(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ペリクルが、第1の光偏光状態を反射させる機能及び直交する第2の光偏光状態を伝搬する機能を有する反射偏光子を含む、請求項1に記載のニアアイディスプレイシステム。
前記光学素子が、レンズ、部分的に光透過性のフィルム若しくはコーティング、カラー増強フィルム若しくはコーティング、コントラスト増強フィルム若しくはコーティング、フォトクロミックフィルム若しくはコーティング、偏光フィルム若しくはコーティング、又はこれらの組み合わせを含む、請求項5に記載のニアアイディスプレイシステム。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示には、眼の視野内に位置決めされたペリクルとして配設される二色性反射器及び/又は反射偏光子を利用する、ニアアイコンバイナーディスプレイが記載されている。二次画像は、反射偏光子及び/又は二色性層から眼に向かって反射され、眼に視認される一次的な世界ビュー画像上に重畳され得る。ペリクルの位置及び配向は、要望通りに個々に調整できる。
【0008】
以下の説明では、本明細書の一部を形成し、例示を目的として示される添付図面を参照する。本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想定され、実施され得る点を理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で理解すべきではない。
【0009】
本明細書で使用する全ての科学的及び技術的用語は、特に断らない限り、当該技術分野において一般的に用いられる意味を有する。本明細書において与えられる定義は、本明細書中で頻繁に使用される特定の用語の理解を助けるためのものであり、本開示の範囲を限定するためのものではない。
【0010】
別途記載のない限り、本明細書及び「特許請求の範囲」で使用される特徴部の寸法、量、及び物理的特性を表す全ての数字は、いずれの場合においても「約」なる語によって修飾されているものとして理解すべきである。したがって、そうでない旨が示されない限り、上記の明細書及び添付の「特許請求の範囲」において示される数値パラメータは、本明細書に開示される教示を利用して当業者が得ようとする所望される特性に応じて変わり得る近似値である。
【0011】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用するときに、単数形「a」、「an」、及び「the」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、複数の指示対象を有する実施形態を包含する。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用するときに、用語「又は」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、一般に「及び/又は」を含む意味で用いられる。
【0012】
「下部」、「上部」、「〜の下」、「下側」、「上側」、及び「〜の上」などが挙げられるが、それらに限定されない、空間に関連する用語は、本明細書で使用される場合、ある要素(複数可)の別の要素に対する空間的関係を述べる説明を容易にするために使用される。そのような空間に関連する用語は、図面に示され、本明細書で説明される特定の配向に加えて、使用中又は動作中のデバイスの異なる配向を包含する。例えば、図面に示される物体が反転又は裏返された場合、その前に他の要素の下側又はその下にあるように説明されていた部分は、これらの他の要素の上側になるであろう。
【0013】
本明細書において、ある要素、構成要素、又は層が、例えば、別の要素、構成要素、又は層と「一致する境界面」を形成する、これらの「上にある」、これらと「接続される」、「結合される」、若しくは「接触する」として述べられる場合、その要素、構成要素、又は層は、例えば、特定の要素、構成要素、又は層の直接上にあるか、これらと直接接続されるか、直接結合されるか、直接接触してもよく、又は介在する要素、構成要素、又は層が特定の要素、構成要素、又は層の上にあるか、これらと接続されるか、結合されるか、若しくは接触し得る。例えば、ある要素、構成要素、又は層が、別の要素の「直接上にある」か、別の要素に「直接接続される」、「直接結合される」、又は「直接接触する」ものとして表される場合、例えば介在する要素、構成要素、又は層は存在しない。
【0014】
本明細書で使用されるところの「有する(have、having)」、「含む(include、including、comprise、comprising)」などは、非限定的(open ended)な意味で用いられており、一般に「含むが、これらに限定されない」ことを意味する。「〜からなる」及び「〜から本質的になる」なる語は、「〜を含む」なる語及び同様の語に含まれることが理解されよう。
【0015】
