(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の交流電源において発生させた交流は、前記第2の交流電源において発生させた交流よりも、電圧の振幅が小さいことを特徴とする請求項1に記載の静電センサ。
前記検出回路の数は、前記第1の電極群の電極の数、または、前記第2の電極群の電極の数よりも少ないことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の静電センサ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0011】
〔第1の実施の形態〕
最初に、格子状の電極パターンを有している静電容量方式のタッチセンサにおける位置検出方法について説明する。格子状の電極パターンを有している静電容量方式のタッチセンサは、
図1に示されるように、X方向の電極11〜15と、Y方向の電極21〜25とにより形成されている。X方向の電極11〜15は複数のダイヤ状の電極パターンがX方向に沿って連結されており、長手方向がX方向となっており、Y方向の電極21〜25は複数のダイヤ状の電極パターンがY方向に沿って連結されており、長手方向がY方向となっている。X方向の電極11〜15は、Y方向に沿って順に配置されており、Y方向の電極21〜25は、X方向に沿って順に配置されており、X方向の電極11〜15のダイヤ状の電極パターン間の上には、Y方向の電極21〜25のダイヤ状の電極パターンが形成されている。
【0012】
尚、一般的には、X方向の電極11〜15は、Y方向に配列されておりY座標を検出するものであるため、Y電極と呼ばれる場合があり、Y方向の電極21〜25は、X方向に配列されておりX座標を検出するものであるため、X電極と呼ばれる場合があるが、便宜上、X方向の電極11〜15及びY方向の電極21〜25として説明する。また、本願においては、X方向の電極11〜15を第1の電極群における電極と記載し、Y方向の電極21〜25を第2の電極群における電極と記載する場合がある。また、X方向とはX軸方向に沿った方向であり、Y方向とはY軸方向に沿った方向であり、X方向とY方向は直交している。タッチセンサの平面に平行な面はXY面であり、タッチセンサの平面に垂直な方向、即ち、XY面に垂直な方向がZ方向となる。
【0013】
上記のような、X方向の電極11〜15とY方向の電極21〜25とが交差する部分については、X方向の電極11〜15が下、Y方向の電極21〜25が上となるように形成されており、この交差している部分では、X方向の電極11〜15とY方向の電極21〜25との間は、空間、または、不図示の絶縁膜が形成されており、X方向の電極11〜15とY方向の電極21〜25とは絶縁されている。
【0014】
図1に示すタッチセンサでは、各々のX方向の電極11〜15、及び、各々のY方向の電極21〜25は、駆動検出部30に接続されており、駆動検出部30による制御により、各々のX方向の電極11〜15、及び、各々のY方向の電極21〜25に交流電圧を印加することができる。
【0015】
このタッチセンサによる指等の位置検出を行う際には、最初に、
図2に示すように、X方向の電極11〜15に交流電圧を印加する(網点部)。この際、Y方向の電極21〜25には電圧が印加されていないフローティング状態にあるか、接地電位等に接続されている。
図3は、
図2における一点鎖線2A−2Bにおいて切断した断面図である。この状態においては、X方向の電極11〜15に交流電圧が印加されており、
図3の破線に示すようなX方向の電極12等の面に対し略垂直方向に向かう電気力線が生じている。このように、X方向の電極11〜15において電界が生じているため、被検出物である指100等をタッチセンサに近づけた場合に、指100等と電極パターンとの間にコンデンサが形成され、指100等に最も近い電極パターンを有する電極に、最も多くの電流が流れる。従って、X方向の電極11〜15のうち最も多く電流が流れた電極を特定することにより、指100等のY座標の位置を特定することができる。
【0016】
次に、
図4に示すように、Y方向の電極21〜25に交流電圧を印加する(網点部)。この際、X方向の電極11〜15には電圧が印加されていないフローティング状態にあるか、接地電位等に接続されている。この状態においては、Y方向の電極21〜25に交流電圧が印加されており、Y方向の電極21〜25の面に対し略垂直方向に向かう電気力線が生じている。このように、Y方向の電極21〜25において電界が生じているため、指100等をタッチセンサに近づけた場合に、指100等と電極パターンとの間にコンデンサが形成され、指100等に最も近い電極パターンを有する電極に、最も多くの電流が流れる。従って、Y方向の電極21〜25のうち最も多く電流が流れた電極を特定することにより、指100等のX座標の位置を特定することができる。
