(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6896739
(24)【登録日】2021年6月11日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】噴射器により実行される粉末分配ステップを含む付加製造方法
(51)【国際特許分類】
B22F 3/16 20060101AFI20210621BHJP
B22F 3/105 20060101ALI20210621BHJP
B29C 64/153 20170101ALI20210621BHJP
B29C 64/209 20170101ALI20210621BHJP
B29C 64/232 20170101ALI20210621BHJP
B29C 64/236 20170101ALI20210621BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20210621BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20210621BHJP
B33Y 50/02 20150101ALI20210621BHJP
B29C 64/393 20170101ALI20210621BHJP
【FI】
B22F3/16
B22F3/105
B29C64/153
B29C64/209
B29C64/232
B29C64/236
B33Y30/00
B33Y10/00
B33Y50/02
B29C64/393
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-532324(P2018-532324)
(86)(22)【出願日】2016年12月20日
(65)【公表番号】特表2019-501293(P2019-501293A)
(43)【公表日】2019年1月17日
(86)【国際出願番号】EP2016082038
(87)【国際公開番号】WO2017108867
(87)【国際公開日】20170629
【審査請求日】2019年10月7日
(31)【優先権主張番号】1563249
(32)【優先日】2015年12月23日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】517160927
【氏名又は名称】アッドアップ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】ニケーズ ジャン−ピエール
(72)【発明者】
【氏名】サルトリ ジャン−フランソワ
【審査官】
藤長 千香子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−216595(JP,A)
【文献】
特開2009−279928(JP,A)
【文献】
特開2012−246541(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0280185(US,A1)
【文献】
国際公開第2014/138192(WO,A1)
【文献】
特開2005−335392(JP,A)
【文献】
国際公開第2015/159598(WO,A1)
【文献】
中国特許出願公開第103737932(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22F 1/00−8/00
C22C 1/04−1/05
C22C 33/02
B29C 64/00−64/40、
67/00−67/08、
67/24−69/02、
73/00−73/34
1/00−29/10、
33/00、99/00
B33Y 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械(1)内で粉末の部分的な又は完全な選択的融解によって部品(P)を付加製造するための方法であって、前記機械は、
粉末層を受け取るようになっている作業面(2)と、
前記作業面(2)上の少なくとも1つの縦水平方向に沿って前記粉末層を分散するためのデバイス(5)と、
前記作業面上をラインLに沿って粉末を分配するために、少なくとも1つの横水平方向に沿って前記作業面(2)に対して可動であり、前記作業面(2)の上に粉末を直接噴射するための少なくとも1つの噴射器(6)と、
前記噴射器(6)によって分配される前記粉末の量を調整するためのシステムと、
を備え、
前記方法は、
前記横水平方向に平行な少なくとも1つの成分を含む経路に沿って前記噴射器(6)を移動させる段階と、
前記噴射器(6)の前記経路のあらゆる点で前記噴射器(6)により分配される前記粉末の量を調整する段階と、
を含み、
分配された粉末の前記ラインLの粉末高さは、前記粉末の前記ラインL上の横方向位置に応じて変わり、前記噴射器(6)は、舌効果を解消するために、噴射器の経路の横方向端部において、その他の点で分配される粉末量より多い粉末量を分配する、方法。
