(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記保持部材は、前記接点用貫通孔の周囲に前記可動接点の少なくとも一部が貫通可能に形成された接触用貫通孔が更に形成された絶縁性部材である、請求項1〜5の何れか一項に記載のスイッチ用可動接点体。
前記可動接点を収容する可動接点固定孔が形成され、前記カバー部材及び前記保持部材の双方に接着された固定部材を更に有する、請求項1〜6の何れか一項に記載のスイッチ用可動接点体。
【発明の概要】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されるスイッチ用可動接点体では、可動接点は、移送装置により所定の位置に移送されるときに、粘着テープのみにより固定されるため、振動等により落下するおそれがあると言う課題がある。
【0005】
また、スイッチを下側に仮配置して、基板を上面から乗せることも可能ではあるが、この場合、基板でスイッチの位置が見えなくなり、スイッチを位置精度良く貼付けすることができないと言う課題もある。
【0006】
また、従来の粘着付フィルムを用いたスイッチでは、可動接点として機能するバネを1枚しか保持できないため、クリック感と耐久性を持たせるためには、バネのサイズを大きくするしかなく、スマートフォンの側面のスイッチ等、小型で耐久性が必要なものに用いることが難しいと言う課題もある。
【0007】
さらに、従来のスイッチでは、可動接点と固定接点との間を接続するため、はんだ付けのための半田リフローを行う必要があるが、半田リフローに起因する可動接点のバネ特性の変化によるバネ特性のばらつきが発生するおそれがあると言う課題もある。
【0008】
一態様の目的は、スイッチを小型化し、耐久性を向上させたスイッチを安価に提供することである。
【0009】
また、他の態様の目的は、移送装置により所定の位置に移送されるときに、可動接点の落下等に起因する工程不良が発生するおそれが低く、半田リフローを行わず、基板上に位置精度良く実装できるスイッチ用可動接点体を提供することである。
【0010】
実施形態に係るスイッチ用可動接点体は、上方凸型の形状を有する少なくとも1つの板バネ状の可動接点と、可動接点の上面を覆うように配置されるカバー部材と、可動接点の下面に対向するように配置され、可動接点の頂部が貫通可能な接点用貫通孔が形成された保持部材とを有する。
【0011】
さらに、実施形態に係るスイッチ用可動接点体は、カバー部材と保持部材とを接着する第1接着シートを更に有することが好ましい。
【0012】
さらに、実施形態に係るスイッチ用可動接点体は、保持部材の第1接着シートと対向する面と反対の面に接着された第2接着シートを更に有することが好ましい。
【0013】
さらに、実施形態に係るスイッチ用可動接点体は、第2接着シートの保持部材と対向する面と反対の面に接着されたセパレータを更に有することが好ましい。
【0014】
さらに、実施形態に係るスイッチ用可動接点体は、保持部材のカバー部材と対向する面と反対の面に接着された第2接着シートと、第2接着シートの保持部材と対向する面と反対の面に接着された基板と、を更に有し、基板は、基材と、基材の表面に形成された複数の第1固定接点と、複数の第1固定接点のそれぞれを囲うように形成された複数第2固定接点と、を有し、スイッチ用可動接点体は、押下されたときに第1固定接点と第2固定接点とを導通させるように配置されることが好ましい。
【0015】
さらに、実施形態に係るスイッチ用可動接点体では、基板は、フレキシブル基板であることが好ましい。
【0016】
さらに、実施形態に係るスイッチ用可動接点体では、保持部材は、接点用貫通孔の周囲に可動接点の少なくとも一部が貫通可能に形成された接触用貫通孔が更に形成された絶縁性部材であることが好ましい。
【0017】
さらに、実施形態に係るスイッチ用可動接点体は、可動接点を収容する可動接点固定孔が形成され、カバー部材及び保持部材の双方に接着された固定部材を更に有することが好ましい。
【0018】
さらに、実施形態に係るスイッチ用可動接点体では、保持部材は、それぞれに接点用貫通孔が形成された第1保持部材及び第2保持部材を含むことが好ましい。
【0019】
さらに、実施形態に係るスイッチ用可動接点体では、保持部材は、可動接点と少なくとも一部が接する導電性部材であることが好ましい。
【0020】
また、実施形態に係るスイッチは、基板に形成された第1固定接点と、基板に第1固定接点を囲うように形成された第2固定接点と、押下されたときに第1固定接点と第2固定接点とを導通させるスイッチ用可動接点体と、基板とスイッチ用可動接点体とを接着する接着部材と、を有し、スイッチ用可動接点体は、上方凸型の形状を有し且つ第2固定接点と接する少なくとも1つの板バネ状の可動接点と、可動接点の上面を覆うように配置されるカバー部材と、可動接点の下面に対向するように配置され、可動接点の頂部が貫通可能な接点用貫通孔が形成された保持部材とを有する。
【0021】
さらに、実施形態に係るスイッチでは、保持部材は、接点用貫通孔の周囲に可動接点の少なくとも一部が貫通可能に形成された接触用貫通孔が更に形成された絶縁性部材であり、第2固定接点は、第2接点基部と、第2接点基部との高さの差が保持部材の厚さよりも大きい第2接点突起部とを有することが好ましい。
【0022】
