特許第6895021号(P6895021)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6895021
(24)【登録日】2021年6月8日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/30 20200101AFI20210621BHJP
【FI】
   A24F40/30
【請求項の数】10
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2020-536153(P2020-536153)
(86)(22)【出願日】2019年10月24日
(65)【公表番号】特表2021-509579(P2021-509579A)
(43)【公表日】2021年4月1日
(86)【国際出願番号】KR2019014055
(87)【国際公開番号】WO2020101213
(87)【国際公開日】20200522
【審査請求日】2020年6月26日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0141970
(32)【優先日】2018年11月16日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517339327
【氏名又は名称】ケイティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(72)【発明者】
【氏名】キム,テフン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジェソン
【審査官】 河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2018−0111460(KR,A)
【文献】 特開2015−13192(JP,A)
【文献】 特表2017−511703(JP,A)
【文献】 特表2017−520263(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第108323815(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00−47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
液体素材を保持し、外部から空気が流入される空気流入孔を含み、前記本体に分離可能に結合し、前記液体素材を加熱してエアロゾルを生成するカートリッジと、
固体素材を含み、前記本体に分離可能に結合し、前記カートリッジで生成されたエアロゾルが流れる経路上に位置し、エアロゾルを前記固体素材に通過させて外部に排出するシガレットと、
前記本体に結合された前記シガレットを通過させるシガレット孔を含み、前記本体に結合された前記カートリッジを覆うように前記本体に分離可能に結合し、前記カートリッジの前記空気流入孔に隣接した位置に設けられ、前記カートリッジで生成された後、残留するエアロゾルを外部に排出するか、外部空気を内部に導入する換気孔を含むカバーと、を含むエアロゾル生成システム。
【請求項2】
前記シガレットは、一方向に長く延びる棒状を有し、長手方向に沿ってエアロゾルを通過させて外部に排出し、前記カートリッジは、前記シガレットの延長方向に対して並列的な位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項3】
前記本体は、前記シガレットの少なくとも一部が挿入されるシガレット挿入通路を含み、前記シガレットを前記シガレット挿入通路に挿入された状態に支持し、前記シガレットに熱を伝達するシガレット支持部と、前記シガレット支持部の側面に形成されて前記カートリッジを交換可能に支持するカートリッジ装着部を含み、
前記カートリッジの前記空気流入孔は、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部に結合されたとき、前記カバーに向かう前記カートリッジの一面において前記シガレット挿入通路の反対側に位置することを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項4】
前記カバーは、前記シガレット孔を含み、前記本体に結合された前記カートリッジの前記一面と前記シガレット支持部の上側面に向かう上板と、前記上板から前記本体に向かって延びて前記シガレット支持部の側面と前記カートリッジの側面とを覆う側板と、をさらに含み、前記換気孔は、前記側板において前記カートリッジの前記空気流入孔に隣接した位置に形成されることを特徴とする請求項3に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項5】
前記カートリッジは、前記液体素材を加熱する液体用加熱器と、エアロゾルが生成される空間を区画するように前記液体用加熱器を取り囲むチャンバと、前記チャンバを前記シガレット側に連結して前記シガレット側にエアロゾルを排出する出口と、前記チャンバを前記空気流入孔と連結する空気通路と、をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項6】
前記空気通路は、前記シガレットの延長方向に対して並列に位置し、長く延びることを特徴とする請求項5に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項7】
前記カバーの前記シガレット孔は、前記シガレットに向かう前記シガレット孔の内面の少なくとも一部が前記シガレットから遠くなるように拡張されて、外気を前記カバーの内側に流入させることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成システム。
【請求項8】
本体と、
液体素材を保持し、外部から空気が流入される空気流入孔を含み、前記液体素材を加熱してエアロゾルを生成するカートリッジを交換可能に支持するように前記本体の一領域に設けられたカートリッジ装着部と、
固体素材を含むシガレットを交換可能に支持し、前記カートリッジで生成されたエアロゾルを前記シガレットに伝達し、前記シガレットを加熱するように前記本体の他の領域に設けられたシガレット支持部と、
前記本体に配置され、前記本体に結合された前記カートリッジと前記シガレット支持部に電気を供給する電気供給部と、
