【文献】
REGISTRY(STN)[online],1984年11月16日,[検索日 2020.12.02],CAS登録番号 7470-07-07, 5442-99-9, 5438-96-0, 5438-91-5
【文献】
Med. Chem. Commun.,2014年,Vol. 5,pp. 1821-1828
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な記載
定義
本明細書および特許請求の範囲で用いられる以下の用語は、特に明記しない限り、本願の目的のために定義され、以下の意味を有する。
【0013】
「アルキル」は、1〜6個の炭素原子の直鎖の飽和一価炭化水素基または3〜6個の炭素原子の分枝鎖の飽和一価炭化水素基(例えばメチル、エチル、プロピル、2−プロピル、ブチル、ペンチルなど)を意味する。
【0014】
「アルキレン」は、特に明記しない限り、1〜6個の炭素原子の直鎖の飽和二価炭化水素基または3〜6個の炭素原子の分岐鎖の飽和二価炭化水素基(例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、ブチレン、ペンチレンなど)を意味する。
【0015】
「アミノアルキル」は、1個または2個のアミノ(−NH
2)基で置換された、上で定義したアルキル(例えば、アミノメチル、アミノエチル、1,3−ジアミノプロピルなど)を意味する。
【0016】
「アミノカルボニル」は、−CONH
2基を意味する。
【0017】
「アルキルアミノカルボニル」は、Rが上で定義したアルキルである−CONHR基(例えば、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、プロピルアミノカルボニル、または2−プロピルアミノカルボニルなど)を意味する。
【0018】
「ジアルキルアミノカルボニル」は、RおよびR’が上で定義したアルキルである−CONRR’基(例えば、ジメチルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、メチルプロピルアミノカルボニル、またはジイソプロピルアミノカルボニルなど)を意味する。
【0019】
「アルコキシ」は、Rが上で定義したアルキルである−OR基(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシまたは2−プロポキシ、n−、イソ−またはtert−ブトキシなど)を意味する。
【0020】
「アルコキシアルキル」は、上で定義した1または2個のアルコキシ基で置換された、上で定義したアルキル(例えば、メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシプロピルなど)を意味する。
【0021】
「アルキルカルボニル」は、Rが上で定義したアルキルである−COR基(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニルなど)を意味する。
【0022】
「アルコキシカルボニル」は、Rが上で定義したアルキルである−COOR基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)を意味する。
【0023】
「アルコキシカルボニルアルキル」は、Rが上で定義したアルキルである−(アルキレン)−COOR基(例えばメトキシカルボニルエチル、エトキシカルボニルメチルなど)を意味する。
【0024】
「アリール」は、6〜10個の環原子を有する一価の単環式または二環式芳香族炭化水素基(例えばフェニルまたはナフチル)を意味する。
【0025】
「アラルキル」は、Rが上で定義したアリールである−(アルキレン)−R基(例えば、ベンジル、フェネチルなど)を意味する。
【0026】
「アルキルスルホニル」は、Rが上で定義したアルキルである−SO
2R基(例えばメチルスルホニル、エチルスルホニルなど)を意味する。
【0027】
「アリールスルホニル」は、Rが上で定義したアリールである−SO
2R基(例えばフェニルスルホニルなど)を意味する。
【0028】
「アラルキルスルホニル」は、Rが上で定義したアラルキルである−SO
2R基(例えば、ベンジルスルホニルなど)を意味する。
【0029】
「カルボキシアルキル」は、1個または2個のカルボキシ(−COOH)基で置換された、上で定義したアルキル(例えば、カルボキシメチル、カルボキシエチル、1,3−ジカルボキシプロピルなど)を意味する。
【0030】
「シアノアルキル」は、1個または2個のシアノ(−C≡N)基で置換された、上で定義したアルキル(例えば、シアノメチル、シアノエチル、1,3−ジシアノプロピルなど)を意味する。
【0031】
「シクロアルキル」は、3〜10個の炭素原子の環状飽和一価炭化水素基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルなど)を意味する。
【0032】
「シクロアルキルアルキル」は、Rが上で定義したシクロアルキルである−(アルキレン)−R基(例えばシクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチルなど)を意味する。
【0033】
「ジシクロアルキルアルキル」は、アルキレンが上で定義した別のシクロアルキル基で置換されている、上で定義したシクロアルキルアルキルを意味する。
【0034】
「シクロアルキルスルホニル」は、Rが上で定義したシクロアルキルである−SO
2R基(例えば、シクロプロピルスルホニルおよびシクロブチルスルホニルなど)を意味する。
【0035】
「シクロアルキルアルキルスルホニル」は、Rが上で定義したシクロアルキルアルキルである−SO
2R基(例えばシクロプロピルメチルスルホニル、シクロブチルエチルスルホニルなど)を意味する。
【0036】
「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード、好ましくはフルオロまたはクロロを意味する。
【0037】
「ハロアルキル」は、1以上のハロゲン原子(フッ素または塩素のような1〜5個のハロゲン原子など)で置換された(異なるハロゲンで置換されたものを含む)、上で定義したアルキル基(例えば、−CH
2Cl、−CF
3、−CHF
2、−CH
2CF
3、−CF
2CF
3、−CF(CH
3)
2など)を意味する。アルキルがフルオロのみで置換されている場合、本願ではフルオロアルキルと呼ぶことができる。
【0038】
「ハロアルコキシ」は、Rが上で定義したハロアルキルである−OR基(例えば、−OCF
3、−OCHF
2など)を意味する。Rがフルオロのみで置換されているハロアルキルである場合、本願ではフルオロアルコキシと呼ぶことができる。
【0039】
「ハロアルコキシアルキル」は、1個または2個の上で定義したハロアルコキシ基で置換された、上で定義したアルキル(例えば、トリフルオロメトキシエチル、3,3,3−トリフルオロエトキシエチルなど)を意味する。
【0040】
「ハロアルキルカルボニル」は、Rが上で定義したハロアルキルである−COR基(例えば、トリフルオロメチルカルボニル、ペンタフルオロエチルカルボニルなど)を意味する。
【0041】
「ヒドロキシアルキル」は、1個または2個のヒドロキシ(−OH)基で置換された、上で定義したアルキル(ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、1,3−ジヒドロキシプロピルなど)を意味する。
【0042】
「ハロシクロアルキル」は、1、2または3個の上で定義したハロゲンで置換されているシクロアルキル基(例えば、2,2−ジフルオロシクロプロピルなど)を意味する。
【0043】
「ヘテロサイクリル」は、4〜8個の環原子からなり、そのうち1個または2個の環原子がN、OおよびS(O)n(ここでnは0〜2の整数であり)から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子はCである、飽和または不飽和の一価単環式基を意味する。さらに、ヘテロサイクリル環中の1または2個の環炭素原子は、場合により−CO−基に置き替わっていてもよい。より具体的には、ヘテロサイクリルなる用語には、ピロリジノ、ピペリジノ、ホモピペリジノ、2−オキソピロリジニル、2−オキソピペリジニル、モルホリノ、ピペラジノ、テトラヒドロピラニル、チオモルホリノなどが含まれるが、これらに限定されない。ヘテロサイクリル環が不飽和である場合、環が芳香環でない限り、環に1個または2個の二重結合を含むことができる。ヘテロサイクリル基が少なくとも1個の窒素原子を含む場合(例えば、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、オキサゾリジン)、本明細書ではヘテロシクロアミノと呼び、ヘテロサイクリル基の部分集合である。ヘテロサイクリル環が二重結合を有さない場合、本明細書では飽和ヘテロサイクリルと呼ぶ。「架橋ヘテロサイクリル」は、ヘテロサイクリル環の2つの環原子を連結するアルキレン架橋をさらに含む、上で定義したヘテロサイクリル(例えば8−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イルなど)を意味する。
【0044】
「ヘテロサイクリルアルキル」または「ヘテロシクロアルキル」は、Rが上で定義したヘテロサイクリル環である−(アルキレン)−R基(例えばテトラヒドロフラニルメチル、ピペラジニルメチル、モルホリニルエチルなど)を意味する。
【0045】
「ヘテロサイクリルスルホニル」は、Rが上で定義したヘテロサイクリルである−SO
2R基(例えばピペリジニルスルホニルなど)を意味する。
【0046】
「ヘテロサイクリルアルキルスルホニル」は、Rが上で定義したヘテロサイクリルアルキルである−SO
2R基(例えばピペリジニルメチルスルホニル)などを意味する。
【0047】
「ヘテロアリール」は、特に明記しない限り、1個以上の(一実施形態では1、2または3個の)環原子が、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である、5〜10個の環原子を有する一価の単環式または二環式芳香族基を意味する。代表的な例としては、ピロリル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、フラニル、インドリル、イソインドリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、テトラゾリルなどが挙げられる。ヘテロアリール環が5または6個の環原子を含む場合、本明細書では5または6員ヘテロアリールとも呼ばれる。
【0048】
「ヘテロアラルキル」は、Rが上で定義したヘテロアリールである−(アルキレン)−R基(例えば、ピリジニルメチルなど)を意味する。ヘテロアラルキル中のヘテロアリール環が5または6個の環原子を含む場合、本明細書では5員または6員のヘテロアラルキルとも呼ばれる。
【0049】
「ヘテロアリールスルホニル」は、Rが上で定義したヘテロアリールである−SO
2R基(例えばピリジニルスルホニルなど)を意味する。
【0050】
「ヘテロアラルキルスルホニル」は、Rが上で定義したヘテロアラルキルである−SO
2R基(例えばピリジニルメチルスルホニルなど)を意味する。
【0051】
「オキソ」は=O基を意味する。当業者には明らかなように、「カルボニル」は、炭素原子に結合したオキソ基、すなわち−C(O)−を指す。
【0052】
「スピロヘテロシクロアミノ」は、6〜10個の環原子を有し、1、2または3個の環原子がN、N−オキシド、OまたはS(O)n(ここでnは0である)から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子がCであり、但し、少なくとも1個の環原子はNであり、2つの環が1個の原子のみを介して連結している、飽和二環式環を意味する。連結に関与する原子は、スピロ原子とも呼ばれ、ごく一般的には第四級炭素(「スピロ炭素」)である。代表的な例としては、2,6−ジアザスピロ[3.3]ヘプタン、2,6−ジアザスピロ[3.4]オクタン、2−アザスピロ[3.4]オクタン、2−アザスピロ[3.5]ノナン、2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナンなどが挙げられる。
【0053】
本開示はまた、本開示の化合物の保護された誘導体を含む。例えば、本開示の化合物が、ヒドロキシ、カルボキシ、チオールまたは窒素原子を含む任意の基などの基を含む場合、これらの基を適切な保護基で保護することができる。適切な保護基の包括的なリストは、T.W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, Inc. (1999)に記載されており、その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。本開示の化合物の保護された誘導体は、当技術分野で周知の方法によって調製することができる。
【0054】
本開示はまた、本開示の化合物および/またはその薬学的に許容される塩の多形体の形態および重水素化された形態を含む。
【0055】
化合物の「薬学的に許容される塩」は、薬学的に許容され、親化合物の所望の薬理活性を有する塩を意味する。そのような塩としては、下記のものが挙げられる:
塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸で形成される酸付加塩;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などの有機酸で形成される酸付加塩;または
親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン(例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、またはアルミニウムイオン)で置き替わっているか、またはエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミンなどの有機塩基と配位している場合に形成される塩。薬学的に許容される塩は非毒性であると理解される。適切な薬学的に許容される塩に関するさらなる情報は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985に見ることができる。
【0056】
本開示の化合物は、不斉中心を有し得る。非対称に置換された原子を含む本開示の化合物は、光学活性体またはラセミ体で単離され得る。当技術分野では、光学活性体を調製する方法(例えば、材料の分割による)は周知である。特定の立体化学または異性体が具体的に示されない限り、すべてのキラル、ジアステレオマー、キラルまたはジアステレオマーの形態のすべての混合物、およびラセミ体が本開示の範囲内である。化合物が(R)立体異性体として示される場合、不純物として、対応する(S)立体異性体、すなわち約5重量%未満の、好ましくは2重量%未満の(S)立体異性体、を含み得ること、そして、R異性体とS異性体の混合物として示す場合は、混合物中のRまたはS異性体の量が約5重量%より多く、好ましくは2重量%より多い、ということは当業者に理解されるであろう。
【0057】
本開示の特定の化合物は、互変異性体および/または幾何異性体として存在し得る。すべての可能な互変異性体およびシスおよびトランス異性体は、個々の形態およびそれらの混合物として、本開示の範囲内にある。さらに、本明細書で使用されるアルキルという用語については、ほんのわずかの例を記載しているけれども、該アルキル基のすべての可能な異性体を含む。さらに、アリール基、ヘテロアリール基、ヘテロサイクリル基などの環状基が置換されている場合には、ほんのわずかの例を記載しているけれども、すべての位置異性体を含む。さらに、本開示の化合物の全ての水和物は、本開示の範囲内である。
【0058】
「場合により」とは、その後に記載される事象または状況が生じ得るが、必ずしもそうである必要はないことを意味し、その事象または状況が起こる場合および起こらない場合を含む。例えば、「場合により、アルキル基で置換されていてもよいヘテロサイクリル基」とは、アルキルが存在してもよいが、存在する必要はないことを意味し、ヘテロサイクリル基がアルキル基で置換されている場合とヘテロサイクリル基がアルキルで置換されていない場合とを含む。
【0059】
「薬学的に許容される担体または賦形剤」は、一般的に安全であり、非毒性であり、生物学的にもその他の点でも望ましくないものではない、医薬組成物の調製に有用な担体または賦形剤を意味し、獣医学的使用およびヒトの医薬用途に許容される担体または賦形剤が挙げられる。本明細書および特許請求の範囲で用いられる「薬学的に許容される担体/賦形剤」はいずれも、1以上のそのような賦形剤を含む。
【0060】
疾患を「治療する」または疾患の「治療」には、
(1)疾患を予防すること、すなわち、その疾患にさらされるか、またはその疾患にかかりやすいけれどもその疾患の症状をまだ経験または呈していない哺乳動物において、その疾患の臨床的症状を引き起こさせないこと;
(2)疾患を阻害すること、すなわち、その疾患またはその臨床的症状の進行を停止または遅らせること;または
(3)疾患を緩和すること、すなわち、その疾患またはその臨床的症状を軽減すること
が含まれる。
【0061】
「治療上有効な量」は、疾患を治療するために患者に投与されたときに、その疾患についてそのような治療を行うのに十分な、本開示の化合物および/またはその薬学的に許容される塩の量を意味する。「治療上有効な量」は、化合物、疾患およびその重症度ならびに治療される哺乳動物の年齢、体重などに依存する。
【0062】
実施形態
以下のさらなる実施形態1〜13において、本開示は以下を包含する:
1.発明の概要で定義した式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩。実施形態1において、化合物の1つの群において
【化5】
は、式(i)、(ii)、(iii)または(iv):
【化6】
で示される環である
[式中、
Z
1およびZ
2は、独立してC(R
2またはR
3がそれに結合している場合)、CH、またはNであり;
Z
3は、NH、N−アルキル、OまたはSであり;
Z
4は、N(−alk−R
1がそれに結合している場合)、NH、N−アルキル、OまたはSであり;
alkはアルキレンであって、該アルキレン鎖の1個または2個の炭素原子は、場合によりNR(ここでRは水素またはアルキル)、O、SまたはSO
2に置き換わっていてもよく、該アルキレン鎖は、場合によりハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシルまたはアルコキシから独立に選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよく;
−alk−R
1は、環(i)の炭素(a)または(b)、環(ii)または(iii)の炭素(c)または(d)、または環(iv)のZ
4または炭素(c)に結合しており;
R
1は、−NR
6R
7(ここでR
6およびR
7は独立して水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ハロアルキル、またはハロアルコキシアルキルである)、場合によりアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、アルキルカルボニル、およびハロアルキルカルボニルから独立に選択されるR
a、R
bまたはR
cで置換されていてもよいヘテロサイクリル、またはスピロヘテロシクロアミノであって、該スピロヘテロシクロアミノの窒素原子はalkに結合しており;
R
2は、水素、アルキル、シクロアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロアルコキシまたはシアノであり;
R
3は、水素、アルキル、ハロ、アルコキシまたはシアノであるか、またはR
3は、式(ii)、(iii)および(iv)で示される環に存在せず;
R
4は、水素、場合により1、2または3個の重水素で置換されていてもよいアルキル、−OR
d(ここでR
dは、水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリルアルキルである)、またはNR
eR
f(ここで、R
eは水素またはアルキルであり、R
fは水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルアルキル、アルキルスルホニル、シクロアルキルスルホニル、シクロアルキルアルキルスルホニル、アリールスルホニル、アラルキルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアラルキルスルホニル、ヘテロサイクリルスルホニルまたはヘテロサイクリルアルキルスルホニルである)であって、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロサイクリルは、単独であるいはR
d中のシクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはヘテロサイクリルアルキルにおいて、場合によりアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
g、R
hまたはR
iで置換されていてもよく、およびシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロサイクリルは、単独であるいはR
f中のシクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロサイクリルアルキル、シクロアルキルスルホニル、ヘテロアラルキルスルホニル、またはヘテロサイクリルアルキルスルホニルにおいて、場合によりアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
g、R
hまたはR
iで置換されていてもよく、およびさらに、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロサイクリルアルキル、およびシクロアルキルアルキルにおけるアルキレンは、場合により1、2または3個の重水素で置換されていてもよく;
環Bは、フェニル、窒素、酸素または硫黄から独立に選択される1個または2個のヘテロ原子を含む5−または6−員のヘテロアリール、5−または6−員のシクロアルキルまたは5−または6−員の飽和ヘテロサイクリルであって、それぞれ、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、およびハロアルコキシから独立に選択されるR
j、R
kまたはR
lで置換されていてもよい]。
【0063】
2.R
4が水素、アルキル、−OR
d(ここで、R
dは水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロサイクリル、またはヘテロサイクリルアルキルである)、またはNR
eR
f(ここで、R
eは水素またはアルキルであり、R
fは、水素、アルキル、アミノアルキル、シアノアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ジシクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロサイクリル、架橋ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリルアルキルである)であって、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロサイクリルは、単独であるいはR
d中のアラルキル、ヘテロアラルキル、またはヘテロサイクリルアルキルにおいて、場合によりアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
g、R
hまたはR
iで置換されていてもよく、
また、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロサイクリルは、単独であるいはR
f中のアラルキル、シクロアルキル、またはヘテロサイクリルアルキルにおいて、場合によりアルキル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
g、R
hまたはR
iで置換されていてもよい、
実施形態1の化合物またはその薬学的に許容される塩およびその中に含まれる群。
実施形態2において、化合物の1つの群において、R
4は、水素、アルキル、−OR
d(ここで、R
dは水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロサイクリル、またはヘテロサイクリルアルキルである)、またはNR
eR
f(ここで、R
eは水素またはアルキルであり、R
fは、水素、アルキル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリルアルキルである)であって、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロサイクリルは、単独であるいはR
dおよびR
f中のアラルキル、ヘテロアラルキル、またはヘテロサイクリルアルキルにおいて、場合によりアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
g、R
hまたはR
iで置換されていてもよい。
【0064】
3.環Bが、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、およびハロアルコキシから独立に選択されるR
j、R
kまたはR
lで置換されていてもよいフェニルである、実施形態1または2の化合物またはその薬学的に許容される塩およびその中に含まれる群。実施形態3において、化合物の1つの群において、フェニルは、メチル、エチル、フルオロ、クロロ、メトキシ、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメトキシから独立して選択されるR
j、R
kまたはR
lで置換されていてもよい。実施形態3において、化合物の他の群において、環Bは、場合によりメチル、メトキシまたはフルオロで置換されたフェニルである。実施形態3において、化合物のさらに他の群において、環Bはフェニルである。
【0065】
4.環Bが、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、およびハロアルコキシから独立に選択されるR
j、R
kまたはR
lで置換されていてもよい5−または6−または7−員のシクロアルキルである、実施形態1または2の化合物またはその薬学的に許容される塩およびその中に含まれる群。実施形態4において、化合物の1つの群において、環Bは、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、およびハロアルコキシから独立に選択されるR
j、R
kまたはR
lで置換されていてもよい5−または6−員のシクロアルキルである。実施形態4において、化合物の他の群において、環Bは、場合によりそれぞれフルオロ、クロロまたはメチルで置換されていてもよい、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。実施形態4において、化合物のさらなる他の群において、環Bは、場合によりそれぞれメチルで置換されていてもよい、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。実施形態4において、化合物のさらなる他の群において、環Bは、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。
【0066】
5.環Bが、それぞれアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、およびハロアルコキシから独立に選択されるR
j、R
kまたはR
lで置換されていてもよい、5−もしくは6−もしくは7−員のヘテロサイクリルまたはピリジルである、実施形態1または2の化合物またはその薬学的に許容される塩およびその中に含まれる群。実施形態5において、化合物の1つの群において、環Bは、それぞれアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、およびハロアルコキシから独立に選択されるR
j、R
kまたはR
lで置換されていてもよい、5−もしくは6−員のヘテロサイクリルまたはピリジルである。実施形態5において、化合物の他の群において、環Bは、それぞれメチルで置換されていてもよい、ピペリジニルまたはテトラヒドロピラニルである。実施形態5において、化合物のさらなる他の群において、環Bはピリジルである。
【0067】
6.
