特許第6896859号(P6896859)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6896859
(24)【登録日】2021年6月11日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】撮像装置、表面実装機及び検査装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/343 20110101AFI20210621BHJP
   H05K 13/08 20060101ALI20210621BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20210621BHJP
【FI】
   H04N5/343
   H05K13/08 Q
   H04N5/232 450
【請求項の数】4
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2019-529329(P2019-529329)
(86)(22)【出願日】2017年7月10日
(86)【国際出願番号】JP2017025119
(87)【国際公開番号】WO2019012576
(87)【国際公開日】20190117
【審査請求日】2019年9月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 政二
【審査官】 鈴木 明
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−181492(JP,A)
【文献】 特開2005−018723(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/30−5/378
H04N 5/222−5/257
H05K 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に部品を実装する表面実装機であって、
前記部品を保持及び解放するヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットを搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送されている前記ヘッドユニットに保持されている前記部品を被写体として撮像する撮像装置と、
を備え、
前記撮像装置は、
二次元配置されている複数の受光素子を有する撮像センサと、
制御部と、
を備え、
前記撮像センサの撮像モードには前記撮像センサをエリアセンサとして用いるエリアセンサモードと、撮像に用いる前記受光素子の範囲を切り替えることによって前記撮像センサをラインセンサとして用いるラインセンサモードとがあり、
前記制御部は、前記被写体の撮像を開始する前に、オペレータの設定に応じて前記撮像モードを切り替えるか、又は、前記被写体の少なくとも一つの条件に基づいて前記撮像モードを判断して切り替え、前記被写体の撮像中は前記撮像モードを切り替えず、
前記条件は前記部品の位置を検出する検出方法であり、
前記部品毎に前記検出方法が設定されているとともに、前記検出方法毎に前記エリアセンサモード又は前記ラインセンサモードが対応付けられており、
前記制御部は、前記ラインセンサモードが対応付けられている前記検出方法が設定されている前記部品を撮像する場合は前記ラインセンサモードと判断し、前記エリアセンサモードが対応付けられている前記検出方法が設定されている前記部品を撮像する場合は前記エリアセンサモードと判断する、表面実装機。
【請求項2】
基板に部品を実装する表面実装機であって、
前記部品を保持及び解放するヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットを搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送されている前記ヘッドユニットに保持されている前記部品を被写体として撮像する撮像装置と、
を備え、
前記撮像装置は、
二次元配置されている複数の受光素子を有する撮像センサと、
制御部と、
を備え、
前記撮像センサの撮像モードには前記撮像センサをエリアセンサとして用いるエリアセンサモードと、撮像に用いる前記受光素子の範囲を切り替えることによって前記撮像センサをラインセンサとして用いるラインセンサモードとがあり、
前記制御部は、前記被写体の撮像を開始する前に、オペレータの設定に応じて前記撮像モードを切り替えるか、又は、前記被写体の少なくとも一つの条件に基づいて前記撮像モードを判断して切り替え、前記被写体の撮像中は前記撮像モードを切り替えず、
前記条件は前記部品の実装精度として要求される要求精度であり、
前記部品毎に前記要求精度が設定されており、
前記制御部は、基準精度以上の前記要求精度が設定されている前記部品を撮像する場合は前記ラインセンサモードと判断し、前記基準精度未満の前記要求精度が設定されている前記部品を撮像する場合は前記エリアセンサモードと判断する、表面実装機。
【請求項3】
基板に部品を実装する表面実装機であって、
前記部品を保持及び解放するヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットを搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送されている前記ヘッドユニットに保持されている前記部品を被写体として撮像する撮像装置と、
を備え
前記撮像装置は、
二次元配置されている複数の受光素子を有する撮像センサと、
制御部と、
を備え、
前記撮像センサの撮像モードには前記撮像センサをエリアセンサとして用いるエリアセンサモードと、撮像に用いる前記受光素子の範囲を切り替えることによって前記撮像センサをラインセンサとして用いるラインセンサモードとがあり、
前記制御部は、前記被写体の撮像を開始する前に、オペレータの設定に応じて前記撮像モードを切り替えるか、又は、前記被写体の少なくとも一つの条件に基づいて前記撮像モードを判断して切り替え、前記被写体の撮像中は前記撮像モードを切り替えず、
前記ヘッドユニットは、前記部品を保持及び解放する保持部と、前記保持部が装着されているヘッドシャフトとを有し、
前記条件は前記保持部に保持されている前記部品を撮像して前記部品の位置を検出するときの誤差として許容される許容精度であり、
前記部品毎に前記許容精度が設定されており、
前記制御部は、前記保持部に保持されている前記部品の重量に相関する値から前記ヘッドシャフトが振動する振幅を判断し、判断した振幅が当該部品の前記許容精度以上の場合は前記ラインセンサモードと判断し、前記許容精度未満の場合は前記ラインセンサモード又は前記エリアセンサモードと判断する、表面実装機。
【請求項4】
基板に部品を実装する表面実装機であって、
前記部品を保持及び解放するヘッドユニットと、
前記ヘッドユニットを搬送する搬送部と、
前記ヘッドユニットに設けられており、前記基板に付されているフィデューシャルマークを被写体として撮像する撮像装置と、
を備え
前記撮像装置は、
二次元配置されている複数の受光素子を有する撮像センサと、
制御部と、
を備え、
前記撮像センサの撮像モードには前記撮像センサをエリアセンサとして用いるエリアセンサモードと、撮像に用いる前記受光素子の範囲を切り替えることによって前記撮像センサをラインセンサとして用いるラインセンサモードとがあり、
