特許第6895188号(P6895188)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6895188
(24)【登録日】2021年6月9日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】消防署内の消防車排気ガス排出装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/06 20060101AFI20210621BHJP
【FI】
   F24F7/06 B
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-541060(P2019-541060)
(86)(22)【出願日】2017年7月31日
(65)【公表番号】特表2019-533131(P2019-533131A)
(43)【公表日】2019年11月14日
(86)【国際出願番号】KR2017008249
(87)【国際公開番号】WO2018066798
(87)【国際公開日】20180412
【審査請求日】2020年7月17日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0129714
(32)【優先日】2016年10月7日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519125966
【氏名又は名称】チョン グ イノヴェーション カンパニー.,リミテッド.
【氏名又は名称原語表記】CHEONG GU INNOVATION CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100166545
【弁理士】
【氏名又は名称】折坂 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ハ,サン スン
【審査官】 伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】 韓国登録特許第10−1575122(KR,B1)
【文献】 特開2009−167667(JP,A)
【文献】 韓国登録特許第10−1054805(KR,B1)
【文献】 韓国登録特許第10−0560219(KR,B1)
【文献】 韓国公開特許第10−2006−0028379(KR,A)
【文献】 特開平07−280311(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2018−0013110(KR,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2017−0019766(KR,A)
【文献】 国際公開第2017/105125(WO,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2017−0004553(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/00−7/10
E04H 6/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
消防署の車庫の床に形成されたガイド溝の内側に挿入設置するベースフレームと、
前記ベースフレームの上部に上下方向にスライド移動可能に連結設置される昇降フレームと、
前記昇降フレームの上端に回転可能にヒンジで連結設置し、内側に空間部を有する筒形状を有し、かつ一側には吸入孔が形成された吸込フードと、
長手方向の一端は前記吸込フードに連通結合し、他端は前記車庫の外部に配置されるように設置し、前記車庫内の消防車両の排気ガスを前記車庫の外部に排出されるようにガイドする排出配管部と、
前記排出配管部に連結設置され、前記排気ガスが前記排出配管部を介して前記車庫の外部に排出されるように吸入力を発生させる排出ファンと、
前記ベースフレームに設置された状態で前記昇降フレームと連結され、前記昇降フレームが上下方向にスライド移動するように駆動力を発生させる昇降駆動手段と、
長手方向の一端は前記ベースフレームに連結され、長手方向の他端は前記吸込フードの他側に連結されて、前記昇降駆動手段によって前記昇降フレームが上昇するときに、前記吸込フードが前記ヒンジ部分を軸として回転しながら、前記吸込フードの吸入孔部分が前記消防車両の排気口の方向に向かうようにする回転連結部材と、
前記車庫の床に結合設置し、前記消防車両の排気口が前記吸込フードの上方前側に隣接するように停車配置された状態で前記消防車両の車輪を係止させる停車固定台と、
前記停車固定台に設置し、前記消防車両の前記停車固定台への停車の有無を感知する停車感知センサと、
前記ガイド溝に挿入設置され、前記消防車両の前記停車固定台の方向への進入の有無を感知する車両感知センサと、
