特許第6895964号(P6895964)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6895964RJ45シャッター付きジャック及びこれに関連する通信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6895964
(24)【登録日】2021年6月10日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】RJ45シャッター付きジャック及びこれに関連する通信システム
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20210621BHJP
   H01R 13/453 20060101ALI20210621BHJP
   H01R 24/64 20110101ALN20210621BHJP
【FI】
   H01R13/52 302A
   H01R13/453
   !H01R24/64
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-528944(P2018-528944)
(86)(22)【出願日】2016年12月5日
(65)【公表番号】特表2019-502231(P2019-502231A)
(43)【公表日】2019年1月24日
(86)【国際出願番号】US2016064895
(87)【国際公開番号】WO2017100114
(87)【国際公開日】20170615
【審査請求日】2019年11月13日
(31)【優先権主張番号】62/264,405
(32)【優先日】2015年12月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507202736
【氏名又は名称】パンドウィット・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ローマン・ジェイ・チャーノーヴィック
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・イー・フランセン
【審査官】 井上 信
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3197325(JP,U)
【文献】 特開2004−228079(JP,A)
【文献】 特開平6−61659(JP,A)
【文献】 特開2013−222524(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3180007(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0037421(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0184118(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
RJ45通信ジャック20であって、
回転ジョイントフィーチャ48、51と、保持ブロック57と、逃がしスロット58とを有するハウジング30と、
一体のプラグラッチストップ66、回転ジョイントフィーチャ46、及び保持レッジ37を有する回転可能なシャッタードア28と、
前記回転ジョイントフィーチャ48に係合するばね32と、を備え、
前記シャッタードア28が前記回転ジョイントフィーチャ46、48、51の周りで回転すると、荷重が前記プラグラッチストップ66に印加されるときに前記荷重が前記回転ジョイントフィーチャ48、51ではなく前記保持ブロック57を介して前記ハウジング30に伝達されるように、前記保持レッジ37が前記保持ブロック57に係合し、
前記回転ジョイントフィーチャ48は、前記ばね32を受けるための一次スロット50を含み、
前記回転ジョイントフィーチャ48は、前記ばね32を閉じ込める二次スロット49を含む、前記RJ45通信ジャック。
【請求項2】
前記回転可能なシャッタードア28は、くぼみ面44を更に備える、請求項に記載のRJ45通信ジャック。
【請求項3】
RJ45通信ジャック20であって、
回転ジョイントフィーチャ48と、逃がしスロット58とを有するハウジング30と、
前記回転ジョイントフィーチャ48に係合するばね32と、を備え、
前記回転ジョイントフィーチャ48は、前記ばね32を受けるための一次スロット50を含み、
前記回転ジョイントフィーチャ48は、前記ばね32を閉じ込める二次スロット49を含む、前記RJ45通信ジャック。
【請求項4】
前記ばね32は、対角交差レッグ33を更に備える、請求項1または3に記載の通信ジャック。
【請求項5】
前記ばね32は、前記回転可能なシャッタードア28上のボスフィーチャ34によって捕捉されるように構成されるループ41を更に備える、請求項に記載の通信ジャック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク通信に関し、より詳細には、RJ45シャッター付きジャック及びこれに関連する通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
RJ45は、ネットワーク通信用の好適な規格である。したがって、RJ45ジャック及びこれに関連する通信システムについての必要性が存在する。
【0003】