結合又は「コンバイナー」ニアアイディスプレイは、概ね光学系の使用に依存して、ユーザーに対する現実世界のビューの伝搬、更には眼に対する二次的(例えば、デジタル)画像の投影の両方を行う。1つのタイプのコンバイナーデイスプレイには、50%可視光線透過率(VLT)ミラーなどの部分ミラーが使用される。このミラーによって、世界ビューの一部が伝搬され、更には二次画像の一部が反射される。別のタイプのコンバイナーデイスプレイでは、反射偏光子又は弱反射偏光子が使用される場合がある。これらの反射偏光子は、世界ビューの或る偏光状態をユーザーに対しほぼ完全に伝搬できると共に、偏光した二次画像をユーザーに対しほぼ完全に(あるいは、少なくとも部分的に)反射できる。別のタイプのコンバイナーデイスプレイでは、二色性「ノッチ(notch)」型、又は「コーム(comb)」型の反射器が使用される場合がある。これらの反射器は、光の波長帯(例えば、第1の光波長範囲)を或る程度まで反射できるが、更には、他の波長帯(例えば、第2又はそれ以降の光波長範囲)の伝搬、あるいは波長の反射帯の部分的伝搬も可能としている。本発明で有用なヘッドマウンテッドディスプレイに関する更なる説明としては、例えば、代理人整理番号75083US002を有し、発明の名称「Low Profile Image Combiner for Near−Eye Displayss」(2014年3月18日に出願)である、及び代理人整理番号75976US002を有し、発明の名称「Head Mounted Display and Low Conspicuity Pupil Illuminator」(本出願と同日付に出願)である、同時係属中の米国特許出願も挙げられる。
【0016】
本明細書に記載されているニアアイ、ヘッドアップデイスプレイは、現実世界のビューをユーザーの眼に伝搬する機能を有すると共に、二次画像(デジタルディスプレイを介して生成されるものなど)の伝搬又は反射機能をも有するペリクルからなる。特定の一実施形態において、ペリクルは、二色性「ノッチ」型若しくは「コーム」型の伝搬及び反射プロファイルを有するコーティング又はフィルムを具備する。特定の一実施形態において、ペリクルは、或る偏光状態(例えば、第1の偏光方向)を反射し、別の偏光状態(例えば、第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向)を様々な度合いにて通過させる、反射偏光子を具備する。幾つかの事例において、ペリクルはまた、四分の一波長リターダのような遅延層を備える場合もあれる、並びに/あるいは、反射層及び/又は遅延層も更に有するレンズと共に使用される場合もある。幾つかの事例では、レンズ及びペリクルを組み合わせた形状によって、二次画像若しくは実世界ビュー画像のいずれか一方、又はその両方の拡大を行うことが可能である。
【0017】
ユーザーは、ペリクルのこの伝搬/反射プロファイルを使用することによって(偏光依存か、波長依存かそれとも非依存かに応じて)、現実世界及び第2の画像の波長及び/又は偏光状態に基づき、現実世界のビューを第2の画像と「組み合わせて」同時に見ることができる。ペリクル自体、あるいは別の屈折要素及び/又はフィルム及び/又はコーティングとの組み合わせにより、湾曲面を通しての屈折及び/又は湾曲面からの反射に基づいて、画像の拡大を行うことができる。
【0018】
図1に、本開示の一態様による、ニアアイディスプレイシステム100の概略断面図を示す。ニアアイディスプレイシステム100は、ペリクル110の第1の主表面112に向かって方向付けされる主光線121を有する画像光ビームを投影するように位置決めされる、画像形成用デバイス120を具備する。幾つかの事例において、ペリクル110は、高分子反射偏光子のような反射偏光子を具備し得る。幾つかの事例において、ペリクル110は、部分ミラーを具備し得る。幾つかの事例において、ペリクル110には、ペリクル110の第1の主表面112、反対側の第2の主表面114、又はその両表面にコーティング又は接合された、1つ又は2つ以上の二色性層を含めてもよい。幾つかの事例では、ペリクル110の外周の周りに保護用の外側リム116を更に具備させ得る。この外側リムを、シリコーンゴムのようなコンプライアント材料から構成することによって、ペリクルが有し得る鋭利な縁部からユーザーを保護することが可能である。
【0019】
ペリクル110は、フレーム140に取り付けられた支持体118を介して眼160の視野内に少なくとも部分的に位置決めできる。このフレームは、眼鏡と同様に、ユーザーの頭部(不図示)上に位置決めできる。支持体118は、ペリクル110の位置及び配向を眼160及び他の構成要素に対して固定し、ペリクル110と他の光学部品(optical component)(画像形成用デバイス120を含む)との間の旋回「P」、回転「R」、及び並進「T」に対応して調整を行うことができる。幾つかの事例では、ペリクル110を回転させて眼160の視野から外れるようにすることが可能である。特定の一実施形態では、ペリクル110は、
図1に示すような湾曲面を有し得る。この湾曲面によって、眼160により受光される主光線121を有する画像光ビームに対し何らかの拡大を行うことが可能になる。幾つかの事例において、ニアアイディスプレイシステムには、レンズ130のような光学素子を更に具備させてもよい。この光学素子はまた、フレーム140に固着されていて、第1のレンズ主表面132と、反対側の第2のレンズ主表面134と、を有する。これらのレンズ表面によって、世界ビュー150に対し何らかの拡大又は他の眼の補正(eye-correction)が行われ得る。
【0020】
二色性反射層の事例では、二色性層の反射帯に対応する主光線121の波長帯が、二色性層の反射及び伝搬プロファイルに基づいて、部分的に反射される。同様に、ペリクル110を介して眼160に伝搬される世界ビュー150の波長帯は、二色性層によって減衰される。反射偏光子の事例では、反射偏光子の「高速(fast)」軸に直交する主光線121の偏光状態が反射される。同様に、世界ビュー150の偏光状態は、反射偏向層によって減衰される。主光線121は、ペリクル110に衝突した後、ペリクル110から眼160に向かって反射される。
