特許第6895498号(P6895498)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

<>
  • 6895498-姿勢補助具 図000002
  • 6895498-姿勢補助具 図000003
  • 6895498-姿勢補助具 図000004
  • 6895498-姿勢補助具 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6895498
(24)【登録日】2021年6月9日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】姿勢補助具
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/01 20060101AFI20210621BHJP
   A61F 5/34 20060101ALN20210621BHJP
【FI】
   A61F5/01 N
   !A61F5/34
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2019-185692(P2019-185692)
(22)【出願日】2019年10月9日
(65)【公開番号】特開2021-58490(P2021-58490A)
(43)【公開日】2021年4月15日
【審査請求日】2019年10月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】516116699
【氏名又は名称】東 由紀子
(72)【発明者】
【氏名】東 実弥
【審査官】 西堀 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−109503(JP,A)
【文献】 特開2019−004932(JP,A)
【文献】 実開平08−001232(JP,U)
【文献】 特開平11−113944(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3171241(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/01− 5/02
A61F 5/37− 5/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
首の負担を軽減するための姿勢補助具であって、伸縮性のあるチューブ状の本体は、背中の中心を通過し、肘から手の間に掛けて装着する、モバイル操作時に腕の高さを維持するための姿勢補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、首の負担を軽減する姿勢補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の腕の補助具は、肩などの痛みを回避する又は固定するため腕を支える事を目的とした、腕が体に沿うものであった。肩の痛みから解放される腕吊り補助バンドとして公開済みのものもある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−094260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
モバイル操作時に、首の負担を軽減する姿勢補助具が市場に流通していなかった(特許文献1参照)。
【0005】
本発明は、首の負担を軽減し、首周りの不調を予防することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するために、首の負担を軽減するための姿勢補助具であって、伸縮性のあるはチューブ状の本体は、モバイル操作時に腕の高さをより高く維持するための姿勢補助具である。前記チューブ状の本体は、肩に斜め掛けして、モバイルを持った手の上腕と前腕の角度を90度より鋭角に曲げ、体の正面前方へ突き出した状態で、前記肩の側の前腕、肘から手の間に通し、掛けて装着する。前記チューブ状の本体に姿勢を委ねられるので、腕を高く保持するのが楽になり、首の曲がる角度が浅くなることで首への負担が軽減できる。前記チューブ状の本体の中に空気を入れることで、首をストレッチする際のクッションになり、保温材を入れて使用すると、首周りの血行を促し不調の予防や改善も期待できる姿勢補助具である。
【発明の効果】
【0007】
上述したように本発明の姿勢補助具は、肩に斜め掛けして、脇の下を通っていない側のチューブ状の本体を、前腕の使い易い位置に掛けて装着し、自在に移動することもできる。モバイルを指で操作することも容易にでき、一定の距離で見ることができる。伸縮性があり体のサイズに合わせて利用でき、チューブ状の本体に姿勢を委ねられるので、腕を高く保持するのが楽になり、首の曲がる角度が浅くなることで首への負担が軽減できる。チューブ状の本体の空洞に空気を入れて首の周りに掛けて、頭を支えられるある程度の弾力を持たせると、クッションとして首周りのストレッチもできるという利便性を発揮するものである。また、本体がチューブ状のため、中の空間に保冷、保温材を入れて体を冷却、保温することもできる特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の姿勢補助具の実施例形態を示す斜視図。
