(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
[1.情報処理の一例]
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含むゲームシステム100を示している。
【0011】
図1には、ユーザ端末であるプレーヤ端末Tp−1,Tp−2、観戦者端末Ts−1,Ts−2,Ts−3を示している。なお、以下では、特に区別する必要が無い場合、プレーヤ端末Tp−1,Tp−2をプレーヤ端末Tpと記載し、観戦者端末Ts−1、Ts−2,Ts−3を観戦者端末Tsと記載することとする。
【0012】
プレーヤ端末Tpは、プレーヤUpが情報処理装置1によって配信されるウェブブラウザ上のゲームをプレイ中の端末である。また、観戦者端末Tsは、観戦者Usがプレーヤ端末Tpでプレイ中のゲーム動画をウェブブラウザ上で観戦中の端末である。なお、以下では、プレーヤ端末Tpおよび観戦者端末Tsをまとめて単にユーザ端末Tとも記載し、プレーヤUpおよび観戦者Usをまとめてユーザとも記載する。
【0013】
ユーザ端末Tは、例えば、スマートデバイス(スマートフォン、或いはタブレット)、携帯電話、パーソナルコンピュータ(デスクトップPC、ノートPC)等の端末である。
図1に示す例では、ユーザ端末Tが、デスクトップPCである場合について例示している。
【0014】
ところで、一般的に、観戦者は、ウェブブラウザ上で配信されるゲーム動画に対してコメントを投稿することで、ゲームに参加することが可能である。しかしながら、従来技術では、かかるコメントがゲーム画面上に表示されるに過ぎず、ゲームに影響を与えるものではなかった。このため、従来技術では、観戦者がゲームに参加する意義を見出し難く、観戦者を満足させるうえで改善の余地があった。
【0015】
そこで、実施形態に係る情報処理装置1は、以下に説明する処理を実行することで、観戦者Usの参加をゲーム状態に反映させる。これにより、情報処理装置1は、プレーヤUpのみならず、観戦者Usの満足度を向上させることが可能である。以下、
図1を用いて、情報処理装置1によって行われる情報処理の一例を流れに沿って説明する。
【0016】
図1に示す例において、情報処理装置1は、所定のネットワークを介して観戦者Usの参加を受け付ける(ステップS11)。ここで、観戦者Usの参加とは、観戦者Usが投稿するコメントであるが、例えば、プレーヤUpに対するゲーム内でのアイテムや、ポイントの付与を指す。つまり、実施形態に係るゲームシステム100において、観戦者Usは、コメントの投稿に加え、ゲーム内でのアイテムやポイントをリアルタイムでプレーヤUpに付与することが可能である。
【0017】
続いて、情報処理装置1は、観戦者Usの参加状態に応じてゲーム状態を変更する(ステップS12)。ここで、ゲーム状態とは、ゲーム上の演出や効果を示す。例えば、情報処理装置1は、観戦者Usから受け付けたコメントに予め割り当てられたパラメータを変更する。これにより、情報処理装置1は、観戦者Usが贔屓のプレーヤUpに対して応援コメントを投稿すると、応援コメントに応じてプレーヤに優位に働くようにゲーム状態を変更することができる。
【0018】
また、情報処理装置1は、観戦者Usからゲーム内のアイテムの提供を受け付けた場合、かかるアイテムをプレーヤUpに提供することも可能である。具体的には、例えば、格闘ゲームで、プレーヤUpのヒットポイント(以下、「HP」と記載する)が低下している場合に、観戦者Usは、HPを回復させる回復アイテムをプレーヤUpに提供することができる。これにより、プレーヤUpのHPが回復し、プレーヤUpが優位にゲームを進めることが可能となる。つまり、プレーヤUpと観戦者Usとが協力してゲームを楽しむことができる。
【0019】
また、情報処理装置1は、観戦者Usがゲーム内でのポイントをプレーヤUpへ付与した場合、例えば、かかるポイントに割り当てられたゲーム上のパラメータを変更することも可能である。
【0020】
このように、実施形態に係る情報処理装置1は、観戦者Usの参加を受け付け、参加状況に応じてゲーム状態を変更する。つまり、情報処理装置1では、観戦者Usの参加がゲームに反映されるため、プレーヤUpのみならず、観戦者Usがゲームを楽しむことができる。
【0021】
[2.情報処理装置の構成]
次に、
図2を用いて、実施形態に係る情報処理装置1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを備える。なお、情報処理装置1は、情報処理装置1を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0022】
(通信部2について)