【0021】
このようにして、世界ビュー150は、世界ビュー光線151に沿って少なくとも部分的に伝搬され、画像形成用デバイス120により形成された主光線121と「組み合わされる」ことが可能である。ペリクル110は、眼160と別のレンズ130との間に配置され得る。別のレンズは、球面度数(power)ゼロ又は矯正的処方のどちらかを有し、かつ部分伝搬、カラー増強、コントラスト増強、フォトクロミズム、又は偏光フィルタのような他の機能性を有する又は有しないものである。偏光フィルタ(偏光サングラスなど)を備えるレンズ130の事例では、ペリクル110を介して世界ビュー150の伝搬を最大限に高めるには、偏光フィルタの高速軸を反射偏光子の高速軸に対して調心する必要がある。
【0022】
図2に、本開示の一態様による、ニアアイディスプレイシステム200の概略断面図を示す。ニアアイディスプレイシステム200は、ペリクル210の第1の主表面212に向かって方向付けされる主光線221を有する画像光ビームを投影するように位置決めされる、画像形成用デバイス220を具備する。ペリクル210は、フレーム240に取り付けられた支持体218を介して眼260の視野内に少なくとも部分的に位置決めできる。このフレームは、眼鏡と同様に、ユーザーの頭部(不図示)上に位置決めできる。支持体218は、ペリクル210の位置及び配向を眼260及び他の構成要素に対して固定し、ペリクル210と他の光学部品(画像形成用デバイス220を含む)との間の旋回「P」、回転「R」、及び並進「T」に対応して調整を行うことができる。幾つかの事例では、ペリクル210を回転させて眼260の視野から外れるようにすることが可能である。特定の一実施形態では、ペリクル210は、
図2に示すような平坦面を有する場合もあるが、代わりに、ペリクル210は、
図1に示すような、画像光ビームに対し何らかの拡大を行うための、曲線状プロファイルを有する場合もある。幾つかの事例では、ペリクル210の外周の周りに保護用の外側リム216を更に具備させ得る。この外側リムを、シリコーンゴムのようなコンプライアント材料から構成することによって、ペリクルが有し得る鋭利な縁部からユーザーを保護することが可能である。
【0023】
幾つかの事例において、ニアアイディスプレイシステムには、眼用レンズ又はメニスカスタイプのレンズ230のような光学素子を更に具備させてもよい。この光学素子はまた、フレーム240に固着されていて、第1のレンズ主表面232と、反対側の第2のレンズ主表面234と、を有する。これらのレンズ表面によって、世界ビュー250に対し何らかの拡大又は他の眼の補正が行われ得る。二色性反射層又は部分反射層のような部分反射器233は、レンズ230の表面上に配設される場合もあれば、又は該レンズの内部に埋め込まれる場合もある。二色性反射層の事例では、二色性層の反射帯に対応する主光線221の波長帯が、二色性層の反射及び伝搬プロファイルに基づいて、部分的に反射される。同様に、ペリクル210を介して眼260に伝搬される世界ビュー250の波長帯は、二色性層によって減衰される。部分反射器の事例では、主光線221の一部が反射される。同様に、世界ビュー150の一部は、部分反射器を介して減衰される。
【0024】
特定の一実施形態では、ペリクル210は、第1の偏光方向に対し調心され、かつペリクル210の第1の主表面212に隣接する反射偏光子211を具備する。画像形成用デバイス220は、ペリクル210に向かって方向付けされた主光線221を有する画像を生成する。画像形成用デバイス220は、ランダム偏光の光又は実質的に直線偏光の光を放射し得る。実質的に直線偏光の光からなる画像の事例では、一次的な偏光状態を、ペリクル210の第1の主表面212に隣接する反射偏光子211の第1の偏光方向(すなわち、高速軸)に対し調心することによって、初期に画像が伝搬されるようにする必要がある。
【0025】
画像形成用デバイス220からの主光線221を有する画像光ビームの第1の偏光方向は、ペリクル210の反射偏光子211を介して伝搬され、反射偏光子211に隣接する四分の一波長リターダ213、及びペリクル210に備わる反対側の第2の主表面214に遭遇する。四分の一波長リターダ213は、主光線を、第1の円偏光の光線222に変換する。他の箇所で説明されているように、四分の一波長リターダ213は反射偏光子211に隣接しており、ペリクル210の、反射偏光子211と反対側の第2の主表面214上にあってもよく、又は眼用レンズ若しくはメニスカスタイプレンズのいずれかの表面上にあってもよく、あるいは光学経路内の他のどこかに位置決めされてもよい。
【0026】
第1の円偏光の光線222は、部分反射器233に遭遇する。この部分反射器は、レンズ230の表面上にある場合もあれば(図示あり)、又はそのレンズの内部に埋め込まれている場合もある(図示なし)。二色性反射層の事例では、二色性層の反射帯に対応する画像の波長帯が反射される。部分ミラーコーティングのような部分反射層の事例では、ミラーコーティングの反射度に対応する度合いにて画像が反射される。この層からの反射によって、第1の円偏光の光線222とは逆の円偏光の位相(左右像)を有する第2の円偏光の光線223が生成される。
【0027】
