【文献】
Samsung,Discussion on UL transmission for LAA,3GPP TSG-RAN WG1#79 R1-144744,フランス,3GPP,2014年11月 8日,Section 2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
アンライセンスセルにおけるPUSCH送信に対して用いられる帯域幅に基づいて、アンライセンスセルに対するパワーヘッドルームが計算される、請求項1に記載の方法。
アンライセンスセルにおけるPUSCH送信に対して用いられる帯域幅に基づいて、アンライセンスセルに対するパワーヘッドルームが計算される、請求項5に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
無線機器(wireless device)は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、UE(User Equipment)は、MS(mobile station)、MT(mobile terminal)、UT(user terminal)
、SS(subscriber station)、PDA(personal dig
ital assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)等、他の用語で呼ばれることもある。または、無
線機器は、MTC(Machine−Type Communication)機器のよ
うにデータ通信のみをサポートする機器である。
【0013】
基地局(base station、BS)は、一般的に無線機器と通信する固定局(fixed station)を意味し、eNB(evolved−NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Acces
s Point)等、他の用語で呼ばれることもある。
【0014】
以下、3GPP(3rd Generation Partnership Project)TS(Technical Specification)に基づく3GPP LTE(long term evolution)に基づいて、本発明が適用されること
を記述する。これは例示に過ぎず、本発明は多様な無線通信ネットワークに適用されることができる。
【0015】
3GPP LTEは、サブフレーム(subframe)単位にスケジューリングが実
行される。例えば、一つのサブフレームの長さは1msであり、これをTTI(transmission time interval)という。無線フレーム(radio
frame)は、10個のサブフレームを含み、一つのサブフレーム(subframe)は、2個の連続的なスロットを含むことができる。サブフレームは、複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含むことができる。OFDMシンボルは、3GPP LTEがダウンリ
ンク(downlink、DL)でOFDMA(orthogonal frequen
cy division multiple access)を使用するため、時間領域
で一つのシンボル区間(symbol period)を表現するためのものに過ぎず、多重接続方式や名称に制限をおくものではない。例えば、OFDMシンボルは、SC−FDMA(single carrier−frequency division multiple access)シンボル、シンボル区間など、他の名称で呼ばれることも
ある。3GPP LTEによると、正規CP(Cyclic Prefix)における1
サブフレームは14OFDMシンボルを含み、拡張(extended)CPにおける1
サブフレームは12OFDMシンボルを含む。
【0016】
3GPP LTEの物理チャネル(physical channel)は、DL(downlink)物理チャネルとUL(uplink)物理チャネルとに区分されることができる。DL物理チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control F
ormat Indicator Channel)、PHICH(Physical
Hybrid−ARQ Indicator Channel)を含む。UL物理チャネ
ルは、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)とPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)とを含む。
【0017】
CA(carrier aggregation)環境または二重接続(dual c
onnectivity)環境で、無線機器は、複数のサービングセルによりサービング
されることができる。各サービングセルは、DL(downlink)CC(compo
nent carrier)またはDL CCとUL(uplink)CCとの対で定義されることができる。
【0018】
