特許第6894956号(P6894956)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6894956
(24)【登録日】2021年6月8日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/454 20110101AFI20210621BHJP
   H04N 21/442 20110101ALI20210621BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20210621BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20210621BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20210621BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20210621BHJP
【FI】
   H04N21/454
   H04N21/442
   H04N21/431
   G09G5/00 555D
   G09G5/00 510V
   G09G5/14 A
   G09G5/00 510H
   G06F3/0482
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-184469(P2019-184469)
(22)【出願日】2019年10月7日
(62)【分割の表示】特願2016-795(P2016-795)の分割
【原出願日】2016年1月6日
(65)【公開番号】特開2020-17997(P2020-17997A)
(43)【公開日】2020年1月30日
【審査請求日】2019年10月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】317015179
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】特許業務法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荻野 昌宏
(72)【発明者】
【氏名】松原 孝志
【審査官】 松元 伸次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−193169(JP,A)
【文献】 米国特許第08719857(US,B1)
【文献】 特開2013−106108(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
3/048−3/0489
G09G5/00−5/36
5/377−5/42
H04N7/10
7/14−7/173
7/20−7/56
21/00−21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の条件を満たさなければ取得できない第1のコンテンツをネットワークを介して接続されるコンテンツサーバから取得する権限を有する第1の無線端末と無線通信で接続可能であり、さらに前記第1のコンテンツを取得する権限を有さない第2の無線端末と無線通信で接続可能な表示装置であって、
表示画面を表示する表示部と、
前記第1の無線端末が前記表示装置に接続されているか、および前記第2の無線端末が前記表示装置に接続されているかを識別する識別部とを有し、
前記識別部により、前記第1の無線端末が前記表示装置に接続されていることが識別された場合に、前記第1のコンテンツを取得するための入力を受け付ける第1の表示画面を前記表示部に表示し、
前記識別部により、前記第1の無線端末が前記表示装置に接続されておらず前記第2の無線端末が前記表示装置に接続されていることが識別された場合に、前記第1のコンテンツを取得するための入力を受け付けず前記所定の条件を満たさなくても取得できる第2のコンテンツを取得するための入力を受け付ける第2の表示画面を前記表示部に表示し、
前記識別部により、前記第1の無線端末と前記第2の無線端末との両者が前記表示装置に接続されていることが識別された場合に、前記第1の表示画面を前記表示部に表示し、
前記第1のコンテンツを取得するための入力を受け付ける前記第1の表示画面と、前記第1のコンテンツを取得するための入力を受け付けず前記所定の条件を満たさなくても取得できる前記第2のコンテンツを取得するための入力を受け付ける前記第2の表示画面とは、少なくともコンテンツのサムネイル画面の一部が相違する、
