(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6897672
(24)【登録日】2021年6月14日
(45)【発行日】2021年7月7日
(54)【発明の名称】金属加飾製品
(51)【国際特許分類】
B32B 15/04 20060101AFI20210628BHJP
B32B 15/08 20060101ALI20210628BHJP
B65D 25/20 20060101ALI20210628BHJP
【FI】
B32B15/04 Z
B32B15/08 A
B65D25/20 Q
【請求項の数】14
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-509540(P2018-509540)
(86)(22)【出願日】2016年9月29日
(65)【公表番号】特表2018-532612(P2018-532612A)
(43)【公表日】2018年11月8日
(86)【国際出願番号】CN2016100758
(87)【国際公開番号】WO2017054747
(87)【国際公開日】20170406
【審査請求日】2019年8月21日
(31)【優先権主張番号】201510639290.9
(32)【優先日】2015年9月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】山岡 経之介
(72)【発明者】
【氏名】中林 貴光
(72)【発明者】
【氏名】工藤 令奈
【審査官】
伊藤 寿美
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−159775(JP,A)
【文献】
特許第4477065(JP,B2)
【文献】
特開2011−255612(JP,A)
【文献】
特開2015−160664(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00−43/00
B65D 23/00−25/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、
前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、
前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立していることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項2】
基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、電磁波デバイスが前記金属光沢加飾塗膜外装の表面に貼り付けられた金属加飾製品であって、
前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、
前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉が密着して形成される金属粉連結体による電気長が5mm以下であるように、前記金属粉および前記金属粉連結体が前記インキにより絶縁独立していることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項3】
請求項1または2に記載の金属加飾製品において、
前記金属光沢加飾塗膜外装は、ベタ印刷で形成されていることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項4】
請求項1または2に記載の金属加飾製品において、
前記金属光沢加飾塗膜外装は、網点印刷で形成されていることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項5】
請求項1または2に記載の金属加飾製品において、
前記基材は樹脂フィルムを備えていることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項6】
請求項5に記載の金属加飾製品において、
前記樹脂フィルムは、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、および塩化ビニル樹脂フィルムからなる群から選択された1種以上の透明フィルムであり、
前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記樹脂フィルムの少なくとも一面に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項7】
請求項5に記載の金属加飾製品において、
前記樹脂フィルムは、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、および塩化ビニル樹脂フィルムからなる群から選択された1種以上の透明フィルムであり、
前記基材は、前記樹脂フィルムが他の基材にラミネートされた複合基材であり、
前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記基材の前記樹脂フィルム側の外面に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項8】
請求項5に記載の金属加飾製品において、
前記樹脂フィルムは、延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、および塩化ビニル樹脂フィルムからなる群から選択された1種以上の透明フィルムであり、
前記基材は、前記樹脂フィルムが紙基材にラミネートされた複合基材であり、
前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記基材の前記樹脂フィルム側の内面に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項9】