【化7】
が式(i’):
【化8】
で示される環である、実施形態1または2の化合物およびその中に含まれる群またはその薬学的に許容される塩。
実施形態6において、化合物の1つの群において、Z
1およびZ
2がNである。
実施形態6において、化合物の他の群において、Z
1またはZ
2がNである。
実施形態6において、化合物のさらなる他の群において、Z
1およびZ
2はCまたはCHである。実施形態6において、化合物のさらなる他の群において、−alk−R
1は環(i’)の炭素(a)に結合している。実施形態6において、化合物のさらなる他の群において、−alk−R
1は炭素(a)に結合しており、R
2が環(i’)の炭素(b)に結合している。実施形態6において、化合物のさらなる他の群において、−alk−R
1は炭素(a)に結合しており、R
2が環(i’)の炭素(b)に結合しており、Z
1およびZ
2はCHである。
【0068】
7.
【化9】
が、式(ii)、(iii)または(iv)で示される環である、実施形態1〜5のいずれかの化合物およびその中に含まれる群またはその薬学的に許容される塩。実施形態7において、化合物の1つの群において、
【化10】
は、次式(ii)または(iv’)
【化11】
で示される環である。実施形態7において、化合物の他の群において、環Aは式(ii)で示される環である。実施形態7において、化合物のさらなる他の群において、環Aは式(iv’)で示される環である。
環Aが式(ii)で示される化合物群における、化合物の1つの群において、Z
3はOである。環Aが式(ii)で示される化合物群における、化合物の他の群において、Z
3はSである。環Aが式(ii)で示される化合物群における、化合物のさらなる他の群において、Z
3はNHまたはN−アルキルである。環Aが式(ii)で示される化合物群およびその中に含まれる群における、化合物の1つの群において、、−alk−R
1はその環の炭素(c)に結合している。
【0069】
8.−alk−R
1中のalkが、−(CH
2)
2−、−(CH
2)
3−、−(CH
2)
4−、−CH
2CH(CH
3)CH
2−、−O−(CH
2)−、−O−(CH
2)
2−、または−O−(CH
2)
3−、好ましくは−(CH
2)
2−、−(CH
2)
3−、−(CH
2)
4−、−CH
2CH(CH
3)CH
2−、−O−(CH
2)
2−、または−O−(CH
2)
3−である、実施形態1〜7のいずれかの化合物およびその中に含まれる群またはその薬学的に許容される塩。実施形態8において、化合物の1つの群において、−alk−R
1中のalkは、−O−(CH
2)−、−O−(CH
2)
2−、または−O−(CH
2)
3−である。実施形態8において、化合物の1つの群において、R
1は−NR
6R
7であって、−NR
6R
7はアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノまたはジエチルアミノである。実施形態8において、化合物の別の群において、R
1は、場合によりアルキル、ヒドロキシル、アルコキシおよびハロから独立して選択されるR
a、R
bまたはR
cで置換されていてもよい、ヘテロサイクリルであり、好ましくは、R
1は、場合により、それぞれメチル、ヒドロキシル、メトキシおよびフルオロから独立して選択されるR
aまたはR
bで置換されていてもよい、アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル、チオモルホリン−4−イル、またはテトラヒドロフラニルである。実施形態8において、化合物のさらなる別の群において、−alk−R
1は、場合により、それぞれメチル、ヒドロキシル、メトキシおよびフルオロから独立して選択されるR
aまたはR
bで置換されていてもよい、−O−(CH
2)
3−ピロリジン−1−イルまたは−O−(CH
2)
3−ピペリジン−1−イル、または−O−(CH
2)
3−モルホリン−4−イルである。実施形態8において、化合物のさらなる別の群において、−alk−R
1は、−O−(CH
2)
3−R
1であり、R
1が、ピロリジン−1−イル、3−ヒドロキシ−3−メチルピロリジン−1−イル、3−ヒドロキシ−3−メチルアゼチジン−1−イル、3−フルオロアゼチジニル、3−フルオロピロリジニルまたは、3(R)−フルオロピロリジニルまたは3(S)−フルオロピロリジニルである。実施形態8において、化合物のさらなる別の群において、−alk−R
1は、−O−(CH
2)
3−R
1であり、R
1が、ピロリジン−1−イルである。実施形態8において、化合物のさらなる別の群において、−alk−R
1は、−O−(CH
2)−R
1であり、R
1が、1−メチルピロリジン−3−イルまたは1−メチルピペリジン−3−イルである。
【0070】
9.R
2がアルキル、ハロ、ヒドロキシルまたはアルコキシである、実施形態1〜8のいずれかの化合物およびその中に含まれる群またはその薬学的に許容される塩。実施形態9において、化合物の別の群において、R
2はアルキル、ハロ、またはアルコキシである。実施形態9において、化合物の1つの群において、R
2はアルコキシ、好ましくは、メトキシまたはエトキシである。実施形態9において、化合物の1つの群において、R
2はハロ、好ましくはクロロまたはフルオロである。実施形態9において、化合物の1つの群において、R
2はアルキル、好ましくはメチルまたはエチルである。
【0071】
10.R
4が水素である、実施形態1〜9のいずれかの化合物およびその中に含まれる群またはその薬学的に許容される塩。
【0072】
11.R
4がアルキル、好ましくはメチルである、実施形態1〜9のいずれかの化合物およびその中に含まれる群またはその薬学的に許容される塩。
【0073】
12.R
4が、−OR
d(ここで、R
dはアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリルアルキルである)であって、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロサイクリルは、単独であるいはR
d中のシクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはヘテロサイクリルアルキルにおいて、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
g、R
hまたはR
iで置換されていてもよい、実施形態1〜9のいずれかの化合物およびその中に含まれる群またはその薬学的に許容される塩。実施形態12において、化合物の1つの群において、R
4は−O−アルキル、好ましくは、R
4はメトキシ、エトキシまたはn−もしくはイソ−プロポキシである。実施形態12において、化合物の1つの群において、R
4は−O−シクロアルキル、好ましくは、R
4はシクロプロポキシ、シクロペントキシまたはシクロヘキシルオキシである。実施形態12において、化合物の1つの群において、R
4は、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
g、R
hまたはR
iで置換されていてもよい、−O−ヘテロサイクリル、好ましくは、R
4は、ピペリジン−4−イルオキシ、テトラヒドロピラン−4−イルオキシ、テトラヒドロフラン−3−イルオキシまたは1−アルキルピペリジン−4−イルオキシである。
【0074】
13.R
4がNR
eR
f(ここで、R
eは水素またはアルキルであり、R
fは水素、アルキル、アミノアルキル、シアノアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ジシクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロサイクリル、架橋されたヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルアルキルまたはアルキルスルホニルである)であって、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロサイクリルは、単独であるいはR
f中のシクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはヘテロサイクリルアルキルにおいて、場合により、アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシカルボニル、ハロ、ハロアルキルおよびハロアルコキシから独立に選択されるR
g、R
hまたはR
iで置換されていてもよい、実施形態1〜9のいずれかの化合物およびその中に含まれる群またはその薬学的に許容される塩。実施形態13において、化合物の1つの群において、R
4は、NR
eR
f(ここで、R
eは水素またはアルキルであり、R
fは水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロサイクリル、ヘテロサイクリルアルキルまたはアルキルスルホニルである)であって、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロサイクリルは、単独であるいはR
f中のシクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはヘテロサイクリルアルキルにおいて、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
g、R
hまたはR
iで置換されていてもよい。実施形態13において、化合物の別の群において、R
4は、NR
eR
f(ここで、R
eは水素またはアルキルであり、R
fは水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロサイクリルまたはヘテロサイクリルアルキルである)であって、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロサイクリルは、単独であるいはR
f中のシクロアルキルアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキルまたはヘテロサイクリルアルキルにおいて、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
g、R
hまたはR
iで置換されていてもよい。実施形態13において、化合物の別の群において、R
4は、NR
eR
f(ここで、R
eは水素であり、R
fは実施形態13において上で定義したとおりである)である。実施形態13において、化合物の別の群において、R
4は、−NH−アルキル、好ましくは、R
4は、−NH−メチル、−NH−エチル、−NH−n−プロピル、−NH−イソプロピル、−NH−n−ブチル、−NH−イソブチル、−NH−sec−ブチル、−NH−tert−ブチル、−NH−(2−エチルブチル)、またはNH−ペンチル(全ての異性体)である。実施形態13において、化合物の別の群において、R
4は、−NH−アルキル、好ましくは、R
4は、−NH−メチル、−NH−エチル、−NH−n−プロピル、−NH−イソプロピル、−NH−n−ブチル、−NH−イソブチル、−NH−tert−ブチルまたはNH−ペンチル(全ての異性体)、より好ましくは、−NH−メチル、−NH−エチル、−NH−n−プロピルまたは−NH−イソプロピルである。実施形態13において、化合物の別の群において、R
4は、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
gまたはR
hで置換されていてもよい−NH−シクロアルキル、好ましくは、R
4は、−NH−シクロプロピル、−NH−シクロブチル、−NH−シクロペンチル、−NH−シクロヘキシル、−NH−(3−ヒドロキシシクロブチル)、−NH−(3−メトキシシクロブチル)、−NH−(3−フルオロシクロブチル)、−(3,3−ジフルオロシクロブチル)、−NH−(3,3−ジメチルシクロブチル)、−NH−(3−ヒドロキシシクロペンチル)または−NH−(4−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)、より好ましくは−NH−シクロプロピル、NH−シクロペンチル、またはNH−シクロヘキシルである。実施形態13において、化合物の別の群において、R
4は、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
gまたはR
hで置換されていてもよい−NH−シクロアルキル、好ましくは、R
4は、−NH−シクロプロピル、−NH−シクロブチル、−NH−シクロペンチル、−NH−シクロヘキシル、−NH−(3−フルオロシクロブチル)、−(3,3−ジフルオロシクロブチル)、−NH−(3,3−ジメチルシクロブチル)、より好ましくは−NH−シクロプロピル、NH−シクロペンチル、またはNH−シクロヘキシルである。実施形態13において、化合物の別の群において、R
4は、場合によりアルキル、シクロアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
g、R
hまたはR
iで置換されていてもよい−NH−ヘテロサイクリル、好ましくは、R
4は、−NH−ピペリジン−4−イル、−NH−テトラヒドロピラン−4−イル、−NH−テトラヒドロフラン−3−イル、−NH−(2,6−ジメチルテトラヒドロピラン−4−イル)、−NH−(1−アルキルピペリジン−4−イル)−NH−(オキセタン−3−イル)、−NH−(1−メチル−2−オキソピロリジン−3−イル)、−NH−(1−イソプロピル−2−オキソピロリジン−3−イル)、−NH−(5−オキソピロリジン−3−イル)、−NH−(1−メチル−5−オキソピロリジン−3−イル)、−NH−(1−エチル−5−オキソピロリジン−3−イル)、−NH−(1−シクロブチル−5−オキソピロリジン−3−イル)、−NH−(6−オキソピペリジン−3−イル)、−NH−(1−メチル−6−オキソピペリジン−3−イル)、−NH−(2−オキソピペリジン−3−イル)、−NH−(1−メチル−2−オキソピペリジン−4−イル)、−NH−(1−エチル−2−オキソピペリジン−4−イル)または−NH−(1−イソプロピル−2−オキソピペリジン−4−イル)である。実施形態13において、化合物の別の群において、R
4は、場合によりアルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
g、R
hまたはR
iで置換されていてもよい−NH−ヘテロサイクリル、好ましくは、R
4は、−NH−ピペリジン−4−イル、−NH−テトラヒドロピラン−4−イル、−NH−テトラヒドロフラン−3−イル、−NH−(2,6−ジメチルテトラヒドロピラン−4−イル)または−NH−(1−アルキルピペリジン−4−イル)である。実施形態13において、化合物の別の群において、R
4は−NH−(架橋ヘテロサイクリル)、好ましくは、R
4は−NH−(8−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル)である。実施形態13において、化合物の別の群において、R
4は、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
gまたはR
hで置換されていてもよい−NH−シクロアルキルアルキル、好ましくは、R
4は、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
gまたはR
hで置換されていてもよい−NH−CH
2−シクロアルキル、より好ましくは、R
4は、−NH−CH
2−シクロプロピル、−NH−CH
2−シクロブチル、−NH−CH
2−シクロペンチル、−NH−CH
2−シクロヘキシル、−NH−CH
2−(3−フルオロシクロブチル)、−NH−CH
2−(3,3−ジフルオロシクロブチル )、−NH−CH
2−(3,3−ジメチルシクロブチル)、−NH−CH
2−(1−メチルシクロプロピル)、−NH−CH
2−(1−メチルシクロブチル)、−NH−(CH
2)
2−シクロプロピル、−NH−(CH
2)
2−シクロブチル、−NH−(CH
2)
2−シクロペンチルまたは−NH−(CH
2)
2−シクロヘキシル、さらにより好ましくは、−NH−CH
2−シクロプロピルまたは−NH−CH
2−シクロブチルである。実施形態13において、化合物の別の群において、R
4は、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
gまたはR
hで置換されていてもよい−NH−シクロアルキルアルキル、好ましくは、R
4は、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立に選択されるR
gまたはR
hで置換されていてもよい−NH−CH
2−シクロアルキル、より好ましくは、R
4は、−NH−CH
2−シクロプロピル、−NH−CH
2−シクロブチル、−NH−CH
2−シクロペンチル、−NH−CH
2−シクロヘキシル、−NH−CH
2−(3−フルオロシクロブチル)、−NH−CH
2−(3,3−ジフルオロシクロブチル)、−NH−CH
2−(3,3−ジメチルシクロブチル)、−NH−CH
2−(1−メチルシクロプロピル)、−NH−CH
2−(1−メチルシクロブチル)、−NH−(CH
2)
2−シクロプロピル、−NH−(CH
2)
2−シクロペンチルまたは−NH−(CH
2)
2−シクロヘキシル、さらにより好ましくは、−NH−CH
2−シクロプロピルまたは−NH−CH
2−シクロブチルである。実施態様13において、別の群の化合物において、R
4は、−NH−ジシクロアルキルアルキルであり、好ましくは、R
4は−NH−(ジシクロプロピルメチル)である。実施態様13において、別の群の化合物において、R
4は−NH−(アミノアルキル)、好ましくは、R
4は−NH−(6−アミノヘキシル)である。実施態様13において、別の群の化合物において、R
4は−NH−(シアノアルキル)であり、好ましくは、R
4は、−NH−(2−シアノエチル)または−NH−(3−シアノプロピル)である。実施態様13において、別の化合物群において、R
4は、−NH−(カルボキシアルキル)または−NH−(アルコキシカルボニルアルキル)であり、好ましくは、R
4は、−NH−(カルボキシメチル)または−NH−(2−メトキシ−2−オキソエチル)である。実施態様13において
、別の群の化合物において、R
4は、−NH−(ヒドロキシアルキル)または−NH−(アルコキシアルキル)であり、好ましくは、R
4は、−NH−(2−ヒドロキシエチル)、−NH−(3−ヒドロキシブチル)、−NH−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)、−NH−(2−ヒドロキシプロピル)、−NH−(3−ヒドロキシプロピル)、−NH−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)、−NH−(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イル)、−NH−(2−メトキシエチル)、−NH−(2−メトキシプロピル)、−NH−(3−メトキシプロピル)、−NH−(3−メトキシ−3−メチルブチル)または−NH−(3−メトキシプロピル)である。実施態様13において、別の化合物群において、R
4は、NH−(ヒドロキシアルキル)または−NH−(アルコキシアルキル)であり、好ましくは、R
4は、−NH−(2−ヒドロキシエチル)、−NH−(2−ヒドロキシブチル)、NH−(2−ヒドロキシ−2−メチルブチル)、−NH−(2−メトキシエチル)、−NH−(2−メトキシ−2−メチルブチル)または−NH−(2−メトキシブチル)である。実施態様13において、別の化合物群において、R
4は、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立して選択されるR
g、R
h、またはR
iで置換されていてもよい、−NH−ヘテロサイクリルアルキルであり、好ましくは、R
