特許第6895955号(P6895955)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6895955調節可能なショルダーストラップをもつバックパック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6895955
(24)【登録日】2021年6月10日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】調節可能なショルダーストラップをもつバックパック
(51)【国際特許分類】
   A45F 3/04 20060101AFI20210621BHJP
【FI】
   A45F3/04 300
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-518804(P2018-518804)
(86)(22)【出願日】2016年6月24日
(65)【公表番号】特表2018-522696(P2018-522696A)
(43)【公表日】2018年8月16日
(86)【国際出願番号】IL2016050675
(87)【国際公開番号】WO2016207896
(87)【国際公開日】20161229
【審査請求日】2019年6月21日
(31)【優先権主張番号】62/184,582
(32)【優先日】2015年6月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514247713
【氏名又は名称】スターリー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】517449903
【氏名又は名称】ウインフィールド,メナヘム ピンハス
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】特許業務法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウインフィールド,メナヘム ピンハス
【審査官】 須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−010036(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/166224(WO,A1)
【文献】 米国特許第04706993(US,A)
【文献】 特表2016−513996(JP,A)
【文献】 米国特許第08678258(US,B1)
【文献】 英国特許出願公開第02235617(GB,A)
【文献】 米国特許第05346419(US,A)
【文献】 英国特許出願公開第02223930(GB,A)
【文献】 独国特許出願公開第102014006194(DE,A1)
【文献】 仏国特許出願公開第02664139(FR,A1)
【文献】 中国実用新案第203913832(CN,U)
【文献】 韓国公開特許第10−2014−0066951(KR,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2013−0009108(KR,A)
【文献】 米国特許第05503314(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45F 3/02
A45F 3/04
A45F 3/06−3/12
A45F 3/14−3/15
A45F 4/02−4/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックパックの位置を着用者の胴長さに適合させることに関して、バックパックのショルダーストラップ長を調節する打込みねじベースの調節機構であって、該調節機構は、
a.打込みねじ及び摺動部を保持することに関して、前記バックパックの背壁に取り付けられるように構成されたシェル様要素と、
b.キーと接続する打込みねじであって、前記キーが前記打込みねじを時計回り及び反時計回りに回転させるように構成されている、前記打込みねじと、
c.前記バックパックのショルダーストラップのベルトに取り付けられ、さらに前記シェル様要素上に掛止されるように構成された摺動部であって、その内部に前記打込みねじが螺入される前記摺動部とを備えるものであって、
前記打込みねじの時計回り及び反時計回りの回転により、前記摺動部が取り付けられている前記バックパックの前記ショルダーストラップのベルトと共に、前記摺動部を前記シェル様要素に沿って上方及び下方へ動させ、それによって前記バックパックのショルダーストラップ長を伸長/短縮できるようにする、打込みねじベースの調節機構。
【請求項2】
前記打込みねじは、専用孔を介して前記摺動部内に螺入し、かつ、少なくとも1つの保持部によって前記シェル様要素に固定されている、請求項1記載の打込みねじベースの調節機構。
【請求項3】
前記打込みねじが前記シェル様要素内に埋め込まれて前記摺動部に螺入している状態で、前記打込みねじの頭部に前記キーを取り付けて、前記バックパックの前記ショルダーストラップ長の調節工程を前記キーが制御するように構成されている、請求項1記載の打込みねじベースの調節機構。
