(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上述したシステムにおいては所定の収容箇所に日用品が収容されることを前提として監視体制が確立されているものの、そもそも購入された日用品については指定された所定の収容部に収容されるとは限らず、ユーザの都合等の各種事情によって別の箇所に収容される可能性を否定できない。また、システムを正常に機能させる上で日用品の収容箇所が限定されることはユーザに煩わしい等の印象を与え生活の快適性を損なう要因となり得る。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ユーザの生活をサポートする上で、ユーザの利便性の向上を図り且つ生活の快適性の低下を抑制することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0007】
手段1.住宅(住宅10)で用いられる日用品の消費に関する情報を提供する情報提供システムであって、
前記住宅におけるエネルギ及び水の少なくともいずれかの使用量を使用監視パラメータとして取得する取得手段(ホームコントローラ45又はクラウドサーバ50)と、
前記使用監視パラメータとその使用監視パラメータに関連付けられた前記日用品の消費量との関係を用い、前記取得手段により取得した使用監視パラメータに基づいて、日用品の消費に関する情報提供の制御を行う制御手段(クラウドサーバ50)と
を備えていることを特徴とする情報提供システム。
【0008】
本手段に示す構成によれば、日用品の消費にエネルギや水の使用を伴う場合にエネルギ等の使用量(使用監視パラメータ)とその使用監視パラメータに対応付けられた消費量との関係から日用品の消費を監視し、例えば、日用品が残り少なくなっている場合等に、ユーザ(居住者)にその旨を報知したり、日用品の購入(補充)を促したりすることで、必要時に日用品が手元に無いといった不都合が生じることを抑制できる。また、エネルギ等の使用量から日用品の消費量を監視することができるため、日用品の配置箇所等に制限が生じることがない。故に、残量等の監視をシステム化した場合に生活の快適性が損なわれるといった弊害が生じることを回避して、利便性を好適に向上させることができる。
【0009】
手段2.前記使用監視パラメータとその使用監視パラメータに関連付けられた前記日用品の消費量との関係をユーザの操作に基づいて設定及び変更する手段を備えていることを特徴とする手段1に記載の情報提供システム。
【0010】
手段1に示した日用品については、当該日用品の仕様等によって目安となる使用量等が決まっていることが多い。しかしながら、実際にはユーザの生活スタイルや嗜好等によって使用量が目安からずれる可能性を否定できない。このようなずれは、使用量監視の確からしさを低下させる要因になる。この点、本手段に示すように使用監視パラメータと消費量との関係をユーザが設定/変更可能とすれば、そのような不都合の発生を抑制できる。
【0011】
手段3.前記取得手段は、エネルギ及び水の少なくともいずれかを使用し且つ前記日用品の消費に関連付けのある住宅内の設備(例えば食洗機41や洗濯機42)について前記使用監視パラメータを取得し、
前記制御手段は、前記設備について取得した前記使用監視パラメータに基づいて前記日用品の消費量を推定し、その推定結果から前記制御を行うことを特徴とする手段1又は手段2に記載の情報提供システム。
【0012】
住宅内の設備にてエネルギや水が使用され且つ日用品が消費される構成においては、設備及び日用品によってエネルギや水の使用量と日用品の消費量との関係がある程度決まっていることが多い。そこで、このような設備について使用監視パラメータを取得して、その使用監視パラメータから日用品の消費量を推定する構成とすれば、推定結果の確からしさを好適に向上させることができる。
【0013】
手段4.前記設備について前記日用品の消費を伴う運転が行われる場合の基準運転状態が定められており、
前記取得手段は、前記設備が前記基準運転状態であることに基づいて、前記使用監視パラメータを取得することを特徴とする手段3に記載の情報提供システム。
【0014】
設備の運転状態によって日用品が使用される場合と、使用されない場合とが存在する場合には、本手段に示すように、日用品の使用を伴う基準運転状態であることに基づいて使用監視パラメータを取得する構成とすることにより、日用品の消費を監視する上でその確からしさを好適に向上させることができる。
【0015】
手段5.前記設備は、当該設備の運転時に前記日用品が消費されるものであり、
前記取得手段は、前記設備が運転されていることに基づいて前記使用監視パラメータを取得することを特徴とする手段3又は手段4に記載の情報提供システム。
【0016】
設備の運転に伴って日用品が消費される構成においては、設備が運転されていることに基づいて使用監視パラメータを取得すること(設備が運転されていない場合には使用監視パラメータを取得しないこと)により、日用品の消費を監視する上でその確からしさを好適に向上させることができる。
【0017】
手段6.前記設備は、運転に伴ってエネルギ及び水の両方を使用する構成となっており、
前記設備において前記日用品の消費を伴う運転が行われる場合に使用されるエネルギの量に基づいてエネルギの基準使用量を設定する手段と、