【0017】
このように、X方向の電極11〜15への交流電圧の印加、Y方向の電極21〜25への交流電圧の印加を繰り返すことにより、指100等の位置を連続して検出することができ、指100等の動きを知ることができる。
【0018】
ところで、
図1に示されるタッチセンサにおいては、
図3に示されるように、交流電圧が印加されているX方向の電極12等から、X方向の電極12等に最も近接しているダイヤ状の電極パターンを有するY方向の電極21、22に向かう電気力線の成分が生じている。このため、電界分布が弱くなり検出感度が低下したり、X方向の電極12のダイヤ状の電極パターンの周辺では、等電位面が大きく曲げられるため、指向性が良好ではなく、検出位置の精度が低下する。よって、より検出感度が高く、位置検出の精度の高いタッチセンサが求められている。
【0019】
(タッチセンサ)
次に、第1の実施の形態における静電センサであるタッチセンサについて説明する。本実施の形態におけるタッチセンサは、
図5に示されるように、各々のX方向の電極11〜15、及び、各々のY方向の電極21〜25には、駆動検出部130に接続されており、各々のX方向の電極11〜15、及び、各々のY方向の電極21〜25の双方に交流電圧が印加される。
【0020】
図6に示されるように、駆動検出部130の内部には、制御部131、複数の検出回路140、141、・・・、149、シールド駆動回路150等を有している。検出回路140、141、・・・、149は、X方向の電極11〜15、及び、Y方向の電極21〜25のうちから選択された電極に、各々交流電圧を印加するとともに、流れる電流を計測するためのものである。また、シールド駆動回路150は、X方向の電極11〜15、及び、各々のY方向の電極21〜25のうち選択されていない電極に交流電圧を印加するためのものである。
【0021】
具体的には、検出回路140は、交流電源140a、アンプ140b、電流計140cを有しており、交流電源140aにおいて発生した交流をアンプ140bにより所望の振幅に増幅し、電流計140cを介して供給する。検出回路141、・・・、149についても同様であり、検出回路141、・・・、149は、各々、交流電源141a、・・・、149a、アンプ141b、・・・、149b、電流計141c、・・・、149cを有しており、交流電源141a、・・・、149aにおいて発生した交流をアンプ141b、・・・、149bにより所望の振幅に増幅し、電流計141c、・・・、149cを介して供給する。本願においては、電流計140c、141c、・・・、149cを電流測定部と記載する場合がある。検出回路140、141、・・・、149はこの形式に限定されるものではなくオペアンプを使用したチャージアンプ等を用いても良い。
【0022】
また、シールド駆動回路150は、交流電源150a、アンプ150bを有しており、交流電源150aにおいて発生した交流をアンプ150bにより所望の振幅に増幅し、供給する。尚、交流電源140a、141a、・・・、149aにおいて発生させた交流と、交流電源150aにおいて発生した交流とは、同じ周波数であって、同位相である。本願においては、交流電源140a、141a、・・・、149aを第1の交流電源と記載し、交流電源150aを第2の交流電源と記載する場合がある。
【0023】
X方向の電極11〜15及びY方向の電極21〜25は、駆動検出部130と接続されているが、駆動検出部130の内部ではこれらの電極と、検出回路140、141、・・・、149、または、シールド駆動回路150と接続するためのスイッチが各々設けられている。具体的には、これらの電極と検出回路140、141、・・・、149とを接続するためのスイッチ160a、161a、・・・、169aと、これらの電極とシールド駆動回路150とを接続するためのスイッチ160b、161b、・・・、169bが設けられている。これらのスイッチは、スイッチ160a、161a、・・・、169aが閉じているときは、対応するスイッチ160b、161b、・・・、169bが開き、スイッチ160a、161a、・・・、169aが開いているときは、対応するスイッチ160b、161b、・・・、169bが閉じる。
【0024】
例えば、X方向の電極11には、スイッチ160aとスイッチ160bが接続されており、スイッチ160aには検出回路140が接続されており、スイッチ160bにはシールド駆動回路150が接続されている。スイッチ160aが閉じると、X方向の電極11は検出回路140に電気的に接続され、検出回路140より交流電圧が印加され、X方向の電極11に流れる電流を電流計140cにより電流を測定することができる。この際、スイッチ160bは開いている。
【0025】
本実施の形態におけるタッチセンサにより指等の位置検出をする際には、最初に、
