【氏名又は名称原語表記】ETAT FRANCAIS represente par LE DELEGUE GENERAL POUR L’ARMEMENT
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記中間アセンブリ(5,5’;45)は前記担体(1)の前記第1の部分(1a)によって担持され、前記作動アセンブリ(4,4’;44)は前記担体(1)の前記第2の部分(1b)と一体化され、前記変形測定アセンブリ(3,3’;43)は、少なくとも1つの固定歯(3b,3b’,3b1,3b2,3b3;43b,43b’)を含み、前記作動部材(5c,5c’,5c1,5c2,5c3;45c,45c’)は、少なくとも1つのいわゆる可動歯(5e,5e’,5e1,5e2,5e3;45e,45e’)を含み、前記固定歯または各固定歯(3b,3b’,3b1,3b2,3b3;43b,43b’)は、前記測定方向に向けられた保持面(3e)を提供し、前記測定方向における前記担体(1)の前記第2の部分(1b)の移動の結果として、前記固定歯(3b,3b’,3b1,3b2,3b3;43b,43b’)を越えた前記1つまたはいくつかの可動歯(5e,5e’,5e1,5e2,5e3;45e,45e’)の移動を可能にするが、前記固定歯(3b,3b’,3b1,3b2,3b3;43b,43b’)を越えて移動した後に、前記弾性接続(5b,5b’,5b3;45b,45b’)の前記作用下で、前記作動部材(5c,5c’,5c1,5c2,5c3;45c,45c’)が前記第2の方向に移動するとき、前記可動歯または前記可動歯(5e,5e’,5e1,5e2,5e3;45e,45e’)の1つを保持するように構成されている保持面を提供することを特徴とする、請求項1に記載のセンサ(C1,C’1,C11,C12,C13;C3)。
前記作動部材(5c,5c’,5c1,5c2,5c3;45c,45c’)は、少なくとも1つのいわゆる作動ビームによって形成され、前記少なくとも1つの作動ビーム(5c,5c’,5c1,5c2,5c3;45c,45c’)は、1つまたはいくつかの可動歯(5e,5e’,5e1,5e2,5e3;45e,45e’)を備え、前記弾性接続部(5b,5b’,5b3;45b,45b’)は、前記固定部(5a,5a3;45a)と一体の第1の端部と、前記少なくとも1つの作動ビーム(5c,5c’,5c1,5c2,5c3;45c,45c’)と一体の第2の端部とを有する少なくとも2つの平行な接続ビームを備え、前記少なくとも2つの接続ビーム(5b,5b’,5b3;45b,45b’)は、変形可能な平行四辺形を形成することを特徴とする、請求項2または3に記載のセンサ(C1,C’1,C11,C12,C13;C3)。
前記変形測定アセンブリ(13,13’,19,19’,23,33;43,46,46’)は、前記担体(1)の前記第1の部分(1a)に回転可能に取り付けられた歯付きホイール(13a,13a’,19a,19a’,23a,33a)であり、前記作動部材(15c,15c’,15d,15d’,17d,17d’,25d,35d)はいわゆる作動ビームによって形成され、前記作動ビームは端部領域において、前記歯付きホイール(13a,13a’,19a,19a’,23a,33a)の2つの歯(13d,13d’,19b,23b,33b)の間に延在する少なくとも1つの歯(15e,15e’,17e,17e’,25e,35e)を備え、前記歯付きホイール(13a,13a’,19a,19a’,23a,33a)の前記歯(13d,13d’,19b,23b,33b)と共に歯車を構成することを特徴とする、請求項1に記載のセンサ(C2,C’2,C21,C’21,C22,C23;C3)。
前記中間アセンブリ(15,15’,35;55)および前記作動アセンブリ(14,14’,34;44)は、それぞれ前記担体(1)の前記第1(1a)および第2(1b)の部分によって担持され、前記作動アセンブリ(14,14’,34;44)は、前記担体(1)の前記第1の部分(1a)の上に片持ち式に延在し、片持ち支持される前記作動アセンブリ(14,14’,34;44)の前記端部領域は前記プッシュ部(14c,14c’,34c;44c,44c’)を有し、前記プッシュ部(14c,14c’,34c;44c,44c’)は、前記中間アセンブリ(15,15’,35;55)と接触しているか、またはそこから離間していることを特徴とする、請求項5に記載のセンサ(C2,C’2,C23;C3)。
前記中間アセンブリ(17,17’)および前記作動アセンブリ(16,16’)は、それぞれ前記担体(1)の前記第1(1a)および第2(1b)の部分によって担持され、前記中間アセンブリ(17,17’)は、前記中間アセンブリ(17,17’)の前記固定部(17a)に対向する前記弾性接続部(17b)の端部から延びる押圧部(17c,17c’)を備え、前記押圧部は、前記担体(1)の前記第2の部分(1b)の上方に片持ち支持され、前記担体(1)の前記第2の部分(1b)が前記測定方向に移動する場合には、前記プッシュ(16a,16a’)部が一押しを加えることを特徴とする、請求項5に記載のセンサ(C21,C’21)。
前記中間アセンブリ(25)および前記作動アセンブリ(24)は、それぞれ前記担体(1)の前記第2(1b)および第1(1a)の部分によって担持され、前記中間アセンブリ(25)は、前記中間アセンブリ(25)の前記固定部(25a)に対向する前記弾性接続(25b)の前記端部から延びる押圧部(25c)を備え、前記押圧部は、前記担体(1)の前記第1の部分(1a)の上方に片持ち支持され、前記担体(1)の前記第2の部分(1b)が前記測定方向と反対方向に移動する場合には、前記プッシュ(24a)部が一押しを加えることを特徴とする、請求項5に記載のセンサ(C22;C3)。
前記作動アセンブリ(16,16’,24)は、その外端部が前記プッシュ部を構成する円盤状部(16a,16a’,24a)を備え、前記円盤状部(16a,16a’,24a)は、前記円盤状部(16a,16a’,24a)の中心に対してオフセットされている回転軸を中心にして回転可能に取り付けられ、前記円盤状部(16a,16a’,24a)の回転により、前記中間アセンブリ(17,17’,25)の前記プッシュ部(16a,16a’)と前記押圧部(17c,17c’)との間の距離、または、前記作動ビーム(25d)が保持されている前記オフセット位置と、前記作動アセンブリ(24)の前記不在時に前記作動ビーム(25d)が占有する前記位置との間の距離のいずれかを変化させることができることを特徴とする、請求項7または8に記載のセンサ(C21,C’21,C22;C3)。
前記作動部材(35)は中間片部によって形成され、一方で、前記歯付きホイール(33)の前記歯(33b)と共に歯車を構成するために、前記歯付きホイール(33a)の2つの歯(33b)の間に延在する少なくとも1つの歯(35e)を備え、他方で、前記作動アセンブリ(34)の前記プッシュ部(34c)が延びる凹部を有し、前記凹部は、前記プッシュ部(34c)に対向する押圧面(35g)を有することを特徴とする、請求項6に記載のセンサ(C23)。
前記中間アセンブリ(15,15’,17,17’,25;55)の前記弾性接続部(15b,17b,25b;45b,45b’)は、前記測定方向に直交し、それぞれ前記固定部(15a,17a,25a;55a)と一体の第1の端部と、前記作動ビーム(15c,15c’,15d,15d’,17d,17d’,25d)と一体の第2の端部とを有する少なくとも2つの平行な接続ビームを備え、前記少なくとも2つの接続ビーム(15b,17b,25b;45b,45b’)は変形可能な平行四辺形を形成することを特徴とする、請求項6から9のいずれか一項に記載のセンサ(C2,C’2,C21,C’21,C22,C23;C3)。
【背景技術】
【0002】
「パッシブ」という用語は、電力供給または電力回収システムなどの電源を使用する、いわゆるアクティブセンサとは対照的に、センサが電源なしで動作することを意味する。
【0003】
欧州特許出願公開第1998145号明細書(特許文献1)は、繰り返し外的作用を受ける構造体に加えられる負荷サイクルの数を計数するためのリバーシブルかつパッシブ的なマイクロセンサを開示しており、これは例えば、構造体に既知の応力レベルを発生させる橋上の車両の通過によって発生する、例えば、温度、引張、圧縮および/または湾曲機械的負荷のサイクル数に応答することができる。実際に、例えば橋のような道路インフラの分野では、その構造進化を判定するために、渡った車両の数を知ることが重要である。
【0004】
欧州特許出願公開第1998145号明細書(特許文献1)によるセンサが示されている
図1aおよび
図1bを参照すると、このセンサは負荷サイクルを計数するためのシステムを備えており、このシステムは主にU字型で、それによりU字形の基部を構成する第3の部分104によって接続された第1の部分102および第2の部分103を含む担体101と、計数手段105であって、担体101上に配置され、担体101の前記第1の部分102上に配置された少なくとも1つの第1の歯付きホイール106、いわゆる計数ホイールと、一方で、この計数ホイール106を駆動するための駆動ビーム107とを含み、前記駆動ビーム107は、その端部108,109のうちの一方の端部108で前記第2の部分103に固定され、その他端109で歯110が提供され、
図1bに示されており、計数ホイール106の歯112とラチェット式歯車111を構成するように適合されており、他方で、一方の端部が担体101の第1の部分102と一体化され、他方の端部が歯139を担持している、ここでは逆止ビーム175である計数ホイール106用の逆止装置113とを含む、計数手段105とを含むことが分かる。
【0005】
図1bの矢印は、計数ホイール106の回転の正方向を示している。
