
【文献】 特開昭50−003591(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0138371(US,A1)
【文献】 特開2011−121119(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21B 1/00−49/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地層中の開口部の形状を制御する方法であって、
方向付けユニットに光ファイバーケーブルからレーザービームを放出するステップを含み、前記方向付けユニットは、集束レンズとコリメートレンズとを備え、
前記集束レンズ内でレーザービームを集束させて集束ビームを生成するステップと、
コリメートレンズ内の前記集束ビームをコリメートして、指向性ビームを生成するステップと、
前記指向性ビームを電動マスターに向けるステップを含み、コンパクトスキャナは電動マスターと、さらに電動スレーブを含み、前記電動マスターはマスターミラーとマスタモータとを含み、前記電動スレーブはスレーブミラーとスレーブモータとを含み、
前記電動マスターおよび前記電動スレーブを動作させて制御されたビームを生成するステップを含み、前記制御されたビームは、動作パターンで動作し、
前記制御されたビームをレーザーヘッドに導入するステップを含み、前記レーザーヘッドは、入口レンズと、出口レンズと、エアナイフと、パージノズルと、真空ノズルと、温度センサとを備え、
前記制御されたビームが前記入口レンズおよび前記出口レンズを通過するステップを含み、ここで前記入口レンズおよび前記出口レンズは、前記コンパクトスキャナをデブリから保護し、
前記エアナイフからのガスで前記出口レンズを掃除するステップと、
前記パージノズルからのパージ流体により前記制御されたビームの経路をパージするステップと、
前記開口部を生成するために前記地層を昇華させるステップを含み、前記開口部の形状が前記制御されたビームの前記動作パターンによって決定され、
前記真空ノズルを用いて塵および蒸気をバキュームするステップを含む、方法。
【請求項2】
前記地層を貫通する坑井内にレーザーツールを延長するステップを含み、ダウンホールの前記レーザーツールは、方向付けユニットと、コンパクトスキャナと、レーザーヘッドとを備え、
レーザーユニットを動作させて前記レーザービームを生成するステップと、
前記レーザービームを、前記光ファイバーケーブルを通して前記レーザーユニットから前記レーザーツールに向けるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記動作パターンは、前記電動マスターの回転と前記電動スレーブの回転との比に基づいて決定される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記レーザーツールを前記坑井内に延長するステップの前に、前記コンパクトスキャナをプログラミングして前記動作パターンを達成するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記地層を昇華させるステップの前に、前記坑井を取り囲むケーシングおよびセメントを貫通するステップをさらに含む、請求項2又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記開口部の形状が楕円形である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記レーザービームの出力が500W〜2500Wである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
地層の開口部の形状を制御するための装置であって、
レーザービームのサイズを操作して指向性ビームを生成するように構成された方向付けユニットであって、集束レンズとコリメートレンズとを備える方向付けユニットと、
前記方向付けユニットに光学的に接続されたコンパクトスキャナであって、前記指向性ビームを導いて制御されたビームを生成するように構成され、電動マスターおよび電動スレーブを含み、前記電動マスターはマスターミラーとマスタモータとを含み、前記電動スレーブはスレーブミラーとスレーブモータとを含み、前記指向性ビームは前記電動マスターに導かれ、前記電動マスター及び電動スレーブが作動して前記制御されたビームを生成し、前記制御されたビームは動作パターンを有する、コンパクトスキャナと、
前記コンパクトスキャナに光学的に接続されたレーザーヘッドであって、前記コンパクトスキャナをデブリから保護するように構成され、入口レンズと、出口レンズと、エアナイフと、パージノズルと、真空ノズルと、温度センサとを備えるレーザーヘッドと、を含む装置。
【請求項9】
前記レーザービームを生成するように構成されたレーザーユニットと、
前記レーザーユニットに光学的に接続され、前記レーザーユニットから前記方向付けユニットにレーザービームを伝送するように構成された光ファイバーケーブルと、をさらに含み、
前記レーザーユニットは地層内に延在する坑井の近くに位置し、前記光ファイバーケーブルは前記坑井を通って延在し、前記方向付けユニット、前記コンパクトスキャナ、および前記レーザーヘッドは、前記坑井内に配置される、
請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記集束レンズは前記レーザービームを集束させて集束ビームを生成するように構成され、さらに、前記コリメートレンズは、前記集束ビームをコリメートして前記指向性ビームを生成するように構成される、請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
前記動作パターンは、前記電動マスターの回転と前記電動スレーブの回転との比によって決定される、請求項8〜10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記開口部の形状は、前記制御されたビームの動作パターンによって決定される、請求項8〜11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記開口部の形状が楕円形である、請求項8〜12のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
抗井刺激の使用に関する装置および方法を開示する。具体的には、ダウンホールでのレーザーの使用に関する装置および方法を開示する。
【背景技術】
【0002】
抗井刺激プロセスは一般に、地層と抗井との間の流体連通を増加させるプロセスを指す。
【0003】
穿孔プロセスは地層から、坑井を取り囲む層を通って、坑井までの経路を作り出す。坑井を囲む層は、ケーシング、ライナー、またはセメントシースを含むことができる。従来の穿孔プロセスは、指向性爆薬、弾丸穿孔、および高圧または研磨ジェットの使用を含む。指向性爆薬は効果的であるが、十分に制御することができず、地層の圧縮、変形、および研磨につながる可能性がある。
【0004】
第2の坑井が地層から表面への流体連通を増加させることができる場合にサイドトラックを形成する目的でケーシングの切断を行うことがある。ケーシングを切断するための従来の方法は、フライス加工技術を使用するもので、時間がかかり、精度に欠けるものである。
【0005】
他の方法を使用して、ライナーに小さな穴を形成し、濾過する砂および他の小さな粒子を捕捉するためのメッシュとして作用させることができる。サイドトラック形成のための抗井刺激プロセスにおけるダウンホールケーシングの切断には、地層の穿孔に用いるステップも含まれる。地層と坑井との間の流体連通を増加させるために、他のプロセスのダウンホールも使用することができる。
【発明の概要】
【0006】
ダウンホールレーザーの使用に関する装置および方法を開示する。具体的には、ダウンホール用途におけるレーザー制御に関連する装置および方法を開示する。
【0007】
第1の側面では、地層の開口部の形状を制御する方法が提供される。この方法は光ファイバーケーブルから方向付けユニットにレーザービームを放出するステップを含み、前記方向付けユニットは集束レンズおよびコリメートレンズを含み、集束レーザー内に前記レーザービームを集束させて集束レーザーを生成し、集束ビームを前記コリメートレンズ内でコリメート(一直線に)して指向性ビームを生成し、前記指向性ビームを電動マスター上に導き、前記電動マスターはコンパクトスキャナに含まれ、前記コンパクトスキャナは電動スレーブをさらに含み、前記電動マスターはマスターミラーおよびマスターモータを含み、前記電動スレーブはスレーブミラーおよびスレーブモータを含み、前記電動マスターおよび前記電動スレーブを動作させて制御されたビームを生成し、前記制御されたビームは動作パターンで移動し、レーザーヘッドに前記制御されたビームを導入し、前記レーザーヘッドは入口レンズ、出口レンズ、エアナイフ、パージノズル、真空ノズル、および温度センサを含み、前記入口レンズおよび前記出口レンズを介して前記制御されたビームを通過させるステップを含み、前記入口レンズおよび前記出口レンズは前記コンパクトスキャナをデブリから保護し、前記出口レンズを前記エアナイフからのガスで掃引し、前記制御されたビームの経路を前記パージノズルからのパージ流体でパージし、前記地層を昇華させて前記開口部を形成し、前記開口部の形状は前記制御されたビームの動作パターンによって決定され、前記真空ノズルでほこりや蒸気を吸い取る。
【0008】
特定の態様では、この方法は前記地層を通って延在する坑井内にレーザーツールを延長させるステップをさらに含み、ダウンホールのレーザーツールは前記方向付けユニットと、前記コンパクトスキャナと、前記レーザーヘッドとを含み、レーザーユニットを動作させてレーザービームを生成し、前記レーザーユニットから前記レーザーツールに光ファイバーケーブルを通してレーザービームを導く。特定の態様では、動作パターンが電動マスターの回転と電動スレーブの回転との比に基づいて決定される。特定の態様では、本方法がレーザーツールを坑井内に延ばすステップの前に、動作パターンを達成するようにコンパクトスキャナをプログラミングするステップをさらに含む。特定の態様では、本方法は、地層を昇華するステップの前に、坑井を取り囲むケーシングおよびセメントを貫通させるステップをさらに含む。特定の態様では、開口部の形状は楕円形である。特定の態様では、レーザービームのパワーが500Wと2500Wとの間である。
