【文献】
櫛渕欽也,新しい植物育種技術−バイオテクノロジーの基盤として−,株式会社養賢堂,1991年 2月25日,第2版,第23−24ページ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書において、「トウガラシ植物」とは、中央及び南アメリカ原産のナス科植物であって、トウガラシ(Capsicum)属のカプシカム・アンヌウム(Capsicum annuum)に属する植物を包含する。
本明細書において、「栽培品種」とは、農業や園芸利用のために育種された、有用な形質を保持する分類群を意味し、「野生種」とは、栽培・飼育化されている作物(本明細書においては、トウガラシ植物)と同一種あるいは近縁種のもので、野生の生物種を意味する。
【0012】
本明細書において、「果実離脱性」とは、果実の成熟に伴い、萼から果実が離脱する性質を意味する。
本明細書において、「形質」とは、植物の特徴又は表現型を意味しており、本明細書における形質としては、例えば、果実離脱性、果実の房成り性、収量性、大果性等が挙げられる。形質は、優性又は劣性の様式で、若しくは、部分又は不完全優性の様式で遺伝する。形質は、一遺伝子性又は多遺伝子性であるか、若しくは、同様に、環境中の1つ以上の遺伝子の相互作用から起こりうる。
【0013】
本明細書において、「一遺伝子性」とは、単独の遺伝子座によって決定されることを意味し、「多遺伝子性」とは、1つ以上の遺伝子座によって決定されることを意味する。
また、「優性」とは、 ヘテロ接合又はホモ接合状態で完全な表現型出現をもたらすことを意味し、「劣性」とは、ホモ接合状態で存在するときのみ、完全な表現型が出現することを意味する。
本明細書において、「遺伝子座」とは、形質に寄与する遺伝子を含む染色体上の領域を意味し、「対立遺伝子」とは、相同染色体内の同じ遺伝子座にあるため、遺伝において選択的であるペア又は一連の遺伝子形態の一方を意味し、「ホモ接合」とは、相同染色体上の対応する遺伝子座の1つ以上で類似の対立遺伝子をもつことを意味し、「ヘテロ接合」とは、相同染色体上の対応する遺伝子座の1つ以上で異なる対立遺伝子をもつことを意味する。
【0014】
本明細書において、「中間母本」とは、一般に商品としては流通せず、品種改良を行うために利用される素材のことを意味する。
【0015】
<トウガラシ植物>
一実施形態として、本発明は、成熟期に果実離脱性を有し、且つ、栽培品種である、トウガラシ植物を提供する。
【0016】
トウガラシ植物の野生種は、果実が成熟すると果柄等から離脱し、脱落する性質を有するものが多い。これは、野生種のトウガラシ植物の繁殖機構となっているためである。
一方、トウガラシ植物の栽培品種は、果実が成熟すると果柄等から離脱し、脱落する性質を有する品種が少ない。これは、以下の経緯によりトウガラシ植物の栽培品種が発生したためである。トウガラシ植物の栽培当初、野生種が栽培されていたが、果実の脱落をコントロールできず収穫前に果実が脱落してしまうため、減収の原因となっていた。そのため、栽培者により、自然突然変異により非脱落性を示す個体が選抜され、以降、栽培の繰り返し、世界各地への伝播の過程で多数の栽培品種が生じた。
しかしながら、機械収穫も可能となった近年においては、収穫が容易である果実離脱性を有する栽培品種が求められている。
本実施形態のトウガラシ植物は、果実の成熟期(開花から約50日前後)になると、果実が赤く色づき、萼からほとんど力を要さずにもぎ取ることができるため、圃場で手作業又は収穫機により容易に収穫することができる。
【0017】
従来の栽培品種であるトウガラシ植物では、上述の発生経緯により萼からの果実離脱性を有さず、手作業で花柄から果実をもぎ取るため、多大な労力を必要としていた。また、うまくもぎ取れず果実が損傷する可能性があるため、収率が悪かった。これに対し、本発明者らは、栽培品種であるトウガラシ植物と、果実離脱性を有するトウガラシ植物とを交配することにより、成熟期に果実離脱性を有し、果実形態、成熟期の果皮色が従来の優良品種と同等で、収量性及び品質が良く、これらの形質を安定的に有する新規トウガラシ植物を発明するに至った。
【0018】
本実施形態のトウガラシ植物は、さらに、果実が房成りに結実する形質(以下、「房成り性」と呼ぶ。)を有することが好ましい。房成り性を有することにより、多くの果実を一斉に収穫することができ、収量性の優れた品種であるといえる。
【0019】
本実施形態のトウガラシ植物を中間母本として用いることにより、他のトウガラシ植物の栽培品種に果実離脱性を付与した新しい栽培品種を作出することができる。
【0020】
<果実>
一実施形態として、本発明は、上記のトウガラシ植物から収穫された、果実を提供する。
【0021】