4は、−NH−CH
2−オキセタン−3−イル、−NH−CH
2−ピペリジン−4−イル、−NH−CH
2−テトラヒドロピラン−4−イル、−NH−CH
2−(テトラヒドロピラン−2−イル)、−NH−CH
2−(テトラヒドロフラン−3−イル)、−NH−CH
2−(1−アルキルピペリジン−4−イル)、−NH−CH
2−(1−(メトキシカルボニル)アゼチジン−3−イル)、−NH−(CH
2)
2−オキセタン−3−イル、−NH−(CH
2)
2−ピペリジン−4−イルエチル、−NH−(CH
2)
2−テトラヒドロピラン−4−イル、−NH−(CH
2)
2−テトラヒドロフラン−3−イル、−NH−(CH
2)
2−(1−アルキルピペリジン−4−イル)または−NH−(CH
2)
2−モルホリン−4−イルである。実施態様13において、別の化合物群において、R
4は、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立して選択されるR
g、R
h、またはR
iで置換されていてもよい、−NH−ヘテロサイクリルアルキルであり、好ましくは、R
4は、−NH−CH
2−オキセタン−3−イル、−NH−CH
2−ピペリジン−4−イル、−NH−CH
2−テトラヒドロピラン−4−イル、−NH−CH
2−(テトラヒドロフラン−3−イル)、−NH−CH
2−(1−アルキルピペリジン−4−イル)、−NH−(CH
2)
2−オキセタン−3−イル、−NH−(CH
2)
2−ピペリジン−4−イルエチル、−NH−(CH
2)
2−テトラヒドロピラン−4−イル、−NH−(CH
2)
2−テトラヒドロフラン−3−イル、または−NH−(CH
2)
2−(1−アルキルピペリジン−4−イル)である。実施態様13において、別の化合物群において、R
4は−NH−ハロアルキル、好ましくは、R
4は、−NH−2−フルオロエチル、−NH−2,2−ジフルオロエチル、−NH−(3,3,3−トリフルオロエチル)、−NH−(3−フルオロプロピル)、−NH−(3,3−ジフルオロプロピル)または−NH−(3,3,3−トリフルオロプロピル)である。実施態様13において、別の化合物群において、R
4は、場合により、アルキル、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキルまたはハロアルコキシから独立して選択されるR
gまたはR
hで置換されていてもよい−NH−ヘテロアラルキルであり、好ましくは、R
4は、−NH−CH
2−ピリジン−2−イル、−NH−CH
2−ピリジン−3−イルまたは−NH−CH
2−ピリジン−4−イルである。
【0075】
式(I)の代表的な化合物またはその塩を以下のTable 1およびTable 2に開示する:
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
または上記化合物の薬学的に許容される塩。Table 1のエントリが塩を指す場合、それぞれの親化合物および他の薬学的に許容される塩も本開示に包含される。
【0076】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
または上記化合物の薬学的に許容される塩。
【0077】
一般合成スキーム
本開示の化合物は、以下に示す反応スキームに示される方法によって製造することができる。
【0078】
これらの化合物を調製するのに使用される出発材料および試薬は、Aldrich Chemical Co., (Milwaukee, Wis.)、Bachem (Torrance, Calif.)またはSigma(St.Louis、MO)などの商業的供給元から入手可能であるか、参考文献(例えば、Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis, Volumes 1-17 (John Wiley and Sons, 1991); Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds, Volumes 1-5 and Supplementals (Elsevier Science Publishers, 1989); Organic Reactions, Volumes 1-40 (John Wiley and Sons, 1991), March’s Advanced Organic Chemistry, (John Wiley and Sons, 4th Edition) and Larock’s Comprehensive Organic Transformations (VCH Publishers Inc., 1989))に記載された手順に従って、当業者に公知の方法によって調製される。これらのスキームは、本開示の化合物を合成することができるいくつかの方法の単なる例示であり、これらのスキームに対する様々な改変を行うことができ、本開示を読む当業者に示唆されるであろう。所望により、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどを含むがこれらに限定されない慣用技術を用いて、出発物質および中間体、ならびに反応の最終生成物を単離および精製することができる。このような材料は、物理定数やスペクトルデータを含む慣用の手段を用いて特徴付けることができる。
【0079】
特に明記しない限り、本明細書に記載される反応は、大気圧で、約−78℃〜約150℃の温度範囲、例えば約0℃〜約125℃、例えばだいたい室温(または周囲温度)(例えば約20℃)にてにて行う。
【0080】
Bがフェニルであるか、または1または2個の窒素原子と発明の概要で定義した他の基を含む6員ヘテロアリールである式(I)の化合物などの、本開示の化合物は、以下のスキーム1に示されるように調製することができる。
スキーム1
【化12】
【0081】
式1(式中、R
1は水素、アルキル、好ましくはメチル、であり、−alk−R
1、R
2およびR
3は、発明の概要において定義したとおりであるか、またはその前駆基であり、Yはアミノまたはハロである)のカルボキシレート化合物を、Buchwaldアミノ化反応条件下、式2(式中、環Bはフェニルであるか、または発明の概要で定義した6員ヘテロアリールであり、YがアミノであるときZはハロであり、YがハロであるときZはアミノである)で示される化合物と反応させて、式2の化合物を得る。Yがアミノ基である式1の化合物は、当分野で周知の方法(下記合成実施例の参考文献を参照)により、メチル4,5−ジメトキシ−2−ニトロベンゾエートまたはメチル1H−ピロール−3−カルボキシレートから調製することができる。
【0082】
化合物2のカルボキシレート基は、酸またはルイス酸触媒の存在下、アミノ基で置換された環B中の炭素に対してオルト位の炭素原子で分子内フリーデル−クラフツアシル化を受けて環状ヒドロキシル化合物3が得られる。当該技術分野において周知の反応条件下、化合物3をクロロ化剤(例えばPCl
3またはPOCl
3)で処理して式4の化合物を得る。次いで、化合物4を、当技術分野で周知の方法によって式(I)の化合物に変換する。例えば、R
4がNR
eR
fである式(I)の化合物は、化合物4と式NR
eR
fで示されるアミンを、場合によりジイソプロピルエチルアミンなどの非求核性塩基の存在下、またはBuchwaldアリールハライド−アミンカップリング反応条件下、反応させることにより調製することができる。R
4がOR
dである式(I)の化合物は、化合物4を、アルコキシド(R
dOM、M=Na、LiまたはK)または式R
dOHで示されるアルコールと、場合によりジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどの非核塩基の存在下、反応させることにより調製することができる。
【0083】
R
4がアルキルである式(I)の化合物は、Suzuki条件下で化合物4をアルキルボロネートと反応させることによって調製することができる。さらに、種々の還元条件(例えば、水素添加)下で、化合物3の塩化物原子を水素で置換して、R
4が水素である式(I)の化合物を製造することもできる。
【0084】
Bがシクロアルキルまたはヘテロサイクリルであり、その他の基が発明の概要において定義したとおりである、式(I)の化合物は、以下のスキーム2に示されるように調製することができる。
スキーム2
【化13】
【0085】
−alk−R
1、R
2およびR
3が発明の概要で定義したとおりであるか、またはその前駆体基である式8の化合物を、Bがシクロアルキルまたはヘテロサイクリル環である式9の環状ケトンと、POCl
3の存在下で反応させて、式10の化合物が得られる。化合物10は、Buchwaldアリールハライド−アミンカップリング反応または上記スキーム1に記載の条件下、環Bが発明の概要において定義したシクロアルキルまたはヘテロシクリルである式(I)の化合物に変換し、式(I)の化合物を得ることができる。式8の化合物は、当技術分野で周知の方法によって、メチル2−アミノ−5−メトキシ−4−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]ベンゾエートから調製することができる。シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、オキセパン−4−オン、チエパン−4−オンおよび1−メチルアゼパン−4−オンなどの式9の化合物は商業的に入手可能である。
【0086】
中間体
式(I)の化合物の調製に有用な中間体またはその塩も提供される。さらなる実施形態では、式(II)で示される中間体またはその塩が提供される。
【化14】
(II)
[式中、Xはハロ(例えばクロロ)、トシラート、メシラートまたはトリフラートであり;その他の置換基は、式(I)について本明細書で定義した通りである(上記の実施形態1および3〜9のいずれかおよびその中に含まれる群など)。式(II)で示される中間体の実施形態において、中間体の1つの群において、Xはハロ、好ましくはクロロである。代表的な中間体を実施例に示す。
【0087】
試験
本開示の化合物のG9a阻害活性は、以下の生物学的実施例1に記載のインビトロアッセイを用いて試験することができる。刺激された胎児ヘモグロビンに対する本開示の化合物の能力は、以下の生物学的実施例2に記載のインビトロアッセイを用いて試験することができる。
【0088】
投与および医薬組成物
一般に、本開示の化合物は、同様の有用性をもたらす薬剤について許容された投与様式のいずれかによって、治療上有効な量で投与される。本開示の化合物の治療上有効な量は、患者の体重1kgあたり1日あたり約0.01〜約500mgの範囲であり、単回または複数回投与することができる。適切な投与量レベルは、約0.1〜約250mg/kg/日、約0.5〜約100mg/kg/日である。適切な投与量レベルは、約0.01〜約250mg/kg/日、約0.05〜約100mg/kg/日、または約0.1〜約50mg/kg/日であり得る。この範囲内で、用量は、約0.05〜約0.5mg/kg/日、約0.5〜約5mg/kg/日または約5〜約50mg/kg/日であり得る。経口投与用として、組成物を、約1.0〜約1000mgの活性成分、具体的には、約1、5、10、15、20、25、50、75、100、150、200、250、300、400、500、600、750、800、900および1000mgの活性成分、を含有する錠剤の形態で提供することができる。本開示の化合物、すなわち活性成分、の実際の量は、治療すべき疾患の重篤度、患者の年齢および相対的な健康状態、利用される化合物の効力、投与の経路および形態、その他の様々な因子に依存する。
【0089】
一般に、本開示の化合物は、以下の投与経路:経口、全身(例えば、経皮、鼻内または坐薬)、または非経口(例えば、筋肉内、静脈内または皮下)投与、のいずれかによって医薬組成物として投与される。好ましい投与様式は、苦痛の程度に応じて調整することができる、便利な1日投薬計画を用いた経口投与である。組成物は、錠剤、丸薬、カプセル、半固体、粉末、徐放製剤、溶液、懸濁液、エリキシル剤、エアロゾル、またはその他の適切な組成物の形態をとることができる。
【0090】
製剤の選択は、薬物投与の様式(例えば、経口投与用としては、錠剤、丸剤またはカプセル剤の形態の製剤(腸溶コーティングされたまたは徐放性の、錠剤、丸剤またはカプセル剤を含む))や活性成分の生物学的利用能などの様々な因子に依存する。近年、特にバイオアベイラビリティが低い薬物のために、表面積を増加させること、すなわち粒子サイズを小さくすることにより、バイオアベイラビリティを増大させることができるという原理に基づいた医薬製剤が開発されている。例えば、米国特許第4,107,288号は、活性材料が高分子の架橋マトリックスに担持された10〜1000nmのサイズの粒子を有する医薬製剤を記載している。米国特許第5,145,684号には、表面改質剤の存在下で原薬をナノ粒子(平均粒径400nm)に粉砕し、液体媒体中に分散させることにより、顕著に高いバイオアベイラビリティを示す医薬製剤が得られる、医薬組成物の製造について記載している。
【0091】
組成物は、一般に、本開示の化合物を、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて含有する。許容される賦形剤は非毒性であり、投与を助け、本開示の化合物の治療上の利益に悪影響を及ぼさない。このような賦形剤は、固体、液体、半固体、またはエアロゾル組成物の場合には、当業者に一般的に利用可能な気体の賦形剤であり得る。
【0092】
固体の医薬用賦形剤としては、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、白亜、シリカゲル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム、脱脂粉乳などが挙げられる。液体および半固体の賦形剤は、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノールおよび様々な油(石油、動物、植物または合成起源のもの、例えばピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油など)から選択することができる。好ましい液体の担体、特に注射用溶液、としては、水、生理食塩水、水性デキストロース、およびグリコールが挙げられる。
【0093】
圧縮ガスを使用して、本開示の化合物をエアロゾル形態で分散させることができる。この目的に適した不活性ガスは、窒素、二酸化炭素などである。
【0094】
他の適切な薬学的賦形剤およびそれらの製剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences, edited by E. W. Martin (Mack Publishing Company, 20th ed., 2000)に記載されている。
【0095】
製剤中の化合物のレベルは、当業者によって用いられるすべての範囲内で変更し得る。典型的には、製剤は、重量パーセント(重量%)基準で、製剤全体の約0.01−99.99重量%の本開示の化合物を含有し、残りは1以上の適切な医薬用賦形剤である。例えば、化合物は、約1〜80重量%のレベルで存在する。
【0096】
本開示の化合物は、1つまたは複数の他の薬物と組み合わせて、本開示の化合物またはそのような他の薬物が有用性を有し得る疾患または状態の処置において使用され得る。そのような他の薬物は、一般に使用される経路および量で、本開示の化合物と同時にまたは連続して投与され得る。本開示の化合物が1以上の他の薬物と同時に使用される場合、このような他の薬物および本開示の化合物を含有する単位投与形態の医薬組成物が好ましい。但し、併用療法には、本開示の化合物と1つまたは複数の他の薬物が、異なる重複したスケジュールで投与される療法も含まれる。本開示の化合物を1以上の他の活性成分と組み合わせて使用する場合、本開示の化合物と他の活性成分は、それぞれが単独で使用される場合よりも低い用量で使用されることも企図される。
【0097】
従って、本開示の医薬組成物はまた、本開示の化合物に加えて、1つ以上の他の薬物を含むものも含む。
【0098】
上記の組み合わせには、本開示の化合物と1つの他の薬物との組み合わせだけでなく、2つ以上の他の活性薬物との組み合わせも含まれる。同様に、本開示の化合物を、本開示の化合物がそれに対して有用である、疾患または状態の予防、治療、管理、改善またはリスクの軽減において用いられる他の薬物と組み合わせて用いられ得る。そのような他の薬物は、一般に使用される経路および量で、本開示の化合物と同時にまたは連続して投与され得る。本開示の化合物が1以上の他の薬物と同時に使用される場合、本開示の化合物に加えてこのような他の薬物を含む医薬組成物を用いることができる。したがって、本開示の医薬組成物はまた、本開示の化合物に加えて、1以上の他の活性成分も含むものを含む。 本開示の化合物と第2の有効成分との重量比は変更することができ、各成分の有効用量に依存する。一般に、それぞれの有効量が使用される。
【0099】
必要とする被験体が癌に罹患しているかまたは癌に罹患する危険性がある場合、1つまたは複数の他の抗癌剤と任意に組み合わせて、本開示の化合物で被験体を治療することができる。いくつかの実施形態では、抗癌剤の1つ以上は、アポトーシス促進剤である。抗癌剤の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない:ゴシポール、ゲナセンス、ポリフェノールE、クロロフシン、全トランス型レチノイン酸(ATRA)、ブリオスタチン、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)、5-アザ-2'-デオキシシチジン、全トランス型レチノイン酸、ドキソルビシン、ビンクリスチン、エトポシド、ゲムシタビン、イマチニブ(Gleevec(商標))、ゲルダナマイシン、17−N−アリルアミノ−17−デメトキシゲルダナマイシン(17-AAG)、フラボピリドール、LY294002、ボルテゾミブ、トラスツズマブ、BAY 11-7082、PKC412、またはPD184352、Taxol(商標)(「パクリタキセル」とも呼ばれ、微小管形成を増強および安定化することによって作用する周知の抗癌剤である)およびTaxol(商標)の類縁体(Taxotere(商標)等)。共通の構造特徴として塩基性タキサン骨格を有する化合物はまた、安定化された微小管のためにG2−M期の細胞を停止させる能力を有することが示されており、本明細書に記載の化合物と組み合わせて癌を治療するのに有用であり得る。
【0100】
本開示の化合物と組み合わせて使用するための抗癌剤のさらなる例としては、マイトジェン活性化プロテインキナーゼシグナル伝達の阻害剤(U0126、PD98059、PD184352、PD0325901、ARRY−142886、SB239063、SP600125、BAY 43−9006、ワートマニン、LY294002など);Syk阻害剤;抗体(リツキサンなど);MET阻害剤(フォルチニブ、カルボザンチニブ、クリゾチニブなど);VEGFR阻害剤(スニチニブ、ソラフェニブ、レゴラフィニブ、レンバチニブ、バンデタニブ、カルボザンチニブ、アクチニビブなど);EGFR阻害剤(アファチニブ、ブリバニブ、カルボザチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ネラチニブ、ラパチニブなど);PI3K阻害剤(XL147、XL765、BKM120(ブパリシブ)、GDC-0941、BYL719、IPI145、BAY80-6946、BEX235(ダコリシブ)、CAL101(イデラリシブ)、GSK2636771、TG100-115など);MTOR阻害剤(ラパマイシン(シロリムス)、テムシロリムス、エベロリムス、XL388、XL765、AZD2013、PF04691502、PKI-587、BEZ235、またはGDC0349など);MEK阻害剤(AZD6244、トラメチニブ、PD184352、ピマセルチニブ、GDC-0973、AZD8330など);およびプロテアソーム阻害剤(カルフィルゾミブ、MLN9708、デランゾミブ、ボルテゾミブなど)が挙げられる。