【請求項2】
前記噴射器(6)は、前記縦方向に沿って前記作業面(2)に対して可動である、請求項1に記載の付加製造方法。
【請求項3】
前記噴射器(6)は、前記分散デバイス(5)に対して前記縦方向に沿って一体的に取り付けられる、請求項2に記載の付加製造方法。
【請求項4】
前記噴射器(6)は、前記機械(1)内に可動様式で取り付けられる、請求項1から3のいずれかに記載の付加製造方法。
【請求項5】
前記噴射器(6)は、垂直方向に沿って前記作業面(2)に対して可動であり、前記調整システムは、前記作業面(2)に対する前記噴射器(6)の垂直方向位置を調整する、請求項1から4のいずれかに記載の付加製造方法。
【請求項6】
前記噴射器(6)の前記経路のあらゆる点で前記噴射器(6)により分配される前記粉末の量を調整する前記段階は、製造される前記部品(P)の幾何学的形状に従って実行される、請求項1から5のいずれかに記載の付加製造方法。
【請求項7】
前記噴射器(6)の前記経路のあらゆる点で前記噴射器(6)により分配される前記粉末の量を調整する前記段階は、製造される前記部品(P)の寸法に従って実行される、請求項1から6のいずれかに記載の付加製造方法。
【請求項8】
前記噴射器(6)の前記経路のあらゆる点で前記噴射器(6)により分配される前記粉末の量を調整する前記段階は、前記作業面(2)上での、製造される前記部品(P)の位置に従って実行される、請求項1から7のいずれかに記載の付加製造方法。
【請求項9】
前記噴射器(6)の前記経路のあらゆる点で前記噴射器(6)により分配される前記粉末の量を調整する前記段階は、前記作業面(2)上での、製造される前記部品(P)の領域の材料の関数として実行される、請求項1から8のいずれかに記載の付加製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3Dプリンタとしても知られる付加製造機の分野に関する。より詳細には、本発明は、このような機械での粉末の噴射及び分配に関する。
【背景技術】
【0002】
公知の技術によれば、粉末から始まる「3D」プリンティングによって部品が製造される。部品は、CAOツールを用いて予めスライスに分割される。続いて、粉末が作業面の上に連続層で分散され、各層は、後続の層で覆われる前に融解及び凝固の段階を経る。このため、例えばレーザビームによるエネルギの寄与により、製造される部品のスライスに対応する固形物を粉末層内に形成することが可能となる。製造される部品は一般に、後続の粉末層を形成できるように、部品のスライスが融解し凝固する際に製造チャンバ内を移動するプレートによって支持される。従って、このプレートはターゲット表面を規定する、つまり、その全ての点にレーザビーム又は何らかの他のエネルギ寄与が到達可能な表面を規定する。
【0003】
粉末は一般に、ラインに従って作業面上で利用可能となり、典型的にはロール又はスクレーパである分散デバイスがその粉末ラインに対して横方向に移動して粉末の分散をもたらす。
【0004】
米国特許第5597589号は、上記技術の実施例を記載する。より詳細には、この実施例によれば、製造機は、適切な場合に金属製であって、粉末部分の分配を可能にする粉末分配器を備える。ロールは、随意的に粉末の分散を可能にする。レーザビームは、製造される部品の第1スライスに対応する第1層を選択的に焼結することになる。引き続き、この工程が次々に何層も繰り返される。
【0005】
粉末は、分散デバイスの前方で作業面の上に分配する必要がある。例えば、粉末は、分散デバイスがその前方で粉末を回収するタンク内にあり、移動時、例えば国際公開第93/08928号に示されるように、タンクが空になるとピストンシステムによってタンクのレベルが上昇する。例えば、米国特許第5597589号のように、その長さが実質的に分散デバイスの長さに対応する注入アームを用いて、分散デバイスの前方に粉末ラインを堆積することも公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5597589号
【特許文献2】国際公開第93/08928号
【特許文献3】国際公開第2005/097476号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
提起される1つの問題は、粉末の管理である。
【0008】
