特許第6896228号(P6896228)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6896228タイヤ用のコードプライの接合装置および接合方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6896228
(24)【登録日】2021年6月11日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】タイヤ用のコードプライの接合装置および接合方法
(51)【国際特許分類】
   B29D 30/38 20060101AFI20210621BHJP
【FI】
   B29D30/38
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-180515(P2017-180515)
(22)【出願日】2017年9月20日
(65)【公開番号】特開2019-55512(P2019-55512A)
(43)【公開日】2019年4月11日
【審査請求日】2020年7月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078813
【弁理士】
【氏名又は名称】上代 哲司
(74)【代理人】
【識別番号】100094477
【弁理士】
【氏名又は名称】神野 直美
(74)【代理人】
【識別番号】100099933
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 敏
(72)【発明者】
【氏名】大西 慶
(72)【発明者】
【氏名】内田 弘志
【審査官】 松岡 美和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−111082(JP,A)
【文献】 特開昭52−107078(JP,A)
【文献】 特開2000−141510(JP,A)
【文献】 特開2006−142828(JP,A)
【文献】 特開昭59−011236(JP,A)
【文献】 特開昭62−187020(JP,A)
【文献】 仏国特許出願公開第2620073(FR,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29D 30/38
B29C 65/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に第1加圧部材を下方に第1受圧部材を相対向して設けた第1加圧手段と、上方に第2加圧部材を下方に第2受圧部材を相対向して設けた第2加圧手段とが、相対向するように備えられていると共に、前記第1加圧部材と前記第2加圧部材、および前記第1受圧部材と前記第2受圧部材に、互いに噛み合わせ可能な噛み合わせ爪部が、それぞれ相対向して設けられているタイヤ用のコードプライの接合装置であって、
前記第1加圧部材に、コードプライの載置面に対して垂直方向に上下移動が可能なコード端押さえ部材が設置されており、
第1コードプライの尾端を前記第1コードプライの搬送位置よりも高い位置まで上昇させた前記第2受圧部材の側面に当接させることにより前記第1コードプライを位置決めする第1コードプライ位置決め機構と、
前記コード端押さえ部材が下降して、前記コード端押さえ部材の底面が、位置決めされた前記第1コードプライを前記第1受圧部材の上面に押圧し固定する第1コードプライ固定機構と、
第2コードプライの先端を第1コードプライを押圧している前記コード端押さえ部材の側面に当接させることにより前記第2コードプライを位置決めする第2コードプライ位置決め機構とが備えられており、
前記第1加圧手段は、前記コード端押さえ部材の底面が第1コードプライを押圧した状態で、前記第1加圧部材が下降して前記第1受圧部材上面に載置された第1コードプライの尾端部に押圧力を加えるように構成され、
前記第2加圧手段は、前記第2加圧部材が下降して、前記第2受圧部材上面に載置された第2コードプライの先端部に押圧力を加えるように構成されており、
前記第1加圧手段および前記第2加圧手段によって押圧力をかけた状態で、前記第1加圧手段と前記第2加圧手段が互いに接近することにより、前記第1コードプライの尾端部と前記第2コードプライの先端部との重ね合わせ部にせん断力が加えられるように構成されていることを特徴とするタイヤ用のコードプライの接合装置。
【請求項2】
前記コード端押さえ部材が、コードプライの幅方向に等間隔で爪部の凹部の間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置。
【請求項3】