図7に示すように、X方向の電極11〜15は、対応する検出回路140、141等に接続するとともに、Y方向の電極21〜25は、シールド駆動回路150に接続する。この状態においては、X方向の電極11〜15に交流電圧が印加されるとともに、Y方向の電極21〜25にも交流電圧が印加される。本願においては、検出回路140、141等に接続された電極を選択された電極と記載し、検出回路140、141等には接続されず、シールド駆動回路150に接続された電極を非選択の電極と記載する場合がある。
図8は、
図7における一点鎖線7A−7Bにおいて切断した断面図である。
【0026】
この状態においては、X方向の電極11〜15及びY方向の電極21〜25には交流電圧が印加されており、
図8の破線に示すようなX方向の電極12等及びY方向の電極21、22等の面に対し略垂直方向に向かう電気力線が生じている。このように、X方向の電極11〜15、Y方向の電極21〜25の双方において電界が生じているため、指100等をタッチセンサに近づけた場合に、指100等と電極パターンとの間にコンデンサが形成され、指100等に最も近い電極パターンを有する電極に、最も多くの電流が流れる。X方向の電極11〜15は検出回路140、141等に接続されているため、X方向の電極11〜15のうち最も多く電流が流れた電極を特定することにより、指100等のY座標の位置を特定することができる。
【0027】
本実施の形態においては、
図8に示されるように、X方向の電極12と隣り合うY方向の電極21、22にも同じ振幅の交流電圧が印加されているため、X方向の電極12等から、Y方向の電極21、22等に向かう電気力線はなく、電気力線の密度は高く、検出感度を向上させることができる。また、X方向の電極12のダイヤ状の電極パターンの周辺において、等電位面が大きく曲げられることはないため、指向性が高く、検出位置の精度を向上させることができる。
【0028】
次に、
図9に示すように、Y方向の電極21〜25は、対応する検出回路149等に接続するとともに、X方向の電極11〜15は、シールド駆動回路150に接続する。この状態においては、X方向の電極11〜15に交流電圧が印加されるとともに、Y方向の電極21〜25にも交流電圧が印加される。よって、X方向の電極11〜15及びY方向の電極21〜25には交流電圧が印加されており、X方向の電極11〜15及びY方向の電極21〜25の面に対し略垂直方向に向かう電気力線が生じている。このように、X方向の電極11〜15、Y方向の電極21〜25において電界が生じているため、指100等をタッチセンサに近づけた場合に、指100等と電極パターンとの間にコンデンサが形成され、指100等に最も近い電極パターンを有する電極に、最も多くの電流が流れる。Y方向の電極21〜25は検出回路149等に接続されているため、Y方向の電極21〜25のうち最も多く電流が流れた電極を特定することにより、指100等のX座標の位置を特定することができる。
【0029】
従って、本実施の形態におけるタッチセンサにおいては、X方向の電極11〜15及びY方向の電極21〜25より選択された電極は検出回路に接続され、検出回路に接続されなかった電極、即ち、非選択の電極はシールド駆動回路に接続され、このことを繰り返す。即ち、駆動検出部130においては、制御部131における制御に基づき、X方向の電極11〜15とY方向の電極21〜25のうち、検出回路に接続される選択された電極を順次選択して、検出回路と接続する。これにより、指100等の位置を連続して検出することができ、指100等の動きを知ることができる。尚、本実施の形態においては、
図7に示される状態と、
図9に示される状態とが繰り返されるが、この繰り返し周期は、2kHz〜5kHzである。
【0030】
よって、本実施の形態におけるタッチセンサにおいては、
図1に示されるタッチセンサに比べて、電気力線の密度が高く、検出感度を向上させることができる。また、X方向の電極11〜15のダイヤ状の電極パターン、Y方向の電極21〜25のダイヤ状の電極パターンよりZ方向に向かう電気力線が多いため、指向性が高く、検出位置の精度を向上させることができる。
【0031】
また、
図1に示されるタッチセンサでは、X方向の電極11〜15とY方向の電極21〜25との間に、水滴等が付着した場合、指100による操作によるものと誤検出される場合がある。しかしながら、本実施の形態においては、X方向の電極11〜15とY方向の電極21〜25とは同じ振幅の交流電圧が印加されており、X方向の電極11〜15とY方向の電極21〜25とは等電位であるため、X方向の電極11〜15とY方向の電極21〜25との間に、水滴等が付着した場合であっても、水滴の付着が指100による操作によるものと誤検出されることを防ぐことができる。
【0032】
以上、本実施の形態におけるタッチセンサは、
