特許第6896661号(P6896661)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6896661
(24)【登録日】2021年6月11日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】サーバの番組情報処理方法及びサーバ
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/482 20110101AFI20210621BHJP
   H04N 21/442 20110101ALI20210621BHJP
   H04N 5/765 20060101ALI20210621BHJP
【FI】
   H04N21/482
   H04N21/442
   H04N5/765
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-24399(P2018-24399)
(22)【出願日】2018年2月14日
(65)【公開番号】特開2019-140621(P2019-140621A)
(43)【公開日】2019年8月22日
【審査請求日】2020年3月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000214984
【氏名又は名称】TVS REGZA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】澤岡 俊宏
(72)【発明者】
【氏名】西村 勇人
(72)【発明者】
【氏名】池田 隆佑
(72)【発明者】
【氏名】久富 秀一
(72)【発明者】
【氏名】小松 仁
【審査官】 長谷川 素直
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−324798(JP,A)
【文献】 特開2008−078946(JP,A)
【文献】 特開2012−114827(JP,A)
【文献】 特開2014−116781(JP,A)
【文献】 特開2015−215797(JP,A)
【文献】 特開2006−246005(JP,A)
【文献】 特開2007−019751(JP,A)
【文献】 特開2007−115014(JP,A)
【文献】 特開2017−076345(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
H04N 5/765
H04N 5/91−5/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のテレビジョン受信装置と接続されたサーバの番組情報処理方法であって、
前記複数のテレビジョン受信装置が視聴及び又は録画した番組のリストを受け取り、前記番組の人気のランク順位を付けた第1の番組リストを作成し、
前記複数のテレビジョン受信装置のうちの任意の1つの所定のテレビジョン受信装置が独自に視聴及び又は録画した番組のリストである第2の番組リストを受信し、
前記所定のテレビジョン受信装置からの要求に応じて、前記第1の番組リストから前記第2の番組リストの番組に対応する第3の番組リストを、前記番組の人気のランク順位を保ったまま作成し、前記テレビジョン受信装置に送信する、サーバの番組情報処理方法
【請求項2】
前記所定のテレビジョン受信装置の前記要求があった場合、前記番組の人気のランク順位を採用するか否かの問い合わせを行い、採用しない旨の返信があった場合、
前記第3の番組リストを、番組の視聴若しくは録画の日時順に作成する、
請求項1記載のサーバの番組情報処理方法
【請求項3】
複数のテレビジョン受信装置と接続され、番組情報を処理するサーバであって、
前記複数のテレビジョン受信装置が視聴及び又は録画した番組のリストを受け取り、前記番組の人気のランク順位を付けた第1の番組リストを作成する手段と、
前記複数のテレビジョン受信装置のうちの任意の1つの所定のテレビジョン受信装置が独自に視聴及び又は録画した番組のリストである第2の番組リストを受信する手段と、
前記所定のテレビジョン受信装置からの要求に応じて、前記第1の番組リストから前記第2の番組リストの番組に対応する第3の番組リストを、前記番組の人気のランク順位を保ったまま作成し、前記テレビジョン受信装置に送信する手段と、
を有するサーバ
【請求項4】
前記所定のテレビジョン受信装置の前記要求があった場合、前記番組の人気のランク順位を採用するか否かの問い合わせを行い、採用しない旨の返信があった場合、
前記第3の番組リストを、番組の視聴若しくは録画の日時順に作成する手段、を有する
請求項3記載のサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係る実施形態は、例えば記録された多数の番組の中から、ユーザが関心を持つ番組を容易に絞り込みそのリストを提供可能なサーバの番組情報処理方法及びサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