図1bにおいてよりよく分かるように、計数ホイール106の歯112、駆動ビーム107の歯110および逆止ビーム175の歯139は、前記方向に沿って、それぞれ、半径方向表面114、119および141を含み、さらにそれぞれ傾斜面115、118および140を含み、歯110および139の半径方向表面119および141は、計数ホイール106の歯112の半径方向表面114に面している。歯110の半径方向表面119は、駆動ビーム107が前記方向に動かされるとき、すなわち第2の部分103が担体101の第1の部分102に接近して移動されるとき、歯112の半径方向表面114に当接するように向けられる。逆止ビーム175の歯139は、歯110と同様に方向付けられる。
【0006】
担体101の第1の部分102と第2の部分103とを互いに近づけることにより、駆動ビーム107の歯110によって歯付きホイール106が駆動され、両部分102,103を互いに離れるように動かすと、逆止装置113によって第1の歯付きホイール106が保持されることを引き起こし、また駆動ビーム107の歯110が第1の歯付きホイール106の歯112に引き込まれることを引き起こす。この目的のために、駆動ビーム107は、歯110を劣化させることなく引き込むのに十分な弾性を有する。さらに、逆止ビーム175および駆動ビーム107は、それらが歯車106に抗して所定の位置にあるときにたわみを与えられる。この初期の変形は、製造/組立の不具合および不確実性にもかかわらず、接触を確実にし、従って噛み合いを確実にすることを可能にする。
【0007】
図1aに見ることができるように、第1および第2の部分102,103は、互いに平行な第1の軸および第2の軸に沿って配置され、孔によって構成された第1および第2のアンカー領域124,125をそれぞれ含み、監視される構造上にセンサを固定するためにそれぞれねじを挿入することができる。孔124,125は、前記ネジの直径よりわずかに大きい直径を有する。担体101の各部分102,103,104の
図1aに示されているものとは反対側の下面は、平面であり、同一平面内に設けられており、監視される構造に対して前記ねじによって押圧されることが意図される。この種のセンサでは、計数ホイール106の軸は、第1のアンカー領域124の軸上に位置し、駆動ビーム107は、第2の部分103と一体化される。
【0008】
例えば構造体に引張負荷がかかっているため、担体101が方向X(
図1a)に沿って引張負荷のサイクルを受けると、担体101の第1および第2の部分102,103は、負荷が現れたとき互いにまず離れ、逆止装置113に保持されている計数ホイール106の回転を引き起こさず、その後、部分102,103は、負荷の除去により互いに近づき、駆動ビーム107の歯110に計数ホイール106を回転させることをもたらす。担体101が方向Xに沿って圧縮負荷のサイクルにさらされたとき同じことが適用され、負荷が現れたとき計数ホイール106が駆動され、負荷が除去されたとき駆動されないということが異なる。
【0009】
従って、欧州特許出願公開第1998145号明細書(特許文献1)によるセンサの検出システムの基礎を形成する解決策は、方向Xに沿った負荷の方向にかかわらず、構造体の方向Xに沿って構造体が受ける負荷サイクルの数を確実に計数することを可能にする。換言すれば、センサは、センサ上の引張負荷とセンサ上の圧縮負荷とを区別せず、負荷サイクル数を計数するだけである。
【0010】
ここで、アンカー領域124,125は、方向Xにおける担体101の長さができるだけ大きく、かつ、前記第1軸と第2軸との間の構造体の変形が、計数ホイール106の歯112のピッチPと少なくとも等しくなるように提供される。実際、センサが変形を受ける構造体に固定されている場合、両方のアンカー領域124,125の間、従って第1軸と第2軸との間の距離の変化は、この長さLに比例する。従って、計数ホイール106の歯112の所与のピッチPについて、また単一の駆動ビーム107を使用する場合には、第1の軸と第2の軸との間の構造の変形は少なくともPに等しくなければならず、好ましくは1.5P以下であるべきである。
【0011】
換言すれば、前記ピッチPよりも小さいアンカー領域124,125間の距離の変動をもたらす構造上の負荷サイクルは計数されない。また、ピッチPである閾値より大きな距離変動は、この距離変動の振幅に関わらず、1サイクルとして計数される。
【0012】
従って、欧州特許出願公開第1998145号明細書(特許文献1)によるセンサの検出システムの基礎を形成する解決策はまた、第1のアンカー領域と第2のアンカー領域との間の距離の変動に対するいくつかの振幅閾値を検出することができないという欠点も有する。
【0013】
図2a〜
図2dを参照すると、仏国特許第2974410号明細書(特許文献2)によるセンサが示されており、これは欧州特許出願公開第1998145号明細書(特許文献1)によるセンサと同じ技術原理に依拠しているが、いくつかの閾値を検出することを可能にする。
【0014】
初めに
図2aを参照すると、ここでは、担体101が、頭部−尾部に配置され、主に方向Xに沿って隙間204によって長手方向に分離された第1および第2のL字形サブアセンブリ202,203を備え、そのそれぞれの基部205,206は部分的に、監視される構造体上に担体201を固定するための領域であることが分かる。これらの基部205,206は、2つの孔207,208および209,210をそれぞれ含む。孔207,208および209,210の中心をそれぞれ通過する軸Y1およびY2は方向Xに垂直であり、一方孔207,208および209,210の中心をそれぞれ通過する軸X1およびX2は方向Xに平行である。さらに、第1の長手方向部分211および第2の長手方向部分212は、その端部において、弾性部材、すなわち材料ストリップ213および214によって互いに接続されている。
【0015】
第1のサブアセンブリ202の第2の部分211は、方向Xに沿って均等に分布する3つの第1の孔(図示せず)と、3対の第2の孔(図示せず)とを含み、1対の第2の孔の中心を通過する軸は、軸Y1に平行であり、各対は第1の孔の1つに関連付けられている。各第2の孔は、担体201から突出するピンを受け取り、逆止手段の事前位置決めを可能にするすることが意図される。
【0016】
第1のサブアセンブリ202の第2の部分211はまた、第1の孔と同数の実質的に正方形の形状を有する凹部215を備え、各凹部215は、第1の孔の1つを中心にしている。第2の部分211はまた、
図2cでより良く分かる3つの突出部216を備え、第2のサブアセンブリ203の第2の部分212に面する第1のサブアセンブリ202の第2の部分211の側面から突出する。第1の孔の各々について、その中心を通り軸Y1に平行な軸はまた、突出部216のうちの1つの対称軸でもある。これらの突出部の各々は、中央部分に第3の孔を含む。
【0017】
第2のサブアセンブリ203の第2の部分212は、方向Xに沿って第1の孔と同様に分布した3対の第4の孔(図示せず)を含み、前記各対は第1の孔のうちの1つに関連付けられる。各第4の孔は、担体201から突出しているピンを受け取り、駆動手段の事前位置決めを可能にすることが意図される。さらに、第1のサブアセンブリ202の第2の部分211に面する第2のサブアセンブリ203の第2の部分212の側面は、突出部216のサイズよりも大きいサイズのノッチ217(
図2c)を含み、突出部216がその中に挿入されることを可能にすることが意図される。
【0018】
基部205,206の各々は、同軸で対向する2つのノッチ218,219によってL字形の対応する第2の部分から部分的に分離されている。小さなノッチ218は必須ではない。大きなノッチ219は、サブアセンブリ202,203を互いに一体化させるための弾性部材、すなわち材料ストリップ213,214を形成することを可能にする。
【0019】
担体201上には、3つの検出システム220,221,222が設けられ、各々は、前記第1、第2、第3および第4の孔に圧入され、担体201から突出し、かつ停止またはピボットピンとして作用するピン223,224,225,226と、歯付きホイール227と、逆止手段228と、作動装置229とを含む。
【0020】
特に
図2cを参照すると、各作動装置229は、
9字形板であって、
剛性を有し、第2のサブアセンブリ203の第2の部分212に固定された第1のO字形部分230であって、この第1の部分230の中央開口部が長孔によって構成された、第1のO字形部分230と、
弾性を有し、一端が第1の部分230と一体化され、他端が第3の部分232と一体化される第2の部分231と、
第3の部分232であって、主L字形ビーム233を含み、側面の1つは前記第2の部分232に固定され、基部は、実質的に同じ長さを有し主ビーム233に平行に配置されるが、より薄い第2のビーム234と一体化され、
図2dに概略的に示すように、その端部に歯235を含む、第3の部分232と
を含む、9字形板を含むことが分かる。
【0021】
逆止手段228はまた、板形態をとり、
剛性を有し、担体201の第1のサブアセンブリ202の第2の部分211に固定された第1のO字形部分237であって、この第1の部分237の中央開口部が長孔によって構成された、第1のO字形部分237と、
第1の部分237のサイズよりも小さい第2の部分238であって、主L字形ビーム239を含み、側面の1つが前記第1の部分237に固定され、基部は、実質的に同じ長さを有し、主ビーム239に平行に配置されるが、より薄い第2のビーム240と一体化され、
図2dに概略的に示すように、その端部に歯241を含む、第2の部分238と
を含む。
【0022】
