(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0011】
情報処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0012】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0013】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0014】
出力部16は、各種液晶ディスプレイ等で構成され、各種情報を出力する。
入力部17は、各種ハードウェア等で構成され、各種情報を入力する。
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置との間で行う通信を制御する。
【0015】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。
ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
またリムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することが出来る。
【0016】
図2は、
図1の情報処理装置の機能的構成のうち、本音無対象者抽出処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
ここで、本音無抽出処理とは、現在の自分関する告知情報(例えば、履歴書又はエントリーシート等であり、以下、「履歴書等」と呼ぶ)を対象等から取得し、それを解析し、パターンを判定することで本音無対象者を抽出するまでの一連の処理をいう。
また、本音無対象者とは、対象者のうち、現在の自分に関する履歴書等の少なくとも一部の内容が、当該対象者の「要望が表現されていないパターン」に合致すると判定された対象者をいう。
なお、「要望が表現されていないパターン」の具体的な例については、
図3を用いて後述する。
【0017】
図2に示すように、情報処理装置1のCPU11においては、履歴書等取得部31と、履歴書等解析部32と、パターン判定部33と、本音無対象者提示部34と、が機能する。また、記憶部18の一領域には、パターンDB41が設けられている。
【0018】
履歴書等取得部31は、対象者の履歴書等情報を取得する。
なお、履歴書等取得部31は、入力部17を介して履歴書等情報を取得してもよいし、図示せぬ他の情報処理装置等から通信部19を介して履歴書等情報を取得してもよい。
【0019】
履歴書等解析部32は、履歴書等取得部31で取得された対象者の履歴書等情報を解析する。ここで、履歴書等解析部32が対象者の履歴書等情報を解析する手法は、特に限定されないが、例えば、取得されたテキストデータに対して、形態素解析を行ってもよい。
【0020】
パターン判定部33は、履歴書等解析部32で解析された解析結果(例えばテキストデータ等)に基づいて、対象者にとっての現在の履歴書等情報の少なくとも一部の内容が、対象者の要望が表現されていないパターンに合致するか否かを判定する。
即ち、パターン判定部33は、履歴書等解析部32で解析された解析結果(例えばテキストデータ等)に基づいて、履歴書等取得部31で取得された履歴書等情報に、対象者の要望が表現されていなパターンに合致する内容が含まれているか否かを判定する。
ここで、対象者の要望が表現されていないパターンに合致する場合とは、例えば、以下の5つのパターンに該当する場合である。
(1)「自分に自信がない」パターン
(2)「弱みを含まない」パターン
(3)「自分の感情が表現されていない(出来事レベルのみ)」パターン
(4)「子供の頃に夢中になったことがない」パターン
(5)「周囲の価値で表現(例えば他人からこういわれた)」パターン
なお、この5つのパターンの詳細については、パターンDB41に、パターン情報として、予めリスト化されて格納されている。
つまりパターン判定部33では、パターンDB41に、パターン情報を抽出して、それに基づいてパターンの判定を行う。そして、このパターンDB41に格納されているパターン情報の詳細については、
図3を用いて後述する。
【0021】
本音無対象者提示部34は、パターン判定部33において、上述のパターンに合致すると判定された履歴書等情報に対応する対象者を、本音無対象者として抽出する。
さらに、本音無対象者提示部34は、抽出された本音無対象者の情報を出力部16に提示する。
また、本音無対象者提示部34は、本音無対象者の情報を通信部19を介して、図示せぬ他の情報処理装置等に送信してもよい。
【0022】
図3は、
図2のパターンDB41に格納されている各種情報(リスト)の一例を示す図である。
図3に示すリストにおいては、「No」、「名称」、「キーワード」、「文特徴」に関する情報が、単位パターン毎に格納されている。つまり、当該リストの所定の1行が、上述の本音無パターンの1つのパターンに対応している。
所定の1行の「No」の項目には、各種パターンを区別可能な番号が格納されている。例えば、1行目の「No」の項目には、「1」と表示されており、当該1行に対応するパターンの「No」は、「1」である。
所定の1行の「名称」の項目には、当該1行に対応するパターンの「名称」が格納されている。例えば、1行目の「名称」は、「自分に自信がない」と表示されており、当該1行に対応するパターンの「名称」は、「自分に自信がない」である。
所定の1行の「キーワード」の項目には、当該1行に対応するパターンの「キーワード」が格納されている。例えば、1行目の「キーワード」は、「不得意」、「苦手」と表示されており、当該1行に対応するパターンの「キーワード」は、「不得意」、「苦手」である。