前記設備において前記日用品の消費を伴う運転が行われる場合に使用される水の量に基づいて水の基準使用量を設定する手段と
を有し、
前記取得手段は、前記設備におけるエネルギの使用量、水の使用量、前記エネルギの基準使用量及び前記水の基準使用量に基づいて前記設備が運転されているか否かを判定することを特徴とする手段5に記載の情報提供システム。
【0018】
エネルギ及び水の各使用量と各基準使用量とから設備の運転の有無を判定する構成とすれば、取得した使用監視パラメータに日用品の消費推定を行う上での外乱が含まれる場合であっても、消費量の推定精度の低下を抑えることができる。例えば、水の使用量は基準使用量に達している一方でエネルギの使用量が基準使用量に満たない場合には、設備は非運転状態であると推定し、使用監視パラメータの取得を回避する。これにより、住宅の構造等が過度に複雑化することを抑制し、情報提供システムの普及に貢献できる。
【0019】
手段7.前記設備には、複数の運転モードが設定されており、
前記関係として、前記複数の運転モードに応じて複数の関係が設定されており、
前記制御手段は、前記運転モードに応じた前記関係に基づいて前記推定を行うことを特徴とする手段3乃至手段6のいずれか1つに記載の情報提供システム。
【0020】
設備が複数の運転モードを有している場合には、エネルギや水の使用量と日用品の消費量との関係がそれら運転モードによって異なる場合がある。そこで、運転モードを特定し、その結果に基づいて消費量の推定を行う構成とすれば、推定結果の確からしさを好適に向上させることができる。なお、運転モードを特定する上で上記使用監視パラメータを流用すれば、システムの簡素化に寄与できる。
【0021】
手段8.前記設備について前記日用品が使用される時間帯が定められており、
前記制御手段は、現時点が前記時間帯であることに基づいて前記使用監視パラメータを取得することを特徴とする手段3乃至手段7のいずれか1つに記載の情報提供システム。
【0022】
日用品については消費される時間帯がある程度決まっていることがある。そこで、消費量の推定を行う上で、時間帯を加味する構成とすれば、日用品の消費量の推定精度の向上に寄与できる。
【0023】
手段9.前記取得手段は、前記住宅において、住宅外から供給される水の使用量を計測する水量計測手段(例えば水量計)の計測値、住宅外から供給される電力の使用量を計測する電力メータの計測値、住宅外から供給されるガスの使用量を計測するガスメータの計測値の少なくともいずれかを前記使用監視パラメータとして取得することを特徴とする手段1乃至手段6のいずれか1つに記載の情報提供システム。
【0024】
手段9によれば、住宅における既存のメータ設備を用いつつ、所望とする日用品の消費量の推定を実現できる。
【0025】
手段10.ユーザと共に移動する移動端末(移動端末P)の位置情報に基づいて、ユーザが前記日用品の取り扱いがある店舗又は当該店舗の付近にいることを判定するユーザ位置判定手段を備え、
前記制御手段は、ユーザが前記店舗又は当該店舗の付近にいるとの判定結果に基づいて、前記日用品の消費に関する情報提供を行うことを特徴とする手段1乃至手段9のいずれか1つに記載の情報提供システム。
【0026】
手段10によれば、例えば日用品を補給すべき状況下にて当該日用品の取扱いのある店舗に移動端末が近づいた場合に、ユーザへ日用品の購入を促すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
<第1の実施の形態>
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を説明する。本実施の形態においては、住宅におけるエネルギ(電気やガス)及び水の使用状況を監視するホームコントローラと、ホームコントローラからの情報に基づいて日用品の消費量を推定するクラウドサーバと、クラウドサーバからの情報を表示可能な移動端末とにより具体化されており、それらホームコントローラ、クラウドサーバ、移動端末によってユーザに日用品の消費状況に関する情報や日用品の補充に関する情報を提供する日用品情報提供システムが構築されていることを特徴の1つとしている。以下、
図1の概略図を参照して日用品情報提供システムが適用される住宅10について説明する。
【0029】
住宅10には、キッチン11、浴室12、洗面室13、トイレ14等と、それら各エリアにエネルギや水を供給する供給経路(図示略)とが設けられている。各エリアは住宅10に配設されたホームコントローラ45の監視下にあり、ホームコントローラ45によりエリア毎の水の使用量や各エリアに対応した各種設備における電力やガスの使用量が把握される構成となっている。
【0030】
例えば、キッチン11にはシンク及び食洗機41が併設されており、シンクや食洗機41にて使用された水(排水)は、排水管25を通じて屋外へ排出される。排水管25には当該排水管25を通過する水の量を検出する流量センサ31が配設されている。流量センサ31はホームコントローラ45に接続されており、ホームコントローラ45においては流量センサ31からの情報に基づいてキッチン11における水の使用量(排水量)を把握している。
【0031】