前記本体に結合された前記シガレットを通過させるシガレット孔を含み、前記本体に結合された前記カートリッジを覆うように前記本体に分離可能に結合し、前記カートリッジの前記空気流入孔に隣接した位置に設けられ、前記カートリッジで生成された後、残留するエアロゾルを外部に排出するか、外部空気を内部に導入する換気孔を含むカバーと、を含むことを特徴とするエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記シガレット支持部は、前記シガレットの少なくとも一部が挿入されるシガレット挿入通路を含み、前記カートリッジの前記空気流入孔は、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部に結合されたとき、前記カバーに向かう前記カートリッジの一面において前記シガレット挿入通路の反対側に位置し、
前記カバーは、前記シガレット孔を含み、前記本体に結合された前記カートリッジの前記一面と前記シガレット支持部の上側面に向かう上板と、前記上板から前記本体に向かって延びて前記シガレット支持部の側面と前記カートリッジの側面とを覆う側板をさらに含み、前記換気孔は、前記側板において前記カートリッジの前記空気流入孔に隣接した位置に形成されることを特徴とする請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記カバーの前記シガレット孔は、前記シガレットに向かう前記シガレット孔の内面の少なくとも一部が前記シガレットから遠くなるように拡張されて外気を前記カバーの内側に流入させることを特徴とする請求項8に記載のエアロゾル生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びエアロゾル生成システムに係り、さらに詳細には、カートリッジで発生したエアロゾルをシガレットを通過させることで、豊かな風味を有するエアロゾルを生成することができるエアロゾル生成装置及びエアロゾル生成システムに係わる。
【背景技術】
【0002】
最近、伝統的なシガレットを代替する非燃焼式エアロゾル生成物品とエアロゾル生成装置の需要が増大している。非燃焼式エアロゾル生成装置は、シガレットを燃焼させず、所定温度に加熱することで、シガレットに含まれたエアロゾル生成物質からエアロゾルを生成するか、液体物質を加熱してエアロゾルを生成し、エアロゾルを空気と共に吸い込ませる装置を意味する。
【0003】
米国特許公開US2018−0042299 A1号の装置では、液体物質を含むアトマイザーが液体を加熱して発生したエアロゾルをユーザに伝達し、エアロゾルの発生は、基本的にアトマイザーが行う。この装置では、アトマイザーがエアロゾルを発生させるとき、アトマイザーに含まれたヒータを用いてアトマイザーの長手方向の軸中心に対して一列に配置されたシガレットを共にに加熱することで、アトマイザーのエアロゾルとシガレット煙とを混合して、ユーザに伝達する機能具現を試みた.しかし、アトマイザーから発生したエアロゾルがシガレットを通過して、ユーザに伝達されないので、シガレットを完壁に利用できない限界がある。さらに、装置の内部に導入された空気がアトマイザーから発生したエアロゾルと混合して、ユーザに伝達された以後にエアロゾルの一部が装置のエアロゾル発生チャンバに残留して閉じ込められるが、残留エアロゾルの温度が低くなって液化されることで、シガレットを湿らして残留エアロゾルの液化によって発生した液体が装置内部の他の部品に流れて故障を発生させうる。
【0004】
特開2012−506263Aの装置は、液体容器で発生したエアロゾルを多孔質充填材を通過させて、ユーザに供給する。そのような装置において、液体容器が液体を収容する機能のみを行うように設計されており、液体を加熱するためのヒータなどの部品は、液体容器と独立した要素である吸入器部品に設けられる。そのような構造は、液体容器の液体が吸入器部品に流入されることを遮断して汚染を防止するように意図されたものである。すなわち、液体容器を含む吸入器要素と電子部品を含む吸入器部品とを分離可能に設計することで、エアロゾルの再凝縮によって発生する液体が、液体容器から電子部品側に流入されないようにした。しかし、かような構成によっても、ユーザがエアロゾルを円滑に吸い込むには、電子部品側から気化がなされるチャンバにつながる空気通路の形成が必須である。したがって、ユーザがエアロゾル吸入後に、吸入器要素と吸入器部品とを意図的に分離しなければ、液体容器とチャンバとで発生した液滴が空気通路を通じて電子部品に流れることを遮断し難い。また、ユーザのエアロゾル吸入動作後に、残留エアロゾルがチャンバ内部に残留するが、そのような装置は、内部に残留するエアロゾルを処理するための何らの手段も有していない。また、そのような装置では、液体容器と多孔質充填材とマウスピースとがいずれも結合されて交換可能な1つの吸入器要素を構成するので、多孔質充填材のみの交換は不可能であり、吸入器要素の使用後に、吸入器要素全体を交換する必要があるので、消費者が費用を負担せねばならない問題がある。
【0005】
韓国特許公開KR10−2018−0070517Aは、本出願人の特許出願であって、シガレットを加熱する方式のみを採択したものである。そのようなエアロゾル生成装置では、シガレットのみを用いてエアロゾルを発生させるので、液体から気化されたエアロゾルが凝縮されて発生する液滴に係わる技術的問題が存在しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、液体素材を加熱してエアロゾル生成するカートリッジと固体素材を含むシガレットを複合的に活用することで、ユーザに多様な経験と使用の便宜を提供するエアロゾル生成装置及びエアロゾル生成システムを提供する。
【0007】
また、本発明のエアロゾル生成装置及びシステムは、液体素材を加熱することで、エアロゾルを生成した後、生成したエアロゾルの流れを固体素材を含むシガレットを通過させることで、適した風味とニコチンなどを含むエアロゾルをユーザに提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施例に係わるエアロゾル生成システムは、本体と、液体素材を保持し、外部から空気が流入される空気流入孔を含み、本体に分離可能に結合し、液体素材を加熱してエアロゾルを生成するカートリッジと、固体素材を含み、本体に分離可能に結合し、カートリッジで生成されたエアロゾルが流れる経路上に位置してエアロゾルを固体素材に通過させて外部に排出するシガレットと、本体に結合されたシガレットを通過させるシガレット孔を含み、本体に結合されたカートリッジを覆うように本体に分離可能に結合し、カートリッジの空気流入孔に隣接した位置に設けられて、カートリッジで生成された後、残留するエアロゾルを外部に排出するか、外部空気を内部に導入する換気孔を含むカバーと、を含む。
【0009】
シガレットは、一方向に長く延びる棒状を有し、長手方向に沿ってエアロゾルを通過させて外部に排出することができる。
【0010】
カートリッジは、シガレットの延長方向に対して並列的な位置に配置される。
【0011】
