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特許6894275保守要員融通支援システムおよび保守要員融通支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6894275
(24)【登録日】2021年6月7日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】保守要員融通支援システムおよび保守要員融通支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20120101AFI20210621BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20210621BHJP
   G06Q 10/06 20120101ALI20210621BHJP
【FI】
   G06Q10/00 300
   G06Q50/10
   G06Q10/06
【請求項の数】4
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-71703(P2017-71703)
(22)【出願日】2017年3月31日
(65)【公開番号】特開2018-173831(P2018-173831A)
(43)【公開日】2018年11月8日
【審査請求日】2020年3月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】514030104
【氏名又は名称】三菱パワー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】特許業務法人 武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石井 翔太
(72)【発明者】
【氏名】橘田 岳洋
(72)【発明者】
【氏名】市原 太郎
(72)【発明者】
【氏名】照井 伸治
【審査官】 上田 威
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−268785(JP,A)
【文献】 特開2008−275317(JP,A)
【文献】 特開2002−236765(JP,A)
【文献】 特開2002−007814(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラントを保有する複数の事業者において各々保有する保守要員に関する複数の情報から構成される情報群に、少なくとも技術知識レベルを示す情報を含む派遣元データベースと、前記派遣元データベースに登録されている保守要員に関連する情報に基づいて、派遣要請者となる派遣希望事業者が前記保守要員の派遣の要請をする条件に一致する前記保守要員を保守要員候補者として抽出する管理装置と、を有する保守要員融通支援システムであって、
前記派遣希望事業者に対し保守要員を派遣する派遣元事業者が前記派遣元データベースに対して登録した自社の保有する各保守要員の前記技術知識レベルに対し、当該派遣希望事業者における前記要請の条件としての前記技術知識レベルの入力を受け付ける要員認定情報入力部と、
前記派遣元データベースから、前記派遣希望事業者における保守作業を実施できるかを判断する指標として当該派遣希望事業者が指定した前記技術知識レベルに適合する前記保守要員である保守要員候補者を抽出する適合保守要員抽出部と、
前記適合保守要員抽出部において抽出された保守要員候補者から前記派遣希望事業者が選定した保守要員候補者が所属する保守要員保有事業者に対して、前記派遣希望事業者への派遣の可否に関する確認情報として出力する派遣可否情報出力部と、を備えることを特徴とする保守要員融通支援システム。
【請求項2】
前記適合保守要員抽出部は、前記派遣元事業者を所在地情報により絞り込んだ中の保守要員候補者を抽出する、請求項1記載の保守要員融通支援システム。
【請求項3】
前記適合保守要員抽出部は、前記派遣希望事業者が予め指定した前記派遣元事業者に属する前記保守要員を前記保守要員候補者として抽出する、請求項1または2記載の保守要員融通支援システム。
【請求項4】
プラントを保有する複数の事業者において各々保有する保守要員に関する複数の情報から構成される情報群に、少なくとも技術知識レベルを示す情報を含む派遣元データベースと、前記派遣元データベースに登録されている保守要員に関連する情報に基づいて、派遣要請者となる派遣希望事業者が前記保守要員の派遣の要請をする条件に一致する前記保守要員を保守要員候補者として抽出する管理装置とにより、保守要員の派遣を要求する派遣希望事業者へ保守要員を融通する保守要員融通支援方法であって、
前記派遣希望事業者に対し保守要員を派遣する派遣元事業者が前記派遣元データベースに対して登録した自社の保有する各保守要員の前記技術知識レベルに対し、当該派遣希望事業者における前記要請の条件としての前記技術知識レベルの入力を受け付け、
前記派遣元データベースから、前記派遣希望事業者における保守作業を実施できるかを判断する指標として当該派遣希望事業者が指定した前記技術知識レベルに適合する前記保守要員である保守要員候補者を抽出し、
