(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術をリモコン装置に適用した場合に、特許文献1に記載の技術と同様に太陽電池をリモコンの上部に配置することとすると、照明や外光からの光を使用者が意図せず遮ってしまうことにより誤検知が発生するおそれがある。
【0007】
たとえば、トイレ装置を遠隔制御するリモコン装置の上部に太陽電池を配置した場合、使用者が上着を脱ぐために腕を延ばした際に、使用者の腕が太陽電池へ入射する光を遮ることで、誤検知が発生する可能性がある。
【0008】
開示の実施形態は、太陽電池を人体検知手段として利用する際の誤検知の発生を抑制することができるリモコン装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態の一態様に係るリモコン装置は、水回り機器を遠隔制御するリモコン装置であって、通信部と、太陽電池と、判定部と、通信制御部と、筐体とを備える。通信部は、水回り機器を制御する制御信号を無線送信する。太陽電池は、光によって発電する。判定部は、太陽電池の出力変化に基づき、人体の有無を判定する。通信制御部は、判定部によって人体が存在すると判定された場合に、通信部を制御して水回り機器との通信を行わせる。筐体は、通信部、太陽電池、判定部および通信制御部を収容する。そして、筐体の垂直面への取付面とは反対側の面である正面に太陽電池の受光部が設けられる。
【0010】
筐体の正面に太陽電池の受光部を設けることにより、照明や外光が使用者の手によって遮られにくくなり、使用者が明確な意思を持って人体を近づけた場合にのみ反応するようになる。したがって、実施形態の一態様に係るリモコン装置によれば、太陽電池を人体検知手段として利用する際の誤検知の発生を抑制することができる。
【0011】
また、前記太陽電池の受光部は、前記正面から突出して設けられることを特徴とする。
【0012】
使用者は、使用者側に飛び出している部分に対して手を近づけようとするため、太陽電池の受光部を筐体の正面から突出させることにより、使用者の手を自然に太陽電池の受光部へ向かわせることができる。
【0013】
また、前記正面は、凸曲面状を有し、前記太陽電池の受光部は、前記正面の頂部を含む位置に設けられることを特徴とする。
【0014】
筐体の正面を凸曲面状とし、かつ、凸曲面状の正面のうち垂直面から最も使用者側に飛び出している部分に太陽電池の受光部を設けることで、使用者の手を自然に太陽電池の受光部へ向かわせることができる。また、太陽電池の受光部が使用者の手に覆われやすくなることで、人体の検知精度を向上させることができる。
【0015】
また、前記筐体は、前記正面に凸部を有し、前記太陽電池の受光部は、前記凸部に設けられることを特徴とする。
【0016】
筐体の正面に凸部を設け、かかる凸部に太陽電池の受光部を設けることで、使用者の手を自然に太陽電池の受光部へ向かわせることができる。また、太陽電池の受光部が使用者の手に覆われやすくなることで、人体の検知精度を向上させることができる。
【0017】
また、前記凸部は、凸曲面状を有し、前記太陽電池の受光部は、前記凸部の頂部を含む位置に設けられることを特徴とする。
【0018】
筐体の正面に凸曲面状に突出した凸部を設け、かかる凸部に太陽電池の受光部を設けることで、使用者の手を自然に太陽電池の受光部へ向かわせることができる。また、太陽電池の受光部が使用者の手に覆われやすくなることで、人体の検知精度を向上させることができる。
【0019】
また、前記正面は、前記筐体を垂直面に取り付けた状態において、前記筐体の上面に隣接し且つ前記筐体の上面側から下面側に向かうにつれて前記垂直面から離れる方向に傾斜する第1面と、前記第1面に隣接する第2面とを有し、前記太陽電池の受光部は、前記第1面に設けられることを特徴とする。
【0020】
筐体の正面に傾斜面である第1面を設け、かかる第1面に太陽電池の受光部を設けることで、照明や外光を受光部に受光させ易くなる。また、第1面を設けることで、筐体の上面が小さくなるため、筐体の上面に物が置かれにくくなる。このため、筐体の上面に置かれた物によって、太陽電池の受光部に入射する光が遮られて太陽電池の発電量が低下することを抑制することができる。