サービングセルは、1次セル(primary cell)と2次セル(secondary cell)とに区分されることができる。1次セルは、1次周波数で動作し、初期接続確立過程を実行し、または接続再確立過程を開始し、またはハンドオーバ過程で1次セルに指定されたセルである。1次セルは、基準セル(reference cell)とも呼ばれる。2次セルは、2次周波数で動作し、RRC(Radio Resour
ce Control)接続が確立された後に設定されることができ、追加的な無線リソ
ースの提供に使われることができる。常に少なくとも一つの1次セルが設定され、2次セルは上位階層シグナリング(例、RRC(radio resource control)メッセージ)により追加/修正/解除されることができる。1次セルのCI(cell
index)は固定されることができる。例えば、最も低いCIが1次セルのCIに指定されることができる。以下、1次セルのCIは0であり、2次セルのCIは1から順次に割り当てられる。
【0019】
図1は、アンライセンスバンドを利用したLTEサービスの一例を示す。
【0020】
無線機器130は、第1の基地局110とライセンスバンド(licensed band)を介してサービスの提供を受ける。トラフィックオフローディングのために、無線
機器130は、第2の基地局120とアンライセンスバンド(unlicensed band)を介してサービスの提供を受けることができる。
【0021】
第1の基地局110は、LTEシステムをサポートする基地局であるが、第2の基地局120は、LTE外にWLAN(wireless local area network)等、他の通信プロトコルをサポートすることもできる。第1の基地局110と第2
の基地局120は、CA(carrier aggregation)環境で結合され、
第1の基地局110の特定セルが1次セルである。または、第1の基地局110と第2の基地局120は、二重接続(dual connectivity)環境で結合され、第
1の基地局110の特定セルが1次セルである。一般的に1次セルを有する第1の基地局110が第2の基地局120より広いカバレッジを有する。第1の基地局110は、マクロセルということができる。第2の基地局120は、スモールセル、フェムトセル、マイクロセルということができる。
【0022】
無線機器130が第1の基地局110の1次セルと第2の基地局120の2次セルに連
結以下の送信パワー関連情報は、1次セルのシグナリングにより与えられることができる。以下のパワーヘッドルーム報告は、1次セルまたは2次セルで送信されることができる。 2次セルは、1次セルの指示により活性化/非活性化されることができる。
【0023】
ライセンスバンドは、特定通信プロトコルまたは特定事業者に独占的な使用(exclusive use)を保障する帯域である。
【0024】
アンライセンスバンドは、多様な通信プロトコルが共存し、共有使用(shared use)を保障する帯域である。基本的にアンライセンスバンドでは各通信ノード間の競争を介したチャネル確保を仮定する。したがって、アンライセンスバンドでの通信は、チャネルセンシングを実行して他の通信ノードが信号送信をしないことを確認することを要求している。これをCCA(clear channel assessment)とい
う。アンライセンスバンドは、WLANが使用する2.5GHz及び/または5GHz帯域を含むことができる。
【0025】
LTEシステムの基地局や無線機器もアンライセンスバンドでの信号送信のためにはCCAを先に実行しなければならない。また、LTEシステムの基地局や無線機器が信号を送信する時、WLANなど、他の通信ノードもCCAを実行するため、干渉が問題になることができる。例えば、WLANにおけるCCA閾値(threshold)は、non−WLN信号に対して−62dBm、WLAN信号に対して−82dBmと規定されている。これはLTE信号が−62dBm以下の電力で受信されると、他のWLAN機器によりLTE信号に干渉が発生できることを意味する。
【0027】
既存LTEシステムにおいて、基地局と無線機器の送信パワー(transmit power)は、受信端で要求されるSNR(signal−to−noise ratio)を満たすように設定され、または要求される受信性能を満たす最小限のパワーで設定
されることができる。このような送信パワー制御をLTE−Uにそのまま適用する場合、他の通信ノードにCCA閾値未満の電力で受信されて干渉を受けることができる。
【0028】
基地局120が無線機器130にDL信号を送信する時、無線機器130で要求されるSNRを満たす送信パワーを‘X’とする。無線機器130を中心にCCAカバレッジ内の他の通信ノードがセンシングするCCA閾値を‘Y’とする。基地局120が無線機器130にDL信号を送信する時、CCAカバレッジ内でCCA閾値Yを満たす送信パワーを‘X′’とする。即ち、他の通信ノードが干渉になる信号を送信しないようにCCA閾値Y以上に、DL信号が受信されるようにするためにはXより大きいX′ほどの送信パワーが必要である。
【0029】
