(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6896105
(24)【登録日】2021年6月10日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】都心における浸水深の測定のための縁石
(51)【国際特許分類】
E01C 11/22 20060101AFI20210621BHJP
G01F 23/00 20060101ALI20210621BHJP
【FI】
E01C11/22 B
G01F23/00 D
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-561260(P2019-561260)
(86)(22)【出願日】2018年11月7日
(65)【公表番号】特表2021-509454(P2021-509454A)
(43)【公表日】2021年3月25日
(86)【国際出願番号】KR2018013462
(87)【国際公開番号】WO2020096082
(87)【国際公開日】20200514
【審査請求日】2019年11月21日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0135293
(32)【優先日】2018年11月6日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519391907
【氏名又は名称】リパブリック オブ コリア(ナショナル ディザスター マネジメント リサーチ インスティチュート)
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リ,ハン スン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,ジェ スン
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ジェ ウン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,チャン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】カン,ホ ソン
(72)【発明者】
【氏名】ベ,チャン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ジョン グン
【審査官】
彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】
韓国特許第2010−1775016(KR,B1)
【文献】
韓国特許第2010−1178843(KR,B1)
【文献】
韓国特許第2010−1202841(KR,B1)
【文献】
韓国特許第2010−1673768(KR,B1)
【文献】
韓国特許第2010−1092093(KR,B1)
【文献】
特開2002−138426(JP,A)
【文献】
特開2002−069913(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 11/22
G01F 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
隔壁(21)により区分され、上部と下部、および前面の一側が開放されて互いに連通される第1空間(22)および上部が開放される第2空間(23)を有し、前記第1空間(22)および前記第2空間(23)は前記隔壁(21)により区分される本体(20)と、
前記本体(20)の前記第1空間(22)に設けられており、前記第1空間(22)の開放された下部と前面の一側を介して流入される氾濫水の水位を測定するための水位計(30)と、
前記本体(20)の前記第2空間(23)に設けられ、前記水位計(30)で測定された氾濫水の水位を格納し、それを外部のサーバーに伝送するための制御部(40)と、
前記本体(20)の前記第2空間(23)に設けられ、前記制御部(40)と前記水位計(30)に電源を供給するための電源部(50)と、
前記本体(20)の前記第1空間(22)と前記第2空間(23)を覆うように構成される蓋(60)を含むことを特徴とする都心における浸水深の測定のための縁石。
【請求項2】
前記水位計(30)は、
氾濫水が接触して氾濫水の水位を測定するための氾濫水接触式水位計(31)と、
氾濫水の増減による内部の空気圧を測定するための空気接触式水位計(32)を含むことを特徴とする請求項1に記載の都心における浸水深の測定のための縁石。
【請求項3】
前記空気接触式水位計(32)は、
前記第1空間(22)の開放された上部に対応するサイズに形成される固定板(33)と、
前記固定板(33)の下部に結合され、外周面上にねじ山(341)が形成された結合具(34)と、
内部空間(351)を有し、上下が貫通する円筒状からなり、前記結合具(34)と螺子結合される円筒管(35)と、
前記結合具(34)の下部に結合され、前記円筒管(35)の前記内部空間(351)の空気圧を測定するための圧力センサ(36)と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の都心における浸水深の測定のための縁石。
【請求項4】
前記空気接触式水位計(32)は、前記結合具(34)の外周面上に形成された前記ねじ山(341)の下端部に形成され、前記結合具(34)が前記円筒管(35)との螺子結合時における前記結合具(34)と前記円筒管(35)との間の気密を保持するためのOリング(37)を含むことを特徴とする請求項3に記載の都心における浸水深の測定のための縁石。
【請求項5】