前記制御部は、前記被写体の撮像を開始する前に、オペレータの設定に応じて前記撮像モードを切り替えるか、又は、前記被写体の少なくとも一つの条件に基づいて前記撮像モードを判断して切り替え、前記被写体の撮像中は前記撮像モードを切り替えない、表面実装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は撮像装置、表面実装機及び検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被写体を撮像する撮像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、特許文献1に記載の部品実装装置は吸着ノズルにより部品を吸着した装着ヘッドを移動させ、部品カメラによって部品を撮像するものである。当該部品実装装置は、装着ヘッドを移動させて部品カメラの上方を通過させるとき、装着ヘッドが加振されて振動している状況にあっても吸着ノズルに対する部品の吸着ずれを正確に算出することを課題としたものである。当該部品実装装置では、部品カメラによって撮像して得られた画像に基づいて吸着ノズルの中心位置P1を算出するとともに、部品カメラの撮像によって得られた画像に基づいて部品の中心位置P2を算出し、これら両中心位置P1,P2から吸着ずれを算出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−134418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の部品実装装置は常にラインセンサ(あるいはエリアセンサ)を用いて部品を撮像するものであり、改善の余地があった。
【0005】
本明細書では、撮像装置の構成を複雑にすることなく、エリアセンサモード及びラインセンサモードのうち適切なセンサモードで被写体を撮像できる技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で開示する撮像装置は、二次元配置されている複数の受光素子を有する撮像センサと、制御部と、を備え、前記撮像センサの撮像モードには前記撮像センサをエリアセンサとして用いるエリアセンサモードと、撮像に用いる前記受光素子の範囲を切り替えることによって前記撮像センサをラインセンサとして用いるラインセンサモードとがあり、前記制御部は、被写体の撮像を開始する前に、オペレータの設定に応じて前記撮像モードを切り替えるか、又は、前記被写体の少なくとも一つの条件に基づいて前記撮像モードを判断して切り替え、前記被写体の撮像中は前記撮像モードを切り替えない。
【0007】
被写体が振動している場合、ラインセンサで撮像するとエリアセンサで撮像する場合に比べて被写体が歪んだ形状に撮像されてしまう。しかしながら、撮像した画像から被写体の位置(例えば被写体の中心点)を検出する場合はラインセンサで撮像した画像の方が高い精度で検出できる。ただし、撮像する被写体によってはエリアセンサでも位置を高い精度で検出できる場合もある。あるいは、被写体によっては位置を高い精度で検出することが求められず、エリアセンサの検出精度でも許容される場合もある。そのような場合はエリアセンサで撮像することにより、被写体の位置を十分な精度で検出しつつ撮像に要する時間を短縮できる。
【0008】
上記の撮像装置によると、被写体の撮像を開始する前に、オペレータの設定に応じて撮像モードを切り替えるか、又は、被写体の少なくとも一つの条件に基づいて撮像モードを判断して切り替えるので、適切なセンサモードで被写体を撮像できる。また、上記の撮像装置によると、エリアセンサモードとラインセンサモードとを切り替えることによって一つの撮像センサをエリアセンサとしてもラインセンサとしても用いるので、エリアセンサとラインセンサとを別々に備える場合に比べて撮像装置の構成を簡素にできる。よって上記の撮像装置によると、撮像装置の構成を複雑にすることなく、エリアセンサモード及びラインセンサモードのうち適切なセンサモードで被写体を撮像できる。
【0009】
また、本明細書で開示する表面実装機は、基板に部品を実装する表面実装機であって、前記部品を保持及び解放するヘッドユニットと、前記ヘッドユニットを搬送する搬送部と、前記搬送部によって搬送されている前記ヘッドユニットに保持されている前記部品を前記被写体として撮像する請求項1に記載の撮像装置と、を備える。
【0010】
上記の表面実装機によると、搬送部によって搬送されている部品を撮像する場合に、オペレータの設定に応じて撮像モードを切り替えるか、又は、部品の少なくとも一つの条件に基づいて撮像モードを判断して切り替えるので、エリアセンサモード及びラインセンサモードのうち適切なセンサモードで部品を撮像できる。
【0011】
また、前記条件は前記部品のサイズであり、前記制御部は、基準サイズ以上の前記部品を撮像する場合は前記ラインセンサモードと判断し、前記基準サイズ未満の前記部品を撮像する場合は前記エリアセンサモードと判断してもよい。
【0012】
部品のサイズが大きい場合(すなわち基準サイズ以上の場合)は、部品のサイズが小さい場合(すなわち基準サイズ未満の場合)に比べ、搬送部によって部品を搬送する際に部品が振動し易い。上記の表面実装機によると、部品のサイズが大きい場合はラインセンサモードと判断するので、部品が振動していても部品の位置を高い精度で検出できる。これに対し、部品のサイズが小さい場合はエリアセンサモードと判断するので、部品の位置を十分な精度で検出しつつ撮像に要する時間を短縮できる。
【0013】
また、前記条件は前記部品の種類であり、前記部品の種類毎に前記エリアセンサモード又は前記ラインセンサモードが設定されており、前記制御部は、前記ラインセンサモードが設定されている種類の前記部品を撮像する場合は前記ラインセンサモードと判断し、前記エリアセンサモードが設定されている種類の前記部品を撮像する場合は前記エリアセンサモードと判断してもよい。
【0014】
上記の表面実装機によると、例えば位置を高い精度で検出することが求められる部品の種類にはラインセンサモードを設定しておくことにより、部品が振動していても位置を高い精度で検出できる。これに対し、位置を高い精度で検出することが求められない部品の種類にはエリアセンサモードを設定しておくことにより、部品の位置を十分な精度で検出しつつ撮像に要する時間を短縮できる。
【0015】
また、前記条件は前記部品の位置を検出する検出方法であり、前記部品毎に前記検出方法が設定されているとともに、前記検出方法毎に前記エリアセンサモード又は前記ラインセンサモードが対応付けられており、前記制御部は、前記ラインセンサモードが対応付けられている前記検出方法が設定されている前記部品を撮像する場合は前記ラインセンサモードと判断し、前記エリアセンサモードが対応付けられている前記検出方法が設定されている前記部品を撮像する場合は前記エリアセンサモードと判断してもよい。
【0016】
上記の表面実装機によると、例えば位置を高い精度で検出することが求められる部品にはラインセンサモードが対応付けられている検出方法を設定しておくことにより、部品が振動していても位置を精度よく検出できる。これに対し、位置を高い精度で検出することが求められない部品にはエリアセンサモードが対応付けられている検出方法を設定しておくことにより、部品の位置を十分な精度で検出しつつ撮像に要する時間を短縮できる。