表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記第1のコンテンツの取得および前記第2のコンテンツの取得には、コンテンツの視聴のための取得が含まれる、
表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記第1のコンテンツの取得および前記第2のコンテンツの取得には、コンテンツの購入のための取得が含まれる、
表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置および表示システムならびに表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
外部サーバに記憶されている映像情報を、要求に応じてユーザの端末(スマートフォン、タブレット端末、テレビ、パーソナルコンピュータなど)に配信するVOD(Video On Demand)サービスが知られている。
【0003】
特開2007−266730号公報(特許文献1)には、「制御装置は、無線端末装置を識別するための識別情報と出力装置に出力するべき視聴データの出力許否が示された出力許容情報とを対応づけながら記憶する記憶部と、通信中の無線端末装置からその識別情報を取得する識別情報取得部と、記憶部に記憶された出力許容情報のうち、識別情報取得部によって取得された識別情報に対応する出力許容情報にしたがって、出力装置に視聴データを出力させる出力制御部と、を備える」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−266730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されている技術では、コンテンツの取得を制限するために、無線端末装置の識別情報と出力許容情報とを手作業で入力する手間が発生していた。
【0006】
本発明の目的は、コンテンツ取得制限を行う手間を削減可能にする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
【0008】
本発明の一実施の形態の表示装置は、複数の無線端末と接続可能な表示装置であって、表示画面を表示する表示部を有する。また、ネットワークを介して接続されるコンテンツサーバから、所定の条件をクリアしなければ取得できない第1のコンテンツを取得する権限を有する第1の無線端末が接続されているかを識別する識別部を有する。また、前記識別部により前記第1の無線端末が接続されていることが識別された場合に、前記第1のコンテンツを取得するための入力を受け付ける第1の表示画面を前記表示部に表示させる表示制御部を有する。
【0009】
また、他の実施の形態では、複数の無線端末と、前記無線端末とネットワークを介して接続される表示装置と、前記表示装置とネットワークを介して接続されるコンテンツサーバと、を有する表示システムであって、前記表示装置は、表示画面を表示する表示部と、ネットワークを介して接続される前記コンテンツサーバから、所定の条件をクリアしなければ取得できない第1のコンテンツを取得する権限を有する第1の無線端末が接続されているかを識別する識別部と、前記識別部により前記第1の無線端末が接続されていることが識別された場合に、前記第1のコンテンツを取得するための入力を受け付ける第1の表示画面を前記表示部に表示させる表示制御部とを有する。
【0010】
また、他の実施の形態では、複数の無線端末と接続可能な表示装置における表示方法であって、識別部が、ネットワークを介して接続されるコンテンツサーバから、所定の条件をクリアしなければ取得できない第1のコンテンツを取得する権限を有する第1の無線端末が接続されているかを識別する識別ステップを有する。また、表示制御部が、前記識別部により前記第1の無線端末が接続されていることが識別された場合に、前記第1のコンテンツを取得するための入力を受け付ける第1の表示画面を表示部に表示させる表示制御ステップを有する。
【発明の効果】
【0011】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0012】
本発明の一実施の形態によれば、コンテンツの取得を制限するのに必要な手間を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施の形態1における表示システムの構成例の概要を示す図である。
図2】実施の形態1における表示システムが有する表示装置の構成例の概要を示す図である。
図3】実施の形態1における、表示装置が有する表示部に表示される表示画面の例を示す図である。(a)は、親端末のみが表示装置に接続されている場合の表示画面の例を示し、(b)は、子端末のみが表示装置に接続されている場合の表示画面の例を示し、(c)は、親端末と子端末とが表示装置に接続されている場合の表示画面の例を示す。
