(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記印刷情報管理部は、前記パネル部を介しての指定に基づき、前記印刷データの全て、又は前記プリンター部による印刷が済んでいない残りの印刷データに対する前記文書ファイルへの変換を実行することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
前記システム制御部は、暗号化された前記文書ファイルの印刷処理が完了すると、前記暗号化キーの削除を要求することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1の印刷装置では、印刷装置で印刷に失敗した場合、ファイルサーバーに記憶させた印刷データを用いて再度印刷を実行できるので、クライアントPCからの印刷データの再送信が不要となる。
【0007】
ところで、特許文献1の印刷装置では、印刷装置で印刷に失敗した場合、印刷装置により、正常終了されなかった印刷データをファイルサーバーに待避させている。このように、印刷データを単にファイルサーバーに待避させるようにすると、第三者による不正アクセスによる情報漏洩を防止できないという問題がある。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解消することができる画像形成装置及び画像形成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の画像形成装置は、画像形成装置であって、印刷データを生成する画像処理部と、前記印刷データに基づきプリンター部の印刷動作を制御するプリンター制御部と、前記印刷動作中において障害が発生すると、前記印刷データを指定されたファイル形式の文書ファイルに変換し、さらに変換した前記文書ファイルを暗号化キーを用いて暗号化する印刷情報管理部と、
前記文書ファイルの待避先を受け付けるパネル操作制御部と、暗号化された前記文書ファイルを
前記待避先に待避させ、前記暗号化に用いた暗号化キーを指定された通知先に送信するシステム制御部と
、を備え、
前記システム制御部は、前記
待避先が前記障害が発生した画像形成装置の記憶デバイス
の場合、前記文書ファイルを前記記憶デバイスに待避させ、
前記待避先が外部ファイルサーバー
の場合、前記文書ファイルを前記外部ファイルサーバーに待避させ、
前記待避先がUSBメモリー
の場合、前記文書ファイルを前記USBメモリーに待避させ、前記通知先は、ユーザー端末又は携帯端末であり、前記システム制御部は、
前記待避先から暗号化された前記文書ファイルを読み出し、暗号化された前記文書ファイルの暗号化キーと、入力された暗号化キーとを比較し、一致している場合は暗号化された前記文書ファイルの印刷処理を実行させることを特徴とする。
また、パネル部を備え、前記印刷情報管理部は、前記パネル部を介して指定されたファイル形式に基づき、前記印刷データを前記文書ファイルに変換し、前記システム制御部は、前記パネル部を介して指定された通知先に前記暗号化キーを送信することを特徴とする。
また、前記印刷情報管理部は、前記パネル部を介しての指定に基づき、前記印刷データの全て、又は前記プリンター部による印刷が済んでいない残りの印刷データに対する前記文書ファイルへの変換を実行することを特徴とする。
また、前記システム制御部は、暗号化された前記文書ファイルの印刷処理が完了すると、前記暗号化キーの削除を要求することを特徴とする。
また、前記システム制御部は、前記暗号化に用いた暗号化キーと前記
待避先とを指定された通知先に送信することを特徴とする。
本発明の画像形成プログラムは、画像形成装置を制御するコンピューターに実行させる画像形成プログラムであって、画像処理部により、印刷データを生成する工程と、プリンター制御部により、前記印刷データに基づきプリンター部の印刷動作を制御する工程と、印刷情報管理部により、前記印刷動作中において障害が発生すると、前記印刷データを指定されたファイル形式の文書ファイルに変換し、さらに変換した前記文書ファイルを暗号化キーを用いて暗号化する工程と、
パネル操作制御部により、前記文書ファイルの待避先を受け付ける工程と、システム制御部により、暗号化された前記文書ファイルを
前記待避先に待避させ
る工程と、前記暗号化に用いた暗号化キーを指定された通知先に送信する工程と、前記システム制御部により、前記
待避先から暗号化された前記文書ファイルを読み出す工程と、前記システム制御部により、暗号化された前記文書ファイルの暗号化キーと、入力された暗号化キーとを比較し、一致している場合は暗号化された前記文書ファイルの印刷処理を実行させる工程とを有し、
前記待避させる工程は、
前記待避先が前記障害が発生した画像形成装置の記憶デバイス
の場合、前記文書ファイルを前記記憶デバイスに待避させ、
前記待避先が外部ファイルサーバー
の場合、前記文書ファイルを前記外部ファイルサーバーに待避させ、
前記待避先がUSBメモリー
の場合、前記文書ファイルを前記USBメモリーに待避させる工程を含み、前記通知先は、ユーザー端末又は携帯端末であることを特徴とする。
本発明の画像形成装置及び画像形成プログラムでは、画像処理部により、印刷データを生成し、プリンター制御部により、印刷データに基づきプリンター部の印刷動作を制御し、印刷情報管理部により、印刷動作中において障害が発生すると、印刷データを指定されたファイル形式の文書ファイルに変換し、さらに変換した文書ファイルを暗号化キーを用いて暗号化し、システム制御部により、暗号化された文書ファイルを指定先に待避させ、暗号化に用いた暗号化キーを指定された通知先に送信する。