前記コード端押さえ部材が、ピン棒であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置。
【請求項4】
前記第2コードプライ位置決め機構がコードプライの流れ方向に平行移動することにより、前記第1コードプライの尾端部と前記第2コードプライの先端部とのオーバーラップ量を調整するオーバーラップ量調整機構が備えられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置。
【請求項5】
前記噛み合わせ爪部の噛み合わせが、前記第1加圧手段の前記第2加圧手段側への接近により行われるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置。
【請求項6】
前記第1加圧部材の下降、前記コード端押さえ部材の上下移動、および前記第2受圧部材の上昇が、シリンダーの伸縮または付勢バネにより行われるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置。
【請求項7】
前記第1加圧部材、前記第2加圧部材、前記第1受圧部材、および前記第2受圧部材に設けられた各噛み合わせ爪部の内、1つ以上の噛み合わせ爪部のコードプライとの当接面に、ローレット加工が施されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置を用いて行うタイヤ用のコードプライの接合方法であって、
前記第1加圧部材と前記第2加圧部材の間、前記第1受圧部材と前記第2受圧部材の間、前記第1加圧部材と前記第1受圧部材の間、前記第2加圧部材と前記第2受圧部材の間のそれぞれを開放する部材開放工程、
開放された前記第1加圧部材と前記第1受圧部材の間の隙間に、前記第1加圧手段側から逆走させてきた前記第1コードプライの尾端側を挿入する第1コードプライ挿入工程、
挿入された前記第1コードプライの尾端を、前記第1コードプライの搬送位置よりも高い位置まで上昇させた前記第2受圧部材の側面に当接させて、前記第1コードプライの尾端を位置決めする第1コードプライ位置決め工程、
尾端が位置決めされた前記第1コードプライを前記第1受圧部材上面に載置する第1コードプライ載置工程、
コードプライの載置面に対して垂直方向に設置された上下移動が可能な前記コード端押さえ部材が下降して、前記コード端押さえ部材の底面が前記位置決めされた第1コードプライを前記第1受圧部材の上面に押圧し固定する第1コードプライ固定工程、
開放された前記第2加圧部材と前記第2受圧部材の間の隙間に、前記第2加圧手段側から搬送してきた前記第2コードプライの先端側を挿入する第2コードプライ挿入工程、
挿入された前記第2コードプライの先端を、第1コードプライを押圧している前記コード端押さえ部材の側面に当接させて、前記第2コードプライの先端を位置決めする第2コードプライ位置決め工程、
先端が位置決めされた前記第2コードプライを前記第2受圧部材上面に載置する第2コードプライ載置工程、
前記第1加圧部材を下降させて前記コード端押さえ部材の底面が第1コードプライを押圧した状態で、前記第1受圧部材との間で前記第1コードプライに押圧力を加えると共に、前記第2加圧部材を下降させて前記第2受圧部材との間で前記第2コードプライに押圧力を加えるコードプライ押圧工程、
前記コードプライ押圧工程により押圧力を加えた状態で、前記第1加圧手段と前記第2加圧手段を前記噛み合わせ爪部を噛み合わせるように互いに接近させて、前記第1コードプライの尾端部と前記第2コードプライの先端部との重ね合わせ部にせん断力を加えるせん断力付与工程を有することを特徴とするタイヤ用のコードプライの接合方法。
【請求項9】
前記重ね合わせ部における前記第1コードプライの尾端部と前記第2コードプライの先端部とのオーバーラップ量を、0.5〜10.0mmとすることを特徴とする請求項8に記載のタイヤ用のコードプライの接合方法。
【請求項10】
前記第1コードプライの尾端部と、前記第2コードプライの先端部とを加熱しながら接合することを特徴とする請求項8または請求項9に記載のタイヤ用のコードプライの接合方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ用のコードプライの接合装置および接合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コードが平行に配列されたコード配列体が未加硫ゴムにより被覆されたコードプライは平板状の形状を有しており、2つのコードプライの各側縁部同士、具体的には、先行するコードプライの尾端部と後続するコードプライの先端部とを重ね合わせて接合(ジョイント)することを繰り返すことにより長尺化されて、タイヤのカーカスプライ等として使用されている。
【0003】
近年、ジョイント部とそれ以外の部分との間に生じる剛性差を小さくして高性能のタイヤを提供するという観点から、オーバーラップ量(重ね合わせ量)をできるだけ小さくして精度高く接合することが提案されている(例えば、特許文献1、2など)。
【0004】
図10図14は、従来のタイヤ用のコードプライの接合方法を説明する図である。接合装置は、上方に第1加圧部材7を下方に第1受圧部材4を相対向して設けた第1加圧手段と、上方に第2加圧部材6を下方に第2受圧部材3を相対向して設けた第2加圧手段とを、相対向するように備えている。
【0005】
最初に、図10に示すように、先にジョイントされて接合装置から送り出された第1コードプライ1を、所定の長さだけ送り出した後、接合装置に向けて送り戻す。並行して、コードプライ尾端ストッパー11を第2加圧部材6の後方から所定の位置まで下降させる。送り戻されてきた第1コードプライ1の尾端がコードプライ尾端ストッパー11に当接することにより、第1コードプライ1の尾端が位置決めされる。
【0006】
位置決めが完了すると、図11に示すように、コードプライ尾端ストッパー11を上昇させて、元の待機位置まで戻す。
【0007】
その後、図12に示すように、後続する第2コードプライ2の先端を第1受圧部材4に当接するまで送り込む。これにより、第2コードプライ2の先端が位置決めされる。
【0008】
次に、図13に示すように、第1加圧部材7が第1受圧部材4に、第2加圧部材6が第2受圧部材3に対向するように、下降させる。これにより、第1コードプライ1の尾端と第2コードプライ2の先端とのオーバーラップ部が圧着されてジョイントされる。
【0009】
その後、図14に示すように、第1加圧部材と第2加圧部材、第1受圧部材と第2受圧部材を接近させて噛み合わせることにより、ジョイント部にせん断力が加わってコードプライのジョイント作業が終了する。
【0010】
この過程を繰り返すことにより、長尺化されたコードプライを製造することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許4616383号公報
【特許文献2】特開2015―217683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記の方法の場合、第1コードプライ1がコードプライ尾端ストッパー11に当接すると、突き合わせた勢いで、図10に示すように、第1コードプライ1には若干波打ち現象が生じる。そして、第2コードプライ2の先端を送り込むために、コードプライ尾端ストッパー11を上昇させると、第1コードプライ1の尾端に対する押えがなくなるため、波打っていた第1コードプライ1が尾端方向に伸びて、第1コードプライ1の尾端位置にズレが生じることがある。
【0013】
このようなズレが生じると、ジョイント時、第1コードプライ1と第2コードプライ2のオーバーラップ量が目標より大きくなると共に、オーバーラップ量のばらつきが生じて、精度高いジョイントを行うことができない。
【0014】
また、コードプライの先端および尾端の位置を合わせる方法としては、搬送される各コードプライの停止位置を制御する方法もあるが、この方法は高い精度が求められるため、ジョイントのサイクルを悪化させる恐れがある。
【0015】
そこで、本発明は、コードプライの接合において、ジョイントサイクルの悪化を招くことなく、オーバーラップ量をより精度高く制御して接合することが可能なタイヤ用のコードプライの接合技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明者は、鋭意検討を行い、以下に記載する発明により上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0017】
請求項1に記載の発明は、
上方に第1加圧部材を下方に第1受圧部材を相対向して設けた第1加圧手段と、上方に第2加圧部材を下方に第2受圧部材を相対向して設けた第2加圧手段とが、相対向するように備えられていると共に、前記第1加圧部材と前記第2加圧部材、および前記第1受圧部材と前記第2受圧部材に、互いに噛み合わせ可能な噛み合わせ爪部が、それぞれ相対向して設けられているタイヤ用のコードプライの接合装置であって、
前記第1加圧部材に、コードプライの載置面に対して垂直方向に上下移動が可能なコード端押さえ部材が設置されており、
第1コードプライの尾端を前記第1コードプライの搬送位置よりも高い位置まで上昇させた前記第2受圧部材の側面に当接させることにより前記第1コードプライを位置決めする第1コードプライ位置決め機構と、