【0021】
また、前記太陽電池にて発電された電力により充電される蓄電部と、前記蓄電部の充電状態を表示するインジケータを備えることを特徴とする。
【0022】
リモコン装置にインジケータを設けることで、使用者は、リモコン装置が使用可能となるタイミングを視覚的に把握することができるため、リモコン装置を不快なく安心して使用することができる。
【0023】
また、前記筐体は、垂直面に取り付けた状態において、縦長形状を有することを特徴とする。
【0024】
筐体の形状を手の形状に合わせた縦長形状とすることで、手かざし操作の操作性を向上させることができ、また、操作部が使用者の手に覆われやすくなることで、人体の検知精度を向上させることができる。
【0025】
また、前記筐体を垂直面に取り付けた状態における前記筐体の上面は、前記筐体を垂直面に取り付けた状態における前記筐体の側面よりも小さいことを特徴とする。
【0026】
このように、筐体を薄型に形成することで、筐体の上面に物が置かれにくくなるため、筐体の上面に置かれた物によって、太陽電池の受光部に入射する光が遮られて太陽電池の発電量が低下することを抑制することができる。
【0027】
また、前記水回り機器は、トイレ装置であり、受信した前記制御信号に従って便器洗浄動作を行うことを特徴とする。
【0028】
便器洗浄動作が行われてから次の便器洗浄動作が可能となるまでには、ある程度の待ち時間が存在する。リモコン装置に搭載される太陽電池は、トイレ室の比較的暗い照明であっても、洗浄水が溜まるまでの上記待ち時間の間に蓄電部の充電することが可能である。したがって、使用者に与える不快感を最小限に抑えることができる。
【発明の効果】
【0029】
実施形態の一態様によれば、太陽電池を人体検知手段として利用する際の誤検知の発生を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面を参照して、本願の開示するリモコン装置の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態では、水回り機器の一例としてトイレ装置を挙げて説明する。
【0032】
<1.トイレシステムの外観構成>
まず、実施形態に係るトイレシステムの外観構成について
図1を参照して説明する。
図1は、実施形態にかかるトイレシステムの外観構成の一例を示す模式斜視図である。
【0033】
図1に示すように、トイレシステム1は、トイレ装置2と、リモコン装置3とを備える。
【0034】
トイレ装置2は、便器5と、給水ユニット6と、便座ユニット7とを備える。便器5は、洋式の大便器であり、たとえばトイレ室Rの奥側の壁面に寄せて配置される。なお、ここでは、床置き式の便器5を示したが、便器5は、壁掛け式であってもよい。
【0035】
給水ユニット6は、便器5に洗浄水を供給する通水路61と、通水路61の一部を覆うように設けられた第1本体ケース62とを備え、便器5への給水および止水を切り替える機能を有する。便座ユニット7は、便器5の上部に設置される第2本体ケース71と、第2本体ケース71に対して開閉自在に軸支された便座72および便蓋(図示せず)とを備え、たとえば、便座72および便蓋(図示せず)を自動的に開閉する機能や便座72をあたためる機能等を有する。
【0036】
リモコン装置3は、トイレ装置2を遠隔制御する装置であり、トイレ室Rの壁面に設置される。壁面は垂直面である。
図1に示す例において、リモコン装置3は、便座72に着座した使用者から見て左側方の壁面Wに配置される。
【0037】
実施形態に係るリモコン装置3は、太陽電池と、太陽電池によって発電された電力により充電される蓄電部とを備えており、蓄電部に蓄えられた電力によって駆動する。したがって、実施形態に係るリモコン装置3によれば、商用電源や乾電池により駆動する従来のリモコン装置とは異なり、電源工事や電池交換が不要である。
【0038】
リモコン装置3は、赤外線センサ等の人体検知センサを備えず、太陽電池の出力変化に基づいて人体を検知する。
【0039】
