(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像形成装置の設定画面を携帯端末に表示し、携帯端末で設定を行った場合、画像形成装置から離れた場所でも画像形成装置の設定を行うことができる。しかしながら、例えば画像形成装置の表示画面の明るさを設定する場合、設定画面を携帯端末で表示すると、携帯端末にて設定を行えるものの、ユーザは表示画面の実際の明るさを確認することができない。
【0005】
本発明は、ユーザが利用する機能に係る画面を、機能の利用に適した装置で表示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に係る情報処理装置は、
外部装置が有する機能に係る画面を表示するのに適した装置を表す情報を、当該機能毎に記憶する記憶部と、ユーザが利用する機能に係る画面の表示に適した装置を、
前記情報に基づいて、自装置と
前記外部装置
とのいずれか一方に特定する特定手段と、前記特定手段が特定した装置が自装置である場合、前記画面を表す情報を前記外部装置から取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記情報が表す画面を表示する表示手段と、前記特定手段が特定した装置が前記外部装置である場合、前記画面の表示を前記外部装置へ指示する指示手段とを備える。
【0007】
本発明の請求項2に係る情報処理装置においては、前記特定手段は、ユーザが利用する機能に係る画面の表示に適した装置を、前記機能の種類に応じて特定する。
【0008】
本発明の請求項3に係る情報処理装置においては、前記特定手段は、ユーザが利用する機能が秘匿性を有する機能である場合、自装置を特定する。
【0009】
本発明の請求項4に係る情報処理装置においては、前記特定手段は、ユーザが利用する機能に係る画面の表示に適した装置を、自装置の画面サイズに応じて特定する。
【0010】
本発明の請求項5に係る情報処理装置においては、前記機能に係る画面の表示に適した画面サイズが複数の機能毎に定められ、前記特定手段は、ユーザが利用する機能に係る画面の表示に適した装置を、当該機能に係る画面の表示に適した画面サイズと自装置の画面サイズの関係に応じて特定する。
【0011】
本発明の請求項6に係る情報処理装置は、
自装置が有する機能に係る画面を表示するのに適した装置を表す情報を、当該機能毎に記憶する記憶手段と、ユーザが利用する機能に係る画面の表示に適した装置を、
前記情報に基づいて、前記自装置と端末装置
とのいずれか一方に特定する特定手段と、前記特定手段が特定した装置が前記端末装置である場合、前記画面を表す情報を前記端末装置へ提供する提供手段と、前記特定手段が特定した装置が自装置である場合、前記画面を表示する表示手段とを備える。
【0012】
本発明の請求項7に係るプログラムは、コンピュータを、
外部装置が有する機能に係る画面を表示するのに適した装置を表す情報を、当該機能毎に記憶する記憶手段と、ユーザが利用する機能に係る画面の表示に適した装置を、
前記情報に基づいて、自装置と
前記外部装置
とのいずれか一方に特定する特定手段と、前記特定手段が特定した装置が自装置である場合、前記画面を表す情報を前記外部装置から取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記情報が表す画面を表示する表示手段と、前記特定手段が特定した装置が前記外部装置である場合、前記画面の表示を前記外部装置へ指示する指示手段として機能させるプログラムである。
【0013】
本発明の請求項8に係るプログラムは、コンピュータを、
自装置が有する機能に係る画面を表示するのに適した装置を表す情報を、当該機能毎に記憶する記憶手段と、ユーザが利用する機能に係る画面の表示に適した装置を、
前記情報に基づいて、自装置と端末装置
とのいずれか一方に特定する特定手段と、前記特定手段が特定した装置が前記端末装置である場合、前記画面を表す情報を前記端末装置へ提供する提供手段と、前記特定手段が特定した装置が自装置である場合、前記画面を表示する表示手段として機能させるためのプログラムである。
【0014】