さらに、実施形態に係るスイッチでは、保持部材は、可動接点と少なくとも一部が接し且つ第1固定接点と可動接点との間の導通を行う導電性部材であることが好ましい。
【0023】
さらに、実施形態に係るスイッチでは、基板は、フレキシブル基板であることが好ましい。
【0024】
以上のように実施形態に係るスイッチは、小型化が可能であり、小型化しても耐久性を損なわない。
【0025】
また、実施形態に係るスイッチ用可動接点体は、スイッチ用可動接点体と、固定接点とを分離可能であり、スイッチ用可動接点体を移送装置により所定の位置に移送されるときに、可動接点の落下等に起因する工程不良の発生を防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しつつ、スイッチ用可動接点体及びスイッチ用可動接点体を有するスイッチについて説明する。ただし、実施形態は図面又は以下に記載される実施形態には限定されないことを理解されたい。
【0028】
(実施形態に係るスイッチ用可動接点体の概要)
実施形態に係るスイッチ用可動接点体は、可動接点の下面に対向するように配置され、可動接点の頂部が貫通可能な接点用貫通孔が形成された保持部材により可動接点を保持することで、移送中に可動接点が落下することを防止する。
【0029】
(第1実施形態に係るスイッチ用可動接点体の構造及び機能)
図1は第1実施形態に係るスイッチ用可動接点体の斜視図であり、
図2は
図1に示すスイッチ用可動接点体の分解斜視図である。
図3は
図1に示すスイッチ用可動接点体により形成されるスイッチの分解斜視図であり、
図4は
図3に示すスイッチのB−B´線に沿う断面図である。
【0030】
スイッチ用可動接点体1−1は、保持シート12と、接着シート13と、可動接点14と、押子15と、カバーシート16とを有する。
【0031】
保持シート12は、ポリイミド、ポリアミド、及びPET等の合成樹脂で形成された方形の保持部材であり、可動接点14の下面に対向するように配置され、可動接点14を下方から保持する。保持シート12は、可動接点14の頂部に対向し、可動接点14の頂部が貫通可能な部分を少なくとも含む接点用貫通孔120と、第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124とが形成される。第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124のそれぞれは、接点用貫通孔120の周囲に、可動接点14の四隅である第1端部141〜第4端部144のそれぞれが貫通可能なように形成される。また、第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124のそれぞれは、少なくとも第1端部141〜第4端部144のそれぞれが貫通可能な領域が形成される。保持シート12は、可動接点14の四隅である第1端部141〜第4端部144のそれぞれを第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124に貫通させることで、可動接点14を保持する。
【0032】
接着シート13は、ポリイミド及びPET等の合成樹脂で形成される基層と、アクリル樹脂で形成され、基層の両面に配置される接着層とを有し、保持シート12とカバーシート16とを接着する枠状の部材である。接着シート13は、第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124の少なくとも第1端部141〜第4端部144のそれぞれが貫通可能な領域が枠内に位置するように形成される。接着シート13に形成される枠の形状は、少なくとも第1端部141〜第4端部144のそれぞれが貫通可能な領域が枠内に位置するように形成される。
【0033】
可動接点14は、ステンレス鋼で形成された板バネ状の部材であり、可動接点14は、凸型のドーム形状に形成された板バネ部材の対向する辺を切断するDカット処理を実行した後に四隅に面取加工処理を実行して形成される。可動接点14の頂部140は、
図3において上方から下方に向う矢印Aで示される押下方向に押下されたとき、反転動作をして、押下方向に移動して接点用貫通孔120を貫通して保持シートの下方に突出可能となる。可動接点14は、スイッチ用可動接点体1−1の他の何れの部材とも固定されず、移動可能な状態で配置される。
【0034】
図5は、保持シート12及び可動接点14との間の配置関係を示す図である。
図5は、スイッチ用可動接点体1−1を下から見た状態、すなわち奥に向かって、保持シート12及び可動接点14の順に配置された状態を示す図である。
【0035】
可動接点14の頂部140は、第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124のそれぞれに第1端部141〜第4端部144が貫通することで、接点用貫通孔120に対向するように配置される。
【0036】
押子15は、ポリイミド及びPET等の合成樹脂で形成された円柱状の部材であり、下面が可動接点14の頂部140に接し且つ上面がカバーシート16に接するように配置される。押子15は、図示しない接着剤によりカバーシート16に固定されている。カバーシート16は、ポリイミド、ポリアミド、及びPET等の合成樹脂で形成された方形の部材であり、外縁が接着シート13を介して保持シート12に接着される。
【0037】