前記排出ファン、前記昇降駆動手段、前記停車感知センサ及び前記車両感知センサと電気的に接続設置され、前記停車感知センサ及び前記車両感知センサの信号に応じて前記排出ファンと前記昇降駆動手段の作動を制御するか、または前記停車感知センサ及び前記車両感知センサの信号に関係なく使用者が前記排出ファンと前記昇降駆動手段の作動を制御できるようにする制御部とを含む、消防署内の消防車排気ガス排出装置。
【請求項2】
前記吸込フードの一側には、前記吸入孔を介した前記排気ガス以外の異物の流入を遮断するように網構造を有するフィルター板がさらに結合具備された、請求項1に記載の消防署内の消防車排気ガス排出装置。
【請求項3】
前記排出配管部は、
長手方向の一端を前記吸込フードの空間部に連通するように結合し、長さが伸縮可能なように可撓性構造を有する連結配管と、
長手方向の一端は、前記連結配管の長手方向の他端に連結結合し、長手方向の他端は、前記車庫の外部に延長配置して、前記吸込フードから前記連結配管に流入した前記排気ガスを前記車庫の外部に排出されるようにガイドする排出配管と、
長手方向の一端は前記排出配管の一側に連結結合し、長手方向の他端は前記車庫の天井に隣接した状態で延びるように配置して、前記車庫内に浮遊する前記排気ガスが前記排出配管に移送されるようにガイドする室内連結配管とを含む、請求項1に記載の消防署内の消防車排気ガス排出装置。
【請求項4】
前記昇降駆動手段は、前記ベースフレームに垂直に配置された状態で結合設置され、ロッドの端部が前記昇降フレームに連結結合されるシリンダーである、請求項1に記載の消防署内の消防車排気ガス排出装置。
【請求項5】
前記回転連結部材はワイヤー部材である、請求項1に記載の消防署内の消防車排気ガス排出装置。
【請求項6】
前記回転連結部材はコイルスプリングである、請求項1に記載の消防署内の消防車排気ガス排出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消防署の車庫で消防車両の運転時に発生する排気ガスを吸入・排出する消防署内の消防車排気ガス排出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、大都市に位置している消防署の保有車両は全てディーゼル自動車であって、初期始動時及び消防活動後の消防署への復帰時に車庫で車両を運転する場合、エンジンから排出されるガスに消防隊員がそのまま危険物質にさらされてしまい、健康を害しているのが現状である。
【0003】
また、消防署のディーゼル自動車の運転特性を説明すると、主に朝に非常点検(消防車両、各種通信装備など)による排出ガスにより消防隊員が苦痛を訴えており、特に、朝にコールド(Cold)状態で始動をかけると、初期には燃焼特性上、白煙(White smoke)、時間が少し経過すると青煙(Blue smoke)が発生する。このような青煙は、ガスの成分が主にアルデヒドからなっているため、目がちくちくし、胃がむかつく感じがし、人体に危険要素として作用しており、完全に燃焼すると、NOxと黒煙(Black smoke)が発生し、これは、人体だけでなく大気汚染も加重させる物質に変わりながら微細粉塵を発生させるようになる。
【0004】
前述したように、軽油を使用する消防車両の排出ガスが人体に有害な要因を多く含有しており、このような残留ガスが車庫内で循環しているため、ほとんどの時間を室内空間で過ごす消防隊員の呼吸器を介して人体に吸入されることによって、健康危害要因が発生するようになる。
【0005】
そのため、消防署の車庫内での残留ガスを外部に排出させるために、車庫のシャッター、窓を開放して換気扇などで排出させているのが現状であるが、残留ガスの排出効率が低いところ、消防署の車庫内の残留ガスを外部に安定的に排出させる排気ガス排出装置をさらに設置するようになる。
【0006】
しかし、従来の排気ガス排出装置は、消防署の車庫内の空間部に配管部及び吸気部がいずれも突出状態で配置されることによって、車庫内で消防車及び消防士の移動に邪魔になるという問題がある。
【0007】
このような先出願の排気ガス排出装置は、大韓民国公開特許公報第2006−0028379号(2006.03.29)に提示される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、消防車及び消防士の移動半径に邪魔にならないように消防署の車庫に設置され、排気ガスの排出作業を安定的に行うことができるようにする消防車排気ガス排出装置を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、消防署の車庫の床に形成されたガイド溝の内側に挿入設置するベースフレームと、前記ベースフレームの上部に上下方向にスライド移動可能に連結設置される昇降フレームと、前記昇降フレームの上端に回転可能にヒンジで連結設置し、内側に空間部を有する筒形状を有し、かつ一側には吸入孔が形成された吸込フードと、長手方向の一端は前記吸込フードに連通結合し、他端は前記車庫の外部に配置されるように設置し、前記車庫内の消防車両の排気ガスを前記車庫の外部に排出されるようにガイドする排出配管部と、前記排出配管部に連結設置され、前記排気ガスが前記排出配管部を介して前記車庫の外部に排出されるように吸入力を発生させる排出ファンと、前記ベースフレームに設置された状態で前記昇降フレームと連結され、前記昇降フレームが上下方向にスライド移動するように駆動力を発生させる昇降駆動手段と、長手方向の一端は前記ベースフレームに連結され、長手方向の他端は前記吸込フードの他側に連結されて、前記昇降駆動手段によって前記昇降フレームが上昇するときに、前記吸込フードが前記ヒンジ部分を軸として回転しながら、前記吸込フードの吸入孔部分が前記消防車両の排気口の方向に向かうようにする回転連結部材と、前記車庫の床に結合設置し、前記消防車両の排気口が前記吸込フードの上方前側に隣接するように停車配置された状態で前記消防車両の車輪を係止させる停車固定台と、前記停車固定台に設置し、前記消防車両の前記停車固定台への停車の有無を感知する停車感知センサと、前記ガイド溝に挿入設置され、前記消防車両の前記停車固定台の方向への進入の有無を感知する車両感知センサと、前記排出ファン、前記昇降駆動手段、前記停車感知センサ及び前記車両感知センサと電気的に接続設置され、前記停車感知センサ及び前記車両感知センサの信号に応じて前記排出ファンと前記昇降駆動手段の作動を制御するか、または前記停車感知センサ及び前記車両感知センサの信号に関係なく使用者が前記排出ファンと前記昇降駆動手段の作動を制御できるようにする制御部とを含む消防署内の消防車排気ガス排出装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る消防署内の消防車排気ガス排出装置は、消防署の車庫の床のガイド溝にベースフレームを設置し、吸込フードが昇降フレームに回転可能にヒンジで連設された状態で昇降駆動手段による昇降フレームの上方移動時に、回転連結部材によって吸込フードの他側がベースフレームに連結されていることから、吸込フードの一側は消防車両の排気口に隣接するように回転移動されることによって、消防車両の排気口から排出される排気ガスを車庫の外部に安定した排出が行われるようにすると共に、通常時には消防署の車庫内で消防士の移動や作業に邪魔にならないようにする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施例に係る消防署内の消防車排気ガス排出装置の全体概略構成図である。
図2図1に示した‘A’部分の拡大図である。
図3図2に示した吸込フードのガイド溝への挿入状態図である。
図4図3の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の一実施例に係る消防署内の消防車排気ガス排出装置の全体概略構成図であり、図2は、図1に示した‘A’部分の拡大図であり、図3は、図2に示した吸込フードのガイド溝への挿入状態図であり、図4は、図3の正面図である。図1乃至図4を参照すると、一実施例の消防署内の消防車排気ガス排出装置は、ベースフレーム100、昇降フレーム110、吸込フード120、排出配管部130、排出ファン140、昇降駆動手段150、回転連結部材160、停車固定台170、停車感知センサ180、車両感知センサ190、及び制御部200を備えている。
【0013】
前記ベースフレーム100は、消防署の車庫の床に形成されたガイド溝10の内側に固定状態で挿設される構造物である。ここで、前記ベースフレーム100は、複数の垂直単位部材101及び複数の水平単位部材102を互いに連結結合した四角形の枠構造を有するものとして示したが、このような形状に限定されないことは勿論である。ここで、前記ガイド溝10の上端には、使用者や前記消防車両1の車輪が落ちる事故を防止できるようにする蓋板11を備えることもできる。このとき、前記蓋板11は、網構造の蓋であるグレーチングを選択使用するものとして示したが、これに限定されず、貫通口のない平板構造を適用してもよいことは勿論である。
【0014】
そして、前記ベースフレーム100には、後述する昇降フレーム110を上下方向にスライド移動可能にガイドする昇降ガイド100aを結合具備する。このような前記昇降ガイド100aは、前記ベースフレーム100の上端両側に垂直に配置された状態で昇降フレーム110を上下方向にスライド移動可能にガイドする。
【0015】