最近の記録再生装置は、複数のチューナを有し、同時に多数の番組を受信することができ、記録媒体に対して例えば1乃至2週間分もの番組を記録することも可能となっている。記録再生装置は、テレビジョン受信装置に接続されて使用されることが多く、前記複数のチューナとしては、テレビジョン受信装置に内蔵されているものが利用されることもある。
【0003】
ところで、記録媒体に多数の番組が記録された場合、ユーザは、番組を視聴するために所望の番組を検索しなければならない。ユーザは、視聴する番組を決定するために録画リストを表示させて番組案内情報を見て、所望の番組をリストの中から選択している。しかし、多数の番組が記録されている場合、所望の番組を探し出すことは煩わしく、時間がかかる。
【0004】
そこで、従来の記録再生装置(記録再生システム)では、記録した多数の番組をジャンルごとに分類してジャンルごとのおすすめ番組リストを提示したり、視聴履歴からユーザの好む傾向を判断しておすすめ番組を提示したりする手段が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−224798号公報
【特許文献2】特開2005−73190号公報
【特許文献3】特開2008−182771号公報
【特許文献4】特開2006−324798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の特定番組(例えばおすすめ番組)を提示する技術は、記録再生システムの内部の情報を用いたものが多い。また、外部から取り込んだものをそのまま使用する傾向もある。このために、所望番組の絞り込み抽出が不十分となることもあり、さらなる改良が要望されている。
【0007】
そこで本実施形態は、多数番組の中から所望番組への絞り込みのための情報として、グローバルな番組情報と、個別のテレビジョン受信装置の番組情報を有効に利用して番組ランクを付けることができ、ユーザが番組の選択を行うのを容易にするサーバの番組情報処理方法及びサーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の一実施形態によれば、複数のテレビジョン受信装置と接続されたサーバの番組情報処理方法であって、
前記複数のテレビジョン受信装置が視聴及び又は録画した番組のリストを受け取り、前記番組の人気のランク順位を付けた第1の番組リストを作成し、
前記複数のテレビジョン受信装置のうちの任意の1つの所定のテレビジョン受信装置が独自に視聴及び又は録画した番組のリストである第2の番組リストを受信し、
前記所定のテレビジョン受信装置からの要求に応じて、前記第1の番組リストから前記第2の番組リストの番組に対応する第3の番組リストを、前記番組の人気のランク順位を保ったまま作成し、前記テレビジョン受信装置に送信する、サーバの番組情報処理方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、クラウドサーバにネットワーク(インターネット)を介して接続された多数の電子装置を示す図である。
図2図2は、クラウドサーバ内のデータ処理機能を説明するために示した図である。
図3図3は、本実施形態が適用されたテレビジョン装置の全体的なブロック構成図である。
図4図4は、テレビジョン装置内、或いは記録再生装置内に設けられる番組リスト生成部について説明する図である。
図5図5は、テレビジョン装置或いは記録再生装置内で番組リスト生成処理を行う時のフローチャートである。
図6図6は、クラウドサーバ内で番組リスト生成処理を行う時のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、クラウドサーバ190にネットワーク(インターネット)を介して接続された電子装置100a−100gを示している。電子装置100a−100bとしては、テレビジョン装置、記録再生装置がある。テレビジョン装置には、記録再生装置が接続されている。
【0011】
上記のテレビジョン装置、記録再生装置は、複数のチューナを有し、同時に多数の番組を受信することができ、記録媒体に対して例えば1乃至2週間分もの番組を記録することが可能である。
【0012】
上記の電子装置100a−100bは、それぞれ、クラウドサーバ190に対して、視聴履歴情報や、録画予約情報をアップロードすることができる。視聴履歴情報や、録画予約情報には、番組を識別するための少なくとも番組案内情報が含まれている。
【0013】
上記のクラウドサーバ190は、アップロードされた視聴履歴情報や、録画予約情報に基づいて、複数番組をそれぞれ識別可能とするクラウド側の番組案内情報として生成することができる。
【0014】