スイッチ用可動接点体1−1は、粘着シート11によって基板100に接着されて、スイッチ51を形成する。粘着シート11は、ポリイミド及びPET等の合成樹脂で形成される基層と、アクリル樹脂で形成され且つ基層の下面に配置される粘着層と、アクリル樹脂で形成され且つ基層の上面に配置される接着層を有する枠状の部材である。
【0038】
基板100は、エポキシ樹脂等で形成されるリジッド基板である。基板100の表面は、第1固定接点101と、第2固定接点102とが形成される。第1固定接点101は、銅等の導電体で形成され、第1接点基部11bと、第1接点基部11bから突起する円柱状の第1接点突起部11aとを有する。第2固定接点102は、銅等の導電体で形成され、第2接点基部12aと、第2接点基部12aから突起する4つの第2接点突起部12bとを有する。なお、第1接点突起部11bの形状は、円柱状であるが、四角柱状等の他の形状であってもよい。
【0039】
スイッチ用可動接点体1−1は、可動接点14の第1端部141〜第4端部144のそれぞれが第2接点突起部12bに接するように配置される。スイッチ用可動接点体1−1の押下部161が押下されないとき、可動接点14の頂部140は第1接点突起部11aと離隔して配置されるので、第1固定接点101と第2固定接点102との間が絶縁状態を維持する。第1固定接点101と第2固定接点102との間が絶縁状態であるとき、スイッチ51はオフする。
【0040】
スイッチ用可動接点体1−1の押下部161が押下されることに応じて、可動接点14の頂部140が下方に移動して第1接点突起部11aに接触すると、第1固定接点101と第2固定接点102との間が導通状態になり、スイッチ51はオンする。スイッチ用可動接点体1−1の押下部161が押下されなくなり、可動接点14の頂部140が上方に移動して第1接点突起部11aから離れると、第1固定接点101と第2固定接点102との間が絶縁状態になり、スイッチ51はオフする。
【0041】
第1固定接点101は、第1接点基部11bの高さが粘着シート11の厚さと同等もしくは低くなり且つ第2接点突起部12bの高さと第1接点突起部11aの高さの差が、保持シート12の厚さよりも大きくなるように形成される。例えば、粘着シート11の厚さが30μmであり且つ保持シート12の厚さが5μm又は13μmであるとき、第1接点基部11bの高さは、50μmとする。第1接点突起部11aの高さは、第2接点突起部12aとの高さの差が、保持シート12の厚さである5μm又は13μmよりも大きくなるように30μmにする。
【0042】
第1固定接点101は、第1のエッチングにより第1接点突起部11aを形成し、第2のエッチングにより第1接点基部11bを形成する2段階のエッチングにより形成される。
【0043】
第2固定接点102は、第2接点基部12aの高さが粘着シート11の厚さと同等もしくは低くなり且つ第2接点基部12aの高さと第2接点突起部12bの高さの差が、保持シート12の厚さよりも大きくなるように形成される。例えば、粘着シート11の厚さが30μmであり且つ保持シート12の厚さが5μm又は13μmであるとき、第2接点基部12aの高さは、30μmとする。第2接点突起部12bの高さは、第2接点基部12aの高さと第2接点突起部12bの高さの差が、保持シート12の厚さである5μm又は13μmよりも大きくなるように50μmにする。
【0044】
第2固定接点102は、第1のエッチングにより第2接点突起部12bを形成し、第2のエッチングにより第2接点基部12aを形成する2段階のエッチングにより形成される。
【0045】
(第1実施形態に係るスイッチ用可動接点体の製造工程)
図6は、
図1に示すスイッチ用可動接点体の製造工程を示す図であり、(a)は第1工程を示し、(b)は第2工程を示し、(c)は第3工程を示し、(d)は第4工程を示し、(e)は第5工程を示す。
【0046】
まず、スイッチ用可動接点体1−1を製造する不図示の製造装置は、接着シート13のそれぞれに対応する枠が形成された接着シート部材154を、保持シート部材153に貼り付ける。製造装置は、貼付処理を実行するとき、セパレータ部材151〜接着シート部材154を図示しない外周の治具のピンを利用して重ねる。次いで、製造装置は、第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124のそれぞれに対応する孔に第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124が挿入されるように、可動接点14を組み込む。次いで、製造装置は、押子15が接着されたカバーシート16を形成する平板状のカバーシート部材155を、接着シート部材154に貼り付けて、複数のスイッチ用可動接点体1−1に対応する構造を有するスイッチ用可動接点体群156を生成する。製造装置は、貼付処理を実行するとき、セパレータ部材151〜カバーシート部材155を120〜170℃程度に加熱する。そして、製造装置は、スイッチ用可動接点体群156をダイシングして個別化して、スイッチ用可動接点体1−1を生成する。
【0047】
(第1実施形態に係るスイッチ用可動接点体及びスイッチの作用効果)
スイッチ用可動接点体1−1は、可動接点14の下面に対向するように配置され、可動接点14の頂部140が貫通可能な接点用貫通孔120が形成された保持シート12により可動接点14を保持することで、移送中に可動接点14が落下することを防止する。
【0048】