請求項1または2に記載の金属加飾製品において、
前記基材はコート紙であり、
前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記コート紙のコート面上に塗膜形成されていることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項10】
請求項1または2に記載の金属加飾製品において、
前記金属粉はアルミニウム顔料であり、粒径が20μm以下であり、一片の厚さが50nm以下であることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項11】
請求項1または2に記載の金属加飾製品において、
前記金属光沢加飾塗膜外装の表面抵抗率は、10Ω/sq以上であることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項12】
請求項1または2に記載の金属加飾製品において、
前記金属加飾製品は、箱状製品であることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項13】
請求項1または2に記載の金属加飾製品において、
前記金属加飾製品は、袋状製品であることを特徴とする金属加飾製品。
【請求項14】
請求項1または2に記載の金属加飾製品において、
前記金属加飾製品は、ラミネート状製品であることを特徴とする金属加飾製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属加飾製品に関し、特に、お酒や化粧品などの高級品の包装に用いられる金属光沢感を活用した金属加飾製品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
お酒や化粧品などの高級品の箱、高級アパレル品の下げ札などにおいて、商品の高級感を表現するために金属光沢感を活用したデザインを用いられる場合がある。当該金属光沢感を形成する技術として、従来、アルミ箔などの金属箔をラミネートした紙や、アルミ蒸着等の金属蒸着フィルムをラミネートした紙などが採用されている。
【0003】
一方で、このような高級品を対象に、ブランドプロテクション、トラック&トレース、万引き防止を目的として、RFIDタグや万引き防止タグなど、電磁波を使用するデバイスを利用する必要がある。
【0004】
しかし、上述の金属箔や金属蒸着を活用した材料は、電磁波の反射や減衰などを発生する特性を有するため、電磁波デバイスの利用に悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、
図5は従来の金属加飾製品に電磁波デバイスを貼り付けた部品が内包された状態を示す概念図であり、
図6は
図5のY領域の拡大図であり、
図7は従来の金属加飾製品の部分断面図である。
図5〜
図7を用いて、電磁波デバイスの通信に対する影響を説明する。金属加飾製品100であるお酒の箱の基材101の表面には金属光沢加飾塗膜外装301である金属箔が大面積で形成され、金属光沢加飾塗膜外装301上に印刷層が形成されている。また、金属加飾製品100の中には部品200である酒瓶が内包され、部品200上に電磁波デバイス201であるRFIDタグが貼り付けられている。
図5の矢印に示すように、電磁波デバイス201から発生する電磁波は金属光沢加飾塗膜外装301により反射され、金属加飾製品100の外に出射することができなくなるため、リーダライタ(未図示)により読み取ることもできなくなる。
【0005】
従来、上記金属箔や金属蒸着による悪影響を改善するために、金属膜を連続した導体面の形成を避けるための様々な技術が提案されている。
例えば、自動車のエンブレム部分に搭載されるミリ波レーダーなどにおいて、同様の課題があり、それを解決する手段として、スズ等の金属蒸着をコントロールしてしま状の蒸着とすることで改善を図る方法がある。
【0006】
また、RFIDにおいても、ホログラムと一体化する製品にて、金属部分をエッチングなどにより取り除く処理、即ちディメタライズ処理により同様の対策を打っている。
上記それらの対策によって、導体面の連続性を破壊し、電磁波の反射や減衰などの発生を避けることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の特殊な蒸着技術やディメタライズ処理については、蒸着金属材料の制限や、特別な製造設備の必要性など、容易に製造できるものではなく、コスト高の要因となる。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、電磁波デバイスの性能に影響をあたえずに金属光沢を実現することができ、低コストで容易に製造することができる金属加飾製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明の第1の局面に係る金属加飾製品は、基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、電磁波デバイスを配置した部品が内包された金属加飾製品であって、前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉およびそれにより形成される金属粉連結体は、それぞれが前記インキにより絶縁独立していることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の第2の局面に係る金属加飾製品は、基材の少なくとも一方の面に金属光沢加飾塗膜外装を持ち、電磁波デバイスが前記金属光沢加飾塗膜外装の表面に貼り付けられた金属加飾製品であって、前記金属光沢加飾塗膜外装は、金属粉が混合されたインキの塗工により生成され、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉およびそれにより形成される金属粉連結体は、それぞれが前記インキにより絶縁独立していることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の第3の局面は、本発明の第1または第2の局面において、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記金属粉および前記金属粉連結体による電気長が5mm以下であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の第4の局面は、本発明の第1または第2の局面において、前記基材は樹脂フィルムであることを特徴とする。