これにより、待避させた文書ファイルは暗号化されているので、暗号化に用いている暗号化キーを受け取ったユーザーのみが待避させた文書ファイルを印刷継続等に利用できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の画像形成装置及び画像形成プログラムによれば、暗号化に用いた暗号化キーを受け取ったユーザーのみが待避させた文書ファイルを印刷継続等に利用できるので、第三者による不正アクセスによる情報漏洩を防止できる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の画像形成装置の一実施形態を、
図1〜
図5を参照しながら説明する。なお、以下の説明においての画像形成装置の一例としては、たとえば印刷機能、コピー機能、FAX機能、ネットワーク経由でのデータ送受信機能等を搭載した複合的な周辺機器であるMFP(Multifunction Peripheral)であるものとする。
【0013】
まず、
図1に示すように、MFP100A〜100Cは、LAN(Local Area Network)等のネットワーク400に接続されている。また、MFP100A〜100Cは、ネットワーク400を介してファイルサーバー200とPC(Personal Computer)等のユーザー端末300とに接続されている。なお、MFP100A〜100Cは、ネットワーク400又は無線通信により、スマートフォン等の携帯端末と接続されていてもよい。
【0014】
ユーザー端末300は、ネットワーク400を介し、MFP100A〜100Cのいずれかに印刷ジョブを送信する。MFP100A〜100Cは、後述のHDD106にユーザーボックスを搭載しており、ユーザー端末300から受け取った印刷ジョブを登録する。ユーザー端末300から印刷ジョブを送信する場合、MFP100A〜100C側に登録してある認証情報であるユーザーID及びパスワードを用いる。MFP100A〜100C側で印刷を実行する場合、たとえばログイン処理が必要となる。この場合、MFP100A〜100C側では、たとえば後述のパネル部105を介して入力されたユーザーID及びパスワードと、既に登録されているユーザーID及びパスワードとを照合してユーザー認証を行い、ユーザー認証に成功すると、選択した印刷ジョブの印刷処理を実行する。
【0015】
なお、MFP100A〜100C側では、印刷実行中に、たとえば用紙ジャムや、用紙切れ又はトナー切れ等の障害が生じると、印刷データを指定されたファイル形式の文書ファイルに変換し、さらに変換した文書ファイルを暗号化キーを用いて暗号化する。ここで、印刷データを文書ファイルに変換することで、MFP100A〜100Cのいずれであっても、文書ファイルに基づいた印刷処理が可能となる。なお、MFP100A〜100C側では、用紙ジャムや、用紙切れ又はトナー切れ等の障害が生じた場合、印刷データの全てを指定された文書ファイルに変換して暗号化してもよいし、印刷データの残り(印刷処理が済んでいないデータ)を指定された文書ファイルに変換して暗号化してもよい。この場合の指定は、後述のパネル部105を介して行うことができる。また、文書ファイルとしては、たとえばPDF(Portable Document Format)やWordファイル等のような任意のファイル形式を用いることができる。ファイル形式については、たとえば後述のパネル部105を介して指定できる。
【0016】
また、MFP100A〜100Cは、暗号化した文書ファイルを後述のHDD106、ファイルサーバー200、又は図示しないUSBメモリー等の記憶デバイスに待避させる。文書ファイルの待避先については、たとえば後述のパネル部105を介して指定できる。また、MFP100A〜100Cは、暗号化に用いた暗号化キーを、電子メール、又はSMS(ショートメッセージサービス)等により、ユーザー端末300又はユーザー保有のスマートフォン等の携帯端末に通知する。暗号化キーの送信先については、たとえば後述のパネル部105を介して指定できる。
【0017】
次に、
図2を参照し、MFP100A〜100C、ファイルサーバー200、ユーザー端末300の構成の一例について説明する。なお、MFP100A〜100Cは、構成がほぼ同じであるため、MFP100Aを代表させて説明する。MFP100Aは、スキャナー部101、プリンター部102、FAX部103、I/F(インターフェース)104、パネル部105及びHDD106の動作を制御する制御部110を備えている。
【0018】
スキャナー部101は、イメージセンサ(図示省略)によって読み取られる図示しない用紙上の画像をデジタルの画像データに変換し、制御部110に入力するデバイスである。プリンター部102は、制御部110から出力される印刷データに基づき、図示しない用紙上に画像を印刷するデバイスである。FAX部103は、制御部110から出力されるデータを、電話回線を通じ相手方となるファクシミリへと送信し、また、相手方ファクシミリからのデータを受信して制御部110に入力するデバイスである。
【0019】