【0009】
第2の側面では、地層の開口部の形状を制御する装置が提供される。装置は指向性ビームを生成するためにレーザービームのサイズを操作するように構成された方向付けユニットを含み、方向付けユニットは集束レンズおよびコリメートレンズを含み、コンパクトスキャナは方向付けユニットに光学的に接続され、コンパクトスキャナは指向性ビームを誘導して制御されたビームを生成するように構成され、コンパクトスキャナは電動マスターおよび電動スレーブを含み、制御されたビームは動作パターンを有し、レーザーヘッドはコンパクトスキャナに光学的に接続され、レーザーヘッドはデブリからコンパクトスキャナを保護するように構成され、レーザーヘッドは入口レンズと、出口レンズと、エアナイフと、パージノズルと、真空ノズルと、温度センサとを含む。
【0010】
特定の態様では装置がレーザービームを生成するように構成されたレーザーユニットと、レーザーユニットに光学的に接続された光ファイバーケーブルとをさらに含み、光ファイバーケーブルはレーザーユニットから方向付けユニットにレーザービームを伝送するように構成され、レーザーユニットは地層内に延在する坑井の近くに位置し、光ファイバーは坑井を通って延在し、方向付けユニット、コンパクトスキャナ、およびレーザーユニットは坑井内に配置される。特定の態様では集束レンズがレーザービームを集束させて集束ビームを生成するように構成され、コリメートレンズは集束ビームをコリメートして指向性ビームを生成するように構成される。ある態様では、電動マスターがマスターモータおよびマスターミラーを含む。ある態様では、電動スレーブがスレーブモータおよびスレーブミラーを含む。ある態様では、動作パターンが電動マスターの回転と電動スレーブの回転との比によって決定される。特定の態様では、開口部の形状が制御されたビームの動作パターンによって決定される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
これらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の説明、特許請求の範囲、および添付の図面に関してより良く理解されるのであろう。しかしながら、図面はいくつかの実施形態のみを示しており、したがって、他の等しく有効な実施形態を認めることができるので、本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
【0012】
図1は、動作パターンの例を示す図である。
【0013】
図2は、レーザーツールの断面図である。
【0014】
図3は、レーザーツールの一実施形態の斜視図である。
【0015】
図4Aは、開口部の形状を表した写真である。
【0016】
図4Bは、開口部の形状を表した写真である。
【0017】
図4Cは、開口部の形状を表した写真である。
【0018】
添付の図面では、類似の構成要素または特徴、あるいはその両方が類似の参照ラベルを有することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
前記装置および方法の範囲はいくつかの実施形態で説明されるが、当業者は本明細書で説明される装置および方法に対する多くの例、変形、および変更が実施形態の範囲および思想内にあることを理解するであろう。
【0020】
したがって、説明された実施形態は、一般性を失うことなく、また、実施形態に制限を課すことなく説明される。当業者は、この範囲が本明細書に記載された特定の特徴の全ての可能な組み合わせおよび利用を含むことを理解するものである。
【0021】
地層の開口部の形状を制御することを目的とする方法および装置を、本明細書に記載する。レーザービームの移動を制御するための方法および装置を本明細書に記載する。レーザーツールは、方向付けユニットと、コンパクトスキャナと、地層に開口部を形成することができる制御されたビームを生成するレーザーヘッドとを含む。コンパクトスキャナは、電動マスターミラーおよび電動スレーブミラーを含み、どちらも回転する。電動マスターミラーの回転と電動スレーブミラーの回転との比は、レーザービームの動作パターンを生成する。回転の比率を調整すると、動作パターンが変化する。地層の開口部の形状は、動作パターンによって決定される。コンパクトスキャナは、1回の運転で1つまたは複数の動作パターンを用いてプログラムすることができる。動作パターンは地表で、またはその場でプログラムすることができる。
【0022】
有利には、記載された方法および装置は地層の穿孔を制御することが可能である。有利には、記載された方法および装置は地層中の開口部の形状および方向を事前に決定することができる。地層中の開口部の形状および方向を制御することによって、開口部を地層の応力方向と合わせることができ、その結果、開口部がより堅牢になり、潰れにくくなる。