本発明の請求項9に係る情報処理システムは、
情報処理装置が有する機能に係る画面を表示するのに適した装置を表す情報を、当該機能毎に記憶する記憶手段と、ユーザが利用する機能に係る画面の表示に適した装置を、
前記情報に基づいて、端末装置と前記情報処理装置
とのいずれか一方に特定する特定手段と、前記特定手段が特定した装置が前記端末装置である場合、前記画面を表示する前記端末装置と、前記特定手段が特定した装置が前記情報処理装置である場合、前記画面を表示する前記情報処理装置とを備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明の請求項1に係る情報処理装置によれば、ユーザが利用する機能に係る画面を、機能の利用に適した装置で表示することができる。
本発明の請求項2に係る情報処理装置によれば、ユーザが利用する機能毎に、機能に係る画面を機能の利用に適した装置で表示することができる。
本発明の請求項3に係る情報処理装置によれば、ユーザが利用する機能が秘匿性を有する場合、機能に係る画面を機能の利用に適した装置で表示することができる。
本発明の請求項4に係る情報処理装置によれば、画像を表示する画面のサイズに応じて、ユーザが利用する機能に係る画面を、機能の利用に適した装置で表示することができる。
本発明の請求項5に係る情報処理装置によれば、ユーザが利用する機能に係る画面を、機能の利用に適した画面サイズと、画像を表示する画面のサイズに応じて特定し、機能の利用に適した装置で表示することができる。
本発明の請求項6に係る情報処理装置によれば、ユーザが利用する機能に係る画面を、機能の利用に適した装置で表示することができる。
本発明の請求項7に係るプログラムによれば、ユーザが利用する機能に係る画面を、機能の利用に適した装置で表示することができる。
本発明の請求項8に係るプログラムによれば、ユーザが利用する機能に係る画面を、機能の利用に適した装置で表示することができる。
本発明の請求項9に係る情報処理システムによれば、ユーザが利用する機能に係る画面を、機能の利用に適した装置で表示することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[実施形態]
(全体構成)
図1は、本発明の一実施形態の情報処理システム1に係る装置を示した図である。通信回線2は、データ通信が行われる通信回線であり、データ通信を行う複数のコンピュータ装置が接続される。通信回線2には、有線および無線の通信回線が含まれる。
【0018】
本発明に係る外部装置の一例である画像形成装置20は、用紙に画像を形成する画像形成機能、文書を読み取るスキャン機能、複写機能、ファクシミリ機能および写真印刷機能などを備えた装置である。画像形成装置20は、通信回線2に接続されており、通信回線2を介して他のコンピュータ装置と接続してデータ通信を行う。
【0019】
本発明に係る情報処理装置の一例である端末装置10は、データ通信を行う装置であり、本実施形態においては、スマートフォンである。端末装置10は、通信回線2に含まれている無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントにアクセスして通信回線2に接続し、通信回線2を介してデータ通信を行う。本実施形態においては、複数の端末装置10が通信回線2に接続可能であるが、
図1においては、図面が煩雑になるのを防ぐため、一つの端末装置10を示している。なお、端末装置10は、スマートフォンに限定されるものではなく、例えば、タブレット端末、デスクトップ型のパーソナルコンピュータまたはラップトップ型のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0020】
情報処理システム1においては、端末装置10と画像形成装置20が通信回線2を介して通信を行い、画像形成装置20の遠隔操作を行うための画面や、画像形成装置20の設定を行うための画面を端末装置10で表示することができる。端末装置10において表示された画面を操作すると、画像形成装置20の操作や設定を行うことができる。
【0021】
(端末装置10の構成)