本体は、シガレットの少なくとも一部が挿入されるシガレット挿入通路を含んでシガレットをシガレット挿入通路に挿入された状態で支持し、シガレットに熱を伝達するシガレット支持部と、シガレット支持部の側面に形成されてカートリッジを交換可能に支持するカートリッジ装着部を含んでもよい。
【0012】
カートリッジの空気流入孔は、カートリッジがカートリッジ装着部に結合されたとき、カバーに向かうカートリッジの一面でシガレット挿入通路の反対側に位置してもよい。
【0013】
カバーは、シガレット孔を含んで本体に結合されたカートリッジの一面とシガレット支持部の上側面に向かう上板と、上板から本体に向けて延びてシガレット支持部の側面とカートリッジの側面とを覆う側板と、をさらに含んでもよい。
【0014】
換気孔は、側板でカートリッジの空気流入孔に隣接した位置に形成される。
【0015】
カートリッジは、液体素材を加熱する液体用加熱器と、エアロゾルが生成される空間を区画するように液体用加熱器を取り囲むチャンバと、チャンバをシガレット側に連結してシガレット側にエアロゾルを排出する出口と、チャンバを空気流入孔と連結する空気通路と、をさらに含んでもよい。
【0016】
空気通路は、シガレットの延長方向に対して並列に位置し、長く延びる。
【0017】
カバーのシガレット孔は、シガレットに向かうシガレット孔の内面の少なくとも一部がシガレットから遠くなるように拡張されて外気をカバーの内側に流入させる。
【0018】
他の実施例に係わるエアロゾル生成装置は、本体と、液体素材を保持し、外部から空気が流入される空気流入孔を含んで液体素材を加熱してエアロゾルを生成するカートリッジを交換可能に支持するように本体の一領域に設けられたカートリッジ装着部と、固体素材を含むシガレットを交換可能に支持し、カートリッジで生成されたエアロゾルをシガレットに伝達し、シガレットを加熱するように本体の他の領域に設けられたシガレット支持部と、本体に配置されて本体に結合されたカートリッジとシガレット支持部に電気を供給する電気供給部と、本体に結合されたシガレットを通過させるシガレット孔を含み、本体に結合されたカートリッジを覆うように本体に分離可能に結合し、カートリッジの空気流入孔に隣接した位置に設けられてカートリッジで生成された後、残留するエアロゾルを外部に排出するか、外部空気を内部に導入する換気孔を含むカバーと、を含む。
【発明の効果】
【0019】
上述したような実施例に係わるエアロゾル生成装置及びシステムによれば、液体素材を加熱してエアロゾルを生成した後、生成したエアロゾルの流れをシガレットを通過させて適した風味とニコチンなどを含むエアロゾルをユーザに提供することができる。
【0020】
また、ユーザの吸入動作終了以後にカートリッジで生成したエアロゾルがカバーの換気孔を通じて外部に容易に排出されて、エアロゾル生成装置の内部に液滴が形成される現象を最小化することができるので、液滴による電子部品の汚染を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図3】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
図4】シガレットの例を示す図面である。
図5】シガレットの例を示す図面である。
図6】他の実施例に係わるエアロゾル生成システムの一部分を概略的に示す断面図である。
図7図6に示された実施例に係わるエアロゾル生成システムの構成要素の結合関係を概略的に示す分解図である。
図8】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成システムの一部分を概略的に示す斜視図である。
図9】さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成システムの一部分を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しつつ、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されねばならない。
【0023】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0024】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な互いに異なる形態に具現されもし、ここで説明する実施例に限定されない。
【0025】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0026】
図1ないし図3は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0027】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12及びヒータ13を含む。図2及び図3を参照すれば、エアロゾル生成装置1は、蒸気化器14をさらに含む。また、エアロゾル生成装置1の内部空間には、シガレット2が挿入される。
【0028】
図1ないし図3に図示されたエアロゾル生成装置1には、本実施例と係わる構成要素が図示されている。したがって、図1ないし図3に図示された構成要素以外に、他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置1にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0029】
また、図2及び図3には、エアロゾル生成装置1にヒータ13が含まれていると図示されているが、必要に応じて、ヒータ13は、省略される。
【0030】
図1には、バッテリ11、制御部12及びヒータ13が一列に配置されている。また、図2には、バッテリ11、制御部12、蒸気化器14及びヒータ13が一列に配置されている。また、図3には、蒸気化器14及びヒータ13が並列に配置されていると図示されている。しかし、エアロゾル生成装置1の内部構造は、図1ないし図3に図示されたものに限定されない。言い換えれば、エアロゾル生成装置1の設計によって、バッテリ11、制御部12、ヒータ13及び蒸気化器14の配置は変更される。
【0031】
シガレット2がエアロゾル生成装置1に挿入されれば、エアロゾル生成装置1は、ヒータ13及び/または蒸気化器14を作動させ、エアロゾルを発生させる。ヒータ13及び/または蒸気化器14によって発生したエアロゾルは、シガレット2を通過して、ユーザに伝達される。
【0032】
必要に応じて、シガレット2がエアロゾル生成装置1に挿入されていない場合にも、エアロゾル生成装置1は、ヒータ13を加熱することができる。
【0033】