具体的には、使用者が太陽電池に対して操作(ここでは、手かざし操作とする)を行うと、太陽電池に入射する光が使用者の手によって遮られて太陽電池の受光量が減少し、太陽電池の出力が低下する。この出力変化を利用して使用者の手かざし操作を検知する。このように、専用の人体検知センサを設けることなく、人体を検知することができるため、リモコン装置3の大型化及びこれに伴うデザイン性の低下を防止することが可能である。
【0040】
<2.リモコン装置の外観構成>
次に、リモコン装置3の外観構成について
図2Aおよび
図2Bを参照して説明する。
図2Aは、リモコン装置3の外観構成の一例を示す模式斜視図であり、
図2Bは同模式側面図である。
【0041】
図2Aおよび
図2Bに示すように、リモコン装置3は、直方体状の筐体300を有する。筐体300の背面301は、壁面Wへの取付面となっており、たとえば図示しない取付部が設けられる。
【0042】
筐体300の背面301とは反対側の面である筐体300の正面302には、太陽電池の受光部330が配置される。実施形態において、受光部330は、太陽電池の発電素子を保護する透明または半透明の保護パネルであるものとするが、受光部330は、太陽電池の発電素子自体であってもよい。太陽電池の受光部330は、筐体300の正面302から突出して設けられるが、この点については後述する。
【0043】
このように、実施形態に係るリモコン装置3は、筐体300の正面302に太陽電池の受光部330を設けることで、人体の誤検知の発生を抑制することとしている。この点について、
図3Aおよび
図3Bを参照して説明する。
図3Aは、太陽電池の受光部を筐体の上面に配置した場合における使用者の手と照明との位置関係を示した図である。また、
図3Bは、実施形態に係るリモコン装置3における使用者の手と照明との位置関係を示した図である。
【0044】
図3Aおよび
図3Bに示すように、トイレ室Rの照明Lは、トイレ室Rの天井Cに設けられることが多い。このため、
図3Aに示すように、太陽電池の受光部330Xをリモコン装置3Xの筐体300Xの上面303Xに設けると、使用者の手かざし操作以外の動作、たとえば使用者の上着を脱ぐ動作等によって受光部330Xへ入射する光が遮られて、使用者による手かざし操作を誤検知する可能性が高い。
【0045】
そこで、実施形態に係るリモコン装置3では、
図3Bに示すように、筐体300の正面302に太陽電池の受光部330を設けることとした。これにより、照明Lの光が使用者の手によって遮られにくくなり、使用者が手かざしをしようという明確な意思を持って手を近づけた場合にのみ反応できるようになる。したがって、実施形態に係るリモコン装置3によれば、太陽電池を人体検知手段として利用する際の誤検知の発生を抑制することができる。
【0046】
また、使用者は、使用者側に飛び出している部分に対して手を近づけようとする。そこで、実施形態に係るリモコン装置3では、太陽電池の受光部330を筐体300の正面302から突出して設けることとした。これにより、使用者の手を自然に太陽電池の受光部330へ向かわせることができる。
【0047】
また、筐体300は、壁面Wに取り付けられた状態において縦長形状を有する。このように、筐体300の形状を手の形状に合わせた縦長形状とすることで、手かざし操作の操作性を向上させることができ、また、太陽電池の受光部330が使用者の手に覆われやすくなることで、人体の検知精度を向上させることができる。
【0048】
また、
図2Aおよび
図2Bに示すように、筐体300は薄型に形成される。具体的には、筐体300は、筐体300の上面303の面積が、筐体300の側面すなわち背面301、正面302および両側面304の各面の面積よりも小さくなるように形成される。
【0049】
このように、筐体300を薄型に形成することで、筐体300の上面303に物が置かれにくくなる。このため、筐体300の上面303に置かれた物によって、太陽電池の受光部330に入射する光が遮られて太陽電池の発電量が低下することを抑制することができる。
【0050】
<3.トイレシステムの機能構成>
次に、トイレシステム1の機能構成について
図4を参照して説明する。
図4は、トイレシステム1の機能構成の一例を示すブロック図である。なお、