I/F104は、ネットワーク400を介し、ファイルサーバー200、MFP100B〜100C、ユーザー端末300等との通信を受け持つ。なお、I/F104は、図示しないコンテンツサーバーやウェブサーバー等との通信を受け持ってもよい。パネル部105は、MFP100Aの印刷機能、コピー機能、FAX機能、ネットワーク経由でのデータ送受信機能や、各種設定のための表示を行うタッチパネル等のデバイスである。また、パネル部105は、ログイン処理で必要となる認証情報であるユーザーID及びパスワードの入力を促す内容を表示する。HDD106は、MFP100Aの種々の機能を提供するためのアプリケーションプログラム等を記憶している記憶デバイスである。また、HDD106は、たとえばユーザー端末300側から登録された印刷ジョブを記憶するユーザーボックスを有している。
【0020】
制御部110は、アプリケーションプログラム、画像形成プログラム、および制御プログラム等を実行してMFP100A全体の動作を制御するプロセッサーである。制御部110は、スキャナー制御部111、プリンター制御部112、FAX(Facsimile)制御部113、通信制御部114、RAM(Random Access Memory)115、ROM(Read-Only Memory)116、画像処理部117、印刷情報管理部118、パネル操作制御部119、HDD制御部120、システム制御部121を備えている。また、これらは、データバス122に接続されている。
【0021】
スキャナー制御部111は、スキャナー部101の読み取り動作を制御する。プリンター制御部112は、プリンター部102の印刷動作を制御する。FAX制御部113は、FAX部103によるデータの送受信動作を制御する。通信制御部114は、I/F104を介し、ネットワーク400経由でのデータ等の送受信の制御を行う。RAM115は、プログラムを実行するためのワークメモリーである。また、RAM115は、画像処理部117によって画像処理された印刷データを記憶する。ROM116には、各部の動作チェック等を行う制御プログラムが記憶されている。
【0022】
画像処理部117は、スキャナー部101によって読み取られた画像データに対する画像処理(ラスタライズ)を行う。また、画像処理部117は、HDD106のユーザーボックスに登録された印刷ジョブに対する画像処理(ラスタライズ)を行う。なお、システム制御部121は、画像処理部117が画像処理した印刷データを、一旦、RAM115に記憶させる。
【0023】
印刷情報管理部118は、画像処理部117による印刷ジョブに対する画像処理(ラスタライズ)された印刷データを管理する。また、印刷情報管理部118は、システム制御部121の指示に従い、画像処理部117が画像処理(ラスタライズ)した印刷データを指定されたファイル形式の文書ファイルに変換し、さらに変換した文書ファイルを暗号化キーを用いて暗号化する。なお、印刷情報管理部118は、文書ファイルを暗号化する際、パネル部105を介しての指定に基づき、印刷データの全て、又は印刷データの残り(印刷処理が済んでいないデータ)のいずれかに対して実行する。また、印刷情報管理部118は、印刷データを指定されたファイル形式の文書ファイルに変換する際、たとえばPDF(Portable Document Format)やWordファイル等のような印刷可能な任意のファイル形式の文書ファイルに変換する。また、印刷情報管理部118は、パネル操作制御部119が受け付けた、たとえば用紙ジャムや、用紙切れ又はトナー切れ等の障害が生じた際のファイル形式、暗号化した文書ファイルの待避先、暗号化キーの通知先等についての情報を管理する。なお、暗号化した文書ファイルの待避先については、HDD106であってもよいし、ファイルサーバー200であってもよいし、図示しないUSBメモリー等の記憶デバイスであってもよい。また、暗号化キーの通知先は、ユーザー端末300又はユーザー保有のスマートフォン等の携帯端末であってもよい。印刷情報管理部118は、接続情報であるメールアドレス等により、暗号化キーの通知先を管理する。
【0024】
パネル操作制御部119は、パネル部105の表示動作を制御する。また、パネル操作制御部119は、パネル部105を介し、印刷、コピー、FAX、ネットワーク400経由でのデータ送受信等の開始、認証情報の入力等の入力等を受け付ける。また、パネル操作制御部119は、たとえば用紙ジャムや、用紙切れ又はトナー切れ等の障害が生じた場合、変換するファイル形式、暗号化した文書ファイルの待避先、暗号化キーの通知先等についての指定を受け付ける。HDD制御部120は、HDD106に対するデータの読み出し及び書き込み等を制御する。
【0025】
システム制御部121は、各部の連携動作等を制御する。また、システム制御部121は、印刷実行中に、たとえば用紙ジャムや、用紙切れ又はトナー切れ等の障害が生じると、印刷情報管理部118に対して印刷データの指定されたファイル形式での文書ファイルへの変換と、変換した文書ファイルの暗号化とを指示する。また、システム制御部121は、印刷情報管理部118が管理している暗号化した文書ファイルの待避先に基づき、HDD106、ファイルサーバー200、図示しないUSBメモリー等の記憶デバイスに待避させる。また、システム制御部121は、印刷情報管理部118が暗号化に用いた暗号化キーをユーザー端末300又は携帯端末に通知する。
【0026】
ファイルサーバー200は、I/F201を制御する制御部210を備えている。I/F201は、ネットワーク400経由でのMFP100A、ユーザー端末300等との通信を受け持つ。
【0027】
制御部210は、アプリケーションプログラム及び制御プログラム等を実行してファイルサーバー200全体の動作を制御するプロセッサーである。制御部210は、RAM211、ROM212、通信制御部213、ファイル管理部214、システム制御部215を備えている。また、これらは、データバス216に接続されている。
【0028】