抽出された前記保守要員候補者から前記派遣希望事業者が選定した保守要員候補者が所属する保守要員保有事業者に対して、前記派遣希望事業者への派遣の可否に関する確認情報として出力する、ことを特徴とする保守要員融通支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保守要員融通支援システムおよび保守要員融通支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プラントのメンテナンスを行う際のメンテナンス計画は、当該プラントのユーザが保有している保守要員のスケジュール等を前提にして立案し実行していた。しかし、メンテナンスに要する保守要員が不足するときなどが生ずる。このようなときは、プラントメーカに対して不足している保守要員の派遣を依頼することもあった。このような保守要員の派遣システムに関する従来技術として、例えば特許文献1乃至6に記載のものが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−050885
【特許文献2】特開2004−152159
【特許文献3】特開2002−207791
【特許文献4】特開2014−191390
【特許文献5】特開2005−190341
【特許文献6】特開2008−269205
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、プラントユーザに所属する保守要員は、自己が所属する組織等のプラントを保守対象とするので、自己以外のユーザのプラントのメンテナンスは対象として想定されていない。もし、他のユーザに対して保守要員を派遣することができれば、派遣された保守要員のスキルレベルの維持や向上の機会となる。また、複数ユーザ間において、保守要員を互いに派遣しあえるスキームを形成できれば、そのスキームに参画したユーザにおいて保守要員の確保を効率化することができる。
【0005】
一方、保守要員が派遣されるユーザ側の立場からすると、メーカ以外に所属する保守要員によるメンテナンスが信用できるものであれば、保守要員不足への対応として目的には合致する。特に、繁忙期などのメーカ側の保守要員の派遣調整が困難な時期において、他のユーザからの保守要員が融通できるならば、容易にメンテナンス計画の調整をすることができるようになる。これにより、ユーザが希望する時期にタイムリーに保守作業を実施できる可能性が高まる。
【0006】
また、メーカ側からすると、リソース上の制約により、自己の保守要員を派遣できないケースであっても、余剰の保守要員をユーザ同士で派遣し合うことができれば、派遣を要請したユーザの要望に応えることができる。
【0007】
以上のように、ユーザ間における保守要員の相互派遣(保守要員の融通)は、ユーザおよびメーカにおいてメリットがあるが、派遣される保守要員の技術知識レベルや技能レベルが他ユーザのプラントの保守に対応できることを担保する方法が必要となる。また、保守要員の派遣先となるユーザからすると、メーカではない他のユーザの保守要員の技術レベルの確認が困難である。これらの事情により、保守要員のユーザ間の派遣は実現に至っていなかった。
【0008】
本発明は、ユーザ間において保守要員の派遣を融通しあうことを支援する保守要員融通支援システムおよび保守要員融通支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、プラントを保有する複数の事業者において各々保有する保守要員に関する複数の情報から構成される情報群に、少なくとも技術知識レベルを示す情報を含む派遣元データベースと、前記派遣元データベースに登録されている保守要員に関連する情報に基づいて、派遣要請者となる派遣希望事業者が前記保守要員の派遣の要請をする条件に一致する前記保守要員を保守要員候補者として抽出する管理装置と、を有する保守要員融通支援システムであって、前記派遣希望事業者に対し保守要員を派遣する派遣元事業者が前記派遣元データベースに対して登録した自社の保有する各保守要員の前記技術知識レベルに対し、当該派遣希望事業者における前記要請の条件としての前記技術知識レベルの入力を受け付ける要員認定情報入力部と、前記派遣元データベースから、前記派遣希望事業者における保守作業を実施できるかを判断する指標として当該派遣希望事業者が指定した前記技術知識レベルに適合する前記保守要員である保守要員候補者を抽出する適合保守要員抽出部と、前記適合保守要員抽出部において抽出された保守要員候補者から前記派遣希望事業者が選定した保守要員候補者が所属する保守要員保有事業者に対して、前記派遣希望事業者への派遣の可否に関する確認情報として出力する派遣可否情報出力部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザ間において保守要員の派遣を融通しあうことを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係る保守要員融通支援システムの実施形態としてのメンテ要員融通支援システムの概略図。
図2】メンテ要員融通支援システムの概略構造図。
図3】メンテ要員融通支援システムにおいて実行される処理の流れの例を示すフローチャート図。
図4】ユーザのメンテ要員要請入力画面を示した図。