これは、製造される部品に対して、部品を構成するために最終的に融解し凝固することになる量を超える粉末の量を使用することが通例だからである。詳細には、この粉末の超過により、粉末層が適正にターゲット表面を覆っていることを確実にすることが可能となる。より詳細には、粉末層は一般に、固定された作業面の領域を発端として、例えば粉末タンク又は上方に注入アームが見出される領域を発端として分散される。さらに、この領域の寸法は調節可能ではなく、分散デバイス又は注入アームの長さによって決定される。最終的には、製造される部品の寸法及び形状が何であろうと、製造チャンバ全体は、部品を取り囲む未融解粉末で満たされる。さらに、詳細にはターゲット表面の全体が粉末層で覆われることを確実にするため、各層に対してターゲット表面を越えて溢れる過剰な粉末を与えることが一般的である。
【0009】
その結果、部品を製造するために固定化される粉末の量は、多くの場合、最終的に融解することになる粉末の量を遥かに超える。この固定化は、部品の製造コストを増加させる。
【0010】
国際公開第2005/097476号は、2本のレールに沿って移動するトラフの充填と、製造すされる部品の寸法に適した2本のレール間の長さにわたるトラフの充填とを実現する。
【0011】
しかしながら、この手段は、部品の幾何学的形状に対して調節するのではなく、単にその寸法に対して調節可能なので限定的である。さらに、この文献では、部品の製造自体には必要でない粉末を用いて、製造される部品と一緒に製造チャンバの壁が構築される。
【0012】
さらに、この手段での粉末回路は多数の部分組立品を伴い、使用された粉末バッチの監視が重要なパラメータとなる航空産業用部品製造の分野では特に問題となる場合がある。これは、製造された各部品に対して、使用された粉末バッチを特定できることが必要とされるからである。従って、機械で使用する粉末バッチを変更する場合、新しいバッチを使用する前に、機械内に残る、機械の供給回路内及び粉末に曝された機械内部の表面の両方に残る先行バッチの粉末全てを確実に除去する必要がある。
【0013】
実際には、国際公開第2005/097476号では、粉末はタンクから噴射器へ、噴射器からトラフへ、そして最終的にはトラフから作業面へ移動する。その結果、粉末バッチを変更する必要がある場合、新しい粉末バッチを使用する前に、これら全ての要素に粉末のないことを確認する必要があり、これは面倒であることが分かることがある。
【0014】
従って、作業面の上に分配される粉末の量を制御して、特に前述の問題点を解消するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
このために、本発明の第1の主題は、作業面の上に分配される過剰な粉末の量を制限することを可能にする付加製造方法を提供することである。
【0016】
本発明の第2の主題は、製造時間を低減することを可能にする付加製造方法を提供することである。
【0017】
本発明の第3の主題は、使用する粉末バッチの特定を容易にする付加製造方法を提供することである。
【0018】
本発明の第4の主題は、分配された粉末の量を高精度で計量することを可能にする付加製造方法を提供することである。
【0019】
本発明の第5の主題は、機械の洗浄時間を低減する付加製造方法を提供することである。
【0020】
本発明の第6の主題は、ドロスにより汚染された粉末の量を減少させ、ひいてはその粉末を再生利用するコストを減少させる付加製造方法を提供することである。
【0021】
第1の態様によれば、本発明は、機械内で粉末の部分的な又は完全な選択的融解によって部品を付加製造するための方法を提供する。この機械は、詳細には、
−粉末層を受け取るようになっている作業面と、
−作業面の上に少なくとも1つの縦水平方向に沿って粉末層を分散するためのデバイスと、
−少なくとも1つの横水平方向に沿って作業面に対して可動であり、作業面の上に粉末を直接噴射するための少なくとも1つの噴射器と、
−噴射器によって分配される粉末の量を調整するためのシステムと、
を備える。
【0022】
その場合、本方法は、詳細には以下の段階を備える:
−横水平方向に平行な少なくとも1つの成分を含む経路に沿って噴射器を移動させる段階;
−噴射器の経路のあらゆる点で噴射器により分配される粉末の量を調整する段階。
【0023】
従って、本方法は、必須要件に応じて粉末の量を調節するために作業面の上に分配される粉末の量に対する制御を保証する。
【0024】
一実施形態によれば、噴射器は、縦方向に沿って作業面に対して可動であり、縦方向に沿う噴射器の移動中に作業面の上に分配される粉末の量の調整も可能にする。従って、分配される粉末の量をより一層、必須要件に調節することができる。このために、例えば、噴射器は縦方向に沿って分散デバイスに対して一体的に取り付けられるので、分散デバイスの移動を管理する機構のほかには、噴射器を縦方向に移動させるための付加的な機構を組み込む必要がない。
【0025】
一実施形態によれば、噴射器は機械に取り外し可能に取り付けられるので、例えば2つの粉末バッチ間で洗浄するために機械から取り出すことができ、粉末バッチの最適な監視が可能になる。
【0026】