バッテリ11は、エアロゾル生成装置1の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒータ13または蒸気化器14が加熱されるように電力を供給し、制御部12の動作に必要な電力を供給する。また、バッテリ11は、エアロゾル生成装置1に設けられたディスプレイ、センサー、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0034】
制御部12は、エアロゾル生成装置1の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部12は、バッテリ11、ヒータ13及び蒸気化器14だけではなく、エアロゾル生成装置1に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部12は、エアロゾル生成装置1の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置1が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0035】
制御部12は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとして具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組み合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによって具現されることを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0036】
ヒータ13は、バッテリ11から供給された電力によって加熱される。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置1に挿入されれば、ヒータ13は、シガレットの外部に位置する。したがって、加熱されたヒータ13は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させる。
【0037】
ヒータ13は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ13には、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることにより、ヒータ13が加熱される。しかし、ヒータ13は、前記例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当する。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置1に予め設定されても、ユーザによって所望の温度に設定されてもよい。
【0038】
一方、他の例において、ヒータ13は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ13には、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための導電性コイルを含み、シガレットは、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタを含んでもよい。
【0039】
例えば、ヒータ13は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレット2の内部または外部を加熱する。
【0040】
また、エアロゾル生成装置1には、ヒータ13が複数個配置されてもよい。この際、複数個のヒータ13は、シガレット2の内部に挿入されるように配置されても、シガレット2の外部に配置されてもよい。また、複数個のヒータ13のうち、一部は、シガレット2の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット2の外部に配置される。また、ヒータ13の形状は、図1ないし図3に図示された形状に限定されず、多様な形状にも作製される。
【0041】
蒸気化器14は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット2を通過して、ユーザに伝達される。言い換えれば、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置1の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器14によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過して、ユーザに伝達されるように構成される。
【0042】
例えば、蒸気化器14は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含むが、それらに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置1に含まれてもよい。
【0043】
液体保存部は、液状組成物を保存する。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体であり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器14から脱/付着可能にも作製され、蒸気化器14と一体として作製されてもよい。
【0044】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0045】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達する。例えば、液体伝達手段は、綿纎維、セラミック纎維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それらに限定されない。
【0046】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造によっても配置される。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達して、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成される。
【0047】
例えば、蒸気化器14は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されない。
【0048】