前記コード端押さえ部材が下降して、前記コード端押さえ部材の底面が、位置決めされた前記第1コードプライを前記第1受圧部材の上面に押圧し固定する第1コードプライ固定機構と、
第2コードプライの先端を第1コードプライを押圧している前記コード端押さえ部材の側面に当接させることにより前記第2コードプライを位置決めする第2コードプライ位置決め機構とが備えられており、
前記第1加圧手段は、前記コード端押さえ部材の底面が第1コードプライを押圧した状態で、前記第1加圧部材が下降して前記第1受圧部材上面に載置された第1コードプライの尾端部に押圧力を加えるように構成され、
前記第2加圧手段は、前記第2加圧部材が下降して、前記第2受圧部材上面に載置された第2コードプライの先端部に押圧力を加えるように構成されており、
前記第1加圧手段および前記第2加圧手段によって押圧力をかけた状態で、前記第1加圧手段と前記第2加圧手段が互いに接近することにより、前記第1コードプライの尾端部と前記第2コードプライの先端部との重ね合わせ部にせん断力が加えられるように構成されていることを特徴とするタイヤ用のコードプライの接合装置である。
【0018】
請求項2に記載の発明は、
前記コード端押さえ部材が、コードプライの幅方向に等間隔で爪部の凹部の間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置である。
【0019】
請求項3に記載の発明は、
前記コード端押さえ部材が、ピン棒であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置である。
【0020】
請求項4に記載の発明は、
前記第2コードプライ位置決め機構がコードプライの流れ方向に平行移動することにより、前記第1コードプライの尾端部と前記第2コードプライの先端部とのオーバーラップ量を調整するオーバーラップ量調整機構が備えられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置である。
【0021】
請求項5に記載の発明は、
前記噛み合わせ爪部の噛み合わせが、前記第1加圧手段の前記第2加圧手段側への接近により行われるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置である。
【0022】
請求項6に記載の発明は、
前記第1加圧部材の下降、前記コード端押さえ部材の上下移動、および前記第2受圧部材の上昇が、シリンダーの伸縮または付勢バネにより行われるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置である。
【0023】
請求項7に記載の発明は、
前記第1加圧部材、前記第2加圧部材、前記第1受圧部材、および前記第2受圧部材に設けられた各噛み合わせ爪部の内、1つ以上の噛み合わせ爪部のコードプライとの当接面に、ローレット加工が施されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置である。
【0024】
請求項8に記載の発明は、
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のタイヤ用のコードプライの接合装置を用いて行うタイヤ用のコードプライの接合方法であって、
前記第1加圧部材と前記第2加圧部材の間、前記第1受圧部材と前記第2受圧部材の間、前記第1加圧部材と前記第1受圧部材の間、前記第2加圧部材と前記第2受圧部材の間のそれぞれを開放する部材開放工程、
開放された前記第1加圧部材と前記第1受圧部材の間の隙間に、前記第1加圧手段側から逆走させてきた前記第1コードプライの尾端側を挿入する第1コードプライ挿入工程、
挿入された前記第1コードプライの尾端を、前記第1コードプライの搬送位置よりも高い位置まで上昇させた前記第2受圧部材の側面に当接させて、前記第1コードプライの尾端を位置決めする第1コードプライ位置決め工程、
尾端が位置決めされた前記第1コードプライを前記第1受圧部材上面に載置する第1コードプライ載置工程、
コードプライの載置面に対して垂直方向に設置された上下移動が可能な前記コード端押さえ部材が下降して、前記コード端押さえ部材の底面が前記位置決めされた第1コードプライを前記第1受圧部材の上面に押圧し固定する第1コードプライ固定工程、
開放された前記第2加圧部材と前記第2受圧部材の間の隙間に、前記第2加圧手段側から搬送してきた前記第2コードプライの先端側を挿入する第2コードプライ挿入工程、
挿入された前記第2コードプライの先端を、第1コードプライを押圧している前記コード端押さえ部材の側面に当接させて、前記第2コードプライの先端を位置決めする第2コードプライ位置決め工程、
先端が位置決めされた前記第2コードプライを前記第2受圧部材上面に載置する第2コードプライ載置工程、
