【実施例】
【0087】
先行技術のLNTとの比較
以下の表1に示されるように、LNT Aはサンプル1.1と称され、比較の先行技術のLNTサンプルを表している。LNT Bは、サンプル1.2と称され、本発明のLNTのサンプルを表している。
【0088】
【表1】
【0089】
サンプル1.1先行技術のLNT
サンプル1.1の第1(底部)層を調製するために、
2.45/25.43g/ mm3((2.45g/in
3)のBa/Ce/アルミナ(20/13/67)材料にまずアンミン安定化ヒドロキソPtIV錯体として白金を有する白金溶液を含浸してPt
130/0.30483g/m3(130g/ft
3)の乾燥含有量を得、次に、硝酸パラジウムの水溶液を含浸して
15/0.30483g/m3(15g/ft
3)の最終乾燥Pd含有量を得た。65〜70%の固形分含有量を有する得られた粉末を水に分散させた。
【0090】
純粋な100%セリア(
2.45g/25.43g/ mm3(2.45g/in
3))、酢酸マグネシウム4水和物(
0.3g/25.43mm3(0.3g/in
3)
)および酢酸ジルコニウム(
0.05g/25.43mm3(0.05g/in
3)
)をPt/Pd/Ba/Ce/アルミナスラリーに添加した。その後のスラリーを粉砕して9μmの粒子径d90とした。次に、最終的なスラリーを金属フロースルー基材上にコーティングされる。コーティングされた基材を110℃の空気で乾燥させ、空気中で590℃で焼成する。サンプル1.1の第2の(頂部)層を調製するために、
0.7g/25.43mm3(0.7g/in
3)の高多孔質アルミナ材料にまずアンミン安定化ヒドロキソPtIV錯体として白金を有する白金溶液を含浸してPt
40/0.30483g/m3(40g/ft
3)の乾燥含有量を得た。55〜60%の固形分含有量を有する得られた粉末を水に分散させた。
【0091】
Rh含浸のために、100%セリア材料(0.5g
/25.43mm3(0.5g/in
3)
)を水に分散させて固形分含有量を43%とした。硝酸Rhの溶液をセリアスラリーに添加し、
5/0.30483g/m3(5g/ft
3)の最終乾燥Rh含有量を得た。
【0092】
得られたRh/セリアスラリーをPt/Pd/アルミナスラリーに添加した。その後のスラリーを粉砕して8μmの粒子径d90とした。次に、最終的なスラリーを金属フロースルー基材上にコーティングされる。コーティングされた基材を110℃の空気で乾燥させ、空気中で590℃で焼成する。
【0093】
サンプル1.2 LNT
本発明の実施例であるサンプル1.2を調製するために、
1.41g/25.43mm3(1.41g/in
3)の50%/50%のセリア/アルミナ材料にBaOACの水溶液
(0.29g/25.43mm3(0.29g/in
3)
)を含浸した。得られた粉末を590℃で2時間焼成して、17%のBaO含有量を有するBa/セリア材料を得た。
【0094】
1g/25.43mm3(1g/in
3)の多孔質アルミナにまずアンミン安定化ヒドロキソPtIV錯体として白金を有する白金溶液を含浸してPt
130/0.30483g/m3(130g/ft
3)の乾燥含有量を得、次に、硝酸パラジウムの水溶液を含浸して
15/0.30483g/m3(15g/ft
3)の最終乾燥Pd含有量を得た。55〜65%の固形分含有量を有する得られた粉末を水に分散させた。
【0095】
Rh含浸のために、100%セリア材料(
0.4g/25.43mm3(0.4g/in
3)
)を水に分散させて固形分含有量を43%とした。硝酸Rhの溶液をセリアスラリーに添加し、
5/0.30483g/m3(5g/ft
3)の最終乾燥Rh含有量を得た。
【0096】
セリア(
1.995g/25.43mm3(1.995g/in
3)
)へのBa含浸のため、純粋な100%セリア材料にBaOAcの水溶液(
0.105g/25.43mm3(0.105g/in
3)
)を含浸させた。得られた粉末を590℃で2時間焼成して、5%のBaO含有量を有するBa/セリア材料を得た。
得られたRh/セリアスラリー、Ba/セリア材料(