また、前記ベースフレーム100には、前記ガイド溝10に挿入された状態で固定結合されるように複数の固定ボルト103を結合具備することができる。すなわち、前記固定ボルト103は、前記ガイド溝10に挿入された状態で前記車庫面に対向する前記ベースフレーム100側に螺合される。すなわち、前記固定ボルト103の軸部分103aは、前記ベースフレーム100に螺合されるように貫通配置し、前記固定ボルト103のヘッド部分103bは前記車庫面に密着配置される。したがって、前記ベースフレーム100が前記ガイド溝10に挿入配置された状態で、前記固定ボルト103の前記ベースフレーム100上に締結される位置を調節しながら、前記固定ボルト103のヘッド部分が前記車庫面に加圧力を伝達されるようにして固定されるようにする。このような前記固定ボルト103の軸部分103aには、前記ベースフレーム100に密着して前記固定ボルト103の前記ベースフレーム100に螺合された位置を固定できるようにする固定ナット104を締結設置することができる。また、前記固定ボルト103のヘッド部分には、前記車庫面に密着した状態で摩擦力を増大させると共に、振動を吸収できるように、軟性を有するゴムや合成樹脂からなる接触板(図示せず)を結合具備することもできる。
【0016】
また、前記ベースフレーム100の上端前側には、後述する回転連結部材160の長手方向の一端を係止状態で連結結合できるようにする固定環部105が形成され得る。
【0017】
前記昇降フレーム110は、後述する吸込フード120を上下方向に昇降可能に連結支持する構造物である。すなわち、前記昇降フレーム110は、前記ベースフレーム100に上下方向にスライド移動可能に設置され、前記昇降フレーム110には、吸込フード120を回転可能に連結設置する。このような前記昇降フレーム110は、前記ベースフレーム100の昇降ガイド100aに上下方向にスライド可能に連結設置される一対の昇降板部111、及び一対の前記昇降板部111の底面の一側にそれぞれ結合形成される一対のブラケット部113を含む。ここで、一対の前記昇降板部111には、それぞれ垂直に下方に延長形成された状態で前記昇降ガイド100aにスライド移動可能に連結される昇降バー112を結合具備する。そして、前記ブラケット部113には、吸込フード120を回転可能に連結設置できるようにするヒンジ114を結合具備する。
【0018】
前記吸込フード120は、前記車庫内の消防車両1の排気口から排出される排気ガスを貯蔵した後、後述する排出配管部130に移送する構造物である。このような前記吸込フード120は、前記排気ガスを内側に貯蔵できるように空間部を有する筒状に形成される。
【0019】
そして、前記吸込フード120は、前記昇降フレーム110に回転可能に連結設置し、より詳しくは、前記吸込フード120の両側がそれぞれ、前記昇降フレーム110のブラケット部113に形成されたヒンジ114を介して回転可能に連結される。ここで、前記吸込フード120の上端には、前記ヒンジ114を介して前記昇降フレーム110のブラケット部113が連結されるように、締結孔120aが形成された連結板部120bを備えることができる。
【0020】
また、前記吸込フード120の一側、より詳しくは、前記消防車両1の排気口に対向する面部には、前記排気口から排出される排気ガスを内側の空間部に流入できるようにする吸入孔121が前記吸込フード120の内外側を連結するように貫通形成される。ここで、前記吸込フード120の一側には、前記吸入孔121を介した排気ガス以外の各種塵埃のような異物の流入を遮断できるようにフィルター板122を結合具備することができる。このような前記フィルター板122は、網構造を有するグレーチングを選択使用することが好ましいが、これに限定せず、一定サイズ以上の異物が前記吸込フード120の内側に流入しないようにするフィルター部材を選択使用できることは勿論である。
【0021】
また、前記吸込フード120の他側には、後述する回転連結部材160の長手方向の他端を係止状態で固定結合できるように連結環部123が形成され得る。
【0022】
前記排出配管部130は、前記吸込フード120の内側に流入して貯蔵された前記排気ガスを前記吸込フード120の外部、より詳しくは前記車庫の外部に排出移送されるようにガイドするか、または前記車庫の内部に浮遊する前記排気ガスを前記車庫の外部に排出移送されるようにガイドする配管ラインである。このような前記排出配管部130の長手方向の一端は、前記吸込フード120の一側、より詳しくは前記吸込フード120の底面の一側に、前記吸込フード120の内側に形成された空間部と連結されるように結合する。そして、前記排出配管部130の長手方向の他端は、前記車庫の床のガイド溝10を通って前記車庫の外部に延びるように配置する。ここで、前記排出配管部130は、連結配管131、排出配管132、室内連結配管133、及びダンパー134を含む。
【0023】