食洗機41には分電盤44を介して電力が供給される。分電盤44における食洗機41への電流供給部には、食洗機41へ供給された電流を検出する電流センサが設けられている。電流センサはホームコントローラ45に接続されており、ホームコントローラ45においては電流センサからの情報に基づいて食洗機41における電力の使用量を把握している。
【0032】
浴室12には浴槽とシャワーとが併設されており、それら浴槽及びシャワーにはガス式の給湯器43から湯が供給される構成となっている。浴槽やシャワーにて使用された湯(排水)は、排水管26を通じて屋外へ排出される。排水管26には当該排水管26を通過する水の量を検出する流量センサ32が配設されている。流量センサ32はホームコントローラ45に接続されており、ホームコントローラ45においては流量センサ32からの情報に基づいて浴室12における水の使用量(排水量)を把握している。
【0033】
給湯器43には分電盤44を介して電力が供給される。分電盤44における給湯器43への電力供給部には、給湯器43へ供給された電流を検出する電流センサが設けられている。電流センサはホームコントローラ45に接続されており、ホームコントローラ45においては電流センサからの情報に基づいて給湯器43における電力の使用量を把握している。
【0034】
洗面室13には洗面台及び洗濯機42が併設されており、洗面台や洗濯機42にて使用された水(排水)は、排水管27を通じて屋外へ排出される。排水管27には当該排水管27を通過する水の量を検出する流量センサ33が配設されている。流量センサ33はホームコントローラ45に接続されており、ホームコントローラ45においては流量センサ33からの情報に基づいて洗面室13における水の使用量(排水量)を把握している。
【0035】
洗濯機42には分電盤44を介して電力が供給される。分電盤44における洗濯機42への電流供給部には、洗濯機42へ供給された電流を検出する電流センサが設けられている。電流センサはホームコントローラ45に接続されており、ホームコントローラ45においては電流センサからの情報に基づいて洗濯機42における電力の使用量を把握している。
【0036】
トイレ14には便器と当該便器を洗浄する洗浄水が蓄えられた水タンクとが設けられている。トイレ14にて使用された水(排水)は、排水管28を通じて屋外へ排出される。排水管27には当該排水管27を通過する水の量を検出する流量センサ34が配設されている。流量センサ34はホームコントローラ45に接続されており、ホームコントローラ45においては流量センサ34からの情報に基づいてトイレ14における水の使用量(排水量)を把握している。
【0037】
ホームコントローラ45は、インターネット等のネットワーク環境を介してクラウドサーバ50に対して相互に通信可能となっており、収集した各種情報をクラウドサーバ50からの指令等に応じて同クラウドサーバ50に随時送信する構成となっている。また、詳細については後述するが、ホームコントローラ45は状況に応じてクラウドサーバ50から日用品の消費状況に関する情報を受信し、居住者(ユーザ)に当該情報を提供する構成となっている。
【0038】
クラウドサーバ50は、ホームコントローラ45から取得したエネルギや水の使用量に関する情報を記憶する記憶部51と、記憶部51に記憶された情報に基づいて住宅10にて使用されている日用品の消費量を推定する制御部52とを有している。クラウドサーバ50については、日用品を取り扱う各種販売店(店舗)とインターネット等の情報通信網を介して接続されており、それら店舗から日用品の取扱いに関する情報を取得する。また、クラウドサーバ50は、住宅10の居住者が所有している携帯電話やカーナビゲーション等の移動端末Pと通信可能となっている。例えば、住宅10にて使用されている日用品が残り少なくなった場合には、移動端末Pやホームコントローラ45へ日用品の購入(補充)を促す通知が送信されることとなる。
【0039】
ここで、
図2の概略図を参照して、日用品とその消費量の推定に用いられる情報(パラメータ)との関係について上記エリア毎に説明する。
【0040】
既に説明したようにキッチン11には食洗機41が設置され、居住者の利便性の向上が図られている。食洗機41の運転モードとしては、洗浄〜乾燥を行う標準モード及びエコモードと、乾燥のみを行う乾燥モードとが設けられている。標準モード及びエコモードにおいては、電力と水の両方が使用され、乾燥モードにおいては電力のみが使用される。標準モード及びエコモードにおいては、使用すべき食洗機用洗剤(「日用品」に相当)の量が食洗機41や食洗機用洗剤の仕様によって決まっており、この用量を守ることで洗浄機能が好適に発揮されることとなる。なお、エコモードについては、食器の量が少量の場合を想定したモードであり、使用される水、電力、食洗機用洗剤の量は標準モードと比較して少なくなっている。
【0041】
食洗機用洗剤の消費量については食洗機41における水使用量との間に相関関係がある。そこで、キッチン11における水使用量から食洗機用洗剤の消費量を推定している。但し、キッチン11における水使用量についてはシンクにおける水使用量を含む。ここで、食洗機41においては上記標準モード及びエコモードで運転される場合に、電力が使用される。詳細については後述するが、食洗機41における電力使用量と水使用量との関係から食洗機41以外(例えばシンク)における水使用量を除外している。このようにキッチン11においては、食洗機41における電力使用量を加味して食洗機用洗剤の消費量を推定することで、推定精度の向上が図られている。