さらに、作動装置229の第1の部分230の側面および逆止手段228の第1の部分237の側面は、それぞれわずかに第2の部分231および238と一体化され、それぞれピン226および224と実質的に同じ大きさを有するノッチ236,242を含み、この第1の部分230,237の形状および担体201上のピン224,226の位置は、例えば接着またはねじ止めによって、担体201上に固定される前に、作動装置229および逆止手段228の完全な事前位置決めを可能にする。
【0023】
図2dを参照すると、仏国特許第2974410号明細書(特許文献2)によるセンサの計数原理は、欧州特許出願公開第1998145号明細書(特許文献1)によるセンサの計数原理と効果的に同じであり、従って、歯付きホイール227は、その外周面244および内周面245上に、好ましくは粗く、ピン223と一体のスリーブ246と協働することが意図された歯243を含み、抵抗トルクを生成して歯付きホイール227の自己回転を防止することに留意されたい。作動装置229の2次すなわち駆動ビーム234は、その自由端に歯235を含み、この歯235は、前記歯車227の歯243と共にラチェット式歯車を形成することができる。
【0024】
図2dにおいて、方向OXは、センサが検出できる変形の方向を示し、一方矢印は、計数ホイール227の回転の正方向を示す。歯車227の歯243、駆動ビーム234の歯235および2次ビーム240の歯241は、
図1bと同様の構成を有しており、したがって歯235,241は、計数ホイール227の歯243と共にラチェット式歯車を形成することができる。
【0025】
ここで、突出部216の孔に挿入されたピン225の機能は、方向OXにおいて、主ビーム233のストロークを、関連する歯付きホイール227の歯243のピッチPの約1.5倍に等しい値に制限することに留意されたい。駆動ビーム234が主ビーム233と一体かつ平行であるので、方向OXに沿ったその移動も前記ピッチPの1.5倍に制限される。従って、制限装置または停止装置を構成するこのピン225によって、前記ピッチPよりも大きい方向OXに沿った全ての移動は、歯付きホイール227を単一の歯243に応答する角度だけ回転させる。
【0026】
いくつかの異なる変形閾値の検出を可能にするために、様々な歯付きホイール227は、ホイール毎に異なる歯ピッチを有する。このようにして、構造体が受ける変形Δxは、その値および3つの歯車227のピッチP1、P2、P3の値に従って検出されるか否かであり、
Δx<P1である場合、歯車227,228による検出は行われず、
P1<Δx<P2である場合、ピッチP1を有する歯車227のみによる計数であり、
P2<Δx<P3である場合、ピッチP1およびP2を有する歯車227による計数であり、
Δx>P3ある場合、3つの歯車227による計数である。
【0027】
従って、仏国特許第2974410号明細書(特許文献2)によるセンサは、異なる変形閾値を検出するという問題を解決する。しかしながら、欧州特許出願公開第1998145号明細書(特許文献1)によるセンサでは、センサ上の引張負荷とセンサ上の圧縮負荷とを区別することができない。
【発明の概要】
【0029】
従って、本発明の目的は、変形のタイプ、すなわちセンサの伸長(引張負荷)または短縮(圧縮負荷)に応じて、測定判別を可能にするパッシブセンサを提供することである。
【0030】
本発明は、構造体がいわゆる測定方向に沿って受ける変形用のパッシブセンサに関し、センサは、構造体の2つのポイントまたは領域間の距離の変化を検出する検出システムと、構造体の前記2つのポイントまたは領域の1つにそれぞれ固定されるように構成された第1の部分および第2の部分を有する担体とを備え、第1および第2の部分の1つが測定方向に沿った方向に移動する場合、第1および第2の部分の他方が反対方向に移動し、検出システムは、
担体の第1の部分によって担持され、測定方向の一方向、いわゆる測定方向においてのみ作動可能であり、変形の振幅と変形サイクルの数のうちの1つを測定して記憶する変形測定アセンブリと、
作動部材であって、測定方向に沿って移動可能であり、作動部材が、担体の第1の部分と第2の部分との間の相対運動の結果として、測定方向に移動されるとき、変形測定アセンブリを作動するように構成された、作動部材を備えた作動装置と
を備え、
作動装置は、
中間アセンブリであって、
担体の第1の部分と第2の部分の1つによって、中間アセンブリを担持するための固定部と、
作動部材と、
固定部と作動部材との間の弾性接続部と
を備えた、中間アセンブリと、
中間アセンブリを担持しない担体の第1および第2の部分のうちの1つと一体化され、測定方向に向けられた、いわゆるプッシュ部を有する作動アセンブリであって、作動アセンブリは、
中間アセンブリが担体の第1の部分によって担持される場合、担体の第2の部分が測定方向に移動するとき、プッシュ部は中間アセンブリに面し、それに測定方向に一押しを加えることにより変形測定アセンブリを作動させるために作動部材を測定方向に移動させるが、担体の第2の部分が測定方向と反対の第2の方向に移動する場合、中間アセンブリにいずれの作用も及ぼさず、
中間アセンブリが担体の第2の部分によって担持される場合、担体の第2の部分が測定方向に移動するとき、プッシュ部は、中間アセンブリに面し、それにいずれの作用も与えず、それにより作動部材は変形測定アセンブリを作動するために、測定方向に担体の第2部分と共に移動されるが、担体の第2の部分が測定方向と反対の方向に移動するとき、中間アセンブリに一押しを加え、作動部材と変形測定アセンブリとの間のいずれの相対運動も阻止する
ように構成される、作動アセンブリと
を備え、
それによって、担体の第2の部分が測定方向に移動する場合にのみ変形測定アセンブリが作動され、それにより引張負荷を受けるセンサと圧縮負荷を受けるセンサとの間の測定判別を可能にすることを特徴とする。
【0031】
換言すれば、作動アセンブリは、プッシュ部によって、中間アセンブリと協働して、担体の第2の部分が測定方向に移動する場合、作動部材が、変形測定アセンブリに対して測定方向に移動することを可能にし、従って、変形測定アセンブリを作動させるが、担体の第2の部分が測定方向とは反対の第2の方向に移動する場合、作動部材が変形測定アセンブリに対して移動するのを防止するように構成される。
【0032】
用語「一体的」とは、作動アセンブリが、接続されている担体の部分と一体的に移動することを意味する。
【0033】
担体の一部の移動方向は、非変形状態においてパッシブセンサの中心を中心とする固定された基準フレームに対して、本願において慣例により規定されている。
【0034】
本発明の第1の特定の実施形態によれば、中間アセンブリは担体の第1の部分によって担持され、作動アセンブリは担体の第2の部分と一体化され、変形測定アセンブリは、少なくとも1つの固定歯を含み、作動部材は、少なくとも1つのいわゆる可動歯を含み、固定歯または各固定歯は、測定方向に向けられた保持面を提供し、測定方向における担体の第2の部分の移動の結果として、前記固定歯を越えた1つまたはいくつかの可動歯の移動を可能にするが、前記固定歯を越えて移動した後に、弾性接続部の作用下で、作動部材が第2の方向に移動するとき、可動歯または可動歯の1つを保持するように構成されている保持面を提供する。
【0035】
第1の実施形態によるセンサは、監視される構造体が、引張負荷または圧縮負荷のいずれかに応答する、測定方向の所定の閾値よりも高い負荷を受けているか否かを判断することを可能にする。このようなセンサは、例えば着陸装置のような機構の敏感片部に適用して、事故の際に、その片部が許容できない負荷を受けたか否かを知ることができる。
【0036】
従って、作動部材および/または測定アセンブリは、一定のピッチまたは非定のピッチを有するいくつかの歯を備えることができる。
【0037】
第1の特定の実施形態の変形形態によれば、変形測定アセンブリは、好ましくは同一平面内に配置された測定方向に直交する方向で、互いに測定方向に離間されたいくつかの固定歯を備え、作動部材もまた、各可動歯が対応する固定歯の軸上に位置するように互いに離間されたいくつかの可動歯を備え、可動歯および/または固定歯は、可動歯および/または固定歯の長さよりも小さなピッチによって互いに離間される。
【0038】
作動部材は、少なくとも1つのいわゆる作動ビームによって形成されてもよく、少なくとも1つの作動ビームは、1つまたはいくつかの可動歯を備え、弾性接続部は、固定部と一体の第1の端部と、少なくとも1つの作動ビームと一体の第2の端部とを有する少なくとも2つの平行な接続ビームを備えてもよく、少なくとも2つの平行な接続ビームは、変形可能な平行四辺形を形成する。
【0039】
本発明の第2の特定の実施形態によれば、変形測定アセンブリは、担体の第1の部分に回転可能に取り付けられた歯付きホイールであり、作動部材はいわゆる作動ビームによって形成され、作動ビームは端部領域において、歯付きホイールの2つの歯の間に延在する少なくとも1つの歯を備え、歯付きホイールの歯と共に歯車を構成する。
【0040】
第2の実施形態によるセンサは、反対方向ではなく、測定方向においてのみ負荷サイクルの数(または構造の前記2つのポイントまたは領域間の距離の変動)を計数することを可能にする可逆センサである。「可逆」という用語は、劣化することなく負荷サイクルを検出することができ、従って別のサイクルを検出することができるセンサを意味する。
【0041】
好都合なことに、逆止手段が提供され、測定方向に対応する回転方向と反対の回転方向の歯付きホイールの回転を防止するように構成される。そのような逆止手段は、仏国特許第2974410号明細書(特許文献2)および欧州特許出願公開第1998145号明細書(特許文献1)(例えば、歯を備えたビーム、または歯車の回転ピン上のブレーキ)と同様のものとすることができる。
【0042】