【請求項4】
前記キーは、引き上げている状態で、前記打込みねじの回転と前記着用者の胴長さに対する前記ショルダーストラップ長の調節を許容し、前記キーは、押し込まれている状態で、調節した前記ショルダーストラップ長の固定を許容する、請求項1から3のいずれか一項に記載の打込みねじベースの調節機構。
【請求項5】
前記キーは、回転するときに、現在実行している伸長/短縮の範囲についての指標を提供するように、音を発する、請求項1から4のいずれか一項に記載の打込みねじベースの調節機構。
【請求項6】
前記シェル様要素は、その長手方向軸上に、前記摺動部が掛止されるものであるレールとして機能する、2つの側面方向の突出端を備え、前記摺動部は、前記打込みねじが回転すると、前記摺動部に取り付けられている前記バックパックの前記ショルダーストラップのベルトと共に、前記摺動部を平滑に移動させるように、前記シェル様要素への前記摺動部の掛止を許容するように構成されるものである2つの側面方向の相補的な端部を備える、請求項1からのいずれか一項に記載の打込みねじベースの調節機構。
【請求項7】
請求項1からに記載の、着用者の胴長さに対してショルダーストラップ長を調節する
打込みねじベースの調節機構を有するバックパックであって、前記ショルダーストラップ長の調節は、前記バックパックに内容物が入った状態で実行することができる、バックパック。
【請求項8】
前記打込みねじベースの調節機構は、前記バックパックの背壁に隠蔽する形で埋め込まれて、前記キー及び前記キーと接するものである前記シェル様要素の上部のみが目に見えるものであり、前記ショルダーストラップ長の調節を許容し易い、請求項に記載のバックパック。
【請求項9】
前記ショルダーストラップ長の調節は、着用者の背中に前記バックパックを置いた状態で実行し、前記着用者の胴長さに対する前記バックパックの位置の最大適合度を保証することができる、請求項7または8に記載のバックパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックパックのショルダーストラップ長を着用者の胴長さ(torso length)に適合させるために、バックパックのショルダーストラップ長を調節する調節機構を有する新規のバックパックを対象とする。より詳細には、本発明は、バックパックをその内容物と共に着用者の背中に置いた状態で、リアルタイムで着用者の特定の寸法に対してショルダーストラップ長を調節する、打込みねじベースの機構をもつバックパックを対象とする。
【背景技術】
【0002】
バックパックの運搬に伴う主要な問題として、バックパック内の重量物が利用者の肩を著しく圧迫し、例えば、限定するものではないが、バックパック着用者の首及び肩の動きの抑制、肩の筋肉の激しい痛み、呼吸能力への著しい抑制ならびに脊椎への不可逆的損傷などの複数の悪影響を引き起こす傾向があるということがある。こうした問題は、荷物の重量の大半を、より健康的な部分に、すなわちウエスト領域に対して移動させる形で、着用者の胴長さに応じた適切な位置にバックパックが位置していれば最小化され得る。バックパックが、ウエストより下である臀部領域、又はウエストより上である背中中央領域に位置していると、着用者に対して健康被害が生じ得る。
【0003】
本分野において、提案された解決法のいくつかが公知になっている。その大半は、ショルダーストラップ長の変更を許容するものである、バックパック内部に実装させた内部機構を露出するために、バックパックの部品を取り外す必要がある。
【0004】
従来技術であるバックパックの一部では、そのそれぞれがサイズ(例えば、S、M、L、XL)を指定するものである所定のバーを一式含む内部機構を備えるものであって、着用者は、選択したサイズに応じた特定のバーを、ショルダーストラップと接続する。こうした解決法は、特定のバーに制限され、中間のサイズに対する解決法を提供しない。
【0005】
別の市販の機構は、ボタンをはずすと摺動機構が解除され、人手により摺動機構に沿ってそれらを上下方向に摺動させて、所望の高さで固定するためにボタンを再度留めることによって、着用者がショルダーストラップの高さを調節できるものである内部ボタンに基づいている。
【0006】
上述したいずれの機構も、バックパックの様々な構成要素を取り外し、再組立する必要があるため、多少煩雑で操作が複雑である。加えて、現在の解決法は全て、ショルダーストラップを調節するときに、バックパックの部品を取り外す必要があるため、着用者の体上で調節工程を実行することができず、そのため適切な長さを得るまでに何度も試行する必要があり得る。
【0007】
以下の特許及び特許出願である、独国特許出願公開第102014006194(A1)号明細書、仏国特許出願公開第2664139(A1)号明細書、中国実用新案第203913832(U)号明細書、台湾実用新案第477201(U)号明細書、韓国公開特許第2014−0066951(A)号公報、韓国公開特許第2013−0009108(A)号公報及び米国特許第5503314(A)号明細書が、バックパックフレーム及びバックパックキャリアにおけるいくつかの改良を提案している。
【0008】