【0042】
浴室12においては、消費量の推定対象となる日用品としてシャンプー及びボディーソープが設定されている。これらシャンプーやボディーソープの消費量については浴室12における水使用量との間に相関関係がある。ここで、シャンプーやボディーソープを使用した場合にはそれらを洗い流す際にシャワーが使用されると想定され、水使用量とシャンプーやボディーソープの消費量との関連性は専らシャワーにおける水使用量によるものと考えられる。このような事情に配慮して、本実施の形態においては、浴室12における水使用量からシャンプー及びボディーソープの消費量を推定する上で、給湯器43における電力使用量と水使用量との関係からシャワー以外(例えば浴槽での湯はり)の水の使用を除外している。具体的には、給湯器43により湯が供給されている場合(電力が使用されている場合)であっても、浴室12からの排水量が供給量を下回っている場合には、湯はりが行われているものとみなし、上記水使用量に加味しないように制限している。このように、浴室12においては、給湯器43における電力使用量と浴室12における水使用量とに基づいてシャンプー及びボディーソープの消費量を推定することで、推定精度の向上が図られている。
【0043】
洗面室13においては、消費量の推定対象となる日用品として歯磨き粉及び洗濯機用洗剤が設定されている。これら歯磨き粉や洗濯機用洗剤の消費量については洗面室13における水使用量との間に相関関係がある。ここで、歯磨き粉の消費量は洗面台における水使用量との関連性が強く、洗濯機用洗剤は洗濯機42における水使用量との関連性が強い。このため、歯磨き粉の消費量を推定する上で洗濯機42における水使用量が含まれたり、洗濯機用洗剤の消費量を推定する上で洗面台における水使用量が含まれたりすることは推定精度の向上の妨げになる。このような事情に配慮して、本実施の形態においては、洗面室13における水使用量から歯磨き粉及び洗濯機用洗剤の消費量を推定する上で、洗濯機42における電力使用量から、水使用量を洗面台に係るものと洗濯機42に係るものとに分けている。具体的には、洗濯機42の仕様によって電力使用量と水使用量とにはある種の関連性があるため、この関連性に基づいて電力使用量から水使用量を推定している。このように、洗面室13においては、洗濯機42における電力使用量と洗面室13における水使用量とに基づいて歯磨き粉及び洗濯機用洗剤の消費量を推定することで、推定精度の向上が図られている。
【0044】
トイレ14においては、消費量の推定対象となる日用品としてトイレットペーパが設定されている。トイレットペーパの消費量についてはトイレ14における水使用量との間に相関関係がある。そこで、本実施の形態においては、トイレ14における水使用量からトイレットペーパの消費量を推定している。
【0045】
図3の概略図に示すように、本実施の形態に示す日用品情報提供システムにおいては、クラウドサーバ50の制御部52にて住宅設備及び日用品の製品情報(製品の仕様に関する情報)を取得し、それらの情報が記憶部51に記憶される構成となっている。なお、これらの情報については、システムの利用開始時(例えば推定対象となっている日用品の使用が開始される場合や住宅設備の使用が開始される場合)に、所定の手順で取得→記憶される。
【0046】
なお、クラウドサーバ50にて製品情報(製品の仕様に関する情報)を取得できるのであれば足り、当該製品情報の入力方法については任意である。例えば居住者が移動端末Pやホームコントローラ45を用いて製品情報を手動入力した場合に、それら製品情報がクラウドサーバ50に送信される構成としてもよい。また、製品情報がコード化されている場合には居住者が移動端末P等を用いて当該コードの読み取りを行った場合に、それら製品情報がクラウドサーバ50に送信される構成としてもよい。
【0047】
製品の仕様に関する情報は、エネルギや水の使用量、設備の使用に伴う日用品の消費量、日用品の所定単位に含まれる量等の情報を含む。具体的には、(1)推定対象が食洗機用洗剤である場合には、食洗機41が各モードで運転された場合の電力使用量、水使用量、使用量と食洗機用洗剤の消費量との関係、食洗機用洗剤(容器)の容量が上記情報に相当し、(2)推定対象がシャンプー及びボディーソープである場合には、給湯器43の電力使用量、水使用量、使用量とシャンプー/ボディーソープの消費量との関係、シャンプー/ボディーソープ(容器)の容量が上記情報に相当し、(3)推定対象が洗濯用洗剤である場合には、洗濯機42の電力使用量、水使用量、使用量と洗濯用洗剤の消費量との関係、洗濯用洗剤(容器)の容量が上記情報に相当し、推定対象が歯磨き粉である場合には、水使用量と歯磨き粉の消費量、歯磨きの容量が上記情報に相当し、(4)推定対象がトイレットペーパである場合には、1度のトイレ14の利用で使用される水の量及びトイレットペーパの消費量、トイレットペーパの量(長さ及びロール数)が上記情報に相当する。
【0048】
クラウドサーバ50の制御部52においては、それらエネルギ使用量、水使用量、製品情報に基づいて、日用品の消費量を推定する。以下、
図4のフローチャートを参照して、クラウドサーバ50の制御部52にて定期処理の一環として実行される消費量推定用処理について説明する。