図4では、実施形態の特徴を説明するために必要な構成要素を機能ブロックで表しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。すなわち、
図4に図示される各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。たとえば、各機能ブロックの分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。
【0051】
まず、リモコン装置3の構成について説明する。
図4に示すように、リモコン装置3は、通信部31と、第1検出部32と、太陽電池33と、蓄電部34と、第2検出部35と、記憶部36と、制御部37とを備え、これらは筐体300に収容される。
【0052】
通信部31は、トイレ装置2を制御する制御信号を無線送信する。具体的には、通信部31は、制御部37から入力される電気信号を電波に変換して上記制御信号として図示しないアンテナからトイレ室R内に放射する。なお、通信部31は、電波に代えて赤外線を制御信号として放射してもよい。
【0053】
第1検出部32は、太陽電池33の出力を検出し、検出結果を制御部37へ出力する。たとえば、第1検出部32は電圧検出部であり、太陽電池33の出力電圧を検出する。
【0054】
太陽電池33は、照明Lや外光等の光を利用して発電を行う。蓄電部34は、たとえばリチウムイオンキャパシタなどの蓄電池であり、太陽電池33によって発電された電力を蓄える。蓄電部34に蓄えられた電力は、通信部31、記憶部36および制御部37等へ供給され、これらは蓄電部34から供給される電力によって動作する。
【0055】
第2検出部35は、たとえば電圧検出部であり、蓄電部34の電圧を検出する。第2検出部35による電圧の検出結果は、制御部37に出力される。
【0056】
記憶部36は、たとえば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子等によって実現される。
【0057】
制御部37は、通信部31、第1検出部32、蓄電部34、第2検出部35および記憶部36と接続され、リモコン装置3の動作を制御する。制御部37は、たとえばマイコンを含んで構成され、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等により、記憶部36に記憶された図示しないプログラムを読み出して実行することにより、判定部371および通信制御部372として機能する。
【0058】
判定部371は、太陽電池33の出力変化に基づいて人体の有無を判定する。たとえば、判定部371は、第1検出部32から取得した太陽電池33の出力の検出結果を記憶部36に記憶する。そして、判定部371は、太陽電池33の出力が、予め決められた時間内に予め決められた量だけ変化した場合に、人体が存在すると判定する。
【0059】
通信制御部372は、判定部371によって人体が存在すると判定された場合に、通信部31を制御してトイレ装置2に対して制御信号を無線送信させる。
【0060】
つづいて、トイレ装置2の構成について説明する。
図4に示すように、トイレ装置2は、通信部21と、制御部22と、機能部23とを備える。
【0061】
通信部21は、リモコン装置3から無線送信される制御信号を受信する。具体的には、通信部21は、信号としての電波をアンテナ(図示せず)で受信し、受信した電波を電気信号に変換して制御部22へ出力する。
【0062】
機能部23は、制御部22の制御に基づいて動作する。機能部23は、少なくとも電磁弁231を含む。電磁弁231は、たとえばEFV(Electric Flush Valve)であり、通水路61(
図2参照)の開閉を行う。電磁弁231は、給水ユニット6の第1本体ケース62に内蔵される。
【0063】
制御部22は、通信部21および機能部23と接続され、トイレ装置2の動作を制御する。具体的には、制御部22は、リモコン装置3からの制御信号が通信部21によって受信された場合に、電磁弁231を制御して通水路61を開く動作すなわち便器洗浄動作を実行させる。
【0064】