RAM211は、プログラムを実行するためのワークメモリーである。ROM212は、各部の動作チェック等を行う制御プログラムを記憶している。通信制御部213は、I/F201を介し、ネットワーク400経由でのMFP100A、ユーザー端末300等とのデータ等の送受信の制御を行う。ファイル管理部214は、MFP100Aから受け取った暗号化された文書ファイルをファイル番号等に紐付けて管理する。システム制御部215は、通信制御部213を介し、MFP100Aからの暗号化された文書ファイルを受け取ると、ファイル管理部214に対し、管理を指示する。また、システム制御部215は、他のMFP100B又は100Cからの文書ファイルの送信要求があると、ファイル管理部214が管理している文書ファイルを通信制御部213を介して送信する。
【0029】
ユーザー端末300は、I/F301、キーボード302、マウス303、表示部304、HDD305を制御する制御部310を備えている。
【0030】
I/F301は、ネットワーク400を介し、MFP100A、ファイルサーバー200等との通信を受け持つ。なお、I/F301は、ネットワーク400を介し、図示しないコンテンツサーバーやウェブサーバー等との通信を受け持ってもよい。キーボード302は、制御部310に文字等を入力する入力デバイスである。マウス303は、制御部310に入力位置等を指示する入力デバイスである。表示部304は、文字等の情報を表示する。HDD305は、ユーザー端末300の種々の機能を提供するためのアプリケーションプログラム等を記憶している記憶デバイスである。
【0031】
制御部310は、アプリケーションプログラム及び制御プログラム等を実行してユーザー端末300全体の動作を制御するプロセッサーである。制御部310は、通信制御部311、RAM312、ROM313、入力デバイス制御部314、表示制御部315、HDD制御部316、システム制御部317を備えている。また、これらは、データバス318に接続されている。
【0032】
通信制御部311は、I/F301を介し、MFP100A、ファイルサーバー200等との送受信の制御を行う。RAM312は、プログラムを実行するためのワークメモリーである。ROM313には、各部の動作チェック等を行う制御プログラムが記憶されている。入力デバイス制御部314は、キーボード302及びマウス303の入力動作を制御し、キーボード302及びマウス303の入力信号を制御部310に渡す。表示制御部315は、表示部304の表示動作を制御する。HDD制御部316は、HDD305に対するデータの読み出し及び書き込み等を制御する。システム制御部317は、各部の連携動作等を制御する。また、システム制御部317は、MFP100A〜100Cのいずれかに対する印刷ジョブの登録指示があると、通信制御部311を介し、MFP100A〜100Cのいずれかに印刷ジョブを送信する。
【0033】
次に、
図3を参照し、MFP100A〜100C側での障害発生時の処理について説明する。なお、以下では、MFP100Aでの印刷処理中に障害が発生した場合として説明する。また、以下では、ユーザー端末300からの印刷ジョブがMFP100Aのユーザーボックスに登録されている場合で説明する。
【0034】
(ステップS101)
システム制御部121は、認証が成功したかどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、MFP100Aへのログイン処理における認証において、パネル部105を介して入力されたユーザーID及びパスワードと、既に登録されているユーザーID及びパスワードとを照合して認証を行い、ユーザーID及びパスワードが一致しなければ認証が成功しないと判断し(ステップS101:No)、ステップS102に移行する。
これに対し、システム制御部121は、MFP100Aへのログイン処理における認証において、パネル部105を介して入力されたユーザーID及びパスワードと、既に登録されているユーザーID及びパスワードとを照合して認証を行い、ユーザーID及びパスワードが一致すれば認証が成功したと判断し(ステップS101:Yes)、ステップS103に移行する。
【0035】
(ステップS102)
システム制御部121は、認証に失敗したことを表示させる。
この場合、システム制御部121は、パネル操作制御部119を介し、パネル部105に認証に失敗したことを表示させる。
【0036】
(ステップS103)
システム制御部121は、印刷開始かどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、パネル操作制御部119からパネル部105を介して印刷開始の指示を受け付けたことを示す通知が無ければ印刷開始ではないと判断する(ステップS103:No)。
これに対し、システム制御部121は、パネル操作制御部119からパネル部105を介して印刷開始の指示を受け付けたことを示す通知が有れば印刷開始であると判断し(ステップS103:Yes)、ステップS104に移行する。
【0037】
(ステップS104)
システム制御部121は、印刷処理を指示する。
この場合、システム制御部121は、HDD制御部120に対し、パネル部105を介して入力されたたとえばファイル番号に該当する印刷ジョブの文書データのHDD106からの読み出しを指示する。また、システム制御部121は、画像処理部117に対して文書データに対する画像処理(ラスタライズ)を指示し、プリンター制御部112に対し、画像処理部117が処理した印刷データに基づく印刷を指示する。