シャッター付きジャックはまた、シャッタードアが、埃及び他のデブリ等の外部汚染から内部ジャック構成要素を保護するため、望まれている。しかし、PanduitのMINI−COM(登録商標)シャッター付きジャックモジュール等の既存のRJ45シャッター付きジャックは、RJ45プラグ挿入のために2回の動作(シャッタードアを開ける1回の動作及びプラグを挿入する1回の動作)を必要とする。したがって、RJ45シャッター付きジャック及びこれに関連する通信システムについての必要性、より詳細には、RJ45プラグ挿入のために1回の動作を必要とするRJ45シャッター付きジャック及びこれに関連する通信システムについての必要性が存在する。
【0004】
更に、国際電気標準会議(「IEC:International Electrotechnical Commission」)は、RJ45コネクタ用の特定の規格を確立した。例えば、IEC60603−7は、RJ45コネクタが自由接触プラグストップを含むことを要求する。更に、IEC60603−7 AP2.2は、RJ45コネクタが、44.5N/s(10lbf/s)の最大荷重速度で60s±5sの間、50N(11lbf)に耐えることを要求する。したがって、これらの規格を遵守するRJ45シャッター付きジャック及びこれに関連する通信システムについての必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の特定の実施形態は、RJ45ジャックを提供し、RJ45ジャックは、自己閉鎖シャッタードアを有し、1回の直線動作でのRJ45プラグ挿入を可能にしつつも、シャッタードア上の自由接触プラグストップ、及び、ジャック内にラッチされている間にプラグが引出し力を受けるとハウジング内でのドアの保持を補助するドアキャッチフィーチャが組み込まれている。
【0006】
本発明のこれらのまた他の特徴、態様、及び利点は、以下の図面、説明、及び添付特許請求の範囲を参照してよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態による通信システムの斜視図である。
図2】本発明の一実施形態によるジャックの斜視図である。
図3図2のジャックの分解図である。
図4図2のジャックからのジャックハウジングの斜視図である。
図5図2のジャックからのシャッタードアの斜視図である。
図6図2のシャッタードアの側面図である。
図7図1のライン7−7に沿って切取った断面図である。
図8図2のライン8−8に沿って切取った断面図である。
図9図4のジャックハウジングからのスロット付きボスの詳細図である。
図10】本発明の代替の実施形態によるジャックの斜視図である。
図11図10のジャックからのジャックハウジングの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1を参照すると、通信システム18はパッチパネル26のインサート25内に設置されたUTP RJ45シャッター付きジャック20を含む。1つのUTP RJ45シャッター付きジャック20は、パッチコード23のプラグ22とジャック開口24(図3)内で嵌合済み状態にある。他のUTP RJ45シャッター付きジャック20は、休止状態にある。
【0009】
図2及び3を参照すると、UTP RJ45シャッター付きジャック20は、シャッタードア28、ばね32、シャッター付きジャックハウジング30、後スレッド組立て体36、及びワイヤカップ38を含む。組立て中に、ばね32の対角交差レッグ33は、シャッター付きジャックハウジング30上のスロット付きボス48の水平スロット50(図4)に挿入される。対角交差レッグ33は、その後、スロット付きボス48の対角スロットフィーチャ49内にターンロックする。シャッタードア28の回転ジョイントポケット46(図5)は、ばね32がシャッター付きジャックハウジング30に対して組立てられた後にシャッター付きジャックハウジング30のスロット付きボス48及び中実ボス51上でロックする。組立てを容易にするため、ばねレッグ42の端上のループ41は、ばね32をシャッタードア28上のポケット40内に位置決めするのを助ける、シャッタードア28上のボスフィーチャ34によって捕捉される。シャッタードア28上のくぼみ面44は、シャッター付きジャックハウジング30上のスロット付きボス48及び中実ボス51が、シャッタードア28の回転ジョイントポケット46に入るよう摺動することを可能にすることによって、組立てを容易にするのを助ける。
【0010】
図4〜6及び8を参照すると、シャッタードア28上のドアストップ52は、シャッタードア28が、シャッター付きジャックハウジング30上の前縁56の内部に接触することによって、シャッター付きジャックハウジング30上の垂直平坦平面31を通過して搖動することを防止する。設置されるとき、シャッタードア28は、プラグ22が接触すると、軸54の周りに内方に90°回転することになる。シャッタードア28の回転ジョイントポケット46がシャッター付きジャックハウジング30のスロット付きボス48及び中実ボス51に組付けられるときに、逃がしスロット58は、側壁60のたわみを可能にする。
【0011】