図5】メンテ要員の登録情報の一例を模式に示した図。
図6】プラントの登録情報の一例を模式に示した図。
図7】ユーザの会社情報の一例を模式に示した図。
図8】技術レベル認定の有効期限を示した図。
図9】他ユーザのメンテ要員が実施可能な作業リストの図。
図10】ユーザに表示するメンテ要員リストの図。
図11】派遣料金算出の指標の一例を模式に示した図。
図12】ユーザに表示する派遣料金と派遣料金に用いた指標を示した図。
図13】他ユーザに表示する派遣要請者リストとスケジュールを示した図。
図14】メーカ主催の研修実施可能日の通知画面を示した図。
図15】メーカ主催研修の事前申し込み画面の図。
図16】会社の所在地でメンテ要員をしぼった場合のユーザに表示するメンテ要員リストの図。
図17】ユーザの会社情報にお気に入り会社を追加した図。
図18】お気に入り会社の表示と最寄りの会社を表示する機能を追加したユーザのメンテ要員要請入力画面を示した図。
図19】お気に入り会社に限定した場合のユーザに表示するメンテ要員リストの図。
図20】最寄り会社に限定した場合のユーザに表示するメンテ要員リストの図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る保守要員融通支援システムの実施形態であるメンテ要員融通支援システム100について説明する。なお、以下の説明において同じ作用や効果を奏するものについては同じ符号を付すこととし、重複した説明は省略することがある。
【実施例1】
【0013】
図1は、本実施例に係るメンテ要員融通支援システム100の概略図である。メンテ要員融通支援システム100は、種々の情報が記憶されるデータベースと、インターネットを介した情報の入力手段および出力手段と、メーカおよび他ユーザの登録されたメンテ要員情報から最適な要員を選出する手段と、ユーザが要求する技術を習得するための研修の受講を支援する手段と、を有し、ユーザ間でメンテ要員を派遣することを支援する機能を備える。メンテ要員融通支援システム100は、プラントのメーカとプラントのユーザとの間、プラントのユーザ同士の間、それぞれにおいてプラントのメンテナンスを実行するときに必要となる保守要員(メンテ要員)の融通派遣を行うときに使用される。したがって、メンテ要員融通支援システム100によれば、プラントのユーザ間において互いのメンテ要員を融通派遣しあえる環境が形成される。
【0014】
また、メンテ要員融通支援システム100は、プラントのユーザに所属する保守要員(メンテ要員)を他のユーザのプラントのメンテナンスのために派遣するにあたり、派遣候補者の技量をプラントのメーカがある程度の評価できるようにする。即ち、メンテ要員融通支援システム100によれば、メーカに所属する保守要員と同様にユーザに所属する保守要員を他のユーザに派遣することができる環境を形成する機能を備える。
【0015】
図1に示すように、本実施形態のメンテ要員融通支援システム100は、ユーザA側ネットワーク端末1と、メーカ側ネットワーク端末2と、ユーザB側ネットワーク端末9と、ユーザC側ネットワーク端末90と、を有する。
【0016】
ユーザA側ネットワーク端末1は、メンテ要員を要請するプラントユーザであるユーザAが使用する情報処理端末である。メーカ側ネットワーク端末2は、メンテ要員を派遣するプラントメーカが使用する情報処理端末である。ユーザB側ネットワーク端末9は、メンテ要員を融通できるプラントユーザであるユーザBが使用する情報処理端末である。ユーザC側ネットワーク端末90は、メンテ要員を融通できるプラントユーザであるユーザCが使用する情報処理端末である。ユーザB側ネットワーク端末9とユーザC側ネットワーク端末90は、同様の機能を有する。メーカ側ネットワーク端末2と、ユーザA側ネットワーク端末1、ユーザB側ネットワーク端末9およびユーザC側ネットワーク端末90は、インターネットなどのネットワーク3によりお互いに接続される。また、メーカ側ネットワーク端末2は、メーカが所有するメーカ側管理装置4とも接続されている。
【0017】
ユーザA側ネットワーク端末1は、要請情報(派遣期間、派遣人数、派遣者の技量、対応するプラントの仕様など)をメーカ側ネットワーク端末2に送信し、メーカ側ネットワーク端末2は、メーカ側管理装置4に情報を送信する。
【0018】
メーカ側管理装置4は、メーカ側のメンテ要員の有する資格、過去の実績、繁忙度、技術レベル認定、料金単価などの情報を記憶するデータベースであるメーカ側メンテ要員登録DB5と、メーカ側メンテ要員登録DB5を参照してメンテ要員候補者の選定および派遣料金を算出するメンテ要員候補選定装置6と、を有する。
【0019】
ユーザA側ネットワーク端末1は、ユーザA側管理装置7に接続される。ユーザA側管理装置7は、ユーザAのメンテ要員の有する資格、過去の実績、繁忙度、技術レベル認定情報を記憶するユーザA側メンテ要員登録DB8を有する。ユーザB側ネットワーク端末9は、ユーザB側管理装置10に接続される。ユーザB側管理装置10はユーザB側メンテ要員登録DB11を有する。ユーザC側ネットワーク端末90は、ユーザC側管理装置91に接続される。ユーザC側管理装置91は、ユーザC側メンテ要員登録DB92を有する。
【0020】