【0023】
有利には、記載された方法および装置が500W〜2000Wの出力を有するレーザービームを含む、2000W未満の出力を有するレーザービームを使用して、地層中の貫通を切断することを可能にする。レーザービームが光ファイバーケーブルを通って伝送されると、レーザービームはパワーを失い、100メートル(m)未満の深さでは、パワー損失が高くなる可能性があり、その結果、レーザービームは坑井を取り囲む層を切断するのに不十分なパワーとなる可能性がある。
【0024】
本明細書で使用されるように、「開口部の形状」の「形状」は、レーザーツールに垂直なx−y平面における開口部の外形を指す。形状は、円形、楕円形、台形、およびリサージュ曲線によって形成することができる任意の形状を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、開口部の形状が円形、楕円形、または台形とすることができる。少なくとも1つの実施形態では、リサージュ曲線によって形状を形成することができる。少なくとも1つの実施形態では、開口部の形状は楕円形である。有利には、開口部の形状が、長辺が応力に平行である楕円形である場合、この形状は他の形状よりも良好な潰れ抵抗を提供することができる。
【0025】
本明細書で使用されるように、「動作パターン」は穿孔ビームが移動するパターンを指し、リサージュ曲線、具体的には、式2の「b」に対する式1「a」の比に基づく。電動マスターの回転と電動スレーブの回転との比は、動作パターンに影響を及ぼす。関連する比率を有する動作パターンの例を図1に示す。
【0026】
本明細書で使用される「リサージュ曲線」は、パラメータ方程式によって記述される曲線を指す。
【0027】
x = A*sin(a*t + δ) 式1
【0028】
y = B*sin(b*t) 式2
【0029】
ここで、A、Bはx、y方向の振幅、a、bは定数、δは位相角である。
【0030】
本明細書で使用される「デブリ(破片)」は、塵、蒸気、および粒子状物質を指す。
【0031】
本明細書で使用される「強度」は、単位面積当たりの電力の尺度である。レーザービームの単位面積は、スポットサイズに基づいて算出される。強度は、W/cmで測定される。スポットサイズは、レンズの焦点およびレンズ種類によって制御することができる。ミラーの表面積が大きいほど、スポットサイズは大きくなる。
【0032】
本明細書で使用される場合、「開口部」とは坑井の材料および周囲の岩層における穿孔、孔、トンネル、および切欠きを指す。開口部は二次元平面に沿った寸法および貫通深さを有する。本明細書で使用される場合、「穿孔」とは坑井からケーシングおよびセメント(コンクリート)を通って岩層内に延びる開口部を指し、地層内に48インチまでの貫通深さを有する。本明細書で使用される場合、「孔」とは坑井からケーシングおよびセメントを通って延びる開口部を指す。本明細書で使用される場合、「トンネル」とは、坑井からケーシングおよびセメントを通って岩層内に延び、300フィートまでの貫通深さを有することができる開口部を指す本明細書で使用される場合、「切欠き」とは岩上の切り目または開口部内の小さな切り目を指す。
【0033】
本明細書で使用される場合、「貫通深さ」は開口部が坑井を貫通する最も遠い点で、坑井から地層内に測定されたときに、開口部が地層内に延びる距離を指す。
【0034】
図2を参照すると、レーザーツール100の実施例が示されている。レーザーツール100は、方向付けユニット110と、コンパクトスキャナ120と、レーザーヘッド130とを含む。
【0035】
レーザービーム10は光ファイバーケーブル102を出る。レーザービーム10はレーザーを生成し、レーザーをダウンホールに向けることができる任意の源からのものとすることができる。
【0036】
図3を参照して説明した少なくとも1つの実施形態では、源は地球の表面上であって坑井152付近に配置されたレーザーユニット160である。抗井152は、セメント154およびケーシング156を補強材として、地層150に穿孔されている。地層150は、石灰石、シェール、砂岩、または炭化水素含有層に一般的な他の岩石タイプを含むことができる。地層150の特定の岩石タイプは、実験によって、地質学的方法によって、または地層150から採取されたサンプルを分析することによって決定することができる。レーザーユニット160は、光ファイバーケーブル102と電気的に接続されている。レーザーユニット160は地層150を貫通するのに必要な電力を発生し、この電力は光ファイバーケーブル102によってレーザーツール100に通電され、ここで、この電力は光ファイバーケーブル102からレーザーツール100に放出される。レーザーユニット160は、500ワット(W)〜3000W、あるいは500W〜2500W、あるいは500W〜2000W、あるいは500W〜1500W、あるいは500W〜1000Wの出力を有するレーザーを生成することができる任意のユニットとすることができる。レーザーユニット160は、光ファイバーケーブル102を通して伝導されるレーザービームを生成することができる任意のタイプのレーザーユニットとすることができる。