【0101】
本開示の化合物と組み合わせて使用することができる他の抗癌剤としては、、アドリアマイシン、ダクチノマイシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、シスプラチン、アシビシン;アクラルビシン;塩酸アコダゾール;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;酢酸アメタントロン;アミノグルテチミド;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;塩酸ビサントレン;ビスナフィドジメシレート;ビゼレシン;硫酸ブレオマイシン;ブレキナルナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カルベチマ;カルボプラチン;カルムスチン;塩酸カルビシン;カルゼレシン;セデフィンゴール;クロラムブシル;シロレマイシン;クラドリビン;クリスナトールメシレート;シクロホスファミド;シタラビン;ダカルバジン;塩酸ダウノルビシン;デシタビン;デキソルマプラチン;デザグアニン;デザグアニンメシレート;ジアジクオン;ドキソルビシン;塩酸ドキソルビシン;ドロロキシフェン;クエン酸ドロロキシフェン;プロピオン酸ドロモスタノロン;ドュアゾマイシン;エダトレキサート;塩酸エフロルニチン;エルサミトルシン(elsamitrucin);エンロプラチン;エンプロマート;エピプロピジン;塩酸エピルビシン;エルブロゾール(erbulozole);塩酸エソルビシン;エストラムスチン;リン酸エストラムスチンナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;リン酸エトポシド;エトプリン;塩酸ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フロキシウリジン;リン酸フルダラビン;フルオロウラシル;フルロシタビン;ホスキドン;ホストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;塩酸ゲムシタビン;ヒドロキシ尿素;塩酸イダルビシン;イホスファミド;イルモホシン;インターロイキンII(組み換えインターロイキンII、即ちRil2を含む)、インターフェロンα−2a;インターフェロンα−2b;インターフェロンα−n1;インターフェロンα−n3;インターフェロンβ−1a;インターフェロンγ−1b;イプロプラチン;塩酸イリノテカン;酢酸ランレオチド;レトロゾール;酢酸ロイプロリド;塩酸リアロゾール;ロメトレキソールナトリウム;ロムスチン;塩酸ロソキサントロン;マソプロコール;メイタンシン;塩酸メクロレタミン;酢酸メゲストロール;酢酸メレンゲストロール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトトレキサートナトリウム;メトプリン(metoprine);メタウレデパ;ミチンドミド;ミトカルシン(mitocarcin);ミトクロミン(mitocromin);マイトジリン;ミトマルシン(mitomalcin);マイトマイシン;ミトスペル(mitosper);マイトテイン;塩酸マイトキサントロン;マイコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オルマプラチン;オキシスラン;ペガスパルガーゼ;ペリオマイシン;ペンタムスチン;硫酸ペプロマイシン;ペルホスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;塩酸ピロキサントロン;プリカマイシン;プロメスタン;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;塩酸プロカルバジン;ピューロマイシン;塩酸ピューロマイシン;ピラゾフリン;リボプリン;ログレチミド;サフィンゴール;塩酸サフィンゴール;セムスチン;シムトラゼン;スパルホサートナトリウム;スパルソマイシン;塩酸スピロゲルマニウム;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌル;タリソマイシン;テコガランナトリウム;テガフール;塩酸テロキサントロン;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;クエン酸トレミフェン;酢酸トレストロン;リン酸トリシリビン;トリメトレキセート;グルクロン酸トリメトレキサート;トリプトレリン;塩酸ツブロゾール;ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;硫酸ビンブラスチン;硫酸ビンクリスチン;ビンデシン;硫酸ビンデシン;硫酸ビネピジン;硫酸ビングリシナート;硫酸ビンロイロシン;酒石酸ビノレルビン;硫酸ビンロシジン;硫酸ビンゾリジン;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;および塩酸ゾルビシンが挙げられる。
【0102】
HGSおよびRT4腫瘍モデルにおける抗腫瘍活性の測定(以下の実施例4:HGSモデルでは、接種後42日目にビヒクル投与群では腫瘍サイズが645に達したが、20/kgの化合物で処置した動物では、腫瘍サイズは55mm3であり、有意の抗腫瘍活性を示し、腫瘍退行をもたらした)に用いた本開示の化合物(8−(3−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)プロピル)−6−(2,6−ジクロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−2−(メチルアミノ)ピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン等)と組み合わせて使用することができる他の抗癌剤としては以下のものが挙げられる:20−エピ−1、25ジヒドロキシビタミンD3;5−エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL−TKアンタゴニスト;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドックス;アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラホリド;血管新生阻害剤;アンタゴニストD;アンタゴニストG;アンタレリックス;抗背側形態形成タンパク質−1(anti−dorsalizing morphogenetic protein−1);抗アンドロゲン、前立腺癌;抗エストロゲン;抗新生物薬;アンチセンスオリゴヌクレオチド;アフィジコリングリシネート;アポトーシス遺伝子調節物質;アポトーシス制御因子;アプリン酸;ara−CDP−DL−PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1;アキシナスタチン2;アキシナスタチン3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABLアンタゴニスト;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;βラクタム誘導体;β−アレチン;ベタクラマイシンB;ベツリン酸;Bfgf阻害剤;ビカルタミド;ビサントレン;ビスアジリジニルスペルミン;ビスナフィド;ビストラテンA;ビゼレシン;ブレフレート;ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシイミン;カルシポトリオール;カルフォスチンC;カンプトテシン誘導体;カナリア痘IL−2;カペシタビン;カルボキサミド−アミノ−トリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRest M3;CARN 700;軟骨由来の阻害剤;カルゼレシン;カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリックス;クロリン(chlorlns);クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;シス−ポルフィリン;クラドリビン;クロミフェン類似体;クロトリマゾール;コリスマイシンA;コリスマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチン類似体;コナゲニン;クランベシジン816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;クラシンA;シクロペンタンセラキノン;シクロプラタム;シペマイシン;シタラビンオクホスファート;細胞溶解因子;シスタチン;ダクリキシマブ;デシタビン;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デキサメタゾン;デキシホスファミド;デクスラゾキサン;デクスベラパミル;ジアジクオン;ジデムニンB;ジドックス;ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ−5−アザシチジン;9−ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;デュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルホシン;エドレコロマブ;エフロルニチン;エレメン;エミテフル;エピルビシン;エプリステリド;エストラムスチン類似体;エストロゲンアゴニスト;エストロゲンアンタゴニスト;エタニダゾール;リン酸エトポシド;エクセメスタン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フマステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルダラビン;塩酸フルオロダウノルニシン;ホルフェニメクス;ホルメスタン;ホストリエシン;フォテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン;ガニレリクス;ゼラチナーゼ阻害剤;ゲムシタビン;グルタチオン阻害剤;ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントン;イルモホシン;イロマスタット;イミドアゾアクリドン;イミキモド;免疫賦活ペプチド;インスリン様増殖因子1受容体阻害剤;インターフェロンアゴニスト;インターフェロン;インターロイキン;ヨードベンジルグアニジン;ヨードドキソルビシン;4−イポメアノール;イロプラクト;イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;ラメラリン−N−トリアセテート;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチム;硫酸レンチナン;レプトルスタチン;レトロゾール;白血病阻害因子;白血球αインターフェロン;ロイプロリド+エストロゲン+プロゲステロン;リュープロレリン;レバミゾール;リアロゾール;直鎖ポリアミン類似体;親油性二糖ペプチド;親油性白金化合物;リソクリナミド7;ロバプラチン;ロンブリシン;ロメトレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;ロバスタチン;ロキソリビン;ラルトテカン;ルテチウムテキサフィリン;リソフィリン;溶解型ペプチド;マイタンシン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリライシン阻害剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤;メノガリル;メルバロン;メテレリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MIF阻害剤;ミフェプリストン;ミルテフォシン;ミリモスチム;ミスマッチ二本鎖RNA;ミトグアゾン;ミトラクトール;マイトマイシン類似体;メトナフィド;マイトトキシン線維芽細胞増殖因子−サポリン;マイトキサントロン;モファロテン;モルグラモスチム;モノクローナル抗体;ヒト絨毛性ゴナドトロピン;一リン酸化脂質A+−38−イエチルスチルブ細胞壁sk;モピダモール;複数の薬剤耐性遺伝子阻害剤;複数の癌抑制因子1系療法;マスタード抗癌剤;ミカペルオキシドB;マイコバクテリア細胞壁抽出物;ミリアポロン;N−アセチルジナリン;N置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスチップ;ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン;ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;中性エンドペプチダーゼ;ニルタミド;ニサマイシン;酸化窒素調節物質;窒素酸化物酸化防止剤;ニトルリン;O6−ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン;オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;経口サイトカイン誘導因子;オルマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペガスパルガーゼ;ペルデシン;ペントサンポリ硫酸ナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール;ペルフルブロン;ペルホスファミド;ペリリルアルコール;フェノールアジノマイシン;フェニルアセテート;ホスファターゼ阻害剤;ピシバニール;塩酸ピロカルピン;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノゲン活性化因子阻害剤;白金錯体;白金化合物;白金−トリアミン錯体;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニゾン;プロピルビス−アクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム阻害剤;プロテインA系免疫調節物質;プロテインキナーゼC阻害剤、微細藻類;タンパク質チロシンホスファターゼ阻害剤;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ピリドキシレート化ヘモグロビンポリオキシエチレンコンジュゲート;rafアンタゴニスト;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;ras阻害剤;ras−GAP阻害剤;脱メチル化レテリプチン;レニウムRe186エチドロネート;リゾキシン;リボザイム;R.sub.11レチンアミド;ログレチミド;ロヒツキン;ロムルチド;ロキニメクス;ルビギノンB1;ルボキシル;サフィンゴール;サイントピン;SarCNU;サルコフィトールA;サルグラモスチム;Sdi1模倣物質;セムスチン;老化誘導1(senescence derived 1);センスオリゴヌクレオチド;シグナル伝達阻害剤;シグナル伝達調節物質;単鎖抗原結合タンパク質;シゾフィラン;ソブゾキサン;ナトリウムボロカプテイト;ナトリウムフェニルアセテート;ソルベロール;ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルホス酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンギスタチン1;スクアラミン;幹細胞阻害剤;肝細胞分裂阻害剤;スチピアミド;ストロメリシン阻害剤;スルフィノシン;超活性血管活性腸管ペプチドアンタゴニスト;スラディスタ;スラミン;スワインソニン;合成グリコサミノグリカン;タリムスチン;タモキシフェンメチオジド;タウロムスチン;タザロテン;テコガランナトリウム;テガフール;テルラピリリウム;テロメラーゼ阻害剤;テモポルフィン;テモゾロマイド;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;タリブラスチン;チオコラリン;トロンボポエチン;トロンボポエチン模倣物;チマルファシン;サイモポイエチン受容体アゴニスト;チモトリナン;甲状腺刺激ホルモン;エチルエチオプルプリンすず;チラパザミン;チタノセン二塩化物;トプセンチン;トレミフェン;全能性幹細胞因子;翻訳阻害剤;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシリビン;トリメトレキセート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ阻害剤;チルホスチン;UBC阻害剤;ウベニメクス;泌尿生殖洞由来の増殖阻害因子;ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;バプレオチド;バリオリンB;ベクター系;赤血球遺伝子治療;ベラレソール;ベラミン;ベルディン;ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン;バイタクシン;ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコルブ;およびジノスタチンスチマラマー。
【0103】
本開示の化合物と組み合わせて使用することができるさらに他の抗癌剤としては、アルキル化剤、代謝拮抗物質、天然物、またはホルモン、例えば、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシルなど)、アルキルスルホネート(例えば、ブスルファン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン、ロムシチンなど)、またはトリアゼン(デカルバジンなど)が挙げられる。代謝拮抗物質の例としては、葉酸類縁体(例えば、メトトレキセート)、ピリミジン類縁体(例えば、シタラビン)、またはプリン類縁体(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0104】
本開示の化合物と組み合わせて使用することができる天然物としては、ビンカアルカロイド(例えば、ビンクリスチン)、エピポドフィロトキシン(例えば、エトポシド)、抗生物質(例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン)、酵素(例えば、L − アスパラギナーゼ)、または生物学的応答修飾因子(例えば、インターフェロンアルファ)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0105】
開示の化合物と組み合わせて使用することができるアルキル化剤としては、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファランなど)、エチレンイミンおよびメチルメラミン(例えば、ヘキサメチレンメラミン、チオテパ)、アルキルスルホネート(例えば、ブスルファン)、ニトロソ尿素(例えば、カルムスチン、ロムシチン、セムスチン、ストレプトゾシンなど)、またはトリアゼン(デカルバジンなど)が挙げられるがこれらに限定されない。代謝拮抗物質としては、葉酸アナログ(例えば、メトトレキサート)、ピリミジン類縁体(例えば、フルオロウラシル、フロクスウリジン、シタラビン)、またはプリン類縁体(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0106】