メンテ要員候補選定装置6から出力されたメンテ要員リストや派遣料金は、メーカ側ネットワーク端末2からユーザA側ネットワーク端末1に出力され、ユーザA側ネットワーク端末1において表示される。
【0021】
図2は、メンテ要員融通支援システム100が備える機能ブロックを概略的に示す図である。図2に示すように、本実施例に係るメンテ要員融通支援システム100は、ユーザA側のデータの送受信を行うユーザA側ネットワーク端末1と、メーカ側のデータの送受信を行うメーカ側ネットワーク端末2と、他ユーザ側のデータの送受信を行うユーザB側ネットワーク端末9と、ユーザAのメンテ要員情報を記憶するユーザA側メンテ要員登録DB8と、メーカのメンテ要員情報を記憶するメーカ側メンテ要員登録DB5と、他ユーザのメンテ要員情報を記憶するユーザB側メンテ要員登録DB11と、要請情報に基づいてメーカ側メンテ要員登録DB5と他ユーザのユーザB側メンテ要員登録DB11からメンテ要員候補者のリストと派遣料金を算出するメンテ要員候補選定装置6と、を備える。なお、以下において、ユーザC側の構成については、ユーザB側の構成と同様であるから、説明を省略する。
【0022】
ユーザA側ネットワーク端末1は、ユーザからのメンテ要員の派遣要請情報である要請情報をメーカ側に送信するユーザ入力情報送信部12と、メーカからのメンテ要員候補者の情報を受信するメーカ出力情報受信部13と、を有する。要請情報には、少なくとも派遣地域、作業プラントの仕様、派遣人数、作業内容、派遣理由、研修が必要なメンテ要員の有無などを示す情報が含まれる。
【0023】
メーカ側ネットワーク端末2は、ユーザからの要請情報を受信するユーザ入力情報受信部14と、メンテ要員候補リストと派遣料金をユーザA側ネットワーク端末1に送信する出力結果送信部15と、要請情報を他ユーザへ送信する他ユーザへの依頼送信部16と、他ユーザからのメンテ要員情報を受信する他ユーザからの結果受信部17を有する。
【0024】
ユーザB側ネットワーク端末9は、メーカからのメンテ要員の要請情報を受信するメーカ依頼情報受信部27と、メンテ要員候補者の情報をメーカに送信するメーカ依頼結果送信部28と、を有する。
【0025】
メーカ側メンテ要員登録DB5は、メーカ側のメンテ要員の情報を登録するメンテ要員登録情報記憶部18と、派遣料金についてのデータを記憶する派遣料金情報記憶部19と、ユーザに関する情報とプラントに関する情報のうち、メンテ要員の情報以外の情報を記憶するユーザ及びプラント情報記憶部20と、を有する。
【0026】
ユーザA側メンテ要員登録DB8は、ユーザAのメンテ要員の情報を登録するユーザA側メンテ要員登録情報記憶部25と、ユーザAの会社情報を記憶する会社情報記憶部26と、を有する。ユーザB側メンテ要員登録DB11は、ユーザAと同様にメンテ要員の情報を登録するユーザB側メンテ要員登録情報記憶部251と、会社情報を記憶する会社情報記憶部261と、を有する。
【0027】
メンテ要員候補選定装置6は、ユーザからの要請情報、メーカのメーカ側メンテ要員登録DB5、およびユーザB側メンテ要員登録DB11からメンテ要員候補者を算出するユーザ要請メンテ要員選定部21と、メーカ側メンテ要員登録DB5からメンテ要員情報、他ユーザに関する情報、およびプラントに関する情報を受け取るメンテ要員登録情報受信部22と、ユーザB側メンテ要員登録DB11からメンテ要員情報および会社情報を受け取る他ユーザメンテ要員受信部24と、ユーザAから通知された候補者の情報、メーカ及び他ユーザのメンテ要員の情報、メーカの他ユーザに関する情報、他ユーザの会社情報、に基づいて派遣料金を決定するメンテ要員派遣料金算出部23と、を有する。
【0028】
次に、上記の機能構成を備えるメンテ要員融通支援システム100において実行されるメンテ要員融通支援方法について説明する。図3は本実施例に係るメンテ要員融通支援方法における処理の流れを示すシーケンス図である。図3に示す「ユーザA」、「メーカ」、「ユーザB」、「ユーザC」は、それぞれ以下の構成を示すものとする。「ユーザA」は、ユーザA側ネットワーク端末1およびユーザA側管理装置7を含むものを示す。「メーカ」は、メーカ側ネットワーク端末2またはメーカ側管理装置4を含むものを示す。「ユーザB」は、ユーザB側ネットワーク端末9およびユーザB側管理装置10を含むものを示す。「ユーザC」は、ユーザC側ネットワーク端末90およびユーザC側管理装置91を含むものを示す。
【0029】
まず、ユーザAからメーカに対してメンテ要員を依頼する処理が実行される(S301)。S301は、ユーザA側ネットワーク端末1からメーカ側ネットワーク端末2に対する要請情報の送信処理である。
【0030】
続いて、S301において送信された要請情報に含まれる依頼内容から必要事項をメーカにおいて抽出し、他ユーザ(ユーザB、ユーザC)にメンテ要員の派遣を要請する処理を実行する(S302)。
【0031】
他のユーザ(ユーザB、ユーザC)は、S302において要請された内容に基づいて、ユーザB側メンテ要員登録DB11およびユーザC側メンテ要員登録DB92から候補者リストを抽出し、抽出した候補者に係る情報をメーカに通知する(S303)。
【0032】
メーカは、他ユーザの情報を集約し、ユーザAにメンテ要員の候補者リストを通知する(S304)。
【0033】