一方、エアロゾル生成装置1は、バッテリ11、制御部12、ヒータ13及び蒸気化器14以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置1は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、少なくとも1つのセンサー(パフ感知センサー、温度感知センサー、シガレット挿入感知センサーなど)を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置1は、シガレット2が挿入された状態でも外部空気が流入されるか、内部気体が流出される構造にも作製される。
【0049】
図1ないし図3には、図示されていないが、エアロゾル生成装置1は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置1のバッテリ11の充電に用いられる。または、クレードルとエアロゾル生成装置1が結合された状態でヒータ13が加熱される。
【0050】
シガレット2は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、シガレット2は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分される。または、シガレット2の第2部分にも、エアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0051】
エアロゾル生成装置1の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部に露出される。または、エアロゾル生成装置1の内部に第1部分の一部のみ挿入されても、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込むことができる。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過して、ユーザの口に伝達される。
【0052】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置1に形成された少なくとも1つの空気通路を通じて流入される。例えば、エアロゾル生成装置1に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによっても調節される。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節される。他の例として、外部空気は、シガレット2の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を通じてシガレット2の内部に流入される。
【0053】
以下、図4及び図5を参照して、シガレット2の例を説明する。
【0054】
図4及び図5は、シガレットの例を示す図面である。
【0055】
図4を参照すれば、シガレット2は、タバコロッド21及びフィルタロッド22を含む。図1ないし図3に基づいて説明した第1部分21は、タバコロッド21を含み、第2部分22は、フィルタロッド22を含む。
【0056】
図4には、フィルタロッド22が単一セグメントと図示されているが、それに限定されない。言い換えれば、フィルタロッド22は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド22は、エアロゾルを冷却するセグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングするセグメントを含んでもよい。また、必要に応じて、フィルタロッド22には、他の機能を行う少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0057】
シガレット2は、少なくとも1枚のラッパ24によって包装される。ラッパ24には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成される。一例として、シガレット2は、1枚のラッパ24によって包装される。他の例として、シガレット2は、2以上のラッパ24によって重畳的に包装されてもよい。例えば、第1ラッパ241によってタバコロッド21が包装され、ラッパ242、243、244によってフィルタロッド22が包装される。そして、単一ラッパ245によってシガレット2全体が再包装される。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成されていれば、それぞれのセグメントがラッパ242、243、244によって包装される。
【0058】
タバコロッド21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含むが、それらに限定されない。また、タバコロッド21は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド21には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド21に噴射されることによって添加される。
【0059】
タバコロッド21は、多様に作製される。例えば、タバコロッド21は、シート(sheet)によっても作製され、筋(strand)によっても作製される。また、タバコロッド21は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド21は、熱伝導物質によっても取り囲まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、それに限定されない。一例として、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、タバコロッド21に伝達される熱を押し並べて分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ味を向上させうる。また、タバコロッド21を取り囲む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能が行える。この際、図面に図示されていないが、タバコロッド21は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0060】
フィルタロッド22は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド22の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド22は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタロッド22は、リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0061】