本実施形態の果実は、赤色を呈しており、収穫時に果実の損傷もないため、品質が良い。また、由来となる栽培品種の種類によって、生食用又は加工用、若しくはその両方として利用することができる。
【0022】
<種子>
一実施形態として、本発明は、上記の果実から得られた、種子を提供する。
【0023】
本実施形態の種子を生育することにより、成熟期に果実離脱性を有するトウガラシ植物を得ることができる。
【0024】
<トウガラシ植物の作出方法>
一実施形態として、本発明は、成熟期に果実離脱性を有し、且つ、栽培品種のトウガラシ植物を作出する方法であって、栽培品種のトウガラシ植物を母本とし、成熟期に果実離脱性を有するトウガラシ植物を父本として交配を行い、F1雑種を得る工程と、前記F1雑種に、前記栽培品種のトウガラシ植物を戻し交配し、前記戻し交配を少なくとも2回繰り返す工程と、得られた世代のうち、成熟期に果実離脱性を有する個体を選別する工程と、を備える、トウガラシ植物の作出方法を提供する。
【0025】
本実施形態の作出方法によれば、成熟期に果実離脱性を有し、且つ、栽培品種のトウガラシ植物を簡便に得ることができる。また、多くの既存の栽培品種に果実離脱性を付与し、新しい栽培品種を作出することができる。
【0026】
本実施形態の作出方法において、母本として使用する栽培種としては、例えば、カプシカム・アンヌウム(Capsicum annuum)種、カプシカム・バッカツム(Capsicum baccatum)、カプシカム・シネンセ(Capsicum chinense)種、カプシカム・フルートセンス(Capsicum frutescens)種、カプシカム・プベスケンス(Capsicum pubescens種)等が挙げられる。より具体的な栽培品種としては、例えば、C.annuum種の鷹の爪、栃木三鷹、本鷹、福耳、羅帝、スピノーザ、太長中辛とうがらし、黄とうがらし、紫とうがらし、日光とうがらし、伏見甘長唐辛子、万願寺唐辛子、げきからとうがらし、ひもとうがらし、南部大長南蛮等;C.baccatum種のアヒ・アマリージョ;C.frutescens種のキダチトウガラシ等;C.chinense種のハバネロ、ブート・ジョロキア等;C.pubescens種のロコト等が挙げられる。中でも、房成り性を有し、果実の品質が良いことから、栃木三鷹又は信鷹を用いることが好ましく、栃木三鷹を用いることがより好ましい。
【0027】
本実施形態の作出方法において、父本として使用するトウガラシ植物としては、ナス科トウガラシ属 (Capsicum)に属し、成熟期に果実離脱性を有するものであって、栽培品種と交配可能なものであれば、栽培品種であっても、野生種であってもよい。具体的な種としては、C.annuum種、C.frutescens種等が挙げられる。さらに具体的な品種としては、C.annuum種のPiquin(ピキン)(ピキンのその他呼称として、Pequin、Bird Pepper、Pinhead pepper、Chile petin、Chile pequin、Piquin、Chile del monte、Chile mosquito等が挙げられる。)、C.frutescens種のaccession BG2816等が挙げられる。中でも、入手が容易であることから、Piquin(ピキン)を用いることが好ましい。
【0028】
本実施形態の作出方法について、以下の通りである。
まず、栽培品種のトウガラシ植物(反復親)及び成熟期に果実離脱性を有するトウガラシ植物(供給親)の種子を用意し、これらの種子を2日間程度水に浸して約30℃に保温して催芽を施す。これらを温室にて生育し、開花後、交配させる。交配は、栽培品種を母本とし、成熟期に果実離脱性を有する品種を父本として行い、通常、母本の除雄を行った後、授粉を行う。授粉処理後60日〜90日で果実が成熟した段階で、F1雑種の種子を得ることができる。
【0029】
次いで、得られたF1雑種の種子を前記と同様に、催芽を施し、栽培して開花させる。続いて、同様に開花させた栽培品種を交配させ、第1回目の戻し交配を行う。ここで、交配は、F1雑種を父本とし、栽培品種を母本とし、これによりBC1F1世代が得られる。
【0030】
本明細書において、「戻し交配」とは、反復親と供与親とを交配することによって得られた交配後代(F1雑種)から次の世代の交配に用いる個体を、所定の条件にて選抜し、反復親を再びその選抜した個体と交配させ、この操作を繰り返すことを意味する。
このような交配によって、最終的に目的の遺伝子座が供与親型のホモ接合で、それ以外の染色体領域が反復親由来の染色体で構成されたコンジェニック系統の植物体を得ることができる。
【0031】
交配後代の選別方法としては、例えば、育成したトウガラシ植物の遺伝型を表現型(本実施形態においては、果実離脱性及び房成り性を有すること)から判断する方法等が挙げられる。