2.1g/25.43mm3(2.1g/in
3)
)、Ba/Ce/Al材料(
1.7g/25.43mm3(1.7g/in
3)
)、酢酸マグネシウム4水和物(
0.3g/25.43mm3(0.3g/in
3)
)および酢酸ジルコニウム(
0.05g/25.43mm3(0.05g/in
3))をPt/Pd/アルミナスラリーに添加した。その後のスラリーを粉砕して9μmの粒子径d90とした。次に、最終的なスラリーを金属フロースルー基材上にコーティングされる。コーティングされた基材を110℃の空気で乾燥させ、空気中で590℃で焼成する。
【0097】
New European Driving Cycle(NEDC)のCO及びHCの性能評価
サンプル1.1および1.2を、Euro6 2Lエンジンを装備したエンジン試験セルで、3つの標準的なNew European Driving Cycles(NEDC)で評価した。試験前に、サンプルを10%水蒸気を有する空気流下で800℃で16時間エージングさせた。リッチエンジンモードをLambda0.95で7秒間、NEDCにおける1075sポイントで適用して、貯蔵されたNO
xからLNTを再生させた。サンプル1.1および1.2のNO
x、COおよびHC転化率を測定した。最初の4ECEサイクルにわたる平均温度は120℃であった。より高い転化率は、より良好なガス活性を特徴付ける。本発明のLNT(サンプル1.2)のNO
x、CO及びHC性能は、表2に示すように、先行技術のLNT(サンプル1.1)と比較して有意に高い。
【0098】
【表2】
【0099】
DeNO
x性能評価のためのリーン/リッチサイクル試験
DeNO
x性能評価のために、リーン/リッチサイクル試験を使用した。リーン/リッチサイクル試験は、190℃〜500℃の7つの異なるプレ触媒温度で実施される7回のリーン/リッチサイクルからなるエンジン試験である。試験開始時の各温度について、全ての硝酸塩がLNTから脱着されることを保証するために30秒のリッチ動作が実施される。リーン段階では、エンジンから出たNO
xはLNT触媒上に貯蔵される。リーン段階の後、エンジンは10〜15秒間のリッチモードに入る。リッチモードの間、触媒上に貯蔵されたNO
x大部分は窒素に転化される。最後の5サイクルにおけるNO
xの貯蔵を監視し、評価する。
図1は、サンプル1.1および1.2の16時間の水熱炉オーブンでエージングされた7回目のサイクルにおけるNO
xの貯蔵を示している。本発明のLNT(サンプル1.2)は、低温NO
x貯蔵のためのセリア上のBaを有さず、高温NO
x貯蔵材料としての13%Ce/アルミナ材料上のBaを有する先行技術のLNT(サンプル1.1)と比較して著しく高いNO
x貯蔵を示す。
【0100】
低T/高T材料比
以下の表3に示されるように、LNT Cはサンプル1.3と称され、先行技術のLNTサンプルを表している。LNT D〜Gは、サンプル1.4〜1.7と称され、本発明のLNTの異なるサンプルを表している。
【0101】
【表3】
【0102】
サンプル1.3 先行技術のLNT(比較)
サンプル1.3の第1(底部)層を調製するために、
3g/25.43mm3(3g/in
3)のBa/Ce/アルミナ(20/13/67)にまずアンミン安定化ヒドロキソPtIV錯体として白金を有する白金溶液を含浸してPt
72g/0.30483m3(72g/ft
3)の乾燥含有量を得、次に、硝酸パラジウムの水溶液を含浸して
8g/0.30483m3(8g/ft
3)の最終乾燥Pd含有量を得た。65〜70%の固形分含有量を有する得られた粉末を水に分散させた。
【0103】
100%セリア(
0.9g/25.43mm3(0.9g/in
3)
)、酢酸マグネシウム4水和物(
0.24g/25.43mm3(0.24g/in
3)
)および酢酸ジルコニウム(
0.1g/25.43mm3(0.1g/in
3)
)をPt/Pd/Ba/Ce/アルミナスラリーに添加した。その後のスラリーを粉砕して11μmの粒子径d90とした。次に、最終的なスラリーをセラミックフロースルー基材上にコーティングする。コーティングされた基材を110℃の空気で乾燥させ、空気中で590℃で焼成する。
