【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決する形態は、以下の項目により示される。
【0013】
[項目1]
太陽光発電装置が発電する電力を制御する電力制御装置において、
前記太陽光発電装置は、
太陽電池と、
前記太陽電池に対するMPPT(最大電力点追従:Maximum Power Point Tracking)制御を行い、前記太陽電池が発電する直流電力を、交流に変換するパワーコンディショナとを有するものであって、
前記電力制御装置は、
前記太陽電池と、前記パワーコンディショナとの間に接続される蓄電池と、
前記蓄電池と、前記太陽電池との間に配置され、前記太陽電池の出力電力を、前記蓄電池に充電するコンバータと、
前記太陽電池の出力が、前記パワーコンディショナの出力可能な電力より大きくなると判断する場合、前記コンバータが、前記太陽電池の出力電力と前記パワーコンディショナの出力電力との差分電力を前記蓄電池へ充電するように、前記コンバータを制御する制御部と、
を備える電力制御装置。
【0014】
パワーコンディショナは、自己の所定電力(例えば、定格電力)をもとに、MPPT制御を行うので、所定電力以上の電力を放電できないため、未回収電力が生じている。前記制御部は、前記太陽電池が本来可能な出力電力をもとに、未回収電力を、蓄電池に溜めるように制御する。
【0015】
[項目2]
前記制御部が、前記パワーコンディショナの出力を抑制する出力抑制信号を受信した場合、前記出力抑制信号に示される抑制出力を、前記パワーコンディショナの出力可能な電力に設定する、項目1に記載の装置。
【0016】
出力抑制が起これば、その分未回収電力を電池で回収することが可能になる。
【0017】
[項目3]
前記パワーコンディショナの電力を測定する電力計を備え、
前記制御部は、前記電力計で測定される電力が前記パワーコンディショナの出力可能な電力に達すると、前記太陽電池の出力が、前記パワーコンディショナの出力可能な電力より大きくなると判断する、項目1又は2に記載の装置。
【0018】
[項目4]
前記制御部は、前記MPPT制御におけるMPP(最大電力点:Maximum Power Point)から外れないように、前記コンバータを用いて前記蓄電池への充電を制御する、項目1〜3の何れか1項に記載の装置。
【0019】
パワーコンディショナのMPPT制御におけるMPPから外れると、太陽電池の発電量が下がることを回避するためである。
【0020】
[項目5]
前記制御部は、前記パワーコンディショナのMPPの時定数より長い時定数で、前記コンバータを用いて、前記蓄電池への充電を制御する、項目1〜4の何れか1項に記載の装置。
【0021】
前記蓄電池制御が、パワーコンディショナのMPPTより長くすることで、MPPTの制御への影響を及ぼさないようにする。
【0022】
[項目6]
前記パワーコンディショナの出力電力が、前記出力可能電力より下回ると判断する場合、前記充電の速度を遅らせる、項目1〜5の何れか1項に記載の装置。
【0023】
[項目7]
照度計をさらに備え、
前記制御部は、前記照度計から得られる入射量に応じた前記太陽電池の電流電圧特性データを保持し、
前記電流電圧特性データを参照して、前記照度計から得られる入射データに対応する前記太陽電池の電力を算出し、
前記算出した電力が、前記パワーコンディショナの出力可能な電力より大きくなる場合、前記算出電力から前記パワーコンディショナの出力可能な電力を減算して、充電電力を算出し、
前記コンバータを制御して、前記充電電力を、前記蓄電池に充電する、項目1〜6の何れか1項に記載の装置。
【0024】
[項目8]
前記制御部は、
前記照度計から得られる入射データに対応する前記太陽電池のMPP(最大電力点:Maximum Power Point)を算出し、
前記太陽電池のMPPにおける電力から、前記パワーコンディショナの出力可能な電力を減算して得られる充電電力を算出し、
前記コンバータを制御して、前記太陽電池と前記パワーコンディショナとを接続する母線が、前記MPPにおける電圧を維持するようにして、前記算出した充電電力を前記蓄電池に充電する、項目1〜7の何れか1項に記載の装置。
【0025】
[項目9]
前記制御部は、前記パワーコンディショナの出力可能な電力より小さくなると判断する場合、前記制御部は、前記蓄電池から放電するように、前記コンバータを制御する、項目1〜8の何れか1項に記載の装置。
【0026】