また、フィルタロッド22には、少なくとも1つのカプセル23が含まれる。ここで、カプセル23は、香味を発生させる機能を行っても、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセル23は、香料を含む液体を被膜で覆い込んだ構造でもある。カプセル23は、球状または円筒状を有するが、それらに制限されるものではない。
【0062】
図5を参照すれば、シガレット3は、前端プラグ33をさらに含んでもよい。前端プラグ33は、タバコロッド31において、フィルタロッド32に対向する一側に位置する。前端プラグ33は、タバコロッド31の外部への離脱を防止し、喫煙中にタバコロッド31から液状化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置(図1ないし図3の1)に流れて行くことを防止することができる。
【0063】
フィルタロッド32は、第1セグメント321及び第2セグメント322を含んでもよい。ここで、第1セグメント321は、図4のフィルタロッド22の第1セグメントに対応し、第2セグメント322は、図4のフィルタロッド22の第3セグメントに対応する。
【0064】
シガレット3の直径及び全長は、図4のシガレット2の直径及び全長に対応する。例えば、前端プラグ33の長さは、約7mm、タバコロッド31の長さは、約15mm、第1セグメント321の長さは、約12mm、第2セグメント322の長さは、約14mmであるが、それらに限定されない。
【0065】
シガレット3は、少なくとも1枚のラッパ35によって包装される。ラッパ35には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成される。例えば、第1ラッパ351によって前端プラグ33が包装され、第2ラッパ352によってタバコロッド31が包装され、第3ラッパ353によって第1セグメント321が包装され、第4ラッパ354によって第2セグメント322が包装される。そして、第5ラッパ355によってシガレット3全体が再包装される。
【0066】
また、第5ラッパ355には、少なくとも1つの穿孔36が形成される。例えば、穿孔36は、タバコロッド31を取り囲む領域に形成されるが、それに制限されない。穿孔36は、図2及び図3に図示されたヒータ13によって形成された熱をタバコロッド31の内部に伝達する役割を行うことができる。
【0067】
また、第2セグメント322には、少なくとも1つのカプセル34が含まれる。ここで、カプセル34は、香味を発生させる機能を行っても、エアロゾルを発生させる機能を行ってもよい。例えば、カプセル34は、香料を含む液体を被膜で覆い込んだ構造でもある。カプセル34は、球状または円筒状を有するが、それらに制限されるものではない。
【0068】
図6は、他の実施例に係わるエアロゾル生成システムの一部分を概略的に示す断面図であり、図7は、図6に示された実施例に係わるエアロゾル生成システムの構成要素の結合関係を概略的に示す分解図である。
【0069】
図6及び図7に示された実施例に係わるエアロゾル生成システム90は、本体40と、カートリッジ装着部49とシガレット2を交換可能に支持するシガレット支持部41とカバー70を含むエアロゾル生成装置80と、本体40に分離可能に結合するカートリッジ50と、本体40に分離可能に結合するシガレット2と、を含む。
【0070】
本体40は、一領域Aにカートリッジ50を交換可能に支持するカートリッジ装着部49を含み、他の領域Bにシガレット2を交換可能に支持するシガレット支持部41を含む。カートリッジ装着部49は、シガレット支持部41の側面に形成されてカートリッジ50を交換可能に支持する。カートリッジ装着部49がシガレット支持部41の側面に形成されるので、シガレット2とカートリッジ50が本体40に装着されれば、カートリッジ50は、シガレット2の延長方向に対して並列的な位置に配置される。
【0071】
カートリッジ装着部49は、カートリッジ50の結合動作を案内し、結合状態を保持するために、例えば、レール、装着用溝や突起、磁石を用いた結合手段を含んでもよい。
【0072】
本体40は、内部にバッテリ及び制御部などを含んでカートリッジ50とシガレット支持部41に電気を供給する電気供給部47を含む。本体40の一領域Aと他の領域Bは、本体40の上部に設けられ、カートリッジ装着部49とシガレット支持部41は、本体40の上部に設けられる。
【0073】
本体40には、液体素材51を保持するカートリッジ50が分離可能に結合される。カートリッジ50は、外部から空気が流入される空気流入孔50aを含み、液体素材51を加熱してエアロゾルを生成する。
【0074】
シガレット2は、固体素材を含んでカートリッジ50で生成したエアロゾルが流れる経路上に位置し、エアロゾルを固体素材に通過させた後、外部に排出することで、ユーザにエアロゾルを供給する。シガレット2は、本体40のシガレット支持部41に分離可能に結合される。シガレット2は、図6及び図7において、点線Lで表示された一方向に沿って長く延びる棒状を有し、長手方向に沿ってエアロゾルを通過させることでエアロゾルを外部に排出する。
【0075】
シガレット支持部41は、シガレット2が一部が挿入されるシガレット挿入通路42を含んでシガレット2を交換可能に支持する。シガレット支持部41のシガレット挿入通路42には、シガレット加熱器43が配置される。シガレット加熱器43は、シガレット支持部41に挿入されたシガレット2の外側表面に直接接触するか、隣接して位置するので、電気供給部47からシガレット加熱器43に電気が供給されれば、シガレット加熱器43から熱を発生させることで、シガレット2を加熱することができる。シガレット加熱器43によって加熱されたシガレット2は、香味を発生させるので、カートリッジ50で生成したエアロゾルがシガレット2を通過するとき、エアロゾルに香味が付加される。
【0076】
カートリッジ50は、エアロゾル生成装置に使用される液状のエアロゾル生成源である液体素材51(液状組成物)を収容する交換可能な付属品である。カートリッジ50は、内部に液体素材51を収容し、カートリッジ50に電気が印加されれば、カートリッジ50が液体素材51を加熱して気化させることで、エアロゾルを生成する。
【0077】
カートリッジ50は、液体素材51を加熱する液体用加熱器53と、エアロゾルが生成する空間を区画するために液体用加熱器53を取り囲むチャンバ50pと、チャンバ50pをシガレット2側に連結してシガレット2側にエアロゾルを排出する出口50eと、チャンバ50pと空気流入孔50aとを連結する空気通路50sと、を含む。液体用加熱器53は、電気抵抗式コイルとして具現され、液体素材51を吸収して含む芯54を取り囲むか、芯54に隣接するコイル形状に作製される。液体用加熱器53は、カートリッジ装着部49に配置された電気接続端子に電気的に接続されることで、電気供給部47からの電気供給が可能である。