一実施形態によれば、噴射器は垂直方向に沿って作業面に対して可動であり、調整システムは作業面に対する噴射器の垂直方向位置を調整する。従って、分配される粉末の量は、作業面に対して噴射器の高さを調整することによって調整することができる。
【0027】
噴射器の経路のあらゆる点で噴射器により分配される粉末の量を調整する段階は、以下のパラメータの関数として、単独で又は組み合わせて実行することができる:
−製造される部品の幾何学的配置の関数、
−製造される部品の寸法の関数、
−作業面上での、製造される部品の位置の関数、
−作業面上での、製造される部品領域の材料の関数。
【0028】
第2の態様によれば、本発明は、
−粉末層を受け取るようになっている作業面と、
−作業面上の少なくとも1つの縦水平軸に沿って粉末層を分散するためのデバイスと、
−少なくとも1つの横水平軸に沿って作業面に対して可動であり、作業面の上に粉末を直接噴射するための少なくとも1つの噴射器と、
−噴射器によって分配される粉末の量を調整するためのシステムと、
を備える、粉末の部分的な又は完全な選択的融解によって部品を付加製造するための機械を提供し、この機械は上記方法を実行するのに特に適している。
【0029】
本発明の他の特徴及び利点は、添付図面を参照して本発明の例示的な実施形態の説明を考慮すると明らかになるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】第1の実施形態による付加製造方法が実行される点噴射器を備えた付加製造機における作業面の上面概略図である。
【
図2】
図1の粉末堆積プロファイルを示すグラフである。
【
図3】付加製造方法の第2の例示的な実施形態に関する
図1と同様の概略図である。
【
図4】付加製造方法の第3の例示的な実施形態に関する
図1と同様の概略図である。
【
図5】
図4の粉末堆積プロファイルを示すグラフである。
【
図6】付加製造方法の第4の例示的な実施形態に関する
図1と同様の概略図である。
【
図7】付加製造方法の第4の例示的な実施形態に関する
図1と同様の概略図である。
【
図8】付加製造方法の第5の例示的な実施形態に関する
図1と同様の概略図である。
【
図9】付加製造機の代替実施形態による作業面の一部の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
粉末材料の完全な又は部分的な融解による、部品の付加製造用の機械が、
図1から9に概略的に示されている。使用される材料は、例えば金属又はプラスチックとすることができる。
【0032】
一般に、機械1は、使用される材料に関して好ましくは不活性な雰囲気を含むチャンバを備え、チャンバの底部は、本明細書では水平面と見なされる作業面2に対応する。
【0033】
明瞭化及び単純化を目的に、作業面2上に縦軸X及び横軸Yが規定され、それらは作業面に平行で互いに直交する。その場合、形容詞「縦の」及びその代替形は、以下では縦軸Xに平行な何らかの方向を意味し、同様に、形容詞「横の」及びその代替形は、横軸Yに平行な何らかの方向を意味する。
【0034】
機械1は、垂直軸に沿って作業面2の下に延びてチャンバ内に開口するケーシング3を備える。ケーシング3は一般に、製造中の部品Pが載る部品支持プレート(図示せず)の案内のために使用される。プレートは、部品のスライスが対応層の粉末の融解及び凝固によって形成される際にケーシング3の中へ垂直に下降する。従って、ケーシング3は、水平面においてチャンバの内側から見られる部品支持プレートの表面に対応するターゲット表面4を取り囲み、ターゲット表面の各点には、粉末を融解させるために例えばレーザビームが到達可能である。従って、第1の粉末層に関して、ターゲット表面は部品支持プレートの上面に対応する。後続の層に関して、ターゲット表面4は、部品支持プレートの縁部によって画定された、先行する層の融解して凝固した粉末、及び、未融解で凝固した粉末の表面に対応する。
【0035】
機械1は、図示されていないが、粉末が融解し次に凝固することを可能にする融解システムをさらに備える。これは、例えば粉末を少なくとも部分的に融解させるためにターゲット表面4にビームを送るレーザである。
【0036】
機械1は、チャンバ内で作業面2に対して縦軸Xに沿って可動様式で取り付けられた、粉末層を分散するためのデバイス5をさらに備える。本明細書に示す実施例では、分散デバイス5は、横軸Yに平行な回転軸を備えたロールである。しかしながら、分散デバイス5は、例えばスクレーパである任意の形式とすることができる。
【0037】
機械1は、粉末タンクに接続された噴射器6をさらに備える。噴射器は、本明細書では点噴射器を意味し、換言すると、その寸法がターゲット表面4より遥かに小さく、所定の瞬間に点噴射器6から送出される粉末の量は、ターゲット表面4に対して点と同様である。噴射器6は作業面2に直接面しており、換言すると噴射器6から出ていく粉末は、作業面の上に直接分配される。