ここで、画像処理部117は、文書データに対する画像処理(ラスタライズ)を、1ページ毎に実行してもよいし、全ページに対して1度に実行してもよい。
【0038】
(ステップS105)
システム制御部121は、印刷が完了したかどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、プリンター制御部112からの印刷が完了したことを示す通知が無ければ印刷が完了していないと判断し(ステップS105:No)、ステップS106に移行する。
これに対し、システム制御部121は、プリンター制御部112からの印刷が完了したことを示す通知が有れば印刷が完了したと判断し(ステップS105:Yes)、処理を終了する。
【0039】
(ステップS106)
システム制御部121は、障害が発生したかどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、たとえばプリンター制御部112からの用紙ジャムや、用紙切れ又はトナー切れ等に基づく障害発生の通知が無ければ障害が発生していないと判断し(ステップS106:No)、ステップS105に戻る。
これに対し、システム制御部121は、たとえばプリンター制御部112からの用紙ジャムや、用紙切れ又はトナー切れ等に基づく障害発生の通知が有れば障害が発生したと判断し(ステップS106:Yes)、ステップS107に移行する。
【0040】
(ステップS107)
システム制御部121は、印刷データの待避準備処理を指示する。
この場合、システム制御部121は、印刷情報管理部118に対して印刷データの待避準備処理を指示する。
このとき、印刷情報管理部118は、システム制御部121の指示に従い、画像処理部117が画像処理(ラスタライズ)した印刷データを指定されたファイル形式の文書ファイルに変換し、さらに変換した文書ファイルを暗号化する。ここで、印刷情報管理部118は、指定されたファイル形式がPDFである場合、印刷データをPDFファイルに変換する。また、印刷情報管理部118は、PDFファイルを暗号化する場合、暗号化キーとして、たとえば任意に選択した又はシステム制御部121により自動的に発生させた数桁の数字又は文字列を用いることができる。また、印刷情報管理部118は、印刷データをPDFファイルに変換する際、印刷データの残り(印刷処理が済んでいないデータ)に対してとする指定がある場合、残りの印刷データをPDFファイルに変換する。また、印刷情報管理部118は、印刷データをPDFファイルに変換する際、印刷データの全てに対してとする指定がある場合、全ての印刷データをPDFファイルに変換する。
ここで、印刷データの残り(印刷処理が済んでいないデータ)をPDFファイルに変換した場合、たとえば他のMFP100B〜100Cでの印刷設定において、印刷開始ページの指定が不要となる。一方、全ての印刷データをPDFファイルに変換した場合、たとえば他のMFP100B〜100Cでの印刷設定において、印刷開始ページを任意に指定できる。
【0041】
(ステップS108)
システム制御部121は、印刷データの待避準備処理が完了したかどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、印刷情報管理部118からの待避準備処理が完了したことを示す通知が無ければ印刷データの待避準備処理が完了していないと判断する(ステップS108:No)。
これに対し、システム制御部121は、印刷情報管理部118からの待避準備処理が完了したことを示す通知が有れば印刷データの待避準備処理が完了したと判断し(ステップS108:Yes)、ステップS109に移行する。
【0042】
(ステップS109)
システム制御部121は、文書ファイルを待避させる。
この場合、システム制御部121は、文書ファイルの待避先がHDD106に指定されている場合、文書ファイルをHDD106に待避させる。また、システム制御部121は、文書ファイルの待避先がファイルサーバー200であれば、文書ファイルをファイルサーバー200に送信する。このとき、ファイルサーバー200側のシステム制御部215がファイル管理部214に対してMFP100Aから受け取った文書ファイルを管理させる。また、システム制御部121は、文書ファイルの待避先が図示しないUSBメモリー等の記憶デバイスである場合、MFP100Aの図示しない接続ポートに記憶デバイスが接続されたことを確認し、文書ファイルを記憶デバイスに待避させる。
なお、文書ファイルの待避先がファイルサーバー200又はUSBメモリー等の記憶デバイスである場合、文書ファイルの待避が完了した時点で、システム制御部121は、HDD制御部120に対してMFP100A側で記憶している文書ファイルを削除させる。また、文書ファイルの待避先がHDD106である場合、たとえば用紙ジャムや、用紙切れ又はトナー切れ等の不具合が解消されて印刷が続行され、印刷が完了したら、システム制御部121は、HDD制御部120に対してMFP100A側で記憶している文書ファイルを削除させる。また、文書ファイルの待避先がHDD106である場合、たとえば他のMFP100B又は100Cからの読み出しが完了したら、システム制御部121は、HDD制御部120に対してMFP100A側で記憶している文書ファイルを削除させる。また、システム制御部121は、RAM115内の印刷データを削除する。
【0043】
(ステップS110)
システム制御部121は、暗号化キーを通知する。