その大半における調節機構は、バックパックの様々な層との複雑な係合、バックパックの様々な構成要素の取り外し及び再組立を必要とする。一部の解決法においては、バックパックの主な部品を、ストラップ長の変更のために解体し、その後、変更操作後にこれら部品を再組立する。このように、それらは全て、バックパックの構成要素と煩雑に係合することを必要としている。加えて、ショルダーストラップ長の調節は、空のバックパックで実行するべきであるが、バックパックを着用していない状態で実行するため、その長さは単なる見込みであって着用者の体に適合しておらず、また長さを合わせるために何度も試行する必要があることもある。
【0009】
そのため、本分野においては、操作及び変更が簡単で、調節が必要になるたびにバックパックの内容物を出して空にする必要がなく、また1回の調節試行で、着用者の人体寸法に対して簡単かつ正確な調節を保証するように、着用者がバックパックを着用した状態で調節工程そのものを実行することができるものである調節可能なバックパックが、未だ要望されている。
【0010】
本発明は、そうしたバックパックを提供することを目指している。本発明のバックパックは、調節可能であり、簡便な形で着用者の寸法に対してバックパックの位置を最適化するために、様々な胴長さに適合するように構成されている。簡単かつ正確に着用者の寸法に適合させるように、バックパックに内容物が入った状態かつ着用者が着用した状態でショルダーストラップを適合させることができる。また、着用者の好みに応じて、バックパックを着用者に置いていない状態で適合させることもできる。提供する調節機構は、簡単かつ使用し易い形で、高感度な調節を可能にする。
【発明の概要】
【0011】
この発明は、バックパックの位置を着用者の胴長さに適合させることに関して、バックパックのショルダーストラップ長を調節する新規の打込みねじベースの調節機構を対象とする。調節機構は、(a)打込みねじ及び摺動部を保持することに関して、バックパックの背壁に取り付けられるように構成されたシェル様要素と、(b)キーと接続する打込みねじであって、前記キーが前記打込みねじを時計回り及び反時計回りに回転させるように構成されている、打込みねじと、(c)バックパックのショルダーストラップのベルトに取り付けられ、さらにシェル様要素に掛止されるように構成された摺動部であって、その内部に打込みねじが螺入される上記摺動部とを備える調節機構であって、打込みねじの時計回り及び反時計回りの回転により、摺動部が取り付けられているバックパックのショルダーストラップのベルトと共に、摺動部をシェル様の構成要素に沿って上方及び下方に機能的に摺動させ、それによってバックパックのショルダーストラップ長を伸長/短縮できるようにする。
【0012】
本発明の実施形態によれば、打込みねじは、専用孔を介して摺動部内に螺入し、かつ、少なくとも1つの保持部によってシェル様要素に固定され得る。
【0013】
好ましくは、打込みねじがシェル様構成要素内に埋め込まれて摺動部に螺入している状
態で、打込みねじの頭部にキーを取り付けて、バックパックのショルダーストラップ長の調節工程をキーが制御するように構成されている。キーは、引き上げている状態で、前記打込みねじの回転と着用者の胴長さに対するショルダーストラップ長の調節を機能的に許容し、キーは、押し込まれている状態で、調節したショルダーストラップ長の固定を許容する。
【0014】
いくつかの実施形態では、キーは、回転するときに、現在実行している伸長/短縮の範囲についての指標を提供するように、音を発してもよい。
【0015】
ショルダーストラップ長の調節は、キーの回転方向(時計回り/反時計回り)及び回転周期によって制御する。各回転周期は、少なくとも2つのペースを含み、該ペースはそれぞれ、予め規定された長さのサイズを有し、着用者の胴長さに対するショルダーストラップ長の最大適合度を保証する。
【0016】
シェル様要素は、その長手方向軸上に、摺動部が掛止されるものであるレールとして機能する、2つの側面方向の突出端を備え、摺動部は、打込みねじが回転すると、摺動部に取り付けられているバックパックのショルダーストラップのベルトと共に、摺動部を平滑に移動させるように、シェル様要素への摺動部の掛止を許容するように構成されるものである2つの側面方向の相補的な端部を備える。
【0017】
本発明の別の一態様では、上記及び以下の記載による、着用者の胴長さに対してショルダーストラップ長を調節する打込みねじベースの調節機構を有するバックパックを提供するものであって、ショルダーストラップ長の調節は、バックパックに内容物が入っている状態で実行して、工程が簡単化し、かつ、通常必要とするバックパックを空にし、また工程完了後に再度入れることへの時間及び労力を削減できる。打込みねじベースの調節機構は、好ましくは、バックパックの背壁に隠蔽する形で埋め込まれるため、キー及びキーと接するものであるシェル様構成要素の上部のみが目に見えるものであり、ショルダーストラップ長の調節を許容し易い。
【0018】
加えて、ショルダーストラップ長の調節は、着用者の背中にバックパックを置いた状態で実行し、着用者の胴長さに対するバックパック位置の最大適合度を保証することができる。
