(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係るエアゾール式泡状染毛剤組成物について説明する。
【0011】
本発明に係るエアゾール式泡状染毛剤組成物は、(a)染料、(b)界面活性剤、(c)pH調整剤、および(d)噴射剤を含有し、前記(c)成分は、炭酸塩を含有し、pHが6.0以上であることを特徴とする。本発明のエアゾール式泡状染毛組成物は、容器から毛髪に噴射剤により泡状で噴射されるものであり、噴射された泡状の組成物を手や櫛等で伸ばすことにより毛髪上に塗布される。この際、泡持ちが良好であるため、毛髪間に染毛剤組成物が入りこみやすく、ムラなく均一に毛髪に塗布することができる。そのため、より均一に毛髪を染色することができる。
なお、本発明のエアゾール式泡状染毛剤組成物は、各成分を缶に充填した1剤式であることが、手軽さの上で特に好ましい。
【0012】
(a)染料
本発明に係るエアゾール式泡状染毛剤組成物は、染料を含有する。染料は、直接染料を含んでもよく、タール系色素や天然色素などの公知のものが使用でき、ニトロ系染料、アゾ染料、ニトロソ染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、キノリン染料、アントラキノン染料、またはインジゴ染料が挙げられる。具体例としては、ニトロ−p−フェニレンジアミン、p−ニトロ−o−フェニレンジアミン、p−ニトロ−m−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、4−ヒドロキシプロピルアミノ−3−ニトロフェノール、2−アミノ−6−クロロ−4−ニトロフェノール、3−メチルアミノ−4−ニトロフェノキシエタノール、3−ニトロ−p−ヒドロキシエチルアミノフェノール、2−アミノ−3−ニトロフェノール、4−アミノ−3−ニトロフェノール、2−ニトロ−5−グリセリルメチルアニリン、塩酸2,4−ジアミノフェノキシエタノール、硫酸2,4−ジアミノフェノール、ピクラミン酸、酸性オレンジ3、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性オレンジ31、塩基性赤51、塩基性赤76、塩基性黄57、塩基性黄87、塩基性青99、ディスパースブラック9、HC青2、HCオレンジ1、HCオレンジ2、HC赤1、HC赤3、HC赤7、HC赤13、HC黄2、HC黄4、HC黄5、HC黄9及びそれらの塩、及び「医薬品等で使用できるタール色素を定める省令」により定められた酸性染料等が挙げられる。これら直接染料は、各々単独で、あるいは混合して配合することができる。
【0013】
本発明のエアゾール式泡状染毛料組成物全体に対する染料の配合量は、0.001〜5.0重量%が好ましく、0.005〜2.0重量%がさらに好ましく、0.01〜1.5重量%がさらにより好ましい。染料の配合量が、0.001重量%より少ないと均染性の効果は得られず、また5.0重量%を越えても効果の上昇は期待できない。これらの染料を1つの組成物に含有することにより、前処理を必要とせず、1度の染毛処理で処理することができ、手軽で好ましい。
【0014】
(b)界面活性剤
本発明に係るエアゾール式泡状染毛剤組成物は、界面活性剤を含有する。上記界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤が挙げられ、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤より選ばれる少なくとも1種を配合することが好ましい。
【0015】
カチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩;ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド等のアルキロイルアミドエチルジエチルアミンや、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド等のアルキロイルアミドプロピルジメチルアミン、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド等のアルキロイルアミドエチルジメチルアミン等のアルキルアミドアミン型界面活性剤;等が挙げられる。上記アルキルアミドアミン型界面活性剤は、乳酸、グリコール酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸等の有機酸;塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;グルタミン酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;等の中和剤により中和され、第3級アミン塩として使用される。アルキルアミドアミンの中和は、染毛料組成物の調製工程中で行っても、あるいはあらかじめアルキルアミドアミンと中和剤の塩を形成させてから配合しても良い。
【0016】