【0078】
カートリッジ50の液体素材51は、香を発生させる香味物質を含んで常温で液状に存在することができ、加熱されれば、蒸発してエアロゾルを生成することができる物質を含んでもよい。
【0079】
カートリッジ50の空気流入孔50aは、エアロゾル生成装置80の外気をカートリッジ50の内部に流入される機能を行う。空気流入孔50aは、カートリッジ50がカートリッジ装着部49に結合されたとき、カバー70に向かうカートリッジ50の一面でシガレット挿入通路42の反対側に位置する。
【0080】
シガレット支持部41は、カートリッジ50の出口50eを通じて伝達されるエアロゾルをシガレット2が挿入されたシガレット挿入通路42に伝達するための伝達通路41pを含む。
【0081】
空気通路50sは、シガレット2の延長方向に対して並列に位置して長く延び、空気通路50sの延長方向は、シガレット2の延長方向に対して平行である。
【0082】
エアロゾル生成装置80の外部からカバー70の内部に流入された空気は、カートリッジ50で1次的に生成された1次エアロゾルと混合され、カートリッジ50の出口50eと連結された伝達通路41pを通じてシガレット挿入通路42に流入される。
【0083】
シガレット2がエアロゾル生成装置に装着された状態でカートリッジ50に電気が印加されれば、液状組成物が気化されることで、1次的にエアロゾルが生成される。1次エアロゾル生成過程では、カートリッジ50の液体素材51に含まれている多様な香味成分がエアロゾルに変換される。
【0084】
ユーザがシガレット2を吸い込むとき、カートリッジ50のチャンバ50pに吸入圧力が形成されるので、カートリッジ50の液体素材51から生成された1次エアロゾルがエアロゾル伝達通路41pに流入された後、シガレット2を通過して、ユーザに伝達される。
【0085】
1次エアロゾルがシガレット2を通過する間、シガレット2に含まれているエアロゾル生成物質と接触し、2次エアロゾル生成作用が進められる。例えば、シガレット2は、ニコチン成分を含み、1次エアロゾルがシガレットを通過する間、シガレット2に含まれたニコチン成分が1次エアロゾルと混合される。このため、シガレット2は、シガレットを通過する空気にニコチン成分を伝達可能な程度のレベルの温度範囲のみに加熱されれば良い。
【0086】
本体40には、外部空気を内部に導入する換気孔70aを含むカバー70が結合される。カバー70は、本体40の上部に本体40から分離可能に結合される。カバー70は、本体40に結合されたシガレット2を通過させるシガレット孔71と換気孔70aとを含み、本体40に結合されたカートリッジ50とシガレット支持部41とを覆うように本体40に結合される。カバー70の上部面には、カバー70の上部面に対して移動自在に蓋78が設けられる。蓋78は、シガレット挿入通路42を開/閉する機能を行う。
【0087】
カバー70は、シガレット孔71を含み、本体40に結合されたカートリッジ50の一面とシガレット支持部41の上側面に向かう上板75と、上板75から本体40に向かって延びてシガレット支持部41の側面とカートリッジ50の側面とを覆う側板76と、を含む。換気孔70aは、側板76においてカートリッジ50の空気流入孔50aに隣接した位置に形成される。
【0088】
換気孔70aは、カートリッジ50の空気流入孔50aに隣接した位置に設けられるので、換気孔70aは、カートリッジ50で生成された後、カートリッジ50とカバー70の内部に残留するエアロゾルをエアロゾル生成装置80の外部に排出するか、外気をエアロゾル生成装置80の内部に導入する機能を行う。
【0089】
カートリッジ50のチャンバ50pで生成されたエアロゾルは、ほとんどシガレット2側に吸入されるが、ユーザがシガレット2を吸いこんだ動作を終えた後には、既に生成されたエアロゾルがチャンバ50pに残留する。残留エアロゾルは、液体から気化された状態なので、加熱された状態であるが、空気通路50sの空気と接触して再び液化されて液滴に変化される(液滴化)。しかし、前記実施例に係わるエアロゾル生成装置80及びエアロゾル生成システム90では、残留エアロゾルがカバー70の換気孔70aを通じて外部に容易に排出されるので、カバー70の内側及びエアロゾル生成装置80の内部に液滴が形成する現象を最小化することができる。
【0090】
カバー70のシガレット孔71は、シガレット2の直径よりも大きく形成される。すなわち、シガレット2の外側面に向かうシガレット孔71の内面の少なくとも一部がシガレット2から遠くなるように拡張されることで、エアロゾル生成装置80の外部の空気がシガレット孔71を通じてカバー70の内部に流入される。
【0091】
シガレット支持部41にシガレット2が挿入された状態でシガレット2が延びる方向Lは、カートリッジ50のチャンバ50pと出口50eとシガレット支持部41の伝達通路41pを通過する一直線Hを横切る方向に向かう。シガレット支持部41にシガレット2が挿入された状態で、シガレット2の延長方向Lは、カートリッジ50のチャンバ50pと出口50eとシガレット支持部41の伝達通路41pを通過する一直線Hに対して垂直方向でもある。
【0092】
前記実施例に係わるエアロゾル生成装置及びシステムでは、シガレット孔71と換気孔70aを通じてカバー70の内部に流入される空気をカートリッジ50に導入することで、エアロゾル生成のための十分な空気の流量を確保することができる。また、カートリッジ50のチャンバ50pからシガレット支持部41の伝達通路41pまで至る空気フローの経路が一直線Hをなして形成されることにより、空気フローに対する抵抗を最小化し、これにより、最適のエアロゾル生成のための安定した空気フローを形成することができる。
【0093】
前記実施例に係わるエアロゾル生成装置及びシステムでは、1次エアロゾル生成作用によって1次でさまざまな香味成分を含む1次エアロゾルが生成された後、1次エアロゾルがシガレットを通過する間、ニコチン成分を含む2次エアロゾルが生成され、ユーザに豊かな香味と十分なニコチン成分を含むエアロゾルが伝達される。
【0094】
前記実施例に係わるエアロゾル生成装置及びシステムでは、シガレットに香味成分とニコチン成分などをいずれも配置してシガレットを加熱することで、エアロゾルを生成する従来装置と比較して多様な長所を有している。
【0095】
シガレットにエアロゾル生成のための全ての成分を配置した場合、多様な成分を気化させるために、シガレットを高温で加熱せねばならない。しかし、前記実施例に係わるエアロゾル生成装置及びシステムでは、シガレットにニコチン成分のみを配置するか、補助的な一部香味成分とニコチン成分を配置するので、シガレットの加熱温度を相対的に低く設定することができる。
【0096】