第2の円偏光の光線223は、四分の一波長リターダ213に遭遇し、実質的に直線偏光の光線に変換される。ここで、偏光軸は、反射偏光子211の高速軸に対し実質的に直交している。光線は、反射偏光子211によって反射され、四分の一波長リターダ213を通過して、第3の円偏光の光線224になる。第3の円偏光の光線224は、部分反射器233から反射されて、第4の円偏光の光線225になる。この光線は、逆位相(左右像)を有し、四分の一波長リターダ213を通過する際、反射偏光子211の高速軸に対し実質的に調心された偏光状態を有する実質的に直線偏光の光線に変換され、画像光線226は、ペリクル210を介して眼260に向かって伝搬される。
【0028】
このようにして、世界ビュー250を、世界ビュー光線251に沿って少なくとも部分的に伝搬させて、画像形成用デバイス220により形成された画像光線226と「組み合わせる」ことが可能である。ペリクル210は、眼260と別のレンズ230との間に配置される。別のレンズは、球面度数ゼロ又は矯正的処方のどちらかを有し、かつ部分伝搬、カラー増強、コントラスト増強、フォトクロミズム、又は偏光フィルタのような他の機能性を有する又は有しないものである。偏光フィルタ(偏光サングラスなど)を備えるレンズ230の事例では、ペリクル210を介した世界ビュー250の伝搬を最大限に高めるには、偏光フィルタの高速軸を反射偏光子211の高速軸に対し調心する必要がある。
【0029】
特定の一実施形態では、反射偏光子211、部分反射器233、四分の一波長リターダ213、レンズ230、ペリクル210の湾曲、又はこれらの組み合わせによって、湾曲面を介する屈折及び/又は湾曲面からの反射によって原画像の拡大を行うことが可能である。
【0030】
図3に、本開示の一態様による、ニアアイディスプレイシステム300の概略断面図を示す。ニアアイディスプレイシステム300は、ペリクル310の第1の主表面312に向かって方向付けされる主光線321を有する画像光ビームを投影するように位置決めされる、画像形成用デバイス320を具備する。ペリクル310は、フレーム340に取り付けられた支持体318によって眼360の視野内に少なくとも部分的に位置決めできる。このフレームは、眼鏡と同様に、ユーザーの頭部(不図示)上に位置決めできる。支持体318は、ペリクル310の位置及び配向を眼360及び他の構成要素に対して固定し、ペリクル310と他の光学部品(画像形成用デバイス320を含む)との間の旋回「P」、回転「R」、及び並進「T」に対応して調整を行うことができる。幾つかの事例では、ペリクル310を回転させて眼360の視野から外れるようにすることが可能である。特定の一実施形態では、ペリクル310は、
図3に示すような平坦面を有する場合もあるが、代わりに、ペリクル310は、
図1に示すような、画像光ビームに対し何らかの拡大を行うための、曲線状プロファイルを有する場合もある。幾つかの事例では、ペリクル310の外周の周りに保護用の外側リム316を更に具備させ得る。この外側リムは、ペリクルが鋭利な縁部を有する可能性がある場合にユーザーを保護するためのシリコーンゴムのようなコンプライアント材料から構成できる。
【0031】
幾つかの事例において、ニアアイディスプレイシステムには、眼用レンズ又はメニスカスタイプのレンズ330のような光学素子を更に具備させてもよい。この光学素子はまた、フレーム340に固着されていて、第1のレンズ主表面332と、反対側の第2のレンズ主表面334と、を有する。これらのレンズ表面によって、世界ビュー350に対し何らかの拡大又は他の眼の補正が行われ得る。二色性反射層又は部分反射層のような部分反射器333は、レンズ330の表面上に配設される場合もあれば、又は該レンズの内部に埋め込まれる場合もある。二色性反射層の事例では、二色性層の反射帯に対応する主光線321の波長帯が、二色性層の反射及び伝搬プロファイルに基づいて、部分的に反射される。同様に、ペリクル310を介して眼360に伝搬される世界ビュー350の波長帯は、二色性層によって減衰される。部分反射器の事例では、主光線321の一部が反射される。同様に、世界ビュー150の一部は、部分反射器によって減衰される。
【0032】
特定の一実施形態では、ペリクル310は、第1の偏光方向に対し調心され、かつペリクル310の第1の主表面312に隣接する反射偏光子311を具備する。画像形成用デバイス320は、ペリクル310に向かって方向付けされた主光線321を有する画像を生成する。画像形成用デバイス320は、ランダム偏光の光又は実質的に直線偏光の光を放射し得る。実質的に直線偏光の光からなる画像の事例では、一次的な偏光状態を、ペリクル310の第1の主表面312に隣接する反射偏光子311の第1の偏光方向(すなわち、高速軸)に対し調心することによって、初期に画像が伝搬されるようにする必要がある。
【0033】
画像形成用デバイス320からの主光線321を有する画像光ビームの第1の偏光方向は、ペリクル310の反射偏光子311を介して伝搬され、第1のレンズ主表面332に隣接する部分反射器333上に配設された四分の一波長リターダ335に遭遇する。四分の一波長リターダ335及び/又は部分反射器333のそれぞれは、レンズ330の表面上に存在する場合もあれば(図示あり)、又は該レンズの内部に埋め込まれる場合もある(図示なし)。二色性反射層の事例では、二色性層の反射帯に対応する画像の波長帯が、反射される。部分ミラーコーティングのような部分反射層の事例では、ミラーコーティングの反射度に対応する度合いにて画像が反射される。この層からの反射によって、第1の円偏光の光線322とは逆の円偏光の位相(左右像)を有する第2の円偏光の光線323が生成される。
