(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の表示装置100について、図面を用いて以下に説明する。以下では、液晶表示装置を例に挙げるが、本開示に係る表示装置100は、液晶表示装置に限定されるものではなく、例えば有機EL(エレクトロルミネセンス)表示装置等であってもよい。また、以下では、液晶表示装置の複数の形態について説明する。各実施形態において共通する構成部材及び機能については適宜説明を省略する。
【0011】
図1は、本開示における表示装置の部分的な断面図である。本開示において、表示装置100は、薄膜トランジスタ基板230と、この薄膜トランジスタ基板230に対向する対向基板240とを有し、薄膜トランジスタ基板230と対向基板240との間には、液晶層250が配置されている。対向基板240の背面側には、薄膜トランジスタ基板230側に突出するスペーサ60を複数有する構成としている。当該スペーサ60には、通常状態で、薄膜トランジスタ基板230の表示面側に設けられた台座62と接触するよう配置され、表示面内における薄膜トランジスタ基板230と対向基板240との距離を一定に保つ役割を果たすメインスペーサ60A(
図3参照)と、台座62と距離をあけて配置され、表示面と直交する方向からの外力の押圧荷重時に、当該荷重押圧を緩衝する役割を果たすサブスペーサ60B(
図3参照)と、が含まれる。したがって、対向基板240からメインスペーサ60Aの頂点までの高さは、対向基板240からサブスペーサ60Bの頂点までの高さと比べて、高い。なお、スペーサ60は、例えば樹脂などからなる絶縁膜により形成することができ、台座62は、例えば島状の半導体膜や、金属膜を用いて構成することができる。
【0012】
[第1の実施形態]
以下、図面を用いて、本開示の第1の実施形態に係る表示装置100について説明する。
図2は、第1の実施形態における対向基板240に含まれるブラックマトリクスBMを示す平面図である。
図2に示すように、ブラックマトリクスBMは、第1の方向、及び第1の方向に交差する第2の方向に配列された複数の開口部BMAを有している。この一つの開口部BMAが、一つの画素領域に対応し、一つの画素領域は、この開口部BMAと、開口部BMAに配置された、後述するカラーフィルタCFと、を含んでいる。
【0013】
本実施形態においては、ブラックマトリクスBMは、第1の方向において互いに隣接する第1の開口部BMA1、第2の開口部BMA2と、第1の方向において互いに隣接する第3の開口部BMA3、第4の開口部BMA4と、第1の方向において互いに隣接する第5の開口部BMA5、第6の開口部BMA6と、を有する。
【0014】
対向基板240は、ブラックマトリクスBMに重畳して配置されたカラーフィルタCFを有する。
図3は、上述したブラックマトリクスBMに、カラーフィルタCF及びスペーサ60が重畳配置された構成を示す平面図である。
図3に示すように、ブラックマトリクスBMの各開口部BMAには、それぞれカラーフィルタCFが重畳配置されており、カラーフィルタCFの色に応じて、各画素領域における表示色を異ならせることが可能となる。
【0015】
本実施形態においては、第1の色(例えば赤色)の第1のカラーフィルタCF1が、第1の開口部BMA1、第2の開口部BMA2と平面視で重畳して配置されている。そして、互いに隣接する第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間の少なくとも一部と平面視で重畳されるように、第2の色(例えば青色)の第2のカラーフィルタCF2が配置されており、この第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳するように、第1のサブスペーサ60B1が配置されている。
【0016】
また、第3の色(例えば緑色)の第3のカラーフィルタCF3が、第3の開口部BMA3、第4の開口部BMA4と平面視で重畳して配置されている。そして、互いに隣接する第3の開口部BMA3と第4の開口部BMA4との間の少なくとも一部と平面視で重畳されるように、第2のカラーフィルタCF2が配置されており、この第3の開口部BMA3と第4の開口部BMA4との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳するように、第2のサブスペーサ60B2が配置されている。
【0017】
そして、第2のカラーフィルタCF2が、第5の開口部BMA5、第6の開口部BMA6、及び第5の開口部BMA5と第6の開口部BMA6との間の少なくとも一部と、平面視で重畳して配置されている。そして、第5の開口部BMA5と第6の開口部BMA6との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳するように、第3のサブスペーサ60B3が配置されている。
【0018】
上述した構成とすることにより、表示パネルの表示面内において、当該表示面と直交する方向からの外力に対する耐性にばらつきが生じることを抑制することができる。即ち、
図3に示したA−A線における断面を示す断面図である
図4に示すように、第1のサブスペーサ60B1、第2のサブスペーサ60B2、及び第3のサブスペーサ60B3が、すべて第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳するように配置されているため、各サブスペーサ60Bと、薄膜トランジスタ基板230との距離を均一とすることができる。その結果として、表示パネルにおける表示面内において、当該表示面と直交する方向からの外力に対する耐性にばらつきが生じることを抑制することができる。なお、