図2は、端末装置10のハードウェア構成の一例を示したブロック図である。タッチパネル103は、液晶ディスプレイと、液晶ディスプレイの表示面において指の接触を検出するセンサーとを組み合わせた装置である。本発明に係る表示手段の一例であるタッチパネル103は、文字やGUI(Graphical User Interface)などを表示する。また、タッチパネル103は、ユーザが指で触れた位置をセンサーで検出する。
【0022】
通信部105は、通信回線2を介した通信を行う通信インターフェースとして機能する。また、通信部105は、移動体通信網を介して音声通話の通信およびデータ通信を行う通信インターフェースとしても機能する。
【0023】
音声処理部107は、マイクロフォンとスピーカを有している。音声処理部107は、端末装置10で音声通話を行う場合、通話相手の音声に係るデジタル信号が通信部105から供給されると、供給されたデジタル信号をアナログ信号に変換する。このアナログ信号は、スピーカへ供給され、スピーカからは、通話相手の音声が放音される。また、音声処理部107は、マイクロフォンが音声を収音すると、収音した音声をデジタル信号に変換する。音声処理部107は、端末装置10で音声通話を行う場合、ユーザの音声を変換して得られたデジタル信号を通信部105へ供給する。このデジタル信号は、通信部105から移動体通信網へ送信され、通話相手の端末装置10へ送信される。
【0024】
記憶部102は、データを永続的に記憶するメモリーを有している。記憶部102は、スマートフォンにインストールされる周知のオペレーティングシステムのプログラム、アプリケーションプログラムおよび各種プログラムが使用するファイルを記憶する。また、記憶部102は、画像形成装置20の操作や設定を行うための専用のアプリケーションプログラム(以下、専用アプリと称する)および専用アプリが使用する各種情報を記憶する。
【0025】
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)を備えており、オペレーティングシステムのプログラムやアプリケーションプログラムを実行する。プログラムを実行している制御部101は、タッチパネル103が検出した位置と、タッチパネルに表示されている画面に応じてユーザの操作を特定し、特定した操作に応じて各部の制御や各種処理を実行する。
【0026】
(端末装置10の機能構成)
図3は、専用アプリを実行した端末装置10において実現する機能のうち、本発明に係る特徴的な機能の構成の一例を示した機能ブロック図である。特定部1001は、本発明に係る特定手段の一例である。特定部1001は、UIテーブルを参照し、画像形成装置20においてユーザが利用する機能に係る画面の表示に適した装置を、端末装置10と画像形成装置20のいずれか一方に特定する。取得部1002は、本発明に係る取得手段の一例である。取得部1002は、特定部1001が特定した装置が端末装置10である場合、画像形成装置20においてユーザが利用する機能に係る画面を表す情報を画像形成装置20から取得する。表示制御部1003は、取得部1002が取得した情報が表す画面が表示されるように、取得部1002が取得した情報に従ってタッチパネル103を制御する。指示部1004は、本発明に係る指示手段の一例である。指示部1004は、特定部1001が特定した装置が画像形成装置20である場合、ユーザが利用する機能に係る画面の表示を画像形成装置20へ指示する。
【0027】
(画像形成装置20の構成)
図4は、画像形成装置20のハードウェア構成の一例を示した図である。操作部204は、画像形成装置20を操作するための複数のボタンを有する。また、操作部204は、液晶ディスプレイと液晶ディスプレイの表示面において指の接触を検出するセンサーとを組み合わせたタッチパネルを備えている。本発明に係る表示手段の一例であるタッチパネルは、画像形成装置20を操作するためのGUIの画面を表示する。なお、本実施形態においては、画像形成装置20はタッチパネルを有し、タッチパネルとボタンで画像形成装置20を操作可能であるが、タッチパネルの替わりに液晶ディスプレイを有し、液晶ディスプレイでGUIの画面を表示し、ボタンで画像形成装置20を操作する構成であってもよい。