前記空気接触式水位計(32)の前記円筒管(35)の下端部は、前記本体(20)の前記第1空間(22)の開放された下部から上方向に離隔するように形成されることを特徴とする請求項3に記載の都心における浸水深の測定のための縁石。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、都心における浸水深の測定のための縁石に関するものである。より具体的には、道路の境界石を成す縁石が、浸水深を測定可能であるように構成することで、別の構造物を追加設置しなくても都心における浸水深を測定できるようになる、都心における浸水深の測定のための縁石に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化現象に起因する異常気象により発生する災害は、益々予測困難となっており、その被害も急増している。また、道路網の発達により、地域間の移動時間が短縮し、接近性が向上しているが、道路網の浸水、火事や車両衝突などのような事故の発生頻度および被害規模は急増している。
【0003】
特に、災害および事故は、災害および事故の発生による一次被害だけでなく、後に発生し得る二次被害がさらに深刻な状況をもたらすため、災害および事故が発生した地域へ接近中の人々が、該災害および事故の発生に関する情報を直ちに把握し、迅速に対処することで、被害の拡散を予め防止できる災害防止システムが求められている。
【0004】
一般に、梅雨期のように多量の雨が降る時期には、浸水被害を受ける地域が発生する。特に、低地帯では、常習的な浸水被害を受けることになるが、車両が通る道路も同様に、河川の氾濫や逆流などによって常習的に浸水する地域が多数ある。
【0005】
ところが、最近の梅雨期における降雨の傾向をみると、雨が長時間にわたって持続的に多く降るのではなく、短時間に突発的に激しく降るゲリラ豪雨が多くなっている。かかる暴雨の傾向は、特に、低地帯の道路で多くの車両の浸水被害をもたらしている。
【0006】
例えば、このような突発的な暴雨の状態で、安全要員が道路を遮断する前に低地帯の道路に進入してしまった車両は、道路の中間に孤立して浸水被害に受ける事例が発生している。
【0007】
すなわち、ゲリラ豪雨により、安全要員が危険を感知して車両の進入を阻止する前に既に道路が浸水し始める場合が多く、先に進入してしまった車両は、道路の間から脱出できず浸水被害をそのまま受ける場合が発生する。これは、車両だけでなく、運転者の生命も危険となり得る。したがって、道路の浸水状況に対して、より迅速に対処できる防災システムが求められている。
【0008】
道路の浸水状況を確認するための技術としては、多様に提案されているが、韓国特許登録第10−1092093号(2011年12月2日登録、浸水検知装置およびそれを備えた街灯)公報には、
図1に示したように、雨滴検知センサ、降雨量測定センサ、および超音波水位センサを相互有機的に連動させて道路の浸水状態を検知することで、使用電力の効率性および浸水検知の正確性を高め、且つ道路の浸水状況をリアルタイムでモニタリングするようにした街灯が開示されている。
【0009】
しかしながら、上述の従来技術は、街灯の形で浸水検知装置が構成されているため、独立した構造物を構築しなければならず、そのため、施工の不便および施工コストが増加してしまう。また、道路の地形、特に、道路の高度による正確な浸水状態を把握することができないため、信頼性が低下するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国登録特許第10−1092093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明は、上記のような従来の問題を改善するために提案されたものであって、道路の境界石を成す縁石が、浸水深を測定可能であるように構成することで、別の構造物を追加設置しなくても都心における浸水深を測定できるようにする、新しい形態の、都心における浸水深の測定のための縁石を提供を解決しようとする課題とする。
【0012】
特に、本発明は、本体の第1空間に空気接触式水位計を設け、円筒管の内部空気圧を用いて浸水深、すなわち、氾濫水の水位を測定するようにすることで、圧力センサが氾濫水と接触しないため、圧力センサの腐食を防止し、メンテナンスコストを低減することができる新しい形態の、都心における浸水深の測定のための縁石を提供することを解決しようとする課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した目的を達成するために、本発明は、隔壁21により区分され、上部と下部、および前面の一側が開放されて互いに連通される第1空間22および上部が開放される第2空間23を有し、前記第1空間22および第2空間23は前記隔壁21により区分される本体20と、前記本体20の第1空間22に設けられており、前記第1空間22の開放された下部と前面の一側を介して流入される氾濫水の水位を測定するための水位計30と、前記本体20の第2空間23に設けられ、前記水位計30で測定された氾濫水の水位を格納し、それを外部のサーバーに伝送するための制御部40と、前記本体20の第2空間23に設けられ、前記制御部40と前記空気接触式水位計32に電源を供給するための電源部50と、前記本体20の第1空間22と第2空間23を覆うように構成される蓋60を含むことを特徴とする都心における浸水深の測定のための縁石を提供する。
【0014】
このような本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石において、前記水位計30は、氾濫水が接触して氾濫水の水位を測定するための氾濫水接触式水位計31と、氾濫水の増減による内部の空気圧を測定するための空気接触式水位計32を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石において、前記空気接触式水位計32は、前記第1空間22の開放された上部に対応するサイズに形成される固定板33と、前記固定板33の下部に結合され、外周面上にねじ山341が形成された結合具34と、前記内部空間351を有し、上下が貫通する円筒状からなり、前記結合具34と螺子結合される円筒管35と、前記結合具34の下部に結合され、前記円筒管35の内部空間351の空気圧を測定するための圧力センサ36を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石において、前記空気接触式水位計32は、前記結合具34の外周面上に形成されたねじ山341の下端部に形成され、前記結合具34が前記円筒管35との螺子結合時における前記結合具34と前記円筒管35との間の気密を保持するためのOリング37を含むことを特徴とする。