開示の化合物と併用するのに有用なホルモンおよびアンタゴニストとしては、副腎皮質ステロイド(例えば、プレドニゾン)、プロゲスチン(例えば、ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸塩、酢酸メゲストロールおよび酢酸メドロキシプロゲステロン)、エストロゲン(例えば、−40−ジエチルスチルベストロール、エチニルエストラジオール)、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン)、アンドロゲン(例えば、テストステロンプロピオネート、フルオキシメステロン)、抗アンドロゲン(例えば、フルタミド)、およびゴナドトロピン放出ホルモン類似体(例えば、ロイプロリド)が挙げられるがこれらに限定されない。癌の治療または予防のために本明細書に記載の方法および組成物に使用することができる他の薬剤には、白金配位錯体(例えば、シスプラチン、カルボブラチン)、アントラセンジオン(例えばミトキサントロン)、置換尿素(例えばヒドロキシ尿素)、メチルヒドラジン誘導体(例えば、プロカルバジン)、および副腎皮質抑制剤(例えば、ミトタン、アミノグルテチミド)が挙げられる。
【0107】
安定化された微小管に起因してG2−M期の細胞を停止させることによって作用し、不可逆的Btk阻害剤化合物と組み合わせて使用することができる抗癌剤としては、以下の商業的に入手可能な薬剤や開発中の薬剤が挙げられるがこれらに限定されない:
エルブロゾル(R-55104としても知られる)、ドラスタチン10(DLS-10およびNSC-376128としても知られる)、ミボブリンイセチオネート(CI-980としても知られる)、ビンクリスチン、NSC-639829、ディスコデルモライド(NVP-XX-A-296としても知られる)、ABT-751(Abbott、E-7010としても知られる)、アルトリルチン(例えば、アルトリルチンAおよびアルトリルチンC)、スポンギスタチン(スポンギスタチン1、スポンギスタチン2、スポンギスタチン3、スポンギスタチン4、スポンギスタチン5、スポンギスタチン6、スポンギスタチン7、スポンギスタチン8、およびスポンギスタチン9など)、塩酸セマドチン(LU-103793およびNSC−D−669356としても知られる)、エポチロン(例えば、エポチロンA、エポチロンB、エポチロンC(デオキシエポチロンAまたはdEpoAとしても知られる)、エポチロンD(KOS-862、dEpoBおよびデオキシエポチロンBとしても知られる)、エポチロンE、エポチロンF、エポチロンB N−オキシド、エポチロンA N−オキシド、16−アザ−エポチロンB、21−アミノエポチロンB(BMS-310705としても知られている)、および21−ヒドロキシエポチロンD(デスオキシエポチロンFおよびdEpoFとしても知られている)、26−フルオロエポチロンなど)、アウリスタチンPE(NSC-654663としても知られている)、ソブリドチン(TZT-1027としても知られる)、LS-4559-P(Pharmacia、LS-4577としても知られる)、LS-4578(Pharmacia、 LS−477−Pとしても知られる)、LS-4777(Pharmacia)、LS-4559(Pharmacia)、RPR-112378(Aventis)、硫酸ビンクリスチン、DZ-3358(Daiichi)、FR-182877(Fujisawa、WS−9885Bとしても知られる)、GS−164(Takeda)、GS−198(Takeda)、KAR−2(Hungarian Academy of Sciences)、BSF-223651(BASF、ILX-651およびLU-223651としても知られている)、SAH-49960(Lilly/Novartis)、SDZ−268970(Lilly/Novartis)、AM−97(Armad/協和発酵)、AM-132(Armad)、AM-138(Armad/協和発酵)、IDN-5005(Indena)、クリプトフィシン52(LY-355703としても知られている)、AC-7739(Ajinomoto、AVE-8063AおよびCS−39.HClとしても知られている)、AC−7700(Ajinomoto、AVE-8062、AVE-8062A、CS-39-L-Ser.HCl、RPR-258062Aとしても知られている)、ビトリルバアミド、ツブリシンA、カナデセン、センタウレジイン(NSC−106969としても知られる)、T−138067(Tularik、T-67、TL-138067およびTI-138067としても知られている)、COBRA-1(Parker Hughes Institute、DDE−261およびWHI−261としても知られる)、H10(Kansas State University)、H16(Kansas State University)、オンコシジンA1(BTO-956およびDIMEとしても知られる)、DDE-313(Parker Hughes Institute)、フィジアナライドB.ラウリマライド、SPA−2(Parker Hughes Institute)、SPA−1(Parker Hughes Institute、SPIKET-Pとしても知られる)、3-IAABU(Cytoskeleton/Mt. Sinai School of Medicine、MF−569としても知られる)、ナルコシン(NSC−5366としても知られる)、ナスカピン、D−24851(Asta Medica)、A−105972(Abbott)、ヘミアステルリン、3−BAABU(Cytoskeleton/Mt. Sinai School of Medicine、M-191としても知られる)、TMPN(Arizona State University)、バナドセンアセチルアセトネート、T−138026(Tularik)、モンサトロール、イナノシン(NSC−698666としても知られる)、3−1AABE(Cytoskeleton/Mt. Sinai School of Medicine)、A−204197(Abbott)、T−607(Tuiarik、T−900607としても知られる)、RPR−115781(Aventis)、エリュテロビン(デスメチルエリュテロビン、デスエチルエリュテロビン、イソエリュテロビンA、Z−エリュテロビンなど)、カリバエオシド、カリバエオリン、ハロコンドリンB、D−64131(Asta Medica)、D−68144(Asta Medica)、ジアゾナミドA、A−293620(Abbott)、NPI−2350(Nereus)、タカロノリドA、TUB−245(Aventis)、A−259754(Abbott)、ジオゾスタチン、(−)−フェニルアヒスチン(NSCL−96F037としても知られる)、D−68838(Asta Medica)、D−68836(Asta Medica)、マイオセベリンB、D−43411(Zentaris、D−81862としても知られる)、A−289099(Abbott)、A−318315(Abbott)、HTI−286(SPA−110、 トリフルオロ酢酸塩としても知られる)(Wyeth)、D−82317(Zentaris)、D−82318(Zentaris)、SC−12983(NCI)、レバベスタチンリン酸ナトリウム、BPR−OY−007(National Health Research Institutes)、およびSSR−250411(Sanofi)。
【実施例】
【0108】
合成実施例
以下の式(I)の化合物および中間体(参考例)の調製は、当業者が本開示をより明確に理解し実施することを可能にするために記載するものである。それらは、本開示の範囲を限定するものとみなされるべきではなく、単にその例示的かつ代表的なものとしてみなされるべきである。
【0109】
例示的な中間体の合成
参考例1
9−クロロ−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I)の合成
【化15】
工程1
2Lの丸底フラスコに、4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸メチル(100g、548.93mmol、1.00当量)、1−クロロ−3−ヨードプロパン(224g、1.10mol、2.0当量)、K
2CO
3(22.7g、3.00当量)を加え、続いてCH
3CN(1L)を添加した。得られた混合物を80℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、固体を濾別し、EtOAcで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、所望の粗生成物4−(3−クロロプロポキシ)−3−メトキシ安息香酸メチルを白色固体(128g、90%)として得た。
【0110】
工程2
氷塩浴中の1L容三首丸底フラスコ中、無水酢酸(500mL)中の4−(3−クロロプロポキシ)−3−メトキシ安息香酸メチル(50.0g、193.28mmol、1.00当量)の0℃の溶液に、濃硝酸(20mL)をよく撹拌しながら滴下した。得られた混合物を、出発物質が完全に消費されるまで(約30分間)、氷塩浴中で攪拌した。反応混合物を1Lの氷水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下で有機溶媒を除去して、所望の粗生成物4−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸メチルを褐色の油状物(60g)として得た。
【0111】
工程3
CH
3CN(1L)中のメチル4−(3−クロロプロポキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾエート(粗製物60.0g、193.28mmol、1.00当量)の室温の溶液に、ピロリジン(41.3g、580.70mmol、3.00当量)、NaI(58.2g、2.00当量)、炭酸カリウム(66.9g、484.05mmol、2.50当量)およびヨウ化テトラブチルアンモニウム(3.57g、9.67mmol、0.05当量)を順次加えた。得られた混合物を90℃で16時間撹拌した。固体を濾別し、EtOAcで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、所望の粗生成物5−メトキシ−2−ニトロ−4−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]安息香酸メチルを褐色の油状物として得た(43.2g、2工程での収率66%)。
【0112】
工程4
酢酸エチル(300mL)および水(150mL)中の5−メトキシ−2−ニトロ−4−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]安息香酸メチル(30.0g、88.66mmol、1.00当量)の室温の溶液に、鉄粉(19.9g、4.00当量)および酢酸アンモニウム(41.0g、531.91mmol、6.00当量)を添加した。得られた混合物を、出発物質が完全に消費されるまで油浴中100℃にて3時間撹拌した後、室温に冷却し、セライトパッドで濾過した。濾液を減圧下で濃縮して有機溶媒を除去した。水相を10%MeOH/CH
2Cl
2の混合溶媒で逆抽出した。有機溶媒を減圧下で除去し、所望の粗生成物2−アミノ−5−メトキシ−4−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]安息香酸メチルを褐色の粗油状物として得た(21.3g、78%)。
【0113】
工程5
N
2雰囲気下でパージし、N
2雰囲気下に維持した50mL容丸底フラスコに、メチル2−アミノ−5−メトキシ−4−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]ベンゾエート(1.00g、3.24mmol、1.00当量)、ヨードベンゼン(662mg、3.24mmol、1.20当量)、Pd
2(dba)
3(149mg、0.16mmol、0.05当量)、キサントホス(188mg、0.32mmol、0.10当量)、Cs
2CO
3(3.18g、9.76mmol、3.00当量)およびトルエン(20mL)を加えた。得られた混合物を、出発物質が完全に消費されるまで、N
2雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、10%MeOH/CH
2Cl
2で希釈し、セライトパッドで濾過した。減圧下で有機溶媒を除去した後、残留物を、10%MeOH/CH
2Cl
2の混合溶媒を溶出液として用いる、10gシリカゲルカラム(Biotage(登録商標)RSNAP Cartridge)のフラッシュクロマトグラフィーに付し、5−メトキシ−2−(フェニルアミノ)−4−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]安息香酸メチルを黄色の固体として得た(432mg、35%)。
【0114】
工程6
50mL容の丸底フラスコに、5−メトキシ−2−(フェニルアミノ)−4−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]安息香酸メチル(432mg、1.12mmol、1.00当量)、NaOH(100mg、2.50mmol、2.22当量)、H
2O(2mL)およびMeOH(10mL)を加えた。得られた混合物を80℃で60分間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、H
2Oで希釈し、2N HCl水溶液でpH=7.0に中和し、10%MeOH/CH
2Cl
2の混合溶媒で3回抽出した。合わせた有機層を無水MgSO
4で乾燥させた。有機溶媒を減圧下で除去し、所望の粗製物5−メトキシ−2−(フェニルアミノ)−4−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]安息香酸が黄色固体として得た(403mg、97%)。
【0115】
工程7
50mL容の丸底フラスコに5−メトキシ−2−(フェニルアミノ)−4−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]安息香酸の粗製物(403mg、1.09mmol、1.00当量)、次いでPOCl
3(5.00g、32.61mmol、30.0当量)を加えた。得られた混合物をN
2下、100℃にて16時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去した。残渣にH
2Oを加え、混合物を1N NaOH水溶液で中和した。得られた溶液を10%MeOH/CH
2Cl
2の混合溶媒で3回抽出し、有機層を合わせた。減圧下で有機溶媒を除去し、9−クロロ−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジンの粗生成物を黄色固体として得た(326mg、81%)。LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 371.
【0116】
参考例2
9−クロロ−7−メトキシ−6−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]キノロン(中間体II)の合成
【化16】
工程1
MeOH/THF/水(1:1:1,25mL)の混合溶媒中の(2−アミノ−5−メトキシ−4−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]ベンゾエート(5.00g;16.21mmol;1.00当量、参考例1の工程4で調製)の室温の溶液に、LiOH(0.58g;24.32mmol;1.50当量)を加えた。この得られた混合物を、出発物質が完全に消費されるまで60℃で7時間撹拌し、室温に冷却し、HOAc(1.46g、24.4mmol、1.50当量)で処理した。減圧下で溶媒を除去した後、残留物を一晩加圧下に置き、30%
iPrOH/クロロホルムに再溶解した。固体を濾別し、MeOHで洗浄した。有機溶液を合わせた。減圧下で有機溶媒を除去し、所望の粗生成物2−アミノ−5−メトキシ−4−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)安息香酸を茶色のシロップ(5.5g)として得た。
【0117】
工程2
2−アミノ−5−メトキシ−4−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]安息香酸(5.50g;18.69mmol;1.00当量)およびシクロペンタノン(1.89g;22.42mmol;1.20当量)に、POCl
3(15mL)を添加した。得られた混合物を、N
2雰囲気下、100℃にて一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、氷水にゆっくり注ぎ、20%NaOH水溶液でpH約12まで中和した。得られた混合物を25%
iPrOH/クロロホルムの混合溶媒で3回抽出し、有機層を合わせた。減圧下で有機溶媒を除去した後、残留物を、溶媒B(溶媒B:0.1%NH
4OH/10%MeOH/CH
2Cl
2)中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を溶出液として用いる40gのシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の9−クロロ−7−メトキシ−6−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]キノリンを茶色の固体(1.55g、23%)として得た。
LCMS (ES) [M+1]+ m/z 361.
【0118】
参考例3
9−クロロ−7−メトキシ−6−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン(中間体III)の合成
【化17】
2−アミノ−5−メトキシ−4−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]安息香酸(1 500mg;5.10mmol;参考例2の工程1で調製)およびシクロヘキサノン(600.17mg;6.12mmol;1.20当量)にPOCl
3(5mL)を添加した。得られた混合物を、N
2雰囲気下、100℃で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、氷水にゆっくり注ぎ、20%NaOH水溶液でpH約12まで中和した。得られた混合物を25%
iPrOH/クロロホルムの混合溶媒で3回抽出し、有機層を合わせた。減圧下で有機溶媒を除去した後、残留物を、溶媒B(溶媒B:0.1%NH
4OH/10%MeOH/CH
2Cl
2)中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を溶出液として用いる10gのシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物9−クロロ−7−メトキシ−6−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン(570mg、29.8%)を得た。
【0119】
参考例4
9−クロロ−3−[3−(3−フルオロピロリジン−1−イル)プロポキシ]−2−メトキシアクリジン(中間体I−1)の合成
【化18】
工程3でピロリジンの代わりに3−フルオロピロリジンを用いる(100℃、20時間)こと以外は、中間体Iについて記載した合成手順(参考例1)と同様に、標題化合物を4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸メチルから製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液として溶媒B(溶媒B:0.1%NH
4OH/10%MeOH/CH
2Cl
2)中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を褐色固体として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 389.1.