ユーザは、S304において通知されたメンテ要員の候補者リストからメンテ要員候補者を選定し、メーカに通知する(S305)。
【0034】
メーカは、S305において通知されたメンテ要員候補者リストから、選定されたメンテ要員の派遣料金をユーザAに通知する(S306)。
【0035】
ユーザAは、S306において通知される料金について了承の可否をメーカに通知する(S307)。
【0036】
メーカは、ユーザAからの他ユーザへのメンテ要員候補者について通知する(S308)。
【0037】
他ユーザは、S308において通知されたメンテ要員候補者を派遣することについて問題がなければ、メーカに対して派遣を了承する旨を通知する(S309)。
【0038】
メーカは、他ユーザの了承結果を集約して、ユーザAに対し、メンテ要員の派遣希望を通知した他ユーザが了承したことを通知する(S310)。この了承の通知は、派遣希望事業者であるユーザAに対するメンテ要員の派遣の可否に関する確認情報に相当する。
【0039】
メーカは、S310において他のユーザに通知されたメンテ要員候補者の中から、派遣の前に受講する必要がある研修を特定し、特定された研修をうけるべきメンテ要員候補者が属している他ユーザに対し研修実施日について通知する(S311)。
【0040】
他ユーザは、メーカに希望研修日について回答する(S312)。
【0041】
研修でメンテ要員のスキルが認定された後、メンテ要員をユーザAに派遣する(S313)。
【0042】
図4は、ユーザA側ネットワーク端末1において要請情報を入力するための派遣要請入力画面401の例を示した図である。図4に示すように、派遣要請入力画面401は、少なくとも、メンテ要員の派遣を希望する派遣地域情報42を入力するための派遣地域欄、作業プラントの仕様に係る仕様情報43を入力するための仕様欄、派遣人数情報44を入力するための派遣人数欄、作業内容情報45を入力するための作業内容欄、派遣理由情報46を入力するための派遣理由欄、研修が必要なメンテ要員の研修有無情報47を入力するための研修有無欄、を含む。
【0043】
研修有無欄は、メーカ主催の研修を受講することで派遣可能となるメンテ要員を候補者リストから除く場合にチェックする。
【0044】
上記の各欄への情報入力を完了した後に、送信ボタン411を押すことで、ユーザA側ネットワーク端末1からのメンテ要員の要請情報がメーカ側ネットワーク端末2に送信される。
【0045】
図5は、メンテ要員登録DBのメンテ要員情報の一例を模式に示した図である。図示するように、メンテ要員の登録情報501は、各資格の保有の有無を示した保有資格情報48と、各プラントにおいて対応した回数を示した過去の実績を示す過去実績情報49と、作業者の作業スケジュールを示した繁忙度情報50と、当該メンテ要員がメーカに認定を受けている技術知識レベルを示す技術レベル認定情報51と、を含み構成される。
【0046】
技術レベル認定情報51は、派遣先で作業を実施できるかどうか判断する指標であり、メンテ要員の候補者を選定するときに使用する。メンテ要員が、メーカが開催する研修を受講し、作業に必要な技術を有していることが認められた場合、技術レベル認定情報51のチェックが追加される。また、各技術レベル認定は、過去の実績から同等の経験をしている場合、自動的にチェックが追加される。
【0047】
繁忙度情報50を表示するスケジュール表には、日時ごとの派遣先(場所)と作業内容が表示され、1日を通して作業依頼がある場合は繁忙度が高く、1日を通じて作業依頼が何も入っていない場合は低いと表示される。作業依頼は入っているが、1日中ではない場合、繁忙度は中間とする。また、1日を通じて作業依頼が何も入っていない場合でも、前日、もしくは翌日に作業依頼が入っている場合は、繁忙度を中間として扱う。以上の各メンテ要員の情報は、メーカ側メンテ要員登録DB5、ユーザB側メンテ要員登録DB11、ユーザC側メンテ要員登録DB92に登録される。
【0048】
図6は、保守要員が派遣された派遣先における保守対象プラントの情報を格納するプラント情報601の一例を模式に示した図である。図6に示すように、プラント情報601は、プラント種類ごとに、出力情報52と、蒸発量情報53と、ボイラ型式情報54などを登録する。また、プラント情報601は、登録したプラント間のデータの一致度合(スペックの一致度合)から類似度55を算出して格納する。
【0049】
図7は、保守要員が派遣される派遣先となるユーザの会社情報701の一例を模式に示した図である。図7に示すように、会社情報701は、業種を示す業種情報56と、会社の所在地を示す所在地情報57と、派遣を禁止する会社の名称等を示す派遣禁止会社情報58と、派遣の依頼を禁止する会社の名称等を示す依頼禁止会社情報59と、を含む。
【0050】
業種情報56には、ユーザが担当している業種を登録する。所在地情報57には、会社の住所を登録する。派遣禁止会社情報58には、ユーザが派遣することができない会社を登録する。依頼禁止会社情報59には、ユーザが派遣を依頼できない会社を登録する。ユーザの会社情報は、各ユーザのメンテ要員登録DBに登録する。
【0051】