また、スイッチ用可動接点体1−1は、第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124のそれぞれに第1端部141〜第4端部144が貫通させることで、可動接点14の頂部140は、接点用貫通孔120に対向する位置に配置させる。
【0049】
スイッチ51は、半田を使用せずに、接着シート13の接着により部材を接続するため、半田付けのための半田リフローを省略することができる。スイッチ51は、半田リフローを省略することができるので、半田リフローに起因する可動接点14のバネ特性の変化によるバネ特性のばらつきの発生を防止することができる。また、スイッチ51は、200℃を超える高温で加熱する半田リフローを省略できるので、耐熱性が低く安価な部材を採用することができる。
【0050】
また、スイッチ51では、基部の高さが粘着シート11の厚さと同等もしくは低く且つ突起部と基部との高さの差が保持シート12の厚さよりも大きくなるように第1固定接点101及び第2固定接点102が形成される。スイッチ51は、基部の高さが粘着シート11の厚さと等しく且つ突起部と基部との高さの差が保持シート12の厚さよりも大きくすることで、スイッチ51が押下されないときに可動接点14が保持シート12に接触することが防止される。
【0051】
また、スイッチ51では、第2接点基部12aの高さが粘着シート11の厚さと等しいので、保持シート12は、粘着シート11に接着されたときに、第2接点基部12aの表面に接触して湾曲することなく配置される。スイッチ51では、保持シート12が湾曲することなく配置されるので、スイッチ51が押下されたときに保持シート12が可動接点14との接触を繰り替えした場合でも、保持シートが破損するおそれは低い。
【0052】
また、スイッチ51は、基板100に形成される第1固定接点101及び第2固定接点102を使用するため、従来のスイッチで使われているサブマウント基板やリードフレームを、基板にハンダ付けする場合と比較して、部材費と組立工数が省略できるので低コスト化が可能である。
【0053】
(第2実施形態に係るスイッチ用可動接点体の構造及び機能)
図7は第2実施形態に係るスイッチ用可動接点体の斜視図であり、
図8は
図7に示すスイッチ用可動接点体の分解斜視図であり、
図9は
図7に示す粘着シート、保持シート及び可動接点との間の配置関係を示す図である。
【0054】
スイッチ用可動接点体1−2は、セパレータ10と、粘着シート11とを有することがスイッチ用可動接点体1−1と相違する。セパレータ10及び粘着シート11以外のスイッチ用可動接点体1−2の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたスイッチ用可動接点体1−1と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0055】
セパレータ10は、ポリエチレンテレフタレート(Polyethyleneterephthalate、PET)等の合成樹脂で形成され、表面に剥離のためのコーティングが施された方形の部材であり、スイッチ用可動接点体1−2を保管及び移送するときに、可動接点14を保護する。セパレータ10は、スイッチ用可動接点体1−2が、固定接点が形成された不図示の基板と接着されるときに、取り除かれる。
【0056】
粘着シート11は、粘着層によりセパレータ10を剥離可能に接合すると共に、接着層により保持シート12と接着する。粘着シート11と保持シート12との間の接着力は、粘着シート11とセパレータ10との間の粘着力よりも大きく、セパレータ10を粘着シート11から剥がすときに、粘着シート11と保持シート12とが剥離されない。また、粘着シート11の粘着力は、セパレータ10が剥がされた後も維持され、スイッチ用可動接点体1−2が固定接点を有する不図示の基板と接着されるときに、粘着シート11は、スイッチ用可動接点体1−2と基板を接着する接着部材として機能する。なお、実施形態に係るスイッチ用可動接点体では、粘着シート11の代わりに熱硬化接着シートを用いても良い。
【0057】
図9に示すように、第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124のそれぞれは、少なくとも第1端部141〜第4端部144のそれぞれが貫通可能な領域が粘着シート11の枠内に位置するように形成される。粘着シート11に形成される枠の形状は、接着シート13に形成される枠の形状と同一であってもよい。粘着シート11とセパレータ10との間の剥離強度は、接着シート13の接着強度よりも弱いので、接着シート13が剥離されることはない。スイッチ用可動接点体1−2は、セパレータ10を剥がした状態で、粘着シート11によって基板100に接着されて、スイッチ51を形成する。
【0058】
保持シート12の第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124及び可動接点14のそれぞれは、粘着シート11の枠内に配置される。粘着シート11と保持シート12とは、第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124のそれぞれに可動接点14の第1端部141〜第4端部144が貫通可能なように接着される。
【0059】
(第2実施形態に係るスイッチ用可動接点体の製造工程)