【0017】
また、前記条件は前記部品の実装精度として要求される要求精度であり、前記部品毎に前記要求精度が設定されており、前記制御部は、基準精度以上の前記要求精度が設定されている前記部品を撮像する場合は前記ラインセンサモードと判断し、前記基準精度未満の前記要求精度が設定されている前記部品を撮像する場合は前記エリアセンサモードと判断してもよい。
【0018】
上記の表面実装機によると、高い要求精度(すなわち基準精度以上の要求精度)が設定されている部品を撮像する場合はラインセンサモードと判断することにより、部品が振動していても高い要求精度を満たすことができる。これに対し、低い要求精度(すなわち基準精度未満の要求精度)が設定されている部品を撮像する場合はエリアセンサモードと判断することにより、要求精度を満たしつつ撮像に要する時間を短縮できる。
【0019】
また、前記ヘッドユニットは、前記部品を保持及び解放する保持部と、前記保持部が装着されているヘッドシャフトとを有し、前記条件は前記保持部に保持されている前記部品を撮像して前記部品の位置を検出するときの誤差として許容される許容精度であり、前記部品毎に前記許容精度が設定されており、前記制御部は、前記保持部に保持されている前記部品の重量に相関する値から前記ヘッドシャフトが振動する振幅を判断し、判断した振幅が当該部品の前記許容精度以上の場合は前記ラインセンサモードと判断し、前記許容精度未満の場合は前記ラインセンサモード又は前記エリアセンサモードと判断してもよい。
【0020】
部品が重いとヘッドシャフトが振動し易くなる。このため、部品が重いとヘッドシャフトの振幅が許容精度以上になることがある。ヘッドシャフトの振幅が許容精度以上になる場合は振動の影響を十分に吸収するためにラインセンサモードで撮像することが適切であるといえる。
上記の表面実装機によると、振幅が許容精度以上の場合はラインセンサモードと判断するので、振幅が許容精度以上であっても部品の位置を高い精度で検出できる。なお、振幅が許容精度未満の場合はエリアセンサモードでも部品の位置を十分な精度で検出することができるので、その場合はラインセンサモードと判断してもよいし、エリアセンサモードと判断してもよい。
【0021】
また、本明細書で開示する表面実装機は、基板に部品を実装する表面実装機であって、前記部品を保持及び解放するヘッドユニットと、前記ヘッドユニットを搬送する搬送部と、前記ヘッドユニットに設けられており、前記基板に付されているフィデューシャルマークを前記被写体として撮像する請求項1に記載の撮像装置と、を備える。
【0022】
上記の表面実装機によると、撮像装置によってフィデューシャルマークを撮像する場合に、オペレータの設定に応じて撮像モードを切り替えるか、又は、フィデューシャルマークの少なくとも一つの条件に基づいて撮像モードを判断して切り替えるので、エリアセンサモード及びラインセンサモードのうち適切なセンサモードでフィデューシャルマークを撮像できる。
【0023】
また、本明細書で開示する検査装置は、基板に実装されている部品を撮像して実装位置の良否を検査する検査装置であって、請求項1に記載の撮像装置と、前記撮像装置を搬送する搬送部と、を備える。
【0024】
上記の検査装置によると、オペレータの設定に応じて撮像モードを切り替えるか、又は、部品の少なくとも一つの条件に基づいて撮像モードを判断して切り替えるので、エリアセンサモード及びラインセンサモードのうち適切なセンサモードで部品を撮像できる。これにより、部品の実装位置の良否を適切に検査できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施形態1に係る表面実装機の上面図
図2】ヘッドユニットを前側から見た側面図
図3】撮像センサの模式図
図4】(a)はエリアセンサモードを説明するための模式図、(b)はラインセンサモードを説明するための模式図
図5】表面実装機の電気的構成を示すブロック図
図6】(a)は通常検出方法を説明するための模式図、(b)は多点検出方法を説明するための模式図
図7】(a)はラインセンサモードで撮像した部品を示す模式図、(b)はエリアセンサモードで撮像した部品を示す模式図
図8】部品の条件を示す模式図
図9】実施形態2に係るフィデューシャルマークが付されている基板の上面図
図10】基板の位置誤差及び角度誤差の判断を説明するための模式図
【発明を実施するための形態】
【0026】
<実施形態1>
実施形態1を図1ないし図8によって説明する。以降の説明では図1に示す左右方向をX軸方向、前後方向をY軸方向、図2に示す上下方向をZ軸方向という。また、以降の説明では図1に示す右側を上流側、左側を下流側という。また、以降の説明では同一の構成部材には一部を除いて図面の符号を省略している場合がある。
【0027】
(1)表面実装機の全体構成
図1に示すように、表面実装機1は基台10、搬送コンベア11、4つの部品供給装置12、ヘッドユニット13、ヘッド搬送部14、基板撮像カメラ15、2つの部品撮像カメラ16、図5に示す制御部51、操作部52などを備えている。部品撮像カメラ16及び制御部51は撮像装置の一例である。
【0028】
基台10は平面視長方形状をなすとともに上面が平坦とされている。図1において二点鎖線で示す矩形枠17はプリント基板などの基板Pに部品Eを実装するときの作業位置を示している。
搬送コンベア11は基板PをX軸方向の上流側から作業位置17に搬入し、作業位置17で部品Eが実装された基板Pを下流側に搬出するものである。搬送コンベア11はX軸方向に循環駆動する一対のコンベアベルト11A及び11B、コンベアベルト11A及び11Bを駆動するコンベア駆動モータ63(図5参照)などを備えている。後側のコンベアベルト11Aは前後方向に移動可能であり、基板Pの幅に応じて2つのコンベアベルト11Aと11Bとの間隔を調整できる。
【0029】
部品供給装置12は搬送コンベア11のY軸方向の両側においてX軸方向に並んで2箇所ずつ、計4箇所に配されている。これらの部品供給装置12には複数のフィーダ18がX軸方向に横並び状に整列して取り付けられている。各フィーダ18は所謂テープフィーダであり、複数の部品Eが収容された部品テープ(不図示)が巻回されたリール(不図示)、及び、リールから部品テープを引き出す電動式の送出装置(不図示)等を備えており、搬送コンベア11側の端部に設けられた部品供給位置から部品Eを一つずつ供給する。
なお、ここではテープフィーダを用いて部品Eを供給する部品供給装置12を例に説明するが、部品供給装置12は部品Eが載置されているトレイや半導体ウェハを供給するものであってもよい。
【0030】
ヘッドユニット13は複数(ここでは5個)の実装ヘッド19を昇降可能に且つ軸周りに回転可能に支持するものである。本実施形態に係るヘッドユニット13は所謂インライン型であり、複数の実装ヘッド19がX軸方向に並んで配されている。また、ヘッドユニット13にはこれらの実装ヘッド19を個別に昇降させるZ軸サーボモータ61(図5参照)やこれらの実装ヘッド19を一斉に軸周りに回転させるR軸サーボモータ62(図5参照)などが設けられている。
なお、ここではインライン型のヘッドユニット13を例に説明するが、ヘッドユニット13は例えば複数の実装ヘッド19が円周上に配列された所謂ロータリーヘッドであってもよい。