【0104】
サンプル1.3の第2の(頂部)層を調製するために、
0.65g/25.43mm3(0.65g/in
3)の高多孔質γ−アルミナ材料にまずアンミン安定化ヒドロキソPtIV錯体として白金を有する白金溶液を含浸してPt
10g/0.30483m3(10g/ft
3)の乾燥含有量を得た。55〜60%の固形分含有量を有する得られた粉末を水に分散させた。
【0105】
Rh含浸のために、100%セリア材料(
1.4g/25.43mm3(0.65g/in
3)
)を水に分散させて固形分含有量を43%とした。硝酸Rhの溶液をセリアスラリーに添加し、
5g/0.3048m3(5g/ft
3)の最終乾燥Rh含有量を得た。
【0106】
得られたRh/セリアスラリーをPt/Pd/アルミナスラリーに添加した。その後のスラリーを粉砕して8μmの粒子径d90とした。次に、最終的なスラリーをセラミックフロースルー基材上にコーティングする。コーティングされた基材を110℃の空気で乾燥させ、空気中で590℃で焼成する。
【0107】
サンプル1.4 LNT(本発明)
本発明の実施例であるサンプル1.4を調製するために、
3.11g/25.43mm3(3.11g/in
3)の50%/50%のセリア/アルミナ材料にBaOACの水溶液(
0.59g/25.43mm3(0.59g/in
3)
)を含浸した。得られた粉末を590℃で2時間焼成して、16%のBaO含有量を有するBa/セリア/アルミナ材料を得た。
【0108】
そのBa/セリア/アルミナ材料にまずアンミン安定化ヒドロキソPtIV錯体として白金を有する白金溶液を含浸してPt
72g/0.30483m3(72g/ft
3)の乾燥含有量を得、次に、硝酸パラジウムの水溶液を含浸して
8g/0.30483m3(8g/ft
3)の最終乾燥Pd含有量を得た。70〜75%の固形分含有量を有する得られた粉末を水に分散させた。
【0109】
Rh含浸のために、100%セリア材料
(0.7g/25.43mm3(0.7g/in
3)
)を水に分散させて固形分含有量を43%とした。硝酸Rhの溶液をセリアスラリーに添加し、
5g/0.30483m3(5g/ft
3)の最終乾燥Rh含有量を得た。
【0110】
セリアへのBa含浸のため、
(1.52g/25.43mm3(1.52g/in
3)
)の100%セリア材料にBaOAcの水溶液
(0.08g/25.43mm3(0.08g/in
3))を含浸させた。得られた粉末を590℃で2時間焼成して、5%のBaO含有量を有するBa/セリア材料を得た。
【0111】
得られたRh/セリアスラリー、Ba/セリア材料
(1.6g/25.43mm3(1.6g/in
3)
)、酢酸マグネシウム4水和物
(0.3g/25.43mm3(0.3g/in
3)
)、および酢酸ジルコニウム(
(0.05g/25.43mm3(0.05g/in
3)
)をPt/Pd/Ba/Ce/Alアルミナスラリーに添加した。その後のスラリーを粉砕して9μmの粒子径d90とした。次に、最終的なスラリーをセラミックフロースルー基材上にコーティングする。コーティングされた基材を110℃の空気で乾燥させ、空気中で590℃で焼成する。
【0112】
サンプル1.5 LNT(本発明)
本発明の実施例であるサンプル1.5を調製するために、
3.11g/25.43mm3(3.11g/in
3)の50%/50%のセリア/アルミナ材料にBaOACの水溶液
(0.59g/25.43mm3(0.59g/in
3)
)を含浸した。得られた粉末を590℃で2時間焼成して、16%のBaO含有量を有するBa/セリア/アルミナ材料を得た。
【0113】
そのBa/セリア/アルミナ材料にまずアンミン安定化ヒドロキソPtIV錯体として白金を有する白金溶液を含浸してPt
72g/0.30483m3(72g/ft
3)の乾燥含有量を得、次に、硝酸パラジウムの水溶液を含浸して
8/0.30483g/m3(8g/ft
3)の最終乾燥Pd含有量を得た。70〜75%の固形分含有量を有する得られた粉末を水に分散させた。
【0114】