図4に示すように、カラーフィルタCFと各サブスペーサ60Bとの間には、平坦化膜64を介在させる構成としてもよい。
【0019】
なお、
図2、
図3、及び
図4を用いて示した例では、ブラックマトリクスBMが有する開口部BMAが、第2の方向において、ほぼ等間隔に配置される例を示したが、例えば
図5に示すように、第2の方向において、互いに隣接する第1の開口部BMA1と第5の開口部BMA5との距離が、第2の方向において、互いに隣接する第1の開口部BMA1と第3の開口部BMA3との距離よりも大きい構成としてもよい。その場合、第2のカラーフィルタCF2を、第1の開口部BMA1と第5の開口部BMA5との間の少なくとも一部と平面視で重畳するよう配置し、この第1の開口部BMA1と第5の開口部BMA5との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳されるように、第4のサブスペーサ60B4を配置する構成としてもよい。
【0020】
例えば、薄膜トランジスタ基板230が、第1の方向に延伸する複数のソース線と、第2の方向に延伸する複数のゲート線を有する場合、各ソース線は、第2の方向に隣り合う二つ開口部BMA間を横切り、各ゲート線は、第1の方向に隣り合う二つの開口部BMA間を横切る。更に、薄膜トランジスタ基板230が、各ゲート線に電気的に接続され、第1の方向に延伸するゲート引出線を有する場合、このゲート引出線は、第2の方向に隣り合う二つ開口部BMA間を横切ることとなる。その場合、このゲート引出線とソース線が配置される二つの開口部BMA間は、ソース線のみが配置される二つの開口部BMA間よりも大きな面積が必要になる。そのため、
図5に示した例においては、第1の開口部BMA1と第3の開口部BMA3との間よりも大きな距離を有する第1の開口部BMA1と第5の開口部BMA5との間に、ゲート引出線を配置する構成とすることが望ましい。
【0021】
なお、
図3、
図4、及び
図5を用いて示した例では、第2のカラーフィルタCF2が、各サブスペーサ60Bと平面視で重畳される例を示したが、第1のカラーフィルタCF1が、各サブスペーサ60Bと平面視で重畳される構成としてもよく、第3のカラーフィルタCF3が、各サブスペーサ60Bと平面視で重畳される構成としてもよい。
【0022】
さらには、複数のカラーフィルタCFの積層部が、各サブスペーサ60Bと平面視で重畳される構成としてもよい。例えば、
図3に示したA−A線に対応し、本実施形態における他の実施例を示す断面図である
図6に示すように、第1の方向に互いに隣接する複数の開口部BMA間(例えば、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間)において、第1のカラーフィルタCF1と第2のカラーフィルタCF2とを重畳して配置し、第1の方向に互いに隣接する複数の開口部BMA間において、各サブスペーサ60B(例えば、第1のサブスペーサ60B1)が、第1のカラーフィルタCF1と第2のカラーフィルタCF2の積層部と、平面視で重畳するよう配置される構成としてもよい。
【0023】
同様に、
図7に示すように、第1の方向に互いに隣接する複数の開口部BMA間(例えば、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間)において、第2のカラーフィルタCF2と第3のカラーフィルタCF3とを重畳して配置し、第1の方向に互いに隣接する複数の開口部BMA間において、各サブスペーサ60B(例えば、第1のサブスペーサ60B1)が、第2のカラーフィルタCF2と第3のカラーフィルタCF3の積層部と、平面視で重畳するよう配置される構成としてもよい。
【0024】
なお、上述した例においては、各サブスペーサ60Bが、第2のカラーフィルタCF2と重畳する構成を説明したが、サブスペーサ60Bと同じ厚みを有するスペーサ60を、メインスペーサ60Aとして機能させたい部分に、あえて第2のカラーフィルタCF2とは異なる色のカラーフィルタCFを配置する構成としてもよい。例えば、
図8、
図9に示す構成においては、第1の方向に互いに隣接する第5の開口部BMA5と第6の開口部BMA6との間の一部に、第1のカラーフィルタCF1を配置し、この第1のカラーフィルタCF1と平面視で重畳するように、サブスペーサ60Bと同じ厚みを有するメインスペーサ60Aを配置している。ブラックマトリクスBM上における第1のカラーフィルタCF1の厚みが、第2のカラーフィルタCF2の厚みより大きい場合、メインスペーサ60Aとして、サブスペーサ60Bと同じ構造のものを用いても、ブラックマトリクスBMからメインスペーサ60Aの頂点までの高さが、ブラックマトリクスBMからサブスペーサ60Bの頂点までの高さよりも高くなる。そのため、サブスペーサ60Bと同じ厚みを有するスペーサ60を、メインスペーサ60Aとして機能させることが可能となる。
【0025】
なお、
図8、9に示す例においては、第5の開口部BMA5と第6の開口部BMA6との間に配置されたスペーサ60をメインスペーサ60Aとして機能させる例を示したが、他の位置に配置されたスペーサ60をメインスペーサ60Aとして機能させる構成としてもよい。また、
図8、9に示す例においては、メインスペーサ60Aと第1のカラーフィルタCF1とを平面視で重畳させる構成としたが、ブラックマトリクスBM上における第3のカラーフィルタCF3の厚みが、第2のカラーフィルタCF2の厚みより大きい場合には、メインスペーサ60Aと第3のカラーフィルタCF3とを平面視で重畳させてもよい。さらには、メインスペーサ60Aと重畳するカラーフィルタCFのみ2層構造(例えば、第1のカラーフィルタCF1と第2のカラーフィルタCF2等)とし、ブラックマトリクスBMからのメインスペーサ60Aの高さをサブスペーサ60Bの高さよりも高くする構成としてもよい。