【0028】
通信部205は、通信回線2に有線または無線で接続されており、通信回線2に接続されている他の装置とデータ通信を行う。音出力部203は、スピーカを有している。音出力部203は、制御部201により制御され、音を出力する。
【0029】
スキャン部206は、文書を光学的に読み取り、読み取った文書の画像を表す画像ファイルを生成する画像読取装置を備えている。画像処理部208は、用紙に形成する画像を表す画像データに各種処理を施すものである。画像処理部208は、制御部201から供給される画像データが表す画像に色補正や階調補正等の画像処理を施し、画像処理が施された画像からYellow(Y)、Magenta(M)、Cyan(C)、Black(K)の各色の画像の画像データを生成して画像形成部207へ出力する。
【0030】
画像形成部207は、電子写真方式によって用紙にトナー像を形成する。具体的には、画像形成部207は、Yellowの色のトナー像を形成する画像形成部、Magentaの色のトナー像を形成する画像形成部、Cyanの色のトナー像を形成する画像形成部、Blackの色のトナー像を形成する画像形成部を備えている。各画像形成部は、画像処理部208が出力した画像データに従って感光体上に静電潜像を形成した後、感光体表面にトナーを付着させてYellow、Magenta、Cyan、Blackの各色のトナー像を形成し、このトナー像を用紙に転写する。そして、用紙に転写されたトナー像に熱と圧力を加えて定着させた後、トナー像が形成された用紙を画像形成装置20の外へ排出する。なお、画像形成部207は、本実施形態においてはトナーを用いて用紙に画像を形成するが、インクジェット方式などのインクを用いて用紙に画像を形成する構成としてもよい。
【0031】
記憶部202は、データを永続的に記憶する記憶装置を有しており、他の装置から送信されて通信部205が受信した文書ファイルや画像ファイル、スキャン部206が生成した画像ファイルを記憶する。また、記憶部202は、画像形成装置20が有する機能に係る画面を表示するのに適した装置を表す情報を格納したUIテーブルを記憶する。
【0032】
図5は、UIテーブルの一例を示した図である。UIテーブルは、機能フィールドと装置フィールドを有する。機能フィールドにおいては、画像形成装置20が有する機能の機能名が格納される。装置フィールドには、同じレコードに格納されている機能名の機能に係る画面を表示するのに適した装置を表す情報が格納される。
【0033】
例えば、画像形成装置20は、画像形成装置20において異常が発生した場合、異常が発生したことを音によってユーザに知らせる。画像形成装置20は、この音の音量を設定する音量設定機能を有する。ユーザが画像形成装置20から離れたところに位置し、音量設定機能に係るGUI画面を端末装置10で表示し、表示されたGUI画面を操作した場合、音量の設定を行うことができるものの、音の音量を実際に聞いて確認することができない。一方、音量設定機能に係るGUI画面を操作部204で表示し、表示されたGUI画面を操作した場合、ユーザがGUI画面で設定した音量に応じた音が画像形成装置20から出力され、音の音量を実際に聞いて確認することができる。このように、音量設定機能に係る画面については、画像形成装置20で表示することが好ましいため、UIテーブルにおいて機能フィールドに「音量設定」が格納されているレコードにあっては、装置フィールドに「画像形成装置」が格納されている。つまり、画像形成装置20での確認を行うのが好ましい種類の機能については、装置フィールドに「画像形成装置」が格納される。
【0034】
また、画像形成装置20は、画像形成装置20の管理者が予め使用を許可したユーザに対して使用を許可する認証機能を有する。具体的には、画像形成装置20は、予め使用を許可されたユーザのユーザIDおよびパスワードを記憶する。画像形成装置20は、ユーザが入力したユーザIDおよびパスワードと、記憶しているユーザIDおよびパスワードを比較し、ユーザが入力したユーザIDおよびパスワードが記憶されている場合、画像形成装置20を使用可能な状態にする。ユーザがユーザIDおよびパスワードを入力する際には、画像形成装置20の操作部204で入力を行うと、他人にユーザIDおよびパスワードを見られてしまう虞がある。一方、端末装置10においては、端末装置10の向きを容易に変えられるため、他人にユーザIDおよびパスワードを見られてしまう虞が少ない。このため、UIテーブルにおいて機能フィールドに「ユーザ認証」が格納されているレコードにあっては、装置フィールドに「端末装置」が格納されている。つまり、秘匿性を有する種類の機能については、装置フィールドに「端末装置」が格納される。
