(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第一のフィルタ物質は第三の波長の光放射をさらにフィルタリングし、および第二のフィルタ物質は第二の波長の光放射をさらにフィルタリングする、請求項1のデバイス。
第一のフィルタ物質は第一のダイを伴うポリマ物質であり、および第二のフィルタ物質は第一のダイとは異なる第二のダイを伴うポリマ物質である、請求項1のデバイス。
反応溶液は、反応を惹起し、および/または反応サイトにて、入射励起光に応答して第二および第三の波長の光放射を生じる反応生産物を形成する、請求項10のデバイス。
少なくとも一の被分析物には、オリゴヌクレオチドが含まれ、およびそこで少なくとも一の蛍光標識分子には、蛍光標識ヌクレオチドが含まれる、請求項12のデバイス。
支持層が第二のライナ層上に延びるように支持層を堆積するのに先立ち、複数のトレンチの内側表面上およびデバイスベースの上部表面上に第二のライナ層を堆積することがさらに含まれる、請求項16の方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
詳細な記載
本開示の態様ならびにその一定の例、特長、利益、および詳細は、添付の図面において例示する非制限的な例を参照して、以下により一層十分に説明する。関連する詳細をいたずらに不明瞭にしないように、よく知られる材料、製造ツール、処理技術、等の説明は省略する。しかし、詳細な説明および特定の例は、本開示の態様を示す一方で、例示のためだけに与え、および制限のためではないことを理解すべきである。基礎となる発明の概念の精神および/または範囲内の様々な置換、修飾、付加、および/またはアレンジメントは、この開示から本技術において熟練する者(当業者とも言う)には明らかであろう。
【0020】
ここで開示全体にわたって使用するように、近似する言語(Approximating language)は、それが関連する基本的な機能において変化をもたらすことなく、許容範囲で変動することができる任意の定量的表現を修飾するために適用されてよい。したがって、例えば「約」または「実質」などのような用語または用語類によって修飾される値は、特定された正確な値に制限されない。例えば、これらの用語は、±5%より少ないか、または等しい(±5%以下とも言う)、例えば、±2%より少ないか、または等しいようなもの、例えば、±1%より少ないか、または等しいようなもの、例えば、±0.5%より少ないか、または等しいようなもの、例えば、±0.2%より少ないか、または等しいようなもの、例えば、±0.1%より少ないか、または等しいようなもの、±0.05%より少ないか、または等しいようなものに言及する。場合によっては、近似する言語は値を測定するための機器の精度に対応し得る。
【0021】
ここで使用する学術用語は、特定の例を説明するという目的のためであり、および制限することを意図していない。ここで使用するように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別なふうに明確に示さない限り、複数形をも含むことが意図される。さらに、「一例」への言及は、列挙する特長をも組み込む追加の例の存在を除外するものとして解釈されることを意図しない。さらに、それとは反対なことが明示的に述べられない限り、「comprising(含まれること、など)」(および「comprise(含む)」、例えば、「comprises(含む)」および「comprising」などのようなものの任意の形式)、「have(もつ)」(および「have」、例えば、「has(もつ)」および「having(もつこと)」などのようなものの任意の形式)、「include(含む)」(および「include」、例えば、「includes(含む)」および「including(含むこと)」などのようなものの任意の形式)、および「contain(含む)」(および「contain」、例えば、「contains(含む)」および「containing(含むこと)」などのようなものの任意の形式)は、オープンエンドの連結動詞として使用される。結果として、一またはそれよりも多く(一以上とも言う)のステップまたは要素を「comprises」、「has」、「includes」または「contains」する任意の例は、そのような一以上のステップまたは要素を所有するが、そのような一以上のステップまたは要素だけを所有することに制限されない。ここで使用するように、「may(し得る)」および「may be(され得る)」という用語は、一連の状況内;特定の特性、特徴または機能の占有で出現の可能性を指し示し;および/または条件付き動詞(qualified verb)に関連付けられた能力、容量、または可能性の一以上を表現することによって別の動詞を条件付ける。したがって、「may」および「may be」の語法は、修飾された用語が状況によっては適切、可能または適したものでない場合があることを考慮しながら、修飾された用語が状況によっては指し示された容量、機能、または語法について明らかに適切、可能、または適していることを指し示す。例えば、いくらかの状況では、事象または能力を予測することができ、その一方で、いくらかの他の状況において、事象または能力が起こりえない−このことは「may」および「may be」の用語によってとらえられる。
【0022】
ここで記載する例は、学術的または商業的な分析のための様々な生物学的または化学的なプロセスおよびシステムにおいて使用され得る。より一層具体的には、ここで記載の例は、指定された反応(designated reaction)を指し示す事象(イベントなどとも言う)、特性、品質、または特徴を検出することが望まれる様々なプロセスおよびシステムにおいて使用し得る。例えば、ここに記載する例には、光検出デバイス、バイオセンサ、およびそれらの構成要素、ならびにバイオセンサにより動作するバイオアッセイシステムが含まれる。いくらかの例では、デバイス、バイオセンサおよびシステムには、フローセル、および実質単一の構造において一緒に(取り外し可能にまたは固定的に)連結される(coupled、カップリングされるとも言う)一以上の光センサが含まれ得る。
【0023】
デバイス、バイオセンサおよびバイオアッセイシステムは、個別にまたは集合的に検出され得る複数の指定された反応を実行するために構成され得る。デバイス、バイオセンサおよびバイオアッセイシステムは、複数の指定された反応が並行して起こる極めて多くのサイクルを実行するために構成され得る。例えば、デバイス、バイオセンサおよびバイオアッセイシステムは、酵素的操作および光または画像検出/取得の反復サイクル(iterative cycles)を通じてDNA特長の高密度アレイを配列決定するために使用し得る。そういうものとして、デバイス、バイオセンサ、およびバイオアッセイシステム(例は、一以上のカートリッジを介して)は、デバイス、バイオセンサおよびバイオアッセイシステムの反応サイトに対して反応溶液において試薬または他の反応成分を送る一以上のマイクロ流体チャネルを含み得る。いくらかの例では、反応溶液は、実質酸性、例えば、約5より低いか、または等しい(約5以下とも言う)、または約4以下、または約3以下のpHを含むことなどのようなものでよい。いくらかの他の例では、反応溶液は、実質塩基性/アルカリ性、例えば、約8よりも高いか、または等しい(約8以上とも言う)、または約9以上、または約10以上のpHなどのようなものを含む。ここで使用するように、用語「酸性度」およびその文法上の変形は、約7未満のpH値に言及し、および用語「塩基性度」、「アルカリ度性」およびその文法上の変形は、約7を超えるpH値に言及する。いくらかの例では、反応サイトは、あらかじめ定めるマナー、例えば、均一または繰返しパターンなどのようなものにおいて設けられ、または間隔を離される。他のいくらかの例では、反応サイトはランダムに分布する。各々の反応サイトは、関連する反応サイトからの光を検出する一以上の光ガイド(光導波路とも言う)および光センサと関係し得る。いくらかの例では、反応サイトは、反応リセスまたはチャンバ内に位置付けられ(located)、それはその中の指定された反応を少なくとも部分的に区画化し得る。
【0024】
ここで使用するように、「指定された反応」は、興味ある(of interest)化学的または生物学的な物質、例えば、対象の被分析物(analyte-of-interest、analyteは分析対象とも言う)の化学的、電気的、物理的、または光学的な特性(または品質)の少なくとも一における変化を含む。特定の例において、指定された反応は、例えば、蛍光標識(fluorescently labeled、蛍光を利用して標識されるなどとも言う)生体分子と対象の被分析物との取込みなどのようなものの正の結合事象(positive binding event)である。より一層普通には、指定された反応は、化学変換、化学変化、または化学的相互作用であり得る。指定された反応はまた、電気的特性での変化であってもよい。特定の例では、指定された反応には、少なくとも一の被分析物への蛍光-標識(fluorescently-labeled、蛍光物質によって標識されるなどとも言う)分子の取込みが含まれる。被分析物はオリゴヌクレオチドであってよく、および蛍光-標識分子はヌクレオチドであってよい。指定された反応は、励起光が標識ヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドの方に向けられ、およびフルオロフォアが検出可能な蛍光シグナルを発するときに検出され得る。別の例では、検出された光放射または信号は、化学ルミネセンス(化学発光とも言う)または生物ルミネセンスの結果である。指定された反応はまた、例えば、ドナーフルオロフォアをアクセプターフルオロフォアに近接近させることによって、蛍光(またはForster(フォースター))共鳴エネルギー移動(FRET)を増加させ、ドナーおよびアクセプターフルオロフォアを分離することによってFRETを減少させ、クエンチャ(消光剤とも言う)をフルオロフォアから分離することによって蛍光を増加させ、またはクエンチャおよびフルオロフォアを同じ場所に配置すること(co-locating)によって蛍光を減少させる。
【0025】
ここで使用するように、「反応溶液」、「反応コンポーネント(反応成分などとも言う)」または「リアクタント(反応物、反応体などとも言う)」には、少なくとも一の指定された反応を得るために使用され得る任意の物質が含まれる。例えば、反応コンポーネントには、試薬、酵素、サンプル、他の生体分子、および緩衝剤溶液が含まれる。反応コンポーネントは、溶液において反応サイトに送られ、および/または反応サイトにて固定化されてもよい。反応コンポーネントは、別の物質、例えば、反応サイトにて固定化される対象の被分析物などのようなものと直接的または間接的に相互作用し得る。いくらかの例では、反応溶液は、比較的高い酸性(例は、約5以下のpH)または比較的高いアルカリ性/塩基性(例は、約8以上のpH)であり得る。
【0026】
ここで使用するように、用語「反応サイト」は局所化された領域であり、そこでは少なくとも一の指定された反応が起こり得る。反応サイトには、反応構造または基材の支持表面が含まれてよく、そこで物質がその上に固定化され得る。例えば、特定の反応サイトには、反応構造の実質平坦な表面が含まれてよく(それはフローセルのチャネルにおいて配置され(positioned)得)、それはその上に核酸のコロニーを有する。いくらかの例では、コロニーにおいて核酸は同じ配列を有し、例えば、一本鎖または二本鎖テンプレート(鋳型とも言う)のクローンコピーである。しかしながら、いくらかの例では、反応サイトは、例えば、一本鎖または二本鎖の形態において、単一の核酸分子だけを含み得る。さらに、複数の反応サイトは、反応構造に沿ってランダムに分布するか、またはあらかじめ定めるマナーにおいて整列し(arranged)得る(例は、マイクロアレイなどのようなマトリクスにおいて並んで(side-by-side))。反応サイトはまた、指定された反応を区画化するために構成される空間領域(spatial region)または容量を少なくとも部分的に規定する反応チャンバまたはリセスを含むことができる。ここで使用するように、用語「反応チャンバ」には、支持構造の規定された空間領域が含まれる(それはしばしば流路と流体連通している)。反応リセスは少なくとも部分的に周囲環境または他の空間領域から離れ得る。例えば、複数の反応リセスは、共有の壁によって互いに分けられてもよい。より一層具体的な例として、反応リセスはナノウェルであってよく、それには、インデント(ぎざぎざとも言う)、ピット、ウェル、グルーブ(溝とも言う)、または内側表面、および開口部(opening、隙間などとも言う)または隙間(aperture、開口部などとも言う)を規定することによって規定される側面の空いた(open-sided)キャビティ(空洞とも言う)またはデプレッション(depression、窪みとも言う)が含まれ、その結果、ナノウェルがフローチャネル(flow channel、流路とも言う)と流体連通にある。
【0027】