Rh含浸のために、100%セリア材料(
0.7g/25.43mm3(0.7g/in
3)
)を水に分散させて固形分含有量を43%とした。硝酸Rhの溶液をセリアスラリーに添加し、
5g/0.30483m3(5g/ft
3)の最終乾燥Rh含有量を得た。
【0115】
得られたRh/セリアスラリー、セリア材料
(1.6g/25.43mm3(1.6g/in
3)
)、酢酸マグネシウム4水和物(
0.3g/25.43mm3(0.3g/in
3)
)、および酢酸ジルコニウム(
0.05g/25.43mm3(0.05g/in
3))をPt/Pd/Ba/Ce/Alアルミナスラリーに添加した。その後のスラリーを粉砕して9μmの粒子径d90とした。次に、最終的なスラリーをセラミックフロースルー基材上にコーティングする。コーティングされた基材を110℃の空気で乾燥させ、空気中で590℃で焼成する。
【0116】
サンプル1.6 LNT(本発明)
本発明の実施例であるサンプル1.6を調製するために、
3.7g/25.43mm3(3.7g/in
3)の50%/50%のセリア/アルミナ材料にBaOACの水溶液(
0.7g/25.43mm3(0.7g/in
3))を含浸した。得られた粉末を590℃で2時間焼成して、16%のBaO含有量を有するBa/セリア/アルミナ材料を得た。
【0117】
そのBa/セリア/アルミナ材料にまずアンミン安定化ヒドロキソPtIV錯体として白金を有する白金溶液を含浸してPt
72g/0.30483m3(72g/ft
3)の乾燥含有量を得、次に、硝酸パラジウムの水溶液を含浸して
8/0.30483g/m3(8g/ft
3)の最終乾燥Pd含有量を得た。70〜75%の固形分含有量を有する得られた粉末を水に分散させた。
【0118】
Rh含浸のために、100%セリア材料(
0.7g/25.43mm3(0.7g/in
3))を水に分散させて固形分含有量を43%とした。硝酸Rhの溶液をセリアスラリーに添加し、
5g/0.30483m3(5g/ft
3)の最終乾燥Rh含有量を得た。
【0119】
セリアへのBa含浸のため、(
0.855g/25.43mm3(0.855g/in
3))の100%セリア材料にBaOAcの水溶液(
0.045g/25.43mm3(0.045g/in
3)
)を含浸させた。得られた粉末を590℃で2時間焼成して、5%のBaO含有量を有するBa/セリア材料を得た。
【0120】
得られたRh/セリアスラリー、Ba/セリア材料(
0.9g/25.43mm3(0.9g/in
3))、酢酸マグネシウム4水和物(
0.3g/25.43mm3(0.3g/in
3)
)、および酢酸ジルコニウム(
0.05g/25.43mm3(0.05g/in
3)
)をPt/Pd/Ba/Ce/Alアルミナスラリーに添加した。その後のスラリーを粉砕して9μmの粒子径d90とした。次に、最終的なスラリーをセラミックフロースルー基材上にコーティングする。コーティングされた基材を110℃の空気で乾燥させ、空気中で590℃で焼成する。
【0121】
サンプル1.7 LNT(本発明)
本発明の実施例であるサンプル1.7を調製するために、
2.52g/25.43mm3(2.52g/in
3)の50%/50%のセリア/アルミナ材料にBaOACの水溶液(
0.48g/25.43mm3(0.48g/in
3)
)を含浸した。得られた粉末を590℃で2時間焼成して、16%のBaO含有量を有するBa/セリア/アルミナ材料を得た。
【0122】
そのBa/セリア/アルミナ材料にまずアンミン安定化ヒドロキソPtIV錯体として白金を有する白金溶液を含浸してPt
72g/0.30483m3(72g/ft
3)の乾燥含有量を得、次に、硝酸パラジウムの水溶液を含浸して
8/0.30483g/m3(8g/ft
3)の最終乾燥Pd含有量を得た。70〜75%の固形分含有量を有する得られた粉末を水に分散させた。
【0123】
Rh含浸のために、100%セリア材料(
0.7g/25.43mm3(0.7g/in
3))を水に分散させて固形分含有量を43%とした。硝酸Rhの溶液をセリアスラリーに添加し、