【0031】
ヘッド搬送部14はヘッドユニット13を所定の可動範囲内でX軸方向及びY軸方向に搬送するものである。ヘッド搬送部14はヘッドユニット13をX軸方向に往復移動可能に支持しているビーム20、ビーム20をY軸方向に往復移動可能に支持している一対のY軸ガイドレール21、ヘッドユニット13をX軸方向に往復移動させるX軸サーボモータ59、ビーム20をY軸方向に往復移動させるY軸サーボモータ60などを備えている。
【0032】
基板撮像カメラ15は基板Pの板面に付されているフィデューシャルマーク(図9に示す基準マークKや部品位置決めマークB)を上から撮像するものである。基板撮像カメラ15は複数の受光素子が一列に配されているラインセンサ、フィデューシャルマークを照射するLEDなどの光源、光源から出射されて基板Pによって反射された光をラインセンサの受光面に結像する光学系などを有しており、ラインセンサの撮像面を下に向けた姿勢でヘッドユニット13に設けられている。
【0033】
2つの部品撮像カメラ16はヘッド搬送部14によって搬送されている実装ヘッド19に吸着(保持の一例)されている部品Eを下から撮像するものである。部品撮像カメラ16は後述する撮像センサ22(図3参照)、部品Eを照射するLEDなどの光源、光源から出射されて部品Eによって反射された光を撮像センサ22の受光面に結像する光学系などを有しており、撮像センサ22の撮像面を上に向けた姿勢で基台10に配されている。
【0034】
(1−1)実装ヘッド
次に、図2を参照して、実装ヘッド19について説明する。各実装ヘッド19は細長い筒状のヘッドシャフト23と、ヘッドシャフト23の下端に着脱可能に取り付けられている吸着ノズル24(保持部の一例)とを有している。吸着ノズル24にはヘッドシャフト23を介して図示しない空気供給装置から負圧及び正圧が供給される。吸着ノズル24は負圧が供給されることによって部品Eを吸着(保持の一例)し、正圧が供給されることによってその部品Eを解放する。
【0035】
(1−2)部品撮像カメラの撮像センサ
図3に示すように、部品撮像カメラ16の撮像センサ22は複数の受光素子22Aが行列状に配置(二次元配置の一例)されている所謂エリアセンサである。なお、ここでは複数の受光素子22Aが行列状に配置されている場合を例に説明するが、例えばY軸方向に一列に並ぶ受光素子22Aを一つの列とした場合に、隣り合う列のY軸方向の位置が半ピッチ(受光素子の幅の半分)ずれているような構成でもよい。
【0036】
撮像センサ22の撮像モードには、撮像センサ22をエリアセンサとして用いるエリアセンサモードと、撮像に用いる受光素子22Aの範囲を切り替えることによって撮像センサ22をラインセンサとして用いるラインセンサモードとがある。エリアセンサモードでは全ての受光素子22Aがエリアセンサとして用いられる。これに対し、ラインセンサモードではX軸方向の略中心においてY軸方向(言い換えると部品Eに対して部品撮像カメラ16が相対移動する方向に直交する方向)に1列に並んでいる複数の受光素子22A(図3では二点鎖線62で囲まれている複数の受光素子22A)がラインセンサとして用いられる。
【0037】
図4(a)に示すように、ラインセンサモードでは部品撮像カメラ16の上方を通過(言い換えると部品撮像カメラ16に対して相対移動)する部品Eが時系列で撮像されることによって部品E全体が撮像される。一般にラインセンサによって部品E全体を撮像するためには数万回の撮像が必要である。以降の説明では1回の撮像によって撮像された1ライン分の画像のことをライン画像というものとする。
【0038】
図4(b)に示すように、エリアセンサはラインセンサに比べて撮像範囲が広いので、通常、エリアセンサモードでは1回の撮像で部品Eが撮像される。このためエリアセンサモードではラインセンサモードに比べて撮像回数が大幅に少なくなり、ラインセンサモードに比べて撮像に要する時間を短縮できる。
【0039】
なお、エリアセンサモードでは必ずしも全ての受光素子22Aをエリアセンサとして用いる必要はなく、一部の受光素子22Aだけをエリアセンサとして用いてもよい。また、図3に示す例ではエリアセンサとして用いられる受光素子22Aの一部がラインセンサとしても用いられるが、一部の受光素子22Aだけをエリアセンサとして用いる場合は、エリアセンサとして用いられない受光素子22Aをラインセンサとして用いてもよい。
【0040】
(2)表面実装機の電気的構成
図5に示すように、表面実装機1は制御部51及び操作部52を備えている。制御部51は演算処理部53、モータ制御部54、記憶部55、画像処理部56、外部入出力部57、フィーダ通信部58などを備えている。
【0041】
演算処理部53はCPU、ROM、RAMなどを備えており、ROMに記憶されている制御プログラムを実行することによって表面実装機1の各部を制御する。なお、演算処理部53はCPUに替えて、あるいはCPUに加えてASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などを備えていてもよい。
【0042】
モータ制御部54は演算処理部53の制御の下でX軸サーボモータ59、Y軸サーボモータ60、Z軸サーボモータ61、R軸サーボモータ62、コンベア駆動モータ63などの各モータを回転させる。
記憶部55には各種のデータが記憶されている。各種のデータには生産が予定されている基板Pの生産枚数や品種に関する情報、部品Eの実装座標や実装角度に関する情報、部品Eの条件(部品Eのサイズ、部品Eの種類、部品Eの中心点を検出する検出方法、部品Eの実装精度として要求される要求精度)に関する情報等が含まれている。
【0043】
画像処理部56は基板撮像カメラ15や部品撮像カメラ16から出力される画像信号が取り込まれるように構成されており、出力された画像信号に基づいてデジタル画像を生成する。
外部入出力部57はいわゆるインターフェースであり、表面実装機1の本体に設けられている各種センサ類64から出力される検出信号が取り込まれるように構成されている。また、外部入出力部57は演算処理部53から出力される制御信号に基づいて各種アクチュエータ類65に対する動作制御を行うように構成されている。
【0044】
フィーダ通信部58はフィーダ18に接続されており、フィーダ18を統括して制御する。
操作部52は液晶ディスプレイなどの表示装置や、タッチパネル、キーボード、マウスなどの入力装置を備えている。作業者は操作部52を操作して各種の設定などを行うことができる。
【0045】
(3)表面実装機の動作
次に、図1を参照して、表面実装機1の動作について概略的に説明する。表面実装機1は搬送コンベア11によって基板Pを作業位置17に搬入する搬入動作と、作業位置17に搬入された基板Pに部品Eを実装する実装動作と、部品Eが実装された基板Pを搬出する搬出動作とを繰り返すことによって複数の基板Pに部品Eを実装する。なお、搬入動作と搬出動作とは並行して行われてもよい。
【0046】
実装動作では、フィーダ18によって供給される部品Eを複数の実装ヘッド19にそれぞれ吸着させる吸着動作と、吸着した各部品Eを部品撮像カメラ16によって撮像する撮像動作と、実装座標によって示される基板P上の実装位置に部品Eを搭載する搭載動作とが繰り返される。
【0047】