前記例では、受信機を中心にCCAカバレッジを仮定したが、送信機を中心にCCAカバレッジを仮定し、これを満たす送信パワーをX′と仮定することもできる。
【0030】
以下、1次セルがライセンスバンドを使用し、2次セルがアンライセンスバンドを使用するLTE−U(LTE in Unlicensed spectrum)で通信ノー
ドの送信パワー制御方式を提案する。
【0031】
まず、LTE信号は、固定帯域信号(fixed band signal)と変動帯
域信号(variable band signal)とに区分できる。固定帯域信号は、サブフレーム内で固定された帯域で送信される信号であり、基準信号(reference signal)、同期信号(synchronization signal)、P
BCHなどがある。変動帯域信号は、サブフレーム内で変動される帯域で送信される信号であり、PDSCH、PUSCHのようなデータチャネルがある。変動帯域信号が送信される帯域に対する情報は、基地局が無線機器に動的に知らせる。
【0033】
固定帯域信号が送信されるOFDMシンボルで総送信パワーがX′を超えない場合、他のノードが該当信号の存在を検出することができず、該当チャネルを使用することができる。したがって、基地局は、該当OFDMシンボルで総送信電力がX′以上になるように送信パワーを調整することが必要である。
【0034】
固定帯域信号の送信パワーをP1とし、該当OFDMシンボルで共に送信される他の信号の送信パワーをP2とする。P1+P2は、X′以上であるが、P1はX′未満になることができる。LTEのCRS(cell specific reference signal)を例として挙げると、毎サブフレームでCRSの送信パワーは同じである。
PDSCHとCRSが該当OFDMシンボルで共に送信される時、CRSとPDSCHの送信パワーの和が一定になるように運用されることが一般的である。しかし、アンライセンスバンドでCRSの送信パワーを同じように維持する場合、PDSCHが送信されるOFDMシンボルでは総送信パワーがX′以上になっても、PDSCHが送信されないOFDMシンボルではCRS送信電力のみではX′未満になることができる。
【0035】
したがって、下記のような方式を提案する。
【0036】
第1の実施例において、固定帯域信号の送信パワーを該当OFDMシンボルでの他の信号の送信によって異なるように設定できる。
【0037】
固定帯域信号のみが送信されるOFDMシンボルでは固定帯域信号の送信パワーがX′以上になるように設定する。固定帯域信号と他の信号が共に送信されるOFDMシンボルでは固定帯域信号と他の信号の総送信パワーがX′以上になるように固定帯域信号の送信パワーを設定する。
【0038】
他の信号の送信帯域によって、固定帯域信号の送信パワーが設定されることができる。他の信号の送信帯域が広いほど固定帯域信号の送信パワーが小さく設定されることができる。
【0039】
基地局は、固定帯域信号の送信パワーの変更に対するる情報を無線機器に提供することができる。
【0040】
CRS送信を仮定する。無線機器が経路損失(path loss)を推定し、DL受
信品質を持続的に観察することができるように、基地局は、CRSの送信パワーに対する情報を無線機器に知らせることができる。CRSの送信パワーは、特定帯域幅のPDSCH及び他の信号が存在し、または存在しない場合を仮定したパワーで規定されることができる。PDSCH及び他の信号の存在可否によって、あらかじめ決められた規則によりCRSの送信パワーが変更されると、無線機器は、該当規則を利用してCRSの変更されたパワーを推定することができる。前記CRSの送信パワーを計算するための規則は、CRSが送信されるサブフレームでのPDSCH送信可否、PDSCH送信帯域幅によるCRSの送信パワーオフセット、基準送信電力対比オフセットを含むことができる。前記規則は、あらかじめ決定され、またはMAC(medium access control)メッセージまたはRRC(radio resource control)メッセージを介して送信されることができる。前記規則に対する情報は、1次セルで送信されること
ができる。
【0041】
無線機器は、自分に送信されるPDSCH以外に他の機器に送信されるPDSCHの存在有無及びPDSCH送信帯域幅を知らない。したがって、PDCCHまたは他の物理チャネルを利用して該当サブフレームを介して送信される固定帯域信号の送信パワーまたは基準送信電力対比オフセット値を知らせることができる。前記PDCCHは、1次セルで送信されることができる。基準送信電力とは、固定帯域信号が単独に送信される時の送信パワー、または他の信号と特定組み合わせに送信される時の送信パワーを含むことができる。
【0042】
第2の実施例において、固定帯域信号が送信されるOFDMシンボルでは総送信パワーがX′以上になるように補正信号を共に送信する。
【0043】
固定帯域信号のみの送信パワーがX′以上にならない場合、補正信号を共に送信して該当OFDMシンボルでの総送信パワーがX′以上になるようにする。CRSを例として挙げると、CRSの送信パワーがX′以上にならない場合、該当サブフレームまたは該当OFDMシンボルに補正信号(例、PDSCHまたは任意の信号)を共に送信することによ