前記第1加圧部材を下降させて前記コード端押さえ部材の底面が第1コードプライを押圧した状態で、前記第1受圧部材との間で前記第1コードプライに押圧力を加えると共に、前記第2加圧部材を下降させて前記第2受圧部材との間で前記第2コードプライに押圧力を加えるコードプライ押圧工程、
前記コードプライ押圧工程により押圧力を加えた状態で、前記第1加圧手段と前記第2加圧手段を前記噛み合わせ爪部を噛み合わせるように互いに接近させて、前記第1コードプライの尾端部と前記第2コードプライの先端部との重ね合わせ部にせん断力を加えるせん断力付与工程を有することを特徴とするタイヤ用のコードプライの接合方法である。
【0025】
請求項9に記載の発明は、
前記重ね合わせ部における前記第1コードプライの尾端部と前記第2コードプライの先端部とのオーバーラップ量を、0.5〜10.0mmとすることを特徴とする請求項8に記載のタイヤ用のコードプライの接合方法である。
【0026】
請求項10に記載の発明は、
前記第1コードプライの尾端部と、前記第2コードプライの先端部とを加熱しながら接合することを特徴とする請求項8または請求項9に記載のタイヤ用のコードプライの接合方法である。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、コードプライの接合において、ジョイントサイクルの悪化を招くことなく、オーバーラップ量をより精度高く制御して接合することが可能なタイヤ用のコードプライの接合技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施の形態に係るタイヤ用のコードプライの接合方法を説明する正面図である。
図2】本発明の一実施の形態に係るタイヤ用のコードプライの接合方法を説明する正面図である。
図3】本発明の一実施の形態に係るタイヤ用のコードプライの接合方法を説明する正面図である。
図4】本発明の一実施の形態に係るタイヤ用のコードプライの接合方法を説明する正面図である。
図5】本発明の一実施の形態に係るタイヤ用のコードプライの接合方法を説明する(a)正面図および(b)平面図である。
図6】本発明の一実施の形態に係るタイヤ用のコードプライの接合方法を説明する(a)正面図および(b)平面図である。
図7】(a)は第1加圧部材の爪の間にあるピン棒を示す側面図であり、(b)は、接合装置における爪が並んでいる様子を示す平面図である。
図8】本発明に係るタイヤ用のコードプライの接合方法を用いてコードプライを接合した場合のコードプライのオーバーラップ量の分布を示すグラフである。
図9】従来のタイヤ用のコードプライの接合方法を用いてコードプライを接合した場合のコードプライのオーバーラップ量の分布を示すグラフである。
図10】従来のタイヤ用コードプライの接合方法を説明する図である。
図11】従来のタイヤ用コードプライの接合方法を説明する図である。
図12】従来のタイヤ用コードプライの接合方法を説明する図である。
図13】従来のタイヤ用コードプライの接合方法を説明する図である。
図14】従来のタイヤ用コードプライの接合方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、実施の形態に基づき、図面を参照しながら、本発明を具体的に説明する。
【0030】
1.タイヤ用のコードプライの接合装置
図1図6は、本実施の形態に係るタイヤ用のコードプライの接合装置を用いて行うタイヤ用のコードプライの接合方法を説明する図であり、図1から図6へと工程が進んでいくことを示している。なお、図1図4および図5(a)、図6(a)は正面図であり、図5(b)および図6(b)は平面図である。そして、図1図6において、1は第1コードプライ、2は第2コードプライ、3は第2受圧部材、4は第1受圧部材、6は第2加圧部材、7は第1加圧部材、8は噛み合わせ爪部、9はピン棒である。
【0031】
図1図6に示すように、本実施の形態に係るタイヤ用のコードプライの接合装置は、上方に第1加圧部材7を下方に第1受圧部材4を相対向して設けた第1加圧手段と、上方に第2加圧部材6を下方に第2受圧部材3を相対向して設けた第2加圧手段とが、相対向するように備えられていると共に、第1加圧部材7と第2加圧部材6、および第1受圧部材4と第2受圧部材3に、互いに噛み合わせ可能な噛み合わせ爪部8が、図5(b)および図6(b)に示すように、それぞれ相対向して設けられている点においては従来のタイヤ用のコードプライの接合装置と同様である。
【0032】
しかし、本実施の形態に係るタイヤ用のコードプライの接合装置は、特に従来のコードプライ尾端ストッパーに替えて、第1加圧部材7に設置されてコードプライに対して垂直方向に上下移動が可能なコード端押さえ部材としてのピン棒9を備えている点が大きく異なる。