図10はスイッチ用可動接点体1−2の製造工程を示す図であり、(a)は第1工程を示し、(b)は第2工程を示し、(c)は第3工程を示し、(d)は第4工程を示し、(e)は第5工程を示し、(f)は第6工程を示し、(g)は第7工程を示す。
【0060】
まず、スイッチ用可動接点体1−2を製造する不図示の製造装置は、セパレータ10を形成する平板状のセパレータ部材151に、粘着シート11のそれぞれに対応する枠が形成された粘着シート部材152を貼り付ける。次いで、製造装置は、セパレータ部材151に貼付けされた粘着シート部材152の表面に、接点用貫通孔120及び第1接触用貫通孔121〜第4接触用貫通孔124のそれぞれに対応する孔が形成された保持シート部材153を貼り付ける。
【0061】
第3工程〜第7工程は、
図6を参照して説明されたスイッチ用可動接点体1−1を製造する第1工程〜第5工程と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0062】
(第2実施形態に係るスイッチ用可動接点体及びスイッチの作用効果)
スイッチ用可動接点体1−2は、保持シート12及び可動接点14を覆うようにセパレータ10が配置されるので、スイッチ用可動接点体1−2を保管及び移送するときに、可動接点14を保護することができる。
【0063】
(第3実施形態に係るスイッチ用可動接点体の構造及び機能)
図11は第3実施形態に係るスイッチ用可動接点体の斜視図であり、
図12は
図11に示すスイッチ用可動接点体の分解斜視図である。
【0064】
スイッチ用可動接点体1−3は、基板17をセパレータ10の代わりに有することがスイッチ用可動接点体1−1と相違する。セパレータ10以外のスイッチ用可動接点体1−3の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたスイッチ用可動接点体1−1の構成要素の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0065】
基板17は、基板100と同様に、第1固定接点101と、第2固定接点102とが形成される。第1固定接点101及び第2固定接点102は、
図5等を参照して既に説明しているので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0066】
(第3実施形態に係るスイッチ用可動接点体の製造工程)
図13はスイッチ用可動接点体1−3の製造工程を示す図であり、(a)は第1工程を示し、(b)は第2工程を示し、(c)は第3工程を示し、(d)は第4工程を示し、(e)は第5工程を示し、(f)は第6工程を示し、(g)は第7工程を示す。
【0067】
まず、スイッチ用可動接点体1−3を製造する不図示の製造装置は、基板17を形成する平板状の基板部材159に、粘着シート11のそれぞれに対応する枠が形成された粘着シート部材152を貼り付ける。
【0068】
第2工程〜第7工程は、
図10を参照して説明されたスイッチ用可動接点体1−2を製造する第2工程〜第7工程と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0069】
(第3実施形態に係るスイッチ用可動接点体及びスイッチの作用効果)
スイッチ用可動接点体1−3は、保持シート12及び可動接点14を覆うように基板部材159が配置されるので、スイッチ用可動接点体1−3を保管及び移送するときに、可動接点14を保護することができる。
【0070】
また、スイッチ用可動接点体1−3は、第1固定接点101及び第2固定接点102が形成される基板17をセパレータとして使用するので、個別化することで容易にスイッチ1−3を形成することができる。
【0071】
(第4実施形態に係るスイッチ用可動接点体の構造及び機能)
図14は第4実施形態に係るスイッチ用可動接点体の斜視図であり、
図15は
図14に示すスイッチ用可動接点体により形成されるスイッチの分解斜視図であり、
図16は
図14に示すスイッチのA−A´線に沿う断面図である。
【0072】
スイッチ用可動接点体2は、ベースシート20、第1接着シート21及び第2接着シート22を接着シート13の代わりに有することがスイッチ用可動接点体1−2と相違する。また、第1可動接点23〜第3可動接点25を可動接点14の代わりに有することがスイッチ用可動接点体1−2と相違する。ベースシート20、第1接着シート21、第2接着シート22及び第1可動接点23〜第3可動接点25以外のスイッチ用可動接点体2の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたスイッチ用可動接点体1−2の構成要素の構成及び機能と同一である。したがって、ベースシート20、第1接着シート21、第2接着シート22及び第1可動接点23〜第3可動接点25以外のスイッチ用可動接点体2の構成要素の構成及び機能は、ここでは詳細な説明は省略する。
【0073】
ベースシート20は、ポリイミド及びPET等の合成樹脂で形成された方形の固定部材であり、第1可動接点23〜第3可動接点25を収容する可動接点固定孔210が形成される。ベースシート20に形成される枠の形状は、粘着シート11及び接着シート13に形成される枠の形状と同一であってもよい。ベースシート20は、第1接着シート21を介して保持シート12に接着されると共に、第2接着シート22を介してカバーシート16に接着される。