って、総送信パワーがX′以上になるようにすることができる。
【0044】
補正信号は、あらかじめ定義されたシーケンスを含むことができる。補正信号は、固定帯域信号が送信される以外の帯域の帯域で送信されることができる。
【0045】
例えば、補正信号シーケンスr(m)は、以下のように定義されることができる。
【0047】
ここで、m=0、1、...、2N
BB−1、N
BBは、補正信号が送信される帯域幅である。疑似ランダムシーケンス(pseudo−random sequence)c(i
)は、以下のようなゴールド(Gold)シーケンスにより定義されることができる。
【0049】
ここで、Ncは整数、n=0、...、Ns−1、Nsはシーケンスの長さ、‘mod’はモジュロ演算(modulo operation)を示す。1番目のm−シーケンスは、x
1(0)=1、x
1(n)=0、m=1、2、...、30に初期化される。2番目のm−シーケンスは、補正信号シーケンスのインデックス、補正信号が送信されるアンライセンスバンドまたは補正信号が要求されるセルのインデックスに基づいて初期化されることができる。
【0050】
UEは、補正信号シーケンスの送信をあらかじめ知っているため、該当シーケンスを周波数同期推定、時間同期推定、DL品質測定などに利用できる。
【0051】
補正信号は、特定単位時間−周波数リソース内でCRSが送信されるRE(resource element)の数を増加させ、または他のシーケンス/パターンのRS(例えば、PRS(positioning reference signal))を追加する方式に具現されることもできる。
【0052】
前記第1及び第2の実施例は、固定帯域信号以外にもDRS(discovery reference signal)のように機器−to−機器間に送信される信号に対し
ても適用されることができる。
【0054】
LTEシステムにおいて、PDSCH/PUSCHは、スケジューリングによってサブフレーム毎に互いに異なる帯域幅に送信されることができ、これを変動帯域信号という。
【0055】
第1の実施例において、受信端で要求される受信性能を満たす送信パワーXとCCAのための受信電力を満たす送信パワーX′のうち大きいことを変動帯域信号の送信パワーに設定できる。
【0056】
受信端は、基地局または無線機器になることができる。
図2は、受信端が無線機器である例である。
【0057】
図3は、アンライセンスバンドでのパワー制御の他の例である。
図2と比較して、受信端が基地局120である場合である。
【0058】
無線機器130が基地局120にUL信号を送信する時、基地局120で要求されるSNRを満たす送信パワーを‘X’とする。基地局120を中心にCCAカバレッジ内の他の通信ノードがセンシングするCCA閾値を‘Y’とする。無線機器130が基地局120にUL信号を送信する時、CCAカバレッジ内でCCA閾値Yを満たす送信パワーを‘X′’とする。
【0059】
無線機器は、XとX′のうち大きい送信電力を選択して変動帯域信号を送信することができる。
【0060】
無線機器が該当セルで送信できる最大パワーがXとX′のうち大きいものより小さい場合、無線機器は、最大パワーに合わせて変動帯域信号を送信し、または変動帯域信号の送信をあきらめることができる。
【0061】
下記は、X′を決定するための方式が提案される。
【0062】
第1の方式において、無線機器は、基地局に受信されるべき最小受信パワーを介してX′を決定することができる。
【0063】
システムを配置する(deploy)時、距離による経路損失特性をあらかじめ把握す
ることができる場合、またはCCAカバレッジを経路損失によって設定する場合、基地局を中心にCCAカバレッジ内にCCA閾値Y以上に信号が受信されるためには、基地局に受信される信号の受信パワーがZ以上になるべきことをあらかじめ知ることができる。したがって、この値を無線機器に知らせると、無線機器は、X′=Z+PLのようにX′を決定することができる。PLは、経路損失を考慮した送信パワーである。Zの値は、あらかじめ決定され、または基地局が無線機器にRRCメッセージ等を介して知らせることが
できる。
【0064】
第2の方式において、X′はあらかじめ指定されることができる。システムの実際経路損失特性を知ることが至難な場合である。基地局は、カバレッジの境界にある機器のCCA閾値を満たすための送信パワーX′を計算し、RRCメッセージ等を介して無線機器に知らせることができる。
【0065】
第3の方式において、無線機器がX′を決定することができる。
【0066】
無線機器は、自分と基地局との間の距離‘d
BS’、基地局に経路損失‘PL’、CCAカバレッジ‘d
CCA’に基づいてX′を計算することができる。例えば、無線機器から基
地局を経由して最も遠いCCAカバレッジ地点までの経路損失は、A*log(d
BS+d
CCA)+B(AとBは定数)のように示すことができる。Y=X′−A*log(d
BS+d
CCA)−Bを満たすように、X′を求めることができる。Y、d
CCA、A、Bはあらかじめ