【0026】
なお、
図1に示した薄膜トランジスタ基板230、及び液晶層250には、周知の構成を用いることができるため、その説明を省略する。
【0027】
[表示装置の製造方法]
以下、図面を用いて、本開示の第1の実施形態に係る表示装置の製造方法について説明する。本実施形態における表示装置100の製造方法は、
図1に示した薄膜トランジスタ基板230を準備する工程と、薄膜トランジスタ基板230と対向するよう配置される対向基板240を形成する工程と、を含む。薄膜トランジスタ基板230を準備する工程については、周知の製造方法を用いることができるため、その説明を省略する。本実施形態においては、対向基板240を形成する工程に特徴があるため、当該工程について、以下説明する。
【0028】
図10は、本実施形態の対向基板の形成工程を示すフローチャート図である。
図10に示すように、本実施形態の対向基板の形成工程には、ブラックマトリクス形成工程S010、第2のカラーフィルタ形成工程S020、異なる色のカラーフィルタ形成工程S030、第1のカラーフィルタ形成工程S040、第3のカラーフィルタ形成工程S050、平坦化膜形成工程S060、スペーサ形成工程S070が含まれている。
【0029】
[ブラックマトリクス形成工程S010]
ブラックマトリクス形成工程S010においては、対向基板に含まれるガラス基板などの透光性基板の第1の主面上全体に、黒色系の樹脂からなるレジストを塗布し、露光、現像工程を伴うフォトリソグラフィ法により、
図2に示したようなブラックマトリクスBMを製造する。レジスト材料としては、ネガ型、ポジ型を問わず、露光、現像工程を経て、
図2に示したような、複数の開口部BMAを形成することができればよい。
【0030】
本実施形態においては、透光性基板の第1の主面上に、
図2に示したような、第1の方向に互いに隣接する第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2とを有するブラックマトリクスBMを形成する。また、本実施形態においては、ブラックマトリクスBMが、
図2に示したような、第1の方向に互いに隣接する第3の開口部BMA3と第4の開口部BMA4とを有する構成としておく。
【0031】
[第2のカラーフィルタ形成工程S020]
次に、第2のカラーフィルタ形成工程S020を行う。第2のカラーフィルタ形成工程S020は、第2の色(例えば青色)の第2のカラーフィルタ前駆体を形成する前駆体形成工程S021と、第2のカラーフィルタ前駆体の一部を除去する第1のエッチング工程S022と、を含む。
【0032】
前駆体形成工程S021では、
図11に示すように、透光性基板の第1の主面側全体に、第2のカラーフィルタ前駆体CFP2として、顔料をベースとした第2の色のカラーレジストを塗布する。この工程において、第2の色のカラーレジストは、上述した開口部BMAを有するブラックマトリクスBMの表面全体を覆う。
【0033】
次に、第1のエッチング工程S022では、露光、現像工程を伴うフォトリソグラフィ法により、
図12に示すように、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間の少なくとも一部の領域における、第2のカラーフィルタ前駆体CFP2を残し、第1の開口部BMA1、第2の開口部BMA2から第2のカラーフィルタ前駆体CFP2を除去する。なお、本実施形態においては、ブラックマトリクスBMに形成しておいた、第3の開口部BMA3及び第4の開口部BMA4からも、上述した第2のカラーフィルタ前駆体CFP2を除去する。
【0034】
上述した前駆体形成工程S021と、第1のエッチング工程S022と、を経て、
図12に示すような、第2のカラーフィルタCF2を形成することができる。なお、カラーレジスト材料としては、ネガ型、ポジ型を問わず、露光、現像工程を経て、
図12に示したような、第2のカラーフィルタCF2を形成することができればよい。
【0035】
[異なる色のカラーフィルタ形成工程S030]
次に、透光性基板の第1の主面側全体に第2の色とは異なる色のカラーフィルタを形成する工程S030を行う。異なる色のカラーフィルタ形成工程S030は、透光性基板の第1の主面側全体に、第2の色とは異なる色のカラーフィルタ前駆体を形成する工程と、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2に形成された第2の色とは異なる色の前記カラーフィルタ前駆体が残るように、第2の色とは異なる色のカラーフィルタ前駆体をエッチングする第2のエッチング工程と、を含む。
【0036】
本実施形態においては、第2の色とは異なる色のカラーフィルタを形成する工程S030が、第1の色(例えば赤色)の第1のカラーフィルタ形成工程S040と、第3の色(例えば緑色)の第3のカラーフィルタ形成工程S050と、を含む。なお、この第1のカラーフィルタ形成工程S040と、第3のカラーフィルタ形成工程S050との順序関係は問わない。
【0037】
第1のカラーフィルタ形成工程S040は、第1のカラーフィルタ前駆体を形成する前駆体形成工程S041と、第1のカラーフィルタ前駆体の一部を除去するエッチング工程S042と、を含む。第1のカラーフィルタ前駆体を形成する前駆体形成工程S041は、上述した第2の色とは異なる色のカラーフィルタ前駆体を形成する工程の一部であり、第1のカラーフィルタ前駆体の一部を除去するエッチング工程S042は、上述した第2のエッチング工程の一部である。