図4】実施の形態1における全体処理の概要を示す図である。
図5】実施の形態2における、表示装置が有する表示部に表示される表示画面の例を示す図である。(a)は、第2子端末のみが表示装置に接続されている場合の表示画面の例を示し、(b)は、第1子端末と第2子端末とが表示装置に接続されている場合の表示画面の例を示し、(c)は、親端末と第1子端末と第2子端末とが表示装置に接続されている場合の表示画面の例を示す。
図6】実施の形態2における全体処理の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0015】
(実施の形態1)
<システム構成>
図1は、実施の形態1における表示システム10の構成例の概要を示す図である。図1に示されるように、表示システム10は、複数の無線端末(スマートフォン、タブレット端末など)101と、表示装置(テレビ、パーソナルコンピュータなど)105と、コンテンツサーバ104と、リモコン103とを有する。各無線端末101とコンテンツサーバ104と表示装置105とは、無線通信(WiFi(登録商標)(Wireless Fidelity)102や、IEEE.11xなどの各種無線LAN(Local Area Network)や、NFC(Near Field Communication)や、Bluetooth(登録商標)や、有線LANなど)などを介して相互に接続される。また、リモコン103は、表示装置105とネットワーク(無線通信)を介して接続される。
【0016】
コンテンツサーバ104は、インターネット環境においてコンテンツ(例えば、映像(動画)を視聴するための視聴データや、ゲームなどをプレーするためのアプリケーションや、書籍を閲覧するための画像データなど)を配信するサーバシステムである。コンテンツには、所定の条件をクリアしなければ取得できないコンテンツである第1のコンテンツ(例えば、18歳未満のユーザへの視聴を禁止するコンテンツや、課金しなければ視聴できないコンテンツ)がある。また、コンテンツには、所定の条件をクリアしなくても自由に取得できる第2のコンテンツがある。そして、図1に示されるような環境設定により、各無線端末101や表示装置105によって取得された各種コンテンツが表示装置105で視聴できる。
【0017】
各無線端末101は、表示装置105を介すことなく、コンテンツサーバ104に接続可能である。また、各無線端末101は、表示装置105へコンテンツの取得を指示する。そして、コンテンツの取得を指示された表示装置105は、コンテンツサーバ104からコンテンツを取得する。これによって、実際にコンテンツを取得するのは表示装置105であるため、コンテンツを取得する際に各無線端末101に処理負担がかからない構成となっている。
【0018】
また、各無線端末101には、予め専用アプリケーション(表示装置105のリモコンとして無線端末101を利用可能にするためのアプリケーション)がダウンロードされている。そして、無線端末101の専用アプリケーションが実行された後に、無線端末101は、SSID(Service Set Identifier)と、パスワードと、後述する表示装置105の表示モードとの入力を受け付ける。これによって、無線端末101は、無線通信102を介して表示装置105に接続し、表示装置105との間で通信可能になる。そして、無線端末101は、リモコンとして表示装置105を操作可能になる。
【0019】
ここで、表示装置105の表示モードとしては、フルアクセスモードと、閲覧モードとがある。フルアクセスモードが設定されている場合、表示装置105は、第1のコンテンツを取得するための入力と、第2のコンテンツを取得するための入力とを受け付ける第1の表示画面(後述、図3(a)、(c))を表示する。一方、閲覧モードが設定されている場合、表示装置105は、第1のコンテンツを取得するための入力を受け付けず、第2のコンテンツを取得するための入力を受け付ける第2の表示画面(後述、図3(b))を表示する。
【0020】
コンテンツサーバ104から第1のコンテンツを取得する権限を有する第1の無線端末(以下、親端末と呼ぶ場合がある)が接続されている場合、表示装置105の表示モードは、フルアクセスモードが設定される。一方で、親端末が接続されておらず、コンテンツサーバ104から第1のコンテンツを取得する権限を有さない第2の無線端末(以下、子端末と呼ぶ場合がある)が接続されている場合、表示装置105の表示モードは、閲覧モードが設定される。
【0021】