【0074】
第1接着シート21は、ポリイミド及びPET等の合成樹脂で形成される基層と、アクリル樹脂で形成され、基層の両面に配置される接着層とを有し、保持シート12とベースシート20とを接着する枠状の部材である。第2接着シート22は、ポリイミド及びPET等の合成樹脂で形成される基層と、アクリル樹脂で形成され、基層の両面に配置される接着層とを有し、カバーシート16とベースシート20とを接着する枠状の部材である。第1接着シート21及び第2接着シート22に形成される枠の形状は、ベースシート20に形成される枠の形状と同一であってもよい。
【0075】
第1可動接点23〜第3可動接点25のそれぞれは、可動接点14と同様な構造を有し、第1可動接点23、第2可動接点24及び第3可動接点25の順に積層される。第1可動接点23〜第3可動接点25のそれぞれは、互いに固定されない。また、第1可動接点23〜第3可動接点25のそれぞれは、スイッチ用可動接点体2の他の何れの部材とも固定されず、移動可能な状態で配置される。第1可動接点23〜第3可動接点25のそれぞれは、押子15を介して第3可動接点25の頂部が押下されることで、反転動作して、第1可動接点23の頂部が押下方向に移動して保持シートの下方に突出可能となる。
【0076】
スイッチ用可動接点体2は、セパレータ10を剥がした状態で、粘着シート11によって基板100に接着されて、スイッチ52を形成する。基板100の表面は、第1固定接点101と、第2固定接点102とが形成される。スイッチ用可動接点体2の押下部161が押下されることに応じて、第1可動接点23〜第3可動接点25の頂部が下方に移動して第1可動接点23の頂部が第1接点突起部11aに接触すると、スイッチ52はオンする。スイッチ用可動接点体2の押下部161が押下されなくなり、第1可動接点23〜第3可動接点25の頂部が上方に移動して第1可動接点23の頂部が第1接点突起部11aから離れると、スイッチ52はオフする。
【0077】
(第4実施形態に係るスイッチ用可動接点体の製造工程)
図17は、
図14に示すスイッチ用可動接点体の製造工程を示す図であり、(a)は第1工程を示し、(b)は第2工程を示し、(c)は第3工程を示し、(d)は第4工程を示し、(e)は第5工程を示し、(f)は第6工程を示し、(g)は第7工程を示す。
【0078】
まず、スイッチ用可動接点体2を製造する不図示の製造装置は、セパレータ10を形成する平板状のセパレータ部材151に、粘着シート部材152を貼り付ける。次いで、製造装置は、セパレータ部材151に貼付けされた粘着シート部材152の表面に、保持シート部材153を貼り付ける。
【0079】
次いで、製造装置は、ベースシート20に対応する平板部材の両面に第1接着シート21及び第2接着シート22に対応する部材が接着されたベースシート部材157を、保持シート部材153に貼り付ける。ベースシート部材157は、ベースシート20、第1接着シート21及び第2接着シート22のそれぞれに対応する枠が形成される。製造装置は、貼付処理を実行するとき、セパレータ部材151〜保持シート部材153及びベースシート部材157を170℃程度に加熱する。次いで、製造装置は、ベースシート部材157に形成される枠に、第1可動接点23〜第3可動接点25を順次配置する。
【0080】
次いで、製造装置は、押子15が接着されたカバーシート16を形成する平板状のカバーシート部材155を、接着シート部材154に貼り付けて、複数のスイッチ用可動接点体2に対応する構造を有するスイッチ用可動接点体群158を生成する。そして、製造装置は、スイッチ用可動接点体群158をダイシングして個別化して、スイッチ用可動接点体2を生成する。
【0081】
(第4実施形態に係るスイッチ用可動接点体及びスイッチの作用効果)
スイッチ用可動接点体2は、積層された第1可動接点23〜第3可動接点25を可動接点として有することで、スイッチ用可動接点体1−1〜1−3よりも押下したときのクリック感を良好にすることができる。可動接点体を複数枚重ねることで、バネ1枚あたりにかかる荷重が減少するため、小面積で耐久性を向上させることができる。さらに、第1接点突起部11aの高さを、第2接点突起部12bより低い35μmにすることで、バネの耐久性を向上させることも可能になる。
【0082】
また、スイッチ用可動接点体2は、第1可動接点23〜第3可動接点25を保持シート12が下方から保持するので、基板100上に移送するときに、第1可動接点23〜第3可動接点25が落下することを防止できる。
【0083】
(第5実施形態に係るスイッチ用可動接点体)
図18は第5実施形態に係るスイッチ用可動接点体の斜視図であり、
図19は
図18に示すスイッチ用可動接点体により形成されるスイッチの分解斜視図であり、
図20は
図19に示すスイッチのA−A´線に沿う断面図である。
【0084】
スイッチ用可動接点体3は、保持シート32を保持シート12の代わりに有することがスイッチ用可動接点体2と相違する。保持シート32以外のスイッチ用可動接点体3の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたスイッチ用可動接点体2の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0085】