【0033】
また、第1コードプライ1の尾端を第1コードプライ1の搬送位置よりも高い位置まで上昇させた第2受圧部材3の側面に当接させることにより第1コードプライ1を位置決めする第1コードプライ位置決め機構と、ピン棒9が下降してピン棒9の底面によって位置決めされた第1コードプライ1を第1受圧部材4の上面に押圧し固定する第1コードプライ固定機構と、第2コードプライ2の先端を第1コードプライ1を押圧しているピン棒9の側面に当接させることにより第2コードプライ2を位置決めする第2コードプライ位置決め機構とが備えられている点において、従来のタイヤ用のコードプライの接合装置と異なっている。
【0034】
そして、本実施の形態において、第1加圧手段は、ピン棒9が第1コードプライ1を押圧しながら、第1加圧部材7が下降して第1受圧部材4の上面で位置決めされた第1コードプライ1の尾端部に押圧力を加えるように構成されている。そして、第2加圧手段は、第2加圧部材6が下降して、第2受圧部材の上面で位置決めされた第2コードプライ2の先端部に押圧力を加えるように構成されている。
【0035】
ピン棒9は、平板状のコードプライが載置される載置面の幅方向に対して一直線上に等間隔で複数設けられていることが好ましい。コードプライの幅方向に一直線上に等間隔で配置された複数のピン棒でコードプライの表面を均等に押圧することにより、第1コードプライをより安定に固定することができる。また、ピン棒が複数設けられていることにより、第2コードプライをより容易に精度高く位置決めすることができる。なお、このピン棒は第1加圧部材の爪部の凸部間に存在する凹部に配置されていると、第1加圧部材に余分な加工を施す必要がなく好ましい。
【0036】
図7(a)は第1加圧部材の爪部にピン棒が配置されている状況を示す側面図であり、図7(b)は、接合装置における爪部の配置状況を示す平面図である。
【0037】
図7(a)に示すように、ピン棒9は爪部の凸部間の凹部に第1コードプライ1の尾端面に対して垂直方向に設けられており、矢印で示す上下方向に移動が可能である。そして、図7(b)に示すように、ピン棒9は、断面が円形であり、爪部に等間隔(図では8つ目毎)に形成された溝部に配置されている。このように、等間隔にピン棒9を配置することにより、コードプライの尾端部を均等に押圧して固定することができる。なお、第2加圧部材6のピン棒9が設けられている爪部の溝部に対向する位置にも、同様に溝10が設けられている。
【0038】
そして、さらに、本実施の形態においては、第1加圧手段と第2加圧手段が爪部を互いに噛み合わせるように接近することにより、第1コードプライ1の尾端部と第2コードプライ2の先端部との重ね合わせ部にせん断力が加えられるように構成されている。
【0039】
なお、上記した本実施の形態において、噛み合わせ爪部の噛み合わせは、例えば、第1加圧手段の第2加圧手段側への接近により行われる。
【0040】
そして、第1加圧部材7の下降、ピン棒9の上下移動、および第2受圧部材3の上昇は、シリンダーの伸縮や付勢バネにより行われることが好ましい。
【0041】
また、本実施の形態においては、第2コードプライ位置決め機構がコードプライの流れ方向に平行移動して、前記第1コードプライの尾端部と前記第2コードプライの先端部とのオーバーラップ量を調整するオーバーラップ量調整機構が備えられていることが好ましく、これにより、2つのコードプライの重ね合わせ部におけるオーバーラップ量を自在に調整することができる。
【0042】
また、本実施の形態においては、第1加圧部材7、第2加圧部材6、第1受圧部材4、および第2受圧部材3に設けられた各噛み合わせ爪部の内、ピン棒9の底面、1つ以上の噛み合わせ爪部のコードプライとの当接面に、ローレット加工が施されていることが好ましく、これにより、載置されたコードプライを安定して保持して接合することができる。
【0043】
そして、各加圧部材、ピン棒および受圧部材としては、硬度の高い金属製部材が好ましい。具体的には、ビッカース硬度(Hv)が200以上の金属、例えばS45C以上の鉄製部材が好ましい。
【0044】
また、個々の噛み合わせ爪部8における各爪の大きさとしては、底部の幅が5〜15mm、先端部の幅が底部の幅の40〜100%であることが好ましく、高さとしては底部の幅の100〜150%が好ましい。底部の幅が15mmを超えると、均一な噛み合わせが困難となり、局部的な噛み合わせ不良が発生する恐れがある。また、5mm未満であると、爪の個数が多くなるため、噛み合わせ爪部8を設ける切削加工が難しくなり、加工コストが上昇する。
【0045】