図2は、クラウドサーバ190の概略的な内部ブロックを示している。クラウドサーバ190は、ネットワークに接続される送受信装置191、送信するデータや受信するデータを処理するデータ処理部192、メモリ(図示せず)などを含む。
【0015】
クラウドサーバ190は、多数の電子装置から視聴履歴情報や、録画予約情報を受け取り、視聴履歴に基づいて番組の視聴履歴ランク193を付けることができるし、また録画予約に基づいて番組の録画予約ランク194を付けることができる。クラウドサーバ190で付されるランクは、グローバルからみた位置づけ情報となる。それぞれのランクには、データ収集した期間情報なども含まれる。
【0016】
ランクの情報としては、ランク順位、番組の放送チャンネル、放送日時、時間、番組名、番組関係者(監督名、出演者名、主演者名、スポンサー名、協力団体名、など)、コメントなどが含まれる。視聴履歴ランク順位は、例えば視聴回数、視聴者数などが参考にされて順位付けされる。録画予約ランクの順位は、例えば録画予約数が参考にされて順位付けされる。
【0017】
図3は、一実施形態が適用されたテレビジョン装置100の構成例を示すブロック図であり、テレビジョン装置は、例えばスクランブルされたデジタル地上波放送信号を受信する複数のチューナ、BS4K、BS8K、CS4Kなど複数種類の衛星放送を受信する複数のチューナを含むデジタルチューナ装置102を有する。
【0018】
チューナ装置102で受信された放送番組の信号は、TS処理部122に入力され、複数のチャンネル(CH)のTS(Transport Stream)が1つのTSに再多重される。多重TSは各チャンネルの放送番組のパケット列を含む。各チャンネルのパケットには、チャンネル及びパケット識別用の識別情報が付加されている。多重TSは、記憶装置111に入力される。またTS処理部122に入力したTSの中で、制御情報を含むパケットは、制御部200に入力されて処理される。
【0019】
記憶装置111は、例えば、ハードディスクドライブ、光ディスク記録再生装置を含む。光ディスクにはデジタルバーサタイルディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク(BD)などが含まれる。
【0020】
TS処理部122から制御部200に送られるパケットは、放送番組を再生するのに必要な情報が記述された各種のテーブルを搬送する。テーブルは、例えば、放送番組の暗号化情報であるECM(Entitlement Control Message)と、番組名、出演者、開始時刻などのイベント情報を記述したテーブルであるEIT(Event Information Table)などの情報、EPG(Electric Program Guide:電子番組ガイド)情報、プログラムマップテーブルPMT(Program Map Table)等を含む。
【0021】
パケットに含まれる画像データは、例えばMPEG(Moving Picture Expert Group)方式、AVC(Advanced Video Coding)方式などでエンコードされている。またオーディオパケット内のオーディオデータは、例えば、PCM(Pulse Code Modulation)方式、Dolby(登録商標)方式、MPEG方式などでエンコードされている。
【0022】
TS処理部122で分離されたパケットの中でオーディオデータを含むパケットは、オーディオデコーダ123に入力され、符号化方式に応じた復号化が実施される。オーディオデコーダ123でデコードされたオーディオデータは、オーディオデータ処理部124で同期処理、音量調整などを施され、オーディオ出力部125に供給される。オーディオ出力部125は、スピーカシステムに応じたステレオ分離処理などを実行し、出力をスピーカ126に供給する。
【0023】
TS処理部122で分離されたパケットの中で画像データを含むパケットは、画像デコーダ131に入力され、画像デコーダ131では、符号化方式に応じた復号化が実施される。画像デコーダ131でデコードされた画像データは、画像データ処理部132で、同期処理、輝度調整、色調整などが施される。画像データ処理部132の出力は、画像出力部133に供給される。画像出力部133は、制御部200からのデータ、図形、番組表などをメイン画像信号に多重することができる。また画像出力部133は、出力画像信号に対して表示器134に応じたスケール、解像度、ライン数、アスペクト比などを設定して、表示器134に向けて出力する。
【0024】
なお、有料番組のオーディオパケット、画像パケットが暗号化されている場合もある。この場合、鍵情報を用いて暗号化を解くための処理系統もあるがここでは省略している。
【0025】
制御部200は、中央演算処理ユニット(CPU)201、操作コマンド処理部202、通信制御部203、デバイス管理部204、表示処理部121、メモリ211を含む。さらにEPG(Electric program guide)データ取り込み部を含むがここでは示していない。