【0035】
制御部201は、CPU、RAMおよびメモリーを備えており、メモリーに記憶されているオペレーティングシステムのプログラムやアプリケーションプログラムを実行する。アプリケーションプログラムを実行した制御部201においては、端末装置10と通信を行い、端末装置10からの指示に応じて各種処理を実行する機能が実現する。
【0036】
図6は、画像形成装置20において実現する機能のうち、本発明に係る機能の構成を示したブロック図である。テーブル提供部2001は、端末装置10から画像形成装置20へのアクセスに応じて、UIテーブルを端末装置10へ送信する。画面情報提供部2002は、画像形成装置20が提供する機能に係る画面を表す情報を端末装置10へ提供する。指示取得部2003は、端末装置10が送信した指示であって、ユーザが利用する機能に係る画面の表示の指示を取得する。表示制御部2004は、指示取得部2003が取得した指示に応じてタッチパネルを制御し、ユーザが利用する機能に係る画面を表示する。
【0037】
(実施形態の動作例)
次に本実施形態の動作の一例について、
図9の画面例と、
図7、8、10のシーケンス図を用いて説明する。
【0038】
まず、専用アプリを起動した端末装置10は、画像形成装置20へ接続するためのGUI画面を表示する。GUI画面を表示している端末装置10において、ユーザが画像形成装置20への接続を指示する操作を行うと、端末装置10は、UIテーブルを要求するメッセージを画像形成装置20へ送信する(
図7:ステップS1)。
【0039】
画像形成装置20は、ステップS1で送信されたメッセージを取得する。ステップS1で送信されたメッセージを取得した画像形成装置20は、記憶部202に記憶されているUIテーブルを端末装置10へ送信する(ステップS2)。端末装置10は、ステップS2で送信されたUIテーブルを取得し、取得したUIテーブルを記憶部102に記憶させる。
【0040】
UIテーブルを取得した端末装置10は、ユーザ認証を行うための画面を表示するのに適した装置を特定する(ステップS3)。具体的には、端末装置10は、UIテーブルにおいて「ユーザ認証」が格納されているレコードを検索する。端末装置10は、「ユーザ認証」が格納されているレコードがヒットすると、ヒットしたレコードの装置フィールドに格納されている情報である「端末装置」を取得する。端末装置10は、UIテーブルから取得した情報が「端末装置」である場合、ユーザIDおよびパスワードの入力画面を要求するメッセージを画像形成装置20へ送信する(ステップS4)。
【0041】
画像形成装置20は、ステップS4で送信されたメッセージを取得する。ステップS4で送信されたメッセージを取得した画像形成装置20は、ユーザIDおよびパスワードの入力画面を表す情報を端末装置10へ送信する(ステップS5)。ステップS5で送信された情報を取得した端末装置10が、取得した情報に従ってタッチパネル103を制御すると、ユーザIDおよびパスワードの入力画面がタッチパネル103に表示される(ステップS6)。
【0042】
ユーザは、入力画面を表示しているタッチパネル103を操作してユーザIDおよびパスワードを入力する。次に入力されたユーザIDおよびパスワードを送信する操作をユーザが行うと、端末装置10は、入力されたユーザIDおよびパスワードを取得し(ステップS7)、取得したユーザIDおよびパスワードを画像形成装置20へ送信する(ステップS8)。
【0043】