【0038】
点噴射器6は、チャンバ内で少なくとも横軸Yに沿って作業面に対して可動様式で取り付けられ、換言するとその経路は少なくとも1つの横方向成分を備える。噴射器6の移動は、連続的又は非連続的とすることができる。
【0039】
最後に、機械は、噴射器6によって噴射される粉末の量を調整するためのシステムを備える。粉末の量を調整することは、本明細書では噴射器が制御されることを意味すると解される。例えば、調整システムは、随意的に噴射器6の移動速度の関数として、あらゆる瞬間に噴射器6の粉末流量を制御し調節することを可能にする。粉末噴射方法は、連続的又は非連続的とすることができる。
【0040】
一実施例によれば、噴射器6は垂直軸Zに沿って並進移動が可能である。その場合、調整システムは、作業面の上に分配される粉末の量を調整するため、噴射器6の高さを調整することができる。本発明のこの例示的な実施形態では、粉末は実質的に重力によって噴射器9から落下する。作業面の上に分配された粉末は、斜面の形をとる。粉末斜面が噴射器に到達し、粉末が出る噴射器の出口オリフィスを遮る時、もはや粉末の流れはない。さらに、粉末が流出する噴射器の出口オリフィスが作業面2と接触する時、もはや粉末の流れはない。従って、噴射器6の高さの変化により、噴射器の出口での流量を変えることが可能となる。
【0041】
その場合、それに沿って粉末を分配する必要がある横方向に沿って噴射器6の経路を決定すること、並びに、必須要件に従って必要な場所で作業面の上に所要量の粉末を分配するために、この経路のあらゆる点で分配される粉末の量を制御することが可能である。例えば、噴射器6の経路の各点は、必須ではないが、噴射器6の出口中心と実質的に一致する。例えば、製造される部品スライスがターゲット表面4の横方向位置よりも小さな横方向寸法を示す場合、粉末が分配される噴射器の経路は、製造される部品Pのスライスの横方向寸法に調節することができる。
【0042】
また、噴射器6の経路に沿って分配される粉末の量は、確実に粉末層が製造される部品スライスを適切に覆うように調節することができる。これは、粉末が分散デバイスによって横方向両側に追い出される可能性があるので、層の縦方向縁部が直線的でなくなるからである。次に舌効果に言及する。舌効果を解消するために、噴射器6は、噴射器6の経路の横方向端部において、その他の点で分配される粉末量より多い粉末量を分配することができる。
【0043】
最後に、噴射器6の経路に沿って分配される粉末の量は、融解し凝固した粉末の体積の減少を補うように調節することもできる。これは、部品スライスが粉末の融解と凝固によって形成される際に、融解し凝固したスライスの密度が未融解の粉末の密度より大きく、融解し凝固したスライスが粉末層内に沈下するからである。従って、当該スライスを覆う後続の層を分散する必要がある場合、平坦な層を得るために、この沈下を考慮しなければならない。その場合、噴射器6は、横方向経路の全体に亘って粉末の量を増加させることなく、横方向経路に沿って沈下を補うために、沈下の場所ではより多量の粉末を正確に分配することができる。
【0044】
図1は、製造方法の第1の例示的な実施形態を示す。この第1の例示的な実施形態によれば、ターゲット表面4の全体を覆うために、粉末層を形成する必要がある。ターゲット表面4の横方向寸法に対応する横方向距離に亘って、少なくとも1つの横方向ラインLに沿って粉末を分配するために、噴射器6は、静止位置から出発して、作業面2に対して横方向に移動する。粉末ラインLは、調節可能な縦方向寸法を示す。この縦方向寸法は、詳細には噴射器6の出口寸法に依存する。
【0045】
図1の実施例では、その間に粉末が分配される噴射器6の前進移動は、左から右へ実行され、横方向に沿って噴射器6から分配される粉末の量は、舌効果を補うためにラインLの端部L
a及びL
bの近くで多くなるように調整される。より詳細には、分配される粉末ラインLの粉末高さは、粉末ラインL上の横方向位置に応じて変えることができる。その場合、全く同じ横方向に沿って分配される粉末の高さは、例えば、
図2に示すように放物線の形状である。換言すると、粉末ラインLの端部L
a及びL
bそれぞれに近い点A及びBでそれぞれ分配される粉末の量は、粉末ラインLの実質的に中間に位置する点Cで分配される粉末の量より多く、3点A、B及びCは横方向に実質的に整列している。
【0046】
続いて、噴射器6は、新しい前進移動で後続の層用に新しい粉末ラインを分配するために、
図1の実施例に照らして作業面2の左側に後退移動でその静止位置へ戻ることができ、或いは、先行するラインの形成中に到達した最終位置から始まる後退移動の間に、
図1の実施例に照らして作業面2の右側に新しい粉末ラインを分配することができる。
【0047】