リモコン装置3では、制御信号の無線送信を行うことによって蓄電部34に蓄えられた電力が消費された後、蓄電部34に十分な電力が蓄えられるまでの間に、使用者による手かざし操作が再度なされた場合、中途半端な強度の制御信号がリモコン装置3から送信され、トイレ装置2を制御することができないだけでなく、蓄電部34に充電された電力が無駄に消費されてしまうおそれがある。
【0065】
しかしながら、トイレ装置2による便器洗浄動作が行われた場合、トイレ装置2の洗浄水タンクに洗浄水が溜まるまでは、次の便器洗浄動作を行うことができない。したがって、便器洗浄動作が行われてから次の便器洗浄動作が可能となるまでには、ある程度の待ち時間が存在する。たとえば、この待ち時間は20秒間である。リモコン装置3に搭載される太陽電池33は、トイレ室Rの比較的暗い照明(たとえば最低200ルクス程度)であっても、洗浄水が溜まるまでの上記待ち時間の間に、トイレ装置2との通信が可能な程度の電力を発電することができる。したがって、実施形態に係るリモコン装置3によれば、使用者に与える不快感を最小限に抑えることができる。
【0066】
また、トイレ室Rの照明Lが付いた直後においては、蓄電部34に十分な電力が溜まっていない可能性がある。しかし、使用者がトイレ室Rに入室した後、リモコン装置3に対して手かざし操作がなされるまでにはある程度の時間差があり、リモコン装置3は、この時間差を利用して蓄電部34に電力を蓄えることができる。
【0067】
上述してきたように、実施形態に係るリモコン装置3は、トイレ装置2(水回り機器の一例)を遠隔制御するリモコン装置であって、通信部31と、太陽電池33と、判定部371と、通信制御部372と、筐体300とを備える。通信部31は、トイレ装置2を制御する制御信号を無線送信する。太陽電池33は、光によって発電する。判定部371は、太陽電池33の出力変化に基づき、人体の有無を判定する。通信制御部372は、判定部371によって人体が存在すると判定された場合に、通信部31を制御してトイレ装置2との通信を行わせる。筐体300は、通信部31、太陽電池33、判定部371および通信制御部372を収容する。そして、筐体300の壁面W(垂直面の一例)への取付面とは反対側の面である正面302に太陽電池33の受光部330が設けられる。
【0068】
したがって、実施形態に係るリモコン装置3によれば、太陽電池33を人体検知手段として利用する際の誤検知の発生を抑制することができる。
【0069】
<4.第1の変形例>
上述した実施形態では、
図2Aおよび
図2Bに示すようにリモコン装置3の筐体300が直方体状である場合の例について説明したが、リモコン装置の外観は直方体状に限定されない。以下では、リモコン装置の外観構成の変形例について説明する。
【0070】
まず、第1の変形例に係るリモコン装置の外観構成について
図5Aおよび
図5Bを参照して説明する。
図5Aおよび
図5Bは、第1の変形例に係るリモコン装置の模式側面図である。
【0071】
図5Aに示すように、第1の変形例に係るリモコン装置3Aの筐体300Aは、凸曲面状の正面302Aを有する。太陽電池33の受光部330は、かかる正面302Aの頂部を含む位置に設けられる。
【0072】
このように、筐体300Aの正面302Aを凸曲面状とし、かつ、凸曲面状の正面302Aのうち壁面Wから最も使用者側に飛び出している部分に太陽電池33の受光部330を設けることとしてもよい。これにより、使用者の手を自然に太陽電池33の受光部330へ向かわせることができる。また、太陽電池33の受光部330が使用者の手に覆われやすくなることで、人体の検知精度を向上させることができる。
【0073】
また、
図5Aに示すように、太陽電池33の受光部330を、凸曲面状の正面302Aの頂部から突出して設けることで、太陽電池33の受光部330が使用者の手により覆われやすくなり、人体の検知精度をさらに向上させることができる。なお、
図5Bに示すように、太陽電池33の受光部330は、筐体300Aの正面302Aと面一に設けられてもよい。
【0074】
<5.第2の変形例>
次に、第2の変形例に係るリモコン装置の外観構成について
図6Aおよび
図6Bを参照して説明する。
図6Aおよび
図6Bは、第2の変形例に係るリモコン装置の外観構成を示す模式側面図である。
【0075】