画像形成装置20は、ステップS6で送信されたユーザIDおよびパスワードを取得する。画像形成装置20は、取得したユーザIDおよびパスワードの組と同じ組が記憶部202に記憶されている場合、ユーザに対して画像形成装置20の使用を許可する(ステップS9)。画像形成装置20は、ユーザに対して画像形成装置20の使用を許可すると、画像形成装置20の操作や設定を行うためのGUI画面の情報を端末装置10へ送信する(ステップS10)。
【0044】
端末装置10は、ステップS10で送信された情報を取得する。ステップS10で送信された情報を取得した端末装置10が、取得した情報に従ってタッチパネル103を制御すると、画像形成装置20の操作や設定を行うためのGUI画面がタッチパネル103に表示される(ステップS11)。
【0045】
上述の動作でタッチパネル103に表示されたGUI画面において、音量設定の画面の表示を指示する操作をユーザが行うと、端末装置10は、音量設定を行うための画面を表示するのに適した装置を特定する(
図8:ステップS21)。具体的には、端末装置10は、記憶部102にあるUIテーブルにおいて、「音量設定」が格納されているレコードを検索する。端末装置10は、「音量設定」が格納されているレコードがヒットすると、ヒットしたレコードの装置フィールドに格納されている情報である「画像形成装置」を取得する。
【0046】
端末装置10は、UIテーブルから取得した情報が「画像形成装置」である場合、音量設定のGUI画面を端末装置10と画像形成装置20のどちらで表示するかをユーザに問い合わせる画面を表示する(ステップS22)。
【0047】
図9は、ステップS22でタッチパネル103に表示される画面の一例を示した図である。画像形成装置20が出力する音の音量を決定するには、実際に画像形成装置20から発せられる音の音量を聞くのが好ましいため、ステップS22で表示される画面においては、本体(画像形成装置20)で音量の設定を行うことが好ましいことを説明する文が含まれている。
図9の画面において、ユーザが、「端末で行う」のボタンをタップする操作を行うと(ステップS23)、端末装置10は、音量設定を端末装置10で行うことを表すメッセージを画像形成装置20へ送信する(ステップS24)。
【0048】
画像形成装置20は、ステップS24で送信されたメッセージを取得する。ステップS24で送信されたメッセージを取得した画像形成装置20は、取得したメッセージの内容が、音量設定を端末装置10で行うことを表すため、音量設定を行うための画面を表す情報を端末装置10へ送信する(ステップS25)。端末装置10は、ステップS25で送信された情報を取得する。ステップS25で送信された情報を取得した端末装置10が、取得した情報に従ってタッチパネル103を制御すると、音量設定を行うための画面がタッチパネル103に表示される(ステップS26)。
【0049】
一方、
図9に示した画面において、ユーザが、「本体で行う」のボタンをタップする操作を行った場合、端末装置10は、音量設定を画像形成装置で行うことを表すメッセージを画像形成装置20へ送信する(
図10:ステップS27)。
【0050】
画像形成装置20は、ステップS27で送信されたメッセージを取得する。ステップS24で送信されたメッセージを取得した画像形成装置20は、取得したメッセージの内容が、音量設定を画像形成装置で行うことを表す内容である場合、音量設定を行うための画面を操作部204のタッチパネルで表示する(ステップS28)。ユーザが、操作部204のタッチパネルに表示された画面を操作し、音量の設定を行うと、画像形成装置20は、設定された音量に対応した音を音出力部203から出力する。ここでユーザは、操作に応じて出力された音を聞きながら音量の設定を行うことができる。
【0051】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。なお、上述した実施形態および以下の変形例は、各々を組み合わせてもよい。
【0052】
(変形例1)