【0017】
このような本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石において、前記空気接触式水位計32の円筒管35の下端部は、前記本体20の第1空間22の開放された下部から上方向に離隔するように形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石による、道路の境界石を成す縁石を、浸水深が測定可能であるように構成することで、別の構造物を追加設置しなくても都心における浸水深を測定できるようにする効果がある。
【0019】
特に、本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石による、本体の第1空間に空気接触式水位計を設け、円筒管の内部空気圧を用いて浸水深、すなわち、氾濫水の水位を測定するようにすることで、圧力センサが氾濫水と接触されないため、圧力センサの腐食を防止し、メンテナンスコストを低減することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】従来技術に係る浸水検知装置を説明するための図である。
【
図2】本発明の好ましい実施形態に係る都心における浸水深の測定のための縁石の斜視図である。
【
図3】本発明の好ましい実施形態に係る都心における浸水深の測定のための縁石の分離斜視図である。
【
図4】本発明の好ましい実施形態に係る都心における浸水深の測定のための縁石の断面図である。
【
図5】本発明の好ましい実施形態に係る都心における浸水深の測定のための縁石において、空気接触式水位計を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明し、
図2から
図5において、同一の機能を果たす構成要素に対しては、同一の参照番号を付す。一方、図面の図示及び詳細な説明において本発明の技術的特徴と直接的に関連しない要素の具体的な技術的構成及び作用についての詳細な説明及び図示は省略し、本発明と関連する技術的構成のみを簡略に図示及び説明した。
【0022】
図2から
図5を参照すると、本発明の好ましい実施形態に係る都心における浸水深の測定のための縁石10は、本体20と、水位計30と、制御部40と、電源部50と、蓋60を含む。
【0023】
本体20は、道路の境界線を構成する縁石の一部構成要素であって、全構成要素が設けられる。
【0024】
本体20は、直方体箱状に形成されて、内部が隔壁21により第1空間22と第2空間23に区分され、隔壁21には、第1空間22と第2空間23と連通する連通孔24が形成される。
【0025】
第1空間22は、上部と下部が開放され、且つ前面の一側が開放されており、開放された上部、下部、および前面の一側は互いに連通される。第2空間23は、上部が開放される。
【0026】
水位計30は、本体20の第1空間22に設けられており、前記第1空間22の開放された下部と前面の一側を介して流入される氾濫水の水位を測定するためのものである。水位計30は、氾濫水が接触して氾濫水の水位を測定するための氾濫水接触式水位計31と、氾濫水の増減による内部の空気圧を測定するための空気接触式水位計32を含む。
【0027】
氾濫水接触式水位計31は、本体20の第1空間22の一側に設けられ、本体20の下部から上昇する氾濫水の水位を測定する。
【0028】
空気接触式水位計32は、本体20の前記第1空間22の開放された下部と前面の一側を介して流入される氾濫水の水位の増減による内部の空気圧を測定するためのものであって、第1空間22の開放された上部に対応するサイズに形成される固定板33と、固定板33の下部に結合され、外周面上にねじ山341が形成された結合具34と、内部空間351を有し、上下が貫通する円筒状からなり、結合具34と螺子結合される円筒管35と、結合具34の下部に結合され、円筒管35の内部空間351の空気圧を測定するための圧力センサ36を含む。この際、円筒管35の下端部は、本体20の第1空間22の開放された下部から上方向に離隔するように形成される。これは、本体20の開放された前面の一側を介して氾濫水が容易に流入されるようにするためである。
【0029】
一方、固定板33には、圧力センサ36と電源部50との連結のための電線またはケーブル100が挿入される挿入孔331が形成される。電線またはケーブル100は、一端が電源部50と連結され、他端は圧力センサ36と連結されるが、この際、本体20の隔壁21の連通孔24を通過して固定板33の挿入孔331を介して圧力センサ36と電源部50に互いに連結される。
【0030】
そして、固定板33は、本体20の第1空間22の開放された上部に、着脱が容易であるように把手38が形成される。
【0031】
このような構成を有する空気接触式水位計32は、氾濫水が円筒管35の下部を介して流入すると、円筒管35の内部空気圧が増加することとなり、これを測定して制御部40に伝送する。
【0032】
上述のように氾濫水接触式水位計31で測定した氾濫水の水位と、空気接触式水位計32で測定した氾濫水の水位を相互検証することで、浸水深測定の信頼度を高めることができる。
【0033】
一方、空気接触式水位計32は、結合具34の外周面上に形成されたねじ山341の下端部に形成され、前記結合具34が前記円筒管35との螺子結合時における前記結合具34と記円筒管35との間の気密を保持するためのOリング37を含む。
【0034】
制御部40は、本体20の第2空間23に設けられ、水位計30で測定された氾濫水の水位を格納し、それを外部のサーバー(不図示)に伝送する役割をする。そして、空気接触式水位計32で測定された円筒管35の内部空気圧を受信し、それを浸水深に変換して、氾濫水接触式水位計31で測定された氾濫水の水位を比較検証する。
【0035】