【0019】
本開示の実施形態を説明する例を、添付の図面を参照しながら以下に記載する。図面において、複数の図に登場する同一の構造、要素又は部品は、概して、それらが登場する全ての図において同一の符号を付している。図面に示す構成要素及び特徴の寸法は、概して、説明の簡便性及び明確性のために選択したものであって、縮尺通りに示しているとは限らない。提示する図の多くは概略図の形であるため、明確に説明するために特定の要素を大幅に簡略化しているか、又は正しい縮尺ではないものであり得る。図面は、製作図とすることを意図していない。
【0020】
図面(図)を以下に列記する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、着用者の胴長さに応じてバックパックのショルダーストラップ長の調節を許容するように構成及び機能するものである、打込みねじベースのショルダーストラップ長の調節機構(以下、「調節機構」)の概略分解図である。
図2図2Aから図2Eは、図1の調節機構の図であり、調節機構の様々な構成要素の組立順序を示している。
図3図3Aから図3Cはそれぞれ、図1の調節機構の正面図、側面図及び上面図である。
図4図4は、バックパックのショルダーストラップ長を調節する図1の調節機構を有するバックパックの一例の部分的な等角図である。
図5図5は、図4のバックパックの部分的な図であり、バックパックの背壁(露出した状態)内での図1の調節機構100の一体化を示し、調節機構の裏側を示している。
図6図6AからCは、バックパックのショルダーストラップ長を伸長又は短縮するために調節機構100の打込みねじを回転させることを目的とした構成要素の部分的な拡大図であって、図6Aは打込みねじの上方部を図示し、図6Bは打込みねじの上部に装着されるように構造上適したキーの底部側を図示し、図6Cは調節機構のシェル様要素内の専用孔を通るピンを介したキーの固定を図示している。
図7-1】図7Aから7Eは、バックパックの背壁に取り付けられたシェル様要素60との、ショルダーストラップのベルト240と接続した状態の摺動部70の接続を示す図であって、図7Aは摺動部70を取り付けたショルダーストラップのベルト240とシェル様構造60を取り付けたバックパックの背壁206との正面図であり、図7Bは上からのバックパックの背壁206と、シェル様要素60に掛止される状態にある摺動部70を屈曲箇所にもつショルダーストラップのベルト240とを図示し、図7C及び7Dはそれぞれ、シェル様要素60の突出端61と摺動部70の丸みを帯びた端部71との接続領域の掛ける前と掛けた後における拡大図であり、図7Eは、使用状態にある、バックパックの背壁206の内側と、ショルダーストラップのベルト240とを接続した調節機構100の図である。
図7-2】同上。
図7-3】同上。
【発明を実施するための形態】
【0022】
特定の着用者の胴長さに適合するショルダーストラップ長を調節する打込みねじベースの調節機構を有する新規のバックパックの様々な態様を、以下に記載することとする。説明の目的で、本発明の完全な理解を提供するために特定の構成及び詳細を述べる。
【0023】
この開示の様々な特徴を、1つの実施形態の文脈で記載し得るが、この特徴はまた、別個に提供されてもよく、又は、任意の好適な組合せで提供されてもよい。反対に、この開示は、明確にするために、別個の実施形態の文脈で、本明細書で記載し得るが、この開示はまた、1つの実施形態で実施されてもよい。また、この開示は、様々な方法で実行又は実施することが可能であること、またこの開示は、本明細書で以下に記載する例示的な実施形態以外の実施形態で実施可能である、ということを理解されたい。この説明、例、及び説明で提示した材料のみならず特許請求の範囲は、限定として解釈されるべきではなく、むしろ説明的なものである。
【0024】
例えば「右」及び「左」、「上」及び「下」、「後」、「背面」及び「前」、「上部」及び「底部」、「水平」及び「垂直」、「より上方」及び「より下方」等である、相対的な方向又は位置を示す用語はまた、限定ではなく用いられ得る。
【0025】
本発明の一態様によれば、打込みねじに基づいた、ショルダーストラップ長の調節機構を有する調節可能なバックパックを提供する。バックパックを運搬することによって生じる負荷に起因して、不適当なバックパック位置でバックパックを運搬しているとき、特にバックパックが重いときに、着用者の背中においてバックパックをより健康的な位置にさせて、着用者に起こり得る被害を回避するために、調節機構が、ショルダーストラップ長を機能的に変更する、すなわちストラップ長を着用者の胴長さに適合させるために、ストラップ長を伸長する又は短縮することを許容する。
【0026】
子供に言及すれば、成長に合わせて通学鞄を子供の胴長さに適合させる性能と共に、子供への健康被害を回避するために通学鞄を適切に位置させる必要性は、極めて重大である。
【0027】