【0026】
制御部200は、記録再生制御251を含む、この記録再生制御部251は、タイムシフト録画機能を持つ、また予約した番組を記録再生装置111の媒体に録画する機能、さらには、記録再生装置111で再生した例えばハードディスク、DVD、ブルーレイディスクなどから再生したコンテンツを別の媒体(ハードディスク、DVD、ブルーレイディスク)に記録する機も備える。
【0027】
また、タイムシフト録画機能が動作するときは、記録再生制御部251は、記録再生装置111を制御し、放送される複数のチャンネルの番組を、複数日(例えば1週間分の番組乃至2週間)に渡って記録再生装置111に記録することができる。したがって、記録再生制御部251には、録画したコンテンツや番組コンテンツをテーブル上に配列した、録画リストデータも格納されている。
【0028】
さらに制御部200は、番組リスト生成部261を含む。この番組リスト生成部261については、後でさらに詳しく説明する。この番組リスト生成部261は、視聴履歴リスト生成部、録画予約リスト生成部、視聴予約リスト生成部、として機能することも可能である。またこれらの機能は、テレビジョン装置単独、或いはクラウドサーバ単独、或いは記録再生装置内単独、さらにはスマートフォーン単独に設けてもよいし、これらが分担して番組リスト生成部261を構築してもよい。
【0029】
CPU201は、制御部200の全体の動作シーケンスの調整を行っている。コマンド処理部202は、外部から入力する操作コマンドを解析し、コマンドに応じた動作をテレビジョン装置500に反映させることができる。デバイス管理部204は、制御部200に対して操作信号を与える携帯端末700、リモートコントローラ400などのデバイス識別データを把握し、管理することができる。携帯端末700は、スマートフォーン、タブレットPC,パーソナルコンピュータ(PC)などを含む。
【0030】
表示処理部121は、画像出力部133を介して表示器134に表示される画像信号を全般的に制御することができる。また表示処理部121は、画像信号の解像度、表示サイズ、表示エリアなどの調整処理を行うこともできる。また、EPGデータを用いて作成した番組表の画像信号や、操作信号に応じて制御部200内で作成されたメニュー画像信号などを画像出力部133に供給することができる。
【0031】
メモリ211は、制御部200内で保存する各種のデータ、アプリケーションなどを保存することができる。またメモリ211は、不揮発性メモリを含み、通信のためのアドレスデータ、機器固有情報(TV固有ID)などを格納している。
【0032】
通信制御部203は、外部との通信を行い、操作コマンド、データ、コンテンツ、などを取り込むことができる。取り込まれたコンテンツ、及びデータは、例えば記憶装置111、或いはメモリ211に格納されることができる。通信制御部203は、テレビジョン装置1001から外部に向けて、データ、コンテンツ、などを送信することができる。
【0033】
また、通信制御部203は、無線通信送受信部(通信器と称しても良い)113、有線通信送受信部112及び、LAN送受信部115と接続されている。有線通信送受信部(通信器と称しても良い)112は、インターネットを介して、遠隔サーバ、或いはホームサーバとの間でデータの送受信を行うことができる。
【0034】
無線通信送受信部113は、携帯端末700との間でデータの送受信を行うことができ、近距離通信用である。
【0035】
LAN送受信部115は、例えば家庭内の他のテレビジョン装置、記録再生装置、セットトップボックス、家庭内サーバと接続されている。また、テレビジョン装置1001は、リモートコントローラ400からの操作信号を、赤外線受信部114を介して受け取ることもできる。
【0036】
携帯端末700は、テレビジョン装置100をリモートコントロールすることができる。携帯端末700は、図示しない基地局、インターネットなどを介してサーバをアクセスすることができる。携帯端末700は、サーバが提供するコンテンツは勿論のこと、各種のアプリケーション、ゲームソフトなどをダウンロードし、無線通信送受信部113を介して、制御部200に転送することが可能である。
【0037】
また携帯端末700は、コンテンツを取得するための情報(例えばウェブサーバのアドレス、メールアドレス、ネットワークアドレスなど)を、無線通信送受信部113を介して、制御部200に転送することが可能である。
【0038】
携帯端末700からコンテンツ、アプリケーション、或いはゲームソフトが転送されてくるときは、制御部200の通信制御部203が動作する。通信制御部203は、受け取ったコンテンツをメモリ211に格納する。コンテンツは、操作コマンドに応じて、或いは自動的に記録再生装置111に格納されてもよい。記録再生装置111は、受け取ったコンテンツを例えばハードディスクに記録させることができる。ハードディスクにおいては、コンテンツはコンテンツファイルとして管理される。