いくらかの例では、反応構造の反応リセスは、固体(半固体を含む)に関してサイズおよび形状が決められ、その結果、そこで固体を十分にまたは部分的に挿入し得る。例えば、反応リセスは、キャプチャビーズ(capture bead、捕獲ビーズとも言う)を収容するためにサイズおよび形状が決められ得る。キャプチャビーズは、その上にクローン的に増幅されたDNAまたは他の物質を有し得る。あるいはまた、反応リセスは、およその数のビーズまたは固形基材を受容するためにサイズおよび形状が決められ得る。別の例として、反応リセスは、拡散を制御し、または反応リセスに流入し得る流体をフィルタリングするために構成される多孔質ゲルまたは物質により満たされ得る。
【0028】
いくらかの例では、光センサ(例は、フォトダイオード)は対応する反応サイトと関係する。反応サイトに関係する光センサは、関連する反応サイトにて指定された反応が起ったとき、少なくとも一の光ガイドを介して関係する反応サイトからの光放射を検出するために構成される。いくらかの場合、複数の光センサ(例は、光検出またはカメラデバイスのいくらかのピクセル)は単一の反応サイトと関係し得る。他の場合、単一の光センサ(例は、単一のピクセル)は単一の反応サイトと、または一群の反応サイトと関係し得る。光センサ、反応サイト、およびバイオセンサの他の特長は、光の少なくともいくらかが反射されることなく光センサによって直接検出されるように構成され得る。
【0029】
ここで使用するように、「生物学的または化学的な物質」には、生体分子、対象のサンプル、対象の被分析物、および他の化学的な化合物(群)(chemical compound(s))を含む。生物学的または化学的な物質は、他の化学的な化合物(群)を検出、識別、または分析するために、または他の化学的な化合物(群)を研究または分析するために中間体として機能させるために使用され得る。特定の例では、生物学的または化学的な物質には、生体分子が含まれる。ここで使用するように、「生体分子」には、バイオポリマー(生体高分子などとも言う)、ヌクレオシド、核酸、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、タンパク質、酵素、ポリペプチド、抗体、抗原、リガンド、受容体、多糖、炭水化物(糖質などとも言う)、ポリリン酸塩、細胞、組織、有機体、またはそれらのフラグメントまたは任意のその他の生物学的に活性な化学的な化合物(群)の少なくとも一が含まれ、例えば、前述の種の類似体またはミメティック(mimetics、模擬体などとも言う)などのようなものである。さらなる例では、生物学的または化学的な物質または生体分子には、別の反応の生成物、例えば、酵素または試薬などのようなものを検出するために連結反応において使用される酵素または試薬が含まれ、例えば、パイロシーケンシング反応においてピロリン酸塩を検出するために使用される酵素または試薬などのようなものである。ピロリン酸塩検出について有用な酵素および試薬は、例えば、米国特許出願公開第2005/0244870 A1号において記載され、それはその全体を参照によって組み込む。
【0030】
生体分子、サンプル、および生物学的または化学的な物質は、自然に生じ、または合成であり得、および反応リセスまたは領域内の溶液または混合物において懸濁され得る。生体分子、サンプル、および生物学的または化学的な物質も、固相またはゲル物質に結合し得る。生体分子、サンプル、および生物学的または化学的な物質にはまた、ファーマスーティカル組成物(薬剤組成物)が含まれ得る。いくらかの場合には、興味ある生体分子、サンプル、生物学的または化学的な物質は、ターゲット、プローブ、または被分析物と称され得る。
【0031】
ここで使用するように、「バイオセンサ」には、反応サイトにて、または近接して生じる指定された反応を検出するために構成される複数の反応サイトを有する反応構造を含むデバイスが含まれる。バイオセンサには、ソリッド-ステート光検出または「イメージング(撮像とも言う)」デバイス(例は、CCDまたはCMOS光検出デバイス)、および随意に、それに取り付けられるフローセルが含まれ得る。フローセルには、反応サイトと流体連通にある少なくとも一のフローチャネルを含み得る。特定の一例として、バイオセンサはバイオアッセイシステムに流体的および電気的に連結するために構成される。バイオアッセイシステムは、あらかじめ定めるプロトコル(例は、シーケンシング-バイ-シンセシス(合成による配列決定とも言う))に従って反応溶液を反応サイトに送り、および複数のイメージングイベントを実行し得る。例えば、バイオアッセイシステムは、反応溶液を反応サイトに沿って流れるように向け得る。反応溶液の少なくとも一には、同じか、または異なる蛍光性標識(fluorescent labels)を有するヌクレオチドのタイプが含まれ得る。ヌクレオチドは、反応サイトに、例えば、反応サイトにて対応するオリゴヌクレオチドに対してなどのようなものに結合し得る。次に、バイオアッセイシステムは、励起光源(例は、ソリッド-ステート光源、例えば、発光ダイオード(LEDs)などのようなもの)を使用して反応サイトを明るくし得る。励起光は、ある範囲の波長を含め、あらかじめ定める波長または波長群を有してよい。入射励起光によって励起される蛍光性標識は、光センサによって検出され得る放出信号(例は、励起光とは、および可能性として、互いとは異なる波長または波長群の光)を提供し得る。
【0032】
ここで使用するように、「固定化」という用語は、生体分子または生物学的または化学的な物質に関して使用するとき、表面に、例えば、光検出デバイスまたは反応構造の検出表面に対してなどのようなものに対して、分子レベルにて生体分子または生物学的または化学的な物質を実質付着させることを含む。例えば、生体分子または生物学的または化学的な物質は、非共有相互作用(例は、静電力、ファンデルワールス、および疎水性界面の脱水)を含め、吸着技術および官能基またはリンカーが生体分子の表面への結合を容易にする共有結合技術を使用して、反応構造の表面に固定化され得る。生体分子または生物学的または化学的な物質を表面に固定化することは、表面の特性、生体分子または生物学的または化学的な物質を運ぶ液状媒体、および生体分子または生物学的または化学的な物質のそれら自体の特性に基づいていてもよい。いくらかの場合には、生体分子(または生物学的または化学的な物質)の表面への固定を促進するために、表面を機能化(例は、化学的または物理的に修飾)してよい。
【0033】
いくらかの例では、核酸は、反応構造に、例えば、その反応リセスの表面などのようなものに固定化することができる。特定の例では、ここに記載のデバイス、バイオセンサ、バイオアッセイシステムおよび方法は、自然ヌクレオチドおよびまた自然ヌクレオチドと相互作用するために構成される酵素の使用を含み得る。自然ヌクレオチドには、例えば、リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドが含まれる。自然ヌクレオチドは、一リン酸、二リン酸、または三リン酸の形態であることができ、およびアデニン(A)、チミン(Thymine)(T)、ウラシル(U)、グアニン(G)またはシトシン(C)から選ばれる塩基を有することができる。しかしながら、前述のヌクレオチドの非自然ヌクレオチド、修飾ヌクレオチドまたは類似体を使用できることが理解されるであろう。
【0034】
上述のように、生体分子または生物学的または化学的な物質は、反応構造の反応リセスにおいて反応サイトにて固定化され得る。そのような生体分子または生物学的物質は、インターフェアレンスフィット(interference fit、締まりばめなどとも言う)、接着、共有結合、またはエントラップメント(entrapment、閉じ込めなどとも言う)を通して反応リセス内に物理的に保持または固定化し得る。反応リセス内に置き(disposed)得るアイテムまたは固体の例には、ポリマービーズ、ペレット、アガロースゲル、粉体、量子ドット、または反応チャンバ内で圧縮および/または保持され得る他の固体が含まれる。一定の履行において、反応リセスは、DNAオリゴヌクレオチドを共有結合する能力があるヒドロゲル層によりコーティングまたは充填され得る。特定の例では、核酸上部構造、例えば、DNAボールなどのようなものは、例えば、反応リセスの内部表面への付着によって、または反応リセス内の液体における滞留によって、反応リセスにおいて、または反応リセスにて置くことができる。DNAボールまたは他の核酸の上部構造が機能され(performed)、および次いで反応リセスにおいて、またはそこで置くことができる。あるいはまた、DNAボールは反応リセスにてその場で合成されることができる。反応リセスにおいて固定化される物質は、固体、液体、または気体の状態であることができる。
【0035】
図1-8は、一例に従って形成されたバイオセンサ100の一部分の断面を例示する。示されるように、バイオセンサ100には、光検出デバイス104に直接的または間接的に連結されるフローセル102が含まれ得る。フローセル102は光検出デバイス104に取り付けられ得る。図示された例では、フローセル102は一以上のセキュアリング機構(例は、接着剤、結合剤、留め具、およびその他同種類のものなど)を通して光検出デバイス104に直接的に付加(affixed)される。いくらかの例では、フローセル102は、光検出デバイス104に取り外し可能に連結されてもよい。
【0036】
バイオセンサ100および/または検出デバイス104は、生物学的または化学的な分析がそれに関連する任意の情報またはデータを取得するために構成され得る。特定の例では、バイオセンサ100および/または検出デバイス104は、制限されないが、デノボシーケンシング、全ゲノムまたはターゲットゲノム領域のリシーケンシング、およびメタゲノミクスを含め、様々な用途について構成された核酸シーケンシング(シーケンシングは配列決定とも言う)システム(またはシーケンサ)を含み得る。シーケンシングシステムは、DNAまたはRNAの分析を実行するために構成し得る。いくらかの例では、バイオセンサ100および/または検出デバイス104は、バイオセンサ100および/または検出デバイス104内で多数の並列反応を実行して、それらに関する情報を取得するために構成される。
【0037】
フローセル102は、以下でさらに説明するように、検出デバイス104上の反応サイト114に対して、またはそれに向けて溶液を導く一以上のフローチャネルを含み得る。フローセル102および/またはバイオセンサ100は、それによって、流体貯蔵システム(示さず)を含み得、またはそれと流体連通し得、それは例えば、その中で指定された反応を行うために使用される様々な反応成分または反応物を貯蔵し得る。流体貯蔵システムはまた、流体ネットワークおよびバイオセンサ100および/または検出デバイス104を洗浄またはクリーニングするための、および潜在的に反応物を希釈するための流体を貯蔵し得る。例えば、流体貯蔵システムは、サンプル、試薬、酵素、他の生体分子、緩衝剤溶液、水性、油および他の非極性溶液、およびその他同種類のものなどを貯蔵するために様々なリザーバを含み得る。上記のように、反応構造126上に提供される流体または溶液は、比較的酸性(例は、約5以下のpH)または塩基性/アルカリ性(例は、約8以上のpH)であり得る。さらに、流体貯蔵システムにはまた、バイオセンサ100および/または検出デバイス104から廃棄物を受け取るために廃棄物リザーバが含まれ得る。
【0038】
図示の例では、光検出デバイス104には、
図1および3-8に示すように、デバイスベース125およびデバイスベース125を覆う反応構造126を含む。特定の例では、デバイスベース125には、複数の積み重ねられた層(例は、シリコン層またはウェハ、誘電体層、金属誘電体層、など)が含まれる。
図3において示すように、デバイスベース125には、光センサ140のセンサアレイ124、および光ガイド118のガイドアレイが含まれ得る。
図1および3-8に示すように、反応構造126には、反応リセス108のアレイが含まえ得、それはそこで提供される(例は、その表面に固定された)少なくとも一の対応する反応サイト114を有する。一定の例では、光検出デバイス104は、各光センサ140が単一の光ガイド118および/または単一の反応リセス108とともに対応する(および潜在的に整列する)ようにそれがそれからだけ光子を受け取り得るように構成される。しかしながら、他の例では、単一の光センサ140は、一よりも多くの光ガイド118および/または一よりも多くの反応リセス108を通じて光子を受け取り得る。同様に、単一の光センサ140は、反応サイト114またはマルチプルな反応サイト114から光子を受け取り得る。それにより、単一の光センサ140は、一のピクセルまたは一よりも多くのピクセルを形成し得る。
【0039】
図2に示すように、反応リセス108および/または光ガイド118(および潜在的には光センサ140)のアレイは、リセス108および/または光ガイド118(および潜在的には光センサ140)の少なくともいくらかが規定された位置パターンにおいて互いに等間隔にされるように規定された繰返しパターンにおいて提供され得る。他の例では、反応リセス108および/または光ガイド118(および潜在的には光センサ140)はランダムなパターンにおいて提供され得、および/または反応リセス108および/または光ガイド118(および潜在的には光センサ140)のすくなくともいくらかは互いに可変的に離間されていてもよい。
【0040】