なお、本実施の形態において、ピン棒の形状は細い棒状である。ピン棒の底面の断面形状については特に制限されないが、図7に示す円形が好ましい。また、断面はピン棒の中心軸に対して垂直な平面であることが好ましい。太さとしては、爪部の凸部間の溝部に配置できる太さであれば限定されないが、円形の場合の直径としては、通常、爪の大きさに合わせて5〜15mm以下であることが好ましい。
【0046】
2.タイヤ用のコードプライの接合方法
次に、上記した構造のタイヤ用のコードプライの接合装置を用いて行うタイヤ用のコードプライの接合方法について説明する。本実施の形態においては、図1から図6へと工程が進んでいく。以下、工程毎に説明する。なお、第1コードプライおよび第2コードプライの形状は平板状であり、図1図6においては左右が長手方向で上下が厚み方向である。
【0047】
(1)部材開放工程
コードプライの接合に先立って、第1加圧部材7と第2加圧部材6の間、第1受圧部材4と第2受圧部材3の間、第1加圧部材7と第1受圧部材4の間、第2加圧部材6と第2受圧部材3の間のそれぞれを開放する。
【0048】
図1は、各部材が開放されて、第1コードプライ1がタイヤ用のコードプライの接合装置から送り出された後の状態を示しており、第1コードプライ1は、タイヤ用のコードプライの接合装置から太矢印方向に送り出された後、所定の距離離れた位置まで搬送されて停止している。
【0049】
(2)第1コードプライ挿入工程
次に、停止していた第1コードプライ1を第1加圧手段側から逆走させて、開放された第1加圧部材7と第1受圧部材4の間の隙間に、第1コードプライ1の尾端側を挿入する。
【0050】
(3)第1コードプライ位置決め工程
挿入された第1コードプライ1の尾端が、図2に示すように、第1コードプライの搬送位置よりも高い位置に上昇させた第2受圧部材3の側面に当接すると、その時点で、第1コードプライ1の搬送を停止させる。これにより、第1コードプライ1の尾端が所定の位置で位置決めされる。このとき当接した勢いで第1コードプライ1は波打つ状態となる。
【0051】
(4)第1コードプライ載置工程
次に、尾端が位置決めされた第1コードプライを第1受圧部材上面に載置する。
【0052】
(5)第1コードプライ固定工程
次に、図3に示すように、爪部の凹部に配置されコードプライの載置面に対して垂直方向に設置された上下移動が可能なピン棒9を下降させて、その底面により第1コードプライ1を軽く下方に押し込む。これにより、第1コードプライ1の尾端部を第1受圧部材4上に固定することができる。このとき、第1コードプライ1の尾端は、第1受圧部材4から突出した位置にあり、この突出した部分が重ね合わせ部を形成する。
【0053】
(6)第2コードプライ挿入工程
次に、第1受圧部材4上に第1コードプライ1の尾端部を載置させた状態のまま、図4に示すように、開放された第2加圧部材6と第2受圧部材3の間の隙間に、第2加圧手段側から搬送してきた第2コードプライ2の先端側を挿入する。
【0054】
(7)第2コードプライ位置決め工程
挿入された第2コードプライ2の先端が、図4に示すように、第1コードプライ1を押圧しているピン棒9の側面に当接した時点で、第2コードプライ2の搬送を停止させる。ピン棒9はコードプライ載置面の幅方向に一直線上に等間隔で複数設置されているため、本工程時にはピン棒9は第1加圧部材下面から第1コードプライへと延びる格子を形成しており、そのため第2コードプライを容易に当接させ精度高く位置決めすることができる。このとき当接した勢いで第2コードプライ2も波打つ状態となる。
【0055】
(8)第2コードプライ載置工程
その後、第2加圧部材6を若干下降させて第2コードプライ2を軽く下方に押し込むことにより、第2コードプライ2の先端部を第2受圧部材3上に載置させる。このとき、第2コードプライ2の先端は、第2受圧部材3から突出した位置にあり、この突出した部分が重ね合わせ部を形成する。
【0056】
(9)コードプライ押圧工程
次に、ピン棒9の底面で第1コードプライを押圧したままで、第1加圧部材7を下降させて第1受圧部材4との間で第1コードプライ1に押圧力を加えると共に、第2加圧部材6を下降させて第2受圧部材3との間で第2コードプライ2に押圧力を加えて、図5(a)に示すように、第1加圧部材7と第1受圧部材4の合わせ面と、第2加圧部材6と第2受圧部材3の合わせ面とが面一となるように押圧する。このとき、第1加圧手段および第2加圧手段における噛み合わせ爪部8は、図5(b)に示すように、未だ、互いに噛み合わされてはいない。
【0057】
(10)せん断力付与工程