通信部2は、外部の装置と通信する通信インターフェースである。通信部2は、ネットワークインターフェースであってもよいし、機器接続インターフェースであってもよい。例えば、通信部2は、NIC(Network Interface Card)等のLANインターフェースであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)ホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインターフェースであってもよい。また、通信部2は、有線インターフェースであってもよいし、無線インターフェースであってもよい。通信部2は、情報処理装置1の通信手段として機能する。通信部2は、制御部3の制御に従ってユーザ端末T(プレーヤ端末Tpおよび観戦者端末Ts)と通信する。
【0023】
(記憶部4について)
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、
図2に示すように、記憶部4は、ゲームデータベース41と、プレイ情報データベース42と、パラメータデータベース43と、観戦者数データベース44と、ランキングデータベース45とを有する。
【0024】
(ゲームデータベース41について)
ゲームデータベース41は、ユーザ端末Tに配信するゲームの情報を記憶するデータベースである。情報処理装置1が複数のゲームを配信する場合、ゲームデータベース41には、複数のゲームの情報が格納される。例えば、ゲームデータベース41には、ゲーム毎に、プログラム、画像データ、音声データ等がゲームの情報として格納される。
【0025】
(プレイ情報データベース42について)
プレイ情報データベース42は、プレーヤUp(ゲームアカウント)毎にゲームのプレイ情報を記憶するデータベースである。例えば、プレイ情報データベース42には、プレーヤUp毎にゲームのプレイ時間、プレーヤUpのレベル、所持アイテム、所持ポイント等が記憶される。
【0026】
(パラメータデータベース43について)
パラメータデータベース43は、ゲーム内のパラメータと観戦者Usから投稿されたコメントとが対応付けられた情報が記憶される。
図3は、パラメータデータベース43に格納された情報の一例を示す図である。
図3に示すように、例えば、パラメータデータベース43には、「コメント内容」、「属性」、「パラメータ」が互いに対応付けられて記憶される。
【0027】
「コメント内容」は、観戦者Usから投稿されるコメントを示す。また、「属性」は、コメントの属性を示す。
図3に示す例では、「属性」が「ポジティブ」と、「ネガティブ」とに分類される場合を例示している。
【0028】
「パラメータ」は、コメントに応じて変更されるゲーム内のパラメータを示す。ここでは、コメントの属性がポジティブであれば、プレーヤUpが優位になるようにパラメータが割り当てられ、コメントの属性がネガティブであれば、プレーヤUpが不利になるようにパラメータが割り当てられる場合について示している。
【0029】
つまり、観戦者Usは、コメントの属性を適宜使い分けてコメントを投稿することで、ゲーム状態をコントロールすることが可能となる。なお、ネガティブなコメントについては、パラメータを割り当てないようにすることにしてもよい。これにより、プレーヤUpが、観戦者Usからのコメントによるパラメータの変更で不快に感じることを抑制することができる。また、
図3では、属性がポジティブのコメントに対してプレーヤUpが有利になるパラメータ、属性がネガティブのコメントに対してプレーヤUpが不利になるパラメータが割り当てられている場合について説明したが、パラメータは、マスタ設定により自在に変更可能である。すなわち、属性がポジティブのコメントに対してプレーヤUpが不利になるパラメータ、属性がネガティブのコメントに対してプレーヤUpが有利になるパラメータを設定することも可能である。また、
図3では、コメント毎にパラメータが設定されル場合について説明したが、これに限定されるものではなく、属性毎に同じパラメータが設定されていてもよい。また、
図3では、属性がポジティブおよびネガティブの2種類に分類される場合について説明したが、属性は、3種類以上であってもよい。
【0030】
また、さらに、パラメータは、ゲームの種類に応じて適宜変更することが可能である。例えば、将棋や、チェスなどのボードゲームである場合、コメントに応じてプレーヤUpの持ち時間を短くしたり、長くしたりすることにしてもよい。
【0031】
(観戦者数データベース44について)
図2の説明に戻り、観戦者数データベース44について説明する。観戦者数データベース44は、現在配信中のゲームについてゲーム毎に観戦者数を記憶するデータベースである。情報処理装置1は、かかる観戦者数によってもゲーム状態を変更することが可能である。
【0032】
(ランキングデータベース45について)
ランキングデータベース45は、プレーヤUpのゲーム内での順位に関する情報を記憶するデータベースである。ここで、本実施形態では、ランキングデータベース45は、観戦者Usの順位に関する情報を記憶することもできる。また、ランキングデータベース45に格納されたランキングに関する情報は、ユーザ端末Tからのリクエストに応じてユーザ端末Tへ適宜配信される。なお、かかるランキングの具体例については、