レーザービーム102は例えば、イッテルビウム、エルビウム、ネオジム、ジスプロシウム、プラセオジム、およびツリウムイオンのレーザーを含む。一実施形態によれば、レーザーユニット160は例えば、5.34kWのイッテルビウムドープマルチクラッドファイバーレーザーを含む。代替の実施形態では、レーザーユニット160が最小損失でレーザーを伝送することができる任意のタイプのファイバーレーザーである。レーザーユニット160の波長は、地層150を貫通するために必要に応じて当業者によって決定することができる。レーザーユニット160は、コイル管ユニットの一部とすることができる。制御されたビーム40はレーザーツールを出て、ケーシング156およびセメント154を貫通し、その後、地層150を貫通して開口部を形成する。光ファイバケーブル102は、絶縁ケーブルを囲む硬質外側ケースを含むことができ、硬質外側ケースと絶縁ケーブルとの間に保護繊維ケーブルが含まれる。
【0037】
光ファイバーケーブル102は、絶縁ケーブルを囲む硬質外側ケースを含み、硬質外側ケースと絶縁ケーブルとの間に保護ファイバーケーブルを有する。光ファイバーケーブル102はレーザービーム10を伝導する。硬質ケースは、坑井152内で起こりうる高温、高圧、および振動に耐える任意の材料であってよい。絶縁ケーブルはレーザービーム10がレーザーユニット160からレーザーツール100に進むときに、坑井152の温度およびレーザービーム10の温度による過熱から光ファイバーケーブル102を保護する任意のタイプの材料とすることができる。保護ファイバーケーブルは光ファイバーケーブルを、坑井152内で受ける可能性のある引っ掻き、曲げ、破損、または他の物理的損傷から保護する任意のタイプの材料とすることができる。保護ファイバーケーブルは例えば、強化された可撓性金属を含むことができ、その結果、強化された可撓性金属は、光ファイバーケーブル102の曲がりやねじれにより曲がる。保護ファイバーケーブルは絶縁ケーブル内に埋め込むことができ、または絶縁ケーブルの内面に取り付けることができる。
【0038】
図2に戻ると、レーザービーム10は方向付けユニット110に導入される。方向付けユニット110はレーザービーム10が光ファイバーケーブル102を出て方向付けユニット110に入るように、光ファイバーケーブル102の端部に接続することができる。方向付けユニット110は、レーザービーム10のスポットサイズを操作して、方向付けられたビーム20を生成する。レーザービーム10のスポットサイズは、所望の開口部の用途およびサイズに基づいて決定することができる。レーザービーム10のスポットサイズが小さいほど、動作パターンによって取り囲むことができる表面積が大きくなり、レーザービーム10のスポットサイズが大きいほど、動作パターンの表面積が小さくなる。方向付けユニット110は、1つ以上の光学レンズを含む。レンズの物理的位置は、レーザービームのスポットサイズに影響を及ぼす可能性がある。方向付けユニット110は、集束レンズ、デフォーカスレンズ、コリメートレンズ、集束レンズおよびコリメートレンズの両方、またはデフォーカスレンズおよびコリメートレンズの両方を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、方向付けユニット110が集束レンズ112とコリメートレンズ114の両方を含む。集束レンズ112は、レーザービーム10を集束させることができる任意のタイプの光学レンズとすることができる。集束レンズ112は、集束レンズを生成することができる任意の材料であり得る。集束レンズ112として使用するのに適した材料の例には、ガラス、プラスチック、石英、および水晶が含まれる。レーザービーム10は、集束レンズ112内で集束されて、集束ビーム30を生成することができる。
【0039】
集束ビーム30は、コリメートレンズ114内でコリメートされて、指向性ビーム20を生成する。コリメートレンズ114は、集束レンズ112に近接して配置されることができる。コリメートレンズ114は、レーザービーム10が固定された均一な直径を有するように光波を整列させることができる任意のタイプの光学レンズとすることができる。コリメートレンズ114は、コリメートレンズを生成することができる任意の材料であってもよい。コリメートレンズ114として使用するのに適した材料の例には、ガラス、プラスチック、石英、および水晶が含まれる。指向性ビーム20は、コンパクトスキャナ120に向かう。
【0040】