与えられ、または基地局が知らせることができる。
【0067】
無線機器は、自分が測定した雑音/干渉水準に基づいてX′を計算することができる。X′は、測定された雑音/干渉水準に比例することができる。
【0068】
無線機器は、決定されたX′に対する情報を基地局に報告することができる。
【0069】
前記方式において、Xは、無線機器が変動帯域信号の送信に使用するフォーマット(例、変調方式、コード率、帯域幅等)、経路損失、基地局から与えられるパワーパラメータ
などを考慮して計算されることができる。
【0070】
前記方式において、UEは、Xの考慮なしでX′の電力で信号を送信することができる。
【0071】
第2の実施例において、PSD(power spectral density)を
考慮して変動帯域信号の送信パワーを制御することができる。
【0072】
アンライセンスバンドにPSD制限がある場合、小さい帯域幅に変動帯域信号を送信する時、CCAカバレッジを満たす送信電力X′を使用することができないことがある。例えば、FCC(Federal Communications Commission)により規定されるUNII−3バンドではMHz当たり最大送信電力が17dBm以下
に規定されている。この場合、送信機(基地局または無線機器)は、MHz当たり17dBmの送信パワーを適用しても、総送信パワーがCCAカバレッジを満たす帯域幅以上に変動帯域信号の帯域幅を決定して送信することができる。
【0073】
無線機器は、PSD制限により送信パワーX′を使用することができない場合、基地局に知らせることができる。または、無線機器は、PSD制限上の最大PSD対比実際PSDを基地局に知らせることができる。基地局は、受信された情報に基づいてCCAカバレッジを保障するために必要な送信帯域幅を予測することができる。
【0074】
第3の実施例において、マルチプレキシングされた信号を考慮して送信パワーが設定されることができる。基地局が複数の無線機器が送信する複数のUL信号をFDM(frequency division multiplexing)/SDM(spatia
l division multiplexing)などの方式に一つのOFDMシンボ
ルにマルチプレキシングすると仮定する。一つの無線機器に対するUL信号によるCCAレベルは、閾値Yを超えることができなくても、複数のUL信号によるCCAレベルは、
閾値Yを超えることができる。しかし、無線機器は、一つのOFDMシンボルに他の無線機器のUL信号がマルチプレキシングされるという事実を知らないため、自分のUL信号のみでCCA閾値Yになるように送信パワーを調節することができるという問題点がある。このような短所を克服するために、基地局は、複数のUL信号をスケジュールする時、X′を調整するためのオフセット情報を共に知らせることができる。オフセット情報は、他の機器のUL信号がマルチプレキシングされるという情報、X′の値またはX′の値を調整するためのオフセットに対する情報を含むことができる。オフセット情報は、PUSCHをスケジューリングするPDCCH上の制御情報に含まれることができる。例えば、PUSCHをスケジュールする制御情報にオフセット情報は{0dB、−3dB、−6dB、...]のように与えられることができる。無線機器がCCAカバレッジを保障する
ために設定すべき最小パワー値に対してオフセット情報が適用されることができる。
【0075】
UL信号の送信帯域幅によってX′値が調整されることができる。例えば、基地局が常に特定帯域幅が利用されるようにULスケジュールを実行するという仮定下に、X′値は、無線機器がUL信号を送信する帯域幅が小さいほど小さい値になるように調整することができる。前記特定帯域幅は、あらかじめ定義され、または基地局が無線機器に知らせることができる。オフセット情報は、実際スケジュールされた帯域対前記特定帯域幅の比で与えられることができる。
【0076】
無線機器は、アンライセンスバンドでWLANのように他のシステムが信号送信をしているかどうか、CCAのための閾値設定及び/または送信パワー設定のために、受信雑音/干渉水準を測定し、この測定結果を基地局に報告することができる。
【0077】
以上の方式において、‘受信パワー’は、受信端での雑音及び干渉を考慮してSINR(Signal−to−interference−plus−noise ratio)で代替して適用されることができる。
【0078】
CCAを考慮した受信機のフィードバック
【0079】
アンライセンスバンドにおいて、送信機の送信パワーは、受信機でCCAカバレッジを保障するために要求される受信パワーを目標にして調整されることができる。送信機の送信パワー制御を容易にするために、受信機は、以前または現在受信された信号の受信パワーと要求される受信パワーを比較し、その結果をフィードバックすることができる。フィードバック情報は、以前または現在受信された信号の受信パワーと要求される受信パワーの差及び/または送信パワーの調整要求に対する情報を含むことができる。要求される受信パワーに対する情報は、あらかじめ定義され、または基地局によりシグナリングされることができる。