図3は、第2の例示的な実施形態を示し、噴射器6は、横方向に可動であることに加えて縦軸Xに沿って可動である。この第2の例示的な実施形態によれば、製造される部品Pの形状は、形成される粉末層が必ずしもターゲット表面4を完全に覆う必要のないようなものである。従って、点噴射器6は、事前に粉末を分配することなく縦方向に移動し、次に、ラインLに沿って粉末を分配するために横方向に移動しており、ラインLの横方向寸法は、製造される部品Pのスライスの寸法に調節される。従って、全てのターゲット表面4が粉末で覆われないので、過剰に分配される粉末の量を低減することができる。粉末ラインLの横方向に沿って分配される粉末の高さは、第1の例示的な実施形態のように舌効果を制限するため放物線形状とすることができる。
【0048】
従って、縦軸X及び横軸Yに沿って移動する点噴射器6は、ターゲット表面4を満たすことなく、過度の粉末使用を制限するために、またターゲット表面4上で製造される部品Pの位置の関数として、製造される部品の寸法に対して連続的な粉末層の寸法を最適化しながら粉末を分配することを可能にする。より詳細には、作業面2の上に横方向の関数として分配される粉末の量は、製造される部品Pの各スライスの、ターゲット表面4上での寸法及び位置の関数としてもたらされる。特に、製造される部品Pの対象スライスがターゲット表面4の寸法、換言すると部品支持プレートの寸法より小さな寸法を有する場合、ターゲット表面4を覆うのではなく、ターゲット表面4上に局所的に粉末層を形成することが好都合な場合がある。
【0049】
図4は、方法の第3の例示的な実施形態を示し、噴射器6は、横方向と縦方向の両方に可動である。この第3の例示的な実施形態によれば、製造される部品Pのスライスの幾何学的形状は、横方向及び縦方向に対して傾斜した縁部を呈する。さらに、スライスの横方向寸法は、ターゲット表面4の横方向寸法より小さい。その場合、噴射器6の経路は、その結果として、横方向寸法が製造される部品Pのスライスの寸法に実質的に対応する、傾斜縁部にほぼ等しい、横方向成分と縦方向成分とを呈する粉末ラインLを分配するように調節される。加えて、
図4及び5の実施例によれば、対象とするスライスに必要な粉末の量は、横方向に、適切な実施例では左から右へ向かって減少する。従って、その結果として、ラインLに沿って移動する噴射器6によって分配される粉末の量は、横方向に沿って分配される粉末の高さが左から右に向かって減少するように調整される。
【0050】
従って、分配される粉末の量は、製造される部品Pの幾何学的形状の関数として、より詳細には製造される部品Pの着目スライスの幾何学的形状の関数として調節される。換言すると、作業面2の上に分配される粉末の体積は、着目スライスに必要とされる粉末体積に調節される。
【0051】
図6及び7は、製造方法の第4の例示的な実施形態を示す。この第4の実施例では、点噴射器6は、縦軸X沿う移動時に分散デバイス5に対して一体的に取り付けられ、横軸Yに沿って分散デバイス5に対して可動である。例えば、点噴射器6は、分散デバイス5に対して堅固に固定された、横軸Yに沿うスライドレール上に取り付けることができる。この第4の例示的な実施形態に従って製造される部品Pの形状は、第2の例示的な実施形態と同様であり、形成される粉末層は、ターゲット表面4を完全には覆わない。分散デバイス5及び噴射器6が一体的に取り付けられるので、縦軸Xに沿う移動の単一制御で、分散デバイス5及び噴射器6は、
図6に破線で示す初期位置から、
図6に実線で示す、形成される層に可能な限り接近した位置へ同時に移動する。その後、点噴射器6は、第2の例示的な実施形態と同様に、その横方向寸法が製造される部品Pのスライスの横方向寸法の関数として調節される粉末ラインLを分配するために、横軸Yに沿って、分散デバイス5に沿って移動する。また、粉末ラインLに沿う粉末の量は、分散中の舌効果を補うために、例えば第2の例示的な実施形態でのように調節される。
【0052】
縦方向移動時に噴射器6が分散デバイス5に一体的に取り付けられる場合、例えば、第3の例示的な実施形態と同様に特定の幾何学的形状に適合するよう、粉末噴射器6の横方向移動及び粉末の噴射は、分散デバイス5が縦方向に移動すると同時に行うことができる。
【0053】
図8は製造方法の第5の例示的な実施形態を示し、製造される部品Pのスライスは3つの分離した部分P
1、P
2及びP
3を備える。この場合、調整システムは、作業面2の上に不連続ラインLを形成するように、噴射器6から分配される粉末の量を調整し、換言すると、粉末ラインLは3つの区分L
1、L
2及びL
3を備え、これらは分離されており、横方向寸法及び位置において部分P
1、P
2及びP
3にそれぞれ対応する。換言すると、分配される粉末の量がゼロである、噴射器6の経路の点が存在する。
【0054】