【0049】
消費量推定用処理においては先ず、ステップS101にて、エネルギ(電力やガス)及び水の使用量の各種パラメータのうち監視対象として設定されている項目に所定の変化が生じたか否かを判定する。例えば、食洗機用洗剤の消費量を推定する場合には、食洗機41における電力使用量が所定量に達しているか否か、具体的には使用電力が所定値を上回っている状態にて所定期間が経過したか否かを判定する。
【0050】
ステップS101にて否定判定をした場合にはそのまま本推定用処理を終了する。ステップS101にて肯定判定をした場合にはステップS102に進む。ステップS102ではエネルギ(電気やガス)及び水の使用量に基づいて日用品の消費の有無を判定する。
【0051】
例えば、食洗機41にて使用される食洗機用洗剤の消費の有無を判定する場合には、食洗機41にて使用された電力(電力使用量)及びキッチン11から排出された水の量(水使用量)に基づいて当該判定を行う。上述したように食洗機41の運転モードには、標準モード、エコモード、乾燥モードが設定されている。何れのモードにおいても、電力使用量と水使用量との間にはある種の関係性が生じる。そこで、制御部52においては、食洗機41の仕様(ユーザによって入力された上記情報)に基づいて電力使用量と水使用量との関係を規定し、実際の電力使用量と水使用量との関係が上記規定した関係から外れた場合には、食洗機用洗剤の消費が無いと推定する。
【0052】
詳しくは、
図5の概略図に示すように、電力消費量が所定値を上回っている場合であっても、水使用量が極端に少ない場合には、運転モードが乾燥モードであるとみなし、食洗機用洗剤の使用が無いと推定する。同様に、水使用量が極端に多い場合には、乾燥モード中にシンクが使用されているものとみなし、食洗機用洗剤の使用が無いと推定する。
【0053】
図4の説明に戻り、ステップS102の推定を行った後は、ステップS103に進む。日用品が消費されていないと推定した場合には、ステップS103にて否定判定し、そのまま本消費量推定用処理を終了する。ステップS102にて日用品が消費されていると推定した場合には、ステップS103にて肯定判定し、ステップS104に進む。
【0054】
クラウドサーバ50の記憶部51においては、過去のエネルギや水の累積使用量(詳しくは後述するリセット後の累積使用量)が記憶されている。ステップS104では、記憶されている累積使用量に今回使用されたエネルギや水の使用量を加算して、累積使用量を更新する。なお、本実施の形態においては、記憶部51にて記憶されるエネルギや水の使用量が「使用監視パラメータ」に相当する。
【0055】
例えば、食洗機41における水使用量は、当該食洗機41の仕様に応じて決まっている。キッチン11における今回の水使用量が想定される水使用量から大きく乖離している場合には、シンクにおける水使用量が含まれている可能性が高い。そこで、このような場合には、水の累積使用量を更新する場合に、特定された水使用量に代えて上記仕様に対応した水使用量が代用されることとなる。
【0056】
ステップS104にてエネルギや水の累積使用量を更新した後は、続くステップS105にて当該累積使用量から日用品の累積使用量を算出する。つまり、それまでのエネルギや水の利用量に基づいて日用品の累積消費量を推定する。
【0057】
例えば、食洗機41にて使用される食洗機用洗剤の累積消費量を推定する場合には、水の累積使用量を参照する。クラウドサーバ50の記憶部51には入力された上記各種情報に基づいて特定した水の累積使用量と食洗機用洗剤の累積消費量との関係(
図6の概略図参照)が記憶されており、更新された水の累積使用量と当該関係とに基づいて食洗機用洗剤の累積消費量を推定する。
【0058】
本実施の形態においては、入力された日用品の容量に係る情報から、日用品の残りが少ないことを示すアラート用の基準量(例えば容量の8割)が設定されている。ステップS105にて推定した累積消費量がこの基準量を上回っていない場合には、ステップS106にて否定判定をし、そのまま本推定用処理を終了する。これに対して、ステップS105にて推定した累積消費量が基準量を上回っている場合には、ステップS106にて肯定判定をし、ステップS107に進む。その後は、ステップS107にてアラート設定処理を実行し、本推定用処理を終了する。
【0059】
アラート設定処理が実行されることで、ユーザに日用品が残り少ない旨の通知や当該日用品の補充を促す通知がなされる。具体的には、ホームコントローラ45に対しては即座に当該通知を行うコマンドを出力し、移動端末Pには所定の通知条件が成立している場合に当該通知を行うコマンドを出力する。以下、ここで、
図7のフローチャートを参照して、クラウドサーバ50の制御部52にて後者のコマンドを出力するための処理(報知用処理)について説明する。報知用処理は、クラウドサーバ50の制御部52にて定期的に実行される定期処理の一部を構成している。
【0060】
報知用処理においては先ず、ステップS201にてアラート設定中であるか否かを判定する。すなわち、上記ステップS106にてアラート設定がなされたか否かを判定する。ステップS201にて否定判定をした場合には、そのまま本報知用処理を終了する。ステップS201にて肯定判定をした場合には、ステップS202に進む。ステップS202では、移動端末Pから当該移動端末Pの位置情報を取得し、移動端末Pの位置を特定する。