【0039】
表示用のメニュー画像信号、番組表画像信号、録画リスト信号などは、表示処理部212に格納及びまたは管理されている。メニューの表示、番組表の表示が行われるときは、メニュー画面データ、番組表画像信号が、表示処理部212の制御に基づき、データ格納部(メモリ或いはハードディスク)から読み出され、画像出力部133に供給される。これにより、メニュー画面や番組表画面が表示器134に表示される。
【0040】
表示用のメニュー画像信号、番組表画像信号などは、携帯端末700に送信されることもできる。携帯端末700がメニュー画像信号、番組表画像信号など要求した場合、表示処理部212は、メニュー画像信号、番組表画像信号
を携帯端末700へ送信することができる。
【0041】
携帯端末700は、メニュー画像信号、番組表画像信号をタッチ式パネルの画面に表示することができ、ユーザは、タッチ(或いはポイント)式パネルの画面に表示された操作ボタンに触れることにより、テレビジョン装置100に動作指令信号を与えることができる。
【0042】
図4は、番組リスト生成部261を取り出して示している。この番組リスト生成部261は、入力部262を介して記録媒体に自動録画されている録画番組情報を取得することができる。この取得は、例えば、ユーザが番組リストの表示を要求したときに実行される。
【0043】
番組リストの要求は、リモートコントローラ操作に基づいて、例えば表示器132の画面に表示されたメニューから番組リストのアイテムをカーソルで選択し、決定ボタンを操作することで行われる。さらには、携帯端末700の表示画面において、メニューを表示させて、番組リストのアイテムをタッチ操作することで行われる。
【0044】
番組リスト生成部261が、録画番組情報を取得すると、テレビジョン装置100は、ユーザに対して、番組リストを生成するために抽出条件(限定要素)の入力を要求する。限定要素は、入力部266から入力される。この要求を表示する画面では、限定要素として、「なし」、「放送種別(地上波、BS4K、BS8K、CSなどが区分されてもよい)」、「出演者名」、「主演者名」、「番組名」、「作者名」、「監督名」「ジャンル」などを選択的或いは組み合わせて入力することができる。
【0045】
さらに、「番組ランク」を「利用する」、「番組ランク」を「利用しない」の選択画面が表示され、ユーザは、「利用する」、「利用しない」のいずれかを選択できてもよい。
【0046】
これらは、表示器134或いは携帯端末700の表示画面に現れる。
【0047】
携帯端末700から文字など入力する場合は、携帯端末700の画面に文字入力画面が表示されるので、ユーザは当該画面を用いて入力する。テレビジョン装置100の表示器134のカーソルを用いて入力する場合も、ユーザはリモートコントローラ400を操作して、カーソルを移動し、画面上の文字を選択することで、所望の入力を行うことができる。
【0048】
なおこの限定要素の入力方法としては、種々の入力方法が可能であり、予め学習した「出演者名」、「主演者名」、「番組名」、「作者名」、「監督名」などが表示されるので、リモートコントローラにより、所望のアイテムをカーソルで選択して、決定ボタンを押してもよい。
【0049】
番組リスト生成部261には、入力部263を介して、ネットワーク経由の番組抽出用情報が入力する。この番組抽出用情報は、図2で説明したような、少なくとも番組のランク情報を含む情報である。番組リスト生成部261で作成されたおすすめ番組リストは出力部264を介して出力され、ユーザは表示器134或いは携帯端末700で確認することができる。
【0050】
なお上記の説明(図4)では、録画番組の順位を、外部から取得した番組順位に基づいて順位付けするように説明したが、本実施形態は、このような方法に限定されるものでなない。例えば、受信中の番組(複数チューナが存在する場合は、複数の番組)に関して、外部から取得した番組順位に基づいて、順位付けを行ってもよいことは勿論である。すると受信して録画した番組には、すでに録画リストの順位が設定されていることになる。
【0051】
番組リスト生成部261は、次のような処理を実行することができる、即ち、
基本的には、(1)第1の複数の番組の順位付をした第1の番組リストを外部から取得し、前記第1の複数の番組内に存在する第2の複数の番組に対して順位付けをした第2の番組リストを生成する場合、前記第1の複数の番組の前記順位付けされた順番を崩すことなく、第2の複数の番組に対して新たに順位付けし直した第2の番組リストを生成する、ことを特徴とする。また、(2)上記(1)において、前記第1の複数の番組の順位は、番組視聴履歴情報及び又は録画予約情報に基づいている。(3)さらには、上記(1)又は(2)において、前記第2の複数の番組は、番組の出演者名および又はジャンルにより限定された番組である。(4)さらにまた、上記(1)又は(2)において、前記第2の複数の番組は、放送日時により限定された番組である。(5)また、上記(1)又は(2)において、前記第2の複数の番組は、放送種別により限定された番組である。(6)また、前記第1の複数の番組の順位付をした前記第1の番組リストの採用、非採用を決めるための表示を行うこともできる。