中間アセンブリおよび作動アセンブリは、それぞれ担体の第1および第2の部分によって担持されてもよく、作動アセンブリは、担体の第1の部分の上に片持ち式に延在することができ、片持ち支持される作動アセンブリの端部領域はプッシュ部を有し、プッシュ部は、中間アセンブリと接触しているか、またはそこから離間している。
【0043】
第2の実施形態の第1の変形形態によれば、中間アセンブリおよび作動アセンブリは、それぞれ担体の第1および第2の部分によって担持され、中間アセンブリは、中間アセンブリの固定部に対向する弾性接続の端部から延びる押圧部を備え、押圧部は、担体の第2の部分の上方に片持ち支持され、担体の第2の部分が測定方向に移動する場合には、プッシュ部が一押しを加える。
【0044】
第2の実施形態の第2の変形形態によれば、中間アセンブリおよび作動アセンブリは、それぞれ担体の第2および第1の部分によって担持され、中間アセンブリは、中間アセンブリの固定部に対向する弾性接続の端部から延びる押圧部を備え、押圧部は、担体の第1の部分の上方に片持ち支持され、担体の第2の部分が測定方向と反対方向に移動する場合には、プッシュ部が一押しを加え、プッシュ部は、好ましくは、プッシュ部の不在時に作動ビームが占有する位置から、測定方向に、オフセット位置において、弾性接続部の復帰動作に抗して、作動ビームを保持するように配置される。
【0045】
第2の実施形態の第1および第2の変形例では、作動アセンブリは、有利には、その外端部がプッシュ部を構成する円盤状部を備えてもよく、円盤状部は、円盤状部の中心に対してオフセットされている回転軸を中心にして回転可能に取り付けられ、円盤状部の回転により、中間アセンブリのプッシュ部と押圧部との間の距離、または、作動ビームが保持されているオフセット位置と、作動アセンブリの不在時に作動ビームが占有する位置との間の距離のいずれかを変化させることができる。
【0046】
第2の実施形態の第3の変形形態によれば、中間アセンブリおよび作動アセンブリはそれぞれ担体の第1および第2の部品によって担持され、作動部材は中間片部によって形成され、一方で、歯付きホイールの歯と共に歯車を構成するために、歯付きホイールの2つの歯の間に延在する少なくとも1つの歯を備え、他方で、作動アセンブリのプッシュ部が延びる凹部を有し、凹部は、プッシュ部に対向する押圧面を有し、好ましくはまた、プッシュ部から離間している。中間片部は、その基部が前記押圧面を形成する面を有し、その長手方向区画が、その端部で弾性接続部に接続されたL字形片部であってもよく、例えば、引張ばね第1の端部で中間片部と一体化され、第2の端部で担体の第1の部分と一体化され、引張ばねの軸線は測定方向に平行である。
【0047】
変形例として、第2の実施形態およびその変形例では、中間アセンブリの弾性接続部は、測定方向に直交し、それぞれ固定部と一体の第1の端部と、作動ビームと一体の第2の端部とを有する少なくとも2つの平行な接続ビームを備え、少なくとも2つの接続ビームは変形可能な平行四辺形を形成してもよい。
【0048】
本発明の第3の実施形態によると、センサは、担体の第1の部分によって担持され、第1の測定方向と反対の第2の測定方向においてのみ作動可能であり、変形の振幅と変形サイクルの数のうちの1つを測定して記憶する第2の変形測定アセンブリを備え、作動装置は、
第2の中間アセンブリであって、
担体の第1の部分と第2の部分の1つによって、第2の中間アセンブリを担持するための第2の固定部と、
第2の作動部材であって、測定方向に沿って移動可能であり、第2の作動部材が第2の測定方向に沿って移動されるとき、第2の変形測定アセンブリを作動するように構成された、第2の作動部材と、
第2の固定部と第2の作動部材との間の第2の弾性接続部と
を備えた、第2の中間アセンブリと、
第2の中間アセンブリを担持しない担体の第1および第2の部分のうちの1つと一体化され、第2の測定方向に向けられた、第2のプッシュ部を有する第2の作動アセンブリであって、第2の作動アセンブリは、
第2の中間アセンブリが担体の第1の部分によって担持される場合、担体の第2の部分が第2の測定方向に移動するとき、第2のプッシュ部は第2の中間アセンブリに面し、それに第2の測定方向に一押しを加えることにより第2の変形測定アセンブリを作動させるために第2の作動部材を第2の測定方向に移動させるが、担体の第2の部分が第1の測定方向に移動する場合、第2の中間アセンブリにいずれの作用も及ぼさず、
第2の中間アセンブリが担体の第2の部分によって担持される場合、支持部の第2の部分が第2の測定方向に移動するとき、第2のプッシュ部は、第2の中間アセンブリに面し、第2の中間アセンブリにいずれの作用も与えず、それにより第2の作動部材は第2の変形測定アセンブリを作動するために、第2の測定方向に担体の第2部分と共に移動されるが、担体の第2の部分が第1の測定方向に移動するとき、第2の中間アセンブリに一押しを加え、第2の作動部材と第2の変形測定アセンブリとの間のいずれの相対運動も阻止する
ように構成される、第2の作動アセンブリと
を備え、
それによって、担体の第2の部分が第2の測定方向に移動する場合にのみ第2の変形測定アセンブリが作動され、それによりセンサがセンサ上の引張負荷による変形や、センサ上の圧縮負荷による変形を測定することを可能にし、それらを互いに判別することも可能にする。
【0049】
このように、第3の実施形態によるセンサは、第1の測定方向の応力に関連する測定と、第2の反対の測定方向の応力に関連する測定を行うことを可能にしながら、測定方向に応じる測定の区別を可能にする。このようなセンサは、例えば、サイズが小さいため、監視される構造の特定の領域にいくつかのセンサを配置することができない場合に特に有利である。
【0050】
本発明によるセンサの動作アセンブリおよび中間アセンブリは、例えば、シリコン、金属またはプラスチック材料で作製することができる。
【0051】
本発明の主題をより良く説明するために、その特定の実施形態が、添付の図面を参照して、示唆的かつ非限定的な目的のために以下に説明される。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下に説明する第1、第2、および第3の実施形態およびその変形例によるセンサは全て、上述の仏国特許第2974410号明細書(特許文献2)の担体201と同様の担体、すなわち、隙間1cによって間隔を置かれ、それぞれ2対の孔1d、1eで構成される2つのアンカー領域1d、1eを有する、担体201の第1のサブアセンブリ202および第2のサブアセンブリ203にそれぞれ対応する第1の部分1aおよび第2の部分1bを有する担体1を備える。
【0054】
図において、測定方向は、担体1の長手方向に平行である。図を観察すると、センサが引張負荷を受けると、担体1が伸長し、アンカー領域1d、1eが互いに離れる方向に移動し、第1の部分1aが左側に移動し、第2の部分1bが右側に移動し、測定方向は右に向けられている。しかし、センサが圧縮負荷を受けると、担体1が短くなり、アンカー領域1d、1eが互いに近づき、第1の部分1aが右に移動し、第2の部分1bが左に移動し、測定方向は左に向いている。
【0055】
ここで、第1の部分1aおよび第2の部分1bは剛性であり、変形しないか、または変形がほとんど生じないことに留意されたい。従って、第1の部分1aおよび第2の部分1bの動きは、測定方向において観察することができる。
【0056】
これらの図は概略的であり、検出システムは、負荷の場合の挙動をよりよく見ることができるように誇張されて拡大されていることにも留意されたい。担体1の第1の部分1aおよび第2の部分1bの動きは、図には示されていない。無論、本発明によるセンサによって測定されることが意図された変形は、数百ナノメートルから数十マイクロメートル程度である。別のスケールでの実施形態は、数ミリメートルから数センチメートルの範囲の変形を検出、計数および記憶するために使用することができる。
【0057】
(実施の形態1):引張変形の振幅の閾値の検出
まず、
図3aを参照すると、本発明の第1の実施形態によるセンサC
1の上面概略図が示され、引張変形の振幅の閾値を検出し、センサC
1は、作動装置2と、測定アセンブリ3とを含むことが分かる。
【0058】
作動装置2は、作動アセンブリ4および中間アセンブリ5を備える。
【0059】
作動アセンブリ4は、担体1の第2の部分1bの長手方向区画に固定された第1のO字形部分4aと、隙間1cに最も近く、前記端部と垂直であり、すなわち方向Xに垂直である第1の部分4aの側端部から延在するビーム4bとを含む剛性板によって形成される。ビーム4bの長さは、ビーム4bの自由端領域が第2の部分1bの長手方向区画に対して片持ち状であり、換言すれば、第1の部分1aの長手方向区画の上方に位置する。ビーム4aの自由端領域は、ビーム4bの長手方向の端部に、プッシュ部4cを形成する丸い突出部を有する。作動アセンブリ4は、第2の部分1bと一体化され、従って、後者と一体的に移動する。
【0060】
中間アセンブリ5は、固定部5aと、2つの接続ビーム5bと、作動ビーム5cとを備えている。固定部5aは、担体1の第1の部分1aの長手方向区画に固定された剛性のO字形板である。2つの接続ビーム5bは、いずれも方向Xに平行な固定部5aの端部に垂直に延在している。従って、それらは互いに平行であり、方向Xに垂直である。接続ビーム5bの自由端は、作動ビーム5cの第1の端部5dの領域で、作動ビーム5cと一体化され、後者はその端部に、いわゆる可動歯である歯5eを担持している。作動ビーム5cは、概して、方向Xに平行である。
【0061】
両方の接続ビーム5bは、変形可能な平行四辺形を共に形成する。換言すれば、作動ビーム5cは、接続によって固定部5aに接続され、作動ビーム5cを方向Xにほぼ平行に維持しながら、作動ビーム5cを方向Xに沿って弾性的に移動させることができる。
【0062】