保持シート32は、金属でめっきされた平板部材、及び圧延銅箔等の導電性部材で形成された方形の保持部材であり、第1可動接点23の下面に対向するように配置され、第1可動接点23〜第3可動接点25を下方から保持する。保持シート32は、可動接点の頂部に対向し、第1可動接点23の頂部が貫通可能な部分を少なくとも含む接点用貫通孔320が形成される。保持シート32は、第1可動接点23の底辺を支持することで、第1可動接点23〜第3可動接点25を保持する。
【0086】
スイッチ用可動接点体3は、セパレータ10を剥がした状態で、粘着シート11によって基板200に接着されて、スイッチ53を形成する。基板200の表面は、第1固定接点201と、第2固定接点202とが形成される。第1固定接点201は、銅等の導電体で形成される。第2固定接点202は、銅等の導電体で形成される。スイッチ用可動接点体3の押下部161が押下されることに応じて、第1可動接点23〜第3可動接点25の頂部が下方に移動して第1可動接点23の頂部が第1固定接点201に接触すると、スイッチ53はオンする。スイッチ用可動接点体2の押下部161が押下されなくなり、第1可動接点23〜第3可動接点25の頂部が上方に移動して第1可動接点23の頂部が第1固定接点201から離れると、スイッチ53はオフする。
【0087】
第1固定接点201及び第2固定接点202は、高さが粘着シート11の厚さと同等もしくは低くなるように形成される。例えば、粘着シート11の厚さが50μmであるとき、第1固定接点201及び第2固定接点202の高さは、粘着シート11の厚さと同一の50μmとする。第1固定接点201及び第2固定接点102は、1段階のエッチングにより形成される。第2固定接点202の高さを粘着シート11の厚さと等しくすることで、保持シート32の裏面は、粘着シート11に接尺される第2固定接点202の表面と接触して保持シート32と第2固定接点202との間が電気的に接続される。また、スイッチ用可動接点体3の押下部161が押下されることに応じて、第1可動接点23〜第3可動接点25を介して保持シート32が押下されることにより、第2固定接点202と保持シート32との間の導通の確保が行われる。
【0088】
(第5実施形態に係るスイッチ用可動接点体の製造工程)
スイッチ用可動接点体3の製造工程は、粘着シート部材152の表面に、接点用貫通孔120対応する孔が形成された保持シート部材を保持シート部材153の代わりに貼り付けることがスイッチ用可動接点体2の製造工程と相違する。他の工程は、スイッチ用可動接点体2の製造工程と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0089】
(第5実施形態に係るスイッチ用可動接点体及びスイッチの作用効果)
スイッチ53では、第1固定接点201及び第2固定接点202の高さが粘着シート11の厚さと等しいので、粘着シート11に接着される保持シート32に保持される第1可動接点23〜第3可動接点25は、第1固定接点201より高い位置に配置される。第1可動接点23〜第3可動接点25が第1固定接点201より高い位置に配置されるので、スイッチ53が押下されたときに、第1可動接点23〜第3可動接点25の頂部は、第1可動接点23〜第3可動接点25の設置面よりも低い位置に移動する。一般に、可動接点用の板バネ部材は、反転動作するときに、頂部を設置面よりも低い位置に移動することで、寿命を長くすることができる。スイッチ53は、第1固定接点201及び第2固定接点202の高さを粘着シート11の厚さと等しくすることで、安価且つ容易に、第1可動接点23〜第3可動接点25の寿命を長くする構成を実現できる。
【0090】
(実施形態に係るスイッチ用可動接点体及びスイッチの変形例)
スイッチ用可動接点体1−1、1−2、1−3、2及び3は、凸型のドーム形状にDカット処理及び四隅の面取加工処理を施した形状を有する板バネ部材を可動接点として使用するが、実施形態に係る可動接点の形状はこのような形状に限定されない。
【0091】
図21は、スイッチ用可動接点体の第1変形例により形成されるスイッチの分解斜視図である。
図22(a)は
図21に示す第1可動接点の平面図であり、
図22(b)は
図21に示す第1可動接点の斜視図であり、
図22(c)は
図22(b)に示す第1可動接点のA−A´線に沿う断面図である。
【0092】
スイッチ用可動接点体4は、セパレータ10と、粘着シート41と、保持シート42と、第1接着シート43と、ベースシート44と、第2接着シート45と、第1可動接点46〜第3可動接点48と、押子15と、カバーシート16とを有する。セパレータ10、押子15及びカバーシート16は、
図1〜3等を参照して説明したので、ここでは詳細な説明は省略する。粘着シート41、及び第1接着シート43〜第2接着シート45は、枠の形状が相違すること以外は、粘着シート11、ベースシート20、第1接着シート21及び第2接着シート22と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0093】
保持シート42は、第1可動接点46の頂部が貫通可能な部分を少なくとも含む接点用貫通孔420及び第1接触用貫通孔421〜第2接触用貫通孔422が形成される。第1接触用貫通孔421〜第2接触用貫通孔422のそれぞれは、第1可動接点46の第1脚部461及び第2脚部462のそれぞれが貫通可能なように形成される。また、第1接触用貫通孔421〜第2接触用貫通孔422のそれぞれは、少なくとも第1脚部461及び第2脚部462のそれぞれが貫通可能な領域が粘着シート41の枠内に位置するように形成される。