図2に示すように、撮像動作では、実装ヘッド19に吸着されている部品Eが部品撮像カメラ16の上方を右から左、あるいは左から右に通過するようにヘッドユニット13が搬送され、部品撮像カメラ16によってそれらの部品Eが下方から撮像される。
【0048】
制御部51は撮像された画像を解析して実装ヘッド19に吸着されている部品EのXY方向の中心点(部品の位置の一例)を検出し、部品Eの中心点が位置しているべき本来の位置(例えば実装ヘッド19の中心点と重なる位置)と検出した部品Eの中心点との差(言い換えると吸着ずれ)を判断する。また、制御部51は撮像された画像を解析して部品Eの本来の姿勢に対するZ軸回りの回転角度も判断する。そして、制御部51は前述した搭載動作において、判断した吸着ずれや回転角度に応じて部品Eの実装座標や実装角度を補正して基板Pに搭載する。
【0049】
(4)部品の中心点を検出する検出方法
次に、図6を参照して、部品Eの中心点を検出する検出方法について説明する。前述したように制御部51は実装ヘッド19に吸着されている部品Eの中心点を検出する。本実施形態では部品Eの中心点を検出する検出方法として通常検出方法と多点検出方法とがあり、部品E毎(あるいは部品Eの種類毎)にいずれかの検出方法が予め設定されている。制御部51は部品Eを実装するときその部品Eに設定されている検出方法を用いて中心点を検出する。
【0050】
先ず、図6(a)を参照して、通常検出方法について説明する。ここで、図6(a)では部品Eとしてコンデンサ、抵抗、LEDなどのようなチップ部品Eを示している。通常検出方法では、部品Eの4隅の点S1から部品Eの中心点S2のXY座標が検出される。具体的には例えば、4つの点S1のX座標の平均値が中心点S2のX座標とされ、4つの点S1のY座標の平均値が中心点S2のY座標とされる。なお、これは通常検出方法の一例であり、検出に用いる点S1の位置や数は部品Eの形状などに応じて適宜に設定できる。また、複数の点S1から中心点S2を計算する計算方法も適宜に決定できる。
【0051】
通常検出方法はコンデンサ、抵抗、LEDなどのように基板Pに接続されるリードの数が2〜3程度であり、基板Pに実装する際に実装位置が多少ずれたとしてもそれらのリードが基板P側の接点に十分に接触するような部品Eに用いられることが多い。言い換えると、通常検出方法は中心点を高い精度で検出することが求められない部品Eに用いられることが多い。
【0052】
次に、図6(b)を参照して多点検出方法について説明する。多点検出方法は、QFP(Quad Flat Package)やSOP(Small Outline Package)などのように、部品本体から複数の小さなリード65が延出しており、それら複数のリード65を基板P上に精度よく位置合わせすることが求められる部品Eに用いられることが多い。BGA(Ball Grid Array)などのように複数の半田バンプを有する部品Eも多点検出方法が用いられることが多い。
【0053】
多点検出方法では、各リード65上の点S3(例えばリード65の中心点)から部品Eの中心点S4のXY座標が検出される。具体的には例えば、左右に延出している各リード65上の点S3のX座標の平均値が中心点S4のX座標とされ、前後に延出している各リード65上の点S3のY座標の平均値が中心点S4のY座標とされる。なお、これは多点検出方法の一例であり、検出に用いる点S3の位置や数は部品Eの形状などに応じて適宜に設定できる。また、複数の点S3から中心点S4を計算する計算方法も適宜に決定できる。
【0054】
(5)エリアセンサモードとラインセンサモードとの切り換え
前述したように部品Eはヘッドユニット13によって左右方向(X軸方向)に搬送されながら撮像されるので、搬送の際に実装ヘッド19に保持されている部品Eが前後方向(Y軸方向)に振動してしまうことがある。その場合、図7(a)に示すように、ラインセンサモードで撮像すると部品Eが前後方向に細かく歪んだ形状に撮像されてしまう。これに対し、図7(b)に示すように、エリアセンサモードでは部品E本来の形状に撮像される。
【0055】
しかしながら、部品Eの中心点を検出する場合はラインセンサモードで撮像した画像の方が精度よく検出できる。具体的には、図7(a)に示すようにラインセンサモードでは部品Eが前側にずれて撮像されているライン画像の数も部品Eが後側にずれて撮像されているライン画像の数も非常に多くなるので、リード65上の点S3のY座標を平均すると振動の影響が十分に吸収される。このため、結果的に中心点の検出精度は大きく低下せず、部品Eの中心点を高い精度で検出できる。
【0056】
ここで、表面実装機1の機械的な剛性を上げることによって部品Eの振動を抑制することも考えられる。しかしながら、そのようにすると表面実装機1の製造コストが高くなってしまう。これに対し、ラインセンサモードでは部品Eが振動していても部品Eの中心点を高い精度で検出できるので、表面実装機1の機械的な剛性を上げる場合に比べて製造コストを抑制できるという利点もある。
【0057】
これに対し、図7(b)に示すように、エリアセンサモードでは一つの部品Eについて撮像する回数が1回であるので、各リード65上の点S3のY座標を平均しても振動の影響が十分に吸収されず、ラインセンサモードに比べて中心点の検出精度が低くなる。
【0058】
ただし、詳しくは後述するが、撮像する部品Eの条件によってはエリアセンサモードでも中心点を高い精度で検出できる場合もある。あるいは、部品Eの条件によっては中心点を高い精度で検出することが求められず、エリアセンサモードの検出精度でも許容される場合もある。そのような場合はエリアセンサモードで撮像することにより、部品Eの中心点を十分な精度で検出しつつ撮像に要する時間を短縮できる。
そこで、制御部51は、部品Eの撮像を開始する前に、部品Eの少なくとも一つの条件に基づいて撮像モードを判断して切り替え、部品Eの撮像中は撮像モードを切り替えない。
【0059】
図8を参照して、部品Eの条件について説明する。ここでは部品Eの条件として部品Eのサイズ、部品Eの種類、検出方法、及び、要求精度の4つを例に説明する。
先ず、部品Eのサイズについて説明する。一般に部品Eのサイズが大きいと部品Eが重くなるので振動し易くなる。このため、部品Eのサイズが大きい場合は振動の影響を十分に吸収するためにラインセンサモードで撮像することが適切であるといえる。これに対し、部品Eのサイズが小さい場合は部品Eが振動し難いので、エリアセンサモードでも中心点を高い精度で検出できる。このため、部品Eのサイズが小さい場合は撮像に要する時間を短縮するためにエリアセンサモードで撮像することが適切であるといえる。
【0060】
次に、部品Eの種類について説明する。例えばQFPやSOPでは複数の小さなリード65を基板P上の実装位置に精度よく位置合わせできるように中心点を高い精度で検出することが求められる。中心点を高い精度で検出することが求められる種類の部品Eの場合は振動の影響を十分に吸収するためにラインセンサモードで撮像することが適切であるといえる。これに対し、コンデンサや抵抗などのように中心点を高い精度で検出することが求められない種類の部品Eの場合は撮像に要する時間を短縮するためにエリアセンサモードで撮像することが適切であるといえる。
【0061】