所定の1行の「文特徴」の項目には、当該1行に対応するパターンの「文特徴」が格納されている。例えば、1行目の「文特徴」は、「〜だと思う」、「〜できない」と表示されており、当該1行に対応するパターンの「文特徴」は、「〜だと思う」、「〜できない」である。
【0023】
以上をまとめると、リストの上から1行目は、本音無のパターン「1」として、「自分に自信がない」というパターンの例が示されている。
そして、この「自分に自信がない」というパターンのキーワードとして、例えば、「不得意」、「苦手」といったキーワードが例示されている。また、「自分に自信がない」というパターンの文特徴としては、「〜だと思う」、「〜できない」といった文特徴が例示されている。
つまり、上述のパターン判定部33は、履歴書等解析部32で解析された解析結果(例えばテキストデータ)に、「不得意」、「苦手」といったキーワードが含まれているか、「〜だと思う」、「〜できない」といった文特徴が含まれているかどうかを判定し、含まれている場合には、履歴書等情報が取得された対象者が本音無対象者と判定することができる。
【0024】
図4は、
図2の機能的構成を有する
図1の情報処理装置1が実行する本音無対象者抽出処理の流れを説明するフローチャートである。
【0025】
ステップS1において、履歴書等取得部31は、対象者の履歴書等情報を取得する。
【0026】
ステップS2において、履歴書等解析部32は、ステップS1で取得された対象者の履歴書等情報を解析する。
【0027】
ステップS3において、パターン判定部33は、ステップS2で解析された解析結果(例えばテキストデータ等)に基づいて、履歴書等情報の少なくとも一部の内容が、対象者の要望が表現されていないパターンに合致するか否かを判定する。
履歴書情報の少なくとも一部の内容が本音無パターンに該当する場合には、処理はステップS4に進む。
これに対して、履歴書情報の少なくとも一部の内容が本音無パターンに該当しない場合には、処理はそのまま終了する。
【0028】
ステップS4において、本音無対象者提示部34は、ステップS3で対象者の要望が表現されていないパターンに合致すると判定された履歴書等情報に対応する対象者を、本音無対象者として抽出する。
そして、ステップS4において、本音無対象者提示部34は、抽出された本音無対象者の情報を出力部16に提示する。
【0029】
以上本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0030】
また例えば、上述の実施形態において、対象者の要望が表現されていないパターンとして、(1)「自分に自信がない」パターン、(2)「弱みを含まない」パターン、(3)「自分の感情が表現されていない(出来事レベルのみ)」パターン、(4)「子供の頃に夢中になったことがない」パターン、(5)「周囲の価値で表現(例えば他人からこういわれた)」パターンの5つのパターンを採用して説明したが、特にこれに限定されない。
即ち、上述の5つのパターン以外であっても、対象者の要望が表現されていないパターンとして、各種各様のパターンを採用してもよい。
【0031】
また例えば、上述の実施形態において、パターンDB41に格納されている各種情報(リスト)に表示されている項目として、「No」、「名称」、「キーワード」、「文特徴」の4つの項目を採用して説明したが、特にこれに限定されない。
即ち、例えば、「対象者の年齢」、「性別」等、その他あらゆる情報を取得して、項目として採用することもできる。
さらに言えば、「キーワード」及び「文特徴」の項目で採用した内容(例えば、「不得意」、「苦手」、「〜だと思う」、「〜できない」等)については、あくまでも例示である。
本サービスの提供者は、項目の内容について、適宜、任意の内容を採用することができる。
【0032】
また例えば、上述の実施形態において、パターン判定部33は、「キーワード」又は「文特徴」が含まれている履歴書等情報が取得された対象者を全て本音無対象者として判定するものとして説明を行ったが、特にこれに限定されない。
即ち、パターン判定部33は、「キーワード」又は「文特徴」が含まれる比率やワード数等を算出して、その結果から本音無対象者か否かを判定してもよい。
【0033】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図2の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、
図2に特に限定されず、任意でよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0034】
また例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであっても良い。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他、スマートフォンやパーソナルコンピュータ、又は各種デバイス等であってもよい。
【0035】
また例えば、このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0036】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0037】
以上を換言すると、本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
即ち、本発明の一実施形態に係る情報処理装置(例えば
図1の情報処理装置1)は、
対象者にとっての現在の自分に関する告知情報(履歴書・エントリーシート等)の少なくとも一部の内容が、対象者の要望が表現されていないパターンに合致するか否かを判定する本音無判定手段(例えば
図2のパターン判定部33)と、
前記パターンに合致すると判定された前記告知情報に対応する前記対象者を抽出する対象者抽出手段(例えば
図2の本音無対象者提示部34)と、
を備えることができる。