【0052】
(7)さらにまた上記の方法は、テレビジョン装置単独、或いはクラウドサーバ単独、或いは記録再生装置内単独、さらにはスマートフォーン単独に設けてもよいし、これらが分担して番組リスト生成部261を構築してもよい。さらに上記方法は、各装置として構成されてもよいことは勿論である。
【0053】
また別の観点から(1A)記録媒体に記録された番組に関する録画番組情報又は受信中複数の番組の番組情報(EPGデータなどから取得可能である)を、第1の複数番組をそれぞれ識別可能とする第1の番組案内情報とする、また、図2で説明した例えば視聴履歴ランクの情報を、第2の複数番組をそれぞれ識別可能とする第2の番組案内情報とする、ここで第2の番組案内情報は前記第1の番組案内情報の一部もしくは全部を含むことになる。これは、クラウドサーバ190には、図3のテレビジョン装置100自身の視聴履歴情報も定期的にアップロードされるからである。
(2A)次に番組リスト生成部261は、前記第1の複数番組(テレビジョン装置100において録画された番組)の中からおすすめ番組の番組リストを生成する場合、
前記第1の複数番組に関して、少なくとも前記第1の番組案内情報の中の限定要素(出演者名など)を利用することで第1の番組抽出用情報を生成する(これは先の抽出条件の入力に基づくものである)。
(3A)さらに前記第2の複数番組に関して、少なくとも番組のランクを含む第2の番組抽出用情報をネットワーク経由で取得する、そして、前記第2の番組抽出用情報の中に、前記第1の番組抽出用情報に対応する第3の番組抽出用情報が存在する場合、前記第3の番組抽出用情報に基づいて、前記ランクに基づく配列を加えた前記おすすめ番組リストを生成して出力する。
【0054】
上記の説明では、番組リスト生成部261は、テレビジョン装置100内の設けられている例を説明したが、この番組リスト生成部261は、記録再生装置111内に設けられていてもよく、番組リストの表示が表示器134、或いは携帯端末700で行われてもよい。さらには、後で説明するように、クラウドサーバ190において、作成されてもよい。
【0055】
さらには、クラウドサーバ190とテレビジョン装置100(又は記録再生装置111)が分担して、特定の番組リストを作成するようにしてもよい。
【0056】
番組リストは、いわゆるユーザの嗜好番組に絞り込まれたリストと称することができる。ユーザは、このリストの中から所望の番組を選択し、決定操作することで、再生を行うことができる。
【0057】
再生して表示する形態としては、テレビジョン装置100に接続された表示器134で表示する方法、テレビジョン装置100あるいは記録再生装置111とネットワークを介して接続された携帯端末770の画面で表示する方法が可能である。さらには、携帯端末700に選択された番組をダウンロードして、別の部屋で視聴することも可能である。
【0058】
図5は、テレビジョン装置或いは記録再生装置内で番組リスト生成処理を行う時のフローチャートである。操作部から録画番組を視聴する旨の操作入力があると(SA1、SA2)、例えば画面上に番組ランクを設定して番組リストを出すかどうかの問い合わせが出力される。この問い合わせは、画面上の文字、又は音声で行われる(SA3)。今後は画面上の文字での問い合わせを通じて電子装置とユーザとの対話があるものとして説明する。
【0059】
SA3において、ユーザが番組リストの抽出には番組ランクを設定しない旨の選択を行うと、記録再生装置111の媒体に記録されている全番組の録画リストが、例えば記録日付・時間順に作成される(SA5)。
【0060】
SA3において、ユーザが、「番組ランクを設定して番組リストを出す」旨の選択を行うと、記録再生装置111に録画されている番組の録画番組情報を取得する(SA4)。
【0061】
つぎに、録画番組の抽出条件を入力するかどうかの問い合わせがある。抽出条件(例えば番組名、出演者名、放送日時など)を入力すると(SA7)、入力した抽出条件に見合う番組を特定することができる、第1番組抽出用情報を生成し決定する(SA8)。
【0062】
次に、ネットワーク経由で、番組ランクを含む第2の番組抽出用情報(図2において説明した)を取得する(SA9)。
【0063】
さらに第2の番組抽出用情報に一部或いは全部が含まれる第1の番組抽出用情報に対応した情報を第3の番組抽出用情報として生成する(SA10)。そして、第3の番組抽出用情報に基づいて、おすすめ番組リストを生成する(SA11)。このとき、第3の番組抽出用情報は、番組のランクを反映している情報であるから、番組リストも番組ランクに基づいて各番組情報を配列することができる。