コンパクトスキャナ120は指向性ビーム20を導いて制御されたビーム40を生成する。コンパクトスキャナ120は、電動マスター122および電動スレーブ124を含む。電動マスター122は、マスターモータに取り付けられたマスターミラーを含む。マスターモータは、マスターミラーを回転させ、マスターミラーの角度を同時に調整する任意のタイプのモータケーブルとすることができる。マスターミラーは、レーザーの強度を操作することができる任意のタイプのミラーであってよい。少なくとも1つの実施形態では、マスターミラーが冷却システムを含むことができる。電動マスター122は、360度の回転によってマスターミラーを回転させることができる。電動スレーブ124は、スレーブモータに取り付けられたスレーブミラーを含む。スレーブモータは、スレーブミラーを回転させ、スレーブミラーの角度を同時に調整する任意のタイプのモータケーブルとすることができる。スレーブミラーは、レーザーの強度を操作することができる任意のタイプのミラーとすることができる。少なくとも1つの実施形態では、スレーブミラーが冷却システムを含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、マスターミラーとスレーブミラーは同じサイズである。電動スレーブ124は、360度の回転によってスレーブミラーを回転させることができる。指向性ビーム20は電動マスター122に衝突し、電動マスター122から電動スレーブ124上に反射される。電動スレーブ124の動作は、制御されたビーム40の動作パターンに変換される。動作パターンは、電動マスター122が回転する速度及び電動マスター122の回転角度と、電動スレーブ124が回転する速度及び電動スレーブ124の回転角度との比に基づいて決定される。回転する能力は、均一なビーム分布及び開口部に与えるエネルギーをもった制御されたビーム40を生成する。電動マスター122と電動スレーブ124との間の回転角度を調整することによって、開口部のサイズを調整することができる。有利には、マスタースレーブ関係に2つのミラーを有することは、わずかな操作に制限される1つのミラーを有する場合と比較して、得られる動作パターンの数および形状が拡大する。電動マスター122および電動スレーブ124が回転する速度は、開口部がどのくらい速く穿孔されるかを決定する。
【0041】
制御されたビーム40は、電動スレーブ124によってレーザーヘッド130に反射される。レーザーヘッド130は、コンパクトスキャナ120を地層150内のデブリから保護する。レーザーヘッド130の出口139から、制御されたビーム40が放出される。レーザーヘッド130は、出口139の直径がレーザーヘッド130の本体の直径よりも小さくなるようにテーパを付けることができる。直径の比は、当業者によって決定することができる。出口139は、制御されたビーム40の放出のための妨害されない経路を提供するのに十分な大きさであればよい。レーザーヘッド130のテーパは、デブリが出口139を通ってレーザーヘッド130に入るのを防止することができる。レーザーヘッド130は、レーザーツール100の動作中、静止している。
【0042】
レーザーヘッド130は、坑井152内で起こりうる高温、高圧、及び振動に耐える任意の材料とすることができる。
【0043】
レーザーヘッド130は、入口レンズ132と、出口レンズ134と、エアナイフ135と、パージノズル136と、真空ノズル137と、温度センサ138とを含む。制御されたビーム40は、入口レンズ132及び出口レンズ134を通過する。少なくとも1つの実施形態では、レーザーヘッド130が3つ以上のレンズを含むことができる。入口レンズ132および出口レンズ134は、デブリがコンパクトスキャナ120に入るのを防止することによって、コンパクトスキャナ120を保護する。入口レンズ132および出口レンズ134は、制御されたビーム40を操作しない。エアナイフ135は、出口レンズ134からデブリを除去する。エアナイフ135は出口レンズ134に近接している。出口レンズ134を掃除することにより、制御されたビーム40に、コンパクトスキャナ120からレーザーヘッド130を通る妨害されない経路を提供する。エアナイフ135は例えば、出口レンズ134からデブリを除去することができる空気又は窒素を含む任意のガスを放出する。入口レンズ132および出口レンズ134は任意の材料、例えば、ガラス、プラスチック、石英、水晶、または制御されたビーム40を操作することなくコンパクトスキャナ120を保護することができる他の材料とすることができる。入口レンズ132および出口レンズ134の形状および曲率は、レーザーツール100の適用に基づいて当業者によって決定され得る。
【0044】
パージノズル136は、出口レンズ134から地層150への制御されたビーム40の経路を一掃する。当業者は特定の実施形態において、入口レンズ132から地層150までの制御されたビーム40のための妨害されない経路を作り出すのはエアナイフ135とパージノズル136との複合機能であることを理解するのであろう。パージノズル136は、レーザーヘッド130の出口の前の領域をパージすることができる1つ、2つ、またはそれ以上のノズルを含むことができる。パージノズル136は、レーザーヘッド130の出口からデブリを除去することができる任意のパージ流体を放出する。パージ媒体は例えば、液体または気体を含むことができる。液体または気体のパージ媒体の選択は、地層150の岩石種類および貯留圧力に基づくことができる。最小の損失又は損失なしに制御されたビーム40が地層150に到達することを可能にするパージ媒体も考えられる。本発明の一実施形態によれば、パージ媒体は、窒素などの非反応性の非損傷ガスである。貯留圧力が低い場合には、ガスパージ媒体を使用することができる。パージノズル136は制御されたビーム40の経路を妨害しないように、エアナイフ135とレーザーヘッド130の出口との間でレーザーヘッド130の内側に面一に位置する。