【0034】
四分の一波長リターダ335は、主光線321を円偏光の光線に変換する。この光線は、部分反射器333から反射されて円偏光の方向を変え、四分の一波長リターダ335を再び通過し、第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向を有する回転光線322になる。回転光線322が、反射偏光子311から反射され、四分の一波長リターダ335を再び通過すると、このリターダは、回転光線321を円偏光の光線に変換する。この光線は、部分反射器333から反射されて、円偏光の方向を変え、四分の一波長リターダ335を再び通過し、偏光方向を有する画像光線323になった後、反射偏光子311を通過して、眼360に向かって方向付けされる。
【0035】
このようにして、世界ビュー350を、世界ビュー光線351に沿って少なくとも部分的に伝搬させて、画像形成用デバイス320により形成された画像光線323と「組み合わせる」ことが可能である。ペリクル310は、眼360と別のレンズ330との間に配置される。別のレンズは、球面度数ゼロ又は矯正的処方のどちらかを有し、かつ部分伝搬、カラー増強、コントラスト増強、フォトクロミズム、又は偏光フィルタのような他の機能性を有する又は有しないものである。偏光フィルタを備えるレンズ330の事例(偏光サングラスなど)では、ペリクル310を介した世界ビュー350の伝搬を最大限に高めるには、偏光フィルタの高速軸を反射偏光子211の高速軸に対し調心する必要がある。
【0036】
特定の一実施形態では、反射偏光子311、部分反射器333、四分の一波長リターダ313、レンズ330、ペリクル310の湾曲、又はこれらの組み合わせによって、湾曲面を介する屈折及び/又は湾曲面からの反射によって原画像の拡大を行うことが可能である。
【0037】
図4に、本開示の一態様による、ニアアイディスプレイシステム400の概略断面図を示す。ニアアイディスプレイシステム400は、ペリクル410の第1の主表面412に向かって方向付けされる主光線421を有する画像光ビームを投影するように位置決めされる、画像形成用デバイス420を具備する。幾つかの事例において、ペリクル410は、眼460の視野内に少なくとも部分的に位置決めされてもよく、フレーム440に対し脱着可能に取り付けられてもよい。このフレームは、一対の眼鏡と同様に、ユーザーの頭部(不図示)上に位置決めできる。幾つかの事例において、ペリクル410は、フレーム440に取り付けられるのに加えて又はその代わりに、眼用レンズ又はメニスカスタイプのレンズ430に対し脱着可能に取り付けられることができる。特定の一実施形態では、ペリクル410は、
図4に示すような平坦面を有する場合もあるが、代わりに、ペリクル410は、
図1に示すような、画像光ビームに対し何らかの拡大を行うための、曲線状プロファイルを有する場合もある。幾つかの事例では、ペリクル410の外周の周りに保護用の外側リム(不図示)を更に具備させ得る。この外側リムは、ペリクルが有し得る鋭利な縁部からユーザーを保護するための、シリコーンゴムのようなコンプライアント材料から構成してもよい。
【0038】
幾つかの事例において、ニアアイディスプレイシステムは、眼用レンズ又はメニスカスタイプのレンズ430のような光学素子を更に具備する。この光学素子はまた、フレーム440に固着されていて、第1のレンズ主表面432と、反対側の第2のレンズ主表面434と、を有する。これらのレンズ表面によって、世界ビュー450に対し何らかの拡大又は他の眼の補正が行われ得る。二色性反射層又は部分反射層のような部分反射器433は、レンズ430の表面上に配設される場合もあれば、又は該レンズの内部に埋め込まれる場合もある。二色性反射層の事例では、二色性層の反射帯に対応する主光線421の波長帯が、二色性層の反射及び伝搬プロファイルに基づいて、部分的に反射される。同様に、ペリクル410を介して眼460に伝搬される世界ビュー450の波長帯は、二色性層によって減衰される。部分反射器の事例では、主光線421の一部が反射される。同様に、世界ビュー150の一部は、部分反射器によって減衰される。
【0039】
特定の一実施形態において、ペリクル410は、第1の偏光方向に対し調心され、かつペリクル410の第1の主表面412に隣接する反射偏光子411を具備する。画像形成用デバイス420は、ペリクル410に向かって方向付けされた主光線421を有する画像を生成する。画像形成用デバイス420は、ランダム偏光の光又は実質的に直線偏光の光を放射し得る。実質的に直線偏光の光からなる画像の事例では、一次的な偏光状態を、ペリクル410の第1の主表面412に隣接する反射偏光子411の第1の偏光方向(すなわち、高速軸)に対し調心することによって、初期に画像が伝搬されるようにする必要がある。
【0040】
画像形成用デバイス420からの主光線421を有する画像光ビームの第1の偏光方向は、ペリクル410の反射偏光子411を介して伝搬され、反射偏光子411に隣接する四分の一波長リターダ413、及びペリクル410に備わる反対側の第2の主表面414に遭遇する。四分の一波長リターダ413は、主光線を、第1の円偏光の光線422に変換する。他の箇所で説明されているように、四分の一波長リターダ413は反射偏光子411に隣接しており、ペリクル410の、反射偏光子411と反対側の第2の主表面414上にあってもよく、又は眼用レンズ若しくはメニスカスタイプレンズのいずれかの表面上にあってもよく、あるいは光学経路内の他のどこかに位置決めされてもよい。当然のことながら、四分の一波長リターダ413は、代わりに、