【0120】
参考例5
{3−[(9−クロロ−2−メトキシアクリジン−3−イル)オキシ]プロピル}ジエチルアミン トリフルオロ酢酸塩(中間体I−2)
【化19】
50mL容の丸底フラスコに、DMF(10mL)中の9−クロロ−2−メトキシアクリジン−3−オール(180mg、0.71mmol、1.00当量、実施例5の工程4で製造)、(3−クロロプロピル)ジエチルアミン塩酸塩(120mg、0.80mmol、1.20当量)、K
2CO
3(195mg、1.41mmol、2.00当量)およびKI(0.23g、1.41mmol、2.00当量)の混合物を加えた。混合物を100℃で16時間攪拌した。粗製の反応混合物を室温に冷却した。固形物をセライトの小さなパッドで濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、逆相分取HPLC(Prep-C18、20-45μM、120g、Tianjin Bonna-Agela Technologies;水中10−20%MeCNのグラジェント溶出(10分間)、いずれの溶媒も0.05%TFAを含有する)で精製して、標題化合物を白色固体(0.16g、61%)として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 373.2.
【0121】
参考例6
9−クロロ−2−メトキシ−3−[3−(ピペリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I−3)の合成
【化20】
工程3でピロリジンの代わりにピペリジンを用いる(90℃、20時間)こと以外は、中間体Iの合成について記載した合成手順(参考例1)に従って、標題化合物を4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸メチルから製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液として溶媒B(溶媒B:0.1%NH
4OH/10%MeOH/CH
2Cl
2)中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を褐色固体として得た。LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 385.2.
【0122】
参考例7
9−クロロ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I−4)の合成
【化21】
中間体Iの合成について記載した合成手順(参考例1)に従って、標題化合物を4−ヒドロキシ安息香酸メチルから製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液としてCH
2Cl
2中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を褐色固体として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 341.1.
【0123】
参考例8
9−クロロ−2−メチル−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I−5)の合成
【化22】
中間体Iの合成について記載した合成手順(参考例1)に従って、標題化合物を4−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸メチルから製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液としてCH
2Cl
2中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を褐色固体として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 355.1.
【0124】
参考例9
2,9−ジクロロ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I−6)の合成
【化23】
中間体Iの合成について記載した合成手順(参考例1)に従って、標題化合物を3−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸メチルから製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液としてCH
2Cl
2中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を褐色固体として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 375.1.
【0125】
参考例10
{3−[(9−クロロ−2−メトキシアクリジン−3−イル)オキシ]プロピル}ジメチルアミン トリフルオロ酢酸塩(中間体I−7)
【化24】
(3−クロロプロピル)ジエチルアミン塩酸塩の代わりに、(3−クロロプロピル)ジメチルアミン塩酸塩を用いること以外は、中間体I−2の合成について記載した合成手順(参考例5)に従って、標題化合物を9−クロロ−2−メトキシアクリジン−3−オール(実施例5の工程4で調製)から製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液としてCH
2Cl
2中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を褐色固体として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 345.2.
【0126】
参考例11
9−クロロ−2−メトキシ−7−メチル−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I−8)の合成
【化25】
工程5でヨードベンゼンの代わりに4−ヨード−トルエンを用いること以外は、中間体Iの合成について記載した合成手順(参考例1)に従って、標題化合物を4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸メチルから製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液としてCH
2Cl
2中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を褐色固体として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 385.2.
【0127】
参考例12
9−クロロ−2,7−ジメトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I−9)の合成
【化26】
工程5でヨードベンゼンの代わりに4−ヨードアニソールを用いること以外は、中間体Iの合成について記載した合成手順(参考例1)に従って、標題化合物を4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸メチルから製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液としてCH
2Cl
2中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を褐色固体として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 401.1.
【0128】
参考例13
1−[3−({10−クロロ−8−メトキシベンゾ[b]1,5−ナフチリジン−7−イル}オキシ)プロピル]ピロリジン(中間体I−10)の合成
【化27】
工程1
250mL容の丸底フラスコに、2−メトキシ−5−ニトロフェノール(5.00g、29.56mmol、1.00当量)、N,N−ジメチルホルムアミド(60mL)、炭酸カリウム(8.10g、58.61mmol、2.00当量)および1−(3−クロロプロピル)ピロリジン(5.99g、40.57mmol、1.10当量)を加えた。得られた混合物を80℃で12時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、H
2Oで希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、10%MeOH/CH
2Cl
2を溶出液とするシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、1−[3−(2−メトキシ−5−ニトロフェノキシ)プロピル]ピロリジンを黄色の油状物(4.80g、58%)として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 281.1.
【0129】
工程2
250mL容の丸底フラスコに、1−[3−(2−メトキシ−5−ニトロフェノキシ)−プロピル]ピロリジン(4.80g、17.12mmol、1.00当量)、メタノール(100mL)および10%Pd/C(500mg)を加えた。フラスコを脱気し、H
2で5回パージした。混合物を室温で4時間、H
2雰囲気下で撹拌し、固体を濾別した。減圧下で有機溶媒を除去し、4−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アニリンの粗生成物を黄褐色の油として得た(4.10g、96%)。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 251.2.
【0130】
工程3
窒素でパージし、窒素の不活性雰囲気下に維持した100mL容の丸底フラスコに、4−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アニリン(1.80g、7.2mmol、1.00当量)、ジオキサン(60mL)、3−ブロモピリジン−2−カルボン酸メチル(1.51g、7.2mmol、1.00当量)、キサントホス(208mg、0.36mmol、0.05当量)、Cs
2CO
3(4.7g、14.4mmol、2.00当量)およびPd(OAc)
2(80mg、0.36mmol、0.05当量)を加えた。得られた混合物を100℃で16時間撹拌した後、室温に冷却した。固体をセライトの小さなパッドで濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残留物を、13%MeOH/CH
2Cl
2を溶出液として用いるシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、3−([4−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]フェニル]アミノ)ピリジン−2−カルボン酸メチルを黄色の固体(1.21g、44%)として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 386.2.
【0131】
工程4
25mL容の丸底フラスコに、3−([4−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]フェニル]アミノ)ピリジン−2−カルボン酸エチル(1.2g、3.11mmol、1.00当量)、メタノール(12mL)、水(3mL)および水酸化ナトリウム(249mg、6.3mmol、2.00当量)を加えた。得られた溶液を60℃で16時間撹拌した。溶液を減圧下で濃縮した。残留物を水(5mL)で希釈し、HCl(1.0N)水溶液でpH6〜7に酸性化した。混合物を10%MeOH/CH
2Cl
2で3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、3−([4−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]フェニル]アミノ)ピリジン−2−カルボン酸を黄色の固体(0.98g、85%)として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 372.2.
【0132】
工程5
中間体Iの合成について記載した合成手順(参考例1、工程7)に従って、標題化合物を3−([4−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]フェニル]アミノ)ピリジン−2−カルボン酸から製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液としてCH
2Cl
2中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題の化合物を黄色の固体として得た(0.49g、50%)。LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 372.1.
【0133】
参考例14
9−クロロ−5−フルオロ−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I−11)の合成
【化28】
工程3で3−ブロモピリジン−2−カルボン酸メチルの代わりに2−ブロモ−3−フルオロ安息香酸エチルを用いること以外は、中間体I−10の合成について記載した合成手順(参考例13)に従って、標題化合物を2−メトキシ−5−ニトロフェノールから製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液としてCH
2Cl
2中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題の化合物を灰白色の固体として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 389.1.
【0134】
参考例15
1−[3−({5−クロロ−7−メトキシベンゾ[b]1,8−ナフチリジン−8−イル}オキシ)プロピル]ピロリジン(中間体I−12)の合成
【化29】
工程3で3−ブロモピリジン−2−カルボン酸メチルの代わりに2−クロロニコチン酸エチルを用いること以外は、中間体I−10の合成について記載した合成手順(参考例13)に従って、標題化合物を2−メトキシ−5−ニトロフェノールから製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液としてCH
2Cl
2中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題の化合物を褐色のシロップとして得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 372.1.
【0135】
参考例16
1−[3−({10−クロロ−8−メトキシベンゾ[b]1,6−ナフチリジン−7−イル}オキシ)プロピル]ピロリジン(中間体I−13)の合成
【化30】
工程3で3−ブロモピリジン−2−カルボン酸メチルの代わりに4−クロロニコチン酸エチルを用いること以外は、中間体I−10の合成について記載した合成手順(参考例13)に従って、標題化合物を2−メトキシ−5−ニトロフェノールから製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液としてCH
2Cl
2中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題の化合物を褐色の固体として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 372.1.
【0136】
参考例17
9−クロロ−1−フルオロ−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I−14)の合成
【化31】
工程3で3−ブロモピリジン−2−カルボン酸メチルの代わりに2−ブロモ−6−フルオロ安息香酸メチルを用いること以外は、中間体I−10の合成について記載した合成手順(参考例13)に従って、標題化合物を2−メトキシ−5−ニトロフェノールから製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液としてCH
2Cl
2中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標題の化合物を褐色の固体として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 389.1.
【0137】
参考例18
9−クロロ−2−メトキシ−3−[3−(モルホリン−4−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I−15)の合成
【化32】
(3−クロロプロピル)ジエチルアミン塩酸塩の代わりに、4−(3−クロロプロピル)モルホリン塩酸塩を用いること以外は、中間体I−2の合成について記載した合成手順(参考例5)に従って、標題化合物を9−クロロ−2−メトキシアクリジン−3−オール(実施例5の工程4で調製)から製造した。最終生成物の粗製物を、溶出液としてCH
2Cl
2中の0−100%溶媒A(溶媒A:3%NH
4OH/MeOH)を用いる、シリカゲルカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物を褐色の固体として得た。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 387.1
【0138】
例示的な式(I)の化合物の合成
実施例1
2−メトキシ−N−メチル−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミンの合成
【化33】
100mL容の圧力タンク反応器に、9−クロロ−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジンの粗製物(320mg、0.86mmol、1.00当量、中間体I)およびCH
3NH
2(15mL、EtOH中30%)を加えた。反応容器を密閉し、混合物を130℃で4時間撹拌した後、室温に冷却した。有機溶媒を減圧下で除去した後、残留物を3mLのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、濾過した後、逆相分取HPLCカラムクロマトグラフィー(Prep-C18、5μMOBDカラム、19×250mm、SunFire;水中40%から48%MeCN(いずれも0.05%TFAを含有)のグラジエント(7分間)溶出、流速:20mL/分、検出器UV波長:254nm)で精製した。所望のHPLC画分を減圧下で濃縮した。残留物を20%炭酸ナトリウム水溶液10mLで処理し、10%MeOH/CH
2Cl
2の混合溶媒で5回抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮し、凍結乾燥し、標題の化合物を橙色の固体として得た(95.6mg、30%)。LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 366.5.
【0139】
実施例2
2−メトキシ−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩の合成
【化34】
8mL容のバイアルに、9−クロロ−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(300mg、0.81mmol、1.00当量、中間体I)、n−BuOH(3mL)、1−メチルピペリジン−4−アミン(924mg、8.09mmol、10.00当量)およびジイソプロピルエチルアミン(523mg、4.05mmol、5.00当量)を加えた。得られた混合物を120℃で48時間撹拌した。有機溶媒を減圧下で除去した後、残留物を3mLのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、濾過した後、逆相分取HPLCカラムクロマトグラフィー(Prep-C18、5μMOBDカラム、19×250mm、SunFire;水中3%から28%MeCN(いずれも0.05%TFAを含有)のグラジエント溶出(7分間)、流速:20mL/分、検出器UV波長:254nm)で精製し、標題の化合物を褐色の固体として得た(188.2mg、29%)。LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 449.3
【0140】
実施例3
2−メトキシ−N−[1−(プロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩の合成
【化35】
8mL容のバイアルに、9−クロロ−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(300mg、0.81mmol、1.00当量、中間体I)、n−BuOH(3mL)、1−(プロパン−2−イル)ピペリジン−4−アミン(1.15g、8.08mmol、10.00当量)およびジイソプロピルエチルアミン(523mg、4.05mmol、5.00当量)を順次に加えた。バイアルを密閉し、得られた混合物を120℃で48時間撹拌した。有機溶媒を減圧下で除去した後、残留物を3mLのDMFに溶解し、濾過した後、逆相分取HPLC(Prep-C18、5μMOBDカラム、19×250mm、SunFire;水中3%から28%MeCN(いずれも0.05%TFAを含有)のグラジエント(7分間)溶出、流速:20mL/分、検出器UV波長:254nm)で精製し、標題の化合物を黄色の固体として得た(223.7mg、34%)。LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 477.4.
【0141】
実施例4
7−メトキシ−N−(プロパン−2−イル)−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタン[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩の合成
【化36】
マイクロウェーブ用反応バイアル(10mL容)に、9−クロロ−7−メトキシ−6−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]キノロン(中間体II)(50.00mg;0.14mmol;1.00当量)、ナトリウム2−メチル−2−プロパノレート(40mg、0.42mmol;3.00当量)、次いで1,4−ジオキサン(3.0mL)を添加した。得られた混合物をN
2で5分間パージした。この溶液に、第3世代BrettPhos触媒前駆体(17mg、0.01mmol、0.10当量)、次いでプロパン−2−アミン(45mg、0.7mmol、5.0当量)を添加した。バイアルを密封し、マイクロウェーブ反応器で反応させた(120℃、2時間)。得られた反応混合物を室温に冷却し、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を25%
iPrOH/CHCl3に再溶解し、水で洗浄した。減圧下で有機溶媒を除去した後、残留物をDMSO(4mL)に溶解し、ろ過し、逆分取HPLC(Prep-C18、5μM OBDカラム、19×250mm、waters;水中0%から40%MeCN(水は0.1%ギ酸を含有)のグラジエント(20分間)溶出、流速:20mL/分、検出器UV波長:254nm)で精製し、標題の化合物を褐色のシロップとして得た(29mg、50%)。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 384.2.
【0142】
実施例5
2−メトキシ−N−メチル−3−[(1−メチルピロリジン−3−イル)メトキシ]アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩の合成
【化37】
工程1
500mL容の丸底フラスコに、4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸メチル(15.00g、47.27mmol、1.00当量)、MeOH(150mL)および10%Pd/c(3.00g)の混合物を加えた。この混合物を脱気し、水素で3回パージした。得られた混合物を25℃で16時間攪拌した。固体を濾別した。濾液を減圧下で濃縮し、粗生成物2−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸メチルを灰色の固体として得た(8.5g、91%)。
LCMS (ES) [M+1]
+ m/z 198.1.
【0143】
工程2
250mL容の丸底フラスコに、2−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸メチル(5.00g、25.36mmol、1.00当量)、トルエン(100mL)、ヨードベンゼン(6.20g、30.39mmol、1.20当量)、Pd
2(dba)
3(1.31g、1.27mmol、0.05当量)、キサントホス(1.47g、2.54mmol、0.10当量)およびCs
2CO
3(24.80g、76.12mmol、3.00当量)の混合物を加えた。得られた混合物をN
2下、100℃で16時間撹拌した。残留物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(2×100mL)で洗浄し、減圧下で濃縮した。残留物を逆相分取用MPLC(Prep-C18、20〜45μM、120g、Tianjin Bonna-Agela Technologies;水中40%から50%MeCN(両溶媒は0.05%のTFAを含有)のグラジエント溶出(10分間))で精製し、4−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−(フェニルアミノ)安息香酸メチルを灰色の固体(2.1g、32%)として得た。
LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 274.1.
【0144】
工程3
50mL容の丸底フラスコに、水(10mL)中の、4−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−(フェニルアミノ)安息香酸メチル(2.00g、7.32mmol、1.00当量)、メタノール(10mL)および水酸化リチウム一水和物(0.60g、14.65mmol、2.00当量)の混合物を加えた。得られた溶液を50℃で6時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、水(10mL)で希釈し、1M HCl水溶液(約pH6)で酸性化した。固体を濾過により回収して、4−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−(フェニルアミノ)安息香酸を灰色の固体(1.60g、84%)として得た(1.60g、84%)。
【0145】
工程4
4−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−(フェニルアミノ)安息香酸(1.5g、5.79mmol、1.00当量)およびPOCl
3(20mL)を50mL容の丸底フラスコに入れた。得られた溶液を80℃にて4時間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮した後、水(100mL)を加えることによりクエンチした。混合物を2.0M炭酸ナトリウム水溶液(約pH6)で塩基性化した。混合物を10%MeOH/CH
2Cl
2で3回抽出し、合わせた有機層を濃縮し、酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムで精製して、9−クロロ−2−メトキシアクリジン−3−オールを灰色の固体として得た(1.20g、80%)。
【0146】
工程5
50mL容の丸底フラスコに、tert−ブチル3−(ブロモメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(230mg、0.87mmol、1.00当量)、DMF(10mL)、9−クロロ−2−メトキシアクリジン−3−オール(226mg、0.87mmol、1.00当量)、炭酸カリウム(240mg、1.74mmol、2.00当量)およびKI(290mg、1.74mmol、2.00当量)の混合物を加えた。得られた混合物を100℃にて16時間攪拌した。混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、酢酸エチル/石油エーテル(1/2)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert−ブチル3−[[(9−クロロ−2−メトキシアクリジン−3−イル)オキシ]メチル]ピロリジン−1−カルボキシレートを黄色の固体として得た。
LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 443.2.