無線端末101の専用アプリケーションが実行された後に、各無線端末101が、SSIDとパスワードと表示モードとの入力を受け付けることで、表示装置105の管理下にある無線端末101を識別するための無線端末IDごとの表示モードが表示装置105に登録される。ここで、無線端末101を識別するための無線端末IDとしては、無線端末のIP(Internet Protocol)アドレスなどである。なお、無線端末IDの入力をユーザから受け付けるようにしても良い。
【0022】
無線端末101は、入力を受け付けた無線端末IDと表示モードとを表示装置105へ送信する。その後、表示装置105は、無線端末101から送信された無線端末IDと表示モードとを対応付けて記憶する。これによって、無線端末を識別するための無線端末IDごとの表示モードが表示装置105に登録される。
【0023】
例えば、家庭内において、自宅に設置される表示装置105には、両親が所有する無線端末101の無線端末IDと表示モード(フルアクセスモード)とが登録され、子供が所有する無線端末101の無線端末IDと表示モード(閲覧モード)とが登録される。
【0024】
無線端末101は、自らに記憶されているコンテンツを表示装置105に表示させるための入力を受け付ける。コンテンツを表示させるための入力を受け付けると、無線端末101は、コンテンツが存在する所在地を特定するためのURL(Uniform Resource Locator)や、無線端末101のアカウント情報(電話番号とパスワード)や、コンテンツの購入履歴を含む要求信号を表示装置105へ送信する。
【0025】
表示装置105は、無線端末101から送信される要求信号に含まれるURLにアクセスすることでコンテンツを取得し、取得したコンテンツを表示(再生)する。なお、例えば、コンテンツが課金をしなければ取得できない場合、表示装置105は、要求信号に含まれるアカウント情報や購入履歴などを用いてコンテンツサーバ104にアクセスし、対応するコンテンツを取得する。
【0026】
表示装置105は、表示装置105が設置されている場所の近傍(例えば、表示装置105から10メートル以内の範囲)に無線端末101が存在する場合に、無線端末101と無線通信102を介して接続される。例えば、外出していたユーザが帰宅することで、帰宅したユーザが所有する無線端末101が、表示装置105の所定範囲内に存在するようになると、無線通信102を介して無線端末101と表示装置105とが接続される。
【0027】
表示装置105は、接続された無線端末101の無線端末IDを無線端末101から取得する。そして、表示装置105は、無線端末101から取得した無線端末IDと対応する、予め登録されている表示モードを参照し、参照した表示モードに基づく表示画面を表示する。
【0028】
<表示装置構成>
図2は、実施の形態1における表示システムの表示装置105の構成例の概要を示す図である。図2に示されるように、表示装置105は、通信部201と、認証部202と、識別部203と、登録部204と、表示制御部205と、表示部206とを有する。
【0029】
通信部201は、無線端末101から送信される要求信号を受信し、受信した要求信号に応じた処理を実行する。コンテンツの取得を指示する要求信号を受信した場合、通信部201は、無線通信を介してコンテンツサーバ104にアクセスし、コンテンツを取得する。また、コンテンツの視聴を指示する要求信号を受信した場合、通信部201は、無線通信を介してコンテンツサーバ104からコンテンツを取得し、取得したコンテンツを再生する。なお、コンテンツの視聴を指示する要求信号を受信した場合、通信部201は、自らに記憶されているコンテンツを再生するようにしても良い。
【0030】
認証部202は、無線端末101から送信されるSSIDとパスワードとに基づき、無線端末101を認証する。認証部202は、認証した無線端末101の無線端末IDと表示モードとを、登録部204に入力する。
【0031】
登録部204は、認証部202により認証された無線端末101の端末情報(無線端末IDと、表示モード)を登録する。これによって、リモコンとして利用できる親端末の端末情報が登録される。また、表示装置105のリモコンとして登録をした無線端末101を自動的に、その表示装置105に対する親端末として登録できる。なお、親端末として登録可能な台数は、1台に限らず、複数であっても良い。
【0032】
識別部203は、ネットワークを介して接続されるコンテンツサーバ104から第1のコンテンツを取得する権限を有する親端末が接続されているかを識別する。より詳細には、識別部203は、現在接続されている無線端末101の無線端末IDが、登録部204によって、親端末(表示モードがフルアクセスモード)として登録されているか否かを判定する。これによって、識別部203は、親端末として登録されている無線端末101を識別する。すなわち、識別部203は、表示モードがフルアクセスモードである無線端末101を親端末として認識する。識別部203は、親端末として登録されていると識別した無線端末IDを表示制御部205に入力する。