図9および
図10を用いて後述する。
【0033】
(制御部3について)
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、例えば、コントローラであり、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0034】
図2に示すように、制御部3は、受付部31と、取得部32と、変更部33と、ゲーム制御部34と、生成部35と、配信部36とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部3の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部3が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0035】
(受付部31について)
受付部31は、ゲームに対する観戦者Usの参加をネットワークを介して受け付ける。具体的には、受付部31は、例えば、観戦者端末Ts(
図1参照)からコメントや、ゲーム内でのアイテム、ポイントを受け付ける。受付部31は、受け付けたコメント、アイテム、ポイント等を変更部33へ通知する。また、受付部31は、プレーヤ端末Tpからゲームを制御するコマンド情報を受け付け、ゲーム制御部34へ通知する。
【0036】
(取得部32について)
取得部32は、
図6にて後述する身体センサSからプレーヤ端末Tpを介してプレーヤUpの身体情報を取得する。例えば、身体センサSは、プレーヤUpの脈拍や、体温等を測定するセンサであり、取得部32は、身体センサSで測定されたプレーヤUpの脈拍や体温を身体情報として取得する。取得部32は、取得毎に身体情報を変更部33へ出力する。
【0037】
(変更部33について)
変更部33は、受付部31によって受け付けられた観戦者Usの参加状況に応じてゲーム状態を変更する。具体的には、変更部33は、受付部31が観戦者端末Tsから観戦者Usのコメントを受け付けた場合、
図3に示したパラメータデータベース43を参照し、かかるコメントに対応するパラメータを変更し、パラメータの変更をゲーム制御部34へ通知する。
【0038】
また、変更部33は、観戦者端末Tsからアイテムの提供を受け付けた場合、かかるアイテムをプレーヤUpへ付与することも可能である。さらに、変更部33は、観戦者端末Tsからポイントの提供を受け付けた場合、かかるポイントに対応するパラメータを変更することもできる。つまり、観戦者Usは、多くのポイントを提供することで、ゲーム状態をより大きく変更することが可能である。
【0039】
ここで、ポイントとは、例えば、ゲーム内の仮想通貨であってもよいし、ウェブ上の店舗や、実際の店舗で使用可能なポイントであってもよい。なお、コメントよりもアイテムやポイントに対してパラメータが大きく変更されることが好ましい。これにより、観戦者Usが、アイテムやポイントを取得するために、観戦者Us自身がプレーヤUpとなってゲームへの参加を促進することができる。
【0040】
また、変更部33は、取得部32によって取得されたプレーヤUpの身体情報に基づいてゲーム状態を変更することも可能である。例えば、変更部33は、プレーヤUpの脈拍が変化し、プレーヤUpが興奮状態にある場合、HPを減少させたり、興奮度に応じて攻撃力を増減させたりすることができる。
【0041】
また、変更部33は、プレーヤUpの脈拍数に応じてゲーム画面上の色素を変更させることも可能である。例えば、変更部33は、ゲーム上のキャラクターの色や、ゲーム画面の背景色をプレーヤUpの脈拍に応じて変更することができる。つまり、プレーヤUpの興奮度をゲーム画面上で示唆することで、観戦者Usは、ゲーム内容のみならず、プレーヤUpの興奮度をリアルタイムで観戦することが可能となる。
【0042】
また、変更部33は、観戦者数に応じて、例えば、ゲーム内の対戦ステージを変更することも可能である。
図4は、対戦ステージの一例を示す図である。
図4に示すように、観戦者数に応じて対戦ステージが変更される。
図4の例では、観戦者数が50人未満である場合、対戦ステージが路上であり、100人未満である場合、対戦ステージが闘技場となる。さらに、観戦者数が1000人以上であれば、闘技場よりも収容人数が多いXXドームとなる。つまり、変更部33は、観戦者数に応じて対戦ステージを変更することで、観戦者数に応じてゲームを盛り上げることができる。
【0043】
(ゲーム制御部34について)
図2の説明に戻り、ゲーム制御部34について説明する。ゲーム制御部34は、受付部31が受け付けたコマンド情報およびゲームデータベース41に基づき、ゲームを制御する。ゲーム制御部34は、制御結果に基づくゲーム画像を随時作成し、作成毎に配信部36へ出力する。ゲーム画像を時間的に繋ぎ合わせることで、ゲーム動画となる。
【0044】
図5は、ゲーム画像の一例を示す図であり、プレーヤ端末Tpに配信されるゲーム画像を示す。