図8は、技術レベル認定の有効期限である認定有効期限情報801の一例を模式的に示した図である。図8に示すように、メーカが実施する研修において認定された技術レベルを明示する技術レベルには有効期限がある。当該有効期限は、プラントの種類を示すプラント種類情報60と作業内容情報45との組み合わせによって異なる値になる。したがって、技術レベル認定情報51に関連付けられる有効期限は、プラント種類情報60と作業内容情報45との組み合わせにより構成され、メーカのユーザ及びプラント情報記憶部20に登録される。
【0052】
図9は、他ユーザのメンテ要員が実施可能な作業リスト情報901の一例を模式的に示した図である。図9に示すように、他ユーザからのメンテ要員は、実施できる作業内容が制限される。制限は、プラント種類情報60と作業内容情報45の組み合わせによって異なる。他ユーザのメンテ要員が実施可能な作業リスト情報901は、メーカのユーザ及びプラント情報記憶部20に登録される。
【0053】
図10は、ユーザA側ネットワーク端末1において表示されるメンテ要員リスト確認画面1001の一例を模式的に示した図である。図10に示すように、ユーザに提示されるメンテ要員リスト確認画面1001は、作業内容情報45と、メンテ要員候補者情報61と、メンテ要員候補者情報61に関連付けられているスケジュール情報62と、メーカ主催の研修受講必修者を示す受講必要者情報63と、メンテ要員候補者が所属する会社の所在地を示す所在地情報64と、メンテ要員候補者が所属する会社の業種を示す業種情報65と、で構成される。ユーザAはメンテ要員リスト確認画面1001において、スケジュールの空きを明示するスケジュール情報62の「○」の表示をクリックすることで、派遣希望者と派遣日を選択できる。
【0054】
上記のようにメンテ要員リスト確認画面1001を介してメンテ要員が選択されたとき、日ごとの選択人数情報66の表示欄に派遣者数が表示される。ユーザが、メンテ要員リスト確認画面1001において翌月のスケジュールを表示したい場合、翌月表示ボタン67をクリックすればよい。
【0055】
メンテ要員候補者のスケジュールで選択されたメンテ要員は、氏名欄に印が付けられる(図では、網掛けパターンを付している)。選択が完了したら、派遣者確定ボタン68をクリックすることで、メーカにメンテ要員候補者を送信する。
【0056】
図11は、メンテ要員を派遣したときに生ずる派遣料金の算出に用いられる指標値の算出方法を模式に示した図である。図示するように、料金を算出するための料金指標群1101は、保有資格情報48と、プラントごとの過去実績情報49と、繁忙度情報50と、派遣先までに要する時間を示す時間情報69と、業種の混合度を示す混合度情報70と、研修者数を示す研修者数情報71と、派遣理由情報46で構成される。図11における評価方法は一例であり、メーカ側で適切な指標に変更できる。
【0057】
各指標の計算に用いる入力値は、メーカ及び他ユーザのメンテ要員登録DBのデータを用いる。保有資格情報48は、作業に関する必要技術や資格を十分に取得しているかにより分類する。過去実績情報49の指標は、ユーザ要請のプラントごとの作業内容と回数により分類する。要請したプラントと一致する過去の実績がない場合、プラント間の類似度55で最も類似するプラントの依頼作業回数を重み付けし、依頼プラントの実績と置き換える。繁忙度情報50の指標は、図5に示した各派遣者のスケジュールの空き状況(高=5、中=3、低=1の3段階)で分類する。
【0058】
時間情報69は派遣先までの時間情報69は、ユーザ(派遣元)の所在地からユーザAが指定する作業場所に移動するのに費やす時間で分類する。業種の混合度情報70は、異なる業種のメンテ要員の採用度合で分類する。研修者数情報71は、研修が必要なメンテ要員(スキルが少し不足した要員)の人数(もしくは割合)で分類する。派遣理由情報46の指標は、ユーザからの派遣理由をメーカが定めた指標により分類する。
【0059】
図12は、ユーザに表示する派遣料金と、派遣料金に用いた指標を示す派遣料金画面1201の例である。図12に示すように、派遣料金画面1201には、料金を決定するときに用いた指標と、合計の料金を示す料金情報72と、が一緒に含まれる。ユーザが、派遣料金画面1201を確認し、表示されている料金に納得した場合、料金確定ボタン73を選択することで、仮契約が成立する。メッセージ欄A74に仮契約が成立したことを表示する。
【0060】
図13は、ユーザB側ネットワーク端末9に表示される派遣要請者リスト画面1301の一例を模式的に示した図である。図13に示すように、派遣要請者リスト画面1301は、派遣先の会社を明示する会社情報701と、派遣地域情報42と、作業プラントの仕様情報43と、作業内容情報45と、派遣要請者リスト75と、を表示する。
【0061】
ユーザAが希望したメンテ要員の派遣日には、○印が付けられていて、網掛けが付されている。他ユーザであるユーザBは、ユーザAからの要望に対して了承する場合、了承ボタン76をクリックする。これによって、ユーザBからメーカに派遣要請を了承したことを通知できる。
【0062】
図14は、メーカ主催の研修実施可能日の研修可能日通知画面1401の例を示す図である。研修可能日通知画面1401に示すように、他ユーザ(ユーザB、ユーザC)には、メーカからメーカ主催の研修内容と日程について通知される。研修可能日通知画面1401は、メーカ主催の各研修の受講を必要とするメンテ要員を示す受講必要者情報63と、各研修の実施可能日を示す研修実施可能日情報77を表示する。他ユーザ(ユーザB、ユーザC)は、研修実施可能日情報77の中から研修実施日を選択し、送信ボタン78をクリックすることで、メーカに研修希望日を通知できる。