図1に示す構造のタッチセンサよりも、感度、指向性、水による誤検出の防止の効果が高くなる。この結果を表1に示す。
【0034】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態におけるタッチセンサの駆動方法について説明する。本実施の形態は、
図5に示されるタッチセンサの駆動方法であって、X方向の電極やY方向の電極よりも駆動回路の数が少ない場合における駆動方法である。例えば、タッチセンサにおけるX方向の電極11〜15が5本、Y方向の電極21〜25が5本である場合に、制御部に設けられている駆動回路の数が4つの場合等である。この場合、すべてのX方向の電極11〜15に同時に駆動電極を接続することができず、また、すべてのY方向の電極21〜25に同時に駆動電極を接続することができない。
【0035】
具体的には、
図10に示すように、駆動検出部230には、X方向の電極11〜15やY方向の電極21〜25の数よりも少ない4つの検出回路140、141、142、143とシールド駆動回路150が設けられている。駆動検出部230内には、制御部131が設けられており、駆動検出部230における様々な制御を行うことができる。
【0036】
本実施の形態においては、駆動検出部230内には、セレクタ260が設けられており、駆動検出部230と接続されているX方向の電極11〜15及びY方向の電極21〜25の配線は、駆動検出部230内に設けられたセレクタ260に接続されている。また、セレクタ260には、検出回路140、141、142、143及びシールド駆動回路150が接続されており、X方向の電極11〜15及びY方向の電極21〜25と検出回路140、141、142、143及びシールド駆動回路150とを選択して接続することができる。具体的には、X方向の電極11〜15及びY方向の電極21〜25のうち選択された電極は、検出回路140、141、142、143と接続され、選択されなかった電極は、シールド駆動回路150と接続される。
【0037】
次に、本実施の形態におけるタッチセンサの駆動方法について
図11から
図13に基づき説明する。
【0038】
本実施の形態におけるタッチセンサの駆動方法では、最初に、
図11に示すように、セレクタ260において、X方向の電極11と検出回路140とを接続し、X方向の電極12と検出回路141とを接続し、X方向の電極13と検出回路142とを接続し、X方向の電極12と検出回路143とを接続し、X方向の電極15、Y方向の電極21〜25にはシールド駆動回路150を接続する。この状態では、X方向の電極11〜15及びY方向の電極21〜25には、交流電圧が印加されており、検出回路140〜143に接続されているX方向の電極11〜14では、X方向の電極11〜14に流れる電流を各々の検出回路140〜143に設けられた電流計140c〜143cにより測定することができる。
【0039】
次に、
図12に示すように、セレクタ260において、X方向の電極15と検出回路140とを接続し、Y方向の電極21と検出回路141とを接続し、Y方向の電極22と検出回路142とを接続し、Y方向の電極23と検出回路143とを接続し、X方向の電極11〜14、Y方向の電極24、25にはシールド駆動回路150を接続する。この状態では、X方向の電極11〜15及びY方向の電極21〜25には、交流電圧が印加されており、検出回路140〜143に接続されているX方向の電極15、Y方向の電極21〜23では、X方向の電極15、Y方向の電極21〜23に流れる電流を各々の検出回路140〜143に設けられた電流計140c〜143cにより測定することができる。
【0040】
次に、
図13に示すように、セレクタ260において、Y方向の電極24と検出回路140とを接続し、Y方向の電極25と検出回路141とを接続し、X方向の電極11〜15、Y方向の電極21〜23にはシールド駆動回路150を接続する。この状態では、X方向の電極11〜15及びY方向の電極21〜25には、交流電圧が印加されており、検出回路140、141に接続されているY方向の電極24、25では、Y方向の電極24、25に流れる電流を各々の検出回路140、141に設けられた電流計140c〜141cにより測定することができる。
【0041】
従って、本実施の形態においては、駆動検出部230では、制御部131における制御によりセレクタ260内で接続の切り替えをおこなうことにより、X方向の電極11〜15とY方向の電極21〜25のうち、検出回路に接続される電極を順次選択して、検出回路と接続する。
【0042】
以上のように、
図11に示される状態、
図12に示される状態、
図13に示される状態を順に繰り返し、X方向の電極11〜15のうち最も電流の流れたX方向の電極と、Y方向の電極21〜25のうち最も電流の流れたY方向の電極を選び出すことにより、指100等における2次元位置の検出を行うことができる。従って、本実施の形態においては、X方向の電極やY方向の電極よりも、検出回路の数が少ない場合であっても、指100等の動きを知ることができる。