本発明の新規の調節可能なバックパックは、ショルダーストラップと接続しバックパックの背壁とも接続する打込みねじを、所望の結果に応じて時計回り又は反時計回りのいずれかで回転することによってショルダーストラップ長の調節を簡単に許容するものである新規の打込みねじベースの調節機構によって、バックパックの位置を着用者の胴長さに簡便に適合させるものであって、ショルダーストラップ長の伸長又はその長さの短縮は、バックパックが空であるとき又は内容物が入っているときに実行することができる。バックパックを着用者の背中に置いている状態で調節を実行し、最大の適合を保証することができる。あるいは、着用者は、着用者の都合に応じて、バックパックを着用していないときにストラップ長を合わせることができる。バックパックを着用した状態で調節する場合、着用者は、特に子供に調節を行う場合には、他者である補助者によって調節を行うことが可能であり、詳細は以下に記載することとする。
【0028】
新規のバックパックの構造及び機能について、例示的な図面の記載を参照しながら以下により良好に説明することとする。
【0029】
図1は、特定の着用者の胴長さに応じてバックパックのショルダーストラップの調節を許容するバックパック内において組み立てるように構成及び機能するものである、打込みねじベースの調節機構100(以下、「調節機構」)の概略的分解図である。この図に示した例では、調節機構がシェル様要素60を備える。シェル様要素60は、バックパックの背壁に取り付けられるように構成されている。シェル様要素60の正面側が、バックパックの内部空間に面している一方で、シェル様要素60の裏側は、バックパックの背面側に配置されている(図5に示す)。以下に記載するように、シェル様要素60は、他の構成要素の挿入及び組み立てに適合する切欠部及び溝を含む。シェル様要素60の長手方向に沿った両側には、摺動部70が丸みを帯びた端部71によってその上に掛止されて、かつ、打込みねじ10に沿って上方及び下方に摺動するものである、レールとして機能的に機能する突出端61がある。摺動部70がショルダーストラップのベルトに取り付けられるように構成されている場合、打込みねじの回転とシェル様要素60に沿った摺動部の上方及び下方への移動とを繋げるために、打込みねじ10が貫挿する孔72をさらに備える。本明細書で用いる場合、用語「ショルダーストラップのベルト」は、2つのショルダーストラップと、バックパックの背壁内に通常隠蔽しているものである、2つのストラップの接続領域とを記載するために用いる。本明細書で用いる場合、用語「ショルダーストラップ」は、ストラップの接続領域を含まない2つのショルダーストラップ、すなわちショルダーストラップのベルトの可視部を記載するために用いる。
【0030】
摺動部70は、ショルダーストラップのベルトに対して取り付けられるように構成されているため、その移動はまた、ショルダーストラップのベルトを上方及び下方に動かし、ショルダーストラップの利用可能長さを延ばす/短縮させる。
【0031】
シェル様要素60は、打込みねじ10をその内部に配置する管様構造610と、それぞれ上部保持部30及び底部保持部50を配置して、ねじ40でシェル様要素60に固定される2つの専用ソケット310及び510とをさらに備える。摺動部70は、ショルダーストラップに物理的に接続され(図7に示す)、その移動は打込みねじ10に沿って進み、摺動部70と共にそれらが上方(ストラップの伸長形態)及び下方(ストラップの短縮形態)に移動すると、ショルダーストラップの対応する伸長/短縮が起こる。摺動部70のシェル様要素60に沿った移動は、打込みねじ10の回転により実行される。打込みねじ10は、概して、3つの主領域である、キー20が装着される上部領域16と、棚板15によって上部領域と隔てられる螺旋領域と、底部領域19とを備える。
打込みねじ10は、シェル様要素60と摺動部70との間に取り付けられ、上部保持部30及び底部保持部50によってシェル様要素60に固定されるものであり、両保持部には、それぞれ専用ソケット310及び510を挿入し、ねじ40でシェル様要素60に取り付けられる。打込みねじ10をシェル様要素60に固定する他の形態及び手段がまた、発明の範囲内であると考えられるべきであり、図1を参照して上記に記載した2つの覆いは、ほんの非限定的な例であるということを明記すべきである。
【0032】
打込みねじ10の回転は、機能的に、打込みねじ10の上部16に装着されてピン80によってシェル様要素60に固定されるものである、キー20を回転することによって実行する。上部16は、キー20内部の内側スクエア孔に適合可能な四角形状(詳細は図6Aから6Cを参照のこと)を有する。この構造により、キー20が回転すると、打込みねじ10の回転が生じる。ピン80は、シェル様要素60及びキー20内の専用孔28、28’に挿入し、図6Aを参照しながら以下に詳細に記載するように、2つの突起間で上方及び下方に移動する。
【0033】
図2Aから2Eは、図1の打込みねじベースの調節機構100の図であり、調節機構100の様々な構成要素の組立順序を示し、機構の他の構成要素に対する、各構成要素の相対的位置について教示している。これらの図は、調節機構100の説明を簡単化するために、バックパックの構成要素(バックパックのショルダーストラップ及び背壁)を示さずに図示しているが、操作に関してはバックパックに接続されるように構成されている。
【0034】