図3に示すように(すなわち、部分反射器433に隣接させて)位置決めすることが可能であり、この場合、ペリクル410は、反射偏光子411を具備するが、隣接する四分の一波長リターダ413は具備しない。
【0041】
第1の円偏光の光線422は、部分反射器433に遭遇する。この部分反射器は、レンズ430の表面上にある場合もあれば(図示あり)、又は該レンズの内部に埋め込まれている場合もある(図示なし)。二色性反射層の事例では、二色性層の反射帯に対応する画像の波長帯が反射される。部分ミラーコーティングのような部分反射層の事例では、ミラーコーティングの反射度に対応する度合いにて画像が反射される。この層からの反射によって、第1の円偏光の光線422とは逆の円偏光の位相(左右像)の第2の円偏光の光線423が生成される。
【0042】
第2の円偏光の光線423は、四分の一波長リターダ413に遭遇し、実質的に直線偏光の光線に変換される。ここで、偏光軸は、反射偏光子411の高速軸に対し実質的に直交している。光線は、反射偏光子411によって反射され、四分の一波長リターダ413を通過して、第3の円偏光の光線424になる。第3の円偏光の光線424は、部分反射器433から反射されて、第4の円偏光の光線425になる。この光線は、逆位相(左右像)を有し、四分の一波長リターダ413を通過する際、反射偏光子411の高速軸に対し実質的に調心された偏光状態を有する実質的に直線偏光の光線に変換され、画像光線426は、ペリクル410を介して眼460に向かって伝搬される。
【0043】
このようにして、世界ビュー450を、世界ビュー光線451に沿って少なくとも部分的に伝搬させて、画像形成用デバイス420により形成された画像光線426と「組み合わせる」ことが可能である。ペリクル410は、眼460と別のレンズ430との間に配置される。別のレンズは、球面度数ゼロ又は矯正的処方のどちらかを有し、かつ部分伝搬、カラー増強、コントラスト増強、フォトクロミズム、又は偏光フィルタのような他の機能性を有する又は有しないものである。偏光フィルタを備えるレンズ430の事例(偏光サングラスなど)では、ペリクル410を介して世界ビュー450の伝搬を最大限に高めるには、偏光フィルタの高速軸を反射偏光子411の高速軸に対し調心する必要がある。
【0044】
特定の一実施形態では、反射偏光子411、部分反射器433、四分の一波長リターダ413、レンズ430、ペリクル410の湾曲、又はこれらの組み合わせによって、湾曲面を介する屈折及び/又は湾曲面からの反射によって原画像の拡大を行うことが可能である。
【0045】
図5に、本開示の一態様による、ニアアイディスプレイシステム500の斜視図を示す。
図5に示す要素510〜540及び510’〜540’のそれぞれは、上記の
図1に示す同様の番号が付された要素110〜140に対応している。例えば、
図5に示すペリクル510は、
図1に示すペリクル110などに対応している。他の箇所で説明したように、それぞれのペリクル、レンズ、及び他の構成要素を修正することも可能であるし、その構成要素に層又はコーティングを塗布することも可能である。
【0046】
他の箇所で説明したように、ニアアイディスプレイシステム500は、画像光を第1のペリクル510に向かって投影するように位置決めされる第1の画像形成用デバイス520と、第2の画像光を任意選択的な第2のペリクル510’に向かって投影するように位置決めされる任意選択的な第2の画像形成用デバイス520’と、を具備する。第1及び任意選択的な第2のペリクル510、510’のそれぞれは、第1及び第2のフレーム540、540’に取り付けられた第1及び任意選択的な第2の支持体518、518’によって、ユーザーの眼の視野(不図示)内に少なくとも部分的に位置決めできる。このフレームは、眼鏡と同様に、ユーザーの頭部(不図示)上に位置決めできる。第1及び任意選択的な第2の支持体518、518’は、第1及び任意選択的な第2のペリクル510、510’の位置及び配向を、眼及び他の構成要素に対して固定する。他の箇所で説明したように、第1及び任意選択的な第2の支持体518、518’は、第1及び任意選択的な第2のペリクル510、510’と他の光学部品(第1及び任意選択的な第2の画像形成用デバイス520、520’を含む)との間の旋回「P」、回転「R」及び、並進「T」に対応して調整を行うことができる。幾つかの事例では、例えば、
図5に示すように、任意選択的な第2のペリクル510’のようなペリクルを回転させて眼の視野から外れるようにすることが可能である。ニアアイディスプレイシステム500は、第1及び第2のレンズ530、530’のような光学素子を更に具備する。これらの光学素子はまた、第1及び第2のフレーム540、540’に固着されており、第1及び第2のレンズ530、530’を一体的に接続するブリッジ545も具備する。
【0047】