【0038】
前駆体形成工程S041では、
図13に示すように、透光性基板の第1の主面側全体に、第1のカラーフィルタ前駆体CFP1として、顔料をベースとした第1の色のカラーレジストを塗布する。この工程において、第1のカラーレジストは、上述した開口部BMAを有するブラックマトリクスBM、及び第2のカラーフィルタCF2の表面全体を覆う。
【0039】
次に、エッチング工程S042では、露光、現像工程を伴うフォトリソグラフィ法により、
図14に示すように、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2とに形成された、第1のカラーフィルタ前駆体CFP1が残るように、第1のカラーフィルタ前駆体CFP1をエッチングする。なお、他の開口部BMAにおいて、第1の色の画素に対応する開口部BMAがあれば、当該開口部BMAに形成された第1のカラーフィルタ前駆体CFP1を残しておいてもよい。
【0040】
上述した前駆体形成工程S041と、エッチング工程S042と、を経て、
図14に示すような、第1のカラーフィルタCF1を形成することができる。なお、カラーレジスト材料としては、ネガ型、ポジ型を問わず、露光、現像工程を経て、
図14に示したような、第1のカラーフィルタCF1を形成することができればよい。
【0041】
第3のカラーフィルタ形成工程S050は、第3のカラーフィルタ前駆体を形成する前駆体形成工程S051と、第3のカラーフィルタ前駆体の一部を除去するエッチング工程S052と、を含む。第3のカラーフィルタ前駆体を形成する前駆体形成工程S051は、上述した第2の色とは異なる色のカラーフィルタ前駆体を形成する工程の一部であり、第3のカラーフィルタ前駆体の一部を除去するエッチング工程S052は、上述した第2のエッチング工程の一部である。
【0042】
前駆体形成工程S051では、
図15に示すように、透光性基板の第1の主面側全体に、第3のカラーフィルタ前駆体CFP3として、顔料をベースとした第3の色のカラーレジストを塗布する。この工程において、第3のカラーレジストは、上述した開口部BMAを有するブラックマトリクスBM、第2のカラーフィルタCF2、及び第1のカラーフィルタCF1の表面全体を覆う。
【0043】
次に、エッチング工程S052では、露光、現像工程を伴うフォトリソグラフィ法により、
図3に示したように、第3の開口部BMA3と第4の開口部BMA4とに形成された、第3のカラーフィルタ前駆体CFP3が残るように、第3のカラーフィルタ前駆体CFP3をエッチングする。なお、他の開口部BMAにおいて、第3の色の画素に対応する開口部BMAがあれば、当該開口部BMAに形成された第3のカラーフィルタ前駆体CFP3を残しておいてもよい。
【0044】
上述した前駆体形成工程S051と、エッチング工程S052と、を経て、
図3に示したような、第3のカラーフィルタCF3を形成することができる。なお、カラーレジスト材料としては、ネガ型、ポジ型を問わず、露光、現像工程を経て、
図3に示したような、第3のカラーフィルタCF3を形成することができればよい。
【0045】
なお、上述した第2のカラーフィルタ形成工程S020を、異なる色のカラーフィルタ形成工程S030よりも先に行うことにより、平坦性が保たれたブラックマトリクスBM上に第2のカラーフィルタCF2を形成することができるため、第2のカラーフィルタCF2を高精度に形成することができ望ましい。即ち、
図3に示すように、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間、及び第3の開口部BMA3と第4の開口部BMA4との間に形成された第2のカラーフィルタCF2の位置が、例えば第1の方向にずれてしまうことを抑制することにより、第1の色の画素領域、及び第3の色の画素領域に、第2のカラーフィルタCF2が重畳してしまう可能性を低減することができ望ましい。
【0046】
[平坦化膜形成工程S060]
次に、平坦化膜形成工程S060を行う。平坦化膜形成工程S060では、透光性基板の第1の主面側全体に平坦化膜64を形成する。平坦化膜形成工程S060は、周知の製造方法を利用することができる。平坦化膜64は、上述した第2のカラーフィルタCF2、第1のカラーフィルタCF1、及び第3のカラーフィルタCF3の表面全体を覆う。
【0047】
[スペーサ形成工程S070]
最後に、スペーサ形成工程S070を行う。スペーサ形成工程S070では、
図3に示すように、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳する第1のサブスペーサ60B1を形成する。
【0048】
また、本実施形態においては、複数のサブスペーサ60Bを、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳するよう形成する。具体的には、第3の開口部BMA3と第4の開口部BMA4との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳する第2のサブスペーサ60B2を形成する。第5の開口部BMA5と第6の開口部BMA6との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳する第3のサブスペーサ60B3を形成する。各サブスペーサ60Bは、露光、現像工程を伴うフォトリソグラフィ法により形成することが可能である。