[項目10]
前記制御部は、
前記電流電圧特性データを参照して、前記照度計から得られる入射データに対応する前記太陽電池のMPPを算出し、
前記電力計で測定される電力が、前記算出した電力より低いと判断すると、前記コンバータを制御して、前記太陽電池と前記パワーコンディショナとを接続する母線が、前記太陽電池の算出したMPPにおける電圧を維持するようにして、前記蓄電池から電力を放電する、項目1〜9の何れか1項に記載の装置。
【0027】
[項目11]
太陽光発電装置が発電する電力を制御する電力制御装置の制御方法において、
前記太陽光発電装置は、
太陽電池と、
前記太陽電池に対するMPPT(最大電力点追従:Maximum Power Point Tracking)制御を行い、前記太陽電池が発電する直流電力を、交流に変換するパワーコンディショナとを有するものであって、
前記電力制御装置は、前記太陽電池と、前記パワーコンディショナとの間に接続される蓄電池と、前記蓄電池と、前記太陽電池との間に配置され、前記太陽電池の出力電力を、前記蓄電池に充電するコンバータと、制御部を備え、
前記制御部は、
前記太陽電池の出力が、前記パワーコンディショナの出力可能な電力より大きくなると判断する場合、前記コンバータが、前記太陽電池の出力電力と前記パワーコンディショナの出力電力との差分電力を前記蓄電池へ充電するように、前記コンバータを制御する、制御方法。
[項目12]
前記制御部が、前記パワーコンディショナの出力を抑制する出力抑制信号を受信した場合、前記出力抑制信号に示される抑制出力を、前記パワーコンディショナの出力可能な電力に設定する、項目11に記載の方法。
[項目13]
前記パワーコンディショナの電力を測定する電力計を備え、
前記制御部は、前記電力計で測定される電力が前記パワーコンディショナの出力可能な電力に達すると、前記太陽電池の出力が、前記パワーコンディショナの出力可能な電力より大きくなると判断する、項目11又は12に記載の方法。
[項目14]
前記制御部は、前記MPPT制御におけるMPP(最大電力点:Maximum Power Point)から外れないように、前記コンバータを用いて前記蓄電池への充電を制御する、項目11〜13の何れか1項に記載の方法。
[項目15]
前記制御部は、前記パワーコンディショナのMPPの時定数より長い時定数で、前記コンバータを用いて、前記蓄電池への充電を制御する、項目11〜14の何れか1項に記載の方法。
[項目16]
前記パワーコンディショナの出力電力が、前記出力可能電力より下回ると判断する場合、前記充電の速度を遅らせる、項目11〜15の何れか1項に記載の方法。
[項目17]
照度計をさらに備え、
前記制御部は、前記照度計から得られる入射量に応じた前記太陽電池の電流電圧特性データを保持し、
前記電流電圧特性データを参照して、前記照度計から得られる入射データに対応する前記太陽電池の電力を算出し、
前記算出した電力が、前記パワーコンディショナの出力可能な電力より大きくなる場合、前記算出電力から前記パワーコンディショナの出力可能な電力を減算して、充電電力を算出し、
前記コンバータを制御して、前記充電電力を、前記蓄電池に充電する、項目11〜16の何れか1項に記載の方法。
[項目18]
前記制御部は、
前記照度計から得られる入射データに対応する前記太陽電池のMPP(最大電力点:Maximum Power Point)を算出し、
前記太陽電池のMPPにおける電力から、前記パワーコンディショナの出力可能な電力を減算して得られる充電電力を算出し、
前記コンバータを制御して、前記太陽電池と前記パワーコンディショナとを接続する母線が、前記MPPにおける電圧を維持するようにして、前記算出した充電電力を前記蓄電池に充電する、項目11〜17の何れか1項に記載の方法。
[項目19]
前記制御部は、前記パワーコンディショナの出力可能な電力より小さくなると判断する場合、前記制御部は、前記蓄電池から放電するように、前記コンバータを制御する、項目11〜18の何れか1項に記載の方法。
[項目20]
前記制御部は、
前記電流電圧特性データを参照して、前記照度計から得られる入射データに対応する前記太陽電池のMPPを算出し、
前記電力計で測定される電力が、前記算出した電力より低いと判断すると、前記コンバータを制御して、前記太陽電池と前記パワーコンディショナとを接続する母線が、前記太陽電池の算出したMPPにおける電圧を維持するようにして、前記蓄電池から電力を放電する、項目11〜19の何れか1項に記載の方法。