【0063】
以上説明した本発明の実施例1に係るメンテ要員融通支援システム100によれば、ユーザAからのメンテ要員派遣要請に対して、メーカからだけでなく、他のユーザであるユーザBまたはユーザCにいるメンテ要員を派遣させることもできる。また、他のユーザから派遣されるメンテ要員については、メーカ主催の研修受講の要否を指定することにより、当該メンテ要員の資格や技量をメーカがある程度保証した環境を形成することもできる。これによって、ユーザ間において保守要員、メンテ要員の融通を容易に支援することができる。
【実施例2】
【0064】
次に、本発明に係る保守要員融通支援システムの別の実施例について説明する。図15は、メーカが主催する研修を事前に申し込むための事前申込画面1501の一例を示す図である。
【0065】
各ユーザに属するメンテ要員は、メーカが主催する研修(以下、「メーカ主催研修」と記載する)を事前に受講することで、メーカ側メンテ要員登録DB5、ユーザB側メンテ要員登録DB11、ユーザC側メンテ要員登録DB92における技術レベル認定情報51を更新することができる。メーカ主催研修の情報は、メーカ側ネットワーク端末2から、すべてのユーザのネットワーク端末に対して配信される。
【0066】
事前申込画面1500に例示するように、メーカから各ユーザには、検定が必要なメンテ要員の氏名等を表示するメンテ要員情報79と、研修により認定される作業を示す作業情報80と、研修後の資格の有効期限を示す有効期限情報81と、研修実施可能日情報77と、が通知される。研修により認定される作業情報80は、プラントごとに異なる。ユーザは、研修実施可能日情報77から研修項目と希望日を選択し、メーカに送信することで、研修を受講することができる。
【0067】
メーカ主催の研修を事前に受講した後のシステムの流れは、実施例1と同様である。
【0068】
以上説明した本発明の実施例2に係るメンテ要員融通支援システム100によれば、派遣するメンテ要員の資格や技量を、事前にメーカの研修を受講させることで担保し、これによって、ユーザ間において保守要員、メンテ要員の融通を容易に支援することができる。
【実施例3】
【0069】
次に、本発明に係る保守要員融通支援システムのさらに別の実施例について説明する。図16は、派遣を要請するユーザA側ネットワーク端末1において表示されるメンテ要員リスト確認画面1601の一例を模式的に示した図である。図16に示すように、メンテ要員リスト確認画面1601は図10において例示したメンテ要員リスト確認画面1001と基本的な情報項目は同じである。メンテ要員リスト確認画面1601を用いることで、ユーザは、メンテ要員の派遣元会社の所在地を都道府県、もしくは市町村で指定することができる。
【0070】
図16は、メンテ要員リスト確認画面1601において、検索条件として、派遣元会社の所在地を茨城県に限定した例である。この限定条件によって、茨城県の会社のみが表示されている。検索条件は会社の所在地だけでなく、特定の業種、会社名などでも設定することができる。検索条件をしぼることで、特定の派遣者を絞り込むことができる。絞り込みを行った後に、派遣者を決定する処理の流れは、すでに説明をした実施例1と同様である。
【0071】
以上説明した本発明の実施例3に係るメンテ要員融通支援システム100によれば、他のユーザであるユーザBまたはユーザCにいるメンテ要員も派遣対象にするにあたり、条件の絞り込みを派遣元会社の所在地等により行うこともできる。これによって、ユーザ間における保守要員、メンテ要員の融通を効率的に行える環境を提供できる。
【実施例4】
【0072】
次に、本発明に係る保守要員融通支援システムの別の実施例について説明する。図17は、保守要員が派遣される派遣先となるユーザの会社情報701の別の例である会社情報701aを模式に示した図である。ユーザの会社情報にお気に入り会社を追加した図である。図17に示すように、会社情報701aは、メンテ要員の依頼時にお気に入り会社リスト82を複数登録することができる。なお、お気に入り会社リスト82は、頻繁に派遣を依頼する会社のリストである。
【0073】
図18は、ユーザA側ネットワーク端末1において要請情報を入力するための派遣要請入力画面401の別の例である、派遣要請入力画面401aを示した図である。図18に示すように、派遣要請入力画面401aは、お気に入り会社の表示と最寄りの会社を表示する機能を備えている。
【0074】
派遣要請入力画面401aは、派遣要請入力画面401に、お気に入り会社のメンテ要員を表示するチェック欄83と、最寄りの会社のメンテ要員を表示するチェック欄84が追加されたものである。また、最寄り会社の項目には、派遣元会社からプラントまでの移動時間85を入力することができる。
【0075】
これによって、ユーザAがお気に入り会社のメンテ要員にチェックを入れた場合、メーカからお気に入り会社のメンテ要員リストが送信される。また、ユーザAが最寄りの会社のメンテ要員にチェックを入れた場合、メーカからユーザAに対して最寄りの会社のメンテ要員リストが送信される。