【0049】
上述した製造方法を採用することにより、表示パネルの表示面内において、当該表示面と直交する方向からの外力に対する耐性にばらつきが生じることを抑制することができる。即ち、
図3に示したA−A線における断面を示す断面図である
図4に示すように、第1のサブスペーサ60B1、第2のサブスペーサ60B2、及び第3のサブスペーサ60B3が、すべて第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳するように配置されているため、各サブスペーサ60Bと、薄膜トランジスタ基板230との距離を均一とすることができる。その結果として、表示パネルにおける表示面内において、当該表示面と直交する方向からの外力に対する耐性にばらつきが生じることを抑制することができる。
【0050】
[第2の実施形態]
次に、図面を用いて、本開示の第2の実施形態に係る表示装置100について説明する。
図16は、第2の実施形態における対向基板240に含まれるブラックマトリクスBMを示す平面図である。
図16に示すように、ブラックマトリクスBMは、第1の方向、及び第1の方向に交差する第2の方向に配列された複数の開口部BMAを有している。この一つの開口部BMAが、一つの画素領域に対応する。
【0051】
本実施形態においては、ブラックマトリクスBMは、第1の開口部BMA1と、第1の方向において第1の開口部BMA1と隣接する第2の開口部BMA2と、第1の方向において第1の開口部BMA1と隣接し、第1の開口部BMA1に対して第2の開口部BMA2と反対側に配置された第3の開口部BMA3と、を有する。また、ブラックマトリクスBMは、第1の方向において第2の開口部BMA2と隣接し、第2の開口部BMA2に対して第1の開口部BMA1と反対側に配置された第5の開口部BMA5を有する。
【0052】
対向基板240は、ブラックマトリクスBMに重畳して配置されたカラーフィルタCFを有する。
図17は、上述したブラックマトリクスBMに、カラーフィルタCF及びスペーサ60が重畳配置された構成を示す平面図である。
図17に示すように、ブラックマトリクスBMの各開口部BMAには、それぞれカラーフィルタCFが重畳配置されており、カラーフィルタCFの色に応じて、各画素領域における表示色を異ならせることが可能となる。
【0053】
本実施形態においては、第1の色(例えば赤色)の第1のカラーフィルタCF1が、第1の開口部BMA1と平面視で重畳して配置されている。第3の色(例えば緑色)の第3のカラーフィルタCF3が、第2の開口部BMA2と平面視で重畳して配置されている。第2の色(例えば青色)の第2のカラーフィルタCF2が、第3の開口部BMA3、及び第5の開口部BMA5と平面視で重畳して配置されている。更に、本実施形態においては、第2のカラーフィルタCF2が、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間の少なくとも一部と平面視で重畳して配置されている。この第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳するように、第1のサブスペーサ60B1が配置されている。
【0054】
また、第2のカラーフィルタCF2が、第1の開口部BMA1と第3の開口部BMA3との間の少なくとも一部と平面視で重畳して配置されており、この第1の開口部BMA1と第3の開口部BMA3との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳するように、第2のサブスペーサ60B2が配置されている。
【0055】
さらに、本実施形態においては、第2のカラーフィルタCF2が、第5の開口部BMA5と第2の開口部BMA2との間の少なくとも一部と平面視で重畳して配置されている。この第5の開口部BMA5と第2の開口部BMA2との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳するように、第3のサブスペーサ60B3が配置されている。
【0056】
上述した構成とすることにより、表示パネルの表示面内において、当該表示面と直交する方向からの外力に対する耐性にばらつきが生じることを抑制することができる。即ち、
図17に示したB−B線における断面を示す断面図である
図18に示すように、第1のサブスペーサ60B1、第2のサブスペーサ60B2、及び第3のサブスペーサ60B3が、すべて第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳するように配置されているため、各サブスペーサ60Bと、薄膜トランジスタ基板230との距離を均一とすることができる。その結果として、表示パネルにおける表示面内において、当該表示面と直交する方向からの外力に対する耐性にばらつきが生じることを抑制することができる。なお、
図18に示すように、カラーフィルタCFと各サブスペーサ60Bとの間には、平坦化膜64を介在させる構成としてもよい。
【0057】
なお、
図16、
図17、及び
図18を用いて示した例では、ブラックマトリクスBMが有する開口部BMAが、第1の方向において、ほぼ等間隔に配置される例を示したが、例えば
図19に示すように、第1の方向において、互いに隣接する第1の開口部BMA1と第3の開口部BMA3との距離が、第1の方向において、互いに隣接する第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との距離よりも大きい構成としてもよい。
【0058】