図1および2に示されるように、検出デバイス104の反応構造126は、以下でさらに説明するように、検出器表面112を規定し得、その上で反応溶液が流れ、および存在し得る。反応構造126の検出器表面112は検出デバイス(検出装置とも言う)104の上部露出表面であってもよい。検出器表面112は、リセス108の表面、およびリセス108の間および周りに延在する間隙(interstitial、隙間などとも言う)エリア113を含んでもよい。
【0041】
光検出デバイス104の検出器表面112は機能化されてもよい(例は、指定された反応を行うことについて適切なマナーにおいて化学的または物理的に修飾される)。例えば、検出器表面112は機能化されてもよく、および
図1、3および4に示すように、そこに固定化される一以上の生体分子を有する複数の反応サイト114を含んでもよい。上記のように、検出器表面112は、反応リセス108のアレイを含み得る(例は、側面の空いた(open-sided、開放側とも言う)反応チャンバ)。各々の反応リセス108は、一以上の反応サイト114を含み得る。反応リセス108は、例えば、検出器表面112に沿って深さ(または厚さ)での変化によって規定され得る。他の例では、検出器表面112は実質平坦であり得る。
【0042】
図3および4に示すように、反応サイト114は、検出器表面112、例えば、反応リセス108内などのようなものに沿ってパターンにおいて分布され得る。例として、反応サイト114は反応リセス108に沿ってマイクロアレイに似たマナーにおいて行および列において位置付けされ得る。しかしながら、反応サイト114の様々なパターンが使用されてもよいことが理解される。以下でさらに説明するように、反応サイト114には、光信号を放出する生物学的または化学的な物質が含まれ得る。例えば、反応サイト114の生物学的または化学的な物質は、励起光101に応答して光放射を生成し得る。特定の例では、反応サイト114には、生体分子のクラスタまたはコロニ(例は、オリゴヌクレオチド)が含まれ、それは反応リセス108内に検出器表面112上に固定化される。
【0043】
図1に示すように、一例では、フローセル102には、少なくとも一の側壁およびフローカバー110が含まれる。少なくとも一の側壁は、検出器表面112に連結され、およびフローカバー110および検出器表面112の間に延びてよい。フローチャネル119がフローカバー110および光検出デバイス104の検出器表面112の間に形成されるように、フローセル102は構成され得る。いくらかの例では、フローチャネル119は、高さ(フローカバー110および検出器表面112の間に延びる)を含み得、例えば、約50ないし約400μm(ミクロン)、または約80ないし約200μmの範囲内である。一例では、フローチャネル119の高さは約100μmである。フローカバー110は、励起光101に対して透明な物質を含み得(例は、プラスチック、クラス(class)、またはポリマ物質)、
図1において示すように、バイオセンサ100の外部から、およびフローチャネル119に向かって/その中に伝播する(propagating)。励起光101は、任意の角度から、および同じか、または異なる角度に沿ってフローカバー110に接近し得ることが注目される。
【0044】
励起光101は、任意の照明システムまたは供給源(示さない)から放出または生産され得、それはバイオアッセイシステム、バイオセンサ100または光検出デバイス104の一部であってよく、またはそうでなくてもよい。いくらかの例では、照明システムには、光源(例は、一以上のLED)、および潜在的には、少なくとも検出デバイス104の反応構造126を照らすために複数の光学コンポーネント(光学構成要素などとも言う)が含まれ得る。光源の例には、レーザー、アークランプ、LEDs、またはレーザーダイオードが含まれ得る。光学コンポーネントは、例えば、反射器、二色性(dichroics)、ビームスプリッター、コリメーター、レンズ、フィルタ、くさび、プリズム、鏡、検出器、およびその他同種類のものなどであり得る。特定の例では、照明システムは、検出デバイス104の反応構造126のリセス108内の反応サイト114に励起光101を向けるために構成される。いくらかの例では、照明システムは、一定の波長、または波長群の範囲内、例えば、約300nmないし約700nmの範囲内、または約400nmないし約600nmの範囲内などのようなものの励起光101を放出し得る。いくらかの例では、照明システムは、一定の波長または波長群にて励起光101を放出し得、それは、異なる波長または波長群の光放射を放出するために反応サイト114の生物学的または化学的な物質(群)を励起する。例えば、デバイスが単一の反応リセス108または青色の波長の光によって励起される第一および第二のフルオロフォアを含む異なる反応リセス108内の反応サイト114を含む一例では、励起光(the excitation light of)は約400nmであってよく、第一のフルオロフォアを伴う反応サイト114からの光放射は、約500nm(または約450nmないし約550nmの範囲内)であり得、および第二のフルオロフォアを有する反応サイト114からの光放射は約650nm(または約600nmないし約550nmの範囲内)であってよい。
【0045】
いくらかの他の例では、照明システムは、波長群の異なる波長群の範囲(それはオーバラップしていない)にて励起光101を放出し得、それは異なる波長群または波長群の範囲に光放射を放出するために、異なる反応サイト114の異なる生物学的または化学的な物質(群)を無関係にまたは選択的に励起する。例えば、デバイスが単一の反応リセス108または異なる反応リセス108内に反応サイト114を含み、それらが第一および第二のフルオロフォアを含み、それらが光の異なる波長群または波長群の範囲によって励起される一例では、照明システムは、第一の波長または波長群の範囲の第一の励起光101を放出し得(例は、青色の励起光(例えば、約400nmの)のもの)または緑色の励起光(例えば、約530nm)であり)、それらは第一のフルオロフォアを有する反応サイト114が、第一の波長または波長群の範囲の光を放出し(例は、約450nmないし約550nmの範囲内、または約600nmないし約550nmの範囲内)、および第一の波長または波長群の範囲の第二の励起光101(例は、青色の励起光(例えば、約400nmの)または緑色の励起光(例えば、約530nm))を同じ時間期間または第一の励起光101と異なる時間期間(即ち、単一の光検出事象中または異なる光検出事象中)に放出するようにし、それらは第二のフルオロフォアを有する反応サイト114が第二の波長または波長群の範囲の光を放出するようにする(例は、約450nmないし約550nmの範囲内、または約600nmないし約550nmの範囲内)。
【0046】
図1にも示すように、フローカバー110には、少なくとも一のポート120が含まれ得、それはフローチャネル119、および潜在的に、他のポート(示さず)を流体的に係合するために構成される。例えば、他のポートは、反応溶液または別の生物学的もしくは化学的な物質を含むカートリッジまたはワークステーションからのものであり得る。フローチャネル119は、流体または溶液、例えば、反応溶液などのようなものを検出器表面112に沿って導くために構成し得る(例は、サイズおよび形状にする)。
【0047】
図3および4は
図1よりも詳細に検出デバイス104の例を示す。より一層具体的には、
図3および4は、単一の光センサ140、それに関連する少なくとも一の反応サイト114からの光放射を光センサ140に向けて、および送るために単一の光ガイド118、および光センサ140によって検出される光放射(例は、光子)に基づいて信号を送信することのための関連回路146を示す。センサアレイ124(
図1および2)の他の光センサ140および関連するコンポーネントはまた、同一または類似のマナーにおいて構成され得ることが理解される。しかし、光検出デバイス104は、全体にわたって均一に製造される必要はないことも理解される。代わりに、一以上の光センサ140および/または関連するコンポーネントは、異なるように製造され、または互いに対して異なる関係を有し得る。
【0048】
サーキトリー146には、相互接続された導電性要素(例は、導体、トレース、ビア、相互接続、など)が含まれ得、それらは、例えば、検出された光子に基づくデータ信号の送信などのような電流を伝導する能力がある。例えば、いくらかの例では、サーキトリー146には、超小型回路装置(microcircuit arrangement)が含まれ得る。光検出デバイス104および/またはデバイスベース125には、光センサ140のアレイを有する少なくとも一の集積回路が含まれ得る。検出デバイス104内に配置されるサーキトリー146は、信号増幅、デジタル化、記憶、および処理の少なくとも一のために構成され得る。サーキトリー146は、検出される光放射を収集(および潜在的に分析)し、および検出データをバイオアッセイシステムに伝達するためのデータ信号を生成し得る。サーキトリー146はまた、光検出デバイス104において追加のアナログおよび/またはデジタル信号処理を実行し得る。
【0049】
デバイスベース125およびサーキトリー146は、集積回路製造プロセス、例えば、電荷結合デバイス(charged-coupled devices)または回路(CCD)または相補型金属酸化物半導体(CMOS)デバイスまたは回路を製造するために使用されるプロセスなどのようなものを使用して製造され得る。例えば、
図3に示すように、デバイスベース125は、センサベース141を含む複数の積み重ねられた層が含まれるCMOSデバイスであり得、それはいくらかの例ではシリコン層(例は、ウェハ)であり得る。センサベース141には、光センサ140、およびその上に形成されるゲート143が含まれ得る。ゲート143は光センサ140に電気的に連結され得る。光検出デバイス104が
図3に示すように構成されるとき、光センサ140は、例えば、ゲート143を通してサーキトリー146に電気的に結合され得る。
【0050】
サーキトリー146の少なくともいくらかは、検出デバイス104のデバイスベース125のデバイス基材層内に提供され得、光ガイド118がそれぞれそこを通って/その中に延びてもよい。いくらかの例において、各々の基材層には、デバイスサーキトリー146の少なくとも一部分を形成する相互接続された導電性要素(conductive elements、導体素子とも言う)、および
図3に示すように、サーキトリー146の導電性要素に隣接する(および潜在的に取り囲む)誘電体物質142が含まれ得る。サーキトリー146の導電性要素は誘電体物質142内に埋め込み得る。
図3に示すように、光ガイド118は誘電体物質142を通って延びてよく、およびサーキトリー146から離間し得る。様々な金属元素および/または誘電体物質を使用することができ、例えば、集積回路製造(CMOS製造)に適するものなどのようなものである。例えば、いくらかの例では、導電性要素/サーキトリー146は、金属元素、例えば、W(タングステン)元素、Cu(銅)元素、Al(アルミニウム)元素、またはそれらの組合せなどのようなものであり得る(しかし、他の物質および構成が使用され得ることが理解される)。いくらかの例では、誘電体物質はSiO2であり得る(しかし、他の物質および構成が使用され得ることが理解される)。
【0051】
ここで使用するように、「層」という用語は、別なふうに注目されない限り、単一の連続体の材料に制限されない。例えば、センサ層141および/またはデバイスベース125のデバイス層には、異なる材料であるマルチプルな副層(sub-layers)が含まれてよく、および/またはコーティング、接着剤、およびその他同種類のものなどが含まれ得る。さらに、一以上の層(または副層)は、ここで記載する特長を提供するために修飾(例は、エッチング、材料による堆積、など)され得る。
【0052】
図3および4に示すように、反応構造126は、一以上の層を含んでよく、それらはそこで延びる反応リセス104を形成する。反応構造126は、デバイスベース125の上部外側表面に沿って延び得る。図示の例では、反応構造126は、第一のライナ層154の上部または外側表面ならびに以下でさらに説明するように、デバイスベース125の第一および第二のフィルタ物質116、115に沿って直接堆積される。しかしながら、他の例では、介在層(intervening layer)は反応構造126およびデバイスベース125の間に置かれ得る。反応構造体126は、リセス108内の(反応溶液での処理後の)反応サイト114からの励起光信号101および放射光信号がそこを通過し、および特定の反応リセス108に対応する一以上の光ガイド118の開口部158に入るのが許されるように構成される一以上の物質を含み得る。いくらかの例では、反応構造126は、特定の反応サイト114/反応リセス108から非対応のセンサ140への(from to)放射光のクロストークまたは「シェアリング(共有とも言う)」を防ぐ一以上の層または他の特長を含み得る。
【0053】
反応構造126は、
図3および4に示すように、複数の異なる層を含み得る。図示の例では、反応構造126は、
図3および4に示すように、デバイスベース125(例は、第一のライナ層154の上)およびデバイスベース125の光ガイド118の開口部158(例は、第一および第二のフィルタ物質116、115)の上に(直接的または間接的に)延びる第一の反応層160を含み得る。