これらの実施例は限定的ではない。少なくとも横軸Yに沿う噴射器の移動と、この移動中の粉末量の制御とによって、噴射器経路のあらゆる点において粉末の量を必須要件に合わせて調節することが可能であると理解される。従って、噴射器6の経路のある点では、分配される粉末が全くなくてもよく、或いは、粉末の量は、詳細には製造される部品Pの着目スライスの幾何学的形状及び/又は形状、及び/又は製造される部品Pの着目スライスの位置、及び/又は舌効果、及び/又は沈下作用の関数とすることができる。噴射器6の経路は、直線又は曲線とすることができる。
【0055】
あらゆる点で分配される粉末の量は、例えば、重量又は体積で決定することができる。本明細書で説明する例示的な実施形態のように、噴射器6の経路のあらゆる点で分配される粉末の量は、粉末の高さで決定される。その場合、噴射器6は、例えば分配される粉末の高さに追従するために垂直軸Zに沿って移動するよう、垂直軸Zに沿って作業面2に対して可動とすることもできる。
【0056】
噴射器6は、複数の材料を分配するために使用することもできる。例えば、噴射器6は、第1材料の粉末の第1ラインと第2材料の粉末の第2ラインとを用意することができ、この2つのラインは縦方向及び/又は横方向に互いに分離される。
【0057】
以下に示す例示的な実施形態では、機械1は唯一の点噴射器6を備えるが、そうでなくてもよい。例えば、機械1は2つの点噴射器6を備え、それらは作業面2に対して可動であり、各々がターゲット表面4の上に粉末の分配に備えており、例えば、同じ又は異なる粉末を使用することを可能にする。その場合、第2の分散デバイス5は、有利には第2の点噴射器6と共に使用することができる。各々の種類の材料に専用の噴射器6を使用することにより、粉末バッチの洗浄及び監視が容易になる利点が提示される。従って、一般に、機械1は、部品Pを製造するために使用することが想定される材料の種類と同数の噴射器6を備えることができる。
【0058】
好都合には、機械1は、残存する先行層からの粉末なしで噴射器6が作業面2の上に粉末ラインを分配するのを確実にするために、ひいては噴射器6により作業面2の上に分配される粉末の高さを正確に知ることを確実にするために、作業面2を洗浄するための機構をさらに備えることができる。洗浄機構は、例えば、作業面2に対して可動なスクレーパの形態で設けられ、作業面2の外側に粉末を押し出すことを可能にする。好都合には、スクレーパは噴射器6に固定することができるので、噴射器6が前進移動時に作業面2の上に粉末ライン分配すると、粉末を分配しない噴射器6の後退移動により、その通過と同時に余分な粉末を排出することが可能になる。スクレーパは一方向性とすることができ、換言すると、スクレーパは全く同一の移動方向に対してだけ粉末を押し出す。機械の生産性を高めるために、各粉末ラインを開始するために噴射器を全く同一の初期位置に戻さないことが有利な場合がある。この場合、格納式スクレーパが、その移動方向に沿って噴射器6のそれぞれの側に位置決めされる。移動方向に沿って噴射器の前方に位置決めされたスクレーパは、噴射器6が粉末を分配する前に作業面2の上に残る粉末を排出し、一方で、噴射器の他方の側に位置決めされたスクレーパは、噴射器が分配したばかりの粉末に接触しないように上昇する。さらに、このスクレーパは、ドロス、つまり製造される部品Pの一部を成さない粉末の凝集片を削り取ることを可能にする。スクレーパによって排出された粉末は次に、作業面2の所定箇所に運ばれ、そこで専用オリフィスによって排出される。
【0059】
作業面を洗浄するための機構と組み合わせて又は代替的に、機械1は、後続の層用の新しい粉末ラインを分配する前に、作業面2上に残る粉末の量を検証するためのシステムを備えることができる。検証システムは、例えば、作業面2のいずれかの点において残っている粉末高さのセンサを備えることができる。従って、調整デバイスは、所定量に達するように残量の関数として作業面2の上に噴射器6によって分配される粉末の量を調節することができ、これは噴射器9の経路のあらゆる点で該当する。代替形態では、機械は、受取り表面11上に堆積した粉末の量を検証するためのシステムを備え、これは、噴射器によって送出される粉末の流量を閉ループで制御することを可能にする。
【0060】
噴射器6が縦方向に沿って固定される代替実施形態によれば(
図9)、各層に対する粉末ラインLは、作業面2に関して、所定の「受取り」表面上に局在化される。受取り表面7は、高精度に粉末の量を調整するために、垂直方向に沿って作業面2に対して可動である。例えば、可動式受取り表面7は、作業面2に対して横方向溝9内で垂直方向に移動するスライド8の上面によって形成される。スライド8の寸法は、過不足のない遊びで溝9内の垂直摺動を可能にするように調節され、噴射器6の出口は、溝9内だけで受取り表面7上に粉末を堆積するように、作業面2と接触する。より詳細には、噴射器6は、受取り表面7の上に粉末を分配するために、スライド8が溝9の底部に近い底部位置にある位置から開始して作業面に対して横方向に変位する。溝9の縦方向寸法は既知なので、噴射器6の横方向移動中に受取り表面7に対して噴射器6の高さを調節することによって、溝内に分配される粉末の体積が正確に分かる。噴射器6の移動が終了すると、受取り表面7は、分散デバイスによって分散されるように、制御された既知の高さだけ垂直方向に移動する。従って、横方向に沿って、溝から外へ出てくる粉末の高さは、制御され既知である。受取り表面7の上に分配された粉末は、その高さ全体に亘って溝9から外へ完全に出ることができ、受取り表面7は作業面2と同じ高さである。しかしながら、受取り表面7の上に分配された粉末の一部だけが溝7から外へ出ることができる。