5g/0.30483m3(5g/ft
3)の最終乾燥Rh含有量を得た。
【0124】
セリアへのBa含浸のため、
2.19g/25.43mm3(2.19g/in
3)の100%セリア材料にBaOAcの水溶液(
0.115g/25.43mm3(0.115g/in
3))を含浸させた。得られた粉末を590℃で2時間焼成して、5%のBaO含有量を有するBa/セリア材料を得た。
【0125】
得られたRh/セリアスラリー、Ba/セリア材料(
2.3g/25.43mm3(2.3g/in
3))、酢酸マグネシウム4水和物(
0.3g/25.43mm3(0.3g/in
3))、および酢酸ジルコニウム(
0.05g/25.43mm3(0.05g/in
3))をPt/Pd/Ba/Ce/Alアルミナスラリーに添加した。その後のスラリーを粉砕して9μmの粒子径d90とした。次に、最終的なスラリーをセラミックフロースルー基材上にコーティングする。コーティングされた基材を110℃の空気で乾燥させ、空気中で590℃で焼成する。
【0126】
世界軽量調和試験サイクル(WLTC)−DeNO
x、CO、およびHC性能評価
サンプル1.3〜1.7は、標準的なWLTC手順を用いてエンジン試験セルで試験した。試験セルはユーロ6 2Lエンジンを装備していた。WLTCサイクルの最初の1000秒における平均温度は240℃であった。試験前に、サンプルを10%水蒸気を有する空気流下で800℃で16時間オーブン内でエージングさせた。貯蔵されたNO
xからLNTを再生するために、リッチエンジンモードをLambda0.95でサイクルにおける7つの異なる箇所で、WLTCの間に適用した。LNTについてのNO
x、COおよびHC転化率を測定した。より高い転化率は、より良好なガス活性を特徴付ける。本発明のLNT(サンプル1.4〜1.6)の下流のNO
x転化率は、表4に示されているように、先行技術のLNT(サンプル1.3)と比較して有意に高い。の低温及び高温貯蔵材料の比を0.62(サンプル1.5およびサンプル1.5)および0.36(サンプル1.6)としてセリアに含浸された5%のBaを有するLNTは、最も高い転化率を示す。
【0127】
【表4】
【0128】
Ba/セリアTとの比較
【0129】
【表5】
【0130】
サンプル1.8先行技術のLNT
先行技術のサンプル1.8を調製するために、15%のMgO及び10%のセリアでドープされた多孔質アルミナ
2.6g/25.43mm3(2.6g/in
3)にまずアンミン安定化ヒドロキソPtIV錯体として白金を有する白金溶液を含浸してPt
103g/0.30483m3(103g/ft
3)の乾燥含有量を得、次に、硝酸パラジウムの水溶液を含浸して
12g/0.30483m3(12g/ft
3)の最終乾燥Pd含有量を得た。60〜65%の固形分含有量を有する得られた粉末を水に分散させた。
【0131】
Rh含浸のために、20%ジルコニア(
0.4g/25.43mm3(0.4g/in
3))でドープされた高多孔質アルミナに硝酸Rhの溶液(
5g/0.30483m3(5g/ft
3))を含浸させた。得られた粉末を590℃で2時間焼成して、
5g/0.30483m3(5g/ft
3)のRh含有量を有するRh/Zr/アルミナ材料を得た。
【0132】
得られたRh/Zr/アルミナ材料、100%のセリア材料(
3.45g/25.43mm3(3.45g/in
3))に20%のBaOを含有する材料、及び酢酸ジルコニウム(
0.08g/25.43mm3(0.08g/in
3))をPt/Pd/Mg/Ce/Alアルミナスラリーに添加した。その後のスラリーを粉砕して9μmの粒子径d90とした。次に、最終的なスラリーをセラミックフロースルー基材上にコーティングする。コーティングされた基材を110℃の空気で乾燥させ、空気中で590℃で焼成する。
【0133】
サンプル1.9 LNT(本発明)
本発明の実施例であるサンプル1.9を調製するために、
3.07g/25.43mm3(3.07g/in
3の50%/50%のセリア/アルミナ材料にBaOACの水溶液(
0.629g/25.43mm3(0.629g/in