図3および4に示すように、図示の例では、反応構造126は、第一の層160の上に(直接的または間接的に)延びる第二の層162をさらに含む。図示の例の反応構造126はまた、第二の層162の上に(直接的または間接的に)延びる第三の層164、および第三の層162の上に(直接または間接的に)延びる第四の層166も含む。反応リセス108は少なくとも第三の層164中に延び得る。
【0054】
図3および4に示すように、第四の層166は、第三の層162においてインデンテーション(刻み目とも言う)(例は、キャビティまたはボイド)の上に延びることによって、反応リセス108の内側表面(例は、側部壁および底部壁)を形成し得る。第四の層166、および潜在的に第二の層162は、
図3および4に示すように、検出器表面112を形成し得る。場合によっては、第四の層166、および潜在的には第二の層162は、化学物質、生体分子または他の対象の被分析物がその上に固定化されることを可能にする固体表面を提供するために構成され得る。例えば、各々の反応サイト114は、検出器表面112に固定化される生体分子のクラスターを含んでよく、それは第四の層166、および潜在的には第二の層162を含み得る。このように、第四の層166、および潜在的に第二の層162は、反応サイト114がそこに固定化されることを可能にする物質を含み得る。第一の層160および第四の層166(および潜在的に第二の層162および第三の層166)は、励起光101および反応サイト114の放出光(emission light)に対して少なくとも実質透明である物質を含み得る。加えて、第四の層166、および潜在的に第二の層162は、生体分子の固定化を促すため、および/または発光の検出を容易にするために、物理的または化学的に修飾され得る。
【0055】
例として、および
図3および4の図示された例において示すように、第一の層160および第三の層166は、第一の物質を含み得、および第二の層162および第四の層168は、第一の物質とは異なる第二の物質を含み得る。そのようないくらかの例では、第一の物質はSiNであり、および第二の物質はTaOである。しかしながら、反応構造126は異なる層(例は、同じでない層、より一層少ない層、および/または追加の層)および/または異なる物質を含み得る。
【0056】
図3および4に示すように、検出デバイス104のデバイスベース125は、デバイスベース125の積み重ねられた層(例は、金属誘電体層)の上に(直接的または間接的に)延びる第一のシールド層150を含み得、例えば、誘電体物質142および導電性サーキトリーコンポーネント146上などのようなものである。第一のシールド層150には、励起光101および/または反応サイト114からの光放射(例は、フローチャネル118から伝播する光信号)を遮断、反射、および/または著しく減衰するために構成される物質が含まれ得る。ほんの一例として、第一のシールド層150はタングステン(W)を含み得る。
【0057】
第一のシールド層150は、それを通る少なくとも一の隙間(aperture、開口などとも言う)を含んでよく、それは少なくとも一の対応する光ガイド118とともに少なくとも部分的に整列する。第一のシールド層150には、そのような隙間のアレイが含まれ得る。いくらかの例では、第一のシールド層150はそこでの隙間の周りに全体的に延在し得る。そういうものとして、励起光101からの光信号および/または反応サイト114からの光放射は、光信号が光ガイド118の外側のデバイスベース125を通過して、および光センサ140によって検出されるのを防ぐために、遮断、反射、および/または著しく減衰され得る。いくらかの例では、第一のシールド層150は、隣接する隙間または光ガイド118および/またはそこに延びる開口部の間で連続的に延びる。いくらかの他の例では、第一のシールド層150は、隣接する隙間または光ガイド118の間で連続的に延在せず、それは第一のシールド層150において一以上の他の隙間が存在するようになり、それは励起光101および/または反応サイト114からの光放射がそこを通過するのを可能にし得る。
【0058】
いくらかの例では、検出デバイス104のデバイスベース125には、
図3および4に示すように、第一のシールド層150の上に(直接的または間接的に)延びる第二のシールド層152が含まれ得る。第二のシールド層152には、反射防止物質および/またはデバイスベース125の下にある部分の汚染を防ぐ物質が含まれ得る。ほんの一例として、第二のシールド層152には、SiONが含まれ得る。いくらかの例では、第二のシールド層152は、汚染、例えば、ナトリウムなどのようなものが、デバイスサーキトリー146の第一のシールド層150、誘電体物質142、および/または導電性(例は、金属)コンポーネントと相互作用するのを防ぐように構成され得る。いくらかの例では、第二のシールド層152は第一のシールド層150の構成を模擬し得る。例えば、第二のシールド層152には、少なくとも一の隙間を含み得、それはそれを通り、
図3および4に示すように、少なくとも一の光ガイド118と少なくとも部分的に整列する。第二のシールド層152には、そのような隙間のアレイが含まれ得る。いくらかの例では、第二のシールド層152はそこでの隙間の周りに延在し得る。いくらかの例では、第二のシールド層152は、隣接する光ガイド118および/またはそこに延びる開口部の間で連続的に延びる。他のいくらかの例では、第二のシールド層152は、隣接する光ガイド118および/またはそこに延在する開口部の間で、
図3および4に示すように、一以上の他の隙間が第二のシールド層152において存在するように、連続的に延在しない。
【0059】
いくらかの例では、光検出デバイス104には、
図3および4に示すように、デバイスベース125の上および光ガイド118の周りに延びる第一のライナ層154が含まれ得る。第一のライナ層154は、デバイスベース125上に形成される連続的なコンフォーマル層であり得る。第一のライナ層154は規定された隙間のボイドであり得る。しかしながら、第一のライナ層154には、以下でさらに説明するように、液体または溶液、例えば、反応溶液などのようなものがそこを通って流れることを可能にする内部の不連続部、細孔、切れ目またはその種の他のものなどが含まれ得る。第一のライナ層154は、反応溶液に関して化学的に反応性であり得る。例えば、反応溶液の組成(例は、水および/または油)および/または比較的高い酸性度(例は、約5以下のpH)または比較的高い塩基度(例は、約8以上のpH)のために、反応溶液は、第一のライナ層154に曝されたときにそれと化学的に反応し、および物質を溶解または別なふうに引き離させ得る(即ち、ライナ層154をエッチングする)。それにより、露出時間にわたって、反応溶液は、第一のライナ層154を通してエッチングし、および最終的に、デバイスサーキトリー146の機能化(functioning)と相互作用し、および腐食するか、または別なふうに干渉し得る。例えば、第一のライナ層154は、窒化シリコン層であってもよく(または別なふうにSiNを含む)、および比較的高い酸性または塩基性の反応溶液はそれに露出されたときにSiNをエッチングし得る。
【0060】
図示の例では、第一のライナ層154は、間隙領域113において、反応構造126およびデバイスベース125の上部上側部分での第二のシールド層152(および/またはデバイスベース125の上部または上側部分での任意の層)の間に延び、および
図3および4に示すように光ガイド118に沿って延びる。図示の例では、第一のライナ層154は、
図3および
図4に示すように、光ガイド118の周りおよびデバイスベース125の誘電体物質142に隣接して延びる。また、
図3および4に示すように、第一のライナ層154は、デバイスベース125の誘電体物質142と光ガイド118の支持ライナ130および第二のフィルタ領域115との間に(例は、直接的な間に)位置付けられるように、光ガイド118の周りに延び得る。第一のライナ層154は、反射防止層または反射層(例は、反応サイト114から放出される光が光ガイド118を通過するのを確実にするために)、汚染防止層(例は、デバイスベース125へのナトリウム汚染を防止するために)および/または接着層(例は、光ガイド118の支持ライナ130および第二のフィルタ領域115を誘電体材料142に接着させるために)として構成され得る。いくらかの例では、ライナ層154は、任意のイオン種がデバイス層(例は、金属誘電体層)中に浸透するのを防ぐ汚染防止層として構成され得る。いくらかの例では、ライナ層154には、SiNが含まれる。いくらかの例では、ライナ層154には、SiN層が含まれる。
【0061】
図3および4に示すように、第一のライナ層154は実質均一な厚さであり得る。他の例では、第一のライナ層154の厚さは変動し得る。例えば、デバイスベース125の上部分上に延びる第一のライナ層154の部分は第一の厚さであり得、および光ガイド118の周りに延びる第一のライナ層154の部分は第二の厚さであり得、それは第一の厚さよりも厚いか、または薄い。別の例として、光ガイド118の周りに延びる第一のライナ層154の(of the of the)部分の厚さは、デバイスベース125内の深さに沿って変動し得る(例は、デバイスベース125中への深さとともにテーパし得る)。いくらかの例では、第一のライナ層154の厚さは、約10nmないし約100nmの範囲内であり得る。図示の例では、第一のライナ層154は約50nmの厚さである。
【0062】
図3に示すように、デバイスベース125はまた、デバイス層内および光ガイド118の下方に配置される第二のライナ層155を含み得る。第二のライナ層155は、デバイスベース125内のその位置を別にして、第一のライナ層154と実質同様または同じであり得る。いくらかの例では、第二のライナ層155は、
図3に示すように、光ガイド118の底部に沿って支持ライナ130の真下に延び得る。このようにして、第一のライナ層154および第二のライナ層155は、反応リセス108の下方の光ガイド118の開口部158を別にして光ガイド118の周りに全体的に延在し得る。
【0063】
上述のように、検出デバイス104のデバイスベース125には、
図3に示すように、光ガイド118の底部分にて配置される支持ライナまたは層130が含まれ得る。支持ライナ130は、第一のフィルタ領域116および誘電体物質142の間、および第一のフィルタ領域116および第二のライナ層155の間に(直接的または間接的に)延び得る。例えば、
図3に示すように、支持ライナ130は、第一のフィルタ領域116の周り、および(直接または間接的に)第一のフィルタ領域116および第一のライナ層154の間に延在し得る。このようにして、支持ライナ130は、第一のフィルタ領域116の底部分の周りに、その側部および底部表面を含め、延び得る。支持ライナ130は、光ガイド118の第一のフィルタ物質116の周りに十分に延び得る。
図3に示すように、第二のフィルタ領域115は、光ガイド118の上側部分において支持ライナ130の上に延び得る。支持ライナ130はそれによって、第二のフィルタ領域115を支持するか、またはその下に延び得る。いくらかの例では、支持ライナ130は、第二のフィルタ領域115のすぐ下に延び得る。支持ライナ130および第二のフィルタ領域115は、それによって、第一のフィルタ物質116の周りに延び、および
図3に示すように、第一のフィルタ物質116と第一のライナ層154および/またはデバイスベース125の誘電体物質142の間に配置される層を形成するために組み合わされ得る。
【0064】
支持ライナ130の厚さは任意の厚さであり得る。いくらかの例では、支持ライナ130の厚さは、約100nmおよび約1ミクロン(μm)の範囲内、または約100nmおよび約500nmの範囲内であり得る。いくらかの例では、支持ライナ130の厚さは、第二のフィルタ領域115の厚さと同じか、または実質類似の厚さであり得、例えば、第二のフィルタ領域115に接する(abuts)か、または最も近くに(proximate to)配置される支持ライナ130の少なくとも一部分などのようなものである。いくらかの例では、光ガイド118の底部での第一のフィルタ領域116の下の支持ライナ130の厚さ(第一のフィルタ領域116と第二のライナ層155および/または誘電体物質142との間)は、第一のフィルタ領域116の側部表面の周り(第一のフィルタ領域116と第一のライナ層154および/または誘電体物質142との間)に延びる支持ライナ130の厚さと同じか、または実質同様の厚さであり得る。
【0065】