【0061】
続くステップS203では、各種店舗から店舗情報を取得する。具体的には、店舗の位置情報及び該当製品(日用品)の取り扱いの有無の情報を取得する。続くステップS204では、移動端末Pが該当製品の取り扱いがある店舗の近辺(詳しくは所定の距離内)に位置しているか否かを判定する。ステップS204にて否定判定をした場合にはそのまま本報知用処理を終了する。ステップS204にて肯定判定をした場合には、ステップS205に進み、移動端末Pへのアラート通知処理を実行して、本報知用処理を終了する。アラート通知処理においては、移動端末Pに最寄りの店舗の位置情報と、そこで取扱いのある日用品(補充すべき日用品)の情報とを表示させるコマンドが送信される。これにより、ユーザに残りが少なくなった日用品の補充を促すことができる。
【0062】
アラート設定を行った場合には、それに合わせて移動端末Pやホームコントローラ45にアラート解除操作の通知がなされる。日用品を購入する等して当該日用品を補給した場合にはアラートの解除操作が実行されることとなる。この解除操作が行われた場合には、その旨を示す情報がクラウドサーバ50に送信され、クラウドサーバ50において記憶部51に記憶している推定用の情報である累積使用量や累積消費量をリセットする。
【0063】
以上詳述した第1の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0064】
日用品の消費にエネルギや水の使用を伴う場合にエネルギ等の使用量から日用品の消費量を推定する構成とすれば、日用品がどの程度消費されたかを把握することができる。そして、日用品が残り少なくなっている場合等に、ユーザ(居住者)にその旨を報知したり、日用品の購入(補充)を促したりすることで、必要時に日用品が手元に無いといった不都合が生じることを抑制できる。特に、エネルギ等の使用量から日用品の消費量を推定する場合には、日用品の配置箇所等に制限が生じることがない。故に、残量等の監視をシステム化した場合に生活の快適性が損なわれるといった弊害が生じることを回避して、利便性を好適に向上させることができる。
【0065】
住宅設備にてエネルギや水が使用され且つ日用品が消費される構成においては、住宅設備や日用品の仕様に応じてエネルギや水の使用量と日用品の消費量との関係がある程度決まっていることが多い。そこで、このような関係を参照して日用品の消費量を推定する構成とすれば、推定結果の確からしさを好適に向上させることができる。
【0066】
住宅等の建物においては、排水管や電力供給経路がキッチンや浴室等のエリア毎に分けて設定されていることが多い。このような実情に鑑みた場合、上記情報提供システムを住宅に適用する上で監視のためのセンサ等を住宅設備毎に配設しようとすることで、住宅の構成等が複雑になる。これは、情報提供システムの普及を図る上で妨げになると想定される。ここで、住宅設備においては、その仕様からエネルギや水の使用態様がある程度決まっていることが一般的である。そこで、エネルギや水の使用態様を特定し、その特定結果に基づいて日用品の消費量を推定する構成とすれば、監視結果に外乱が含まれる場合に、その外乱に起因した消費量の推定精度の低下を軽減できる。これにより、住宅の構造等が過度に複雑化することを抑制し、情報提供システムの普及に貢献できる。
【0067】
本実施の形態においては、エネルギや水の累積使用量から日用品の累積消費量等が推定される。このため、例えば都度の水の使用量から都度の日用品の消費量を推定して消費量を積算する構成と比較して、誤差等の積み上げによる推定精度の低下を好適に抑制できる。
【0068】
外乱等の影響によって住宅設備におけるエネルギや水の使用量に他の使用量が紛れた場合には、累積使用量から消費量を推定する場合の推定精度が低下し得る。そこで、住宅設備の仕様からエネルギの使用量と水の使用量との関係を特定し、その関係に基づいて累積使用量への加算値を補正することにより、例えば使用量が外乱を含む等して過剰になっている場合であっても、その影響を緩和できる。これにより、推定精度の向上に寄与できる。
【0069】
また、例えば日用品を補給すべき状況下にて当該日用品の取扱いのある店舗に移動端末Pが近づいた場合に、ユーザへ日用品の購入を促されることとなる。これにより、システムの利便性の向上に寄与している。
【0070】
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、食洗機41等の特定の電気機器へ電力を供給する電力供給経路を個別に設け、特定の電気機器における電力使用量を他の電気機器等から独立して監視可能とした。このような構成とした場合には、電力使用量を特定する場合の外乱を抑えてその確からしさを向上する上では有利である。しかしながら、そのような専用の電力供給経路を設けることは日用品情報提供システムの複雑化を招き、当該システムの普及を図る上で妨げになり得る。本実施の形態においては、このような事情に配慮した工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、
図8の概略図を参照して、本実施の形態における日用品情報提供システムについて説明する。
【0071】