【0032】
次いで、得られたBC1F1世代の種子を前記と同様に処理し、BC1F1世代を母本とし、栽培品種を母本として次の交配を行い、第2回目の戻し交配を行う。
【0033】
連続戻し交配は、少なくとも2回繰り返すことが好ましく、3回繰り返すことがより好ましく、4回繰り返すことがさらに好ましく、5回繰り返すことが特に好ましい。また、少なくとも2回連続戻し交配した後に、得られた世代において自殖(自家授粉による生殖)させてもよい。
【0034】
得られる世代が、BC2F1世代かそれより後代となった段階で、成熟期に果実離脱性を有する個体を選別する。選別方法については、上述と同様のもの等が挙げられる。
【0035】
<寄託された種子及び該種子から生育されたトウガラシ植物>
一実施形態として、本発明は、受領番号FERM AP−22305であるトウガラシ植物の種子を提供する。
【0036】
本実施形態の種子は、上記の作出方法を用いて、母本として「栃木三鷹」と、父本として「Piquin(ピキン)」との雑種を育成し、「栃木三鷹」を3回連続戻し交配し、2回自殖することにより得られた、果実離脱性及び房成り性を有する新規品種である。
【0037】
本実施形態の種子を生育することにより、成熟期に果実離脱性を有するトウガラシ植物を得ることができる。該トウガラシ植物は、果実が房成りに結実し、さらに、果実の成熟期(開花から約50日前後)になると、果実が赤く色づき、萼からほとんど力を要さずにもぎ取ることができるため、圃場で手作業又は収穫機により容易に収穫することができる。また、前記トウガラシ植物を中間母本として用いることにより、他のトウガラシ植物の栽培品種に果実離脱性を付与した新しい栽培品種を作出することができる。
【0038】
本実施形態の種子から生育されたトウガラシ植物を「しげまるレッド」と名付けた。
図1(A)は、果実が成熟したしげまるレッドを撮影した画像であり、(B)は成熟した果実が容易に離脱する様子を示す画像である。しげまるレッドの植物学的性質は以下の通りである。
【0039】
(科学的性質)
果実離脱性及び房成り性を有する。
【0040】
(形態的性質)
(1)茎の長さ:20cm以上40cm以下
(2)草丈:65cm以上80cm以下
(3)果実の長さ:5.0cm以上7.0cm以下
(4)果実の直径:0.5cm以上1cm以下
【0041】
(生殖様式)
自殖により結実し、種子を作る。
【0042】
(分類学的性質)
カプシカム・アンヌウム(Capsicum annuum)種に属する。
【0043】
本実施形態の種子は、2016年2月10日付で独立行政法人製品評価技術基盤機構
バイオテクノロジーセンター特許生物寄託センター(NITE−IPOD)(千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 120号室)にプタベスト条約の規定化で受領番号FERM AP−22305として国内寄託されている。
【0044】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0045】
[実施例1]トウガラシ植物の育成
(1)F1雑種の作出工程
図2は、トウガラシ植物の作出方法を示す工程図である。
図2において、P1とは栃木三鷹を表し、P2とはピキンを表し、Selfingとは自殖を表している。
図2を参照しながら、作出方法について以下に説明する。
まず、栽培品種のトウガラシ植物として栃木三鷹(反復親)及び成熟期に果実離脱性を有するトウガラシ植物としてピキン(一回親)の種子を用意し、これらの種子を2日間程度水に浸して約30℃に保温して催芽を施した。これらを温室にて生育し、開花後、交配させた。交配は、栃木三鷹を母本とし、ピキンを父本として行い、母本の除雄を行った後、授粉させた。授粉処理後60〜90日で果実が成熟した段階で、F1雑種の種子を得た。
栃木三鷹において、果実の生育期間を通して、萼は果実にくっついた状態であり、果実が成熟しても、しっかりとついたままである。一方、ピキンでは、果実の生育期間を通して、萼は果実にくっついた状態であるが、果実の成熟後には、果実は萼から簡単に離脱します。
【0046】
(2)連続戻し交配工程
(1)と同様の方法により、得られたF1雑種の種子を栽培して、開花させた。このF1雑種の花粉を、栃木三鷹に授粉した。なお、授粉に用いた栃木三鷹の花は開花前に除雄し、自殖を避けるため袋掛けした。交配後も5日間は袋掛けのままとした。その後、BC1F1世代を得た。また、比較対象として、F1世代の種子を栽培して、自殖させ、159株のF2世代を得た。
【0047】