測定アセンブリ3は、固定部3aと、いわゆる固定歯である歯3bとを備えている。
図3a〜
図3dに示す例では、同じ剛性のO字形板が、中間アセンブリ5の固定部5aと測定アセンブリ3の固定部3aとを形成する。しかし、固定部3aは、接続ビーム5bが延びる固定部5aの端部に垂直に延びる長方形区画3cをさらに備え、歯3bは、隙間1cに最も近い区画3cの自由端3dと一体である。
【0063】
担体1の第1部分1aの長手方向区画に凹部が設けられ、この凹部は、固定部5aおよび固定部3aを形成する板が、担体1、さらに区画3cにおいても部分的に固定されるように、接続ビーム5bの下方、部分的に前記区画3cの下方、および固定歯3bの下方に延在することができる。
【0064】
ここで、第1の部分4aおよび3a/5aの中間の開口部は、長孔によって構成され、第1の部分4aおよび3a/5aは、接着またはネジ止めなどの任意の適切な手段によって担体1に固定されることに留意されたい。仏国特許第2974410号明細書(特許文献2)によるセンサに関して、スロットおよびピンによる事前位置決めが可能である。以下に説明する全ての実施形態に適用可能である。
【0065】
固定歯3bおよび可動歯5eのそれぞれは、方向Xに対して垂直であるか、または方向Xに対して角度をつけて停止ノッチを形成する第1保持面3e、5fと、歯3b、5eの頂部を区画3cの端部または作動ビーム5cの自由端にそれぞれ接続する第2の傾斜面3f、5gとをそれぞれ有する。
【0066】
作動アセンブリ4および中間アセンブリ5は、プッシュ部4cが、センサの初期状態において、すなわち負荷がない状態で、作動ビーム5cの第1の端部5dと接触するように、またはそこから離間されて、かつ担体1の第1の部分1aのアンカー領域1dと作動ビーム5cとの間に配置されるように、担体1上に配置されている。
【0067】
作動アセンブリ4および中間アセンブリ5もまた、後述するように、センサC
1が振幅閾値を超える引張負荷を受ける場合、可動歯5eが固定歯3b上に保持できるように、位置決めされる。この目的のために、作動ビーム5cは、製造/組立の不確実性にもかかわらず、接触を確実にし、従って保持を確実にするように、実施されたときにたわみを与えることができる。
【0068】
ここで
図3bを参照すると、アンカー領域1dおよび1eが互いに離れるように移動するセンサC
1上の引張負荷の場合には、担体1の第2の部分1bと一体になって移動するプッシュ部4cが、作動ビーム5cの端部5dを押して、接続ビーム5bで構成される変形可能な平行四辺形を変形させ、作動ビーム5cを固定歯3bに向かって移動させることが分かる。
【0069】
センサC
1の変形の振幅が以下に定義される検出閾値よりも高い場合、可動歯5eは、傾斜面3f,5gの協働により作動ビーム5cを変形させることによって固定歯5bを通過し、その後、作動ビーム5cの初期のたわみのために再び固定部3aの端部3dに抗して位置決めされる。
【0070】
引張負荷が除去されると、アンカー領域1d、1eが互いに接近し、
図3cに示すように、担体1の第1の部分1aおよび第2の部分1bが反対方向に移動する。これにより、プッシュ部4cの作動ビーム5cに対する作用が解除され、その結果、後者は接続ビーム5bによってもたらされる弾性復帰の作用のもとに、初期位置(
図3a)に戻ることができる。しかし、このような作動ビーム5cの初期状態への復帰は、第1の保持面3e、5f間の協働により、可動歯5eを保持する固定歯3bによって阻止される。
【0071】
従って、センサC
1を検査して、作動ビーム5cが固定歯3bによって変形位置に保持されているか否かを判定するだけで、引張振幅閾値に達したか否かを知ることができる。
【0072】
上述したように、センサC
1は、引張負荷の振幅の閾値を検出するためのセンサである。
図3dは、圧縮負荷を受けた場合のセンサC
1を示し、アンカー領域1dと1eとが互いに向かって移動することをもたらす。この場合、プッシュ部4cと作動ビーム5cは互いに離間しており、後者は固定歯3bに向かって移動していないことに留意されたい。圧縮負荷が除去された後、担体1の第1の部分1aおよび第2の部分1bは、
図3aの初期位置に戻る。センサによって圧縮負荷の測定は行われない。
【0073】
このように、第1の実施形態によるセンサC
1は、引張負荷の検出のみを可能とすることで、センサ上の引張負荷とセンサC
1上の圧縮負荷との判別を可能とする。
【0074】
図4を参照すると、圧縮変形のための振幅の閾値を検出するように構成された、第1の実施形態の変形例によるセンサC
1’が示されている。
【0075】
センサC
1’は、方向Xと担体1に垂直な正中面に関して、作動装置2と測定アセンブリ3とに対称な作動装置2’と測定アセンブリ3’とを備えている。
【0076】
従って、作動装置2’は、一方で、O字形固定部4a’、ビーム4b’およびプッシュ部4c’を備えた作動アセンブリ4’と、他方で、固定部5a’、変形可能な平行四辺形を形成する2つの接続ビーム5b’および可動歯5e’を担持する作動ビーム5c’を備えた中間アセンブリ5’とを備えている。測定アセンブリ3’は、固定部3a’、固定歯3b’および区画3c’を備える。
【0077】
作動アセンブリ4’は、今度は作動ビーム5c’とアンカー領域1eとの間に配置され、固定歯3b’と可動歯5e’の方向は歯3bおよび5eの方向に対して反転されている。
【0078】
圧縮負荷の場合のセンサC
1’は、引張負荷の場合のセンサC
1と同じ挙動を有することは容易に理解でき、プッシュ部4c’は作動ビーム5c’を押し、圧縮変形の振幅が振幅閾値よりも高い場合、作動ビーム5c’は可動歯5e’を保持する固定歯3b’’によって変形位置に保持される。同様に、引張負荷の場合にはセンサC
1’による検出は行われない。
【0079】
換言すれば、作動装置2,2’および測定アセンブリ3,3’の構成の原理は、引張負荷のみを検出するセンサと圧縮負荷のみを検出するセンサの両方に適用可能である。
【0080】
さらに、上記のように、この構成は、センサC
1、C
1’が、振幅閾値以上の引張または圧縮変形を受けたか否かを判定することを可能にする。
【0081】
この振幅閾値は、負荷がない場合の初期状態から、プッシュ部4cが移動し、固定歯3bの位置を越えて可動歯5eを移動させ、それにより可動歯5eを固定歯3bによって係止させることを可能にすることをもたらす距離によって規定され、前記距離は方向Xに沿って測定される。
【0082】
初期状態において、プッシュ部4c、4c’が作動ビーム5c、5c’に接触している場合、振幅閾値は、固定歯3b、3b’の頂部と可動歯5e、5e’の頂部との間の距離である。初期状態において、プッシュ部4c、4c’が作動ビーム5c、5c’からいわゆるオフセット距離だけ離れている場合、振幅閾値は、オフセット距離ならびに固定歯3b、3b’の頂部と可動歯5e、5e’の頂部との間の距離の和である。両方の場合において、振幅が測定される変形は、初期状態、換言すれば、負荷がなく、担体1,1’のいかなる変形もない状態、からセンサが受ける変形である。
【0083】
作動装置2,2’および測定アセンブリ3,3’を形成するのと同じ構成要素を使用して、振幅閾値の値は、単純に作動アセンブリ4,4’を多かれ少なかれ作動ビーム5c、5c’から離れて位置決めすることによって設定できることに留意されたい。
【0084】
第1の実施形態の第1の変形
ここで
図5aおよび
図5bを参照すると、センサC
1の第1の変形例によるセンサC
11が示されており、これは、単に作動アセンブリの作動ビーム5c1が、1つの歯の代わりに3つの可動歯5e1を担持するという点でセンサC
1と異なることが分かる。可動歯5e1は、可動歯5eと同方向の3つ歯ラックを形成するように連続して配置されている。この第1の変形例では、固定歯3bと同じ方向の固定歯3b1が1つだけ設けられている。
【0085】
このような構成により、引張変形に対して、センサが検出できる振幅の3つの検出閾値を規定することが可能になる。初期状態においてプッシュ部4c1が作動ビーム5c1に接触している場合、第1、第2および第3の振幅閾値は、固定歯3b1の頂点と、それぞれ固定歯3b1に最も近い可動歯5e1と、中間可動歯5e1と、固定歯3b1から最も遠い可動歯5e1のそれぞれの頂点との間の距離に等しい。
【0086】
図5bは、中間可動歯5e1が固定歯3b1に保持されているので、特に変形振幅が第2の振幅閾値に等しい場合に、引張負荷を受けるセンサC
11を示す。
【0087】
第1の実施形態の第2の変形
ここで
図6aおよび
図6bを参照すると、センサC
1の第2の変形例によるセンサC
12が示されているが、第1の変形例によるセンサC
11とは単に、1つの歯の代わりに、固定歯3bと同じ方向の3つ歯ラックを形成するように連続して配置された3つの固定歯3b2があるという点で異なることが分かる。作動ビーム5c2は、作動ビーム5c1と同一であり、従って、3つの可動歯5e2を担持する。
【0088】
センサC
12はまた、振幅の3つの検出閾値を規定することを可能にする。
【0089】
第1の実施形態の第3の変形
最後に、
図7aおよび
図7bを参照すると、センサC
1の第3の変形例によるセンサC
13が示されているが、これは、両方の接続ビーム5b3が、それぞれが可動歯5e3を担持する3つの作動ビーム5c3と一体であるという点と、3つの固定歯3b3があるという点でセンサC
1と異なることが分かる。
【0090】
作動ビーム5c3は、互いに平行で、方向Xに向いており、方向Xに垂直でありかつ担体1の平均面に属する横方向に沿って互いに離間している。作動ビーム5c3の長さは増加しており、最短ビームは固定部5a3に最も近い。可動歯5e3は作動ビーム5c3の自由端に位置するので、それらはまた、方向Xおよび前記横方向に沿って互いに離間している。また、最短ビーム5c3の可動歯5e3と中間ビーム5c3の可動歯5e3との距離は、中間ビーム5c3の可動歯5e3と最長ビーム5c3の可動歯5e3との距離よりも小さい。