両性界面活性剤としては、アルキルグリシン塩、カルボキシメチルグリシン塩及びN−アシルアミノエチル−N−2−ヒドロキシエチルグリシン塩等のグリシン型両面界面活性剤;アルキルアミノプロピオン酸塩及びアルキルイミノジプロピオン酸塩のアミノプロピオン酸型両性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びアルキルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン等のアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤;N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−プロピルスルホン酸塩、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−(2−ヒドロキシプロピル)スルホン酸塩及びN−脂肪酸アミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウム−N−(2−ヒドロキシプロピル)スルホン酸塩等のスルホベタイン型両性界面活性剤;アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリニウム型両性界面活性剤;アルキルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド型両性界面活性剤;2−(ジメチルオクチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(ジメチルドデシルアンモニオ)プロピルホスフェート及び2−(ジメチルドデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシプロピルホスフェート等のホスホベタイン型両性界面活性剤;等が挙げられる。
【0017】
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという)セチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル、POEラウリルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEオクチルフェニルエーテル、POEポリオキシプロピレン(以下、POPという)セチルエーテル等のエーテル型ノニオン界面活性剤;モノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル等のエステル型ノニオン界面活性剤;等が挙げられる。
【0018】
これらの界面活性剤の中でも、毛髪をトリートメントする効果を発揮させる上でカチオン界面活性剤を含有することが好ましい。
【0019】
本発明のエアゾール式泡状染毛料組成物全体に対する界面活性剤の配合量は、0.2〜5重量%であることが好ましい。少なすぎると各成分の均一な分散および発泡が困難となり染毛性のムラを生じる場合があり、多すぎてもそれ以上の発泡性・分散性・染毛性の向上は見込めない。
【0020】
(c)pH調整剤
本発明に係るエアゾール式泡状染毛剤組成物は、pH調整剤を含有し、このpH調整剤によりpH6.0以上に調整される。上記エアゾール式泡状染毛剤組成物のpHが6.0未満であると充分な染毛効果が得られない場合がある。一方で、pHは、9.0以下であることが好ましく、9.0を超える場合には皮膚刺激を引き起こす可能性がある。
上記pH調整剤は、炭酸塩を含有する。当該炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムからなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。pH調整剤として炭酸塩を用いることにより、本発明のエアゾール式泡状染毛剤組成物の泡持ちを向上させ、より均一に毛髪に塗布することができる。これらの炭酸塩の中でも、pH調整能および泡持ちの点で、炭酸水素アンモニウムが好ましい。
【0021】
本発明のエアゾール式泡状染毛料組成物全体に対するpH調整剤の配合量は、0.01〜5重量%であることが好ましい。少なすぎるとpH調整が困難となる場合があり、多すぎてもそれ以上の調整能の向上は見込めない。
【0022】
(d)噴射剤
本発明に係るエアゾール式泡状染毛剤組成物は、噴射剤を含む。上記噴射剤は、染毛剤組成物を泡状に発泡させるために配合される。噴射剤としては液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、二酸化炭素等が挙げられる。これらの中でも、上記炭酸塩と組み合わせた際の泡持ちの良さから二酸化炭素が好ましい。
【0023】
本発明に係るエアゾール式泡状染毛剤組成物における噴射剤の含有量は、3〜20重量%が好ましく、5〜15重量%がより好ましい。噴射剤の量が少ない場合には、染毛剤組成物を発泡させにくくなる。一方、噴射剤の量が多い場合には、泡の飛散が発生したり、毛髪に塗布する際の泡沫の嵩が高くなり、毛髪に均一に塗布しにくくなる。
【0024】
(e)高級アルコール
本発明に係るエアゾール式泡状染毛料組成物は、高級アルコールを含有することが好ましい。上記高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシルエーテル、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等が挙げられる。
【0025】
本発明のエアゾール式泡状染毛料組成物全体に対する高級アルコールの配合量は、0.1〜5.0重量%が好ましく、0.2〜3.0重量%がさらに好ましい。0.1重量%未満では毛髪のコンディショニング効果が得られにくい。一方、5.0重量%を超えて配合しても、それ以上コンディショニング効果を向上させにくい。また、高級アルコールは、カチオン界面活性剤と所定の配合比で組み合わせることにより、ラメラ状の液晶構造(αゲル)を形成する。この液晶構造を形成することにより、長期安定性が高く、かつ常温で適度な粘性・弾性を発現することができ、毛髪のコンディショニング効果及び泡の保持性を向上させることができるが、本発明のように噴射剤を含むエアゾール式の形態では、噴射剤の存在により、バランスが壊れ液晶構造をとりにくくなる。ここで、噴射剤を含む場合においても、液晶構造を高級アルコール/カチオン界面活性剤=3/1〜1/3(重量比)の範囲にすることにより、液晶構造を形成したまま噴射し、塗布することができ、より毛髪のコンディショニング効果及び泡の保持性を高めることができる。