本実施の形態における住宅10においては、キッチン11への電力供給経路が一本化されており、当該電力供給経路に電流センサが配設されている。キッチン11には利便性に配慮して電子レンジ47やポット48等の各種家電製品が設置されており、食洗機41、電子レンジ47、ポット48にて使用される電力が一括して監視される構成となっている。このため、電流センサからの情報に基づいてキッチン11における電力量使用量を特定する場合には各家電製品の電力使用量が含まれることとなる。つまり、食洗機41における電力使用量を特定する上で他の家電製品における電力使用量が外乱となる。
【0072】
そこで、本実施の形態においては、食洗機41の動作特性に配慮して電力使用量と水使用量とを併用することでそのような外乱を排除し、食洗機用洗剤の消費量を推定する際の確からしさの低下を抑えている。ここで、
図9のフローチャート及び
図10の概略図を参照して、クラウドサーバ50の制御部52にて実行される消費量推定用処理について説明する。消費量推定用処理は、クラウドサーバ50の制御部52にて定期的に実行される処理である。
【0073】
消費量推定用処理においては先ず、ステップS301にて所定期間における水使用量が基準水使用量を上回っているか否かを判定する。食洗機41の運転モードが標準モード又はエコモードである場合には、水及び電力の両方が使用されることとなる。これに対して、運転モードが乾燥モードである場合には電力のみが使用され水の使用が回避されることとなる(
図10参照)。そこで、ステップS301においては、所定期間における水の使用量が食洗機41の仕様に基づいて決定された基準水使用量を上回っているか否かを判定する。
【0074】
実際の水使用量が基準水使用量を上回っていない場合には、ステップS301にて否定判定をし、そのまま本消費量推定用処理を終了する。実際の水使用量が基準水使用量を上回っている場合には、ステップS301にて肯定判定し、ステップS302に進む。ステップS302では、上記所定期間における電力の使用量が食洗機41の仕様に基づいて決定された基準電力使用量を上回っているか否かを判定する。
【0075】
実際の電力使用量が基準電力使用量を上回っていない場合には、ステップS302にて否定判定をし、そのまま本消費量推定用処理を終了する。実際の電力使用量が基準電力使用量を上回っている場合には、ステップS302にて肯定判定をし、ステップS303に進む。ステップS303では、記憶部51に記憶されている累積水使用量に本所定期間における水使用量を加算する(累積水使用量を更新する)。なお、所定期間における水使用量が食洗機41の仕様から想定される水使用量から大きく乖離している場合には、特定された水使用量ではなく上記想定される水使用量が代用される。
【0076】
累積水使用量を更新した後はステップS304に進み、当該累積水使用量から食洗機用洗剤の累積消費量を算出する。算出された累積使用量がアラート設定の基準量を上回っていない場合には、ステップS305にて否定判定をし、そのまま本推定用処理を終了する。これに対して、算出された累積使用量がアラート設定の基準量を上回っている場合には、ステップS305にて肯定判定をし、ステップS306に進む。ステップS306にてアラート設定処理を実行した後は、本推定用処理を終了する。なお、ステップS304〜S306の各処理については、ステップS105〜S107の各処理と同様である。
【0077】
以上詳述した第2の実施の形態に示すように複数のパラメータを利用して食洗機41の動きを特定する構成とすれば、外乱となる情報から食洗機用洗剤の消費量を推定する根拠となる情報を抽出することができる。これにより、システムを構築する上で住宅10に係る構成が過度に複雑になることを抑制し、当該システムの普及を好適に促進できる。
【0078】
因みに、本実施の形態においては、キッチン11における食洗機用洗剤の消費量の推定について例示したが、本特徴に示す技術的思想を洗面室13等の他のエリアに適用してもよい。洗面室13への電力供給経路が一本化されている場合には、洗面室13にて電力が消費された場合に、それが洗濯機42によるものか否かを見極める必要がある。例えば、洗面室13に照明やドライヤが設けられている場合には、これら各種電気機器における電気の使用が外乱となり得る。洗濯機42についても運転時に電力及び水の両方が使用される点に配慮して、同時期に電力の使用量が洗濯機42の仕様に基づいて決定された基準電力量を上回り且つ水の使用量が洗濯機42の仕様に基づいて決定された基準水使用量を上回っている場合に、洗濯機42が運転されたとみなし、洗濯機用洗剤が消費されたことを特定する構成とすることも可能である。
【0079】
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。因みに、以下の別形態の構成を、上記実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
【0080】
(1)上記実施の形態では、キッチン11(食洗機41)における水の使用量から食洗機用洗剤の消費量を推定する構成としたが、キッチン11(食洗機41)における電気の使用量から食洗機用洗剤の消費量を推定する構成とすることも可能である。また、水の使用量及び電気の使用量の両方に基づいて食洗機用洗剤の消費量を推定する構成としてもよい。