支持ライナ130は、液体または溶液、例えば、反応溶液などのようなものがそこを通って流れることを許すであろう予め定める隙間のボイドまたは他のボイドであり得る。支持ライナ130はまた、任意の内部の不連続部、細孔、亀裂、破損またはその種の他のものなどのボイドであり、またはそれらの形成を妨げてもよく、それは液体または溶液、例えば、反応溶液などのようなものがそこを通って流れることを許すであろう。それによって、支持ライナ130は、液体不浸透性バリア層であり得る。ここでの液体不浸透性層は、任意の液体または溶液(例は、反応溶液)がそれを通過するのを妨げ得る層に言及し、例えば、大気圧にて保護層130と接触する反応溶液の少なくとも約99容量%がそれを通過することを妨げることなどのようなものである。支持ライナ130はまた、反応溶液(それは上記のように、比較的高い酸性度または比較的高い塩基性を含み得る)が支持ライナ130をエッチングせず、または反応溶液が支持ライナ130と接触しているとき、約100度の摂氏およびほぼ大気圧で、1時間あたりにおよそ一(1)オングストローム(Å)未満の厚さの支持ライナ130しかエッチングしないように、反応溶液に関して化学的に不活性であり得る。例えば、支持ライナ130の組成は、反応溶液の組成(それは比較的高い酸性度または比較的高い塩基性を含み得る)と化学的に反応しないでよいか、または比較的わずかな程度しか化学反応せず、それで、反応溶液が支持ライナ130と接触するとき、反応溶液が、支持ライナ130をエッチングしないか、または約100度の摂氏およびほぼ大気圧において、支持ライナ130の厚さのおよそ一(1)オングストローム(Å)未満しか1時間あたりエッチングしないようになる。それによって、支持ライナ130は、反応溶液(それは例えば、約5以下のpHまたは約8以上のpHを含み得る)に関して、反応溶液が(時間の経過とともに)それを浸透し、および最終的には、デバイスサーキトリー146の機能化と相互作用し、および腐食し、または別なふうに干渉するのを防止するために、耐エッチング層を含み得る。それによって、支持ライナ130は、反応構造126および光ガイド118のフィルタ物質116を通して支持ライナ130にまで浸透し得る液体または溶液(例えば、反応溶液などのようなもの)がデバイスサーキトリー146と相互作用するのを防止するように構成される。
【0066】
支持ライナ130は、第一のライナ層154および第一のフィルタ物質116の物質とは異なる任意の物質を含み得、およびそれは、反応サイト114から放出された光がそこを通り、および少なくとも一の対応する光センサ140にまで対応する光ガイド118を介して達するのが許されるようになる。例えば、支持ライナ130は、関連する反応リセス108の反応サイト114から放出され、それが第一および第二のフィルタ領域116、115によってフィルタリングされない光についてそこを通過することを許す任意の物質を含み得る。以下でさらに説明するように、支持ライナ130は、第一のライナ層154の物質および第一のフィルタ物質116とは異なる任意の物質を含み得、その結果、光ガイド118の下側または底部分においてだけ支持ライナ130を形成するために、支持ライナ130の上側部分を選択的に除去(例は、エッチング)することができる。いくらかの例では、支持ライナ130には、酸化物、窒化物、またはそれらの組合せが含まれ得る。いくらかのそのような例では、支持ライナ130には、SiO2、金属酸化物またはそれらの組合せが含まれ得る。
【0067】
いくらかの例では、支持ライナ130には、反応溶液に対して化学的に不活性な物質が含まれ得る。例えば、支持ライナ130には、反応溶液(それは例えば、約5以下のpHまたは約8以上のpHを含み得る)と化学的に反応しないか、または比較的小さな程度でしか化学反応しない任意の物質が含まれ得、それは、反応溶液が支持ライナ130をエッチングしないか、または反応溶液が支持ライナ130と接触するとき、約100度の摂氏およびほぼ大気圧で1時間あたりに支持ライナ130の厚さのほぼ一(1)オングストローム(Å)未満しかエッチングしないようにされる。例えば、支持ライナ130には、酸化物、窒化物、またはそれらの組合せが含まれ得る。いくらかの例では、支持ライナ130には、二酸化ケイ素、金属酸化物、金属窒化物、またはそれらの組合せが含まれ得る。いくらかの例では、支持ライナ130には、二酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、一酸化ケイ素、炭化ケイ素、酸炭化ケイ素、窒化炭化ケイ素、二酸化ケイ素、金属酸化物、金属窒化物またはそれらの組合せが含まれ得る。いくらかの例では、反応溶液のpHは約8以上であり、および支持ライナ130には、二酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、一酸化ケイ素、炭化ケイ素、酸炭化ケイ素、窒化炭化ケイ素、二酸化ケイ素、金属酸化物、金属窒化物またはそれらの組合せが含まれ得る。いくらかの例では、反応溶液のpHは約5以下であり、および支持ライナ130には、炭化ケイ素、オキシ炭化ケイ素、ニトロ炭化ケイ素、金属酸化物、金属窒化物またはそれらの組合せが含まれる。
【0068】
上述のように、光ガイド118は、開口部158からデバイスベース125中に、例えば、誘電体物質層142を通って、および少なくとも一のイメージセンサ140に向かってなどのようなもので、延び得る。特定の例では、光ガイド118は細長く、およびその隙間158からの少なくとも一の対応する反応リセス108の最も近くからセンサ層141内の少なくとも一の対応する光センサ140に向かって延びる。光ガイド118は、中心長手方向軸に沿って長さ方向に延び得る。光ガイド118は、少なくとも一の対応する反応リセス108の反応サイト(群)112から少なくとも一の対応する光センサ140、例えば、円形の開口部158を有する実質筒状または切頭円錐形(frusto-conical shape)などのようなものへと放出される光を許し、および/または促進する三次元形状において構成され得る。光ガイド118の長手方向軸は断面の幾何学的中心を通って延び得る。しかし、別の例では他の形状を使用し得る。例えば、光ガイド118の断面は実質方形または八角形であり得る。光ガイド118は、第一のフィルタ領域116、第二のフィルタ領域115および支持ライナ130を含み得る。
【0069】
上述の、および
図3および4に示すように、光ガイド118には、第一のフィルタ領域116および第二のフィルタ領域115が含まれ得る。第一のフィルタ領域116は切頭円錐形であり得、および第二のフィルタ領域115は、第一のフィルタ領域116の周り(アニュアル支持ライナ(annual support liner)またはスリーブ130の上)に延びるアニュアルスリーブまたはライナであり得る。第一のフィルタ領域116には、第一の波長または波長群の範囲(および潜在的に第四の波長または波長群の範囲)の励起光101をフィルタリングし、および少なくとも一の対応する反応リセス108の少なくとも一の反応サイト114からの第二の波長または波長群の範囲の光放射が、それを通って、および少なくとも一の対応する光センサ140に向かって伝播するのを許すために構成される第一のフィルタ物質が含まれ得る。同様に、第二のフィルタ領域115には、第一の波長または波長群の範囲(および潜在的に第四の波長または波長群の範囲)の励起光101をフィルタリングし、および少なくとも一の対応する反応リセス108の少なくとも一の反応サイト114からの第三の波長または波長群の範囲の光放射が、それを通って、および少なくとも一の対応する光センサ140に向かって伝播するのを許すために構成される第二のフィルタ物質が含まれ得る。いくらかの例では、第一のフィルタ領域116はまた、少なくとも一の反応サイト114からの第三の波長または波長群の範囲の光放射をフィルタリングし得(即ち、そのような放射光がそこを通ることを防ぐ)、および/または第二のフィルタ領域115はまた、少なくとも一の反応サイト114からの第二の波長または波長群の範囲の光放射をフィルタリングし得る(即ち、そのような放射光がそこを通過することを防ぐ)。他の例では、第一のフィルタ領域116は、少なくとも一の反応サイト114からの第三の波長または波長群の範囲の光放射がそれを通過することを許し得、および/または第二のフィルタ領域115は、少なくとも一の反応サイト114からの第二の波長または波長群の範囲の発光がそれを通過するのを許容し得る。デバイス104のアレイ光ガイド118の各々の光ガイド118には、第一および第二のフィルタ領域116、115の実質同じ構成(例は、フィルタリング特性)が含まれ得、または異なる光ガイド118には、第一および第二のフィルタ領域116、115の異なる構成(例はフィルタリング特性)が含まれ得る。
【0070】
光ガイド118の第一のフィルタ領域116および第二のフィルタ領域115は、例えば、吸収フィルタ(例は、有機吸収フィルタ)であり得、それらはそれぞれの波長または波長群の範囲を吸収し、および少なくとも一のあらかじめ定める波長または波長群の範囲がそれを通過するのを許容するようになる。ほんの一例として、デバイス104の少なくとも一の反応リセス108の少なくとも一の第一の反応サイト114は、第三の波長の入射励起光101により第一の波長または波長群の範囲の第一の光放射を生産するように構成され得、およびデバイス104の少なくとも一の反応リセス108の少なくとも一の第二の反応サイト114は、第一の光放射とは異なる(または重複しない)第三の波長または波長群の範囲の入射励起光101により第二の波長または波長群の範囲の第二の光放射を生産するように構成され得る。第一および第二の反応サイト114は、同じ反応サイト114であり得、共通の反応リセス108内に提供される異なる反応サイト114であり得、または異なる反応リセス108内に提供される異なる反応サイト114であり得る。そのような例では、第一のフィルタ領域116は、励起光101および第二の光放射を吸収し得るが、第一の反応サイトからの第一の光放射がそこを通過することを許容し得る。同様に、第二のフィルタ領域115は、励起光101および第一の光放射を吸収し得るが、第一の反応サイトからの第二の光放射がそこを通過することを許容し得る。
【0071】
別の例として、デバイス104の少なくとも一の反応リセス108の少なくとも一の第一の反応サイト114は、第三の波長または波長群の範囲の入射第一励起光101により第一の波長または波長群の範囲の第一の光放射を生産するために構成され得、およびデバイス104の少なくとも一の反応リセス108の少なくとも一の第二の反応サイト114は、第四の波長または波長群の範囲の入射第二励起光101により第二の波長または波長群の範囲の第二の光放射を生産するために構成され得る。第一、第二、第三および第四の波長または波長群の範囲は異なってよい(波長群の範囲の場合、重複しない)。第三および第四の励起光101は、同時に(例は、同じ光検出事象中に)放出され得、または第三および第四の励起光101は、異なる時間に(例は、異なる光検出事象中に)無関係にまたは別々に放出され得る。第一および第二の反応サイト114は、同じ反応サイト114であり得、共通の反応リセス108内に提供される異なる反応サイト114であり得、または異なる反応リセス108内に提供される異なる反応サイト114であり得る(may be may be)。そのような例では、第一のフィルタ領域116は、少なくとも第一の励起光101および第二の光放射を吸収し得るが、第一の反応サイトからの第一の光放射がそこを通過することを許容する。第一のフィルタ領域116はまた、第二の励起光101を吸収し得る。同様に、第二のフィルタ領域115は、少なくとも第二の励起光101および第一の光放射を吸収し得るが、第一の反応サイトからの第二の光放射がそこを通過することを許容し得る。第二のフィルタ領域115はまた、第一の励起光101を吸収し得る。
【0072】
第一および第二のフィルタ領域116、115の物質は、励起光がそれを通過するのを防ぎ(例は、そのような光を反射、屈折および/または吸収し)、およびあらかじめ規定し、またはあらかじめ定める波長またはそれを通る波長群の範囲の放射光(emitted light)(少なくとも一の反応サイト114からのもの)を許容する任意の物質であり得る。例えば、第一および第二のフィルタ領域116、115の物質は、異なるダイ(dyes、染料、色素などとも言う)を伴うポリマ物質(同じポリマ物質または異なるポリマ物質)であり得る。例えば、第一および第二のフィルタ領域116、115の物質は、異なるダイを有するポリマ物質(同じポリマ物質または異なるポリマ物質)であり得る。そのような例では、ポリマ物質には、C-H-Oベースのマトリクスが含まれ得、および異なるダイは、例えば、異なる金属有機錯体分子であってよい。しかしながら、任意の他の適切な物質が使用されてもよい。上述のように、いくらかの例では、第一および第二のフィルタ領域116、115は、異なる波長または波長群の範囲の放射光(少なくとも一の反応サイト114から)がそれを通過することを許容し得る。そういうものとして、いくらかの例では、光ガイド118の第一のフィルタ領域116は、光ガイド118の第二のフィルタ領域115がそれを通過することを可能にする放射光(少なくとも一の反応サイト114からのもの)をフィルタリング(即ち、遮断)し得、および/または光ガイド118の第二のフィルタ領域115は、光ガイド118の第一のフィルタ領域116がそれを通過することを可能にする放射光(少なくとも一の反応サイト114からのもの)をフィルタリング(即ち、遮断)し得る。
【0073】
それにより、各光ガイド118は、デバイスベース125の周囲の物質(例は、誘電体物質142および/または第一および第二のライナ層154、155)に関して導光構造(light-guiding structure)を形成するために構成され得る。例えば、光ガイド118は少なくとも約2の屈折率を有し得る。一定の例では、光ガイド118は、励起光の光学密度(OD)または吸光度が少なくとも約4ODであるように構成される。より一層具体的には、光ガイド118のフィルタ物質116を選んでよく、および光ガイド118は少なくとも約4ODを達成するように寸法決めし得る。より一層特定の例では、光ガイド118は、少なくとも約5 OD、または少なくとも約6 ODを達成するように構成され得る。
【0074】