例えば、薄膜トランジスタ基板230が、第2の方向に延伸する複数のソース線と、第1の方向に延伸する複数のゲート線を有する場合、各ソース線は、第1の方向に隣り合う二つ開口部BMA間を横切り、各ゲート線は、第2の方向に隣り合う二つの開口部BMA間を横切る。更に、薄膜トランジスタ基板230が、各ゲート線に電気的に接続され、第2の方向に延伸するゲート引出線を有する場合、このゲート引出線は、第1の方向に隣り合う二つ開口部BMA間を横切ることとなる。その場合、このゲート引出線とソース線が配置される二つの開口部BMA間は、ソース線のみが配置される二つの開口部BMA間よりも大きな面積が必要になる。そのため、
図19に示した例においては、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間よりも大きな距離を有する第1の開口部BMA1と第3の開口部BMA3との間に、ゲート引出線を配置する構成とすることが望ましい。
【0059】
なお、
図16、
図17、及び
図18を用いて示した例では、第2のカラーフィルタCF2が、各サブスペーサ60Bと平面視で重畳される例を示したが、第1のカラーフィルタCF1が、各サブスペーサ60Bと平面視で重畳される構成としてもよく、第3のカラーフィルタCF3が、各サブスペーサ60Bと平面視で重畳される構成としてもよい。
【0060】
さらには、複数のカラーフィルタCFの積層部が、各サブスペーサ60Bと平面視で重畳される構成としてもよい。例えば、
図17に示したB−B線に対応し、本実施形態における他の実施例を示す断面図である
図20に示すように、第1の方向に互いに隣接する複数の開口部BMA間(例えば、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間)において、第1のカラーフィルタCF1と第2のカラーフィルタCF2とを重畳して配置し、第1の方向に互いに隣接する複数の開口部BMA間において、各サブスペーサ60B(例えば、第1のサブスペーサ60B1)が、第1のカラーフィルタCF1と第2のカラーフィルタCF2の積層部と、平面視で重畳するよう配置される構成としてもよい。
【0061】
同様に、
図21に示すように、第1の方向に互いに隣接する複数の開口部BMA間(例えば、第1の開口部BMA1と第3の開口部BMA3との間)において、第2のカラーフィルタCF2と第3のカラーフィルタCF3とを重畳して配置し、第1の方向に互いに隣接する複数の開口部BMA間において、各サブスペーサ60B(例えば、第2のサブスペーサ60B2)が、第2のカラーフィルタCF2と第3のカラーフィルタCF3の積層部と、平面視で重畳するよう配置される構成としてもよい。
【0062】
なお、上述した例においては、各サブスペーサ60Bが、第2のカラーフィルタCF2と重畳する構成を説明したが、サブスペーサ60Bと同じ厚みを有するスペーサ60を、メインスペーサ60Aとして機能させたい部分に、あえて第2のカラーフィルタCF2とは異なる色のカラーフィルタCFを配置する構成としてもよい。例えば、
図22に示す構成においては、ブラックマトリクスBMが、第1の方向と交差する第2の方向において、第3の開口部BMA3と隣接する第4の開口部BMA4を更に含み、第3の開口部BMA3と第4の開口部BMA4との間の一部に、第1のカラーフィルタCF1を配置している。そして、第3の開口部BMA3と第4の開口部BMA4との間において、第1のカラーフィルタCF1と平面視で重畳するように、サブスペーサ60Bと同じ厚みを有するメインスペーサ60Aを配置している。ブラックマトリクスBM上における第1のカラーフィルタCF1の厚みが、第2のカラーフィルタCF2の厚みより大きい場合、メインスペーサ60Aとして、サブスペーサ60Bと同じ構造のものを用いても、ブラックマトリクスBMからメインスペーサ60Aの頂点までの高さが、ブラックマトリクスBMからサブスペーサ60Bの頂点までの高さよりも高くなる。そのため、サブスペーサ60Bと同じ厚みを有するスペーサ60を、メインスペーサ60Aとして機能させることが可能となる。
【0063】
なお、
図22に示す例においては、第3の開口部BMA3と第4の開口部BMA4との間に配置されたスペーサ60をメインスペーサ60Aとして機能させる例を示したが、他の位置に配置されたスペーサ60をメインスペーサ60Aとして機能させる構成としてもよい。また、
図22に示す例においては、メインスペーサ60Aと第1のカラーフィルタCF1とを平面視で重畳させる構成としたが、ブラックマトリクスBM上における第3のカラーフィルタCF3の厚みが、第2のカラーフィルタCF2の厚みより大きい場合には、メインスペーサ60Aと第3のカラーフィルタCF3とを平面視で重畳させてもよい。さらには、メインスペーサ60Aと重畳するカラーフィルタCFのみ2層構造(例えば、第1のカラーフィルタCF1と第2のカラーフィルタCF2等)とし、ブラックマトリクスBMからのメインスペーサ60Aの高さをサブスペーサ60Bの高さよりも高くする構成としてもよい。
【0064】
[表示装置の製造方法]
以下、図面を用いて、本開示の第2の実施形態に係る表示装置の製造方法について説明する。本実施形態における表示装置100の製造方法は、
図1に示した薄膜トランジスタ基板230を準備する工程と、薄膜トランジスタ基板230と対向するよう配置される対向基板240を形成する工程と、を含む。薄膜トランジスタ基板230を準備する工程については、周知の製造方法を用いることができるため、その説明を省略する。本実施形態においては、対向基板240を形成する工程に特徴があるため、当該工程について、以下説明する。
【0065】