図6Aに示すように、第2の変形例に係るリモコン装置3Bの筐体300Bは、正面302Bに凸部302B1を有する。太陽電池33の受光部330は、かかる凸部302B1に設けられる。
【0076】
このように、筐体300Bの正面302Bに凸部302B1を設け、かかる凸部302B1に太陽電池33の受光部330を設けることとしてもよい。これにより、使用者の手を自然に太陽電池33の受光部330へ向かわせることができる。また、太陽電池33の受光部330が使用者の手に覆われやすくなることで、人体の検知精度を向上させることができる。
【0077】
また、
図6Aに示すように、太陽電池33の受光部330を凸部302B1から突出して設けることで、太陽電池33の受光部330が使用者の手により覆われやすくなり、人体の検知精度をさらに向上させることができる。なお、
図6Bに示すように、太陽電池33の受光部330は、筐体300Bの凸部302B1と面一に設けられてもよい。
【0078】
<6.第3の変形例>
次に、第3の変形例に係るリモコン装置の外観構成について
図7Aおよび
図7Bを参照して説明する。
図7Aおよび
図7Bは、第3の変形例に係るリモコン装置の外観構成を示す模式側面図である。
【0079】
図7Aに示すように、第3の変形例に係るリモコン装置3Cの筐体300Cは、正面302Cに凸部302C1を有する。凸部302C1は、凸曲面状に突出しており、太陽電池33の受光部330は、かかる凸部302C1の頂部を含む位置に設けられる。
【0080】
このように、筐体300Cの正面302Cに凸曲面状に突出した凸部302C1を設け、かかる凸部302C1に太陽電池33の受光部330を設けることとしてもよい。これにより、使用者の手を自然に太陽電池33の受光部330へ向かわせることができる。また、太陽電池33の受光部330が使用者の手に覆われやすくなることで、人体の検知精度を向上させることができる。
【0081】
また、
図7Aに示すように、太陽電池33の受光部330を凸部302C1から突出して設けることで、太陽電池33の受光部330が使用者の手により覆われやすくなり、人体の検知精度をさらに向上させることができる。なお、
図7Bに示すように、太陽電池33の受光部330は、筐体300Cの凸部302C1と面一に設けられてもよい。
【0082】
<7.第4の変形例>
次に、第4の変形例に係るリモコン装置の外観構成について
図8Aおよび
図8Bを参照して説明する。
図8Aは、第4の変形例に係るリモコン装置の外観構成を示す模式斜視図であり、
図8Bは、第4の変形例に係るリモコン装置の外観構成を示す模式側面図である。
【0083】
図8Aに示すように、第4の変形例に係るリモコン装置3Dの筐体300Dは、正面302Dを有する。正面302Dは、筐体300Dを壁面Wに取り付けた状態において、筐体300Dの上面303Dに隣接し且つ筐体300Dの上面303D側から下面305D側に向かうにつれて壁面Wから離れる方向に傾斜する第1面302D1と、上方において第1面302D1に隣接し、下方において下面305Dに隣接する第2面302D2とを有する。そして、太陽電池33の受光部330は、正面302Dの第1面302D1に設けられる。
【0084】
このように、筐体300Dの正面302Dに傾斜面である第1面302D1を設け、かかる第1面302D1に太陽電池33の受光部330を設けることとしてもよい。これにより、照明や外光を受光部330に受光させ易くなる。また、第1面302D1を設けることで、筐体300Dの上面303Dがより小さくなるため、上面303Dにさらに物が置かれにくくなる。このため、筐体300Dの上面303Dに置かれた物によって、太陽電池33の受光部330に入射する光が遮られて太陽電池33の発電量が低下することをより一層抑制することができる。
【0085】
なお、
図8Bでは、受光部330が第1面302D1から突出して設けられる場合の例を示したが、受光部330は、第1面302D1と面一に設けられてもよい。
【0086】
<8.第5の変形例>
次に、第5の変形例に係るリモコン装置の外観構成について
図9Aおよび
図9Bを参照して説明する。
図9Aは、第5の変形例に係るリモコン装置の外観構成を示す模式斜視図である。また、