この場合、システム制御部121は、暗号化キーの通知先がユーザー端末300に指定されている場合、印刷情報管理部118が管理しているメールアドレスを用いて電子メールにより暗号化キーを通知する。この場合、システム制御部121は、暗号化キーの通知に文書ファイルの待避先を含ませてもよい。また、システム制御部121は、暗号化キーの通知先がユーザー保有のスマートフォン等の携帯端末に指定されている場合、印刷情報管理部118が管理している携帯端末のアドレスを用いてSMS(ショートメッセージサービス)等により暗号化キーを通知先に送信することにより通知する。この場合、システム制御部121は、暗号化キーの通知に文書ファイルの待避先を含ませてもよい。システム制御部121は、暗号化キーの通知が完了すると、ステップS107で生成(選択又は発生)した暗号化キーを削除しても良い。
【0044】
このように、MFP100Aでは、障害を生じた時点で印刷データを指定されたファイル形式の文書ファイルに変換し、さらに文書ファイルを暗号化するので、障害を生じた場合でもMFP100Aが記憶している文書ファイルの漏洩が防げる。
【0045】
次に、
図4及び
図5を参照し、MFP100A〜100C側での障害発生後の印刷継続処理について説明する。なお、以下では、たとえば
図5に示すように、MFP100A側での印刷処理中に障害が発生した場合、たとえばMFP100Bで残りのページを印刷する場合で説明する。また、以下では、ユーザーがユーザー端末300又は図示しない携帯端末により、MFP100Aからの暗号化キーを取得しているものとして説明する。
【0046】
(ステップS201)
システム制御部121は、認証が成功したかどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、MFP100Bへのログイン処理における認証において、パネル部105を介して入力されたユーザーID及びパスワードと、既に登録されているユーザーID及びパスワードとを照合して認証を行い、ユーザーID及びパスワードが一致しなければ認証が成功しないと判断し(ステップS201:No)、ステップS202に移行する。
これに対し、システム制御部121は、MFP100Bへのログイン処理における認証において、パネル部105を介して入力されたユーザーID及びパスワードと、既に登録されているユーザーID及びパスワードとを照合して認証を行い、ユーザーID及びパスワードが一致すれば認証が成功したと判断し(ステップS201:Yes)、ステップS203に移行する。
【0047】
(ステップS202)
システム制御部121は、認証に失敗したことを表示させる。
この場合、システム制御部121は、パネル操作制御部119を介し、パネル部105に認証に失敗したことを表示させる。
【0048】
(ステップS203)
システム制御部121は、印刷開始かどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、パネル操作制御部119からパネル部105を介して印刷開始の指示を受け付けたことを示す通知が無ければ印刷開始ではないと判断する(ステップS203:No)。
これに対し、システム制御部121は、パネル操作制御部119からパネル部105を介して印刷開始の指示を受け付けたことを示す通知が有れば印刷開始であると判断し(ステップS203:Yes)、ステップS204に移行する。
なお、システム制御部121は、印刷開始と判断すると、パネル操作制御部119に対し、パネル部105を介しての印刷データの読み出し先(印刷データの待避先)と、文書ファイルのファイル番号との入力を受け付けさせる。
ここで、システム制御部121は、入力されたファイル番号に該当する文書ファイルの読み出し先がMFP100AのHDD106である場合、通信制御部114を介しMFP100AのHDD106からファイル番号に該当する文書ファイルを読み出す。また、システム制御部121は、入力されたファイル番号に該当する文書ファイルの読み出し先がファイルサーバー200である場合、通信制御部114を介しファイルサーバー200からファイル番号に該当する文書ファイルをダウンロードする(読み出す)。また、システム制御部121は、入力されたファイル番号に該当する文書ファイルの読み出し先が図示しないUSBメモリー等の記憶デバイスである場合、パネル操作制御部119に対してパネル部105に記憶デバイスの図示しない接続ポートへの接続を促す内容を表示させる。そして、システム制御部121は、記憶デバイスが接続ポートに接続されたことを確認し、入力されたファイル番号に該当する文書ファイルを読み出す。システム制御部121は、MFP100AのHDD106から文書ファイルを読み出した場合、読み出しが完了すると、MFP100A側で記憶している文書ファイルを削除させる。また、システム制御部121は、ファイルサーバー200から文書ファイルをダウンロードした場合、ダウンロードが完了すると、ファイルサーバー200に対してファイルサーバー200側で記憶している文書ファイルを削除させる。また、システム制御部121は、記憶デバイスから文書ファイルを読み出した場合、接続ポートに接続されている記憶デバイスから文書ファイルを削除する。
また、システム制御部121は、MFP100AのHDD106から読み出した文書ファイル、ファイルサーバー200からダウンロードした文書ファイル、又は記憶デバイスから読み出した文書ファイルが暗号化されているかどうかを確認し、暗号化されている場合は、パネル操作制御部119に対してパネル部105に暗号化キーの入力を促す内容を表示させるように指示する。
【0049】
(ステップS204)