図2】本発明の姿勢補助具を装着した際の実施例形態を示す正面図。
図3】本発明の姿勢補助具を装着した際の実施例形態を示す側面図。
図4】本発明の姿勢補助具を装着した際の実施例形態を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図1図4に基づいて説明する。
図1は、チューブ状の本体1の両端を結んだ実施例形態を示す斜視図である。チューブ状の本体1は例えばゴムのように伸縮性、柔軟性のあるもので、中は空洞になっている。伸縮性があるので、体の大きさによってサイズが変わり、両端を結ぶような形状(長さ調節結束部3)にするとよりサイズ調節が容易になる。チューブ状の本体1の空洞に空気を入れて、頭を支えられるある程度の弾力を持たせると首周りのストレッチもできる。チューブ状の本体1に保冷材又は保温材を入れて使う場合は、空気を入れることで保冷(保温)材2の断熱性を保持する効果もある。チューブ状の本体1の厚みによって、例えば冷やしても硬化しない保冷材に冷却効果の長い保冷材を合わせて入れるなど、保冷材の工夫をするとより保冷持続時間が長くなる。
【0010】
図2は、チューブ状の本体1を装着した際の実施例形態を示す正面図である。モバイルを手に持って、上腕と前腕の角度を90度より鋭角に曲げ、体の正面前方へ突き出した状態で、前腕の肘より先の位置に手をかけた際のチューブ状の本体1の装着位置を示している。チューブ状の本体1が、背中を通り、モバイルを持つ手の側は肩の上を、持たない側は脇の下を通っている。チューブ状の本体1にその状態を委ねられるので、腕を高く保持するので楽になり、首の曲がる角度が浅くなるので首への負担が軽減できる。チューブ状の本体1が背中の中心を通過するため、肩から首周辺が曲がった姿勢になるのを防ぎ姿勢を整える一助にもなる。モバイルを見る距離は、腕を掛けた状態で一定の距離が保てるので、画面を近くで見過ぎることを防ぐ。チューブ状の本体1の空洞に空気を入れて、頭を支えられるある程度の弾力を持たせると首周りのストレッチもできて、首周りの不調の改善も期待できる。
【0011】
図3は、チューブ状の本体1を装着した際の実施例形態を示す側面図である。モバイルを手に持って、上腕と前腕の角度を90度より鋭角に曲げ、体の正面前方へ突き出した状態で、前腕の肘より先の位置に手をかけた際のチューブ状の本体1の装着位置を示している。チューブ状の本体1が、背中を通り、モバイルを持つ手の側は肩の上を、持たない側は脇の下を通っている。チューブ状の本体1にその状態を委ねられるので、腕を高く保持するので楽になり、首の曲がる角度が浅くなるので首への負担が軽減できる。モバイルを見る距離は、腕を掛けた状態で一定の距離が保てるので、画面を近くで見過ぎることを防ぐ。手を掛けるチューブ状の本体1部分に、クッション性の高い弾性体をはめ込むなど工夫すると、位置がより高くなる。
【0012】
図4は、チューブ状の本体1を装着した際の実施例形態を示す平面図である。モバイルを手に持って、上腕と前腕の角度を90度より鋭角に曲げ、体の正面前方へ突き出した状態で、前腕の肘より先の位置に手をかけた際のチューブ状の本体1の装着位置を示している。チューブ状の本体1が、背中を通り、モバイルを持つ手の側は肩の上を、持たない側は脇の下を通っている。モバイルを見る距離は、腕を掛けた状態で一定の距離が保てるので、画面を近くで見過ぎることを防ぐ。また、チューブ状の本体1が背中の中心を通過するため、肩から首周辺が曲がった姿勢になるのを防ぎ姿勢を整える一助にもなる。
【0013】
保冷(保温)材2を入れて使う場合、チューブ状の本体1に空気をいれて膨らませると、保冷材又は保温材の断熱性を保持する効果もある。また、空気を入れることである程度の弾力を持たせると首周りのストレッチもできる。全体を覆うカバーを付けると、更に断熱性が向上し、その仕様により好みの物へ替えられてデザイン性も向上する。チューブ状の本体1とモバイルにつけたストラップを繋げ落下を防止したり、モバイルをカバーの中へ一時保管したり工夫次第で利便性も更に向上する。スポーツ観戦など、長時間外で座る時に利用するとその利便性を発揮する。
モバイル操作時の姿勢補助具に追随した利便性として、中の空洞に保冷材を入れた際は、首周りや脇の下を冷やす熱中症対策として、保温材を入れた際は、首周りを温めて寒さ対策、血行促進をするという使い方もできる。チューブ状の本体1の装着位置、形状は、前記実施例形態に限定されるものではなく、より有効な使い方で種々変形させることが可能であり、それらを本発明から排除するものではない。
【0014】
このように、本発明は、モバイルを長時間使用する際の首の負担を軽減し、首周りの不調を予防することを目的とするものであり、チューブ状の本体1に姿勢を委ねられるので、腕を高く保持することが楽になり、首の曲がる角度が浅くなるので首への負担が軽減できる。チューブ状の本体1の空洞に空気を入れて、首周りのストレッチもできるという利便性を発揮するものである。また、本体がチューブ状のため、中の空間に保冷(保温)材2を入れて体を冷却、保温することもできる特徴を有する。また、モバイル自体の重みを手で支えているので、腕の疲れにより長時間の使用を避けることも予想され、目の疲れやスマホ老眼などの予防の一助になる事も期待できる。
【符号の説明】
【0015】
1 チューブ状の本体1
2 保冷(保温)材
3 長さ調節結束部
図1
図2
図3
図4