【0033】
親端末として複数の無線端末101が登録されている場合、認証部202は、登録されている無線端末101の優先順位を決定する。例えば、認証部202は、親端末として登録されている複数の無線端末101のうち、最初に登録された無線端末101の無線端末IDを、親端末の無線端末IDとして登録部204に入力する。
【0034】
無線端末101には、親端末と、コンテンツサーバ104からコンテンツを取得する権限を有さない第2の無線端末とがある。そして、識別部203は、親端末が接続されておらず、第2の無線端末である子端末が接続されているかを識別する。また、識別部203は、表示装置105に操作指示を送信した無線端末101を識別する。
【0035】
表示制御部205は、識別部203の識別結果に応じた表示モードを設定する。より詳細には、識別部203により親端末が接続されておらず子端末が接続されていることが識別された場合に、表示制御部205は、表示モードとして閲覧モードを設定する。一方、識別部203が、親端末が接続されていることを認識した場合、表示制御部205は、表示モードとしてフルアクセスモードを設定する。
【0036】
また、表示制御部205は、識別部203により親端末と子端末とが接続されていることが識別された場合に、表示モードとしてフルアクセスモードを設定する。そして、表示制御部205は、フルアクセスモードに基づく表示画面(後述、図3(a)、(c))を表示部206に表示させる。
【0037】
なお、表示制御部205は、フルアクセスモードに基づくサムネイル画面を表示画面の表示部206の一部に表示するようにしても良い。また、無線端末101から送信される表示画面の切替えを要求する要求信号を、表示装置105が受信した場合に、表示制御部205が、フルアクセスモードに基づく表示画面(後述、図3(a)、(c))を表示部206に表示させるようにしても良い。
【0038】
また、表示制御部205は、操作指示を送信した無線端末101が子端末であると識別された場合に、表示モードとして閲覧モードを設定する。そして、表示制御部205は、閲覧モードに基づく表示画面(後述、図3(b))を表示部206に表示させる。
【0039】
なお、表示制御部205は、閲覧モードに基づくサムネイル画面を表示画面の表示部206の一部に表示するようにしても良い。また、無線端末101から送信される表示画面の切替えを要求する要求信号を表示装置105が受信した場合に、表示制御部205が、閲覧モードに基づく表示画面(後述、図3(b))を表示部206に表示させるようにしても良い。
【0040】
上述したように、接続されている無線端末IDの表示モードに応じて、表示制御部205が、表示モード(フルアクセスモード、閲覧モード)を切り替える。これによって、親端末以外の無線端末101が、コンテンツの新規取得や新規サービス契約等を行うことを禁止できる。
【0041】
以下、フルアクセスモードの表示画面と閲覧モードの表示画面とについて、図3(a)〜(c)を用いて詳細に説明する。図3(a)〜(c)は、実施の形態1における、表示装置105の表示部206に表示される表示画面の例を示す図である。(a)は、親端末401のみが表示装置105に接続されている場合の表示画面の例を示し、(b)は、子端末402のみが表示装置105に接続されている場合の表示画面の例を示し、(c)は、親端末401と子端末402とが表示装置105に接続されている場合の表示画面の例を示す。
【0042】
図3(a)、(c)に示されるように、親端末401、または親端末401および子端末402が接続されている場合、表示モードとして、フルアクセスモードが設定され、表示装置105は、フルアクセスモードに基づく第1の表示画面を表示部206に表示する。フルアクセスモードが設定されている場合、表示装置105は、第1のコンテンツをコンテンツサーバ104から取得することを指示する入力を受け付ける第1コンテンツ取得ボタン301と、子端末402に記憶されている第2のコンテンツをコンテンツサーバ104から取得することを指示する入力を受け付ける第2コンテンツ取得ボタン302と、を含む第1の表示画面を表示部206に表示する。
【0043】