システム制御部121は、暗号化キーが一致したかどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、MFP100AのHDD106から読み出した文書ファイル、ファイルサーバー200からダウンロードした文書ファイル、又は記憶デバイスから読み出した文書ファイルの暗号化キーと、パネル部105を介して入力された暗号化キーとを比較し、一致していないと判断すると(ステップS204:No)、ステップS205に移行する。
これに対し、システム制御部121は、MFP100AのHDD106から読み出した文書ファイル、ファイルサーバー200からダウンロードした文書ファイル、又は記憶デバイスから読み出した文書ファイルの暗号化キーと、パネル部105を介して入力された暗号化キーとを比較し、一致していていると判断すると(ステップS204:Yes)、ステップS206に移行する。
【0050】
(ステップS205)
システム制御部121は、暗号化キーが一致しないことを表示させる。
この場合、システム制御部121は、パネル操作制御部119を介し、パネル部105に暗号化キーが一致しないことを表示させる。
【0051】
(ステップS206)
システム制御部121は、印刷処理を指示する。
この場合、システム制御部121は、MFP100AのHDD106から読み出した文書ファイル、ファイルサーバー200からダウンロードした文書ファイル、又は記憶デバイスから読み出した文書ファイルの暗号化を解いて画像処理部117に渡し、画像処理部117対して暗号化を解いた文書ファイルに対する画像処理(ラスタライズ)を指示し、プリンター制御部112に対し、画像処理部117が処理した印刷データに基づく印刷を指示する。
ここで、画像処理部117は、文書データに対する画像処理(ラスタライズ)を、1ページ毎に実行してもよいし、全ページに対して1度に実行してもよい。
【0052】
(ステップS207)
システム制御部121は、印刷が完了したかどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、プリンター制御部112からの印刷が完了したことを示す通知が無ければ印刷が完了していないと判断し(ステップS207:No)、ステップS208に移行する。
これに対し、システム制御部121は、プリンター制御部112からの印刷が完了したことを示す通知が有れば印刷が完了したと判断し(ステップS207:Yes)、処理を終了する。このとき、システム制御部121は、ステップS204で入力された暗号化キーを削除するとともに、MFP100Aが通知した暗号化キーの削除を要求する。たとえば、システム制御部121は、パネル操作制御部119を介し、パネル部105に暗号化キーの削除を促す表示を行わせる。
【0053】
(ステップS208)
システム制御部121は、障害が発生したかどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、たとえばプリンター制御部112からの用紙ジャムや、用紙切れ又はトナー切れ等に基づく障害発生の通知が無ければ障害が発生していないと判断し(ステップS208:No)、ステップS207に戻る。
これに対し、システム制御部121は、たとえばプリンター制御部112からの用紙ジャムや、用紙切れ又はトナー切れ等に基づく障害発生の通知が有れば障害が発生したと判断し(ステップS208:Yes)、ステップS209に移行する。
【0054】
(ステップS209)
システム制御部121は、印刷データの待避準備処理を指示する。
この場合、システム制御部121は、印刷情報管理部118に対して印刷データの待避準備処理を指示する。
このとき、印刷情報管理部118は、システム制御部121の指示に従い、画像処理部117が画像処理(ラスタライズ)した印刷データを指定された文書ファイルに変換し、さらに変換した文書ファイルを暗号化する。ここで、印刷情報管理部118は、指定された文書ファイルがPDFである場合、印刷データをPDFファイルに変換する。また、印刷情報管理部118は、PDFファイルを暗号化する場合、暗号化キーは、MFP100A側の印刷情報管理部118が用いた暗号化キーと同じものであってもよいし、たとえば任意に選択した又はシステム制御部121により自動的に発生させた数桁の数字又は文字列であってもよい。また、印刷情報管理部118は、印刷データをPDFファイルに変換する際、印刷データの残り(印刷処理が済んでいないデータ)に対してとする指定がある場合、残りの印刷データをPDFファイルに変換する。また、印刷情報管理部118は、印刷データをPDFファイルに変換する際、印刷データの全てに対してとする指定がある場合、全ての印刷データをPDFファイルに変換する。
【0055】
(ステップS210)
システム制御部121は、印刷データの待避準備処理が完了したかどうかを判断する。
この場合、システム制御部121は、印刷情報管理部118からの待避準備処理が完了したことを示す通知が無ければ印刷データの待避準備処理が完了していないと判断する(ステップS210:No)。
これに対し、システム制御部121は、印刷情報管理部118からの待避準備処理が完了したことを示す通知が有れば印刷データの待避準備処理が完了したと判断し(ステップS210:Yes)、ステップS211に移行する。
【0056】
(ステップS211)
システム制御部121は、文書ファイルを待避させる。