図2Aは、構成要素を他の構成要素から離したシステム100の構成要素を概略的に図示し、図1と同様である一方で、図2Eは、完全に組み立てた状態の調節機構100の構成要素を図示している。これらの図では、突出した縁61をもつシェル60、打込みねじ10、キー20、ピン80、上部保持部カバー30及び底部保持部カバー50、丸みを帯びた端部71をもつ摺動部70及びねじ40を示す。図2B、2C及び2Dは、調節機構100の組立工程中の異なる段階を図示している。図2Bでは、打込みねじ10が、シェル様要素60内の専用の管様構造610内部に配置され、キー20が、打込みねじ10の上部に装着され(図2C)、その後上部保持部30及び底部保持部50がシェル様要素60の専用ソケット310及び510に挿入されてねじ40によってシェル様要素60に取り付けられ、摺動部70は、突出端61を丸みを帯びた端部71に挿入することによってシェル様要素60上に掛止される。本発明の実施形態によれば、丸みを帯びた端部71と突出端61とは、ショルダーストラップ長を伸長又は短縮するためバックパックのショルダーストラップのベルトを上方及び下方に駆動する移動体(locomotive)として機能的に動作するものである摺動部70に対して、突出端61がレールとして機能的に機能するような形で、一方が他方に適合するのであれば、任意の所望の形状に形成されてよいということを明記すべきである。
【0035】
図3Aから3Cはそれぞれ、機構の全ての構成要素を共に操作可能な状態に組み立てるときの、図1及び図2の調節機構100の正面図、側面図及び上面図である。これらの図に示すように、調節機構100の固有の構造は、その機能性を、利用者に対して簡単かつ使用し易い形で可能にする。摺動部70の打込みねじ10に沿った上方(ショルダーストラップ長を伸長する)及び下方(ショルダーストラップ長を短縮する)への移動は、高度に制御可能かつ確実な形で、キー20を時計回り及び反時計回りに回転させることによって簡単に得られる。摺動部70の打込みねじ10に沿った移動はさらに、突出端61上での丸みを帯びた端部71の平滑な摺動によって支持される。シェル様要素60の突出端61と摺動部70の丸みを帯びた端部71との相補的構造は、上面図(図3C)と側面図(図3B)とにおいて良好に示される。これらの図では、シェル様要素60、シェルのレール(突出端)61、摺動部70、摺動部の丸みを帯びた端部71、打込みねじ10、キー20、ピン80、孔28’、上部保持部30、底部保持部50及びねじ40もまた示している。調節機構100をバックパックに取り付ける場合(図7Aから7Fに詳細に示す)、摺動部70をショルダーストラップに取り付けて、打込みねじ10に沿ってその位置に応じて上方及び下方へストラップを「駆動」する一方で、機構100の残りの部分は、バックパックの背壁に取り付けられており、静止位置にとどまる。
【0036】
図4は、ショルダーストラップ長を着用者の胴長さに適合させ、着用者への健康被害を引き起こすことなくバックパックを適切に位置させるように、ショルダーストラップ長を変更する調節機構100を備えたバックパック200の一例の部分的な等角図である。この図では、バックパック200は開いており、バックパックの内側部分の上部を示す。機構100は、バックパック200の背壁と一体化しており、その大半が布地で覆われている。着用者から見える唯一の部分は、シェル様要素60の上部とキー20である。調節機構100を使用しないときは、キー20は、シェル様要素60の上部領域に向けて下方へ押し込まれている。この部分においては、バックパックの背壁だけでなく、シェル様要素60の上部領域が、キー20を機械的に遮断しており、キー20は回転できない。この状態は、調節機構100の「非機能状態」である。この状態で、美観的な理由から、専用カバー22で覆って機構を隠蔽してもよい。ショルダーストラップ長を調節するべきときには、キー20の回転が、ショルダーストラップのベルトと共に摺動部を摺動させるものである打込みねじ10もまた回転させるように、回転に必要な空間を符号20にもたらすために、はじめに、バックパックの背壁より上にキーが出る部分までキー20を引き上げるべきである。着用者が、ストラップ長を伸長/短縮する必要がある場合、カバー22の下からキー20を露出し、上方にキーを引き上げ、所望の結果(ストラップを短縮するか又は伸長するか)に応じてキー20の時計回りへ又は反時計回りへの回転を開始する。着用者が簡便にキーに到達して、容易に上方へ引き上げさせるように、キー20に対して、任意に、引き上げ用ストラップ24を接続することができる。一部のさらなる実施形態では、図7Eに示すように、ショルダーストラップは、延ばした/短縮した長さについての利用者への指標を提供するものである専用の標識を備える。
【0037】
本発明のさらなる実施形態では、キーの回転が、ショルダーストラップが伸長しているか又は短縮しているかということの音による指標を利用者にさらに提供する音を伴い、音の継続時間に応じて着用者へ延ばした/短縮した量に関する通知を与えることができる。この音は、例えば、キーの回転中に発生するものであるクリック音でもよい。こうした実施形態では、バックパックの利用者マニュアルに、クリック数と長さ変化との間の尺度を含めてよい。例えば、5回クリックは、0.5cmの増加/減少を示し得、利用者が約2.0cm増加させたい場合は、ストラップを所望の長さにするためには20クリック数えればよいということが利用者にわかる。