前記連結配管131は、前記吸入孔121を介して前記吸込フード120の内側に流入して貯蔵された前記排気ガスを排出配管132に移送されるようにガイドする管部材である。このような前記連結配管131の長手方向の一端は、前記吸込フード120の底面の一側に前記吸込フード120の内側空間部と連通するように結合する。そして、前記連結配管131の長手方向の他端は、排出配管132の長手方向の一端に連結結合する。ここで、前記連結配管131は、前記ガイド溝10に挿入配置された状態で前記吸込フード120及び排出配管132と連結され、このとき、前記昇降フレーム110が前記ベースフレーム100上で上下方向に移動時に、前記排気ガスの排出移送が安定的に行われると共に、前記昇降フレーム110の昇降移動を可能にすることができるように、伸縮可能な可撓性構造を有するようになる。
【0024】
前記排出配管132は、前記吸込フード120から連結配管131に流入した前記排気ガスを前記車庫の外部に排出移送されるようにガイドする管部材である。このような前記排出配管132の長手方向の一端は、前記連結配管131の長手方向の他端に連結結合し、前記排出配管132の長手方向の他端は、前記車庫の外部に配置されるように延長形成される。ここで、前記排出配管132の長手方向の他端の一側には、前記排気ガス中の有害成分を濾過するように集塵設備(図示せず)を連結設置してもよいことは勿論である。
【0025】
前記室内連結配管133は、前記車庫内に浮遊する前記排気ガスを前記排出配管132を介して排出され得るようにガイドする管部材である。このような前記室内連結配管133の長手方向の一端は、前記排出配管132の一側に連結結合し、前記室内連結配管133の長手方向の他端は、前記車庫の天井に隣接して延長配置する。そして、前記室内連結配管133には、長手方向に互いに離隔して複数の流入口135が形成されることで、後述する排出ファン140の吸入力を通じて、前記車庫内に浮遊する排気ガスが前記流入口135を介して前記室内連結配管133の内側に効率的に吸入されるようにすることができる。
【0026】
前記ダンパー134は、前記排出配管132の一側内部及び前記室内連結配管133の一側内部に結合設置されることで、後述する排出ファン140によって発生する吸入力を調節できるようにする。このような前記ダンパー134は、排出ファン140によって前記排出配管132の内側の開放程度及び前記室内連結配管133の内側の開放程度を調節することで、前記排出配管132の内側及び前記室内連結配管133の内側を介した前記排気ガスの排出の程度を調節できるようにする。このような前記ダンパー134は、後述する制御部200を介して作動が制御される。
【0027】
前記排出ファン140は、前記車庫の内部で前記消防車両1の運転時に排気口を介して排出される前記排気ガスを、前記吸込フード120及び前記排出配管部130の室内連結配管133の内側に流入するようにした後、前記排出配管部130の排出配管132を介して前記車庫の外部に排出され得るように吸入力を発生させる。このような前記排出ファン140は、前記排出配管部130の一側に連結設置され、より詳しくは、前記車庫の外部に配置され得るように、前記排出配管部130の長手方向の他端一側に連結設置されることが好ましい。
【0028】
前記昇降駆動手段150は、前記昇降フレーム110が上下方向にスライド移動するように駆動力を発生させる駆動手段である。すなわち、前記昇降駆動手段150は、前記ベースフレーム100に結合設置された状態で前記昇降フレーム110に連結されるように配置されることで、発生した駆動力を前記昇降フレーム110に伝達しながら前記昇降フレーム110を上方に押し上げたり、下方に引っ張ったりして前記ベースフレーム100の昇降ガイド100a上で上下方向にスライド移動するようにする。
【0029】
ここで、前記昇降駆動手段150は、油圧や空圧又は電気を通じて作動するシリンダーを使用するものとして示したが、これに限定せず、ラックギア、ピニオンギア及びモータを用いて前記昇降フレーム110を昇降するようにしてもよいことは勿論である。このとき、前記昇降駆動手段150をシリンダーとして適用した場合について詳しく説明すると、シリンダーロッド152が垂直に配置されるようにシリンダーボディー151部分を前記ベースフレーム100に固定状態で結合設置し、前記シリンダーロッド152は、前記昇降フレーム110の昇降板部111に固定状態で連結結合する。したがって、前記シリンダーの作動による前記シリンダーロッド152の移動に従って前記昇降フレーム110の昇降板部111が対応して上下方向に移動するようになる。
【0030】
前記回転連結部材160は、前記昇降駆動手段150から発生した駆動力によって前記昇降フレーム110の昇降板部111が上方に押し上げられて移動時に、前記吸込フード120が回転するように前記ベースフレーム100と前記吸込フード120とを連結する部材である。すなわち、前記回転連結部材160は、前記昇降駆動手段150の駆動によって前記昇降フレーム110の昇降板部111を上方に押し上げて移動させるとき、前記吸込フード120が前記昇降フレーム110のヒンジ114を軸として回転しながら、前記吸込フード120の吸入孔121が形成された一側部分を前記車庫の床よりも上方に突出するようにすると共に、前記消防車両1の排気口の端部に隣接して配置されるようにする。このような前記回転連結部材160の長手方向の一端は、前記ベースフレーム100の固定環部105に連結し、前記回転連結部材160の長手方向の他端は、前記吸込フード120の他側の連結環部123に連結する。
【0031】
ここで、前記回転連結部材160としては、軟性を有するワイヤー部材を使用することが好ましいが、これに限定せず、前記昇降駆動手段150によって前記昇降フレーム110が上方に移動していない最初の位置、すなわち、前記吸込フード120の上面が前記車庫の床面に対応する位置に水平に配置された状態で前記吸込フード120の他側を弾性支持し、その後、前記昇降駆動手段150による前記昇降フレーム110の上方への移動時に弾性力によって長さが増加する弾性力を有するワイヤー部材を使用することができる。ここで、前記回転連結部材160は、弾性力を有するワイヤー部材の中でもコイルスプリングを選択使用することができる。
【0032】
前記停車固定台170は、前記消防車両1の車輪部分を係止させて停止させる部材である。このような前記停車固定台170は、前記車庫の床に固定結合され、前記消防車両1の排気口が前記吸込フード120の上方前側に隣接するように停車配置された状態で、前記消防車両1の車輪のうち後輪を係止させることで、前記消防車両1がこれ以上後方に移動しないようにして、前記吸込フード120を介して、前記消防車両1から排出される排気ガスを安定的に吸入・移送できるようにする。ここで、前記停車固定台170は、バー形状を有する部材であって、前面には、前記消防車両1の車輪部分を係止させる係止溝171が形成される。
【0033】
前記停車感知センサ180は、前記停車固定台170に前記消防車両1が係止停車されたか否かを感知するセンサである。すなわち、前記停車感知センサ180は、前記停車固定台170の一側に設置し、前記消防車両1の車輪が前記停車固定台170の係止溝171に挿入状態で係止配置されたときに、これを感知した後、感知された信号を後述する制御部200に伝達するようになる。
【0034】
前記車両感知センサ190は、前記消防車両1の前記停車固定台170の方向への進入の有無を感知するセンサである。すなわち、前記車両感知センサ190は、前記ガイド溝10に挿入設置し、前記ガイド溝10の上方での前記消防車両1の動きの有無を感知した後、制御部200に信号を伝達するようになる。
【0035】
前記制御部200は、前記排出ファン140及び前記昇降駆動手段150の作動を制御する。すなわち、前記制御部200は、前記排出ファン140、前記昇降駆動手段150、前記停車感知センサ180及び前記車両感知センサ190と電気的に接続される。なお、前記制御部200は、上述した前記排出配管部130に備えられるダンパー134とも電気的に接続されて前記ダンパー134の作動を制御することができる。
【0036】
このような前記制御部200は、前記停車感知センサ180及び前記車両感知センサ190が感知する信号に応じて前記排出ファン140及び前記昇降駆動手段150の作動を制御するか、または前記停車感知センサ180及び前記車両感知センサ190からの信号入力の有無に関係なく使用者が手動で前記排出ファン140及び前記昇降駆動手段150の作動を制御できるようにする。ここで、前記制御部200は、使用者によって手動で前記排出ファン140及び前記昇降駆動手段150の作動を制御する手動運転制御モードと、前記停車感知センサ180及び前記車両感知センサ190からの信号入力の有無に応じて前記排出ファン140や前記昇降駆動手段150の作動を制御する自動運転制御モードとを含む。このとき、前記自動運転制御モードは、消防隊員の業務交代時に前記消防車両1から発生する排気ガスを排出させるようにする交代運転モード、及び通常時に自動で前記車庫内の排気ガスを排出させるようにする排気運転モードを通じて制御することができる。
【0037】
このように構成される一実施例の消防車排気ガス排出装置の排気ガス排出動作を、図1乃至図4を参照して説明すると、次の通りである。
【0038】
まず、上述したように、前記制御部200で手動運転制御モードに設定された場合、前記停車感知センサ180及び前記車両感知センサ190からの信号入力の有無に関係なく前記使用者が手動で前記排出ファン140及び前記昇降駆動手段150の作動を制御するようになる。このような前記手動運転制御モードの場合には、消防車排気ガス排出装置の点検または整備が可能なように前記排出ファン140及び前記昇降駆動手段150の作動を前記使用者が手動で操作できるようにする。
【0039】