【0064】
上記したように本システムにおいて、録画番組リストが番組ランクに基づいて作成されるために、ユーザは、例えば人気番組を容易に抽出して楽しむことができる。
【0065】
この考え方は、クラウドサーバ190上で実施することも可能である。
【0066】
図6は、クラウドサーバ内で番組リスト生成処理を行う時のフローチャートである。クラウドサーバ190は、多数のテレビジョン装置や、記録再生装置とインターネットを通じて接続されている。そして、クラウドサーバ190は、各接続された電子装置と互いの情報の交換を行うことができるように構成されている。
【0067】
したがって、複数のテレビジョン装置、記録再生装置から視聴履歴情報、録画予約情報などがアップロードされてくる(SB1、SB2)。この場合、番組放送時間帯に応じて、情報を区分することが好ましい。
【0068】
この結果、クラウドサーバ190は、グローバル規模で視聴履歴ランク、録画予約ランクを各番組に設定することが可能である。このランク情報を例えばグローバルな番組抽出用情報として保持する(SB3)。この時点で、各記録再生装置や、テレビジョン装置から送られてきたそれぞれの視聴履歴情報、録画予約情報に含まれている番組に対して、ランク付けを行い、各記録再生装置や、テレビジョン装置に返信してもよい。ここでは、要求があったときに返信するものとして説明する。
【0069】
今、テレビジョン装置100から、録画番組に関して、視聴推薦を求める要求があったものとする(SB4)。
【0070】
すると、クラウドサーバ190は、テレビジョン装置100に対して、録画番組を視聴するのに「限定要素があるかどうか」を問い合わせる(SB5)。限定要素としては、特定の人物が出演している番組であるのか、特定のスポンサーが提供している番組であるのかどうか、特定の日時に放送された番組であるのかなどであり、単一要素、或いは複数要素のいずれでも構わない。
【0071】
クラウドサーバ190は、テレビジョン装置100から「限定要素」を受け取った後、テレビジョン装置100からアップされている録画番組情報から「限定要素」を満足する録画番組情報を抽出する。この抽出した録画番組情報を第1の番組抽出用情報として保存する(SB6)。
【0072】
つぎにクラウドサーバ190は、先のグローバルな番組抽出用情報の中に前記第1の番組抽出用情報の一部もしくは全部が存在した場合、該当する番組抽出情報に対して、先のランクを付与する(SB7)。このランクが付与された番組抽出情報を対応する番組のランク順に並べて第3の番組抽出用情報として、対応する番組の番組リストを作成する(SB8)。
【0073】
作成された第3の番組抽出用情報は、対応するテレビジョン装置100に送信される。これにより、テレビジョン装置100は大量の番組の中から、ランクと、「限定要素・・・人名、ジャンル、など」とを組み合わせた検索条件に基づいて、所望の番組を抽出することが可能となる。
【0074】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。さらにまた、請求項の各構成要素において、構成要素を分割して表現した場合、或いは複数を合わせて表現した場合、或いはこれらを組み合わせて表現した場合であっても本発明の範疇である。また、複数の実施形態を組み合わせてもよく、この組み合わせで構成される実施例も発明の範疇である。
【0075】
また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0076】
また請求項を制御ロジックとして表現した場合、コンピュータを実行させるインストラクションを含むプログラムとして表現した場合、及び前記インストラクションを記載したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として表現した場合でも本発明の装置を適用したものである。また、使用している名称や用語についても限定されるものではなく、他の表現であっても実質的に同一内容、同趣旨であれば、本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0077】
100・・・テレビジョン装置、102・・・デジタルチューナ装置、111・・・記録再生装置、122・・・TS処理部、123・・・オーディオデコーダ、124・・・オーディオデータ処理部、125・・・オーディオ出力部、126・・・スピーカ、131・・・画像デコーダ、132・・・画像データ処理部、133・・・画像出力部、134・・・表示器、200・・・制御部、251・・・記録再生制御部、261・・・番組リスト生成部、400・・・リモートコントローラ、700・・・携帯端末。
図1
図2
図3
図4
図5
図6