図7を参照すると、シャッタードア28上のプラグラッチストップ66は、プラグ22上のラッチ68に係合し、組立て中に、プラグ22をUTP RJ45シャッター付きジャック20に留める。プラグ22がUTP RJ45シャッター付きジャック20に完全に挿入されると、シャッタードア28上の自由接触プラグストップ35(図5)は、シャッター付きジャックハウジング30の内部におけるプラグ22の過剰移動を制限し、IEC60603−7要件を満たす。シャッタードア28上の保持レッジ37は、プラグ22が挿入されると、シャッター付きジャックハウジング30の保持ブロック57を捕捉する。プラグ22が、UTP RJ45シャッター付きジャック20にラッチされている間に、取外し方向への力を受ける場合、シャッタードア28上の保持レッジ37は、シャッター付きジャックハウジング30の保持ブロック57に係合し、更なる保持力を発揮し、シャッター付きジャックハウジング30のスロット付きボス48及び中実ボス51上に見込まれる力の一部を取除くことになる。かなりの量のこの引出し力を、スロット付きボス48及び中実ボス51から離れて保持ブロック57に伝達することによって、UTP RJ45シャッター付きジャック20は、引張荷重下でパッチコード23を保持すると共に、IEC60603−7 AP2.2要件を満たすのにより有効である。
【0012】
図8及び9を参照すると、シャッタードア28がシャッター付きジャックハウジング30内に設置されるとき、ばね32の対角交差レッグ33は、スロット付きボス48の対角スロットフィーチャ49に係合する。
【0013】
図10及び11を参照すると、STP RJ45シャッター付きジャック61(休止状態で示す)は、STP RJ45シャッター付きジャック61が、シールド付きでシャッター付きのジャックハウジング62、シールド付きシャッタードア63、及びジャックシールド65を含むことを除いて、UTP RJ45シャッター付きジャック20(図2)と同様である。シールド付きでシャッター付きのジャックハウジング62は、シールド付きでシャッター付きのジャックハウジング62がジャックシールド65を収容することを除いて、シャッター付きジャックハウジング30(図4)と同様である。シールド付きシャッタードア63は、シールド付きシャッタードア63が、ジャックシールド65上のプラグシールドタブ67の隙間を可能にする側部カットアウト64を含むことを除いて、シャッタードア28(図5)と同様である。
【0014】
本発明の特定の実施形態は、RJ45ジャックを提供し、RJ45ジャックは、自己閉鎖シャッタードアを有し、1回の直線動作でのRJ45プラグ挿入を可能にしつつも、シャッタードア上の自由接触プラグストップ、及び、ジャック内にラッチされている間にプラグが引出し力を受けるとハウジング内でのドアの保持を補助するドアキャッチフィーチャが組み込まれている。
【0015】
本発明の特定の実施形態は、CAT5E、CAT6、CAT6A、及び、他のジャックを含む他の用途のうちの任意のものにおいて適用され得る。
【0016】
本発明の特定の実施形態は、前ハウジングを有するジャック副組立体、可撓性回路基板を持つかまたは持たない前スレッド組立体、補償を含む剛性回路基板、及び、剛性基板に接続され、後ハウジングを通してルーティングされる絶縁変位接点等の、既存のジャックの他の要素を含み得る。
【0017】
本発明の特定の実施形態は、参照によりその全体が組込まれる米国特許第6,869,297号に開示されるジャックの他の要素を含み得る。
【0018】
本発明の特定の実施形態は、参照によりその全体が組込まれる米国特許第7,281,975号に開示されるジャックの他の要素を含み得る。
【0019】
本発明の特定の実施形態は、パッチパネル、面板、アダプタインサート、表面実装ボックス、及び、通常のTGジャックを使用可能な任意の他の用途において使用され得る。
【0020】
本発明は幾つかの実施形態によって説明されたが、これらの実施形態は、(実施形態が、例示として示されても、示さされなくても)非限定的であり、また、本発明の技術的範囲内に入る代替形態、置換形態、及び等価形態が存在する。更に、説明された実施形態は、互いに排他的であるとして解釈されるべきでなく、代わりに、こうした組合せが許容される場合、潜在的に組合せ可能であるとして理解されるべきである。更に、説明された、または特許請求の範囲に記載された、あるいは特許請求の範囲に記載され得る任意の方法は、任意の特定のステップのシーケンスに限定されるべきでなく、代わりに、シーケンスが許容可能である場合、任意のシーケンスを包含すると理解されるべきである。本発明の方法及び装置を実装する多くの代替法が存在することが同様に留意されるべきである。したがって、添付の特許請求の範囲が、本発明の真の趣旨及び範囲内に入る全てのこうした代替形態、置換形態、及び等価形態を含むものとして解釈され得ることが意図される。
【符号の説明】
【0021】
18 通信システム
20 ジャック
22 プラグ
23 パッチコード
24 ジャック開口
25 インサート
26 パッチパネル
28 シャッタードア
30 ハウジング(ジャックハウジング)
33 対角交差レッグ
34 ボスフィーチャ
35 自由接触プラグストップ
37 保持レッジ
38 ワイヤカップ
40 ポケット
41 ループ
42 ばねレッグ
44 くぼみ面
46 回転ジョイントポケット(回転ジョイントフィーチャ)
48 回転ジョイントフィーチャ(スロット付きボス)
49 二次スロット(対角スロットフィーチャ)
50 一次スロット(水平スロット)
51 回転ジョイントフィーチャ(中実ボス)
52 ドアストップ
54 軸
56 前縁
57 保持ブロック
58 逃がしスロット
60 側壁
62 ジャックハウジング
63 シールド付きシャッタードア63
64 側部カットアウト
65 ジャックシールド
66 プラグラッチストップ
67 プラグシールドタブ
68 ラッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11