【0026】
(f)浸透剤
本発明に係るエアゾール式泡状染毛剤組成物は、浸透剤を含有することが好ましい。この浸透剤は、毛髪内部へ染料を浸透させ、染毛性を向上させるものである。浸透剤の例としては、ベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、シンナミルアルコール、フェニルプロパノール、α−メチルベンジルアルコール、ジメチルベンジルカルビノール、ベンジルオキシエタノール、フェノキシエタノール、p−アニシルアルコール等の芳香族アルコール;エタノール、イソプロパノール等の脂肪族一価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の脂肪族多価アルコール;炭酸エチレン、炭酸プロピレン等のアルキレンカーボネート等が挙げられる。中でも、芳香族アルコールが好ましく、特にベンジルアルコールが好ましい。これらの浸透剤は1種単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0027】
本発明のエアゾール式泡状染毛料組成物全体に対する浸透剤の含有量は、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%である。浸透剤を上記範囲の量で含有すると、染料を毛髪に浸透させ、染毛効果を高く維持することができる。
【0028】
(g)その他の成分
本発明に係るエアゾール式泡状染毛剤組成物には、上記成分の他、化粧料の配合成分として一般に用いられる高級アルコール、油脂類、保湿剤、増粘剤、キレート剤、防腐剤、抗炎症剤、エキス類、酸化防止剤、溶剤、紫外線吸収剤、色素、香料等を適宜配合することができる。
これら配合成分の具体例を以下に示す。
【0029】
油脂類としては、ヒマシ油、オリーブ油、カカオ油、椿油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、アボカド油等の植物油脂類、ミンク油、卵黄油等の動物油脂類、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等のロウ類、流動パラフイン、スクワレン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸等の天然及び合成脂肪酸類、ミリスチル酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレート等のエステル類が例示できる。
【0030】
保湿剤としては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ヘキシレングリコール、ジグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール・プロピレングリコール共重合体等のポリオール類及びその重合体、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(エトキシジグリコール)、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のグリコールアルキルエーテル類、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10エステル等の水溶性エステル類、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、マルチトール等の糖アルコール類、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、トレオース、キシロース、アラビノース、フコース、リボース、デオキシリボース、マルトース、トレハロース、ラクトース、ラフィノース、グルコン酸、グルクロン酸、β−グルカン、キチン、キトサン、ヘパリン及び誘導体、ペクチン、アラビノガラクタン、デキストリン、デキストラン、グリコーゲン、エチルグルコシド、メタクリル酸グルコシルエチル重合物若しくは共重合物等、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、カロニン硫酸、ケラト硫酸、デルマタン硫酸、シロキクラゲ抽出物、フコイダン、チューベロース多糖体、尿素、ヒドロキシウレア、2−ピロリドン−5−カルボン酸及びそのナトリウム、ベタイン(トリメチルグリシン)、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、リジン、セリン、アラニン、フェニルアラニン、チロシン、β−アラニン、スレオニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、トリプトファン、ヒスチジン、タウリン、コラーゲン、魚由来コラーゲン、アテロコラーゲン、ゼラチン、エラスチン、コラーゲン分解ペプチド、加水分解コラーゲン、塩化ヒドロキシプロピルアンモニウム加水分解コラーゲン、エラスチン分解ペプチド、ケラチン分解ペプチド、加水分解ケラチン、コンキオリン分解ペプチド、加水分解コンキオリン、シルク蛋白分解ペプチド、加水分解シルク、ラウロイル加水分解シルクナトリウム、大豆蛋白分解ペプチド、小麦蛋白分解ペプチド、加水分解小麦蛋白、カゼイン分解ペプチド、パルミトイルオリゴペプチド等のアシル化ペプチド類、シリル化ペプチド類、乳酸菌培養液、酵母抽出液、卵殻膜タンパク、牛顎下腺ムチン、ヒポタウリン、ゴマリグナン配糖体、アルブミン、乳清、塩化コリン、ホスホリルコリン、胎盤抽出液、エラスチン、コラーゲン、天然型セラミド(タイプ1、2、3、4、5、6)、ヒドロキシセラミド、疑似セラミド、スフィンゴ糖脂質、セラミド及び糖セラミド含有エキス等のセラミド類が例示できる。