電源部50は、本体20の第2空間23に設けられ、制御部40と空気接触式水位計32に電源を供給するためのものであって、太陽電池モジュール51と電池52を含む太陽光電源部または別の電源装置で構成されることができる。本発明の好ましい実施形態では太陽光電源部で構成されており、太陽光電源部は、第2空間23の開放された上部を覆うように形成される太陽電池モジュール51と、太陽電池モジュール51により蓄積されたエネルギーを蓄積し、貯蔵する電池52を含む。ここで、太陽光電源部は、通常の太陽光を蓄積する構成を適用したものであって、その詳細な説明は省略する。
【0036】
蓋60は、前記本体20の第1空間22と第2空間23を覆うように構成されるものであって、第1空間22と第2空間23の上部を介して水が流入しないようにする。
【0037】
一方、蓋60は透明な材質からなり、第1空間22と第2空間23を覆うように構成される。これは、電源部50が太陽光電源部で構成される場合、太陽電池モジュール51が太陽光を受けるようにするためである。
【0038】
以上のように、本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石による、道路の境界石を成す縁石を、浸水深が測定可能であるように構成することで、別の構造物を追加設置しなくても都心における浸水深を測定できるようにする効果がある。
【0039】
特に、本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石による、本体の第1空間に空気接触式水位計を設け、円筒管の内部空気圧を用いて浸水深、すなわち、氾濫水の水位を測定するようにすることで、圧力センサが氾濫水と接触されないため、圧力センサの腐食を防止し、メンテナンスコストを低減することができる効果がある。
【0040】
以上、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態に係る都心における浸水深の測定のための縁石について説明したが、これは単なる例示に過ぎず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内において種々の変形及び変更が可能であるということはこの分野における通常の技術者にとって自明である。
【0041】
上述した目的を達成するため本発明の特徴による、隔壁21により区分され、上部と下部、および前面の一側が開放されて互いに連通される第1空間22および上部が開放される第2空間23を有し、前記第1空間22および第2空間23は前記隔壁21により区分される本体20と、前記本体20の第1空間22に設けられており、前記第1空間22の開放された下部と前面の一側を介して流入される氾濫水の水位を測定するための水位計30と、前記本体20の第2空間23に設けられ、前記水位計30で測定された氾濫水の水位を格納し、それを外部のサーバーに伝送するための制御部40と、前記本体20の第2空間23に設けられ、前記制御部40と前記空気接触式水位計32に電源を供給するための電源部50と、前記本体20の第1空間22と第2空間23を覆うように構成される蓋60を含むことを発明の実施のための形態とする。
【0042】
このような本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石において、前記水位計30は、氾濫水が接触して氾濫水の水位を測定するための氾濫水接触式水位計31と、氾濫水の増減による内部の空気圧を測定するための空気接触式水位計32を含むことを発明の実施のための形態とする。
【0043】
また、本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石において、前記空気接触式水位計32は、前記第1空間22の開放された上部に対応するサイズに形成される固定板33と、前記固定板33の下部に結合され、外周面上にねじ山341が形成された結合具34と、前記内部空間351を有し、上下が貫通する円筒状からなり、前記結合具34と螺子結合される円筒管35と、前記結合具34の下部に結合され、前記円筒管35の内部空間351の空気圧を測定するための圧力センサ36を含むことを発明の実施のための形態とする。
【0044】
また、本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石において、前記空気接触式水位計32は、前記結合具34の外周面上に形成されたねじ山341の下端部に形成され、前記結合具34が前記円筒管35との螺子結合時における前記結合具34と前記円筒管35との間の気密を保持するためのOリング37を含むことを発明の実施のための形態とする。
【0045】
このような本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石において、前記空気接触式水位計32の円筒管35の下端部は、前記本体20の第1空間22の開放された下部から上方向に離隔するように形成されることを発明の実施のための形態とする。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上のように本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石による、道路の境界石を成す縁石を、浸水深が測定可能であるように構成することで、別の構造物を追加設置しなくても都心における浸水深を測定できるようにする効果がある。
【0047】
特に、本発明に係る都心における浸水深の測定のための縁石による、本体の第1空間に空気接触式水位計を設け、円筒管の内部空気圧を用いて浸水深、すなわち、氾濫水の水位を測定するようにすることで、圧力センサが氾濫水と接触されないため、圧力センサの腐食を防止し、メンテナンスコストを低減することができる効果があるという点から産業上広く利用されると期待される。
【符号の説明】
【0048】
10:都心における浸水深の測定のための縁石
20:本体
21:隔壁
22:第1空間
23:第2空間
30:水位計
31:氾濫水接触式水位計
32:空気接触式水位計
33:固定板
34:結合具
35:円筒管
36:圧力センサ
37:Oリング
40:制御部
50:電源部
60:蓋