【0080】
フィードバック情報は、受信機が要求される受信パワー基準にデータを受信することを仮定する時に該当受信性能を満たすことができるデータフォーマット(変調方式、ランク、PMI(precoding matrix indicator))等)に対する情報
を含むことができる。
【0081】
無線機器は、DL RSの受信パワー対比要求される受信パワーの差を基地局に報告することができる。または、無線機器は、要求される受信パワーが適用されたPDSCHを受信することを仮定する時のチャネル状態を基地局に報告することができる。要求される受信パワーに対する情報は、あらかじめ定義され、または基地局によりシグナリングされることができる。基地局は、報告された情報に基づいてPDSCHの送信パワー及び/またはMCS(modulation and coding scheme)を調整する
ことができる。
【0082】
以上の方式において、‘受信パワー’は、受信端での雑音及び干渉を考慮してSINRで代替して適用されることができる。
【0084】
LTEにおいて、PHR(power headroom report)は、該当セルで最大送信パワーPcmaxとULチャネルの推定送信パワーとの間の差を基地局に提供するときに使われる。
【0085】
図4は、パワーヘッドルーム報告の一例を示す。
【0086】
ステップS410において、無線機器は、パワーヘッドルームを決定する。ステップS420において、無線機器は、パワーヘッドルームを報告する。
【0087】
実際(actual)パワーヘッドルームは、任意のセルで無線機器が実際送信時点で
該当信号を送信するときに必要なパワー基準に計算される。実際パワーヘッドルームは、該当信号を送信するときに使われる帯域幅、送信フォーマット、コード率、変調方式など、スケジューリング情報を考慮して計算される。
【0088】
仮想(virtual)パワーヘッドルームは、信号が実際に送信しない時点で該当信
号を送信すると、必要な電力基準に計算される。仮想パワーヘッドルームは、仮想の信号フォーマットを仮定して計算される。
【0089】
具体的に、既存LTEにおいて、タイプ1PHRとタイプ2PHRがある。タイプ1PHRは、サブフレームnでPUCCH送信を考慮せずに、スケジュールされたPUSCH送信のみを考慮する。タイプ2は、サブフレームnでPUCCH送信とPUSCH送信を両方とも考慮する。PUCCHを送信しない、またはPUSCHを送信しない時には、該当送信しないPUCCHまたはPUSCHに対してあらかじめ決められた基本フォーマットを仮定して計算した仮想PHRを送信することができる。タイプ2PHRは、PUCCH送信が可能なセル、即ち、1次セルに対して有効である。
【0090】
図4は、PHRに使われるMAC CE(control element)の例を示す。Ciは、i番目のセルのパワーヘッドルームの存在可否を示す。Ciフィールドが‘1’の場合、インデックスiを有するセルのPHフィールドが存在することを示す。Vフィールドは、実際パワーヘッドルームか、または仮想パワーヘッドルームかを示す。PHフィールドは、パワーヘッドルームレベルを示す。Pcmaxは、PHフィールドの計算に使われた該当セルの最大送信パワーを示す。
【0091】
無線機器が任意のセルに対するパワーヘッドルームを計算するためには該当セルに対するPcmaxを定めなければならない。サブフレームnでのPcmaxは、無線機器に設定された全体サービングセルのPUSCH/PUCCH送信態様により決定される。
【0092】
アンライセンスバンドで設定されたセルは、U−セルという。U−セルにPUSCH/PUCCHがスケジューリングされても、無線機器が実際PUSCH/PUCCHを送信するかどうかは、CCA結果によって変わる。即ち、該当送信時点で該当チャネルに対するCCAを実行した結果がCCA閾値より低い時、PUSCH/PUCCH送信が可能である。
【0093】
しかし、サブフレームnでのUL送信のためのCCA動作は、サブフレームnの開始直
前(例えば、20us単位でCCAを実行すると仮定すると、サブフレームnの開始前20us以内に完了)で完了するため、このCCA結果に基づいてサブフレームnでのパワ
ーヘッドルームを計算する時間が足りない可能性が大きい。
【0094】
UL送信がスケジューリングされた状態で、無線機器は、該当時点に送信すべき信号の具体的なフォーマットを知ることができる。本発明の実施例によると、無線機器は、ULスケジューリングが行われた信号に対しては実際該当信号を送信しなくても、実際パワーヘッドルームを計算することを提案する。U−セルのサブフレームnに対してPUSCH及び/またはPUCCHがスケジューリングされている場合、CCA結果、実際PUSCH/PUCCHの送信可否に関係なしで実際パワーヘッドルームが計算されて、報告されることができる。
【0095】
U−セルのパワーヘッドルーム報告は、下記のように提案される。
【0096】
第1の実施例において、無線機器は、U−セルでのPUSCH送信及び/またはPUCCH送信はないと仮定し、最大送信パワー及びパワーヘッドルームを計算することができる。
【0097】