【0031】
増粘剤としては、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、珪酸アルミニウム、マルメロ種子抽出物、トラガントガム、デンプン等の天然高分子物質、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、可溶性デンプン、カチオン化セルロース等の半合成高分子物質、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等が例示できる。
【0032】
キレート剤としては、エデト酸塩(エチレンジアミン四酢酸塩;EDTA、EDTA2Na、EDTA3Na、EDTA4Na等)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩(HEDTA3Na等)、ペンテト酸塩(ジエチレントリアミン五酢酸塩)、フィチン酸、エチドロン酸等(ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩)、シュウ酸ナトリウム、ポリアミノ酸類(ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸等)、アスパラギン酸二酢酸及びその塩、グルタミン酸二酢酸及びその塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸、クエン酸、アラニン、ジヒドロキシエチルグリシン、グルコン酸、コハク酸、酒石酸等が挙げられる。中でも、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩、アスパラギン酸二酢酸及びその塩、グルタミン酸二酢酸及びその塩が好適に用いられる。
【0033】
防腐剤としては亜鉛・アンモニア・銀複合置換型ゼオライト、安息香酸、安息香酸パントテニルエチルエーテル、安息香酸塩、イソプロピルメチルフェノール、ウンデシレン酸、ウンデシレン酸MEA、塩酸アルキルシアミノエチルグリシン、塩酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム塩、塩化セチルピリジニウム、塩化デリカニウム、塩酸クロルヘキシジン、オクタンジオール、オクトキシグリセリン、感光素101.201.301.401、d−カンフル、dl−カンフル、グルクロン酸クロルヘキシジン、クロルクレゾール、クロロブタノール、クロルキシレノール、クロルヘキシジン、クレゾール、シコニン、スコルジニン、チアントール、チオキソロン、チモール、トリクロサン、トリクロロカルバニド、ヒノキチオール、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルフェノール、パラフェノールスルホン酸Na(2水和物)、ピリチオン亜鉛、フェノキシエタノール、フェノール、ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、メチルクロロイソチアゾリノン・メチルイソチアゾリノン液、l.dl−メントール、ヨウ化パラジメチルアミノスチリルペプチルメチルチアゾリニウム、オクトキシグリセリン等が例示できる。
【0034】
抗炎症剤としてはグリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、グアイアズレン、アラントイン、インドメタシン、酸化亜鉛、酢酸ヒドロコーチゾン、酸性キシロオリゴ糖、プレドニゾン、塩酸ジフェドラミン、マレイン酸クロルフェニラミンが例示できる。
【0035】
エキス類としては、アイリスエキス、アシタバエキス、アスナロエキス、アスパラガスエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アーモンドエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、インチコウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、ウワウルシエキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、エンメイソウエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オタネニンジンエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オノニスエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、カキ葉エキス、カキョクエキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カッコンエキス、カモミラエキス、油溶性カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カラスムギエキス、カルカデエキス、カンゾウエキス、油溶性カンゾウエキス、キウイエキス、キオウエキス、キクラゲエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、キリ葉エキス、グアノシン、グアバエキス、クジンエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、クリエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、黒米エキス、黒砂糖抽出物、黒酢、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、ゲンノショウコエキス、紅茶エキス、酵母エキス、コウボクエキス、コーヒーエキス、ゴボウエキス、コメエキス、コメ発酵エキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サフランエキス、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンシャエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、ジャトバエキス、シャクヤクエキス、ショウキュウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、白キクラゲエキス、スギナエキス、ステビアエキス、ステビア発酵物、西河柳エキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ソウハクヒエキス、ダイオウエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、タンポポエキス、地衣類エキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、ティートリー油、甜茶エキス、トウガラシエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、バーチエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ヒノキエキス、ビフィズス菌エキス、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、ブドウ種子エキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マイカイカエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モズクエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ユリエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、緑茶エキス、卵殻膜エキス、リンゴエキス、ルイボス茶エキス、レイシエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンギョウエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス、ワレモコウエキスが例示できる。
【0036】
酸化防止剤としては、BHT、BHA、アスコルビン酸及びその塩、アスコルビン酸誘導体、亜硫酸Na、亜硫酸水素Na、没食子酸エステル、トコフェロール類、システイン類、チオグリコール酸塩、ノルジヒドログアヤレチン酸、エリソルビン酸及びその塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、トリルビグアナイド、オルトトリビグアナイド、茶エキス、リンゴエキスが例示できる。
【実施例】
【0037】
以下の実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明に係るエアゾール式泡状染毛剤組成物は、これらに限定されるものではない。
【0038】
(エアゾール式泡状染毛剤組成物の調製)
表1に記載の配合量にて、噴射剤以外の各成分を溶解混合し、pHを調整することにより原液を調製した後、原液および噴射剤をエアゾール缶に充填することにより実施例、比較例のエアゾール式泡状染毛剤組成物を調製した。表において組成は重量%で示す。
pHは、pHメーターF−22型(堀場製作所社製)を用いて原液を測定した。
【0039】
【表1】
【0040】
製造したエアゾール式泡状染毛剤組成物は、下記の評価方法1、2により評価し、その結果を表1に示す。
(評価1:泡の保持性)
毛髪上に実施例及び比較例のエアゾール式泡状染毛剤組成物を噴射し、くしを5回通した後、そのまま10分間放置した後、泡の状態を観察することにより泡の保持性を評価した。泡の形態を保っているものを○、保っていないものを×として評価した。
【0041】
(評価2:染毛性(ムラ))
人毛白髪BM−W−A(ビューラックス社製)8cm(0.4g)に、実施例及び比較例のエアゾール式泡状染毛剤組成物4.0gを夫々噴射した後、櫛にて伸ばすことにより塗布し、25℃で10分間放置後、水洗し風乾した。得られた染毛サンプルを目視で確認し、染毛ムラの有無を確認し、ムラなく染毛性の良好なものを○、ムラがあり染毛性の悪いものを×として評価した。
【0042】
(評価3:液晶構造の有無)
エアゾール缶に充填したエアゾール式泡状染毛剤組成物を1日安置した後、内容物を取り出し、偏光顕微鏡にて液晶構造の有無を確認し、液晶構造が存在するものを○、存在しないものを×として評価した。
【0043】
(評価4:コンディショニング効果)
毛髪黒髪(ビューラックス製)30cm(10g)に実施例及び比較例のエアゾール式泡状染毛剤組成物10gを塗布した後、25℃で10分間放置後、水洗時の手触り、風乾後の櫛どおり、風乾後の手触りを下記5段階の評点で評価した結果を表2に示す。また、総合的な判断として、水洗時の手触り、風乾後の櫛どおり、風乾後の手触りの平均を取り、平均3.5以上を○、2.5〜3.5を△、2.5以下を×として表1に示す。
(評点)
5:非常に良好(すべりがよく、しなやか、しっとり)
4:良好
3:やや良好
2:やや悪い
1:悪い(きしむ、がさつく、ごわつく)
【0044】
【表2】
【0045】
表1より、実施例のエアゾール式泡状染毛剤組成物は、泡の保持性が良好であり、さらにムラなく均一に染毛できることが分かる。
【0046】
以上の結果より、本発明のエアゾール式泡状染毛剤組成物は、泡持ちがよく、毛髪への均一な塗布が可能であり、ムラなくより均一に染毛することができることがわかる。