当然のことながら、本明細書に記載されているニアアイディスプレイシステムはいずれも、代理人整理番号74976US002を有する、発明の名称「Head Mounted Display and Low Conspicuity Pupil Illuminator」(本出願と同日付に出願)である、同時係属中の米国特許出願に記載されているものなどの、眼モニタリングデバイスと組み合わせることが可能である。検出可能な眼モニタリング属性は、眼の視程方向、瞳孔の直径及び直径の変化、眼瞼のまばたき、物体を追跡する眼球、及びサッケード運動、のうちの1つ又は2つ以上を含み得る。眼球追跡パラメータとしては、眼球の回転速度、及び物体運動と眼球運動との間のズレ又は位相を挙げることができる。サッケード運動は、持続時間、速度、及び運動パターンを含み得る。当業者に容易に理解できるように、本明細書に記載されているペリクルは、瞳孔照明器及び画像受光素子の反射面を提供する目的にだけでなく、ニアアイディスプレイの反射面を提供する目的にも有用であり得る。
【0048】
以下に、本開示の実施形態を列挙する。
【0049】
項目1は、第1の主表面及び反対側の第2の主表面を有し、眼の視野内に少なくとも部分的に配設できるペリクルと、ペリクルの第1の主表面に向かって画像光ビームを投影するように位置決めされた画像形成用デバイスと、
を含み、ペリクルが、眼に向かって反対側の第2の主表面を通過する第1の光ビームを伝搬し、画像光ビームの少なくとも一部を眼に向かって反射させる、ニアアイディスプレイシステムである。
【0050】
項目2は、ペリクルが、少なくとも第1の光波長範囲を反射させる機能及び他の光波長範囲を伝搬する機能を有する二色性層を含む、項目1に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0051】
項目3は、ペリクルが、第1の光波長範囲及び第2の光波長範囲を反射させる機能並びに他の光波長範囲を伝搬する機能を有する二色性層を含む、項目1又は項目2に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0052】
項目4は、ペリクルが、第1の光波長範囲、第2の光波長範囲、及び第3の光波長範囲を反射させる機能並びに他の光波長範囲を伝搬する機能を有する二色性層を含む、項目1〜項目3に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0053】
項目5は、ペリクルが、第1の光偏光状態を反射させる機能及び直交する第2の光偏光状態を伝搬する機能を有する反射偏光子を含む、項目1〜項目4に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0054】
項目6は、画像光ビームが第1の光偏光状態を含み、第1の光ビームが直交する第2の光偏光状態を含む、項目5に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0055】
項目7は、ペリクルが、画像ビームの約半分を反射させる機能を有する広帯域部分ミラーを含む、項目1〜項目6に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0056】
項目8は、ペリクルが拡大反射光学系を含む、項目1〜項目7に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0057】
項目9は、第2の主表面に隣接して位置決めされた光学素子を更に含む、項目1〜項目8に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0058】
項目10は、光学素子が、レンズ、部分的に光透過性のフィルム若しくはコーティング、カラー増強フィルム若しくはコーティング、コントラスト増強フィルム若しくはコーティング、フォトクロミックフィルム若しくはコーティング、偏光フィルム若しくはコーティング、又はこれらの組み合わせを含む、項目9に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0059】
項目11は、第1の光ビームが世界ビュー画像の視認可能部分である、項目1〜項目10に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0060】
項目12は、ペリクルが保護用の弾性縁部を含む、項目1〜項目11に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0061】
項目13は、保護用の弾性縁部が、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリウレタン、及びこれらに類するものを含む、項目12に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0062】
項目14は、ペリクルが取り外し可能かつ再配置可能である、項目1〜項目13に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0063】
項目15は、眼の視野内に少なくとも部分的に配設できる反射偏光子であって、
第1の偏光方向に対し調心され、かつ第1の主表面及び反対側の第2の主表面を有する、反射偏光子と;
反射偏光子の第1の主表面に向かって画像光ビームを投影するように位置決めされた画像形成用デバイスであって、画像化光ビームが第1の偏光方向に偏光された光を含む、画像形成用デバイスと;
反射偏光子及び対向する前記画像形成用デバイスに隣接して位置決めされた光学素子と;
を具備し、光学素子が、
レンズと;
反射偏光子の反対側の第2の主表面に隣接する反射面であって、レンズを通過する第1の光ビームを伝搬する機能を有する、反射面と;