図5に示すように、例えば、表示領域M1−1およびM1−2には、プレイ中のプレーヤUpの画像が表示される。表示領域M1−1およびM1−2には、例えば、プレーヤ端末Tpに接続されるウェブカメラでプレーヤUpを撮像した画像をリアルタイムで表示することにしてもよいし、アバターであってもよい。また、ゲーム上のキャラクターの顔に、プレーヤUpの画像を重畳させて表示することにしてもよい。
【0045】
表示領域M2は、現在プレイ中のゲームが表示される。また、表示領域M3には、観戦者Usから投稿されたコメントが表示される。なお、観戦者Usのコメントを例えば、表示領域M2のゲームに重畳して表示するなど適宜変更可能である。
【0046】
表示領域M4には、サポータ数が表示される。ここで、サポータとは、AさんおよびBさんをそれぞれ応援する観戦者Usを示す。つまり、観戦者Usは、AさんまたはBさんのどちらのプレーヤUpを応援するかを選択することができる。そして、プレーヤUpは、サポータ数が多い程、観戦者Usからの応援(コメント、アイテム、ポイント等)が増えるため、優位にゲームを進めることが可能となる。
【0047】
なお、情報処理装置1は、単にサポータ数に応じてゲーム状態を変更することにしてもよい。例えば、サポータ数が多いプレーヤUpが優位になるようにパラメータを変更することもできる。つまり、プレーヤUpには、単にゲームのスキルを磨くだけでなく、自身を応援してくれるサポータを増やすことも要求される。これにより、ゲーム内でのユーザの交流を促進することができる。
【0048】
(生成部35について)
図2の説明に戻り、生成部35について説明する。生成部35は、観戦者Usの貢献度を示すランキングを生成する。かかるランキングは、ランキングデータベース45に格納される。また、ランキングの一例については、
図9および
図10を用いて、後述する。
【0049】
(配信部36について)
配信部36は、ゲーム制御部34によって生成されたゲーム画像を含む制御情報をユーザ端末Tへ配信する。例えば、配信部36は、プレーヤ端末Tpへ
図5に示したゲーム画像を含む制御情報を配信し、
図8にて後述するゲーム画像を含む制御情報を観戦者端末Tsへ配信する。
【0050】
[3.ユーザ端末Tの構成]
次に、
図6を用いて、ユーザ端末Tの構成例について説明する。
図6は、ユーザ端末Tの構成例を示す図である。なお、上述のように、プレーヤUpのユーザ端末Tがプレーヤ端末Tpであり、観戦者Usのユーザ端末Tが観戦者端末Tsとなる。
【0051】
図6に示すように、ユーザ端末Tは、通信部5と、制御部6と、入力部7と、記憶部8と、出力部9とを備える。また、ユーザ端末Tは、カメラC、マイクM、身体センサSと接続される。
【0052】
カメラCは、ユーザを撮像するいわゆるウェブカメラである。カメラCによって撮像された画像は、ユーザ端末Tを介して情報処理装置1へ送信される。これにより、
図5に示したように、かかる画像が表示領域M1−1または表示領域M1−2にリアルタイムで表示されることとなる。
【0053】
マイクMは、ユーザの発話音声を集音する集音機器である。マイクMによって集音された発話音声は、例えば、ユーザ端末Tまたは情報処理装置1でテキスト変換される。つまり、ユーザは、音声入力によってコメントを投稿することも可能である。身体センサSは、上述のように、ユーザの脈拍等を検出するセンサである。身体センサSには、例えば、腕時計などのウェアブルデバイスを用いることができる。
【0054】
(通信部5について)
通信部5は、外部の装置と通信する通信インターフェースである。通信部5は、ネットワークインターフェースであってもよいし、機器接続インターフェースであってもよい。例えば、通信部5は、NIC等のLANインターフェースであってもよいし、USBホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインターフェースであってもよい。また、通信部5は、有線インターフェースであってもよいし、無線インターフェースであってもよい。通信部5は、制御部6の制御に従って情報処理装置1と通信する。
【0055】
(制御部6について)
制御部6は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、ユーザ端末T内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部6は、例えば、コントローラであり、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0056】
図6に示すように、制御部6は、ゲーム処理部61と、表示制御部62とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部6の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部6が有する各処理部の接続関係は、