【0091】
3つの固定歯5b3は、方向Xに沿って一定のピッチで、また、各可動歯5e3が1つの固定歯5b3に対応するように、前記横断方向に沿って互いに離間している。特に、固定部5a3に最も近い固定歯5b3は、最短ビーム5c3の可動歯5e3と同軸上に位置し、中間固定歯5b3は、中間ビーム5c3の可動歯5e3と同軸上に位置し、固定歯5b3は、残りの可動歯5e3と同軸上に位置する。
【0092】
固定歯5b3および可動歯5e3の方向は、それぞれ固定歯5bおよび可動歯5eの方向と同じである。
【0093】
上記の構成は、可動歯および/または固定歯のサイズよりも小さい値によって分離された、3つの振幅閾値を有するセンサを提供することを可能にする。実際、上記の第1および第2の変形例では、3つの振幅閾値は、固定歯および/または可動歯によって形成されるラックの、一定であるピッチによって少なくとも分離されることが理解されよう。しかしながら、第3の変形例では、方向Xに沿って測定された2つの隣接する可動歯5e3または2つの隣接する固定歯5b3の間の距離は、歯5e3または5b3の長さよりも小さく設定することができる。
【0094】
この結果を達成する他の方法は、一対の可動歯5e3/固定歯5b3間の距離と、次の対の可動歯5e3/固定歯5b3間の距離との差が、歯の長さよりも小さくなるように、作動ビーム5c3の長さを規定することであり、これは前記横方向に沿った歯5b3,5e3のオフセットによって可能になる。
【0095】
特に、許容できない変形振幅に対応する振幅閾値に非常に近い変形を受けているか否かを知るために、センサC
13が受ける変形に関するより正確な情報はこのように達成することができる。例えば、このような振幅は、対応する固定歯5b3に保持されている最短ビーム5c3の可動歯5e3に対応する。
図7bを参照すると、センサC
13は、この許容できない振幅とほぼ等しいが、それよりも小さい引張変形振幅で示されており、プッシュ部4c3は、最長ビーム5c3の可動歯5e3が対応する固定歯5b3によって保持されるまで、ビーム5c3を移動させた。
【0096】
図4を参照して説明したのと同様に、第1から第3の変形例の構成を、圧縮負荷を測定するセンサに適用できることは明らかである。
【0097】
なお、第1から第3の変形例によるセンサの測定アセンブリおよび中間アセンブリは、それぞれ個別の板で形成されているが、第1の実施形態と同じ板で形成することも可能である。また、第1の実施形態の測定アセンブリ3および中間アセンブリ5は、2つの個別の板によって形成することができる。
【0098】
第2の実施形態:変形のサイクルの計数
初めに
図8aを参照すると、本発明の第2の実施形態によるセンサC
2は、引張負荷のサイクルを計数し、作動装置12および測定アセンブリ13を含むことが分かる。
【0099】
作動装置12は、作動アセンブリ14および中間アセンブリ15を備える。
【0100】
作動アセンブリ14は、第1の実施形態の作動アセンブリ4と同一であり、従って、固定部14a、ビーム14bおよびプッシュ部14cを備える。
【0101】
中間アセンブリ15は、中間アセンブリ5と同様であるため、それが担体1の第1の部分1aに固定される固定部15aと、変形可能な平行四辺形を形成する2つの接続ビーム15bと、プッシュ部14cが押圧しようとする第1の端部15dと、その自由端に可動歯15eを担持する作動ビーム15cとを備える。プッシュ部14cは、作動ビーム15cとアンカー領域1dとの間に配置されている。
【0102】
測定アセンブリ12は、担体1の第1の部分1aに垂直に固定されたピン13bの周りに回転可能に取り付けられた歯付きホイール13aと、逆止装置13cとを備える。
【0103】
測定アセンブリ13の計数原理は、欧州特許出願公開第1998145号明細書(特許文献1)および仏国特許第2974410号明細書(特許文献2)のものと同一であり、
図1a〜
図2dを参照して詳細に説明している。
【0104】
図8bを参照すると、センサC
2上の引張負荷の場合に、担体1の第1の部分1aおよび第2の部分1bがそれぞれ左および右に移動し、プッシュ部14cは、第1の実施形態のセンサC
1と同様に、作動ビーム15cをアンカー領域1eに向かって移動させることが分かる。次いで、可動歯15eは、歯付きホイール13aの歯13dを押して、後者を矢印の方向に、引張負荷のサイクル分の角度で回転させる。引張負荷が除去された後、担体1が初期状態に戻ると、プッシュ部14cは、それがもはや作動ビーム15cを押さえなくなるまで、作動ビーム15cを押すことを解除し、その後、作動ビーム15cは、逆止装置13cに保持された歯付きホイール13aを回転させることなく、
図8aに示す初期位置に戻る。
【0105】
逆止装置13cは概略的に示されており、固定部と、歯付きホイール13aが
図8bの矢印と反対方向に回転することを防止するように方向付けられた歯が配置されている端部に、ビームとを備えている点で、欧州特許出願公開第1998145号明細書(特許文献1)および仏国特許第2974410号明細書(特許文献2)のものと同等であることに留意されたい。
【0106】
ここで
図8cを参照すると、担体1が圧縮負荷を受ける場合、プッシュ部14cが作動ビーム15cから離れるように移動し、それを押圧しないことが分かる。中間アセンブリ15と測定アセンブリ13は共に担体1の第1の部分1aと一体であるので、可動歯15eは歯付きホイール13aに対して静止したままであり、従ってそれを回転させない。圧縮負荷が取り除かれると、担体1は
図8aの初期位置に戻り、作動ビーム15cはまだプッシュ部14cによって移動されない。従って、圧縮負荷のサイクル中に歯付きホイール13aは回転しない。
【0107】
従って、第2の実施形態による作動装置12および測定アセンブリ13の構成は、圧縮負荷のサイクルではなく、引張負荷のサイクルのみを計数することができることに留意されたい。さらに、これらの引張サイクルは、プッシュ部14cと作動ビーム15cの端部との間の初期距離に対応する一定レベルの変形からのみ計数され、この距離はゼロであってもよい。
【0108】
図9を参照すると、第2の実施形態によるセンサC
2’が示され、圧縮負荷のサイクルを測定するように配置されていることが分かる。
【0109】
センサC
2’は、方向Xと担体1に垂直な正中面に関して、作動装置12と測定アセンブリ13とに対称な作動装置12’と測定アセンブリ13’とを備えている。従って、作動装置12’は、作動アセンブリ14’および中間アセンブリ15’を備える。プッシュ部14c’は、作動ビーム15c’とアンカー領域1eとの間に配置されている。測定アセンブリ13’の歯付きホイール13a’の歯13d’および作動ビーム15c’が担持する可動歯15e’は、センサC
2とは反対の方向に向けられている。
【0110】
センサC
2’は、圧縮負荷の場合、引張負荷の場合のセンサC
2と同じ挙動を有し、プッシュ部14c’は、作動ビーム15c’を押し、これが可動歯15e’を介して、矢印方向によって示される方向に従って歯付きホイール13a’を回転させることが容易に理解できる。担体1が初期状態に復帰すると、歯付きホイール13a’は逆止装置13c’に保持される。また、引張負荷の場合、プッシュ部14c’は作動ビーム15c’から離れるように移動し、歯付きホイール13a’は回転しない。従って、圧縮負荷のサイクルだけが計数される。
【0111】
換言すれば、作動装置12,12’および測定アセンブリ13,13’の構成の原理は、引張負荷のサイクルのみを計数するセンサと圧縮負荷のサイクルのみを計数するセンサの両方に適用可能である。
【0112】
第1の実施形態に関しては、プッシュ部14c、14c’は、担体1の負荷のない初期状態において、中間アセンブリ15,15’と接触しているか、そこから離間している。
【0113】
初期状態において、プッシュ部14c、14c’が中間アセンブリ15,15’と接触している場合、測定アセンブリ13,13’は、負荷による変形が歯付きホイール13a、13a’の歯のピッチよりも大きい振幅を有するとすぐに引張または圧縮負荷のサイクル数を計数する。
【0114】
初期状態において、プッシュ部14c、14c’が、中間アセンブリ15,15’から方向Xに沿ってある距離、いわゆるオフセット距離にある場合、引張または圧縮負荷のサイクルは、負荷に起因する変形が、前記オフセット距離と歯付きホイール13a、13a’の歯のピッチとの和よりも大きい振幅を有する場合にのみ、歯付きホイール13a、13a’によって計数される。換言すれば、前記オフセット距離は、前記オフセット距離に等しい振幅によって(プッシュ部14c、14c’が作動ビーム15c、15c’と正確に同軸上にある場合には)前記サイクル計数閾値のレベルをオフセットすることに相当するか、(
図8a〜
図9に示すように、プッシュ部14c、14c’が接続ビームに面する場合には)前記オフセット距離に比例する。
【0115】
従って、中間アセンブリ15,15’からのオフセット距離にプッシュ部14c、14c’を設けることにより、前記オフセット距離によって規定される閾値レベルよりも高い引張または圧縮負荷のサイクルのみを計数することが可能になる。
【0116】
第2の実施形態の第1の変形
ここで
図10aおよび
図10bを参照すると、第2の実施形態の第1の変形例によるセンサC
21が示されており、これは作動アセンブリおよび中間アセンブリの形状がセンサC
2と異なる。
【0117】
作動アセンブリは、ここでは円盤状部分16aを含む偏心片部16によって形成されており、円盤状部分16aからタブ16bが延在する。偏心片部16は、円盤状部16aの中心に対して貫通孔オフセットを有し、孔を通して偏心片部16が担体1の第2部分1bと一体のピン18に取り付けられている。