続いて、得られたBC1F1世代の種子を多数播種し、育成した。果実成熟期に果実が離脱し、房成り性を示す個体のうち、その他の量的形質について栃木三鷹により近い個体を選抜した。この選抜個体の花粉を採取した。温室内で育成した栃木三鷹自殖系統を母本として開花直前の花を除雄し、袋掛けした。この栃木三鷹の母本にBC1F1世代の選抜個体由来の花粉を授粉する戻し交雑を行った。このような選抜と交雑を2回繰り返した。得られたBC3F1世代の集団内で目標の形質を示す個体を選抜し、袋掛けによる自殖を2回行い、BC3F3世代を得た。
【0048】
(3)トウガラシ植物の構造
図3は、ピキン世代(
図3(A)及び(C)参照)とBC3F3(
図3(B)及び(D)参照)との結実後の様子を表す画像及び模式図である。
図3(C)及び(D)において、矢印は仮軸分裂組織を表す。
図3(A)及び(C)から、ピキンでは、シュートは、頂芽前に主軸に8〜15の葉と単一の花をつけ、また、軸から2つの仮軸が伸長し、末端の花の上に位置していた。
一方、
図3(B)及び(D)から、BC3F3世代では、主軸の頂芽後に花のクラスタを形成し、下側軸のシュートは、頂芽優勢から解放されていた。
また、F1世代ではピキンと同様に無限花序(集散花序)であり、F2世代では、中間の形質のものは観察されず、110株は無限花序(集散花序)であり、48株は有限花序であり、無限花序型が有限花序型に対して単一優性の1遺伝子支配であることが明らかとなった。表1は、各世代における植物の構造の内訳を示したものである。表1において、χ
2はカイ2乗を表し、Pは有意確率を表す。表1において、「Single flower per node」とは、果実が節成りである個体を意味し、「Cluster of flowers」は果実が房成りである個体を意味する。
【0049】
【表1】
【0050】
表1から、F2世代では、節成り:房成りの割合が3:1であったのに対し、BC1F1世代では、1:1であった。さらに、BC1F1世代の集団のうち房成り性を有する株を自家受粉させた子孫では、節成り性を有する植物は観察されなかった。
この結果から、果実房成り性の遺伝は、一遺伝子性の劣性遺伝子によって施御されるように決定されていることが明らかとなった。
【0051】
(4)トウガラシ植物の形態
図4は、F2世代の集団における、茎の長さ(主茎長)(A)及び果実の長さ(B)の分布を示すグラフである。茎の長さ、果実の長さの平均はそれぞれ29.6±4.0cm、2.70±0.61cmであり、連続的な分布を示した。茎の長さのうち、節成り性個体の平均は、29.9±4.0cmであり、房成り性個体の平均は、28.8±3.9cmであった。
この結果から、植物の構造(花序型)と、茎の長さとの間には関連性がないことが明らかとなった。
【0052】
(5)果実の離脱性について
表2は、得られた各世代において、果実離脱性を有する株と、有さない株の数をまとめたものである。
【0053】
【表2】
【0054】
表2から、F2世代の集団において、159株のうち、111株は果実離脱性を有し、48株は果実がしっかりと萼についていた。また、果実離脱性は、一遺伝子性の優性遺伝子のため、F2世代において、3:1の割合で遺伝し、BC1F1世代において、1:1の割合で遺伝した。
【0055】
[試験例1]果実の色と果実離脱性との関連性についての確認試験
萼から果実を分離するのに必要な果実離脱力(Fruit detachment force:FDF)(単位:ニュートン(N))は、プッシュフォースゲージ(ダイヤルテンションゲージDTN−30、TECLOCK社製(日本、長野))を用いて決定した。 また、立った状態の果実の中間地点を果実に対して直角にゲージで押して計測した。
ピキンの成熟した果実の離脱力は300mN未満だったため、圃場においてハンド試験で計測できるほど離脱し易かった。
また、F2世代とBC世代については、それぞれ「ピキン」タイプ(節毎に単一の花を有するタイプ)又は「栃木三鷹」タイプ(花のクラスタを有するタイプ)として記録した。
【0056】
次に、それぞれの世代について、液体Nを用いて、果実を微粉末に粉砕し、冷やしたアセトン15mLで色素を抽出した。続いて、得られた抽出液を5,000×g、20分間遠心分離した。波長452nm及び470nmの吸光度を測定した。
図5は、BC3F2における開花からの生育日数と離脱しない果実の割合又は波長470nmの吸光度との関係を示すグラフである。
【0057】
図5から、開花から35日後には、離脱しない果実の割合は減り始め、開花から60日後には、全ての果実が容易に離脱するようになった。また、波長470nmの吸光度によって計測された果実の色は、非離脱の果実の割合と逆のパターンのグラフを描いており、吸光度の値が、開花から40日後から47日後にかけて、急速に上昇した。
【0058】
この結果から、FDFの変化と果実の色とは関連しており、果実の成熟を促進する因子は、果実の色だけでなく、果実の離脱性についても促進することが示唆された。