上述した実施形態においては、UIテーブルを画像形成装置20から端末装置10へ送信し、画面を表示するのに適した装置を端末装置10が特定しているが、画面を表示するのに適した装置を画像形成装置20が特定する構成であってもよい。この構成の場合、画像形成装置20は、本発明に係る情報処理装置の一例である。本変形例においては、例えば、端末装置10は、音量設定の画面の表示を指示する操作をユーザが行うと、音量設定の画面を要求するメッセージを画像形成装置20へ送信する。このメッセージを取得した画像形成装置20は、記憶部202にあるUIテーブルにおいて、「音量設定」が格納されているレコードを検索する。画像形成装置20は、「音量設定」が格納されているレコードがヒットすると、ヒットしたレコードの装置フィールドに格納されている情報である「画像形成装置」を取得する。画像形成装置20は、UIテーブルから取得した情報が「画像形成装置」である場合、音量設定のGUI画面を端末装置10と画像形成装置20のどちらで表示するかをユーザに問い合わせる画面の情報を端末装置10へ送信する。端末装置10は、画像形成装置20から送信された情報に基づいて、音量設定のGUI画面を端末装置10と画像形成装置20のどちらで表示するかをユーザに問い合わせる画面(
図9)を表示する。
【0053】
ユーザが、「端末で行う」のボタンをタップする操作を行うと、端末装置10は、音量設定を端末装置10で行うことを表すメッセージを画像形成装置20へ送信する。画像形成装置20は、端末装置10が送信したメッセージを取得する。画像形成装置20は、取得したメッセージの内容が、音量設定を端末装置10で行うことを表すため、音量設定を行うための画面を表す情報を端末装置10へ送信する。端末装置10は、画像形成装置20から送信された情報を取得する。端末装置10が取得した情報に従ってタッチパネル103を制御すると、音量設定を行うための画面がタッチパネル103に表示される。なお、
図9に示した画面において、ユーザが、「本体で行う」のボタンをタップする操作を行った場合は、上述した実施形態と同じ動作となるため、その説明を省略する。
【0054】
また、端末装置10は、ユーザ認証を行うための画面の表示を指示する操作が行われた場合、ユーザ認証を行うための画面を要求するメッセージを画像形成装置20へ送信する。このメッセージを取得した画像形成装置20は、記憶部202にあるUIテーブルにおいて、「ユーザ認証」が格納されているレコードを検索する。画像形成装置20は、「ユーザ認証」が格納されているレコードがヒットすると、ヒットしたレコードの装置フィールドに格納されている情報である「端末装置」を取得する。画像形成装置20は、UIテーブルから取得した情報が「端末装置」である場合、ユーザIDおよびパスワードの入力画面を表す情報を端末装置10へ送信する。端末装置10は、画像形成装置20から送信された情報を取得する。端末装置10が取得した情報に従ってタッチパネル103を制御すると、ユーザIDおよびパスワードの入力画面がタッチパネル103に表示される。
【0055】
(変形例2)
本発明においては、UIテーブルにおいて、装置フィールドに替えて画面サイズのフィールドを設け、このフィールドに画面サイズを格納する構成としてもよい。また、画面サイズのフィールドをUIテーブルに設ける構成の場合、機能名毎に対応した画面サイズを画面サイズのフィールドに格納し、機能によっては他の機能と格納される画面サイズが異なる構成としてもよい。
【0056】
例えば、機能フィールドに「スキャン文書のプレビュー」が格納されているレコードにおいて、画面サイズのフィールドに10インチを格納したUIテーブルを設ける。このUIテーブルを取得した端末装置10は、スキャン文書のプレビュー機能を使用する操作が行われた場合、タッチパネル103の画面サイズを取得し、UIテーブルにおいて「スキャン文書のプレビュー」が格納されているレコードから画面サイズを取得する。
【0057】
端末装置10は、取得したタッチパネル103の画面サイズがUIテーブルから取得した画面サイズ以上である場合には、スキャンした文書のプレビュー画面を要求するメッセージを画像形成装置20へ送信する。画像形成装置20は、このメッセージを取得すると、プレビュー画面を表す情報を端末装置10へ送信する。この情報を取得した端末装置10は、画像形成装置20から送信された情報に従ってスキャンした文書のプレビュー画面を表示する。
【0058】