【0118】
中間アセンブリ17は、板によって形成され、板は、任意の適切な手段によって担体1の第1の部分1aに固定された締付O字形部分17aと、担体1の初期状態において、方向Xと垂直に延び、接続ビーム17bの端部と一体の、変形可能な平行四辺形、いわゆる押圧部17cを形成する2つの接続ビーム17bと、押圧部17cから延び、その自由端に可動歯17eを担持する作動ビーム17dとを備えている。具体的には、押圧部17cは、担体1の第2の部分1bの上方に位置し、円盤状部16aの端部に面する長手方向端部17fを有する。前述した従来技術と同様に、押圧部17cと、端部17fに面する円盤状部16aの区画とに対応して凹部を設けるのが有利である。
【0119】
測定アセンブリ19は、測定アセンブリ13と同様であり、従って、歯付きホイール19aおよび逆止装置(図示せず)を備える。担体1の初期状態において、可動歯17eは、歯付きホイール19aの2つの歯19bの間に位置している。
【0120】
センサC
21に引張負荷のサイクルがかかると、担体1の第1の部分1aおよび第2の部分1bがそれぞれ左および右に移動するので、円盤状部16aは、押圧部17cの端部17fを押し、接続ビーム17bからなる変形可能な平行四辺形を変形させることにより、後者、したがって作動ビーム17dを右に移動し、これにより上記と同様に、歯付きホイール19aを矢印方向に回転させる。センサC
21の初期位置に復帰する際には、逆止装置によって歯付きホイール19aの回転が阻止される。
【0121】
圧縮負荷のサイクルの場合、偏心片部16は初めに押圧部17cから離間し、次に歯付きホイール19aが回転しないように
図10aの初期位置に戻る。
【0122】
従って、この第1の変形例は、引張負荷のサイクルのみを計数することを可能にする作動装置の構造の別の例である。
【0123】
偏心片部16は、第2の実施形態と同様のプッシュ部を有する単純な板に置き換えることができる。しかしながら、このような偏心片部16の目的は、オフセット距離、従って負荷サイクルが計数される振幅閾値レベルを容易に設定することができることである。
【0124】
実際、偏心片部16をピン18の周りに回転させると、タブ16bによって容易にされる偏心片部16の把持は、円盤状部16aの端部と押圧部17cの端部17fとの間の距離を増減する。例えば、担体1の同じ構成、特にピン18、中間アセンブリ17および測定アセンブリ19の同じ位置では、偏心片部16を設置するときに、所望のオフセット距離を達成することを可能にする値に、後者の角度位置を設定するだけでよい。
【0125】
従って、微細彫刻マークは、円盤状部16aの端部および端部17fの所与の移動に対応する所与の角度のピッチで、円盤状部16aの目に見える面に提供でき、円盤状部16aが押圧部17cに接触する基準マークが示される。次いで円盤状部16aを押圧部17cに接触させて配置し、偏心片部16を所望のオフセット距離を達成できる移動に対応するマークの数だけ回転させた後、技術分野でよく知られているように、例えば接着により偏心片部16を定位置にブロックすることが必要なだけである。
【0126】
円盤状部16aはまた、マイクロロボット手段によって正しい角度位置に直接配置することもできる。
【0127】
図11aおよび
図11bに見られるように、この第1の変形例の作動装置の構造は、圧縮負荷のサイクルを計数するためのセンサC
21’にも適用できる。
【0128】
前述のように、センサC
21’の偏心片部16’、中間アセンブリ17’および測定アセンブリ19’は、それぞれ偏心片部16、中間アセンブリ17および測定アセンブリ19と、方向Xおよび担体1に垂直な正中面に関して対称である。
【0129】
特に
図11bを参照すると、担体1が圧縮負荷を受けると、円盤状部16a’が押圧部17c’を押して、作動ビーム17d’および可動歯17e’を移動し、歯付きホイール19a’を矢印の方向に回転させることが分かる。歯付きホイール19a’は、担体1が初期状態に復帰するときに、逆止装置(図示せず)によって依然として定位置に保持される。引張負荷のサイクルは、歯付きホイール19a’によって計数されないことが容易に理解できる。
【0130】
再び、偏心片部16’は、それ自体と押圧部17c’との間のオフセット距離を設定することができ、従って、圧縮負荷のサイクルが計数される振幅閾値レベルを設定することができる。
【0131】
第2の実施形態の第2の変形
ここで
図12a〜
図12cを参照すると、第2の実施形態の第2の変形例によるセンサC
22が示されており、センサC
22は、第1の変形例によるセンサC
21と、作動アセンブリがここでは担体1の第1部分1aと一体である点と、中間アセンブリが担体1の第2部分1bと一体である点で異なることが分かる。
【0132】
従って、作動装置22は、一方では、偏心片部16,16’と同一の偏心片部24によって形成されるが、担体1の第1の部分1aに固定される作動アセンブリを備え、他方では、任意の適切な手段によって担体1の第2の部分1bに固定された剛性のO字形固定部25aと、担体1の初期状態において、固定部25aから方向Xと垂直に延び、接続ビーム25bの端部と一体の変形可能な平行四辺形、いわゆる押圧部25cを形成する2つの接続ビーム25bと、接続ビーム25bの一方から延び、その自由端に可動歯25eを担持する作動ビーム25dとを備える中間アセンブリ25を備える。
特に、接続ビーム25bおよび押圧部25cの端部領域は、担体1の第1部分1aの上方に位置し、押圧部は、円盤状部24aの端部に面する長手方向端部25fを有する。前述した従来技術と同様に、接続ビーム25bと、押圧部25cと、端部25fに面する円盤状部24aの区画とに対応して凹部を設けるのが有利である。
【0133】
偏心片部24は、押圧部25cとアンカー領域1dとの間に位置している。
【0134】
測定アセンブリ23は、測定アセンブリ13と同様であり、従って、歯付きホイール23aおよび逆止装置(図示せず)を備える。
【0135】
この変形例の特徴は、初期状態において、偏心片部24が押圧部25cに当接し、接続ビーム25bによって構成される変形可能な平行四辺形が既に変形していることである。この初期状態において、可動歯25eが歯付きホイール23aの2つの歯23bの間に位置するように、歯付きホイール23aおよび中間アセンブリ25が構成される。
【0136】
図12bを参照すると、引張負荷の場合には、偏心片部24は左に移動し、一方固定部25aは右に移動し、それによって以下に説明するように、振幅閾値レベルに対応する変形後、偏心片部24と押圧部25cとの間の接触ロスをもたらすことが分かる。この接触ロス後も変形が続く場合、可動歯25eは歯23bを押して歯付きホイール23aを回転させる。接続ビーム25bは、可動歯25e上の歯23bによって加えられる力に耐えるのに十分に剛性であり、従って歯付きホイール23aの回転を効果的に可能にすることに留意されたい。初期状態に復帰するとき、歯付きホイール23aは、逆止装置(図示せず)によって回転が阻止される。
【0137】
ここで
図12cを参照すると、圧縮負荷のサイクルの場合、担体1の第1の部分1aおよび第2の部分1bがそれぞれ右および左に移動し、偏心片部24は接続ビーム25bをさらに変形させるが、偏心片部24と歯付きホイール23aとの間の距離が変化しないので、この変形は、歯付きホイール23aが回転しないように、歯付きホイール23aに対して作動ビーム25d、従って可動歯25eの移動をもたらさないことが分かる。
【0138】
従って、第2の実施形態のこの第2の変形による作動装置22および測定アセンブリ23の構造の構成はまた、引張負荷のサイクルのみを計数することを可能にする。
【0139】
明らかに、この構成は、方向Xおよび担体1に垂直な正中面に対して
図12aのものと対称な構造を設けるだけで、圧縮負荷のサイクルを計数するセンサに適用することができる。
【0140】
この構成はまた、必要に応じて、引張または圧縮負荷のサイクルが計数される振幅閾値レベルのオフセットを規定することを可能にする。
【0141】
実際に、歯付きホイール23aのピッチに等しい変形振幅から、全ての負荷サイクルを計数することが望ましい場合には、偏心片部24および中間アセンブリ25を設置して、初期状態では、接続ビーム25bを変形させることなく、偏心片部24が押圧部25cにちょうど接触することが必要なだけである。この場合、作動ビーム25dは、担体1が受ける変形の振幅が、歯付きホイール23aのピッチに等しくなるとすぐに、歯付きホイール23aを回転させる。
【0142】
所与の値より高い負荷サイクルのみ、すなわち担体1が受けるひずみの振幅の所与の値を計数することが望ましい場合には、偏心片部24および中間アセンブリ25を取り付け、初期状態では、
図12aおよび
図12bに示すように、接続ビーム25bは、担体1の最初の変形の後にのみ非変形位置に戻るような値で変形されることが必要なだけである。接続ビーム25bの変形が大きくなればなるほど、偏心片部24の移動距離が大きくなり、押圧部25cとの接触が失われ、作動ビーム25dによる歯付きホイール23aの作動遅れが長くなる。
【0143】
第2の実施形態の第3の変形
ここで
図13a〜
図13cを参照すると、第2の実施形態の第3の変形例によるセンサC
23が示されており、作動装置32と測定アセンブリ33とを備える。
【0144】
作動装置32は、作動アセンブリ34および中間アセンブリ35を備える。
【0145】
作動アセンブリ34は、作動アセンブリ14と同様であり、従って、担体1の第2の部分1bに固定された剛性の固定部34aと、固定部34aから担体1の第1の部分1aの上方に延び、プッシュ部35cを形成する端部領域で終わるビーム35bとを備える。