図23は、本実施形態の対向基板の形成工程を示すフローチャート図である。
図23に示すように、本実施形態の対向基板の形成工程には、ブラックマトリクス形成工程S110、第2のカラーフィルタ形成工程S120、異なる色のカラーフィルタ形成工程S130、第1のカラーフィルタ形成工程S140、第3のカラーフィルタ形成工程S150、平坦化膜形成工程S160、スペーサ形成工程S170が含まれている。
【0066】
[ブラックマトリクス形成工程S110]
ブラックマトリクス形成工程S110においては、対向基板に含まれるガラス基板などの透光性基板の第1の主面上全体に、黒色系の樹脂からなるレジストを塗布し、露光、現像工程を伴うフォトリソグラフィ法により、
図16に示したようなブラックマトリクスBMを製造する。レジスト材料としては、ネガ型、ポジ型を問わず、露光、現像工程を経て、
図16に示したような、複数の開口部BMAを形成することができればよい。
【0067】
本実施形態においては、透光性基板の第1の主面上に、
図16に示したような、第1の開口部BMA1と、第1の方向において第1の開口部BMA1と隣接する第2の開口部BMA2と、第1の方向において第1の開口部BMA1と隣接し、第1の開口部BMA1に対して第2の開口部BMA2と反対側に配置された第3の開口部BMA3と、第1の方向において第2の開口部BMA2と隣接し、第2の開口部BMA2に対して第1の開口部BMA1と反対側に配置された第5の開口部BMA5と、を有するブラックマトリクスBMを形成する。
【0068】
[第2のカラーフィルタ形成工程S120]
次に、第2のカラーフィルタ形成工程S120を行う。第2のカラーフィルタ形成工程S120は、第2の色(例えば青色)の第2のカラーフィルタ前駆体を形成する前駆体形成工程S121と、第2のカラーフィルタ前駆体の一部を除去する第1のエッチング工程S122と、を含む。
【0069】
前駆体形成工程S121では、
図24に示すように、透光性基板の第1の主面側全体に、第2のカラーフィルタ前駆体CFP2として、顔料をベースとした第2の色のカラーレジストを塗布する。この工程において、第2の色のカラーレジストは、上述した開口部BMAを有するブラックマトリクスBMの表面全体を覆う。
【0070】
次に、第1のエッチング工程S122では、露光、現像工程を伴うフォトリソグラフィ法により、
図25に示すように、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間の少なくとも一部の領域における、第2のカラーフィルタ前駆体CFP2を残して、第1の開口部BMA1、第2の開口部BMA2から第2のカラーフィルタ前駆体CFP2を除去する。
【0071】
上述した前駆体形成工程S121と、第1のエッチング工程S122と、を経て、
図25に示すような、第2のカラーフィルタCF2を形成することができる。なお、カラーレジスト材料としては、ネガ型、ポジ型を問わず、露光、現像工程を経て、
図25に示したような、第2のカラーフィルタCF2を形成することができればよい。
【0072】
[異なる色のカラーフィルタ形成工程S130]
次に、透光性基板の第1の主面側全体に第2の色とは異なる色のカラーフィルタを形成する工程S130を行う。異なる色のカラーフィルタ形成工程S130は、透光性基板の第1の主面側全体に、第2の色とは異なる色のカラーフィルタ前駆体を形成する工程と、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2に形成された第2の色とは異なる色の前記カラーフィルタ前駆体が残るように、第2の色とは異なる色のカラーフィルタ前駆体をエッチングする第2のエッチング工程と、を含む。
【0073】
本実施形態においては、第2の色とは異なる色のカラーフィルタを形成する工程S130が、第1の色(例えば赤色)の第1のカラーフィルタ形成工程S140と、第3の色(例えば緑色)の第3のカラーフィルタ形成工程S150と、を含む。なお、この第1のカラーフィルタ形成工程S140と、第3のカラーフィルタ形成工程S150との順序関係は問わない。
【0074】
第1のカラーフィルタ形成工程S140は、第1のカラーフィルタ前駆体を形成する前駆体形成工程S141と、第1のカラーフィルタ前駆体の一部を除去するエッチング工程S142と、を含む。第1のカラーフィルタ前駆体を形成する前駆体形成工程S141は、上述した第2の色とは異なる色のカラーフィルタ前駆体を形成する工程の一部であり、第1のカラーフィルタ前駆体の一部を除去するエッチング工程S142は、上述した第2のエッチング工程の一部である。
【0075】
前駆体形成工程S141では、
図26に示すように、透光性基板の第1の主面側全体に、第1のカラーフィルタ前駆体CFP1として、顔料をベースとした第1の色のカラーレジストを塗布する。この工程において、第1のカラーレジストは、上述した開口部BMAを有するブラックマトリクスBM、及び第2のカラーフィルタCF2の表面全体を覆う。
【0076】
次に、エッチング工程S142では、露光、現像工程を伴うフォトリソグラフィ法により、
図27に示すように、第1の開口部BMA1に形成された、第1のカラーフィルタ前駆体CFP1が残るように、第1のカラーフィルタ前駆体CFP1をエッチングする。なお、他の開口部BMAにおいて、第1の色の画素に対応する開口部BMAがあれば、当該開口部BMAに形成された第1のカラーフィルタ前駆体CFP1を残しておいてもよい。
【0077】
上述した前駆体形成工程S141と、エッチング工程S142と、を経て、