一方、端末装置10は、取得したタッチパネル103の画面サイズがUIテーブルから取得した画面サイズ未満である場合には、スキャンした文書のプレビュー画面を端末装置10と画像形成装置20のどちらで表示するかをユーザに問い合わせる画面を要求するメッセージを画像形成装置20へ送信する。画像形成装置20は、このメッセージを取得すると、プレビュー画面を端末装置10と画像形成装置20のどちらで表示するかをユーザに問い合わせる画面の情報を、端末装置10へ送信する。端末装置10は、画像形成装置20から送信された情報に基づいて、プレビュー画面を端末装置10と画像形成装置20のどちらで表示するかを選択するための画面をタッチパネル103に表示する。この画面においては、端末装置10の画面サイズが小さいため、プレビュー画面を端末装置10で表示することが好ましくないことを説明する文が含まれている。
【0059】
表示される画面は、「端末で行う」のボタンと「本体で行う」のボタンを有する。ユーザが、表示された画面において「本体で行う」のボタンをタップする操作を行うと、端末装置10は、スキャンした文書のプレビュー画面の表示を画像形成装置20で行うことを表すメッセージを、画像形成装置20へ送信する。画像形成装置20は、端末装置10から送信されたメッセージを取得する。画像形成装置20は、取得したメッセージの内容が、スキャンした文書のプレビュー画面の表示を画像形成装置20で行うことを表す内容である場合、スキャンした文書のプレビュー画面を表示する。
【0060】
一方、ユーザが、表示された画面において「端末で行う」のボタンをタップする操作を行うと、端末装置10は、スキャンした文書のプレビュー画面の表示を端末装置10で行うことを表すメッセージを画像形成装置20へ送信する。画像形成装置20は、端末装置10から送信されたメッセージを取得する。画像形成装置20は、取得したメッセージの内容が、スキャンした文書のプレビュー画面の表示を端末装置10で行うことを表す内容である場合、スキャンした文書のプレビュー画面を表す情報を端末装置10へ送信する。端末装置10は、画像形成装置20から送信された情報に基づいて、スキャンした文書のプレビュー画面をタッチパネル103で表示する。
【0061】
(変形例3)
上述した実施形態においては、端末装置10によって遠隔操作や設定が行われる装置は、画像形成装置20であるが、端末装置10によって遠隔操作や設定が行われる装置は、画像形成装置20に限定されるものではない。例えば、端末装置10によって遠隔操作や設定が行われる装置は、映像機器、音響機器、白物家電、情報家電などの家電機器であってもよい。端末装置10によって遠隔操作や設定が行われる装置が家電機器である場合、家電機器は、本発明に係る情報処理装置の一例となる。
【0062】
(変形例4)
本発明においては、UIテーブルの装置フィールドに「画像形成装置」が格納されているレコードに格納されている機能名の機能が使用されたときに、使用された機能に係る画面を表示した装置の履歴を記憶部202に記憶させるようにしてもよい。また、使用された機能に係る画面を表示した装置の履歴を記憶部202に記憶させる構成においては、記憶された履歴を画像形成装置20の管理者が閲覧できる構成としてもよい。
【0063】
また、例えば、画像形成装置20は、UIテーブルの装置フィールドに「画像形成装置」が格納されているレコードに格納されている機能名の機能について、使用された機能に係る画面を端末装置10が表示した回数が予め定められた閾値以上であるか否かを記憶した履歴から判断し、使用された機能に係る画面を端末装置10が表示した回数が予め定められた閾値以上である場合、UIテーブルの書き換えを画像形成装置20の管理者に提案する構成としてもよい。
【0064】
(変形例5)
上述した実施形態においては、端末装置10は、専用アプリを実行することにより画像形成装置20と通信を行い、画像形成装置20の操作や設定を行うための画面を表示しているが、画像形成装置20の操作や設定を行うための画面を表示する構成は、実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、端末装置10で画像形成装置20の操作や設定を行う場合、Webブラウザ上で動作するWebアプリケーションにより、画像形成装置20の操作や設定を行う構成としてもよい。