次に、検出方法について説明する。前述したように、一般に多点検出方法はQFPやSOPなどのように中心点を高い精度で検出することが求められる部品Eに用いられることが多いので、多点検出方法によって中心点が検出される部品Eの場合は振動の影響を十分に吸収するためにラインセンサモードで撮像することが適切であるといえる。これに対し、通常検出方法は中心点を高い精度で検出することが求められない部品Eに用いられることが多いので、通常検出方法によって中心点が検出される部品Eの場合は撮像に要する時間を短縮するためにエリアセンサモードで撮像することが適切であるといえる。
【0062】
次に、要求精度について説明する。要求精度は部品Eを実装するときに要求される実装精度であり、例えば以下の式1のように定義される。
±3σ<A[μm] ・・・ 式1
σは実際に複数のサンプル部品についてそのサンプル部品が本来実装されるべき基板P上の位置と実際に基板P上に実装された位置との誤差を測定した場合の標準偏差である。式1はサンプル部品毎に測定した誤差の99.7%(±3σ)がA[μm]未満となることが要求されていることを意味している。本実施形態ではこのA[μm]のことを要求精度という。要求精度は数値が小さいほど高いことになる。
【0063】
要求精度が高い場合、部品Eの中心点を検出する精度が低いと要求精度を満たせない虞があるので、要求精度が高い部品Eの場合は中心点を高い精度で検出することが望まれる。このため、要求精度が高い部品Eを撮像する場合は振動の影響を十分に吸収するためにラインセンサモードで撮像し、要求精度が低い部品Eを撮像する場合は撮像に要する時間を短縮するためにエリアセンサモードで撮像することが適切であるといえる。
【0064】
(6)制御部の作動
前述した4つの条件(部品Eのサイズ、部品Eの種類、検出方法、及び、要求精度)を同一の部品Eに適用すると、同一の部品Eに対して異なる撮像モードが選択されてしまう可能性がある。例えば部品Eのサイズで撮像モードを選択するとエリアセンサモードが選択されるが、当該部品Eの種類で撮像モードを選択するとラインセンサモードが選択されるということが起こり得る。このため、実施形態1では、制御部51はこれら4つの条件のうちいずれか一つのみを用いるものとする。いずれの条件を用いるかはオペレータが設定してもよいし、表面実装機1の工場出荷時に固定で設定されていてもよい。
以下、各条件について、その条件を用いる場合の制御部51の動作について説明する。
【0065】
(6−1)部品のサイズ
部品Eのサイズを条件として用いる場合は、予め部品E毎にサイズを記憶部55に記憶させておくものとする。サイズは例えば前後方向の幅として記憶されていてもよいし、左右方向の幅として記憶されていてもよい。あるいは、サイズは上面視した場合の面積として記憶されていてもよいし、体積として記憶されていてもよい。あるいは、前後方向の幅と左右方向の幅とが記憶されており、それらから求めた面積をサイズとして用いてもよいし、前後方向の幅、左右方向の幅及び上下方向の高さが記憶されており、それらから求めた体積をサイズとして用いてもよい。また、サイズは部品E毎ではなく部品Eの種類毎に記憶されてもよい。
【0066】
制御部51は、部品Eを撮像するとき、撮像する部品Eのサイズと予め設定されている基準サイズとを比較し、基準サイズ以上の場合はラインセンサモードと判断してラインセンサモードに切り替え、基準サイズ未満の場合はエリアセンサモードと判断してエリアセンサモードに切り替える。この基準サイズはオペレータが操作部52を操作して設定できる。
【0067】
(6−2)部品の種類
部品Eの種類を条件として用いる場合は、予め部品Eの種類毎にエリアセンサモード又はラインセンサモードを設定しておくものとする。この設定はオペレータが操作部52を操作して行うことができる。
制御部51は、部品Eを撮像するとき、撮像する部品Eの種類にラインセンサモードが設定されている場合はラインセンサモードと判断してラインセンサモードに切り替え、エリアセンサモードが設定されている場合はエリアセンサモードと判断してエリアセンサモードに切り替える。
【0068】
(6−3)検出方法
検出方法を条件として用いる場合は、予め部品E毎に通常検出方法又は多点検出方法を設定しておくとともに、検出方法毎にラインセンサモード又はエリアセンサモードを対応付けておくものとする。ここでは多点検出方法にラインセンサモードが対応付けられており、通常検出方法にエリアセンサモードが対応付けられているものとする。なお、検出方法は部品E毎ではなく部品Eの種類毎に設定されてもよい。
【0069】
制御部51は、部品Eを撮像するとき、撮像する部品Eに多点検出方法が設定されている場合はラインセンサモードと判断してラインセンサモードに切り替え、通常検出方法が設定されている場合はエリアセンサモードと判断してエリアセンサモードに切り替える。
【0070】
(6−4)要求精度
要求精度を条件として用いる場合は、予め部品E毎に要求精度を設定しておくものとする。この設定はオペレータが操作部52を操作して行うことができる。なお、要求精度は部品E毎ではなく部品Eの種類毎に設定されてもよい。
【0071】
制御部51は、部品Eを撮像するとき、撮像する部品Eに設定されている要求精度と予め設定されている基準精度とを比較し、要求精度が基準精度以上の場合はラインセンサモードと判断してラインセンサモードに切り替え、基準精度未満の場合はエリアセンサモードと判断してエリアセンサモードに切り替える。
例えば基準精度がB[μm]であり、要求精度がA[μm](A<B)であるとすると、要求精度は基準精度より高い精度を求めていることになる。このため、この場合は要求精度が基準精度以上であると判断される。逆に、要求精度がC[μm](C>B)であるとすると、要求精度は基準精度より低い精度を求めていることになる。このため、この場合は要求精度が基準精度未満であると判断される。この基準精度はオペレータが操作部52を操作して設定できる。
【0072】
(6−5)複数の実装ヘッドに互いに異なる種類の部品が吸着されている場合
前述した図2では複数の実装ヘッド19に同じ種類の部品Eが吸着されている場合を示している。しかしながら、各実装ヘッド19に吸着されている部品Eの種類が互いに異なっている場合もある。その場合は、制御部51はヘッドユニット13の搬送中にエリアセンサモードとラインセンサモードとを切り替える。
【0073】
例えば、図2に示す例において最も右の部品Eは基準サイズ以上の部品、右から2番目の部品Eは基準サイズ未満の部品、右から3番目の部品Eは基準サイズ以上の部品であるとする。この場合、制御部51は、最も右の部品Eを撮像するときはラインセンサモードに切り替え、右から2番目の部品Eを撮像するときはエリアセンサモードに切り替え、右から3番目の部品Eを撮像するときはラインセンサモードに切り替える。
【0074】
(7)実施形態の効果
以上説明した実施形態1に係る撮像装置(部品撮像カメラ16及び制御部51)によると、被写体の撮像を開始する前に、被写体の少なくとも一つの条件に基づいて撮像モードを判断して切り替えるので、適切なセンサモードで被写体を撮像できる。また、撮像装置によると、エリアセンサモードとラインセンサモードとを切り替えることによって一つの撮像センサ22をエリアセンサとしてもラインセンサとしても用いるので、エリアセンサとラインセンサとを別々に備える場合に比べて撮像装置の構成を簡素にできる。よって実施形態1に係る撮像装置によると、撮像装置の構成を複雑にすることなく、エリアセンサモード及びラインセンサモードのうち適切なセンサモードで被写体を撮像できる。