【0038】
着用者又は着用者を補助してショルダーストラップ長を調節する人物(例えば着用者が子供である場合)が、適合するサイズを得たときは、彼/彼女はキー20をシェル様要素60に向けて下方に押し込んで、キー20をカバー22で覆うようにする。キーを下方に押し込むことによって、バックパック200の背壁206がキーを遮断するために、キーはそれ以上回転せず、その結果、打込みねじが使用可能でなくなる。この図はまた、バックパック200の内部空間204、バックパックの背壁206の内側、バックパックの上方カバー202及び着用者(又は着用者のショルダーストラップ長の調節を補助するその他の人物)の手500を示す。
【0039】
図5は、調節機構100のシェル様要素60の裏側及びキー20を示すバックパックの背壁206の背面(外)側206’内(露出させて、覆っている布地をなくしている)における調節機構100の一体化を示す図4のバックパック200の部分的な図である。この図に示す非限定的な例では、バックパック200の背壁206’の一部である布地2061に縫いつけられたシェル様要素60の裏側を示している。キー20は、下方に押し込まれた形態(非回転位置)で、バックパックの背壁と平行に配置されたシェル様要素60の上に突出している。この図では、バックパックの背壁の明瞭な図を提供するために、ショルダーストラップを図示していない。
【0040】
図6AからCは、打込みねじ10の上部(図6A)及びキー20の底部(図6B)の接続領域の拡大図と、図1に示す調節機構100のシェル様要素60での両者の接続(図6C)の拡大図である。バックパックのショルダーストラップ長を伸長又は短縮するために、これら構成要素及びその間の接続が、機能的に、打込みねじ10を回転させる。
【0041】
上記したように、打込みねじ10の回転は、打込みねじ10の上部に装着されているキー20によって操作し、かつ、キー20内の専用孔28に挿通されて調節機構100のシェル様要素60内の専用孔28’に挿通されているピン80によって、調節機構100に固定される。ショルダーストラップのベルトが打込みねじの底部に位置するときは、利用可能なショルダーストラップ長は短縮して最小化し、ショルダーストラップのベルトが打込みねじの上部に位置するときは、利用可能なショルダーストラップ長を延ばす及び最大化する形で、バックパックの背壁に沿ってショルダーストラップのベルトの位置を変更することによって、ショルダーストラップの利用可能長さを伸長又は短縮するために、キー20により、着用者500(又は着用者を補助する人物)が打込みねじを回転できる。着用者の胴体の寸法(すなわちその胴長さ)に応じてバックパックを最適な位置にさせるものである、提供する機構によれば、打込みねじの間にあるいずれの位置でも可能である。打込みねじに沿って(すなわちバックパックの背壁に沿って)ショルダーストラップのベルトの位置を変更することは、所望の結果に応じてキー20を時計回り又は反時計回りで簡単に回転させることによって、すなわち、比較的長い胴長さをもつ利用者には、ショルダーストラップの利用可能長さを延ばし、又は、比較的短い胴長さをもつ利用者には、ショルダーストラップの利用可能長さを短縮するということによって、着用者の特定の寸法にバックパックの位置を合わせて、発生し得る将来の健康被害を回避することができるようにする。
【0042】
図6Aは、この特定の例においては、ピン80を孔28に挿通させた場合に、切欠部12に沿ってピン80の動きを制限することによって(ピン及び孔は図6Bに示す)、キー20の可動性を制限する、上方突起14A及び下方突起14Bを有する側部溝12を有する四角形として設計されるものである打込みねじ10の上部16Aの拡大図である。この2つの突起間の距離が、バックパックの背壁より上にキー20を引き上げて、キー20に対して回転に必要な空間をもたらすのに必要な距離として適している。ショルダーストラップ長の調節工程を開始する場合、キー20を上方へ引き、キー20の下方への移動を制限する上方突起14Aより上にピン80を配置させて、長さ調節がなされた後でキー20を下方へ押し込む場合、キー20の上方への移動を制限する下方突起14Bより下にピン80を配置させる。これらの図に図示する特定の例では、打込みねじ10の上面16Tは、キー20の底部の内側開口16Cに適合するように構成された四角形平面として形成される。この適合可能な四角形構造が、キーの回転の際に打込みねじの回転をできるようにする。上面16T及び内側開口16Cの構造は、両方が相補的な構造を有する限り、変更してよいということを明記すべきである。図6Aでは、打込みねじ10の上部領域16Aと打込みねじ10の螺旋領域18との間を機械的に隔てる棚板15もまた示している。
【0043】