また、液状のエアロゾル生成源を含むカートリッジにおいて液体素材を加熱する方式で1次エアロゾルを生成し、1次エアロゾルをシガレットを通過させ、ユーザに最終的に伝達する2次エアロゾルを生成するので、カートリッジとシガレットとを多様な方式で組み合わせることで、ユーザの多様な欲求を満たす多様な風味を有するエアロゾルを生成することができる。
【0097】
また、ユーザが吸入動作を終了した以後には、カートリッジで生成したエアロゾルがカバーの換気孔を通じて外部に容易に排出されるので、エアロゾル生成装置の内部に液滴が形成される現象を最小化し、エアロゾル生成装置の電子部品を液滴による汚染から保護することができる。
【0098】
図8は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成システムの一部分を概略的に示す斜視図である。
【0099】
図8に示された実施例に係わるエアロゾル生成システム90及びエアロゾル生成装置80の全体的な構成は、図6及び7に示された実施例に係わるエアロゾル生成システム及び装置の構成と類似している。
【0100】
図8に示されたエアロゾル生成システム90は、シガレット2を交換可能に支持するシガレット支持部41を含み、カートリッジ50を交換可能に支持する本体40と、外部から空気が流入される空気流入孔50aを含み、本体40に分離可能に結合するカートリッジ50と、本体40に分離可能に結合するシガレット2と、本体40に結合されたシガレット2を通過させるシガレット孔71とカートリッジ50の空気流入孔50aに隣接した位置に換気孔70aを含み、本体40に結合されたカートリッジ50を覆うように本体40に分離可能に結合するカバー70と、を含む。
【0101】
カバー70のシガレット孔71の内周面に突起71pが設けられるので、エアロゾル生成装置80の外気が突起71pとシガレット2との外側面の間に形成された空間を通じてカバー70の内部に流入される。
【0102】
カバー70のシガレット孔71の内周面に配置された突起71pは、空気を通過させる機能を行うと共に、シガレット2の外側面を支持することで、本体40にシガレット2が挿入された状態を安定して保持することができる。
【0103】
図8において、カートリッジ50の空気流入孔50aは、カートリッジ50の側面に形成される。しかし、実施例は、空気流入孔50aが設けられた位置によって制限されず、例えば、図8に図示された空気流入孔50aの設置位置を変更して空気流入孔50aをカートリッジ50の上面に配置するか、カートリッジ50の下端に隣接した位置に配置することができる。
【0104】
図9は、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成システムの一部分を概略的に示す断面図である。
【0105】
図9に示された実施例に係わるエアロゾル生成システム及び装置は、図6ないし図8に示された実施例に係わるエアロゾル生成システム及び装置の構成と類似している。
【0106】
図9に示されたエアロゾル生成システムは、シガレット2を交換可能に支持するシガレット支持部41と、カートリッジ50を交換可能に支持するカートリッジ装着部49を含む本体40と、外部から空気が流入される空気流入孔50aを含み、本体40に分離可能に結合するカートリッジ50と、本体40に分離可能に結合するシガレット2と、本体40に結合されたシガレット2を通過させるシガレット孔とカートリッジ50の空気流入孔50aに隣接した位置に換気孔70aを含み、本体40に結合されたカートリッジ50を覆うように本体40に分離可能に結合するカバー70と、を含む。
【0107】
カートリッジ50は、内部に液体素材51を収容し、カートリッジ50に電気が印加されれば、カートリッジ50が液体素材51を加熱して気化させることで、エアロゾルを生成する。
【0108】
カートリッジ50は、液体素材51を加熱してエアロゾルを生成する空間を区画するチャンバ50pと、チャンバ50pのエアロゾルをシガレット2側に排出する出口と、チャンバ50pに連結される空気流入孔50aを含む。空気流入孔50aは、チャンバ50pに直接連結されることで、チャンバ50pをカートリッジ50の外部に露出させうる。カートリッジ50の空気流入孔50aは、エアロゾル生成装置80の外気をカートリッジ50の内部に流入する機能を行う。
【0109】
本体40には、外部空気を内部に導入する換気孔70aを含み、本体40に結合されたカートリッジ50とシガレット支持部41を覆うように本体40に結合される。換気孔70aは、カートリッジ50の空気流入孔50aに隣接するように、カバー70の側板下部の位置に形成される。
【0110】
換気孔70aは、カートリッジ50の空気流入孔50aに隣接した位置に設けられるので、換気孔70aは、カートリッジ50で生成された後、カートリッジ50とカバー70の内部に残留するエアロゾルをエアロゾル生成装置80の外部に排出するか、外気をエアロゾル生成装置80の内部に導入する機能を行う。
【0111】
シガレット支持部41にシガレット2が挿入された状態でシガレット2が延びる方向Lは、カートリッジ50の空気流入孔50a、チャンバ50p、及び出口と、シガレット支持部41の伝達通路41pを通過する一直線Hを横切る方向に向かう。シガレット支持部41にシガレット2が挿入された状態でシガレット2が延びる方向Lは、カートリッジ50の空気流入孔50a、チャンバ50p、及び出口とシガレット支持部41の伝達通路41pを通過する一直線Hに対する垂直方向でもある。
【0112】
前記実施例に係わるエアロゾル生成装置及びシステムでは、シガレット孔と換気孔70aを通じてカバー70の内部に流入される空気をカートリッジ50に導入することで、エアロゾル生成のための十分な空気の流量を確保することができる。また、カートリッジ50の空気流入孔50a及びチャンバ50pからシガレット支持部41の伝達通路41pまで至る空気フローの経路が一直線Hをなして形成されることにより、空気フローに対する抵抗を最小化し、これにより、最適のエアロゾル生成のための安定した空気の流れを形成することができる。
【0113】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲内で変形された形態に具現可能であることを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれるものと解釈されねばならない。
【産業上利用可能性】
【0114】
本発明の実施例は、カートリッジで発生したエアロゾルをシガレットを通過させることで、豊かな風味を有するエアロゾルを生成するエアロゾル生成装置及びエアロゾル生成システムに適用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9