最初に、デバイス104またはバイオアセンブリ100の反応構造126の一以上の反応リセス114の反応サイト114は、指定された反応を含まなくてもよい。上記で論じるように、反応サイト114には、検出器表面112に、またはより一層具体的には、反応リセス108のベース(基部とも言う)および/または側部表面にて固定化される生物学的または化学的な物質が含まれ得る。特定の例では、指定された反応が起こった後(反応溶液での処理を介して)、反応サイト114から放出されるあらかじめ指定された光放射(light emissions)が、反応構造126を通して、開口部158および第一および/または第二のフィルタ物質116、115を通して、支持ライナ130(および潜在的に第一および/または第二のライナ層154、155)を通して、および少なくとも一の対応する光センサ140にまで伝播するように、反応サイト114は少なくとも一の対応する光ガイド118の開口部158の最も近くに位置付けられる。
【0075】
単一の反応サイト114の生物学的または化学的な物質は、類似または同一であり得る(例は、共通のシーケンスを有する被分析物のコロニー(例は、オリゴヌクレオチド))。しかしながら、他の例では、単一の反応サイト114および/または反応リセスには、異なる生物学的または化学的な物質が含まれ得る。同様に、単一の反応リセス108の反応サイト114には、異なる生物学的または化学的な物質が含まれ得る(およびそれによって、異なる蛍光標識を有する指定された反応)。指定された反応の前に、反応サイト114には、少なくとも一の被分析物(例は、対象の被分析物)が含まれ得る。例えば、被分析物は、オリゴヌクレオチドまたはそのコロニーであり得る(例は、対象のオリゴヌクレオチド)。オリゴヌクレオチドは有効な共通の配列を有し、およびあらかじめ規定する、または特定の蛍光標識生体分子、例えば、蛍光標識ヌクレオチドなどのようなものと結合し得る。それにより、異なる反応サイト114には、異なる蛍光標識生体分子、例えば、異なる蛍光標識ヌクレオチドなどのようなものが含まれ得る。
【0076】
しかしながら、指定された反応に先立ち、蛍光標識生体分子のフルオロフォアは、反応サイト114にて生物学的または化学的な物質(例は、オリゴヌクレオチド)に組み込まれず、または結合しない。指定された反応を達成または得るために(即ち、蛍光標識生体分子を反応サイト114にて/その生物学的または化学的な物質とともに組み込むために)、
図5に示すように、フローセルは、反応溶液170の流れを光検出デバイス104の反応構造126に提供し得る。このようにして、反応溶液170は、反応を開始し、および/または反応サイト114にて反応生産物を形成し得、それは入射励起光により光放射を生成する。
【0077】
反応溶液は、例えば、DNAグラフティング、クラスタリング、開裂、組込み、および/または読取りのために利用される一以上のシーケンシング(配列決定とも言う)試薬を含み得る。しかし、反応溶液は任意の溶液であり得る。例えば、反応溶液170は、水溶液であってもよく、および/または油から構成されてもよく;しかしながら、反応溶液170は任意の他の液体を含み得ることが理解される。反応溶液170は、一以上の成分要素を含み得、それらは反応し、腐食し、溶解し、劣化し、または別なふうにサーキュイティ(circuity)146をサーキトリー(circuitry、回路構成とも言う)(即ち、信号または電子の転送)として動作不能に、または効果を低下させる傾向があるであろう。例えば、反応溶液170は、サーキュイティ146の金属部分を酸化する傾向があるであろう水溶液であってもよく、それがそれにより相互作用した場合である。
【0078】
一例では、反応溶液170は、一以上のヌクレオチドタイプを含み、それらの少なくともいくらかは蛍光標識され、および反応溶液170はまた、一以上の生体分子、例えば、ポリメラーゼ酵素などのようなものを含み、それらはヌクレオチドを成長中のオリゴヌクレオチドに反応サイト114において組み込み、それによって、オリゴヌクレオチドが蛍光標識ヌクレオチドにより標識される。この実践では、フローセルは、オリゴヌクレオチド中に取り込まれなかった任意の遊離ヌクレオチドを除去するために洗浄溶液を提供する。次いで、反応サイト114は、第一の波長の励起光101により照射され、蛍光標識ヌクレオチドが組み込まれるそれらの反応サイト114において第二または第三の波長の蛍光が引き起こされる。蛍光標識ヌクレオチドを組み込んでいない反応サイト114は発光しない。
【0079】
図5に例示する例において示すように、反応溶液170は、指定された反応、例えば、反応サイト114に固定化された生物学的または化学的な物質による少なくとも一の蛍光標識分子の結合または組み込みなどのようなものを達成するために、後退リセス(retraction recesses)118内に提供され得る。いくらかの例では、反応サイト114の生物学的または化学的な物質は被分析物であり得、および蛍光標識分子には、被分析物と結合し、または組み込まれる少なくとも一のフルオロフォアが含まれ得る。そのような例では、被分析物には、オリゴヌクレオチドが含まれてよく、および少なくとも一の蛍光標識分子には、蛍光標識ヌクレオチドが含まれる。反応溶液170には、入射励起光に応答して異なる波長または波長群の範囲の光を放出する異なる蛍光標識分子が含まれ得る。異なる反応サイト114(同じまたは異なる反応リセス108のもの)は、それによって、入射励起光に応答して異なる波長または波長群の範囲の光を放出するために構成され得る。
【0080】
反応サイト114の生物学的または化学的な物質(例は、オリゴヌクレオチド)が類似または同一であり、例えば、共通のシーケンスを有することなどのようなとき、反応サイト114は、指定された反応および励起光101がそれに反応溶液170から結合または組み込まれた蛍光標識分子によって吸収されて後に共通の光放射を生成するように構成され得る。反応サイト114の生物学的または化学的な物質(例は、オリゴヌクレオチド)が異なり、例えば、異なるシーケンスを有することなどのようなとき、反応サイト114は、指定された反応および励起光101がそれに結合または組み込まれた(例は、反応溶液170によって提供される)異なる蛍光標識分子によって吸収されて後異なる光放射(異なる波長または波長群の範囲)を生成するように構成され得る。このようにして、光ガイド118の第一のフィルタ領域116は、第一の指定された反応を伴う反応サイト114からの光放射がそれを通って、および対応する光センサ140にまで伝播することを許す(および励起光、および潜在的に第二の指定された反応を伴う反応サイト114からの光放射がそれを通り対応する光センサ140にまで至ることを防ぐ)ために選択または構成され得、および光ガイド118の第二のフィルタ領域115は、第一の指定された反応とは異なる第二の指定された反応による反応サイト114からの光放射(例は、異なる波長または波長群の範囲の光を放出する異なる蛍光標識分子が含まれる)がそれを通って、および対応する光センサ140にまで伝播することを許す(および励起光、および潜在的に第一の指定された反応を伴う反応サイト114からの光放射がそれを通り対応する光センサ140にまで至ることを防ぐ)ために選択または構成され得る。
【0081】
図6に示すように、反応溶液170が反応サイト114の生物学的または化学的な物質(例は、オリゴヌクレオチド)と相互作用した後、指定された反応が、反応サイト114に蛍光標識分子(同じか、または異なる蛍光標識分子)、例えば、フルオロフォアなどのようなものが含まれるように起こり、それは、励起光101によって励起されたとき(即ち、励起光101が反応サイト114に入射するとき)、あらかじめ規定する、またはあらかじめ定める波長または波長群の範囲の光を放出する。励起光101は、それによって、反応溶液170の蛍光標識分子に基づいて、またはその逆に構成されてもよい。
図6に示すように、励起光101によって励起されるとき、反応サイト114は、励起光101とは異なる波長または波長群の範囲の放射光172または信号を放出し得る。
【0082】
図6に示すように、反応サイト114からの放射光172は、例えば、放射光172の一部分が少なくとも一の対応する光ガイド118中に向けられ、および光172の一部分が、フローチャネル119または反応構造126中に向けられるように、すべての方向において(例は、等方性に)放出し得る。光ガイド118中に向けられる部分について、デバイス104は、少なくとも一の対応する光センサ140によって光子の検出を容易にするために構成される。具体的には、対応する光ガイド118の開口部158を通過する反応サイト114からの放射光172は、その第一または第二のフィルタ領域116、115を通って光センサ140にまで伝播する。しかし、励起光101は、
図6に示すように、第一および/または第二のフィルタ領域116、115によって、吸収され、または別なふうに光ガイド118を通って光センサ140にまで伝播することを妨げられる。
【0083】
図6に示すように、反応サイト114のいくらかは、第一のフィルタ領域116によってフィルタリングされないが、第二のフィルタ領域115によってフィルタリングされる(即ち、通過を妨げられる)第一の波長または波長群の範囲の光172を放出するように構成され得、およびいくらかの反応サイト114は、第二のフィルタ領域115によってフィルタリングされないが、第一のフィルタ領域116によってフィルタリングされる(即ち、通過を妨げられる)第二の波長または波長群の範囲の光172を放出するように構成され得る。上記のように、いくらかの例では、デバイス104のいくらかの反応サイト114は、第三の波長の入射励起光101により第一の波長または波長群の範囲の光172を放出するように構成され得、およびデバイス104の他のいくらかの反応サイト114は、第三の波長の入射励起光101により第二の波長または波長群の範囲の光172を放出するように構成され得る。そのような例では、第一および第二のフィルタ領域116、115は両方とも、第三の波長の励起光101をフィルタリングするように構成され得る。さらにまた、いくらかの他の例では、デバイス104のいくらかの反応サイト114は、第三の波長または波長群の範囲の入射励起光101により第一の波長または波長群の範囲の光172を放出するように構成され得、およびデバイス104のいくらかの他の反応サイト114は、第四の波長または波長群の範囲の入射励起光101により第二の波長または波長群の範囲の光172を放出するように構成され得る。そのような例では、第一および第二のフィルタ領域116、115は両方とも、第三および第四の波長または波長群の範囲の励起光101をフィルタリングするために構成され得、または第一および第二のフィルタ領域116、115は、第三および第四の波長または波長群の範囲の励起光101の一をフィルタリングするために構成され得る(例は、第一のフィルタ領域116は、第三の波長または波長群の範囲の励起光101をフィルタリングするために構成され得、および第二のフィルタ領域115は、第四の波長または波長群の範囲の励起光101をフィルタリングするために構成され得る)。光センサ140に電気的に連結されるデバイスサーキトリー(device circuitry)146は、光センサ140によって検出される光子に基づいてデータ信号を送信する。このようにして、反応溶液での処理を介して反応サイト114にて指定された反応の存在だけで、光検出事象中に放射光172が光センサ140によって検出されるようにする(即ち、エミッタンス光172をもたらす反応であり、それは少なくとも一の第一および第二のフィルタ領域116、115によってフィルタリングされない)。
【0084】
図6に示すように、少なくとも一の対応する光ガイド118中に入る反応サイト(群)114からの放射光172の一部分は、第一のフィルタ物質116またはその第二のフィルタ物質115を通して、および少なくとも一の対応する光センサ140にまで直接伝播し得る。例えば、開口部158を介して少なくとも一の対応する光ガイド118に入る反応サイト(群)114からのエミッシブ光172の少なくとも大部分は、第一のフィルタ物質116または第二のフィルタ物質115を通して、少なくとも一の対応する光センサ140にまで直接(例は、直線的または実質直線的に)通し得る。少なくとも一の対応する光ガイド118中に通る反応サイト(群)114からの少量のエミッシブ光172は、支持ライナ130、ライナ層154を通して、および誘電体物質層142中にそれが通過するような角度で進み得る。そのような光は、誘電体物質層142内に埋め込まれるサーキトリー146または他の金属または反射構造によって反射され、および潜在的に対応する光ガイド118中に(および潜在的に少なくとも一の対応する光センサ140に)戻り得る。いくらかの例では、支持ライナ130および/またはライナ層154は、光に対して透明であってよく、例えば、少なくとも反応サイト(群)114からのエミッシブ光172に対して少なくとも透明または実質透明などのようなものである。
【0085】
図7-13は、光検出デバイス、例えば、