【0045】
本発明の一実施形態によれば、パージノズル136は、オン期間およびオフ期間のサイクルで動作する。オン期間は、図2を参照して上述したように、レーザーユニット160がオン期間に制御されるように、制御されたビーム40が放出している間に生じる。本発明の別の実施形態では、パージノズル136は連続モードで動作する。
【0046】
真空ノズル137はレーザーヘッド130を取り囲む領域から、制御されたビーム40によって地層150が昇華することによって生成されたデブリをバキュームする。デブリは表面に移動し、分析される。デブリの分析は例えば、地層150の岩石種類、及び地層150内に含まれる流体種類の決定を含む。本発明の他の実施形態では、デブリを表面に一度廃棄することができる。真空ノズル137は、レーザーヘッド130と面一に配置されることができる。当業者は、真空ノズル137がデブリの量に応じて、1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上のノズルを含むことができることを理解するのであろう。真空ノズル137のサイズは、除去されるデブリの体積と、レーザーツール100から表面に移送するためのシステムの物理的要件とに依存する。
【0047】
本発明の一実施形態によれば、真空ノズル137は、オン期間およびオフ期間のサイクルで動作する。オン期間は、レーザーユニット160によって制御されるように、制御されたビーム40及びパージノズル136が動作していないときに生じる。制御されたビーム40およびパージノズル136のオフ期間は真空ノズル137が経路を一掃することを可能にし、これにより、制御されたビーム40は、入口レンズ132から地層150への妨害されない経路を得る。本発明の別の実施形態では、真空ノズル137は連続モードで動作する。本発明の別の代替実施形態では、パージノズル136が液体パージ媒体を放出するとき、真空ノズル137は動作しない。
【0048】
エアナイフ135、パージノズル136、及び真空ノズル137は、入口レンズ132から地層150内の貫通点までの制御されたビーム40の経路内のデブリを除去するために協働することができる。制御されたビーム40の経路内のデブリを除去することは、制御されたビーム40が分裂したり、曲がったりまたは散乱することを防止するために有利である。
【0049】
レーザーヘッド130は、少なくとも1つの温度センサ138、あるいは少なくとも2つの温度センサ138、あるいは3つ以上の温度センサ138を含む。温度センサ138は、レーザーヘッド130における1つの物理的特性を監視する方法として、レーザーユニット160に温度データを供給する。少なくとも1つの実施形態では、レーザーツール100が温度センサ138によって監視される温度が事前設定値を超えたときにレーザーを遮断するように構成されることができる。レーザーツール100の過熱点を避けるように事前設定値を設定できる。過熱点は、過熱点を決定するために重要な他のパラメータに加えて、レーザーの種類およびレーザーツール100の構成に基づくことができる。過熱を回避することにより、レーザーツール100の損傷を防止する。
【0050】
一般に、レーザーツール100の構造材料は既存の坑井152内で起こりうる高温、高圧、および高振動に耐性があり、流体、塵埃、およびデブリからシステムを保護する任意のタイプの材料とすることができる。当業者は、適切な材料に精通しているであろう。
【0051】
少なくとも1つの実施形態では、レーザーツール100がレーザーヘッド130の一部のみが坑井152内に延びるように、保護ケース内に収めることができる。あるいはレーザーツール100を保護ケース内に収めることができ、制御されたビーム40は地層に接触する前に保護ケースを切断することができる。保護ケースは坑井152内で起こりうる高温、高圧、および高振動に耐え、しかも制御されたビーム40による貫通を可能にする任意のタイプの材料とすることができる。レーザーツール100は、光ファイバーケーブル102とレーザーツール100との間の可撓性接続、レーザーツール100を坑井152を通って表面から延びる軸の周りに回転させるための回転システム、レーザーツール100に電力を供給するためのケーブル配線、レーザーツール100を坑井152内に位置決めすることを可能にするケーブル配線、およびレーザーツール100と坑井152との間の安定化パッドなどの追加の構造を含む。少なくとも1つの実施形態では、支持ロッド104により方向付けユニット110およびコンパクトスキャナ120が安定して支持されることができる。
【0052】