次に、図6に示すように、前記したコードプライ押圧工程により押圧力を加えた状態で、第1加圧手段と第2加圧手段を噛み合わせ爪部8を噛み合わせるように互いに接近させる。これにより、開放されていた第1加圧部材7と第2加圧部材6との間、および第1受圧部材4と第2受圧部材3との間が閉じて、従来と同様に、第1加圧手段と第2加圧手段との隙間に形成されていた重ね合わせ部に横方向のせん断力が掛かり、第1コードプライ1と第2コードプライ2との接合が行われる。
【0058】
このとき、重ね合わせ部におけるオーバーラップ量は、0.5〜10.0mmとすることが好ましい。0.5mm未満であると、後工程において重ね合わせ部が分離してくる恐れがある。一方、10.0mmを超えると、重ね合わせ部におけるコード密度が高くなり、タイヤにおけるユニフォミティの低下を招く恐れがある。
【0059】
そして、本実施の形態においては、ピン棒によって第1コードプライの尾端部を固定した状態で、第2コードプライの先端部とオーバーラップさせるため、容易に、オーバーラップ量を精度高く制御することができ、位置決めサイクルの悪化を招くことがない。
【0060】
なお、この接合に際しては、加熱しながら行うと、コードプライのゴムが軟化してより効果的に押圧力やせん断力がコードプライの接合に際して作用するため、より一体化させてより強固な接合を得ることができる。好ましい加熱温度は60〜120℃である。
【0061】
3.本実施の形態による効果
本実施の形態に係るタイヤ用のコードプライの接合装置を用いてコードプライの接合を行った場合、重ね合わせ部の形成に際して、第1コードプライ1の尾端の位置は、第2受圧部材3の側面によって位置決めされ、さらにピン棒9によって固定された状態で、第2コードプライ2の先端の位置がピン棒9の側面によって位置決めされる。
【0062】
このため、第1加圧手段および第2加圧手段による押圧(押圧工程)が行われるまで、第1コードプライの尾端と第2コードプライの先端は位置決めが解除されることなく、位置決めされた状態のまま保持される。
【0063】
そして、本実施の形態においては、オーバーラップ量が精度高く制御された状態で、第1加圧手段と第2加圧手段が互いに接近することにより、この重ね合わせ部にせん断力を掛けて接合する(せん断力付与工程)ため、第1コードプライの尾端部と第2コードプライの先端部との重ね合わせ部におけるオーバーラップ量にバラツキが発生せず、オーバーラップ量を精度高く制御して、オーバーラップ量のバラツキが小さく精度高く接合されたコードプライを、短いジョイントサイクルで提供することができる。
【実施例】
【0064】
以下、実施例および比較例に基づいて、本発明をさらに具体的に説明する。
【0065】
1.コードプライの製造
(1)実施例
1670dtex/2のPETを縦糸としてエンズ50本/5cmで配置して、厚み1.00mm、幅600mmのコードプライを作製した後、上記した本実施の形態に係るタイヤ用のコードプライの接合装置を用い、重ね合わせ部のオーバーラップ量が3.0mmとなるように調整して、コードプライの接合を40回行って、実施例のコードプライを製造した。
【0066】
(2)比較例
従来のコードプライ尾端ストッパーを用いるタイヤ用のコードプライの接合装置を用いたこと以外は、実施例と同様にして比較例のコードプライを製造した。
【0067】
2.評価
実施例および比較例で得られたコードプライの接合位置40箇所における重ね合わせ部のオーバーラップ量を実測し、その平均と標準偏差を求めた。
【0068】
結果を表1に示すと共に、測定値の分布を図8(実施例)および図9(比較例)に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
図8および図9より、比較例では測定結果が2.8〜5.6mmと幅広く分散しているのに対して、実施例では2.6〜4.0mmと狭い範囲で収まっていることが分かる。
【0071】
そして、表1より、平均値について、実施例では3.23mmと目標値に近い値であるのに対して、比較例では4.23mmと目標値から大きく離れていることが分かる。また、標準偏差は、実施例では0.338mmであり、比較例の0.748mmの半分以下に収まっており、実施例では精度の高い接合ができていることが分かる。
【0072】
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
【符号の説明】
【0073】
1 第1コードプライ
2 第2コードプライ
3 第2受圧部材
4 第1受圧部材
6 第2加圧部材
7 第1加圧部材
8 噛み合わせ爪部
9 ピン棒(コード端押さえ部材)
10 溝
11 コードプライ尾端ストッパー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14