図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0057】
(ゲーム処理部61について)
ゲーム処理部61は、情報処理装置1から配信される制御情報に基づいてゲームの処理を行う。例えば、ゲーム処理部61は、ユーザ端末Tがプレーヤ端末Tpである場合、入力部7から入力されるユーザの操作情報をゲーム内のコマンドに変換して、ゲーム上のキャラクターを動かす。また、ゲーム処理部61は、ユーザ端末Tが観戦者端末Tsである場合、入力部7から入力されるコメントを情報処理装置1へ送信することもできる。
【0058】
(表示制御部62について)
表示制御部62は、情報処理装置1から配信されるページを画面(出力部9)に表示する。例えば、表示制御部62は、ユーザ端末Tがプレーヤ端末Tpである場合、プレイ用のゲーム画面を表示し、ユーザ端末Tが観戦者端末Tsである場合、観戦用のゲーム画面を表示することができる。
【0059】
(入力部7について)
入力部7は、外部から各種入力を受け付ける入力装置である。例えば、入力部7は、キーボードやマウスや操作キー等、ユーザが各種操作を行うための操作装置である。入力部7は、ユーザ端末Tの入力手段として機能する。
【0060】
(記憶部8について)
記憶部8は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部8は、ユーザ端末Tの記憶手段として機能する。記憶部8は、ウェブブラウザ等のアプリケーションのデータが格納されている。
【0061】
(出力部9について)
出力部9は、音、光、振動、画像等、外部に各種出力を行う装置である。出力部9は、ユーザ端末Tの出力手段として機能する。出力部9は、各種情報を表示する表示部を備える。表示部は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイである。出力部9は、制御部6の制御に従って、画面に画像を表示する。
【0062】
ここで、観戦者端末Tsがゲームを観戦する場合に、表示される画面について
図7および
図8を用いて説明する。
図7および
図8は、観戦者端末Tsに表示される画面の一例を示す図である。
【0063】
まず、
図7を用いて、観戦者Usが観戦者端末Tsを用いて、配信されるゲームを選択する選択画面について説明する。
図7に示すように、選択画面には、ボタンB1−1〜B1−3が表示される。
【0064】
まず、観戦者Usは、ボタンB1−1〜B1−3のいずれかを選択することで、観戦を所望する対戦カードを表示することができる。具体的には、ボタンB1−1は、人気の対戦カードを表示するコマンドに対応し、ボタンB1−2は、対戦中の友達を表示するコマンドに対応する。また、ボタンB1−3は、自分と同じレベルの対戦カードを表示するコマンドに対応する。なお、
図7では、ボタンB1−1が選択され、選択画面に人気の対戦カードが表示される場合について例示している。
【0065】
また、対戦カードには、「ルームID」、「ユーザ」、「レベル」、「観戦者数」、「盛り上がり」等が対応付けられて表示される。「ルームID」は、対戦中のルームを識別するための識別子である。
【0066】
「ユーザ」は、対戦中のユーザ(プレーヤUp)を示し、「レベル」は、かかるユーザのゲーム内でのレベルを示す。また、「観戦者数」は、現在の観戦者数を示し、「盛り上がり」は、観戦者Usのコメント等による参加状況の盛り上がりを示す。
【0067】
ここで、選択画面に、例えば、人気の対戦カードが表示される場合、観戦者数や盛り上がりに応じて表示される順序が規定される。具体的には、例えば、観戦者数が多い、もしくは、盛り上がりが大きい対戦カードほど、画面上位に表示される。
【0068】
すなわち、観戦者Usが応援しがいのある人気の対戦カードほど、優先的に表示画面に表示される。これにより、観戦者Usが観戦を楽しめる対戦カードを容易に選択することが可能となる。なお、
図7に示した選択画面は、一例であり、任意に変更することが可能である。また、観戦者Usは、選択画面を経由せず、所望する対戦カードを観戦することもできる。例えば、観戦者Usは、対戦カードを配信中のURLを取得し、かかるURLにアクセスすることで、対戦カードを観戦することができる。
【0069】
次に、
図8を用いて、観戦者Usによるゲームの参加について説明する。
図8に示すように、例えば、観戦者端末Tsに表示される観戦画面には、送信ボタンB2−1〜B2−3が表示される。例えば、送信ボタンB2−1は、コメントを送信するコマンドに対応し、送信ボタンB2−2は、アイテムを送信するコマンドに対応する。また、送信ボタンB2−3は、ポイントを送信するコマンドに対応する。
【0070】
観戦者Usは、コメントを書き込んで送信ボタンB2−1を選択することで、コメントが投稿されることとなる。また、
図8に示すように、観戦画面の表示領域M5には、プレーヤUpのコメントが表示される。かかるコメントは、例えば、プレーヤUpの発話音声をテキスト変換したものである。すなわち、プレーヤUpは、音声入力によってコメントを投稿することが可能である。