【0061】
好都合な例示的な実施形態によれば、噴射器6の基部は、溝9の幅を覆うことを可能にする形状を有し、粉末は噴射器6から実質的に重力によって落下する。噴射器6は、スライド8内への粉末の噴射中、作業面2のごく近傍に保持されるので、粉末は作業面と噴射器との間で滑ることができない。従って、粉末が噴射器の下に配置されたスライドの容積を満たすと、それは粉末が流れる噴射器6の開口部全体を遮り、もはや粉末の流れはない。横方向に沿う噴射器6の移動中にスライド8の垂直方向位置を制御することによって、分配される粉末の量に関して高い精度を得ることが可能である。
【0062】
溝9は、随意的に余分な粉末を回収することを可能にする。
【0063】
例えば、分散デバイス5が前進移動時にターゲット表面4の上に少なくとも部分的に粉末の層を分散し、部品スライスが融解し凝固すると、分散デバイス5は、後退移動時に余分な粉末を収集するために配備することができる。スライド8が溝9の底に向かって下降すると、粉末は、受取り表面7の上に又は溝9の底の上に落下することができる。その場合、機械1は、粉末を溝9から外へ排出することを可能にする回収システムを備えることができる。
【0064】
また、ターゲット表面4の両側に2つの縦方向溝を備えることもでき、各溝内でスライド8は垂直方向に移動できる。従って、分散デバイス5は、全く同一の移動で、ターゲット表面4の上に粉末の層を分散し、余分な粉末を溝の中へ落下させることができる。次に、反対方向の移動時に、粉末の新しい層を分配し、この新しい層からの余分な層を他方の溝の中へ落下させることができる。
【0065】
別の代替形態では、機械1は、余分な粉末を回収することを可能にする1又は2以上の溝を備えることができ、それらはスライドとは無関係である。
【0066】
従って、作業面2に対して可動な点噴射器6を使用することによって、所要の粉末の量は、舌効果、部品の幾何学的形状、ターゲット表面4上の寸法及び位置など、種々のパラメータを考慮して最適に調節することができる。従って、製造される部品Pに対する余分な粉末が低減される。
【0067】
作業面2の上に分配される粉末を少なくとも横方向に局在化させることによって、機械1を洗浄する作業が制限される。これは、詳細には、製造される部品Pの寸法が部品支持プレートの寸法、つまりターゲット表面4の寸法よりも小さい場合に、分散中の舌効果に対する補償を考慮しても、単にターゲット表面4の上に粉末を分配することができるからである。従って、粉末の全てがケーシング3内の支持プレート上に局在化されるので、特に粉末バッチの変更時の粉末の洗浄は、ケーシングに帰着する。
【0068】
一実施形態によれば、噴射器6は、粉末タンクに直接接続することができる。その場合、粉末を供給するための回路は、例えば、タンク、噴射器、及びタンクを噴射器6に接続する可撓性パイプを備える。随意的に、粉末を計量することを可能にするホッパをタンクと噴射器6との間で回路に挿入することができる。粉末と作業面2との間に配置される他の要素はなく、噴射器6は作業面2の上に粉末を直接噴射する。その結果、粉末バッチを変更する必要がある場合、粉末供給回路内にもはや粉末が残存しないことを確実にするため、粉末供給回路を機械から取り外して、完全に洗浄してから機械に戻すことができる。例えば、噴射器6は、支持体上で取り外し可能に機械1に取り付けられ、その支持体は、噴射器6の横方向移動、並びに随意的に縦方向移動及び高さにおける案内をもたらす。その場合、噴射器6を機械1から簡単に取り外すことができるように、噴射器をその支持体上で係止及び非係止するためのシステムが設けられる。
【0069】
分配される粉末の量が低減されるので、製造時間も短くなる。
【0070】
各層で使用される粉末の量は、融解した粉末の量にできるだけ近づくように低減されるので、融解中にドロスによって汚染される粉末もまた低減する。これによって汚染された粉末を再生利用するための時間、従ってコストが低減されることが分かる。
【符号の説明】
【0071】
1 付加製造機
2 作業面
3 ケーシング
4 ターゲット表面
5 分散デバイス
6 噴射器
X 縦軸
Y 横軸
L 粉末ライン
L
a Lの左端部
L
b Lの右端部