【0081】
(2)上記実施の形態においては電力の使用量を把握する構成としたが、給湯器43におけるガスの使用量を把握する構成としてもよい。この場合、浴室12(給湯器43)における水の使用量からボディーソープやシャンプー等の消費量を推定する構成としたが、浴室12(給湯器43)におけるガスの使用量からボディーソープやシャンプーの消費量を推定する構成とすることも可能である。また、水の使用量及びガスの使用量の両方に基づいて食洗機用洗剤の消費量を推定する構成としてもよい。
【0082】
(3)上記実施の形態では、トイレ14における水使用量からトイレットペーパの消費量を推定する構成とした。例えば便座が温水洗浄タイプの場合には、トイレ14(詳しくは温水洗浄便座)の電力使用量を監視し、この電力使用量及び水使用量の両方に基づいてトイレットペーパの消費量を推定することにより、推定精度の向上が期待できる。また、トイレ14の照明等にて使用された電力量や電気の使用時間からトイレットペーパの消費量を推定する構成としてもよい。
【0083】
(4)上記実施の形態では、エリア毎に排水量を監視する構成としたが、エリア内に複数の水使用設備が存在する場合には、設備毎に排水量を監視する構成とすることも可能である。例えば、上記実施の形態では、キッチン11にてシンクからの配管と食洗機41からの配管との合流箇所よりも下流側に流量センサ31を配設したが、食洗機41と上記合流箇所との間に食洗機41用の流量センサを配設してもよい。なお、例えばシンクで使用される食器用洗剤等の消費量を推定する場合には、シンクと上記合流箇所との間にシンク用の流量センサを配設してもよい。
【0084】
(5)エネルギや水の使用監視パラメータを取得する場合に、その取得される時間帯を定めておくことも可能である。例えば、洗面台において6〜8時の朝時間帯、又は22〜24時の夜時間帯で水栓使用された場合に、歯磨き粉や歯ブラシといった日用品に関連づけられる水使用量(使用監視パラメータ)を累積計測する。これにより、歯磨き以外で洗面台が使用されても、それに起因する日用品消費量の推定精度の低下(報知タイミングのずれ)を抑制できる。
【0085】
(6)上記実施の形態では、ユーザによりインプットされた製品の仕様に関する情報に基づいて水の使用量と日用品(食洗機用洗剤)の消費量との関係を特定する構成としたが、入力された情報と実際の使用状況とにずれが生じる可能性がある。このような事情に鑑みれば、過去の実績に基づいて(フィードバックして)上記関係を更新する構成としてもよい。また、過去の実績に基づいて水の使用量と日用品(食洗機用洗剤)の消費量との関係を特定してもよい。
【0086】
(7)居室に配設されたティシュペーパ(「日用品」に相当)の消費量を推定する構成とすることも可能である。例えば居室の照明にて使用された電力量(使用時間)に基づいてティッシュペーパの消費量を推定する構成とするとよい。この場合、電気の使用量とティッシュペーパの使用量との関係性を事前に特定することが困難になり得る。このような事情に配慮した場合、例えば上記変形例(5)に示したように、過去の実績に基づいて電気の使用量とティッシュペーパの消費量との関係を更新することで、その確からしさを高めることが好ましい。
【0087】
(8)上記実施の形態では、日用品の補充が行われた場合に、ユーザによってその旨の情報がインプットされたことに基づいて累積使用量をクリアする構成としたが、これに限定されるものではない。例えば上限に到達した場合にゼロクリアするとともに監視を停止し、補充の完了後に監視が再開される構成とすることも可能である。
【0088】
(9)クラウドサーバ50がホームコントローラ45による監視機能を有する構成としてもよいし、ホームコントローラ45がクラウドサーバ50による推定機能を有する構成としてもよい。
【0089】
(10)上記実施の形態では、クラウドサーバ50が各店舗から情報を取得することにより、住宅10にて使用されている日用品の取り扱いの有無を特定したが、これに限定されるものではない。例えば、取扱店舗を居住者(ユーザ)による入力項目の1つとして設定することも可能である。
【0090】
(11)設備に複数の運転モードが設定され運転モード毎に水の使用量、電力の使用量、日用品の消費量が異なっている場合、すなわち同じ使用量で比較した場合に消費量が異なっている場合には、運転モード毎に使用量と消費量との関係を設定する構成としてもよい。運転モードを特定するための具体的構成は任意であるが、水や電力の使用量から当該特定を行う構成とする構成とすれば、システムの構造の簡素化に寄与できる。
【0091】
(12)上記実施の形態では、ホームコントローラ45及び移動端末Pにて日用品の購入を促す通知を行う構成としたが、ユーザに当該通知を行うことができるのであれば足り、通知用の手段を複数併用する必要は必ずしもない。
【0092】
(13)監視用パラメータとして、住宅外から供給される水の使用量を計測する流量計の計測値、住宅外から供給される電力の使用量を計測する電力メータの計測値、住宅外から供給されるガスの使用量を計測するガスメータの計測値の少なくともいずれかを取得し、それらの計測値から日用品の使用量を推定する構成とすることも可能である。このように、住宅における既存のメータ設備等を用いることにより、実用上好ましい構成を実現できる。