【0075】
また、表面実装機1によると、ヘッド搬送部14によって搬送されている部品Eを撮像する場合に、部品Eの少なくとも一つの条件に基づいて撮像モードを判断して切り替えるので、エリアセンサモード及びラインセンサモードのうち適切なセンサモードで部品Eを撮像できる。
【0076】
また、表面実装機1によると、部品Eのサイズが大きい場合(すなわち基準サイズ以上の場合)はラインセンサモードと判断するので、部品Eが振動していても部品Eの中心点を高い精度で検出できる。これに対し、部品Eのサイズが小さい場合(すなわち基準サイズ未満の場合)はエリアセンサモードと判断するので、部品Eの中心点を十分な精度で検出しつつ撮像に要する時間を短縮できる。
【0077】
また、表面実装機1によると、例えば中心点を高い精度で検出することが求められる部品Eの種類にはラインセンサモードを設定しておくことにより、部品Eが振動していても中心点を高い精度で検出できる。これに対し、中心点を高い精度で検出することが求められない部品Eの種類にはエリアセンサモードを設定しておくことにより、部品Eの中心点を十分な精度で検出しつつ撮像に要する時間を短縮できる。
【0078】
また、表面実装機1によると、例えば中心点を高い精度で検出することが求められる部品Eには多点検出方法を設定しておくことにより、部品Eが振動していても中心点を精度よく検出できる。これに対し、中心点を高い精度で検出することが求められない部品Eには通常検出方法を設定しておくことにより、部品Eの中心点を十分な精度で検出しつつ撮像に要する時間を短縮できる。
【0079】
また、表面実装機1によると、高い要求精度(すなわち基準精度以上の要求精度)が設定されている部品Eを撮像する場合はラインセンサモードと判断することにより、部品Eが振動していても高い要求精度を満たすことができる。これに対し、低い要求精度(すなわち基準精度未満の要求精度)が設定されている部品Eを撮像する場合はエリアセンサモードと判断することにより、要求精度を満たしつつ撮像に要する時間を短縮できる。
【0080】
<実施形態2>
次に、実施形態2を図9ないし図10によって説明する。実施形態2ではヘッドユニット13に設けられている基板撮像カメラ15によって基板P上のフィデューシャルマーク(図9に示す基準マークK及び部品位置決めマークB)を撮像する場合に、フィデューシャルマークの条件に応じてエリアセンサモードとラインセンサモードとを切り替える。フィデューシャルマークは被写体の一例である。
【0081】
(1)基板撮像カメラ
実施形態2に係る基板撮像カメラ15の撮像センサは実施形態1に係る部品撮像カメラ16の撮像センサ22と同様に複数の受光素子22Aが行列状に配されているものであり、撮像モードとしてエリアセンサモードとラインセンサモードとがある。実施形態2に係る制御部51及び基板撮像カメラ15は撮像装置の一例である。
【0082】
(2)フィデューシャルマーク
次に、図9を参照して、フィデューシャルマークの一例について説明する。図9に示す基板Pには複数の+記号71(71A,71B,71C)、4つの基準マークK(K−1〜K−4)、4つの部品位置決めマークB1(B1−1〜B1−2)、4つの部品位置決めマークB2(B2−1〜B2−4)などが付されている。以降の説明では部品位置決めマークB1及びB2を総称して部品位置決めマークBという。
【0083】
+記号71Aは小さなサイズのQFP40の実装位置を示しており、+記号71Bは大きなサイズのQFP96の実装位置を示している。また、複数の+記号71Cはコンデンサや抵抗などのチップ部品Eの実装位置を示している。
4つの部品位置決めマークB1(B1−1〜B1−4)はQFP40を実装するときに基板Pの位置誤差や角度誤差を判断してQFP40の実装座標及び実装角度を補正するためのものであり、QFP40の実装位置を中心とする矩形領域の4隅に配されている。
【0084】
同様に、4つの部品位置決めマークB2(B2−1〜B2−4)はQFP96を実装するときに基板Pの位置誤差や角度誤差を判断してQFP96の実装座標及び実装角度を補正するためのものであり、QFP96の実装位置を中心とする矩形領域の4隅に配されている。
【0085】
4つの基準マークK(K−1〜K−4)は基板Pの4隅に配されている。基準マークKはチップ部品Eのように部品位置決めマークBが付されていない実装位置に部品Eを実装するときに基板Pの位置誤差や角度誤差を判断してそれらの部品Eの実装座標及び実装角度を補正するためのものである。
【0086】
図10を参照して、部品Eの実装座標及び実装角度の補正について説明する。ここではチップ部品Eを例に説明する。図10においてK−1a〜K−4aは基準マークK−1〜K−4の記憶部55に記憶されているXY座標(より具体的には基準マークK−1〜K−4の中心点のXY座標)を示しており、K−1b〜K−4bは基準マークK−1〜K−4の基板撮像カメラ15を用いて検出されたXY座標(より具体的には基準マークK−1〜K−4の中心点のXY座標)を示している。
【0087】
例えば基準マークK−2を基準とする場合、制御部51は基準マークK−2の検出したXY座標K−2bと記憶部55に記憶されているXY座標K−2aとに基づいて基板Pの位置誤差(ΔX,ΔY)を判断するとともに、基準マークK−1〜K−4の検出したXY座標K−1b〜K−4bと記憶部55に記憶されているXY座標K−1a〜K−4aとに基づいて基準マークK−2周りの基板Pの角度誤差(Δθ)を判断し、それらに基づいてチップ部品Eの実装座標や実装角度を補正する。
【0088】
(3)ラインセンサモードとエリアセンサモードとの切り換え
フィデューシャルマークは部品Eの実装座標や実装角度を精度よく補正する上で重要であるので、中心点を精度よく検出することが望まれる。しかしながら、ヘッドユニット13によって基板撮像カメラ15を搬送しながらフィデューシャルマークを撮像すると基板撮像カメラ15が振動してしまい、フィデューシャルマークの中心点を精度よく検出できない虞がある。
【0089】
このため、実施形態2に係る制御部は、振動の影響をより確実に抑制するためにフィデューシャルマークの上方で基板撮像カメラ15の搬送を停止させ、エリアセンサモードによってフィデューシャルマークを撮像する。エリアセンサモードによって撮像する理由は、基板撮像カメラ15の搬送を停止させるとラインセンサモードでは撮像できないからである。この場合は基板撮像カメラ15の搬送を停止させるのでエリアセンサモードで撮像しても中心点を精度よく検出することができる。
【0090】
ただし、複数のフィデューシャルマークが連続的に存在している場合もある。その場合は基板撮像カメラ15を搬送しながらラインセンサモードで撮像すると、個々のフィデューシャルマークの上方で基板撮像カメラ15の搬送を停止させる場合に比べ、フィデューシャルマークの中心点を検出する精度を大きく低下させることなく撮像に要する時間を短縮できる。
【0091】
そこで、制御部51は、孤立しているフィデューシャルマークを撮像するときは振動の影響をより確実に抑制するためにエリアセンサモードと判断し、基板撮像カメラ15の搬送を停止させてエリアセンサモードでフィデューシャルマークを撮像する。これに対し、制御部51は、連続的に存在しているフィデューシャルマークを撮像するときは撮像に要する時間を短縮するためにラインセンサモードと判断し、基板撮像カメラ15を搬送しながらラインセンサモードでフィデューシャルマークを撮像する。