また、本発明の第5の局面は、本発明の第1または第2の局面において、前記基材はコート紙であり、前記金属光沢加飾塗膜外装は、前記コート紙のコート面上に塗膜形成されていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の第6の局面は、本発明の第1または第2の局面において、前記金属加飾製品は、箱状製品であることを特徴とする。
また、本発明の第7の局面は、本発明の第1または第2の局面において、前記金属加飾製品は、袋状製品であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の第8の局面は、本発明の第1または第2の局面において、前記金属加飾製品は、ラミネート状製品であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の金属加飾製品は、電磁波デバイスの性能に影響をあたえずに金属光沢を実現することができ、低コストで容易に製造することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る金属加飾製品の構成を説明するための概念図である。
【
図3】本発明の実施の形態1に係る金属加飾製品の部分断面図である。
【
図4】本発明の実施の形態2に係る金属加飾製品の構成を説明するための概念図である。
【
図5】従来の金属加飾製品に電磁波デバイスを貼り付けた部品が内包された状態を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態1について
図1〜3を参照しながら説明する。
[実施の形態1]
図1は本実施の形態1に係る金属加飾製品10の構成を説明するための概念図であり、
図2は
図1のX領域の拡大図であり、
図3は金属加飾製品10の部分断面図である。
図1に示すように、金属加飾製品10は例えばお酒などの高級品の箱であり、その内部には、RFIDタグなどの電磁波デバイス21を貼り付けた酒瓶などの部品20が内包されている。また、
図3に示すように、金属加飾製品10は紙などの基材11から構成され、基材11の表面には金属光沢加飾塗膜外装31が形成され、金属光沢加飾塗膜外装31上に印刷層が形成されている。
【0018】
図2は金属加飾製品の金属光沢加飾塗膜外装31を生成するインキの状態を示すものである。
図2に示すように、金属光沢加飾塗膜外装31を生成するインキ2の中には大量の金属粉1が分散され、密接した状態で配置されている。しかし、それぞれの金属粉1の表面を絶縁となるインキ2が多いかぶる状態で存在するため、ほぼ金属粉1間の絶縁を確保することができる。
【0019】
また、
図2に示すように、一部の金属粉間が密着し金属粉連結体3を形成する場合がある。従来、このような連結を積極的に用いて、金属粉1および金属粉連結体3同士をさらに連結した導電インキを形成し、上記導電インキを印刷して導電回路を形成するものがある。それに対して、本発明はこの連結状態を極力回避させ、金属粉1および金属粉連結体3をそれぞれインキ2により絶縁独立させるものである。
【0020】
上記構成によれば、金属光沢を実現することができるとともに、電磁波デバイス21から発生する電磁波が金属光沢加飾塗膜外装31を通して、
図1の矢印のように金属加飾製品10の外部に放射させ、リーダライタ(未図示)により読み取られることができる。
【0021】
また、電磁波デバイス21から発生する電磁波をより効果的に透過させるために、金属粉1およびそれにより形成される金属粉連結体3が混合されたインキで形成する金属光沢加飾塗膜外装31は、電気的にみると、電気長(electrical length)が非常に短い状態で分離独立して形成される必要がある。上記電気長の条件として、例えば、電磁波デバイス21が電波デバイスである場合には、金属粉1およびそれにより形成される金属粉連結体3による上記電気長は上記電波デバイスの使用電波波長よりも十分に短いことが求められる。また、電磁波デバイス21が磁気式デバイスである場合には、金属粉1およびそれにより形成される金属粉連結体3の物理的長さは非常に短いことが求められる。よって、どちらの場合にしても、金属粉1およびそれにより形成される金属粉連結体3による上記電気長は5mm以下であることが好ましい。
【0022】
以下、本発明の実施例である金属加飾製品と比較例である従来品との比較を説明する。
先ず、金属光沢感の実現には、基材表面上の平滑度が必要なため、板紙の片面にコート加工を実施しコート層を形成して、コート紙を形成した。基材とする上記板紙は、80g/m
2〜300g/m
2程度である。片面にコート層を有する上記コート紙のコート面上に、アルミニウムからなる鱗片状の金属粉を含んだ銀色インキを、グラビア印刷方式にて薄膜状に塗工し、金属調の銀色紙を作成した。上記インキ中のアルミ粉の粒径サイズは、2μm〜50μm程度であり、20μm以下であることが好ましい。また、上記金属粉の一片の厚さは50nm以下であることが好ましい。当該銀色紙を基材として、さらに加飾のためのデザイン印刷をオフセット印刷方式にて実施し、さらに箔押しやスクリーン印刷にて各種加飾を施したのちに、合紙機によって合紙し、型抜きなどのその他の加工を施すことで、本発明の実施例である金属加飾製品を製作した。なお、上記銀色インキの塗工においては、1回刷りと2回刷り(重ね刷り)を試行した。