【0043】
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
【0044】
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態におけるタッチセンサについて説明する。本実施の形態におけるタッチセンサは、
図5に示されるタッチセンサを用いたものであり、
図14に示されるように、駆動検出部330には、タッチセンサにおけるX方向の電極11〜15、Y方向の電極21〜25の数に対応した検出回路140、141、・・・、149が設けられている構成のものである。本実施の形態においては、X方向の電極11〜15、Y方向の電極21〜25には、X方向の電極11〜15、Y方向の電極21〜25に対応する検出回路140、141、・・・、149のいずれかが接続されており、検出回路140、141、・・・、149より交流電圧が印加されている。よって、本実施の形態においては、シールド駆動回路は設けられていない。
【0045】
具体的には、
図15に示されるように、X方向の電極11〜15、Y方向の電極21〜25のすべてが、対応する検出回路140、141、・・・、149に接続されており、X方向の電極11〜15における位置検出と、Y方向の電極21〜25における位置検出とを同時に行うことができる。このため、検出回路の数は多くなるが、スイッチやシールド駆動回路等が不要となる。
【0046】
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
【0047】
〔第4の実施の形態〕
次に、第4の実施の形態におけるタッチセンサについて説明する。本実施の形態は、
図5に示されるタッチセンサを用いたものであって、検出回路140、141、・・・、149より供給される交流電圧の振幅よりも、シールド駆動回路150より供給される交流電圧の振幅を大きくしたものである。このような交流電圧の制御は、駆動検出部130内に設けられている制御部131において行うことができる。
【0048】
本実施の形態においては、選択された電極であるX方向の電極12に印加されている交流電圧の振幅よりも、X方向の電極12に隣接する非選択の電極であるY方向の電極21、22に印加されている交流電圧の振幅が大きいため、
図16に示すように、X方向の電極12より出る電気力線は、Z方向の成分が、
図8に示す場合よりも多くなり、指向性をより一層向上させることができる。尚、
図16は、
図15における一点鎖線15A−15Bにおいて切断した断面図である。
【0049】
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様であり、第2の実施の形態にも適用可能である。
【0050】
〔第5の実施の形態〕
次に、第5の実施の形態における静電センサであるタッチセンサについて説明する。本実施の形態におけるタッチセンサは、
図17及び
図18に示されるように、絶縁体基板410の表面側の一方の面410aに、X方向の電極11〜15、及び、Y方向の電極21〜25が設けられており、一方の面410aとは反対の他方の面410bには、シールド電極420が設けられている。尚、
図18は、
図17における一点鎖線17A−17Bにおいて切断した断面図である。
【0051】
シールド電極420は、絶縁体基板410の他方の面410bの全面を覆うように形成されており、裏面側からX方向の電極11〜15、及び、Y方向の電極21〜25を覆っている。即ち、Z方向から平面視した状態において、シールド電極420が設けられている領域内に、X方向の電極11〜15、及び、Y方向の電極21〜25が入っている。シールド電極420は、駆動検出部130のシールド駆動回路150と接続されており、交流電圧が印加されている。このように、シールド電極420を設け、シールド駆動回路150より交流電圧を印加することにより、裏面側からのノイズの影響、即ち、シールド電極420が設けられている側において発生したノイズが、X方向の電極11〜15、及び、Y方向の電極21〜25に与える影響を防ぐことができる。
【0052】
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様であり、また、本実施の形態は、第2から第4の実施の形態にも適用可能である。
【0053】
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
【0054】
尚、本国際出願は、2017年12月20日に出願した日本国特許出願第2017−243986号に基づく優先権を主張するものであり、その出願の全内容は本国際出願に援用する。