【0146】
中間アセンブリ35は、中間片部35aと、一端が担体1の第1の部分1aに固定され、他端が中間片部35aの側面に当接する引張バネ35bと、中間片部35aの移動を案内する手段35cと、一端が直角に折り曲げられ、いわゆる可動歯35eを担持する作動ビーム35dとを備える。
【0147】
中間片部35aはL字形であり、方向Xに平行な長手方向を有する2つの長孔35fは、中間片部35aの長手方向区画内に分散し、L字の基部はバネ35bに対向しており、担体1の第2の部分1bに向けられ、それにより担体1の第1の部分1aのアンカー領域1dに向けられた面35gを提供する。案内手段35cは、担体1の第1の部分1aからそれぞれの長孔35fを通って延びる2本のピンによって形成されている。
【0148】
作動ビーム35dは、中間片部35aによって形成されたL字の基部と長手方向区画との間の角度から、アンカー領域1dに向かって延びている。可動歯35eは、第2の実施形態によるセンサC
2の歯15eと同様に向けられる。
【0149】
作動アセンブリ34および中間片部35は、初期状態において、プッシュ部34cが中間片部35aの面35gから離間し、可動歯35eが歯付きホイール33aの2つの歯33bの間に位置するように配置される。
【0150】
図13bを参照すると、センサC
23に引張負荷のサイクルが加わった場合、担体1の第1の部分1aと第2の部分1bは、それぞれ、左と右に移動することにより、プッシュ部34cが中間片部35aの面35gを押圧して、後者、従って可動歯35eを右に移動させ、それにより、左にも移動する歯付きホイール33aを矢印方向に回転させることが分かる。センサC
23が初期位置に戻るとき、歯付きホイール33aは、逆止装置(図示せず)によって回転が阻止される。
【0151】
図13cを参照すると、圧縮負荷のサイクルの場合、プッシュ部34cは中間片部35aの面35gから離れるように移動し、後者のL字形状のために、プッシュ部34cは中間片部35aには作用しないことが分かる。従って、後者は、圧縮負荷のサイクルが計数されないように、歯付きホイール33aに対して静止したままである。
【0152】
明らかに、この構成は、方向Xおよび担体1に垂直な正中面に対して
図13aのものと対称な構造を設けるだけで、圧縮負荷のサイクルを計数するセンサに適用することができる。
【0153】
この構成はまた、必要に応じて、引張または圧縮負荷のサイクルが計数される振幅閾値レベルのオフセットを規定することを可能にする。
【0154】
実際に、歯付きホイール33aのピッチに等しい変形振幅から、全ての負荷サイクルを計数することが望ましい場合には、作動アセンブリ34および中間片部35aを設置して、初期状態では、プッシュ部34cは、押圧することなく面35gにちょうど接触していることが必要なだけである。この場合、作動ビーム35dは、担体1が受ける変形の振幅が、歯付きホイール33aのピッチに等しくなるとすぐに、歯付きホイール33aを回転させる。
【0155】
所与の値より高い負荷サイクルのみ、すなわち担体1が受ける変形の振幅の所与の値を計数することが望ましい場合には、作動アセンブリ34を設置して、初期状態では、プッシュ部34cは中間片部35aの面35gから離間しており、この距離は、歯付きホイール33aによって負荷サイクルが計数される変形振幅閾値レベルのオフセット距離に等しいことが必要なだけである。
【0156】
第3の実施形態:判別を伴う、同じセンサを使用する引張負荷および圧縮負荷の測定
ここで
図14を参照すると、本発明の第3の実施形態によるセンサC
3の概略図が示され、作動装置42および2つの測定アセンブリ43を備える。
【0157】
作動装置42は、作動アセンブリ44および中間アセンブリ45を備える。
【0158】
作動アセンブリ44は、第1の実施形態によるセンサC
1の作動アセンブリ4と同一であり、従って、担体1の第2の部分1bに固定されたO字形の固定部44aと、担体1の第1の部分1aの上方に延びるビーム44bとを備えるが、2つのプッシュ部44c、44c’を備え、1つがビーム44bの自由端のいずれかの側にある点で異なる。理解しやすいように、プッシュ部44cはセンサC
1のプッシュ部4cに対応し、プッシュ部44c’はセンサC
1’のプッシュ部4c’に対応する。
【0159】
中間アセンブリ45は、センサC
1およびC
1’の中間アセンブリの組合せから構成されており、担体1の第1の部分1aに固定されたO字形状固定部45aを備え、それぞれ第2の部分1bのアンカー領域1e側と、担体の第1の部分1aのアンカー領域1d側の、第1および第2の中間サブアセンブリ45
1および45
2がそれぞれここから延び、それぞれセンサC
1/C
1’の作動ビーム5b/5b’、作動ビーム5c/5c’および可動歯4e/4e’と同一の2つの接続ビーム45b/45b’、作動ビーム45c/45c’および可動歯45e/45e’を備える。
【0160】
測定アセンブリ43は、センサC
1/C
1’の測定アセンブリ3および3’にそれぞれ対応する第1および第2の測定サブアセンブリ43
1および43
2を備え、従って、それぞれ可動歯45e,45e’と同軸上に、固定部43a,43a’および固定歯43b,43b’をそれぞれ備える。
【0161】
第1の中間サブアセンブリ45
1および第1の測定サブアセンブリ43
1は、引張負荷の測定のために、センサC
1の中間アセンブリ5および測定アセンブリ3と同じ方法で協働し、一方、第2の中間サブアセンブリ45
2および第2の測定サブアセンブリ43
2は、圧縮負荷の測定のために、センサC
1’の中間アセンブリ5’および測定アセンブリ3’と同じ方法で協働する。
【0162】
センサC
3に引張負荷がかかると、プッシュ部44cが作動ビーム45cを押し、担体1の変形の振幅が測定閾値振幅よりも大きい場合には、可動歯45eは固定歯43bによって保持され、プッシュ部44c’は作動ビーム45c’から離れるように移動されることが容易に理解できる。逆に、センサC
3に圧縮負荷がかかると、逆のことが起こり、可動歯45e’は固定歯43b’によって保持される。
【0163】
このように、第3の実施形態によるセンサC
3は、負荷が圧縮負荷または引張負荷であっても、センサC
3、従って監視される構造体が閾値より高い負荷を受けているか否かを判定することを可能にする。これは、例えば、サイズが小さいため、監視される構造の特定の領域にいくつかのセンサを配置することができない場合に、特に有利である。
【0164】
プッシュ部44c、44c’と作動ビーム45c、45c’との間の距離を設定することにより、測定閾値の振幅を設定することが、ここでも再び可能であることは容易に理解できる。
【0165】
単一のセンサ上の検出システムのこの組合せは、上述の作動装置および測定アセンブリの全てに一般化することができる。
【0166】
従って、
図15は、第3の実施形態の第1の変形例によるセンサC
31を示しており、センサC
31は、作動アセンブリ44と、中間アセンブリ55であって、固定部45aと同一の固定部55aと、第2の実施形態(
図8a〜
図8c)のセンサC
2の2つの接続ビーム15b、作動ビーム15dおよび可動歯15eによって形成されたもの、ならびにセンサC
2’(
図9)の接続ビーム、作動ビーム15d’および可動歯15e’によって形成されたものと同一の、第1および第2の中間サブアセンブリ55
1および55
2を備える、中間アセンブリ55とを備える作動装置を有する。
【0167】
測定サブアセンブリ43
1,43
2は、第2の実施形態およびその変形例(
図8a〜
図9)の測定アセンブリ13および13’にそれぞれ対応する歯付きホイールベースの測定サブアセンブリ46,46’と置き換えられる。逆止装置は示されていない。
【0168】
また、引張負荷のサイクルの場合には、第1の中間サブアセンブリ55
1は、サイクルを計数するために測定アセンブリ46を作動させ、第2の中間サブアセンブリ55
2は、測定アセンブリ46’を作動させないことは容易に理解できる。圧縮負荷のサイクルの場合には逆のことが発生する。
【0169】
図14および
図15の両方の例では、作動サブアセンブリを担体1の第1の部分1aに接続するために、1つの固定部のみが使用される。担体1に、単に本発明による2つの検出システムを設置することも可能であり、一方は引張負荷の測定のために配置され、他方は圧縮負荷の測定のために配置される。
図16は、第2の実施形態の第2の変形例(
図12a〜
図12c)による検出システムによるこのような実装の例を示す。従って、担体1の第2の部分1bのアンカー領域1e側に作動装置22および測定アセンブリ23が設置され、作動装置22’および測定アセンブリ23’が担体1の第1の部分1aのアンカー領域1d側に設置されており、作動装置22および測定アセンブリ23に対して対称である。
【0170】
無論、本発明の前記実施形態は、示唆的かつ非限定的な目的のために与えられており、本発明の範囲から逸脱することなく変更を行うことができる。
【0171】
従って、例えば、負荷サイクル数を計数する応用の場合、歯付きホイールの作動を抑制する装置を有利に設けることができる。この抑制装置は仏国特許第2974410号明細書(特許文献2)のものと同様であり得る。第2の実施形態(
図10aおよび
図10b)の第1の変形例を例にとると、この抑制装置は、作動ビーム17dの近傍で、歯付きホイール19aと反対側に、作動ビーム17dに平行して延びる剛性のビームと、担体1の第1の部分1aと一体であって、
図2cに示すものと同様の位置に配置されたピンとによって構成することができる。従って、歯付きホイールのピッチPよりも長い移動が、単一の歯に対応する角度だけ歯付きホイールの回転を引き起こすことが保証され得る。