図3及び図2を参照して、レーザーツール100を使用する方法を説明する。レーザーツール100を使用する方法では、レーザーツール100が坑井152のダウンホールに配置される前に、動作パターンを表面でコンパクトスキャナ120にプログラムすることができる。少なくとも1つの実施形態では、レーザーツール100が、坑井152内にダウンホールを配置した後にコンピュータプログラムを使用して動作パターンが制御される。少なくとも1つの実施形態ではコンパクトスキャナ120がマスターミラーおよびスレーブミラーの角度を設定することによってプログラムすることができ、次いで、動作パターンを指示する比を決定する。レーザーツール100は、坑井152内の所望の位置に配置される。レーザーツール100は、制御されたビーム40を生成するように動作することができる。少なくとも1つの実施形態では、制御されたビーム40はケーシング156に接触し、ケーシング156を穿孔する。ケーシング156を穿孔する時間は、ケーシング156の厚さおよび制御されたビーム40の動作パターンに依存する。少なくとも1つの実施形態において、制御されたビーム40はセメント154に接触し、セメント154を穿孔する。ケーシング156を穿孔する時間は、ケーシング156の厚さに依存する。少なくとも1つの実施形態では、制御されたビーム40が地層に対して坑井を画定する任意の数の層またはシースに接触し、地層150と接触する前にこれらの層を穿孔する。
【0053】
制御されたビーム40は、動作パターンで地層150に接触する。制御されたビーム40が地層150に接触すると、地層150の岩石材料が動作パターンで昇華する。開口部の形状は、動作パターンによって制御されることができる。貫通深さは、制御されたビーム40の走行長さ、動作パターン、および岩石の最大水平応力または岩石の圧縮強度などの地層150の特性によって決定することができる。少なくとも1つの実施形態では、貫通深さは6インチよりも大きく、もしくは1フィートよりも大きく、もしくは2フィートよりも大きく、もしくは3フィートよりも大きくすることができる。
【0054】
制御されたビーム40によって生成された開口部は、地層150と坑井152との間の連通を確立する。制御されたビーム40によって生成された開口部は、地層150から開口部を通って坑井152への炭化水素の産出を可能にすることができる。
【0055】
有利には、レーザーツール100は、緊密かつ非従来型のリザーバからの製造を可能にする。レーザーツール100を使用して地層150に開口部を形成するには直接穿孔よりも多くの時間を要することがあるが、直接穿孔は円形以外の形状を有する開口部を生成することができない。ここで使用される直接穿孔は高出力レーザーを使用して地層を切断することを指し、高出力レーザーは、地層150の面に平行な平面のx軸およびy軸の両方に沿って移動することができない。
【0056】
レーザーツール100は材料から製造することができ、ダウンホール環境における振動、温度及び圧力から保護するための保護シールド又はハウジングを含むことができる。
【実施例】
【0057】
ベレア砂岩サンプルを得た。2kWパワーのレーザーユニットを使用した。第1の運転および第2の運転では、マスターミラーとスレーブミラーとの比を1:1.1に設定した。実行時間は32秒であった。第1の運転は、図4Aに示される形状をもたらした。第2の運転は、図4Bに示される形状をもたらした。第3の運転では、マスターミラーとスレーブミラーとの比を1:2に設定した。実行時間は32秒であった。第3の運転は32秒であった。第3の運転は、図4Cに示される形状をもたらした。
【0058】
本実施形態は詳細に説明されてきたが、様々な変化、置換および変更は本発明の原則および範囲から逸脱することなく、ここに行うことができることを理解すべきである。したがって、実施形態の範囲は、以下の特許請求の範囲およびそれらの適切な法的均等物によって決定されるべきである。
【0059】
記載されている様々な要素は別途記載されていない限り、ここに記載されている他のすべての要素と組み合わせて使用することができる。
【0060】
単数形「a」、「an」および「the」は文脈が明らかにそうではないと指示しない限り、複数の指示対象を含む。
【0061】
「任意の(optional)」、又は「任意に(optionally)」とは、その後に説明される事象又は状況が、発生してもよく、又は発生しなくてもよいことを意味する。この説明は、事象又は状況が発生する事例、及び発生しない事例を含む。
【0062】
範囲はここでは特定の値から別の特定の値についてのように表すことができ、特に表示されていない限り、包含される。そのような範囲が表現される場合、別の実施形態は1つの特定の値から他の特定の値までであり、前記範囲内の全ての組み合わせを伴うことが理解されるべきである。
【0063】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、用語「備える(comprise)」、「有する(has)」、及び「含む(include)」、並びに全てのそれらの文法的変異は、各々、追加の要素又はステップを排除するものではない開いた非限定的な意味を有することを意図される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C