反射面と反射偏光子との間に位置決めされたリターダと;
を含む、ニアアイディスプレイシステムであって、反射偏光子、リターダ、及び反射面が、共同して画像化光ビームの第1の部分及び第1の光ビームの第2の部分を眼に向かって方向付ける機能を有する、ニアアイディスプレイシステムである。
【0064】
項目16は、レンズが拡大レンズを含む、項目15に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0065】
項目17は、前記反射偏光子が、平坦面、湾曲面、又はこれらの組み合わせを有するペリクルを含む、項目15又は項目16に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0066】
項目18は、ペリクルが保護用の弾性縁部を含む、項目17に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0067】
項目19は、保護用の弾性縁部が、ブチルゴム、シリコーンゴム、ポリウレタン、及びこれらに類するものを含む、項目18に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0068】
項目20は、ペリクルが取り外し可能かつ再配置可能である、項目17〜項目19に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0069】
項目21は、リターダが、反射偏光子の第2の主表面に固着されている、反射面に固着されている、反射偏光子の第2の主表面及び反射面の両方に固着されている、又は反射偏光子及び反射面の両方から変位している、項目15〜項目20に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0070】
項目22は、リターダが、第1の偏光方向に対して約45度調心される高速軸を有する四分の一波長リターダである、項目15〜項目21に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0071】
項目23は、反射面が、二色性反射器又は広帯域部分ミラーを含む、項目15〜項目22に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0072】
項目24は、二色性反射器が、少なくとも第1の光波長範囲を反射させる機能、及び他の光波長範囲を伝搬する機能を有する、項目23に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0073】
項目25は、二色性反射器が、第1の光波長範囲及び第2の光波長範囲を反射する機能、及び他の光波長範囲を伝搬する機能を有する、項目23又は項目24に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0074】
項目26は、二色性反射器が、第1の光波長範囲、第2の光波長範囲、及び第3の光波長範囲を反射させる機能並びに他の光波長範囲を伝搬する機能を有する、項目23〜項目25に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0075】
項目27は、レンズが、部分的に光透過性のフィルム若しくはコーティング、カラー増強フィルム若しくはコーティング、コントラスト増強フィルム若しくはコーティング、フォトクロミックフィルム若しくはコーティング、偏光フィルム若しくはコーティング、又はこれらの組み合わせを更に含む、項目15〜項目26に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0076】
項目28は、眼に近接した固定フレームワークを更に含む、項目1〜項目27に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0077】
項目29は、画像形成用デバイスが発光型マイクロデイスプレイを含む、項目1〜項目28に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0078】
項目30が、発光型マイクロデイスプレイがOLEDディスプレイを含む、項目29に記載のニアアイディスプレイシステムである。
【0079】
特に断らない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される、特徴のサイズ、量、及び物理的特性を表す全ての数字は、「約」なる語によって修飾されているものとして理解すべきである。したがって、そうでない旨が示されない限り、上記の明細書及び添付の「特許請求の範囲」において示される数値パラメータは、本明細書に開示される教示を利用して当業者が得ようとする所望される特性に応じて変わり得る近似値である。
【0080】
本明細書に引用される全ての参考文献及び刊行物は、それらが本開示と直接矛盾し得る場合を除き、それらの全容を参照によって本明細書に明確に援用するものである。以上、本明細書において具体的な実施形態を図示、説明したが、様々な代替的及び/又は等価的な実現形態を、本開示の範囲を逸脱することなく、図示及び説明された具体的な実施形態に置き換えることができる点は、当業者であれば認識されるところであろう。本出願は、本明細書において検討される具体的な実施形態のいかなる適合例又は変形例をも網羅しようとするものである。したがって、本開示は、「特許請求の範囲」及びその等価物によってのみ限定されるものとする。