図1-6の光検出デバイス104などのようなものを製造する方法200の例を例示する。したがって、「1」とは対照的に「2」が先行する同様の参照番号は、同様のコンポーネント、態様、機能、プロセス、またはファンクションズを示すために使用され、およびそれに向けられる上記の説明は同様に適用され、および簡潔さおよび明確さの目的のために繰り返さない。本方法200は、例えば、ここに論じる様々な例(例は、システムおよび/または方法)の構造または態様を採用し得る。さまざまな例において、一定のステップは省略または追加され得、一定のステップは組み合わされ得、一定のステップは同時に実行され得、一定のステップは共に(concurrently)実行され得、一定のステップは複数のステップに分けられ得、一定のステップは異なる順序で実行され得、または一定のステップまたは一連のステップは繰り返すやり方(iterative fashion)で再実行され得る。
【0086】
図7および8に示すように、デバイス204を形成する方法200には、デバイスベース225内に複数の、またはアレイのトレンチまたはキャビティ280を形成することを(
図7の270にて)含み得る。上記に論じるように、デバイスベース225は、光センサ240によって検出される光子に基づいてデータ信号を送信する光センサ240に電気的に連結された光センサ240およびデバイスサーキトリー246のアレイを含み得る。デバイスベース225は任意のプロセスを介して提供または取得され得る。例えば、デバイスベース225は組立て済みまたは事前製造した状態で得られてもよく、またはデバイスベース225は複数のトレンチ280を形成すること270に先立ち形成または製造されてもよい。複数のトレンチは、デバイスベース225の外側、外、または上部表面から、および少なくとも一の対応する光センサ240に向かって(デバイスベース225の厚さを通して)延び得る。
【0087】
上記に論じるように、デバイスベース225は、集積回路製造技術、例えば、CMOS製造技術などのようなものを使用して製造し得る。例えば、デバイスベース225には、デバイスサーキトリー246を形成し、その中に埋め込まれた異なる修飾された特長(例は、金属元素)を有するいくつかの基材層(例は、誘電体物質層242)が含まれ得る。本方法200の後に、光ガイド218が含まれるデバイスベース225の部分に対応するように、複数のトレンチ280を基材層において(例は、誘電体物質層242において)形成し得る。
図8には、一つのトレンチ280だけが描かれるが、上述のように、デバイスベース225は、光ガイド218のアレイを含んでよく、および従ってトレンチ280のアレイを形成し得る。
【0088】
図8に示すように、トレンチ280は、第一のシールド層250および/または第二のシールド層252において開口部を通って、および誘電体物質242を通って少なくとも一の対応する光センサ240に向かって延び得る。
図8に示すように、デバイスベース225、例えば、その誘電体物質242などのようなものの内面は、その中に光ガイド218を形成するためのトレンチ280を画定し得る。トレンチまたはキャビティ280は、誘電体物質242を通って延びる第二のライナ層255にまで延び得る。このようにして、第二のライナ層255はトレンチ280の底部を形成し得る。
図8にも示すように、第一のシールド層250および/または第二のシールド層252において他の開口部は、デバイスベース225の間隙エリア213において形成され得る。
【0089】
トレンチ280は、誘電体物質242の部分(および潜在的に第一のシールド層250および/または第二のシールド層252の部分)を除去する任意のプロセス(群)または技術(群)によって形成され得る。例えば、トレンチ280は、一以上の選択的エッチングプロセスおよび/または反応性イオンエッチングプロセスによって形成され得る。一例では、トレンチ280は、デバイスベース225に少なくとも一のマスク(示さず)を適用すること、および誘電体物質242の部分(および潜在的に第一のシールド層250および/または第二のシールド層252の部分)の物質を除去することによって(例は、エッチングを通して)形成され得る。
【0090】
図7および9に示すように、複数のトレンチ280の形成後、本方法200は、デバイスベース225の上部表面の上および複数のトレンチ280内に第一のライナ層254を(
図7の272にて)堆積することを含み得る。いくらかの例では、第一のライナ層254は、複数のトレンチ280の側壁の上に形成され得、およびトレンチ280の底部での第二のライナ層255の上ではない。他のいくらかの例では、第一のライナ層254は、トレンチ280の底部での第二のライナ層255の上に形成され得るが、次いでその後除去され得る。第一のライナ層254は、デバイスベース225の上部表面での第二のシールド層252上に、および潜在的に第一のシールド層250での開口部において任意の開口部および/またはデバイスベース225の間隙エリア213において第二のシールド層252の上に堆積され得、
図9に示すように、第二のシールド層252がそのような開口部の誘電体物質242の上に延びるようになる。
【0091】
第一のライナ層254は、反射防止層または反射層(例は、反応サイトから放出された光が光ガイドを通過することを確実にするために)、汚染防止層(例は、サーキトリーのナトリウム汚染を防止するために)接着層(例は、光ガイドのフィルタ物質を誘電体物質に接着するために)および/またはとして構成され得る。いくらかの例では、第一のライナ層254は、任意のイオン種がデバイス層(例は、金属誘電体層)中に浸透するのを防ぐ汚染防止層として構成され得る。いくらかの例では、第一のライナ層254はSiNを含み得る。
【0092】
第一のライナ層254は、デバイスベース225上に形成される連続的なコンフォーマル層(conformal layer、共形層などとも言う)であり得る。第一のライナ層254は規定された隙間のボイドであり得る。しかしながら、第一のライナ層254には、液体または溶液、例えば、反応溶液などのようなものが第一のライナ層254を通って流れることを可能にする少なくとも一の内部不連続、細孔、亀裂、破壊またはその種の他のものなどを含み得る。例えば、第一のライナ層254の密度は、その内部の不連続部(discontinuities)が第一のライナ層254を通る経路を形成するように、比較的低くてもよい。別の例として、第一のライナ層254を通って延びる不連続部は、第一のライナ層254と反応し、およびそれを通してエッチングすることからの反応溶液または任意の他の液体または溶液)によって形成され得る。第一のライナ層254の不連続部は、液体または溶液(例は、反応溶液)がそこを通る通過から、および最終的にはデバイスサーキトリー246の導電性(例は、金属)構成要素にまで至ることを可能にし得る。上記に論じるように、液体または溶液(例は、反応溶液は、腐食するか、または別なふうにデバイスサーキトリー246の動作を妨害し得る。
【0093】
第一のライナ層254は任意のプロセス(群)または技術(群)によって形成され得る。例えば、第一のライナ層254は、少なくとも一の化学堆積プロセス(例は、例えば、めっき、化学気相堆積(CVD)、プラズマ強化CVD(PECVD)、または原子層堆積(ALD))、物理的堆積プロセス、成長モード、エピタキシー、またはそれらの組合せによって形成されてもよい。いくらかの例では、第一のライナ層254は、デバイスベース225の表面上およびトレンチ280内(例は、側壁および潜在的にはトレンチ280の底部表面上)にコンフォーマルに(conformally、等角的に)形成され得る。第一のライナ層254は実質一定の厚さを含み得、または厚さは変動し得る。
【0094】
デバイスベース225上(およびトレンチ280内)に第一のライナ層254を形成して後、第一のライナ層254をさらに処理し得る。例えば、デバイスベース225の上部表面上に延在する第一のライナ層254の少なくとも一部分(即ち、第一のライナ層254の間隙エリア213)は、その表面トポグラフィーを平坦化(planarize)、平らにする(flatten)、平滑化または別なふうに改善するために処理され得る。そのようないくらかの例では、デバイスベース225の上部表面の上に延びる第一のライナ層254の少なくとも一部分(即ち、第一のライナ層254の間隙エリア213)は、第一のライナ層254の外側表面を平坦化するために、エッチングおよび/または研磨され得る(例は、化学的および/または機械的研磨/平坦化)。
【0095】
図7および10に示すように、本方法200は、デバイスベース225上に、それがデバイスベース225の上部表面上および複数のトレンチ280内に延びるように、支持ライナ230を(
図7の274にて)堆積することを含み得る。いくらかの例では、支持ライナ230は複数のトレンチ280の側壁およびトレンチ280の底部上に形成され得る。支持ライナ230は第一のライナ層254および第二のライナ層255上に形成され得る。
【0096】
支持ライナ230は、任意のプロセス(群)または技術(群)によって形成されてもよい。例えば、支持ライナ230は、少なくとも一の化学堆積プロセス(例は、例えば、めっき、化学気相堆積(CVD)、プラズマ強化CVD(PECVD)、または原子層堆積(ALD))、物理的堆積プロセス、成長モード、エピタキシー、またはそれらの組合せによって形成し得る。いくらかの例では、支持ライナ230は、デバイスベース225の表面上およびトレンチ280内(例は、側壁および潜在的にはトレンチ280の底部表面上)にコンフォーマルに形成され得る。支持ライナ230は、実質一定の厚さを含み得、または厚さは変動し得る。以下でさらに論ずるように、支持ライナ230には、第一のフィルタ領域216の物質とは異なる物質が含まれ得る。
【0097】
上記に論じるように、支持ライナ230は、任意の反応溶液(それは例えば、約5以下のpHまたは約8以上のpHを含み得る)が、それが反応構造226を通り、および潜在的には光ガイド218のフィルタ物質216を通り浸透し、サーキュイティ246と相互作用するのを防止する固形連続バリア層(ボイド、クラックまたは他の不連続部を伴わない)を形成するように構成し得る。例えば、支持ライナ230は、それが反応溶液に対して化学的に不活性であり、反応溶液(それは上記のように、比較的高い酸性度または比較的高い塩基性を含み得る)が支持ライナ230をエッチングしないように、または反応溶液が支持ライナ230と接触しているとき、約100度の摂氏およびほぼ大気圧にて、時間あたりの支持ライナ230の厚さをほぼ一(1)オングストローム(Å)未満しかエッチングしないように構成され得る。例えば、支持ライナ230には、酸化物、窒化物、またはそれらの組合せが含まれ得る。いくらかの例では、支持ライナ230には、二酸化ケイ素、金属酸化物、金属窒化物またはそれらの組合せが含まれ得る。いくらかの例では、支持ライナ230には、二酸化ケイ素、酸窒化(オキシ窒化とも言う)ケイ素、一酸化ケイ素、炭化ケイ素、酸炭化(オキシ炭化とも言う)ケイ素、ニトロ炭化ケイ素、二酸化ケイ素、金属酸化物、金属窒化物またはそれらの組合せが含まれ得る。いくらかの例では、反応溶液のpHは約8以上であり、および支持ライナ230には、二酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、一酸化ケイ素、炭化ケイ素、酸炭化ケイ素、ニトロ炭化ケイ素、二酸化ケイ素、金属酸化物、金属窒化物またはそれらの組合せが含まれる。いくらかの例では、反応溶液のpHは約5以下であり、および支持ライナ230には、炭化ケイ素、酸炭化ケイ素、ニトロ炭化ケイ素、金属酸化物、金属窒化物またはそれらの組合せが含まれる。それによって、支持ライナ230は、他の任意の溶液または液体の反応溶液がデバイスサーキュイティ246と相互作用する(およびそれによって劣化する)のを防ぎ得る。支持ライナ230の形成方法、厚さおよび材料は、無関係に、または互いに考慮して構成し得、その結果、支持ライナ230は任意の不連続部がなく(is void of)、それは任意の溶液または液体(例は、反応溶液)がそれを通過することを可能にするであろうし、および支持ライナ230は、支持ライナ230がエッチング耐性である(反応溶液によって)ように、反応溶液に関して化学的に不活性である。
【0098】
図7および11に示すように、支持ライナ230の形成後、本方法200には、複数のライニングされた(lined、裏打ちされたとも言う)トレンチ280を少なくとも一の第一のフィルタ物質により、複数の光ガイド218の第一のフィルタ領域216を形成するために充填すること(
図7の276にて)が含まれ得る。上記に論じるように、少なくとも一のフィルタ物質216は、第一の波長または波長群の範囲の光(例は、励起光)をフィルタリングし得、および第二の波長または波長群の範囲の光(例は、第一の反応サイトからの放射光)がそこを少なくとも一の対応する光センサ240にまで通過するのを許す。いくらかの例では、デバイスベース225に適用されるフィルタ物質216の量は、ライニングされたトレンチ280内の利用可能な容量を超え得る。そういうものとして、第一のフィルタ物質216は、ライニングされたトレンチ280をオーバーフローし、およびデバイスベース225の上部に沿って、例えば、支持ライナ230の上などのようなものに延在し得る。そのような例では、支持ライナ230の上部表面上に延びる第一のフィルタ物質216の少なくとも一部分を除去し得る。代替例では、充填操作276は、第一のフィルタ物質216がトレンチ280をクリアまたはオーバーフローしないように(例は、支持ライナ230または第一のライナ層254の上部を超えて延在しない)各ライニングされたトレンチ280を選択的に充填することを含み得る。いくらかの例では、第一のフィルタ物質216を充填すること(