図27に示すような、第1のカラーフィルタCF1を形成することができる。なお、カラーレジスト材料としては、ネガ型、ポジ型を問わず、露光、現像工程を経て、
図27に示したような、第1のカラーフィルタCF1を形成することができればよい。
【0078】
第3のカラーフィルタ形成工程S150は、第3のカラーフィルタ前駆体を形成する前駆体形成工程S151と、第3のカラーフィルタ前駆体の一部を除去するエッチング工程S152と、を含む。第3のカラーフィルタ前駆体を形成する前駆体形成工程S151は、上述した第2の色とは異なる色のカラーフィルタ前駆体を形成する工程の一部であり、第3のカラーフィルタ前駆体の一部を除去するエッチング工程S152は、上述した第2のエッチング工程の一部である。
【0079】
前駆体形成工程S151では、
図28に示すように、透光性基板の第1の主面側全体に、第3のカラーフィルタ前駆体CFP3として、顔料をベースとした第3の色のカラーレジストを塗布する。この工程において、第3のカラーレジストは、上述した開口部BMAを有するブラックマトリクスBM、第2のカラーフィルタCF2、及び第1のカラーフィルタCF1の表面全体を覆う。
【0080】
次に、エッチング工程S152では、露光、現像工程を伴うフォトリソグラフィ法により、
図17に示したように、第2の開口部BMA2に形成された、第3のカラーフィルタ前駆体CFP3が残るように、第3のカラーフィルタ前駆体CFP3をエッチングする。なお、他の開口部BMAにおいて、第3の色の画素に対応する開口部BMAがあれば、当該開口部BMAに形成された第3のカラーフィルタ前駆体CFP3を残しておいてもよい。
【0081】
上述した前駆体形成工程S151と、エッチング工程S152と、を経て、
図17に示したような、第3のカラーフィルタCF3を形成することができる。なお、カラーレジスト材料としては、ネガ型、ポジ型を問わず、露光、現像工程を経て、
図17に示したような、第3のカラーフィルタCF3を形成することができればよい。
【0082】
なお、上述した第2のカラーフィルタ形成工程S120を、異なる色のカラーフィルタ形成工程S130よりも先に行うことにより、平坦性が保たれたブラックマトリクスBM上に第2のカラーフィルタCF2を形成することができるため、第2のカラーフィルタCF2を高精度に形成することができ望ましい。即ち、
図17に示すように、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間、第2の開口部BMA2と第5の開口部BMA5との間、及び第1の開口部BMA1と第3の開口部BMA3との間に形成された第2のカラーフィルタCF2の位置が、例えば第1の方向にずれてしまうことを抑制することにより、第1の色の画素領域、及び第3の色の画素領域に、第2のカラーフィルタCF2が重畳してしまう可能性を低減することができ望ましい。
【0083】
[平坦化膜形成工程S160]
次に、平坦化膜形成工程S160を行う。平坦化膜形成工程S160では、透光性基板の第1の主面側全体に平坦化膜64を形成する。平坦化膜形成工程S160は、周知の製造方法を利用することができる。平坦化膜64は、上述した第2のカラーフィルタCF2、第1のカラーフィルタCF1、及び第3のカラーフィルタCF3の表面全体を覆う。
【0084】
[スペーサ形成工程S170]
最後に、スペーサ形成工程S170を行う。スペーサ形成工程S170では、
図17に示すように、第1の開口部BMA1と第2の開口部BMA2との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳する第1のサブスペーサ60B1を形成する。
【0085】
また、本実施形態においては、複数のサブスペーサ60Bを、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳するよう形成する。具体的には、第1の開口部BMA1と第3の開口部BMA3との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳する第2のサブスペーサ60B2を形成する。また、第2の開口部BMA2と第5の開口部BMA5との間において、第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳する第2のサブスペーサ60B3を形成する。各サブスペーサ60Bは、露光、現像工程を伴うフォトリソグラフィ法により形成することが可能である。
【0086】
上述した製造方法を採用することにより、表示パネルの表示面内において、当該表示面と直交する方向からの外力に対する耐性にばらつきが生じることを抑制することができる。即ち、
図17に示したB−B線における断面を示す断面図である
図18に示すように、第1のサブスペーサ60B1、及び第2のサブスペーサ60B2が、すべて第2のカラーフィルタCF2と平面視で重畳するように配置されているため、各サブスペーサ60Bと、薄膜トランジスタ基板230との距離を均一とすることができる。その結果として、表示パネルにおける表示面内において、当該表示面と直交する方向からの外力に対する耐性にばらつきが生じることを抑制することができる。
【0087】
なお、上記各実施形態に係る表示装置は、互いの構成を組み合わせることもできる。また、各表示装置は、様々な形態の表示装置に適用することもできる。
【0088】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で上記各実施形態から当業者が適宜変更した形態も本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。