【0023】
次ぎ、比較例として、従来のラミネートされてなる銀紙を用いて金属加飾製品であるアルミ箔紙器を製作した。
そして、本発明の実施例である金属加飾製品と、上記比較例であるアルミ箔紙器とを比較し、金属加飾製品の内部にUHF帯のRFIDタグを内包した状態でRFIDの通信性能を確認した。その結果、比較例としての従来のアルミ箔紙器は、RFIDの通信は不可能である一方、本発明の実施例としての金属加飾製品は、RFIDの通信性能が劣化しなく、通信可能である。また、上記結果は1回刷りおよび2回刷りともに同様である。
【0024】
また、外観の金属光沢感に関しても、本発明の実施例である金属加飾製品と上記比較例であるアルミ箔紙器とを比較した。その結果、両方とも同等の金属光沢感が実現された。
以下、本発明の実施の形態2について
図4を参照しながら説明する。
【0025】
[実施の形態2]
図4は本実施の形態2に係る金属加飾製品の構成を説明するための概念図である。
図3と同じで、金属加飾製品10は紙などの基材11から構成され、基材11の表面には金属光沢加飾塗膜外装31が形成され、金属光沢加飾塗膜外装31上に印刷層が形成されている。RFIDタグなどの電磁波デバイス21’は印刷層を介して金属光沢加飾塗膜外装31の表面に貼り付けられている。
【0026】
また、金属光沢加飾塗膜外装31を生成するインキの状態は、実施の形態1と同一であるので説明を省略する。
例えば、金属箔を用いた従来の金属加飾製品である箱の金属箔の表面にRFIDタグなどの電磁波デバイスを貼る場合、RFIDタグから発生する電磁波により金属箔に渦電流が発生させ、電磁波デバイスは通信不能となる。
【0027】
一方、本実施の形態2に係る金属加飾製品10の金属光沢加飾塗膜外装31は、金属粉1およびそれにより形成される金属粉連結体3が混合されたインキの塗工により生成され、金属粉1およびそれにより形成される金属粉連結体は、それぞれがインキ2により絶縁独立しているため、金属光沢加飾塗膜外装31での渦電流の発生を抑制することができる。よって、
図4の矢印に示すように、RFIDタグなどの電磁波デバイス21’を金属光沢加飾塗膜外装31の表面に貼り付けとしても、電磁波デバイス21’から発生する電磁波を放射させることができ、電磁波デバイス21’は通信可能となる。
【0028】
以上、本発明の実施の形態1、2について説明したが、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
また、実施の形態1、2は、本発明の金属加飾製品の形態の一例として、箱状製品であるお酒などの箱を挙げたが、これに限らず、袋状製品やラミネート状製品なども当てはまる。例えば、上記ラミネート状製品の一例として、部品であるRFIDインレットが金属光沢加飾塗膜外装を持つシート基材で表裏ラミネートされた状態の「ICカード」や「ICチケット」などがある。
【0029】
また、実施の形態1、2において、基材11の表面に金属光沢加飾塗膜外装31を形成する方法としては、ベタ印刷や網点印刷などの印刷方法が挙げられる。
また、金属加飾製品の基材としては「コート紙」のほか「樹脂フィルム」(例えば、PET、PVC、PE、PPなど)や「木材」も考えられる。
【0030】
金属光沢加飾塗膜外装が基材に塗膜形成された構成の一例として、例えば、延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムや、延伸ポリプロピレン(PP)フィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、塩化ビニル樹脂フィルム等の透明フィルムである樹脂フィルムの少なくとも一面に金属光沢加飾塗膜外装が塗膜形成されている。
【0031】
また、延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムや、延伸ポリプロピレン(PP)フィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、塩化ビニル樹脂フィルム等の透明フィルムである樹脂フィルムが他の基材にラミネートされ、金属光沢加飾塗膜外装は当該ラミネートされた複合基材のフィルム側の外面、即ち、樹脂フィルムの他の基材に対向する側の反対側の表面に塗膜形成されてもよい。
【0032】
また、延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムや、延伸ポリプロピレン(PP)フィルム、アクリル樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、塩化ビニル樹脂フィルム等の透明フィルムである樹脂フィルムが紙基材にラミネートされ、金属光沢加飾塗膜外装は当該ラミネートされた複合基材のフィルム側の内面、即ち、樹脂フィルムの紙基材に対向する側の表面に塗膜形成されてもよい。
【0033】
また、実施の形態1、2において、電波透過性を確保するために、塗膜の表面抵抗率(シート抵抗)は10Ω/sq以上であることが好ましい。
また、
図1、4は基材11の表面の全面に金属光沢加飾塗膜外装31が形成されたことを示したが、これに限らず、基材11の表面の一部に金属光沢加飾塗膜外装31が形成されてもよい。また、基材11の裏面や、表裏両面に金属光沢加飾塗膜外装31が形成されてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1 金属粉、2 インキ、3 金属粉連結体、10、100 金属加飾製品、11、101 基材、20、200 部品、21、21’、201 電磁波デバイス、31、301 金属光沢加飾塗膜外装。