図7の276にて)には、第一のフィルタ物質216を少なくともライニングされたトレンチ280内に機械的に押すこと、または押しつけること(pressing or forcing)を含み得る。
【0099】
図7および12に示すように、ライニングしたトレンチ280内で(within the lined the trenches 280)第一のフィルタ物質216の堆積後、本方法200には、
図12に示すように、第一のフィルタ物質216の周りで、および第一のフィルタ物質216と各トレンチ280の誘電体物質142(および存在する場合、第一のライナ層254)との間に延びる、ボイド、ギャップ、キャビティまたはオープンスペース290を形成するために、支持ライナ230の上側部分を選択的に除去すること(
図7の278で)が含まれ得る。ボイド290は、デバイスベース225の上部表面から(そのように、デバイスベース225の上部表面にて開口部を形成すること)、支持ライナ230の残りの、または除去されていない底部分にまで延び得る。それによって、ガイド218内のボイド290は環状であり得、およびトレンチ280の底部分からデバイスベース225の上部表面にまで延び得る。
【0100】
図12に示すように、支持ライナ230の底部または下側部分は除去されないかもしれず、および第一のフィルタ物質216の下で、および第一のフィルタ物質216の底部または下側部分の周りでのトレンチ280内に残り得る。このようにして、支持ライナ230の上部分の選択的除去後、第一のフィルタ物質216は、その基部または底部分にて支持ライナ230によって支持される自立部材(free-standing member)(例は、切頭円錐形状)であり得る。
【0101】
支持ライナ230の上側部分は、トレンチ280内に堆積される第一のフィルタ物質216が十分に、または少なくとも実質、無傷のままであるように、選択的に除去され得る。同様に、支持ライナ230の上側部分は、トレンチ内に堆積される第一のライナ層254が十分に、または少なくとも実質、無傷のままであるように、選択的に除去され得る。デバイスベース225がトレンチ280内に第一のライナ層254を含まない場合、支持ライナ230の上側部分は、トレンチ208に隣接する誘電体物質242が十分に、または少なくとも実質、無傷のままであるように、選択的に除去し得る。支持ライナ230の上側部分は、支持ライナ230の上側部分を除去するだけの任意の選択的除去プロセスを介して除去し得る。上記に論じるように、支持ライナ230の物質は、第一のライナ層254(および誘電体物質242)および第一のフィルタ領域216の物質とは異なり得る。いくらかのそのような例では、支持ライナ230の上側部分は、支持ライナ230に固有の(material-specific to)(および第一のライナ層254および第一のフィルタ領域216の物質ではない)少なくとも一の選択的な化学的またはプラズマエッチングプロセスを介して除去し得る。例えば、ラジカルベースの化学エッチングプロセス、例えば、Applied Materials
(R)(商標)アプライドマテリアルズのProducer
(R) Selectra
TM(トレードマーク)(プロデューサー・セレクトラ)エッチングプロセスなどのようなものは、支持ライナ230の上側部分を選択的に除去するために利用し得る。
【0102】
しかしながら、いくらかの例では、支持ライナ230の上側部分は、ボイド290を形成するために除去されなくてよいことに注目される。むしろ、支持ライナ230は、デバイスベース225の上にとどまり得、
図11に示すように、それはデバイスベース225の上部表面上、および第一のフィルタ物質216と誘電体物質およびデバイスサーキュイティ246との間の第一のフィルタ物質216の周りに延びる複数のトレンチ280内に延びるようになる。そのような例では、本方法200には、
図11に示すように、第一のフィルタ物質216だけおよび支持ライナ230により、複数の光ガイド218上に反応構造(
図7の282にて)、および以下でさらに論じるように、デバイスベース225の間隙エリア213(例は、デバイスベース225の上部表面上、例えば、支持ライナ230の上などのようなもの)を形成することが含まれ得る。それによって、支持ライナ230は、任意の溶液または液体、例えば、反応構造、または反応構造および光ガイド218を通して浸透し得る反応溶液などのようなものが、最終的にデバイスサーキトリー246と相互作用するのを防ぐことができる。
【0103】
支持ライナ230の上側部分が、
図7および13に示すように、ボイド290を形成するために選択的に除去される場合、本方法200には、複数の光ガイド218の第二のフィルタ領域215を形成するために、複数のボイド290を少なくとも一の第一の第二の物質(first second material)により充填すること(
図7の280にて)が含まれ得る。それによって、第一および第二のフィルタ領域216、215は光ガイド218を形成し得る。上記に論じるように、第二のフィルタ領域215のフィルタ物質は、第一の波長または波長群の範囲の光(例は、励起光)をフィルタリングし得、および第三の波長または波長群の範囲の光(例は、第一の反応サイトからの放射光)がそれを少なくとも一の対応する光センサ240にまで通るのを可能にする。また上記に注目するように、第二のフィルタ領域215のフィルタ物質は第二の波長または波長群の範囲の光をフィルタリングし得、それは第一のフィルタ領域116がそれを通過することを可能にする。このようにして、各々の第一および第二のフィルタ領域216、215は、波長または波長群の範囲をフィルタリングし得、それは他の領域がそこを通過することを可能にする。
【0104】
いくらかの例では、デバイスベース225に適用される第二のフィルタ物質215の量は、ボイド290内の利用可能な容量を超え得る。そのようなものとして、第二のフィルタ物質215は、ボイド290をオーバーフローし、およびデバイスベース225の上部に沿って、例えば、支持ライナ230の上に延び得る。そのような例では、デバイスベース225の上面の上に(例は、第一のライナ層254の上に)延びる第二のフィルタ物質215の少なくとも一部分を除去し得る。代替例では、ボイド290の充填操作280には、第二のフィルタ物質215がボイド290をクリアまたはオーバーフローしないように(例は、デバイスベース225の上部上に、例えば、第一のライナ層254上などのようなものに延在しないように)、各ボイド290を選択的に充填することが含まれ得る。いくらかの例では、ボイド290を第二のフィルタ物質215により充填すること(
図7の280にて)には、第二のフィルタ物質215を少なくともボイド290中に押すこと(例は、スキージ様のコンポーネントを使用すること)を含み得る。
【0105】
随意に、第一および第二のフィルタ領域216、215を介する光ガイド218の形成後、本方法200には、第一のフィルタ物質216および/または第二のフィルタ物質216の一部分をデバイスベース225(存在する場合)の上部から、および/または
図13に示すように、光ガイド218内から除去することが含まれ得る。第一および第二のフィルタ物質216、215は、光ガイド218内から除去され、その結果、
図13に示すように、光ガイド218の開口部258が第一のライナ層254の上部表面の下の深さまたは位置に位置付けられる。異なるプロセス、または同じプロセスは、第一のフィルタ物質216および/または第二のフィルタ物質216の一以上の部分を除去するために実装し得る。例えば、除去操作には、第一のフィルタ物質216および/または第二のフィルタ物質216の部分のエッチングまたは化学的な研磨の少なくとも一が含まれ得る。
【0106】
第一および第二のフィルタ領域216、215を介する光ガイド218の形成後、本方法200には、デバイスベース225の複数の光ガイド218および間隙エリア213上に反応構造を形成すること(
図7の282にて)を含み得る(例は、デバイスベース225の上部表面の上、例えば、第一のライナ層254の上などのようなもの)(
図3を参照)。上記に論じるように、デバイスベース225の上部表面の複数の光ガイド218および間隙エリア213の上に提供される反応構造は、複数の反応リセスを含み得、それぞれが、少なくとも一の反応サイトおよび反応を惹起し、および/または入射励起光に応答して光を生成または放出する少なくとも一の反応サイトにて反応生産物を形成する反応溶液を含むための少なくとも一の光ガイド218に対応する。また上記で論じるように、反応構造は複数の層を含み得る。そのようなものとして、反応構造を形成すること(
図7の282にて)には、デバイスベース225(例は、デバイスベース225の上部表面および光ガイド218の開口部258)の上に複数の層を形成することが含まれ得る(
図3参照)。反応構造は任意のプロセス(群)または技術(群)によって形成され得る。
【0107】
随意に、本方法200には、形成された反応構造の少なくとも一の反応リセスにおいて少なくとも一の反応サイトを設けること、および/またはフローセルをデバイス204に取り付けること(
図1参照)が含まれ得る。反応サイトの提供は、フローセルがデバイス204に連結される前または後に起こり得る。反応サイトは、反応リセスに沿ってあらかじめ定めるパターンにて配置され得る。反応サイトは、あらかじめ定めるマナーにおいて対応し得る(例は、一の部位が一の光センサに、一の部位が複数の光センサに、または複数の部位が一の光センサに)。他の例では、反応サイトは反応リセスに沿ってランダムに形成され得る。ここに記載するように、反応サイトには、反応リセス内の検出器表面に固定化される生物学的または化学的な物質が含まれ得る。生物学的または化学的な物質は励起光に応答して光信号を放出するために構成され得る。特定の例では、反応サイトには、反応リセス内の検出器表面上に固定化される生体分子(例は、オリゴヌクレオチド)のクラスターまたはコロニーが含まれる。
【0108】
上記の説明が例示を意図したものであり、および制限ではないことを理解すべきである。例えば、上記の例(および/またはその態様)は互いに組み合わせて使用され得る。さらに、特定の状況または材料を様々な例の教示に適合させるために、それらの範囲から離れることなく、多くの修飾を行い得る。ここでは材料の寸法およびタイプについて説明する場合があるが、それらは様々な例のいくらかのパラメータを規定することを意図し、およびそれらは決してすべての例に制限するものではなく、および単なる例示である。上記の説明を検討すれば、他の多くの例が本技術における熟練の者には明らかであろう。したがって、さまざまな例の範囲は、添付の請求の範囲を参照して、そのような請求の範囲が権利を与えられる等価物の十分な範囲とともに決定されるべきである。
【0109】
前述の概念および以下でより一層詳細に論じる追加の概念のすべての組合せ(そのような概念が相互に矛盾しない場合)は、ここで開示する発明の主題の一部として企図されることが認められるべきである。特に、この開示の最後に現れる請求される主題のすべての組合せは、ここに開示する発明の主題の一部であると考えられる。
【0110】
添付の請求の範囲において、「including(含むこと)」および「in which(そこで)」という用語は、「comprising(含むこと)」および「wherein(そこで)」というそれぞれの用語の平易な英語の等価物として使用される。さらに、以下の請求の範囲では、「第一」、「第二」、「第三」、などの用語は、単にレフェリーラベルとして使用され、および数値、構造または他の要件をそれらの目的に課すことを意図していない。ここで「に基づく」という用語の形態は、要素が部分的に基づく関係ならびに要素が十分に基づく関係を包含する。「規定され」という用語の形態は、要素が部分的に規定される関係ならびに要素が十分に規定される関係を包含する。さらに、以下の請求の範囲の制限は、ミーンズ-プラス-ファンクション形式で記述しておらず、35 U.S.C. §112、第6段落に基づいて解釈されることを意図していないが、そのような請求の範囲の制限が「手段」という語句を明示的に使用し、次いでさらなる構造を含まない機能の提示が続く場合を除く。上記のそのような目的または利益のすべてが任意の特定の例に従って必ずしも達成されるわけではないことは理解されるべきである。そのように、例えば、本技術において熟練する者は、ここで説明するデバイス、システムおよび方法が、必ずしも他の目的または利益を達成することなく、ここで教示または示唆され得るように、ここで教示する一の利益または利益のグループを達成または最適化するマナーにおいて具体化または遂行され得ることを認識するであろう。
【0111】
この開示は、限られた数の例だけに関連して詳細に説明したが、本開示は、そのような開示した例に制限されないことが容易に理解されるべきである。むしろ、この開示は、これまでに記載してないが、本開示の趣旨および射程に相応するもので、任意の数の変形、変動、置換または等価物のアレンジメント(arrangements、整列などとも言う)を組み込むために修飾することができる。さらに、様々な例を説明したが、本開示の態様は、一つだけの例または説明された例のいくらかを含み得ることが理解されるべきである。また、いくらかの例は一定の数の要素を有するものとして説明されるが、例は一定の数より少ないか、または多い要素により実践することができることを理解されるであろう。