第2の実施例において、無線機器は、U−セルでのPUSCH送信及び/またはPUCCH送信は実際スケジューリングされたフォーマットと関係なしで仮想フォーマットに従うと仮定し、最大送信パワー及びパワーヘッドルームを計算することができる。
【0098】
第3の実施例において、無線機器は、U−セルでのPUSCH送信及び/またはPUCCH送信は実際送信可否と関係なしでスケジュールされたフォーマットによって送信すると仮定し、最大送信パワー及びパワーヘッドルームを計算することができる。
【0099】
第4の実施例において、無線機器は、PUSCH送信及び/またはPUCCH送信がスケジューリングされたサブフレームnに後続するサブフレームn+q(q>1である整数)でパワーヘッドルームを報告することができる。基地局は、無線機器がどのサブフレー
ムでスケジューリングされたUL送信に基づいてパワーヘッドルームが報告するかを知らなければならないため、無線機器は、パワーヘッドルームが計算されたサブフレームnに対する情報をPHRと共に知らせることができる。q値は、あらかじめ指定されることができる。選択的に、無線機器は、PHRが報告されるサブフレームn+q以前に最後にULスケジュールされたサブフレームや最後にPUSCH/PUCCH送信を実行したサブフレームに対するパワーヘッドルームを計算することができる。
【0100】
前記第1乃至第4の実施例は、タイプ1PHR及び/またはタイプ2PHRに適用されることができる。前記第1乃至第4の実施例は、無線機器がU−セルでのPUSCH/PUCCH送信可否決定以後、PHR計算及び/またはエンコーディング処理のための時間的な余裕がない時に適用されることができる。
【0101】
本実施例に係るPHRは、前述した変動帯域信号及び固定帯域信号の送信パワー制御と共に適用されることができる。
【0102】
図5は、本発明の実施例が具現される無線通信システムを示すブロック図である。
【0103】
無線機器130は、プロセッサ(processor)131、メモリ(memory)132及びRF部(RF(radio frequency) unit)133を含
む。メモリ132は、プロセッサ131と連結され、プロセッサ131により実行される多様な命令語(instructions)を格納する。RF部133は、プロセッサ1
31と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。プロセッサ131は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。前述した実施例において、無線機器の動作は、プロセッサ131により具現されることができる。前述した実施例がソフトウェア命令語で具現される時、命令語は、メモリ132に格納され、プロセッサ131により実行されて前述した動作が実行されることができる。
【0104】
基地局120は、プロセッサ121、メモリ122及びRF部123を含む。基地局120は、アンライセンスバンドで運用されることができる。または、基地局120は、
図1の第1の基地局110の役割を遂行して1次セルを運用することができる。メモリ122は、プロセッサ121と連結され、プロセッサ121により実行される多様な命令語を格納する。RF部123は、プロセッサ121と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。プロセッサ121は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。前述した実施例において、基地局110または基地局120の動作は、プロセッサ121により具現されることができる。
【0105】
プロセッサは、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路及び/またはデータ処理装置
を含むことができる。メモリは、ROM(read−only memory)、RAM
(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格
納媒体及び/または他の格納装置を含むことができる。RF部は、無線信号を処理するためのベースバンド回路を含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は、前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリに格納され、プロセッサにより実行されることができる。メモリは、プロセッサの内部または外部にあり、よく知られた多様な手段によりプロセッサと連結されることができる。
【0106】
前述した例示的なシステムにおいて、方法は、一連のステップまたはブロックで流れ図に基づいて説明されているが、本発明は、ステップの順序に限定されるものではなく、あるステップは、前述と異なるステップと、異なる順序にまたは同時に発生できる。また、当業者であれば、流れ図に示すステップが排他的でなく、他のステップが含まれ、または流れ図の一つまたはそれ以上のステップが本発明の範囲に影響を及ぼさずに削除可能であることを理解することができる。