親端末401または子端末402を介して第2コンテンツ取得ボタン302が入力を受け付けると、表示装置105は、親端末401または子端末402に記憶されている第2のコンテンツ(親端末401または子端末402がコンテンツサーバ104から取得した第2のコンテンツ)を、コンテンツサーバ104から取得する。より詳細には、親端末401または子端末402を介して第2コンテンツ取得ボタン302が入力を受け付けると、操作されている親端末401または子端末402は、取得したいコンテンツが記憶されているウェブサイトのアドレス(URL)を表示装置105に送信する。その後、表示装置105は、送信されたウェブサイトのアドレスにアクセスすることで、コンテンツサーバ104から第2のコンテンツを取得する。そして、表示装置105は、コンテンツサーバ104から取得した第2のコンテンツを表示部206に表示する。
【0044】
また、図3(a)、(c)に示されるように、親端末401、または親端末401および子端末402が接続されている場合、表示装置105は、親端末401を介して第1コンテンツ取得ボタン301が入力を受け付けることで、第1のコンテンツ(親端末401には記憶されていないコンテンツ)をコンテンツサーバ104から取得できる。より詳細には、親端末401を介して第1コンテンツ取得ボタン301が入力を受け付けると、親端末401は、取得したい第1のコンテンツが記憶されているウェブサイトのアドレス(URL)と、親端末401の無線端末IDとパスワードとを表示装置105に送信する。表示装置105は、親端末401から送信された無線端末IDとパスワードとを用いて、ウェブサイトのアドレスにアクセスすることで、コンテンツサーバ104から第1のコンテンツを取得する。そして、表示装置105は、取得した第1のコンテンツを表示部206に表示する。
【0045】
また、表示装置105はコンテンツサーバ104から取得した第1のコンテンツを親端末401に送信する。そして、親端末401は、取得した第1のコンテンツを記憶する。なお、表示装置105が、コンテンツサーバ104から取得した第1のコンテンツを記憶するようにしても良い。
【0046】
また、親端末401のみが表示装置105に接続されている場合、ペアレンタルコントロールがオフされる。そして、表示装置105の表示制御部205は、子供に悪影響を及ぼす可能性があるサービスやコンテンツ(例えば、性的表現や暴力的表現などを含むサービスやコンテンツ)が表示部206に表示されるようにする。これによって、親端末401を表示装置105に接続するだけで、ペアレンタルコントロールをオフにできる。
【0047】
図3(b)に示されるように、子端末402のみが表示装置105に接続されている場合、ペアレンタルコントロールがオンされる。そして、表示装置105の表示制御部205は、子供に悪影響を及ぼす可能性があるサービスやコンテンツが表示部206に表示されないようにする。これによって、子端末402を表示装置105に接続するだけで、ペアレンタルコントロールをオンにし、視聴制限できる。
【0048】
また、図3(b)に示されるように、子端末402のみが接続されている場合、閲覧モードに基づく第2の表示画面が表示される。そして、表示装置105は、子端末402に記憶されている第2のコンテンツをコンテンツサーバ104から取得することを指示する入力を受け付ける第2コンテンツ取得ボタン302のみを含む第2の表示画面を表示部206に表示する。この場合、表示装置105は、子端末402に記憶されている第2のコンテンツを、コンテンツサーバ104から取得できる。
【0049】
一方で、閲覧モードが設定されている場合、表示画面には、第1コンテンツ取得ボタン301が含まれない。そのため、閲覧モードが設定されている場合、表示装置105は、第1のコンテンツをコンテンツサーバ104から取得するための入力を受け付けることができない。
【0050】
なお、表示装置105は、無線端末101に、閲覧モードに基づく第2の表示画面を表示させるようにしても良い。この場合、無線端末101は、表示装置105に表示モードまたは無線端末101の接続状況を要求する。そして、無線端末101は、表示装置105から取得した表示モードまたは、無線端末101の接続状況から特定される表示モードに基づく表示画面を表示する。さらに、この場合、親端末と子端末とに同じ表示モードに基づく表示画面を表示させてもいい。また、親端末については、フルアクセスモードに基づく第1の表示画面を表示させ、子端末については閲覧モードに基づく第2の表示画面を表示させても良い。
【0051】
<全体処理>
図4は、実施の形態1における全体処理の概要を示す図である。
【0052】
まず、S401にて、無線端末101と表示装置105との間の通信が確立する。これによって、無線端末101が、表示装置105に接続される。
【0053】