【0147】
工程6
50mL容の密封管に、tert−ブチル3−[[(9−クロロ−2−メトキシアクリジン−3−イル)オキシ]メチル]ピロリジン−1−カルボキシレート(340mg、0.77mmol、1.00当量)およびメタンアミン(20mL、EtOH中1.0M)の混合物を入れた。得られた溶液を密閉し、80℃で4時間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮して、tert−ブチル3−((2−メトキシ−9−(メチルアミノ)アクリジン−3−イルオキシ)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートを黄色の固体として得た(360mg、粗製物)。
LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 438.3.
【0148】
工程7
CH
2Cl
2(10mL)中のtert−ブチル3−([[2−メトキシ−9−(メチルアミノ)アクリジン−3−イル]オキシ]メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(300mg、0.69mmol、1.00当量)の溶液にHCl(ガス)で飽和させたジオキサンの溶液(10mL)を加えた。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、2−メトキシ−N−メチル−3−(ピロリジン−3−イルメトキシ)アクリジン−9−アミン塩酸塩(240mg)を淡黄色の固体として得た。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 338.2.
【0149】
工程8
25mL容の丸底フラスコに、2−メトキシ−N−メチル−3−(ピロリジン−3−イルメトキシ)アクリジン−9−アミン塩酸塩(100mg、0.30mmol、1.00当量)、メタノール(5mL)、ホルムアルデヒド(1mL、H
2O中30%/W)、TEA(150mg、1.50mmol、5.00当量)およびNaBH
3CN(56mg、0.90mmol、3.00当量)の混合物を加えた。得られた溶液を室温にて4時間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残留物をDMF(5mL)に溶解し、濾過し、逆相分取HPLC(Prep-C18、5μM SunFireカラム、19×250mm、waters;水中30%から40%MeCN(両溶媒は0.1%TFAを含有)のグラジエント(10分間)溶出)で精製し、標題の化合物を黄色の固体として得た(6.6mg、4%)。
LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 352.3.
【0150】
実施例6
2−メトキシ−N−メチル−3−[(1−メチルピペリジン−3−イル)メトキシ]アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩の合成
【化38】
tert−ブチル3−(ブロモメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(工程5)の代わりに、tert−ブチル3−(ブロモメチル)ピペリジン−1−カルボンレートを用いた以外は、実施例5に記載の方法と同様の手順に従い、標題の化合物を4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸メチルから製造した。最終生成物の粗製物を逆相分取HPLC(Prep-C18、5μM SunFireカラム、19×150mm、waters;水中30%から40%MeCN(両溶媒は0.1%TFAを含有)のグラジエント(10分間)溶出)で精製し、標題の化合物を黄色の固体として得た。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 366.2.
【0151】
実施例7
2−メトキシ−3−[(1−メチルピロリジン−3−イル)メトキシ]−N−(オキサン−4−イル)アクリジン−9−アミン ギ酸塩の合成
【化39】
メタンアミン(工程6)の代わりに、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンを用いた以外は、実施例5に記載の方法と同様の手順に従い、標題の化合物を4−(ベンジルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸メチルから製造した。最終生成物の粗製物を逆相分取HPLC(Prep-C18、5μM SunFire カラム、19×150mm、waters;水中30%から40%MeCN(両溶媒は0.05%ギ酸を含有)のグラジエント(10分間)溶出)で精製し、標題の化合物を褐色の固体として得た。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z. 422.2.
【0152】
実施例8
2−エトキシ−N−メチル−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩および3−エトキシ−N−メチル−2−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩(1:1)の合成
【化40】
工程1
窒素でパージし、窒素の不活性雰囲気に維持した100mL容の丸底フラスコに、CH
2Cl
2(40mL)中の9−クロロ−2−メトキシアクリジン−3−オール(1.89g、7.30mmol、1.00当量、実施例5の工程4で製造)の溶液を加えた。続いてBBr
3(21.9mL、CH
2Cl
2中1.0M、21.90mmol、3.00当量)を−78℃で5分間かけて加えた。得られた溶液を室温に温め、室温で16時間撹拌した。得られた反応混合物を水(50mL)でクエンチし、10%MeOH/CH
2Cl
2で3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。酢酸エチル/石油エーテル(2/1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、9−クロロアクリジン−2,3−ジオールを黄色の固体として得た(1.30g、37%)。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 246.1.1
【0153】
工程2
水(30mL)中の9−クロロアクリジン−2,3−ジオール(1.30g、5.29mmol、1.00当量)および水酸化ナトリウム(212mg、5.29mmol、1.00当量)の溶液に、Et
2SO
4(0.80g、5.29mmol、1.00当量)を滴加した。得られた混合物を50℃で16時間撹拌した。混合物をH
2O(20mL)で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、酢酸エチル/石油エーテル(1/2)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、9−クロロ−2−エトキシアクリジン−3−オールおよび9−クロロ−3−エトキシアクリジン−2−オールを黄色の固体(520mg、36%)として得た。
LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 274.1
【0154】
工程3
50mL容の丸底フラスコに、9−クロロ−2−エトキシアクリジン−3−オールおよび9−クロロ−3−エトキシアクリジン−2−オール(520mg、1.90mmol、1.00当量)、CH
3CN(30mL)、1−(3−クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(350mg、1.90mol、1.00当量)およびCs
2CO
3(1.24g、3.80mmol、2.00当量)の混合物を加えた。得られた混合物を80℃で2時間撹拌した。固形物を濾別し、濾過ケーキをCH
3CNで2回洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、MeOH/DCM(1/10)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、9−クロロ−2−エトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジンおよび9−クロロ−3−エトキシ−2−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジンを黄色の固体として得た(200mg、27%)。
LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 385.2.
【0155】
工程4
40mL容の密封管に、9−クロロ−2−エトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジンと9−クロロ−3−エトキシ−2−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(200mg、0.52mmol、1.00当量)、DMSO(5mL)、塩酸メタンアミン(176mg、2.60mmol、5.00当量)およびK
tOBu(116mg、1.04mmol、2.00当量)の混合物を加えた。得られた混合物を100℃にて16時間攪拌した。粗製の反応混合物をろ過し、逆相HPLC(Prep-C18、5μM XBridgeカラム、19×150mm、Waters;水中23%から35%MeCN(両溶媒は0.1%ギ酸を含有)のグラジエント溶出(7分間))で精製し、標題の化合物を1:1混合物の黄色の固体として得た(20.9mg、11%)。
LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 380.4.
【0156】
実施例9
2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−オール ギ酸塩の合成
【化41】
40mL容のバイアルに、9−クロロ−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I、200mg、0.54mmol、1.00当量)、水(1.0mL)、エタノール(5.0mL)および水酸化ナトリウム(108mg、2.70mmol、5.00当量)の混合物を加えた。得られた溶液を油浴中で90℃にて16時間攪拌した。室温に冷却した後、混合物を減圧下で濃縮した。残留物を3mLのDMFで希釈し、溶液のpHを2N塩酸水溶液で7に調整した。混合物を、逆相分取HPLC(Prep-C18、5μM XBridgeカラム、19×150mm、Waters;水中30%から55%MeCN(両溶媒は0.1%ギ酸を含有)のグラジエント溶出(7分間))で精製し、標題の化合物を黄色の固体として得た(23.9mg、13%)。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 353.3.
【0157】
実施例10
9−エトキシ−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン ギ酸塩の合成
【化42】
40mL容のバイアルに、9−クロロ−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I、200mg、0.54mmol、1.00当量)、水酸化ナトリウム(108mg、2.70mmol、5.00当量)、水(1.0mL)およびエタノール(5.0mL)の混合物を加えた。得られた溶液を油浴中で90℃にて16時間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残留物をDMF(5mL)で希釈し、逆相HPLC(Prep-C18、5μM XBridgeカラム、19×150mm、Waters;水中32%から60%MeCN(両溶媒は0.1%ギ酸を含有)のグラジエント溶出(6.5分間))で精製し、標題の化合物を白色の固体として得た(21.4mg、9%)。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 381.3.
【0158】
実施例11
7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩の合成
【化43】
工程1
マイクロウェーブ用反応バイアル(10mL容)に、9−クロロ−7−メトキシ−6−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]キノロン(中間体II)(50.00mg;0.14mmol;1.00当量)、ナトリウム2−メチル−2−プロパノレート(40mg、0.42mmol;3.00当量)、次いで1,4−ジオキサン(3.0mL)を添加した。得られた混合物をN
2で5分間パージした。この溶液に、第3世代BrettPhos触媒前駆体(17mg、0.01mmol、0.10当量)、次いで(4−メトキシフェニル)メタンアミン(95mg、0.7mmol、5.0当量)を添加した。バイアルを密封し、マイクロウェーブ反応器で反応させた(120℃、2時間)。得られた反応混合物を室温に冷却し、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を25%
iPrOH/CHCl3に再溶解し、水で洗浄した。減圧下で有機溶媒を除去し、7−メトキシ−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミンの粗製物(58mg)を得た。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 462.3.
【0159】
工程2
30%TFA/CH
2Cl
2(2mL)中の7−メトキシ−N−[(4−メトキシフェニル)メチル]−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタン[b]キノリン−9−アミン(58mg、0.13mmol、1.0当量)の溶液を密閉し、55℃で1時間撹拌した。得られた混合物を室温に冷却した。減圧下で有機溶媒を除去した後、残留物をDMSO(1.5mL)に溶解した。この溶液を濾過し、逆相分取HPLC(Prep-C18、5μM OBDカラム、19×250mm、SunFire;水中25%から48%MeCN(両溶媒は0.05%TFAを含有)のグラジエント溶出(6.5分間);流速:20mL/分、検出器UV波長:254nm)で精製し、標題の化合物を黄色の固体として得た(6mg、13%)。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 342.2.
【0160】
実施例12
7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン ギ酸塩の合成
【化44】
MeOH(3mL)中の9−クロロ−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I)(35.00mg、0.09mol)の溶液に、Pd/C(10mg)を加えた。反応フラスコを室温にてH
2で12分間パージした。室温にてH2雰囲気下で1.0時間攪拌した後、固体をセライトの小さなパッドで濾別した。減圧下で有機溶媒を除去した後、残留物をDMSO(0.4mL)に溶解し、濾過し、逆相分取HPLC(Prep-C18、5μM OBDカラム、19×250mm、waters;水中0%から40%MeCN(水は0.1%ギ酸を含有)のグラジエント溶出(20分間)、流速:20mL/分、検出器UV波長:254nm)で精製して、標題の化合物を褐色のシロップとして得た(4.2mg、14%)。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 341.2
【0161】
実施例13
N−エチル−2−メチル−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩の合成
【化45】
窒素でパージし、窒素の不活性雰囲気で維持した10mL容の丸底フラスコに、9−クロロ−2−メチル−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I−5)(200mg、0.56mmol、1.00当量)、DMSO(5mL)、エタンアミン塩酸塩(46mg、0.56mmol、1.00当量)およびt−BuOK(125mg、1.11mmol、2.00当量)の混合物を加えた。得られた溶液を100℃にて16時間撹拌した。反応が完了した後、固体を濾別した。濾液を逆相分取HPLC(Prep-C18、5μM XBridgeカラム、19×150mm、waters;水中26%から31%MeCN(両溶媒は0.1%ギ酸を含有)のグラジエント溶出(7分間))により精製し、標題の化合物を橙色の固体として得た(44.9mg、22%)。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 364.3.
【0162】
実施例14
7−メトキシ−N−メチル−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩の合成
【化46】
20mLの密封管に、9−クロロ−7−メトキシ−6−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン(中間体III)(500mg、1.33mmol、1.00当量)、n−ペンタノール(5mL)、メタンアミン塩酸塩(453mg、6.65mmol、5.00当量)およびDIEA(860mg、6.65mmol、5.00当量)の混合物を加えた。混合物をマイクロウェーブリアクターで30分間180℃に加熱した。反応が完了したら、粗製の反応混合物を濾過し、逆相分取HPLC(Prep-C18、5μM SunFire カラム、19×150mm、waters;水中11%から23%MeCN(両溶媒は0.1%TFAを含有)のグラジエント溶出(7分間))で精製して、標題の化合物を暗灰色の固体として得た(54.0mg、7%)。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 370.4.
【0163】
実施例15
N−{7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}メタンスルホンアミド ギ酸塩の合成
【化47】
DCM(1.5mL)中の7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩(実施例11)(25.40mg;0.07mmol;1.00当量)の室温の溶液に、Et
3N(0.3mL)を加え、続いてメタンスルホニルクロリド(17.04mg;0.15mmol;2.00当量)を加えた。混合物を室温で5日間攪拌した。水を2滴加えた。減圧下で有機溶媒を除去した後、残留物をDMSO(0.5mL)に溶解し、濾過し、逆相分取HPLC(Prep-C18、5μM XBridgeカラム、19×150mm、Waters;水中35%から65%MeCN(両溶媒は0.1%ギ酸を含有)のグラジエント溶出(7分間))で精製して、標題の化合物を白色の固体として得た(1.9mg、6%)。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 420.2.
【0164】
実施例16
2−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン−9−イル}アミノ)エタン−1−オール ギ酸塩の合成
【化48】
40mLの密閉管に、9−クロロ−7−メトキシ−6−(3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン(中間体III)(250mg、0.67mmol、1.00当量)、1,4−ジオキサン(5mL)、2−アミノエタン−1−オール(204.4mg、3.35mmol、5.00当量)、Cs
2CO
3(436.8mg、1.34mmol、2.00当量)、BINAP(52mg、0.067mmol、0.10当量)およびPd
2(dba)
3(69.3mg、0.067mmol、0.10当量)の混合物を加えた。得られた混合物をN
2で5分間パージし、密閉し、90℃にて一晩攪拌した。粗製の反応混合物をセライトの小さなパッドで濾過した。減圧下で有機溶媒を除去した後、残留物をDMSOに再溶解した。溶液を濾過し、逆相分取HPLC(Prep-C18、5μM XBridgeカラム、19×150mm、Waters;水中8%から23%MeCN(両溶媒は0.1%TFAを含有)のグラジエント溶出(7分間))で精製し、標題の化合物を黄色の固体として得た(112.1mg、38%)。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 400.2.
【0165】
実施例17
2−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)酢酸 ギ酸塩の合成
【化49】
1,4−ジオキサン(3.20mL)中の9−クロロ−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン(中間体I)(329.00mg;0.89mmol;1.00当量)、エチル2−アミノプロパノエート塩酸塩(272.42mg、1.77mmol;2.00当量)、2−メチル−2−プロパノラートナトリウム(486.00mg;5.06mmol;5.70当量)の室温の混合物を、N
2で5分間パージした。得られた混合物にBrettphos(49.58mg;0.06mmol;0.07当量)を添加し、混合物をN
2でさらに2分間パージした。バイアルを密閉し、マイクロウェーブリアクターで反応させた(130℃、2時間)。得られた反応混合物を室温に冷却し、水(2mL)で処理した。揮発性物質を減圧下で除去した後、残留物をDMSO(6mL)に溶解し、濾過し、逆相分取HPLC(Prep-C18、5μM OBDカラム、19×250mm、waters;水中0%から25%MeCN(両溶媒は0.1%ギ酸を含有)のグラジエント溶出(20分間);流速:20mL/分、検出器UV波長:254nm)で精製し、標題の化合物を褐色の固体として得た(90mg、25%)。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 410.2.