【0071】
これにより、プレーヤUpが、ゲームをプレイする際のコメントの入力を簡略化することが可能となる。なお、情報処理装置1は、プレーヤUpの発話音声をそのまま音声として各ユーザ端末Tへ配信することにしてもよい。
【0072】
ところで、上述したように、情報処理装置1は、観戦者Usを順位付けすることができる。そこで、
図9および
図10を用いて、ランキング画面の一例について説明する。
図9および
図10は、ランキング画面の一例を示す図である。
【0073】
図9に示すように、例えば、ランキング画面には、観戦者Usの貢献度を示すサポータランキングが表示される。ここで、貢献度とは、例えば、観戦者UsがプレーヤUpに貢献した度合を示す。例えば、貢献度は、観戦者Us毎の投稿したコメント数、アイテム、ポイントの合算等により算出される。
【0074】
このように、ゲームシステム100では、観戦者Usに貢献度の相対的な順位を表示することで、観戦者Usとしてのゲームの参加を促すことが可能となる。なお、例えば、かかるランキングの上位数パーセントを対象として景品を付与するようにしてもよい。これにより、観戦者Usのゲームの参加をより強く促すことができる。
【0075】
また、
図10に示すように、ランキング画面には、プレーヤUp毎のランキングを表示することも可能である。
図10に示す例では、ランキング画面には、プレーヤUpであるAさんに対する貢献度の順位が表示される。
【0076】
すなわち、各プレーヤUpに対する貢献度の相対的な位置づけを観戦者Usへ表示することで、観戦者Usのファン心理を刺激することができる。つまり、観戦者Usが贔屓にするプレーヤUpに対する応援を他の観戦者Us(サポータ)と競い合うことで、ゲーム自体を盛り上げることに寄与する。
【0077】
[4.処理手順]
次に、
図11を用いて、実施形態に係る情報処理装置1による処理手順について説明する。
図11は、実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、情報処理装置1の制御部3によって繰り返し実行される。
【0078】
図11に示すように、情報処理装置1は、観戦者Us(観戦者端末Ts)からのゲームの参加を受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。ここで、情報処理装置1は、参加を受け付けた場合(ステップS101,Yes)、受け付けたのがアイテムか否かを判定する(ステップS102)。
【0079】
情報処理装置1は、受け付けたのがアイテムでなかった場合(ステップS102,No)、受け付けたのがコメントもしくはポイントであるため、かかるコメントもしくはポイントに応じたパラメータを変更する(ステップS103)。そして、情報処理装置1は、変更したパラメータをゲーム状態に反映して(ステップS104)、処理を終了する。
【0080】
一方、情報処理装置1は、参加を受け付けなかった場合(ステップS101,No)、処理を終了する。また、情報処理装置1は、受け付けたのがアイテムであった場合(ステップS102,Yes)、受け付けたアイテムをプレーヤUpへ付与し(ステップS105)、処理を終了する。
【0081】
[5.ハードウェア構成]
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1やユーザ端末Tは、例えば
図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置1を例に挙げて説明する。
図12は、情報処理装置1の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェース(I/F)1500、入出力インターフェース(I/F)1600、及びメディアインターフェース(I/F)1700を有する。
【0082】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を記憶する。
【0083】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェース1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0084】
CPU1100は、入出力インターフェース1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェース1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェース1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0085】