次に、S402にて、表示装置105の識別部203は、S401にて接続された無線端末101の無線端末IDが登録部204によって親端末として登録されているか否かを判定する。識別部203が、無線端末IDが親端末として登録されていないと判定する場合(S402−No)、S404へ進む。一方、識別部203が、無線端末IDが親端末として登録されていると判定する場合(S402−Yes)、S403へ進む。
【0054】
次に、S403にて、表示制御部205は、表示モードとしてフルアクセスモードを設定する。
【0055】
S402にてNoだった場合、S404にて、表示制御部205は、表示モードとして閲覧モードを設定する。
【0056】
<実施の形態1の効果>
以上説明した実施の形態1によれば、表示制御部205が、識別部203により第1の無線端末が接続されていることが識別された場合に、第1のコンテンツを取得するための入力を受け付ける第1の表示画面を表示部206に表示させることで、コンテンツの取得を制限するのに必要な手間が減少する。すなわち、無線端末101の専用アプリケーションが実行された後に、SSIDとパスワードと表示モードである旨を設定するだけで、コンテンツの取得を制限できる。さらに、ユーザ側におけるルール設定の単純化と、利便性向上を図ることができる。
【0057】
(実施の形態2)
実施の形態2の無線端末101には、コンテンツサーバ104から第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを取得する権限を有する第1の無線端末と、コンテンツサーバ104から第1のコンテンツを取得する権限を有さず、第2のコンテンツを取得する権限を有する第2の無線端末(以下、第1子端末と呼ぶ場合がある)と、第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを取得する権限を有さない第3の無線端末(以下、第2子端末と呼ぶ場合がある)とがある点で、実施の形態1と異なる。なお、親端末501は、例えば、両親により所有される。また、第1子端末502は、例えば、12歳以上の子供や青年により所有される。また、第2子端末は、例えば、12歳未満の子供により所有される。
【0058】
また、実施の形態2では、表示モードとして、フルアクセスモードと閲覧モードとに加え、さらに、第1のコンテンツと第2のコンテンツとの取得を禁止するマスクモードがある点で、実施の形態1と異なる。
【0059】
また、実施の形態2の表示制御部205は、識別部203により親端末および第1子端末が接続されておらず、第2子端末が接続されていることが識別された場合に、第1のコンテンツを取得するための入力と、所定の条件をクリアしなくても取得できる第2のコンテンツを取得するための入力とを受け付けない表示画面を表示部206に表示させる点で異なる。以下、本実施の形態1と異なる点を主に説明する。
【0060】
<表示画面>
図5は、実施の形態2における、表示装置105の表示部206に表示される表示画面の例を示す図である。(a)は、第2子端末503のみが表示装置105に接続されている場合の表示画面の例を示し、(b)は、第1子端末502と第2子端末503とが表示装置105に接続されている場合の表示画面の例を示し、(c)は、親端末501と第1子端末502と第2子端末503とが表示装置105に接続されている場合の表示画面の例を示す。
【0061】
図5(a)に示されるように、第2子端末503のみが表示装置105に接続されている場合、マスクモードが設定され、さらに、ペアレンタルコントロールがオンされる。そして、マスクモードが設定されている場合、表示装置105は、第1のコンテンツを取得するための入力を受け付ける第1コンテンツ取得ボタン301と、所定の条件をクリアしなくても取得できる第2のコンテンツを取得するための入力を受け付ける第2コンテンツ取得ボタン302とを含まない表示画面を表示する。
【0062】
また、無線端末(親端末501と第1子端末502と第2子端末503とのいずれか)101が一台だけ表示装置105に接続されている場合には、表示装置105の表示部206は、接続されている無線端末101に記憶されている個人スケジュール512を表示する。図5(a)に示される例では、表示装置105の表示部206は、第2子端末503に記憶されている個人スケジュール512を表示する。
【0063】
次に、図5(b)に示されるように、親端末501が接続されておらず、第1子端末502が接続されている場合には、閲覧モードが設定される。また、ペアレンタルコントロールがオンされる。
【0064】