この場合、システム制御部121は、文書ファイルの待避先がHDD106に指定されている場合、文書ファイルをHDD106に待避させる。また、システム制御部121は、文書ファイルの待避先がファイルサーバー200であれば、文書ファイルをファイルサーバー200に送信する。このとき、ファイルサーバー200側のシステム制御部215がファイル管理部214に対してMFP100Bから受け取った文書ファイルを管理させる。また、システム制御部121は、文書ファイルの待避先が図示しないUSBメモリー等の記憶デバイスである場合、MFP100Bの図示しない接続ポートに記憶デバイスが接続されたことを確認し、文書ファイルを記憶デバイスに待避させる。
なお、文書ファイルの待避先がファイルサーバー200又はUSBメモリー等の記憶デバイスである場合、文書ファイルの待避が完了した時点で、システム制御部121は、HDD制御部120に対してMFP100A側で記憶している文書ファイルを削除させる。また、文書ファイルの待避先がHDD106である場合、たとえば用紙ジャムや、用紙切れ又はトナー切れ等の不具合が解消されて印刷が続行され、印刷が完了したら、システム制御部121は、HDD制御部120に対してMFP100A側で記憶している文書ファイルを削除させる。また、文書ファイルの待避先がHDD106である場合、たとえば他の100Cからの読み出しが完了したら、システム制御部121は、HDD制御部120に対してMFP100A側で記憶している文書ファイルを削除させる。また、システム制御部121は、RAM115内の印刷データを削除する。このとき、システム制御部121は、ステップS204で入力された暗号化キーを削除するとともに、MFP100Aが通知した暗号化キーの削除を要求する。たとえば、システム制御部121は、パネル操作制御部119を介し、パネル部105に暗号化キーの削除を促す表示を行わせる。
【0057】
(ステップS212)
システム制御部121は、暗号化キーを通知する。
この場合、システム制御部121は、暗号化キーの通知先がユーザー端末300に指定されている場合、印刷情報管理部118が管理しているメールアドレスを用いて電子メールにより暗号化キーを通知する。この場合、システム制御部121は、暗号化キーの通知に文書ファイルの待避先を含ませてもよい。また、システム制御部121は、暗号化キーの通知先がユーザー保有のスマートフォン等の携帯端末に指定されている場合、印刷情報管理部118が管理している携帯端末のアドレスを用いてSMS(ショートメッセージサービス)により暗号化キーを通知先に送信することにより通知する。この場合、システム制御部121は、暗号化キーの通知に文書ファイルの待避先を含ませてもよい。システム制御部121は、暗号化キーの通知が完了すると、ステップS209で生成(選択又は発生)した暗号化キーを削除しても良い。
【0058】
なお、MFP100B側でも印刷が完了する前に、たとえば用紙ジャムや、用紙切れ又はトナー切れ等の障害が生じると、MFP100A側の処理と同様に、暗号化された文書ファイルが指定された待避先である、HDD106、ファイルサーバー200、又はUSBメモリー等の記憶デバイスのいずれかに待避される。ここで、
図5に示すように、障害が生じていないMFP100Cで印刷を続行する場合、ステップS201〜ステップS206の処理を実行し、ステップS207で印刷が完了したら、処理を終了する。また、MFP100A側の障害が解消された場合も同様に、ステップS201〜ステップS206の処理を実行し、ステップS207で印刷が完了したら、処理を終了する。このように、障害を生じていないMFP100A〜100Cのいずれかで印刷を続行させる場合、常に、暗号化された文書ファイルと暗号化キーとが必要となるため、文書ファイルの漏洩を防げる。
【0059】
このように、本実施形態では、画像処理部117により、印刷データを生成し、プリンター制御部112により、印刷データに基づきプリンター部102の印刷動作を制御し、印刷情報管理部118により、印刷動作中において障害が発生すると、印刷データを指定されたファイル形式の文書ファイルに変換し、さらに変換した文書ファイルを暗号化キーを用いて暗号化し、システム制御部121により、暗号化された文書ファイルを指定先に待避させ、暗号化に用いた暗号化キーを指定された通知先に送信する。
【0060】
これにより、暗号化に用いた暗号化キーを受け取ったユーザーのみが待避させた文書ファイルを印刷継続等に利用できるので、第三者による不正アクセスによる情報漏洩を防止できる。
【0061】
なお、
図4に示すステップS204において、パネルを介して暗号化キーを入力する代わりに、ユーザー端末300から送信された暗号化キーを入力しても良い。この場合、システム制御部121は、ステップS203において、パネル部105に暗号化キーの入力を促す内容を表示させるように指示する代わりに、通信制御部114を介して、ユーザー端300に暗号化キーの送信を要求する。ユーザー端末300のシステム制御部317は、暗号化キーの送信の要求に応じて、通信制御部311を介して、暗号化キーをMFP100Bに送信する。システム制御部121は、ユーザー端末300から暗号化キーを受信することにより入力する。この例では、ステップS207及びステップS211において、システム制御部121は、パネル部105に暗号化キーの削除を促す表示を行わせる代わりに、通信制御部114を介して、ユーザー端末300に暗号化キーの削除を要求しても良い。ユーザー端末300のシステム制御部317は、暗号化キーの削除の要求に応じて、ユーザー端末側の暗号化キーを削除する。
【0062】
また、暗号化キーの削除を要求する場合、必ずしも文書ファイルを削除しなくても良い。