【0076】
図19は、ユーザA側ネットワーク端末1において表示されるメンテ要員リスト確認画面1001の別例を模式的に示した図である。 図19に示すように、メンテ要員リスト確認画面1001aは、お気に入り会社に限定した場合のユーザに表示する機能を備えている。
【0077】
メンテ要員リスト確認画面1001aは、すでに説明したメンテ要員リスト確認画面1001における構造と基本的には同じであるが、メンテ要員候補者のスケジュール情報62に表示されるメンテ要員は、メーカ86とお気に入り会社87のみである点が異なる。
【0078】
図20は、ユーザA側ネットワーク端末1において表示されるメンテ要員リスト確認画面1001のさらなる別例を模式的に示した図である。図20に示すように、メンテ要員リスト確認画面1001bは、最寄り会社に限定した場合のユーザに表示する機能を備えている。
【0079】
メンテ要員リスト確認画面1001bは、すでに説明したメンテ要員リスト確認画面1001における構造と基本的には同じであるが、メンテ要員候補者のスケジュール情報62に表示されるメンテ要員がメーカ86と最寄り会社88のみである点で異なる。
【0080】
派遣元会社から派遣先プラントまでの距離、もしくは移動時間をユーザが予め定義しておくことで、ユーザAは、希望メンテ要員を選択し、派遣者確定ボタン68を押せば、ユーザに希望メンテ要員の通知を行うことができる。
【0081】
希望メンテ要員の通知をした後のシステムの流れは、実施例1と同様である。
【0082】
以上説明した本発明の実施例4に係るメンテ要員融通支援システム100によれば、メーカからだけでなく、他のユーザであるユーザBまたはユーザCにいるメンテ要員を派遣させるときに、過去の融通の実績が高い人材を効率的に要請できる。例えば、「お気に入り」の要請候補者リストを用いることで、自社のプラントのメンテ要員として条件に合致する人材に対する派遣要請を容易に行うことができる。これによって、これによって、ユーザ間において保守要員、メンテ要員の融通を容易に支援することができる。
【符号の説明】
【0083】
1:ユーザAのネットワーク端末、2:メーカのネットワーク端末、3:ネットワーク、4:管理装置、5:メンテ要員データベース、6:メンテ要員リスト及び派遣料金算出装置、7:ユーザAの管理装置、8:ユーザAのメンテ要員DB、9:他ユーザのネットワーク端末、10:ユーザBの管理装置、11:ユーザBのメンテ要員DB、12:ユーザ入力情報送信部、13:メーカ出力情報受信部、14:ユーザ入力受信部、15:出力結果送信部、16:他ユーザへの依頼送信部、17:他ユーザからの結果受信部、18:メンテ要員登録情報記憶部、19:派遣料金情報記憶部、20:ユーザ及びプラント情報記憶部、21:ユーザ要請メンテ要員選定部、22:メンテ要員登録情報受信部、23:メンテ要員派遣料金算出部、24:他ユーザメンテ要員受信部、25:メンテ要員登録情報記憶部、26:会社情報記憶部、27:メーカ依頼情報受信部、28:メーカ依頼結果送信部、29:ユーザAからメーカにメンテ要員を依頼、30:メーカから他ユーザにメンテ要員の要請、31:他ユーザから候補者リストをメーカに通知、32:メーカからメンテ要員候補者をメーカに通知、33:ユーザAからメンテ要員候補者をメーカに通知、34:メーカからメンテ要員候補者リストから派遣料金をユーザAに通知、35:ユーザAから料金について了承の可否をメーカに通知、36:ユーザAから他ユーザにメンテ要員候補者について通知、37:他ユーザからメーカに了承することを通知、38:メーカからユーザAに全他ユーザが了承したことを通知、39:メーカから他ユーザに研修実施日について通知、40:他ユーザからメーカに研修日の回答、41:メンテ要員をユーザAに派遣、42:派遣地域、43:作業プラントの仕様、44:派遣人数、45:作業内容、46:派遣理由、47:研修が必要なメンテ要員の有無、48:保有資格、49:過去の実績、50:繁忙度、51:技術レベル認定、52:出力、53:蒸発量、54:ボイラ型式、55:プラント間の類似度、56:企業の業種、57:会社の所在地、58:派遣禁止会社、59:依頼禁止会社、60:プラントの種類、61:メンテ要員候補者、62:メンテ要員候補者のスケジュール、63:メーカ主催の研修受講必修者のリスト、64:メンテ要員候補者が所属する会社の所在地、65:メンテ要員候補者が所属する会社の業種、66:選択人数、67:翌月表示ボタン、68:派遣者決定ボタン、69:派遣先までの時間、70:業種の混合度、71:研修者数、72:合計の料金、73:料金確定ボタン、74:メッセージ欄A、75:派遣要請者リスト、76:了承ボタン、77:各研修の実施可能日、78:送信ボタン、79:検定が必要なメンテ要員、80:研修により認定される作業、81:研修後の有効期限、82:お気に入り会社リスト、83:お気に入り会社のメンテ要員を表示するチェック欄、84:最寄りの会社のメンテ要員を表示するチェック欄、85:派遣元会社からプラントまでの移動時間、86:メーカ、87:お気に入り、88:最寄り会社
図1
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