図9Bは、蓄電部34の電圧とインジケータの表示態様との関係を示す図である。
【0087】
図9Aに示すように、リモコン装置3Eの筐体300Eには、蓄電部34の充電状態を表示するインジケータ80が設けられてもよい。視認性の観点から、インジケータ80は、筐体300Eの正面302Eに設けられることが好ましい。
【0088】
インジケータ80は、たとえば複数(ここでは3つ)のLEDランプ81〜83を備える。LEDランプ81〜83は、使用者から見て左側からLEDランプ81、LEDランプ82およびLEDランプ83の順に並べられており、LEDランプ82はLEDランプ81よりも縦長に形成され、LEDランプ83はLEDランプ82よりも縦長に形成される。
【0089】
制御部37は、第2検出部35によって検出される蓄電部34の電圧に応じてインジケータ80を制御することにより、LEDランプ81〜83の表示態様を変更させる。
【0090】
たとえば、
図9Bに示すように、蓄電部34の電圧が0である場合には、インジケータ80への給電が行われないため、LEDランプ81〜83はすべて消灯状態となる。つづいて、太陽電池33による発電が開始され、蓄電部34の電圧が上昇し始めると、制御部37は、蓄電部34の電圧の上昇に伴ってLEDランプ81〜83をLEDランプ81、LEDランプ82およびLEDランプ83の順に順次点灯する。
【0091】
たとえば、蓄電部34の電圧が0のときを0%、予め決められた閾値に達したときを100%とした場合に、制御部37は、10%のときにLEDランプ81を点灯させ、50%のときにLEDランプ82を点灯させ、100%のときにLEDランプ83を点灯させる。なお、閾値は、通信部31によるトイレ装置2との1回の通信に必要な蓄電部34の電圧よりも高い電圧に設定される。具体的には、通信部31によるトイレ装置2との1回の通信に必要な蓄電部34の電圧と、制御部37の駆動電圧との合計値よりも高く且つ蓄電部34の電圧の上限値よりも低い電圧に設定される。
【0092】
このように、リモコン装置3Eにインジケータ80を設けることで、使用者は、リモコン装置3Eが使用可能となるタイミングを視覚的に把握することができるため、リモコン装置3Eを不快なく安心して使用することができる。
【0093】
なお、ここでは、インジケータ80が複数のLEDランプ81〜83を備えることとしたが、インジケータ80は、少なくとも1つの表示灯を備えていればよい。この場合、制御部37は、蓄電部34の電圧が閾値以上となったときにインジケータ80を点灯させることにより、水回り機器との通信が可能となったことを使用者に認識させることとしてもよい。また、蓄電部34の電圧が閾値未満であるときにインジケータ80を点灯させることにより、水回り機器との通信が不可能であること(蓄電部34が充電中であること)を使用者に認識させることとしてもよい。
【0094】
<9.その他の変形例>
通信制御部372は、蓄電部34の充電状態が、通信部31によるトイレ装置2との通信が可能な通信可能状態に達するまでの間、通信部31による制御信号の無線送信を禁止することとしてもよい。具体的には、通信制御部372は、第2検出部35によって検出された蓄電部34の電圧が閾値未満である間、通信部31による制御信号の無線送信を禁止することとしてもよい。
【0095】
このように、蓄電部34の充電状態が通信可能状態に達するまでの間、通信部31による制御信号の無線送信を禁止することにより、トイレ装置2を制御できずに蓄電部34の電力が消費されるという無駄が生じることを抑制することができる。
【0096】
また、上述した実施形態では、水回り機器の一例としてトイレ装置2を挙げて説明したが、水回り機器はトイレ装置2に限らず、洗面所やキッチンに設置される自動水栓装置であってもよい。
【0097】
また、リモコン装置は、必ずしも壁面W等に固定的に設置されることを要しない。リモコン装置は、太陽電池33によって電力を自給可能であることから、持ち運び可能な携帯型のリモコン装置として用いることも可能である。
【0098】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。