また、二台以上の無線端末101が表示装置105に接続されている場合には、表示装置105の表示部206は、第2子端末503に記憶されている個人スケジュール512を表示する。なお、二台以上の無線端末101が表示装置105に接続されている場合には、表示装置105の表示部206は、親端末501の所有者と第1子端末502の所有者と第2子端末503の所有者とで共有される共有スケジュール511のみを表示するようにしても良い。また、第1子端末502と第2子端末503とが接続されている場合には、表示装置105の表示部206は、共有スケジュール511と、第2子端末503に記憶されている個人スケジュール512とを表示するようにしても良い。
【0065】
次に、図5(c)に示されるように、親端末501が表示装置105に接続されている場合には、フルアクセスモードが設定される。
【0066】
また、親端末501と第1子端末502と第2子端末503とが表示装置105に接続されている場合には、表示装置105の表示部206は、共有スケジュール511を表示する。なお、親端末501、第1子端末502、第2子端末503以外の無線端末(例えば、家族以外の者が所有する無線端末)101が接続した場合には、共有スケジュール511および個人スケジュール512との表示を禁止するようにしても良い。
【0067】
<全体処理>
図6は、実施の形態2における全体処理の概要を示す図である。
【0068】
まず、S601にて、無線端末101と表示装置105との間の通信が確立する。これによって、無線端末101が、表示装置105に接続される。
【0069】
次に、S602にて、表示装置105の識別部203は、S601にて接続された無線端末101の登録順位が1位か否かを判定する。識別部203が、無線端末101の登録順位が1位でないと判定する場合(S602−No)、S604へ進む。一方、識別部203が、S601にて接続された無線端末101の登録順位が1位であると判定する場合(S602−Yes)、S603へ進む。
【0070】
なお、S602にて、識別部203が、S601にて接続された無線端末101が親端末か否かを識別するようにしても良い。この場合、識別部203が、接続された無線端末101が親端末でないと判定する場合、S604へ進む。また、識別部203が、接続された無線端末101が親端末であると判定する場合、S603へ進む。
【0071】
次に、S603にて、表示制御部205は、S601にて接続された無線端末101の表示モードとして、フルアクセスモードを設定する。
【0072】
S602にてNoだった場合、S604にて、識別部203は、S601にて接続された無線端末101の登録順位が予め設定されているA(所定順位)以下であるか否かを判定する。識別部203が、無線端末101の登録順位がA以下ではないと判定する場合(S604−No)、S606へ進む。一方、識別部203は、無線端末101の登録順位がA以下であると判定する場合(S604−Yes)、S605へ進む。
【0073】
なお、S604にて、識別部203は、親端末が接続されておらず、第1子端末が接続されているかを識別するようにしても良い。この場合、識別部203が、親端末が接続されておらず、第1子端末が接続されていることを識別した場合、S606へ進む。一方、識別部203が、親端末および第1子端末が接続されておらず、第2子端末が接続されていると識別した場合、S605へ進む。
【0074】
次に、S605にて、表示制御部205は、S601にて接続された無線端末101の表示モードとして、閲覧モードを設定する。
【0075】
一方、S604にてNoだった場合、S606にて、識別部203は、S601にて接続された無線端末101の表示モードとして、マスクモードを設定する。
【0076】
なお、実施の形態2では、表示モードとして三つのモードが存在するが、これに限定されることはなく、四つ以上のモードに細分化しても良い。
【0077】
<実施の形態2の効果>
以上説明した本実施の形態2によれば、表示制御部205が、識別部203により第1の無線端末および第2の無線端末が接続されておらず第3の無線端末が接続されていることが識別された場合に、第1のコンテンツを取得するための入力と、第2のコンテンツを取得するための入力とを受け付けない第3の表示画面を表示部206に表示させることで、コンテンツの視聴を制限するのに必要な手間を削減できる。また、必要な手間を削減しつつ、ユーザ毎のサービス提供レベルを細分化して自動で設定できる。
【0078】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0079】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【符号の説明】
【0080】
101…無線端末、102…無線通信、103…リモコン、104…コンテンツサーバ、105…表示装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6