図6Bは、打込みねじ10の上部に対して相補的な形で構造的に形成されて、それによってキー20を打込みねじ10の上部16Aの頭部へ装着できるものである開口16Cをもつキー20の底部領域16Bの拡大図である。底部領域16Bは、複数の小タイル16B1を(任意に)含んでよく、それは回転の際に、シェル様要素60の一部であって孔28に隣接して配置される内部のプラスチック製突縁(図示せず)を摩擦する。キーの回転の際に、これら小タイルが、回転量についての指標を提供する音(例えば、クリック音)を発する。上記したように、本発明の一部の実施形態では、クリック数と長さ変化の単位との比率が、着用者又は着用者を補助する人物に予めわかるように、例えば、10クリックは1.0cmに等しいというように予め決定され得る。この図では、キーを固定して、回転中に調節機構100の残りの部分からキーが外れないことを確実にするための、また解除された回転可能状態の位置へキー20を上方へ引き上げている状態で、調節機構に対してキー20を固定するための、ピン80の挿入に好適な孔28も示している。
【0044】
図6Cは、キー20の孔28に挿通され、シェル様要素60の開口28’に挿通されているピン80によって、シェル様要素60及び打込みねじ10(図示せず)に固定されるキー20の図である。この図では、回転のためにキー20を上方へ引き上げ可能状態である位置においてキー20を把持する手500と、バックパックの背壁を覆う布地にシェル様要素60を縫い付けるための穴622(任意)とをまた示している。シェル様要素60の取り付けは、他の手段で同様に行ってもよい。バックパック内での調節機構の配置は、図7Aから7Eを参照しながら、以下に完全に記載する。
【0045】
図7Aから7Eは、ショルダーストラップのベルト240に接続した状態の摺動部70の、バックパックの背壁と接続しているシェル様要素60への取り付けを示す図であって、図7Aは、摺動部70を取り付けたショルダーストラップのベルト240とシェル様構造60を取り付けたバックパックの背壁206とが、ある面上(面は図示せず)に平らに置かれている場合の両者の部分的な上面図であり、図7Bは、上からのバックパックの背壁206と、シェル様要素60上に掛止可能な状態の摺動部70を屈曲箇所にもつショルダーストラップのベルト240とを図示しており、図7C及び7Dはそれぞれ、シェル様要素60の突出端61と摺動部70の丸みを帯びた端部71との接続領域の掛ける前及び掛けた後における拡大図であり、図7Eは、バックパックの背壁206の内側と、ショルダーストラップのベルト240とを接続する調節機構100の図である。
【0046】
より詳細には、図7A及び7Bは、シェル様要素60を介してバックパックの背壁206に対して組み立てる前に、摺動部70を取り付けたショルダーストラップのベルト240の図である。それらの組立は、摺動部70に対するレールとして機能するシェル様要素60の突出端61上に、摺動部70の丸みを帯びた端部71が掛止されることで達成する。図7Bは、シェル様要素60に向けて屈曲させた場合のショルダーストラップのベルト240を示し、摺動部の相補的な構造と、ショルダーストラップの伸長又は短縮中にショルダーストラップのベルトを平滑に移動させるシェル様要素60とを示す。説明を簡単化するため、調節機構100の他の構成要素は図示していない(打込みねじ及び保持部)。これらの図では、摺動部70をショルダーストラップのベルト240と接続させる接続鋲と、シェル様要素60をバックパックの背壁206に接続する縫い目622と、シェル様要素60の領域310、610及び510とをまた示している。
【0047】
図7C及び7Dは、シェル様要素60の突出端61と摺動部70の丸みを帯びた端部71との接続領域の拡大図であって、それぞれ、それらの一方を他方に掛ける前及び掛けた後の接続領域の拡大図である。摺動部70の端部71(雌縁)のそれぞれは、摺動部70に対するレールとして機能するシェル様要素60の平行する突出端61(雄縁)に装着される。これらの図では、バックパックの背壁206、ショルダーストラップのベルト240及び鋲73(図7Cのみ)をまた示している。
【0048】
図7Eは、バックパックの背壁206の内側と、摺動部70に取り付けられたショルダーストラップのベルト240とに接続する調節機構100の図である(摺動部はショルダーストラップのベルトで隠れている)。この図では、図1から6を参照しながら詳細に説明した、調節機構100の全ての構成要素を示している。本発明の実施形態によれば、ショルダーストラップのベルト240はその上に、尺度の標識であって、例えば、これに限定するものではないが、ショルダーストラップ長の変化を示す標識241a、241b及び241cを備えることができる。この図では、シェル様要素60、上部保持部30、底部保持部50、打込みねじ10、ねじ40及びキー20もまた示している。
【0049】
この明細書で述べた、実施形態及び添付図面の説明は、本発明のより良好な理解のためのみに役立つものであり、本発明の範囲を限定するものではないということを明記すべきである。当業者は、本明細書を一読すれば添付図面及び上記で記載した実施形態に対して調節又は修正をなすことができ、それもまた本発明によってカバーされるものとなるということもまた明記すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7-1】
図7-2】
図7-3】