また、前記制御部200で自動運転制御モードにおける交代運転モードに設定される場合、このとき、前記消防車両1が、交代のための引き継ぎ上、前記車庫内に駐車するために前記停車固定台170の方向に後進移動するとき、前記車両感知センサ190で前記消防車両1の移動を感知しながら、前記排出ファン140が作動し、前記排出配管部130の室内連結配管133を介して前記車庫内に浮遊する排気ガスを吸入・排出されるようにする。
【0040】
その後、前記消防車両1の車輪が前記停車固定台170に係止されて停止すると、前記停車感知センサ180でこれを感知した後、感知された信号を前記制御部200で受信して前記昇降駆動手段150を駆動させることで、前記昇降フレーム110を上昇させる。すると、前記昇降フレーム110の上昇によって前記吸込フード120も対応して上昇しながら回転するようになり、前記回転連結部材160によって前記吸込フード120の他側は下方に回転移動し、前記吸込フード120の一側は上方に回転移動するようになる。
【0041】
このように、前記昇降駆動手段150によって前記昇降フレーム110が完全に上昇すると、前記吸込フード120の吸入孔121は、前記消防車両1の排気口を介して排出される排気ガスの排出方向に並んだ状態で傾斜して配置される。したがって、前記消防車両1の交代時に始動がかかった状態で前記排気口から排出される排気ガスは、前記吸込フード120の内側に安定した流入貯蔵が行われ、前記吸込フード120の内側に流入した前記排気ガスは、前記排出ファン140の吸入力によって前記排出配管部130の連結配管131及び排出配管132に順次移送された後、前記消防署の外部に排出が行われる。その後、前記消防車両1の交代のための引き継ぎが完了した後にも、前記制御部200で前記使用者が前記排出ファン140及び前記昇降駆動手段150の作動を停止させるまで前記排出ファン140及び前記昇降駆動手段150の作動が行われるようになる。
【0042】
最後に、前記制御部200で自動運転制御モードにおける排気運転モードに設定される場合、すなわち、通常時、上述した交代運転モードが完了した後、通常の業務を行う途中、消防車両1が出動したり、任務の完了後に復帰して車庫に駐車したりするときに発生する排気ガスを吸入・排出されるようにする。すなわち、前記停車固定台170に係止されて停車された前記消防車両1が出動するとき、前記車両感知センサ190で前記消防車両1の動きを感知し、前記制御部200は、前記排出ファン140及び前記排出配管部130のダンパー134を作動させて前記排出配管部130の室内連結配管133を開放させることで、前記室内連結配管133を介して前記車庫内の排気ガスが排出されるようにする。このとき、前記排出ファン140は、約2〜3分作動した後、作動が中止される。
【0043】
その後、出動した前記消防車両1が任務を完遂した後、前記車庫に復帰して駐車を行うとき、前記車両感知センサ190で前記消防車両1を感知しながら、前記制御部200は、前記排出ファン140及び前記排出配管部130のダンパー134を作動させて前記排出配管部130の室内連結配管133を開放させることで、前記室内連結配管133を介して前記車庫内の排気ガスが排出されるようにする。そして、前記消防車両1の車輪が前記停車固定台170に係止配置される場合、前記停車感知センサ180が前記消防車両1の駐車状態として認識し、前記昇降駆動手段150を駆動させることで、前記昇降フレーム110を上昇させる。すると、上述したように、前記吸込フード120を介して、前記消防車両1の排気口から排出される排気ガスが安全に前記車庫の外部に排出される。このとき、前記排出ファン140は、約2〜3分作動した後、作動が中止される。
【0044】
このように前記消防署内の消防車排気ガス排出装置は、前記消防署の車庫の床のガイド溝10に前記ベースフレーム100を設置し、前記吸込フード120が前記昇降フレーム110に回転可能にヒンジで連結設置された状態で前記昇降駆動手段150による前記昇降フレーム110の上方移動時に、前記回転連結部材160によって前記吸込フード120の他側が前記ベースフレーム100に連結されていることから、前記吸込フード120の一側は前記消防車両1の排気口に隣接するように回転移動されることによって、前記消防車両1の排気口から排出される排気ガスを前記車庫の外部に安定した排出が行われるようにすると共に、通常時には前記消防署の車庫内で消防士の移動や作業に邪魔にならないようにする。
【0045】
本発明は、図面に示された実施例を参考にして説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形及び均等な他の実施例が可能であるということが理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められなければならない。
図1
図2
図3
図4