メディアインターフェース1700は、記録媒体1800に記憶されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェース1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0086】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部4内のデータが記憶される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0087】
[6.その他]
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0088】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、
図2に示した受付部31と、取得部32とは統合されてもよい。また、例えば、記憶部4に記憶される情報は、ネットワークを介して、外部に備えられた所定の記憶装置に記憶されてもよい。
【0089】
[7.効果]
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、受付部31と、変更部33とを有する。受付部31は、ゲームに対する観戦者Usの参加をネットワークを介して受け付ける。変更部33は、受付部31によって受け付けられた観戦者Usの参加状態に応じてゲームのゲーム状態を変更する。
【0090】
これにより、実施形態に係る情報処理装置1は、観戦者Usの参加状態がゲームの進行に反映することができるので、プレーヤUpのみならず、観戦者Usもゲームに参加することができ、プレーヤUpおよび観戦者Usの双方の満足度を満たすことができる。
【0091】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、受付部31は、観戦者Usのコメントを受け付け、変更部33は、受付部31によって受け付けられたコメントに応じて当該コメントに設定されたパラメータを変更する。
【0092】
これにより、実施形態に係る情報処理装置1において、観戦者Usは、コメントを投稿することで、ゲーム状態を変更することができるため、容易にゲームに参加することができる。
【0093】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、変更部33は、コメントの属性毎に設定されたパラメータを変更する。
【0094】
これにより、実施形態に係る情報処理装置1において、観戦者Usが、コメントの属性を適宜使い分けることで、ゲームの進行をコントロールすることができる。つまり、観戦者Usがゲーム状態を意図して調整することが可能となる。
【0095】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、受付部31は、観戦者UsからプレーヤUpに対するゲーム内でのアイテムの提供を受け付け、変更部33は、受付部31によって受け付けられたアイテムをプレーヤUpに付与する。
【0096】
これにより、実施形態に係る情報処理装置1は、観戦者UsがプレーヤUpに提供する分のアイテムを取得するために、観戦者Us自身がプレーヤUpとなってゲームへの参加を促進することができる。
【0097】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、受付部31は、観戦者UsからプレーヤUpに対するゲーム内でのポイントの提供を受け付け、変更部33は、受付部31によって受け付けられたポイントをプレーヤUpに付与する。
【0098】
これにより、実施形態に係る情報処理装置1は、観戦者UsがプレーヤUpに提供する分のポイントを取得するために、観戦者Us自身がプレーヤUpとなってゲームへの参加を促進することができる。
【0099】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、変更部33は、観戦者Usの数に応じてゲーム状態を変更する。
【0100】
これにより、実施形態に係る情報処理装置1は、プレーヤUpには、ゲームのスキルに加えて観戦者Usを増やすことが求められるため、ユーザ間の交流を促進することができる。
【0101】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、観戦者Usのゲームに対する貢献度を示すランキングを生成する生成部35をさらに備える。
【0102】
これにより、実施形態に係る情報処理装置1は、観戦者Usを刺激することができるので、観戦者Usに対してゲームへの参加を促すことができる。
【0103】
また、実施形態に係る情報処理装置1において、生成部35は、観戦者Usの貢献度をプレーヤUp毎に生成する。
【0104】
これにより、実施形態に係る情報処理装置1は、観戦者Usのファン心理を刺激することで、プレーヤUpへの応援を助長することができ、ゲームを盛り上げることができる。
【0105】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0106】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。