【0166】
実施例18
メチル2−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)アセテート ギ酸塩の合成
【化50】
MeOH(3mL)中の2−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)酢酸 ギ酸塩(実施例17、59.00mg;0.14mmol;1.00当量)の混合物に、37%HCl水溶液(0.4mL)を添加した。得られた反応混合物を70℃にて一晩撹拌した。得られた混合物を室温に冷却した。揮発性物質を減圧下で除去した後、残留物をDMSO(0.5mL)で希釈し、濾過し、逆相分取HPLC(Prep-C18、5μM OBDカラム、19×250mm、waters;水中0%から40%MeCN(水は0.1%ギ酸を含有)のグラジエント溶出(20分間)、流速:20mL/分、検出器UV波長:254nm)で精製して、標題の化合物を褐色の固体として得た(15.2mg、22%)。LCMS(ES) [M+1]
+ m/z 424.2.
【0167】
実施例19
さらなる例示的な式(I)の化合物の合成は、実施例9の合成について記載した手順と同様の手順に従って、中間体I−4から、3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−オール トリフルオロ酢酸塩を調製した。
【0168】
2−クロロ−N−メチル−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;N−メチル−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン蟻酸塩;およびN、2−ジメチル−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩は、実施例13の合成について記載した手順と同様の手順に従って、それぞれ対応する中間体I−4、I−5またはI−6と、メチルアミン塩酸塩とを反応させることにより調製した。
【0169】
7−メトキシ−N−エチル−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン−9−アミンは、実施例13の合成について記載した手順と同様の手順に従って、エチルアミン塩酸塩と中間体IIIとを反応させることにより調製した。
【0170】
2−メチル−N−(プロパン−2−イル)−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;および8−メトキシ−N−(プロパン−2−イル)−7−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]ベンゾ[b]1,5−ナフチリジン−10−アミン ギ酸塩は、実施例2の合成について記載したのと同様の手順に従って、プロパン−2−アミンと、それぞれ対応する中間体I−5またはI−10とを反応させることにより調製した。
【0171】
6−[3−(3−フルオロピロリジン−1−イル)プロポキシ]−7−メトキシ−N−メチル−1H、2H、3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン;2−メトキシ−3−[3−(モルホリン−4−イル)プロポキシ]−N−(プロパン−2−イル)アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;2−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)エタン−1−オール トリフルオロ酢酸塩;3−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)プロパン−1−オール トリフルオロ酢酸塩;および2−クロロ−N−(プロパン−2−イル)−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩は、実施例14の合成について記載したのと同様の手順に従って、それぞれ対応する中間体I、I−1、I−6またはI−15を、適当なアミンと反応させることにより調製した。
【0172】
3−[3−(ジエチルアミノ)プロポキシ]−2−メトキシ−N−メチルアクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;2−メトキシ−N−メチル−3−[3−(ピペリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;3−[3−(3−フルオロピロリジン−1−イル)プロポキシ]−2−メトキシ−N−メチルアクリジン−9−アミン ギ酸塩;および3−[3−(ジメチルアミノ)プロポキシ]−2−メトキシ−N−メチルアクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩は、実施例1の合成について記載したのと同様の手順に従って、それぞれ対応する中間体I−1、I−2、I−3またはI−7を、メチルアミンと反応させることにより調製した。
【0173】
2−メトキシ−N−(プロパン−2−イル)−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−アクリジン−9−アミン;2−メトキシ−N−(オキサン−4−イル)−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;7−メトキシ−N−[1−(プロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;7−メトキシ−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;7−メトキシ−N−(オキサン−4−イル)−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン;N−{7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}−1−メチルピペリジン−4−アミン トリフルオロ酢酸塩;7−メトキシ−N−(プロパン−2−イル)−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;7−メトキシ−N−(オキサン−4−イル)−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;N−{7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}−1−(プロパン−2−イル)ピペリジン−4−アミン トリフルオロ酢酸塩;7−メトキシ−N−メチル−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;7−メトキシ−N−エチル−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;N−シクロプロピル−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;N−(シクロプロピルメチル)−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;2−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)エタン−1−オール ギ酸塩;N−シクロブチル−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;N−シクロペンチル−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;7−メトキシ−N−プロピル−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;7−メトキシ−N−(2−メトキシエチル)−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;7−メトキシ−N−[(オキセタン−3−イル)メチル]−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;N−{7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}ピリジン−2−アミン ギ酸塩;N−(シクロブチルメチル)−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;7−メトキシ−N−(2−メチルプロピル)−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;N−(2,2−ジメチルプロピル)−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;7−メトキシ−N−[(1−メチルシクロプロピル)メチル]−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;N−tert−ブチル−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;N−ベンジル−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;N−[(3,3−ジフルオロシクロブチル)メチル]−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン;N−(3,3−ジフルオロシクロブチル)−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−N−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;N−(シクロプロピルメチル)−7−メトキシ−6−[(1−メチルピロリジン−3−イル)メトキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;N−(2,6−ジメチルオキサン−4−イル)−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;7−メトキシ−N−[(ピリジン−2−イル)メチル]−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;7−メトキシ−N−[(ピリジン−3−イル)メチル]−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;7−メトキシ−N−(3−メトキシシクロブチル)−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;(1s,3s)−3−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)シクロブタン−1−オール ギ酸塩;5−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)−1−メチルピペリジン−2−オン トリフルオロ酢酸塩;2−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)プロパン−1,3−ジオール ギ酸塩;4−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)ピロリジン−2−オン トリフルオロ酢酸塩;4−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)−1−メチルピロリジン−2−オン トリフルオロ酢酸塩;5−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)ピペリジン−2−オン トリフルオロ酢酸塩;4−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)−1−メチルピペリジン−2−オン ギ酸塩;4−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)ピペリジン−2−オン ギ酸塩;N−(ジシクロプロピルメチル)−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;N1−{7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}ヘキサン−1,6−ジアミン ギ酸塩;7−メトキシ−N−[2−(モルホリン−4−イル)エチル]−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;7−メトキシ−N−(オキセタン−3−イル)−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;1−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)−2−メチルプロパン−2−オール ギ酸塩;N−{7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}−1−メチル−1H−ピラゾール−3−アミン ギ酸塩;メチル 3−[({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)メチル]アゼチジン−1−カルボキシレート ギ酸塩;1−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)プロパン−2−オール ギ酸塩;7−メトキシ−N−(3−メトキシプロピル)−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−アミン ギ酸塩;3−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)プロパン−1−オール ギ酸塩;3−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1H,2H,3H−シクロペンタ[b]キノリン−9−イル}アミノ)−1−メチルピロリジン−2−オン;N−シクロプロピル−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;2−メトキシ−N−[(3S)−オキソラン−3−イル]−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;2−メトキシ−N−[(3R)−オキソラン−3−イル]−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;2−メトキシ−N−(オキセタン−3−イル)−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;2−メトキシ−N−{8−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−3−イル}−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;5−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)−1−メチルピペリジン−2−オン トリフルオロ酢酸塩;(1S,3R)−3−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)シクロペンタン−1−オール ギ酸塩;(1R,3R)−3−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)シクロペンタン−1−オール ギ酸塩;4−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)ピペリジン−2−オン トリフルオロ酢酸塩;1−エチル−4−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)ピロリジン−2−オン トリフルオロ酢酸塩;3−({2−メトキシ−3−[3−
(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)−1−(プロパン−2−イル)ピロリジン−2−オン トリフルオロ酢酸塩;1−シクロブチル−4−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)ピロリジン−2−オン トリフルオロ酢酸塩;1−エチル−4−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)ピペリジン−2−オン トリフルオロ酢酸塩;4−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)−1−(プロパン−2−イル)ピペリジン−2−オン ギ酸塩;5−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)ピペリジン−2−オン トリフルオロ酢酸塩;N−[(2S)−ブタン−2−イル]−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;N−[(2R)−ブタン−2−イル]−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;2−メトキシ−N−(2−メトキシプロピル)−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;2−メトキシ−N−[(オキソラン−3−イル)メチル]−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;2−メトキシ−N−[(オキサン−2−イル)メチル]−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;3−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)プロパンニトリル トリフルオロ酢酸塩;(1R,4R)−4−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)−1−メチルシクロヘキサン−1−オール トリフルオロ酢酸塩;(1S,4S)−4−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)−1−メチルシクロヘキサン−1−オール トリフルオロ酢酸塩;N−(シクロプロピルメチル)−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;4−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)−2−メチルブタン−2−オール ギ酸塩;1−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)−2−メチルプロパン−2−オール ギ酸塩;4−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)ブタンニトリル ギ酸塩;N−(2,6−ジメチルオキサン−4−イル)−2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;3−({2−メトキシ−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)−1−メチルピロリジン−2−オン ギ酸塩;1−フルオロ−7−メトキシ−N−(2−メトキシエチル)−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;(1S,3R)−3−({2−メチル−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−イル}アミノ)シクロペンタン−1−オール トリフルオロ酢酸塩;2−メトキシ−7−メチル−N−(オキサン−4−イル)−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;2,7−ジメトキシ−N−(オキサン−4−イル)−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;5−フルオロ−2−メトキシ−N−(プロパン−2−イル)−3−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]アクリジン−9−アミン ギ酸塩;8−メトキシ−N−(プロパン−2−イル)−7−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]ベンゾ[b]1,6−ナフチリジン−10−アミン ギ酸塩;1−({7−メトキシ−8−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]ベンゾ[b]1,8−ナフチリジン−5−イル}アミノ)−2−メチルプロパン−2−オール ギ酸塩;7−メトキシ−N−(オキサン−4−イル)−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;N−シクロプロピル−7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン−9−アミン トリフルオロ酢酸塩;および3−({7−メトキシ−6−[3−(ピロリジン−1−イル)プロポキシ]−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン−9−イル}アミノ)シクロブタン−1−オール ギ酸塩は、実施例4または実施例15の合成について記載したのと同様の手順に従って、それぞれ対応する中間体I、I−1〜I−14、IIまたはIIIを適当なアミンまたは適当なアミン塩酸塩と反応させることにより調製した。
【0174】
生物学的実施例
例1
G9a酵素活性の測定
G9a AlphaLISAアッセイを用いて、化合物によるビオチン化ヒストンH3ペプチドのメチル修飾を検出した。これらの修飾は、G9a酵素のヒストンメチルトランスフェラーゼ活性によって行われる。このアッセイでは615nmで化学発光シグナルを読み取る;このシグナルは、ドナービーズとアクセプタービーズとの間で反応性一重項酸素を移動させる680nmでのレーザー励起によって生成される。ドナービーズは、ストレプトアビジン結合体であり、ペプチド上のビオチンに結合している。アクセプタービーズは、ペプチド上の特異的G9aメチルマークを認識する抗体と結合している。ペプチドにメチルマークがあると、アクセプタービーズはペプチドと結合する。結合すると、アクセプタービーズはドナービーズと近接し(<200nm)、ドナービーズが励起されると、酸素の移動が起こり、強いシグナルが生じる。メチルマークがない場合、ビーズ間の相互作用は起こらず、シグナルはバックグラウンドレベルである。
【0175】
本アッセイでは、以下の緩衝液を用いて反応を行った:
50mM トリス−HCl(pH9)、50mM NaCl、0.01% Tween−20および1mM DTT(反応を開始する前に新鮮なものを加えた)。アッセイは、最終濃度が0.15nMのG9a、15μMのS−アデノシルメチオニンおよび100nMのビオチン化ヒストン3ペプチド(1−21)を添加することによって開始する。反応物を室温で1時間インキュベートした後、アクセプタービーズ(抗H3k9me2 AlphaLISAアクセプタービーズ、PerkinElmer#AL117)を最終濃度20μg/mLで添加することによりクエンチする。アクセプタービーズを1時間インキュベーションする。1時間後、ドナービーズ(Alpha Streptavidinドナービーズ、PerkinElmer#6760002)を最終濃度20μg/mLで添加する。ドナービーズを0.5時間インキュベーションする。ドナービーズ、アクセプタービーズのいずれも、反応物に添加する前に、AlphaLISA 5X Epigenetics Buffer 1キット(PerkinElmer # AL008)に再懸濁する。ドナービーズおよびアクセプタービーズを用いる操作およびインキュベーションは、明る過ぎない照明の下で行なう。AlphaモードのEnVisionプレートリーダーでシグナルを検出する(ACS Med Chem Lett. 2014 Jan 2;5(2):205-9. doi: 10.1021/ml400496h. eCollection 2014. Discovery and development of potent and selective inhibitors of histone methyltransferase g9a.参照)。
【0176】
化合物の希釈液のそれぞれについて阻害の百分率を計算し、50%阻害を生じる濃度を算出した。この数値をIC
50として示す。代表的な本開示の化合物について、IC
50値を以下のTable 3に示す。
【表12】
【表13】
【0177】
例2
胎児ヘモグロビン誘導アッセイ
実験はすべて、健常成人ヒトドナーから得た凍結保存骨髄CD34
+造血細胞を使用した。2つの相からなる21日間の生体外無血清培養系を用いた。培養フェーズ1(培養第1〜7日目)では、50ng/mL SCF(HumanZyme, Chicago, IL)、50ng/mL FLT3−Ligand(HumanZyme)および10ng/mL IL−3(HumanZyme)を添加した、StemPro-34完全培地(l−グルタミン、pen−strepおよびStemPro−34栄養サプリメント)(Invitrogen, Carlsbad, CA)を含む培地にCD34
+細胞を入れた。
培養の第1フェーズ(第0〜7日目)では、CD34
+細胞は、赤芽球を含む前駆細胞集団に分化する。7日後に、以下の成分:StemPro−34完全培地、4U/mL EPO、3μM ミフェプリストン(Sigma Aldrich, St. Louis, MO)、10μg/mLインスリン(Sigma Aldrich)、3U/mLヘパリン(Sigma Aldrich)および0.8mg/mLホロトランスフェリン(Sigma Aldrich)からなる、エリスロポイエチン(EPO; Stemcell)添加培地に細胞を移した(フェーズ2; 培養第7〜21日目)。フェーズ2(第7〜21日目)で化合物を加えて胎児ヘモグロビン産生を試験する(Blood. 2015 Jul 30;126(5):665−72. Inhibition of G9a methyl transferase stimulates fetal hemoglobin production by facilitating LCR/ganma−globin looping参照)。
【0178】
α−、β−およびγ−グロブリンの発現レベルを、定量的PCR分析によって評価する。HbFタンパク質レベルは、ヒトヘモグロビンF酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)定量キット(Bethyl Laboratory, Montgomery, TX, USA)によって評価する。HbFを発現する細胞の百分率を、フローサイトメトリー分析によって評価する。
【0179】
製剤例
以下は、本開示の化合物を含有する代表的な医薬製剤である。
錠剤
以下の成分をよく混合し、圧縮して割線が一本の錠剤とする。
成分 一錠あたりの量
mg
本開示の化合物 400
コーンスターチ 50
クロスカルメロースナトリウム 25
ラクトース 120
ステアリン酸マグネシウム 5
【0180】
カプセル製剤
以下の成分をよく混合し、ハードシェルゼラチンカプセル内に充填する。
成分 1カプセルあたりの量
mg
本開示の化合物 200
ラクトース(スプレー乾燥) 148
ステアリン酸マグネシウム 2
【0181】
注射用製剤
MSAを含有する純水中の2%HPMC、1%Tween 80中に、本開示の化合物(例えば化合物1)(pH2.2)を適量(少なくとも20mg/mL)
【0182】
吸入用組成物
吸入送達用の医薬組成物を調製するために、本明細書に開示した化合物20mgを50mgの無水クエン酸および100mLの0.9%塩化ナトリウム溶液と混合する。この混合物を、ネブライザーなどの吸入投与に適した吸入送達ユニットに入れる。
【0183】
局所用ゲル組成物
医療用局所ゲル組成物を調製するために、本明細書に開示した化合物100mgを、ヒドロキシプロピルセルロース1.75g、プロピレングリコール10mL、イソプロピルミリステート10mLおよび精製アルコール(USP)100mLと混合する。次いで、得られたゲル混合物を、チューブなどの局所投与に適した容器に入れる。
【0184】
点眼液組成物
医療用眼科溶液組成物を調製するために、本明細書に開示した化合物100mgを、精製水100mL中で0.9gのNaClと混合し、0.2ミクロンフィルターを用いて濾過する。次いで、得られた等張溶液を、点眼容器などの眼科投与に適した眼科用送達ユニットに入れる。
【0185】
鼻スプレー溶液
医療用鼻スプレー溶液を調製するために、本明細書に開示した化合物10gを、0.05Mリン酸緩衝液(pH4.4)30mLと混合する。この溶液を、1回あたり100μLをスプレーするように設計された鼻投与器に入れる。