【0094】
第1可動接点46は、胴部460と、第1脚部461と、第2脚部462とを有する。第1脚部461は胴部460の一方の短辺から延伸し、第2脚部462は胴部460の他方の短辺から延伸する。第1可動接点46は、形状が相違すること以外は可動接点14と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。第2可動接点47及び第3可動接点48の構成及び機能は、第1可動接点46の構成及び機能と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0095】
スイッチ用可動接点体4は、セパレータ10を剥がした状態で、粘着シート11によって基板300に接着されて、スイッチ54を形成する。基板300の表面は、第1固定接点101と、第2固定接点302とが形成される。第1固定接点101は、
図2を参照して説明されたので、ここでは詳細な説明は省略する。第2固定接点302は、銅等の導電体で形成され、第2接点基部32aと、第2接点基部32aから突起する2つの第2接点突起部32bとを有する。第2接点突起部32bのそれぞれは、第1脚部461及び第2脚部462の何れか一方と接触する。スイッチ用可動接点体4の押下部が押下されることに応じて、第1可動接点46〜第3可動接点48の頂部が下方に移動して第1可動接点46の頂部が第1接点突起部11aに接触すると、スイッチ54はオンする。スイッチ用可動接点体2の押下部が押下されなくなり、第1可動接点46〜第3可動接点48の頂部が上方に移動して第1可動接点46の頂部が第1接点突起部11aから離れると、スイッチ54はオフする。
【0096】
また、スイッチ用可動接点体1−1、1−2、1−3、2、3及び4は、押子15を有するが、実施形態に係る可動接点は、押子15を有さなくてもよい。また、スイッチ用可動接点体1−1、1−2、1−3、2、3及び4は、セパレータ及びセパレータと保持シートとを接着する粘着シートを有するが、実施形態に係る可動接点は、セパレータ及び粘着シートを有さなくてもよい。
【0097】
また、基板100において、第1接点突起部11aの高さと第2接点突起部の高さは同一であるが、実施形態に係るスイッチにおいて、押下によって可動接点の頂部と接触する第1接点突起部の高さは第2接点突起部の高さより低くてもよい。
【0098】
また、スイッチ用可動接点体1−1、1−2、1−3、2、3及び4では、保持部材12は、単一の部材で形成されるが、実施形態に係るスイッチ用可動接点体では、保持部材は、複数の部材で形成されてもよい。
それぞれが前記接点用貫通孔が形成された第1保持部材及び第2保持部材を含んでもよい。
【0099】
図23は、スイッチ用可動接点体の第2変形例の分解斜視図である。
【0100】
スイッチ用可動接点体5は、第1保持部材12a及び第2保持部材12bを保持部材12の代わりに有することがスイッチ用可動接点体1−1と相違する。第1保持部材12a及び第2保持部材12b以外のスイッチ用可動接点体5の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたスイッチ用可動接点体1−1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0101】
第1保持部材12a及び第2保持部材12bは、保持シート12と同様にポリイミド、ポリアミド、及びPET等の合成樹脂で形成された方形の保持部材である。第1保持部材12aは、第1接触用貫通孔121及び第2接触用貫通孔122が形成される。また、第2保持部材12bは、第3接触用貫通孔123及び第4接触用貫通孔124が形成される。第1保持部材12aの端面と第2保持部材12bの端面とを接触さえることで、保持部材12と同様に接点用貫通孔120が形成される。
【0102】
また、スイッチ51〜54は、リジッド基板である基板100に形成されるが、実施形態に係るスイッチは、フレキシブルプリント基板に形成されてもよい。
【0103】
図24(a)は変形例に係るスイッチの斜視図であり、
図24(b)は
図24(a)に示すフレキシブルプリント基板の斜視図である。
【0104】
スイッチ55は、スイッチ用可動接点体1−1と、粘着シート11と、フレキシブルプリント基板400とを有する。スイッチ用可動接点体1−1及び粘着シート11は、
図3等を参照して既に説明しているので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0105】
フレキシブルプリント基板400は、例えばポリイミドで形成されるベースフィルムであり、銅箔等の導電性金属で形成される第1電極401、第2電極402、第1端子403及び第2端子404が表面に形成される。また、フレキシブルプリント基板400は、第1固定接点101及び第2固定接点102が表面に形成される。
【0106】
第1電極401は、一端が第1固定接点101に接続され、他端が第1端子403に接続される。また、第2電極402は、一端が第2固定接点102に接続され、他端が第4端子204に接続される。
【0107】
なお、スイッチ55は、単一のスイッチとして形成されるが、実施形態に係るスイッチは、単一のフレキシブルプリント基板に形成された複数のスイッチを含んでもよい。