【0092】
ここで、フィデューシャルマークが孤立しているか連続的に存在しているかの判断は適宜の方法で行うことができる。例えばフィデューシャルマークを中心とする所定の半径の円内に他のフィデューシャルマークが存在しない場合は孤立していると判断し、他のフィデューシャルマークが存在する場合は連続的に存在していると判断してもよい。
【0093】
(4)実施形態の効果
以上説明した実施形態2に係る表面実装機1によると、基板撮像カメラ15によってフィデューシャルマークを撮像する場合に、フィデューシャルマークの少なくとも一つの条件(すなわちフィデューシャルマークが孤立しているか連続的に存在しているか)に基づいて撮像モードを判断して切り替えるので、エリアセンサモード及びラインセンサモードのうち適切なセンサモードでフィデューシャルマークを撮像できる。
【0094】
<他の実施形態>
本明細書によって開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書によって開示される技術的範囲に含まれる。
【0095】
(1)上記実施形態1では被写体の一つの条件に基づいて撮像モードを切り替える場合を例に説明したが、被写体の複数の条件に基づいて撮像モードを切り替えてもよい。
例えば、部品のサイズが基準サイズ以上であるか又は要求精度が基準精度以上の場合はラインセンサモードに切り替え、部品のサイズが基準サイズ未満であり、且つ、要求精度が基準精度未満の場合はエリアセンサモードに切り替えてもよい。この場合は部品のサイズが基準サイズ未満であっても要求精度が基準精度以上であればラインセンサモードに切り替えられ、また、要求精度が基準精度未満であっても部品のサイズが基準サイズ以上であればラインセンサモードに切り替えられることになる。
【0096】
(2)上記実施形態1では被写体の少なくとも一つの条件に基づいて撮像モードを切り替える場合を例に説明した。これに対し、オペレータの設定に応じて撮像モードを切り替えてもよい。
例えば、オペレータがラインセンサモードを設定した場合は部品の条件によらずラインセンサモードで撮像し、オペレータがエリアセンサモードを設定した場合は部品の条件によらずエリアセンサモードで撮像してもよい。
【0097】
(3)上記実施形態1では部品Eの条件として部品Eのサイズなどの4つの条件を例に説明したが、部品Eの条件はこれらに限られない。
例えば、部品Eの条件は部品Eが搬送される速度であってもよい。一般に部品Eが搬送される速度が速いと部品Eが振動し易くなる。このため、基準速度以上の速度で搬送される部品Eの場合はラインセンサモードで撮像し、基準速度未満の速度で搬送される部品Eの場合はエリアセンサモードで撮像することが適切であるといえる。
【0098】
また、部品Eの条件は部品Eの重さであってもよい。一般に部品Eが重いと振動し易くなる。このため、重さが基準値以上の部品Eの場合はラインセンサモードで撮像し、基準値未満の部品Eの場合はエリアセンサモードで撮像することが適切であるといえる。
【0099】
また、部品Eの条件は吸着ノズル24に吸着されている部品Eを撮像して部品Eの中心点(位置の一例)を検出するときの誤差として許容される許容精度であってもよい。部品Eが重いとヘッドシャフト23が振動し易くなる。このため、部品Eが重いとヘッドシャフト23の振幅が許容精度以上になることがある。ヘッドシャフト23の振幅が許容精度以上になる場合は振動の影響を十分に吸収するためにラインセンサモードで撮像することが適切であるといえる。
【0100】
このため、部品Eの重量毎にヘッドシャフト23が振動する振幅を予め計測して記憶部55に記憶させておくとともに、部品E毎に許容精度を設定しておき、制御部51は吸着ノズル24に吸着されている部品Eのサイズ(部品の重量に相関する値の一例)からヘッドシャフト23が振動する振幅を判断し、判断した振幅が当該部品Eの許容精度以上の場合はラインセンサモードと判断してもよい。このようにすると、振幅が許容精度以上の場合はラインセンサモードに切り替えられるので、部品Eの位置を高い精度で検出できる。
【0101】
振幅が許容精度未満の場合はエリアセンサモードでも部品Eの位置を十分な精度で検出することができるので、その場合はラインセンサモードと判断してもよいし、エリアセンサモードと判断してもよい。
なお、部品の重量に相関する値は部品Eのサイズであってもよいし、部品Eの重量であってもよい。
【0102】
(4)上記実施形態1及び2では被写体として部品Eやフィデューシャルマークを撮像する撮像装置を例に説明した。しかしながら、撮像装置は部品Eやフィデューシャルマークを撮像するものに限定されない。
【0103】
(5)上記実施形態1では基板PにQFPやチップ部品Eなどを実装する表面実装機1を例に説明した。これに対し、表面実装機1は基板Pに半導体を実装してもよい。すなわち、表面実装機には半導体実装装置も含まれる。
【0104】
(6)上記実施形態1及び2では撮像装置が表面実装機1に設けられている場合を例に説明した。これに対し、撮像装置は基板P上に実装されている部品Eを撮像して実装位置の良否を検査する検査装置に設けられてもよい。その場合は、撮像装置は検査装置に設けられている搬送部によって基板Pの上方を通過するように搬送される。しかしながら、その際に撮像装置が振動してしまうことがある。撮像装置が振動すると部品Eが歪んだ形状に撮像されてしまう。このため、部品Eの少なくとも一つの条件に基づいて撮像モードを判断して切り替えてもよい。
【0105】
例えば、QFPなどのように高い実装精度が求められる部品Eは実装位置の良否についても高い精度で検査することが求められる。このため、部品Eの実装位置の良否を高い精度で検査することが求められる部品Eを撮像する場合はラインセンサモードと判断し、高い精度で検査することが求められない部品Eを撮像する場合はエリアセンサモードと判断してもよい。
【0106】
あるいは、実施形態2と同様に、孤立している部品Eを撮像するときは振動の影響をより確実に抑制するためにエリアセンサモードと判断し、連続的に存在している部品Eを撮像するときは撮像に要する時間を短縮するためにラインセンサモードと判断してもよい。
【0107】
この検査装置によると、基板P上に実装されている部品Eの少なくとも一つの条件に基づいて撮像モードを判断して切り替えるので、エリアセンサモード及びラインセンサモードのうち適切なセンサモードで部品Eを撮像できる。これにより、部品の実装位置の良否を適切に検査できる。
【0108】
(7)上記実施形態では吸着ノズル24によって部品Eを吸着することによって部品Eを保持する場合を例に説明したが、部品Eの保持はこれに限られるものではなく、例えば所謂チャックによって部品Eを挟むことによって保持してもよい。
【符号の説明】
【0109】
1…表面実装機、13…ヘッドユニット、14…ヘッド搬送部(搬送部の一例)、22…撮像センサ、22A…受光素子、23…ヘッドシャフト、24…吸着ノズル(保持部の一例)、51…制御部、B…部品位置決めマーク(被写体、フィデューシャルマークの一例)、E…部品(被写体の一例)、K…基準マーク(被写体、フィデューシャルマークの一例)、P…基板
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