3))を含浸した。得られた粉末を590℃で2時間焼成して、17%のBaO含有量を有するBa/セリア/アルミナ材料を得た。
【0134】
そのBa/セリア/アルミナ材料にまずアンミン安定化ヒドロキソPtIV錯体として白金を有する白金溶液を含浸してPt
103g/0.30483m3(103g/ft
3)の乾燥含有量を得、次に、硝酸パラジウムの水溶液を含浸して
12g/0.30483m3(12g/ft
3)の最終乾燥Pd含有量を得た。70〜75%の固形分含有量を有する得られた粉末を水に分散させた。
【0135】
Rh含浸のために、100%セリア材料(
0.7g/25.43mm3(0.7g/in
3))を水に分散させて固形分含有量を43%とした。硝酸Rhの溶液をセリアスラリーに添加し、
5g/0.30483m3(5g/ft
3)の最終乾燥Rh含有量を得た。
【0136】
セリアへのBa含浸のため、
1.52g/25.43mm3(1.52g/in
3の100%セリア材料にBaOAcの水溶液(
0.08g/25.43mm3(0.08g/in
3))を含浸させた。得られた粉末を590℃で2時間焼成して、5%のBaO含有量を有するBa/セリア材料を得た。
【0137】
得られたRh/セリアスラリー、Ba/セリア材料(
1.6g/25.43mm3(1.6g/in
3))、酢酸マグネシウム4水和物(
0.3g/25.43mm3(0.3g/in
3))、および酢酸ジルコニウム(
0.05g/25.43mm3(0.05g/in
3))をPt/Pd/Ba/Ce/Alアルミナスラリーに添加した。その後のスラリーを粉砕して9μmの粒子径d90とした。次に、最終的なスラリーをセラミックフロースルー基材上にコーティングする。コーティングされた基材を110℃の空気で乾燥させ、空気中で590℃で焼成する。
【0138】
世界軽量調和試験サイクル(WLTC)−DeNO
x、CO、およびHC性能評価
サンプル1.8及び1.9は、標準的なWLTC手順を用いてエンジン試験セルで試験した。試験セルはユーロ6 2Lエンジンを装備していた。WLTCサイクルの最初の1000秒における平均温度は230℃であった。試験前に、サンプル1.8及び1.9を10%水蒸気を有する空気流下で800℃で5時間エージングさせた。貯蔵されたNO
xからLNTを再生するために、リッチエンジンモードをLambda0.95でサイクルにおける6つの異なる箇所で、WLTCの間に適用した。LNTについてのNO
x、COおよびHC転化率を測定した。より高い転化率は、より良好なガス活性を特徴付ける。本発明のLNT(サンプル1.9)の下流のNO
x転化率は、表6に示されているように、セリアに20%のBaOを有する先行技術のLNT(サンプル1.8)と比較して有意に高い。
【0139】
【表6】
【0140】
本明細書を通して、「一実施形態」、「所定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」または「ある実施形態」についての言及は、実施形態に関連して説明された特定の特徴、構造、材料または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。それ故、本明細書を通して様々な箇所における「1つ以上の実施形態では」、「所定の実施形態では」、「1つの実施形態では」または「ある実施形態では」という語句の出現は、必ずしも本発明の同じ実施形態について言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の好適な手法で組み合わせてよい。上記の方法の記載の順序は限定的であるとみなされるべきではなく、方法は、記載された動作を順不同で、または省略または追加にを伴って使用してよい。
【0141】
上記の説明は例示的なものであり、限定的なものではないことが意図されていることを理解されたい。多くの他の実施形態は、上記の説明を検討することにより当業者に明らかであろう。そのため、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲とともに決定されるべきである。